説明

遊戯媒体貸出/預入装置、遊戯媒体貸出/預入システム、遊戯媒体貸出/預入方法、ならびに該遊戯媒体貸出/預入方法を実現させるプログラムが記録されている記憶媒体

【課題】各遊戯者の貸出メダルと獲得メダルとを区別し、貸出メダル枚数に該当する金額を返金するようにしたメダル貸出/預入装置、メダル貸出/預入システム、メダル貸出/預入方法、ならびにメダル貸出/預入方法を実現させるプログラムが記録された記憶媒体を提供する。
【解決手段】メダル貸出/預入装置において、遊戯者による現金の投入に応じて、店舗毎に予め設定されている枚数分のメダルを遊戯者に貸し出す手段と、その貸し出された貸出メダル情報を記録する手段と、遊戯者によるメダルの返却に応じて、その返却メダル枚数を計数する手段と、貸出メダル情報を参照し、返却メダルから貸出メダル枚数を上限としてその枚数に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて貸出メダル情報を更新する手段と、返却メダル枚数のうちクレジット返却を受けなかった分のメダル枚数を預入メダル情報として記録する手段とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミューズメント施設などの店舗において遊戯者がメダル等の遊戯媒体の借入を用いてプレイを行うゲーム機を遊戯する際に、遊戯者へのメダルの貸出/預入を実行するメダル貸出/預入装置、メダル貸出/預入システム、メダル貸出/預入方法、ならびに該メダル貸出/預入方法を実現させるプログラムが記録された記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、上述したようなアミューズメント施設が盛んに展開されている。一般的に、このような施設では、メダルに代表される各種遊戯媒体(メダル、パチンコ玉、遊戯用カジノコイン等)の貸出/預入を実行するメダル貸出/預入装置と、該メダル貸出/預入装置を介して貸し出された遊戯媒体、特にメダルを用いて遊戯する各種メダルゲーム機とが設置されている。主なメダルゲーム機の種類としては、プッシャーゲームと呼ばれる筐体内の台に積まれているメダルを落とすもの、ビンゴゲームと呼ばれるボールの抽選状況に基づいて、ベットしたメダル枚数に応じた配当分のメダルを獲得するもの、カジノゲームと呼ばれるポーカー、麻雀、花札等の既存ゲームの概念にメダルの要素を含めたもの、などがある。このメダルゲーム機と呼ばれるジャンルでは、遊戯者は、貸し出されたメダルを用いて各種ゲーム機で遊戯し、そのゲーム結果に応じたメダル枚数を獲得することにより、所持しているメダル枚数の増加を図ることを主目的としている。
【0003】
しかし、このような遊戯によって獲得したメダル(遊戯媒体)を現金に交換、電子マネーポイントに変換、あるいは景品等に交換することは、ギャンブル(賭博行為)として多くの国において法律で禁止されている。したがって、現状では、遊戯者が所持しているメダルを退店の際などに店舗側に預け、次回来店時などに預けたメダルを引き出して再遊戯する、というサービスが一般的には行なわれている。
【0004】
ところで、この種のアミューズメント施設の店舗内には、通常、上述したようなメダル貸出/預入装置とは別に現金の両替機が設置されているが、この両替機とメダル貸出/預入装置は、外観が非常に類似している場合が多い。そのため、現金を両替するつもりの遊戯者が、見間違えてメダル貸出/預入装置に現金を投入してメダルの貸出を受けてしまうというケースが多発していた。また、店舗によっては、両替機とメダル貸出/預入装置とが一体になっている装置が設置されている場合があるが、このような装置においても、現金の両替、例えば紙幣から硬貨への両替等を希望していた遊戯者が、ボタン操作を誤ってメダルの貸出を受けてしまう、というケースが生じていた。
【0005】
しかしながら、現状のシステムでは、このような不本意に遊戯媒体の貸出、例としてメダルの貸出を受けてしまった遊戯者に対して返金を行うことはできなかった。この理由として、その遊戯者のメダルが本来意図されていなかった不本意なメダル貸出によるものなのか、それとも各種メダルゲーム機で遊戯の結果として獲得したものなのか、という見分けをすることができず、仮に後者であった場合には、結果としてギャンブルと同様に換金を行なってしまうことになるためである。すなわち、誤ってメダルを借りたケースと、ゲーム結果として獲得されたメダルを換金するという法律上禁止となるようなケースとの判別ができないため、このようなトラブル・クレームが頻繁に起きてしまっていた。
【0006】
このような問題の対処法として、メダル貸出/預入装置にカメラなどを設置して監視するなどの手段が考えられる。例えば、特許文献1には、パチンコ玉・コイン等による遊戯台、計数機、玉・メダル貸機等の遊戯機器に、不正防止用の監視カメラを内設し、玉・メダルおよび紙幣の出し入れを監視するようにしたものが開示されている。
【0007】
【特許文献1】平8−280911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されている遊戯機器は、パチンコ・パチスロ遊技場等におけるパチンコ玉・メダル貸し専用の機械であるため、現金の両替と間違えてメダルを借りてしまう、という上述したような問題については考慮されていなかった。すなわち、特許文献1には、それらの問題を解決するような技術的思想などについて何ら開示されていなかった。
【0009】
また、特許文献1に開示されているように、各メダル貸出/預入装置や各種メダルゲーム機等に監視カメラを内設した場合、監視カメラを設置する費用だけではなく、監視カメラの制御システムや監視カメラによって撮影された映像を監視する従業員などに要する費用がかかるため、製造コストおよび運営コストが大幅に増加してしまう、という問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各遊戯者の貸出遊戯媒体と獲得遊戯媒体とを区別し、貸出遊戯媒体の数量に該当する金額を返金するようにした遊戯媒体貸出/預入装置、遊戯媒体貸出/預入システム、遊戯媒体貸出/預入方法、ならびに遊戯媒体貸出/預入方法を実現させるプログラムが記録された記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の上記目的は、遊戯者による遊戯媒体投入によってゲーム進行が実行され、実行結果に応じて前記遊戯媒体を払い出す各種遊戯媒体ゲーム機とともに店舗内に設置され、前記遊戯者に対して前記遊戯媒体の貸出/預入を実行する貸出/預入装置において、前記遊戯者によるクレジットの投入に応じて、そのクレジットに対応する数量分の遊戯媒体を前記遊戯者に貸し出す遊戯媒体貸出手段と、前記遊戯媒体貸出手段によって貸し出された貸出遊戯媒体情報を記憶装置に記録する貸出遊戯媒体情報記録手段と、前記遊戯者による前記遊戯媒体の返却に応じて、その返却された遊戯媒体の数量を計数する返却遊戯媒体計数手段と、前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記貸出遊戯媒体情報を更新する貸出遊戯媒体クレジット返却手段と、前記返却遊戯媒体数量のうち、前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段による返却を受けなかった分の遊戯媒体数量を預入遊戯媒体情報として前記記憶媒体に記録する預入遊戯媒体情報記録手段とを備えていることにより、達成される。
【0012】
また、本発明の上記目的は、少なくとも固有の遊戯者IDが記録された遊戯者ID認識媒体の読込を実行する遊戯者ID認識媒体処理手段をさらに備え、前記貸出遊戯媒体情報記録手段が、前記貸出遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段が、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記遊戯者IDの前記貸出遊戯媒体情報を更新し、かつ、前記預入遊戯媒体情報記録手段が、前記預入遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録するようになっていることにより、効果的に達成される。
【0013】
また、本発明の上記目的は、前記貸出遊戯媒体情報記録手段が、貸出遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した貸出ポイント情報とともに、該貸出遊戯媒体が貸し出された店舗情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、前記預入遊戯媒体情報記録手段が、預入遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した預入ポイント情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体記憶媒体に記録し、かつ、前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段が、前記記憶媒体から前記遊戯者IDに対応付けられた当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報および前記預入ポイント情報を参照し、前記返却遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて変換した共通の価値のポイント数または前記当該店舗の前記預入ポイント数から、前記当該店舗の前記貸出ポイント数を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報を更新するようになっていることにより、効果的に達成される。
【0014】
また、本発明の上記目的は、前記貸出遊戯媒体情報記録手段が、貸出遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した貸出ポイント情報とともに、該貸出遊戯媒体が貸し出された店舗情報を前記外部記憶媒体に記録し、前記預入遊戯媒体情報記録手段が、預入遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した預入ポイント情報を前記外部記憶媒体に記録し、かつ、前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段が、前記外部記憶媒体から当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報および前記預入ポイント情報を参照し、前記返却遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて変換した共通の価値のポイント数または前記当該店舗の前記預入ポイント数から、前記当該店舗の前記貸出ポイント数を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報を更新するようになっていることにより、効果的に達成される。
【0015】
また、本発明の上記目的は、上述した前記遊戯媒体貸出/預入装置および前記各種遊戯媒体ゲーム機を有する遊戯媒体貸出/預入システムにおいて、前記各種遊戯媒体ゲーム機が、前記記憶媒体とネットワークを介して通信可能に接続されるとともに、前記外部記憶媒体の読込を実行する外部記憶媒体処理部と、前記外部記憶媒体処理部に前記外部記憶媒体が投入された状態でゲームが実行された際に、ゲーム結果に応じて前記記憶媒体に記録されている前記収支遊戯媒体情報を更新する収支遊戯媒体情報更新手段とを備え、前記遊戯媒体貸出/預入装置が、前記遊戯媒体貸出手段によって遊戯媒体が貸し出された際に、その貸出遊戯媒体数量を加算した収支遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録する収支遊戯媒体情報記録手段をさらに備え、かつ、前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段が、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報および前記収支遊戯媒体情報を参照し、前記遊戯者により入力された返却希望遊戯媒体数量が前記収支遊戯媒体情報の収支遊戯媒体数量を超過している場合には、その超過分の返却を実行しないようになっていることにより、効果的に達成される。
【0016】
また、本発明の上記目的は、遊戯者による遊戯媒体の投入に応じてゲームが実行される各種遊戯媒体ゲーム機が設置された店舗内で、前記遊戯者に対して前記遊戯媒体の貸出/預入をコンピュータにより実行する遊戯媒体貸出/預入方法において、前記遊戯者によるクレジットの投入に応じて、そのクレジットに対応する数量分の遊戯媒体を前記遊戯者に貸し出す遊戯媒体貸出ステップと、前記遊戯媒体貸出ステップによって貸し出された貸出遊戯媒体情報を記憶媒体に記録する貸出遊戯媒体情報記録ステップと、前記遊戯者による前記遊戯媒体の返却に応じて、その返却された遊戯媒体の数量を計数する返却遊戯媒体計数ステップと、前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記貸出遊戯媒体情報を更新する貸出遊戯媒体返却ステップと、前記返却遊戯媒体数量のうち、前記貸出遊戯媒体返却ステップによる返却を受けなかった分の遊戯媒体数量を預入遊戯媒体情報として前記記憶媒体に記録する預入遊戯媒体情報記録ステップとを含んでいることにより、達成される。
【0017】
また、本発明の上記目的は、少なくとも固有の遊戯者IDが記録された外部記憶媒体の読込を実行する外部記憶媒体処理ステップをさらに含み、前記貸出遊戯媒体情報記録ステップが、前記貸出遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、前記貸出遊戯媒体返却ステップが、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記遊戯者IDの前記貸出遊戯媒体情報を更新し、かつ、前記預入遊戯媒体情報記録ステップが、前記預入遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録するようになっていることにより、効果的に達成される。
【0018】
また、本発明の上記目的は、前記貸出遊戯媒体情報記録ステップが、貸出遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した貸出ポイント情報とともに、該貸出遊戯媒体が貸し出された店舗情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、前記預入遊戯媒体情報記録ステップが、預入遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した預入ポイント情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、かつ、前記貸出遊戯媒体返却ステップが、前記記憶媒体から前記遊戯者IDに対応付けられた当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報および前記預入ポイント情報を参照し、前記返却遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて変換した共通の価値のポイント数または前記当該店舗の前記預入ポイント数から、前記当該店舗の前記貸出ポイント数を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報を更新するようになっていることにより、効果的に達成される。
【0019】
また、本発明の上記目的は、前記遊戯媒体貸出ステップによって遊戯媒体が貸し出された際に、その貸出遊戯媒体数量を加算した収支遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録する収支遊戯媒体情報記録ステップと、前記各種遊戯媒体ゲーム機に設置された外部記憶媒体処理部に前記外部記憶媒体が投入された状態でゲームが実行された際に、ゲーム結果に応じて前記記憶媒体に記録されている前記収支遊戯媒体情報を更新する収支遊戯媒体情報更新手段とをさらに含み、かつ、前記貸出遊戯媒体返却ステップが、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報および前記収支遊戯媒体情報を参照し、前記遊戯者により入力された返却希望遊戯媒体数量が前記収支遊戯媒体情報の収支遊戯媒体数量を超過している場合には、その超過分の返却を実行しないようになっていることにより、効果的に達成される。
【0020】
さらに、本発明の上記目的は、上述した前記遊戯媒体貸出/預入方法を実現させるプログラムが記録されている記憶媒体により、達成される。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る遊戯媒体貸出/預入装置、遊戯媒体貸出/預入システム、遊戯媒体貸出/預入方法、ならびに遊戯媒体貸出/預入方法を実現させるプログラムが記録された記憶媒体によれば、遊戯媒体の貸出時に貸出遊戯媒体情報を記録しておき、遊戯媒体の返却時に貸出遊戯媒体情報に基づいて、返却遊戯媒体から貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体の数量を上限としてその枚数に相当する金額のクレジット(現金または電子マネー)を遊戯者に返還するようになっている。これにより、見間違いやボタンの押し間違いなどにより不本意にメダル等の遊戯媒体の貸出を受けてしまった遊戯者に対して、不正を生じさせること無く、その遊戯媒体枚数分のクレジット返却を行うことができる。この結果、各種メダルゲーム機などが設置されている店舗内で頻繁に生じていたメダル等の遊戯媒体の貸出に関するトラブルを低コストで軽減することができ、運営効率および集客率の向上を図ることができる。
【0022】
また、本発明では、メダルゲーム機などの各種遊戯媒体ゲーム機で通常にプレイした遊戯者についても、貸出時に記録されている貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体の数量を上限としてクジレット返却を受けられるようになっている。例えば、メダルゲーム、特にプッシャーゲームのように、ある程度の量のメダルを投入することで大量メダル獲得を狙うタイプのメダルゲーム機の場合、ゲームの性質上ある程度以上の量の金額分のメダル枚数を投入しないと大当りなどによる大量メダルの獲得を受けられず、そのゲームの醍醐味を堪能することができないため、プレイに当たって発生する必要金額が通常のアーケードゲームの1プレイ分の単価と比較すると高い金額になってしまう傾向がある。ところが、上述したような返金システムがあることにより、遊戯者は、上述したような理由から敬遠されていたメダルゲーム機での遊戯を、プレイ前に尻込みすることなく試みることができる。
【0023】
さらに、上述したような返金システムがあることにより、遊戯媒体を店外に持ち出す行為をある程度防止することができる。この種の遊戯媒体ゲーム機をプレイする遊戯者の中には、遊戯媒体の預け入れを面倒がる者が少なくなく、特に預け入れによる遊戯者へのメリットがないことから、遊戯後に余っている遊戯媒体を店外に持ち出したりする行為が行なわれていたが、このような行為が繰り返されることにより、店内の遊戯媒体の総数量が漸減し、結果として店舗側が新規に遊戯媒体を購入して補充しなければならないという事態が生じていた。ところが、上述したようなクレジット返却システムがあることにより、遊戯者に対して遊戯媒体を店舗に預け入れる行為を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係る遊戯媒体の貸出/預入装置であるメダル貸出/預入装置の外観を概略的に示す正面図である。本実施形態に係るメダル貸出/預入装置は、アミューズメント施設などの店舗内に各種メダルゲーム機とともに設置され、遊戯者に対してメダルの貸出/預入を実行するものであるが、本発明における貸出/預入の対象となる遊戯媒体は、メダルに限定されるものではなく、場合によっては他の遊戯媒体、例えばパチンコ玉、カジノコイン、スマートボール球などのメダル以外のものであってもよい。また、本実施形態に係る遊戯媒体の貸出/預入装置は、現金またはチャージ式やプリペイド式の電子マネーなどのクレジットの投入に応じて、そのクレジット金額に対応する数量分の遊戯媒体を貸し出すものであり、この遊戯媒体の貸出/預入装置によって実行される後述のクレジット返却とは、返金や電子マネーポイントの返却などを含むものである。
【0026】
図1において、メダル貸出/預入装置1は、硬貨Cが投入される硬貨投入口2aと、紙幣Bが挿入される紙幣口2bと、電子マネーポイントが記録された電子マネーカードEが挿入される電子マネーカードスロット3と、少なくとも固有のカードIDが記録されている外部記憶媒体(メダル情報カード)4が挿入または発行されるカードスロット5と、パスワード等を入力する際に使用されるテンキー6と、貸出メダル枚数やクレジット返却(返金ならびに電子マネー返却)を希望するメダル枚数などを入力する際に使用される操作ボタン7と、貸出メダルが放出されるメダル貸出口8と、返却メダルが投入されるメダル返却口9と、貸出メダル枚数、返却メダル枚数、預入メダル枚数などの各種情報が表示されるモニタ10と、お釣や返金の硬貨Cが返却される硬貨返却口11とを備えている。なお、紙幣Bのお釣や返金については、紙幣口2bを介して実行され、電子マネー返却については、電子マネーカードスロット3を介して実行される。また、外部記憶媒体4は、磁気カード、ICカード、光カードなど、書込が可能な記憶領域を有し、該記憶領域に記録されているデータの読み取りが可能な媒体(カード)である。
【0027】
ここでは、図1を参照にしながら、メダルの貸し出し機能と預け入れ機能とを兼ね備えている装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図2に示すように、メダル貸出装置1Aとメダル預入装置1Bとに分かれている場合であっても、それぞれの装置1A,1Bに備えられているカードスロット5が共通の外部記憶媒体(メダル情報カード)4を認識できるものであれば、このメダル貸出装置1Aとメダル預入装置1Bとを合わせてメダル貸出/預入装置1と見做すことができる。したがって、以下で説明するメダル貸出/預入システムの各実施形態において、メダル貸出/預入装置1は、図1に示すような筐体一体型の形態だけではなく、図2に示すような筐体別体型の形態も含む。
【0028】
また、本発明においてメダル貸出の際に用いられるものは、必ずしも現金である硬貨C・紙幣Bに限定されず、上述した電子マネーカードスロット3により認識されるチャージ式やプリペイド式の電子マネーシステムが適用されてもよく、この場合には、上記の硬貨返却や紙幣返却等の装置が省けるというメリットがある。

[第1実施形態のメダル貸出/預入システム]
図3は、本発明の第1実施形態に係るメダル貸出/預入システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。同図において、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムでは、各メダル貸出/預入装置1,1(2),・・・,1(n)と、各種データを記録可能なデータベース(ハードディスクドライブなどの記憶媒体)12を備えたサーバ端末13とが、ネットワーク14を介してデータ通信可能に接続されている。
【0029】
各メダル貸出/預入装置1は、硬貨投入口2aや紙幣口2bを介して投入された現金(硬貨C,紙幣B)を検出する現金検出部15と、電子マネーカードスロット3を介して電子マネーカードEに記録された電子マネーを検出する電子マネー検出部16と、カードスロット5に挿入された外部記憶媒体4に記録されている情報を読み取るカードリーダ17と、テンキー6や操作ボタン7(タッチパネルの場合にはモニタ10)などを介して入力された操作信号を検出する操作入力部18と、各種検出信号や操作入力信号に応じてメダルMの貸出/預入処理を実行する制御部19とを備えている。制御部19は、例えば汎用PCなどからなり、少なくとも、メダルMの貸出/預入などの各種処理を制御するCPU20と、各種プログラムやデータテーブルなどが記録されたROM21と、一時データの記憶領域およびCPU20のワークエリアとして機能するRAM22とを有している。
【0030】
また、各メダル貸出/預入装置1は、制御部19からの制御信号に応じてメダル貸出口8からメダルMを放出するメダル貸出部23と、メダル返却口9に投入されたメダルMの枚数を計数するメダル預入部24と、ネットワーク14を介してサーバ端末13および他のメダル貸出/預入装置1(2),・・・,1(n)とデータの送受信を行う通信部25と、制御部19からの制御信号に基づいて各種メダル枚数情報等をモニタ10に出力する表示部26とを備えている。
【0031】
図4は、本発明の実施形態に係るメダル貸出/預入システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。同図において、メダル貸出/預入装置1の制御部19は、外部記憶媒体処理手段27と、メダル貸出手段28と、外部記憶媒体発行手段29と、貸出メダル情報記録手段30と、返却メダル計数手段31と、貸出メダルクレジット返却手段32と、預入メダル情報記録手段33と、再遊戯メダル払出手段34とを備えている。また、サーバ端末13のデータベース12は、各外部記憶媒体4のカードIDに対応付けて貸出メダル情報が記録される貸出メダル情報管理部35と、各外部記憶媒体4のカードIDに対応付けて預入メダル情報が記録される預入メダル情報管理部36とを備えている。
【0032】
本実施形態における制御部19の上記各手段による制御処理は、メダル貸出/預入装置1内の記憶領域(ROM21など)に予め設定されている制御プログラムおよび各種データに基づいて実行される。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、メダル貸出/預入装置1とサーバ端末13の記憶領域に記録されている制御プログラムが互いに協働しながら上記各手段による処理が実行される形態、あるいは、DVD/CD−ROMなどに記録された制御プログラムがメダル貸出/預入装置1に設けられた読取装置を介して記録領域(RAM22など)にロードされ、このロードされた制御プログラムおよび各種データが制御部19によって処理されることにより、上記各手段による処理が実行される形態であってもよい。
【0033】
外部記憶媒体処理手段27は、カードスロット5に外部記憶媒体4が挿入された際に、該外部記憶媒体4に記録されているカードIDをカードリーダ17で読み込む処理を実行する。この読み込まれたカードIDは、RAM22などに一時的に記憶される。
【0034】
メダル貸出手段28は、現金検出部15または電子マネー検出部16によって、遊戯者による現金(紙幣B,硬貨C)または電子マネー(電子マネーカードE)の投入が検出され、操作ボタン7などを介してメダル貸出の指示(希望する貸出メダル枚数等)が入力された際に、メダル貸出/預入装置1が設置されている当該店舗において予め設定されているメダル単価に応じた枚数分のメダルMを、メダル貸出部23を介してメダル貸出口8から放出する処理を実行する。
【0035】
外部記憶媒体発行手段29は、メダル貸出手段28によるメダル貸出処理時に外部記憶媒体4がカードスロット5に挿入されていない(カードリーダ17で読み取られていない)場合に、外部記憶媒体4を新たに発行する処理を実行する。この新たに発行された外部記憶媒体4は、カードスロット5を介して遊戯者に渡される。
【0036】
貸出メダル情報記録手段30は、メダル貸出手段28によるメダル貸出処理で貸し出されたメダル枚数などに関する貸出メダル情報をサーバ端末13に送信し、外部記憶媒体4のカードIDに対応付けてデータベース12内の貸出メダル情報管理部35に記録する。この貸出メダル情報には、貸出メダル枚数の他に、メダル貸出単価、メダル貸出店舗ID、メダル貸出日時などの情報が含まれていてもよい。
【0037】
返却メダル計数手段31は、メダル返却口8に投入されたメダルMをメダル預入部24を介して計数し、その返却されたメダルの枚数をRAM22などに一時的に記憶する処理を実行する。
【0038】
貸出メダルクレジット返却手段32は、遊戯者からの貸出メダルのクレジット返却(返金または電子マネー返却)要求に応じて、貸出メダル情報管理部35に記録された当該カードIDに対応する貸出メダル情報を参照し、返却メダル計数手段31によって計数された返却メダルから貸出メダル情報の貸出メダル枚数を上限としてその枚数に相当する金額または電子マネーポイントを紙幣口2b・硬貨返却口11または電子マネーカードスロット3などを介してクレジット返却するとともに、該クレジット返却に応じて貸出メダル情報管理部35に記録された貸出メダル情報を更新する処理を実行する。この際、当該カードIDに対応する貸出メダル情報がモニタ10に出力され、その情報を確認した遊戯者が操作ボタン7などを介して任意に返金額や返却電子マネーポイント数を決定できるようになっている。
【0039】
なお、この貸出メダルクレジット返却手段32による処理は、上述したようなメダル返却時に限定されず、例えば、メダル返却時にはクレジット返却を受けずに全てのメダルを預け入れてしまい、その後、外部記憶媒体4をメダル貸出/預入装置1のカードスロット5に挿入し、操作ボタン7等を介してクレジット返却要求を入力することにより、貸出メダル分のクレジット返却を受けることもできる。この場合、貸出メダルクレジット返却手段32によって、預入メダル情報管理部36に記録されたカードIDに対応する預入メダルの枚数からクレジット返却された貸出メダル枚数分が差し引かれ、それと同時に貸出メダル情報管理部35に記録されたカードIDに対応する貸出メダル情報が更新される。
【0040】
預入メダル情報記録手段33は、返却メダル計数手段31によって計数された返却メダルのうち、貸出メダルクレジット返却手段32によるクレジット返却を受けなかった分のメダル枚数などに関する預入メダル情報をサーバ端末13に送信し、外部記憶媒体4のカードIDに対応付けてデータベース12内の預入メダル情報管理部36に記録する。この預入メダル情報には、預入メダル枚数の他に、メダル預入店舗ID、メダル預入日時などの情報が含まれていてもよい。
【0041】
再遊戯メダル払出手段34は、カードスロット5に外部記憶媒体4が挿入された後に操作ボタン7などを介して預入メダルの払出要求が入力された際に、預入メダル情報管理部36に記録された当該カードIDに対応する預入メダル情報を参照し、その払出要求に応じた枚数分のメダルMを、メダル貸出部23を介してメダル貸出口8から放出するとともに、その払出メダル枚数に応じて預入メダル情報管理部36に記録されている預入メダル情報を更新する処理を実行する。
【0042】
図5は、本発明の実施形態に係るメダル貸出処理を説明するためのフローチャートである。同図において、メダル貸出処理が開始されると、まず、現金検出部15または電子マネー検出部16を介して遊戯者によるクレジット(現金または電子マネー)の投入が検出されるとともに(ステップS101)、カードリーダ17を介して外部記憶媒体(メダル情報カード)4の有無が確認される(ステップS102,S103)。ここで、メダル情報カード4が無いと判断された場合には、外部記憶媒体発行手段30によって新たなメダル情報カードが発行される(ステップS104)。
【0043】
続いて、ステップS102において確認されたメダル情報カード4、またはステップS104において新たに発行されたメダル情報カード4のカードIDが読み込まれる(ステップS105)。その後、遊戯者からメダル貸出の指示が操作ボタン7等を介して入力されると(ステップS106)、それに応じて貸出メダルがメダル貸出口8から放出される(ステップS107)。そして、この貸出メダル情報がサーバ端末13内のデータベース12にカードIDに対応付けられて記録され(ステップS108)、その後、メダル情報カード4がカードスロット5を介して返却されて(ステップS109)、メダル貸出処理が終了される。
【0044】
図6は、発明の実施形態に係るメダル返却処理を説明するためのフローチャートである。同図において、メダル返却処理が開始されると、まず、メダル預入部24によって返却メダルの投入が検出されるとともに(ステップS201)、この返却メダルの枚数が計数される(ステップS202)。続いて、カードリーダ17を介して外部記憶媒体(メダル情報カード)4の有無が確認され(ステップS203,S204)、ここでメダル情報カード4が有ると判断された場合には、メダル情報カード4のカードIDが読み込まれ(ステップS205)、かつ、該カードIDに対応付けられた貸出メダル情報がデータベース12から読み出され(ステップS206)、該貸出メダル情報を参照して貸出メダルの有無が確認される(ステップS207)。
【0045】
ステップS207において貸出メダルが有ると判断され、遊戯者からメダルのクレジット返却の指示が操作ボタン7等を介して入力されると(ステップS208)、それに応じて貸出メダル枚数分を上限としたクレジット返却が行なわれるとともに(ステップS209)、そのクレジット返却に応じてデータベース12の貸出メダル情報が更新される(ステップS210)。その後、返却メダルのうち上記クレジット返却を受けなかった分のメダル枚数が、預入メダル情報としてサーバ端末13内のデータベース12にカードIDに対応付けられて記録され(ステップS211)、メダル情報カード4がカードスロット5を介して返却されて(ステップS212)、メダル返却処理が終了される。
【0046】
例えば、ある遊戯者が貸出メダル単価10円で1000円分のメダルを借り、そのメダルを用いて各種メダルゲーム機で遊戯した結果、メダルを150枚に増加させて返却した場合、その150枚の返却メダルのうち、貸出メダルに該当する100枚分のメダルについてはクレジット返却(1000円分)を受けることができ、残りの50枚については預入メダルとして預けられる。仮に、この遊戯者が、メダル100枚分のクレジット返却を受けた後に預入メダル50枚を用いて再遊戯した結果、メダルを再度100枚以上に増加させたとしても、既に上限である貸出メダル分のクレジット返却を受けているので、当然、これ以上のクレジット返却を受けることができない。
【0047】
一方、ステップS207においてデータベース12に記録されている貸出メダルが無いと判断された場合には、ステップS211に移行して、計数された返却メダルの枚数が預入メダル情報としてサーバ端末13内のデータベース12にカードIDに対応付けられて記録され、その後、メダル情報カード4がカードスロット5を介して返却されて(ステップS212)、メダル返却処理が終了される。
【0048】
また、ステップS204においてメダル情報カード4が無いと判断された場合には、計数された返却メダルの情報をバーコードなどで記録した再遊戯用のレシートが発行されて(ステップS213)、メダル返却処理が終了される。このレシートに記録されたメダルを用いて再遊戯する際には、バーコードリーダなどが設置されている店舗内のカウンタ、あるいはバーコードリーダなどが備えられているメダル貸出/預入装置1などにより、その枚数分のメダルの払出を受けることができる。
【0049】
上述した第1実施形態に係るメダル貸出/預入システムでは、各メダル貸出/預入装置1とネットワーク14を介して通信可能に接続されたサーバ端末13を設置し、該サーバ端末13に各種メダル情報を記録するデータベース12を内設した構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば各メダル貸出/預入装置1の筐体内に上記データベース12を内設するようにしてもよい。この場合、各メダル貸出/預入装置1群は、LAN回線などを介して各種メダル情報を共有できるように構成される。
【0050】
また、別の構成例として、データベース12に記録されている各種メダル情報を外部記憶媒体4の記憶領域に記録するようにしてもよい。この場合、カードリーダ17の代わりにカードリーダ/ライタを配設し、該カードリーダ/ライタを介して貸出メダル情報記録手段30および貸出メダルクレジット返却手段32による貸出メダル情報の記録・更新処理、ならびに預入メダル情報記録手段33および再遊戯メダル払出手段34による預入メダル情報の記録・更新処理が実行される。この構成例では、サーバ端末13は不要であり、また、各メダル貸出/預入装置1は、必ずしもネットワーク14を介して通信可能に接続されている必要はない。
【0051】
以上のように、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムによれば、メダルの貸出時に貸出メダル枚数などの情報を外部記憶媒体4のカードIDに対応付けてサーバ端末13のデータベース12に記録しておき、メダルの返却時に遊戯者からクレジット返却要求があった場合には、データベース13に記録されている貸出メダル情報に基づいて、返却メダルから貸出メダル情報の貸出メダル枚数を上限としてその枚数に相当する金額・電子マネーポイント数を返還するようになっている。これにより、現金や電子マネーなどのクレジットを支払うことにより貸し出されたメダルを貸出メダルとして記録管理するとともに、返却メダルのうち貸出メダル枚数を上回るメダルを上記貸出メダル枚数と区別した獲得メダル枚数として記録管理することができるので、不本意にメダルの貸出を受けてしまった遊戯者に対して、不正を生じさせること無く、そのメダル枚数分のクレジット返却を行うことができる。
【0052】
また、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムでは、遊戯者が所有する外部記録媒体4には固有のカードIDのみが記録され、各カードIDに対応付けられた貸出メダル情報および預入メダル情報については、サーバ端末13のデータベース12に記録されるようになっている。これにより、外部記録媒体4上のデータの改変や改竄を防止することができ、セキュリティーの向上を図ることができる。なお、このような形態では、カードIDではなく遊戯者IDが判別できればよいので、必ずしもICカードのような媒体は必須では無く、例えば、遊戯者の指紋認証機能とパスワード認証機能とによって遊戯者IDを判別できるようにしてもよい。
【0053】
さらに、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムでは、貸出メダル枚数とともにその貸出メダルが貸し出された日時を貸出メダル情報に含ませることにより、例えば日を跨いだ貸出メダルのクレジット返却を禁止するように制御することができ、この結果、メダルのクレジット返却も用いた換金に関する不正をより効果的に防止することができる。

[第2実施形態のメダル貸出/預入システム]
次に、図7および図8を参照にしながら、本発明の第2実施形態に係るメダル貸出/預入システムについて説明する。なお、ここでは、上述した実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0054】
図7は、本発明の第2実施形態に係るメダル貸出/預入システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。同図に示すように、各店舗(1),(2),・・・(N)には、複数のメダル貸出/預入装置1A(1−1),1A(1−2),・・・,1A(2−1),・・・,1A(N−n)が設置され、各メダル貸出/預入装置1Aは、ネットワーク14を介して、データベース12Aを備えたサーバ端末13Aとデータ通信可能に接続されている。なお、各メダル貸出/預入装置1Aの内部構成については、後述するメダル貸出/預入処理を実行する手段以外は、図3を参照にしながら説明した構成と同様であるために、ここではその説明および図示を省略する。
【0055】
各種メダルゲーム機が設置されている店舗では、各店舗(1),(2),・・・(N)毎に貸出メダル単価が設定されているため、この貸出メダル単価が店舗によって異なる場合がある。本実施形態に係るメダル貸出/預入システムは、以下に説明するメダル貸出/預入処理によって、このような場合においても不正を生じさせること無く、各店舗(1),(2),・・・(N)内で貸出メダルのクレジット返却を実行可能にしたものである。
【0056】
図8は、本発明の第2実施形態に係るメダル貸出/預入システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。同図において、メダル貸出/預入装置1Aの制御部19Aは、外部記憶媒体処理手段27と、メダル貸出手段28と、外部記憶媒体発行手段29と、貸出メダル情報記録手段30Aと、返却メダル計数手段31と、貸出メダルクレジット返却手段32Aと、預入メダル情報記録手段33Aと、再遊戯メダル払出手段34Aとを備えている。また、サーバ端末13Aのデータベース12Aは、各外部記憶媒体4のカードIDに対応付けて貸出メダル情報が店舗ID毎に記録される貸出メダル情報管理部35Aと、各外部記憶媒体4のカードIDに対応付けて預入メダル情報が記録される預入メダル情報管理部36Aとを備えている。なお、本実施形態における制御部19Aの上記各手段による制御処理は、上述した第1実施形態と同様であるが、同第1実施形態において述べたような別の形態であってもよい。
【0057】
本実施形態における上記各手段による制御処理では、貸出メダル情報記録手段30A、貸出メダルクレジット返却手段32A、預入メダル情報記録手段33A、再遊戯メダル払出手段34Aにより実行される処理、ならびに、これらの処理によりデータベース12Aに記録される貸出メダル情報および預入メダル情報が、上述した第1実施形態における各手段による制御処理と相違している。
【0058】
貸出メダル情報記録手段30Aは、メダル貸出手段28によるメダル貸出処理で貸し出されたメダル枚数を当該店舗のメダル単価に応じて共通の価値のポイント数に換算し、このポイント数に関する貸出メダル情報を当該店舗に付与されている店舗IDに関連付けてサーバ端末13に送信し、外部記憶媒体4のカードIDに対応付けてデータベース12内の貸出メダル情報管理部35Aに記録する。
【0059】
例えば、メダル単価が10円に設定されている店舗(1)において100枚のメダルが貸し出された場合には、ポイント数(100)が店舗ID(1)に関連付けて記録される。一方、メダル単価が20円に設定されている店舗(2)において150枚のメダルが貸し出された場合には、ポイント数(300)が店舗ID(2)に関連付けて記録される。要するに、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムでは、貸出メダルの枚数を共通の価値に設定されたポイント数に換算して、各店舗ID毎に記録されるようになっている。
【0060】
貸出メダルクレジット返却手段32Aは、遊戯者からの貸出メダルのクレジット返却要求に応じて、貸出メダル情報管理部35Aに記録された当該カードIDに対応する当該店舗ID(クレジット返却が要求されたメダル貸出/預入装置1Aの設置店舗)の貸出メダル情報のポイント数を参照し、返却メダル計数手段31によって計数された返却メダルを換算したポイント数、または預入メダル情報管理部36Aに記録されている預入メダルの預入ポイント数から当該店舗IDの貸出メダルのポイント数を上限として、そのポイント数に相当する金額を紙幣口2b・硬貨返却口11または電子マネーカードスロット3を介してクレジット返却処理を実行し、該クレジット返却に応じて貸出メダル情報管理部35Aに記録された当該店舗IDの貸出メダル情報のポイント数を更新する処理を実行する。
【0061】
預入メダル情報記録手段33Aは、返却メダル計数手段31によって計数された返却メダルのポイント数のうち、貸出メダルクレジット返却手段32Aによるクレジット返却を受けなかった分のポイント数を預入ポイント数としてサーバ端末13に送信し、外部記憶媒体4のカードIDに対応付けてデータベース12内の預入メダル情報管理部36Aに記録する。
【0062】
再遊戯メダル払出手段34Aは、カードスロット5に外部記憶媒体4が挿入された後に操作ボタン7などを介して預入メダルの払出要求が入力された際に、預入メダル情報管理部36Aに記録された当該カードIDに対応する預入ポイント数を参照し、その払出要求に応じた枚数分のメダルMを、メダル貸出部23を介してメダル貸出口8から放出するとともに、その払出メダル枚数を換算したポイント数に応じて預入メダル情報管理部36Aに記録されている預入ポイント数を更新する処理を実行する。
【0063】
例えば、外部記憶媒体4を所有する遊戯者が、メダル単価が10円に設定されている店舗(1)において、クレジット(現金または電子マネー)および外部記憶媒体4をメダル貸出/預入装置1A(1−1)に投入して100枚のメダルMを借り入れて、同店舗(1)内の各種メダルゲーム機で全てのメダルMを使い切ったとする。この場合、貸出メダル情報管理部35Aには、店舗(1)の貸出メダルのポイント数として100が記録される。その後、この遊戯者は、メダル単価が20円に設定されている店舗(2)において、クレジットおよび外部記憶媒体4をメダル貸出/預入装置1A(2−1)に投入して150枚のメダルMを借り入れて同店舗(2)内の各種メダルゲーム機で遊戯し、その結果、メダルを200枚に増やしてメダル貸出/預入装置1Aに預け入れたとする。この場合、貸出メダル情報管理部35Aには、店舗(2)の貸出メダルのポイント数として300が記録されるとともに、預入メダル情報管理部36Aには、預入ポイント数として400が記録される。したがって、この預入ポイント数400を有する遊戯者は、店舗(1)のメダル貸出/預入装置1A(1−1,・・・,n)で貸出メダルのポイント数100に相当する1000円分のクレジット返却を受けることができ、かつ、店舗(2)のメダル貸出/預入装置1A(2−1,・・・,n)で貸出メダルのポイント数300に相当する3000円分のクレジット返却を受けることができる。
【0064】
以上のように、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムによれば、各店舗において貸し出されたメダル枚数を、その店舗のメダル単価に応じて換算した共通の価値のポイント数に変換して店舗毎に管理するとともに、各店舗において預け入れられたメダルを、その店舗のメダル単価に応じて換算した共通の価値のポイント数に変換して管理するようになっている。これにより、上述した第1実施形態と同様の効果が得られることはもとより、メダル単価が異なる他の店舗で預け入れたメダルを利用して遊戯することが可能であり、かつ、その預入メダルの預入ポイント数から当該店舗の貸出メダルに相当するポイント分を上限としてクレジット返却を受けることができる。この結果、遊戯者が再来店する契機をつくることができるので、各店舗における集客率の向上などを図ることができる。
【0065】
また、例えば、経営主体が異なる店舗での実施にあたっては、金銭のイン・アウトの問題が生ずる場合があるが、そのような場合においては、店舗IDを経営主体毎にグループ化し、同一のグループ店舗内のみクレジット返却可能なポイントを共有させるようにしてもよい。さらに、従来の一般的な運営のように個別の店舗IDのみでクレジット返却対応を行い、1枚の外部記憶媒体4のみで各店舗ID毎に預入ポイント数の管理を行ってもよい。
【0066】
なお、上述した第2実施形態の別の構成例として、データベース12Aに記録されている各種メダル情報を外部記憶媒体4の記憶領域に記録するようにしてもよい。この場合、カードリーダ17の代わりにカードリーダ/ライタを配設し、該カードリーダ/ライタを介して貸出メダル情報記録手段30Aおよび貸出メダルクレジット返却手段32Aによる貸出メダル情報の記録・更新処理、ならびに預入メダル情報記録手段33Aおよび再遊戯メダル払出手段34Aによる預入メダル情報の記録・更新処理が実行される。この構成例では、サーバ端末13Aは不要であり、また、各メダル貸出/預入装置1Aは、必ずしもネットワーク14を介して通信可能に接続されている必要はない。

[第3実施形態のメダル貸出/預入システム]
次に、図9および図10を参照にしながら、本発明の第3実施形態に係るメダル貸出/預入システムについて説明する。なお、ここでは、上述した実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0067】
図9は、本発明の第3実施形態に係るメダル貸出/預入システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。同図において、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムでは、同店舗内に設置された各メダル貸出/預入装置1B(1),・・・,1B(n)、および各種メダルゲーム装置37(1),・・・,37(n)は、各種データを記録可能なデータベース(ハードディスクドライブなどの記憶媒体)12Bを備えたサーバ端末13Bとネットワーク14を介してデータ通信可能に接続されている。なお、各メダル貸出/預入装置1Bの内部構成については、後述するメダル貸出/預入処理を実行する手段以外は、図3を参照にしながら説明した構成と同様であるために、ここではその説明および図示を省略する。
【0068】
図10は、本発明の第2実施形態に係るメダル貸出/預入システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。同図において、メダル貸出/預入装置1Bの制御部19Bは、第1実施形態で説明した外部記憶媒体処理手段27、メダル貸出手段28、外部記憶媒体発行手段29、貸出メダル情報記録手段30、返却メダル計数手段31、貸出メダルクレジット返却手段32B、預入メダル情報記録手段33、再遊戯メダル払出手段34に加えて、収支メダル情報記録手段37をさらに含んでいる。また、サーバ端末13Bのデータベース12Bは、第1実施形態で説明した貸出メダル情報管理部35、預入メダル情報管理部36に加えて、収支メダル情報管理部38をさらに備えている。なお、本実施形態における制御部19Bの上記各手段による制御処理は、上述した第1実施形態と同様であるが、同第1実施形態において述べたような別の形態であってもよい。
【0069】
メダル貸出/預入装置1Bの制御部19Bに備えられた収支メダル情報記録手段37は、メダル貸出手段28によってメダルMが貸し出された際に、その貸出メダル枚数を加算した収支メダル情報を、外部記憶媒体4に記録されたカードIDに対応付けてデータベース12Bの収支メダル情報管理部38に記録する処理を実行する。
【0070】
また、各種メダルゲーム装置39には、外部記憶媒体4に記憶されているカードIDの読込を実行する外部記憶媒体処理部(カードリーダ)40、およびデータベース12Bの収支メダル情報管理部38に記録されている当該カードIDに対応する収支メダル情報を更新する収支メダル情報更新手段41が備えられている。この各種メダルゲーム装置39は、外部記憶媒体処理部(カードリーダ)40によって外部記憶媒体4のカードIDが読み込まれなければ、ゲームが開始されないように制御されている。
【0071】
収支メダル情報更新手段41は、外部記憶媒体4が投入された状態でゲームが実行された際に、ゲーム結果に応じてデータベースに記録されている収支メダル情報を更新する処理を実行する。すなわち、この収支情報更新手段41は、各種メダルゲーム装置39内に備えられている投入メダルカウンタ、払出メダルカウンタ等により検出された投入メダル枚数および払出メダル枚数に基づく収支結果を、収支メダル情報管理部38に記録されている当該カードIDに対応する収支メダル情報に反映させる。
【0072】
なお、外部記憶媒体処理部40は、カードリーダ/ライタであってもよく、この場合、収支メダル情報記録手段39によって外部記憶媒体4の記憶領域内に収支メダル情報を記録することができる。したがって、このような形態では、各種メダルゲーム装置37は、ネットワーク14を介して各メダル貸出/預入装置1やサーバ端末13Bとデータ通信可能に接続されている必要はない。
【0073】
一方、メダル貸出/預入装置1Bの制御部19Bに備えられた貸出メダルクレジット返却手段32Bは、遊戯者からの貸出メダルのクレジット返却要求に応じて、貸出メダル情報管理部35に記録された当該カードIDに対応する貸出メダル情報、および収支メダル情報管理部38に記録された当該カードIDに対応する収支メダル情報を参照し、返却メダル計数手段31によって計数された返却メダル枚数、または預入メダル情報管理部36Aに記録されている預入メダル枚数から貸出メダル情報の貸出メダル枚数を上限としてその枚数に相当するクレジットを返却するが、遊戯者により入力されたクレジット返却希望メダル枚数が収支メダル情報の収支メダル枚数を超過している場合には、その超過分のクレジット返却を実行しないようになっている。この貸出メダルクレジット返却手段32Bによってクレジット返却が実行された際には、そのクレジット返却に応じて貸出メダル情報管理部35に記録された貸出メダル情報、収支メダル情報管理部38に記録された収支メダル情報、ならびに預入メダル情報管理部36に記録された預入メダル情報を更新する処理が実行される。
【0074】
例えば、外部記憶媒体4(X)を所有する遊戯者(X)が、メダル単価10円に設定された店舗内でメダル貸出/預入装置1Bを介して3000円分のメダルMを借り入れた場合、貸出メダル情報管理部35に貸出メダルとして300枚が記録されるとともに、収支メダル情報管理部38に収支メダル情報として+300枚が記録される。その後、その借り入れた300枚のメダルMを用いてメダルゲーム装置39で遊戯した結果、所持していたメダルMを全て使い切ってしまった場合、収支メダル情報管理部38に記録されている収支メダル情報が±0枚に更新される。したがって、基本的には禁止となっているが、この遊戯者(X)の知人である遊戯者(Y)が、同店舗内で5,000円分のメダルMを借り入れ、そのメダルMを用いて各種メダルゲーム機39を遊戯した結果、大当り当選などにより8000円分のメダルの払出を受け、その一部の3000円分のメダルを遊戯者(X)に譲渡したとしても、遊戯者(X)が所有する外部記憶媒体4(X)のカードIDに対応付けられた収支メダル枚数が±0枚であるため、この遊戯者(X)は貸出メダルのクレジット返却を受けることはできない。
【0075】
また、遊戯者(X)が遊戯者(Y)から譲渡された3000円分のメダルを用いてメダルゲーム機39で遊戯し続けることも考えられるが、この場合、遊戯者(X)がメダルゲーム39にメダルMを投入する毎に、遊戯者(X)の収支メダル枚数が±0からマイナスに転じて減算されていく。本実施形態に係るメダル貸出/預入システムでは、収支メダル
枚数がマイナスである場合には、メダルゲーム機39で大当りなどによるメダルMの払出が発生したとしても、収支メダル枚数が加算されないように制御することが可能である。これにより、遊戯者(X),(Y)間におけるクレジット返却を目的としたメダル譲渡をより確実に防止することができる。
【0076】
以上のように、本実施形態に係るメダル貸出/預入システムによれば、各遊戯者の収支メダル情報を外部記憶媒体4のカードIDに対応付けて管理するとともに、遊戯者からの貸出メダルのクレジット返却要求があった際に、その要求されたクレジット返却希望メダル枚数が収支メダル枚数を超過している場合には、その超過分のクレジット返却を実行しないように制御されている。これにより、上述した第1実施形態と同様の効果が得られることはもとより、遊戯者間におけるクレジット返却を目的としたメダル譲渡を抑制することができるので、貸出メダルのクレジット返却を用いた換金に関する不正行為を効果的に防止することができる。
【0077】
なお、上述した第3実施形態の別の構成例として、データベース12Bに記録されている各種メダル情報を外部記憶媒体4の記憶領域に記録するようにしてもよい。この場合、カードリーダ17の代わりにカードリーダ/ライタを配設し、該カードリーダ/ライタを介して貸出メダル情報記録手段30および貸出メダルクレジット返却手段32Bによる貸出メダル情報の記録・更新処理、収支メダル情報記録手段37および収支メダル情報更新手段41による収支メダル情報の記録・更新処理、ならびに預入メダル情報記録手段33および再遊戯メダル払出手段34による預入メダル情報の記録・更新処理が実行される。この構成例では、サーバ端末13Aは不要であり、また、各メダル貸出/預入装置1Bは、必ずしもネットワーク14を介して通信可能に接続されている必要はない。
【0078】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態に係るメダル貸出/預入装置の外観を概略的に示す正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るメダル貸出/預入装置の変形例を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るメダル貸出/預入システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るメダル貸出/預入システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るメダル貸出処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態に係るメダル返却処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態に係るメダル貸出/預入システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るメダル貸出/預入システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るメダル貸出/預入システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係るメダル貸出/預入システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【符号の説明】
【0080】
1,1A,1B・・・メダル貸出/預入装置
2a・・・硬貨投入口
2b・・・紙幣口
3・・・電子マネーカードスロット
4・・・外部記憶媒体(メダル情報カード)
5・・・カードスロット
6・・・テンキー
7・・・操作ボタン
8・・・メダル貸出口
9・・・メダル返却口
10・・・モニタ
11・・・硬貨返却口
12,12A,12B・・・データベース
13,13A,13B・・・サーバ端末
14・・・ネットワーク
15・・・紙幣検出部
16・・・硬貨検出部
17・・・カードリーダ(カードR/W)
18・・・操作入力部
19,19A・・・制御部
20・・・CPU
21・・・ROM
22・・・RAM
23・・・メダル貸出部
24・・・メダル預入部
25・・・通信部
26・・・表示部
27・・・外部記憶媒体処理手段
28・・・メダル貸出手段
29・・・外部記憶媒体発行手段
30,30A・・・貸出メダル情報記録手段
31・・・返却メダル計数手段
32,32A・・・貸出メダルクレジット返却手段
33,33A・・・預入メダル情報記録手段
34,34A・・・再遊戯メダル収支手段
35,35A・・・貸出メダル情報管理部
36,36A・・・預入メダル情報管理部
37・・・収支メダル情報記録手段
38・・・収支メダル情報管理部
39・・・メダルゲーム装置
40・・・外部記憶媒体処理部
41・・・収支メダル情報更新手段
C・・・硬貨
B・・・紙幣
E・・・電子マネーカード
M・・・メダル(遊戯媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯者による遊戯媒体投入によってゲーム進行が実行され、実行結果に応じて前記遊戯媒体を払い出す各種遊戯媒体ゲーム機とともに店舗内に設置され、前記遊戯者に対して前記遊戯媒体の貸出/預入を実行する貸出/預入装置であって、
前記遊戯者によるクレジットの投入に応じて、そのクレジットに対応する数量分の遊戯媒体を前記遊戯者に貸し出す遊戯媒体貸出手段と、
前記遊戯媒体貸出手段によって貸し出された貸出遊戯媒体情報を記憶装置に記録する貸出遊戯媒体情報記録手段と、
前記遊戯者による前記遊戯媒体の返却に応じて、その返却された遊戯媒体の数量を計数する返却遊戯媒体計数手段と、
前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記貸出遊戯媒体情報を更新する貸出遊戯媒体クレジット返却手段と、
前記返却遊戯媒体数量のうち、前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段による返却を受けなかった分の遊戯媒体数量を預入遊戯媒体情報として前記記憶媒体に記録する預入遊戯媒体情報記録手段と
を備えていることを特徴とする遊戯媒体貸出/預入装置。
【請求項2】
少なくとも固有の遊戯者IDが記録された遊戯者ID認識媒体の読込を実行する遊戯者ID認識媒体処理手段をさらに備え、
前記貸出遊戯媒体情報記録手段は、前記貸出遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、
前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段は、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記遊戯者IDの前記貸出遊戯媒体情報を更新し、かつ、
前記預入遊戯媒体情報記録手段は、前記預入遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録する請求項1に記載の遊戯媒体貸出/預入装置。
【請求項3】
前記貸出遊戯媒体情報記録手段は、貸出遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した貸出ポイント情報とともに、該貸出遊戯媒体が貸し出された店舗情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、
前記預入遊戯媒体情報記録手段は、預入遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した預入ポイント情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体記憶媒体に記録し、かつ、
前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段は、前記記憶媒体から前記遊戯者IDに対応付けられた当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報および前記預入ポイント情報を参照し、前記返却遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて変換した共通の価値のポイント数または前記当該店舗の前記預入ポイント数から、前記当該店舗の前記貸出ポイント数を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報を更新する請求項1または2に記載の遊戯媒体貸出/預入装置。
【請求項4】
前記貸出遊戯媒体情報記録手段は、貸出遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した貸出ポイント情報とともに、該貸出遊戯媒体が貸し出された店舗情報を前記外部記憶媒体に記録し、
前記預入遊戯媒体情報記録手段は、預入遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した預入ポイント情報を前記外部記憶媒体に記録し、かつ、
前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段は、前記外部記憶媒体から当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報および前記預入ポイント情報を参照し、前記返却遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて変換した共通の価値のポイント数または前記当該店舗の前記預入ポイント数から、前記当該店舗の前記貸出ポイント数を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報を更新する請求項1または2に記載の遊戯媒体貸出/預入装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された前記遊戯媒体貸出/預入装置および前記各種遊戯媒体ゲーム機を有する遊戯媒体貸出/預入システムであって、
前記各種遊戯媒体ゲーム機は、前記記憶媒体とネットワークを介して通信可能に接続されるとともに、前記外部記憶媒体の読込を実行する外部記憶媒体処理部と、前記外部記憶媒体処理部に前記外部記憶媒体が投入された状態でゲームが実行された際に、ゲーム結果に応じて前記記憶媒体に記録されている前記収支遊戯媒体情報を更新する収支遊戯媒体情報更新手段とを備え、
前記遊戯媒体貸出/預入装置は、前記遊戯媒体貸出手段によって遊戯媒体が貸し出された際に、その貸出遊戯媒体数量を加算した収支遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録する収支遊戯媒体情報記録手段をさらに備え、かつ、
前記貸出遊戯媒体クレジット返却手段は、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報および前記収支遊戯媒体情報を参照し、前記遊戯者により入力された返却希望遊戯媒体数量が前記収支遊戯媒体情報の収支遊戯媒体数量を超過している場合には、その超過分の返却を実行しないことを特徴とする遊戯媒体貸出/預入システム。
【請求項6】
遊戯者による遊戯媒体の投入に応じてゲームが実行される各種遊戯媒体ゲーム機が設置された店舗内で、前記遊戯者に対して前記遊戯媒体の貸出/預入をコンピュータにより実行する遊戯媒体貸出/預入方法であって、
前記遊戯者によるクレジットの投入に応じて、そのクレジットに対応する数量分の遊戯媒体を前記遊戯者に貸し出す遊戯媒体貸出ステップと、
前記遊戯媒体貸出ステップによって貸し出された貸出遊戯媒体情報を記憶媒体に記録する貸出遊戯媒体情報記録ステップと、
前記遊戯者による前記遊戯媒体の返却に応じて、その返却された遊戯媒体の数量を計数する返却遊戯媒体計数ステップと、
前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記貸出遊戯媒体情報を更新する貸出遊戯媒体返却ステップと、
前記返却遊戯媒体数量のうち、前記貸出遊戯媒体返却ステップによる返却を受けなかった分の遊戯媒体数量を預入遊戯媒体情報として前記記憶媒体に記録する預入遊戯媒体情報記録ステップと
を含むことを特徴とする遊戯媒体貸出/預入方法。
【請求項7】
少なくとも固有の遊戯者IDが記録された外部記憶媒体の読込を実行する外部記憶媒体処理ステップをさらに含み、
前記貸出遊戯媒体情報記録ステップは、前記貸出遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、
前記貸出遊戯媒体返却ステップは、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報を参照し、前記返却遊戯媒体から前記貸出遊戯媒体情報の貸出遊戯媒体数量を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記遊戯者IDの前記貸出遊戯媒体情報を更新し、かつ、
前記預入遊戯媒体情報記録ステップは、前記預入遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録する請求項6に記載の遊戯媒体貸出/預入方法。
【請求項8】
前記貸出遊戯媒体情報記録ステップは、貸出遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した貸出ポイント情報とともに、該貸出遊戯媒体が貸し出された店舗情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、
前記預入遊戯媒体情報記録ステップは、預入遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて共通の価値のポイント数に変換した預入ポイント情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録し、かつ、
前記貸出遊戯媒体返却ステップは、前記記憶媒体から前記遊戯者IDに対応付けられた当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報および前記預入ポイント情報を参照し、前記返却遊戯媒体数量を当該店舗の遊戯媒体単価に応じて変換した共通の価値のポイント数または前記当該店舗の前記預入ポイント数から、前記当該店舗の前記貸出ポイント数を上限としてその数量に相当するクレジットを返却するとともに、該返却に応じて前記当該店舗の前記貸出遊戯媒体情報を更新する請求項6または7に記載の遊戯媒体貸出/預入方法。
【請求項9】
前記遊戯媒体貸出ステップによって遊戯媒体が貸し出された際に、その貸出遊戯媒体数量を加算した収支遊戯媒体情報を前記遊戯者IDに対応付けて前記記憶媒体に記録する収支遊戯媒体情報記録ステップと、
前記各種遊戯媒体ゲーム機に設置された外部記憶媒体処理部に前記外部記憶媒体が投入された状態でゲームが実行された際に、ゲーム結果に応じて前記記憶媒体に記録されている前記収支遊戯媒体情報を更新する収支遊戯媒体情報更新手段と
をさらに含み、かつ、
前記貸出遊戯媒体返却ステップは、前記遊戯者IDに対応付けられた前記貸出遊戯媒体情報および前記収支遊戯媒体情報を参照し、前記遊戯者により入力された返却希望遊戯媒体数量が前記収支遊戯媒体情報の収支遊戯媒体数量を超過している場合には、その超過分の返却を実行しない請求項6ないし8のいずれかに記載の遊戯媒体貸出/預入方法。
【請求項10】
請求項6ないし9のいずれかに記載された前記遊戯媒体貸出/預入方法を実現させるプログラムが記録されている記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−136888(P2010−136888A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−316079(P2008−316079)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】