説明

車両用表示装置、車両用表示制御方法、及び車両用表示制御プログラム

【課題】操舵ハンドルの回転操作に伴う画像の視認性を向上する。
【解決手段】車両用表示装置21は、ステアリングホイール1に設置された表示部22と、ステアリングホイール1の舵角θを検出する舵角センサ27と、検出された舵角θに基づいて、表示画像26の向きが一定に保たれるように、表示画像26を回転させて表示部22に表示させる表示制御装置23と、を備えている。また、表示制御回路202は、表示制御装置23は、運転者から見て水平方向又は鉛直方向に文字が配列されるテキスト情報の文字の配列方向が一定に保たれるように、表示画像26を回転させて表示部22に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の操舵ハンドル上での画像表示を行う車両用表示装置、車両用表示制御方法、及び車両用表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の車両では、その運転に関連する各種情報(以下、運転関連情報と称す)について高機能化が進んでおり、それに伴って、運転関連情報を画像の形態で提供するための表示装置も多様化している。その一例として、例えば画像表示用の表示装置を操舵ハンドル上に取り付けて設ける構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来技術の表示装置では、表示装置が操舵ハンドルに設けられることから、それに表示される画像を視認するのに前方注意状態にある運転者が視線方向を大きく変える必要がない。この結果、画像による運転関連情報の取得に関する、運転者の負担を軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−22101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、操舵ハンドル上の表示装置が操舵ハンドルと一体的に回転することから、操舵ハンドルの回転操作に伴って運転者から見た表示装置上の画像の向きが変わり、視認性が低下してしまう。
【0006】
本発明が解決しようとする課題には、上記した問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1の発明は、車両の運転者が操作する操舵ハンドルに設置される車両用表示装置であって、所望の表示画像を表示画面に表示する表示手段と、前記操舵ハンドルの舵角を検出する舵角検出手段と、前記舵角検出手段により検出された舵角に基づき、前記運転者から見た前記表示画像の向きが一定に保たれるように前記表示画面に対して前記表示画像を回転させて前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、第4の発明は、車両の運転者が操作する操舵ハンドルに設置される車両用表示装置の表示手段の表示画面における所望の表示画像の表示を制御する車両用表示制御方法であって、前記操舵ハンドルの舵角を検出する舵角検出工程と、前記舵角検出工程で検出された舵角に基づき、前記運転者から見た前記表示画像の向きが一定に保たれるように前記表示画面に対して前記表示画像を回転させて前記表示手段に表示させる表示制御工程と、を有することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために、第5の発明は、車両の運転者が操作する操舵ハンドルに設置される車両用表示装置の表示手段の表示画面における所望の表示画像の表示を制御する表示制御手段に対し、前記操舵ハンドルの舵角を検出する舵角検出工程と、前記舵角検出工程で検出された舵角に基づき、前記運転者から見た前記表示画像の向きが一定に保たれるように前記表示画面に対して前記表示画像を回転させて前記表示手段に表示させる表示制御工程と、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による車両用表示装置を搭載した車両の部分的な外観構成例を示す図である。
【図2】車両用表示装置の構成を示す図である。
【図3】画像供給源としてのナビゲーション装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】部分表示モードでの表示画像の例を示す図である。
【図5】全体表示モードでの舵角0状態での表示画像の例を示す図である。
【図6】全体表示モードでの舵角θ状態での表示画像の例を示す図である。
【図7】表示制御装置のCPUが実行する制御手順を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態による車両用表示装置の表示部22(後述)を搭載した車両の操舵ハンドル周辺部分の構成例を示す。
【0012】
図1において、ステアリングホイール1(操舵ハンドルに相当)は、回転操作用のホイール部2を複数のスポーク部3でセンタパッド部4に一体化させた構造を有し、センタパッド部4を介してステアリングシャフト(図示を省略)に連結されている。このステアリングホイール1の周辺には、ステアリングホイール1を組み付けるダッシュボード5が設けられ、ダッシュボード5には、計器盤6や、タッチパネル7を有するナビゲーション装置100(詳細は後述)や、ディスプレイ部9を有する機器パネル10等、が組み付けられている。またステアリングホイール1の周辺には、左右の座席11a,11bが設けられている。この例では、座席11bが運転者(図示せず)が着座する運転席であり、座席11aが同乗者(図示せず)が着座する助手席である。両座席11a,11bの間には、サイドブレーキレバー12やシフトレバー13が設けられている。
【0013】
図2に、本実施形態による車両用表示装置21の機能的構成を示す。図2において、この車両用表示装置21は、上記表示部22(表示手段に相当)と、表示制御装置23(表示制御手段に相当)と、舵角センサ27(舵角検出手段に相当)を備えている。
【0014】
表示部22は、例えば液晶式であり、ステアリングホイール1に適切な固定構造で固定的に取り付けて設けられている。つまりステアリングホイール1と一体的に回転する状態でステアリングホイール1に取り付けて設けられている。したがって表示部22は、ステアリングホイール1が回転操作されると、ステアリングホイール1の回転に伴って回転して傾いた状態をとる。表示部22の傾いた状態とは、運転者から見て、前方へと直進する車両の進行方向と表示部22の表示画面24の縦方向中心軸24aとが同一平面(以下適宜、直進平面という)内にある状態(図2の状態)を基準としたときの概念である。つまり、縦方向中心軸24aが直進平面に対して傾いていることになる。そして、このときの傾き角は、上述のように表示部22の傾きがステアリングホイール1の回転で生じることから、ステアリングホイール1の舵角θ(車両の直進状態を基準にしたステアリングホイール1の回転角。後述の図4(b)等を参照)と同じになる。
【0015】
舵角センサ27は、上記ステアリングホイール1の舵角θを検出し、対応する検出信号を表示制御装置23へ出力する。舵角センサ27としては、例えば角速度センサやロータリエンコーダあるいは半固定抵抗器など、この種のものとして公知のものを用いることができる。
【0016】
表示制御装置23は、画像供給源であるナビゲーション装置100から供給される画像を元画像として、上記舵角センサ27からの検出信号に基づき、上記元画像から生成する表示画像26の表示制御を行う。すなわち、上述のように傾いた状態をとる表示部22に表示する表示画像26の向きを運転者から見て一定に保つように、当該表示画像26を表示画面24に対して回転させて表示部22に表示させる画像向き一定化制御(詳細は後述)を行う。
【0017】
図3は、本実施形態における上記表示制御装置23への画像供給源となる、ナビゲーション装置100の詳細な機能的構成を表す、機能ブロック図である。
【0018】
図3において、ナビゲーション装置100は、CD(Compact Disk)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体116に書き込まれたコンテンツを再生するコンテンツ再生機能と、現在地検出センサ122の検出結果に基づいて現在地を検出し現在地から設定された目的地又は経由地までの経路を探索する誘導経路探索機能(ナビゲーション機能)と、を有する。この例では、ナビゲーション装置100は、上記記憶媒体116を備えた記憶装置118と、演算装置120と、表示制御回路114と、インターフェース106とを有しており、これらはバス112により接続されている。
【0019】
インターフェース106には、上記現在地検出センサ122と、スピーカ117と、タッチパネル7とが接続されている。タッチパネル7は、表示領域の表示物に応じ、運転者や同乗者により接触があった場合、その接触箇所のスイッチがオンされる。なお、タッチパネル7は、上記ディスプレイ部9の一領域に設けることもできる。現在地検出センサ122としては、加速度センサ105、ジャイロセンサ102、車速パルス検出器103、GPS(Global Positioning System)104、及び地磁気センサ111のうち、少なくともいずれか又はこれらいずれかの組み合わせを例示することができる。
【0020】
記憶装置118は、ROM108、RAM109、及び上記記憶媒体116を有する。演算装置20は、CPU107及びグラフィックコントローラ113を有する。グラフィックコントローラ113は、CPU107の制御によって上記記憶媒体116から画像データやコンテンツデータ等を取得し、これらのデータに基づく表示信号を、表示制御回路114を介して、上記ディスプレイ部9や上記表示制御装置23に出力する。例えば、グラフィックコントローラ113は、上記コンテンツデータに基づく画像、映像、動画等をディスプレイ部9や上記表示部22に表示させることができる。さらに、グラフィックコントローラ13は、地図データベースに格納された地図データに基づき、電子地図をディスプレイ部9や表示部22に表示させたり、その電子地図上に自らの車両の位置(現在地)を表すマークを重ね合わせてマッピングさせて表示させることができる。
【0021】
図2に戻り、表示制御装置23は、詳細には、本実施形態の表示制御方法(詳細内容は後述)を実行するための表示制御プログラムを記憶したROM23aと、RAM23bと、制御のための演算を行うCPU23cと、を備え、前述したように、表示部22における上記画像向き一定化制御を行う。
【0022】
上記画像向き一定化制御の詳細内容を図4〜図6により説明する。表示制御装置23は、表示部22への表示画像26の表示に関し、表示画像26のサイズを表示画面24のサイズより小さくして表示する部分表示モードと、表示画像26のサイズを表示画面24のサイズと略同じにして表示する全体表示モードとの、両方を実行(又は、いずれか一方を選択的に実行)することができる。
【0023】
<部分表示モード>
部分表示モードとは、図4(a)及び図4(b)に示すように、表示画像26のサイズを表示部22の表示画面24のサイズより小さくする表示形態である。この場合、表示画像26と表示画面24のサイズ比は、表示画面24上で同芯的に表示画像26を回転させた際(図4(b)参照)に、表示画像26の輪郭が常に表示画面24の輪郭内にあるように設定される。この場合の上記画像向き一定化制御では、舵角センサ27から得られるステアリングホイール1の舵角θに対応した角度(この例ではθ)だけ、ステアリングホイール1の回転操作方向と逆の方向に、表示画像26を表示画面24に対し回転させる。
【0024】
具体的には、例えば、ステアリングホイール1の舵角θが0で、表示画面24の縦方向中心軸24aが上記直進平面内にある状態(表示画面24が基準向きにある状態:図4の(a)に示す状態)から、ステアリングホイール1が回転操作されて舵角θの状態(図4の(b)に示す状態)になったとする。この場合、表示画面24の前述の傾き角はθとなるので、舵角θと同じ角度θだけ表示画像26を表示画面24に対し回転させる。なお、この場合、表示画像26に含まれるテキスト情報(図示の例では「この先右折レーンに注意」の文字が水平方向に配列されている。なお鉛直方向に配列されていてもよい)も併せて回転している。これにより、図4(b)に示すように、運転者から見た表示画像26を、表示画像26の縦方向中心軸26aが直進平面内にある、図4(a)の表示画像26と同じ向きに保つことができる。
【0025】
<全体表示モード>
一方、全体表示モードとは、図5(a)及び図6(a)に示すように、表示画像26のサイズを表示部22の表示画面24のサイズと略同じにする表示形態である。この場合、ナビゲーション装置100から表示制御装置23に供給される元画像28から、表示画面24のサイズと同じサイズの切出し枠29で切り出し、表示画像26を得る。そして、表示部22に傾きが生じている場合には、切出し枠29による表示画像26の切出しに際し、舵角センサ27から得られるステアリングホイール1の舵角θに応じた角度だけ、ステアリングホイール1の回転操作方向と逆の方向に、切出し枠29を元画像28に対し回転させる。
【0026】
具体的には、例えば、ステアリングホイール1の舵角が0で、表示画面24の縦方向中心軸24aが上記直進平面内にある状態(図5(a)に示す状態)では、図5の(b)に示すように、切出し枠29の向きを元画像28の向きと同じにして、つまり切出し枠29の縦方向中心軸29aが元画像28の縦方向中心軸28aと重なるようにして、表示画像26の切出しを行う。その後、ステアリングホイール1が回転操作されて舵角θの状態になったとすると、上記同様、表示画面24が傾き角θで傾くことになるので、図6(b)に示すように、舵角θと同じ角度θだけ切出し枠29を元画像28に対し回転させ、表示画像26の切出しを行う。これにより、図6(a)に示すように、運転者から見た表示画像26を、表示画像26の縦方向中心軸26aが直進平面内にある、図5(a)の表示画像26と同じ向きに保つことができる。
【0027】
以上の表示制御内容を行うために、ROM23aに記憶された表示制御プログラムに基づきCPU23aで実行される制御手順を、図7に示す。
【0028】
まず、ステップS110で、表示制御回路114を介し、ナビゲーション装置100からの上記元画像28を入力する。
【0029】
その後、ステップS120(舵角検出工程に相当)で、舵角センサ27で検出した舵角θを取得する。
【0030】
そして、ステップS130(表示制御工程に相当)に移り、ステップS110で取得した上記元画像を、ステアリングホイール1の回転方向と逆方向に、ステップS120で取得した舵角θと同じ角度だけ、表示画面24に対し回転させる処理を行う。
【0031】
その後、ステップS140で、上記ステップS130で回転処理した画像を、表示部22へ出力し、このフローを終了する。
【0032】
上記実施形態における車両用表示装置21においては、車両の運転者が操作するステアリングホイール1(操舵ハンドルに相当)に設置される車両用表示装置21であって、所望の表示画像26を表示画面24に表示する表示部22(表示手段に相当)と、前記ステアリングホイール1の舵角θを検出する舵角センサ27(舵角検出手段に相当)と、前記舵角センサ27により検出された舵角θに基づき、前記運転者から見た前記表示画像26の向きが一定に保たれるように前記表示画面24に対して前記表示画像26を回転させて前記表示部22に表示させる表示制御装置23(表示制御手段に相当)と、を有する。
【0033】
上記実施形態の車両用表示装置21で実行される車両用表示制御方法においては、車両の運転者が操作するステアリングホイール1に設置される車両用表示装置21の表示部22の表示画面24における所望の表示画像26の表示を制御する車両用表示制御方法であって、前記ステアリングホイール1の舵角θを検出するステップS120(舵角検出工程に相当)と、前記ステップS120で検出された舵角θに基づき、前記運転者から見た前記表示画像26の向きが一定に保たれるように前記表示画面24に対して前記表示画像26を回転させて前記表示部22に表示させるステップS130(表示制御工程に相当)と、を有する。
【0034】
上記実施形態の車両用表示装置21の表示制御装置23のROM23aから読み出された表示制御プログラムは、車両の運転者が操作するステアリングホイール1に設置される車両用表示装置21の表示部22の表示画面24における所望の表示画像26の表示を制御する表示制御装置23に対し、前記ステアリングホイール1の舵角θを検出するステップS120と、前記ステップS120で検出された舵角θに基づき、前記運転者から見た前記表示画像26の向きが一定に保たれるように、前記表示画面24に対して前記表示画像26を回転させて前記表示部22に表示させるステップS130と、を実行させる。
【0035】
上記実施形態によれば、ステアリングホイール1上の表示部22の表示画面24における運転者から見た表示画像26の向きを、ステアリングホイール1の回転操作状態に関係なく、一定に保つことができる。これにより、表示画像26の視認性を向上することができる。例えば、ステアリングホイール1を操作して交差点やカーブ道路を運転する時、緩いカーブが連続する高速道路での運転時、ループ状の道路や駐車場の通路等の走行時等において、0でない値の舵角θが生じている場合に、表示画像26の視認性を向上することができる。また、舵角θが生じた状態で車両が停止している場合、例えば曲線道路の途中の交差点で停止している場合や、幅寄せ操作後に0でない舵角θが生じた状態で駐車している場合において、発進前に表示部22の表示画像26を視認したいときにも、効果的である。また、本実施形態では、画像の表示に関する制御系として表示制御装置23を設けるだけであるので、大きなコスト増大を招くことがない、という効果もある。
【0036】
上記実施形態における車両用表示装置21においては、上述した構成に加えてさらに、前記表示部22は、前記運転者から見て水平方向又は鉛直方向に文字が配列されるテキスト情報を含む前記表示画像26を表示し、前記表示制御装置23は、前記テキスト情報の前記文字の配列方向が一定に保たれるように、前記表示画像26を回転させて前記表示部22に表示させる。
【0037】
このようにすると、ステアリングホイール1がどのような回転操作状態であっても、運転者から見たテキスト情報の文字の配列方向を、水平方向又は鉛直方向に一定に保つことができる。これにより、表示画像26に含まれるテキスト情報の視認性を確実に高く維持することができる。
【0038】
上記実施形態における車両用表示装置21においては、上述した構成に加えてさらに、前記表示制御装置23は、前記表示画像26を、前記運転者による前記ステアリングホイール1の回転操作方向と逆の方向へ前記舵角θに応じた角度だけ前記表示画面24に対して回転させて前記表示部22に表示させる。
【0039】
運転者がステアリングホイール1を左方向(又は右方向)に回転させ、その回転によって表示部22の表示画面24が当該左方向(又は右方向)へ向きが変わる。その際、表示制御装置23は、表示画面24に対し、上記操舵方向とは逆の右方向(又は左方向)へ当該回転角度と同じ角度だけ回転した状態となるように、表示画像26を表示させる。これにより、ステアリングホイール1の回転によって表示画面24が大きく傾いた分を相殺するように、表示画像26が表示画面24に対し傾いて表示されることから、運転者は、ステアリングホイール1の回転前と同じ向きで表示画面24を視認することができる。したがって、表示画像26の視認性を確実に向上することができる。
【0040】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明はその趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば、上記は表示部22で表示するための表示制御装置23への画像の供給源がナビゲーション装置100である場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ナビゲーション装置100外に別途設けられたオーディオビジュアルシステムから供給されるオーディオビジュアル画像や、車両後退支援システムから供給される後退支援画像(後方撮影用カメラの映像から得られる車両後方画像など)や、図1の計器盤6における各種計器類を画像化して得られる画像等であってもよい。
【0041】
また、上記では、部分表示モードと全体表示モードの両方を説明したが、いずれか一方のモードに固定されるようにしてもよいし、モード切替を行えるようにしてもよい。また、上記では、表示制御手段として表示制御装置23を設ける場合としていたが、コンピュータプログラムとして形成される表示制御手段を表示装置に組み込む形態とすることも可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 ステアリングホイール(操舵ハンドルに相当)
21 車両用表示装置
22 表示部(表示手段に相当)
23 表示制御装置(表示制御手段に相当)
24 表示画面
26 表示画像
100 ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転者が操作する操舵ハンドルに設置される車両用表示装置であって、
所望の表示画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記操舵ハンドルの舵角を検出する舵角検出手段と、
前記舵角検出手段により検出された舵角に基づき、前記運転者から見た前記表示画像の向きが一定に保たれるように前記表示画面に対して前記表示画像を回転させて前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用表示装置において、
前記表示手段は、
前記運転者から見て水平方向又は鉛直方向に文字が配列されるテキスト情報を含む前記表示画像を表示し、
前記表示制御手段は、
前記テキスト情報の前記文字の配列方向が一定に保たれるように、前記表示画像を回転させて前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする車両用表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の車両用表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記表示画像を、前記運転者による前記操舵ハンドルの回転操作方向と逆の方向へ前記舵角に応じた角度だけ前記表示画面に対して回転させて前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする車両用表示装置。
【請求項4】
車両の運転者が操作する操舵ハンドルに設置される車両用表示装置の表示手段の表示画面における所望の表示画像の表示を制御する車両用表示制御方法であって、
前記操舵ハンドルの舵角を検出する舵角検出工程と、
前記舵角検出工程で検出された舵角に基づき、前記運転者から見た前記表示画像の向きが一定に保たれるように前記表示画面に対して前記表示画像を回転させて前記表示手段に表示させる表示制御工程と、
を有することを特徴とする車両用表示制御方法。
【請求項5】
車両の運転者が操作する操舵ハンドルに設置される車両用表示装置の表示手段の表示画面における所望の表示画像の表示を制御する表示制御手段に対し、
前記操舵ハンドルの舵角を検出する舵角検出工程と、
前記舵角検出工程で検出された舵角に基づき、前記運転者から見た前記表示画像の向きが一定に保たれるように前記表示画面に対して前記表示画像を回転させて前記表示手段に表示させる表示制御工程と、
を実行させるための、車両用表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−62026(P2012−62026A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209985(P2010−209985)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】