説明

軸受装置

【課題】 ロールが変形又は変位しても、ハウジングユニット内に、空気、水、ダストおよび水蒸気が浸入しない軸受装置を提供するを提供する。
【解決手段】 圧力調整型軸受装置10は、一端部に開口を有し、他端部が閉じられた有底筒状のハウジングユニット15を有する。このハウジングユニット15内には、前記開口から突出するように設けられるロール11を回動可能に支持する軸受部材16が設けられている。ハウジングユニット15の開口は、シール部材18により封止されており、ハウジングユニット15内は、ダイヤフラム17により開口側の空間である第1空間25aと他端部側の空間である第2空間25bとに分断されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鋳造設備又は圧延設備等の機器に備わるロールを回動可能に支持する軸受装置に関する。
【背景技術】
【0002】
連続鋳造設備は、鋳片を案内する多数のガイドロールを備え、また圧延設備は、鋼材を圧延する多数のテーブルロールを備えている。これらガイドロール及びテーブルロール(以下、これらを単に「ロール」ともいう)の軸部は、以下で説明する軸受装置によって回動可能に支持されている。
【0003】
図5は、従来技術の軸受装置1,2を示す断面図である。図6は、軸受装置1の一部を拡大して示す拡大断面図である。軸受装置1,2では、大略的に有底筒状に形成されるハウジング5を備え、このハウジング5内に軸受部材6が設けられており、この軸受部材6によりロール3の軸部4が回動可能に支持されている。一方の軸受装置1(以下、「第1軸受装置1」という)に備わる軸受部材6は、ハウジング5に対しロール3の軸方向に摺動変位可能になっている。これに対して、他方の軸受装置2(以下、「第2軸受装置2」という)の軸受部材6は、ハウジング5に固定されている。これにより、ロール3の軸部4の変形及び変位(図6の二点鎖線)が許容され、軸受部材6に生じる負荷を抑えている。また軸受装置1では、ハウジング5の開口がシール材7によって封止されており、このシール材7によって、ハウジング5内に空気、水、ダストおよび水蒸気が入ることを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平05−60650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術の軸受装置1では、シール材7によってハウジング5内が密封されているので、軸部4の熱膨張、又は軸部4の変位等でハウジング5内の空間が小さくなると、ハウジング5内の圧力が大気圧より高くなる。そうすると、軸受部材6等で使用されるグリスが外へ飛び出してしまうことがある。グリスが飛び出すと、軸受部材6等を充分に潤滑することができず、軸受部材6の焼きつきが生じることもあり得る。また、逆に、軸部4の熱収縮、又は軸部4の変位等でハウジング5内の空間が大きくなると、ハウジング5内の圧力が大気圧より低くなる。そうすると、吸引力が働き、大気に含まれる空気、水、ダスト及び水蒸気がシール材7と軸部4との間を通ってハウジング5内に引き込まれることがある。それ故、軸受部材6が錆びたり、損傷したりすることがある。また、潤滑油でキャビテーションが生じて軸受部材6に充分な量の潤滑油が供給されず、軸受部材6の焼きつきが生じることもあり得る。そのため、軸受部材6をこまめに取り替える必要があり、軸受装置1の耐久性が低くなってしまう。
【0006】
本発明の目的は、ロールが伸縮又は変位しても、ハウジング内に、空気、水、ダストおよび水蒸気を吸引しない軸受装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の軸受装置は、一端部に開口を有し、他端部が閉じられたハウジングユニットと、前記ハウジングユニットの一端部の開口から突出するように設けられるロールを前記ハウジングユニット内で回動可能に支持する軸受部材と、前記ハウジングユニットの開口を封止するシール部材と、前記ハウジングユニット内を、前記ロールが配置される一端部側の空間と他端部側の空間とに分断する弾性変形可能な弾性膜とを備えるものである。
【0008】
上記発明において、前記ハウジングユニットには、前記他端部側の空間とは異なる空間を大気に開放する大気開放孔部が形成されていることが好ましい。
【0009】
上記発明においては、前記軸受部材は、前記ロールに固定される内輪と、前記ハウジングユニットに固定される外輪と、前記内輪と前記外輪との間に設けられる複数のころとを有し、前記複数のころにより前記外輪に対して前記内輪が前記ロールの軸方向に摺動可能になっている転がり軸受であることが好ましい。
【0010】
上記発明においては、弾性膜がダイヤフラムであることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ロールが熱膨張した時、又は動いた時に弾性膜が変形して一端側の空間の圧力を一定圧に維持しようとするので、一端部側の空間の圧力と大気圧との差圧が大きくなることを抑制できる。これにより、ロールとシール部材との間を通って空気、水、ダストおよび水蒸気がハウジングユニット内に引き込まれたり、一端部側の空間の流体、例えば潤滑油が大気に漏れたりすることを抑制できる。これにより、ロールおよび軸受部材で錆び、損傷、及び焼きつきが発生することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施の形態の圧力調整型軸受装置10を示す断面図である。
【図2】圧力調整型軸受装置の一部を拡大して示す拡大断面図である。
【図3】ロールが変形している状態における対応型軸受装置の一部を拡大して示す拡大断面図である。
【図4】分割ロール装置を示す正面断面図である。
【図5】従来の技術の軸受装置を示す断面図である。
【図6】軸受装置の一部を拡大して示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の第1の実施の形態の圧力調整型軸受装置10(以下、「調整型軸受装置10」)を示す断面図である。図2は、調整型軸受装置10の一部を拡大して示す拡大断面図である。調整型軸受装置10は、連続鋳造設備のガイドロールおよび圧延設備の圧延ロール(以下、単に「ロール」ともいう)11を回動可能に支持する装置である。ロール11は、円柱状のロール本体12を有し、その軸線方向両端部にロール本体12より小径の軸部13が設けられている。これら2つの軸部13は、調整型軸受装置10と圧力非調整型軸受装置14(以下、「非調整型軸受装置14」という)とによって、回動可能にそれぞれ支持されている。これら、調整型軸受装置10、非調整型軸受装置14およびロール11によって、鋳片を搬送し、又は鋼材を圧延するロール装置19が構成される。
【0014】
軸受装置である調整型軸受装置10は、基本的には、ハウジングユニット15と、軸受部材16と、ダイヤフラム17と、シール材18とを有する。調整型軸受装置10は、基準軸線L1(以下、単に「軸線L1」という)を有する。ハウジングユニット15は、軸受箱20aと、カバー20bと、ハウジング20cとを有する。軸受箱20aは、大略的に円筒状に形成されている。この軸受箱20aの一方の開口部には、カバー20bが密封するように螺合されており、このカバー20bにより前記一方の開口部が閉じられている。また軸受箱20aの他方の開口部には、ハウジング20cが密封するように螺着されている。ハウジング20cは、大略的に円環状に形成されている。このようにして構成されるハウジングユニット15は、軸線L1周りに形成される孔部15aを有する有底筒状になっている。ハウジングユニット15には、その開口から孔部15aに第1軸部13aが挿入されているおり、この第1軸部13aは、ハウジングユニット15内に設けられる軸受部材16により軸線L1まわりに回動可能に軸支されている。
【0015】
軸受部材16は、所謂自動調芯総ころ軸受であり、内輪21と、外輪22と、複数の球面円筒ころ23とを有し、その内輪21が第1軸部13aに外嵌して固定され、外輪22が軸受箱20aの内周部に嵌合して固定されている。内輪21と外輪22との間には、球面円筒ころ23が設けられており、この球面円筒ころ23が動くことで、自動調芯しながら外輪22に対して内輪21が相対変位するようになっている。これにより、内輪21及び外輪22の各々がロール11及びハウジングユニット15に対して相対変位することがなく、従来のように内輪21、外輪22、ロール11及びハウジングユニット15が夫々摺動して損傷するという事態を生じない。これによって、軸受部材16の長寿命化を図ることができる。
【0016】
また、ハウジングユニット15内には、円板状のダイヤフラム17が設けられている。弾性膜であるダイヤフラム17は、弾性部材、たとえば合成ゴムから成り、その外周縁がX方向に折り返され、折り返した部分をカバー20bの内周部に当接させてカバー20bに圧入して取り付けられている。それ故、カバー20bとダイヤフラム17との間が密封されている。なお、ダイヤフラム17の軸線は、軸線L1に一致している。
【0017】
このようにして圧入されたダイヤフラム17は、ハウジングユニット15内の空間25を開口側の空間である第1空間25aと、カバー20b側の空間である第2空間25bとに分断する。ダイヤフラム17には、その外周縁より内側に凹部27が形成されている。凹部27は、軸線L1を中心に円環状に配置され、第1空間25aから第2空間25bに向かって凹んでいる。この凹部27により、ダイヤフラム17は、弾性変形を迅速に行なえるようになっている。
【0018】
軸受部材16は、第一空間25aに配設されており、第2空間25bには、断熱板28が設けられている。断熱板28は、カバー20bの底部にダイヤフラム17に対向して設けられており、ダイヤフラム17がカバー20bに当ってもカバー20bの熱がダイヤフラム17に直接伝わらないようにダイヤフラム17を保護している。これにより、ダイヤフラム17の熱劣化及び熱老化を防いでいる。また、カバー20bには、大気開放孔部26が形成されており、この大気開放孔部26によって第2空間25bが大気に開放されている。
【0019】
第1空間25aは、そこに潤滑油を充填すべく、開口に設けられるシール部材18によって密閉されている。シール材18は、円環状のダストシール18a及びオイルシール18bによって構成されている。ダストシール18a及びオイルシール18bは、第1軸部13aに外嵌されて、該第1軸部13aとハウジング20cとにより挟持されている。なお、本実施の形態では、シール材18にダストシール18aとオイルシール18bを用いているけれども、異なる種類のシール材を用いることも可能である。
【0020】
このように配置されたシール部材18により第1空間25aが密閉されているため、調整型軸受装置10では、ロール11が熱膨張すると、第1空間25aの圧力変動を抑えるべく、ダイヤフラム17が弾性変形する。弾性変形の際、ダイヤフラム17は、凹部27によりロール11の熱膨張に対して迅速に弾性変形する。即ち、ダイヤフラム17は、ロール11の熱膨張に対する応答性能が高い。それ故、連続鋳造設備および圧延設備のようにロール11の温度が急激に上昇して急激な熱膨張が生じるような場合であっても、その熱膨張に合わせてダイヤフラム17が変形し、第1空間25aの圧力の急激な変動を防いでいる。
【0021】
非調整型軸受装置14は、基本的には、ハウジングユニット31と、軸受部材32と、シール材33とを有する。非調整型軸受装置14は、基準軸線L2(以下、単に「軸線L2」という)を有し、この軸線L2が軸線L1と一致するように形成されている。
【0022】
ハウジングユニット31は、ハウジングユニット15と略同様の構成であり、有底筒状に形成されている。このハウジングユニット31には、ロール11の他方の軸部13(以下、単に「第2軸部13b」)が挿入されており、第2軸部13bは、ハウジングユニット31内に設けられる軸受部材32に軸線L1回りに回動可能に軸支されている。軸受部材32は、いわゆる2列の球面ころ35を有する自動調芯転がり軸受である。軸受部材32の内輪は、第2軸部13bに固定されており、外輪は、ハウジングユニット31に内嵌されて固定されている。このように軸受部材32が配置されたハウジングユニット31内は、潤滑油を充填すべく、開口に設けられるシール部材33によって密閉されている。シール材33は、調整型軸受装置10のシール部材18と同様に、ダストシール33a及びオイルシール33bにより構成されている。
【0023】
図3は、ロール11が変形している状態における調整型軸受装置10の一部を拡大して示す拡大断面図である。以下では、調整型軸受装置10の動作について説明する。ロール11が連続鋳造設備又は圧延設備などで用いられる場合、ロール11は前記鋳片又は鋼材により熱せられ膨張する。ロール11の第2軸部13bは、軸受部材32により非調整型軸受装置14に固定されているが、第1軸部13aは、調整型軸受装置10に軸線L1方向X(以下、単に「X方向」という)に相対変位可能になっている。そのため、ロール11が熱膨張すると、第2空間25bの方に向かって延びるようにロール11が変形し、第1軸部13aが第2空間25bの方に向かって移動する。これにより、第1軸部13a及び軸受部材16を除いた第1空間25aの容積が小さくなり、第1空間25aの圧力上昇が生じる。
【0024】
他方、第2空間25bは、大気開放孔部26によって大気開放されており、第2空間25bの内圧が大気圧に維持されている。そのため、ダイヤフラム17は、第1空間25aの内圧と第2空間25bの内圧とのバランスを取るべく、凹部27を基点として第2空間25bの方に突出するように弾性変形する(第2図の二点鎖線および第3図参照)。これにより、第1空間25aの内圧が大気圧及びそれに近い圧力に維持され、ロール11の熱膨張及び熱収縮に伴う第1空間25aの内圧の変動を抑えることができる。
【0025】
これにより、ロール11の熱膨張及び熱収縮のくり返し作用により、大気から第1空間25aに空気、水、ダストおよび水蒸気等が吸引されることや、第1空間25aから大気に潤滑油が押し出されることを抑えることができる。これによって、空気、水、ダストおよび水蒸気等の吸引に起因するロール11及び軸受部材16の錆及び損傷を防ぐことができ、また、第1空間25aに充填された潤滑油の漏れに伴う潤滑油不足に起因するロール11および軸受部材16の焼きを防ぐことができる。このような優れた作用効果をダイヤフラム17のような簡単な構成によって達成することができる。
【0026】
また調整型軸受装置10では、第1空間25aの中間部に軸受部材16が設けられているため、この軸受部材16により第1空間25aが開口側の一方側の領域と反対側の他方側の領域とに分断されているが、これらの2つの領域にある潤滑油は、軸受部材16の互いに隣接する球面円筒ころ23の間を通って移動することができる。しかし、潤滑油は粘性が高い液体であることが多く、ロール11が熱膨張して内輪21が外輪22に対して相対変位するときに、潤滑油の移動が迅速に行われない場合がある。このような場合、一方側の内圧だけ又は他方側の内圧だけが一時的に昇圧又は降圧することがあり、移動する潤滑油の量が多ければ多いほど、圧力差が大きくなる。
【0027】
そこで、本実施形態の調整型軸受装置10では、軸受部材16に自動調芯総ころ軸受を用いている。自動調芯総ころ軸受は、球面円筒ころ23が軸線L1と平行に配設されているので、従来技術の自動調芯転がり軸受に比べて小形化されている。そのため、ロール11が熱膨張して内輪21が相対変位する際に、一方側の領域から他方側の領域に移動する潤滑油の量が従来の技術より少なくなる。それ故、ロール11の熱膨張時における、2つの領域の圧力差を抑えることができる。また、ロール11の熱膨張時でも外輪22は動かずに内輪21だけが動くので、移動する潤滑油の量を少なくすることができ、2つの領域の圧力差を抑えることができる。なお、本実施形態の調整型軸受装置10の軸受部材16に自動調芯総ころ軸受を用いているが、自動調芯総ころ軸受に限定するものではなく、種々のころ軸受を用いることができる。
【0028】
また、本実施の形態では、図2に示すように、内輪21および外輪22は、X方向の各中心L3,L4をX方向にずらして設けられ、内輪21の中心軸L3が、外輪22の中心軸L4よりも、ハウジング20c側に設けられている。これは、動作状態においてロール11が熱膨張することを考慮したものであり、動作状態において中心軸L3,L4が一致するようになっている。
【0029】
また本実施の形態では、ハウジングユニット15がダイヤフラム17によって、2つの空間25a,25bに分断されているけれども、3つ以上の空間に分断されても、同様の効果を奏する。さらに弾性膜は、ダイヤフラム17に限定するものではなく、弾性変形可能な膜、たとえば合成ゴムによって形成される膜であればよい
図4は、分割ロール装置40を示す正面断面図である。分割ロール装置40は、ロール装置100を並設したものである。ロール装置100は、ロール装置19と構成が類似している。ロール装置100については、ロール装置19と異なる構成についてだけ説明し、同一の構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0030】
ロール装置101のロール本体102は、基本的にロール本体12と形状が類似しているが、第1軸部13a側の端部の外周部がX方向に突出し、ハウジングユニット15のハウジング20cを被覆している点で異なる。分割ロール装置40では、このような構成を有する2つのロール装置100が、調整型軸受装置10が互いに対向し隣接するように並設されている。並設する際、各ロール装置100は、それらの軸線L1及び軸線L2を一致するように配置されている。
【0031】
本実施形態の調整型軸受装置10では、軸受部材16に球面円筒ころ23が用いられ、軸受部材16が高負荷に対して耐え得ることができる。分割ロール装置40では、鋳片及び鋼材を搬送などする際に中間部に高負荷が作用する。このような高負荷が作用する所に軸受部材16を有する調整型軸受装置10を配置することによって、軸受部材16の破損および損傷を防ぎ、軸受部材16の長寿命化を図ることができる。
【0032】
また、ダイヤフラム17によりハウジングユニット15内の空間25を第1および第2空間25a,25bに分断するだけの構成で、ロール11の熱膨張時の第1空間25aの内圧の変動を抑えることができる。即ち、空気、水、ダスト及び水蒸気の第1空間25aへの吸引、並びに第1空間25aからの潤滑油の漏れの抑制と、調整型軸受装置10の小形化とを実現することができる。また、調整型軸受装置10の小形化が実現できると、分割ロール装置40における調整型軸受装置10のX方向に占める割合を小さくすることができ、鋳片又は鋼材を送る際、ロール11と鋳片又は鋼材とが接触する接触面積を大きくすることができる。これによって鋳片又は鋼材を円滑に送ることができる。
【0033】
また分割ロール40は、ロール11を分割して配設することでロール本体12の外径を小さくすることができる。これによって搬送方向に互いに隣り合う分割ロール40の間隔、つまりピッチを狭めることができる。これによってロール11と鋳片又は鋼材とが接触する接触面積を大きくすることができ、各ロール11にかかる荷重を低減できる。
【0034】
なお、本発明は、実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
【符号の説明】
【0035】
10 調整型軸受装置
15 ハウジングユニット
16 軸受部材
17 ダイヤフラム
18 シール材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部に開口を有し、他端部が閉じられたハウジングユニットと、
前記ハウジングユニットの一端部の開口から突出するように設けられるロールを前記ハウジングユニット内で回動可能に支持する軸受部材と、
前記ハウジングユニットの開口を封止するシール部材と、
前記ハウジングユニット内を、前記ロールが配置される一端部側の空間と他端部側の空間とに分断する弾性変形可能な弾性膜とを備える
ことを特徴とする軸受装置。
【請求項2】
前記ハウジングユニットには、前記他端部側の空間を大気に開放する大気開放孔部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
【請求項3】
前記軸受部材は、前記ロールに固定される内輪と、前記ハウジングユニットに固定される外輪と、前記内輪と前記外輪との間に設けられる複数のころとを有し、前記複数のころにより前記外輪に対して前記内輪が前記ロールの軸方向に摺動可能になっている転がり軸受であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項4】
弾性膜は、ダイヤフラムであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の軸受装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−74939(P2011−74939A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224195(P2009−224195)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000252207)六菱ゴム株式会社 (41)
【Fターム(参考)】