説明

通話装置位置特定システム、並びに位置特定装置

【課題】報知にかかる遊技機に最も近い店員を当該遊技機に駆けつけるように、店員を特定し指示を出す。
【解決手段】複数の無線通話装置と、複数の無線通話装置の位置を特定する位置特定装置と、複数の無線通話装置と無線を介して接続し、各無線通話装置と位置特定装置との間のデータの送受信を中継する、複数のアクセスポイントとを有する。無線通話装置は、アクセスポイントから受信した電波の強度を測定し、測定した電波の強度を示すデータである電波強度測定データを、アクセスポイントを経由して位置特定装置に送信する電波強度測定部を有し、位置特定装置は、電波強度測定データに基づいて、複数の無線電話装置の位置を算出する通話装置位置特定部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話装置位置特定システム、並びに位置特定装置に関し、より詳しくは遊技場などの店員が装備するインカムなどの無線通話装置の位置を管理して、インカムの位置に応じて店員に指示などの情報を伝達する、通話装置位置特定システム、並びに位置特定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技場などで遊技者が遊技機(パチンコ機、スロットマシン、ビデオゲーム機、その他のゲーム機など)を遊技している場合、様々な理由で遊技場側の店員、スタッフを呼び出し、何らかの手助けをして欲しい場合が往々にして発生する。例えば、玉詰まりなどの遊技機のトラブルの解決や、大当たりが発生した場合のドル箱と呼ばれるケースの用意など、遊技者が至急スタッフに駆けつけてもらいたい状況が発生する。
【0003】
このような状況に対応するよう、遊技場には遊技者がスタッフを呼び出すための装置やシステムが備えられているのが一般的である。例えば、遊技機の頂部に報知用ランプを設け、遊技機から送信された店員を呼ぶための呼び出し信号に応じて、呼び出し信号にかかる遊技機が遠方から確認できるように、報知用ランプを点灯点滅させるシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、従来の遊技媒体貸出システムについて、適宜システム管理者による動作チェックを受けたり、プログラムのバージョンアップを行うなどのメンテナンスを行うことができるシステムが提案されている(例えば、特許文献2)。
【特許文献1】特開2005−177356号公開公報
【特許文献2】特開2003−310990号公開公報(段落[0050])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし上記のようなシステムでは、呼び出しを知らせる報知ランプの点灯点滅を視認できる位置に複数の店員が同時にいる場合に、複数の店員が報知にかかる同一の遊技機に駆けつけることとなり、店員の稼働効率が悪くなる。このような場合には、報知にかかる遊技機に最も近い店員を当該遊技機に駆けつけるように、店員を特定し指示を出せればよいのだが、そのような処理は上記のような従来の報知システムでは実現し得なかった。
【0006】
また、店内に複数設置される装置、とりわけアクセスポイントやリーダ/ライタのような装置のソフトウエア、プログラムを更新・バージョンアップを行うには、スタッフやシステム管理者が各装置に出向き、作業を行う必要があったため、人手や時間がかかるという問題点があった。
【0007】
本発明の目的は、店員呼び出しにかかる遊技機に対して、駆けつけるのに最もよい場所(最も近い位置、あるいは最も迅速に到達できる経路上の位置など)に位置する店員を特定し、当該遊技機に駆けつけさせるための通話装置位置特定システム、並びに位置特定装置を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、無線送受信装置やリーダ/ライタなどネットワークに複数台接続される装置のソフトウエアを全自動且つ短時間に更新完了させることが可能なシステムを提供することにある。また、このシステムは無線ICタグとそれを読み取るリーダ/ライタと、リーダ/ライタに接続された位置特定装置からなる位置特定システムにも適用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下の特徴を有している。
本発明の第1の態様は、店員呼び出しにかかる遊技機に対して、駆けつけるのに最もよい場所(最も近い位置、あるいは最も迅速に到達できる経路上の位置など)に位置する店員を特定し、当該遊技機に駆けつけさせるための通話装置位置特定システムとして提案される。
【0010】
この通話装置位置特定システムは、複数の無線通話装置(例えば、インカム、移動体通信端末など)と、複数の無線通話装置の位置を特定する位置特定装置と、複数の無線通話装置と無線を介して接続し、各無線通話装置と位置特定装置との間のデータの送受信を中継する、複数の無線送受信装置(例えば、アクセスポイント)とを有する。
【0011】
無線通話装置は、無線送受信装置から受信した電波の強度を測定し、測定した電波の強度を示すデータである電波強度測定データを無線送受信装置を経由して位置特定装置に送信する電波強度測定手段(例えば、電波強度測定部)を有し、位置特定装置は、電波強度測定データに基づいて、複数の無線電話装置の位置を算出する位置特定手段(例えば、通話装置位置特定部)を有することを特徴とする。
【0012】
かかる発明によれば、無線通話装置が各無線送受信装置から受信する電波の電波強度に基づいて、各無線通話装置の位置を管理し、その結果その無線通話装置を携帯する各店員の位置も管理できる。そして、ある遊技機から呼び出しがあった場合、各店員の位置に基づいてどの店員を向かわせるのが最も効率的なのかを判定し、同一の遊技客に複数の作業員が向かうといった事態を回避して店員の稼働率を向上できるとともに、最も短時間で呼び出しに応じた対応を可能として顧客サービスの向上が図れる。
【0013】
また、本発明の第2の態様は、店員呼び出しにかかる遊技機に対して、駆けつけるのに最もよい場所(最も近い位置、あるいは最も迅速に到達できる経路上の位置など)に位置する店員を特定し、当該遊技機に駆けつけさせるための通話装置位置特定システムとして提案される。
【0014】
この通話装置位置特定システムは、複数の無線通話装置(例えば、インカム、移動体通信端末など)と、複数の無線通話装置の位置を特定する位置特定装置と、複数の無線通話装置と無線を介して接続し、各無線通話装置と位置特定装置との間のデータの送受信を行う、複数の無線送受信装置(例えば、アクセスポイント)とを有する。
【0015】
無線送受信装置は、無線通話装置から受信した電波の強度を測定し、測定した電波の強度を示すデータである電波強度測定データを位置特定装置に送信する電波強度測定手段(例えば、電波強度測定部)を有し、位置特定装置は、電波強度測定データに基づいて、複数の無線電話装置の位置を算出する位置特定手段(例えば、通話装置位置特定部)を有することを特徴とする。
【0016】
また、通話装置位置特定システムはさらに以下の特徴を備えていてもよい。すなわち、位置管理装置は、遊技機又はその近傍に設けられた、遊技者が店員を呼び出すための呼び出し手段に接続されており、位置管理装置は、呼び出し手段から呼び出し信号を受信すると、その呼び出し手段に応じて、いずれかの無線通話装置を選択し、選択した無線通話装置に宛てて通報を送信する。
かかる発明によれば、無線通話装置を利用して、呼び出しに対して最も適切な位置にいる店員を、当該呼び出しに対応させることが可能となる。
【0017】
また、位置特定装置は、電波強度測定データに基づいて無線通話装置の位置を算出し、呼び出し手段の位置と各無線通話装置の位置に基づいて、いずれかの無線通話装置を選択するようにしてもよい。
【0018】
また、上記通話装置位置特定システムは、さらに以下の特徴を備えていてもよい。すなわち、前記位置特定装置は、更新プログラムを記憶する更新プログラム記憶部を有し、前記無線送受信装置は、前記位置特定装置から更新プログラムを受信し、この更新プログラムを従前実行していたプログラムに変えて実行する。この通話装置位置特定システムによれば、上記無線送受信装置が搭載するソフトウエアを全自動且つ短時間に更新完了させることが可能なシステムを提供することにある。
【0019】
本発明の第3の態様は、位置特定装置として提案される。この位置特定装置は、無線通話装置(例えば、インカム、移動体通信端末など)と無線送受信装置(例えば、アクセスポイント)との間で受信された電波の強度を示すデータである電波強度測定データに基づいて、無線通話装置の位置を算出する通話装置位置特定手段(例えば、通話装置位置特定部)と、遊技者が店員を呼び出すための呼び出し信号を受け取ると、無線通話装置の位置と呼び出し信号に対応する位置を比較して、呼び出し信号に応じて駆けつけるのに適した位置に所在する通話装置を選択する通話装置選択手段(例えば、通話装置選択部)と、通話装置選択手段が選択した無線通話装置に対して通知を行う選択通話装置通報手段(選択通話装置通報部)とを有する。
【0020】
かかる発明によれば、各無線通話装置の位置を管理し、その結果その無線通話装置を携帯する各店員の位置も管理できる。そして、ある遊技機から呼び出しがあった場合、各店員の位置に基づいてどの店員を向かわせるのが最も効率的なのかを判定し、その結果、同一の遊技客に複数の作業員が向かうといった事態を回避して店員の稼働率を向上できるとともに、最も短時間で呼び出しに応じた対応を可能として顧客サービスの向上が図れる。
【0021】
また、上記の位置特定装置において、通話装置選択手段は、各無線通話装置の位置に基づいて各無線通話装置の優先順位を決定し、選択された無線通話装置が選択通話装置通報手段の通知に対して所定の動作をしない場合、この優先順位内における無線通話装置を選択するようにしても良い。例えば、優先順位1位の無線通話装置が選択通話装置通報手段からの通知(例えば、電話呼び出し)に応答しない場合、優先順位2位以下の別の無線通話装置を新たに選択して、この新たに選択した別の無線通話装置に選択通話装置通報手段からの通知を送信する。ここで、「所定の動作」とは、その無線通話装置の携帯者が通知に応じて遊技機に駆けつけることを了承した旨の応答であって、たとえば、「ACK」リクエストの送信である。
【0022】
例えば、通話装置選択手段は、選択された無線通話装置において着信が拒否された場合も同様に、優先順位内における別の無線通話装置を選択するようにしてもよい。このような位置特定装置によれば、無線通話装置を有する店員が既に作業中で、手が離せない場合や、或いは無線通話装置の置き忘れ、また、何らかの事情にて呼び出しに応答出来ない場合に、予め定めた回数の呼び出し後に、優先順位2番目以降で効果的な店員を向かわせる様に、別な店員の無線通話装置を呼び出すことが可能となる。
また、上記位置特定装置において、別の無線通話装置は、優先順位内における次順位の無線通話装置としてもよい。
【0023】
また、上記位置特定装置において、時刻と、その時刻における無線通話装置の位置とを有する情報である位置履歴を記憶する位置履歴記憶手段と、位置履歴記憶手段に記憶された位置履歴に基づいて所定の条件が成立したか否かを判定し、前記所定の条件が成立したと判定した場合所定の通知先に通知する監視手段とをさらに有するようにしてもよい。
かかる位置特定装置によれば、店員などの行動を管理・監視することが可能となり、不正行為の発見、抑止、検証などを可能とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、店員呼び出しにかかる遊技機に対して、駆けつけるのに最もよい場所(最も近い位置、あるいは最も迅速に到達できる経路上の位置など)に位置する店員を特定し、当該遊技機に駆けつけさせることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
[A.第1の実施の形態]
[A.1.システムの構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる、通話装置位置特定システムの概念図である。
この通話装置位置特定システム1は、遊技場、ゲーム場、カジノ(Casino)など店舗10に利用されるシステムである。店舗10内には複数の遊技機20が複数設置されている。図1には、遊技機の設置台である島30に遊技機20が複数取り付けられている様子を示している。遊技機20には、呼び出し装置(例えば、呼び出しボタンを供えた通報装置など;図略)が設けられており、遊技者(図略)が呼び出し装置を操作することにより、通話装置位置特定システム1が近傍にいる店員40を特定して、その店員を呼び出し装置の操作の行われた遊技機20に向かわせる。
【0026】
通話装置位置特定システム1は、各店員が携帯する無線通話装置(以下、単に「通話装置」という)50と、通話装置50と無線によりデータの送受信を行う、無線送受装置であるアクセスポイント60と、アクセスポイント60とLANなどのネットワークにより接続された位置特定装置70とを有している。また、位置特定装置70は、遊技機20、より詳しくは遊技機20に設けられた呼び出し装置(図略)にも接続されている。
【0027】
通話装置50は、例えば、IP電話機として機能するインカムである。通話装置50は、アクセスポイント60と無線により接続されている。アクセスポイント60と通話装置40との通信はIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gなどの規格に従ってデータの送受信を行う。
【0028】
また、通話装置50は、IP電話機として機能するように、SIP(Session Initiation Protocol)リクエストを処理するエンティティである、ユーザ・エージェント(UA;User Agent)として機能する装置である。
【0029】
[A.1.1.通話装置]
通話装置50は、各アクセスポイント60からの無線信号を受信すると、アクセスポイント60毎に電波強度を測定し、測定結果を位置特定装置70にアクセスポイント60を介して通知する機能を有している。
【0030】
図2は、通話装置50の構成例を示す機能ブロック図である。図に示す例において、通話装置50は、音声を電気信号に変換するマイク501と、電気信号を音声に変換するするスピーカ502と、マイク501が出力するアナログ電気信号をデジタル信号に変換するとともに、デジタル信号をアナログ信号に変換してアナログ信号によりスピーカを駆動させる音声処理回路503と、SIPリクエストを生成、送信し応答を受信するユーザ・エージェント・クライアント部504と、SIPリクエストを受信・処理し、応答を生成するユーザ・エージェント・サーバ部505と、アクセスポイント60と無線信号を送受信し、データの送受信を行う無線LANインターフェイス506と、各アクセスポイント60から受信した電波の強度を測定し、電波強度測定データとして記憶すると共に、記憶した電波強度測定データを位置特定装置70に送信する電波強度測定部507とを有している。
【0031】
通話装置50は、SIPサーバとしても機能する位置特定装置70を経由して互いに通話可能であって、内線電話の端末として店員相互に通話することも可能となっている。また、SIPフォンの機能として、1対多の通話(例えば、マネージャーから全定員への一斉通報)、多対多(例えば、全定員参加の多地点会議)などが実行可能となっていれば、通話装置50は、これらの機能に応じた端末として使用できる。
【0032】
また、SIPサーバとしても機能する位置特定装置70を別の店舗10の位置特定装置70と接続することにより、各店舗10で用いられている通話装置50相互間で通話できるようになり、複数の店舗間で内線電話として使用することも可能である。
【0033】
[A.1.2.アクセスポイント]
アクセスポイント60は、無線LAN端末である通話装置50を位置特定装置70に接続するための電波を中継する機器である。各アクセスポイント60の交信可能範囲内にあるすべての通話装置50及び位置特定装置70は、アクセスポイント60により構築されている無線LANネットワークを経由して相互に接続できる。
【0034】
[A.1.3.位置特定装置]
位置特定装置70は、各通話装置50から電波強度測定データを受信してこの電波強度測定データに基づいて、各通話装置50の位置を特定する位置特定処理を行う。ある遊技機20からの呼び出し信号を受け取ると、位置特定処理の結果得られた各通話装置50の位置に基づいて、その遊技機20に駆けつけるのに最も適した通話装置50を選択し、その通話装置50にその遊技機20に向かう旨のメッセージを送信する。
【0035】
また、位置特定装置70は、いわゆるSIPサーバとしての機能も有している。すなわち、位置特定装置70は、SIPリクエストを処理するSIPエンティティであって、ユーザ・エージェントとして動作する通話装置50からのSIPリクエストの次の転送先を解決し、そのリクエストを転送するプロキシ・サーバ、SIPリクエストの次の転送先を解決し、その転送先を応答で送信するリダイレクト・サーバ、及びREGISTERリクエストを受信し、ユーザ・エージェントである通話装置50のコンタクトアドレスを登録するサーバ、及びユーザ・エージェント・クライアント、ユーザ・エージェント・サーバとして機能する。
【0036】
位置特定装置70は、演算処理装置(CPU)、主メモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、入出力装置(I/O)、必要な場合にはハードディスク装置等の外部記憶装置を具備している装置であって、例えばコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置である。前記ROM、若しくはハードディスク装置などに、情報処理装置を位置特定装置70として機能させるためのプログラム、又は通話装置位置特定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶されており、このプログラムを主メモリ上に載せ、CPUがこれを実行することにより位置特定装置70が実現され、若しくは通話装置位置特定方法が実行される。また、上記プログラムは必ずしも情報処理装置内の記憶装置に記憶されていなくともよく、外部の装置(例えば、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダのサーバなど))から提供され、これを主メモリに乗せる構成であってもよい。
【0037】
図3は、位置特定装置70の構成例を示す機能ブロック図である。
位置特定装置70は、通話装置位置特定部701と、通話装置位置記憶部702と、通話装置選択部703と、選択通話装置通報部704とを有している。
【0038】
通話装置位置特定部701は、各通話装置50からアクセスポイント60を経由して受信した電波強度測定データに基づいて、その通話装置50の位置を決定する。通話装置50の位置はそれを携帯する店員の移動につれて時々刻々変化するため、通話装置位置特定部701は、電波強度測定データを受信するたびに通話装置50の位置を決定して、最新の位置を決定する。なお、通話装置50の位置は、必ずしも座標のように一点に定まる情報でなくともよく、例えば店舗10内を複数の小エリアに分割しておき、その通話装置50が含まれるエリアを特定するような情報(エリア番号など)により、通話装置50の位置を決定しても構わない。なお、電波強度測定データに基づいて、通話装置50の位置を決定するには、基本的には電波強度からその通話装置50と各アクセスポイント60との距離を算出し、アクセスポイント60を中心とするその距離を半径とした円どうしの交点を求めればよい。また、より改善された位置決定方法としては、例えば特開2002−159041号公報に開示された無線移動端末の位置検出方法があり、このような方法を用いて通話装置50の位置を決定しても構わない。
【0039】
通話装置位置記憶部702は、通話装置位置特定部701が決定した各通話装置50の位置を記憶し、また通話装置位置特定部701が新たに各通話装置50の位置を決定し直す毎に、通話装置50の位置を最新の位置に更新し、記憶する。
【0040】
通話装置選択部703は、遊技機20からの呼び出し信号を受け取ると、その呼び出し信号に対応する遊技機20(以下、呼び出し遊技機と呼ぶ)の位置を特定し、次に通話装置位置記憶部702が記憶する各通話装置50の位置と呼び出し遊技機20の位置を比較して、呼び出し遊技機20に駆けつけるのに適した位置に所在する通話装置50を選択する。どの通話装置50が駆けつけるのに適した位置にあるかは、どのように決定してもよい。例えば、呼び出し遊技機20との距離(直線距離)が最も短い通話装置50を選択する方法であってもよいし、呼び出し遊技機20と各通話装置50の位置に基づいて、店員がその呼び出し遊技機20に駆けつけるのに通過するであろう経路の長さを算出し、この経路の長さが最も短い通話装置50を選択するようにしてもよい。また、距離、経路のような地理的条件だけでなく、現在その通話装置50を携帯している店員が別の作業中(他の遊技機20について修理サービスを提供している、など)であるか否かを選択するための条件として用いても構わない。
【0041】
選択通話装置通報部704は、通話装置選択部703が選択した通話装置50(以下、「選択通話装置50」と呼ぶ)に対して、呼び出し遊技機20から呼び出し信号を受けた旨の通知を行う。どのような通知を行うかは、任意であって本発明は通知の態様の限定はない。この実施の形態では、選択通話装置通報部704は、いわゆるSIPフォン(IP電話機)の発呼側端末として動作し、選択通話装置50を呼び出す。選択通話装置通報部704と選択通話装置50との間でセッション(接続)が確立した場合には、例えば、「遊技機◎○○番から呼び出しがありました。対応をお願いします」というような音声メッセージを選択通話装置50に送信して、選択通話装置50を携帯する店員に呼び出し遊技機20に駆けつけるよう促す。なお、選択通話装置通報部704は、各通話装置50の宛先情報(URI,電話番号など)を記憶しており、通話装置50が特定されるとその宛先情報を利用して、選択通話装置通報部704に通話を試みることができるようになっている。
【0042】
[A.2.本システムの動作例]
次に、本実施の形態にかかる通話装置位置特定システム1の動作例について、図4を参照しながら説明する。図4は、通話装置位置特定システム1の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図4においては、アクセスポイント60,通話装置50を一台ずつのみ図示し、2台目以降アクセスポイント60,通話装置50については図示を省略している。
【0043】
まず、各アクセスポイント60は、各通話装置50に電波を送信する(ステップS101)。この電波は、アクセスポイント60が定期的に発信するビーコンであってもよいし、その他どのような目的を有する電波であっても構わない。
【0044】
各アクセスポイント60から電波を受信した通話装置50、より詳しくは電波強度測定部507は、各アクセスポイント60について、それぞれ電波強度を測定し(ステップS102)、その測定結果を電波強度測定データとして記憶しておく。
【0045】
次に、各通話装置50は、それぞれが記憶している電波強度測定データを、接続中のアクセスポイント60を経由して位置特定装置70に送信する(ステップS103,S104)。
【0046】
各通話装置50から電波強度測定データを受信した位置特定装置70,より詳しくは通話装置位置特定部701は、各電波強度測定データに基づいて、その電波強度測定データを送信した通話装置50と、各アクセスポイント60との距離を算出する処理である距離算出を実行する(ステップS105)。この距離算出は各通話装置50について行う。
【0047】
さらに、位置特定装置70,より詳しくは通話装置位置特定部701は、距離算出により算出した通話装置50と、各アクセスポイント60との距離に基づいて、その通話装置50の位置を算出する処理である位置算出を行う(ステップS106)。この位置算出も各通話装置50について行う。これらの処理により、各通話装置50の位置が特定されることになる。
【0048】
続いて、位置特定装置70,より詳しくは通話装置位置記憶部702は、S105、S106の処理によって特定された各通話装置50の位置を記憶する処理である位置記憶を行う(ステップS107)。なお、S105からS107までの処理は、電波強度測定データを受信する毎に実行し、通話装置50の位置を常に最新の状態にしておくことが好ましい。
なお、上記ステップS101からステップS107は、繰り返し行われる処理である。
【0049】
さて、いま、ある遊技機20で遊技をしている遊技者が遊技機に備え付けられた呼び出し装置を操作(ステップS108)して、店員(スタッフ)に何らかのサービス(例えば、玉詰まりの解消)を要求したものとする。
この呼び出し操作に応じて、呼び出し遊技機20は位置特定装置70に呼び出し信号を送信する(ステップS109)。
【0050】
呼び出し信号を受信した位置特定装置70,より詳しくは通話装置選択部703はステップS107において通話装置位置記憶部720に記憶された各通話装置50の位置と、呼び出し信号の送信元である呼び出し遊技機20の位置を比較して、呼び出し遊技機20に駆けつけるのに適した位置に所在する通話装置50を選択する。通話装置選択部703は選択した通話装置50を特定する情報を選択通話装置通報部704に渡す。
【0051】
選択された選択通話装置50を特定する情報を受け取った選択通話装置通報部704は、選択通話装置50にあてて発呼し、通話接続を試みる処理である接続開始を行う(ステップS111)。具体例には、選択通話装置通報部704及び選択通話装置50との間で所定のプロトコルに従ったメソッド(リクエスト)の送受信であるシグナリング処理を実行する(ステップS112)。具体的には、選択通話装置通報部704は、選択通話装置50にSIPメッセージである「INVITE」を送信する。次に、選択通話装置50から返される「180 Ringing」、「200 OK」を受信すると、選択通話装置通報部704は、「ACK」を選択通話装置50に送信することにより接続が確立する。
【0052】
接続が確立すると、位置特定装置70,より詳しくは選択通話装置通報部704は、選択通話装置50に「遊技機◎○○番から呼び出しがありました。対応をお願いします」というような音声メッセージを送信する(ステップS114)。この音声メッセージの送信は、音声パケットをRTP(real-time transport protocol)などの任意のプロトコルに基づいて位置特定装置70から選択通話装置50に送信することにより行われる。
【0053】
この音声メッセージを受信した選択通話装置50は、音声メッセージを再生する(ステップS115)。再生された音声メッセージはスピーカ502から出力され、選択通話装置50を携帯している店員は、「遊技機◎○○番から呼び出しがありました。対応をお願いします」とのメッセージに応答して、呼び出し遊技機20に駆けつけ、求められるサービスを提供することとなる。
【0054】
[A.3.変形例、その他]
(1)上記の実施の形態では、アクセスポイント60と通話装置50との距離を算出するための電波強度の測定を、通話装置50に実行させる構成としたが、アクセスポイント60がアクセスポイント60と通話装置50との距離を算出するための電波強度の測定を行い、その結果得られる電波強度測定データを位置特定装置70に送信する構成としても、本発明は成立する。すなわち、各アクセスポイント60は、受信可能な範囲にある通話装置50毎にその受信電波強度を測定し電波強度測定データとして位置特定装置70に送信する。位置特定装置70は各アクセスポイント60からの電波強度測定データに基づいて、各アクセスポイント60と通話装置50との距離を算出するようにしてもよい。
【0055】
[B.第2の実施の形態]
つぎに、本発明の第2の実施の形態にかかる通話装置位置特定システムについて説明する。第2の実施の形態にかかる通話装置位置特定システム1は、各通話装置50に呼び出しのあった遊技機に応じて優先順位を決定しておき、優先順位にしたがって通話装置50の呼び出しを行うことを特徴としている。通話装置位置特定システム1の構成、通話装置50の構成、位置特定装置70の構成、通話装置位置特定システム1の主たる動作は第1の実施の形態と同様である(図1〜図4参照)。
【0056】
すなわち、位置特定装置70が呼び出し遊技機20から呼び出し信号を受信した場合、位置特定装置70はそれぞれの通話装置50についてその呼び出し遊技機20に駆けつける優先順位を決定し、まず優先順位1番の通話装置50にあてて発呼し、通話接続を試みる。優先順位1番の通話装置50が応答して通話接続がなされた場合は、第1の実施の形態と同様に、その通話装置50に呼び出し遊技機に駆けつけるようメッセージを送信する。一方、優先順位1番の通話装置50がこの発呼に対して応答できない、或いは応答しなかった場合、例えば通話中であった場合、或いは所定回数の呼び出しを行ったにもかかわらず店員40が呼び出しに応じなかった場合などは、位置特定装置70は次順位(優先順位2番)の通話装置50にあてて発呼し、通話接続を試みる。以下、通話接続が成立するまで優先順位に従って通話装置50に対する通話接続を試みる。
【0057】
第2の実施の形態によれば、位置特定装置70が通話装置50に接続して、呼び出し遊技機20に駆けつけるよう指示しようとしている場合、その通話装置50が応答しない、若しくはできない場合であっても、他の店員のうち最も迅速に駆けつけることができると予想される店員に、呼び出し遊技機20に駆けつけるよう指示することが可能となる。
【0058】
図5は、第2の実施の形態にかかる通話装置位置特定システム1の例を示す図である。店舗10には、3人の店員A,店員B,店員Cがそれぞれ異なり位置にいる。3人の店員A,店員B,店員Cがいる。いま、ある遊技機20から呼び出し信号が送信され、位置特定装置70がこの呼び出し信号に応答して、呼び出し遊技機20に駆けつけるよう通話装置50に指示を出す処理を行う。
【0059】
図6は、第2の実施の形態にかかる位置特定装置70,より詳しくは通話装置選択部703が、呼び出し遊技機20に駆けつけるよう通話装置50に指示を出す処理を行うために生成し、記憶するデータの一例を示す。
【0060】
位置特定装置70,より詳しくは通話装置選択部703は、呼び出し信号を受信すると、その呼び出し遊技機20に駆けつけさせるための優先順位を決定する順位テーブル600を生成する。この順位テーブル600は、呼び出し信号を受け取る毎に生成される。
【0061】
順位テーブル600は、通話装置50ごとに一つのレコード601を有している。各レコード601は、通話装置IDフィールド602、通話装置位置フィールド603、呼び出し遊技機位置フィールド604、距離フィールド605、順位フィールド606を有している。
通話装置IDフィールド602には、その通話装置50を一意に特定する情報、例えば、通話装置ID,電話番号、URIなどが格納される。
【0062】
通話装置位置フィールド603には、その通話装置50の位置情報が格納される。位置情報は通話装置位置記憶部702に記憶されている最新の位置情報が格納される。呼び出し遊技機位置フィールド604には、呼び出し遊技機20の位置情報(例えば、座標)が格納される。
【0063】
距離フィールド605には、そのレコードの通話装置位置フィールド603に格納された位置情報、呼び出し遊技機位置フィールド604に格納された呼び出し遊技機20の位置情報に基づいて算出された両者の距離が格納される。
【0064】
順位フィールド606には、距離フィールド605に格納された距離に基づいて決定された順位が格納される。ここでは最も距離が短いものが順位1番と決定され、以下、距離の短い純に順位2番、順位3番というように順位が決定される。従って、距離の短い通話装置50ほど優先して位置特定装置70から呼び出しを受けることとなる。
【0065】
かかる通話装置位置特定システム1によれば、呼び出し遊技機20に対して駆けつける旨の要求を最初に受けた通話装置50について、その通話装置50の店員40が何らかの理由で駆けつけることができない場合、その呼び出し遊技機20に駆けつけることがその次順位で有利な店員40に呼び出し遊技機20に対して駆けつける旨の要求を発することができ、遊技者からの要請に対して、より迅速且つ適切な対応をとることを可能としている。
【0066】
[C.第3の実施の形態]
つぎに、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態にかかる通話装置位置特定システム1は、各通話装置50の位置履歴(時間の経過に伴う位置情報の変化の記録)を取得し、この位置履歴に基づいてある条件下で通知を送信することを特徴とする。
【0067】
一般に、店舗の経営者、管理者、運営者は、店長や店員の位置履歴を監視し、不正な行為の発見ができることを望んでいる。例えば、遊技場などで事件が起こると、遊技場内部の人間とその協力者により共謀してなされた事件であるという結末が少なくなく、また店舗内に多額の現金がある事も店員の行動を管理・監視する理由の一つとなる。
【0068】
本システム1により生成される位置履歴により、例えば通話装置50の携帯者(店員、店長など)による以下のような不審な行動を検出することができる。
1)営業時間中なのに無断で店外に出ている
2)トイレに入って30分も出て来ない
3)管理者(店長)のみに許可されているエリア(金庫室)に入った
4)許可無く倉庫に入った
【0069】
通話装置位置特定システム1は、各通話装置50の位置履歴を常時記録しており、この位置履歴が上記の不審な行動を示す所定の条件を満たした場合(例えば、通話装置50が一定時間以上予め定めた領域、例えば、店外、金庫室、倉庫などに停留している場合など)、予め定めた通報先(例えば店舗オーナーの携帯電話)に通知を発信する。
【0070】
第3の実施の形態にかかる通話装置位置特定システム1、及び通話装置50の構成は、第1,第2の実施の形態と同様である。
図7に第3の実施の形態にかかる位置特定装置70の構成例を示す。図7は、位置特定装置70の構成例を示す機能ブロック図である。
【0071】
位置特定装置70は、第1、第2の実施の形態にかかる位置特定装置と同じく、位置特定装置70は、通話装置位置特定部701と、通話装置位置記憶部702と、通話装置選択部703と、選択通話装置通報部704とを有しているとともに、通話装置位置記憶部702に接続された通話装置位置履歴記憶部705と、通話装置位置履歴記憶部705に接続された監視部706とをさらに有している。
【0072】
通話装置位置履歴記憶部705は、各通話装置50について、時刻とその時刻における位置情報とを対応づけた情報である位置履歴を生成し、記憶する。図8は、通話装置位置履歴記憶部705により生成された位置履歴のデータ構成例を示す。
【0073】
本実施の形態において、位置履歴は、一つの通話装置50について一つの位置履歴テーブルとして生成され、記憶される。位置履歴テーブル800は、各時刻について一つのレコード801を有している。この例では、30秒ごとに位置が記憶されるようになっているため、30秒ごとに一つのレコード801が作成されている。
【0074】
各レコード801は、日付フィールド802と、時刻フィールド803と、位置情報フィールド804とを有している。日付フィールド802には日付が格納され、時刻フィールド803には、時刻が格納されている。位置情報フィールド804には対応する日付及び時刻におけるその通話装置50の位置情報(例えば、座標)が格納される。図に示す例では、この位置履歴テーブル800に対応する通話装置50は「2006年5月23日、午前9時0分0秒」から「2006年5月23日、午前9時2分0秒」において(X,Y)、(X,Y)、(X,Y)、(X,Y)、(X,Y)の位置を順に経由して移動していることを示している。図9は、図8に示す移動履歴に対応した移動経路を示す図である。図中、移動経路900は、実際に通話装置50が移動した経路を示している。移動経路上の通過点P、P、P、P、Pは、位置特定装置70が記憶した上述の座標(X,Y)、(X,Y)、(X,Y)、(X,Y)、(X,Y)に対応する。位置履歴を参照することにより通話装置50の移動経路を特定でき、かつその通話装置50の使用者の行動も推定できる。
【0075】
図7に戻り、位置特定装置70の構成例について説明を続ける。監視部706は、通話装置位置履歴記憶部705が記憶する位置履歴に基づいて、店舗オーナーなど定めた者に対して、通知すべき状況が発生しているか否かを判定する。例えば、通知すべき状況とは、進入が禁止されている領域に所定時間以上留まっているなどである。監視部706は、通知すべき状況が発生していると判定した場合、所定の通知先(例えば、オーナーの携帯電話、監視用PCなど)に通知を送信する。例えば、監視部706は「不審な状況が発生しています」といったメッセージ内容を有する電子メールを生成し、オーナーの携帯電話に宛てて送信する。
【0076】
また、位置履歴を保存して後に利用する(不正が発生した遊技機20に近づいた者を特定する)といった利用方法も可能である。
【0077】
本実施の形態によれば、通話装置による通話を行いながら、店員などの行動の管理・監視を行うことが可能となる。
【0078】
[D.第4の実施の形態]
つぎに、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本発明の第4の実施の形態は、無線送受信装置であるアクセスポイント60に搭載されているプログラムを位置特定装置70或いは各アクセスポイント60に接続可能な専用装置により、アクセスポイント60に搭載されたプログラムを自動的に一括して変更することを特徴とする。
【0079】
図10は、第4の実施の形態における位置特定装置70Bの機能ブロック図である。なお、図3、及び図7において説明した位置特定装置70の各部701から704,701から706を位置特定装置70Bは備えているが、図10においてはこれら説明済みの各部の図示は省略している。
【0080】
図示のように、位置特定装置70Bは、更新処理部1001と、更新プログラム記憶部1002とを有している。更新処理部1001は、各アクセスポイント60とメッセージを交換しながら、各アクセスポイント60にプログラムを変更させる機能を有する。更新プログラム記憶部1002は、新たに各アクセスポイント60にインストールさせたいプログラム(モジュール、アドオン、などを含む)を記憶する機能を有する。なお、更新プログラム記憶部1002は、必ずしも位置特定装置70Bが備えている記憶手段でなくともよく、位置特定装置70Bに着脱可能な記憶媒体(USBメモリ、メモリーカード、CD−ROMなど)や、位置特定装置70Bにネットワーク接続された記憶装置(外部ハードディスク記憶装置)などであっても構わない。
【0081】
図11は、第4の実施の形態におけるアクセスポイント60の構成例を示すブロック図である。アクセスポイント60は、無線通信部1101と、無線通信部1101に接続された演算部1102と、演算部に接続されたネットワーク通信制御部1103とを有している。
無線通信部1101は、通話装置50とのデータの送受信を行うための変調、復調、プロトコルに従ったデータ送受信の実行を行う機能を有し、例えばRFユニットである。
【0082】
演算部1102は、プログラムを実行して所定の処理を実行する機能を有する。演算部1102は、CPU1104と、書き換え可能なROM(例えばEEPROM、以下単に「ROM」と呼ぶ)1105と、RAM1106と、バス1107とを有している。CPU1104と、ROM1105と、RAM1106とはバス1107を介してデータをやり取りすることができる。また無線通信部1101、ネットワーク通信制御部1103はバス1107と、I/Oインターフェイス1108を介して接続されている。
【0083】
前記ROM1105に、アクセスポイント60として機能させるためのプログラムをコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶されており、このプログラムを主メモリ上に載せ、CPU1104がこれを実行することによりアクセスポイント60が実現される。
【0084】
前記ROM1105は、2つのバンクB1,B2を有している。CPU1104は、ブートストラップを実行することにより、実行するべきプログラムを記憶しているバンクを優先して呼び出して、そこに記憶されているプログラムを主メモリに載せて実行する。なお、この実施の形態ではバンクB1にこの装置をアクセスポイント60として機能させるためのプログラムが記憶されているものとし、バンクB2は何も記憶されていないものとする。
【0085】
次に、第4の実施の形態におけるプログラムの更新処理時の動作例について、図12を参照しながら説明する。図12は、プログラムの更新処理時のアクセスポイント60及び位置特定装置70Bの動作例を示すシーケンス図である。
【0086】
アクセスポイント60は、所定のタイミングで、プログラムの更新処理の要否、若しくは有無を問い合わせる問い合わせメッセージを位置特定装置70Bに送信する(S201)。この問い合わせメッセージは、位置特定装置70Bが、装置をアクセスポイント60として動作させるプログラムであって、現在アクセスポイント60に搭載されているものに置き換えて実行させるプログラムを有しているか否かを問い合わせるものである。
【0087】
なお、本システム1の管理者、又は運営者などは、店舗10内のアクセスポイント60のプログラムを一斉に新しいプログラム若しくは改良されたプログラム(「更新プログラム」と呼ぶ)などに置き換えたい場合は、位置特定装置70Bの更新プログラム記憶部1002に更新プログラムを書き込み、記憶させておく。
【0088】
さて、アクセスポイント60から問い合わせメッセージを受信した位置特定装置70B,より詳しくは更新処理部1001は、更新プログラム記憶部1002に更新プログラムがあるか否かを判定し、判定結果に応じたメッセージをアクセスポイント60に送信する。すなわち、更新プログラム記憶部1002に更新プログラムがないと判定した場合、位置特定装置70B、より詳しくは更新処理部1001は、更新処理は不要である旨を通知する更新処理不要通知メッセージをアクセスポイント60に送信し、アクセスポイント60はそのまま何も処理を行わずに次の問い合わせメッセージ送信のタイミングの到来を待つ(図略)。一方、更新プログラム記憶部1002に更新プログラムがあると判定した場合、より詳しくは更新処理部1001は更新プログラムが用意されている旨を通知する更新必要通知メッセージをアクセスポイント60に送信する(S202)。
【0089】
更新必要通知メッセージを受信したアクセスポイント60は、位置特定装置70Bに対して、更新プログラムを送信することを要求する更新プログラム要求メッセージを送信する(S203)。更新プログラム要求メッセージを受信した位置特定装置70B、より詳しくは更新処理部1001は、更新プログラム記憶部1002に記憶されている更新プログラムを読み出し、これをアクセスポイント60に送信する(S204)。
【0090】
更新プログラムを受信したアクセスポイント60、より詳しくは演算部1102は、更新プログラムを現在使用しているバンクとは別のバンク(更新側バンクと呼ぶ:この例では、バンクB2が更新側バンクに当たる)に書き込み記憶される(S205)。また、アクセスポイント60の起動時に最初に実行するブートストラップも、現在のバンクではなく更新側バンクと呼ぶからプログラムを読み出すように書き換えられたもの(更新ブートストラップと呼ぶ)が使用されるように設定され、あるいは書き換えられる。
【0091】
次に、アクセスポイント60は位置特定装置70Bに更新プログラムの受信(ダウンロード)が完了したことを知らせる更新プログラムダウンロード完了通知メッセージを送信する(S206)。この更新プログラムダウンロード完了通知メッセージを受信した位置特定装置70Bは、そのアクセスポイント60について更新プログラムの提供が完了したことを記録する。これにより、更新プログラム提供済みのアクセスポイント60と、更新プログラム未提供のアクセスポイント60を区別する。更新プログラム未提供のアクセスポイント60から前記の問い合わせメッセージ(S201参照)を受けると、更新必要通知メッセージを更新プログラム未提供のそのアクセスポイント60に送信することになる(S202参照)。
【0092】
さて、アクセスポイント60は、更新プログラムダウンロード完了通知の送信(S206)後、再起動処理を実行する(S207)。すなわち、演算部1102はリセット実行後、更新ブートストラップを実行して更新側バンクB2から更新プログラムの読み出しを行い、更新プログラムを主メモリ上に展開してこれを実行するように動作する(S208)。
なお、装置をアクセスポイント60として動作されるプログラムがOS(Operating System)で動作するプログラムである場合には、ブートストラップを変更することなく、OS(Operation System)の起動時に実行されるファイル(起動時実行ファイル)に更新側バンクB2を起動時に読み込むプログラム領域として指定するように、起動時実行ファイルを書き換えるようにすればよい。
【0093】
このようにして、アクセスポイント60のプログラムを更新プログラムに変更して実行させることが可能となる。
【0094】
[D.2.無線ICタグ読み取りシステムへの適用]
上記の第4の実施の形態は、無線ICタグ読み取りシステムにも適用できる。以下に、第4の実施の形態を無線ICタグ読み取りシステムに適用した例を示す。
【0095】
[D.2.1.位置検出システムの構成例]
図13は、本実施の形態にかかる位置特定システムの構成例を示すブロック図である。本位置特定システムは、第3の実施の形態における通話装置50を無線ICタグに置き換え、アクセスポイント60をリーダ/ライタに置き換えたシステムである。
【0096】
この位置特定システム1301は、無線ICタグの読み取りを行うリーダ/ライタ1310と、リーダ/ライタ1310の読み取り動作を制御すると共に、リーダ/ライタ1310が読み取った無線ICタグ1320からの応答の電波強度、或いは固有IDに関する読み取り成功回数又は成功率などに基づいて、その無線ICタグの位置を特定する位置特定装置1330とを有している。
【0097】
[D.2.2.リーダ/ライタ]
図14に、リーダ/ライタ1310の構成例を示す機能ブロック図を掲げる。
リーダ/ライタ1310は、CPUなどで構成される制御部1311と、制御部1311に接続された回路であって、変調、復調、増幅など無線送受信を実行する回路である送受信部1312と、送受信部1312に接続されたアンテナ1313とを有している。制御部1311は、位置特定装置1330からの命令を受け取り、これに応じて送受信部1312を駆動させ、また送受信部1312から出力されたデータ(無線ICタグ1320から読み取った固有IDなど)を位置特定装置1330に渡す機能を有している。
【0098】
送受信部1312は、アンテナ1313を介して無線ICタグ1320と無線により交信を行う機能を有する。送受信部1312は、変調部1314と復調部1315とを有している。変調部1314は、制御部1311から受け取った所定のコマンド、リクエスト、命令などの情報に応じた信号を所定の変調方式で変調してキャリア波を生成する。復調部1315は、無線ICタグ1320が記憶しているデータに応じた信号に基づいて所定の変調方式で変調されたキャリア波(変調波)を復調し、当該データに応じた信号を取り出し、制御部101に渡す。
【0099】
アンテナ1313は、送受信部1312、より詳しくは変調部1314から受け取った変調波を空中に放射し、電波を無線ICタグ20に向けて放射すると共に、無線ICタグ20から放射された負荷変調などによって変調された変調波を受信し、この変調波を送受信部102、より詳しくは復調部105に供給する。
【0100】
なお、アンテナ1313は、必ずしもリーダ/ライタ1310の筐体内に格納されている必要はなく、リーダ/ライタ1310本体とは別体となったアンテナユニットとしてもよい。アンテナユニットは、送信用アンテナ/受信用アンテナとこれを保護するためのケースで構成されている。アンテナユニットは、制御部1311及び送受信部1312を格納したリーダ/ライタ本体とは、別体の装置又はユニットになっており、リーダ/ライタ本体とケーブルなどで接続される。従って、アンテナユニットは、リーダ/ライタ本体から離れた場所であっても設置できる様になっている。一つのリーダ/ライタ本体に、複数のアンテナユニットであって、それぞれ異なる場所に設置されたアンテナユニットを接続し、リーダ/ライタ本体が複数のアンテナユニットを切り替えながら使用するようにしてもよい。
【0101】
また、別の構成例としては、リーダ/ライタ1310に接続される複数のアンテナユニットのうちの一つのアンテナユニットをリーダ/ライタ10内に組み込む構成としても本実施の形態は成立する。
【0102】
[D.2.3.無線ICタグ]
図15に無線ICタグ1320の構成例を示す機能ブロック図を掲げる。
無線ICタグ1320は、メモリ1321と、制御部1322と、送受信部1323と、アンテナ1324とを有している。メモリ1321は、商品情報、発送者情報などの識別コード(固有ID)など、読み取り対象となる情報を記憶している記憶装置である。(システム構成の柔軟性の為に、ユニークな固有IDのみを無線タグに持たせ、商品情報、発送者情報などの識別情報を、上位側に接続されたDBに持たせる場合もある)制御部1322は、リーダ/ライタ1310からのコマンド、リクエスト、命令などを解釈し、これに応答する動作を実行する。送受信部1323は、リーダ/ライタ1310と同様に、変調部(図略)、復調部(図略)を有しており、リーダ/ライタ1310と交信を行うために信号の変調/復調を行う。アンテナ1324はリーダ/ライタ1310からの変調波を受信し、これを送受信部1323に供給及び給電すると共に、送受信部1323から変調波を受け取り、これをリーダ/ライタ1310に受信させる様、空中に放射する。
【0103】
[D.2.4.位置特定装置]
位置特定装置1330は、第4の実施の形態における位置特定装置70Bに相当する装置である。但し通話機能を有していない点で異なる。位置特定装置1330は、リーダ/ライタ1310の読み取り動作を制御すると共に、リーダ/ライタ1310が読み取った無線ICタグ1320から受信した変調波の電波強度、或いは無線ICタグ1320から受信した固有IDに関する読み取り成功回数又は成功率などに基づいて、その無線ICタグの位置を特定する機能を有する。位置特定装置1330は、演算処理装置(CPU)、主メモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、入出力装置(I/O)、必要な場合にはハードディスク装置などの外部記憶装置を具備している装置であって、例えばコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置である。前記ROM、若しくはハードディスク装置などに情報処理装置を位置特定装置1330として機能させるためのプログラム、又は位置特定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶されており、このプログラムを主メモリ上に載せ、CPUがこれを実行することにより位置特定装置1330が実現され、若しくは位置特定方法が実行される。
【0104】
図16に、位置特定装置1330の一例を示す機能ブロック図を掲げる。
位置特定装置1330は、読み取り指示部1331と、読み取り結果記憶部1332と、位置算出部1333とを有している。
【0105】
読み取り指示部1331は、位置特定を行う場合に、まず各リーダ/ライタ1310に、所定の読み取り処理を実行するよう命令を出す機能を有する。
【0106】
各読み取り処理において、各リーダ/ライタ10は、そのリーダ/ライタ10の交信領域に存在するすべての無線ICタグ20と交信を行い、交信の結果読み取りに成功した固有IDすべてを位置特定装置30、より詳しくは読み取り結果記憶部302に通知する。
【0107】
読み取り結果記憶部302は、各リーダ/ライタ10が通知した読み取り結果を記憶する機能を有する。位置算出部1333は、読み取り結果記憶部1332に記憶された読み取り結果にもとづいて、各無線ICタグ1320の位置を決定する。
【0108】
図17は、リーダ/ライタ1310のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。リーダ/ライタ1310は、第4の実施の形態におけるアクセスポイント60と同様の構成を有する。図17では図11に示す構成要素と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、これらの詳細な説明は省略する。
【0109】
リーダ/ライタ1310は、位置特定装置1330が記憶する更新プログラムをダウンロードし、更新プログラムを実行する。この際のリーダ/ライタ1310、位置特定装置1330の動作は、図12に示す動作と同様である。但し、リーダ/ライタ1310はアクセスポイント60に対応し、位置特定装置1330は位置特定装置70Bに対応する。
【0110】
この無線ICタグ読み取りシステムによれば、リーダ/ライタなどネットワークに複数台が接続される装置のソフトウエアを全自動且つ短時間に更新完了させることが可能なシステムを提供することができる。
[E.変形例]
前記アクセスポイント60やリーダ/ライタ1310のプログラム更新は、以下のように行うようにしてもよい。
(1) アクセスポイント60やリーダ/ライタ1310のプログラムの更新は必ずしも全機同時に行う必要はない。各機ごとに予めスケジュールを設定したり、グループごとにスケジュールを設定して、位置特定装置70B(1330)はこのスケジュールに従って個別にプログラム更新を実行するようにしてもよい。例えば、位置特定装置70B(1330)は、第1のアクセスポイント60について初日にプログラム更新処理を行い、第2のアクセスポイント60について2日目にプログラム更新処理を行い、というように日をずらしてプログラムの更新を行うようにしてもよい。また、例えば、位置特定装置70B(1330)は、それぞれが10台のアクセスポイント60からなる第1グループと、第2グループについて、一週目には第1グループの10台のアクセスポイント60のプログラム更新を行い、二週目には第2グループの10台のアクセスポイント60のプログラム更新を行うようにしてもよい。
(2)位置特定装置70B(1330)は、更新プログラム送信(図12,S204)の際、その進行状況を監視し、進行状況を記憶するようにしてもよい。更新処理中に何らかの条件で送信が中断された場合、位置特定装置70B(1330)は、中断の原因が解消後、中断された状態から交信プログラムの送信を再開させる。
(3)位置特定装置70B(1330)は、アクセスポイント60、或いはリーダ/ライタ1330との間の通信の輻輳状態を監視し、輻輳状態に応じてアクセスポイント60、或いはリーダ/ライタ1330に送信するデータの量やデータの送信タイミングを変化させるようにしてもよい。
(4)前述の実施の形態では、位置特定装置70B(1330)は、アクセスポイント60、或いはリーダ/ライタ1330からの更新有無問い合わせメッセージ(図12,S201参照)に応じて、更新プログラムの送信を行うとしたが、位置特定装置70B(1330)は、全アクセスポイント60、或いはリーダ/ライタ1330にブロードキャストを出し、応答があったアクセスポイント60、或いはリーダ/ライタ1330から順次更新プログラムの送信を実行するという処理手順としても、本発明は成立する。また、個々のアクセスポイント60、或いはリーダ/ライタ1330ではなく、複数台のアクセスポイント60、或いはリーダ/ライタ1330で構成されるグループごとに、上記ブロードキャストによる問い合わせを位置特定装置70B(1330)が送信するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】第1の実施の形態にかかる通話装置位置特定システムの構成例を示すブロック図
【図2】無線通話装置の構成例を示す機能ブロック図
【図3】位置特定装置の構成例を示す機能ブロック図
【図4】通話装置位置特定システムの動作例を示すシーケンス図
【図5】第2の実施の形態にかかる通話装置位置特定システムの構成例を示すブロック図
【図6】通話装置の優先順位を決定する順位テーブルの例を示す図
【図7】第3の実施の形態にかかる位置特定装置の構成例を示すブロック図
【図8】位置履歴のデータ構成例を示す図
【図9】位置履歴の示す移動経路の例を示す図
【図10】第4の実施の形態にかかる位置特定装置の構成例を示すブロック図
【図11】第4の実施の形態にかかるアクセスポイントの構成例を示すブロック図
【図12】第4の実施の形態にかかるシステムの動作例を示すシーケンス図
【図13】第4の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステムのブロック図
【図14】リーダ/ライタの構成例を示すブロック図
【図15】無線ICタグの構成例を示すブロック図
【図16】位置特定装置の構成例を示すブロック図
【図17】リーダ/ライタのハードウエア構成例を示すブロック図
【符号の説明】
【0112】
1 …通話装置位置特定システム
20 …遊技機
50 …無線通話装置
60 …アクセスポイント
70 …位置管理装置
507…電波強度測定部
701…通話装置位置特定部
703…通話装置選択部
704…選択通話装置通報部
705…通話装置位置履歴記憶部
706…監視部
1310…リーダ/ライタ
1320…無線ICタグ
1330…位置特定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線通話装置と、
前記複数の無線通話装置の位置を特定する位置特定装置と、
前記複数の無線通話装置と無線を介して接続し、各無線通話装置と位置特定装置との間のデータの送受信を中継する、複数の無線送受信装置と
を有する通話装置位置特定システムであって、
前記無線通話装置は、無線送受信装置から受信した電波の強度を測定し、測定した電波の強度を示すデータである電波強度測定データを無線送受信装置を経由して位置特定装置に送信する電波強度測定手段を有し、
前記位置特定装置は、前記電波強度測定データに基づいて、前記複数の無線電話装置の位置を算出する位置特定手段を有する
ことを特徴とする通話装置位置特定システム。
【請求項2】
複数の無線通話装置と、
前記複数の無線通話装置の位置を特定する位置特定装置と、
前記複数の無線通話装置と無線を介して接続し、各無線通話装置と位置特定装置との間のデータの送受信を行う、複数の無線送受信装置と
を有する通話装置位置特定システムであって、
前記無線送受信装置は、無線通話装置から受信した電波の強度を測定し、測定した電波の強度を示すデータである電波強度測定データを位置特定装置に送信する電波強度測定手段を有し、
前記位置特定装置は、前記電波強度測定データに基づいて、前記複数の無線電話装置の位置を算出する位置特定手段を有する
ことを特徴とする通話装置位置特定システム。
【請求項3】
前記位置特定装置は、遊技機又はその近傍に設けられた、遊技者が店員を呼び出すための呼び出し手段に接続されており、
前記位置特定装置は、前記呼び出し手段から呼び出し信号を受信すると、その呼び出し手段に応じて、いずれかの無線通話装置を選択し、選択した無線通話装置に宛てて通報を送信する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の通話装置位置特定システム。
【請求項4】
前記位置特定装置は、前記電波強度測定データに基づいて無線通話装置の位置を算出し、前記呼び出し手段の位置と各無線通話装置の位置に基づいて、いずれかの無線通話装置を選択することを特徴とする、請求項3に記載の位置特定システム。
【請求項5】
無線通話装置と無線送受信装置との間で受信された電波の強度を示すデータである電波強度測定データに基づいて、無線通話装置の位置を算出する通話装置位置特定手段と、
遊技者が店員を呼び出すための呼び出し信号を受け取ると、無線通話装置の位置と呼び出し信号に対応する位置を比較して、呼び出し信号に応じて駆けつけるのに適した位置に所在する通話装置を選択する通話装置選択手段と、
前記通話装置選択手段が選択した無線通話装置に対して通知を行う選択通話装置通報手段と
を有することを特徴とする位置特定装置。
【請求項6】
前記通話装置選択手段は、各無線通話装置の位置に基づいて各無線通話装置の優先順位を決定し、選択された前記無線通話装置が選択通話装置通報手段の通知に対して所定の動作をしない場合、この優先順位内における別の無線通話装置を選択することを特徴とする、請求項5に記載の位置特定装置。
【請求項7】
前記通話装置選択手段は、選択された無線通話装置において着信が拒否された場合に、前記優先順位内における別の無線通話装置を選択する、ことを特徴とする請求項5又は6に記載の位置特定装置。
【請求項8】
前記別の無線通話装置は、前記優先順位内における次順位の無線通話装置である、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の位置特定装置。
【請求項9】
時刻と、その時刻における無線通話装置の位置とを有する情報である位置履歴を記憶する位置履歴記憶手段と
前記位置履歴記憶手段に記憶された位置履歴に基づいて所定の条件が成立したか否かを判定し、前記所定の条件が成立したと判定した場合所定の通知先に通知する監視手段と
をさらに有することを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の位置特定装置。
【請求項10】
前記位置特定装置は、更新プログラムを記憶する更新プログラム記憶部を有し、
前記無線送受信装置は、前記位置特定装置から更新プログラムを受信し、この更新プログラムを従前実行していたプログラムに変えて実行することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の通話装置位置特定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−22544(P2008−22544A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−157967(P2007−157967)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【出願人】(391065769)株式会社セタ (89)
【Fターム(参考)】