説明

車体前部の熱交換器配設構造

【課題】第2の熱交換器を抜けた走行風がホイールハウス内へ侵入するのを防ぎ、該走行風がホイールハウスの前方で車体下面へ抜けるように成し、負圧領域へ走行風を目立たないように導出でき、ホイールハウスに設けたサスペンションやブレーキなどに車両前方から進入した水や風が降りかかるのを防止し、これらの防錆を図り、また、車両後進時に前輪が巻き上げた泥や水、砂利などがホイールハウスを介してフェンダ内に侵入するのを防止し、さらに、負圧領域に走行風を導出することで、第2の熱交換器の小型化を図る車体前部の熱交換器配設構造を提供する。
【解決手段】空気導入開口から車体前部の内部に導入された走行風のうち、第2の熱交換器10を通過した走行風を導出する導出流路19が、ホイールハウス5の前方に設けられると共に、導出流路19の出口19Aが車体前部の下方を向いて形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車体前部の外表面を構成すると共に車体内部に走行風を導入する空気導入開口が形成されたフロントバンパフェイスを有し、該フロントバンパフェイスの空気導入開口の後方にラジエータのような第1の熱交換器が配設され、かつ、上記空気導入開口と、前輪を収容するホイールハウス間にインタクーラのような第2の熱交換器が配設された車体前部の熱交換器配設構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両前部にエンジンルームが設けられた場合、該エンジンルーム内にはエンジンが搭載されると共に、エンジン冷却水を空冷するためのラジエータが上記エンジンの前方に配設され、車両前部には、ラジエータを冷却するための走行風を導入する空気導入開口が設けられる。
【0003】
一方、フロントバンパの外表面を形成するフロントバンパフェイスに対して上記空気導入開口を形成する場合がある。そして、車体正面視において上記空気導入開口とオフセットした位置に、エンジンの燃焼室へ供給される吸気を冷却するインタクーラが設けられた車両も存在する。
【0004】
この場合、インタクーラを冷却する走行風を上記空気導入開口から導入する構成を採用すると、ラジエータへの冷却空気供給量が減少する問題点があり、インタクーラ冷却用の空気導入開口を別途設ける必要があった。
しかし、空気導入開口を多数設けると、フォグランプ配設位置などバンパフェイスのデザインの自由度が大きく低下する問題点が発生する。
【0005】
さらに、車両の正面から走行風を導入してインタクーラを冷却する場合、インタクーラ導入時の走行風の流速損失を抑えるために、流路は一般に車両前後方向に向けて略直線状に設けられ、インタクーラを通過した走行風は、結果的に正圧領域のホイールハウス内に排出されることになる。
このように、車両正面にインタクーラ用の開口を設けた場合、前方を走行する他車がまきちらした石が飛散して上記開口からインタクーラに当って、該インタクーラが損傷したり、水が浸入してきてインタクーラ後方まで抜けて、ホイールハウス内のブレーキやサスペンションなどを錆びさせる要因となる。
【0006】
また、車両の後進時に、前輪タイヤが跳ね上げた泥や水が、ホイールハウスに設けられたインタクーラ通過後の走行風の排出口からボディ内部に侵入し、フェンダ、ホイールハウスなどが錆びる要因ともなる。
さらに、インタクーラを通過した走行風が、上述のように正圧領域のホイールハウス内に排出され、このホイールハウス内の大気の状態は正圧状態であって、走行風でインタクーラを冷却することができるものの、効果的な冷却は期待できないという問題点があった。
【0007】
ところで、特許文献1には、エンジンルーム内におけるラジエータの上方に、インタクーラを前高後低状に傾斜させてスラント配置した構造が開示されているが、該特許文献には、インタクーラに流入した走行風を排出する排出口が、車体下面に向けて形成されるという技術思想については何等の開示も示唆もない。
【特許文献1】特開平4−252731号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、この発明は、空気導入開口から上記車体前部の内部に導入された走行風のうち、第2の熱交換器を通過した走行風を導出する導出流路が、ホイールハウスの前方に設けられると共に、該導出流路の出口を車体前部の下方を向いて形成することで、第2の熱交換器を抜けた走行風がホイールハウス内へ侵入するのを防ぎ、該走行風がホイールハウスの前方で車体下面へ抜けるように成し、負圧領域へ走行風を目立たないように導出できると共に、ホイールハウスに設けられたサスペンションやブレーキなどに車両前方から進入した水や風が降りかかるのを防止し、これらの防錆を図り、また、車両後進時に前輪が巻き上げた泥や水、砂利などがホイールハウスを介してフェンダ内に侵入するのを防止し、さらに、負圧領域に走行風を導出することで、第2の熱交換器の小型化を図ることができる車体前部の熱交換器配設構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明による車体前部の熱交換器配設構造は、車体前部の外表面を構成すると共に車体内部に走行風を導入する空気導入開口が形成されたフロントバンパフェイスを有し、該フロントバンパフェイスの空気導入開口の後方に第1の熱交換器が配設され、かつ、上記空気導入開口と、前輪を収容するホイールハウス間に第2の熱交換器が配設されている車体前部の熱交換器配設構造であって、上記空気導入開口から上記車体前部の内部に導入された走行風のうち、上記第2の熱交換器を通過した走行風を導出する導出流路が、上記ホイールハウスの前方に設けられると共に、該導出流路の出口が上記車体前部の下方を向いて形成されているものである。
上述の第1の熱交換器はラジエータに、また、第2の熱交換器はインタクーラに、それぞれ設定してもよい。
【0010】
上記構成によれば、走行風は、第2の熱交換器を通過した後に、導出流路およびその出口を介して車体前部の下面と対向する路面に向けて排出される。
このため、第2の熱交換器を抜けた走行風がホイールハウス内へ侵入するのを防止することができ、走行風はホイールハウスの前方で車体下面へ抜けるので、走行風を負圧領域へ目立たないように導出することができると共に、ホイールハウスに設けられたサスペンションやブレーキなどに車両前方から進入した水や風が降りかかるのを防いで、防錆効果を得ることができる。
【0011】
また、車両後退時において前輪が巻き上げた泥や水、砂利などがホイールハウスを介してフェンダ内に侵入するのを防止することができる。
さらに、負圧領域に走行風を導出するので、負圧により走行風の流速が高まり、この分の走行風による第2の熱交換器の冷却効果が向上する。この結果、第2の熱交換器の大きさを従来のそれと比較して小さくすることができ、第2の熱交換器の小型化を図ることができる。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記第2の熱交換器の前方に、上記空気導入開口から導入された走行風の少なくとも一部を上記第2の熱交換器へ導入する導入流路が設けられているものである。
上記構成によれば、空気導入開口から導入された走行風のうち、第1の熱交換器に流入しない領域から走行風を確保することを積極的にできるので、空気導入開口から導入された走行風をもれなく利用することができ、両熱交換器の冷却効果を高めることができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、上記第2の熱交換器が、車体の上方を向くよう所定の傾斜を有して配設されたものである。
上記構成によれば、第2の熱交換器が導出流路の出口と対向するようになるので、走行風の流速損失が減少し、第2の熱交換器の冷却効果を高めることができる。
【0014】
この発明の一実施態様においては、上記第2の熱交換器が、上記空気導入開口を向くようにその外側前端部が内側前端部よりも車両前方になるよう配設されたものである。
上記構成によれば、第2の熱交換器が導入流路の入口と対向するようになるので、第2の熱交換器の冷却効果を高めることができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記フロントバンパフェイスと上記第1の熱交換器との間を車幅方向に横切ると共に所定の上下幅を有して配設されるフロントバンパレインと、該フロントバンパレインの前面を覆うと共に上記空気導入開口を車幅方向に横切り、かつ、上記フロントバンパフェイスの表面と連続面を構成するように配設されるバンパレインカバーとを有し、該バンパレインカバーと上記フロントバンパフェイスとの境界の一部には、上記車体前部の内部に走行風を導入する空気導入部が設けられ、上記導入流路が該空気導入部に接続されたものである。
上記構成によれば、第1の熱交換器を冷却する走行風を利用することなく、第2の熱交換器を冷却することができる。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記空気導入部が上記バンパレインカバーに形成されると共に、上記導入流路が第2の熱交換器へ向けて上記空気導入部から連続して形成されたものである。
上記構成によれば、部品点数の低減、位置決め工数および組付け工数の削減を図ることができる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記フロントバンパフェイスに、車体正面視で上記第2の熱交換器と重複しないようにフォグランプを取付ける取付け穴が形成されたものである。
上記構成によれば、車両前突時にフォグランプが後退しても、第2の熱交換器が損傷しない。また、車体正面視で第2の熱交換器の占有面積が減少するように該熱交換器を配設した時、上記フォグランプ取付け位置の自由度向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、空気導入開口から車体前部の内部に導入された走行風のうち、第2の熱交換器を通過した走行風を導出する導出流路が、ホイールハウスの前方に設けられると共に、該導出流路の出口を上記車体前部の下方を向けて形成したので、第2の熱交換器を抜けた走行風がホイールハウス内へ侵入するのを防ぎ、該走行風がホイールハウスの前方で車体下面へ抜けるように成し、負圧領域へ走行風を目立たないように導出できると共に、ホイールハウスに設けられたサスペンションやブレーキなどに車両前方から進入した水や風が降りかかるのを防止し、これらの防錆を図り、また、車両後進時に前輪が巻き上げた泥や水、砂利などがホイールハウスを介してフェンダ内に侵入するのを防止し、さらに、負圧領域に走行風を導出することで、第2の熱交換器の小型化を図ることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
第2の熱交換器通過後の走行風がホイールハウス内へ侵入するのを防止し、ホイールハウスに設けられたサスペンションやブレーキなどに水や風が降りかかるのを防ぎ、また車両後進時に前輪が巻き上げた泥、水、砂利などがホイールハウスを介してフェンダ内に侵入することを防止し、さらに、負圧領域に走行風を導出して、第2の熱交換器の小型化を図るという目的を、車体前部の外表面を構成すると共に車体内部に走行風を導入する空気導入開口が形成されたフロントバンパフェイスを有し、該フロントバンパフェイスの空気導入開口の後方に第1の熱交換器が配設され、かつ、上記空気導入開口と、前輪を収容するホイールハウス間に第2の熱交換器が配設されている車体前部の熱交換器配設構造であって、上記空気導入開口から上記車体前部の内部に導入された走行風のうち、上記第2の熱交換器を通過した走行風を導出する導出流路が、上記ホイールハウスの前方に設けられると共に、該導出流路の出口が上記車体前部の下方を向いて形成されているという構成にて実現した。
【実施例】
【0020】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1は車体前部の熱交換器配設構造を備えた車両の正面図、図2は図1のA−A線に沿う車体前部の概略平面図であって、図2において、エンジン1が配設されたエンジンルーム2の左右両部には、車両の前後方向に延びる閉断面構造の車体剛性部材としてのフロントサイドフレーム3,3が設けられている。この実施例では、エンジン1を横置き配設しているが、エンジン1は縦置きに配設してもよいことは勿論である。
上述の左右一対のフロントサイドフレーム3,3の車幅方向外方には、フロントサスペンション(図示せず)を介して車体に支持された前輪4,4(図1参照)を収容するホイールハウス5,5が設けられている。
【0021】
一方、左右一対のフロントサイドフレーム3,3の前端部には、フランジ6,6を介してクラッシュカン(衝撃エネルギ吸収部材)7,7を取付け、これら左右の各クラッシュカン7,7相互間には、車幅方向に延びるフロントバンパレイン8(詳しくは、フロントバンパレインフォースメントであるが、以下、単にバンパレインと略記する)を横架して、車体前部を構成している。
【0022】
また、上述のエンジン1の前方で、かつ左右のフロントサイドフレーム3,3相互間、詳しくは左右のクラッシュカン7,7相互間には、第1の熱交換器としてのラジエータ9を立設配設している。なお、図示の便宜上、該ラジエータ9の後部に一体的に設けられるクーリングファンの図示は省略している。
ここで、上述のバンパレイン8は該ラジエータ9の前方において車幅方向に延びており、該バンパレイン8は図1に点線で示すように、所定の上下幅を有するものである。
【0023】
また、左右一対のフロントサイドフレーム3,3のうち左側のフロントサイドフレーム3の車外側であって、かつホイールハウス5の前方には、エンジン1に流入する圧縮空気(吸入空気)を冷却する第2の熱交換器としてのインタクーラ10を設けている。該インタクーラ10は吸入空気を冷却して、吸気充填効率の向上を図るものであって、ディーゼルエンジン車両や過給機付きの吸気系を備えた車両に多く用いられる。
【0024】
さらに、図1、図2に示すように、エンジンルーム2の前部を覆い、かつ車体前部の外表面を構成するフロントバンパフェイス11(以下単にバンパフェイスと略記する)を設けている。図1に示すように、このバンパフェイス11の車幅方向中央部には、ラジエータ9の前方に対応した領域に空気導入開口12が形成されている。この空気導入開口12は走行風を取入れて、エンジンルーム2内、特に、上述のラジエータ9を空冷するためのものである。
ここで、上述のバンパレイン8はバンパフェイス11とラジエータ9との間を車幅方向に横切ると共に所定の上下幅を有して配設されている。
なお、図1において、13,13は上述の空気導入開口12よりも高位置において車両前部の左右両部に配設された左右のヘッドランプ、14はエンジンルーム2の上方を覆うボンネットである。
【0025】
図3は図2の要部拡大平面図、図4は図2のB−B線に沿う側面図であって、図1〜図4において、バンパフェイス11の後方には、バンパレイン8の前面側を覆う樹脂製のバンパレインカバー15が設けられている。
このバンパレインカバー15は、図1に正面図で示すように、空気導入開口12の上下方向中間において、上述のバンパレイン8の上下幅よりも広い上下幅をもって車幅方向に延びるものである。このバンパレインカバー15は空気導入開口12を車幅方向に横切るように配設されている。
【0026】
図2に示すように、上述のバンパレインカバー15は、その表面がバンパフェイス11の表面と連続面を構成するように該バンパフェイス11に対して後方から固定されたものである。
【0027】
図1に示すように、上述の空気導入開口12の上下方向中間に、バンパフェイス11と連続するようにバンパレインカバー15を設けることで、このバンパレインカバー15の上下両部には走行風導入用の開口部12A,12Bが形成され、これら上下の走行風導入用の開口部12A,12Bから流入する走行風で上述のラジエータ9が冷却(空冷)される。
【0028】
図5は車体前部を斜め下方から見上げた状態の斜視図、図6は車体前部を斜め上方から見下ろした状態の斜視図であって、図1、図2、図5、図6に示すように、バンパレインカバー15とバンパフェイス11との間には、エンジンルーム2内へ走行風を誘導する空気導入部16を設け、エンジンルーム2全体の冷却効果を高めるように構成している。
【0029】
上述の空気導入部16は、バンパレインカバー15とバンパフェイス11との左右の連続面境界α,βのうち、インタクーラ10が配設された側、つまり左側の連続面境界αの一部に形成されたもので、この空気導入部16は、図1に正面図で示すように、車体正面視においてバンパフェイス11によって隠蔽されるように設けられている。つまり、空気導入部16は正面から見えないように形成されており、見映えを確保している。
【0030】
図2〜図4に示すように、バンパレインカバー15はバンパレイン8の前方に位置し、このバンパレインカバー15でバンパレイン8の前面側を覆うように、このバンパレインカバー15はバンパレイン8の右端部から同左端部に向けて車幅方向に延びている。
また、このバンパレインカバー15は、図4〜図6に示すように、上壁15A、下壁15B,後壁15Cを断略コの字状に一体成形した合成樹脂製のカバーであって、これらの各壁15A,15B,15Cにより、上記空気導入部16の形状に対応した凹設部17を設けている。
【0031】
図5、図6に示すように、上述の凹設部17は車両前方が開放した凹形状のもの、換言すれば、車両後方に窪む凹形状のもので、バンパレインカバー15に該凹設部17を設けることで、上記連続面境界αの一部において、バンパレインカバー15とバンパフェイス11との間に上記空気導入部16を形成したものである。
【0032】
図2、図5、図6に示すように、上述の凹設部17はバンパレインカバー15の車幅方向中心に向かうに従って該バンパレインカバー15の一般面15D(図2参照)と略フラットになるように形成されている。
つまり、図2に点線で示すように、上述の凹設部17の溝深さは車幅方向中心部で最も浅く、車幅方向の左右両サイドに向けて順次深くなり、左側の連続面境界αにおいては充分な面積の側部空気導入開口16を形成すべく最も深くなるように形成されている。
【0033】
上記凹設部17は、バンパレインパバー15の車幅方向中心に向かうに従って該バンパレインカバー15の一般面15Dと完全に連続した面を形成するようにしてもよい。つまり、図2で示した凹設部の溝深さを、車幅方向中心付近において一般面15Dと合わせてゼロにし(図12参照)、車幅方向中央付近で一般面15Dと連続面を形成することで、正面視におけるバンパレインカバー外観性を損ねることなく空気導入部16へ走行風を導入させる凹設部を形成することができる。
つまり、インタクーラ10へ充分な走行風が導入さえできれば、一般面15Dとの連続面を増やして外観性を向上させてもよく、インタクーラ10へ充分な走行風が導入できないようであれば、車幅方向中央まで、充分な溝深さを有する凹設部を形成すればよく、車両のパラメータに合わせて走行風導入量を調節することができる。
【0034】
また、図1、図2に示すように、バンパフェイス11の左側後方には空気導入開口12のうち空気導入部16から上述のインタクーラ10へ走行風の一部を誘導する導入流路18が設けられている。この導入流路18はバンパフェイス11(詳しくは、バンパフェイス11が車両前端から車両側端に回り込む該バンパフェイス11のR部)と、左側のフロントサイドフレーム3の車外側との間に設けられたもので、上述の空気導入部16を通過した走行風をインタクーラ10に導くための流路である。
【0035】
図2、図4に示すように、上述の導入流路18は上壁18Aと、下壁18Bと、縦壁18Cとから断面コ字状に形成された流路であって、導入流路18の上壁18Aは、バンパレインカバー15の上壁15Aと連続し、導入流路18の下壁18Bは、バンパレインカバー15の下壁15Bと連続し、導入流路18の縦壁18Cは、バンパレインカバー15の後壁15Cと連続するものである。
【0036】
すなわち、バンパレインカバー15と導入流路18とは合成樹脂により一体形成されたものであって、上述の空気導入部16がバンパレインカバー15に形成されると共に、導入流路18がインタクーラ10へ向けて上述の空気導入部16から連続して形成されたものである。換言すれば、導入流路18は空気導入部16に接続されており、該導入流路18は空気導入部16から延びて上述のバンパレインカバー15に一体に形成されたものである。
【0037】
ところで、図4に側面図で示すように、インタクーラ10のコア部10aが、車体の上方を向くように、該インタクーラ10を側面視で所定の傾斜を有して配設している。つまり、インタクーラ10を、前低後高状にスラントさせて配置し、後述する導出流路19の出口19Aとコア部10aとが略対向するように成して、流速損失を減少させ、冷却効果を高めるように構成している。
ここで、インタクーラ10は、エンジン1の気筒(図示せず)の配列方向に延びる入口タンク(図示せず)と、出口タンク(図示せず)と、入口、出口タンク間のコア部10aとを有し、コア部10aに設けられた伝導フィン(図示せず)によって熱交換が行なわれる。
【0038】
また、図2、図3に平面図で示すように、インタクーラ10の冷却部10aが、空気導入開口12、詳しくは空気導入部16を向くように、その外側前端部が内側前端部よりも車両前方になるように配設し、導入流路18の入口と冷却部10aとが略対向するように成して、該インタクーラ10の冷却効果を高めるように構成している。
【0039】
さらに、図4に側面図で示すように、インタクーラ10を通過した走行風を導出する導出流路19を設けている。この導出流路19は、インタクーラ10を導入流路18と該導出流路19とで挟み込むように設けられると共に、この導出流路19はホイールハウス5の前方に配設され、かつ該導出流路19の出口19Aが、車体前部の下面と対向する路面に向かって形成されている。
この実施例では、上述の導出流路19はダクト20で形成されており、導出流路19の出口19Aは、車体下面のサイド部に設けられたサイドアンダカバー21に形成されている。
【0040】
図5に斜視図で示すように、車体下面には同下面を流れる走行風の整流効果を確保する目的で、メインアンダカバー22と、サイドアンダカバー21,23とが設けられており、図5に示す左側のサイドアンダカバー21に上記出口19Aを一体的に形成したものである。また、該出口19Aには、図4に示すように、ルーバ24が設けられており、このルーバ24で導出流路19内に異物が侵入するのを防止すべく構成して、インタクーラ10の保護を図っている。
【0041】
図3、図4に示すように、傾斜配置されたインタクーラ10は、複数のインタクーラ支持ブラケット25,26を用いて、ボディ側に支持されている。
一方、インタクーラ支持ブラケット25は、フロントサイドフレーム3の車幅方向外側面部に固定され、該部からインタクーラ10の底部まで延びて、該インタクーラ10を支持するものであり、他方のインタクーラ支持ブラケット26は、ホイールハウス5の前面部に固定され、該部からインタクーラ10の上部まで延びて、該インタクーラ10を支持するものである。
【0042】
なお、図4において、27は走行風導入用の上側の開口部12A(図1参照)に対応して空気導入開口12に設けられた上側のフロントグリルであり、28は走行風導入用の下側の開口部12B(図1参照)に対応して空気導入開口12に設けられた下側のフロントグリルである。これら上下の各フロントグリル27,28の図示は他図(図1、図5、図6、図7)においては図示省略している。
【0043】
ところで、図1、図7に示すように、バンパフェイス11には、車体正面視で第2の熱交換器としてのインタクーラ10と重複しないようにフォグランプ29を取付ける取付け穴30が形成されている。
フォグランプ29および取付け穴30は左右一対、かつ左右対称に設けられるが、図1の実施例では、上記取付け穴30はインタクーラ10の車幅方向内側下部に対応して設けられ、図7の実施例では、上記取付け穴30はインタクーラ10の車幅方向外側中間に対応して設けられ、図1、図7の何れの実施例においても、フォグランプ29を取付ける取付け穴30は車体正面視でインタクーラ10とオーバラップしないように形成されており、車両の前突時に、フォグランプ29が後退してもインタクーラ10に損傷を与えないように構成したものである。なお、図1、図7で示した位置の他に、インタクーラ10および導入流路18と正面視でオーバラップしないインタクーラ10の上部に上記取付け穴30、フォグランプ29を設けてもよい。
【0044】
一方、図1、図4で示したバンパレインカバー15の下壁15Bは、車体の下方へ流れる走行風を規制する規制部であって、この規制部としての下壁15Bは図4に示すように、水平に前方に向けて設けてもよく、図8に示すように、斜め上方に向けて設けてもよく、図9に示すように、斜め下方に向けて設けてもよい。
【0045】
図8に示すように、下壁15Bの先端が斜め上方に向くように前高後低状に形成すると、凹設部17に進入する走行風を少なくし、車体の下面に流れる走行風が増加するようにコントロールすることができる。
【0046】
図9に示すように、下壁15Bの先端が斜め下方に向くように前低後高状に形成すると、凹設部17に進入する走行風を増加させ、車体の下面に流れる走行風が減少するようにコントロールすることができる。
【0047】
図4の実施例では、図8と図9の実施例の中間の値を確保することができる。このように、下壁15Bの向きを設定することにより、走行風を上下左右に分配することができ、車両のリフトバランスやエンジンルーム2内の冷却効果などの具合を適宜調整することができる。
【0048】
因に、走行風が車両ルーフ側に過大に流れると、車両後方で渦を巻き、リフトバランスが悪化するのみならず、空気抗力係数(いわゆるCd値)が増大するが、この実施例では、正面視での車両開口面積を増加させることなく、下壁15Bの向きの設定により、上下に流れる走行風の風量をコントロールすることができる。
なお、フロントスポイラを設けた場合にはアプローチアングルとの関係上、不利となるが、この実施例では、フロントスポイラを設けなくてもよいので、アプローチアングルとの関係上、有利となる。
【0049】
図3で示した構成に代えて、図10で示す構造を採用してもよい。
つまり、図3で示す導入流路18は、上壁18Aと、下壁18Bと、縦壁18Cとの三辺で囲繞されたコ字状断面構造の導入流路18と成したが、図10で示す導入流路18は、上壁18A(前図参照)と、下壁18Bと、縦壁18Cと、外壁18Eとの四辺で囲繞された閉断面構造の導入流路18と成したもので、このように構成すると、空気導入部16から流入した走行風の全量を、インタクーラ10に導くことができ、走行風による吸入空気の冷却効果向上をさらに図ることができる。
【0050】
ここで、上記外壁18Eは空気導入部16の近傍からインタクーラ10の直前部まで延びており、該インタクーラ10の組付け性を考慮して、インタクーラ10の車幅方向外側面を覆わないように構成している。なお、図10において図3と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。
【0051】
また、図9で示した構成に代えて、図11で示す構造を採用してもよい。
つまり、図9で示した導入流路18は、バンパレインカバー15と一体で、しかも、空気導入部16からインタクーラ10に至る流路を単一の部品に一体形成したが、図11で示す導入流路18は、該導入流路18をフロント導入流路18Xと、リヤ導入流路18Yとに2分割して、これら前後の各導入流路18X,18Yの成形性の向上を図ったものであり、バンパレインカバー15とフロント導入流路18Xとは一体形成されているが、フロント導入流路18Xとリヤ導入流路18Yとは別々に形成したものである。また、図11において、図9と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
【0052】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
車両走行時、走行風はバンパフェイス11の表面と連続面を構成するバンパレインカバー15に当り、従来構造では空気導入開口に導入されずルーフ側や車体下面に逃げていた走行風が、このバンパレインカバー15の凹設部17から空気導入部16に至り、この空気導入部16から導入流路18に流入した走行風は、該流路18に沿って後方へ流れた後に、インタクーラ10を冷却する。
インタクーラ10を通過した走行風は、ホイールハウス5の前方に形成(ホイールハウス5と隔離して形成)された導出流路19を通って、路面に向くように形成された該流路19の出口19Aから車体前部の下面側へ流出される。
【0053】
この車体前部の下面側は負圧領域であるから、各流路18,19を流れる走行風は負圧で積極的に引き込まれるので、これら各流路18,19を流れる走行風の流速向上を図ることができる。
また、バンパフェイス11の空気導入開口12における上下の走行風導入用の開口部12A,12Bからエンジンルーム2内に流入した走行風は、ラジエータ9を冷却(空冷)するものである。
【0054】
このように、上記実施例の車体前部の熱交換器配設構造は、車体前部の外表面を構成すると共に車体内部(エンジンルーム2参照)に走行風を導入する空気導入開口12が形成されたバンパフェイス11を有し、該バンパフェイス11の空気導入開口12の後方に第1の熱交換器(ラジエータ9参照)が配設され、かつ、上記空気導入開口12と、前輪4を収容するホイールハウス5間に第2の熱交換器(インタクーラ10参照)が配設されている車体前部の熱交換器配設構造であって、上記空気導入開口12から上記車体前部の内部に導入された走行風のうち、上記第2の熱交換器(インタクーラ10)を通過した走行風を導出する導出流路19が、上記ホイールハウス5の前方に設けられると共に、該導出流路19の出口が上記車体前部の下方を向いて形成されているものである(図1、図2、図4参照)。
この実施例では、第1の熱交換器はラジエータ9に、また、第2の熱交換器はインタクーラ10に、それぞれ設定されている。
【0055】
この構成によれば、走行風は、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)を通過した後に、その出口19Aが車体前部の下方を向いた導出流路19および該出口19Aを介して路面に向けて排出される。
このため、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)を抜けた走行風がホイールハウス5内へ侵入するのを防止することができ、走行風はホイールハウス5の前方で車体下面へ抜けるので、走行風を負圧領域へ目立たないように導出することができると共に、ホイールハウス5に設けられたサスペンションやブレーキなどに車両前方から進入した水や風が降りかかるのを防いで、防錆効果を得ることができる。
【0056】
また、車両後退時において前輪4が巻き上げた泥や水、砂利などがホイールハウス5を介してフェンダ内に侵入するのを防止することができる。
さらに、負圧領域に走行風を導出するので、負圧により走行風の流速が高まり、この分の走行風による第2の熱交換器(インタクーラ10参照)の冷却効果が向上する。この結果、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)の大きさを従来のそれと比較して小さくすることができ、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)の小型化を図ることができる。
【0057】
さらにまた、上記第2の熱交換器(インタクーラ10)の前方に、上記空気導入開口12から導入された走行風の少なくとも一部を上記第2の熱交換器(インタクーラ10)へ導入する導入流路18が設けられているものである(図4参照)。
この構成によれば、空気導入開口12から導入された走行風のうち、第1の熱交換器(ラジエータ9参照)に流入しない領域から走行風を確保することを積極的にできるので、空気導入開口12から導入された走行風をもれなく利用することができ、両熱交換器(ラジエータ9とインタクーラ10)の冷却効果を高めることができる。
【0058】
加えて、上記第2の熱交換器(インタクーラ10参照)が、車体の上方を向くよう所定の傾斜を有して配設されたものである(図4参照)。
この構成によれば、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)が導出流路19の出口19Aと対向するようになるので、走行風の流速損失が減少し、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)の冷却効果を高めることができる。
【0059】
また、上記第2の熱交換器(インタクーラ10参照)が、上記空気導入開口12(詳しくは、空気導入部16)を向くようにその外側前端部が内側前端部よりも車両前方になるよう配設されたものである(図3参照)。
この構成によれば、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)が導入流路18の入口と対向するようになるので、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)の冷却効果を高めることができる。
【0060】
しかも、上記バンパフェイス11と上記第1の熱交換器(ラジエータ9)との間を車幅方向に横切ると共に所定の上下幅を有して配設されるバンパレイン8と、該バンパレイン8の前面を覆うと共に上記空気導入開口12を車幅方向に横切り、かつ、上記バンパフェイス11の表面と連続面を構成するように配設されるバンパレインカバー15とを有し、該バンパレインカバー15と上記バンパフェイス11との境界αの一部には、上記車体前部の内部(エンジンルーム2参照)に走行風を導入する空気導入部16が設けられ、上記導入流路18が該空気導入部16に接続されているものである(図2参照)。
この構成によれば、第1の熱交換器(ラジエータ9参照)を冷却する走行風を利用することなく、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)を冷却することができる。
【0061】
さらに、上記空気導入部16が上記バンパレインカバー15に形成されると共に、上記導入流路18が第2の熱交換器(インタクーラ10参照)へ向けて上記空気導入部16から連続して形成されたものである(図3、図4参照)。
この構成によれば、部品点数の低減、位置決め工数および組付け工数の削減を図ることができる。
【0062】
また、上記バンパフェイス11に、車体正面視で上記第2の熱交換器(インタクーラ10参照、望ましくは、インタクーラ10および導入流路18)と重複しないようにフォグランプ29を取付ける取付け穴30が形成されたものである(図1、図7参照)。
この構成によれば、車両前突時にフォグランプ29が後退しても、第2の熱交換器(インタクーラ10参照)が損傷しない。また、車体正面視で第2の熱交換器(インタクーラ10参照)の占有面積が減少するように該熱交換器(インタクーラ10)を配設した時、上記フォグランプ29取付け位置の自由度向上を図ることができる。
【0063】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の第1の熱交換器は、実施例のラジエータ9に対応し、
以下同様に、
第2の熱交換器は、インタクーラ10に対応し、
フロントバンパフェイスは、バンパフェイス11に対応し、
フロントバンパレインは、バンパレイン8に対応し、
境界は、車両左側の連続面境界αに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては車両左側に第2の熱交換器としてのインタクーラ10を配置し、車両左側の連続面境界αに空気導入部16を設けたが、車両右側にインタクーラ10を配置してもよく、この場合には、車両右側の連続面境界βに空気導入部16を設けるとよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】車体前部の熱交換器配設構造を備えた車両の正面図
【図2】図1のA−A線に沿う概略平面図
【図3】図2の要部拡大平面図
【図4】図2のB−B線に沿う要部の拡大側面図
【図5】車体前部を斜め下方から見上げた状態で示す斜視図
【図6】車体前部を斜め上方から見下ろした状態で示す斜視図
【図7】フォグランプ取付け位置の他の実施例を示す正面図
【図8】バンパレインカバーに設けられた規制部の他の実施例を示す側面図
【図9】バンパレインカバーに設けられた規制部のさらに他の実施例を示す側面図
【図10】閉断面構造の導入流路を採用した実施例を示す要部拡大平面図
【図11】導入流路の前後分割構造を示す側面図
【図12】バンパレインカバーの凹設部の他の実施例を示す平面図
【符号の説明】
【0065】
4…前輪
5…ホイールハウス
8…バンパレイン(フロントバンパレイン)
9…ラジエータ(第1の熱交換器)
10…インタクーラ(第2の熱交換器)
11…バンパフェイス(フロントバンパフェイス)
12…空気導入開口
15…バンパレインカバー
16…空気導入部
18…導入流路
19…導出流路
19A…出口
29…フォグランプ
30…取付け穴
α…連続面境界(境界)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体前部の外表面を構成すると共に車体内部に走行風を導入する空気導入開口が形成されたフロントバンパフェイスを有し、該フロントバンパフェイスの空気導入開口の後方に第1の熱交換器が配設され、かつ、上記空気導入開口と、前輪を収容するホイールハウス間に第2の熱交換器が配設されている車体前部の熱交換器配設構造であって、
上記空気導入開口から上記車体前部の内部に導入された走行風のうち、上記第2の熱交換器を通過した走行風を導出する導出流路が、上記ホイールハウスの前方に設けられると共に、
該導出流路の出口が上記車体前部の下方を向いて形成されている
車体前部の熱交換器配設構造。
【請求項2】
上記第2の熱交換器の前方に、上記空気導入開口から導入された走行風の少なくとも一部を上記第2の熱交換器へ導入する導入流路が設けられている
請求項1記載の車体前部の熱交換器配設構造。
【請求項3】
上記第2の熱交換器が、車体の上方を向くよう所定の傾斜を有して配設された
請求項1または2記載の車体前部の熱交換器配設構造。
【請求項4】
上記第2の熱交換器が、上記空気導入開口を向くようにその外側前端部が内側前端部よりも車両前方になるよう配設された
請求項1〜3の何れか1に記載の車体前部の熱交換器配設構造。
【請求項5】
上記フロントバンパフェイスと上記第1の熱交換器との間を車幅方向に横切ると共に所定の上下幅を有して配設されるフロントバンパレインと、
該フロントバンパレインの前面を覆うと共に上記空気導入開口を車幅方向に横切り、かつ上記フロントバンパフェイスの表面と連続面を構成するように配設されるバンパレインカバーとを有し、
該バンパレインカバーと上記フロントバンパフェイスとの境界の一部には、上記車体前部の内部に走行風を導入する空気導入部が設けられ、
上記導入流路が該空気導入部に接続されている
請求項2〜5の何れか1に記載の車体前部の熱交換器配設構造。
【請求項6】
上記空気導入部が上記バンパレインカバーに形成されると共に、上記導入流路が第2の熱交換器へ向けて上記空気導入部から連続して形成された
請求項5記載の車体前部の熱交換器配設構造。
【請求項7】
上記フロントバンパフェイスに、車体正面視で上記第2の熱交換器と重複しないようにフォグランプを取付ける取付け穴が形成された
請求項1〜6の何れか1に記載の車体前部の熱交換器配設構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−83217(P2010−83217A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−252040(P2008−252040)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】