説明

軸受ユニット

【課題】軸受ユニットからグリースの油分が外部へ漏れるのを防止する。
【解決手段】車軸1を回転可能に支持する転がり軸受10と、転がり軸受10の一端を密封する密封装置30とを備え、密封装置30は、外輪11に対し軸方向延長線上に設けられた外輪側延長部材32と、内輪12に対し軸方向延長線上に設けられた内輪側延長部材21と、外輪側延長部材32の内周に設けられ内輪側延長部材21に摺接するシール部材31とを備え、内輪側延長部材21は、円筒部20aと、この円筒部20aに対して半径方向外方へ突出した蓋部20とからなり、蓋部20に凹み20dを設け、この凹み20dに外輪側延長部材32の先端を遊嵌させて外輪側延長部材32と内輪側延長部材21間の空間を外部と区画した軸受ユニットにおいて、外輪側延長部材32の内周に凹み20dとシール部材31間で、油吸収部材52を内輪側延長部材21に対して離間して設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両の車軸を回転支持する軸受ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両の車軸を回転支持する軸受ユニットとして、例えば図4に示すようなものがある。このものは、車軸100を回転可能に支持する転がり軸受110と、転がり軸受110の両側に配置され、転がり軸受110を密封する密封装置120、130とを備えている。
【0003】
前記転がり軸受110は、図略の鉄道車両の台車の軸受箱に嵌挿される外輪111と、前記車軸100に嵌装される内輪112、113と、外輪111と内輪112、113間を転動する転動体114,115とを有する。
【0004】
前記密封装置120は、前記外輪111に取付けられるシールケース121と、前記車軸100に嵌装される油切りスリーブ122と、シールケース121の内周に嵌合固定され、油切りスリーブ122に摺接するオイルシール123とを有する。前記油切りスリーブ122は、半径方向外方へ突出した突起部122aを有し、突起部122aに環状の凹み122bが形成され、この凹み122bに前記シールケース121の一端が遊嵌されていた。
【0005】
前記突起部122aとシールケース121で転がり軸受110を覆うことで、水、埃等の浸入を防止し、前記凹み122bとシールケース121間からの水、埃等の微量な浸入に対しては、オイルシール123で浸入防止していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-351371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記オイルシール123は、前記油切りスリーブ122に摺接する少なくとも2つの図略のリップを有し、リップ間の図略のポケットにグリースが封入されていた。
【0008】
鉄道車両の運転開始後、初期段階で前記グリースから油分が分離し、この油分がリップから漏れ、前記凹み122bを経由して突起部122bの外面に付着して汚れる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、車軸に嵌装されてこの車軸を回転可能に支持する転がり軸受と、前記転がり軸受の一端を密封する密封装置とを備え、前記転がり軸受は、外輪、内輪、転動体とを有し、前記密封装置は、前記外輪に対し軸方向延長線上に設けられた外輪側延長部材と、前記内輪に対し軸方向延長線上に設けられた内輪側延長部材と、外輪側延長部材の内周に設けられ内輪側延長部材に摺接して外輪側延長部材と内輪側延長部材間をシールするシール部材とを備え、前記内輪側延長部材は、前記車軸に嵌装される円筒部と、この円筒部に対して半径方向外方へ突出した蓋部とからなり、蓋部に凹みを設け、この凹みに外輪側延長部材の先端に遊嵌させて外輪側延長部材と内輪側延長部材間の空間を外部と区画した軸受ユニットにおいて、前記外輪側延長部材の内周に前記凹みと前記シール部材間で、油吸収部材を前記内輪側延長部材に対して離間して設けたものである。
【0010】
この構成によれば、シール部材から漏れたグリースの油分は、油吸収部材に吸収され、凹みと外輪側延長部材間から漏れることが無くなる。しかも、蓋部の外面が油分で汚れることが無くなる。また、油吸収部材は、回転する内輪側延長部材に接触していないので、内輪側延長部材の回転によって、一旦吸収した油分が飛び散ることが無くなる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の軸受ユニットにおいて、前記油吸収部材は環状の金属製の取付環の断面コの字形の凹部に嵌め込まれ、前記油吸収部材を前記シール側に向けた状態で前記取付環を前記外輪側延長部材の内周に固定したものである。
【0012】
この構成によれば、油吸収部材を外輪側延長部材に簡単にかつ確実に固定することが出来る。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の軸受ユニットにおいて、前記外側延長部材の軸方向途中に半径方向内側へ屈曲させた段部を設け、この段部と前記シール部材とで前記油吸収部材を挟み込み固定したものである。
【0014】
この構成によれば、油吸収部材を外輪側延長部材に、コストをかけずに簡単にかつ確実に固定することが出来る。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受ユニットにおいて、前記油吸収部材は、前記転がり軸受の潤滑に使用されるグリースの油分を吸収し、ゲル化する油ゲル化剤にしたものである。
【0016】
この構成によれば、油ゲル化剤によって油分をゲル化するため、油分を大量に吸収できる。また、ゲル化した油分が振動等により油吸収部材から離脱しても、ゲル化によって流動性が低下しているので、凹みと外輪側延長部材間から外部へ漏れることが無い。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受ユニットにおいて、前記油吸収部材は、不織布にしたものである。
【0018】
この構成によれば、シート状の不織布から適度な大きさに裁断するだけで油吸収部材を用意できるため、コストが安く、加工しやすい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、シール部材から漏れたグリースの油分は、油吸収部材に吸収され、凹みと外輪側延長部材間から漏れることが無くなる。しかも、蓋部の外面が油分で汚れることが無くなる。また、油吸収部材は、回転する内輪側延長部材に接触していないので、内輪側延長部材の回転によって、一旦吸収した油分が飛び散ることが無くなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態における軸受ユニットの縦断面図
【図2】本発明の実施形態における図1の要部拡大図
【図3】本発明の他の実施形態における要部拡大断面図
【図4】従来の軸受ユニットの縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態について、図1乃至図2を参酌しつつ説明する。図1は、鉄道車両の車軸の支持に、前記軸受ユニットを適用した縦断面図であり、図2は、図1の要部拡大図である。
【0022】
図1において、鉄道車両は車軸1を有し、この車軸1の端側に小径のジャーナル1aが形成され、車軸1の中央よりに大径の輪座1bが形成されている。車軸1の輪座1bに図略の車輪が嵌合固定され、この車輪が図略のレール上を転動する。車軸1のジャーナル1aに軸受ユニット2が嵌装されている。
【0023】
前記軸受ユニット2は、車軸1を回転可能に支持する転がり軸受10と、車軸1の端部に固定された前蓋20と、前蓋20と転がり軸受10間に配設された油切りスリーブ21と、転がり軸受10と輪座1b間に配設された後蓋22と、油切りスリーブ21と転がり軸受10間に配設された端側密封装置30と、転がり軸受10と後蓋22間に配設された中央側密封装置40とを備える。
【0024】
前記転がり軸受10として、この実施形態では、外向きに配置された複列外向き円錐ころ軸受を使用した。転がり軸受10は、鉄道車両の図略の台車の軸受箱に嵌挿される単一の外輪11と、前記車軸1のジャーナル1aに嵌装され軸方向隣り合わせに配置される二つの内輪12、13と、外輪11と内輪12間に配置される端側円錐ころ14と、外輪11と内輪13間に配置される中央側円錐ころ15と、端側円錐ころ14を転動可能に保持する端側保持器16と、中央側円錐ころ15を転動可能に保持する中央側保持器17と、内輪12と内輪13とで軸方向に挟み込まれる間座18とを有する。
【0025】
外輪11の両端内周には、取付け面11a、11bが形成され、取付け面11aには端側密封装置30が取付けられ、取付け面11bには中央側密封装置40が取付けられている。
【0026】
前記前蓋20は、前記車軸1のジャーナル1aに嵌装される円筒部20aと、円筒部20aの一端に連結された円盤状の蓋部20bとを有する。蓋部20bに円周上等間隔に3つの貫通穴20cが形成され、これらの貫通穴20cにボルト3が挿入され、ボルト3の一端は車軸1にねじ込み固定されている。蓋部20bの円筒部20a側の端面には、環状の凹み20dが形成され、この凹み20cは油切りスリーブ21よりも大径側に配設されている。
【0027】
前記ボルト3により、前記油切りスリーブ21は、前蓋20の蓋部20bと内輪12とで挟み込まれる。前記ボルト3により、前記間座18は内輪12と内輪13とで挟み込まれる。前記車軸1は、ジャーナル1aと輪座1b間に段面1cを有し、前記後蓋22に段面1cに当接する段面22aを有する。前記ボルト3により、前記後蓋22は車軸1の段面1cと内輪13とで挟み込まれる。言い換えると、ボルト3を締付けることにより、ボルト3の頭部3aと車軸1の段面1cとで、前蓋20、油切りスリーブ21、内輪12、間座18、内輪13、後蓋22の順にこれらが挟み込み固定される。
【0028】
前記油切りスリーブ21は、前蓋20の円筒部20aに遊嵌される円筒部21aと、円筒部21aの一端内周に半径方向内方へ突設され車軸1のジャーナル1aに嵌装される嵌合部21bとを有する。円筒部21aの他端は前蓋20の蓋部20bに当接し、円筒部21aの他端は内輪12に当接する。円筒部21aの外周面21cには、後述する端側密封装置30のオイルシール31が摺接する。
【0029】
前記後蓋22は、車軸1のジャーナル1aに遊嵌される小径の小径側円筒部22bと、車軸1の輪座1bに嵌装される大径の大径側円筒部22cと、小径側円筒部22bと大径側円筒部22cを繋ぐ拡張部22dとを有する。拡張部22dの大径側円筒部22b側の端面は、前述した段面22aでもある。拡張部22dの小径側円筒部22b側の端面には、環状の凹み22eが形成されている。小径側円筒部22bの外周面22fには、後述する中央側密封装置40のオイルシール31が摺接する。
【0030】
前記端側密封装置30は、外輪11の取付け面11aに一端外周が嵌合固定される円筒状のシールケース32と、シールケース32の他端内周に嵌合固定される油吸収装置50と、シールケース32の軸方向ほぼ中央で内周に嵌合固定されるオイルシール31とを有する。シールケース32は、円筒状の板状の部材から絞り加工によって、図2に示すように、外輪11の取付け面11aに嵌合固定される大径部32aと、大径部32aより小径の中径部32bと、中径部32bより小径の小径部32cとを有する。大径部32aと中径部32b間に第1段部32dを設け、中径部32bと小径部32c間に第2段部32eを設けることによって、シールケース32全体の強度が増す。前蓋20の凹み20dに油吸収装置50とシールケース32の小径部32cが遊嵌される。
【0031】
前記オイルシール31は、シールケース32の中径部32bに嵌合固定され、第1段部32dに当接する環状の金属環31aと、金属環31aに加硫接着され、複数のリップを有するゴム部31bと、ゴム部31bに嵌め込まれるリング状のスプリング31cとを有する。ゴム部31bは、油吸収装置50側から順に、第1の外側リップ31dと、第2の外側リップ31eと、主リップ31fと、内側リップ31gを有する。これらのリップ31d、31e、31f、31gは、油切りスリーブ21の外周面21cに摺接する。第1の外側リップ31dと第2の外側リップ31e間に第1のポケット31hが形成され、第2の外側リップ31eと主リップ31f間に第2のポケット31jが形成され、主リップ31fと内側リップ31g間に第3のポケット31kが形成されている。
【0032】
第2のポケット31jと第3のポケット31kにグリースが封入され、このグリースで前記リップ31d、31e、31f、31gと油切りスリーブ21の外周面21c間を潤滑する。前記スプリング31cは、主リップ31fを油切りスリーブ21の外周面21cに押し付ける役目を持つ。
【0033】
前記油吸収装置50は、断面コの字形状で環状の金属製の取付環51と、この取付環51に取り付けられる断面四角形状で環状の油吸収部材52とを有する。取付環51は、シールケース32の小径部32cに嵌合固定され、油吸収部材52は取付環51の環状の凹部51aに嵌め込まれて固定される。前記凹部51aは、オイルシール31側に向けられる。油吸収部材52は、不織布か、棒状の袋に粉末油ゲル化剤を封入したものが用いられる。前記棒状の袋は、不織布で作られる。前記粉末油ゲル化剤は、前記グリースの油分を吸収し、ゲル化する性質を有する。
【0034】
ここで粉末油ゲル化剤をシールケース42に取付ける動作を簡単に説明する。棒状の袋に粉末油ゲル化剤を入れ、袋の一端を閉じる。粉末油ゲル化剤を入れた袋を取付環51の凹部51aに圧入するような形で嵌め込む。シールケース42に取付環51を所定の位置まで圧入する。
【0035】
図2に示すように、前記中央側密封装置40は、外輪11の取付け面11bに一端外周が嵌合固定される円筒状のシールケース32と、シールケース32の他端内周に嵌合固定される油吸収装置50と、シールケース32の軸方向ほぼ中央で内周に嵌合固定されるオイルシール31とを有する。中央側密封装置40のシールケース32は、端側密封装置30のシールケース32と同一構成を有する。後蓋22の凹み22cに油吸収装置50とシールケース32の一部が遊嵌される。
【0036】
中央側密封装置40のオイルシール31は、シールケース42の中径部42bに嵌合固定され、端側密封装置30のオイルシール31と同一構成を有する。
【0037】
中央側密封装置40の油吸収装置50は、端側密封装置30の油吸収装置50と同一構成を有する。
【0038】
前記端側密封装置30と中央側密封装置40は、外部から泥水や塵埃等が転がり軸受10内部に侵入するのを防止する役目を有する。また、前記端側密封装置30と中央側密封装置40は、転がり軸受10内部のグリースが外部へ流出するのを防止する役目を有する。具体的に説明すると、図2におけるオイルシール31の第1の外側リップ31dと第2の外側リップ31eが主に外部から泥水や塵埃等が転がり軸受10内部に侵入するのを防止する役目を有する。オイルシール31の主リップ31fと内側リップ31gが主に転がり軸受10内部のグリースが外部へ流出するのを防止する役目を有する。油吸収装置50が、オイルシール31の第2のポケット31jと第3のポケット31kに封入されたグリースの油分を吸収する役目を有する。詳細に説明すると、グリースの油分は自重によって下の方に溜まりやすく、油吸収装置50の取付環51のうち、下の方にある取付環51がグリースの油分を堰止め、油吸収部材52がグリースの油分を吸収する。
【0039】
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0040】
他の実施形態として、図3に示すように、油切りスリーブ21の円筒部21aの外周面21cの一部にふっ素コーティング21eを施し、シールケース60の第1段部60aとオイルシール71とで油吸収部材80を挟み込んでも良い。ふっ素コーティング21eはオイルシール71と前蓋20間に施す。このようにすれば、オイルシール71のポケット72に封入されたグリースの油分が、オイルシール71の外側リップ73から前蓋20側へ漏れた時、回転するふっ素コーティング21eで遠心力によってはじかれ、油吸収部材80に吸収される。
【0041】
このように前記他の実施形態は、シールケース60、オイルシール71、油吸収部材80が異なる点で、端側密封装置70が前述した実施形態の端側密封装置30と大きく異なる。また、シールケース60の小径部60bのみを遊嵌すれば良いため、前蓋20の凹み20eが、前述した実施形態の前蓋20の凹み20dより小さい。明記した相違点以外はほとんど同様であるので、この部分については前述した実施形態と同様の番号を付与する。
【0042】
前記他の実施形態は、グリースの油分が自重によって下の方に溜まりやすく、油吸収部材80のうち下の方にある油吸収部材80に吸収される。ふっ素コーティング21eで遠心力によりグリースの油分をはじき飛ばすことができるので、上の方にある油吸収部材80にもグリースの油分を吸収させることができる。
【0043】
上述した実施形態は、前蓋20に凹み20dを形成したが、さらに他の実施形態として、前蓋20の外径を小さくし、油切りスリーブ21を軸方向に延ばし、延ばしたところから半径方向外方へ拡張させ、拡張させた部分に凹み20eを形成しても良い。この場合は、拡張させた部分が、請求項における蓋部に該当する。
【符号の説明】
【0044】
1:車軸、10:転がり軸受、11:外輪、12:内輪、13
内輪、14:端側円錐ころ(転動体)、15:中央側円錐ころ(転動体)、20:前蓋(蓋部)、20d:凹み、21:油切りスリーブ(内輪側延長部材)、20a:円筒部、20d:凹み、30:端側密封装置、31:オイルシール(シール部材)、32:シールケース(外輪側延長部材)、40:中央側密封装置、51:取付環、51a:凹部、52:油吸収部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車軸に嵌装されてこの車軸を回転可能に支持する転がり軸受と、前記転がり軸受の一端を密封する密封装置とを備え、
前記転がり軸受は、外輪、内輪、転動体とを有し、
前記密封装置は、前記外輪に対し軸方向延長線上に設けられた外輪側延長部材と、前記内輪に対し軸方向延長線上に設けられた内輪側延長部材と、外輪側延長部材の内周に設けられ内輪側延長部材に摺接して外輪側延長部材と内輪側延長部材間をシールするシール部材とを備え、前記内輪側延長部材は、前記車軸に嵌装される円筒部と、この円筒部に対して半径方向外方へ突出した蓋部とからなり、蓋部に凹みを設け、この凹みに外輪側延長部材の先端を遊嵌させて外輪側延長部材と内輪側延長部材間の空間を外部と区画した軸受ユニットにおいて、
前記外輪側延長部材の内周に前記凹みと前記シール部材間で、油吸収部材を前記内輪側延長部材に対して離間して設けたことを特徴とする軸受ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の軸受ユニットにおいて、前記油吸収部材は環状の金属製の取付環の断面コの字形の凹部に嵌め込まれ、前記油吸収部材を前記シール側に向けた状態で前記取付環を前記外輪側延長部材の内周に固定したことを特徴とする軸受ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載の軸受ユニットにおいて、前記外側延長部材の軸方向途中に半径方向内側へ屈曲させた段部を設け、この段部と前記シール部材とで前記油吸収部材を挟み込み固定したことを特徴とする軸受ユニット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受ユニットにおいて、前記油吸収部材は、前記転がり軸受の潤滑に使用されるグリースの油分を吸収し、ゲル化する油ゲル化剤であることを特徴とする軸受ユニット。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受ユニットにおいて、前記油吸収部材は、不織布であることを特徴とする軸受ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−42030(P2012−42030A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186000(P2010−186000)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】