説明

車両用電源システム

【課題】複数有る電圧変換器の接続方法を状況に応じて切り替えるようにして、各電圧変換器の許容電力を超える電力を供給する。
【解決手段】電動発電機1と、第1蓄電母線11を介して車載負荷12に電力を供給する第1蓄電装置13と、電動発電機1と電力の授受を行うと共に、車載負荷12および第1蓄電装置13に蓄電電力を供給する第2蓄電装置2と、発電母線8に第1端が接続されると共に第2蓄電母線9に第2端が接続されて電圧変換を行う第1電圧変換器3と、第2蓄電母線9に第1端が接続されると共に出力母線10に第2端が接続されて電圧変換を行う第2電圧変換器4と、出力母線10と第1蓄電母線11の間の接続線の開閉を行う第1スイッチ5と、出力母線10と発電母線8の間の接続線の開閉を行う第2スイッチ6と、電動発電機1、第1電圧変換器3、第2電圧変換器4、第1スイッチ5及び第2スイッチ6を制御する制御回路7を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電力の供給能力を向上させることができる車両用電源システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用電源システムとして、エンジンより駆動されてバッテリに給電する発電機において、その発電電圧を車両の減速時には非減速時よりも高く設定することにより、制動エネルギーの回生を積極的に行う一方、車両の非減速時には減速時よりも低く設定することにより、エンジンへの負荷を低減させて燃費の向上をはかるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、上記の車両用電源システムは、発電機の発電電力をバッテリに直接供給してバッテリを充電するように構成されているので、発電機の発電電力を大きく変化させると、バッテリの寿命を縮めることにつながる。
【0004】
このような課題を解決するために、車両用電源システムの各部の電圧を適正に保ちつつ、発電機の発電電圧を大きくすることができると共に、車両の制動エネルギーを積極的に回生できる以下の車両用電源システムが提案されている。すなわち、この車両用電源システムは、エンジンにより駆動されて交流電力を発電する発電機と、交流電力を直流電力に整流して発電母線に出力する整流器と、車載負荷にバッテリ母線を介して電力を供給するバッテリと、発電機からの発電電力を蓄電する蓄電デバイスと、発電母線に一方の端子が、バッテリ母線に他方の端子が接続される第1DC/DCコンバータと、発電母線に一方の端子が、蓄電デバイスに他方の端子が接続される第2DC/DCコンバータを備えている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−67504号公報
【特許文献2】WO2011/046147
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献2の車両用電源システムでは、発電機として電動発電機を用いた場合に、電動発電機の駆動電力を蓄電デバイスから供給する際に、必ず第2DC/DCコンバータを介することになるため、第2DC/DCコンバータは駆動電力に耐えられるだけの許容電力を有する大型なものが必要となる。また、車載負荷が大電力を必要とする際に、蓄電デバイスから車載負荷に電力を供給するためには、第1及び第2DC/DCコンバータを直列に介することになるため、第1及び第2DC/DCコンバータ共に車載負荷が要求する電力に耐えられるだけの許容電力を持つ必要がある。
【0007】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、複数の電圧変換器を有する車両用電源システムにおいて、電圧変換器の接続方法を状況に応じて切り替えるようにして、各電圧変換器の許容電力を超える電力を供給することができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明による車両用電源システムは、発電機として車両または内燃機関から供給される運動エネルギーを電気エネルギーに変換して直流電力を発生するとともに、電動機として直流電力に基づいて車両または内燃機関を駆動する電動発電機と、第1蓄電母線を介して車載負荷に電力を供給する第1蓄電装置と、電動発電機と電力の授受を行うと共に、車載負荷および第1蓄電装置に蓄電電力を供給する第2蓄電装置と、電動発電機に発電母線を介して第1端が接続されると共に第2蓄電装置に第2蓄電母線を介して第2端が接続されて発電母線及び第2蓄電母線間で電圧変換を行う第1電圧変換器と、第2蓄電装置に第2蓄電母線を介して第1端が接続されると共に出力母線に第2端が接続されて第2蓄電母線及び出力母線間で電圧変換を行う第2電圧変換器と、出力母線と第1蓄電母線の間の接続線の開閉を行う第1スイッチと、出力母線と発電母線の間の接続線の開閉を行う第2スイッチと、電動発電機、第1電圧変換器、第2電圧変換器、第1スイッチ及び第2スイッチを制御する制御回路を備える。
【0009】
第2の発明による車両用電源システムは、車両または内燃機関から供給される運動エネルギーを電気エネルギーに変換して直流電力を発生する発電機と、第1蓄電母線を介して車載負荷に電力を供給する第1蓄電装置と、発電機と電力の授受を行うと共に、車載負荷および第1蓄電装置に蓄電電力を供給する第2蓄電装置と、発電機に発電母線を介して第1端が接続されると共に第2蓄電装置に第2蓄電母線を介して第2端が接続されて発電母線及び第2蓄電母線間で電圧変換を行う第1電圧変換器と、第2蓄電装置に第2蓄電母線を介して第1端が接続されると共に第1蓄電母線に第2端が接続されて第2蓄電母線及び第1蓄電母線間で電圧変換を行う第2電圧変換器と、第1蓄電母線と発電母線の間の接続線の開閉を行う第3スイッチと、発電機、第1電圧変換器、第2電圧変換器及び第3スイッチを制御する制御回路を備える。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明によれば、第1及び第2電圧変換器を電動発電機又は車載負荷に対して並列に接続することを可能にする第1及び第2スイッチを備えているため、第2蓄電装置の蓄電電力を第1及び第2電圧変換器を介して電動発電機又は車載負荷のどちらか一方に送電することができる。また、電動発電機の発電電力を第1及び第2電圧変換器を介して第2蓄電装置に送電することができる。その結果、第1及び第2電圧変換器の各許容電力を超える電力を、第2蓄電装置と電動発電機又は車載負荷との間で送電することができる。これにより、第1及び第2電圧変換器を効率的に運用でき、各電圧変換器の許容電力を大きくする必要がなくなるため小型軽量化が図られる。
【0011】
第2の発明によれば、第1及び第2電圧変換器を車載負荷に対して並列に接続することを可能にする第3スイッチを備えているため、第2蓄電装置の蓄電電力を第1及び第2電圧変換器を介して車載負荷に送電することができる。その結果、第1及び第2電圧変換器の各許容電力を超える電力を、第2蓄電装置と車載負荷との間で送電することができる。これにより、第1及び第2電圧変換器を効率的に運用でき、各電圧変換器の許容電力を大きくする必要がなくなるため小型軽量化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1に係る車両用電源システムを示す回路ブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に使用される第1電圧変換器の例を示す回路ブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1に使用される第2電圧変換器の例を示す回路ブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る車両用電源システムを示す回路ブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態3に使用される第1電圧変換器の例を示す回路ブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態3に使用される第2電圧変換器の例を示す回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用電源システムを示す回路ブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の車両用電源システムは、発電機として車両(図示せず)または内燃機関(図示せず)から供給される運動エネルギーを電気エネルギーに変換して直流電力を発生するとともに、電動機として直流電力に基づいて上記車両または上記内燃機関を駆動する電動発電機1と、第1蓄電母線(以下、バッテリ母線と称す)11を介して車載負荷12に電力を供給する第1蓄電装置(以下、バッテリと称す)13と、電動発電機1と電力の授受を行うと共に、車載負荷12およびバッテリ13に蓄電電力を供給する第2蓄電装置2と、電動発電機1に発電母線8を介して第1端が接続されると共に第2蓄電装置2に第2蓄電母線9を介して第2端が接続されて発電母線8及び第2蓄電母線9間で電圧変換を行う第1電圧変換器3と、第2蓄電装置2に第2蓄電母線9を介して第1端が接続されると共に出力母線10に第2端が接続されて第2蓄電母線9及び出力母線10間で電圧変換を行う第2電圧変換器4と、出力母線10とバッテリ母線11の間の接続線の開閉を行う第1スイッチ5と、出力母線10と発電母線8の間の接続線の開閉を行う第2スイッチ6と、電動発電機1、第1電圧変換器3、第2電圧変換器4、第1スイッチ5及び第2スイッチ6を制御する制御回路7とを含む。
【0014】
電動発電機1は、車両または内燃機関により回転駆動されかつ制御回路7からの発電指令に基づいて直流電力を発生させ、発電母線8に出力する。また、電動発電機1は、制御回路7からのトルク指令に基づき、第2蓄電装置2の蓄電電力に基づいて回転駆動され、車両又は内燃機関を駆動する。
【0015】
第1電圧変換器3は、第1端が発電母線8を介して電動発電機1に接続され、第2端が蓄電母線9を介して第2蓄電装置2に接続されている。電動発電機1が車両または内燃機関により駆動されて発電をする際には、発電電力を第2蓄電装置2に送電し、電動発電機1が車両または内燃機関を駆動する際には、第2蓄電装置2に蓄電されている電力を電動発電機1に送電する。したがって、第1電圧変換器3は、発電母線8と第2蓄電母線9の間で両方向に電力を送電することが可能な双方向型の電圧変換器であることが必要である。
【0016】
第1電圧変換器3は、第1端を所定の第1の目標電圧(以下、目標電圧V1_refと称す)に保つ定電圧制御型の電圧変換器を用いる。このような電圧変換器としては、例えば第1端の電圧をフィードバック制御する昇降圧チョッパ回路など、一般的な電圧変換器を用いることができる。
ここで、(第1端の電圧変化)/(第1端の電流変化)を、第1電圧変換器3の入力インピーダンスとして考えると、第1電圧変換器3は第1端の電流にかかわらず第1端の電圧を一定に保とうとするので、低い入力インピーダンスの電圧変換器としてみなすことができる。
【0017】
図2は、第1電圧変換器3の一例を示す回路構成図である。図2において、第1電圧変換器3の第1端31は発電母線8に接続され、第2端32は第2蓄電母線9に接続されている。第1電圧変換器3の第1端31で検出された電圧V1は、減算器33により制御回路7から出力される目標電圧V1_refと比較され、その偏差V1eをPID演算器34に出力する。PID演算器34は上記偏差V1eに基づきPID演算を行い操作量としてデューティ信号を出力する。PWM発生器35はPID演算器34からのデューティ信号に従いPWM信号を発生する。PWM信号はゲートドライブアンプを介してFETやIGBT等のスイッチング素子Q1H、Q1L、Q2H、Q2Lのゲートに入力され、各スイッチング素子Q1H、Q1L、Q2H、Q2Lのオンオフを制御する。なお、Lはインダクタ、Ci及びCoはコンデンサである。
【0018】
第2電圧変換器4は、第1端が第2蓄電母線9を介して第2蓄電装置2に接続され、第2端が出力母線10を介して第1スイッチ5の第1端51と第2スイッチ6の第2端62に接続されている。第2電圧変換器4は、第2蓄電装置2に蓄電されている電力を出力母線10に送電するために、第1端から第2端に送電可能な単方向型の電圧変換器であることが好ましいが、第1端と第2端間で双方向に送電することが可能な双方向型の電圧変換器でもかまわない。
【0019】
第2電圧変換器4は、第2端を所定の第2の目標電圧(以下、目標電圧V2_refと称す)に保つ定電圧制御型の電圧変換器を適用する。このような電圧変換器としては、例えば第2端の電圧をフィードバック制御する昇降圧チョッパ回路など、一般的な電圧変換器を用いることができる。所定の目標電圧V2_refは、バッテリ13の定格電圧に基づいて設定され、例えば、バッテリ13として定格電圧12Vの鉛蓄電池を用いるならば、目標電圧は14V程度に設定するのが一般的である。
【0020】
図3は第2電圧変換器4の一例を示す回路構成図である。この例では、第2電圧変換器4として双方向型の昇降圧チョッパを使用している。図3において、第2電圧変換器4の第1端41は第2蓄電母線9に接続され、第2端42は出力母線10に接続されている。第2電圧変換器4の第2端42で検出された電圧V2は、減算器43により制御回路7から出力される目標電圧V2_refと比較され、その偏差V2eをPID演算器44に出力する。PID演算器44は上記偏差V2eに基づきPID演算を行い操作量としてデューティ信号を出力する。PWM発生器45はPID演算器44からのデューティ信号に従いPWM信号を発生する。PWM信号はゲートドライブアンプを介してFETやIGBT等のスイッチング素子Q1H、Q1L、Q2H、Q2Lのゲートに入力され、各スイッチング素子Q1H、Q1L、Q2H、Q2Lのオンオフを制御する。なお、Lはインダクタ、Ci及びCoはコンデンサである。
【0021】
第1スイッチ5は、上述のように第1端51が出力母線10に接続され、第2端はバッテリ13及び車載負荷12側のバッテリ母線11に接続されている。第2蓄電装置2に蓄電されている電力を第2電圧変換器4を経由して車載負荷12に供給する場合に、第1スイッチ5は閉じた状態にする。
【0022】
第2スイッチ6は、上述のように第2端62が出力母線10に接続され、第1端61は発電母線8に接続されている。第2蓄電装置2に蓄電されている電力を第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を経由して電動発電機1に供給する場合に、第2スイッチ6を閉じた状態にすると共に第1スイッチ5を開いた状態にする。電動発電機1の発電電力を第1電圧変換器3を介して第2蓄電装置2へ蓄電する場合には、第2スイッチ6は開いた状態にする。
【0023】
上記のように第1スイッチ5が開き、第2スイッチ6が閉じた状態では、第1電圧変換器3の第1端と、第2電圧変換器4の第2端とが電動発電機1に接続された状態になる。このとき、第1電圧変換器3の第1端の目標電圧V1_refと、第2電圧変換器4の第2端の目標電圧V2_refを同じ値に設定することで、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4とを並列運用して第2蓄電装置2に蓄電されている電力を電動発電機1に送電することができる。
【0024】
第2蓄電装置2は、電気二重層コンデンサ若しくはリチウム・イオン蓄電池やニッケル水素蓄電等の蓄電池などの大容量である蓄電デバイスを使用することができる。第2蓄電装置2の充電電圧Vcは、蓄電池を用いた場合には定格電圧になり、電気二重層コンデンサを用いた場合には、コンデンサ容量Cと初期電圧Vc0とコンデンサの充電電流Icより、次式で求まる。
【0025】
Vc(t)=∫(Ic/C)dt+Vc0 ・・・(1)
【0026】
ここで、コンデンサの充電電流Icは、第1電圧変換器3の第2端から出力される電流I1o、第2電圧変換器4の第1端に入力される電流I2iより、次式で決まる。
【0027】
Ic=I1o−I2i ・・・(2)
【0028】
第1電圧変換器3として、定電圧制御型の電圧変換器を用いることにより、発電母線8の電圧Vmgを所定の電圧に保つことが可能となる。このように発電母線8の電圧Vmgを一意に決めることができるのは、一つの回路接続点である発電母線8に対して、低入力インピーダンスの第1電圧変換器3を接続する構成をとったためである。
【0029】
電動発電機1は、エンジンが動作状態にあるときはエンジンに駆動されて発電を実施し、エンジンが停止状態にあるときは発電を実施しない。エンジンが停止状態から動作状態に起動するときに、電動発電機1は第2蓄電装置2に蓄電された電力を使用してエンジンを起動する。
【0030】
電動発電機1の制御は、公知の制御方法を使用すればよい。例えば電動発電機1が発電を実施する際は、電動発電機1は制御回路7から発電指令を受けて発電を実施し、また、電動発電機1がエンジンを駆動する際には、電動発電機1は制御回路7からトルク指令を受けて駆動を実施する。
【0031】
制御回路7は、電動発電機1の制御指令と、第1電圧変換器3の目標電圧V1_ref指令と、第2電圧変換器4の目標電圧V2_ref指令と、第1スイッチ5の開閉指令と、第2スイッチ6の開閉指令を出力する。この制御回路7による車両用電源システムの制御は、車両状態に基づいて実施する。車両状態とは、車速、エンジントルク、バッテリ13や第2蓄電装置2の電圧等のことであり、これらは公知の方法で検出し、車両状態情報70として制御回路7に入力される。
【0032】
電動発電機1の発電出力は車両状態に応じて変化させる。車両が制動中であって余剰なエンジントルクがある場合には、発電出力を高くして第2蓄電装置2を速やかに充電する。ただし、第2蓄電装置2の充電状態が満充電であるなど、追加充電をすることが好ましくない場合には、必ずしも発電出力を高くすることは実施しない。また、車両が制動中ではない等の理由で余剰なエンジントルクが無く、かつ、第2蓄電装置2の充電状態が著しく低くない場合は発電電力を零にし、第2蓄電装置2の充電状態が著しく低い時には車載負荷12が必要とする電力を発電する。上記のように発電出力を車両状態に応じて変化させることで、余剰なエンジントルクを効率的に使用できるので燃料の使用量が低下する。
【0033】
第2電圧変換器4の第2端の目標電圧V2_refは、第1スイッチ5が閉じていてバッテリ母線11を介してバッテリ13および車載負荷12に接続しているときは、前述のようにバッテリ13の定格電圧に基づいて設定する。一方で、第1スイッチ5が開き、第2スイッチ6が閉じているときは、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4が並列に接続されて第2蓄電装置2の蓄電電力を電動発電機1に送電して車両または内燃機関を駆動する状態であるから、第1電圧変換器3の目標電圧V1_refと第2電圧変換器4の目標電圧V2_refは同じ電圧値に設定し、その設定値は車両または内燃機関を駆動するのに足る電圧値とする。
【0034】
上記のように、第1スイッチ5の開閉指令は、電動発電機1に送電する場合には開き、それ以外では閉じるものとする。第2スイッチ6の開閉指令は、上記のように電動発電機1に送電する場合には閉じ、それ以外では閉じるものとする。
【0035】
ただし、第2電圧変換器4に双方向型電圧変換器を用いた場合には、電動発電機1から第2蓄電装置2への充電を第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を並列に接続して実施することが可能であり、このような動作をする場合には第2スイッチ6は閉じ、第1スイッチ5は開くものとする。
【0036】
さらに、第2蓄電装置2から車載負荷12及びバッテリ13への送電を第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を並列に接続して実施することが可能であり、このような動作をする場合には第2スイッチ6は閉じ、第1スイッチ5は閉じるものとする。
【0037】
以上のように本実施の形態によれば、第1及び第2電圧変換器3,4を電動発電機1又は車載負荷12に対して並列に接続することを可能にする第1及び第2スイッチ5,6を備えているため、第2蓄電装置2の蓄電電力を第1及び第2電圧変換器3,4を介して電動発電機1又は車載負荷12のどちらか一方に送電することができる。また、電動発電機1の発電電力を第1及び第2電圧変換器3,4を介して第2蓄電装置2に送電することができる。その結果、第1及び第2電圧変換器3,4の各許容電力を超える電力を、第2蓄電装置2と電動発電機1又は車載負荷12との間で送電することができる。これにより、第1及び第2電圧変換器3,4を効率的に運用でき、各電圧変換器3,4の許容電力を大きくする必要がなくなるため小型軽量化が図られる。
【0038】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2に係る車両用電源システムの回路構成図である。図4に示すように、本実施の形態の車両用電源システムは、車両(図示せず)または内燃機関(図示せず)から供給される運動エネルギーを電気エネルギーに変換して直流電力を発生する発電機14と、第1蓄電母線(以下、バッテリ母線と称す)11を介して車載負荷12に電力を供給する第1蓄電装置(以下、バッテリと称す)13と、発電機14と電力の授受を行うと共に、車載負荷12およびバッテリ13に蓄電電力を供給する第2蓄電装置2と、発電機14に発電母線8を介して第1端が接続されると共に第2蓄電装置2に第2蓄電母線9を介して第2端が接続されて発電母線8及び第2蓄電母線9間で電圧変換を行う第1電圧変換器3と、第2蓄電装置2に第2蓄電母線9を介して第1端が接続されると共にバッテリ母線11に第2端が接続されて第2蓄電母線9及びバッテリ母線11間で電圧変換を行う第2電圧変換器4と、バッテリ母線11と発電母線8の間の接続線の開閉を行う第3スイッチ15と、発電機14、第1電圧変換器3、第2電圧変換器4及び第3スイッチ15を制御する制御回路7とを含む。
【0039】
図4に示す実施の形態2の車両用電源システムは、実施の形態1の車両用電源システムと比較して、電動発電機1は発電機14に置き換えられ、出力母線10と第1スイッチ5と第2スイッチ6が省かれて、第2電圧変換器4の第2端はバッテリ母線11に接続され、バッテリ母線11と発電母線8の間の接続線の開閉を行う第3スイッチ15が追加されている。その他の構成部品及びそれらの機能は、実施の形態1と同様である。
【0040】
本実施の形態において、第3スイッチ15が開かれると、発電機14の発電電力を第1電圧変換器3を介して第2蓄電装置2に蓄電し、さらに第2蓄電装置2の蓄電電力を第2電圧変換器4を介してバッテリ母線11へ供給することができる。一方で、第3スイッチ15を閉じると、発電母線8とバッテリ母線11が接続されるので、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4が並列に接続された状態となる。このような接続方法をとると、第2蓄電装置2の蓄電電力を第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を介してバッテリ母線11へ供給することが可能となる。したがって、第1電圧変換器3および第2電圧変換器4の許容電力を超える電力を第2蓄電装置2からバッテリ母線11へ供給することが可能である。
【0041】
車載負荷12が大電力を必要とする際に、上述のように第2蓄電装置2の蓄電電力を第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を介してバッテリ母線11へ供給することで、バッテリ母線11の電圧低下を抑制することができるため、車載負荷12の瞬停を防止する効果が得られる。
【0042】
車載負荷12が大電力を必要とする場合は、例えばスタータ(始動電動機)を駆動する場合である。スタータはエンジンを始動するためにあるので、スタータが動作する際はエンジンは停止していて発電機14の発電も停止している。そのため、上述のように第3スイッチ15を閉じて第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4とを並列に接続した状態とすることにより、第2蓄電装置2からスタータへの供給電力を増加する効果がある。
【0043】
上記のように第1電圧変換器3および第2電圧変換器4を並列に接続した状態をとる場合に、第2電圧変換器4の第2端の目標電圧V2_refと第1電圧変換器3の第1端の目標電圧V1_refは同じ電圧値に設定し、その設定値はバッテリ13の定格電圧に基づいて設定する。
【0044】
なお、車載負荷12であってスタータ以外の機器が大電力を必要とする場合は、発電機14は、第1電圧変換器3および第2電圧変換器4を並列に接続してバッテリ母線11へ電力を供給する際に、発電を実施していても実施していなくてもどちらでも構わない。
【0045】
以上のように本実施の形態によれば、第1及び第2電圧変換器3,4を車載負荷12に対して並列に接続することを可能にする第3スイッチ15を備えているため、第2蓄電装置2の蓄電電力を第1及び第2電圧変換器3,4を介して車載負荷12に送電することができる。その結果、第1及び第2電圧変換器3,4の各許容電力を超える電力を、第2蓄電装置2と車載負荷12との間で送電することができる。これにより、第1及び第2電圧変換器3,4を効率的に運用でき、各電圧変換器3,4の許容電力を大きくする必要がなくなるため小型軽量化が図られる。
【0046】
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成の車両用電源システムにおいて、第1電圧変換器3に昇圧型の電圧変換器を用いて、第2電圧変換器4に降圧型の電圧変換器を用いるか、あるいは、第1電圧変換器3に降圧型の電圧変換器を用いて、第2電圧変換器4に昇圧型の電圧変換器を用いる。
【0047】
上記第1電圧変換器3又は第2電圧変換器4に用いる昇圧型の電圧変換器は、それぞれ第1端から第2端の方向へ電圧を昇圧し、かつ第2端から第1端の方向へは電圧を降圧することが可能な電圧変換器とする。同様に、上記第1電圧変換器3又は第2電圧変換器4に用いる降圧型の電圧変換器は、それぞれ第1端から第2端の方向へ電圧を降圧し、かつ第2端から第1端の方向へ電圧を昇圧することが可能な電圧変換器とする。
【0048】
実施の形態1の車両用電源システムにおいて、第2スイッチ6を開き、第1スイッチ5を閉じた状態とすると、電動発電機1の発電電力は第1電圧変換器3を介して第2蓄電母線9に送電され、さらに第2蓄電母線9から第2電圧変換器4を介して出力母線10へ送電される。このとき、第1電圧変換器3が昇圧型の電圧変換器であり第2電圧変換器4が降圧型の電圧変換器であれば、電動発電機1の発電電力が出力母線10へ送電される過程において、電圧は、第1電圧変換器3で昇圧されて、続けて第2電圧変換器4で降圧されることとなる。一方で、第1電圧変換器3が降圧型の電圧変換器であり第2電圧変換器4が昇圧型の電圧変換器であれば、電動発電機1の発電電力が出力母線10へ送電される過程において、電圧は、第1電圧変換器3で降圧されて、続けて第2電圧変換器4で昇圧されることとなる。
【0049】
また、実施の形態1の車両用電源システムにおいて、第1スイッチ5を開き、第2スイッチ6を閉じた状態とすると、第1電圧変換器3の第1端と、第2電圧変換器4の第2端とが電動発電機1に接続された状態になる。このとき、第1電圧変換器3の第1端の目標電圧V1_refと、第2電圧変換器4の第2端の目標電圧V2_refを同じ値に設定することで、第2蓄電装置2に蓄電されている電力を、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4とを並列運用して電動発電機1に対して送電することができる。ここで、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4の組み合わせとして、昇圧型と降圧型、あるいは降圧型と昇圧型という組み合わせで使用すれば、上記のように第1電圧変換器3の第1端と第2電圧変換器4の第2端とが電動発電機1に接続された状態にあるから、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4は電動発電機1に対して第2蓄電装置2の電力を降圧あるいは昇圧して送電することができる。
【0050】
つまり、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4として、昇圧型と降圧型あるいは降圧型と昇圧型というように異なる型の電圧変換器を組み合わせることで、昇降圧型の電圧変換器を用いなくても実施の形態1の車両用電源システムを実現することが可能である。昇圧型または降圧型の電圧変換器は、昇降圧型の電圧変換器と比較して回路が簡易であるため車両用電源システムの小型化に寄与する。
【0051】
ここで、第1電圧変換器3として降圧型の電圧変換器を使用した例を図5に示すと共に、第2電圧変換器4として昇圧型の電圧変換器を使用した例を図6に示す。
【0052】
図5において、第1電圧変換器3の第1端31は発電母線8に接続され、第2端32は第2蓄電母線9に接続されている。第1電圧変換器3の第1端31で検出された電圧V1は、減算器33により制御回路7から出力される目標電圧V1_refと比較され、その偏差V1eをPID演算器34に出力する。PID演算器34は上記偏差V1eに基づきPID演算を行い操作量としてデューティ信号を出力する。PWM発生器35はPID演算器34からのデューティ信号に従いPWM信号を発生する。PWM信号はゲートドライブアンプを介してFETやIGBT等のスイッチング素子Q1H、Q1Lのゲートに入力され、各スイッチング素子Q1H、Q1Lのオンオフを制御する。
【0053】
図6において、第2電圧変換器4の第1端41は第2蓄電母線9に接続され、第2端42は出力母線10に接続されている。第2電圧変換器4の第2端42で検出された電圧V2は、減算器43により制御回路7から出力される目標電圧V2_refと比較され、その偏差V2eをPID演算器44に出力する。PID演算器44は上記偏差V2eに基づきPID演算を行い操作量としてデューティ信号を出力する。PWM発生器45はPID演算器44からのデューティ信号に従いPWM信号を発生する。PWM信号はゲートドライブアンプを介してFETやIGBT等のスイッチング素子Q2H、Q2Lのゲートに入力され、各スイッチング素子Q2H、Q2Lのオンオフを制御する。
【0054】
実施の形態2についても同様に、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4として、昇圧型と降圧型の電圧変換器あるいは降圧型と昇圧型の電圧変換器というように異なる型の電圧変換器を組み合わせることができる。そうすると、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4として昇降圧型の電圧変換器を用いなくても実施の形態2の車両用電源システムを実現することが可能となる。
【0055】
例えば、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4としてそれぞれ昇圧型と降圧型の電圧変換器を使用した場合、第3スイッチ15を開いた状態では、発電機14の発電電力は、第1電圧変換器3で昇圧されて、第2蓄電母線9を介して第2電圧変換器4で降圧されてバッテリ母線11へ出力される。一方、第3スイッチ15が閉じた状態では、発電母線8とバッテリ母線11が接続されて第1電圧変換器3と第2電圧変換器4は並列接続されるため、第2蓄電装置2から第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を介して降圧してバッテリ母線11に電力を送電することができる。この場合、第1電圧変換器3の第1端の目標電圧V1_refと第2電圧変換器4の第2端の目標電圧V2_refはバッテリ13の定格電圧に基づく同じ電圧値に設定する。また、発電機14から第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を介して昇圧して第2蓄電装置2に電力を送電することもできる。
【0056】
また、第1電圧変換器3と第2電圧変換器4としてそれぞれ降圧型と昇圧型の電圧変換器を使用した場合、第3スイッチ15を開いた状態では、発電機14の発電電力は、第1電圧変換器3で降圧されて、第2蓄電母線9を介して第2電圧変換器4で昇圧されてバッテリ母線11へ出力される。一方、第3スイッチ15が閉じた状態では、第2蓄電装置2から第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を介して昇圧してバッテリ母線11に電力を送電することができる。この場合、第1電圧変換器3の第1端の目標電圧V1_refと第2電圧変換器4の第2端の目標電圧V2_refはバッテリ13の定格電圧に基づく同じ電圧値に設定する。また、発電機14から第1電圧変換器3及び第2電圧変換器4を介して降圧して第2蓄電装置2に電力を送電することもできる。
【0057】
以上のように本実施の形態では、実施の形態1又は2の車両用電源システムにおいて、第1電圧変換器は第1端から第2端の方向へ電圧を昇圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を降圧する電圧変換器であり、第2電圧変換器は第1端から第2端の方向へ電圧を降圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を昇圧する電圧変換器であるか、又は第1電圧変換器は第1端から第2端の方向へ電圧を降圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を昇圧する電圧変換器であり、第2電圧変換器は第1端から第2端の方向へ電圧を昇圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を降圧する電圧変換器であることとした。その結果、昇降圧型の電圧変換器を用いなくても実施の形態1又は2のシステムを実現することが可能となり、回路が簡易となりシステムの小型化に寄与する。
【0058】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 電動発電機、2 第2蓄電装置、3 第1電圧変換器、4 第2電圧変換器、
5 第1スイッチ、6 第2スイッチ、7 制御回路、8 発電母線、
9 第2蓄電母線、10 出力母線、11 第1蓄電母線(バッテリ母線)、
12 車載負荷、13 第1蓄電装置(バッテリ)、14 発電機、
15 第3スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機として車両または内燃機関から供給される運動エネルギーを電気エネルギーに変換して直流電力を発生するとともに、電動機として直流電力に基づいて上記車両または上記内燃機関を駆動する電動発電機と、
第1蓄電母線を介して車載負荷に電力を供給する第1蓄電装置と、
上記電動発電機と電力の授受を行うと共に、上記車載負荷および上記第1蓄電装置に蓄電電力を供給する第2蓄電装置と、
上記電動発電機に発電母線を介して第1端が接続されると共に上記第2蓄電装置に第2蓄電母線を介して第2端が接続されて上記発電母線及び上記第2蓄電母線間で電圧変換を行う第1電圧変換器と、
上記第2蓄電装置に上記第2蓄電母線を介して第1端が接続されると共に出力母線に第2端が接続されて上記第2蓄電母線及び上記出力母線間で電圧変換を行う第2電圧変換器と、
上記出力母線と上記第1蓄電母線の間の接続線の開閉を行う第1スイッチと、
上記出力母線と上記発電母線の間の接続線の開閉を行う第2スイッチと、
上記電動発電機、上記第1電圧変換器、上記第2電圧変換器、上記第1スイッチ及び上記第2スイッチを制御する制御回路を備える車両用電源システム。
【請求項2】
上記制御回路は、上記電動発電機の発電電力を上記車載負荷および上記第1蓄電装置に供給する場合に、上記第1スイッチを閉じた状態にすると共に上記第2スイッチを開いた状態にする請求項1に記載の車両用電源システム。
【請求項3】
上記制御回路は、上記第2蓄電装置の電力を上記電動発電機に供給する場合に、上記第1スイッチを開いた状態にすると共に上記第2スイッチを閉じた状態にして、上記第1電圧変換器及び上記第2電圧変換器を上記第2蓄電母線と上記発電母線との間で並列に接続可能とする請求項1に記載の車両用電源システム。
【請求項4】
上記制御回路は、上記第2蓄電装置の電力を上記車載負荷および上記第1蓄電装置に供給する場合に、上記第1スイッチを閉じた状態にすると共に上記第2スイッチを閉じた状態にして、上記第1電圧変換器及び上記第2電圧変換器を上記第2蓄電母線と上記第1蓄電母線との間で並列に接続可能とする請求項1に記載の車両用電源システム。
【請求項5】
上記制御回路は、上記電動発電機の発電電力を上記第2蓄電装置に供給する場合に、上記第1スイッチを開いた状態にすると共に上記第2スイッチを閉じた状態にして、上記第1電圧変換器及び上記第2電圧変換器を上記発電母線と上記第2蓄電母線との間で並列に接続可能とする請求項1に記載の車両用電源システム。
【請求項6】
車両または内燃機関から供給される運動エネルギーを電気エネルギーに変換して直流電力を発生する発電機と、
第1蓄電母線を介して車載負荷に電力を供給する第1蓄電装置と、
上記発電機と電力の授受を行うと共に、上記車載負荷および上記第1蓄電装置に蓄電電力を供給する第2蓄電装置と、
上記発電機に発電母線を介して第1端が接続されると共に上記第2蓄電装置に第2蓄電母線を介して第2端が接続されて上記発電母線及び上記第2蓄電母線間で電圧変換を行う第1電圧変換器と、
上記第2蓄電装置に上記第2蓄電母線を介して第1端が接続されると共に上記第1蓄電母線に第2端が接続されて上記第2蓄電母線及び上記第1蓄電母線間で電圧変換を行う第2電圧変換器と、
上記第1蓄電母線と上記発電母線の間の接続線の開閉を行う第3スイッチと、
上記発電機、上記第1電圧変換器、上記第2電圧変換器及び上記第3スイッチを制御する制御回路を備える車両用電源システム。
【請求項7】
上記制御回路は、上記発電機の発電電力を上記車載負荷および上記第1蓄電装置に供給する場合に、上記第3スイッチを開いた状態にする請求項6に記載の車両用電源システム。
【請求項8】
上記制御回路は、上記第2蓄電装置の電力を上記車載負荷および上記第1蓄電装置に供給する場合に、上記第3スイッチを閉じた状態にして、上記第1電圧変換器及び上記第2電圧変換器を上記第2蓄電母線と上記第1蓄電母線との間で並列に接続可能とする請求項6に記載の車両用電源システム。
【請求項9】
上記車載負荷が電力を必要とする場合は、スタータ起動時である請求項8に記載の車両用電源システム。
【請求項10】
上記第1電圧変換器は第1端を所定の第1の目標電圧に保つ定電圧制御型の電圧変換器であり、上記第2電圧変換器は第2端を所定の第2の目標電圧に保つ定電圧制御型の電圧変換器である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の車両用電源システム。
【請求項11】
上記第1電圧変換器は、第1端から第2端の方向へ電圧を昇圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を降圧する電圧変換器であり、
上記第2電圧変換器は、第1端から第2端の方向へ電圧を降圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を昇圧する電圧変換器である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の車両用電源システム。
【請求項12】
上記第1電圧変換器は、第1端から第2端の方向へ電圧を降圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を昇圧する電圧変換器であり、
上記第2電圧変換器は、第1端から第2端の方向へ電圧を昇圧しかつ第2端から第1端の方向へ電圧を降圧する電圧変換器である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の車両用電源システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−102586(P2013−102586A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244188(P2011−244188)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】