説明

進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路

組立て及び解体が容易で、保守費用が少なく、独立的且つ移動可能な建設部材で構成され、進入検出器、警報デバイス、電源システム、蓄電器、及び電子デバイス(回路機器など)が装備され、それによって、交差路ゾーンで、歩行者、車両、又は両者の検出を行い、運転手自身及び歩行者自身のどちらにも、それぞれが前記交差路又はその近傍に進入したことを知らせ、道路をより安全にし、荒れ模様の天候に起因して歩行者が事故に遭遇するリスクを低減し、音響的汚染を低減し、且つ公共道路をより多用途に用いられるようにし、更に、本発明を構成する様々なエレメントを全面的に又は部分的に導入した形態、或いは、例えば前記エレメントを内蔵する固定交差路用の全体的シェルター又は部分的シェルターの形態をなす固定歩行者用交差路で使用されることを特徴とする、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願明細書は、進入検出システムを設けられた歩行者用交差路であって、交差路に接近する歩行者及び車両のどちらの検出も可能にする歩行者用交差路に、関連する発明に関する。両システムは、組み合わせることもできれば、別々に提供することも可能である。したがって、歩行者の検出に関し、本発明は、一方では、交差路上の場所又はその直近の場所に、歩行者が進入したことを検出することを、可能にし、他方では、ひとたび歩行者が検出されれば、車両及び歩行者自身の両方に注意を促す信号、好ましくは輝度的性質の信号及び/又は音響的性質の信号を発し、交差路に歩行者が存在することを前者に警告するとともに、後者にも警告を発して、交差路が車両に注意を促したことが歩行者に(その人が盲目の場合には音響信号で)はっきり分かるようにし、且つ、その場所が適切な交差場所であることを歩行者に確信させることを、可能にする。車両の検出に関してもコンセプトは同じであって、本発明は、一方では、歩行者用交差路に近づいているときの車両を検出することを可能にし、他方では、横断するときに最大限の注意を払えるように、歩行者に、車両が近いことを知らせることを可能にする。更には、前記交差路は、歩行者用交差路の位置選定を大幅に簡略化し且つ改善する、独立した建設部材、或いは、本発明の特徴的要素の全部又は一部を備えた固定歩行者用交差路の変更形態、として構成される。
【0002】
本発明は、補助的建設業、特に公共道路を建設する分野の補助的建設業で用いられる。
【背景技術】
【0003】
縞模様交差路、即ち、歩行者用交差路で、歩行者を検出し、車両及び歩行者自身の両方に向けて警告を発するシステムに関しては、種々の形態の従来技術が知られている。
【0004】
上記従来技術の中から、我々は、US6384742、DE2004006444、JP6299519の各特許及び同様の性格の他の特許を幾つか挙げることができ、また、実用新案であるES200400236などのスペインの従来技術も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US6384742
【特許文献2】DE2004006444
【特許文献3】JP6299519
【特許文献4】ES200400236
【特許文献5】ES199801095
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術は、いずれも、基本的には、通常は、他の目的(例えば、境界ゾーンに用いられるレーザ検出器)又は警報システム(歩行者用交差路に配置された押しボタン)に用いられる検出システムから構成されている。それらは、歩行者用交差路そのものの外側に付いている。即ち、上記従来技術は、歩行者用交差路を、歩行者が横断するために設けられ且つ識別され且つ印をつけられた車道上の一定の場所、として認識する。
【0007】
それにもかかわらず、上記従来技術はどれも、縞模様交差路を独立した建設部材として認識しない。独立した建設部材というのは、当然のことながら、歩行者が横断することを意図された場所で公共道路に配置されるが、縞模様交差路の不可分な部分を形成しない。或いは、それは、既存の固定交差路を適合させ、本発明に記載するシステムの全部若しくは一部を内蔵する。本発明では、特に圧力センサについて記載しているが、それは、本発明が特徴とする圧力センサが、どの従来技術にも記載されていないからである。
【0008】
事実、本発明は、固定歩行者用交差路を適合させることを許容するものの、様々な材料、好ましくはゴムで、実現され、機能を発揮するために適切な検出警報エレメントが搭載された新規の独立した建設部材を、基本とするところから、始まる。この独立した建設部材は、公共道路から成るゾーンに配置した後で別のゾーンに移動させることができ、可搬型にして、道路工事がなされているゾーンで用いることすら可能である。
【0009】
公共道路で使用される独立した建設部材から構成される従来技術は、一般的にゴム又はプラスチックで作られ、危険ゾーン(歩行者用交差路、危険なカーブ、居住地域)に接近したときに車両を減速させることが意図され、反射エレメント又は反射屈折エレメントまでもが配設された、減速帯など、各種存在する。我々は、更に、金属プラットフォームから構成され、縞模様交差路の前に配設され、歩行者が押下する押しボタンによって動作し、交差路に接近する車両に注意を促す、照明システムを、起動する、実用新案であるES199801095に記載されているような建設部材も、見つけている。
【0010】
これらのシステムも、本発明の目的を予期していない。1つは、本発明が異なる建設部材に関連しているからであり、1つは、これらのシステムに検出システムと通知システムの一方又は両方が欠けている、或いは、本発明とは全く異なる何らかのシステムを具備している、からである。
【0011】
本発明は、セメント又は派生物質で公共道路に配置される従来の歩行者用交差路に対し、あらゆる点で明確な優位性を提供する。但し、本発明では、従来技術を適合させることも許容される。
【0012】
したがって、設計上の理由で組立て及び解体が容易であり、これを、特別に訓練された人員によって行う必要はない。
【0013】
それは、全面的に又は部分的に、リサイクルされ、社会に戻されて使用されてきた他の物品からの廃棄物で製造することができる。
【0014】
更に、製造に用いられる材料の特性が、雨による滑り効果を防止することになる。セメントで仕上げられた交差路は、車両の通行によって表面に艶が出てくるのが現状である。艶は、交差路を横断する歩行者、特に高齢者を、絶えずスリップさせる。高齢者というのは、スリップしたときの反応能力が最も鈍く、年齢的理由で怪我から最も回復し難い。
【0015】
更に、使用材料は、車両による衝撃を受けたときに、セメントよりも大きな吸収特性を有し、したがって、車両が横断するときに小さな騒音しか発生せず、それ故、音響的汚染を低減することになる。
【0016】
このことは、道路安全性に対し著しく貢献し、したがって、人身事故を低減する助けとなる。
【0017】
それは、不完全性(構造上の離脱又は破損)に関連して継続的にメンテナンスすること及び表面を塗り直すことを、不要にする。何故なら、初めから適切な色で製造されているからであり、磨耗特性は材料の耐性次第だからである。縞模様交差路は、絶えず黒くなっており、あまり注意を引かないために歩行者を適切に防護するという役目を果たしていないが、このように適切な色で製造されると、現在ほとんどの縞模様交差路で起こっている状況が回避されることになる。
【0018】
これにより、地方自治体では、歩行者用交差路があるために街路が全く使用されないということがなくなる。昨今の交差路を有する地方自治体が、その道路を通過するスポーツ・イベント(サイクル・レース又はあらゆる種類の車両競技、など)を催すことに関心を抱いた場合に、その自治体は、代替ルートを探すか、費用をかけて改修するか、若しくは、単純にレースを取り止めるか、いずれかを選択しなければならない。この製品を用いれば、街路又は街道に関するこの問題を解決することが極めて容易である。ひとたびイベントが終了すれば、交差路は、再度設置され、それぞれの役割を続行することができる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路は、実際の歩行者用交差路を構築する独立した建設部材をベースに、又は、固定歩行者用交差路を適合させることをベースに、構成され、様々な構成エレメントを装備する:
1.歩行者用交差路そのもの。
2.進入検出器。
3.警報機。
4.電源システム。
5.蓄電器。
6.電子デバイス(回路機器など)。
【0020】
1.建設部材としての歩行者用交差路そのものは、他の部材が中に組み込まれた独立した建設部材として設計されており、組立て及び解体が容易である。任意の材料で作製可能であるが、環境の作用及び交通の過酷な条件に耐え得る材料であること、及び、湿った表面で滑ったりスリップしたりするリスクを低減する材料であること、が好ましく、移動可能な場合には、楽に輸送できるように軽い材料であることが好ましい。本発明では、リサイクルされた加硫ゴムが重要である。後者の場合、製造するのに、注入、押出し、及び/又は金型による成形の、各プロセスを必要とし、問題の交差路の寸法に従って実施することが可能である。
【0021】
歩行者用交差路そのものは、障害者用のアプローチ・ランプ又はアクセス・ランプを有するだけでなく、排水できるように、適した設計がなされている。それは、車道空間全体を占有し、場合によっては歩道の一部も占有する。
【0022】
同様に、歩行者用交差路そのものは、車両に適した角度を備えたアプローチ・ランプを具備するように、設計することができる。このアプローチ・ランプは、障害物となることはなく、逆に、交通を規制するエレメントとして働く。上記の意味で、実際の交差路そのものに搭載されるべきと考えられる場合には、エネルギーを吸収できる材料を用いることによって、若しくは、その効果を生み出す適切な設計を用いることによって(エレメントの変形、エレメントに対するタイヤのグリップを向上する表面設計など)、交差路に、車両のエネルギーを吸収するゾーン(車両に当る露出面)を設けてもよい。或いは、それが従来のエレメントである場合に(但し、実際の交差路の一部を形成する)、実際の交差路に類似する形状のエネルギー吸収体、地面に置かれたバンド、衝撃エネルギーを吸収する能力を有する材料、又はその効果を提供できる設計の表面、によって設けてもよい。
【0023】
歩行者用交差路そのものが、高さを調節するのに必要なエレメントを備えてもよく、また、様々なレベルの歩道、街路、道路などに適合されてもよい。
【0024】
歩行者用交差路そのものは、移動可能なことが特徴であって、(重量車両、サイクル・レースなどが)通行し易くなるように持ち上げて撤去することが可能であるが、縮小化又は軽量化して移動性を一段と高めた交差路の形態とすることができ、道路工事が行われているゾーンで使用することができる。
【0025】
更に、それらを水平方向に起こして物理的障壁を作ることができ、地元の警察官、消防隊などは、何らかの種類のバリケードをその場所に持っていくことを必要とせずに、街路を閉鎖することができる(図4)。
【0026】
交差路は、雨水や雪解け水などを流す潜在能力を備えており、したがって、構造的障壁を形成して水が最終的に歩道にあふれ出ることを防止する。
【0027】
交差路を、縞模様交差路を構成するエレメントの実際の形状と一致しないスペースに配置しなければならない場合、可能性として、これらのスペースを、適切な材料、特に交差路を作製するのに実際に用いられた材料と良く似た性質のポリマー材料で、充填することが考えられる。例えばゴムで充填し、後で加硫する。
【0028】
歩行者用交差路そのものは、アッセンブリを構成する他のエレメントを具備する。各エレメントは、それぞれに関連して説明されている態様で、配置される。
【0029】
後述するエレメントの他に、地面上の歩行者用交差路の構成において、様々な領域が区別されている:歩行者1用アプローチ・ゾーン、車道2、進入センサ4が活動する領域の周辺ゾーン、及び歩行者用交差路ゾーン5。
【0030】
2.進入検出器:前記歩行者用交差路は、歩行者又は車両の進入を検出する様々な様式のセンサ10を具備する。これらのセンサは、組合わせて又は別々に、歩行者検出用又は車両検出用又は歩行者検出兼車両検出用の様々なシステムと一緒に、提供することができる。これらのセンサは、互いに組み合わせることが可能であり、これによって、本発明の汎用性が高まる。したがって、歩行者検出及び車両検出のどちらに対しても、圧電セラミック圧力センサ、容量式圧力センサ、導電性ゴム圧力センサ、光電効果型圧力センサ、光学式圧力センサ、レーザ圧力センサなどの、圧力センサ、或いは、これら全部又は一部の組合わせから構成される圧力センサを、歩行者用交差路に設けてもよい。
【0031】
歩行者検出用の圧力センサ(圧電セラミックなど)は、歩行者用交差路そのものの表面ゾーンに配置してもよいが、歩行者用交差路そのものの基台内部11に配置することが好ましい。それらは、縞模様交差路の表面4,5に歩行者が進入することによって起動される。この圧力センサは、歩行者が横断することによって発生される圧力を、検出し、警報システムが自動的に起動される。それとは別に、光学的センサ又はレーザ式センサが外部に配置されており、これらのセンサは、歩行者がそれらの検出範囲に来たときにその人を検出することによって、機能する。
【0032】
それらの基本機能は、歩行者の進入を検出し、警報システム又は通知システムを起動することである。
【0033】
センサは、もしあればアクセス・ランプのような活動領域の周辺ゾーン4、又は、交差路の最初のアクセス・ストライプに、配置することができる。
【0034】
車両検出用センサ9の場合、機能は逆である。即ち、センサは、車両を検出し、歩行者用警報システムを起動する。照明が不十分なゾーンで使用すること、学校周辺領域において交差路を横断してはいけないことを−光の標識又は音の標識によって−知らせるために用いること、高齢者が住んでいる領域で用いること、などが推奨される。
【0035】
センサは、様々な様式のものとすることができる。圧電セラミック型センサ又は圧電センサの場合、交差路から適切な距離だけ離して配置され且つセンサに接続された、バンドが、用いられる(センサの構成エレメントの一部を形成することを含む)。
【0036】
レーザ、即ち光学技術は、車両用のアプローチ・ゾーンで車道上の検出範囲に適切な距離から焦点を当てて、歩行者検出センサと同様に動作することになる。
【0037】
3.警報機:歩行者を検出すると、歩行者及び運転手の両方に向けて、警報システム又は通知システムを作動させなければならない。
【0038】
したがって、通知システムは、信号からなる。この信号は、(高輝度低消費型LEDの点滅などによる)投光、又は音響信号(拡声器など)、又は電子信号、又はこれらすべての組合わせ、とすることができる。これらが歩行者用交差路そのものに含まれる場合であっても、周辺機器の形態でそれにも接続可能な場合であっても、そのようにできる。
【0039】
警報は、運転手7に向けられており、彼らは、放出された信号によって、歩行者が縞模様交差路に進入していることを知らせる通知に、気づくことができる。警報は、更に、現実の歩行者7,8にも向けられており、歩行者が障害者である場合、これによって、彼らは、交差路を認識することができるだけでなく、車両の接近も認識することができ、横断するときに最大の注意を払うことができる。
【0040】
光の信号は、不要な電力消費を防止するために2個の光が絶対に同時に点灯しないようにする目的で、異なる構成を採用してもよい。
【0041】
同様に、交差路は、照明が不十分な場所にある交差路ゾーンを、進入に反応した先行的起動によって、示すために、内部に長手方向の信号6を組み込んでもよい。
【0042】
光信号及び音信号の形態は、車両3が進行している方向及び歩行者が交差路に接近して来る方向(車両1)の運転手に対する情報)を示すことになる。
【0043】
電子信号は、高周波信号、ブルートゥース又はその類などの、歩行者用交差路に接近していることを車両に知らせる任意の種類の信号、から構成される。
【0044】
光学的警報の場合の目的は、可能な限り、それらを交差路のゾーン内に配置すること、又は、垂直に配設できるようにする周辺機器の形態で配置すること、である。何故なら、垂直形態の警報の方が水平形態のものより効果的であることが、分かっているからである。
【0045】
4.電源システム:ユニットには、電源システムが設けられている。この電源システムは、共同電力網への接続による供給を初めとした様々な種類の電源とすることができ、太陽光発電、交差路上の車両の機械的動作による誘導、圧電ポリマーの使用などの、自律型システムも用いることができる。
【0046】
自律型システムを使用することにより、一方では、道路工事が行われている領域又は共同電力網ではアクセスし難い領域での、設置が楽になり、他方では、再生不可能なエネルギーを節約するという目的を達成することにも貢献する。
【0047】
交差路上の車両の機械的動作に起因した誘導は、車両によって発生されたエネルギーを活用することを可能にするものであり、これによる電源供給は、基本的には、交差路上の重量に起因するものであるが、磁界の変化が電界及び電流を発生する能力を有するという原理に基づくものである。それ故、この場合、システムは、電磁エレメントと、コイルと、電気デバイス及び電子デバイスと、から構成されることになる。
【0048】
5.蓄電器:自律型電源システムは、本発明でも提供してきた電池及び/又はコンデンサが存在することを、要する。電力網に接続されるシステムでは、料金がピークから外れた時間帯に蓄電するシステムを備えることを、選択してもよい。
【0049】
6.電子デバイス(回路機器など):ユニットは、対応する回路が全体に設けられている。この回路によって、ユニットは電力供給を受けることができ、センサが機能すること、警報機が連携して起動すること、それらが目的を達成できるように後者が機能すること、が可能になる。この回路機器のセットは、センサの組合わせ、ケーブル接続による物理的接続、コネクタとしてその部品に含まれる金属エレメント、などを含んで構成される。上記のすべてが、更に、機械エレメント及び電子エレメントに接続され、且つ、歩行者用交差路を完成し、道路上で能動エレメントへと変貌させる電子制御エレメントに接続される。一般的に、機械的信号は電気信号に変換され、それが光学エレメント及び音響エレメントを起動することになり、ユニットは、電子制御エレメントによってデバイスの電源供給及びエネルギー消費を管理する。
【0050】
固定歩行者用交差路としての構成の場合、本発明のアッセンブリは非常に似かよっており、建設部材即ち歩行者用交差路そのもの以外は、同一のエレメントで製作される。
【0051】
詳細には、下記エレメントの全部又は一部を提供することができる:
・進入検出器。
・警報機。
・電源システム。
・蓄電器。
・電子デバイス(回路機器など)。
【0052】
上記エレメントの全部又は一部を、前述のように、適切な作業がなされなければならない固定歩行者用交差路に組み込むこと、又は、シェルターの形態で組み込むこと、をベースにして、アッセンブリが構築される。
【0053】
圧力センサの組込みは、交差路そのもの内で直接的に、又は、適切なセンサを備えた任意の材料、好ましくはゴム又はその類、の層を付加することによって、行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】進入検出器と歩行者の検出を知らせる警報機とを備えた歩行者用交差路の実動作配置を表示する、代表例の平面図である。
【図2】進入検出器と歩行者の検出を知らせる警報機とを備えた歩行者用交差路の実動作配置を表示する、代表例の正面図である。
【図3】進入検出器と警報機とを備えた歩行者用交差路の平面図であり、この図では、車両の検出を知らせる様々なエレメントがそれを構成していることが分かる。
【図4】交差路の旋回システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0055】
前述の目的をよりよく理解するために、3つの代表例を用いて以下に説明する。代表例においては、例示的且つ非限定的形態な図面が示されている。
【0056】
[実施例1]
公共道路上で車道2の内の、歩行者5を横断させることを意図された領域に、歩行者用交差路が、進入検出器及び警報機と一緒に、様々な構成エレメントを装備して、配設される。
【0057】
この交差路は、共同電力網に接続されるか、それぞれの状況に応じてエネルギーを生成する自律型システムに基づいて動作を行うか、のいずれかである。
【0058】
共同電力網接続部を備えた都市部において、この電力供給システムがあまり保守を必要としないことを前提に、前述されたアッセンブリは、縞模様交差路用のゾーンに配置され、下記エレメントを装備する:
【0059】
リサイクルされた加硫ゴムで作られ、注入、押出し、及び/又は金型による成形の、該当の工程を通され、適切な測定がなされた、歩行者用交差路そのものは、車道2全体及び両サイドの歩道の一部を、占有する。その両サイドでは、歩行者1用アプローチ・ゾーンに障害者用アクセス・ランプが設けられている。歩行者用交差路は、排水ができる設計を備えており、同時に、使用材料のおかげで、雨のとき又は表面が湿っているときに、車が滑るリスクを低減するだけでなく、歩行者がスリップするリスクも低減する。
【0060】
歩行者用交差路の基台内部11は、歩行者1用縞模様交差路のアプローチ・ゾーンに、幾つかの圧電セラミック圧力センサ10を具備しており、歩行者が交差路のいずれかの部分で、歩道1上のゾーンのいずれかの部分に、又は、車道5上に配置された交差路ゾーンに、位置した瞬間に、センサが、歩行者の体重によって発生された圧力を感知してその人の進入を検出する。
【0061】
センサは、直ちに、交差路の両サイドに沿って車道に対し垂直に配置された高輝度低消費型LEDの、点滅から構成される光学的警報、で作製された通知システムを、起動し、このことが、運転手に、歩行者7の進入を通知する。この通知と並行して、歩行者に自分が歩行者用交差路上にいることを知らせる何らかの音響警報8が、起動され、且つ、交差路ゾーン5を示す他の光学的警報6が、起動される。
【0062】
共同電力網への接続による電力供給システムは、蓄電器や電池などの使用を理論的には必要としないが、夜間蓄熱ヒータのやり方によって料金がピークから外れた時間帯に蓄電する場合には、それらの使用を排除することができない。
【0063】
アッセンブリ全体は、歩行者用交差路を車道上で能動エレメントへと変貌させる様々なエレメントを、つなぎ合わせる内部回路を、ベースに、機能する。
【0064】
[実施例2]
別の好適な実施形態のモードでは、共同電力網がないゾーンで道路工事が行われている。そこでは、歩行者用の仮設交差路が、公共道路がやはり一時的に分断されているために求められており、歩行者用交差路を設置することが必要になる。
【0065】
そこで、歩行者用交差路が設置される。この歩行者用交差路は、リサイクルされた加硫ゴム(但し、この材料に限定されない)で作製され、車道2の一部、及び、両サイドに障害者用アクセス・ランプを設けた歩道1の一部を、占有する。
【0066】
歩行者用交差路の基台内部11が圧電セラミック圧力センサ10を具備しているものの、地面が不規則であるために、且つ、歩行者1が歩行する可能性のある車道及び歩道のすべてを歩行者用交差路で覆っているのではないという事実により、圧力センサは、これらが検出範囲としていないゾーンの方に配向されたポストに配設された、幾つかの、レーザ検出器、光学的検出器、又は他の検出器と、組み合わされる。
【0067】
したがって、歩行者が、歩行者用交差路上で、圧力センサ10、4が起動するゾーンの内のいずれかに位置するときに、又は、光学的センサ4の検出範囲内に位置するときに、これらは、その人の進入を検出し、光学的警報及び音響警報の両方6、7、及び8から構成される通知システムを、始動させる。
【0068】
歩行者用交差路は、移動可能であり、必要がなくなればいつでも撤去することができる。或いは、重量車両を通すために、又は、余暇活動やサイクル・レースのコースなどのために、その僅かな間だけ撤去することも可能である。
【0069】
[実施例3]
学校を有する領域にあるために特に危険な公共道路において、歩行者、特に子供が通行することを意図されたゾーンでは、様々なエレメント、特に歩行者検出用兼車両検出用進入センサ10、9が設けられた、進入検出器及び警報機を有する、歩行者用交差路が、配置される。
【0070】
この交差路は、共同電力網に接続されるか、それぞれの状況に応じてエネルギーを生成する自律型システムに基づいて動作を行うか、のいずれかである。
【0071】
共同電力網接続部を備えた都市部において、この電力供給システムがあまり保守を必要としないことを前提に、前述したアッセンブリは、縞模様交差路用のゾーンに配置され、下記エレメントを装備する:
【0072】
リサイクルされた加硫ゴムで作られ、注入、押出し、及び/又は金型による成形の、該当の工程を通され、適切な測定がなされた、歩行者用交差路そのものは、車道2全体及び両サイド1の歩道の一部を占有し、歩行者用アプローチ・ゾーンで、その両サイドに障害者用アクセス・ランプが設けられている。歩行者用交差路は、排水ができる設計を備えており、同時に、使用材料のおかげで、雨のとき又は表面が湿っているときに、車が滑るリスクを低減するだけでなく、歩行者がスリップするリスクも低減する。
【0073】
歩行者用交差路の基台内部11は、歩行者1用縞模様交差路のアプローチ・ゾーンに、幾つかの圧電セラミック圧力センサ10を具備しており、歩行者が、交差路のいずれかの部分で、歩道上のゾーン又は車道のいずれかの部分1、4、5に、位置した瞬間に、センサが、歩行者の体重によって発生された圧力を感知して、その人の進入を検出する。
【0074】
センサは、直ちに、交差路の両サイドに沿って車道に対し垂直に配置された高輝度低消費型LEDの、点滅から構成される光学的警報7、で作製された通知システムを、起動し、このことが、運転手に、歩行者の進入を通知する。この通知と並行して、歩行者に自分が歩行者用交差路上にいることを知らせる何らかの音響警報8が、起動される。
交差路には、更に、ゴム製のバンドから構成される車両検出センサ9が、幾つか、適切な距離に配置されている。その下方部は、圧電セラミック型センサ、圧電センサなどの、圧力センサを、具備する。車両の車輪がこれらのバンド上を走行したときに、センサが、車両の重量によって発生された圧力を感知して、その車両の進入を検出する。これらのセンサには、圧力センサを備えたバンドに車両が到達する前にその車両を検出するのに適した機器を具備する、別々の支柱から形成された幾つかの光学的センサが、付随する。
【0075】
圧力センサ、又は光学的センサ、又はその両方、のいずれであっても、センサは、直ちに、交差路の両サイドで歩道に平行に配置された高輝度低消費型LEDの、点滅から構成される光学的警報、で作製された通知システムを、起動し、このことが、歩行者に、車両の進入を通知する。この通知と並行して、歩行者に車両の進入を知らせる何らかの音響警報8が、起動される。
【0076】
共同電力網への接続による電力供給システムは、蓄電器や電池などの使用を通常は必要としないが、夜間蓄熱ヒータのやり方によって料金がピークから外れた時間帯に蓄電する場合には、それらの使用を排除することができない。
【0077】
アッセンブリ全体は、様々なエレメントをつなぎ合わせ、歩行者用交差路を車道上で能動エレメントへと変貌させる内部回路を、ベースに、機能する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立て及び解体が容易で、保守費用が少なく、独立的且つ移動可能な建設部材で構成され、
進入検出器、警報デバイス、電源システム、蓄電器、及び電子デバイス(回路機器など)を備えており、それによって、交差路ゾーンで、歩行者、車両、又は両者を検出することが可能であり、運転手及び歩行者のどちらにも、それぞれが前記交差路又はその近傍に進入したことを知らせるようになっており、
廃棄物及びリサイクルされた製品を含む任意の材料で作製され、且つ、各ゾーン特有の条件に適合されており、
高さ調節器、排水システム、及び障害者用アクセス、並びに、車両規制手段を備えており、それによって、道路がより安全になり、荒れ模様の天候に起因して歩行者が事故に遭遇するリスクが低減され、音響的汚染が低減され、且つ公共道路がより多用途に用いられるようになっていることを特徴とする、
進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項2】
歩行者の進入を検出することを可能にし、且つ、圧電セラミック圧力センサ、圧電式圧力センサ、容量式圧力センサ、導電性ゴム圧力センサ、光電効果型圧力センサ、光学式圧力センサ、レーザ圧力センサなどの、圧力センサ、又は、これらの組合わせ、のような様々な様式とすることができる、進入検出器(10)、から構成されていることを特徴とする、
請求項1に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項3】
圧電セラミック圧力センサ(10)が、前記歩行者用交差路の基台内部(11)又は前記交差路の表面ゾーンに配置され、且つ、前記歩行者の体重によって発生された圧力を検出する前記縞模様交差路の表面に、前記歩行者が進入したことによって、起動され、
前記警報システムが自動的に起動され、
前記光学的センサ又はレーザ式センサが、外部に配置されており、到達範囲内で前記歩行者が接近していることを検出したときに機能するようになっていることを特徴とする、
請求項2に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項4】
前記歩行者用交差路が、前記歩行者用交差路に接近する車両の進入を検出することを可能にし、且つ、圧電セラミック圧力センサ、圧電式圧力センサ、容量式圧力センサ、導電性ゴム圧力センサ、光電効果型圧力センサ、光学式圧力センサ、レーザ圧力センサ、などの、圧力センサ、又は、これらの組合わせ、のような様々な様式とすることができる、進入検出器(9)、を備えていることを特徴とする、
請求項1に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項5】
圧電セラミック圧力センサ(9)が、前記車道上で前記交差路から適切な距離だけ離して配設された、幾つかのバンド、の内部に、配置され、且つ、前記警報システムが自動的に起動される状態で、前記車両の重量によって発生された圧力を検出する、前記バンド、の表面上に、前記車両が進入することによって起動され、
光学的センサ又はレーザ式センサが、上記とは別に外部に配置され、到達範囲内で前記歩行者が接近していることを検出したときに機能するようになっていることを特徴とする、
請求項4に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項6】
歩行者及び運転手の両方に向けられ、歩行者又は車両を前記進入センサで検出した結果として起動される、警報システム又は通知システムであって、前記交差路そのものに含まれるか、或いは、周辺機器の態様でそれにも接続され得るか、に関わらず、(高輝度低消費型LEDの点滅などによる)投光、音響信号(拡声器など)、又は電子信号、又はこれらの組合わせ、として理解される信号によって構成される、警報システム又は通知システムを、備えていることを特徴とする、
請求項1に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項7】
警報信号が、照明が不十分な場所にある交差路ゾーン(6)を、進入に反応した先行的起動によって示すだけでなく、車両(8)の進入及び歩行者(7)の進入のどちらをも知らせることができ、不要な電力消費を防止するために、2個の光信号が同時に点灯しないように制御されていることを特徴とする、
請求項6に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項8】
光信号及び音信号の形態が、車両(3)が進行している方向、及び、前記歩行者が前記交差路(1)に接近して来る方向、を示すことを特徴とする、
請求項6に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項9】
電子信号が、高周波信号、ブルートゥース又はその類などの、歩行者用交差路に接近していることを前記車両に知らせる任意の種類の信号、から構成されていることを特徴とする、
請求項6に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項10】
物理的障壁(図4)を作るために一方の側部に載せて起こされることが可能であることを特徴とする、
請求項1に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項11】
共同電力網の様式の依存型電源システム、又は、太陽エネルギー、前記交差路上の車両の機械的動作による誘導、圧電ポリマーの使用、の様式の、独立型電源システム又は自律型電源システム、とすることができる電源システムが、設けられていることを特徴とする、
請求項1に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項12】
自律型システムである場合において、前記アッセンブリが前記該当の電池及び/又はコンデンサを提供し、前記電力網に接続されるシステムである場合において、料金がピークから外れた時間帯に蓄電システムを有することを選択できることを特徴とする、
上記請求項のいずれか一つに記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項13】
前記交差路に設けられた、前記検出システム及び信号発生システムに、給電するために、前記交差路上の前記車両が前記交差路にかかるそれの重量を主たる要因として起こす、機械的動作による、誘導システムであって、前記車両によって発生されるエネルギーが活用されることを可能にする、誘導システム、を有することを特徴とする、
請求項11に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項14】
ケーブル接続と、前記システムのすべての機械エレメント及び電子エレメントを接続し且つこのシステムを電源供給網に接続するコネクタとして前記部品に含まれる金属エレメントと、を用いた物理的接続を備え、前記歩行者用交差路を道路上で能動エレメントに変え、且つ、機械的信号を、光学エレメント及び音響エレメントを起動させる電気信号に変えて、制御し、電子制御エレメントによって電源供給及びデバイスのエネルギー消費を管理する、電子デバイス(回路機器)の回路を、有することを特徴とする、
請求項1に記載の、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項15】
独立的に又はシェルターの形態で、進入検出器、警報デバイス、電源システム、蓄電器、電子デバイス(回路機器など)の、諸エレメントの、全部又は一部を前記交差路に組み込むことによって、固定で既存の歩行者用交差路を、進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路に適合させることを可能にし、それによって、交差路ゾーンで、歩行者、車両、又は両者の検出を可能とし、運転手自身及び歩行者自身のどちらにも前記交差路又はその近傍にそれぞれが進入したことを知らせることを特徴とする、
進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。
【請求項16】
前記圧力センサの組込みは、前記交差路そのもの内で直接的に、又は、前記適切なセンサを備えた任意の材料、好ましくはゴム又はその類、の層を付加することによって、行うことができることを特徴とする、
上記請求項のいずれか一つに記載の進入検出器及び警報機を備えた歩行者用交差路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−522917(P2010−522917A)
【公表日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500301(P2010−500301)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際出願番号】PCT/ES2008/000174
【国際公開番号】WO2008/116955
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(509267203)ラバー・パテンツ・ソシエダッド・リミターダ (1)
【氏名又は名称原語表記】RUBBER PATENTS, S.L.
【Fターム(参考)】