説明

遊技機

【課題】少なくとも1つの絵柄の変動表示中において当該変動表示を停止させる操作構成に工夫を凝らし、簡単な構成にて、遊技者の使い勝手の良さや疲労度等に応じて使い分けるようにした停止操作部材を備えてなる遊技機を提供する。
【解決手段】前側、中側及び右側の停止操作部材140は、それぞれ、板状ボタン147を有しており、各板状ボタン147は、筐体100から前側へ突出するケーシング130の上壁部131及び前壁部132に亘り左右に形成したL字状の各開口部136a、136b及び136cに回動可能に支持されている。ここで、各板状ボタン147は、各開口部136a、136b及び136cの上側部位内に位置する上側ボタン部147aと、この上側ボタン部147aの前端部から下方に向けて延出して各開口部136a、136b及び136cの前側部位内に位置する前側ボタン部147bとを、一体的に備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絵柄の変動表示を停止させる停止操作装置を備えたスロットマシン等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンは、例えば、筒状の3つの回転ドラムを備えており、これら回転ドラムは、その各外周面に所定間隔にて描いてなる複数の絵柄の一部を、図柄表示部から表示するように左右方向に並んで配設されている。このような構成のもと、各回転ドラムは、遊技者によるゲームの開始操作に基づき互いに独立して回転し、遊技者による停止操作によって、順次停止する。そして、この停止時に、各回転ドラムの絵柄が、図柄表示部において、所定の組み合わせでもって整列すると、所定枚数のメダルが払い出される。
【0003】
ここで、遊技者による停止操作は、下記特許文献1にて開示してなるスロットマシンの停止操作具を活用することが考えられる。この停止操作具は、上操作面及び前操作面を有しており、上操作面は、図柄表示部に対応する表示窓の下方からその前方へ、略水平状に突出しており、前操作面は、上操作面の前端部から下方に垂下している。そして、上操作面及び前操作面には、各回転ドラムに対応して停止ボタンが配設されている。これにより、回転ドラム毎にその両停止ボタンのいずれを操作しても、対応の回転ドラムが停止するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−239063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような停止操作具の構成に依っては、遊技者の使い勝手の良さや疲労度等に応じて上操作面の停止ボタン及び前操作面の停止ボタンを使い分けることができるとしても、一回転ドラムに対し2つの停止ボタンが互いに独立したスイッチ機構を必須とすることから、停止操作具の構成が複雑になるという不具合が生ずる。
【0006】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、少なくとも1つの絵柄の変動表示中において当該変動表示を停止させる操作構成に工夫を凝らし、簡単な構成にて、遊技者の使い勝手の良さや疲労度等に応じて使い分けるようにした停止操作部材を備えてなる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題の解決にあたり、本発明に係る遊技機は、請求項1の記載によれば、
筐体(100)と、少なくとも1つの絵柄を変動表示する変動表示手段(200)と、
筐体から前側へ突出する前側突出体(130)に設けられて上記少なくとも1つの絵柄の変動表示を停止させるとき操作される停止操作部材(140)を有する操作手段(U)とを備える。
【0008】
当該遊技機において、
筐体の上記前側突出体は、筐体から前側へ延出する上側部(131)と、当該上側部の前側延出端部から下方へ延出する前側部(132)とを設けてなり、
操作手段の上記停止操作部材は、
上記前側突出体の上記上側部に設けられる上側操作部(147a)と、
この上側操作部の前端部に一体的に連結されて当該前端部から下方に向けて延出する前側操作部(147b)とを具備することを特徴とする。
【0009】
このように、停止操作部材が、筐体から前側へ突出する前側突出体の上側部に設けられる上側操作部と、この上側操作部の前端部から下方に向けて延出する前側操作部とを、一体的に連結して設けてなる。
【0010】
ここで、遊技者が停止操作部材を操作するにあたっては、遊技者の好みがある。このため、従来のスロットマシン等の遊技機においては、その機種によって、停止操作部材の操作構成が、上側から操作する形式のものと、前側から操作する形式のものに大きく分かれている。
【0011】
従って、遊技者が上側から操作する形式の停止操作部材の構成を好みとする場合には、上側から操作する形式の停止操作部材の構成を有する機種の遊技機を選択する。また、遊技者が前側から操作する形式の停止操作部材の構成を好みとする場合には、前側から操作する形式の停止操作部材の構成を有する機種の遊技機を選択する。
【0012】
このようなことを考慮して、本発明では、停止操作部材を、上述のように、上側操作部と前側操作部とでもって一体的に連結して構成することで、遊技者の好みに応じた停止操作部材の構成を、単一の遊技機において確保するようにした。その結果、遊技者は、自己の好みに合った遊技機でもってゲームを快適に行うことができるのは勿論のこと、遊技機によるゲームを行うにあたり、好みにあった停止操作部材の構成を有する機種の遊技機をわざわざ探す必要もない。
【0013】
また、上述のように各前側操作部を繰り返し操作してゲームをしている間に、遊技者が疲れを感じるようになった場合には、当該遊技者は、自己の好みではないが、上側操作部を操作してゲームをすることもできて、便利である。
【0014】
また、停止操作部材において、前側操作部及び上側操作部が上述のごとく一体的に連結して構成されているので、停止操作部材の部品点数の減少を確保することができる。
【0015】
以上のように、少なくとも1つの絵柄の変動表示中において当該変動表示を停止させる操作構成に工夫を凝らし、簡単な構成にて、遊技者の使い勝手の良さや疲労度等に応じて使い分けるようにした停止操作部材を備えてなる遊技機を提供することができる。
【0016】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の遊技機において、
上記停止操作部材は、上記上側操作部にて上下方向に回動可能となり、かつ、上記前側操作部にて前後方向に回動可能となるように、上記上側操作部と上記前側操作部との連結境界部にて、支持されていることを特徴とする。
【0017】
これにより、停止操作部材の上側操作部及び前側操作部のいずれかに対する操作を、良好に確保しつつ、請求項1に記載の発明の作用効果を達成することができる。
【0018】
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1または2に記載の遊技機において、
上記停止操作部材の上記上側操作部及び上記前側操作部のいずれかに対する操作に基づきスイッチ作動するスイッチ機構(144a、144b、144c、144d、144e)を具備することを特徴とする。
【0019】
これによれば、上側操作部及び前側操作部のいずれかが操作されたとき、この操作に基づきスイッチ機構をスイッチ作動させることで、上側操作部及び前側操作部のいずれかに対する操作を確実に検出することができる。従って、この検出結果を利用すれば、変動表示手段をによる絵柄の変動表示を確実に停止させることができる。
【0020】
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項1〜3のいずれか1つに記載の遊技機において、
上記停止操作部材の上記前側操作部は、上記上側操作部の突出長さの1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さだけ、長く延出するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
このように、停止操作部材においては、前側操作部が、上側操作部の突出長さの1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さだけ、長く延出しているので、前側操作部に対する前方からの操作を容易にしつつ、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明の作用効果を達成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、上側操作部と前側操作部とでもって一体的に連結して構成して、遊技者の好みに応じた停止操作部材の構成を、単一の遊技機において確保するようにしたことで、停止操作部材を、簡単な構成にて、遊技者の使い勝手の良さや疲労度等に応じて使い分けるようにすることができる。
【0023】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るスロットマシンの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のスロットマシンを、前扉の開状態にて示す斜視図である。
【図3】図2のスロットマシンを、回転表示装置及びホッパー装置の省略状態にて示す斜視図である。
【図4】図2の回転表示装置を示す斜視図である。
【図5】図2の回転表示装置を、右側絵柄回転表示体の分解状態にて示す斜視図である。
【図6】図2のホッパー装置を示す斜視図である。
【図7】図1の操作装置を、右側停止操作部材を取り出した状態にて示す斜視図である。
【図8】図7の右側停止操作部材を、ボタン部材を省略した状態で示す斜視図である。
【図9】図7の右側停止操作部材を、ボタン部材を省略した状態で示す斜視図である。
【図10】図7の右側停止操作部材の分解斜視図である。
【図11】図7の右側停止操作部材の概略平面図である。
【図12】図11にて12−12線に沿う断面図である。
【図13】図12において右側停止操作部材を、板状ボタンの上側ボタン部を叩いた状態にて示す断面図である。
【図14】図12において右側停止操作部材を、板状ボタンの前側ボタン部を押した状態にて示す断面図である。
【図15】上記一実施形態における電気回路構成図を示すブロック図である。
【図16】図15の制御回路であるマイクロコンピュータにより実行されるフローチャートの一部である。
【図17】図15の制御回路であるマイクロコンピュータにより実行されるフローチャートの一部である。
【図18】図17のATゲーム処理ルーチンの詳細フローチャートである。
【図19】図1のスロットマシンを、操作装置に対する遊技者の上側からの操作状態にて示す側面図である。
【図20】図1のスロットマシンを、操作装置に対する遊技者の前側からの操作状態にて示す側面図である。
【図21】図1のスロットマシンを、操作装置に対する遊技者の前側からの操作状態にて示す正面図である。
【図22】上記実施形態における左側及び右側の各停止操作部材における板状ボタンと板状カムとの間の中立位置関係を示す概略断面図である。
【図23】上記実施形態における中側停止操作部材における板状ボタンの前側ボタン部と板状カムのカム面との間の当接関係を示す概略断面図である。
【図24】図22の左側及び右側の各停止操作部材において板状ボタンの上側ボタン部を操作した状態を示す概略断面図である。
【図25】上記実施形態における中側停止操作部材における板状ボタンの上側ボタン部と板状カムのカム面との間の当接関係を示す概略断面図である。
【図26】図25の中側停止操作部材における板状ボタンの前側ボタン部の操作状態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。
【0026】
図1は、本発明がスロットマシンに適用された例を示している。当該スロットマシンは、図1或いは図2にて示すごとく、筐体100と、この筐体100内に回転表示装置200及びホッパー装置300とを備えている。なお、図1において、図示左斜め前側は、当該スロットマシンの前側に対応し、図示右斜め後側は、当該スロットマシンの後側に対応し、図示左斜め後側は、当該スロットマシンの左側に対応し、図示右斜め前側は、当該スロットマシンの右側に対応し、図示上側は当該スロットマシンの上側に対応し、また、図示下側は、当該スロットマシンの下側に対応する。
【0027】
筐体100は、筐体本体100aと、前扉100bとにより構成されている。筐体本体100aは、図1〜図3のいずれかにて示すごとく、下壁101と、左壁102、右壁103と、上壁104と、後壁105とにより、断面コ形状に形成されている。なお、下壁101、左壁102、右壁103及び上壁104は、その各前縁部にて、筐体本体100aの開口部を構成する。
【0028】
前扉100bは、図2或いは図3にて示すごとく、その左縁部にて、筐体本体100aの左壁102の前縁部に前後方向に開閉可能に支持されており、当該前扉100bは、図1にて示すごとく、扉本体110と、液晶表示装置120と、操作装置Uとにより構成されている。
【0029】
扉本体110は、その左縁部(前扉100bの左縁部に対応)にて、筐体本体100aの左壁102の前縁部に前後方向に開閉可能に支持されている。当該扉本体110は、上下両側開口部111、112を有しており、上側開口部111は、扉本体110の上下方向上側部位に形成されて表示窓(以下、表示窓111ともいう)としての役割を果たす。下側開口部112は、扉本体110の下部に形成されてコイン払い出し口(以下、コイン払い出し口112ともいう)としての役割を果たす。
【0030】
液晶表示装置120は、その液晶パネル121にて、前側下方を傾斜状に臨むように、扉本体110の上部にその前方から取り付けられており、当該液晶表示装置120は、液晶パネル121により、当該スロットマシンのゲーム状態に関する種々の演出表示を行う。
【0031】
操作装置Uは、図1にて示すごとく、扉本体110のうち上側開口部111の下側部位に前方に向けて突出するように設けられている。当該操作装置Uは、ケーシング130を備えており、このケーシング130は、扉本体110のうち上側開口部111の下側部位から前方へ延出する上壁部131と、この上壁部131の延出端部から下方に向け延出する前壁部132と、扉本体110のうち上側開口部111の下側部位から上壁部131に並行に前方へ延出する下壁部133と、上壁部131の左縁部、前壁部132及び下壁部133の各左縁部を閉じる左壁部134と、上壁部131の右縁部、前壁部132及び下壁部133の各右縁部を閉じる右壁部135とでもって、前方へ向け凸な凹形状に形成されている。
【0032】
これにより、当該ケーシング130は、上壁部131及び下壁部133の各延出基端部にて、この各延出基端部に対する左壁部134及び右壁部135の各対応端部と共に、後方開口部を形成しており、当該ケーシング130は、その後方開口部にて、扉本体110のうち上側開口部111の下側部位に組み付けられて、前方に向け突出している。
【0033】
本実施形態において、図1において、各符号130a、130b及び130cは、それぞれ、スタートレバー、マックスベットボタン及びコイン投入口を示す。スタートレバー130aは、ケーシング130の前壁部132の左縁部に前後下方向に押動可能に挿入支持されており、当該スタートレバー130aは、後述する回転表示装置200の左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220を始動させるとき押動操作される。
【0034】
マックスベットボタン130aは、ケーシング130の上壁部131の左側部に押動可能に設けられており、当該マックスベットボタン130aは、コイン投入口130cに3枚のコインを投入した状態で、操作される。また、コイン投入口130cは、ケーシング130の上壁部131の右側部に形成されており、当該コイン投入口130cは、コインを投入するための口としての役割を果たす。
【0035】
また、当該操作装置Uは、図1或いは図7にて示すごとく、左側、中側及び右側の各停止操作部材140を備えている。これら左側、中側及び右側の停止操作部材140は、それぞれ、ケーシング130に形成した左側、中側及び右側の支持開口部136a、136b及び136cに支持されている(図7参照)。
【0036】
本実施形態において、左側、中側及び右側の支持開口部136a、136b及び136cは、ケーシング130の左右方向中間部位にて、上壁部131及び前壁部132の双方に亘り、左右方向に並んで、同一の開口形状となるように形成されている。なお、これら左側、中側及び右側の支持開口部136a、136b及び136cは、それぞれ、後述する回転表示装置200の左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220の直下に位置する。
【0037】
当該左側、中側及び右側の支持開口部136a、136b及び136cのうち、中側支持開口部136bは、ケーシング130の上壁部131の前側左右方向中央部から前壁部132の左右方向中央部にかけてL字状の開口部として開口形成されている(図7参照)。
【0038】
ここで、中側支持開口部136bのうち前壁部132の左右方向中央部に形成した開口部位132aの左右方向中心線に沿う長さは、中側支持開口部136bのうち上壁部131の前側左右方向中央部に形成した開口部位131aの左右方向中心線に沿う長さよりも、1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さだけ長く選定されている。
【0039】
左側支持開口部136aは、中側支持開口部136bの左側に位置しており、当該左側支持開口部136aは、ケーシング130の上壁部131の前側左右方向中央部の左側部位から前壁部132の左右方向中央部の左側部位にかけて中側支持開口部136bと同一のL字状の開口部として開口形成されている。
【0040】
ここで、左側支持開口部136aのうち前壁部132の左右方向中央部の左側部位に形成した開口部位132bの左右方向中心線に沿う長さは、中側支持開口部136bのうち上壁部131の前側左右方向中央部の左側部位に形成した開口部位131bの左右方向中心線に沿う長さよりも、1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さだけ長く選定されている。
【0041】
また、右側支持開口部136cは、中側支持開口部136bの右側に位置しており、当該左側支持開口部136cは、ケーシング130の上壁部131の前側左右方向中央部の右側部位から前壁部132の左右方向中央部の右側部位にかけて中側支持開口部136bと同一のL字状の開口部として開口形成されている。
【0042】
ここで、右側支持開口部136cのうち前壁部132の左右方向中央部の右側部位に形成した開口部位132cの左右方向中心線に沿う長さは、右側支持開口部136cのうち上壁部131の前側左右方向中央部の右側部位に形成した開口部位131cの左右方向中心線に沿う長さよりも、1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さだけ長く選定されている。
【0043】
左側、中側及び右側の各停止操作部材140のうち、右側停止操作部材140は、上述のごとく、ケーシング130の右側支持開口部136cに支持されており、当該右側停止操作部材140は、図7〜図10のいずれかにて示すごとく、部材本体140aと、ボタン部材140bとにより構成されている。
【0044】
部材本体140aは、図8〜図10にて示すごとく、収容体141を有しており、この収容体141は、左側壁部141a、後側壁部141b、右側壁部141c及び下側壁部141dでもって構成されている。
【0045】
当該収容体141において、左側壁部141aは、後側壁部141bの左縁部からL字状に前方へ延出し、右側壁部141cは、後側壁部141bの右縁部からL字状に前方へ延出することで、左側壁部141a、後側壁部141b及び右側壁部141cは、コ字状の周壁部として形成されている。下側壁部141dは、その左縁部、後縁部及び右縁部にて、左側壁部141a、後側壁部141b及び右側壁部141cの各下縁部と一体的に形成されている。
【0046】
これにより、左側壁部141a、右側壁部141c及び下側壁部141dが、その各前縁部により、収容体141の前側開口部141eを構成し、また、左側壁部141a、後側壁部141b及び右側壁部141cが、その各上縁部により、収容体141の上側開口部141fを構成する。ここで、前側開口部141e及び上側開口部141fは、互いに連通して、収容体141のL字状開口部を構成する。
【0047】
また、収容体141は、図10にて示すごとく、左側突起片141g、両右側突起片141h、141i及び後側突起片141jを有している。左側突起片141gは、その幅方向にて上下方向に沿うように、左側壁部141aの前縁中間部位から左方へ長手状に突出している。
【0048】
両右側突起片141h、141iのうち、右側突起片141hは、その幅方向にて上下方向に沿うように、右側壁部141cの前縁下部から右方へ長手状に突出している。また、右側突起片141iは、その幅方向にて前後方向に沿うように、右側壁部141cの上縁後部から右方へ突出している。後側突起片141jは、その幅方向にて左右方向に沿うように、後側壁部141bの上縁左部から後方へ突出している。
【0049】
しかして、左側突起片141g及び右側突起片141hは、それぞれ、ケーシング130の右側支持開口部136c(図7参照)における開口部位132cの左右両側部位に各ネジ(図示しない)により締着されている。右側突起片141i及び後側突起片141jは、ケーシング130の右側支持開口部136cにおける上壁部131の開口部位131cの左右上側部位に各ネジ(図示しない)により締着されている。これにより、当該収容体141は、ケーシング130の右側支持開口部136cにその内側から支持されて、前側開口部141e及び上側開口部141fにて右側支持開口部136cの前方及び上方を臨んでいる。
【0050】
部材本体140aは、図8〜図14のいずれかにて示すごとく、カムモータ142と、カム機構143と、スイッチ機構144と、上方照明部材145及び前方照明部材146とを備えている。なお、これらカムモータ142、カム機構143、スイッチ機構144、上方照明部材145及び前方照明部材146は、それぞれ、以下、右側カムモータ142、右側カム機構143、右側スイッチ機構144、右側上方照明部材145及び右側前方照明部材146ともいう。
【0051】
右側カムモータ142は、図9にて例示するごとく、円筒状ステータ142a(図10参照)にて、その一端面側から、収容体141の左側壁部141aの中間部位に組み付けられている。また、当該右側カムモータ142は、ロータ(図示しない)を回転自在に内蔵しており、当該ロータは、その出力軸142bにて、収容体141の左側壁部141aの上記中間部位に形成した貫通孔部H1を通して収容体141内に回転自在に延出している(図10及び図11参照)。
【0052】
右側カム機構143は、図10にて示すごとく、ピニオンギア143aと、被動ギア143bと、板状カム143cとを有している。ピニオンギア143aは、右側カムモータ142の出力軸142bに対し収容体141内にて左側壁部141aの内面近傍にて、同軸的に支持されている。このため、当該ピニオンギア143aは、右側カムモータ142と一体的になって当該右側カムモータ142と共に一方向回転(或いは他方向回転)に回転する。なお、ピニオンギア143aは、ストップリングS1(図10参照)により、右側カムモータ142の出力軸142bに抜け止めされている。
【0053】
被動ギア143b及び板状カム143cは、カム軸143dにより当該カム軸と共に同軸的に回転可能に支持されている(図10参照)。
【0054】
ここで、カム軸143dは、その軸方向左右両側端部にて、ピニオンギア143aよりも前側に位置するように、収容体141の左右両側壁部141a、141cの各中間部位に形成した各貫通孔部H2(図10参照)に両メタルベアリングB1(図10参照)を介し回転自在に支持されている。なお、両メタルベアリングB1は、それぞれ、各対応のストップリングS2(図10参照)によりカム軸143dの軸方向左右両側端部の各々に抜け止めされている。また、両メタルベアリングB1は、それぞれ、左右両側壁部141a、141cの各貫通孔部H2に同軸的に嵌装されている。
【0055】
被動ギア143bは、ピニオンギア143aにその前側から噛合するように、板状カム143cの左側にて、カム軸143dの左側軸部に同軸的に支持されている。これにより、被動ギア143bは、ピニオンギア143aの回転に伴い、カム軸143dと共に、当該ピニオンギア143aとは逆方向に回転する。なお、被動ギア143bは、両ストップリングS3によりカム軸143dの左側軸部に軸方向に移動不能に支持されている。
【0056】
板状カム143cは、その軸孔部にて、被動ギア143bに沿うように、カム軸143dの軸方向中間部位に同軸的に支持されており、当該板状カム143cは、被動ギア143bの回転に伴い、カム軸143dと共に、被動ギア143bの回転方向と同一方向に回転する。
【0057】
本実施形態では、カム軸143dの軸方向中間部位の外周部は、その一部にて、円弧状に切り欠き形成されている。このため、カム軸143dの軸方向中間部位の横断面形状は、非円板形状となっている。また、板状カム143cの上記軸孔部は、カム軸143dの軸方向中間部位の横断面形状に対応する中空形状に形成されている。これにより、カム軸143dの軸方向中間部位が板状カム143cの上記軸孔部に相対回転不能に嵌装支持されている。なお、板状カム143cは、ストップリングS4により、カム軸143dの軸方向中間部位の左側に対し移動不能に規制されている。
【0058】
当該板状カム143cは、両カム面C1、C2を有しており、カム面C1は、板状カム143cの外周面のうち所定の円弧面部でもって形成されている。また、カム面C2は、板状カム143cの外周面のうち上記所定の円弧面部以外の残りの円弧面部でもって構成されている。
【0059】
但し、上記所定の円弧面部が板状カム143cの軸を中心として張る中心角は、所定の鈍角である。上記残りの円弧面部が板状カム143cの軸を中心として張る中心角は、所定の鋭角である。
【0060】
また、当該上記残りの円弧面部の半径は、上記所定の円弧面部の半径よりも短い。これに伴い、両カム面C1、C2の各境界面部は、カム面C1からカム面C2にかけて緩やかな湾曲状に変化するように形成されている。なお、上記所定の鈍角と上記所定の鋭角との和は、360度である。
【0061】
右側スイッチ機構144は、光センサー144a(以下、右側光センサー144aともいう)と、両ロッド144b、144cと、両コイルスプリング144d、144eとを有している。
【0062】
右側光センサー144aは、長手状のフォトインタラプタからなるもので、当該右側光センサー144aは、図8、図10及び図12〜図14のいずれかにて示すごとく、収容体141の後側壁部141b及び下側壁部141dの境界左右方向中央部から収容体141の前側開口部141e及び上側開口部141fとの境界左右方向中央部に対向するように傾斜状に延出している。
【0063】
しかして、このように延出する右側光センサー144aは、その延出端側二股部にて、収容体141の前側開口部141e及び上側開口部141fとの境界左右方向中央部に対向している。
【0064】
ここで、右側光センサー144aの延出端側二股部は、左右方向に二股状になるように形成されており、当該延出端側二股部は、発光素子である発光ダイオードと受光素子であるフォトダイオードとを互いに対向させるように備えた検出部(以下、検出部Dともいう)として機能する。
【0065】
しかして、当該右側光センサー144aにおいて、上記フォトダイオードが上記発光ダイオードからの光を受光している状態において、両ロッド144b、144cの一方が後述のように検出部Dである延出端側二股部の間へ進入したとき、上記フォトダイオードが上記発光ダイオードからの光から遮断されることで、当該右側光センサー144aは、その検出部Dにて、両ロッド144b、144cの一方の進入を検出する。
【0066】
両ロッド144b、144cは、それぞれ、図10及び図12〜図14のいずれかにて示すごとく、ボタン部材140b(後述する)の構成素子である。ロッド144bは、ボタン部材140bの板状押しボタン147を構成する両板状ボタン部147a、147b(後述する)のうちボタン部147aから帯状板部148a(図12参照)の貫通孔部H3を通り右側光センサー144aの検出部Dである延出端側二股部の間に進入可能に当該延出端側二股部の間に向けて延出している。
【0067】
本実施形態では、帯状板部148aは、収容体141の後側壁部141bから前方に向け下方へ傾斜して延出しており、当該帯状板部148aの先端部には、上述した貫通孔部H3が、帯状板部148aの延出方向に長孔状となるように形成されている。
【0068】
ロッド144cは、板状押しボタン147のボタン部147bから帯状板部148b(図12参照)の溝部M1(図10及び図12参照)を通り右側光センサー144aの検出部Dである延出端側二股部の間に進入可能に当該延出端側二股部の間に向けて延出している。本実施形態では、帯状板部148bは、収容体141の下側壁部141dから上方に向け延出しており、当該帯状板部148bの先端部には、上述した溝部M1が、帯状板部148bの延出先端部から下方に向けU字状となるように形成されている。
【0069】
両コイルスプリング144d、144eのうち、コイルスプリング144dは、図12にて例示するごとく、ロッド144bにその軸に沿い嵌装されており、当該コイルスプリング144dは、ボタン部材140bのボタン部147aに対するロッド144bの延出基端部と収容体141の帯状板部148aの先端部との間に挟持されて、ボタン部147aを上方に向け付勢する。
【0070】
コイルスプリング144eは、図12にて例示するごとく、ロッド144cにその軸に沿い嵌装されており、当該コイルスプリング144eは、ボタン部材140bのボタン部147bに対するロッド144cの延出基端部と収容体141の帯状板部148bの先端部との間に挟持されて、ボタン部147bを前方に向け付勢する。
【0071】
右側上方照明部材145は、図8〜図15のいずれかにて示すごとく、収容体141内にてその後側壁部141bの左右方向上側中間部位に支持されている。当該右側上方照明部材145は、発光ダイオード145a(以下、右側上方照明LED145aともいう)と、支持板145bと、両筒145cとを備えている。支持板145bは、両筒145cを介し収容体141の後側壁部141bの左右方向上側中間部位に支持されている。右側上方照明LED145aは、支持板145bに設けられており、この右側上方照明LED145aは、ケーシング130の右側支持開口部136cの開口部位132cに向けて発光する。
【0072】
前方照明部材146は、図8〜図15のいずれかにて示すごとく、収容体141内にてその下側壁部141dの左右方向前側中間部位に支持されている。当該前方照明部材146は、発光ダイオード146a(以下、右側前方照明LED145aともいう)と、支持板146bと、両筒146cとを備えている。支持板146bは、両筒146cを介し収容体141の下側壁部141dの左右方向前側中間部位に支持されている。右側前方発光ダイオード146aは、支持板146bに設けられており、この右側前方発光ダイオード146aは、ケーシング130の右側支持開口部136cの開口部位131aに向けて発光する。
【0073】
ボタン部材140b(以下、右側ボタン部材140bともいう)は、図7にて示すごとく、部材本体140aに組み付けてなるもので、当該右側ボタン部材140bは、板状押しボタン147と、両ロッド144b、144cと、反射板149とを備えている。
【0074】
右側ボタン部材140bにおいて、板状押しボタン147は、両ボタン部147a、147bを、互いにL字状の縦断面をなすように延出させるように透光性樹脂材料でもって形成されている。ボタン部147aは、板状押しボタン147において、前後方向に延在する上側押しボタンとしての役割を果たすように、ボタン部147bの上縁部から後方へ延出し、一方、ボタン部147bは、板状押しボタン147において、上下方向に延在する前側押しボタンとしての役割を果たすように、ボタン部147aの前縁部から下方へ延出している。
【0075】
また、両ボタン部147a、147bは、その境界部にて、支持軸147cを介し、ケーシング130の右側支持開口部136cの内周部のうち開口部位132c及び開口部位131cの左右両境界部位に回動可能に支持されている。
【0076】
ここで、支持軸147cは、両ボタン部147a、147bの境界部に形成した貫通孔部に貫通されており、当該支持軸147cは、その両端部にて、ケーシング130の右側支持開口部136cの開口部位132c及び開口部位131cの左右両境界部位に支持されている。これにより、板状押しボタン147において、ボタン部147aが、ケーシング130の右側支持開口部136cの開口部位131c内にこれを閉塞するように位置するとともに、ボタン部147bが、ケーシング130の右側支持開口部136cの開口部位132c内にこれを閉塞するように位置する。本実施形態では、ボタン部147bの幅方向中心を通る長さは、ボタン部147aの幅方向中心を通る長さの1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さとなっている。
【0077】
このように構成した右側ボタン部材140bの板状押しボタン147においては、両ボタン部147a、147bが、支持軸147cを基準として、ボタン部147aに対する上方からの押動操作により図12にて時計方向に回動する。このような回動は、後述のようなボタン部147aの板状カム143cのカム面C2との係合により停止する。
【0078】
また、両ボタン部147a、147bは、支持軸147cを基準として、ボタン部147bに対する前方からの押動操作により図12にて反時計方向に回動する。このような回動は、後述のようなボタン部147bの板状カム143cのカム面C2との係合により停止する。
【0079】
両ロッド144b、144cのうち、ロッド144bは、ボタン部147aの左右中央後部から光センサー144aの検出部Dである延出端側二股部の間に向けて延出する。一方、ロッド144cは、ボタン部147bの上下左右方向中央部から光センサー144aの検出部Dである延出端側二股部の間に向けて延出する。
【0080】
反射板149は、両ボタン部147a、147bの境界部から光センサー144aの検出部Dに向けて傾斜状に延出してなるもので、当該反射板149は、右側上方照明発光ダイオード145aから発光される光をボタン部147aに向けて反射する。このことは、右側上方照明部材145がボタン部147aを照明する役割を果たすことを意味する。
【0081】
また、当該反射板149は、右側前方照明部材146の発光ダイオード146a(以下、右側前方照明発光ダイオード146aともいう)から発光される光をボタン部147bに向けて反射する。このことは、右側前方照明部材146がボタン部147bを照明する役割を果たすことを意味する。なお、反射板149の両面は、光反射材料による光反射処理がなされている。
【0082】
左側及び中側の各停止操作部材140は、それぞれ、右側停止操作部材140と同様に構成されている。
【0083】
ここで、右側停止操作部材140の部材本体140aが収容体141にてケーシング130の右側支持開口部136cに支持されるのと同様に、左側停止操作部材140においては、部材本体140aが、その収容体141にて、ケーシング130の左側支持開口部136aに支持されている。これにより、左側停止操作部材140の収容体141は、ケーシング130の左側支持開口部136aにその内側から支持されて、前側開口部141e及び上側開口部141fにて左側支持開口部136aの前方及び上方を臨んでいる。
【0084】
また、右側停止操作部材140の板状押しボタン147が、両ボタン部147a、147bの境界部にて、ケーシング130の右側支持開口部136cに回動可能に支持されるのと同様に、左側停止操作部材140において、部材本体140aの板状押しボタン147は、その両ボタン部147a、147bの境界部にて、ケーシング130の左側支持開口部136aに回動可能に支持されている。これにより、左側停止操作部材140の板状押しボタン147においては、ボタン部147aが、ケーシング130の左側支持開口部136aの開口部位131b内に位置するとともに、ボタン部147bが、ケーシング130の左側支持開口部136aの開口部位132b内に位置する。
【0085】
このように構成した左側停止操作部材140の板状押しボタン147においては、両ボタン部147a、147bが、支持軸147cを基準として、ボタン部147aに対する上方からの押動操作により図7にて時計方向に回動する。このような回動は、後述のようなボタン部147aの板状カム143cのカム面C2との係合により規制される。
【0086】
また、左側停止操作部材140の両ボタン部147a、147bは、支持軸147cを基準として、ボタン部147bに対する前方からの押動操作により図7にて反時計方向に回動する。このような回動は、後述のようなボタン部147bの板状カム143cのカム面C2との係合により規制される。左側停止操作部材140のその他の構成は、右側停止操作部材140と同様である。
【0087】
また、右側停止操作部材140の部材本体140aが収容体141にてケーシング130の右側支持開口部136cに支持されるのと同様に、中側停止操作部材140においては、部材本体140aが、その収容体141にて、ケーシング130の中側支持開口部136bに支持されている。これにより、中側停止操作部材140の収容体141は、ケーシング130の中側支持開口部136bにその内側から支持されて、前側開口部141e及び上側開口部141fにて中側支持開口部136bの前方及び上方を臨んでいる。
【0088】
また、右側停止操作部材140の板状押しボタン147が、両ボタン部147a、147bの境界部にて、ケーシング130の右側支持開口部136cに回動可能に支持されるのと同様に、中側停止操作部材140において、部材本体140aの板状押しボタン147は、その両ボタン部147a、147bの境界部にて、ケーシング130の中側支持開口部136bに回動可能に支持されている。これにより、中側停止操作部材140の板状押しボタン147においては、ボタン部147aが、ケーシング130の中側支持開口部136bの開口部位131a内に位置するとともに、ボタン部147bが、ケーシング130の中側支持開口部136bの開口部位132a内に位置する。中側停止操作部材140の板状押しボタン147においては、両ボタン部147a、147bが、支持軸147cを基準として、ボタン部147aに対する上方からの押動操作により図7にて時計方向に回動する。このような回動は、後述のようなボタン部147aの板状カム143cのカム面C2との係合により規制される。
【0089】
また、中側停止操作部材140の両ボタン部147a、147bは、支持軸147cを基準として、ボタン部147bに対する前方からの押動操作により図7にて反時計方向に回動する。このような回動は、後述のようなボタン部147bの板状カム143cのカム面C2との係合により規制される。中側停止操作部材140のその他の構成は、右側停止操作部材140と同様である。
【0090】
回転表示装置200は、図1或いは図2から分かるごとく、前扉100bの表示窓である上側開口部111を通して前方を臨むように、筐体100の筐体本体100aの内部のうち操作装置Uの上側に対する対応内部位内に収容支持されている。
【0091】
当該回転表示装置200は、図2、図4及び図5のいずれかにて示すごとく、支持枠210と、左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220とを備えている。
【0092】
支持枠210は、図3或いは図4にて示すごとく、枠本体210aと、受け底210bとを有しており、枠本体210aは、図3にて示すごとく、筐体本体100aの上記対応内部位内に支持されている。受け底210bは、枠本体210aの左右両前側支柱211の上下方向中間部位に、枠本体210aの前側内部から前方へ延出するように支持されており、当該受け底210bは、下方へ凸となるように緩やかに湾曲して形成されている。
【0093】
左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220は、操作装置Uの左側、中側及び右側の各停止操作部材140にその直上から対応して位置するように、支持枠210により収容されており、当該左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220は、図3或いは図4にて示すごとく、左側から右側にかけて、順次、支持枠210の受け底210b上に支持されている。
【0094】
左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220のうち、右側絵柄回転表示体220は、図4或いは図5にて示すごとく、リールと称する回転ドラム221(以下、右側リール221ともいう)と、リールモータ222(以下、右側リールモータ222ともいう)と、左右両側蓋板223、224とにより構成されている。右側リール221は、左右両側蓋板223、224の間に回転可能に支持されており、当該右側リール221の外周面には、その周方向に沿い、複数の互いに異なる絵柄が描写されている。なお、各リールモータ221の複数の絵柄は、リールモータ221毎に同一である。
【0095】
左右両側蓋板223、224は、受け底210bの右側部位上にて、右側リール221を回転可能に維持するように、左右両支持部材223a、224aにより枠本体210a内に支持している。
【0096】
右側リールモータ222は、左側蓋板223の右側面に同軸的に支持されており、当該右側リールモータ222は、その出力軸222aに同軸的に支持してなるピニオン222bにて、右側リール221の中央部に形成した内歯車(図示しない)と噛合するように当該内歯車内に同軸的に嵌装されている。なお、右側リール221は、右側リールモータ222及び右側蓋板224により同軸的にかつ回転可能に支持されている。
【0097】
このように構成した右側絵柄回転表示体220においては、右側リール221が、右側リールモータ222の一方向回転に伴い、この右側リールモータ222と同一方向に回転する。このことは、右側リール221の外周面上の複数の絵柄が右側リール221の回転方向に移動することを意味する。
【0098】
左側及び中側の絵柄回転表示体220は、それぞれ、右側絵柄回転表示体220と同様に構成されている。
【0099】
ここで、右側絵柄回転表示体220が、支持枠210に支持されるのと同様に、中側絵柄回転表示体220が、右側絵柄回転表示体220の左側にて支持枠210に支持されるともに、左側絵柄回転表示体220が、中側絵柄回転表示体220の左側にて支持枠210に支持されている。
【0100】
しかして、左側絵柄回転表示体220においては、回転ドラム221(以下、左側リール221ともいう)が、リールモータ222(以下、左側リールモータ222ともいう)の一方向回転(右側リールモータ222と同一方向回転)に伴い、当該左側リールモータ222と同一方向に回転する。このことは、左側絵柄回転表示体220においても、左側リール221の外周面上の複数の絵柄が左側リール221の回転方向に移動することを意味する。
【0101】
また、中側絵柄回転表示体220においては、回転ドラム221(以下、中側リール221ともいう)が、リールモータ222(以下、中側リールモータ222ともいう)の一方向回転(右側リールモータ222と同一方向回転)に伴い、当該中側リールモータ222と同一方向に回転する。このことは、中側絵柄回転表示体220においても、中側リール221の外周面上の複数の絵柄が中側リール221の回転方向に移動することを意味する。
【0102】
本実施形態においては、左側、中側及び右側のリール221の各複数の絵柄のうち、リール毎に、上下方向に、3枚ずつの絵柄が、表示窓111を通して視認されるようになっている。
【0103】
ホッパー装置300は、図3にて示すごとく、筐体本体100aの下部内に収容されており、当該ホッパー装置300は、多数のコインを払い出されて、払い出し口310から前扉100bの開口部を介し前方へ払い出す。
【0104】
次に、上記スロットマシンの電気制御回路構成について説明する。当該スロットマシンは、図5に示すごとく、制御回路400を備えている。この制御回路400は、マイクロコンピュータからなるもので、当該制御回路400は、図16にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行する。
【0105】
この実行中において、当該制御回路400は、スタートスイッチSW1、マックスベットスイッチSW2、左側、中側及び右側光センサー144a並びにコイン投入センサー136の少なくともいずれからの出力に基づき、左側、中側及び右側のリールモータ222を駆動する各駆動回路DR1〜DR3、左側、中側及び右側のカムモータ142を駆動する各駆動回路DR4〜DR6、左側、中側及び右側の上方照明LED145a、左側、中側及び右側の前方照明LED140aを駆動する各駆動回路DR7〜DR12並びに液晶表示装置120を表示駆動する駆動回路DR13の少なくともいずれかを制御するに要する種々の演算処理を行う。なお、上記コンピュータプログラムは、制御回路400であるマイクロコンピュータのROMに読み出し可能に予め記憶されている。
【0106】
本実施形態において、スタートスイッチSW1は、スタートレバー130aの下方への回動(或いは上方への回動)に基づきオン(或いはオフ)するように、操作装置Uに配設されており、当該スタートスイッチSW1は、そのオンにより、全リールモータ222の始動のためのスタート信号を発生して制御回路400に出力する。なお、当該スタートスイッチSW1は、そのオフにより、スタート信号の発生を停止する。
【0107】
マックスベットスイッチSW2は、マックスベットボタン130aの押動(或いはその解除)に基づきオン(或いはオフ)するように、操作装置Uに配設されており、当該マックスベットスイッチSW2は、マックスベットのためのマックスベット信号を発生して制御回路400に出力する。なお、当該マックスベットスイッチSW2は、そのオフにより、マックスベット信号の発生を停止する。
【0108】
左側、中側及び右側の光センサー144aは、その検出部Dにより、ロッド144b或いは144cの進入を検出したとき、操作検出信号を制御回路400に出力する。
【0109】
ここで、左側、中側或いは右側の光センサー144aの検出部Dに対するロッド144bの進入は、左側、中側或いは右側の板状ボタン147の上側ボタン部147aに対する操作に対応し、また、左側、中側或いは右側の光センサー144aの検出部Dに対するロッド144cの進入は、左側、中側或いは右側の板状ボタン147の前側ボタン部147bに対する操作に対応する。
【0110】
従って、上記操作検出信号は、左側、中側或いは右側の板状ボタン147の上側ボタン部147aに対する操作または左側、中側或いは右側の板状ボタン147の前側ボタン部147bに対する操作に対する検出信号をいう。
【0111】
コイン投入センサー136は、ケーシング130のコイン投入口130c内に設けられて、コイン投入口130cに投入されたコインを検出し、コイン検出信号を発生して、制御回路400に出力する。
【0112】
駆動回路DR1、駆動回路DR2及び駆動回路DR3は、制御回路400による制御のもとに、それぞれ、左側、中側及び右側のリールモータ222を一方向に回転するように駆動する。
【0113】
駆動回路DR4、駆動回路DR5及び駆動回路DR6は、制御回路400による制御のもとに、それぞれ、左側、中側及び右側のカムモータ142を一方向(或いは他方向)に回転するように駆動する。
【0114】
駆動回路DR7、駆動回路DR8及び駆動回路DR9は、制御回路400による制御のもとに、それぞれ、左側、中側及び右側の上方照明LED145aを発光駆動する。駆動回路DR10、駆動回路DR11及び駆動回路DR12は、制御回路400による制御のもとに、それぞれ、左側、中側及び右側の前方照明LED146aを発光駆動する。
【0115】
駆動回路DR13は、制御回路400の制御のもと、液晶表示装置120を表示するように駆動する。
【0116】
以上のように構成した本実施形態において、当該スロットマシンがゲーム可能状態におかれているものとする。このような段階では、制御回路400が、図16のフローチャートに従いコンピュータプログラムの実行を開始して、ステップ410において、ゲームの開始条件の成立か否かを判定する。このとき、操作装置Uにおいては、左側、中側及び右側の停止操作部材140の各板状押しボタン147が、図12にて示すように中立位置に維持されている。このため、左側、中側及び右側の光センサー144aは、各対応の両ロッド144b、144cの進入を検出しない状態にある。また、左側、中側及び右側の停止操作部材140の各カム機構143においては、板状カム143cが、図12にて示す回動位置にある。このため、各板状押しボタン147は、各対応の板状カム143cのカム面から解離した状態にある。
【0117】
しかして、現段階においては、遊技者が、当該スロットマシンにおいてゲームの開始のための操作をなにもしていないことから、ステップ410において、NOとの判定が繰り返されている。
【0118】
このような段階において、遊技者が1枚のコインをコイン投入口130cに投入するとともに、スタートレバー130aを押動操作する。これに伴い、コイン投入センサー136が、コイン投入検出信号を発生して制御回路400に出力するとともに、スタートスイッチSW1が、スタートレバー130aの押動操作に応答してスタート信号を発生して制御回路400に出力する。
【0119】
すると、ステップ410において、上述したコイン投入検出信号及びスタート信号に基づき、ゲームの開始条件の成立として、YESと判定される。ついで、ステップ411における投入コイン枚数の表示処理において、液晶表示装置120が、コイン投入センサー136からのコイン投入検出信号に基づき、液晶パネル121にて、投入コイン枚数が1枚である旨表示するとともに、ステップ412における全リールモータの同時始動処理において、各モータ駆動信号が、それぞれ、所定の同一時間の間、各駆動回路DR1、DR2及びDR3に出力される。
【0120】
これに伴い、回転表示装置200の左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220において、左側、中側及び右側のリールモータ222が、上述の各モータ駆動信号に基づき、駆動回路DR1、DR2及びDR3により駆動されて、ともに、上記所定の同一時間の間、同一の回転方向に回転する。このため、各リールモータ222の外周面に描写した複数の絵柄が、同一方向に移動する。従って、このように移動する各リールモータ222の絵柄が、遊技者により、前扉100bの表示窓111を通して視認され得る。なお、上記所定の同一時間は、遊技者がスタートレバー130aの押動操作毎にゲームを終了するに要する長さに設定されている。
【0121】
ステップ412の処理後、次のステップ420において、全押しボタンが操作されたか否かが判定される。現段階においては、遊技者が、表示窓111の表示内容に基づき左側、中側及び右側の押しボタン147を押すタイミングを見計らっている状態にあることから、ステップ420における判定はNOとなる。
【0122】
然る後、遊技者が、左側、中側及び右側の押しボタン147を押すタイミングの到来と判断すると、当該遊技者は、左側、中側及び右側の押しボタン147を、順次、押す。この場合、左側、中側及び右側の押しボタン147の各々を押す順序は、どのような順序であってもよく、左側、中側及び右側の押しボタン147が全て押されればよい。
【0123】
ここで、遊技者が左側、中側及び右側の押しボタン147を押すにあたっては、遊技者の好みがある。このため、従来のスロットマシンにおいては、その機種によって、リールを停止させる押しボタンの構成が、上側から押す形式のものと、前側から押す形式のものに大きく分かれている。
【0124】
従って、遊技者が上側から押す形式の押しボタンの構成を好みとする場合には、上側から押す形式の押しボタンの構成を有する機種のスロットマシンを選択する。また、遊技者が前側から押す形式の押しボタンの構成を好みとする場合には、前側から押す形式の押しボタンの構成を有する機種のスロットマシンを選択する。
【0125】
このようなことを考慮して、本実施形態では、左側、中側及び右側の押しボタン147が、それぞれ、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bを一体に備えるように構成されている。
【0126】
従って、遊技者が上側から押す形式の押しボタンの構成を好みとする場合には、当該遊技者は、図19にて例示するごとく、例えば、右手により、左側、中側及び右側の押しボタン147の各上側ボタン部147aを、順次、上側から叩くように操作する。
【0127】
この場合、遊技者は、図19から分かるように、右手の人差し指1本、人差し指及び中指の2本或いは親指以外の4本の指でもって、手首のスナップを効かすようにして、各上側ボタン部147aを、順次、叩くように操作する。
【0128】
また、遊技者が前側から押す形式の押しボタンの構成を好みとする場合には、当該遊技者は、図20及び図21にて例示するごとく、例えば、右手の人差し指により、左側、中側及び右側の押しボタン147の各前側ボタン部147bを、順次、前側から押すように操作する。
【0129】
この場合、遊技者は、図20或いは図21から分かるように、右手を軽く握り親指だけを水平に突き出すとともに右手の甲を上にして手首をくの字に曲げた状態にて、甲を押し上げつつ突きだした親指を下側から上げるようにして、親指により各前側ボタン部147bをその前側から順次押すように操作する。
【0130】
これにより、遊技者の好みに応じた押しボタンの構成が、単一のスロットマシンにおいて、確保されることとなり、その結果、遊技者は、自己の好みに合ったスロットマシンでもってゲームを快適に行うことができるのは勿論のこと、スロットマシンによるゲームを行うにあたり、好みにあった押しボタンの構成を有する機種のスロットマシンをわざわざ探す必要もない。
【0131】
また、上述のように各前側ボタン部147bをその前側から押す状態を繰り返している間に、遊技者が疲れを感じるようになった場合には、当該遊技者は、自己の好みではないが、上述のように各上側ボタン部147aを叩くようにすることもできて、便利である。
【0132】
また、左側、中側及び右側の板状押しボタン147の各々において、前側ボタン部147b及び上側ボタン部147aが一体的に形成されているので、部品点数の減少を確保することができる。
【0133】
上述のように左側、中側或いは右側の板状押しボタン147において、上側ボタン部147aが上側から叩かれると、左側、中側或いは右側の板状押しボタン147が、支持軸147cを軸として、図12の中立位置から図13に示す回動位置にかけて図示時計方向に回動する。このことは、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bが、左側、中側或いは右側の板状押しボタン147と同一方向に回動することを意味する。
【0134】
これに伴い、ロッド144bが、その先端部にて、左側、中側或いは右側の光センサー144aの検出部D内に進入する。これにより、左側、中側或いは右側の光センサー144aは、上述のようなロッド144bの進入に基づき、左側、中側或いは右側の板状ボタン147の上側ボタン部147aに対する操作を表す操作検出信号(以下、上側操作検出信号ともいう)を発生して制御回路400に出力する。
【0135】
また、上述のように左側、中側或いは右側の板状押しボタン147において、前側ボタン部147bが前側から押されると、左側、中側或いは右側の板状押しボタン147が、支持軸147cを軸として、図12の中立位置から図14に示す回動位置にかけて図示反時計方向に回動する。このことは、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bが、左側、中側或いは右側の板状押しボタン147と同一方向に回動することを意味する。
【0136】
これに伴い、ロッド144cが、その先端部にて、左側、中側或いは右側の光センサー144aの検出部D内に進入する。これにより、左側、中側或いは右側の光センサー144aは、上述のようなロッド144cの進入に基づき、左側、中側或いは右側の板状ボタン147の前側ボタン部147bに対する操作を表す操作検出信号(以下、前側操作検出信号ともいう)を発生して制御回路400に出力する。
【0137】
以上のように、左側、中側及び右側の板状押しボタン147が、いずれも、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bでもって、一体的に構成されているため、左側、中側及び右側の板状押しボタン147の各々において、各ロッド144b、144cを、上側ボタン部147a及び前側ボタン部146bから光センサー144aの検出部Dに向け延出させることで、左側、中側及び右側の板状押しボタン147のいずれにおいても、上述のような上側ボタン部147a及び前側ボタン部146bに対する各操作を光センサー144aにより検出するようにした。
【0138】
従って、左側、中側及び右側の停止操作部材140のいずれにおいても、板状押しボタン147に対する上側及び前側に対する操作が、単一の光センサー144aでもって検出されることとなる。その結果、上側ボタン部147a及び前側ボタン部146bの各操作の検出するにあたり、上側ボタン部147a及び前側ボタン部146bの各々に対応するように、別々に光センサーを採用する必要がなく、左側、中側及び右側の停止操作部材140における各検出機構を簡単な構成とし得る。
【0139】
上述のように、左側、中側及び右側の押しボタン147が、それぞれ、上側ボタン部147a或いは前側ボタン部147bにて操作されることで、左側、中側及び右側の光センサー144aから上側或いは前側の操作検出信号が出力されると、全押しボタン147が操作されたことになる。このため、ステップ420(図16参照)における判定はYESとなる。
【0140】
すると、次のステップ421において、各リールモータの順次停止処理がなされる。この順次停止処理においては、ステップ412にて制御回路400から出力されていた各モータ駆動信号が、左側、中側及び右側の押しボタン147に対する上記各操作の順序でもって、停止される。これに伴い、左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220のリールモータ222が、各駆動回路DR1、DR2及びDR3により、各モータ駆動信号の上記停止順序でもって、停止される。このため、左側、中側及び右側の絵柄回転表示体220のリール221が、各リールモータ222の停止順序にて停止する。
【0141】
すると、左側リール221の複数の絵柄の一部の絵柄、中側リール221の複数の絵柄の一部の絵柄及び右側リール221の複数の絵柄の一部の絵柄が、ともに、停止状態にて、表示窓111を通して視認されることとなる。
【0142】
ステップ421の処理後、次のステップ430において、特賞か否かが判定される。ここで、特賞とは、所謂、大当たりであって、レギュラーボーナス及びビッグボーナス(3回分のレギュラーボーナスに相当)のいずれかをいう。なお、レギュラーボーナスでは、所定枚数、例えば、15枚のコインが払い出しとなる。
【0143】
また、表示窓111を通して視認される左側、中側及び右側のリール221の各絵柄の組み合わせの配列のうち、同一の絵柄が、表示窓111の上下方向中央において左右方向に並ぶ配列(以下、左右方向配列ともいう)、表示窓111の左上から右下への斜め方向に並ぶ配列(以下、右下がり斜め方向配列ともいう)、或いは表示窓111の左下から右上への斜め方向に並ぶ配列(以下、右上がり斜め方向配列ともいう)となるように並ぶことが、特賞に対応する。なお、上記ビッグボーナスの場合の各絵柄の組み合わせの配列における同一の絵柄は、例えば、数字の「7」である。また、上記レギュラーボーナスの場合の各絵柄の組み合わせの配列における同一の絵柄は、例えば、横バーである「−」である。
【0144】
但し、上記左右方向配列、右下がり斜め方向配列及び右上がり斜め方向配列は、それぞれ、コインをコイン投入口130cに対し1枚、2枚及び3枚を投入した場合に対応する。なお、本実施形態では、上記左右方向配列、右下がり斜め方向配列及び右上がり斜め方向配列は、制御回路400であるマイクロコンピュータのROMに予め読み出し可能に絵柄配列データとして記憶されている。
【0145】
現段階では、上述のごとく、操作装置Uのコイン投入口130cに対する投入コインの数は1枚である。従って、上述のように表示窓111を通して視認される左側、中側及び右側のリール221の各絵柄が、同一の絵柄でもって、左右方向に一列に並ぶ組み合わせの配列、即ち、上記左右方向配列でなければ、ステップ430においてNOと判定される。
【0146】
然る後、次のステップ440において、子役か否かが判定される。ここで、子役とは、所謂、小さな当たりをいい、上記左右方向配列、右下がり斜め方向配列或いは右上がり斜め方向配列において並ぶ同一の絵柄は、例えば、ベル、プラム或いはチェリーである。なお、コインの払い出し枚数は、例えば、ベルの場合、10枚であり、プラムの場合、5枚であり、チェリーの場合、2枚である。
【0147】
ここで、現段階では、上述のごとく、操作装置Uのコイン投入口130cに対する投入コインの数は1枚である。上述のように表示窓111を通して視認される左側、中側及び右側のリール221の各絵柄の配列が、入賞絵柄であるベル、プラム或いはチェリーの配列であって、上記左右方向配列でなければ、子役でないことから、ステップ440における判定はNOとなる。
【0148】
一方、子役であれば、ステップ440においてYESと判定される。ついで、ステップ441におけるコイン払い出し処理において、上記左右方向配列の各絵柄が、例えば、ベルであれば、コインの払い出し枚数が10枚である。従って、コイン10枚がホッパー装置300により払い出し口112から払い出される。
【0149】
上述のように上記コンピュータプログラムがステップ430に進んだとき、現段階では、上述のごとく、操作装置Uのコイン投入口130cに対する投入コインの数は1枚であることから、上述のように表示窓111を通して視認される左側、中側及び右側のリール221の各絵柄の配列が、入賞絵柄である数字「7」の配列であって、上記左右方向配列であれば、ビッグボーナス或いはレギュラーボーナスの特賞であって、当該ステップ430において、YESと判定される。
【0150】
しかして、上述のようにステップ430にてYESと判定されると、次のステップ431(図17参照)において、AT抽選処理がなされる。ここで、当該AT抽選処理において、「AT」とは、アシストタイムを表す。また、このアシストタイムになされるATゲーム処理(後述する)は、所定の順番で左側、中側及び右側の押しボタン147を操作することにより、子役の入賞絵柄がベル、プラム或いはチェリーでもって並ぶように、左側、中側及び右側のリール221が停止するように制御される遊技処理であって、遊技者が上述のように所定の順番で左側、中側及び右側の押しボタン147を操作し易いように、当該左側、中側及び右側の押しボタン147のボタン部との関連における操作順序を液晶表示装置120により予告表示することで、遊技者による子役入賞によるコイン獲得をアシスト(助勢)する処理である。
【0151】
しかして、ステップ431におけるAT抽選処理においては、ステップ430において特賞と判定されたことに基づきセットされる乱数を、AT当選に対応する所定乱数と照合する処理がなされる。なお、当該所定乱数は、制御回路400であるマイクロコンピュータのROMに予め読み出し可能に記憶されている。
【0152】
そして、この照合の結果、上記セット乱数が上記所定乱数と一致しておれば、ステップ440において、YESと判定され、ついで、ステップ441において、ATフラグがF=1とセットされる。ここで、ATフラグF=1は、AT当選を表す。一方、上記照合の結果、上記セット乱数が上記所定乱数と一致していなければ、ステップ440においてNOと判定される。
【0153】
しかして、上述のようにステップ441におけるF=1とのセット処理或いはステップ440におけるNOとの判定処理がなされると、次のステップ450において、特賞ゲーム処理がなされる。この特賞ゲーム処理においては、ステップ430にて判定済みの特賞が、レギュラーボーナスであれば、コイン15枚が、ホッパー装置300により払い出し口112から払い出される。また、ステップ430にて判定済みの特賞が、ビッグボーナスであれば、コインが、15枚ずつ、3回に亘り、ホッパー装置300により払い出し口112から払い出される。
【0154】
しかして、上記払い出しがなされると、ステップ460において、YESと判定される。これに伴い、ステップ470において、F=1か否かが判定される。現段階では、ステップ441にてATフラグF=1とセット済みであることから、ステップ470における判定はYESとなる。これに伴い、制御回路400が、次のATゲーム処理ルーティン471を実行する。
【0155】
このATゲーム処理ルーティン471では、ステップ471a(図18参照)において、全押しボタンにおける操作対象ボタン部の所定操作順序のセット処理がなされる。このセット処理においては、左側ボタン471の上側ボタン部471a、右側押しボタン471の上側ボタン部471a及び中側ボタン471の前側ボタン部471bが、それぞれ、この順序(所定操作順序)で操作される操作対象ボタン部としてセットされる。本実施形態では、上記所定操作順序は、乱数と操作順序との複数の関係を表す操作順序データに基づき、現時点の乱数に応じてセットされる。なお、上記操作順序データは、制御回路400であるマイクロコンピュータのROMに予め読み出し可能に記憶されている。
【0156】
ステップ471aの処理後、次のステップ471bにおいて、各操作対象ボタン部の操作順序予告処理がなされる。ここでは、上述したボタン部の所定操作順序が、予告表示データとして制御回路400から駆動回路DR13に出力される。これに伴い、液晶表示装置120が、制御回路400からの予告表示データに基づき駆動回路DR13により駆動されて、液晶パネル121により、上述したボタン部の所定操作順序を予告表示する。このため、遊技者は、ATゲーム処理におけるボタン部の所定操作順序を予め視認し得る。
【0157】
ステップ471bの処理後、ステップ471cにおいて、全操作対象ボタン部の照明処理がなされる。この照明処理においては、ステップ471aにおける各操作対象ボタン部を照明するために、左側上方照明信号、右側上方照明信号及び中側前方照明信号が、制御回路400から駆動回路DR7、駆動回路DR9及び駆動回路DR8に出力される。
【0158】
すると、左側上方照明LED145aが、上記左側上方照明信号に基づき駆動回路DR7により駆動されて発光し、右側上方照明LED145aが、上記右側上方照明信号に基づき駆動回路DR9により駆動されて発光し、かつ、中側前方照明LED146aが、上記中側上方照明信号に基づき駆動回路DR8により駆動されて発光する。
【0159】
このように左側上方照明LED145a、右側上方照明LED145a及び中側前方照明LED146aが発光すると、左側上方照明LED145aからの光が左側停止操作部材140の反射板149により上方へ反射されて左側押しボタン147の上側ボタン部147aに入射する。これにより、左側押しボタン147の上側ボタン部147aが左側上方照明LED145aからの光により照明される。
【0160】
また、右側上方照明LED145aからの光が右側停止操作部材140の反射板149により上方へ反射されて右側押しボタン147の上側ボタン部147aに入射する。これにより、右側押しボタン147の上側ボタン部147aが右側上方照明LED145aからの光により照明される。
【0161】
また、中側前方照明LED146aからの光が中側停止操作部材140の反射板149により前方へ反射されて中側押しボタン147の前側ボタン部147bに入射する。これにより、中側押しボタン147の前側ボタン部147bが中側前方照明LED146aからの光により照明される。
【0162】
従って、左側押しボタン147の上側ボタン部147a、右側押しボタン147の上側ボタン部147a及び中側押しボタン147の前側ボタン部147bがそれぞれ照明されて明るくなる。これにより、遊技者は、上記所定操作順序で操作すべき各操作対象ボタン部を良好に視認し得る。
【0163】
ついで、ステップ471cの処理後、ステップ471dにおいて、全押しボタンにおける非操作対象ボタン部のロック処理がなされる。
【0164】
現段階において、全押しボタンにおける非操作対象ボタン部は、左側押しボタン147の前側ボタン部147b、右側押しボタン147の前側ボタン部147b及び中側押しボタン147の上側ボタン部147aである。
【0165】
従って、上記ロック処理においては、左前側ボタン部ロック信号、右前側ボタン部ロック信号及び中上側ボタン部ロック信号が、制御回路400により、駆動回路DR4、駆動回路DR6及び駆動回路DR5に出力される。
【0166】
これに伴い、左側停止操作部材140のカム機構143においては、板状カム143cが、図22にて示す位置から図23にて示す位置まで時計方向にピニオン143a及び被動ギア143bを介して回動するように、左側カムモータ142が上記左前側ボタン部ロック信号に基づき駆動回路DR4により駆動される。
【0167】
これにより、左側停止操作部材140のカム機構143においては、板状カム143cが、そのカム面C1の一側端部にて、左側押しボタン147の前側ボタン部147bにその後方から当接してロックするとともに、そのカム面C2にて、左側押しボタン147の上側ボタン部147aに下方から間隙をおいて対向する。このことは、左側押しボタン147の前側ボタン部147bを操作不能にロックしつつ左側押しボタン147の上側ボタン部147bの操作可能にすることを意味する。
【0168】
また、右側停止操作部材140のカム機構143においては、板状カム143cが、同様に、図22にて示す位置から図23にて示す位置まで時計方向にピニオン143a及び被動ギア143bを介して回動するように、右側カムモータ142が上記右前側ボタン部ロック信号に基づき駆動回路DR6により駆動される。
【0169】
これにより、右側停止操作部材140のカム機構143においては、板状カム143cが、そのカム面C1の一側端部にて、右側押しボタン147の前側ボタン部147bにその後方から当接してロックするとともに、そのカム面C2にて、右側押しボタン147の上側ボタン部147aに下方から間隙をおいて対向する。このことは、右側押しボタン147の前側ボタン部147bを操作不能にロックしつつ右側押しボタン147の上側ボタン部147bの操作可能にすることを意味する。
【0170】
また、中側停止操作部材140のカム機構143においては、板状カム143cが、同様に、図22にて示す位置から図25にて示す位置まで反時計方向にピニオン143a及び被動ギア143bを介して回動するように、中側カムモータ142が上記中上側ボタン部ロック信号に基づき駆動回路DR5により駆動される。
【0171】
これにより、中側停止操作部材140のカム機構143においては、板状カム143cが、そのカム面C1の他側端部にて、中側押しボタン147の上側ボタン部147aにその下方から当接してロックするとともに、そのカム面C2にて、中側押し押しボタン147の上側ボタン部147aに下方から間隙をおいて対向する。このことは、中側押しボタン147の上側ボタン部147aを操作不能にロックしつつ中側押しボタン147の前側ボタン部147bの操作可能にすることを意味する。
【0172】
然る後、ステップ471eにおいて、各操作対象ボタン部が所定操作順序で操作されたか否かが判定される。現段階において、いまだ当該操作が終了していなければ、左側停止操作部材140、右側停止操作部材140及び中側停止操作部材140の各光センサー144aが共に操作検出信号を発生していないことから、ステップ471eにおける判定はNOとなる。
【0173】
このような状態においては、左側押しボタン147の上側ボタン部147a、中側押しボタン147の前側ボタン部147b及び右側押しボタン147の上側ボタン部147aが、共に、上述したごとく、明るく照明されている。このため、遊技者は各操作対象ボタン部を良好に視認し得る。
【0174】
しかも、上記所定操作順序、即ち、左側押しボタン147の上側ボタン部147a、右側押しボタン147の上側ボタン部147a及び中側押しボタン147の前側ボタン部147bが、この順序で操作されることが、液晶パネル121により表示されている。
【0175】
このようなことから、遊技者は、左側押しボタン147の上側ボタン部147a、右側押しボタン147の上側ボタン部147a及び中側押しボタン147の前側ボタン部147bを、この順序で誤りなく、操作することができる。
【0176】
即ち、遊技者は、右手の手首のスナップを効かすようにして、人差し指及び中指の2本或いは親指以外の4本の指でもって、左側押しボタン147の上側ボタン部147aを上方から叩くように操作する。
【0177】
ついで、遊技者は、同様にして、右手の手首のスナップを効かすようにして、人差し指及び中指の2本或いは親指以外の4本の指でもって、右側押しボタン147の上側ボタン部147aを上方から叩くように操作する。さらに、遊技者は、右手の人差し指により、中側押しボタン147の前側ボタン部147bを前側から押すように操作する。
【0178】
このような操作にあたり、前側ボタン部147bの幅方向中心を通る長さは、上述のごとく、上側ボタン部147aの幅方向中心を通る長さの1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さとなっている。従って、上述のように遊技者が右手の人差し指により中側押しボタン147の前側ボタン部147bを前側から押すように操作するにあたり、この操作が容易にかつ円滑になされ得る。
【0179】
上述のように順次操作がなされると、左側停止操作部材140においては、押しボタン147が、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bにて、支持軸147cを軸として、図23にて示す位置から図24にて示すように時計方向に回動する。これに伴い、左側停止操作部材140において、ロッド144bが、コイルスプリング144dに抗して左側光センサー144aの検出部D内に進入する。このため、左側光センサー144aは、左側押しボタン147の上側ボタン部147aの操作を表す操作検出信号を発生し制御回路400に出力する。
【0180】
ついで、右側停止操作部材140においては、押しボタン147が、同様に、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bにて、支持軸147cを軸として、図23にて示す位置から図24にて示すように時計方向に回動する。これに伴い、右側停止操作部材140において、ロッド144bが、コイルスプリング144dに抗して右側光センサー144aの検出部D内に進入する。このため、右側光センサー144aは、右側押しボタン147の上側ボタン部147aの操作を表す操作検出信号を発生し制御回路400に出力する。
【0181】
然る後、中側停止操作部材140においては、押しボタン147が、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bにて、支持軸147cを軸として、図23にて示す位置から図26にて示すように反時計方向に回動する。これに伴い、中側停止操作部材140において、ロッド144cが、コイルスプリング144eに抗して中側光センサー144aの検出部D内に進入する。このため、中側光センサー144aは、中側押しボタン147の前側ボタン部147bの操作を表す操作検出信号を発生し制御回路400に出力する。
【0182】
以上のようにして左側光センサー144a、右側光センサー144a及び中側光センサー144aが、この順序で、操作検出信号を発生し制御回路400に出力すると、各操作対象ボタン部が上記所定操作順序にて操作されたことになる。このため、ステップ471eにおいてYESと判定される。
【0183】
ここで、上述のような各操作にあたり、遊技者が順序を間違えて、中側押しボタン147の前側ボタン部147bを、右側押しボタン147の上側ボタン部147aよりも操作すると、左側光センサー144a、中側光センサー144a及び右側光センサー144aが、この順序で、操作検出信号を発生して制御回路400に出力することとなる。このことは、各操作対象ボタン部が上記所定操作順序とは異なる順序で操作されたことになる。
【0184】
また、各操作対象ボタン部が上述のごとく照明されているにもかかわらず、遊技者が、誤って、左側押しボタン147の前側ボタン部147b、右側押しボタン147の前側ボタン部147b及び中側押しボタン147の上側ボタン部147aである各非操作対象ボタン部のいずれかを操作しようとしても、これら各非操作対象ボタン部は、上述のごとく、各対応の板状カム143cのカム面C1との当接によりロックされているため、回動しない。従って、操作しようとした非対象ボタン部を有する停止操作部材140の光センサー144aは操作検出信号を発生しない。
【0185】
よって、これらのような誤操作が伴う場合には、各操作対象ブタン部が上記所定操作順序で操作されたことにならず、ステップ471eにおける判定はNOとなる。このような場合には、誤操作を是正して正しいボタン部を操作することで、上記所定操作順序による操作が満たされれば、ステップ471eにおける判定はYESとなる。
【0186】
しかして、以上のようにしてステップ471eにてYESと判定されると、次のステップ471fにおけるコイン払い出し処理において、子役当選の場合と同様にコインがホッパー装置300からコイン払い出し口111から払い出される。
【0187】
然る後、ステップ480(図17参照)において、ATゲームが所定回数終了したか否かが判定される。現段階では、ATゲームが1回終了したのみであることから、ステップ480における判定はNOとなる。なお、上記所定回数は、例えば、3回をいう。
【0188】
しかして、ステップ480におけるNOとの判定のもとに、ATゲームルーチン471が、上述と同様に2回繰り返されると、ステップ480における判定はYESとなる。これに伴い、ATフラグはF=0とクリアされる。
【0189】
なお、ATゲーム処理ルーチン471における所定操作順序は、上述した操作順序に限ることなく、適宜変更することで、ATゲームを多様化させることができる。例えば、上記コンピュータプログラムがステップ471aに達するごとに、所定操作順序の内容を変更することで、上記多様化を確保し得る。ここで、変更された操作順序に伴い、非操作対象となるボタン部を照明するように、各LED145a、146aを駆動制御すればよい。
【0190】
以上説明したように、本実施形態によれば、左側、中側及び右側の停止操作部材140が、それぞれ、板状ボタン147を有している。各板状ボタン147は、筐体100から前側へ突出するケーシング130の上壁部131及び前壁部132に亘り左右に形成したL字状の各開口部136a、136b及び136cに回動可能に支持されており、各板状ボタン147は、各開口部136a、136b及び136cの上側部位内に位置する上側ボタン部147aと、この上側ボタン部147aの前端部から下方に向けて延出して各開口部136a、136b及び136cの前側部位内に位置する前側ボタン部147bとを、一体的に備えて形成されている。
【0191】
このように、各板状ボタン147を形成することで、遊技者の好みに応じた停止操作部材の構成を、単一のスロットマシンにおいて確保するようにした。その結果、遊技者は、自己の好みに合ったスロットマシンでもってゲームを快適に行うことができるのは勿論のこと、スロットマシンによるゲームを行うにあたり、好みにあった停止操作部材の構成を有する機種のスロットマシンをわざわざ探す必要もない。
【0192】
また、前側ボタン部147bを繰り返し操作してゲームをしている間に、遊技者が疲れを感じるようになった場合には、当該遊技者は、自己の好みではないが、上側ボタン部147aを操作してゲームをすることもできて、便利である。
【0193】
また、停止操作部材140において、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bが上述のごとく一体的に形成されているので、停止操作部材の部品点数の減少を確保することができる。
【0194】
また、左側、中側或いは右側の停止操作部材140ごとに、その上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bのいずれかに対する操作を検出すべく、光センサー144a、両ロッド144b、144c及び両コイルスプリング144d、144eが、単一のスイッチ機構としての役割を果たすので、上側ボタン部147a及び前側ボタン部147bに対する各操作を検出するにあたり、別々のスイッチ機構を設ける必要がない。
【0195】
また、左側、中側或いは右側の停止操作部材140ごとに、その前側ボタン部147bは、上側ボタン部147aの突出長さの1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さだけ、長く延出するように構成されているので、前側ボタン部147bに対する前方からの操作を容易にすることができる。
【0196】
また、上述のような各停止操作部材140の構成のもとに、制御回路400でもって、図16〜図18にて示すフローチャートに従い、上述のごとく、特賞ゲーム、子役ゲーム及びATゲームを行うようにした。これにより、特賞ゲーム、子役ゲーム及びATゲームが、良好になされ得る。
【0197】
ここで、上述のごとく、上記所定操作順序が液晶パネル121により表示され、かつ、上記所定操作順序で操作される各操作対象ボタン部が照明されていることから、上記所定操作順序による各操作対象ボタン部の操作が、正しく、円滑になされ得る。また、上記所定操作順序で操作される各操作対象ボタン部以外の各非操作対象ボタン部が、上述のごとく、各対応の板状カムにより操作不能にロックされているから、各非操作対象ボタン部を誤操作することがあっても、この誤操作が光センサーにより検出されることがない。従って、正しい各操作対象ボタン部を操作し直せばよい。
【0198】
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた回転表示装置200に代えて、液晶表示装置を採用して、この液晶表示装置により、左側、中側及び右側の各リールの複数の絵柄を、それぞれ、上下方向に変動表示するようにしてもよい。
(2)本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べたスロットマシンに限ることなく、回胴式遊技機(所謂、パチスロ)等の各種遊技機に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0199】
U…操作装置、100…筐体、130…ケーシング、131…上側壁部、
132…前側壁部、140…停止操作部材、144a…光センサー、
144b、144c…ロッド、144d、144e…コイルスプリング、
147a…上側ボタン部、147b…前側ボタン部、200…回転表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、少なくとも1つの絵柄を変動表示する変動表示手段と、
前記筐体から前側へ突出する前側突出体に設けられて前記少なくとも1つの絵柄の変動表示を停止させるとき操作される停止操作部材を有する操作手段とを備える遊技機において、
前記筐体の前記前側突出体は、前記筐体から前側へ延出する上側部と、当該上側部の前側延出端部から下方へ延出する前側部とを設けてなり、
前記操作手段の前記停止操作部材は、
前記前側突出体の前記上側部に設けられる上側操作部と、
この上側操作部の前端部に一体的に連結されて当該前端部から下方に向けて延出する前側操作部とを具備することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記停止操作部材は、前記上側操作部にて上下方向に回動可能となり、かつ、前記前側操作部にて前後方向に回動可能となるように、前記上側操作部と前記前側操作部との連結境界部にて、支持されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記停止操作部材の前記上側操作部及び前記前側操作部のいずれかに対する操作に基づきスイッチ作動するスイッチ機構を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記停止操作部材の前記前側操作部は、前記上側操作部の突出長さの1.5倍〜2.5倍の範囲以内の長さだけ、長く延出するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−85871(P2013−85871A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231564(P2011−231564)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】