遊技機
【課題】筐体の前後方向の厚さを削減するとともに、遊技に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】液晶表示画面５ａに対して平行に設置された円盤３０１〜３０３に配される遊技用の図柄によって遊技を行い、図柄の上下方向を円盤の接線方向としたので、図柄が表示窓４方向にあるときに、図柄の上下が正しい向きに見え、このとき円盤３０１〜３０３の回転により図柄が上下方向に移動するように見えるため、従来の遊技機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、液晶表示画面５ａに対して平行方向に回転する円盤３０１〜３０３により図柄の変動を行うことができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させた遊技機を提供することができる。
【解決手段】液晶表示画面５ａに対して平行に設置された円盤３０１〜３０３に配される遊技用の図柄によって遊技を行い、図柄の上下方向を円盤の接線方向としたので、図柄が表示窓４方向にあるときに、図柄の上下が正しい向きに見え、このとき円盤３０１〜３０３の回転により図柄が上下方向に移動するように見えるため、従来の遊技機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、液晶表示画面５ａに対して平行方向に回転する円盤３０１〜３０３により図柄の変動を行うことができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させた遊技機を提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、円盤を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、遊技用の図柄がそれぞれの周面に配された複数のリールと、これら各リールに対応するように複数設けられ、前記各リールの周面に配された遊技用の図柄のうち、一部の図柄を遊技者が視認可能となるように表示する表示窓と、メダルが投入されていることを条件に、遊技者による操作を検出すると、各リールの回転の開始を要求する信号を出力するスタートスイッチと、遊技者による操作を検出すると、リールの種別に応じて当該リールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、これらスタートスイッチおよびストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転および停止制御を行う制御部と、を備えた遊技機、いわゆるパチスロ機が知られている。通常、このようなパチスロ機では、前記表示窓により表示される図柄の組み合わせに基づいて、入賞か否かが判別され、入賞と判別されるとメダルが払出される（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００２−２３９０７４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、このような従来の遊技機においては、リール周面に遊技用の図柄を配し、筐体前面と平行な軸を中心としてリールを回転させているために、筐体の奥行き（前後方向の厚さ）はリールの直径以上となってしまうという問題があった。
【０００４】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、筐体の前後方向の厚さを削減することができる遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の遊技機は、遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段（例えば、スタートスイッチ６Ｓ）と、前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段（例えば、主制御回路７１、図１９のステップＳ７の処理）と、筐体前面（例えば、液晶表示画面５ａ）に対して垂直な第１の回転軸を中心として回転し、第１の径（例えば、Ｒ１＋Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）と前記第１の径よりも小さい第２の径（例えば、Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）との間の第１の環状領域（例えば、図柄領域３０１ｂ）を有し、前記第１の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第１の円盤（例えば、第１円盤３０１）と、前記第１の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第２の回転軸を中心として回転し、前記第２の径と前記第２の径よりも小さい第３の径（例えば、Ｒ３＋Ｒ４）との間の第２の環状領域（例えば、図柄領域３０２ｂ）を有し、前記第２の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第２の円盤（例えば、第２円盤３０２）と、前記第２の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第３の回転軸を中心として回転し、前記第３の径と前記第３の径よりも小さい第４の径（例えば、Ｒ４）との間の第３の環状領域（例えば、図柄領域３０３ｂ）を有し、前記第３の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第３の円盤（例えば、第３円盤３０３）と、前記第１の環状領域と前記第２の環状領域と前記第３の環状領域とにそれぞれ配された遊技用の複数の図柄のうち、一部の複数の図柄をそれぞれ表示する図柄表示手段（例えば、表示窓４）と、前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、前記図柄表示手段に表示される前記複数の図柄を変動させる図柄変動手段（例えば、主制御回路７１、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３、図２０のステップＳ１２の処理）と、前記第１の円盤と前記第２の円盤と前記第３の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動の停止操作の検出を行う停止操作検出手段（例えば、停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒ）と、前記停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と、に基づいて、該当する前記円盤により列表示される遊技用の図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段（例えば、主制御回路７１、図２０のステップＳ１３の処理）と、を備え、前記第１の環状領域、前記第２の環状領域および前記第３の環状領域に配された前記遊技用の図柄の天地方向を、それぞれ前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の接線方向と平行となるように配したことを特徴とした構成を有している。
【０００６】
ここで、前記図柄の天地方向とは、図柄の正規の向きに対して、上下を示す方向である。より詳しくは、図柄形成時の上部中心点と、下部中心点と、を結ぶ直線の方向を、天地方向とする。また、言うまでもないが、前記径とは、半径のことを指し、後述する外径とは、直径のことを指す。
【０００７】
この構成により、筐体前面に対して平行に設置された円盤に配される遊技用の図柄によって遊技を行い、遊技用の図柄の天地方向を円盤の接線方向としたので、筐体前面と平行な面で回転している円盤上の図柄の上下が正しい向きに見えるとき、図柄が円盤の中心から水平方向にあり、このとき円盤の回転により図柄が上下方向に移動するように見えるため、従来の遊技機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、従来の筐体前面に対して垂直方向に回転するリールによる動作を、筐体前面に対して平行方向に回転する円盤により動作させることができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【０００８】
また、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記第１の環状領域に配された遊技用の図柄、前記第２の環状領域に配された遊技用の図柄および前記第３の環状領域に配された遊技用の図柄の前記天地方向は、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の回転方向に対して、全て同一方向となるように配され、前記図柄表示手段は、前記遊技用の図柄の変動が停止されたとき、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の中心から同一の略水平方向に形成される扇状の領域にある前記遊技用の複数の図柄をそれぞれ表示することを特徴とした構成を有している。
【０００９】
この構成により、３つの円盤上の図柄が回転方向に対して全て同一方向に配され、中心から同一の略水平方向に形成される扇状の領域にある図柄が表示されるので、３つの円盤全ての図柄方向を同一に見せるとともに、３列の図柄列をまとまって見せることができ、遊技者に遊技を行いやすくさせることができる。すなわち、図柄の方向が異なると、ある列だけ図柄が逆さまに見えてしまうという問題があり、また、図柄の表示領域が中心から同一方向にないと、３列の図柄列が離れてしまい、図柄列が見にくく、遊技が行いにくくなってしまうため、このような問題を解決することができる。
【００１０】
さらに、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記筐体前面に対して垂直な第４の回転軸を中心として回転し、遊技演出を行う演出用円盤（例えば、演出用円盤１０３ａ、１０３ｂ）を有し、遊技に関連する遊技情報を表示する遊技情報表示手段（例えば、遊技用表示窓１０４ａ、１０４ｂ）と、前記遊技情報報知手段に報知させる遊技情報を制御する遊技情報報知制御手段（例えば、副制御回路７２）と、を備え、前記遊技情報表示制御手段は、前記内部当籤役決定手段により所定の内部当籤役が決定されたとき、前記遊技用円盤を回転させ、前記遊技情報表示手段に遊技情報を表示させることを特徴とした構成を有している。
【００１１】
この構成により、遊技用の前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤と同一方向の平面で回転する演出用円盤を用いて、遊技に関連する演出を行うことができるので、装置の奥行きを薄型化して、省スペース化を計ったまま遊技の演出を行うことができる。また、演出用円盤が筐体前面に対して平行方向に回転し、従来とは異なる方向に動作して演出を行うので、新鮮みのある演出を行うことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、筐体前面に対して平行に設置された円盤に配される遊技用の図柄によって遊技を行い、遊技用の図柄の上下方向を円盤の接線方向としたので、筐体前面と平行な面で回転している円盤の中心から、図柄が水平方向にあるときに、図柄の上下が正しい向きに見え、このとき円盤の回転により図柄が上下方向に移動するように見えるため、従来の遊技機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、従来の筐体前面に対して垂直方向に回転するリールによる動作を、筐体前面に対して平行方向に回転する円盤により動作させることができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させた遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
以下、本発明の実施の形態に係る遊技機について、図面を用いて説明する。
【００１４】
（第１の実施の形態）
図１は、本発明の実施の一形態における遊技機の外観を示す斜視図である。この遊技機は、いわゆる「パチスロ機」である。パチスロ機１は、コイン、メダル、遊技球またはトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【００１５】
図１に示すように、パチスロ機１の全体を形成しているキャビネット２（筐体に含まれる）の正面には、略垂直面としてのパネル表示部２ａが形成されている。このパネル表示部２ａの前面には、液晶表示装置５により表示される矩形の液晶表示画面（以下、表示画面ともいう）５ａが設けられ、この表示画面５ａに液晶表示することができ、かつ液晶の奥側に重ねて配置された円盤（第１円盤３０１、第２円盤３０２、第３円盤３０３（図２参照）に相当する）を透過表示できるようになっている。表示画面５ａには、後述する有効ライン８ａ〜８ｅ、扇形の表示窓４、遊技に関する情報、あるいはアニメーション等による各種の演出が表示されるようになっている。
【００１６】
表示画面５ａの左側には、表示窓４が設けられている。表示窓４には、有効ラインとして水平方向にセンターライン８ｃ、斜め方向にトップライン８ｂ、ボトムライン８ｄ、クロスダウンライン８ａおよびクロスアップライン８ｅ（図３参照）が設けられている。
【００１７】
これらの有効ラインは、後述する１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３を操作すること、あるいはメダル投入口２２にメダルを投入することにより、それぞれ１本、３本、５本が設定される。どの有効ラインが設定されたかは、後で説明するＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃが点灯されることで認識される。
【００１８】
ここで、有効ライン８ａ〜８ｅは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役（例えば、後述の「チェリーの小役」）に対応する１つの図柄（例えば、後述の"チェリー"）がセンターライン８ｃに対応する所定の位置（例えば、表示窓４内の左中段の位置）に停止表示されること、または所定の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
【００１９】
キャビネット２の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた３つの円盤３０１〜３０３が回転自在に縦一列に設けられている（図４参照）。前述したように、各円盤の図柄は表示窓４を透して目視できるようになっている。各円盤は、定速（例えば８０回転／分）で回転するようになっている。
【００２０】
前述の液晶表示画面５ａの領域外で、表示窓４の左側には、１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、クレジット表示部１９が設けられている。
【００２１】
１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃは、１つのゲームを行うために賭けられたメダルの数（以下「ＢＥＴ数」という）に応じて点灯する。
【００２２】
１−ＢＥＴランプ９ａは、ＢＥＴ数が"１"で１本の有効ラインが設定されたときに点灯する。２−ＢＥＴランプ９ｂは、ＢＥＴ数が"２"で３本の有効ラインが設定されたときに点灯する。最大ＢＥＴランプ９ｃは、ＢＥＴ数が"３"で全て（５本）の有効ラインが設定されたときに点灯する。
【００２３】
クレジット表示部１９は、７セグメントＬＥＤからなり、貯留（クレジット）されているメダルの枚数を表示する。前記貯留されているメダルは、遊技者がゲームで獲得し、払出されるべきものを、後述するＣ／Ｐスイッチ１４の操作により機内に貯留されたものである。この貯留されているメダルの枚数は、所定の記憶領域に記憶されている。
【００２４】
表示窓４の右側には、いわゆる当り表示ランプとしてのＷＩＮランプ（図１７の１７）、払出表示部（図１７の１８）およびボーナス遊技情報表示部（図１７の２０）が設けられている。
【００２５】
ＷＩＮランプ１７は、所定の役、例えば「ビッグボーナス（以下、ＢＢと記す）」に当籤した場合に所定の確率で点灯する。ここで、ＢＢおよび「レギュラーボーナス（以下、ＲＢと記す）」を総称して、以下単に「ボーナス」という。ＢＢおよびＲＢの詳細については、後述する。
【００２６】
払出表示部１８は、７セグメントＬＥＤからなり、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。ボーナス遊技情報表示部２０は、７セグメントＬＥＤからなり、後で説明するＲＢ遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【００２７】
液晶表示画面５ａの下方には、水平面の台座部１０が形成されている。台座部１０の前側には未使用のスペースがあって、遊技に関する展示物、演出物あるいは遊技者の荷物を載置可能となっている。台座部１０の右側には、メダル投入ロ２２が設けられており、台座部１０の左側には、操作キー２４、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３が設けられている。
【００２８】
１−ＢＥＴスイッチ１１は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの１枚がゲームに賭けられ、２−ＢＥＴスイッチ１２は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの２枚がゲームに賭けられ、最大ＢＥＴスイッチ１３は、１回の押し操作により、１回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのＢＥＴスイッチ１１、１２、１３を操作することで、前述のとおり、所定の有効ラインが設定される。
【００２９】
操作キー２４は、表示画面５ａに表示された表示画像の選択操作を行うものであり、操作指示を選択する選択ボタン（セレクトキー）、選択した操作を決定する決定ボタン（エンターキー）等で構成される。また、所定の操作を行うことにより、メニュー画面の呼び出し表示を行うものである。
【００３０】
台座部１０の前面部の右寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット（Ｃｒｅｄｉｔ）／払出し（Ｐａｙ）を押しボタン操作で切り換えるＣ／Ｐスイッチ１４が設けられている。このＣ／Ｐスイッチ１４の切り換えにより、クレジットモードまたは払出モードの切り換えが行われる。クレジットモードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、クレジットされる。また、払出モードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、正面下部のメダル払出口１５から払出され、このメダル払出口１５から払出されたメダルは、メダル受け部１６に溜められる。
【００３１】
台座部１０の前面部中央でＣ／Ｐスイッチ１４の左側には、３つの円盤３０１〜３０３の回転をそれぞれ停止させるための３つの停止ボタン７（左停止ボタン７Ｌ、中停止ボタン７Ｃ、右停止ボタン７Ｒに相当する）が設けられている。停止ボタン７の左側には、遊技者の操作により３つの円盤３０１〜３０３を回転させ、表示窓４内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー６が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【００３２】
パネル表示部２ａの上方の左右には、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒが設けられ、その２台のスピーカ２１Ｌ、２１Ｒの間には、表示図柄の組み合わせおよびメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル２３が設けられている。
【００３３】
なお、本実施の形態では、１ゲーム（単位遊技）は、基本的にスタートレバー６が操作されることにより開始し、全ての円盤３０１〜３０３が停止したときに終了する。
【００３４】
また、本実施の形態では、全ての円盤が回転しているときに行われる円盤の停止操作（停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒのいずれかの操作）を「第１停止操作」といい、「第１停止操作」の次に行われる停止操作を「第２停止操作」といい、「第２停止操作」の次に行われる停止操作を「第３停止操作」という。
【００３５】
ここで、図２〜図７により円盤３０１〜３０３について説明する。図２は、本発明の実施の一形態としての円盤機構部の構成を示す断面図である。
【００３６】
図２において、３つの円盤３０１〜３０３は、透明材料からなる板状の支持部材３０４〜３０６に支持されたメインステッピングモータ４９１〜４９３の回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａに取り付けられている。回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａは液晶表示画面５ａに対して垂直に配置され、円盤３０１〜３０３の盤面は、液晶表示画面５ａに対して平行となっている。また、３つの円盤３０１〜３０３の外径（第１円盤の図柄領域３０１ｂの外径、第２円盤の透過領域３０２ｃの外径、第３円盤の透過領域３０３ｃ１の外径に相当する）は同一であって、３つの回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａの軸線は一致している。なお、前記外径は「２（Ｒ１＋Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）」であり、「Ｒ１＝Ｒ２＝Ｒ３」となっている。ここでは、３つの円盤３０１〜３０３の負荷（例えば、重量、厚さ、外径）を均等とし、同一仕様のメインステッピングモータ４９１〜４９３を同一の制御で駆動させている。また、３つの円盤３０１〜３０３は、液晶表示画面５ａから筐体の奥へ向けて第３円盤３０３、第２円盤３０２、第１円盤３０１の順に重ねて設けられている。したがって、筐体の円盤機構部の厚さは、メインステッピングモータ４９１〜４９３の仕様と円盤３０１〜３０３および支持部材３０４〜３０６の厚さによって規定されることになる。
【００３７】
第１円盤３０１は、回転軸４９１ａを中心とした円形の非透過領域３０１ａ（３０１ａ１、３０１ａ２、３０１ａ３に相当する）と、非透過領域３０１ａの周縁の環形の図柄領域３０１ｂと、を有し、透過領域を有していない（図７参照）。ここで、非透過領域３０１ａの径は「２（Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）」であり、図柄領域３０１ｂの幅は「Ｒ１」である。
【００３８】
第２円盤３０２は、回転軸４９２ａを中心とした円形の非透過領域３０２ａ（３０２ａ１、３０２ａ２に相当する）と、非透過領域３０２ａの周縁の環形の図柄領域３０２ｂと、図柄領域３０２ｂの周縁の環形の透過領域３０２ｃと、を有している（図６参照）。ここで、非透過領域３０２ａの径は「２（Ｒ３＋Ｒ４）」であり、図柄領域３０２ｂの幅は「Ｒ２」であり、透過領域３０２ｃの幅は「Ｒ１」である。
【００３９】
第３円盤３０３は、回転軸４９３ａを中心とした円形の非透過領域３０３ａと、非透過領域３０３ａの周縁の環形の図柄領域３０３ｂと、図柄領域３０３ｂの周縁の環形の透過領域３０３ｃ（３０３ｃ１、３０３ｃ２に相当する）と、を有している（図５参照）。ここで、非透過領域３０３ａの径は「２Ｒ４」であり、図柄領域３０３ｂの幅は「Ｒ３」であり、透過領域３０３ｃの幅は「Ｒ１＋Ｒ２」である。
【００４０】
なお、非透過領域３０１ａ、３０２ａ、３０３ａは、例えば、不透明な樹脂材料で形成されるか、あるいは透明または半透明の樹脂材料で形成された後に着色されたものである。また、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂは、例えば、透明または半透明の樹脂材料で形成されたものである。図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの表面（液晶表示画面５ａに対向する面）には、全周にわたって後述する２１個の図柄（図４参照）が等間隔で配置されている。また、透過領域３０２ｃ、３０３ｃは、透明または半透明の樹脂材料で形成されたものである。また、３つの円盤３０１〜３０３は同一材料で一体形成してもよい。あるいは異なる材料で形成してもよい。
【００４１】
そして、図柄領域の外径は、第３円盤３０３の画像領域３０３ｂ、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂ、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂの順に大きくなっている。また、３つの図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの幅は同一（Ｒ１＝Ｒ２＝Ｒ３）となっている。第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂと液晶表示画面５ａの間には、同一幅の第２円盤３０２の透過領域３０２ｃおよび第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ１が介在し、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂと液晶表示画面５ａの間には、同一幅の第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ２が介在しているため、液晶表示画面５ａ上の表示窓４には、第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ１および第２円盤３０２の透過領域３０２ｃを介して第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂが透過表示され、第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ２を介して第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂが透過表示されるとともに、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂが透過表示されることになる。
【００４２】
また、３つの円盤３０１〜３０３の回転位置（図柄位置）を検出するため、３つの支持部材３０４〜３０６におけるメインステッピングモータ４９１〜４９３の取り付け面には、例えば発光部と受光部を備えた反射式のフォトセンサ５０ａ、５０ｂ、５０ｃが設けられている。一方、３つの円盤３０１〜３０３の非透過領域３０１ａ、３０２ａ、３０３ａの裏面（前記取り付け面との対向面）には、円盤の回転に応じて前記受光部を遮る位置にスタートインデックスとしての遮蔽片５０ｄ、５０ｅ、５０ｆが設けられている。フォトセンサ５０ａ、５０ｂ、５０ｃは、円盤３０１〜３０３の回転にしたがって遮蔽片５０ｄ、５０ｅ、５０ｆの通過を検出し、パルス信号を発生するようになっている。このパルス信号を基準として、メインステッピングモータ４９１〜４９３の駆動パルス数を計数することにより、計数結果に基づいて遮蔽片５０ｄ、５０ｅ、５０ｆからの変位を検出することができる。
【００４３】
図３は、本発明の実施の一形態としての液晶表示画面５ａに表示された表示窓４を示す図である。
【００４４】
図３に示すように、液晶表示画面５ａにおいて、表示窓４に相当する領域のみ光を透過させることにより、円盤３０１〜３０３の図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの一部を透視可能としている。表示窓４は、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂに配された図柄の３コマ分が透過表示されるよう、略扇形としている。また、表示窓４には、賭け数に応じて前述の有効ライン８ａ〜８ｅが表示されるようになっている。有効ラインのうち、水平方向にセンターライン８ｃが表示され、斜め方向にはトップライン８ｂ、ボトムライン８ｄ、クロスダウンライン８ａ、クロスアップライン８ｅが表示される。
【００４５】
本実施の形態では、環形の図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの左側の一部が表示窓４と重なるよう、表示窓４を透過表示するとともに有効ライン８ａ〜８ｅを表示している。また、表示窓４に表示される図柄の上下方向が揃うよう、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの図柄を配列している。すなわち、円盤上に配置される図柄は、その上下方向（天地方向）を円盤の接線方向と平行となるように配置している。ここで、上下方向とは、文字であるならば、通常配置された場合の上下方向を示す。また、図形であるならば、一般的に配置された場合の上下方向を示す。したがって、表示窓４においては、３つの円盤３０１〜３０３の回転に伴い、３つの図柄列が略上下方向に変動するため、３つのリールの図柄列を変動させるパチスロ機に慣れた遊技者も違和感なく遊技を行うことができる。
【００４６】
図４は、本発明の実施の一形態としての３つの円盤３０１〜３０３の図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂを示す図である。図５は、本発明の実施の一形態としての第３円盤３０３を示す図である。図６は、本発明の実施の一形態としての第２円盤３０２を示す図である。図７は、本発明の実施の一形態としての第１円盤３０１を示す図である。
【００４７】
本実施の形態では、前述のように操作方向（図２参照）の手前から第３円盤３０３、第２円盤３０２、第１円盤３０１の順に３つの円盤が重なり、図柄領域３０３ｂ、図柄領域３０２ｂ、図柄領域３０１ｂの外径が順に大きくなるため、図４に示すように、３つの図柄領域３０３ｂ、３０２ｂ、３０１ｂが同心のリングとして円盤の中心（回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａに相当する）から径方向に広がることになる。なお、３つの図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの図柄同士が重なることはない。
【００４８】
また、図５、図６、図７に示すように、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂ、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂ、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂには、全周にわたって複数種類の図柄が２１個配列された図柄列が形成されている。各図柄には"００"〜"２０"のコードナンバーが付され、後で説明するＲＯＭ３２（図１７参照）に格納（記憶）されている。
【００４９】
３つの図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂのそれぞれには、"赤７"、"ＢＡＲ"、"リプレイ"、"チェリー"、"プラム"、"ベル"および"スイカ"の図柄で構成される図柄列が表されている。３つの円盤３０１〜３０３は、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂが図中矢印方向に移動するように回転駆動される。
【００５０】
なお、前記図柄列は、例えば印刷加工によって図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂに形成されている。ここで、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂは円盤３０１〜３０３の回転軸に対して垂直に配されているため、印刷加工された前記図柄列が遠心力によって剥離することを回避し、パチスロ機１の耐久性を向上させることになる。これに対し、通常の円筒状のリール機構を用いた場合には、図柄列が印刷されたシート状の部材をリールの外周に装着する（例えば、貼着する）ことになるため、リールの回転による遠心力によって前記シート状の部材の端部（継ぎ目部分）がリールから剥離することがあり得る。
【００５１】
次に、図８に図柄組み合わせテーブルを示し、説明する。
【００５２】
パチスロ機１においては、遊技者によりスタートレバー６が操作されると、内部抽籤を行い、内部当籤役（例えば、「ベルの小役」、「リプレイ」、「ＢＢ１」等）を決定する。そして、遊技者の停止操作により、３つの円盤３０１〜３０３を停止させ、遊技者が指定した有効ライン８上に、上記内部当籤役に対応する図柄組み合わせが停止表示されれば、表示役の成立となる。
【００５３】
ここで、表示役のうち、特に、内部当籤役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのあるものを「入賞役」とする。内部当籤役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのないものは、「当籤役の成立」とする。
【００５４】
図８に示すように、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"チェリー−ＡＮＹ−ＡＮＹ"（ＡＮＹはどの図柄でもよい）が並ぶことにより、「チェリーの小役」に入賞し、メダル投入枚数が"１"または"２"の場合には、１５枚のメダルが払出され、メダル投入枚数が"３"の場合には、４枚のメダルが払出される。なお、投入枚数が３枚である、すなわち、有効ラインが５本設定されている場合に、チェリーが表示窓４の左の上段または下段に表示されると、２つの有効ライン上で成立することとなるので、８枚（４枚×２）のメダルの払出しが行われる。
【００５５】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ベル−ベル−ベル"が並ぶことにより、「ベルの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、１５枚のメダルが払出される。
【００５６】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"スイカ−スイカ−スイカ"が並ぶことにより、「スイカの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、８枚のメダルが払出される。
【００５７】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"プラム−プラム−プラム"が並ぶことにより、「プラムの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、４枚のメダルが払出される。
【００５８】
上記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」、「プラムの小役」を「小役」と総称する場合もある。
【００５９】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"リプレイ−リプレイ−リプレイ"が並ぶことにより、「リプレイ」が成立する。「リプレイ」が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、「リプレイ」は、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる表示役である。
【００６０】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"赤７−赤７−赤７"が並ぶことにより、「ＢＢ１」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「ＲＢ遊技状態」（より具体的には、ＢＢ１作動中フラグが"オン"となり、ＲＢ作動時処理によりＲＢ遊技状態）となる。遊技状態については、後述する。
【００６１】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ"が並ぶことにより、「ＢＢ２」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「ＲＢ遊技状態」（より具体的には、ＢＢ２作動中フラグが"オン"となり、ＲＢ作動時処理によりＲＢ遊技状態）となる。
【００６２】
また、上記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」、「プラムの小役」、「リプレイ」、「ＢＢ１」および「ＢＢ２」に係る図柄の組み合わせ以外の図柄の組み合わせが表示されると、「ハズレ」が成立する。
【００６３】
次に、図９にボーナス作動時テーブルを示し、説明する。ボーナス作動時テーブルには、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が記載されている。
【００６４】
図９に示すように、表示役「ＢＢ１」が成立し、ＢＢ１作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"ＢＢ１作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"４６５"を設定する。
【００６５】
また、表示役「ＢＢ２」が成立し、ＢＢ２作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"ＢＢ２作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"３５０"を設定する。
【００６６】
さらに、ボーナス作動監視処理により、ＲＢ作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"ＲＢ作動中フラグ"をたて、遊技可能回数カウンタに"１２"を、入賞可能回数カウンタに"８"を設定する。
【００６７】
ここで、遊技状態について説明する。遊技状態とは、そのゲームあるいは何回かのゲームの間の遊技状態を示すもので、基本となる「一般遊技状態」と、遊技者に有利な「ＲＢ遊技状態」とがある。
【００６８】
「ＲＢ遊技状態」とは、内部抽籤の際にメダルを獲得できる当籤役に当籤しやすい内部抽籤テーブルが選択される遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。「内部抽籤テーブル」については、後述する。
【００６９】
また、「ＲＢ遊技状態」は終了条件が規定されている。本実施の形態においては、１回の「ＲＢ遊技状態」において可能な最大のゲーム数（これを「ＲＢ遊技可能回数」という）は、１２回である。また、この「ＲＢ遊技状態」において、メダルの払出しが行われる入賞役を成立させることができる回数（これを「ＲＢ入賞可能回数」という）は、８回までである。すなわち、この「ＲＢ遊技状態」は、ゲーム数が１２回に達するか、または入賞役の成立回数が８回に達した場合に終了する。
【００７０】
さらに、「ＲＢ遊技状態」は、ボーナス中（具体的には、ＢＢ１またはＢＢ２作動中フラグが"オン"の状態のとき）に発生する遊技状態であるが、ボーナスの終了条件も規定されている。本実施の形態においては、ボーナスを終了させる払出枚数が、ＢＢ１作動中には"４６５"枚、ＢＢ２作動中には"３５０"枚と規定されている。すなわち、ボーナス（ＢＢ１またはＢＢ２作動中フラグが"オン"の状態）は、払出枚数が"４６５"枚（ＢＢ１作動中フラグが"オン"の状態）または"３５０"枚（ＢＢ２作動中フラグが"オン"の状態）に達した場合に終了する。
【００７１】
また、上記のように「一般遊技状態」とは、遊技者に有利な特典がない基本的な遊技状態である。
【００７２】
さらに、「一般遊技状態」において、「ＢＢ１」（ボーナスの作動に係る内部当籤役）に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「ＢＢ１」の図柄組み合わせが表示させられなかった場合、内部当籤した「ＢＢ１」を次回以降のゲームに持ち越す。「ＢＢ１」に内部当籤すると、「ＢＢ１」の図柄の組み合わせが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「ＢＢ１」を「持越役」として記憶する。「ＢＢ１」が「持越役」として記憶されている間、「持ち越し状態」が継続する。
【００７３】
同様に、「一般遊技状態」において、「ＢＢ２」（ボーナスの作動に係る内部当籤役）に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「ＢＢ２」の図柄組み合わせが表示させられなかった場合も、内部当籤した「ＢＢ２」を次回以降のゲームに持ち越し、「ＢＢ２」の図柄の組み合わせが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「ＢＢ２」を「持越役」として記憶する。「ＢＢ２」が「持越役」として記憶されている間も、「持ち越し状態」が継続する。
【００７４】
ここで、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"に更新されてから"オフ"に更新されるまでのＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）とＲＢ作動中フラグとの関係について説明する。ＢＢ（「ＢＢ１」または「ＢＢ２」）が成立した場合に、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"に更新される。このＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"に更新されたことを契機にＲＢ作動中フラグが"オン"に更新される。そして、遊技可能回数が"０"になるか、または入賞可能回数が"０"になると、ＲＢ作動中フラグが"オフ"に更新される。ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されるまでＲＢ遊技状態となる。
【００７５】
ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新される条件を充足した場合に、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されるが、このＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されたことを契機にＲＢ作動中フラグが"オフ"に更新される。したがって、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"であるときは、ＲＢ作動中フラグが"オン"に更新される。すなわち、ＢＢ（「ＢＢ１」または「ＢＢ２」）成立後は、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されるまでＲＢ遊技状態となる。
【００７６】
ここで、「ＢＢ１」が「持越役」として持ち越されている状態を、ＢＢ１内部当籤状態（ＢＢ１持ち越し状態）、「ＢＢ２」が「持越役」として持ち越されている状態を、ＢＢ２内部当籤状態（ＢＢ２持ち越し状態）ともいう。
【００７７】
次に、図１０に内部抽籤テーブル決定テーブルを示し、説明する。これは、内部抽籤処理において、遊技状態に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定するために用いられる。
【００７８】
すなわち、内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて選択する内部抽籤テーブルと、その内部抽籤テーブルを用いて何回まで抽籤を行うかを示す抽籤回数と、が規定されたものである。ここで、抽籤回数とは、内部抽籤処理に先立って取得された乱数値と、当籤番号ごとに設定された上限値および下限値を用いて行われる抽籤処理の回数を示している。内部当籤役は、この内部抽籤処理により求められる当籤番号にしたがって決定されることになる。
【００７９】
図１０に示すように、一般遊技状態では、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"７"が決定される。また、ＲＢ遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"４"が決定される。
【００８０】
次に、図１１、図１２に内部抽籤テーブルを示し、説明する。図１１は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、図１２は、ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルである。これは、内部抽籤処理において、当籤番号と投入枚数に基づいて抽籤値を取得するために用いられる。
【００８１】
図１１、図１２に示すように、内部抽籤テーブルには、当籤番号と、この当籤番号ごとに投入枚数にしたがった抽籤値となる乱数値の下限値と上限値が示されている。各抽籤値の幅を"６５５３６"で除したものが、該当する内部当籤役の当籤確率となる。いずれの当籤番号の乱数値幅にも該当しない範囲は、"ハズレ"となる。また、本実施の形態では、「一般遊技状態用内部抽籤テーブル」、「ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブル」を、それぞれの遊技状態に応じて用いる。
【００８２】
図１１は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態で用いられる。また、ここでは、投入枚数ごとに当籤番号と、抽籤値の下限値と上限値と、が対応付けられている。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"１"〜"７"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤値の下限値と上限値との範囲内にもないときには、当籤番号は"０"となる。
【００８３】
図１２は、ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルは、ＲＢ遊技状態で用いられる。このＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"１"〜"４"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤値の下限値と上限値との範囲内にもないときには、当籤番号は"０"となる。
【００８４】
また、このＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「ベル」の乱数値範囲の幅が一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比較して広くなっており、「ベル」に当籤しやすくなっている。すなわち、メダルが獲得しやすくなっている。
【００８５】
ここで、内部抽籤テーブルは、複数段階（例えば、６段階）設けられた設定値（設定）ごとに設けられるが、設定値ごとの内部抽籤テーブルは省略する。設定値は、基本的に遊技店側が設定（選択）する値であり、設定値に応じて遊技における遊技者の有利さの度合い（例えば、出玉率、役の内部当籤確率など）が異なるようになっている。実際には、設定値として"１"〜"６"を設けるようにしている。そして、「ＢＢ１」などの役に内部当籤する確率が、設定値の間で異なるようにしている。また、全ての設定値ごとに遊技状態に応じた内部抽籤テーブルを用意するのではなく、設定値間で同一の内部抽籤テーブルを共用してもよい。このとき、同一の遊技状態で共用してもよいし、異なる遊技状態で共用することもできる。このような内部抽籤テーブルの設定は、前述の内部抽籤テーブル決定テーブルにより、容易に行うことができる。
【００８６】
次に、図１３に内部当籤役決定テーブルを示し、説明する。内部当籤役決定テーブルは、前述の内部抽籤処理により求められた当籤番号にしたがって内部当籤役を決定するものである。ここで、内部当籤役は、８ビットのビット列で表される。
【００８７】
図１３に示すように、当籤番号が"０"（いずれの当籤番号にも該当しない場合）のときには、いずれの遊技状態においても、内部当籤役"ハズレ"、データ"００００００００"が決定される。
【００８８】
以下、すべての当籤番号において、一般遊技状態、ＲＢ遊技状態ともに、同一の内部当籤役である。ただし、ＲＢ遊技状態においては、当籤番号は、"１"〜"４"までの抽籤しか行わないので、当籤番号"５"〜"８"となることはない。
【００８９】
当籤番号が"１"のときには、内部当籤役"チェリー"が決定され、データ"０００００００１"が格納される。当籤番号が"２"のときには、内部当籤役"ベル"が決定され、データ"００００００１０"が格納される。
【００９０】
当籤番号が"３"のときには、内部当籤役"スイカ"が決定され、データ"０００００１００"が格納される。当籤番号が"４"のときには、内部当籤役"プラム"が決定され、データ"００００１０００"が格納される。当籤番号が"５"のときには、内部当籤役"リプレイ"が決定され、内部当籤役１格納領域にデータ"０００１００００"が格納される。
【００９１】
当籤番号が"６"のときには、内部当籤役"ＢＢ１"が決定され、内部当籤役２格納領域にデータ"００１０００００"が格納される。当籤番号が"７"のときには、内部当籤役"ＢＢ２"が決定され、内部当籤役２格納領域にデータ"０１００００００"が格納される。
【００９２】
図１４は、本発明の実施の一形態としてのボーナスチェックデータを示す図である。図１４に示すように、ボーナスチェックデータは、８ビットで"０１１０００００"となっている。
【００９３】
ボーナスチェックデータは、内部抽籤処理において、内部当籤役との論理演算（論理積演算）に用いられ、内部当籤役からボーナスデータのみを抽出させるものである。具体的には、ボーナスチェックデータ"０１１０００００"と内部当籤役との論理積演算により、内部当籤役が"００１０００００"および"０１００００００"のとき、ビット５、ビット６の"１"が有効となるので、内部当籤役が「ＢＢ１」および「ＢＢ２」のときのみボーナスデータとして抽出される。
【００９４】
次に、図１５に内部当籤役（または表示役）の格納領域を示し、説明する。この格納領域は、ＲＡＭ３３の所定の記憶領域に割り当てられている。
【００９５】
図１５に示すように、内部当籤役格納領域の各ビット０〜６のそれぞれには、「チェリー」、「ベル」、「スイカ」、「プラム」、「リプレイ」、「ＢＢ１」および「ＢＢ２」が対応付けられている。なお、ビット７は未使用である。
【００９６】
また、表示役格納領域の構成は、この内部当籤役格納領域の構成と同様のものとなっている。
【００９７】
また、内部当籤役格納領域は、内部抽籤処理において、内部当籤役と、以下に示す持越役格納領域の格納データとの論理和が格納されるものである。
【００９８】
次に、図１６に持越役格納領域を示し、説明する。この持越役格納領域も、ＲＡＭ３３の所定の記憶領域に割り当てられている。
【００９９】
図１６に示すように、持越役格納領域の各ビット５〜６のそれぞれには、「ＢＢ１」および「ＢＢ２」が対応付けられている。なお、ビット０〜４、およびビット７は未使用である。
【０１００】
また、持越役格納領域は、内部抽籤処理において、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積と、持越役格納領域の格納データとの論理和が格納されるものである。
【０１０１】
次に、図１７にパチスロ機１の主回路構成を示し、説明する。
【０１０２】
図１７は、パチスロ機１における遊技処理動作を制御する主制御回路７１と、主制御回路７１に電気的に接続する周辺装置（アクチュエータ）と、主制御回路７１から送信される制御信号（コマンド）に基づいて液晶表示装置５およびスピーカ２１Ｌ、２１Ｒ等を制御する副制御回路７２とを含む回路構成を示す。
【０１０３】
主制御回路７１は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ３０を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ３０は、あらかじめ設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うＣＰＵ３１と、記憶手段であるＲＯＭ３２およびＲＡＭ３３を備えている。
【０１０４】
ＣＰＵ３１には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路３４および分周器３５と、抽出（サンプリング）される乱数を発生する乱数発生器３６およびサンプリング回路３７とが接続されている。
【０１０５】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ３０内で、すなわち、ＣＰＵ３１の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器３６およびサンプリング回路３７は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【０１０６】
マイクロコンピュータ３０のＲＯＭ３２には、ＣＰＵ３１の処理に係るプログラム、スタートレバー６を操作（スタート操作）するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる「内部抽籤テーブル」、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が規定された「ボーナス作動時テーブル」、停止ボタンの操作に応じて円盤３０１〜３０３の停止態様を決定するための「停止制御テーブル（図示せず）」、副制御回路７２に送信するための各種制御指令（コマンド、信号）などが記憶されている。
【０１０７】
ＲＡＭ３３には、種々の情報が格納される。例えば、抽出した乱数値、各種フラグ（例えば、ＢＢ１作動中フラグ、ＲＢ作動中フラグ）、メダルのクレジット枚数、遊技状態の情報などが格納される。
【０１０８】
また、副制御回路７２が主制御回路７１へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路７１から副制御回路７２への一方向で通信が行われる。
【０１０９】
マイクロコンピュータ３０からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納しホッパー駆動回路４１の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー（払出しのための駆動部を含む）４０、円盤３０１〜３０３を回転駆動するメインステッピングモータ４９１、４９２、４９３などがある。
【０１１０】
さらに、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３を駆動制御するモータ駆動回路３９およびホッパー４０を駆動制御するホッパー駆動回路４１がＣＰＵ３１の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれＣＰＵ３１から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。なお、モータ駆動回路３９は、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３を任意の速度で回転させる。
【０１１１】
また、マイクロコンピュータ３０が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ６Ｓ、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３、Ｃ／Ｐスイッチ１４、投入メダルセンサ２２Ｓ、円盤停止信号回路４６、円盤位置検出回路５０、払出完了信号回路５１があり、これらもＣＰＵ３１に接続されている。
【０１１２】
スタートスイッチ６Ｓは、スタートレバー６の操作を検出してスタートスイッチ信号を発生する。投入メダルセンサ２２Ｓは、メダル投入口２２に投入されたメダルを検出する。
【０１１３】
ＣＰＵ３１は、投入メダルセンサ２２Ｓがメダル投入口２２に投入されたメダルを検出すると、このメダルをカウントしてＲＡＭ３３に最大５０枚のメダルをクレジットするようになっており、ＣＰＵ３１は、ＲＡＭ３３にクレジットされたメダルを１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３の操作に応じた枚数だけ減算し、有効ライン８ａ〜８ｅを設定し、ＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃを点灯させるようになっている。
【０１１４】
円盤停止信号回路４６は、各停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの操作に応じて停止信号を発生する。円盤位置検出回路５０は、円盤回転センサ（図２の５０ａ、５０ｂ、５０ｃに相当する）からのパルス信号を受けて各円盤上の図柄の位置を検出するための信号をＣＰＵ３１に供給する。払出完了信号回路５１は、メダル検出部４０Ｓの計数値（ホッパー４０から払出されたメダルの枚数）が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【０１１５】
乱数発生器３６は、一定の数値範囲（０〜６５５３５）に属する乱数値を発生し、サンプリング回路３７は、スタートレバー６が操作された後の適宜のタイミングで１個の乱数値をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数値およびＲＯＭ３２内に格納されている内部抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役が決定される。
【０１１６】
円盤３０１〜３０３の回転が開始された後、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３の各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はＲＡＭ３３の所定エリアに書き込まれる。円盤３０１〜３０３の機構部からは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは円盤位置検出回路５０を介してＣＰＵ３１に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、ＲＡＭ３３で計数されている駆動パルスの計数値が"０"にクリアされる。これにより、ＲＡＭ３３内には、各円盤について一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【０１１７】
円盤３０１〜３０３の回転位置と円盤外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル（図示せず）がＲＯＭ３２内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各円盤３０１〜３０３の一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー（図柄位置に相当する）と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
【０１１８】
さらに、ＲＯＭ３２内には、図柄組み合わせテーブル（図８参照）が格納されている。この図柄組み合わせテーブルでは、表示役となる図柄の組み合わせと、表示役のメダル払出枚数と、その表示役を表す表示役判定コードとが対応付けられている。前記図柄組み合わせテーブルは、第１円盤３０１、第２円盤３０２、第３円盤３０３の停止制御時、および全円盤３０１〜３０３の停止後の表示役確認を行う場合に参照される。
【０１１９】
前記乱数サンプリングに基づく抽籤処理（内部抽籤処理）に基づいて、ＣＰＵ３１は、遊技者が停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒを操作したタイミングで円盤停止信号回路４６から送られる円盤停止信号、および選択された「停止制御テーブル」に基づいて、円盤３０１〜３０３を停止制御する信号をモータ駆動回路３９に送る。
【０１２０】
内部当籤後、入賞を示す停止態様となれば、ＣＰＵ３１は、Ｃ／Ｐスイッチ１４により設定されたモードに応じて、ＲＡＭ３３にセットされたクレジットカウンタの更新、または、払出指令信号をホッパー駆動回路４１に供給してホッパー４０から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部４０Ｓは、ホッパー４０から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がＣＰＵ３１に入力される。これにより、ＣＰＵ３１は、ホッパー駆動回路４１を介してホッパー４０の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【０１２１】
次に、図１８に副制御回路７２の構成を示し、説明する。
【０１２２】
図１８に示すように、副制御回路７２は、主制御回路７１からの制御信号に基づいて液晶表示装置５の表示制御、ランプ類（ＢＥＴランプ９ａ〜９ｃ、ＷＩＮランプ１７）やＬＥＤ類（払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０）の点灯制御およびスピーカ２１Ｌ、２１Ｒからの音の出力制御を行う。
【０１２３】
この副制御回路７２は、主制御回路７１を構成する回路基板とは別の回路基板上から構成されており、音・ランプ制御回路７３、演出円盤制御回路１００および画像制御回路８０を備えている。
【０１２４】
画像制御回路８０は、主制御回路７１とシリアルポート７７の間で信号の遣り取りを行うシリアルポート８１と、画像制御ＣＰＵ８２と、画像制御ワークＲＡＭ８３と、画像制御プログラムＲＯＭ８４と、カレンダＩＣ８５と、画像ＲＯＭ８６と、ビデオＲＡＭ８７と、画像制御ＩＣ８８と、制御ＲＡＭ８９とを備えている。
【０１２５】
また、画像制御回路８０は、主制御回路７１と同様に、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器およびサンプリング回路を備えており、画像制御ＣＰＵ８２に接続されている（図示せず）。これらにより乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【０１２６】
乱数サンプリングは、乱数範囲「０〜１２７」、「０〜２５５」などに属する乱数値を発生し、１個の乱数値をサンプリングすることにより行われる。また、乱数サンプリングは、画像制御ＣＰＵ８２でも、行うことができる。
【０１２７】
画像制御ＣＰＵ８２は、画像制御回路８０の全体を制御するコンピュータからなり、主制御回路７１から送信されたコマンドに基づいて、画像制御プログラムＲＯＭ８４内に記憶された制御プログラムにしたがって、演出データ（画像情報、発光パターン情報、音情報を含む）の決定および出力など、各種の処理を行う。
【０１２８】
画像制御ワークＲＡＭ８３は、画像制御プログラムＲＯＭ８４に記憶された画像制御プログラムを画像制御ＣＰＵ８２で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【０１２９】
画像制御プログラムＲＯＭ８４は、液晶表示装置５による表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルが記憶されている（図示せず）。また、画像制御プログラムＲＯＭ８４には、演出識別子決定テーブル、演出データ決定テーブルも記憶されている（図示せず）。
【０１３０】
カレンダＩＣ８５には、時刻情報が記憶されている。
【０１３１】
このカレンダＩＣ８５と画像制御ワークＲＡＭ８３は、電源が"オフ"されたときでもデータを保持するためのバックアップ対象となっている。つまり、画像制御ＣＰＵ８２に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
【０１３２】
画像ＲＯＭ８６は、演出表示等に使用する画像を形成するための画像データ、ドットデータ等を記憶するようになっている。例えば、人物や動物などのキャラクタ、記号、文字、図形などのスプライト画像データ、背景データなどを記憶する。スプライト画像データは、背景画像（バックグランド面）上に重畳して表示させる画像である。
【０１３３】
また、画像ＲＯＭ８６には、パチスロ機１が所定時間使用されないときに表示するデモ映像も記憶されている。
【０１３４】
ビデオＲＡＭ８７は、画像制御ＩＣ８８で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【０１３５】
画像制御ＩＣ８８は、画像制御ＣＰＵ８２で決定された演出内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置５に出力するようになっており、制御ＲＡＭ８９は、画像制御ＩＣ８８に含まれ、画像制御ＩＣ８８が画像を形成するときの各種制御パラメータが記憶される。
【０１３６】
また、画像制御回路８０では、画像制御ＣＰＵ８２が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御ＣＰＵ８２は、決定した演出データに基づいて、音・ランプの種類および出力タイミングを決定する。そして、画像制御ＣＰＵ８２は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路７３にシリアルポート８１を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路７３では、主に、画像制御回路８０から送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる（後述する音量調整制御を除く）。
【０１３７】
音・ランプ制御回路７３は、画像制御回路８０のシリアルポート８１に接続されたシリアルポート７７と、音・ランプ制御ＣＰＵ７４と、プログラムＲＯＭ７５と、ワークＲＡＭ７６と、音源ＩＣ７８と、パワーアンプ７９と、音源ＲＯＭ９１とを備えている。
【０１３８】
音・ランプ制御ＣＰＵ７４は、シリアルポート８１、７７を介して主制御回路７１および画像制御ＣＰＵ８２から送信される制御信号にしたがって音・ランプの出力制御を行うものである。また、音・ランプ制御ＣＰＵ７４には、払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０およびＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃ、ＷＩＮランプ１７が接続されている。音・ランプ制御ＣＰＵ７４は、画像制御回路８０から所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、上記アクチュエータにそれぞれ出力信号を送信する。これにより、それぞれのアクチュエータがコマンドに応じた所定の態様で発光することとなる。
【０１３９】
プログラムＲＯＭ７５は、音・ランプ制御ＣＰＵ７４が実行する制御プログラム等を記憶するものである。ワークＲＡＭ７６は、音・ランプ制御ＣＰＵ７４が前述した制御プログラムを実行するときの一時記憶手段である。
【０１４０】
音源ＲＯＭ９１は、音源を生成するための音源データ等を記憶するものである。音源ＩＣ７８は、画像制御回路８０から送信されたコマンドに基づいて、音源ＲＯＭ９１に記憶された音源等を利用して、音源を生成し、パワーアンプ７９に出力するものである。パワーアンプ７９は、増幅器であり、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒが接続されている。パワーアンプ７９は、音源ＩＣ７８から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ２１Ｌ、２１Ｒから出力させるものである。
【０１４１】
また、音・ランプ制御ＣＰＵ７４には、音量調節部９２が接続されている。音量調節部９２は、遊技場の店員等により操作可能となっており、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御ＣＰＵ７４は、音量調節部９２から送信される入力信号に基づいて、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う（音量調節制御）。
【０１４２】
演出円盤制御回路１００は、画像制御回路８０のシリアルポート８１に接続されたシリアルポート１２１と、演出円盤制御ＣＰＵ１２２と、ワークＲＡＭ１２３と、プログラムＲＯＭ１２４と、演出円盤モータ駆動回路１０５と、演出円盤位置検出回路１０６とを備えている。
【０１４３】
演出円盤制御ＣＰＵ１２２は、ＣＰＵ、入出力ポートを備えている。演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵは、画像制御回路８０から送信される制御信号にしたがって演出用円盤１０３ａの駆動制御を行う。ここで、画像制御回路８０から送信される制御信号は、画像制御回路８０において制御された信号とともに、シリアルポート８１を介して主制御回路７１から送信された制御信号も含む。
【０１４４】
プログラムＲＯＭ１２４は、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵが実行する制御プログラムや演出円盤用の円盤停止テーブル等を記憶するものである。ワークＲＡＭ１２３は、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵが前述した制御プログラムを実行するときの一時記憶手段である。
【０１４５】
演出円盤位置検出回路１０６は、演出円盤用の演出円盤回転センサからのパルス信号を受けて演出用円盤１０３ａ上の図柄の位置を検出するための信号を演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵに供給する。
【０１４６】
演出用円盤１０３ａの回転が開始された後、演出円盤モータ１０２に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値は演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵの所定エリアに書き込まれる。演出用円盤１０３ａからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは演出円盤位置検出回路１０６を介して演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵに入力される。こうして得られたリセットパルスにより、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵで計数されている駆動パルスの計数値が"０"にクリアされる。これにより、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵ内には、演出用円盤１０３ａについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【０１４７】
演出用円盤１０３ａの回転位置と円盤上に描かれた図柄とを対応付けるために、演出円盤図柄テーブルがプログラムＲＯＭ１２４内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、演出用円盤１０３ａの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー（図柄位置に相当する）と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【０１４８】
次に、図１９、図２０にパチスロ機１の主制御回路７１による制御処理のメインフローチャートを示し、説明する。このフローチャートは、ＲＯＭ３２に記憶された制御プログラムにより実行される処理手順を示すものであり、ＣＰＵ３１によって実施される。
【０１４９】
初めに、ＣＰＵ３１は、遊技開始時の初期化処理を行う（ステップＳ１）。具体的には、ＲＡＭ３３の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。
【０１５０】
次いで、１ゲーム終了時用初期化処理、すなわち、ゲーム終了時のＲＡＭ３３の所定の記憶領域の情報を消去する（ステップＳ２）。具体的には、前回のゲームに使用されたＲＡＭ３３の書き込み可能エリアのデータの消去、ＲＡＭ３３の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【０１５１】
次に、ＣＰＵ３１は、ボーナス作動監視処理を行う（ステップＳ３）。ここでは、ＢＢ１およびＢＢ２作動中であるときに、ＲＢも作動中となるようにする。
【０１５２】
次に、メダル受付・スタートチェック処理を行う（ステップＳ４）。具体的には、リプレイ作動中フラグに基づく前回のゲームでリプレイが成立したか否かの判別情報、メダル投入口２２へのメダル投入に基づく投入メダルセンサ２２Ｓからの入力、および、ＢＥＴスイッチ１１、１２、１３からの入力、に応じて、ＲＡＭ３３にセットされた投入枚数カウンタを更新する。ここで、リプレイ作動中フラグは、リプレイの成立の有無を識別する情報であり、投入枚数カウンタは、次のゲームにおける投入枚数を特定する情報である。
【０１５３】
また、投入枚数カウンタの値に応じて有効ラインの設定を行う。例えば、投入枚数カウンタが"３"であれば、全ての有効ライン上に表示された図柄の組み合わせに基づいて後述の表示役を決定する。さらに、メダルが投入されていること（例えば、投入枚数カウンタが"１"以上であること、または、投入枚数カウンタが最大値"３"であること）を条件として、スタートレバー６の操作に基づくスタートスイッチ６Ｓからの入力の有無をチェックする。
【０１５４】
続いて、ＣＰＵ３１は、内部抽籤用の乱数値抽出処理を行う（ステップＳ５）。この乱数値抽出処理では、サンプリング回路３７を介して乱数発生器３６により発生されている「０〜６５５３５」の範囲の乱数値から１つの乱数値を抽出し、抽出した乱数値をＲＡＭ３３の乱数値記憶領域に記憶する。
【０１５５】
次いで、ＣＰＵ３１は、遊技状態監視処理を行う（ステップＳ６）。この遊技状態監視処理では、ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグ、ＲＢ作動中フラグ、または持越役の情報に基づいて、今回のゲームにおける遊技状態を識別する情報をＲＡＭ３３にセットする。
【０１５６】
次に、ＣＰＵ３１は、内部抽籤処理を行う（ステップＳ７）。
【０１５７】
この内部抽籤処理では、内部抽籤テーブル決定テーブルを参照し、上記遊技状態監視処理で取得した遊技状態に基づいて、抽籤回数と内部抽籤テーブルの種別を決定する。例えば、遊技状態が一般遊技状態である場合、抽籤回数として"７"を決定するとともに、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルを決定する。
【０１５８】
次いで、この一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照し、上記乱数値抽出処理で取得した乱数値（ＲＡＭ３３の乱数値記憶領域に記憶された乱数値）に基づいて、今回の内部当籤役を決定する。次いで、決定した内部当籤役がボーナスであれば、このボーナスを持越役としてＲＡＭ３３の持越役格納領域にセットする。さらに、上記で決定した今回の内部当籤役と持越役との論理和を当籤役として決定する。
【０１５９】
例えば、内部当籤役として「ベルの小役」が決定され、持越役として「ＢＢ１」がセットされていれば、「ベルの小役」と「ＢＢ１」を当籤役として決定する。つまり、内部当籤役と持越役は、円盤停止時の図柄の表示態様の決定に関わる情報であり、これらを含めて「当籤役」という。
【０１６０】
次いで、ＣＰＵ３１は、副制御回路７２に対して「スタートコマンド」を送信する（ステップＳ８）。「スタートコマンド」には、内部当籤役、遊技状態、使用された内部抽籤テーブルの情報などが含まれている。
【０１６１】
続いて、前回のゲームが開始してから所定時間（例えば"４．１秒"）経過しているか否かを判断し（ステップＳ９）、この判断結果が"ＹＥＳ"のときにはタイマのセット処理（ステップＳ１１）に移り、"ＮＯ"のときには待ち時間消化処理（ステップＳ１０）に移る。
【０１６２】
待ち時間消化処理（ステップＳ１０）では、前回のゲームが開始してから所定時間経過するまでの間、以降の処理を行わずに、ゲーム開始待ち時間の消化（ウェイト）を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから"４．１秒"経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【０１６３】
次に、ゲーム監視用タイマのセット処理（ステップＳ１１）において、ゲーム監視用タイマをセットする。具体的には、１ゲーム間監視用タイマ、自動停止タイマをセットする。１ゲーム間監視用タイマは、上記ゲーム間の時間を確保するために、ゲームが開始してからの時間を測定するタイマであり、自動停止タイマは、遊技者の停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの停止操作によらずに自動的に円盤３０１〜３０３を停止させるためのタイマである。
【０１６４】
続いて、ＣＰＵ３１は、モータ駆動回路３９に対して、全円盤（円盤３０１〜３０３）の回転開始要求を行い（ステップＳ１２）、モータ駆動回路３９は、全円盤の回転処理を行う。
【０１６５】
次いで、円盤停止制御処理を行う（ステップＳ１３）。具体的には、いずれかの停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒが操作された場合、停止テーブルに基づいて、停止操作された停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒに対応する円盤３０１〜３０３を停止させる。このとき、副制御回路７２に対して、「円盤停止コマンド」を送信する。「円盤停止コマンド」には、停止円盤、停止位置の情報などが含まれている。
【０１６６】
全ての停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒが操作され、全ての円盤３０１〜３０３を停止させたら、図柄組み合わせテーブルに基づいて、表示役と払出枚数を決定する（ステップＳ１４）。この処理では、図柄組み合わせテーブルを参照し、表示窓４の図柄の停止態様に基づいて表示役（当籤が成立した役）を識別し、表示役フラグをセットする。具体的には、有効ラインに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび図柄組み合わせテーブル、投入枚数に基づいて、表示役と払出枚数を識別する。
【０１６７】
次いで、副制御回路７２に対して表示役コマンドを送信する（ステップＳ１５）。「表示役コマンド」には、表示役を特定する表示役フラグの情報、払出枚数に関する情報などが含まれる。
【０１６８】
次に、メダル払出処理を行う（ステップＳ１６）。このメダル払出処理では、クレジットモードであれば、払出枚数情報に基づいて、ＲＡＭ３３にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジット表示部１９のクレジットカウンタの値は、このクレジットカウンタの更新に基づいて、表示させる。また、払出モードであれば、払出枚数情報に基づいて、ホッパー駆動回路４１によりホッパー４０を駆動制御してメダルの払出しを行う。また、ＣＰＵ３１は、表示役がリプレイであれば、リプレイ作動中フラグを"オン"にする。また、ＣＰＵ３１は、メダルの獲得枚数を更新する。この後、ＣＰＵ３１は、副制御回路７２へ払出終了コマンドを送信する。この払出終了コマンドは、メダルの払出しが完了したことを示す情報を含む。
【０１６９】
次いで、ＣＰＵ３１は、上記払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタの値を更新する（ステップＳ１７）。ここでは、ボーナス終了枚数カウンタの値が"１"以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタの値を減算する。
【０１７０】
次いで、ＣＰＵ３１は、ＲＡＭ３３の所定の記憶領域を参照して、ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグおよびＲＢ作動中フラグを確認して（ステップＳ１８）、ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグまたはＲＢ作動中フラグが"オン"であれば、ボーナス終了チェック処理を行う（ステップＳ１９）。
【０１７１】
ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグおよびＲＢ作動中フラグがともに"オフ"であるか（ステップＳ１８で判定）、ボーナス終了チェック処理（ステップＳ１９）が終了したら、ボーナス作動チェック処理を行う（ステップＳ２０）。
【０１７２】
ボーナス作動チェック処理（ステップＳ２０）が終了したら、１ゲーム終了用初期化処理（図１９のステップＳ２）に戻る。
【０１７３】
次に、図２１に定期割込処理のフローチャートを示し、説明する。この定期割込処理は、１．１１７３ｍｓごとに主制御回路７１で定期的に行われる。
【０１７４】
初めに、ＣＰＵ３１は、デモ用タイマにセットされた値を"１"減算するためのタイマ更新処理を行う（ステップＳ２０１）。デモ用タイマは、遊技者による操作（ＢＥＴ操作など）が行われない状態（非遊技状態）が所定時間（例えば、約４５秒）継続したことを計測するためのタイマである。例えば、メダル受付・スタートチェック処理の開始時に、デモ用タイマに「４００００」をセットし、遊技者による操作（ＢＥＴ操作など）が行われない状態（非遊技状態）でデモ用タイマが「０」となったときに、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃが点灯している場合には、ＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃを消灯し、デモコマンドを副制御回路７２に送信する。なお、デモコマンドを受信した副制御回路７２は、いわゆるデモ画像を液晶表示画面５ａに表示する。
【０１７５】
次いで、ＣＰＵ３１は、入力ポートチェック処理を行う（ステップＳ２０２）。この入力ポートチェック処理では、メダル投入口２２からメダルが投入されたことにより投入メダルセンサ２２Ｓによるメダル投入の検知、スタートレバー６の傾動操作によるスタートスイッチ６Ｓからの入力の有無等の入力操作を確認する。
【０１７６】
次いで、ＣＰＵ３１は、円盤回転駆動処理を行う（ステップＳ２０３）。具体的には、制御対象の円盤（第１円盤３０１、第２円盤３０２、第３円盤３０３のいずれか）を示す情報を円盤識別子（例えば、第１円盤"０"、第２円盤"１"、第３円盤"２"として識別する）として設定し、モータ駆動回路３９に指令して当該円盤の駆動を制御する。
【０１７７】
次いで、ＣＰＵ３１は、ランプ類、ＬＥＤ類を駆動するランプ・７ＳＥＧ駆動処理を行い（ステップＳ２０４）、定期割込処理を終了する。このランプ・７ＳＥＧ駆動処理において、ＣＰＵ３１は、例えば貯留（クレジット）されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数などをクレジット表示部１９、払出表示部１８に表示させるコマンドをＲＡＭ３３の所定の記憶領域に書き込む。また、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴされているメダルの数に応じてＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃを点灯させるコマンド、キャビネット２の前面に設けられたＷＩＮランプ１７などを点灯させるコマンドをＲＡＭ３３の所定の記憶領域に書き込む。これらのコマンドは、副制御回路７２に送信されることとなる。
【０１７８】
次に、副制御回路７２において実施される処理について、説明する。副制御回路７２では、画像制御プログラムＲＯＭ８４に記憶された制御プログラムにしたがって、画像制御ＣＰＵ８２によって処理が行われる。画像制御ＣＰＵ８２は、電源が投入されると、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、画像制御プログラムＲＯＭ８４に記憶されたリセット割込処理を順次行う。
【０１７９】
次に、本発明の実施の形態に係るパチスロ機１における演出用の構成について、図面を用いて説明する。
【０１８０】
図２２（１）は、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１の前面中央部を示す正面図である。
【０１８１】
液晶表示画面５ａの中央に設けられた扇形の表示窓４の上部には、演出用表示窓１０４ａが設けられている。演出用表示窓１０４ａの奥側には、演出表示板１３１ａが設けられ、演出用表示窓１０４ａを透して目視できるようになっている。演出表示板１３１ａには、ボーナスに当籤している可能性が高いことを示す「チャンス」の文字が表示されている。演出表示板１３１ａは、遊技用の円盤３０１〜３０３よりも手前側にあり、遊技用の円盤３０１〜３０３により演出表示板１３１ａが隠されることがないように配置されている。
【０１８２】
次に、図２２（２）に演出用円盤の正面図を示し、説明する。図２２（２）に示すように、演出用円盤１０３ａは、しゃもじのような形をしており、中央の一点を中心に回転することができるようになっている。また、この演出用円盤１０３ａのしゃもじ状の柄の部分に当たる一端部は、演出用円盤１０３ａの中心軸からの距離が、遊技用の第３円盤３０３の中心軸から図柄領域３０３ｂまでの距離（Ｒ４＋Ｒ３）よりも長く、遊技用の第２円盤３０２の中心軸から図柄領域３０２ｂまでの距離（Ｒ４＋Ｒ３＋Ｒ２）と同等の長さを有している。
【０１８３】
さらに、演出用円盤１０３ａは、演出表示板１３１ａと演出用表示窓１０４ａとの間に配置されている。したがって、演出用円盤１０３ａは、回転して、上記演出用円盤１０３ａの一端部が演出表示版１１１ａの前部に到達すると、演出表示板１３１ａを隠すようになる。また、演出用円盤１０３ａは、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、１周を２１分割され、それぞれの位置で停止制御できるようになっている。停止制御される演出用円盤１０３ａの停止位置は、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、遊技用の表示窓４の中央部に停止する演出用円盤１０３ａの位置により示される。
【０１８４】
図２３に、演出用円盤１０３ａの停止位置を示す。図２３（１）は、停止位置"１１"に停止した演出用円盤１０３ａを示す図であり、図２３（２）は、停止位置"１６"に停止した演出用円盤１０３ａを示す図である。
【０１８５】
図２３（１）に示すように、演出用円盤１０３ａが停止位置"１１"で停止すると、演出用表示窓１０４ａ内に出現し、演出表示板１３１ａを隠す位置となる。また、図２３（２）に示すように、演出用円盤１０３ａが停止位置"１６"で停止すると、遊技用の表示窓４内および演出用表示窓１０４ａ内に出現せず、遊技用の円盤３０１〜３０３上の図柄および演出表示板１３１ａを隠さずに停止する。
【０１８６】
なお、この演出用円盤１０３ａは、透明の円盤にしゃもじ状の不透過部、または、しゃもじ状の柄の部分のみ不透過とした構成であってもよい。また、演出用円盤１０３ａの停止制御位置は、均等に分割された２１箇所に限らず、演出表示板１３１ａを隠す位置（図２３（１）に示す位置）と、遊技用の円盤３０１〜３０３上の図柄および演出表示板１３１ａを隠さない位置（図２３（２）に示す位置）と、の２箇所で制御できるようになっていればよい。
【０１８７】
次に、図２４にチャンス演出抽籤テーブルを示し、説明する。このチャンス演出抽籤テーブルは、所定の内部当籤役に当籤した際に、チャンス演出を行うか否かを選択するための抽籤を行うためのものである。
【０１８８】
図２４に示すように、チャンス演出抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、チャンス演出に当籤の範囲と、チャンス演出に非当籤の範囲がそれぞれ設定されている。後述するように、チャンス演出抽籤処理では、抽籤値を取得し、内部当籤役に応じて取得した抽籤値が、このチャンス演出抽籤テーブルの当籤範囲内の値であるか、非当籤範囲内の値であるかによって、チャンス演出の抽籤を行う。
【０１８９】
図２４に示すように、内部当籤役が「ＢＢ１」または「ＢＢ２」の場合には、抽籤値が「０」〜「３１９９９」の範囲内であればチャンス演出に当籤であり、抽籤値が「３２０００」〜「６５５３５」の範囲内であればチャンス演出に非当籤である。また、内部当籤役が「ハズレ」の場合には、抽籤値が「０」〜「２９」の範囲内であればチャンス演出に当籤であり、抽籤値が「３０」〜「６５５３５」の範囲内であればチャンス演出に非当籤である。
【０１９０】
以下、副制御回路７２により行われる演出処理について、図面を用いて説明する。
【０１９１】
図２５に、副制御回路７２において行われるリセット割込処理のフローチャートを示し、説明する。
【０１９２】
図２５に示すように、副制御回路７２において行われるリセット割込処理では、初めに、画像制御ＣＰＵ８２は、主制御回路７１や操作キー２４などから入力されたコマンドを受信するためのコマンド受信処理を行う（ステップＳ３０１）。また、コマンド受信処理では、受信した各コマンドに応じて、液晶表示装置５、ＬＥＤ（払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０）、ランプ（ＢＥＴランプ９ａ〜９ｃ、ＷＩＮランプ１７）、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒなどにより実行する演出の内容（すなわち、演出データ）の決定も行う。
【０１９３】
次いで、画像制御ＣＰＵ８２は、音・ランプ制御回路７３以外の回路へコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行う（ステップＳ３０２）。
【０１９４】
次いで、画像制御ＣＰＵ８２は、画像描画処理を行い（ステップＳ３０３）、リセット割込処理を終了する。この画像描画処理では、決定された演出データに基づいて画像表示する演出画像の描画を行う。なお、この画像描画処理では、画像制御ＣＰＵ８２は、画像制御ＩＣ８８の制御ＲＡＭ８９への画像データの書き込みおよびビデオＲＡＭ８７に設けたフレームバッファヘの画像データの書き込みを行う。フレームバッファに書き込まれた画像データは、液晶表示装置５に転送され、当該画像データに対応する画像が液晶表示画面５ａに（１／３０ｓ間）表示される。
【０１９５】
次に、図２６に副制御回路７２において行われるリセット割込処理のコマンド受信処理のフローチャートを示し、説明する。
【０１９６】
図２６に示すように、コマンド受信処理では、まず、主制御回路７１から受信したコマンドに応じて、各遊技情報を更新する（ステップＳ３１１）。
【０１９７】
次に、受信したコマンドに応じて、演出処理を行って（ステップＳ３１２）、コマンド受信処理を終了する。
【０１９８】
次に、上記受信したコマンドに対応する各処理について説明する。
【０１９９】
まず、図２７にスタートコマンド受信時演出決定処理のフローチャートを示し、説明する。このスタートコマンド受信時演出決定処理は、主制御回路７１からスタートコマンドを受信することを契機として開始される。
【０２００】
図２７に示すように、スタートコマンド受信時演出決定処理では、まず、スタートコマンドの情報を取得する（ステップＳ５１１）。
【０２０１】
次に、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判定する（ステップＳ５１２）。一般遊技状態でない、すなわち、ＲＢ遊技状態である場合には、ステップＳ５２５に移行し、一般遊技状態である場合には、ステップＳ５１３に移行する。
【０２０２】
一般遊技状態である場合には、内部当籤役がボーナスであるか否かを判定する（ステップＳ５１３）。具体的には、取得したスタートコマンドにより内部当籤役を参照して、「ＢＢ１」または「ＢＢ２」であるか否かを判定する。内部当籤役がボーナスでない、すなわち、内部当籤役が「ＢＢ１」および「ＢＢ２」でない場合には、ステップＳ５１９に移行し、ボーナスである、すなわち、内部当籤役が「ＢＢ１」または「ＢＢ２」である場合には、ステップＳ５１４に移行する。
【０２０３】
内部当籤役がボーナスであった（内部当籤役が「ＢＢ１」または「ＢＢ２」であった）場合には、チャンス演出抽籤処理を行う（ステップＳ５１４）。チャンス演出抽籤処理では、チャンス演出抽籤用の抽籤値を取得し、チャンス演出抽籤テーブルを参照して、当籤か非当籤かを決定する。次に、チャンス演出抽籤処理によりチャンス演出に当籤したか否かを判定する（ステップＳ５１５）。チャンス演出に当籤した場合には、ステップＳ５１６に移行し、チャンス演出に当籤しなかった場合には、ステップＳ５２５に移行する。
【０２０４】
チャンス演出に当籤した場合には、演出用円盤１０３ａの停止制御位置を"１６"に設定する（ステップＳ５１６）。そして、演出用円盤１０３ａが停止制御位置まで回転するのを待つ（ステップＳ５１７）。
【０２０５】
この後、上記停止制御位置まで演出用円盤１０３ａが回転すると、演出円盤モータ駆動回路１０５に対して演出円盤停止コマンドを送信し（ステップＳ５１８）、ステップＳ５２５に移行する。演出円盤モータ駆動回路１０５は、演出円盤停止コマンドを受信すると、演出円盤モータ１０２の回転駆動を停止する。このとき、演出用円盤１０３ａの停止位置は"１６"（図２３（２）に示す位置）となる。したがって、演出用円盤１０３ａが移動することにより、遊技者は、演出表示板１３１ａに記載された「チャンス」の文字を、演出用表示窓１０４ａを透して目視することができ、ボーナスに当籤していることを期待できるようになる。
【０２０６】
一方、内部当籤役がボーナスでない（内部当籤役が「ＢＢ１」および「ＢＢ２」でない）場合には（ステップＳ５１３で判定）、内部当籤役が「ハズレ」であるか否かを判定する（ステップＳ５１９）。内部当籤役が「ハズレ」でない場合には、ステップＳ５２５に移行し、内部当籤役が「ハズレ」である場合には、ステップＳ５２０に移行する。
【０２０７】
内部当籤役が「ハズレ」であった場合には、チャンス演出抽籤処理を行う（ステップＳ５２０）。チャンス演出抽籤処理では、上記ボーナス当籤時と同様に、チャンス演出抽籤用の抽籤値を取得し、チャンス演出抽籤テーブルを参照して、当籤か非当籤かを決定する。次に、チャンス演出抽籤処理によりチャンス演出に当籤したか否かを判定する（ステップＳ５２１）。チャンス演出に当籤した場合には、ステップＳ５２２に移行し、チャンス演出に当籤しなかった場合には、ステップＳ５２５に移行する。
【０２０８】
チャンス演出に当籤した場合には、演出用円盤１０３ａの停止制御位置を"１６"に設定する（ステップＳ５２２）。そして、演出用円盤１０３ａが停止制御位置まで回転するのを待つ（ステップＳ５２３）。
【０２０９】
この後、上記停止制御位置まで演出用円盤１０３ａが回転すると、演出円盤モータ駆動回路１０５に対して演出円盤停止コマンドを送信し（ステップＳ５２４）、ステップＳ５２５に移行する。演出円盤モータ駆動回路１０５は、演出円盤停止コマンドを受信すると、演出円盤モータ１０２の回転駆動を停止する。このとき、演出用円盤１０３ａの停止制御位置は"１６"（図２３（２）に示す位置）となる。したがって、演出用円盤１０３ａが移動することにより、遊技者は、内部当籤役が「ハズレ」の場合でも、演出表示板１３１ａに記載された「チャンス」の文字を、演出用表示窓１０４ａを透して目視する場合もある。
【０２１０】
次いで、円盤停止コマンドを受信するたびにカウントアップして、停止円盤数を管理する停止円盤数カウンタの値をクリア（"０"にセット）して（ステップＳ５２５）、スタートコマンド受信時演出決定処理を終了する。
【０２１１】
次に、図２８に表示コマンド受信時演出決定処理のフローチャートを示し、説明する。この表示コマンド受信時演出決定処理は、主制御回路７１から表示役コマンドを受信することを契機として開始される。
【０２１２】
図２８に示すように、表示コマンド受信時演出決定処理では、まず、表示役コマンドの情報を取得する（ステップＳ５３１）。
【０２１３】
次に、演出用円盤１０３ａの停止位置が"１１"以外であるか否かを判定する（ステップＳ５３２）。演出用円盤１０３ａの停止位置が"１１"以外でない、すなわち、停止位置が"１１"である場合には、ステップＳ５３６に移行し、停止位置が"１１"以外（停止位置が"１６"）である場合には、ステップＳ５３３に移行する。
【０２１４】
演出用円盤１０３ａの停止位置が"１１"以外である場合には、演出用円盤１０３ａの停止制御位置を"１１"に設定する（ステップＳ５３３）。そして、演出用円盤１０３ａが停止制御位置まで回転するのを待つ（ステップＳ５３４）。
【０２１５】
この後、上記停止制御位置まで演出用円盤１０３ａが回転すると、演出円盤モータ駆動回路１０５に対して演出円盤停止コマンドを送信し（ステップＳ５３５）、ステップＳ５３６に移行する。演出円盤モータ駆動回路１０５は、演出円盤停止コマンドを受信すると、演出円盤モータ１０２の回転駆動を停止する。このとき、演出用円盤１０３ａの停止位置は"１１"（図２３（１）に示す位置）となる。したがって、演出用円盤１０３ａが移動することにより、演出表示板１３１ａに記載された「チャンス」の文字が隠され、遊技者は、演出用表示窓１０４ａを透して「チャンス」の文字を目視することができないようになる。
【０２１６】
次いで、遊技中フラグを"オフ"にして（ステップＳ５３６）、表示コマンド受信時演出決定処理を終了する。
【０２１７】
（第２の実施の形態）
次に、本発明の第２の実施の形態に係る遊技機について、説明する。
【０２１８】
なお、第２の実施の形態における遊技機の構成は、上述した実施の形態におけるパチスロ機１の構成と同様であり、演出用の構成の一部についてのみ相違する。すなわち、上述した実施の形態における演出用円盤１０３ａ、演出用表示窓１０４ａおよび演出表示板１３１ａの代わりに、本実施の形態においては、演出用円盤１０３ｂ、演出用表示窓１０４ｂおよび演出表示板１３１ｂを備えている。以下の説明では、上述した実施の形態と同様の構成および処理については、同一の符号を用い、相違点についてのみ詳述する。
【０２１９】
図２９（１）は、本発明の第２の実施の形態に係るパチスロ機１の前面中央部を示す正面図である。
【０２２０】
液晶表示画面５ａの中央に設けられた扇形の表示窓４の上部には、演出用表示窓１０４ｂが設けられている。また、演出用表示窓１０４ｂは、偏光板により構成されている。
【０２２１】
ここで、偏光板とは、分子を特定方向に配列したもので、ある決まった向きに振動している光は通すが、そうでない向きの偏光は通さないものである。光は一般にあらゆる方向の偏光を含んでいるが、この偏光板を通った光はある特定の方向に偏光した光だけとなる。したがって、偏光板を通過する偏光の方向を偏光軸とし、２枚の偏光板を偏光軸が直角になるように配置すると、光は通らなくなり、後方の物体が見えなくなる。演出用表示窓１０４ｂは、便宜上、偏光軸が垂直方向に配置されているものとする。
【０２２２】
演出用表示窓１０４ｂの奥側には、演出表示板１３１ｂが設けられ、演出用表示窓１０４ｂを透して目視できるようになっている。演出表示板１３１ｂには、ボーナスに当籤している可能性が高いことを示す「チャンス」の文字が表示されている。演出表示板１３１ｂは、遊技用の円盤３０１〜３０３よりも手前側にあり、遊技用の円盤３０１〜３０３により演出表示板１３１ｂが隠されることがないように配置されている。
【０２２３】
次に、図２９（２）に演出用円盤の正面図を示し、説明する。図２９（２）に示すように、演出用円盤１０３ｂは、偏光板により構成され、中央の一点を中心に回転することができるようになっている。また、この演出用円盤１０３ｂは、遊技用の円盤３０１〜３０３と同等の大きさを有している。
【０２２４】
さらに、演出用円盤１０３ｂは、演出表示板１３１ｂと演出用表示窓１０４ｂとの間に配置されている。したがって、演出用円盤１０３ｂは、回転して、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致する位置と、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが直交する位置と、をとるようになる。すなわち、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致する位置では、演出表示板１３１ｂを目視することができ、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが直交する位置では、演出表示板１３１ｂを目視することができなくなる。
【０２２５】
また、演出用円盤１０３ｂは、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、１周を２１分割され、それぞれの位置で停止制御できるようになっている。停止制御される演出用円盤１０３ｂの停止位置は、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、遊技用の表示窓４の中央部に停止する演出用円盤１０３ｂの位置により示される。
【０２２６】
図３０に、演出用円盤１０３ｂの停止位置を示す。図３０（１）は、停止位置"１１"に停止した演出用円盤１０３ｂを示す図であり、図３０（２）は、停止位置"１６"に停止した演出用円盤１０３ｂを示す図である。
【０２２７】
図３０（１）に示すように、演出用円盤１０３ｂが停止位置"１１"で停止すると、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが略直交し、演出表示板１３１ｂを目視することができなくなる。また、図３０（２）に示すように、演出用円盤１０３ｂが停止位置"１６"で停止すると、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致し、演出表示板１３１ｂを目視することができるようになる。
【０２２８】
また、遊技用の円盤３０１〜３０３上の図柄は、演出用円盤１０３ｂの１枚のみの偏光板を透して見られるので、偏光板により目視することができなくなることはない。
【０２２９】
なお、この演出用円盤１０３ｂは、演出用の表示板１１１ｂの領域にかかる環形の円周部のみ偏光板とした構成であってもよい。また、演出用円盤１０３ｂの停止制御位置は、均等に分割された２１箇所に限らず、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが直交する位置（図３０（１）に示す位置）と、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致する位置（図３０（２）に示す位置）と、の２箇所で制御できるようになっていればよい。
【０２３０】
本実施の形態における演出処理については、前述の実施の形態と同様であり、演出用円盤１０３ｂが、演出用円盤１０３ａの代わりに回転され、演出表示板１３１ｂを目視可能か、目視不可能かを、変更するものである。
【０２３１】
具体的には、図２７に示すスタートコマンド受信時演出決定処理において、チャンス演出に当籤した場合にのみ、演出用円盤１０３ｂの停止制御位置を"１６"に設定して（ステップＳ５１６、ステップＳ５２２）、演出用円盤１０３ｂを停止位置"１６"（図３０（２）に示す位置）に停止させ、演出表示板１３１ｂに記載された「チャンス」の文字を目視することができるようにする。
【０２３２】
このような本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１によれば、筐体の前面にある液晶表示画面５ａに対して平行に第１円盤３０１、第２円盤３０２および第３円盤３０３を設置し、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂ、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂおよび第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂに、遊技用の図柄を、上下方向が各円盤３０１〜３０３の接線方向となるように配して、遊技を行わせるようにしている。この構成は、請求項１に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【０２３３】
この構成により、液晶表示画面５ａと平行な面で回転している各円盤３０１〜３０３上の図柄の上下が正しい向きに見えるとき、図柄が各円盤３０１〜３０３の中心から左方向にあり、このとき各円盤３０１〜３０３の回転により図柄が上から下に移動するように見えるため、従来のパチスロ機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、従来の液晶表示画面５ａに対して垂直方向に回転するリールによる動作を、液晶表示画面５ａに対して平行方向に回転する各円盤３０１〜３０３により動作させることができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【０２３４】
また、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１によれば、３つの円盤３０１〜３０３上の図柄を回転方向に対して全て同一方向に配し、中心から左方向の扇状の領域に停止された図柄が表示窓４により表示されるようになっている。この構成は、請求項２に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【０２３５】
この構成により、３つの円盤３０１〜３０３の全ての図柄方向を同一に見せるとともに、３列の図柄列をまとまって見せることができ、遊技者に遊技を行いやすくさせることができる。すなわち、図柄の方向が異なると、ある列だけ図柄が逆さまに見えてしまうという問題があり、また、表示領域が同一方向にないと、３列の図柄列が離れてしまい、図柄列が見にくく、遊技が行いにくくなってしまうため、このような問題を解決することができる。
【０２３６】
さらに、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１によれば、液晶表示画面５ａに対して平行な面が回転し、遊技演出を行う演出用円盤１０３ａ、１０３ｂを有し、ボーナス当籤を報知するチャンス演出を行うようにしている。この構成は、請求項３に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【０２３７】
この構成により、遊技用の第１円盤３０１、第２円盤３０２および第３円盤３０３と同一方向の平面で回転する演出用円盤１０３ａ、１０３ｂを用いて、遊技に関連する演出を行うことができるので、装置の奥行きを薄型化して、省スペース化を計ったまま遊技の演出を行うことができる。また、演出用円盤１０３ａ、１０３ｂが液晶表示画面５ａに対して平行方向に回転し、従来とは異なる方向に動作して演出を行うので、新鮮みのある演出を行うことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【０２３８】
なお、本実施の形態では、第２円盤３０２に透過領域３０２ｃを設け、第３円盤３０３に透過領域３０３ｃを設けるようにしているが、これに限らず、３つの円盤３０１〜３０３のいずれにも透過領域を設けないように構成してもよい。この構成によれば、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂと、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂと、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂと、に配された図柄は、液晶表示画面５ａの表示窓４から直接透視されることになる。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【０２３９】
また、本実施の形態では、遊技用の図柄を表示する表示窓４を各円盤３０１〜３０３の中心より左側に設けるようにしているが、これに限らず、各円盤３０１〜３０３の中心より右側に表示窓を設けるように構成してもよい。このとき、各円盤３０１〜３０３の回転方向を本実施の形態とは逆に、時計回りに回転させるようにすると、表示窓内で遊技用の図柄が上から下に移動するように見せることができる。また、この構成によれば、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂ上の図柄が、右側に見え、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂ上の図柄が左側に見えることになる。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【０２４０】
また、表示窓４を各円盤３０１〜３０３の中心より右側に設け、各円盤３０１〜３０３の回転方向を反時計回りのままとしてもよい。このときには、表示窓内で遊技用の図柄が下から上に移動するように見せることができる。また、表示窓４を各円盤３０１〜３０３の中心より左側に設けたまま、各円盤３０１〜３０３の回転方向を時計回りに変更しても、上記と同様に、表示窓内で遊技用の図柄が下から上に移動するように見せることができる。
【０２４１】
さらに、本実施の形態では、パチスロ機１として例示したが、これに限定されず、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用することができる。さらに、上述のパチスロ機１での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。この場合も上述したパチスロ機１と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【０２４２】
【図１】本発明の実施の一形態における遊技機の外観を示す斜視図である。
【図２】本発明の実施の一形態における円盤の断面図である。
【図３】本発明の実施の一形態における表示窓を示す図である。
【図４】本発明の実施の一形態における円盤の図柄領域を示す図である。
【図５】本発明の実施の一形態における第３円盤を示す図である。
【図６】本発明の実施の一形態における第２円盤を示す図である。
【図７】本発明の実施の一形態における第１円盤を示す図である。
【図８】本発明の実施の一形態における図柄組み合わせテーブルを示す図である。
【図９】本発明の実施の一形態におけるボーナス作動時テーブルを示す図である。
【図１０】本発明の実施の一形態における内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図である。
【図１１】本発明の実施の一形態における一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図１２】本発明の実施の一形態におけるＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図１３】本発明の実施の一形態における内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図１４】本発明の実施の一形態におけるボーナスチェックデータを示す図である。
【図１５】本発明の実施の一形態における内部当籤役格納領域を示す図である。
【図１６】本発明の実施の一形態における持越役格納領域を示す図である。
【図１７】本発明の実施の一形態における主制御回路を含む電気回路の構成を示すブロック図である。
【図１８】本発明の実施の一形態における副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図１９】本発明の実施の一形態における主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図２０】図１９に後続する主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図２１】本発明の実施の一形態における主制御回路の定期割込処理を示すフローチャートである。
【図２２】本発明の実施の一形態における遊技機の前面中央部および演出用円盤を示す正面図である。
【図２３】本発明の実施の一形態における演出用円盤を示す正面図である。
【図２４】本発明の実施の一形態におけるチャンス演出抽籤テーブルを示す図である。
【図２５】本発明の実施の一形態における副制御回路のリセット割込処理を示すフローチャートである。
【図２６】本発明の実施の一形態における副制御回路のコマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図２７】本発明の実施の一形態における副制御回路のスタートコマンド受信時演出決定処理を示すフローチャートである。
【図２８】本発明の実施の一形態における副制御回路の表示コマンド受信時演出決定処理を示すフローチャートである。
【図２９】本発明の実施の一形態における遊技機の前面中央部および演出用円盤を示す正面図である。
【図３０】本発明の実施の一形態における演出用円盤を示す正面図である。
【符号の説明】
【０２４３】
１ パチスロ機
２ キャビネット
４ 表示窓
５ 液晶表示装置
６ スタートレバー
７Ｌ、７Ｃ、７Ｒ 停止ボタン
８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄ、８ｅ 有効ライン
９ａ、９ｂ、９ｃ ＢＥＴランプ
１０ 台座部
１１ １−ＢＥＴスイッチ
１２ ２−ＢＥＴスイッチ
１３ 最大ＢＥＴスイッチ
１４ Ｃ／Ｐスイッチ
１５ メダル払出口
１６ メダル受け部
１７ ＷＩＮランプ
１８ 払出表示部
１９ クレジット表示部
２０ ボーナス遊技情報表示部
２１Ｌ、２１Ｒ スピーカ
２２ メダル投入口
２３ 配当表パネル
２４ 操作キー
３０ マイクロコンピュータ
３１ ＣＰＵ
３２ ＲＯＭ
３３ ＲＡＭ
３４ クロックパルス発生回路
３５ 分周器
３６ 乱数発生器
３７ サンプリング回路
３９ モータ駆動回路
４０ ホッパー
４１ ホッパー駆動回路
４６ 円盤停止信号回路
４９１、４９２、４９３ メインステッピングモータ
４９１ａ、４９２ａ、４９３ａ 回転軸
５０ 円盤位置検出回路
５０ａ、５０ｂ、５０ｃ フォトセンサ（円盤回転センサ）
５０ｄ、５０ｅ、５０ｆ 遮蔽片
５１ 払出完了信号回路
７１ 主制御回路
７２ 副制御回路
７３ 音・ランプ制御回路
７４ 音・ランプ制御ＣＰＵ
７５ プログラムＲＯＭ
７６ ワークＲＡＭ
７７ シリアルポート
７８ 音源ＩＣ
７９ パワーアンプ
８０ 画像制御回路
８１ シリアルポート
８２ 画像制御ＣＰＵ
８３ 画像制御ワークＲＡＭ
８４ 画像制御プログラムＲＯＭ
８５ カレンダＩＣ
８６ 画像ＲＯＭ
８７ ビデオＲＡＭ
８８ 画像制御ＩＣ
８９ 制御ＲＡＭ
９１ 音源ＲＯＭ
９２ 音量調節部
１００ 演出円盤制御回路
１０２ 演出円盤モータ
１０３ａ、１０３ｂ 演出用円盤
１０４ａ、１０４ｂ 演出用表示窓
１０５ 演出円盤モータ駆動回路
１０６ 演出円盤位置検出回路
１２１ シリアルポート
１２２ 演出円盤制御ＣＰＵ
１２３ ワークＲＡＭ
１２４ プログラムＲＯＭ
１３１ａ、１３１ｂ 演出表示板
３０１、３０２、３０３ 円盤（第１円盤、第２円盤、第３円盤）
３０１ａ１、３０１ａ２、３０１ａ３、３０２ａ１、３０２ａ２、３０３ａ 非透過領域
３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂ 図柄領域
３０２ｃ、３０３ｃ１、３０３ｃ２ 透過領域
３０４、３０５、３０６ 支持部材
【技術分野】
【０００１】
本発明は、円盤を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、遊技用の図柄がそれぞれの周面に配された複数のリールと、これら各リールに対応するように複数設けられ、前記各リールの周面に配された遊技用の図柄のうち、一部の図柄を遊技者が視認可能となるように表示する表示窓と、メダルが投入されていることを条件に、遊技者による操作を検出すると、各リールの回転の開始を要求する信号を出力するスタートスイッチと、遊技者による操作を検出すると、リールの種別に応じて当該リールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、これらスタートスイッチおよびストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転および停止制御を行う制御部と、を備えた遊技機、いわゆるパチスロ機が知られている。通常、このようなパチスロ機では、前記表示窓により表示される図柄の組み合わせに基づいて、入賞か否かが判別され、入賞と判別されるとメダルが払出される（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００２−２３９０７４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、このような従来の遊技機においては、リール周面に遊技用の図柄を配し、筐体前面と平行な軸を中心としてリールを回転させているために、筐体の奥行き（前後方向の厚さ）はリールの直径以上となってしまうという問題があった。
【０００４】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、筐体の前後方向の厚さを削減することができる遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の遊技機は、遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段（例えば、スタートスイッチ６Ｓ）と、前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段（例えば、主制御回路７１、図１９のステップＳ７の処理）と、筐体前面（例えば、液晶表示画面５ａ）に対して垂直な第１の回転軸を中心として回転し、第１の径（例えば、Ｒ１＋Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）と前記第１の径よりも小さい第２の径（例えば、Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）との間の第１の環状領域（例えば、図柄領域３０１ｂ）を有し、前記第１の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第１の円盤（例えば、第１円盤３０１）と、前記第１の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第２の回転軸を中心として回転し、前記第２の径と前記第２の径よりも小さい第３の径（例えば、Ｒ３＋Ｒ４）との間の第２の環状領域（例えば、図柄領域３０２ｂ）を有し、前記第２の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第２の円盤（例えば、第２円盤３０２）と、前記第２の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第３の回転軸を中心として回転し、前記第３の径と前記第３の径よりも小さい第４の径（例えば、Ｒ４）との間の第３の環状領域（例えば、図柄領域３０３ｂ）を有し、前記第３の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第３の円盤（例えば、第３円盤３０３）と、前記第１の環状領域と前記第２の環状領域と前記第３の環状領域とにそれぞれ配された遊技用の複数の図柄のうち、一部の複数の図柄をそれぞれ表示する図柄表示手段（例えば、表示窓４）と、前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、前記図柄表示手段に表示される前記複数の図柄を変動させる図柄変動手段（例えば、主制御回路７１、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３、図２０のステップＳ１２の処理）と、前記第１の円盤と前記第２の円盤と前記第３の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動の停止操作の検出を行う停止操作検出手段（例えば、停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒ）と、前記停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と、に基づいて、該当する前記円盤により列表示される遊技用の図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段（例えば、主制御回路７１、図２０のステップＳ１３の処理）と、を備え、前記第１の環状領域、前記第２の環状領域および前記第３の環状領域に配された前記遊技用の図柄の天地方向を、それぞれ前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の接線方向と平行となるように配したことを特徴とした構成を有している。
【０００６】
ここで、前記図柄の天地方向とは、図柄の正規の向きに対して、上下を示す方向である。より詳しくは、図柄形成時の上部中心点と、下部中心点と、を結ぶ直線の方向を、天地方向とする。また、言うまでもないが、前記径とは、半径のことを指し、後述する外径とは、直径のことを指す。
【０００７】
この構成により、筐体前面に対して平行に設置された円盤に配される遊技用の図柄によって遊技を行い、遊技用の図柄の天地方向を円盤の接線方向としたので、筐体前面と平行な面で回転している円盤上の図柄の上下が正しい向きに見えるとき、図柄が円盤の中心から水平方向にあり、このとき円盤の回転により図柄が上下方向に移動するように見えるため、従来の遊技機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、従来の筐体前面に対して垂直方向に回転するリールによる動作を、筐体前面に対して平行方向に回転する円盤により動作させることができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【０００８】
また、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記第１の環状領域に配された遊技用の図柄、前記第２の環状領域に配された遊技用の図柄および前記第３の環状領域に配された遊技用の図柄の前記天地方向は、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の回転方向に対して、全て同一方向となるように配され、前記図柄表示手段は、前記遊技用の図柄の変動が停止されたとき、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の中心から同一の略水平方向に形成される扇状の領域にある前記遊技用の複数の図柄をそれぞれ表示することを特徴とした構成を有している。
【０００９】
この構成により、３つの円盤上の図柄が回転方向に対して全て同一方向に配され、中心から同一の略水平方向に形成される扇状の領域にある図柄が表示されるので、３つの円盤全ての図柄方向を同一に見せるとともに、３列の図柄列をまとまって見せることができ、遊技者に遊技を行いやすくさせることができる。すなわち、図柄の方向が異なると、ある列だけ図柄が逆さまに見えてしまうという問題があり、また、図柄の表示領域が中心から同一方向にないと、３列の図柄列が離れてしまい、図柄列が見にくく、遊技が行いにくくなってしまうため、このような問題を解決することができる。
【００１０】
さらに、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記筐体前面に対して垂直な第４の回転軸を中心として回転し、遊技演出を行う演出用円盤（例えば、演出用円盤１０３ａ、１０３ｂ）を有し、遊技に関連する遊技情報を表示する遊技情報表示手段（例えば、遊技用表示窓１０４ａ、１０４ｂ）と、前記遊技情報報知手段に報知させる遊技情報を制御する遊技情報報知制御手段（例えば、副制御回路７２）と、を備え、前記遊技情報表示制御手段は、前記内部当籤役決定手段により所定の内部当籤役が決定されたとき、前記遊技用円盤を回転させ、前記遊技情報表示手段に遊技情報を表示させることを特徴とした構成を有している。
【００１１】
この構成により、遊技用の前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤と同一方向の平面で回転する演出用円盤を用いて、遊技に関連する演出を行うことができるので、装置の奥行きを薄型化して、省スペース化を計ったまま遊技の演出を行うことができる。また、演出用円盤が筐体前面に対して平行方向に回転し、従来とは異なる方向に動作して演出を行うので、新鮮みのある演出を行うことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、筐体前面に対して平行に設置された円盤に配される遊技用の図柄によって遊技を行い、遊技用の図柄の上下方向を円盤の接線方向としたので、筐体前面と平行な面で回転している円盤の中心から、図柄が水平方向にあるときに、図柄の上下が正しい向きに見え、このとき円盤の回転により図柄が上下方向に移動するように見えるため、従来の遊技機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、従来の筐体前面に対して垂直方向に回転するリールによる動作を、筐体前面に対して平行方向に回転する円盤により動作させることができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させた遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
以下、本発明の実施の形態に係る遊技機について、図面を用いて説明する。
【００１４】
（第１の実施の形態）
図１は、本発明の実施の一形態における遊技機の外観を示す斜視図である。この遊技機は、いわゆる「パチスロ機」である。パチスロ機１は、コイン、メダル、遊技球またはトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【００１５】
図１に示すように、パチスロ機１の全体を形成しているキャビネット２（筐体に含まれる）の正面には、略垂直面としてのパネル表示部２ａが形成されている。このパネル表示部２ａの前面には、液晶表示装置５により表示される矩形の液晶表示画面（以下、表示画面ともいう）５ａが設けられ、この表示画面５ａに液晶表示することができ、かつ液晶の奥側に重ねて配置された円盤（第１円盤３０１、第２円盤３０２、第３円盤３０３（図２参照）に相当する）を透過表示できるようになっている。表示画面５ａには、後述する有効ライン８ａ〜８ｅ、扇形の表示窓４、遊技に関する情報、あるいはアニメーション等による各種の演出が表示されるようになっている。
【００１６】
表示画面５ａの左側には、表示窓４が設けられている。表示窓４には、有効ラインとして水平方向にセンターライン８ｃ、斜め方向にトップライン８ｂ、ボトムライン８ｄ、クロスダウンライン８ａおよびクロスアップライン８ｅ（図３参照）が設けられている。
【００１７】
これらの有効ラインは、後述する１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３を操作すること、あるいはメダル投入口２２にメダルを投入することにより、それぞれ１本、３本、５本が設定される。どの有効ラインが設定されたかは、後で説明するＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃが点灯されることで認識される。
【００１８】
ここで、有効ライン８ａ〜８ｅは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役（例えば、後述の「チェリーの小役」）に対応する１つの図柄（例えば、後述の"チェリー"）がセンターライン８ｃに対応する所定の位置（例えば、表示窓４内の左中段の位置）に停止表示されること、または所定の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
【００１９】
キャビネット２の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた３つの円盤３０１〜３０３が回転自在に縦一列に設けられている（図４参照）。前述したように、各円盤の図柄は表示窓４を透して目視できるようになっている。各円盤は、定速（例えば８０回転／分）で回転するようになっている。
【００２０】
前述の液晶表示画面５ａの領域外で、表示窓４の左側には、１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、クレジット表示部１９が設けられている。
【００２１】
１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃは、１つのゲームを行うために賭けられたメダルの数（以下「ＢＥＴ数」という）に応じて点灯する。
【００２２】
１−ＢＥＴランプ９ａは、ＢＥＴ数が"１"で１本の有効ラインが設定されたときに点灯する。２−ＢＥＴランプ９ｂは、ＢＥＴ数が"２"で３本の有効ラインが設定されたときに点灯する。最大ＢＥＴランプ９ｃは、ＢＥＴ数が"３"で全て（５本）の有効ラインが設定されたときに点灯する。
【００２３】
クレジット表示部１９は、７セグメントＬＥＤからなり、貯留（クレジット）されているメダルの枚数を表示する。前記貯留されているメダルは、遊技者がゲームで獲得し、払出されるべきものを、後述するＣ／Ｐスイッチ１４の操作により機内に貯留されたものである。この貯留されているメダルの枚数は、所定の記憶領域に記憶されている。
【００２４】
表示窓４の右側には、いわゆる当り表示ランプとしてのＷＩＮランプ（図１７の１７）、払出表示部（図１７の１８）およびボーナス遊技情報表示部（図１７の２０）が設けられている。
【００２５】
ＷＩＮランプ１７は、所定の役、例えば「ビッグボーナス（以下、ＢＢと記す）」に当籤した場合に所定の確率で点灯する。ここで、ＢＢおよび「レギュラーボーナス（以下、ＲＢと記す）」を総称して、以下単に「ボーナス」という。ＢＢおよびＲＢの詳細については、後述する。
【００２６】
払出表示部１８は、７セグメントＬＥＤからなり、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。ボーナス遊技情報表示部２０は、７セグメントＬＥＤからなり、後で説明するＲＢ遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【００２７】
液晶表示画面５ａの下方には、水平面の台座部１０が形成されている。台座部１０の前側には未使用のスペースがあって、遊技に関する展示物、演出物あるいは遊技者の荷物を載置可能となっている。台座部１０の右側には、メダル投入ロ２２が設けられており、台座部１０の左側には、操作キー２４、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３が設けられている。
【００２８】
１−ＢＥＴスイッチ１１は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの１枚がゲームに賭けられ、２−ＢＥＴスイッチ１２は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの２枚がゲームに賭けられ、最大ＢＥＴスイッチ１３は、１回の押し操作により、１回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのＢＥＴスイッチ１１、１２、１３を操作することで、前述のとおり、所定の有効ラインが設定される。
【００２９】
操作キー２４は、表示画面５ａに表示された表示画像の選択操作を行うものであり、操作指示を選択する選択ボタン（セレクトキー）、選択した操作を決定する決定ボタン（エンターキー）等で構成される。また、所定の操作を行うことにより、メニュー画面の呼び出し表示を行うものである。
【００３０】
台座部１０の前面部の右寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット（Ｃｒｅｄｉｔ）／払出し（Ｐａｙ）を押しボタン操作で切り換えるＣ／Ｐスイッチ１４が設けられている。このＣ／Ｐスイッチ１４の切り換えにより、クレジットモードまたは払出モードの切り換えが行われる。クレジットモードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、クレジットされる。また、払出モードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、正面下部のメダル払出口１５から払出され、このメダル払出口１５から払出されたメダルは、メダル受け部１６に溜められる。
【００３１】
台座部１０の前面部中央でＣ／Ｐスイッチ１４の左側には、３つの円盤３０１〜３０３の回転をそれぞれ停止させるための３つの停止ボタン７（左停止ボタン７Ｌ、中停止ボタン７Ｃ、右停止ボタン７Ｒに相当する）が設けられている。停止ボタン７の左側には、遊技者の操作により３つの円盤３０１〜３０３を回転させ、表示窓４内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー６が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【００３２】
パネル表示部２ａの上方の左右には、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒが設けられ、その２台のスピーカ２１Ｌ、２１Ｒの間には、表示図柄の組み合わせおよびメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル２３が設けられている。
【００３３】
なお、本実施の形態では、１ゲーム（単位遊技）は、基本的にスタートレバー６が操作されることにより開始し、全ての円盤３０１〜３０３が停止したときに終了する。
【００３４】
また、本実施の形態では、全ての円盤が回転しているときに行われる円盤の停止操作（停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒのいずれかの操作）を「第１停止操作」といい、「第１停止操作」の次に行われる停止操作を「第２停止操作」といい、「第２停止操作」の次に行われる停止操作を「第３停止操作」という。
【００３５】
ここで、図２〜図７により円盤３０１〜３０３について説明する。図２は、本発明の実施の一形態としての円盤機構部の構成を示す断面図である。
【００３６】
図２において、３つの円盤３０１〜３０３は、透明材料からなる板状の支持部材３０４〜３０６に支持されたメインステッピングモータ４９１〜４９３の回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａに取り付けられている。回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａは液晶表示画面５ａに対して垂直に配置され、円盤３０１〜３０３の盤面は、液晶表示画面５ａに対して平行となっている。また、３つの円盤３０１〜３０３の外径（第１円盤の図柄領域３０１ｂの外径、第２円盤の透過領域３０２ｃの外径、第３円盤の透過領域３０３ｃ１の外径に相当する）は同一であって、３つの回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａの軸線は一致している。なお、前記外径は「２（Ｒ１＋Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）」であり、「Ｒ１＝Ｒ２＝Ｒ３」となっている。ここでは、３つの円盤３０１〜３０３の負荷（例えば、重量、厚さ、外径）を均等とし、同一仕様のメインステッピングモータ４９１〜４９３を同一の制御で駆動させている。また、３つの円盤３０１〜３０３は、液晶表示画面５ａから筐体の奥へ向けて第３円盤３０３、第２円盤３０２、第１円盤３０１の順に重ねて設けられている。したがって、筐体の円盤機構部の厚さは、メインステッピングモータ４９１〜４９３の仕様と円盤３０１〜３０３および支持部材３０４〜３０６の厚さによって規定されることになる。
【００３７】
第１円盤３０１は、回転軸４９１ａを中心とした円形の非透過領域３０１ａ（３０１ａ１、３０１ａ２、３０１ａ３に相当する）と、非透過領域３０１ａの周縁の環形の図柄領域３０１ｂと、を有し、透過領域を有していない（図７参照）。ここで、非透過領域３０１ａの径は「２（Ｒ２＋Ｒ３＋Ｒ４）」であり、図柄領域３０１ｂの幅は「Ｒ１」である。
【００３８】
第２円盤３０２は、回転軸４９２ａを中心とした円形の非透過領域３０２ａ（３０２ａ１、３０２ａ２に相当する）と、非透過領域３０２ａの周縁の環形の図柄領域３０２ｂと、図柄領域３０２ｂの周縁の環形の透過領域３０２ｃと、を有している（図６参照）。ここで、非透過領域３０２ａの径は「２（Ｒ３＋Ｒ４）」であり、図柄領域３０２ｂの幅は「Ｒ２」であり、透過領域３０２ｃの幅は「Ｒ１」である。
【００３９】
第３円盤３０３は、回転軸４９３ａを中心とした円形の非透過領域３０３ａと、非透過領域３０３ａの周縁の環形の図柄領域３０３ｂと、図柄領域３０３ｂの周縁の環形の透過領域３０３ｃ（３０３ｃ１、３０３ｃ２に相当する）と、を有している（図５参照）。ここで、非透過領域３０３ａの径は「２Ｒ４」であり、図柄領域３０３ｂの幅は「Ｒ３」であり、透過領域３０３ｃの幅は「Ｒ１＋Ｒ２」である。
【００４０】
なお、非透過領域３０１ａ、３０２ａ、３０３ａは、例えば、不透明な樹脂材料で形成されるか、あるいは透明または半透明の樹脂材料で形成された後に着色されたものである。また、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂは、例えば、透明または半透明の樹脂材料で形成されたものである。図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの表面（液晶表示画面５ａに対向する面）には、全周にわたって後述する２１個の図柄（図４参照）が等間隔で配置されている。また、透過領域３０２ｃ、３０３ｃは、透明または半透明の樹脂材料で形成されたものである。また、３つの円盤３０１〜３０３は同一材料で一体形成してもよい。あるいは異なる材料で形成してもよい。
【００４１】
そして、図柄領域の外径は、第３円盤３０３の画像領域３０３ｂ、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂ、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂの順に大きくなっている。また、３つの図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの幅は同一（Ｒ１＝Ｒ２＝Ｒ３）となっている。第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂと液晶表示画面５ａの間には、同一幅の第２円盤３０２の透過領域３０２ｃおよび第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ１が介在し、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂと液晶表示画面５ａの間には、同一幅の第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ２が介在しているため、液晶表示画面５ａ上の表示窓４には、第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ１および第２円盤３０２の透過領域３０２ｃを介して第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂが透過表示され、第３円盤３０３の透過領域３０３ｃ２を介して第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂが透過表示されるとともに、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂが透過表示されることになる。
【００４２】
また、３つの円盤３０１〜３０３の回転位置（図柄位置）を検出するため、３つの支持部材３０４〜３０６におけるメインステッピングモータ４９１〜４９３の取り付け面には、例えば発光部と受光部を備えた反射式のフォトセンサ５０ａ、５０ｂ、５０ｃが設けられている。一方、３つの円盤３０１〜３０３の非透過領域３０１ａ、３０２ａ、３０３ａの裏面（前記取り付け面との対向面）には、円盤の回転に応じて前記受光部を遮る位置にスタートインデックスとしての遮蔽片５０ｄ、５０ｅ、５０ｆが設けられている。フォトセンサ５０ａ、５０ｂ、５０ｃは、円盤３０１〜３０３の回転にしたがって遮蔽片５０ｄ、５０ｅ、５０ｆの通過を検出し、パルス信号を発生するようになっている。このパルス信号を基準として、メインステッピングモータ４９１〜４９３の駆動パルス数を計数することにより、計数結果に基づいて遮蔽片５０ｄ、５０ｅ、５０ｆからの変位を検出することができる。
【００４３】
図３は、本発明の実施の一形態としての液晶表示画面５ａに表示された表示窓４を示す図である。
【００４４】
図３に示すように、液晶表示画面５ａにおいて、表示窓４に相当する領域のみ光を透過させることにより、円盤３０１〜３０３の図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの一部を透視可能としている。表示窓４は、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂに配された図柄の３コマ分が透過表示されるよう、略扇形としている。また、表示窓４には、賭け数に応じて前述の有効ライン８ａ〜８ｅが表示されるようになっている。有効ラインのうち、水平方向にセンターライン８ｃが表示され、斜め方向にはトップライン８ｂ、ボトムライン８ｄ、クロスダウンライン８ａ、クロスアップライン８ｅが表示される。
【００４５】
本実施の形態では、環形の図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの左側の一部が表示窓４と重なるよう、表示窓４を透過表示するとともに有効ライン８ａ〜８ｅを表示している。また、表示窓４に表示される図柄の上下方向が揃うよう、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの図柄を配列している。すなわち、円盤上に配置される図柄は、その上下方向（天地方向）を円盤の接線方向と平行となるように配置している。ここで、上下方向とは、文字であるならば、通常配置された場合の上下方向を示す。また、図形であるならば、一般的に配置された場合の上下方向を示す。したがって、表示窓４においては、３つの円盤３０１〜３０３の回転に伴い、３つの図柄列が略上下方向に変動するため、３つのリールの図柄列を変動させるパチスロ機に慣れた遊技者も違和感なく遊技を行うことができる。
【００４６】
図４は、本発明の実施の一形態としての３つの円盤３０１〜３０３の図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂを示す図である。図５は、本発明の実施の一形態としての第３円盤３０３を示す図である。図６は、本発明の実施の一形態としての第２円盤３０２を示す図である。図７は、本発明の実施の一形態としての第１円盤３０１を示す図である。
【００４７】
本実施の形態では、前述のように操作方向（図２参照）の手前から第３円盤３０３、第２円盤３０２、第１円盤３０１の順に３つの円盤が重なり、図柄領域３０３ｂ、図柄領域３０２ｂ、図柄領域３０１ｂの外径が順に大きくなるため、図４に示すように、３つの図柄領域３０３ｂ、３０２ｂ、３０１ｂが同心のリングとして円盤の中心（回転軸４９１ａ、４９２ａ、４９３ａに相当する）から径方向に広がることになる。なお、３つの図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂの図柄同士が重なることはない。
【００４８】
また、図５、図６、図７に示すように、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂ、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂ、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂには、全周にわたって複数種類の図柄が２１個配列された図柄列が形成されている。各図柄には"００"〜"２０"のコードナンバーが付され、後で説明するＲＯＭ３２（図１７参照）に格納（記憶）されている。
【００４９】
３つの図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂのそれぞれには、"赤７"、"ＢＡＲ"、"リプレイ"、"チェリー"、"プラム"、"ベル"および"スイカ"の図柄で構成される図柄列が表されている。３つの円盤３０１〜３０３は、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂが図中矢印方向に移動するように回転駆動される。
【００５０】
なお、前記図柄列は、例えば印刷加工によって図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂに形成されている。ここで、図柄領域３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂは円盤３０１〜３０３の回転軸に対して垂直に配されているため、印刷加工された前記図柄列が遠心力によって剥離することを回避し、パチスロ機１の耐久性を向上させることになる。これに対し、通常の円筒状のリール機構を用いた場合には、図柄列が印刷されたシート状の部材をリールの外周に装着する（例えば、貼着する）ことになるため、リールの回転による遠心力によって前記シート状の部材の端部（継ぎ目部分）がリールから剥離することがあり得る。
【００５１】
次に、図８に図柄組み合わせテーブルを示し、説明する。
【００５２】
パチスロ機１においては、遊技者によりスタートレバー６が操作されると、内部抽籤を行い、内部当籤役（例えば、「ベルの小役」、「リプレイ」、「ＢＢ１」等）を決定する。そして、遊技者の停止操作により、３つの円盤３０１〜３０３を停止させ、遊技者が指定した有効ライン８上に、上記内部当籤役に対応する図柄組み合わせが停止表示されれば、表示役の成立となる。
【００５３】
ここで、表示役のうち、特に、内部当籤役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのあるものを「入賞役」とする。内部当籤役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのないものは、「当籤役の成立」とする。
【００５４】
図８に示すように、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"チェリー−ＡＮＹ−ＡＮＹ"（ＡＮＹはどの図柄でもよい）が並ぶことにより、「チェリーの小役」に入賞し、メダル投入枚数が"１"または"２"の場合には、１５枚のメダルが払出され、メダル投入枚数が"３"の場合には、４枚のメダルが払出される。なお、投入枚数が３枚である、すなわち、有効ラインが５本設定されている場合に、チェリーが表示窓４の左の上段または下段に表示されると、２つの有効ライン上で成立することとなるので、８枚（４枚×２）のメダルの払出しが行われる。
【００５５】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ベル−ベル−ベル"が並ぶことにより、「ベルの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、１５枚のメダルが払出される。
【００５６】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"スイカ−スイカ−スイカ"が並ぶことにより、「スイカの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、８枚のメダルが払出される。
【００５７】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"プラム−プラム−プラム"が並ぶことにより、「プラムの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、４枚のメダルが払出される。
【００５８】
上記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」、「プラムの小役」を「小役」と総称する場合もある。
【００５９】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"リプレイ−リプレイ−リプレイ"が並ぶことにより、「リプレイ」が成立する。「リプレイ」が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、「リプレイ」は、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる表示役である。
【００６０】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"赤７−赤７−赤７"が並ぶことにより、「ＢＢ１」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「ＲＢ遊技状態」（より具体的には、ＢＢ１作動中フラグが"オン"となり、ＲＢ作動時処理によりＲＢ遊技状態）となる。遊技状態については、後述する。
【００６１】
また、有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ"が並ぶことにより、「ＢＢ２」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「ＲＢ遊技状態」（より具体的には、ＢＢ２作動中フラグが"オン"となり、ＲＢ作動時処理によりＲＢ遊技状態）となる。
【００６２】
また、上記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」、「プラムの小役」、「リプレイ」、「ＢＢ１」および「ＢＢ２」に係る図柄の組み合わせ以外の図柄の組み合わせが表示されると、「ハズレ」が成立する。
【００６３】
次に、図９にボーナス作動時テーブルを示し、説明する。ボーナス作動時テーブルには、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が記載されている。
【００６４】
図９に示すように、表示役「ＢＢ１」が成立し、ＢＢ１作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"ＢＢ１作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"４６５"を設定する。
【００６５】
また、表示役「ＢＢ２」が成立し、ＢＢ２作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"ＢＢ２作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"３５０"を設定する。
【００６６】
さらに、ボーナス作動監視処理により、ＲＢ作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"ＲＢ作動中フラグ"をたて、遊技可能回数カウンタに"１２"を、入賞可能回数カウンタに"８"を設定する。
【００６７】
ここで、遊技状態について説明する。遊技状態とは、そのゲームあるいは何回かのゲームの間の遊技状態を示すもので、基本となる「一般遊技状態」と、遊技者に有利な「ＲＢ遊技状態」とがある。
【００６８】
「ＲＢ遊技状態」とは、内部抽籤の際にメダルを獲得できる当籤役に当籤しやすい内部抽籤テーブルが選択される遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。「内部抽籤テーブル」については、後述する。
【００６９】
また、「ＲＢ遊技状態」は終了条件が規定されている。本実施の形態においては、１回の「ＲＢ遊技状態」において可能な最大のゲーム数（これを「ＲＢ遊技可能回数」という）は、１２回である。また、この「ＲＢ遊技状態」において、メダルの払出しが行われる入賞役を成立させることができる回数（これを「ＲＢ入賞可能回数」という）は、８回までである。すなわち、この「ＲＢ遊技状態」は、ゲーム数が１２回に達するか、または入賞役の成立回数が８回に達した場合に終了する。
【００７０】
さらに、「ＲＢ遊技状態」は、ボーナス中（具体的には、ＢＢ１またはＢＢ２作動中フラグが"オン"の状態のとき）に発生する遊技状態であるが、ボーナスの終了条件も規定されている。本実施の形態においては、ボーナスを終了させる払出枚数が、ＢＢ１作動中には"４６５"枚、ＢＢ２作動中には"３５０"枚と規定されている。すなわち、ボーナス（ＢＢ１またはＢＢ２作動中フラグが"オン"の状態）は、払出枚数が"４６５"枚（ＢＢ１作動中フラグが"オン"の状態）または"３５０"枚（ＢＢ２作動中フラグが"オン"の状態）に達した場合に終了する。
【００７１】
また、上記のように「一般遊技状態」とは、遊技者に有利な特典がない基本的な遊技状態である。
【００７２】
さらに、「一般遊技状態」において、「ＢＢ１」（ボーナスの作動に係る内部当籤役）に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「ＢＢ１」の図柄組み合わせが表示させられなかった場合、内部当籤した「ＢＢ１」を次回以降のゲームに持ち越す。「ＢＢ１」に内部当籤すると、「ＢＢ１」の図柄の組み合わせが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「ＢＢ１」を「持越役」として記憶する。「ＢＢ１」が「持越役」として記憶されている間、「持ち越し状態」が継続する。
【００７３】
同様に、「一般遊技状態」において、「ＢＢ２」（ボーナスの作動に係る内部当籤役）に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「ＢＢ２」の図柄組み合わせが表示させられなかった場合も、内部当籤した「ＢＢ２」を次回以降のゲームに持ち越し、「ＢＢ２」の図柄の組み合わせが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「ＢＢ２」を「持越役」として記憶する。「ＢＢ２」が「持越役」として記憶されている間も、「持ち越し状態」が継続する。
【００７４】
ここで、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"に更新されてから"オフ"に更新されるまでのＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）とＲＢ作動中フラグとの関係について説明する。ＢＢ（「ＢＢ１」または「ＢＢ２」）が成立した場合に、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"に更新される。このＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"に更新されたことを契機にＲＢ作動中フラグが"オン"に更新される。そして、遊技可能回数が"０"になるか、または入賞可能回数が"０"になると、ＲＢ作動中フラグが"オフ"に更新される。ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されるまでＲＢ遊技状態となる。
【００７５】
ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新される条件を充足した場合に、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されるが、このＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されたことを契機にＲＢ作動中フラグが"オフ"に更新される。したがって、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オン"であるときは、ＲＢ作動中フラグが"オン"に更新される。すなわち、ＢＢ（「ＢＢ１」または「ＢＢ２」）成立後は、ＢＢ作動中フラグ（ＢＢ１作動中フラグまたはＢＢ２作動中フラグ）が"オフ"に更新されるまでＲＢ遊技状態となる。
【００７６】
ここで、「ＢＢ１」が「持越役」として持ち越されている状態を、ＢＢ１内部当籤状態（ＢＢ１持ち越し状態）、「ＢＢ２」が「持越役」として持ち越されている状態を、ＢＢ２内部当籤状態（ＢＢ２持ち越し状態）ともいう。
【００７７】
次に、図１０に内部抽籤テーブル決定テーブルを示し、説明する。これは、内部抽籤処理において、遊技状態に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定するために用いられる。
【００７８】
すなわち、内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて選択する内部抽籤テーブルと、その内部抽籤テーブルを用いて何回まで抽籤を行うかを示す抽籤回数と、が規定されたものである。ここで、抽籤回数とは、内部抽籤処理に先立って取得された乱数値と、当籤番号ごとに設定された上限値および下限値を用いて行われる抽籤処理の回数を示している。内部当籤役は、この内部抽籤処理により求められる当籤番号にしたがって決定されることになる。
【００７９】
図１０に示すように、一般遊技状態では、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"７"が決定される。また、ＲＢ遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"４"が決定される。
【００８０】
次に、図１１、図１２に内部抽籤テーブルを示し、説明する。図１１は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、図１２は、ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルである。これは、内部抽籤処理において、当籤番号と投入枚数に基づいて抽籤値を取得するために用いられる。
【００８１】
図１１、図１２に示すように、内部抽籤テーブルには、当籤番号と、この当籤番号ごとに投入枚数にしたがった抽籤値となる乱数値の下限値と上限値が示されている。各抽籤値の幅を"６５５３６"で除したものが、該当する内部当籤役の当籤確率となる。いずれの当籤番号の乱数値幅にも該当しない範囲は、"ハズレ"となる。また、本実施の形態では、「一般遊技状態用内部抽籤テーブル」、「ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブル」を、それぞれの遊技状態に応じて用いる。
【００８２】
図１１は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態で用いられる。また、ここでは、投入枚数ごとに当籤番号と、抽籤値の下限値と上限値と、が対応付けられている。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"１"〜"７"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤値の下限値と上限値との範囲内にもないときには、当籤番号は"０"となる。
【００８３】
図１２は、ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、ＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルは、ＲＢ遊技状態で用いられる。このＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"１"〜"４"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤値の下限値と上限値との範囲内にもないときには、当籤番号は"０"となる。
【００８４】
また、このＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「ベル」の乱数値範囲の幅が一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比較して広くなっており、「ベル」に当籤しやすくなっている。すなわち、メダルが獲得しやすくなっている。
【００８５】
ここで、内部抽籤テーブルは、複数段階（例えば、６段階）設けられた設定値（設定）ごとに設けられるが、設定値ごとの内部抽籤テーブルは省略する。設定値は、基本的に遊技店側が設定（選択）する値であり、設定値に応じて遊技における遊技者の有利さの度合い（例えば、出玉率、役の内部当籤確率など）が異なるようになっている。実際には、設定値として"１"〜"６"を設けるようにしている。そして、「ＢＢ１」などの役に内部当籤する確率が、設定値の間で異なるようにしている。また、全ての設定値ごとに遊技状態に応じた内部抽籤テーブルを用意するのではなく、設定値間で同一の内部抽籤テーブルを共用してもよい。このとき、同一の遊技状態で共用してもよいし、異なる遊技状態で共用することもできる。このような内部抽籤テーブルの設定は、前述の内部抽籤テーブル決定テーブルにより、容易に行うことができる。
【００８６】
次に、図１３に内部当籤役決定テーブルを示し、説明する。内部当籤役決定テーブルは、前述の内部抽籤処理により求められた当籤番号にしたがって内部当籤役を決定するものである。ここで、内部当籤役は、８ビットのビット列で表される。
【００８７】
図１３に示すように、当籤番号が"０"（いずれの当籤番号にも該当しない場合）のときには、いずれの遊技状態においても、内部当籤役"ハズレ"、データ"００００００００"が決定される。
【００８８】
以下、すべての当籤番号において、一般遊技状態、ＲＢ遊技状態ともに、同一の内部当籤役である。ただし、ＲＢ遊技状態においては、当籤番号は、"１"〜"４"までの抽籤しか行わないので、当籤番号"５"〜"８"となることはない。
【００８９】
当籤番号が"１"のときには、内部当籤役"チェリー"が決定され、データ"０００００００１"が格納される。当籤番号が"２"のときには、内部当籤役"ベル"が決定され、データ"００００００１０"が格納される。
【００９０】
当籤番号が"３"のときには、内部当籤役"スイカ"が決定され、データ"０００００１００"が格納される。当籤番号が"４"のときには、内部当籤役"プラム"が決定され、データ"００００１０００"が格納される。当籤番号が"５"のときには、内部当籤役"リプレイ"が決定され、内部当籤役１格納領域にデータ"０００１００００"が格納される。
【００９１】
当籤番号が"６"のときには、内部当籤役"ＢＢ１"が決定され、内部当籤役２格納領域にデータ"００１０００００"が格納される。当籤番号が"７"のときには、内部当籤役"ＢＢ２"が決定され、内部当籤役２格納領域にデータ"０１００００００"が格納される。
【００９２】
図１４は、本発明の実施の一形態としてのボーナスチェックデータを示す図である。図１４に示すように、ボーナスチェックデータは、８ビットで"０１１０００００"となっている。
【００９３】
ボーナスチェックデータは、内部抽籤処理において、内部当籤役との論理演算（論理積演算）に用いられ、内部当籤役からボーナスデータのみを抽出させるものである。具体的には、ボーナスチェックデータ"０１１０００００"と内部当籤役との論理積演算により、内部当籤役が"００１０００００"および"０１００００００"のとき、ビット５、ビット６の"１"が有効となるので、内部当籤役が「ＢＢ１」および「ＢＢ２」のときのみボーナスデータとして抽出される。
【００９４】
次に、図１５に内部当籤役（または表示役）の格納領域を示し、説明する。この格納領域は、ＲＡＭ３３の所定の記憶領域に割り当てられている。
【００９５】
図１５に示すように、内部当籤役格納領域の各ビット０〜６のそれぞれには、「チェリー」、「ベル」、「スイカ」、「プラム」、「リプレイ」、「ＢＢ１」および「ＢＢ２」が対応付けられている。なお、ビット７は未使用である。
【００９６】
また、表示役格納領域の構成は、この内部当籤役格納領域の構成と同様のものとなっている。
【００９７】
また、内部当籤役格納領域は、内部抽籤処理において、内部当籤役と、以下に示す持越役格納領域の格納データとの論理和が格納されるものである。
【００９８】
次に、図１６に持越役格納領域を示し、説明する。この持越役格納領域も、ＲＡＭ３３の所定の記憶領域に割り当てられている。
【００９９】
図１６に示すように、持越役格納領域の各ビット５〜６のそれぞれには、「ＢＢ１」および「ＢＢ２」が対応付けられている。なお、ビット０〜４、およびビット７は未使用である。
【０１００】
また、持越役格納領域は、内部抽籤処理において、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積と、持越役格納領域の格納データとの論理和が格納されるものである。
【０１０１】
次に、図１７にパチスロ機１の主回路構成を示し、説明する。
【０１０２】
図１７は、パチスロ機１における遊技処理動作を制御する主制御回路７１と、主制御回路７１に電気的に接続する周辺装置（アクチュエータ）と、主制御回路７１から送信される制御信号（コマンド）に基づいて液晶表示装置５およびスピーカ２１Ｌ、２１Ｒ等を制御する副制御回路７２とを含む回路構成を示す。
【０１０３】
主制御回路７１は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ３０を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ３０は、あらかじめ設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うＣＰＵ３１と、記憶手段であるＲＯＭ３２およびＲＡＭ３３を備えている。
【０１０４】
ＣＰＵ３１には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路３４および分周器３５と、抽出（サンプリング）される乱数を発生する乱数発生器３６およびサンプリング回路３７とが接続されている。
【０１０５】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ３０内で、すなわち、ＣＰＵ３１の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器３６およびサンプリング回路３７は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【０１０６】
マイクロコンピュータ３０のＲＯＭ３２には、ＣＰＵ３１の処理に係るプログラム、スタートレバー６を操作（スタート操作）するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる「内部抽籤テーブル」、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が規定された「ボーナス作動時テーブル」、停止ボタンの操作に応じて円盤３０１〜３０３の停止態様を決定するための「停止制御テーブル（図示せず）」、副制御回路７２に送信するための各種制御指令（コマンド、信号）などが記憶されている。
【０１０７】
ＲＡＭ３３には、種々の情報が格納される。例えば、抽出した乱数値、各種フラグ（例えば、ＢＢ１作動中フラグ、ＲＢ作動中フラグ）、メダルのクレジット枚数、遊技状態の情報などが格納される。
【０１０８】
また、副制御回路７２が主制御回路７１へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路７１から副制御回路７２への一方向で通信が行われる。
【０１０９】
マイクロコンピュータ３０からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納しホッパー駆動回路４１の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー（払出しのための駆動部を含む）４０、円盤３０１〜３０３を回転駆動するメインステッピングモータ４９１、４９２、４９３などがある。
【０１１０】
さらに、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３を駆動制御するモータ駆動回路３９およびホッパー４０を駆動制御するホッパー駆動回路４１がＣＰＵ３１の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれＣＰＵ３１から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。なお、モータ駆動回路３９は、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３を任意の速度で回転させる。
【０１１１】
また、マイクロコンピュータ３０が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ６Ｓ、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３、Ｃ／Ｐスイッチ１４、投入メダルセンサ２２Ｓ、円盤停止信号回路４６、円盤位置検出回路５０、払出完了信号回路５１があり、これらもＣＰＵ３１に接続されている。
【０１１２】
スタートスイッチ６Ｓは、スタートレバー６の操作を検出してスタートスイッチ信号を発生する。投入メダルセンサ２２Ｓは、メダル投入口２２に投入されたメダルを検出する。
【０１１３】
ＣＰＵ３１は、投入メダルセンサ２２Ｓがメダル投入口２２に投入されたメダルを検出すると、このメダルをカウントしてＲＡＭ３３に最大５０枚のメダルをクレジットするようになっており、ＣＰＵ３１は、ＲＡＭ３３にクレジットされたメダルを１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３の操作に応じた枚数だけ減算し、有効ライン８ａ〜８ｅを設定し、ＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃを点灯させるようになっている。
【０１１４】
円盤停止信号回路４６は、各停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの操作に応じて停止信号を発生する。円盤位置検出回路５０は、円盤回転センサ（図２の５０ａ、５０ｂ、５０ｃに相当する）からのパルス信号を受けて各円盤上の図柄の位置を検出するための信号をＣＰＵ３１に供給する。払出完了信号回路５１は、メダル検出部４０Ｓの計数値（ホッパー４０から払出されたメダルの枚数）が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【０１１５】
乱数発生器３６は、一定の数値範囲（０〜６５５３５）に属する乱数値を発生し、サンプリング回路３７は、スタートレバー６が操作された後の適宜のタイミングで１個の乱数値をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数値およびＲＯＭ３２内に格納されている内部抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役が決定される。
【０１１６】
円盤３０１〜３０３の回転が開始された後、メインステッピングモータ４９１、４９２、４９３の各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はＲＡＭ３３の所定エリアに書き込まれる。円盤３０１〜３０３の機構部からは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは円盤位置検出回路５０を介してＣＰＵ３１に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、ＲＡＭ３３で計数されている駆動パルスの計数値が"０"にクリアされる。これにより、ＲＡＭ３３内には、各円盤について一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【０１１７】
円盤３０１〜３０３の回転位置と円盤外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル（図示せず）がＲＯＭ３２内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各円盤３０１〜３０３の一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー（図柄位置に相当する）と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
【０１１８】
さらに、ＲＯＭ３２内には、図柄組み合わせテーブル（図８参照）が格納されている。この図柄組み合わせテーブルでは、表示役となる図柄の組み合わせと、表示役のメダル払出枚数と、その表示役を表す表示役判定コードとが対応付けられている。前記図柄組み合わせテーブルは、第１円盤３０１、第２円盤３０２、第３円盤３０３の停止制御時、および全円盤３０１〜３０３の停止後の表示役確認を行う場合に参照される。
【０１１９】
前記乱数サンプリングに基づく抽籤処理（内部抽籤処理）に基づいて、ＣＰＵ３１は、遊技者が停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒを操作したタイミングで円盤停止信号回路４６から送られる円盤停止信号、および選択された「停止制御テーブル」に基づいて、円盤３０１〜３０３を停止制御する信号をモータ駆動回路３９に送る。
【０１２０】
内部当籤後、入賞を示す停止態様となれば、ＣＰＵ３１は、Ｃ／Ｐスイッチ１４により設定されたモードに応じて、ＲＡＭ３３にセットされたクレジットカウンタの更新、または、払出指令信号をホッパー駆動回路４１に供給してホッパー４０から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部４０Ｓは、ホッパー４０から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がＣＰＵ３１に入力される。これにより、ＣＰＵ３１は、ホッパー駆動回路４１を介してホッパー４０の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【０１２１】
次に、図１８に副制御回路７２の構成を示し、説明する。
【０１２２】
図１８に示すように、副制御回路７２は、主制御回路７１からの制御信号に基づいて液晶表示装置５の表示制御、ランプ類（ＢＥＴランプ９ａ〜９ｃ、ＷＩＮランプ１７）やＬＥＤ類（払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０）の点灯制御およびスピーカ２１Ｌ、２１Ｒからの音の出力制御を行う。
【０１２３】
この副制御回路７２は、主制御回路７１を構成する回路基板とは別の回路基板上から構成されており、音・ランプ制御回路７３、演出円盤制御回路１００および画像制御回路８０を備えている。
【０１２４】
画像制御回路８０は、主制御回路７１とシリアルポート７７の間で信号の遣り取りを行うシリアルポート８１と、画像制御ＣＰＵ８２と、画像制御ワークＲＡＭ８３と、画像制御プログラムＲＯＭ８４と、カレンダＩＣ８５と、画像ＲＯＭ８６と、ビデオＲＡＭ８７と、画像制御ＩＣ８８と、制御ＲＡＭ８９とを備えている。
【０１２５】
また、画像制御回路８０は、主制御回路７１と同様に、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器およびサンプリング回路を備えており、画像制御ＣＰＵ８２に接続されている（図示せず）。これらにより乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【０１２６】
乱数サンプリングは、乱数範囲「０〜１２７」、「０〜２５５」などに属する乱数値を発生し、１個の乱数値をサンプリングすることにより行われる。また、乱数サンプリングは、画像制御ＣＰＵ８２でも、行うことができる。
【０１２７】
画像制御ＣＰＵ８２は、画像制御回路８０の全体を制御するコンピュータからなり、主制御回路７１から送信されたコマンドに基づいて、画像制御プログラムＲＯＭ８４内に記憶された制御プログラムにしたがって、演出データ（画像情報、発光パターン情報、音情報を含む）の決定および出力など、各種の処理を行う。
【０１２８】
画像制御ワークＲＡＭ８３は、画像制御プログラムＲＯＭ８４に記憶された画像制御プログラムを画像制御ＣＰＵ８２で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【０１２９】
画像制御プログラムＲＯＭ８４は、液晶表示装置５による表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルが記憶されている（図示せず）。また、画像制御プログラムＲＯＭ８４には、演出識別子決定テーブル、演出データ決定テーブルも記憶されている（図示せず）。
【０１３０】
カレンダＩＣ８５には、時刻情報が記憶されている。
【０１３１】
このカレンダＩＣ８５と画像制御ワークＲＡＭ８３は、電源が"オフ"されたときでもデータを保持するためのバックアップ対象となっている。つまり、画像制御ＣＰＵ８２に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
【０１３２】
画像ＲＯＭ８６は、演出表示等に使用する画像を形成するための画像データ、ドットデータ等を記憶するようになっている。例えば、人物や動物などのキャラクタ、記号、文字、図形などのスプライト画像データ、背景データなどを記憶する。スプライト画像データは、背景画像（バックグランド面）上に重畳して表示させる画像である。
【０１３３】
また、画像ＲＯＭ８６には、パチスロ機１が所定時間使用されないときに表示するデモ映像も記憶されている。
【０１３４】
ビデオＲＡＭ８７は、画像制御ＩＣ８８で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【０１３５】
画像制御ＩＣ８８は、画像制御ＣＰＵ８２で決定された演出内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置５に出力するようになっており、制御ＲＡＭ８９は、画像制御ＩＣ８８に含まれ、画像制御ＩＣ８８が画像を形成するときの各種制御パラメータが記憶される。
【０１３６】
また、画像制御回路８０では、画像制御ＣＰＵ８２が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御ＣＰＵ８２は、決定した演出データに基づいて、音・ランプの種類および出力タイミングを決定する。そして、画像制御ＣＰＵ８２は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路７３にシリアルポート８１を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路７３では、主に、画像制御回路８０から送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる（後述する音量調整制御を除く）。
【０１３７】
音・ランプ制御回路７３は、画像制御回路８０のシリアルポート８１に接続されたシリアルポート７７と、音・ランプ制御ＣＰＵ７４と、プログラムＲＯＭ７５と、ワークＲＡＭ７６と、音源ＩＣ７８と、パワーアンプ７９と、音源ＲＯＭ９１とを備えている。
【０１３８】
音・ランプ制御ＣＰＵ７４は、シリアルポート８１、７７を介して主制御回路７１および画像制御ＣＰＵ８２から送信される制御信号にしたがって音・ランプの出力制御を行うものである。また、音・ランプ制御ＣＰＵ７４には、払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０およびＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃ、ＷＩＮランプ１７が接続されている。音・ランプ制御ＣＰＵ７４は、画像制御回路８０から所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、上記アクチュエータにそれぞれ出力信号を送信する。これにより、それぞれのアクチュエータがコマンドに応じた所定の態様で発光することとなる。
【０１３９】
プログラムＲＯＭ７５は、音・ランプ制御ＣＰＵ７４が実行する制御プログラム等を記憶するものである。ワークＲＡＭ７６は、音・ランプ制御ＣＰＵ７４が前述した制御プログラムを実行するときの一時記憶手段である。
【０１４０】
音源ＲＯＭ９１は、音源を生成するための音源データ等を記憶するものである。音源ＩＣ７８は、画像制御回路８０から送信されたコマンドに基づいて、音源ＲＯＭ９１に記憶された音源等を利用して、音源を生成し、パワーアンプ７９に出力するものである。パワーアンプ７９は、増幅器であり、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒが接続されている。パワーアンプ７９は、音源ＩＣ７８から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ２１Ｌ、２１Ｒから出力させるものである。
【０１４１】
また、音・ランプ制御ＣＰＵ７４には、音量調節部９２が接続されている。音量調節部９２は、遊技場の店員等により操作可能となっており、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御ＣＰＵ７４は、音量調節部９２から送信される入力信号に基づいて、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う（音量調節制御）。
【０１４２】
演出円盤制御回路１００は、画像制御回路８０のシリアルポート８１に接続されたシリアルポート１２１と、演出円盤制御ＣＰＵ１２２と、ワークＲＡＭ１２３と、プログラムＲＯＭ１２４と、演出円盤モータ駆動回路１０５と、演出円盤位置検出回路１０６とを備えている。
【０１４３】
演出円盤制御ＣＰＵ１２２は、ＣＰＵ、入出力ポートを備えている。演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵは、画像制御回路８０から送信される制御信号にしたがって演出用円盤１０３ａの駆動制御を行う。ここで、画像制御回路８０から送信される制御信号は、画像制御回路８０において制御された信号とともに、シリアルポート８１を介して主制御回路７１から送信された制御信号も含む。
【０１４４】
プログラムＲＯＭ１２４は、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵが実行する制御プログラムや演出円盤用の円盤停止テーブル等を記憶するものである。ワークＲＡＭ１２３は、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵが前述した制御プログラムを実行するときの一時記憶手段である。
【０１４５】
演出円盤位置検出回路１０６は、演出円盤用の演出円盤回転センサからのパルス信号を受けて演出用円盤１０３ａ上の図柄の位置を検出するための信号を演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵに供給する。
【０１４６】
演出用円盤１０３ａの回転が開始された後、演出円盤モータ１０２に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値は演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵの所定エリアに書き込まれる。演出用円盤１０３ａからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは演出円盤位置検出回路１０６を介して演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵに入力される。こうして得られたリセットパルスにより、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵで計数されている駆動パルスの計数値が"０"にクリアされる。これにより、演出円盤制御ＣＰＵ１２２のＣＰＵ内には、演出用円盤１０３ａについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【０１４７】
演出用円盤１０３ａの回転位置と円盤上に描かれた図柄とを対応付けるために、演出円盤図柄テーブルがプログラムＲＯＭ１２４内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、演出用円盤１０３ａの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー（図柄位置に相当する）と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【０１４８】
次に、図１９、図２０にパチスロ機１の主制御回路７１による制御処理のメインフローチャートを示し、説明する。このフローチャートは、ＲＯＭ３２に記憶された制御プログラムにより実行される処理手順を示すものであり、ＣＰＵ３１によって実施される。
【０１４９】
初めに、ＣＰＵ３１は、遊技開始時の初期化処理を行う（ステップＳ１）。具体的には、ＲＡＭ３３の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。
【０１５０】
次いで、１ゲーム終了時用初期化処理、すなわち、ゲーム終了時のＲＡＭ３３の所定の記憶領域の情報を消去する（ステップＳ２）。具体的には、前回のゲームに使用されたＲＡＭ３３の書き込み可能エリアのデータの消去、ＲＡＭ３３の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【０１５１】
次に、ＣＰＵ３１は、ボーナス作動監視処理を行う（ステップＳ３）。ここでは、ＢＢ１およびＢＢ２作動中であるときに、ＲＢも作動中となるようにする。
【０１５２】
次に、メダル受付・スタートチェック処理を行う（ステップＳ４）。具体的には、リプレイ作動中フラグに基づく前回のゲームでリプレイが成立したか否かの判別情報、メダル投入口２２へのメダル投入に基づく投入メダルセンサ２２Ｓからの入力、および、ＢＥＴスイッチ１１、１２、１３からの入力、に応じて、ＲＡＭ３３にセットされた投入枚数カウンタを更新する。ここで、リプレイ作動中フラグは、リプレイの成立の有無を識別する情報であり、投入枚数カウンタは、次のゲームにおける投入枚数を特定する情報である。
【０１５３】
また、投入枚数カウンタの値に応じて有効ラインの設定を行う。例えば、投入枚数カウンタが"３"であれば、全ての有効ライン上に表示された図柄の組み合わせに基づいて後述の表示役を決定する。さらに、メダルが投入されていること（例えば、投入枚数カウンタが"１"以上であること、または、投入枚数カウンタが最大値"３"であること）を条件として、スタートレバー６の操作に基づくスタートスイッチ６Ｓからの入力の有無をチェックする。
【０１５４】
続いて、ＣＰＵ３１は、内部抽籤用の乱数値抽出処理を行う（ステップＳ５）。この乱数値抽出処理では、サンプリング回路３７を介して乱数発生器３６により発生されている「０〜６５５３５」の範囲の乱数値から１つの乱数値を抽出し、抽出した乱数値をＲＡＭ３３の乱数値記憶領域に記憶する。
【０１５５】
次いで、ＣＰＵ３１は、遊技状態監視処理を行う（ステップＳ６）。この遊技状態監視処理では、ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグ、ＲＢ作動中フラグ、または持越役の情報に基づいて、今回のゲームにおける遊技状態を識別する情報をＲＡＭ３３にセットする。
【０１５６】
次に、ＣＰＵ３１は、内部抽籤処理を行う（ステップＳ７）。
【０１５７】
この内部抽籤処理では、内部抽籤テーブル決定テーブルを参照し、上記遊技状態監視処理で取得した遊技状態に基づいて、抽籤回数と内部抽籤テーブルの種別を決定する。例えば、遊技状態が一般遊技状態である場合、抽籤回数として"７"を決定するとともに、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルを決定する。
【０１５８】
次いで、この一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照し、上記乱数値抽出処理で取得した乱数値（ＲＡＭ３３の乱数値記憶領域に記憶された乱数値）に基づいて、今回の内部当籤役を決定する。次いで、決定した内部当籤役がボーナスであれば、このボーナスを持越役としてＲＡＭ３３の持越役格納領域にセットする。さらに、上記で決定した今回の内部当籤役と持越役との論理和を当籤役として決定する。
【０１５９】
例えば、内部当籤役として「ベルの小役」が決定され、持越役として「ＢＢ１」がセットされていれば、「ベルの小役」と「ＢＢ１」を当籤役として決定する。つまり、内部当籤役と持越役は、円盤停止時の図柄の表示態様の決定に関わる情報であり、これらを含めて「当籤役」という。
【０１６０】
次いで、ＣＰＵ３１は、副制御回路７２に対して「スタートコマンド」を送信する（ステップＳ８）。「スタートコマンド」には、内部当籤役、遊技状態、使用された内部抽籤テーブルの情報などが含まれている。
【０１６１】
続いて、前回のゲームが開始してから所定時間（例えば"４．１秒"）経過しているか否かを判断し（ステップＳ９）、この判断結果が"ＹＥＳ"のときにはタイマのセット処理（ステップＳ１１）に移り、"ＮＯ"のときには待ち時間消化処理（ステップＳ１０）に移る。
【０１６２】
待ち時間消化処理（ステップＳ１０）では、前回のゲームが開始してから所定時間経過するまでの間、以降の処理を行わずに、ゲーム開始待ち時間の消化（ウェイト）を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから"４．１秒"経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【０１６３】
次に、ゲーム監視用タイマのセット処理（ステップＳ１１）において、ゲーム監視用タイマをセットする。具体的には、１ゲーム間監視用タイマ、自動停止タイマをセットする。１ゲーム間監視用タイマは、上記ゲーム間の時間を確保するために、ゲームが開始してからの時間を測定するタイマであり、自動停止タイマは、遊技者の停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの停止操作によらずに自動的に円盤３０１〜３０３を停止させるためのタイマである。
【０１６４】
続いて、ＣＰＵ３１は、モータ駆動回路３９に対して、全円盤（円盤３０１〜３０３）の回転開始要求を行い（ステップＳ１２）、モータ駆動回路３９は、全円盤の回転処理を行う。
【０１６５】
次いで、円盤停止制御処理を行う（ステップＳ１３）。具体的には、いずれかの停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒが操作された場合、停止テーブルに基づいて、停止操作された停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒに対応する円盤３０１〜３０３を停止させる。このとき、副制御回路７２に対して、「円盤停止コマンド」を送信する。「円盤停止コマンド」には、停止円盤、停止位置の情報などが含まれている。
【０１６６】
全ての停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒが操作され、全ての円盤３０１〜３０３を停止させたら、図柄組み合わせテーブルに基づいて、表示役と払出枚数を決定する（ステップＳ１４）。この処理では、図柄組み合わせテーブルを参照し、表示窓４の図柄の停止態様に基づいて表示役（当籤が成立した役）を識別し、表示役フラグをセットする。具体的には、有効ラインに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび図柄組み合わせテーブル、投入枚数に基づいて、表示役と払出枚数を識別する。
【０１６７】
次いで、副制御回路７２に対して表示役コマンドを送信する（ステップＳ１５）。「表示役コマンド」には、表示役を特定する表示役フラグの情報、払出枚数に関する情報などが含まれる。
【０１６８】
次に、メダル払出処理を行う（ステップＳ１６）。このメダル払出処理では、クレジットモードであれば、払出枚数情報に基づいて、ＲＡＭ３３にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジット表示部１９のクレジットカウンタの値は、このクレジットカウンタの更新に基づいて、表示させる。また、払出モードであれば、払出枚数情報に基づいて、ホッパー駆動回路４１によりホッパー４０を駆動制御してメダルの払出しを行う。また、ＣＰＵ３１は、表示役がリプレイであれば、リプレイ作動中フラグを"オン"にする。また、ＣＰＵ３１は、メダルの獲得枚数を更新する。この後、ＣＰＵ３１は、副制御回路７２へ払出終了コマンドを送信する。この払出終了コマンドは、メダルの払出しが完了したことを示す情報を含む。
【０１６９】
次いで、ＣＰＵ３１は、上記払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタの値を更新する（ステップＳ１７）。ここでは、ボーナス終了枚数カウンタの値が"１"以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタの値を減算する。
【０１７０】
次いで、ＣＰＵ３１は、ＲＡＭ３３の所定の記憶領域を参照して、ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグおよびＲＢ作動中フラグを確認して（ステップＳ１８）、ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグまたはＲＢ作動中フラグが"オン"であれば、ボーナス終了チェック処理を行う（ステップＳ１９）。
【０１７１】
ＢＢ１作動中フラグ、ＢＢ２作動中フラグおよびＲＢ作動中フラグがともに"オフ"であるか（ステップＳ１８で判定）、ボーナス終了チェック処理（ステップＳ１９）が終了したら、ボーナス作動チェック処理を行う（ステップＳ２０）。
【０１７２】
ボーナス作動チェック処理（ステップＳ２０）が終了したら、１ゲーム終了用初期化処理（図１９のステップＳ２）に戻る。
【０１７３】
次に、図２１に定期割込処理のフローチャートを示し、説明する。この定期割込処理は、１．１１７３ｍｓごとに主制御回路７１で定期的に行われる。
【０１７４】
初めに、ＣＰＵ３１は、デモ用タイマにセットされた値を"１"減算するためのタイマ更新処理を行う（ステップＳ２０１）。デモ用タイマは、遊技者による操作（ＢＥＴ操作など）が行われない状態（非遊技状態）が所定時間（例えば、約４５秒）継続したことを計測するためのタイマである。例えば、メダル受付・スタートチェック処理の開始時に、デモ用タイマに「４００００」をセットし、遊技者による操作（ＢＥＴ操作など）が行われない状態（非遊技状態）でデモ用タイマが「０」となったときに、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃが点灯している場合には、ＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃを消灯し、デモコマンドを副制御回路７２に送信する。なお、デモコマンドを受信した副制御回路７２は、いわゆるデモ画像を液晶表示画面５ａに表示する。
【０１７５】
次いで、ＣＰＵ３１は、入力ポートチェック処理を行う（ステップＳ２０２）。この入力ポートチェック処理では、メダル投入口２２からメダルが投入されたことにより投入メダルセンサ２２Ｓによるメダル投入の検知、スタートレバー６の傾動操作によるスタートスイッチ６Ｓからの入力の有無等の入力操作を確認する。
【０１７６】
次いで、ＣＰＵ３１は、円盤回転駆動処理を行う（ステップＳ２０３）。具体的には、制御対象の円盤（第１円盤３０１、第２円盤３０２、第３円盤３０３のいずれか）を示す情報を円盤識別子（例えば、第１円盤"０"、第２円盤"１"、第３円盤"２"として識別する）として設定し、モータ駆動回路３９に指令して当該円盤の駆動を制御する。
【０１７７】
次いで、ＣＰＵ３１は、ランプ類、ＬＥＤ類を駆動するランプ・７ＳＥＧ駆動処理を行い（ステップＳ２０４）、定期割込処理を終了する。このランプ・７ＳＥＧ駆動処理において、ＣＰＵ３１は、例えば貯留（クレジット）されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数などをクレジット表示部１９、払出表示部１８に表示させるコマンドをＲＡＭ３３の所定の記憶領域に書き込む。また、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴされているメダルの数に応じてＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃを点灯させるコマンド、キャビネット２の前面に設けられたＷＩＮランプ１７などを点灯させるコマンドをＲＡＭ３３の所定の記憶領域に書き込む。これらのコマンドは、副制御回路７２に送信されることとなる。
【０１７８】
次に、副制御回路７２において実施される処理について、説明する。副制御回路７２では、画像制御プログラムＲＯＭ８４に記憶された制御プログラムにしたがって、画像制御ＣＰＵ８２によって処理が行われる。画像制御ＣＰＵ８２は、電源が投入されると、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、画像制御プログラムＲＯＭ８４に記憶されたリセット割込処理を順次行う。
【０１７９】
次に、本発明の実施の形態に係るパチスロ機１における演出用の構成について、図面を用いて説明する。
【０１８０】
図２２（１）は、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１の前面中央部を示す正面図である。
【０１８１】
液晶表示画面５ａの中央に設けられた扇形の表示窓４の上部には、演出用表示窓１０４ａが設けられている。演出用表示窓１０４ａの奥側には、演出表示板１３１ａが設けられ、演出用表示窓１０４ａを透して目視できるようになっている。演出表示板１３１ａには、ボーナスに当籤している可能性が高いことを示す「チャンス」の文字が表示されている。演出表示板１３１ａは、遊技用の円盤３０１〜３０３よりも手前側にあり、遊技用の円盤３０１〜３０３により演出表示板１３１ａが隠されることがないように配置されている。
【０１８２】
次に、図２２（２）に演出用円盤の正面図を示し、説明する。図２２（２）に示すように、演出用円盤１０３ａは、しゃもじのような形をしており、中央の一点を中心に回転することができるようになっている。また、この演出用円盤１０３ａのしゃもじ状の柄の部分に当たる一端部は、演出用円盤１０３ａの中心軸からの距離が、遊技用の第３円盤３０３の中心軸から図柄領域３０３ｂまでの距離（Ｒ４＋Ｒ３）よりも長く、遊技用の第２円盤３０２の中心軸から図柄領域３０２ｂまでの距離（Ｒ４＋Ｒ３＋Ｒ２）と同等の長さを有している。
【０１８３】
さらに、演出用円盤１０３ａは、演出表示板１３１ａと演出用表示窓１０４ａとの間に配置されている。したがって、演出用円盤１０３ａは、回転して、上記演出用円盤１０３ａの一端部が演出表示版１１１ａの前部に到達すると、演出表示板１３１ａを隠すようになる。また、演出用円盤１０３ａは、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、１周を２１分割され、それぞれの位置で停止制御できるようになっている。停止制御される演出用円盤１０３ａの停止位置は、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、遊技用の表示窓４の中央部に停止する演出用円盤１０３ａの位置により示される。
【０１８４】
図２３に、演出用円盤１０３ａの停止位置を示す。図２３（１）は、停止位置"１１"に停止した演出用円盤１０３ａを示す図であり、図２３（２）は、停止位置"１６"に停止した演出用円盤１０３ａを示す図である。
【０１８５】
図２３（１）に示すように、演出用円盤１０３ａが停止位置"１１"で停止すると、演出用表示窓１０４ａ内に出現し、演出表示板１３１ａを隠す位置となる。また、図２３（２）に示すように、演出用円盤１０３ａが停止位置"１６"で停止すると、遊技用の表示窓４内および演出用表示窓１０４ａ内に出現せず、遊技用の円盤３０１〜３０３上の図柄および演出表示板１３１ａを隠さずに停止する。
【０１８６】
なお、この演出用円盤１０３ａは、透明の円盤にしゃもじ状の不透過部、または、しゃもじ状の柄の部分のみ不透過とした構成であってもよい。また、演出用円盤１０３ａの停止制御位置は、均等に分割された２１箇所に限らず、演出表示板１３１ａを隠す位置（図２３（１）に示す位置）と、遊技用の円盤３０１〜３０３上の図柄および演出表示板１３１ａを隠さない位置（図２３（２）に示す位置）と、の２箇所で制御できるようになっていればよい。
【０１８７】
次に、図２４にチャンス演出抽籤テーブルを示し、説明する。このチャンス演出抽籤テーブルは、所定の内部当籤役に当籤した際に、チャンス演出を行うか否かを選択するための抽籤を行うためのものである。
【０１８８】
図２４に示すように、チャンス演出抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、チャンス演出に当籤の範囲と、チャンス演出に非当籤の範囲がそれぞれ設定されている。後述するように、チャンス演出抽籤処理では、抽籤値を取得し、内部当籤役に応じて取得した抽籤値が、このチャンス演出抽籤テーブルの当籤範囲内の値であるか、非当籤範囲内の値であるかによって、チャンス演出の抽籤を行う。
【０１８９】
図２４に示すように、内部当籤役が「ＢＢ１」または「ＢＢ２」の場合には、抽籤値が「０」〜「３１９９９」の範囲内であればチャンス演出に当籤であり、抽籤値が「３２０００」〜「６５５３５」の範囲内であればチャンス演出に非当籤である。また、内部当籤役が「ハズレ」の場合には、抽籤値が「０」〜「２９」の範囲内であればチャンス演出に当籤であり、抽籤値が「３０」〜「６５５３５」の範囲内であればチャンス演出に非当籤である。
【０１９０】
以下、副制御回路７２により行われる演出処理について、図面を用いて説明する。
【０１９１】
図２５に、副制御回路７２において行われるリセット割込処理のフローチャートを示し、説明する。
【０１９２】
図２５に示すように、副制御回路７２において行われるリセット割込処理では、初めに、画像制御ＣＰＵ８２は、主制御回路７１や操作キー２４などから入力されたコマンドを受信するためのコマンド受信処理を行う（ステップＳ３０１）。また、コマンド受信処理では、受信した各コマンドに応じて、液晶表示装置５、ＬＥＤ（払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０）、ランプ（ＢＥＴランプ９ａ〜９ｃ、ＷＩＮランプ１７）、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒなどにより実行する演出の内容（すなわち、演出データ）の決定も行う。
【０１９３】
次いで、画像制御ＣＰＵ８２は、音・ランプ制御回路７３以外の回路へコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行う（ステップＳ３０２）。
【０１９４】
次いで、画像制御ＣＰＵ８２は、画像描画処理を行い（ステップＳ３０３）、リセット割込処理を終了する。この画像描画処理では、決定された演出データに基づいて画像表示する演出画像の描画を行う。なお、この画像描画処理では、画像制御ＣＰＵ８２は、画像制御ＩＣ８８の制御ＲＡＭ８９への画像データの書き込みおよびビデオＲＡＭ８７に設けたフレームバッファヘの画像データの書き込みを行う。フレームバッファに書き込まれた画像データは、液晶表示装置５に転送され、当該画像データに対応する画像が液晶表示画面５ａに（１／３０ｓ間）表示される。
【０１９５】
次に、図２６に副制御回路７２において行われるリセット割込処理のコマンド受信処理のフローチャートを示し、説明する。
【０１９６】
図２６に示すように、コマンド受信処理では、まず、主制御回路７１から受信したコマンドに応じて、各遊技情報を更新する（ステップＳ３１１）。
【０１９７】
次に、受信したコマンドに応じて、演出処理を行って（ステップＳ３１２）、コマンド受信処理を終了する。
【０１９８】
次に、上記受信したコマンドに対応する各処理について説明する。
【０１９９】
まず、図２７にスタートコマンド受信時演出決定処理のフローチャートを示し、説明する。このスタートコマンド受信時演出決定処理は、主制御回路７１からスタートコマンドを受信することを契機として開始される。
【０２００】
図２７に示すように、スタートコマンド受信時演出決定処理では、まず、スタートコマンドの情報を取得する（ステップＳ５１１）。
【０２０１】
次に、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判定する（ステップＳ５１２）。一般遊技状態でない、すなわち、ＲＢ遊技状態である場合には、ステップＳ５２５に移行し、一般遊技状態である場合には、ステップＳ５１３に移行する。
【０２０２】
一般遊技状態である場合には、内部当籤役がボーナスであるか否かを判定する（ステップＳ５１３）。具体的には、取得したスタートコマンドにより内部当籤役を参照して、「ＢＢ１」または「ＢＢ２」であるか否かを判定する。内部当籤役がボーナスでない、すなわち、内部当籤役が「ＢＢ１」および「ＢＢ２」でない場合には、ステップＳ５１９に移行し、ボーナスである、すなわち、内部当籤役が「ＢＢ１」または「ＢＢ２」である場合には、ステップＳ５１４に移行する。
【０２０３】
内部当籤役がボーナスであった（内部当籤役が「ＢＢ１」または「ＢＢ２」であった）場合には、チャンス演出抽籤処理を行う（ステップＳ５１４）。チャンス演出抽籤処理では、チャンス演出抽籤用の抽籤値を取得し、チャンス演出抽籤テーブルを参照して、当籤か非当籤かを決定する。次に、チャンス演出抽籤処理によりチャンス演出に当籤したか否かを判定する（ステップＳ５１５）。チャンス演出に当籤した場合には、ステップＳ５１６に移行し、チャンス演出に当籤しなかった場合には、ステップＳ５２５に移行する。
【０２０４】
チャンス演出に当籤した場合には、演出用円盤１０３ａの停止制御位置を"１６"に設定する（ステップＳ５１６）。そして、演出用円盤１０３ａが停止制御位置まで回転するのを待つ（ステップＳ５１７）。
【０２０５】
この後、上記停止制御位置まで演出用円盤１０３ａが回転すると、演出円盤モータ駆動回路１０５に対して演出円盤停止コマンドを送信し（ステップＳ５１８）、ステップＳ５２５に移行する。演出円盤モータ駆動回路１０５は、演出円盤停止コマンドを受信すると、演出円盤モータ１０２の回転駆動を停止する。このとき、演出用円盤１０３ａの停止位置は"１６"（図２３（２）に示す位置）となる。したがって、演出用円盤１０３ａが移動することにより、遊技者は、演出表示板１３１ａに記載された「チャンス」の文字を、演出用表示窓１０４ａを透して目視することができ、ボーナスに当籤していることを期待できるようになる。
【０２０６】
一方、内部当籤役がボーナスでない（内部当籤役が「ＢＢ１」および「ＢＢ２」でない）場合には（ステップＳ５１３で判定）、内部当籤役が「ハズレ」であるか否かを判定する（ステップＳ５１９）。内部当籤役が「ハズレ」でない場合には、ステップＳ５２５に移行し、内部当籤役が「ハズレ」である場合には、ステップＳ５２０に移行する。
【０２０７】
内部当籤役が「ハズレ」であった場合には、チャンス演出抽籤処理を行う（ステップＳ５２０）。チャンス演出抽籤処理では、上記ボーナス当籤時と同様に、チャンス演出抽籤用の抽籤値を取得し、チャンス演出抽籤テーブルを参照して、当籤か非当籤かを決定する。次に、チャンス演出抽籤処理によりチャンス演出に当籤したか否かを判定する（ステップＳ５２１）。チャンス演出に当籤した場合には、ステップＳ５２２に移行し、チャンス演出に当籤しなかった場合には、ステップＳ５２５に移行する。
【０２０８】
チャンス演出に当籤した場合には、演出用円盤１０３ａの停止制御位置を"１６"に設定する（ステップＳ５２２）。そして、演出用円盤１０３ａが停止制御位置まで回転するのを待つ（ステップＳ５２３）。
【０２０９】
この後、上記停止制御位置まで演出用円盤１０３ａが回転すると、演出円盤モータ駆動回路１０５に対して演出円盤停止コマンドを送信し（ステップＳ５２４）、ステップＳ５２５に移行する。演出円盤モータ駆動回路１０５は、演出円盤停止コマンドを受信すると、演出円盤モータ１０２の回転駆動を停止する。このとき、演出用円盤１０３ａの停止制御位置は"１６"（図２３（２）に示す位置）となる。したがって、演出用円盤１０３ａが移動することにより、遊技者は、内部当籤役が「ハズレ」の場合でも、演出表示板１３１ａに記載された「チャンス」の文字を、演出用表示窓１０４ａを透して目視する場合もある。
【０２１０】
次いで、円盤停止コマンドを受信するたびにカウントアップして、停止円盤数を管理する停止円盤数カウンタの値をクリア（"０"にセット）して（ステップＳ５２５）、スタートコマンド受信時演出決定処理を終了する。
【０２１１】
次に、図２８に表示コマンド受信時演出決定処理のフローチャートを示し、説明する。この表示コマンド受信時演出決定処理は、主制御回路７１から表示役コマンドを受信することを契機として開始される。
【０２１２】
図２８に示すように、表示コマンド受信時演出決定処理では、まず、表示役コマンドの情報を取得する（ステップＳ５３１）。
【０２１３】
次に、演出用円盤１０３ａの停止位置が"１１"以外であるか否かを判定する（ステップＳ５３２）。演出用円盤１０３ａの停止位置が"１１"以外でない、すなわち、停止位置が"１１"である場合には、ステップＳ５３６に移行し、停止位置が"１１"以外（停止位置が"１６"）である場合には、ステップＳ５３３に移行する。
【０２１４】
演出用円盤１０３ａの停止位置が"１１"以外である場合には、演出用円盤１０３ａの停止制御位置を"１１"に設定する（ステップＳ５３３）。そして、演出用円盤１０３ａが停止制御位置まで回転するのを待つ（ステップＳ５３４）。
【０２１５】
この後、上記停止制御位置まで演出用円盤１０３ａが回転すると、演出円盤モータ駆動回路１０５に対して演出円盤停止コマンドを送信し（ステップＳ５３５）、ステップＳ５３６に移行する。演出円盤モータ駆動回路１０５は、演出円盤停止コマンドを受信すると、演出円盤モータ１０２の回転駆動を停止する。このとき、演出用円盤１０３ａの停止位置は"１１"（図２３（１）に示す位置）となる。したがって、演出用円盤１０３ａが移動することにより、演出表示板１３１ａに記載された「チャンス」の文字が隠され、遊技者は、演出用表示窓１０４ａを透して「チャンス」の文字を目視することができないようになる。
【０２１６】
次いで、遊技中フラグを"オフ"にして（ステップＳ５３６）、表示コマンド受信時演出決定処理を終了する。
【０２１７】
（第２の実施の形態）
次に、本発明の第２の実施の形態に係る遊技機について、説明する。
【０２１８】
なお、第２の実施の形態における遊技機の構成は、上述した実施の形態におけるパチスロ機１の構成と同様であり、演出用の構成の一部についてのみ相違する。すなわち、上述した実施の形態における演出用円盤１０３ａ、演出用表示窓１０４ａおよび演出表示板１３１ａの代わりに、本実施の形態においては、演出用円盤１０３ｂ、演出用表示窓１０４ｂおよび演出表示板１３１ｂを備えている。以下の説明では、上述した実施の形態と同様の構成および処理については、同一の符号を用い、相違点についてのみ詳述する。
【０２１９】
図２９（１）は、本発明の第２の実施の形態に係るパチスロ機１の前面中央部を示す正面図である。
【０２２０】
液晶表示画面５ａの中央に設けられた扇形の表示窓４の上部には、演出用表示窓１０４ｂが設けられている。また、演出用表示窓１０４ｂは、偏光板により構成されている。
【０２２１】
ここで、偏光板とは、分子を特定方向に配列したもので、ある決まった向きに振動している光は通すが、そうでない向きの偏光は通さないものである。光は一般にあらゆる方向の偏光を含んでいるが、この偏光板を通った光はある特定の方向に偏光した光だけとなる。したがって、偏光板を通過する偏光の方向を偏光軸とし、２枚の偏光板を偏光軸が直角になるように配置すると、光は通らなくなり、後方の物体が見えなくなる。演出用表示窓１０４ｂは、便宜上、偏光軸が垂直方向に配置されているものとする。
【０２２２】
演出用表示窓１０４ｂの奥側には、演出表示板１３１ｂが設けられ、演出用表示窓１０４ｂを透して目視できるようになっている。演出表示板１３１ｂには、ボーナスに当籤している可能性が高いことを示す「チャンス」の文字が表示されている。演出表示板１３１ｂは、遊技用の円盤３０１〜３０３よりも手前側にあり、遊技用の円盤３０１〜３０３により演出表示板１３１ｂが隠されることがないように配置されている。
【０２２３】
次に、図２９（２）に演出用円盤の正面図を示し、説明する。図２９（２）に示すように、演出用円盤１０３ｂは、偏光板により構成され、中央の一点を中心に回転することができるようになっている。また、この演出用円盤１０３ｂは、遊技用の円盤３０１〜３０３と同等の大きさを有している。
【０２２４】
さらに、演出用円盤１０３ｂは、演出表示板１３１ｂと演出用表示窓１０４ｂとの間に配置されている。したがって、演出用円盤１０３ｂは、回転して、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致する位置と、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが直交する位置と、をとるようになる。すなわち、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致する位置では、演出表示板１３１ｂを目視することができ、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが直交する位置では、演出表示板１３１ｂを目視することができなくなる。
【０２２５】
また、演出用円盤１０３ｂは、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、１周を２１分割され、それぞれの位置で停止制御できるようになっている。停止制御される演出用円盤１０３ｂの停止位置は、遊技用の円盤３０１〜３０３と同様に、遊技用の表示窓４の中央部に停止する演出用円盤１０３ｂの位置により示される。
【０２２６】
図３０に、演出用円盤１０３ｂの停止位置を示す。図３０（１）は、停止位置"１１"に停止した演出用円盤１０３ｂを示す図であり、図３０（２）は、停止位置"１６"に停止した演出用円盤１０３ｂを示す図である。
【０２２７】
図３０（１）に示すように、演出用円盤１０３ｂが停止位置"１１"で停止すると、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが略直交し、演出表示板１３１ｂを目視することができなくなる。また、図３０（２）に示すように、演出用円盤１０３ｂが停止位置"１６"で停止すると、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致し、演出表示板１３１ｂを目視することができるようになる。
【０２２８】
また、遊技用の円盤３０１〜３０３上の図柄は、演出用円盤１０３ｂの１枚のみの偏光板を透して見られるので、偏光板により目視することができなくなることはない。
【０２２９】
なお、この演出用円盤１０３ｂは、演出用の表示板１１１ｂの領域にかかる環形の円周部のみ偏光板とした構成であってもよい。また、演出用円盤１０３ｂの停止制御位置は、均等に分割された２１箇所に限らず、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが直交する位置（図３０（１）に示す位置）と、演出用円盤１０３ｂの偏光軸と演出用表示窓１０４ｂの偏光軸とが一致する位置（図３０（２）に示す位置）と、の２箇所で制御できるようになっていればよい。
【０２３０】
本実施の形態における演出処理については、前述の実施の形態と同様であり、演出用円盤１０３ｂが、演出用円盤１０３ａの代わりに回転され、演出表示板１３１ｂを目視可能か、目視不可能かを、変更するものである。
【０２３１】
具体的には、図２７に示すスタートコマンド受信時演出決定処理において、チャンス演出に当籤した場合にのみ、演出用円盤１０３ｂの停止制御位置を"１６"に設定して（ステップＳ５１６、ステップＳ５２２）、演出用円盤１０３ｂを停止位置"１６"（図３０（２）に示す位置）に停止させ、演出表示板１３１ｂに記載された「チャンス」の文字を目視することができるようにする。
【０２３２】
このような本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１によれば、筐体の前面にある液晶表示画面５ａに対して平行に第１円盤３０１、第２円盤３０２および第３円盤３０３を設置し、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂ、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂおよび第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂに、遊技用の図柄を、上下方向が各円盤３０１〜３０３の接線方向となるように配して、遊技を行わせるようにしている。この構成は、請求項１に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【０２３３】
この構成により、液晶表示画面５ａと平行な面で回転している各円盤３０１〜３０３上の図柄の上下が正しい向きに見えるとき、図柄が各円盤３０１〜３０３の中心から左方向にあり、このとき各円盤３０１〜３０３の回転により図柄が上から下に移動するように見えるため、従来のパチスロ機と同様な表示態様を踏襲しつつ、装置の奥行きを薄型化し、省スペース化を計ることができる。また、従来の液晶表示画面５ａに対して垂直方向に回転するリールによる動作を、液晶表示画面５ａに対して平行方向に回転する各円盤３０１〜３０３により動作させることができるので、従来行うことができなかった遊技方法や遊技演出を行うことができ、遊技や演出の新たな発展や幅が拡がり、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【０２３４】
また、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１によれば、３つの円盤３０１〜３０３上の図柄を回転方向に対して全て同一方向に配し、中心から左方向の扇状の領域に停止された図柄が表示窓４により表示されるようになっている。この構成は、請求項２に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【０２３５】
この構成により、３つの円盤３０１〜３０３の全ての図柄方向を同一に見せるとともに、３列の図柄列をまとまって見せることができ、遊技者に遊技を行いやすくさせることができる。すなわち、図柄の方向が異なると、ある列だけ図柄が逆さまに見えてしまうという問題があり、また、表示領域が同一方向にないと、３列の図柄列が離れてしまい、図柄列が見にくく、遊技が行いにくくなってしまうため、このような問題を解決することができる。
【０２３６】
さらに、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機１によれば、液晶表示画面５ａに対して平行な面が回転し、遊技演出を行う演出用円盤１０３ａ、１０３ｂを有し、ボーナス当籤を報知するチャンス演出を行うようにしている。この構成は、請求項３に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【０２３７】
この構成により、遊技用の第１円盤３０１、第２円盤３０２および第３円盤３０３と同一方向の平面で回転する演出用円盤１０３ａ、１０３ｂを用いて、遊技に関連する演出を行うことができるので、装置の奥行きを薄型化して、省スペース化を計ったまま遊技の演出を行うことができる。また、演出用円盤１０３ａ、１０３ｂが液晶表示画面５ａに対して平行方向に回転し、従来とは異なる方向に動作して演出を行うので、新鮮みのある演出を行うことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【０２３８】
なお、本実施の形態では、第２円盤３０２に透過領域３０２ｃを設け、第３円盤３０３に透過領域３０３ｃを設けるようにしているが、これに限らず、３つの円盤３０１〜３０３のいずれにも透過領域を設けないように構成してもよい。この構成によれば、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂと、第２円盤３０２の図柄領域３０２ｂと、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂと、に配された図柄は、液晶表示画面５ａの表示窓４から直接透視されることになる。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【０２３９】
また、本実施の形態では、遊技用の図柄を表示する表示窓４を各円盤３０１〜３０３の中心より左側に設けるようにしているが、これに限らず、各円盤３０１〜３０３の中心より右側に表示窓を設けるように構成してもよい。このとき、各円盤３０１〜３０３の回転方向を本実施の形態とは逆に、時計回りに回転させるようにすると、表示窓内で遊技用の図柄が上から下に移動するように見せることができる。また、この構成によれば、第１円盤３０１の図柄領域３０１ｂ上の図柄が、右側に見え、第３円盤３０３の図柄領域３０３ｂ上の図柄が左側に見えることになる。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【０２４０】
また、表示窓４を各円盤３０１〜３０３の中心より右側に設け、各円盤３０１〜３０３の回転方向を反時計回りのままとしてもよい。このときには、表示窓内で遊技用の図柄が下から上に移動するように見せることができる。また、表示窓４を各円盤３０１〜３０３の中心より左側に設けたまま、各円盤３０１〜３０３の回転方向を時計回りに変更しても、上記と同様に、表示窓内で遊技用の図柄が下から上に移動するように見せることができる。
【０２４１】
さらに、本実施の形態では、パチスロ機１として例示したが、これに限定されず、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用することができる。さらに、上述のパチスロ機１での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。この場合も上述したパチスロ機１と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【０２４２】
【図１】本発明の実施の一形態における遊技機の外観を示す斜視図である。
【図２】本発明の実施の一形態における円盤の断面図である。
【図３】本発明の実施の一形態における表示窓を示す図である。
【図４】本発明の実施の一形態における円盤の図柄領域を示す図である。
【図５】本発明の実施の一形態における第３円盤を示す図である。
【図６】本発明の実施の一形態における第２円盤を示す図である。
【図７】本発明の実施の一形態における第１円盤を示す図である。
【図８】本発明の実施の一形態における図柄組み合わせテーブルを示す図である。
【図９】本発明の実施の一形態におけるボーナス作動時テーブルを示す図である。
【図１０】本発明の実施の一形態における内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図である。
【図１１】本発明の実施の一形態における一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図１２】本発明の実施の一形態におけるＲＢ遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図１３】本発明の実施の一形態における内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図１４】本発明の実施の一形態におけるボーナスチェックデータを示す図である。
【図１５】本発明の実施の一形態における内部当籤役格納領域を示す図である。
【図１６】本発明の実施の一形態における持越役格納領域を示す図である。
【図１７】本発明の実施の一形態における主制御回路を含む電気回路の構成を示すブロック図である。
【図１８】本発明の実施の一形態における副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図１９】本発明の実施の一形態における主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図２０】図１９に後続する主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図２１】本発明の実施の一形態における主制御回路の定期割込処理を示すフローチャートである。
【図２２】本発明の実施の一形態における遊技機の前面中央部および演出用円盤を示す正面図である。
【図２３】本発明の実施の一形態における演出用円盤を示す正面図である。
【図２４】本発明の実施の一形態におけるチャンス演出抽籤テーブルを示す図である。
【図２５】本発明の実施の一形態における副制御回路のリセット割込処理を示すフローチャートである。
【図２６】本発明の実施の一形態における副制御回路のコマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図２７】本発明の実施の一形態における副制御回路のスタートコマンド受信時演出決定処理を示すフローチャートである。
【図２８】本発明の実施の一形態における副制御回路の表示コマンド受信時演出決定処理を示すフローチャートである。
【図２９】本発明の実施の一形態における遊技機の前面中央部および演出用円盤を示す正面図である。
【図３０】本発明の実施の一形態における演出用円盤を示す正面図である。
【符号の説明】
【０２４３】
１ パチスロ機
２ キャビネット
４ 表示窓
５ 液晶表示装置
６ スタートレバー
７Ｌ、７Ｃ、７Ｒ 停止ボタン
８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄ、８ｅ 有効ライン
９ａ、９ｂ、９ｃ ＢＥＴランプ
１０ 台座部
１１ １−ＢＥＴスイッチ
１２ ２−ＢＥＴスイッチ
１３ 最大ＢＥＴスイッチ
１４ Ｃ／Ｐスイッチ
１５ メダル払出口
１６ メダル受け部
１７ ＷＩＮランプ
１８ 払出表示部
１９ クレジット表示部
２０ ボーナス遊技情報表示部
２１Ｌ、２１Ｒ スピーカ
２２ メダル投入口
２３ 配当表パネル
２４ 操作キー
３０ マイクロコンピュータ
３１ ＣＰＵ
３２ ＲＯＭ
３３ ＲＡＭ
３４ クロックパルス発生回路
３５ 分周器
３６ 乱数発生器
３７ サンプリング回路
３９ モータ駆動回路
４０ ホッパー
４１ ホッパー駆動回路
４６ 円盤停止信号回路
４９１、４９２、４９３ メインステッピングモータ
４９１ａ、４９２ａ、４９３ａ 回転軸
５０ 円盤位置検出回路
５０ａ、５０ｂ、５０ｃ フォトセンサ（円盤回転センサ）
５０ｄ、５０ｅ、５０ｆ 遮蔽片
５１ 払出完了信号回路
７１ 主制御回路
７２ 副制御回路
７３ 音・ランプ制御回路
７４ 音・ランプ制御ＣＰＵ
７５ プログラムＲＯＭ
７６ ワークＲＡＭ
７７ シリアルポート
７８ 音源ＩＣ
７９ パワーアンプ
８０ 画像制御回路
８１ シリアルポート
８２ 画像制御ＣＰＵ
８３ 画像制御ワークＲＡＭ
８４ 画像制御プログラムＲＯＭ
８５ カレンダＩＣ
８６ 画像ＲＯＭ
８７ ビデオＲＡＭ
８８ 画像制御ＩＣ
８９ 制御ＲＡＭ
９１ 音源ＲＯＭ
９２ 音量調節部
１００ 演出円盤制御回路
１０２ 演出円盤モータ
１０３ａ、１０３ｂ 演出用円盤
１０４ａ、１０４ｂ 演出用表示窓
１０５ 演出円盤モータ駆動回路
１０６ 演出円盤位置検出回路
１２１ シリアルポート
１２２ 演出円盤制御ＣＰＵ
１２３ ワークＲＡＭ
１２４ プログラムＲＯＭ
１３１ａ、１３１ｂ 演出表示板
３０１、３０２、３０３ 円盤（第１円盤、第２円盤、第３円盤）
３０１ａ１、３０１ａ２、３０１ａ３、３０２ａ１、３０２ａ２、３０３ａ 非透過領域
３０１ｂ、３０２ｂ、３０３ｂ 図柄領域
３０２ｃ、３０３ｃ１、３０３ｃ２ 透過領域
３０４、３０５、３０６ 支持部材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
筐体前面に対して垂直な第１の回転軸を中心として回転し、第１の径と前記第１の径よりも小さい第２の径との間の第１の環状領域を有し、前記第１の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第１の円盤と、
前記第１の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第２の回転軸を中心として回転し、前記第２の径と前記第２の径よりも小さい第３の径との間の第２の環状領域を有し、前記第２の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第２の円盤と、
前記第２の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第３の回転軸を中心として回転し、前記第３の径と前記第３の径よりも小さい第４の径との間の第３の環状領域を有し、前記第３の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第３の円盤と、
前記第１の環状領域と前記第２の環状領域と前記第３の環状領域とにそれぞれ配された遊技用の複数の図柄のうち、一部の複数の図柄をそれぞれ表示する図柄表示手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、前記図柄表示手段に表示される前記複数の図柄を変動させる図柄変動手段と、
前記第１の円盤と前記第２の円盤と前記第３の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動の停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
前記停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と、に基づいて、該当する前記円盤により列表示される遊技用の図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、
を備え、
前記第１の環状領域、前記第２の環状領域および前記第３の環状領域に配された前記遊技用の図柄の天地方向を、それぞれ前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の接線方向と平行となるように配したことを特徴とする遊技機。
【請求項２】
請求項１に記載の遊技機において、
前記第１の環状領域に配された遊技用の図柄、前記第２の環状領域に配された遊技用の図柄および前記第３の環状領域に配された遊技用の図柄の前記天地方向は、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の回転方向に対して、全て同一方向となるように配され、
前記図柄表示手段は、前記遊技用の図柄の変動が停止されたとき、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の中心から同一の略水平方向に形成される扇状の領域にある前記遊技用の複数の図柄をそれぞれ表示することを特徴とする遊技機。
【請求項３】
請求項１または請求項２に記載の遊技機において、
前記筐体前面に対して垂直な第４の回転軸を中心として回転し、遊技演出を行う演出用円盤を有し、遊技に関連する遊技情報を表示する遊技情報表示手段と、
前記遊技情報表示手段に表示させる遊技情報を制御する遊技情報表示制御手段と、
を備え、
前記遊技情報表示制御手段は、前記内部当籤役決定手段により所定の内部当籤役が決定されたとき、前記遊技用円盤を回転させ、前記遊技情報表示手段に遊技情報を表示させることを特徴とする遊技機。
【請求項１】
遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
筐体前面に対して垂直な第１の回転軸を中心として回転し、第１の径と前記第１の径よりも小さい第２の径との間の第１の環状領域を有し、前記第１の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第１の円盤と、
前記第１の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第２の回転軸を中心として回転し、前記第２の径と前記第２の径よりも小さい第３の径との間の第２の環状領域を有し、前記第２の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第２の円盤と、
前記第２の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、前記第１の回転軸と同軸上の第３の回転軸を中心として回転し、前記第３の径と前記第３の径よりも小さい第４の径との間の第３の環状領域を有し、前記第３の環状領域に遊技用の複数の図柄が配された第３の円盤と、
前記第１の環状領域と前記第２の環状領域と前記第３の環状領域とにそれぞれ配された遊技用の複数の図柄のうち、一部の複数の図柄をそれぞれ表示する図柄表示手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、前記図柄表示手段に表示される前記複数の図柄を変動させる図柄変動手段と、
前記第１の円盤と前記第２の円盤と前記第３の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動の停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
前記停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と、に基づいて、該当する前記円盤により列表示される遊技用の図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、
を備え、
前記第１の環状領域、前記第２の環状領域および前記第３の環状領域に配された前記遊技用の図柄の天地方向を、それぞれ前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の接線方向と平行となるように配したことを特徴とする遊技機。
【請求項２】
請求項１に記載の遊技機において、
前記第１の環状領域に配された遊技用の図柄、前記第２の環状領域に配された遊技用の図柄および前記第３の環状領域に配された遊技用の図柄の前記天地方向は、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の回転方向に対して、全て同一方向となるように配され、
前記図柄表示手段は、前記遊技用の図柄の変動が停止されたとき、前記第１の円盤、前記第２の円盤および前記第３の円盤の中心から同一の略水平方向に形成される扇状の領域にある前記遊技用の複数の図柄をそれぞれ表示することを特徴とする遊技機。
【請求項３】
請求項１または請求項２に記載の遊技機において、
前記筐体前面に対して垂直な第４の回転軸を中心として回転し、遊技演出を行う演出用円盤を有し、遊技に関連する遊技情報を表示する遊技情報表示手段と、
前記遊技情報表示手段に表示させる遊技情報を制御する遊技情報表示制御手段と、
を備え、
前記遊技情報表示制御手段は、前記内部当籤役決定手段により所定の内部当籤役が決定されたとき、前記遊技用円盤を回転させ、前記遊技情報表示手段に遊技情報を表示させることを特徴とする遊技機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【図２６】
【図２７】
【図２８】
【図２９】
【図３０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【図２６】
【図２７】
【図２８】
【図２９】
【図３０】
【公開番号】特開２００８−２７２２１７（Ｐ２００８−２７２２１７Ａ）
【公開日】平成２０年１１月１３日（２００８．１１．１３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１１９５２４（Ｐ２００７−１１９５２４）
【出願日】平成１９年４月２７日（２００７．４．２７）
【出願人】（５９８０９８５２６）アルゼ株式会社 (7,628)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１１月１３日（２００８．１１．１３）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年４月２７日（２００７．４．２７）
【出願人】（５９８０９８５２６）アルゼ株式会社 (7,628)
【Ｆターム（参考）】
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