説明

遊技機

【課題】送風装置の組付け作業性の向上などを図ることのできる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機の背面側には、遊技盤の中央にて表示制御装置45が配置されている。表示制御装置45は冷却ファンを備えている。冷却ファンは基板ボックス内の表示制御基板に対し取付プレートを介して取付けられる。取付プレートは、冷却ファンを保持するホルダ部と、表示制御基板の周縁部に係止される係止片とを備えている。これに対し、表示制御基板の周縁部には、取付プレートの係止部に対応して切欠き状の凹部が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機には、例えば遊技の統括的な制御を行う主制御装置や、表示演出を行うための表示装置を制御する表示制御装置など各種制御装置が配設されている。
【0003】
従来より、これらの制御装置においては、中央処理装置(CPU)等の電子部品が発熱を伴うため、例えば制御基板を収納する基板ボックスに放熱孔を設けるなど電子部品から生じる熱を効率良く逃がすための種々の放熱対策がとられている。
【0004】
近年では、演出機能の多様化などにより、制御基板には、処理速度の速いCPU等、より高性能な電子部品が搭載されるようになってきている。例えば、液晶表示装置などを制御する表示制御基板には、処理速度の速いCPUや画像処理装置(VDP)などが搭載され、より多彩な表示演出が可能となっている。
【0005】
一般に、CPU等の処理速度、つまり動作クロック周波数が上がると、それに伴って消費電力が大きくなり、発生する熱量も増加する。このように基板ボックス内に多量の熱が発生するようになると、上述した放熱孔だけでは十分に熱を逃しきれず、電子部品の発する熱により制御装置が誤作動を起してしまうおそれがある。従って、高性能な電子部品を搭載した近年の制御装置では、冷却ファン等の送風装置を取付けるなど、より効率の高い放熱対策が求められる(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−62283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、送風装置を基板ボックス内に配置する場合、それほど配置スペースに余裕のない基板ボックス内への制御基板等の組付け作業に加え、送風装置の組付け作業といった新たな作業が加わることとなる。さらに、送風装置を基板ボックスに組付けた後には、その狭いスペースの中で、送風装置の電源用配線を制御基板等に接続する作業を要する。そのため、送風装置の組付けは、基板ボックス組立て時における作業効率を著しく低下させるおそれがあった。
【0008】
尚、かかる課題は、パチンコ機に限らず、各種制御装置を備えるスロットマシン等の他の遊技機にも該当する問題である。
【0009】
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、送風装置の組付け作業性の向上などを図ることのできる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
所定の契機に基づき抽選を行い、当該抽選により当選結果が得られた場合には遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、
各種電子部品が実装された制御基板と、当該制御基板を収容した基板ボックスとを備えるとともに、
所定の送風装置と、
前記送風装置を保持可能に構成されるとともに、当該送風装置を前記制御基板に装着させる装着部材とを備え、
前記装着部材は、
前記制御基板の周縁部裏側に係止される係止部を備え、
当該係止部が、前記制御基板の周縁部に形成された切欠き状の凹部の形成位置にて係止されることにより、前記制御基板に装着されることをその要旨としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の遊技機によれば、送風装置の組付け作業性が向上するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】パチンコ機の斜視図である。
【図3】内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。
【図4】内枠及び遊技盤の構成を示す正面図である。
【図5】内枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。
【図6】パチンコ機の構成を示す背面図である。
【図7】保護カバーを取外した状態のパチンコ機の構成を示す背面図である。
【図8】電気的構成を示すブロック図である。
【図9】装飾図柄表示装置及び表示制御装置の分解斜視図である。
【図10】サブ制御装置が載置された状態を示す、装飾図柄表示装置及び表示制御装置の背面図である。
【図11】サブ制御装置が載置された状態を示す、装飾図柄表示装置及び表示制御装置を上方から見た斜視図である。
【図12】図10のK−K線部分断面図である。
【図13】図10のL−L線部分断面図である。
【図14】組付け前の冷却ファン及び取付プレートをプレート表面側から見た斜視図である。
【図15】表示制御基板への組付け前の冷却ファン及び取付プレートを基板裏面側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図である。また、図3は、内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137などを省略して示している。
【0014】
図1乃至図3に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、例えば木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。
【0015】
外枠11の左辺部には、上ヒンジ81及び下ヒンジ82が設けられている。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能に支持される。また、便宜上、図示は省略するが、外枠11の右辺部には、後述する施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受け金具が取付けられている。さらに、外枠11下部には、樹脂製の幕板飾り85が取着されている。
【0016】
内枠12の開閉軸線は、上述したようにパチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす青色の樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
【0017】
また、内枠12の前面側には、前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
【0018】
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
【0019】
前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
【0020】
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられ、下皿15の左方には、灰皿26が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段が設けられている。
【0021】
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)70の方へ案内する球受皿である。なお、上皿19から溢れる遊技球は下皿15へ案内されるようになっている。
【0022】
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技場等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
【0023】
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、中央電飾部103の左右側方には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。また、各エラー表示ランプ104に隣接してスピーカSP(図8参照)が設けられるとともに、当該スピーカSPの前側にスピーカカバー24が取着されている。
【0024】
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対を為して別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
【0025】
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4,図5を参照して説明する。図4は、内枠及び遊技盤の構成を示す正面図であり、図5は、内枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。
【0026】
上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側に遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
【0027】
また、内枠12(樹脂ベース38)の下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、後側へ膨出した膨出部40が形成されている。この膨出部40の前面右側には、発射装置70が取付けられている。本実施形態では、発射装置70としてソレノイド式発射装置を採用している。また、膨出部40には、後述する払出機構部352から上記下皿15の排出口16へ繋がる球通路71が設けられている。また、発射装置70の発射レール70aと後述するレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置70から発射された遊技球が後述する戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72及び球通路71を介して下皿15に排出される。また、球通路71の下側にはハーネスカバー74が設けられている。これにより中継基板75と発射装置70とを接続するハーネス(図示略)をまとめている。
【0028】
また、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14及び裏パックユニット203を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14及び裏パックユニット203は内枠12に対し施錠される。
【0029】
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口(作動口)33、第2契機対応口34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り前記一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33に遊技球が入球(入賞)すると、それぞれに対応して設けられた検出スイッチの出力により、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、入球手段としての各種入賞部(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33)に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0030】
また、第1契機対応口33へ遊技球が入球したことを契機として大当たり抽選が行われ、当該大当たり抽選により当選結果が得られた場合には特別遊技状態としての大当たり状態が発生する。
【0031】
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過をトリガとして変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応口33への入賞をトリガとして変動表示する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて変動表示する可変表示装置としての装飾図柄表示装置42とが設けられている。
【0032】
普通図柄表示装置41は複数の発光手段(LED)を内蔵しており、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に点灯表示態様が切換表示(変動表示)され、その変動表示が特定の点灯態様で数秒間停止した場合に第1契機対応口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の普通図柄の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
【0033】
特別表示装置43は、普通図柄表示装置41の側方に設けられた複数の発光部により構成され、遊技球が第1契機対応口33を通過する毎に点灯する発光部の組合せが切換えられる(変動表示される)。そして、変動表示が停止したときに点灯している発光部の組合わせにより、大当たりか否かが確定的に表示される。この特別表示装置43についても、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。また、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。また、大当たり状態中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
【0034】
装飾図柄表示装置42は、液晶表示装置であって、後述するサブ制御装置560によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置560によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に変動表示され、その後、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に停止表示される。また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47内には、各種LED等の発光手段や、当該LED等を駆動するLED制御基板なども配設されている。
【0035】
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞しやすい開状態とされる。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数(所定ラウンド数)繰り返し開放される。
【0036】
また、遊技盤30には、発射装置70から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレール50を通じて、遊技盤面上に形成された遊技領域内に案内される。レール50は内レール構成部51と外レール構成部52とからなる。
【0037】
内レール構成部51の先端部分には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
【0038】
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、内外レール構成部51,52の並行部分を除く。
【0039】
次に、パチンコ機10の背面構成について図5,図6,図7を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されている。さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合において、主制御基板としての主基板だけを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。なお、第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で着脱できるよう構成されており、さらに、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。
【0040】
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。上述したように遊技盤30の中央にはルータ加工によって形成された貫通穴に対して可変表示装置ユニット35が配設されている。
【0041】
可変表示装置ユニット35の後部には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。但し、本実施形態では、センターフレーム47が遊技盤30の前面側に固定され、フレームカバー213が遊技盤30の裏面に固定されることによって、可変表示装置ユニット35として一体化される構成となっている。そして、このフレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ね合わされ一体化(ユニット化)された状態で取付けられている。さらに、表示制御装置45の背面側にはサブ制御装置560が取付けられている。
【0042】
ここで、まず装飾図柄表示装置42及び表示制御装置45の構造についてより詳しく説明する。
【0043】
図9に示すように、ユニット化された装飾図柄表示装置42及び表示制御装置45では、樹脂材料等よりなる略長方形状のベースプレート645の前側に装飾図柄表示装置42が配設され、ベースプレート645の後側に表示制御装置45が配設されている。
【0044】
ベースプレート645の前面側には、装飾図柄表示装置42の本体部となる液晶表示器(液晶パネル)647が配設されている。液晶表示器647は、表示器として液晶を用いたディスプレイであり、略長方形状をなす薄板状に形成されている。
【0045】
さらに、液晶表示器647の前面には、当該液晶表示器647を保護するための透明な保護パネル648が配設されている。
【0046】
また、ベースプレート645の前面側には、液晶表示器647及び保護パネル648を重ね合わせた状態で係り止める窓枠フレーム649が配設される。窓枠フレーム649は後述するユニットカバー654に係止される。
【0047】
一方、表示制御装置45は、各種電子部品が実装された表示制御基板650を具備しており、この表示制御基板650がベースプレート645の背面側に取付けられている。そして、ベースプレート645の背面側には、透明樹脂材料等よりなるユニットカバー654が表示制御基板650を覆うように取付けられている。従って、ベースプレート645及びユニットカバー654により表示制御基板650を収容する基板ボックスが構成される。当該基板ボックスが本実施形態における基板ボックスに相当する。つまり、表示制御基板650が本実施形態における制御基板に相当する。
【0048】
ユニットカバー654は、表示制御基板650の実装面(基板表面)650aと相対向して略平坦に形成された略長方形状の背壁部655と、当該背壁部655の周縁部に沿って形成された上下左右の側壁部656とから形成されており、ベースプレート645側が開口面となった略箱形状に形成されたものである。
【0049】
ユニットカバー654の背壁部655には、表示制御基板650に設けられた端子部658,659を外部に露出させるための端子部窓660が形成されている(図11参照)。この端子部窓660を介して表示制御装置45の外側から表示制御基板650の端子部658,659へのケーブルコネクタのコネクタ等の抜き差しが可能となる。つまり、端子部658,659の差込み口は側方を向いており、当該端子部658,659へのケーブルコネクタの接続方向が、表示制御基板650の実装面650aに平行した方向となっている。
【0050】
ユニットカバー654の上下左右の側壁部656には、それぞれ通気用の小孔群662が開口形成されている。本実施形態では、これらの小孔群662が排気口として機能する。なお、図11等からも分かるとおり、小孔群662を構成する小孔には、小さな円形小孔662aと、より大きな長孔662bの2種類がある。これは故障等の発生防止や不正防止の観点からであり、異物等が接触してほしくない電子部品が側壁部656の近傍に配置されている場合には当該箇所に対応して円形小孔662aが設けられる。また、後述するCPU521やVDP526など、より重要な電子部品が側壁部656の近傍に配置されている場合などには、小孔群662が形成されないようにしてもよい。
【0051】
さらに、背壁部655には、後述する冷却ファン675に対応して、後方へ突出したファンダクト部663が形成されている。ファンダクト部663の頂部には通気孔664が形成されている。本実施形態では、通気孔664が冷却用の外気を導入するための吸気口として機能する。
【0052】
また、表示制御基板650は、各種電子部品が実装された実装面650aとユニットカバー654の背壁部655との間、及び、基板裏面650bとベースプレート645との間にそれぞれ所定の隙間が確保されるように取付けられている(図12,13参照)。図12は図10のK−K線部分断面図であり、図13は図10のL−L線部分断面図である。
【0053】
表示制御基板650には、後述するようなCPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、ビデオRAM524、キャラクタROM525、VDP526などの各種電子部品が実装されている。また、表示制御基板650は、端子部657を介して図示しないケーブルコネクタにより液晶表示器647(装飾図柄表示装置42)と電気的に接続されている。従って、端子部657により後述する出力ポート529が構成される。また、上記端子部658,659により後述する入力ポート527が構成される。また、端子部657の差込み口も端子部658,659と同様に基板側方を向いており、端子部657へのケーブルコネクタの接続方向が表示制御基板650の実装面650aに平行した方向となっている。
【0054】
さらに、本実施形態では、表示制御基板650の後方位置において、送風装置としての冷却ファン675が設けられている。
【0055】
冷却ファン675は、取付プレート670を介して、表示制御基板650の実装面650aと相対向するように配置される(図12,13参照)。そして、ユニットカバー654の組付け時においては、冷却ファン675は上述したファンダクト部663内に配置された状態となる。
【0056】
本実施形態では、発熱量の多い集積回路であるCPU521やVDP526等を主として冷却するように、CPU521とVDP526との間の所定領域(VDP526の上部を含む)に相対向している。
【0057】
図14等に示すように、冷却ファン675は、薄型の軸流式のものであって、ハウジング700内に、複数の羽根や駆動モータよりなるファンモータ701が収容されている。なお、冷却ファン675が示された各図面では、便宜上、ファン701に設けられた複数の羽根等は省略されている。
【0058】
冷却ファン675は電源用配線702を備えている(図15参照)。これに対し、表示制御基板650の実装面650aには、図9に示すように、電源用配線702用の端子部705が設けられている。そして、冷却ファン675の電源用配線702を端子部705に接続することにより、表示制御基板650を介して冷却ファン675に駆動電力が供給される。本実施形態では、端子部705の差込み口が後方を向いており、当該端子部705への電源用配線702の接続方向が、表示制御基板650の実装面650aに対して直交する方向となっている。
【0059】
上記構成により、冷却ファン675を駆動すると、ファンダクト部663(通気孔664)を介して吸い込まれた外気がユニットカバー654(表示制御装置45)内へ導入され、CPU521やVDP526に吹き付けられた後、ユニットカバー654内を通り、上下左右の側壁部656の小孔群662より外部に排出される。これにより、CPU521やVDP526等が冷却される。
【0060】
次に、取付プレート670について詳しく説明する。取付プレート670は、冷却ファン675を表示制御基板650に対し取付けるための装着部材であって、透明又は半透明なポリカーボネイトなどの非導電性の合成樹脂材料からなる。
【0061】
図14,15に示すように、取付プレート670は、表示制御基板650に取付けるための取付基部となる略平板状のプレート基板751と、冷却ファン675を保持するための保持部及び枠部となるホルダ部752とを備えている。
【0062】
プレート基板751は、縦長の長方形状をなし、その長辺の長さが表示制御基板650の上下長と同等に設定され、その短辺の長さが表示制御基板650の左右長の約3分の1程度に設定されている。
【0063】
プレート基板751の上下両辺部には、それぞれプレート裏面側方向、すなわち表示制御基板650への取付方向に向けて支持脚部753が延出形成されている。支持脚部753は本実施形態における支持部を構成する。
【0064】
また、プレート基板751の上下両辺部には、それぞれ支持脚部753の左右両側において、係止部としての係止片754が1つずつ形成されている。各係止片754は、支持脚部753と同様に、プレート基板751の裏面側方向に向けて延出形成されている。
【0065】
係止片754の延出長は、支持脚部753の延出長よりもやや長く、さらに各係止片754の先端には、プレート基板751の上下方向内向きに突出した係止爪754aが形成されている。
【0066】
また、上下両辺部の支持脚部753には、それぞれ当該支持脚部753よりもさらに延出した位置決め用の突起部755が形成されている。但し、各突起部755の形成位置は上下両辺部において異なる。下辺部においては、突起部755が左右方向略中央部に形成されているのに対し、上辺部においては、突起部755が取付プレート670の表面側から見てやや左寄りに形成されている。これは、後述するように取付プレート670を表示制御基板650に取付けるに際し、当該取付プレート670が上下逆さまに取付けられることを防止するためである。
【0067】
なお、上記係止片754及び突起部755に対応して、表示制御基板650の周縁部のうちの上縁部650c及び下縁部650dには、切欠き状の凹部757,758が形成されている。本実施形態における表示制御基板650の周縁部とは、図15に示すように、各種電子部品や配線パターンが配設される表示制御基板650中央寄りの実装領域Sを除く領域を指す。つまり、表示制御基板650の周縁部には、周囲の端面のみならず、当該端面から基板内向きにある程度の幅を有した範囲が含まれる。
【0068】
また、プレート基板751の左右両辺部には、それぞれ補助用の支持部としての補助脚部760が設けられている。補助脚部760はプレート基板751の裏面側方向に向けて延出形成されている。取付プレート670の表面側から見て左側の補助脚部760は、ホルダ部752の上壁部752aの高さ位置よりもやや下方位置に設けられている。一方、右側の補助脚部760は、ホルダ部752の下壁部752bの高さ位置よりもやや上方位置に設けられている。補助脚部760は、付根側に位置する基部760aの先端から突出形成された比較的細径で円柱形状をなす突部760bを備えた構成となっている。これは、補助脚部760が当接する表示制御基板650の実装面650aの中央部付近が、各種電子部品が密集して配設されている箇所であるため、極力、実装面650aとの接触面積を小さくし、各種電子部品との接触を防止するためである。
【0069】
プレート基板751の裏面側には、補強用の各種リブ762が上下又は左右方向に沿って設けられている。これによりプレート基板751の撓みが抑制される。
【0070】
また、プレート基板751には、ホルダ部752の側方位置にて、冷却ファン675の電源用配線702を引っ掛けるための掛止部763が設けられている。
【0071】
上記のように構成されたプレート基板751の略中央部には、冷却ファン675のハウジング700の外周形状に合わせて形成された略矩形状の開口部765が設けられている。そして、この開口部765の周縁部から上記ホルダ部752がプレート基板751の表面側方向に向けて突出形成されている。
【0072】
ホルダ部752は、その内周形状がここに嵌め込まれる冷却ファン675のハウジング700の外周形状と略合致するように形成された枠体形状をなし、取付プレート670の表裏方向に通気可能なように貫通している。つまり、ホルダ部752は、冷却ファン675のハウジング700の周囲を囲む上下左右4つの側壁部(上壁部752a、下壁部752b、左壁部752c及び右壁部752d)からなる。
【0073】
このうち、冷却ファン675を間に挟んで対向する上壁部752a及び下壁部752bには、その左右方向略中央部において、冷却ファン675の脱落を防止するための係止片768が設けられている。
【0074】
より詳しくは、上壁部752a及び下壁部752bにおいて、それぞれプレート基板751との付根側から突出側に向けて一対の切込み部が形成されるともに、当該両切込み部間におけるホルダ部752付根側がプレート基板751と切り離されるようにして、当該付根側を自由端とした上記係止片768が形成されている。係止片768の先端部には、ホルダ部752の内周側向きに突出した係止爪768aが設けられている。
【0075】
一方、ホルダ部752の突出側開口部752eの各コーナー部には、コーナー内周側方向へ突出したストッパ770が形成されている。各ストッパ770は、弾性変形可能なように比較的薄肉にかつやや湾曲した形状となっている。
【0076】
次に表示制御基板650への冷却ファン675の取付手順について説明する。先ずは、取付プレート670に対し冷却ファン675を嵌め込む。より詳しくは、取付プレート670の裏面側にて、冷却ファン675をホルダ部752に対し位置合わせした状態で、当該冷却ファン675に対し力をかけると、当該冷却ファン675が係止片768を弾性変形させつつホルダ部752内へ押し込まれていく。ある程度、冷却ファン675を押し込んでいくと、冷却ファン675がホルダ部752のストッパ770に当接する。ここで、ストッパ770を弾性変形させつつ、さらに冷却ファン752を押し込んでいくと、係止片768が弾性復帰する。これにより、係止爪768aが冷却ファン675に係止され、冷却ファン765はホルダ部752内に保持される。また、ホルダ部752内においては、ストッパ770と係止爪768aとにより、冷却ファン675が挟持された状態となる。
【0077】
冷却ファン675の取付完了後、冷却ファン675の電源用配線702をプレート基板751の掛止部763に引っ掛ける。
【0078】
続いて、ホルダ部752に冷却ファン675が嵌め込まれた状態の取付プレート670を表示制御基板650に取付ける。より詳しくは、表示制御基板650の実装面650a側にて、取付プレート670の係止片754及び突起部755の先端を、表示制御基板650の上縁部650c及び下縁部650dの凹部757,758に位置合せする。この際、上述したように、突起部755の左右方向の形成位置が上下両辺部において異なるため、仮に取付プレート670を上下逆さまに取付けようとした場合には、各突起部755がこれに合わせて形成された表示制御基板650の凹部758の位置と合致せず、取付プレート670を取付けられないこととなる。
【0079】
取付プレート670を正しく位置合わせした状態で、当該取付プレート670に対し力をかけると、係止片754が凹部757に当接して弾性変形しつつ、取付プレート670が表示制御基板650側に押し込まれていく。係止片754の係止爪754aが凹部757を乗り越えると、係止片754が弾性復帰して、係止爪754aが基板裏面650bに係止される。同時に、支持脚部753及び補助脚部760が表示制御基板650の実装面650aに当接する。
【0080】
表示制御基板650への取付プレート670の取付けが完了すると、表示制御基板650の上縁部650c及び下縁部650dでは、当該上縁部650c及び下縁部650dを、支持脚部753と係止片754とが挟持した状態となる。また、係止片754及び突起部755が凹部757,758に嵌り込んだ状態となる。これにより、取付プレート670は、前後方向、上下方向、左右方向への動きが規制された状態となる。また、冷却ファン675は、表示制御基板650の実装面650aと所定間隔をあけた状態で、当該実装面650aに相対向した状態で配設されることとなる(図13参照)。
【0081】
その後、冷却ファン675の電源用配線702を、表示制御基板650の実装面650aの端子部705に接続する。これにより、冷却ファン675の表示制御基板650への取付けが完了する。
【0082】
その後、冷却ファン675の取付けられた表示制御基板650をベースプレート645に対し取付ける。本実施形態では、ここでもネジ止め固定を要しない構成となっている。つまり、ベースプレート645には、図9に示すように、表示制御基板650の基板裏面650bに当接し、これを支持する支持突起645aと、表示制御基板650の周縁部にて実装面650aに係止される係止突部645bとを備えている。そして、取付けの際には、表示制御基板650をベースプレート645に対し正しく位置合わせした状態で、当該表示制御基板650に対し力をかけ、ベースプレート645側へ押し込むことにより、取付けが完了する。
【0083】
上記のように構成された装飾図柄表示装置42及び表示制御装置45は、上記窓枠フレーム649と上記ユニットカバー654とを組付けることにより一体化(ユニット化)される。より詳しくは、窓枠フレーム649には複数の係止爪649aが形成され、これに対応してユニットカバー654には前記係止爪649aが係止される係止孔683が形成されている。そして、窓枠フレーム649及びユニットカバー654が係止されることで略箱状のハウジングが構成され、この中に装飾図柄表示装置42及び表示制御装置45が収容されて一体化された状態となる。
【0084】
さらに、上下2箇所ずつ計4箇所の係止孔683にはそれぞれ封止部材686が嵌め込まれている。封止部材686は一旦嵌め込まれると取外し不能となるとともに、係止爪649aの弾性変形を規制する。これにより窓枠フレーム649及びユニットカバー654が開封不能に連結された状態となる。但し、封止部材686を切断する等して取外すことにより、窓枠フレーム649及びユニットカバー654は開封可能となる。従って、封止部材686による封止処理は、その封止後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とする。
【0085】
さて、本実施形態では、図10,11に示すように、ユニットカバー654の背壁部655にはサブ制御装置560が載置されている。図10は、ユニットカバー654にサブ制御装置560が載置された状態を示す上記ユニット(装飾図柄表示装置42及び表示制御装置45)の背面図であり、図11はその斜視図である。
【0086】
サブ制御装置560は、後述するように主制御装置261(主基板)からの指示に従い各種演出制御を司るCPUや、各種プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含むサブ制御基板を具備しており、このサブ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス562に収容されて構成されている。
【0087】
基板ボックス562の裏面には、図示しない係合爪部が形成されており、当該係合爪部が上記ユニットカバー654の背壁部655に形成された係合孔部684に係合されることによりサブ制御装置560(基板ボックス562)が固定される。
【0088】
また、遊技盤30の裏面には、可変表示装置ユニット35を取り囲むようにして裏枠セット215が取付けられている。この裏枠セット215は、遊技盤30の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成形品であって、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構216を備えている。また、第2制御基板ユニット202には、球回収機構216の下方位置において排出通路部217が形成されており、該排出通路部217には排出球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート218が形成されている(図6参照)。従って、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも裏枠セット215の球回収機構216を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュート218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュート218を介してパチンコ機10外部に排出される。
【0089】
ここで、装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置560をユニット化したもの(以下、表示装置組付体という)を上記フレームカバー213に取付け、センターフレーム47と一体化して、可変表示装置ユニット35とする手順について説明する。取付順序としては、まず表示装置組付体をフレームカバー213に対して傾斜させ、ユニットカバー654の下部の側壁部656に形成された位置決め部材690を、フレームカバー213に形成された下側受部691(図5参照)に挿入しつつ、表示装置組付体を徐々に垂直状態にしていき、フレームカバー213に嵌め込んでいく。そして、表示装置組付体が完全に嵌め込まれた状態で、ユニットカバー654の上部の側壁部656に形成されたスライドバー692を操作して外方向へスライドさせる。そして、スライドバー692の先が、フレームカバー213に形成されたバー受部693(図5参照)に差込まれ係合される。このようにして、表示装置組付体はフレームカバー213に固定された状態となるとともに、センターフレーム47と一体化した状態となる。
【0090】
さらに、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入球検出手段としての検出スイッチなどが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。カウントスイッチ223は可変入賞装置32に入賞した遊技球をカウントするスイッチである。また、第1契機対応口33に対応する位置には第1契機対応口(始動口)スイッチ224が設けられ、第2契機対応口34に対応する位置には第2契機対応口(ゲート)スイッチ225が設けられている。
【0091】
入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及び第2契機対応口(ゲート)スイッチ225は、ケーブルコネクタを介して第1盤面中継基板226に接続され、さらにこの第1盤面中継基板226が後述する主基板(主制御装置261)にケーブルコネクタを介して接続されている。これに対し、第1契機対応口(始動口)スイッチ224は中継基板を経ることなく直接主基板にケーブルコネクタを介して接続されている。
【0092】
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口を開放するための駆動手段としての大入賞口ソレノイドが設けられ、第1契機対応口33には、電動役物を開放するための駆動手段としての第1契機対応口(始動口)ソレノイドが設けられている。これら大入賞口ソレノイド及び第1契機対応口(始動口)ソレノイドはケーブルコネクタを介して第2盤面中継基板227に接続され、さらにこの第2盤面中継基板227がやはりケーブルコネクタを介して主基板に接続されている。
【0093】
上記検出スイッチにて各々検出された検出結果は、後述する主基板(主制御装置261)に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出しが実施される。本実施形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出しが直ちに行われる。
【0094】
さて、第1制御基板ユニット201に設けられた主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されて構成されている。
【0095】
なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって連結されており、基板ボックス263が開封された場合には、封印ユニットにおいて所定の痕跡が残るよう構成されている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
【0096】
第2制御基板ユニット202は、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314を具備している。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者によるハンドル18の操作に従い発射装置等の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。
【0097】
上記払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313についても、それぞれに対応する基板ボックス315、316、317に収容されて構成されている。但し、発射制御装置312(基板ボックス316)は、電源装置313(基板ボックス317)の裏側に配置されている。また、払出制御装置311が収容される基板ボックス315には、前述した主制御装置261と同様に封印ユニットが設けられ、基板ボックス315の開封した痕跡が残るようになっている。
【0098】
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
【0099】
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技場の営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
【0100】
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
【0101】
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部354を有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖されかつ前面及び下面が開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、主制御装置261の一部も合わせて覆う構成となっている。保護カバー部354により、後述する上部のタンク355等から落下してくる遊技球等から可変表示装置ユニット35が保護される。
【0102】
また、保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。但し、表示制御装置45の冷却ファン675の後方位置には通気孔354aが設けられていない。これは、表示制御装置45内への塵や埃等の異物の侵入を抑制するためである。
【0103】
また、払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は上記上皿19等に供給される。
【0104】
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
【0105】
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図8は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。
【0106】
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
【0107】
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理(このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される)によって停電の発生等による電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
【0108】
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置560、特別表示装置43、普通図柄表示装置41が接続されている。但し、普通図柄表示装置41及び特別表示装置43とは、サブ制御装置560の入出力ポート554を中継手段として接続されている。その他、便宜上、図示は省略するが、上記第1契機対応口スイッチ224等の各種検出スイッチや、第1盤面中継基板226等の各種基板などの各種電気部品が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43および普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置560を介して制御される。
【0109】
サブ制御装置560(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
【0110】
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されている。さらに、入出力ポート554には、表示制御装置45、スピーカSP、各種電飾部及びランプ102〜104等が接続されている。
【0111】
サブ制御装置560のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。さらに、サブ制御装置560は、音声やランプ表示の制御を司る。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する特別表示装置43にて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置560が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43の表示に合わせた表示が行われる。
【0112】
また、払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
【0113】
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
【0114】
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
【0115】
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
【0116】
発射制御装置312は、発射装置70による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置70は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射装置70が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
【0117】
表示制御装置45は、サブ制御装置560からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置560の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
【0118】
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置560から送信される表示コマンドを入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行なう。
【0119】
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
【0120】
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
【0121】
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
【0122】
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
【0123】
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
【0124】
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
【0125】
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
【0126】
以上詳述したように、本実施形態では、表示制御基板650をベースプレート645(基板ボックス)に対し取付ける前段階に、取付プレート670を介して事前に冷却ファン675を表示制御基板650に取付けておくことができる。結果として、ベースプレート645に対し表示制御基板650と別々に冷却ファン675を組付けるといった手間のかかる作業を行わなくともよい。さらには、表示制御基板650をベースプレート645へ組付ける前段階に、事前に冷却ファン675の電源用配線702を表示制御基板650の端子部705に接続しておくことができる。結果として、冷却ファン675の組付け作業性が格段に向上する。
【0127】
上述したように、取付プレート670への冷却ファン675の取付け、及び、表示制御基板650への取付プレート670の取付けは、ネジ等の固定具を用いることなく、ワンタッチで行うことができるため、作業効率が格段に向上する。また、ネジ等に帯電した静電気が原因となってノイズが発生し、電子部品が誤作動する等といった不具合の発生も低減される。さらには、部品点数の増加等を抑制することもできる。
【0128】
また、取付プレート670は表示制御基板650の周縁部に係止されるように構成されているため、例えば表示制御基板650に係止部を挿し込むための孔部やネジ孔等を設けなくともよく、電子部品や配線パターンを配設するための比較的大きなスペースを確保しやすくなる。加えて、表示制御基板650の周縁部は、電子部品や配線パターンが配設されていない箇所であるため、係止片754を係止する作業や係止解除作業も比較的行いやすく、作業性がさらに向上する。
【0129】
取付プレート670の係止片754は、表示制御基板650の凹部757に係合した状態で、先端の係止爪754aが基板裏面650bに係止されることとなる。これにより、取付プレート670の位置ズレ防止を図り、組付け状態の安定性を高めることができる。また、取付プレート670の組付け作業時には、凹部757が、係止片754の係止位置を示す目印となるため、位置合わせが行いやすく、作業効率を高めることができる。
【0130】
また、取付プレート670が透明又は半透明部材であることから、上記のように取付プレート670が表示制御基板650の実装面650aの比較的広範囲を覆うように配置されている場合でも、取付プレート670を介して表示制御基板650の実装面650aを視認可能となる。これにより、CPU521等の電子部品の視認性が損なわれるといった不具合を極力少なくすることができるとともに、仮にプログラムROM522等の電子部品の交換といった不正行為が行われた場合でも、当該不正行為を早期に発見することができる。ひいては、このような不正行為の抑止にもなる。
【0131】
さらに、取付プレート670が非導電性であるとともに、冷却ファン675が表示制御基板650の電子部品と離間して配置されるため、冷却ファン675にて発生した静電気や振動等に起因したノイズが電子部品に伝わりにくく、誤作動等の不具合が発生しにくい。
【0132】
加えて、冷却ファン675が表示制御基板650の電子部品と離間して配置されていることで、冷却ファン675が相対向する位置においても、側方から電子部品を確認することができる。結果として、不正行為の早期発見や不正行為の抑止効果にも優れる。逆に、VDP526等の高熱を発する電子部品などと接触しないことで、冷却ファン675が過熱されるおそれも低減される。
【0133】
また、一般的に、制御基板を収容する基板ボックス(ユニットカバー654)は、多様な電子部品に対応できるよう汎用性をもたせるため、制御基板の実装面(表示制御基板650の実装面650a)とこれに対向する基板ボックスの壁部(背壁部655)との間が比較的幅広に設計されている。このため、基板ボックス内には余分な空間が多く、送風装置(冷却ファン675)によって単に空気を対流させるだけでは、制御基板に実装された電子部品を効率よく冷却させることが難しかった。これに対し、制御基板に向けて外気を送風するようにすれば、所定の電子部品を効率よく冷却することができるようになる。しかし、このような構成としても、効率よく冷却できる範囲はそれほど広くなく、限定的である。
【0134】
この点、本実施形態のように、取付プレート670を介して冷却ファン675を表示制御基板650に取付ける構成とすれば、当該取付プレート670(プレート基板751)が、ユニットカバー654の背壁部655よりも、さらに表示制御基板650の実装面650aの近くに配置されることとなる。つまり、冷却ファン675から送風される空気の流路が狭まることとなる。このため、より広範囲でより多くの電子部品を効率よく冷却することができるようになる。このように取付プレート670(プレート基板751)を表示制御基板650の実装面650aのより近くに配置した場合には特に、当該取付プレート670が透明又は半透明部材であることの上記作用効果がより奏効することとなる。
【0135】
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0136】
(a)上記実施形態では、冷却ファン675の取付構造を表示制御装置45に適用した例を示したが、主制御装置261など他の制御装置に対しての取付構造に本発明を適用してもよい。
【0137】
(b)取付プレート670の材質は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、不透明部材により構成してもよいし、導電性部材により構成してもよい。導電性部材により構成した場合にはアースとして利用してもよい。
【0138】
(c)取付プレート670の形状や構造は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、突起部755や、支持脚部753、補助脚部760、補強用のリブ762、掛止部763などを省略した構成としてもよい。なお、支持脚部753及び補助脚部760の両者を省略した場合には、冷却ファン675が直接、又は、放熱板等を介して、表示制御基板650の実装面650aや所定の電子部品に当接した状態で、取付プレート670の係止片754が表示制御基板650に係止される構成となる。
【0139】
また、ホルダ部752や、補助脚部760、掛止部763などが位置調整可能なように、プレート基板751に対し相対移動可能に設けられた構成としてもよい。
【0140】
また、取付プレート670の表面側から、ホルダ部752に対し冷却ファン675を取付可能な構成とし、取付プレート670を表示制御基板650に取付けた後、当該取付プレート670に対し冷却ファン675を取付ける構成としてもよい。
【0141】
(d)上記実施形態では、取付プレート670は、表示制御基板650の上縁部650c及び下縁部650dに対し係止される構成となっているが、これに限らず、取付プレート670が例えば表示制御基板650の左右縁部に係止される構成としてもよい。
【0142】
(e)上記実施形態では、冷却ファン675が、CPU521とVDP526との間の所定領域に相対向して配置されているが、これに限らず、例えばCPU521やVDP526など特定の電子部品に相対向して配置される構成としてもよい。このようにすれば、VDP526等の高熱を発する電子部品など特定の電子部品に対し、基板ボックス内の空気よりも冷たい外気を集中的に送風し、当該電子部品を効率良く冷却することができる。
【0143】
また、発熱する電子部品の熱を発散させるための放熱板(ヒートシンク)を備えるとともに、当該放熱板を冷却するように冷却ファン675が配置される構成としてもよい。
【0144】
また、上記実施形態のように、冷却ファン675の送風方向が表示制御基板650の実装面650aと略直交する方向に向くのではなく、表示制御基板650の実装面650aと略平行方向に向くように冷却ファン675が配置される構成を採用してもよい。すなわち、このような向きに冷却ファン675を組付け可能な取付プレート670を採用してもよい。勿論、冷却ファン675の送風方向が表示制御基板650の実装面650aと略直交する方向に向いている場合でも、当該実装面650aから離間する方向に向け送風する構成、すなわち冷却ファン675が排気用に機能する構成としてもよい。
【0145】
(f)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、スロットマシン等の回胴式遊技機、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。
【0146】
以下、特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施形態から把握できる技術的思想について、その効果とともに記載する。
【0147】
手段1.所定の契機に基づき抽選を行い、当該抽選により当選結果が得られた場合には遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、
各種電子部品が実装された制御基板と、当該制御基板を収容した基板ボックスとを備えるとともに、
所定の送風装置と、
前記送風装置を保持可能に構成されるとともに、当該送風装置を前記制御基板に装着させる装着部材とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0148】
上記手段1によれば、制御基板を基板ボックスへ組付ける前段階に、装着部材を介して事前に送風装置を制御基板に組付けておくことができる。例えば、先ず装着部材に対し送風装置を保持させる。そして、当該装着部材を制御基板に装着する。その後、当該制御基板を基板ボックスに対し組付ける。このため、基板ボックスに対し制御基板と別々に送風装置を組付けるといった手間のかかる作業を行わなくともよい。さらには、制御基板を基板ボックスへ組付ける前段階に、事前に送風装置の電源用配線を制御基板に接続しておくことができる。結果として、送風装置の組付け作業性が格段に向上し、ひいては基板ボックス組立て時における作業効率を格段に高めることができる。
【0149】
なお、装着部材が、「送風装置を、制御基板の表面(実装面)と相対向させた状態(送風方向が実装面と略直交した状態)で、制御基板に装着させる」構成とすれば、制御基板に実装された電子部品に対し効率よく送風することができる。
【0150】
手段2.前記装着部材は透明部材又は半透明部材により構成されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
【0151】
送風装置に加え、装着部材が基板表面側に配置されることで、基板表面のより広範囲が覆われ、基板表面の視認性を低下させるおそれがある。
【0152】
これに対し、上記手段2によれば、装着部材を基板表面に重なるように配置した場合でも、透明部材等よりなる当該装着部材を介して基板表面を視認可能となり、CPU等の電子部品の視認性が損なわれるといった不具合を極力少なくすることができる。
【0153】
換言すれば、装着部材を取外すことなく、電子部品を容易に確認することができる。このため、仮にROM等の電子部品の交換といった不正行為が行われた場合でも、当該不正行為を早期に発見することができるとともに、このような不正行為の抑止にもなる。一般的に、パチンコ機等の遊技機においては、不正防止の観点から、基板ボックス自体も透明部材等により構成されている。そのため、基板ボックスが遊技機本体に取付けられた状態でも、当該基板ボックス外部から電子部品の確認を容易に行うことができる。
【0154】
なお、送風装置の組付け方法としては、例えば、発熱する電子部品の熱を発散させるための放熱板(ヒートシンク)に送風装置を固定する方法が考えられる。しかし、通常、放熱板は金属製であり視認性を欠くため、上記同様の理由で電子部品の視認性を低下させるおそれがある。このため、上記不正防止の観点から見れば、パチンコ機等の遊技機においては、視認性を低下させる放熱板を省略することが好ましい。放熱板を省略した場合には、勿論、放熱板を利用した送風装置の組付け方法は採用することはできない。
【0155】
手段3.前記装着部材は、前記制御基板の周縁部裏側に係止される係止部を備えていることを特徴する手段1又は2に記載の遊技機。
【0156】
なお、ここでいう制御基板の周縁部とは、制御基板の周囲において電子部品や配線パターンが配設されていない箇所を指す。つまり、制御基板の周囲の端面のみならず、当該端面から基板内向きにある程度の幅を有した範囲を含む。
【0157】
装着部材の制御基板への組付け方法として、ネジ等の固定具によって固定する方法が最も一般的な方法として考えられるが、以下に例示するような不具合がある。
【0158】
例えば、ネジ止めする際には装着部材と制御基板にそれぞれ設けられたネジ孔を合致させた上で、ドライバなどの工具を用いて固定作業を行わなければならず、作業効率が著しく低下するおそれがある。また、多数のネジ等を必要とするため、部品点数の増大や工数の増大等といった不具合を招く。
【0159】
また、ネジ孔等を制御基板に設けなくてはならず、電子部品や配線パターンを配設できない領域が増える。
【0160】
さらには、ネジ等に帯電した静電気が原因となってノイズが発生し、電子部品の誤作動につながるおそれがある。特に、遊技機における表示制御基板において、このような不具合が発生した場合、その影響が表示画面におけるチラツキ等の不具合として現れるため、直接的に遊技者に与える影響が大きい。
【0161】
この点、上記手段3によれば、ネジ等の固定具を用いることなく、容易に着脱可能となるため、作業効率が格段に向上する。また、部品点数の増加等を抑制することもできる。
【0162】
さらに、装着部材が制御基板の周縁部に係止されるため、制御基板に係止部を挿し込むための孔部やネジ孔等を設けなくともよく、電子部品や配線パターンを配設するための比較的大きなスペースを確保しやすくなる。また、制御基板の周縁部は、電子部品や配線パターンが配設されていない箇所であるため、係止部を係止する作業や係止解除作業も比較的行いやすく、作業性が向上する。
【0163】
手段4.前記制御基板の周縁部に切欠き状の凹部が形成され、当該凹部の形成位置にて前記装着部材の係止部が係止されることを特徴とする手段3に記載の遊技機。
【0164】
上記手段4によれば、係止部の本体部が凹部に係合した状態で、係止部先端の係止爪部が制御基板の周縁部裏側に係止されることとなる。これにより、装着部材の位置ズレ防止を図り、組付け状態の安定性を高めることができる。また、装着部材の組付け作業時には、凹部が、係止部の係止位置を示す目印となるため、位置合わせが行いやすく、作業効率を高めることができる。
【0165】
手段5.前記制御基板の周縁部表側に当接し、前記送風装置を前記制御基板の電子部品と離間させた状態で支持する支持部を備えたことを特徴とする手段3又は4に記載の遊技機。
【0166】
上記手段5によれば、装着部材の係止部と支持部とが、制御基板の周縁部を挟持する挟持手段として機能し、送風装置の組付け状態の安定性を高めることができる。
【0167】
なお、上述した放熱板は、その機能上、発熱する電子部品に密着するように取付けられる。従って、放熱板を介して送風装置を組付ける構成では、送風装置にて発生した静電気や振動等に起因したノイズが放熱板を介して電子部品に伝わり、誤作動が発生するおそれがある。これに対し、上記手段5では、送風装置が制御基板の電子部品と離れた位置に配置されるため、このような不具合を抑制することができる。
【0168】
また、送風装置が基板表面から浮いているため、当該送風装置が相対向する位置においても、側方から電子部品を確認することができる。結果として、不正行為の早期発見や不正行為の抑止効果の点においても優れている。
【0169】
手段6.前記装着部材は、非導電性材料により構成されていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0170】
仮に導電性を有する金属製等の装着部材を採用した場合には、送風装置にて発生した静電気や振動等に起因したノイズが装着部材を介して制御基板の配線パターン、ひいては電子部品に伝わり、誤作動が発生するおそれがある。これに対し、本手段6では、装着部材が非導電性材料(例えば非導電性の合成樹脂材料など)により構成されているため、このような不具合を抑制することができる。
【0171】
手段7.前記装着部材は、前記送風装置を係止して保持する保持部を備えていることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
【0172】
上記手段7によれば、ネジ等の固定具を用いることなく、送風装置を装着部材に対し容易に着脱可能となるため、作業性が向上する。加えて、部品点数の増加も抑制できる。
【0173】
手段8.前記装着部材は、前記送風装置の外周形状に沿って形成されかつ当該送風装置が嵌め込まれる枠部を備えていることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
【0174】
上記手段8によれば、送風装置が枠部に嵌め込まれることにより、装着部材に対する送風装置の位置ズレなどが防止され、組付安定性が向上する。また、装着部材への送風装置の組付け作業時における位置合わせ作業等も比較的容易となり、作業性が向上する。
【0175】
手段9.前記送風装置は、前記装着部材に対し、前記制御基板の表面に向けて送風する向きに組付けられることを特徴する手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0176】
上記手段9によれば、制御基板に実装された電子部品に対し効率よく送風することができる。
【0177】
さらに、「前記送風装置が、前記制御基板に実装された電子部品のうち特定の電子部品に相対向して配置され、当該特定の電子部品に向けて送風する」構成とすれば、例えばCPU等の高熱を発する電子部品など特定の電子部品を集中的に冷却することができる。
【0178】
手段10.前記装着部材には、補強用リブが設けられていることを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
【0179】
上記手段10によれば、装着部材の剛性を高め、送風装置の組付け状態の安定性を高めることができる。
【0180】
例えば、装着部材が、制御基板の周縁部のうちの相対向する両辺部間に架け渡されるように装着される場合には、当該装着部材の中央部付近が基板表面から浮いた状態となり、比較的撓みやすくなるおそれがある。これに対し、上記のように補強用リブを設けることにより、このような不具合を抑制することができ、中央部付近に送風装置が配設されている場合でも、送風装置の組付け状態の安定性が向上する。
【0181】
また、これに代えて又は加えて、制御基板の周縁部にて当接する上記支持部とは別に、制御基板に当接する補助用の支持部を備えた構成としてもよい。例えば装着部材の長手方向のうち、送風装置が配設される範囲内において、補助用の支持部が設けられる構成とすれば、送風装置の組付け状態の安定性がさらに向上する。
【0182】
手段11.前記制御基板の表面側において、前記送風装置の電源用配線が接続される端子部を備えた構成であって、
前記端子部への前記電源用配線の接続方向が、前記制御基板の表面に対して直交する方向となっていることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
【0183】
上記手段11によれば、例えば電子部品が密集して配設されている箇所に端子部が設けられている場合においても、当該端子部への電源用配線の着脱作業が比較的行いため、作業性が向上する。
【0184】
手段12.前記装着部材は、前記送風装置の電源用配線を引っ掛ける掛止部を備えていることを特徴とする手段1乃至11のいずれかに記載の遊技機。
【0185】
上記手段12によれば、電源用配線を引っ掛ける掛止部を備えることにより、配線の取り回し作業が容易となり、基板ボックス内の電気配線が煩雑となるおそれを低減することができる。また、電源用配線が制御基板上の電子部品に接触して不具合が発生するおそれを低減することができる。
【0186】
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
【0187】
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
【0188】
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
【0189】
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
【0190】
D.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
【0191】
E.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む取込手段と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出手段とを備え、前記取込手段により遊技球が取り込まれることにより遊技の開始条件が成立するように構成した遊技機」が挙げられる。
【符号の説明】
【0192】
10…パチンコ機、42…装飾図柄表示装置、45…表示制御装置、650…表示制御基板、670…取付プレート、675…冷却ファン、752…ホルダ部、753…支持脚部、754…係止片、755…突起部、757,758…凹部、760…補助脚部、762…リブ、763…掛止部、770…ストッパ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の契機に基づき抽選を行い、当該抽選により当選結果が得られた場合には遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、
各種電子部品が実装された制御基板と、当該制御基板を収容した基板ボックスとを備えるとともに、
所定の送風装置と、
前記送風装置を保持可能に構成されるとともに、当該送風装置を前記制御基板に装着させる装着部材とを備え、
前記装着部材は、
前記制御基板の周縁部裏側に係止される係止部を備え、
当該係止部が、前記制御基板の周縁部に形成された切欠き状の凹部の形成位置にて係止されることにより、前記制御基板に装着されることを特徴とする遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2013−99670(P2013−99670A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−43676(P2013−43676)
【出願日】平成25年3月6日(2013.3.6)
【分割の表示】特願2008−150048(P2008−150048)の分割
【原出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】