説明

通信システム

【課題】第2のユーザが第2の通信端末を使用できる位置に戻ったときに、第2の通信端末を呼び出すか否かを第1のユーザが選択することが可能な通信システムを提供すること。
【解決手段】このシステム1は、複数の通信端末2,3と、呼制御装置4と、を含む。システムは、通信端末3を使用するユーザUBの位置が、予め設定された領域内の位置であるか否かを検出する。呼制御装置4は、ユーザUBの位置が上記領域内の位置でないと検出された状態において、通信端末2から通信端末3を特定する特定情報を受信した場合、その特定情報を記憶する。呼制御装置4は、特定情報が記憶されている状態において、ユーザUBの位置が上記領域内の位置であると検出された場合、通信端末2のユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その選択情報が、通信端末3との間の通信を要求する情報であるとき、通信端末3を呼び出す呼出信号を通信端末3へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の通信端末と第2の通信端末との間の通信を制御する通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
第1の通信端末と、第2の通信端末と、第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続された呼制御装置と、を含む通信システムが知られている。この通信システムにおいては、第1の通信端末を使用するユーザ(第1のユーザ)が第2の通信端末を使用するユーザ(第2のユーザ)に電話をかける操作を行うと、第1の通信端末は、第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を呼制御装置へ送信する。
【0003】
そして、呼制御装置は、通信先特定情報を第1の通信端末から受信した場合、第1の通信端末及び第2の通信端末の間の通信を可能とするために第2の通信端末を呼び出す呼出信号を第2の通信端末へ送信する。
【0004】
この種の通信システムの一つとして、特許文献1に記載の通信システムにおいては、第2の通信端末は、通知情報を呼制御装置へ送信する。通知情報は、第2の通信端末を使用するユーザ(第2のユーザ)の位置を表す情報である。呼制御装置は、通知情報が離席(第2のユーザが第2の通信端末を使用できない位置にいること)を表す情報から在席(第2のユーザが第2の通信端末を使用できる位置にいること)を表す情報へ変化した場合、第1の通信端末及び第2の通信端末を呼び出し、両者の間の通信が可能となるように両者を接続する。
【0005】
【特許文献1】特開2007−251502号公報
【0006】
これによれば、第2のユーザが離席している状態(第2のユーザが第2の通信端末を使用できない位置にいる状態)において、第1のユーザが第2のユーザに電話をかけた場合、その後、第2のユーザが在席している状態となったとき(第2のユーザが第2の通信端末を使用できる位置へ戻ったとき)に、第1の通信端末及び第2の通信端末が呼び出される。これにより、第1のユーザと第2のユーザとは通話することができる。
【0007】
即ち、第1のユーザは、第2のユーザへ電話をかけた場合に第2のユーザが第2の通信端末を使用できない位置にいるときであっても、第2のユーザが第2の通信端末を使用できる位置へ戻ったときに直ちに第2のユーザと通話することができる。従って、第1のユーザは、第2のユーザへ再度電話をかける操作を行うことなく、且つ、第2のユーザが第1のユーザへ電話をかけてくることを待つことなく、迅速且つ確実に第2のユーザと通話することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記通信システムにおいては、第2のユーザが第2の通信端末を使用できる位置に戻ったときに、直ちに第1の通信端末及び第2の通信端末が呼び出される。従って、第2のユーザが第2の通信端末を使用できる位置に戻った時点にて第1のユーザが通話を希望していない場合であっても通話が開始してしまう場合が生じるという問題があった。
【0009】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「ユーザが通話を希望していない場合であっても通話が開始してしまう場合が生じること」を解決することが可能な通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である通信システムは、
第1の通信端末と、第2の通信端末と、当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える呼制御装置と、を含むシステムである。
【0011】
更に、この通信システムは、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを検出するユーザ位置検出手段を備える。
加えて、上記呼制御装置は、
上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段を備え、
上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が記憶されている状態において、上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であると検出された場合、上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【0012】
また、本発明の他の形態である通信システムは、
第1の通信端末と、第2の通信端末と、当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える呼制御装置と、を含むシステムである。
【0013】
更に、この通信システムは、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを検出するユーザ位置検出手段を備える。
加えて、上記呼制御装置は、
上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段を備え、
上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が記憶されている状態において、上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であると検出された場合、上記第2の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第1の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するように構成される。
【0014】
また、本発明の他の形態である呼制御装置は、
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える装置である。
【0015】
更に、この呼制御装置は、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付手段と、
上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないことを上記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段と、
を備える。
【0016】
加えて、上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が記憶されている状態において、上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であることを上記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【0017】
また、本発明の他の形態である呼制御プログラムは、
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続された呼制御装置に、
上記第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を上記第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を実現させるためのプログラムである。
【0018】
更に、この呼制御プログラムは、
上記呼制御装置に、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付手段と、
上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないことを上記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶手段に記憶させる発呼情報記憶処理手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0019】
加えて、上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が上記記憶手段に記憶されている状態において、上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であることを上記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【0020】
また、本発明の他の形態である呼制御方法は、
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続された呼制御装置が、当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御工程を含む方法である。
【0021】
更に、この呼制御方法は、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付工程と、
上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないことを上記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、上記呼制御装置が上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶手段に記憶させる発呼情報記憶処理工程と、
を含む。
【0022】
加えて、上記呼出制御工程は、上記通信先特定情報が上記記憶手段に記憶されている状態において、上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であることを上記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、上記呼制御装置が上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該呼制御装置が当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、以上のように構成されることにより、第2のユーザが第2の通信端末を使用できる位置に戻ったときに、第2の通信端末を呼び出すか否かを第1のユーザが選択することを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の一形態である通信システムは、
第1の通信端末と、第2の通信端末と、当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える呼制御装置と、を含むシステムである。
【0025】
更に、この通信システムは、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを検出するユーザ位置検出手段を備える。
加えて、上記呼制御装置は、
上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段を備え、
上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が記憶されている状態において、上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であると検出された場合、上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【0026】
これによれば、第1の通信端末を使用するユーザ(第1のユーザ)が選択情報を入力することにより、呼出信号を第2の通信端末へ送信するか否かを決定することができる。即ち、第2の通信端末を使用するユーザ(第2のユーザ)が第2の通信端末を使用できる位置に戻ったときに、第2の通信端末を呼び出すか否かを第1のユーザが選択することができる。従って、第2のユーザの位置が上記端末使用領域内の位置となった時点にて、第1のユーザが通話を希望していない場合、第2のユーザとの間の通話が開始することを防止できる。即ち、第1のユーザの利便性を向上させることができる。
【0027】
この場合、
上記呼出制御手段は、上記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して上記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成されることが好適である。
【0028】
更に、この場合、
上記呼出制御手段は、上記入力された選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信の開始を延期する旨を指示する通信延期情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号の送信を予め設定された延期時間が経過するまで延期するように構成されることが好適である。
【0029】
これによれば、第1のユーザが、現時点にて通話を希望しない場合であって、後に通話を希望する(即ち、通信の開始を延期したい)場合、上記延期時間だけ通信の開始が延期される。この結果、第1のユーザの利便性を向上させることができる。また、第1のユーザが第2のユーザに電話をかけ忘れることによって、第1のユーザと第2のユーザとの間の通話が行われないことを防止することができる。
【0030】
加えて、この場合、
上記呼出制御手段は、上記入力された選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信の要求を取り消す旨を指示する要求取消情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号の送信を行わないとともに上記発呼情報記憶手段に記憶されている通信先特定情報を消去するように構成されることが好適である。
【0031】
これによれば、第1のユーザが通話を希望しなくなった場合、第2の通信端末へ呼出信号が送信されることを防止することができる。即ち、第1の通信端末と第2の通信端末との間の通信の要求を取り消す(キャンセルする)ことができる。この結果、第1のユーザの利便性を向上させることができる。
【0032】
更に、この場合、
上記呼出制御手段は、上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、上記第2の通信端末を呼び出す呼出信号の送信を行わないように構成されることが好適である。
【0033】
これによれば、第2のユーザの位置が上記端末使用領域外の位置である(第2のユーザが第2の通信端末を使用できない位置にいる)場合に、無駄に第2の通信端末を呼び出すことを防止することができる。
【0034】
加えて、この場合、
上記呼出制御手段は、上記ユーザの位置が上記端末使用領域外の位置である状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、当該第1の通信端末を使用するユーザに上記第2の通信端末を使用するユーザが不在である旨を表すメッセージを通知するように構成されることが好適である。
【0035】
これによれば、第2のユーザの位置が上記端末使用領域外の位置である(第2のユーザが第2の通信端末を使用できない位置にいる)ことを第1のユーザに認識させることができる。この結果、第1のユーザの利便性を向上させることができる。
【0036】
更に、この場合、
上記ユーザ位置検出手段は、上記第2の通信端末を使用するユーザにより保持され且つユーザを識別する識別情報を保持する識別情報保持体と、上記識別情報保持体に保持されている識別情報を電磁波を介して読み出す読出装置と、により構成されることが好適である。
【0037】
電磁波は、伝搬される距離が長くなるほど大きく減衰する。従って、このような構成により、第2のユーザの位置が端末使用領域内の位置であるか否かを適切に検出することができる。
【0038】
また、本発明の他の形態である通信システムは、
第1の通信端末と、第2の通信端末と、当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える呼制御装置と、を含むシステムである。
【0039】
更に、この通信システムは、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを検出するユーザ位置検出手段を備える。
加えて、上記呼制御装置は、
上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段を備え、
上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が記憶されている状態において、上記ユーザ位置検出手段により上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であると検出された場合、上記第2の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第1の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するように構成される。
【0040】
これによれば、第2の通信端末を使用するユーザ(第2のユーザ)が選択情報を入力することにより、呼出信号を第1の通信端末へ送信するか否かを決定することができる。従って、第2のユーザの位置が上記端末使用領域内の位置となった時点にて、第2のユーザが通話を希望していない場合、第1の通信端末を使用するユーザ(第1のユーザ)との間の通話が開始することを防止できる。即ち、第2のユーザの利便性を向上させることができる。
【0041】
この場合、
上記呼出制御手段は、上記第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して上記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成されることが好適である。
【0042】
また、本発明の他の形態である呼制御装置は、
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える装置である。
【0043】
更に、この呼制御装置は、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付手段と、
上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないことを上記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段と、
を備える。
【0044】
加えて、上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が記憶されている状態において、上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であることを上記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【0045】
この場合、
上記呼出制御手段は、上記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して上記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成されることが好適である。
【0046】
また、本発明の他の形態である呼制御プログラムは、
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続された呼制御装置に、
上記第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を上記第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を実現させるためのプログラムである。
【0047】
更に、この呼制御プログラムは、
上記呼制御装置に、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付手段と、
上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないことを上記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶手段に記憶させる発呼情報記憶処理手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0048】
加えて、上記呼出制御手段は、上記通信先特定情報が上記記憶手段に記憶されている状態において、上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であることを上記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【0049】
この場合、
上記呼出制御手段は、上記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して上記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成されることが好適である。
【0050】
また、本発明の他の形態である呼制御方法は、
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続された呼制御装置が、当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御工程を含む方法である。
【0051】
更に、この呼制御方法は、
上記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付工程と、
上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置でないことを上記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、上記呼制御装置が上記第1の通信端末から上記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶手段に記憶させる発呼情報記憶処理工程と、
を含む。
【0052】
加えて、上記呼出制御工程は、上記通信先特定情報が上記記憶手段に記憶されている状態において、上記ユーザの位置が上記端末使用領域内の位置であることを上記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、上記呼制御装置が上記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、上記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該呼制御装置が当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成される。
【0053】
この場合、
上記呼出制御工程は、上記呼制御装置が、上記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して上記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成されることが好適である。
【0054】
上述した構成を有する、呼制御装置、呼制御プログラム、又は、呼制御方法、の発明であっても、上記通信システムと同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。
【0055】
以下、本発明に係る、通信システム、呼制御装置、呼制御プログラム、及び、呼制御方法、の実施形態について図1〜図6を参照しながら説明する。
【0056】
<実施形態>
図1に示したように、実施形態に係る通信システム1は、第1の電話端末(第1の通信端末)2と、第2の電話端末(第2の通信端末)3と、呼制御装置4と、RFID(Radio Frequency Identification)リーダ(読出装置)5と、を含む。
【0057】
第1の電話端末2は、受話器と、「0」〜「9」のダイアル用ボタン(ボタン式スイッチ)を含む複数のボタンと、を備える。第2の電話端末3も第1の電話端末2と同様の構成を有する。
【0058】
呼制御装置4は、第1の電話端末2及び第2の電話端末3のそれぞれと通信可能に接続されている。呼制御装置4は、図示しないCPU及び記憶手段を構成する記憶装置(メモリ及びハードディスク装置(HDD)等)を備える。呼制御装置4は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより後述する機能を含む種々の機能を実現する。また、呼制御装置4は、プログラムと同様の処理を行う回路を有していてもよい。
【0059】
RFIDリーダ5は、RFIDタグ(識別情報保持体)6に保持(記憶)されている情報を電磁波を介して(近距離(例えば、数m)の無線通信によって)読み出す装置である。RFIDリーダ5は、図示しない記憶装置(本例では、メモリ)を備えている。RFIDリーダ5の記憶装置には、第2の電話端末3を使用するユーザUBを識別するユーザ識別情報と、第2の電話端末3を識別する端末識別情報(本例では、電話番号)と、が予め記憶されている。
【0060】
RFIDタグ6には、ユーザUBを識別するユーザ識別情報が保持されている。RFIDタグ6は、ユーザUBにより保持されている。本例では、RFIDタグ6は、ユーザUBが携帯する社員証と一体に形成されている。
【0061】
RFIDリーダ5は、RFIDタグ6の位置が、第2の電話端末3を含む領域であって第2の電話端末3の近傍の領域(端末使用領域)内の位置である場合にRFIDタグ6に保持されているユーザ識別情報を読み出すことができるように、且つ、RFIDタグ6の位置が端末使用領域内の位置でない(端末使用領域外の位置である)場合にRFIDタグ6に保持されているユーザ識別情報を読み出すことができないように、予め設定されている。また、RFIDリーダ5は、呼制御装置4と通信可能に接続されている。
なお、RFIDリーダ5及びRFIDタグ6は、ユーザ位置検出手段を構成している。
【0062】
図2は、上記のように構成された通信システム1の機能を表すブロック図である。この機能は、呼制御装置4のCPUが後述する図3及び図5に示したフローチャートにより表されるプログラムを実行すること等により、実現される。
【0063】
RFIDリーダ5の機能は、ユーザ位置検出部(ユーザ位置検出手段)11と、ユーザ位置情報送信部12と、を含む。
ユーザ位置検出部11は、予め設定された検出時間が経過する毎に、端末使用領域内に存在しているRFIDタグに保持されているユーザ識別情報を読み出す。
【0064】
ユーザ位置検出部11は、読み出したユーザ識別情報が、RFIDリーダ5の記憶装置に記憶されているユーザ識別情報と一致している場合、第2の電話端末3を使用するユーザUBの位置が端末使用領域内の位置であること(「在席」)を表すユーザ位置情報を生成する。
【0065】
一方、ユーザ位置検出部11は、読み出したユーザ識別情報が、記憶装置に記憶されているユーザ識別情報と一致していない場合、及び、いずれのユーザ識別情報も読み出せなかった場合、第2の電話端末3を使用するユーザUBの位置が端末使用領域内の位置でないこと(「離席」)を表すユーザ位置情報を生成する。
【0066】
即ち、ユーザ位置検出部11は、第2の電話端末3を使用するユーザUBの位置が端末使用領域内の位置であるか否かを検出している、と言うことができる。
【0067】
ユーザ位置情報送信部12は、ユーザ位置検出部11によって生成されたユーザ位置情報と、RFIDリーダ5の記憶装置に記憶されている端末識別情報と、を呼制御装置4へ送信する。
【0068】
呼制御装置4の機能は、ユーザ位置情報受信部(ユーザ位置情報受付手段、ユーザ位置情報受付工程)21と、ユーザ位置情報記憶部22と、呼出制御部(呼出制御手段)23と、発呼情報記憶部(発呼情報記憶手段)24と、を含む。
【0069】
ユーザ位置情報受信部21は、ユーザ位置情報送信部12からユーザ位置情報及び端末識別情報を受信する(受け付ける)。
【0070】
ユーザ位置情報記憶部22は、ユーザ位置情報受信部21によって受信されたユーザ位置情報及び端末識別情報を対応付けた端末毎ユーザ位置情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる。このとき、ユーザ位置情報記憶部22は、新たに記憶させる端末毎ユーザ位置情報に含まれる端末識別情報と同一の端末識別情報を含む端末毎ユーザ位置情報が既に記憶装置に記憶されている場合には、この端末毎ユーザ位置情報を消去した後に新しい端末毎ユーザ位置情報を記憶させる。
【0071】
呼出制御部23は、発呼情報受信部23aと、選択情報受信部23bと、を含む。
発呼情報受信部23aは、第1の電話端末(通信元端末)2から発呼情報を受信する。ここで、発呼情報は、通信元特定情報及び通信先特定情報を含む。
【0072】
また、通信元特定情報は、電話端末(通信元端末)を特定する情報である。発呼情報受信部23aは、電話端末から発呼信号を受信することにより、その発呼信号を送信してきた電話端末を特定する情報を通信元特定情報として取得する。
【0073】
また、通信先特定情報は、電話端末(通信先端末)を特定する情報(本例では、電話番号)である。発呼情報受信部23aは、電話端末から通信先選択信号を受信することにより、その通信先選択信号が表す情報を通信先特定情報として取得(受信)する。
【0074】
呼出制御部23は、呼制御装置4の記憶装置に記憶されている端末毎ユーザ位置情報のうちの、発呼情報受信部23aにより受信された発呼情報に含まれる通信先特定情報と同一の端末識別情報を含む端末毎ユーザ位置情報を取得する。呼出制御部23は、取得した端末毎ユーザ位置情報に含まれるユーザ位置情報が「在席」を表す場合、その通信先特定情報により特定される第2の電話端末(通信先端末)3へ、その通信先端末3を呼び出す呼出信号を送信する。
【0075】
通信先端末3は、呼出信号を受信すると、図示しないスピーカを介して呼出音を発生する。そして、通信先端末3は、この状態において、ユーザUBにより受話器が持ち上げられることにより、応答信号を呼制御装置4へ送信する。
【0076】
呼出制御部23は、通信先端末3から応答信号を受信すると、通信元端末2と通信先端末3との間の通信を確立する(通信元端末2と通信先端末3との間の通信を可能にする)。
これにより、通信元端末2を使用するユーザUAと通信先端末3を使用するユーザUBとの間で通話が行われる。
【0077】
一方、呼出制御部23は、取得した端末毎ユーザ位置情報に含まれるユーザ位置情報が「離席」を表す場合、発呼情報受信部23aにより受信された発呼情報を発呼情報記憶部24へ送る。更に、呼出制御部23は、通信元端末2と呼制御装置4との間の通信を確立する。そして、呼出制御部23は、通信元端末2を使用するユーザUAに通信先端末3を使用するユーザUBが不在である旨を表すメッセージを通知する(メッセージを表す音声を再生する)。即ち、この場合、呼出制御部23は、通信先端末3を呼び出す呼出信号を通信先端末3へ送信しない。
【0078】
発呼情報記憶部24は、呼出制御部23から発呼情報を受け取ると、受け取った発呼情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる。
【0079】
また、呼出制御部23は、呼制御装置4の記憶装置に記憶されている端末毎ユーザ位置情報に含まれるユーザ位置情報が、「離席」を表す情報から「在席」を表す情報へ変化した場合、コールバック処理を行う。
【0080】
コールバック処理は、通信元端末2を呼び出すとともに、通信元端末2を使用するユーザUAに通信先端末3を呼び出すか否かを選択させ、通信先端末3を呼び出すことが選択された場合に通信先端末3を呼び出す処理である。
【0081】
具体的には、呼出制御部23は、「離席」を表す情報から「在席」を表す情報へ変化したユーザ位置情報を含む端末毎ユーザ位置情報に含まれる端末識別情報と同一の通信先特定情報を含む発呼情報を、発呼情報記憶部24により呼制御装置4の記憶装置に記憶されている発呼情報であって後述する呼出禁止情報が対応付けられていない発呼情報の中から取得する。
【0082】
呼出制御部23は、発呼情報が取得されなかった場合、コールバック処理を終了する。一方、発呼情報が取得された場合、呼出制御部23は、取得された発呼情報に含まれる通信元特定情報により特定される通信元端末2を呼び出す呼出信号を通信元端末2へ送信する。
【0083】
通信元端末2は、呼出信号を受信すると、図示しないスピーカを介して呼出音を発生する。そして、通信元端末2は、この状態において、通信元端末2を使用するユーザUAによって受話器が持ち上げられることにより、応答信号を呼制御装置4へ送信する。
【0084】
呼出制御部23は、通信元端末2から応答信号を受信すると、通信元端末2と呼制御装置4との間の通信を確立する。そして、呼出制御部23は、第1の処理、第2の処理、及び、第3の処理のうちのいずれか1つの処理を選択する選択情報を入力することを促すメッセージを、通信元端末2を使用するユーザUAに通知する。
【0085】
ここで、第1の処理は、通信先端末3との間の通信を確立するための処理である。また、第2の処理は、通信先端末3との間の通信の開始を延期するための処理である。更に、第3の処理は、通信先端末3との間の通信の要求を取り消すための処理である。
【0086】
そして、選択情報受信部23bは、通信元端末2から選択情報を受信する(受け付ける)。
ここで、選択情報は、通信要求情報、通信延期情報、又は、要求取消情報である。通信要求情報は、通信先端末3との間の通信を要求する情報である。通信延期情報は、通信先端末3との間の通信の開始を延期する旨を指示する情報である。要求取消情報は、通信先端末3との間の通信の要求を取り消す旨を指示する情報である。
【0087】
呼出制御部23は、選択情報受信部23bによって受信された選択情報が通信要求情報である場合、通信先端末3を呼び出す呼出信号を通信先端末3へ送信する。通信先端末3は、呼出信号を受信すると、図示しないスピーカを介して呼出音を発生する。そして、通信先端末3は、この状態において、ユーザUBによって受話器が持ち上げられることにより、応答信号を呼制御装置4へ送信する。呼出制御部23は、通信先端末3から応答信号を受信すると、通信元端末2と通信先端末3との間の通信を確立する。これにより、通信元端末2を使用するユーザUAと通信先端末3を使用するユーザUBとの間で通話が行われる。
更に、呼出制御部23は、上記取得した発呼情報を呼制御装置4の記憶装置から消去する。
【0088】
一方、呼出制御部23は、選択情報受信部23bによって受信された選択情報が通信延期情報である場合、通信先端末3へ呼出信号を送信することなく、上記取得した発呼情報に対応付けて呼出禁止情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる。呼出禁止情報は、選択情報を受信した日時から予め設定された延期時間(例えば、3時間)だけ後(将来)の日時を表す情報である。なお、呼出制御部23は、記憶装置に記憶されている呼出禁止情報のうちの、現時点よりも前の日時を表す呼出禁止情報を記憶装置から消去する。
【0089】
また、呼出制御部23は、選択情報受信部23bによって受信された選択情報が要求取消情報である場合、通信先端末3へ呼出信号を送信することなく、上記取得した発呼情報を呼制御装置4の記憶装置から消去する。
【0090】
また、通信元端末2の機能は、発呼情報送信部31と、選択情報入力部32と、選択情報送信部33と、を含む。
発呼情報送信部31は、ユーザUAによって受話器が持ち上げられることにより、発呼信号を呼制御装置4へ送信する。また、発呼情報送信部31は、発呼信号を送信した後に、ユーザUAによってダイアル用ボタンが押されることにより、通信先選択信号を呼制御装置4へ送信する。
【0091】
選択情報入力部32は、通信要求情報、通信延期情報、及び、要求取消情報のそれぞれに対応するダイアル用ボタンをユーザUAが押すことにより、ユーザUAによって入力された選択情報を受け付ける。選択情報送信部33は、選択情報入力部32によって受け付けた選択情報を呼制御装置4へ送信する。
【0092】
次に、上述した通信システム1の作動について具体的に述べる。
いま、通信先端末3を使用するユーザUBの位置が端末使用領域内の位置である場合を想定して説明を続ける。
【0093】
この場合、RFIDリーダ5は、ユーザUBの位置が端末使用領域内の位置であること(「在席」)を表すユーザ位置情報と、通信先端末3を識別する端末識別情報と、を呼制御装置4へ送信する。
これにより、呼制御装置4は、「在席」を表すユーザ位置情報と、通信先端末3を識別する端末識別情報と、を対応付けた端末毎ユーザ位置情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる。
【0094】
一方、呼制御装置4のCPUは、図3にフローチャートにより示した発呼時呼出制御プログラムを、呼制御装置4の起動時に1度だけ実行するようになっている。なお、図3のプログラムの処理が実行されることは、呼出制御工程及び呼出制御手段の機能の一部が達成されることに対応している。
【0095】
具体的には、CPUは、発呼情報を受信するまで待機する(ステップ305)。
いま、通信元端末2を使用するユーザUAがユーザUBと通話することを希望する場合について説明を続ける。
【0096】
この場合、ユーザUAは、通信元端末2の受話器を持ち上げるとともに、ダイアル用ボタンを押すことにより通信先端末3を特定する通信先特定情報(通信先端末3の電話番号)を入力する。これにより、通信元端末2は、発呼信号、及び、通信先特定情報を表す通信先選択信号を送信することにより発呼情報を呼制御装置4へ送信する。
【0097】
従って、呼制御装置4のCPUは、「Yes」と判定してステップ310に進み、呼制御装置4の記憶装置に記憶されている端末毎ユーザ位置情報のうちの、受信された発呼情報に含まれる通信先特定情報と同一の端末識別情報を含む端末毎ユーザ位置情報を取得する。
【0098】
そして、CPUは、取得した端末毎ユーザ位置情報に含まれるユーザ位置情報が「在席」を表す(ユーザUBの位置が端末使用領域内の位置である)か否かを判定する。
上記仮定に従えば、通信先端末3を識別する端末識別情報と、「在席」を表すユーザ位置情報と、を対応付けた端末毎ユーザ位置情報が呼制御装置4の記憶装置に記憶されている。
【0099】
従って、CPUは、「Yes」と判定してステップ315に進み、通信先端末3を呼び出す呼出信号を通信先端末3へ送信する。次いで、CPUは、通信元端末2と通信先端末3との間の通話処理を行う(ステップ320)。即ち、CPUは、通信先端末3から応答信号を受信した場合に通信元端末2と通信先端末3との間の通信を確立する(通信元端末2と通信先端末3との間の通信を可能にする)。
これにより、ユーザUAとユーザUBとの間で通話が行われる。
【0100】
次いで、CPUは、ステップ305へ戻り、ステップ305〜ステップ330の処理を繰り返し実行する。
【0101】
次に、通信先端末3を使用するユーザUBの位置が端末使用領域内の位置でない状態において、通信元端末2を使用するユーザUAがユーザUBと通話することを希望する場合について説明する。
【0102】
この場合、RFIDリーダ5は、ユーザUBの位置が端末使用領域内の位置でないこと(「離席」)を表すユーザ位置情報と、通信先端末3を識別する端末識別情報と、を呼制御装置4へ送信する(図4のステップD41)。
これにより、呼制御装置4は、「離席」を表すユーザ位置情報と、通信先端末3を識別する端末識別情報と、を対応付けた端末毎ユーザ位置情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる(図4のステップB41)。
【0103】
また、呼制御装置4のCPUが図3のステップ310に進んだとき、CPUは、「No」と判定してステップ325に進み、ユーザ不在メッセージ通知処理を行う。即ち、CPUは、通信元端末2と呼制御装置4との間の通信を確立する。そして、CPUは、通信元端末2を使用するユーザUAに通信先端末3を使用するユーザUBが不在である旨を表すメッセージ(ユーザ不在メッセージ)を通知する(メッセージを表す音声を再生する、図4のステップB42)。
【0104】
これによれば、ユーザUBの位置が端末使用領域外の位置である(ユーザUBが通信先端末3を使用できない位置にいる)場合に、無駄に通信先端末3を呼び出すことを防止することができる。更に、ユーザUBの位置が端末使用領域外の位置であることをユーザUAに認識させることができる。この結果、ユーザUAの利便性を向上させることができる。
【0105】
次いで、CPUは、ステップ305にて受信した発呼情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる(図3のステップ330、図4のステップB43)。その後、CPUは、ステップ305へ戻り、ステップ305〜ステップ330の処理を繰り返し実行する。
なお、ステップ330の処理は、発呼情報記憶処理工程及び発呼情報記憶処理手段に対応している。
【0106】
一方、呼制御装置4のCPUは、図5にフローチャートにより示したユーザ位置変化時呼出制御プログラムを、呼制御装置4の起動時に1度だけ実行するようになっている。なお、図5のプログラムの処理が実行されることは、呼出制御工程及び呼出制御手段の機能の一部が達成されることに対応している。
【0107】
具体的には、CPUは、ユーザ位置情報を受信するまで待機する(ステップ505)。
いま、通信元端末2を特定する通信元特定情報と通信先端末3を特定する通信先特定情報とからなる発呼情報が呼制御装置4の記憶装置に記憶されている状態を想定する。この状態において、ユーザUBが端末使用領域外の位置から端末使用領域内の位置へ移動した場合について説明する。
【0108】
この場合、RFIDリーダ5は、ユーザUBの位置が端末使用領域内の位置であること(「在席」)を表すユーザ位置情報と、通信先端末3を識別する端末識別情報と、を呼制御装置4へ送信する(図6のステップD61)。
【0109】
これにより、呼制御装置4は、「在席」を表すユーザ位置情報と、通信先端末3を識別する端末識別情報と、を対応付けた端末毎ユーザ位置情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる(図6のステップB61)。
【0110】
また、呼制御装置4のCPUは、図5のステップ505にて「Yes」と判定してステップ510に進み、ユーザUBの位置が端末使用領域外の位置から端末使用領域内の位置へ変化したか否かを判定する。
【0111】
この状態においては、呼制御装置4の記憶装置に記憶されているユーザ位置情報は、「離席」を表す情報から「在席」を表す情報へ変化している。従って、CPUは、「Yes」と判定してステップ515へ進む。
【0112】
次いで、CPUは、通信先端末3を特定する通信先特定情報を含む発呼情報であって、呼出禁止情報と対応付けられていない発呼情報が、呼制御装置4の記憶装置に記憶されているか否かを判定する。
【0113】
この状態においては、CPUは、「Yes」と判定してステップ520に進む。
なお、ステップ510又はステップ515にて「No」と判定された場合には、CPUはステップ505へ戻る。
【0114】
そして、CPUは、ステップ520にて、「離席」を表す情報から「在席」を表す情報へ変化したユーザ位置情報を含む端末毎ユーザ位置情報に含まれる端末識別情報と同一の通信先特定情報(ここでは、通信先端末3を特定する通信先特定情報)を含む発呼情報を、呼制御装置4の記憶装置に記憶されている発呼情報であって呼出禁止情報が対応付けられていない発呼情報の中から取得する。更に、CPUは、取得した発呼情報に含まれる通信元特定情報により特定される通信元端末2を呼び出す呼出信号を通信元端末2へ送信する(図6のステップB62)。
【0115】
次いで、CPUは、通信元端末2と呼制御装置4との間の選択情報入力用メッセージ通知処理を行う(ステップ525)。即ち、CPUは、通信元端末2から応答信号を受信した場合に通信元端末2と呼制御装置4との間の通信を確立する。そして、CPUは、選択情報を入力することを促すメッセージ(選択情報入力メッセージ)を通知する(メッセージを表す音声を再生する、図6のステップB63)。
【0116】
次いで、CPUは、選択情報を受信するまで待機する(ステップ530)。
先ず、ユーザUAが、この時点にてユーザUBと通話することを希望する場合について説明する。
【0117】
この場合、ユーザUAは、通信要求情報に対応するダイアル用ボタン(本例では、「1」のボタン)を押す。これにより、通信元端末2は、通信要求情報を選択情報として呼制御装置4へ送信する(図6のステップA62)。
【0118】
これにより、呼制御装置4のCPUは、図5のステップ530にて「Yes」と判定してステップ535へ進み、受信した選択情報が通信要求情報であるか否かを判定する。この状態においては、CPUは、「Yes」と判定してステップ540に進む。
【0119】
そして、CPUは、通信先端末3を呼び出す呼出信号を通信先端末3へ送信する(図6のステップB64)。次いで、CPUは、通信元端末2と通信先端末3との間の通話処理を行う(ステップ545)。即ち、CPUは、通信先端末3から応答信号を受信した場合に通信元端末2と通信先端末3との間の通信を確立する(図6のステップA63,C62)。これにより、ユーザUAとユーザUBとの間で通話が行われる。
【0120】
更に、呼制御装置4のCPUは、上記ステップ520にて取得した発呼情報を呼制御装置4の記憶装置から消去する。そして、CPUは、ステップ505へ戻り、ステップ505〜ステップ565の処理を繰り返し実行する。
【0121】
次に、選択情報を入力することを促すメッセージが通知された時点にて、ユーザUAが、ユーザUBとの間の通話の開始を延期することを希望する場合について説明する。
【0122】
この場合、ユーザUAは、通信延期情報に対応するダイアル用ボタン(本例では、「2」のボタン)を押す。これにより、通信元端末2は、通信延期情報を選択情報として呼制御装置4へ送信する。
【0123】
これにより、呼制御装置4のCPUは、図5のステップ530にて「Yes」と判定するとともにステップ535にて「No」と判定してステップ550に進む。そして、CPUは、受信した選択情報が通信延期情報であるか否かを判定する。この状態においては、CPUは、「Yes」と判定してステップ555に進む。
【0124】
そして、CPUは、上記ステップ520にて取得した発呼情報に対応付けて呼出禁止情報を呼制御装置4の記憶装置に記憶させる。また、CPUは、別途、呼制御装置4の記憶装置に記憶されている呼出禁止情報のうちの、現時点よりも前の日時を表す呼出禁止情報を記憶装置から消去する処理を行う。
【0125】
これにより、延期時間が経過するまでの間、呼出禁止情報が対応付けられた発呼情報に基づいて通信元端末2へ呼出信号が送信されることが禁止される。即ち、その発呼情報に基づく呼出信号の送信が延期時間だけ延期される。この結果、ユーザUAの利便性を向上させることができる。また、ユーザUAがユーザUBに電話をかけ忘れることによって、ユーザUAとユーザUBとの間の通話が行われないことを防止することができる。
【0126】
そして、CPUは、ステップ505へ戻り、ステップ505〜ステップ565の処理を繰り返し実行する。
【0127】
次に、選択情報を入力することを促すメッセージが通知された時点にて、ユーザUAが、ユーザUBと通話することを希望しなくなった場合について説明する。
【0128】
この場合、ユーザUAは、要求取消情報に対応するダイアル用ボタン(本例では、「3」のボタン)を押す。これにより、通信元端末2は、要求取消情報を選択情報として呼制御装置4へ送信する。
【0129】
これにより、呼制御装置4のCPUは、図5のステップ530にて「Yes」と判定するとともにステップ535及びステップ550にて「No」と判定してステップ560に進む。そして、CPUは、受信した選択情報が要求取消情報であるか否かを判定する。この状態においては、CPUは、「Yes」と判定してステップ565に進む。
【0130】
そして、CPUは、通信先端末3へ呼出信号を送信することなく、上記ステップ520にて取得した発呼情報を呼制御装置4の記憶装置から消去する。これにより、以降において、この発呼情報に基づいて通信元端末2へ呼出信号が送信されることはない。即ち、ユーザUAは、通信元端末2と通信先端末3との間の通信の要求を取り消す(キャンセルする)ことができる。この結果、ユーザUAの利便性を向上させることができる。
そして、CPUは、ステップ505へ戻り、ステップ505〜ステップ565の処理を繰り返し実行する。
【0131】
以上、説明したように、本発明による通信システムの実施形態によれば、第1の電話端末2を使用するユーザ(第1のユーザ)UAが選択情報を入力することにより、呼出信号を第2の電話端末3へ送信するか否かを決定することができる。従って、第2の電話端末3を使用するユーザ(第2のユーザ)UBの位置が端末使用領域内の位置となった時点にて、第1のユーザUAが通話を希望していない場合、第2のユーザUBとの間の通話が開始することを防止できる。即ち、第1のユーザUAの利便性を向上させることができる。
【0132】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態において、コールバック処理は、通信元端末2を呼び出すとともに、通信元端末2を使用するユーザUAに通信先端末3を呼び出すか否かを選択させ、通信先端末3を呼び出すことが選択された場合に通信先端末3を呼び出す処理であった。ところで、コールバック処理は、通信先端末3を呼び出すとともに、通信先端末3を使用するユーザUBに通信元端末2を呼び出すか否かを選択させ、通信元端末2を呼び出すことが選択された場合に通信元端末2を呼び出す処理であってもよい。
【0133】
即ち、呼出制御部23は、通信先特定情報が記憶装置に記憶されている状態において、ユーザ位置検出部11によりユーザUBの位置が端末使用領域内の位置であると検出された場合、ユーザUBによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、通信元端末2との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、通信元端末2を呼び出す呼出信号を通信元端末2へ送信するように構成されていてもよい。
【0134】
これによれば、第2の電話端末3を使用するユーザ(第2のユーザ)UBが選択情報を入力することにより、呼出信号を第1の電話端末2へ送信するか否かを決定することができる。従って、第2のユーザUBの位置が端末使用領域内の位置となった時点にて、第2のユーザUBが通話を希望していない場合、第1の電話端末2を使用するユーザ(第1のユーザ)UAとの間の通話が開始することを防止できる。即ち、第2のユーザUBの利便性を向上させることができる。
【0135】
また、上記実施形態は、RFIDリーダ5及びRFIDタグ6によりユーザUBの位置が端末使用領域内の位置であるか否かを検出するように構成されていたが、ユーザUBが保持する端末であってGPS(Global Positioning System)機能を有する携帯型の端末によりユーザUBの位置を検出するように構成されていてもよい。
【0136】
更に、上記実施形態においては、RFIDリーダ5と通信先端末3とは、別の装置として構成されていたが、RFIDリーダ5の機能が通信先端末3に搭載されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0137】
本発明は、複数の電話端末と呼制御装置とを含む電話システム等に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信システムの概略構成を表す図である。
【図2】図1に示した通信システムの機能の概略を表すブロック図である。
【図3】図1に示した呼制御装置のCPUが実行する発呼時呼出制御プログラムを示したフローチャートである。
【図4】図1に示した通信システムの、通信先端末のユーザの位置が領域外の位置である状態において電話をかけた場合における作動を示したシーケンス図である。
【図5】図1に示した呼制御装置のCPUが実行するユーザ位置変化時呼出制御プログラムを示したフローチャートである。
【図6】図1に示した通信システムの、通信先端末のユーザの位置が領域外の位置から領域内の位置へ変化した場合における作動を示したシーケンス図である。
【符号の説明】
【0139】
1 通信システム
2 通信元端末(第1の電話端末)
3 通信先端末(第2の電話端末)
4 呼制御装置
5 RFIDリーダ
6 RFIDタグ
11 ユーザ位置検出部
12 ユーザ位置情報送信部
21 ユーザ位置情報受信部
22 ユーザ位置情報記憶部
23 呼出制御部
23a 発呼情報受信部
23b 選択情報受信部
24 発呼情報記憶部
31 発呼情報送信部
32 選択情報入力部
33 選択情報送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信端末と、第2の通信端末と、当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える呼制御装置と、を含む通信システムであって、
前記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを検出するユーザ位置検出手段を備えるとともに、
前記呼制御装置は、
前記ユーザ位置検出手段により前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、前記第1の通信端末から前記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段を備え、
前記呼出制御手段は、前記通信先特定情報が記憶されている状態において、前記ユーザ位置検出手段により前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置であると検出された場合、前記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、前記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成された通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムであって、
前記呼出制御手段は、前記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して前記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成された制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の通信システムであって、
前記呼出制御手段は、前記入力された選択情報が、前記第2の通信端末との間の通信の開始を延期する旨を指示する通信延期情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号の送信を予め設定された延期時間が経過するまで延期するように構成された通信システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記呼出制御手段は、前記入力された選択情報が、前記第2の通信端末との間の通信の要求を取り消す旨を指示する要求取消情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号の送信を行わないとともに前記発呼情報記憶手段に記憶されている通信先特定情報を消去するように構成された通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記呼出制御手段は、前記ユーザ位置検出手段により前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、前記第1の通信端末から前記通信先特定情報を受信した場合、前記第2の通信端末を呼び出す呼出信号の送信を行わないように構成された通信システム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記呼出制御手段は、前記ユーザの位置が前記端末使用領域外の位置である状態において、前記第1の通信端末から前記通信先特定情報を受信した場合、当該第1の通信端末を使用するユーザに前記第2の通信端末を使用するユーザが不在である旨を表すメッセージを通知するように構成された通信システム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記ユーザ位置検出手段は、前記第2の通信端末を使用するユーザにより保持され且つユーザを識別する識別情報を保持する識別情報保持体と、前記識別情報保持体に保持されている識別情報を電磁波を介して読み出す読出装置と、により構成される通信システム。
【請求項8】
第1の通信端末と、第2の通信端末と、当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える呼制御装置と、を含む通信システムであって、
前記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを検出するユーザ位置検出手段を備えるとともに、
前記呼制御装置は、
前記ユーザ位置検出手段により前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置でないと検出された状態において、前記第1の通信端末から前記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段を備え、
前記呼出制御手段は、前記通信先特定情報が記憶されている状態において、前記ユーザ位置検出手段により前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置であると検出された場合、前記第2の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、前記第1の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するように構成された通信システム。
【請求項9】
請求項8に記載の通信システムであって、
前記呼出制御手段は、前記第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して前記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成された制御装置。
【請求項10】
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続されるとともに当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を備える呼制御装置であって、
前記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付手段と、
前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置でないことを前記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、前記第1の通信端末から前記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶する発呼情報記憶手段と、
を備え、
前記呼出制御手段は、前記通信先特定情報が記憶されている状態において、前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置であることを前記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、前記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、前記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成された呼制御装置。
【請求項11】
請求項10に記載の呼制御装置であって、
前記呼出制御手段は、前記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して前記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成された呼制御装置。
【請求項12】
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続された呼制御装置に、
前記第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を前記第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御手段を実現させるための呼制御プログラムであって、
更に、前記呼制御装置に、
前記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付手段と、
前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置でないことを前記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、前記第1の通信端末から前記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶手段に記憶させる発呼情報記憶処理手段と、
を実現させるとともに、
前記呼出制御手段は、前記通信先特定情報が前記記憶手段に記憶されている状態において、前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置であることを前記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、前記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、前記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成された呼制御プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の呼制御プログラムであって、
前記呼出制御手段は、前記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して前記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成された呼制御プログラム。
【請求項14】
第1の通信端末及び第2の通信端末のそれぞれと通信可能に接続された呼制御装置が、当該第2の通信端末を通信先の通信端末として特定する通信先特定情報を当該第1の通信端末から受信した場合に当該第1の通信端末及び当該第2の通信端末の間の通信を可能とするために当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信する呼出制御工程を含む呼制御方法であって、
前記第2の通信端末を使用するユーザの位置が、予め設定された端末使用領域内の位置であるか否かを表すユーザ位置情報を受け付けるユーザ位置情報受付工程と、
前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置でないことを前記受け付けたユーザ位置情報が表す状態において、前記呼制御装置が前記第1の通信端末から前記通信先特定情報を受信した場合、その通信先特定情報を記憶手段に記憶させる発呼情報記憶処理工程と、
を含み、
前記呼出制御工程は、前記通信先特定情報が前記記憶手段に記憶されている状態において、前記ユーザの位置が前記端末使用領域内の位置であることを前記受け付けたユーザ位置情報が表す場合、前記呼制御装置が前記第1の通信端末を使用するユーザによって入力された選択情報を受け付けるとともに、その受け付けた選択情報が、前記第2の通信端末との間の通信を要求する通信要求情報であるとき、当該呼制御装置が当該第2の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第2の通信端末へ送信するように構成された呼制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載の呼制御方法であって、
前記呼出制御工程は、前記呼制御装置が、前記第1の通信端末を呼び出す呼出信号を当該第1の通信端末へ送信するとともに、その呼出信号に応答して前記ユーザによって入力された選択情報を受け付けるように構成された呼制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−232009(P2009−232009A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−72961(P2008−72961)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】