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運転支援システム
説明

運転支援システム

【課題】運転者に対して同乗者がいるような感覚を与えることができ、これにより運転者に対して緊張とリラックスをバランス良く与えることができ、特に高齢者ドライバーの交通事故の削減に高い効果を発揮することが可能である運転支援システムの提供。
【解決手段】運転者の音声を認識するための音声認識手段と、運転者に対して音声を出力するための音声出力手段と、前記音声出力手段から出力される音声の元になる音声データを記憶する音声データ記憶手段と、前記音声認識手段により認識された音声に応じて、前記音声データ記憶手段に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、前記音声出力手段から音声出力を行わせる音声制御手段と、を備えており、前記音声データは、運転者に注意を喚起する文言からなる第一音声データと、運転者を褒める文言からなる第二音声データとを含んでいることを特徴とする運転支援システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者に対して同乗者がいるような感覚を与えることができ、これにより交通事故の発生を抑制することが可能である運転支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者ドライバーは、他の年齢層のドライバーに比べて交通事故の発生率が高いことが知られている。これは、高齢になると運動能力や認知速度が低下することが原因であると言われている。
そこで、高齢者の交通事故を抑制するために、運転免許の更新時に高齢者に対して認知機能検査を義務付け、免許の取り消しに加えて自主返納を促すことも行われている。
しかし、鉄道等の公共交通機関が発達していない地方においては、運転免許を返納すると生活できない高齢者が多いため、危険性を感じながらも運転を続けている高齢者が多いのが実状である。
【0003】
一方、高齢者ドライバーの交通事故に関し、高齢者ドライバーは同乗者がいると交通事故発生率が大幅に低下することが知られている。
同乗者の事故低減効果の要因としては、同乗者がいることによる緊張感と同乗者と会話することによるリラックス感が生じることで、緊張とリラックスのバランスがとれるため認知速度が向上することが考えられる。
しかし、高齢者には一人暮らしの人も多いため、運転時に常に同乗者を確保することは現実的には困難である。
また、同乗者がいないために運転を控えるようになると、外出が少なくなって家に引きこもりがちになるために、高齢者の認知症を悪化させてしまう。
【0004】
他方、車両に取り付けられるナビゲーション装置には、運転者と対話できる機能を有するものが存在している。(例えば下記特許文献1参照)
しかし、このような対話型のナビゲーションシステムは、運転者が道順等について質問をした時に質問に回答するだけのものである。そのため、運転者は、同乗者がいるときのようなリラックス感や緊張感を得ることはできず、上述したような同乗者の存在に起因する事故低減効果を得ることはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−133283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記したような従来の問題点を解決すべくなされたものであって、運転者に対して同乗者がいるような感覚を与えることができ、これにより運転者に対して緊張とリラックスをバランス良く与えることができ、特に高齢者ドライバーの交通事故の削減に高い効果を発揮することが可能である運転支援システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、運転者の音声を認識するための音声認識手段と、運転者に対して音声を出力するための音声出力手段と、前記音声出力手段から出力される音声の元になる音声データを記憶する音声データ記憶手段と、前記音声認識手段により認識された音声に応じて、前記音声データ記憶手段に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、前記音声出力手段から音声出力を行わせる音声制御手段と、を備えており、前記音声データは、運転者に注意を喚起する文言からなる第一音声データと、運転者を褒める文言からなる第二音声データとを含んでいることを特徴とする運転支援システムに関する。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記音声認識手段、前記音声出力手段、前記音声データ記憶手段、前記音声制御手段が、運転者が運転する車両内に配置される人間を模した人形に内蔵されていることを特徴とする請求項1記載の運転支援システムに関する。
【0009】
請求項3に係る発明は、車両の現状に関する情報を検出する車両情報検出手段を備えており、前記音声制御手段は、前記車両の現状に関する情報に基づいて、前記音声データ記憶手段に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、前記音声出力手段から音声出力を行わせることを特徴とする請求項1又は2記載の運転支援システムに関する。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記車両情報検出手段が、車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段、車両のハンドル舵角を検出するハンドル舵角検出手段、車両の速度を検出する車速検出手段、車両の加速及び減速を検出する加減速検出手段、先行車及び/又は後続車との車間距離を検出する車間距離検出手段のうち、少なくとも2つ以上の手段を含んでいることを特徴とする請求項3記載の運転支援システムに関する。
【0011】
請求項5に係る発明は、光により運転者の視覚を刺激する視覚刺激手段を備えており、前記視覚刺激手段は、前記車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報に基づいて、運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に、運転者に向けて光を発することを特徴とする請求項3又は4記載の運転支援システムに関する。
【0012】
請求項6に係る発明は、運転者に振動による刺激を与える振動刺激手段を備えており、
前記振動刺激手段は、前記車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報に基づいて、運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に、運転者に振動を与えることを特徴とする請求項3乃至5いずれかに記載の運転支援システムに関する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、運転者の音声を音声認識手段により認識し、この音声に応じて音声制御手段が音声データ記憶手段に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、音声出力手段から音声出力を行わせることができるから、運転者に対して、同乗者と会話しながら運転をしているような感覚を与えることができる。加えて、音声データが、運転者に注意を喚起する文言からなる第一音声データと、運転者を褒める文言からなる第二音声データとを含んでいることから、運転者に対して緊張とリラックスをバランス良く与えることができる。そのため、運転者が高齢者である場合には認知速度が向上し、交通事故の発生を効果的に抑制することが可能となる。更に、同乗者がいるかのようにリラックスして運転することができるため、運転することが楽しみとなる。そのため、高齢者が積極的に運転して外出するようになり、引きこもりがちになることで認知症を悪化させてしまうことが防がれるという効果も得られる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、音声認識手段、音声出力手段、音声データ記憶手段、音声制御手段が、運転者が運転する車両内に配置される人間を模した人形に内蔵されていることから、人形を車両内の助手席等に座らせることにより、運転者に対して同乗者と会話しながら運転しているような感覚をより強く与えることができ、交通事故の発生をより確実に抑制することが可能となる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、音声制御手段が、車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報に基づいて、音声データ記憶手段に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して音声出力手段から音声出力を行わせることから、走行状況に応じて適切な音声出力を行わせることができる。そのため、運転者に対して、同乗者と会話しながら運転をしているような感覚をより強く与えることができる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、車両情報検出手段が、車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段、車両のハンドル舵角を検出するハンドル舵角検出手段、車両の速度を検出する車速検出手段、車両の加速及び減速を検出する加減速検出手段、先行車及び/又は後続車との車間距離を検出する車間距離検出手段のうち、少なくとも2つ以上の手段を含んでいることから、車両の現状に関する複数の情報(例えば、車両の走行場所と走行速度)に対応して、より適切な音声出力を行わせることが可能となる。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、視覚刺激手段が、車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報に基づいて運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に運転者に向けて光を発することから、運転者に対して確実に注意を喚起させることができ、交通事故の発生を防ぐことができる。
【0018】
請求項6に係る発明によれば、振動刺激手段が、車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報に基づいて、運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に運転者に振動を与えることから、運転者に対して確実に注意を喚起させることができ、交通事故の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る運転支援システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る運転支援システムの音声の処理動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る運転支援システムにおいて、人間を模した人形を車両内の助手席に座らせた例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る運転支援システムの好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る運転支援システムの全体構成を示すブロック図である。
本発明に係る運転支援システムは、運転者の音声を認識するための音声認識手段(1)と、運転者に対して音声を出力するための音声出力手段(2)と、音声出力手段(2)から出力される音声の元になる音声データ等を記憶する音声データ記憶手段(3)と、音声認識手段(1)により認識された音声に応じて音声データ記憶手段(3)に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、音声出力手段(2)から音声出力を行わせる音声制御手段(4)と、システム全体の動作を制御する制御部(5)とを備えている。
【0021】
制御部(5)は、CPUと、RAM及びROMからなるメモリを備えており、上記した各手段及び後述する各手段の動作を、メモリに記憶された所定のプログラムを読み出して実行することによって制御する。
【0022】
音声認識手段(1)は、マイクロフォン(6)を通して入力された運転者が発する音声を周波数特性の分析等により音声データ化し、得られた音声データの特徴を予め音声データ記憶手段(3)に蓄積(記憶)されたモデル音声データ(D3)の特徴と比較することにより、最も近い特徴を有するモデル音声データを認識結果として出力する。但し、音声認識手段(1)による音声認識方法はこれに限定されず、公知の方法を適宜選択して使用することができる。
【0023】
音声データ記憶手段(3)は、音声認識手段(1)による音声認識のために使用されるモデル音声データ(D3)と、音声出力手段(2)から出力される音声の元になる音声データとを記憶しているメモリである。
音声出力手段(2)から出力される音声の元になる音声データは、運転者に注意を喚起する文言からなる第一音声データ(D1)と、運転者を褒める文言からなる第二音声データ(D2)とを少なくとも含んでいる。
【0024】
第一音声データ(D1)は、「前方に注意して下さい。」、「前を見て!」、「スピードの出し過ぎです。」、「もうすぐ交差点です。」、「対向車に注意して下さい。」等の運転者に運転時の注意を喚起する文言からなる。
第二音声データ(D2)は、「運転が上手ですね。」、「うまく曲がれましたね。」、「丁寧な運転ですね。」、「安全運転をしてますね。」等の運転者を褒める文言からなる。
尚、音声データ記憶手段(3)には、運転者に運転時の注意を喚起する文言と、運転者を褒める文言以外の運転者との会話用の文言(例えば、「そうですね。」、「はい。」、「いいえ。」等の返答)からなる音声データ(通常会話用音声データ)を記憶してもよい。
【0025】
音声出力手段(2)はアンプやスピーカ等からなり、音声制御手段(4)による制御に従って、運転者に対して音声を出力する。
【0026】
音声制御手段(4)は、音声認識手段(1)により認識された音声に応じて音声データ記憶手段(3)に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して適宜音声を合成し、音声出力手段(2)から音声出力を行わせる。
図2は、この処理動作の流れを示すフローチャートである。
例えば、運転者が「いい天気だなあ。」と話をすると(S1)、この音声が音声認識手段(1)により認識され(S2)、認識結果が音声制御手段(4)へと送られる。(S3) 音声制御手段(4)は認識結果に基づいて音声データ記憶手段(3)に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して例えば「そうですね。」という音声を合成し(S4)、合成された音声は音声出力手段(2)から出力される。(S5)
【0027】
このような処理動作を実現するためには、予め行われる可能性がある会話のパターンを想定して登録(記憶)しておく必要がある。例えば、運転者が話しかける可能性がある言葉(例えば「いい天気だ。」)を複数(例えば百〜千語程度)想定して、音声データ記憶手段(3)にモデル音声データ(D3)として記憶しておく。加えて、運転者が話しかける可能性がある言葉に関連付けて、その言葉に対する応答言葉(例えば「そうですね。」)も音声データ記憶手段(3)にモデル音声データ(D3)として記憶しておく。
音声認識手段(1)は、マイクロフォン(6)を通して入力された運転者が発する音声(「いい天気だなあ。」)の音声データの特徴を予め音声データ記憶手段(3)に蓄積(記憶)されたモデル音声データ(D3)の特徴と比較し、最も近い特徴を有するモデル音声データ(「いい天気だ。」)を認識結果として出力する。
音声制御手段(4)は、音声認識手段(1)により認識された音声(「いい天気だ。」)に応じて音声データ記憶手段(3)に記憶された音声データの中から、関連付けて記憶された適当な音声データ(「そうですね。」)を読み出して適宜音声を合成し、音声出力手段(2)から音声出力を行わせる。
但し、運転者が想定されてない言葉(モデル音声データとして記憶されていない言葉)で話した場合は、音声認識手段(1)は運転者の言葉を認識できず、音声出力手段(2)から適当な音声出力を行わせることはできない。従って、複雑な会話を行うことはできない。しかし、例えば、運転者が運転時によく話す口癖の言葉があれば、それを登録しておくことで、口癖の言葉に対して相槌をうつ程度の簡単な会話を行うことはできる。
【0028】
このように、運転者の音声を音声認識手段(1)により認識し、この音声に応じて音声制御手段(4)が音声データ記憶手段(3)に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、音声出力手段(2)から音声出力を行わせることにより、運転者に対して、同乗者と会話しながら運転をしているような感覚を与えることができる。
【0029】
ここで、音声データ記憶手段(3)に記憶された音声データは、運転者に注意を喚起する文言からなる第一音声データ(D1)と、運転者を褒める文言からなる第二音声データ(D2)とを含んでいる。
そのため、第一音声データ(D1)から読み出された音声データに基づいた音声出力がなされると運転者に対して緊張を与えることができ、第二音声データ(D2)から読み出された音声データに基づいた音声出力がなされると運転者に対してリラックスを与えることができる。
その結果、運転者に対して同乗者がいるときのような緊張とリラックスをバランス良く与えることができ、運転者が高齢者である場合には認知速度が向上し、交通事故の発生を抑制することが可能となる。
【0030】
運転者に注意を喚起する文言と運転者を褒める文言は、後述するように、車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報(例えば車両の現在位置情報)に基づいて選択されて音声出力手段(2)から出力される。具体的には、例えば、車両の現在位置が運転者に注意を喚起すべき位置にある時(例えば、急カーブの前を走行している時)には、運転者に注意を喚起する文言が選択され、車両の現在位置が運転者に注意を喚起すべき位置を通過した時(例えば、急カーブを通過した時)には、運転者を褒める文言が選択される。
【0031】
本発明では、上述した音声認識手段(1)、音声出力手段(2)、音声データ記憶手段(3)、音声制御手段(4)が、車両内に配置される人間を模した人形に内蔵されていることが好ましい。尚、当該人形には、少なくとも音声出力手段(2)を内蔵すればよく、それ以外の手段の一部又は全てを人形外の車内に配置して、無線又は有線を介して人形の内外で情報を送受信するようにしてもよい。
人間を模した人形は、ぬいぐるみやマネキンであってもよいし、人型ロボット(アンドロイド等)であってもよい。
このような人形(11)を運転者が運転する車内の助手席等に座らせて(図3参照)、音声出力手段(2)から音声を出力させることにより、運転者に対して同乗者と会話しながら運転しているような感覚を強く与えることができ、交通事故の発生をより確実に抑制することが可能となる。
【0032】
本発明に係る運転支援システムは、車両の現状に関する情報を検出する車両情報検出手段を更に備えている。
車両情報検出手段としては、車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段(7)、車両のハンドル舵角を検出するハンドル舵角検出手段(12)、車両の速度を検出する車速検出手段(13)、車両の加速及び減速を検出する加減速検出手段(14)、先行車及び/又は後続車との車間距離を検出する車間距離検出手段(15)等が挙げられる。
車両情報検出手段は、これら各手段のうち少なくとも1つ以上、好ましくは2つ以上を備えている。
【0033】
現在位置検出手段(7)は、GPSからの電波を受信して車両の現在位置を検出するGPS受信機(71)と、車両の方位を検出する方位センサ(72)と、車両の移動距離を検出する距離センサ(73)と、地図データを記憶する外部又は内部メモリからなる地図データ記憶部(74)とを備えている。
現在位置検出手段(7)は、GPS受信機(71)、方位センサ(72)、距離センサ(73)、地図データ記憶部(74)に記憶された地図データに基づいて検出された車両の現在位置を、車両内に配置された液晶ディスプレイ等の表示手段(10)に表示する。
【0034】
地図データ記憶部(74)には、過去の交通事故の発生場所を危険箇所として示す「交通事故マップ」や、運転者が過去交通事故を起こしそうになった場所を危険箇所として示す「ヒヤリハットマップ」を記憶させることもできる。この場合、現在位置検出手段(7)は、通常の車両の現在位置が「交通事故マップ」や「ヒヤリハットマップ」に示された危険箇所に対応する位置であるか否かも検出する。
【0035】
ハンドル舵角検出手段(12)、車速検出手段(13)、加減速検出手段(14)、車間距離検出手段(15)は、いずれも公知のもの(操舵角センサ、速度センサ、加速度センサ、距離センサなど)が使用される。
【0036】
音声制御手段(4)は、車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報(例えば車両の現在位置情報等)に基づいて、音声データ記憶手段(3)に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、音声出力手段(4)から音声出力を行わせることができる。
例えば、現在位置検出手段(7)により検出された車両の現在位置情報が、車両の進行方向の前方に急カーブがある場所であるという情報である場合、第一音声データ(D1)から音声データを読み出して、「前方に急カーブがあります。」等の運転者に注意を喚起する文言を、音声出力手段(4)から音声として出力させる。或いは、現在位置検出手段(7)により検出された車両の現在位置情報が、車両が急カーブを通過した場所であるという情報である場合、第二音声データ(D2)から音声データを読み出して、「急カーブを上手に曲がれましたね。」等の運転者を褒める文言を、音声出力手段(4)から音声として出力させる。
これにより、車両の走行状況に応じて適切な音声出力を行わせることが可能となるため、運転者に対して、同乗者と会話しながら運転をしているような感覚をより強く与えることができる。
【0037】
別の例として、現在位置検出手段(7)により検出された車両の現在位置情報が、交通事故マップ又はヒヤリハットマップに示された危険箇所(例えば過去に交通事故が発生した箇所)であるという情報である場合、第一音声データ(D1)から音声データを読み出して、「慎重に運転して下さい。」等の運転者に注意を喚起する文言を、音声出力手段(4)から音声として出力させる。
【0038】
更に別の例として、ハンドル舵角検出手段(12)により検出されたハンドルの舵角が地図データに記憶された地形(道路形状)と比べて不自然に変化した場合、第一音声データ(D1)から音声データを読み出して、「しっかりと前を見て下さい。」等の運転者に注意を喚起する文言を、音声出力手段(4)から音声として出力させる。
【0039】
更に別の例として、車速検出手段(13)により検出された車両の速度が制限速度を超えている場合、第一音声データ(D1)から音声データを読み出して、「スピードの出し過ぎです。」等の運転者に注意を喚起する文言を、音声出力手段(4)から音声として出力させる。
【0040】
更に別の例として、加減速検出手段(14)により検出された車両の加速度が予め設定された基準値を超えている場合、第一音声データ(D1)から音声データを読み出して、「急加速は危険です。」等の運転者に注意を喚起する文言を、音声出力手段(4)から音声として出力させる。
【0041】
更に別の例として、車間距離検出手段(15)により検出された先行車両との車間距離が予め設定された距離より短い場合、第一音声データ(D1)から音声データを読み出して、「もっと車間距離をとりましょう。」等の運転者に注意を喚起する文言を、音声出力手段(4)から音声として出力させる。
【0042】
本発明に係る運転支援システムは、光により運転者の視覚を刺激する視覚刺激手段(8)を更に備えていることが好ましい。
視覚刺激手段(8)は、LED等の発光素子と、発光素子への通電を制御する制御回路とを備えており、車両内において運転者が発せられた光を視認できる場所(例えば運転席の前方)に配置される。
視覚刺激手段(8)は、上記車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報(例えば現在位置検出手段(7)により検出された車両の現在位置情報)に基づいて、運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に、制御回路により発光素子を点灯させる或いは点滅させることにより、運転者に向けて光を発する。
例えば、現在位置検出手段(7)により検出された車両の現在位置情報が、車両の進行方向の前方に急カーブがある場所であるという情報である場合、発光素子を点灯させる或いは点滅させることにより、運転者に向けて光を発して注意を喚起する。
これにより、音声のみにより注意喚起した場合に比べて確実に運転者の注意を喚起することができ、交通事故の発生を抑制する効果が高められる。
【0043】
本発明に係る運転支援システムは、運転者に振動による刺激を与える振動刺激手段(9)を更に備えていることが好ましい。
振動刺激手段(9)は、バイブレータと、バイブレータへの通電を制御する制御回路とを備えており、車両内において運転者に振動刺激を与えることが可能な場所(例えば、運転席の下方)に配置される。
振動刺激手段(9)は、上記車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報(例えば現在位置検出手段(7)により検出された車両の現在位置情報)に基づいて、運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に、制御回路によりバイブレータを駆動することにより、運転者に振動刺激を与える。
例えば、現在位置検出手段(7)により検出された車両の現在位置情報が、車両の進行方向の前方に急カーブがある場所であるという情報である場合、バイブレータを駆動することにより、運転者に振動刺激を与える。
これにより、音声のみにより注意喚起した場合に比べて確実に運転者の注意を喚起することができ、交通事故の発生を抑制する効果が高められる。
【0044】
本発明に係る運転支援システムは、上記した視覚刺激手段(8)と振動刺激手段(9)の両方を備えていることが好ましい。両方の手段を備えることにより、一層確実に運転者の注意を喚起することができ、交通事故の発生を抑制する効果が更に高められる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明に係る運転支援システムは、特に高齢者ドライバーの交通事故を抑制するために好適に利用される。
【符号の説明】
【0046】
1 音声認識手段
2 音声出力手段
3 音声データ記憶手段
4 音声制御手段
5 制御部
6 マイクロフォン
7 現在位置検出手段
8 視覚刺激手段
9 振動刺激手段
10 表示手段
11 人間を模した人形
12 ハンドル舵角検出手段
13 車速検出手段
14 加減速検出手段
15 車間距離検出手段
D1 第一音声データ
D2 第二音声データ
D3 モデル音声データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者の音声を認識するための音声認識手段と、
運転者に対して音声を出力するための音声出力手段と、
前記音声出力手段から出力される音声の元になる音声データを記憶する音声データ記憶手段と、
前記音声認識手段により認識された音声に応じて、前記音声データ記憶手段に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、前記音声出力手段から音声出力を行わせる音声制御手段と、を備えており、
前記音声データは、運転者に注意を喚起する文言からなる第一音声データと、運転者を褒める文言からなる第二音声データとを含んでいる
ことを特徴とする運転支援システム。
【請求項2】
前記音声認識手段、前記音声出力手段、前記音声データ記憶手段、前記音声制御手段が、運転者が運転する車両内に配置される人間を模した人形に内蔵されていることを特徴とする請求項1記載の運転支援システム。
【請求項3】
車両の現状に関する情報を検出する車両情報検出手段を備えており、
前記音声制御手段は、前記車両の現状に関する情報に基づいて、前記音声データ記憶手段に記憶された音声データの中から適当な音声データを読み出して、前記音声出力手段から音声出力を行わせることを特徴とする請求項1又は2記載の運転支援システム。
【請求項4】
前記車両情報検出手段が、車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段、車両のハンドル舵角を検出するハンドル舵角検出手段、車両の速度を検出する車速検出手段、車両の加速及び減速を検出する加減速検出手段、先行車及び/又は後続車との車間距離を検出する車間距離検出手段のうち、少なくとも2つ以上の手段を含んでいることを特徴とする請求項3記載の運転支援システム。
【請求項5】
光により運転者の視覚を刺激する視覚刺激手段を備えており、
前記視覚刺激手段は、前記車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報に基づいて、運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に、運転者に向けて光を発することを特徴とする請求項3又は4記載の運転支援システム。
【請求項6】
運転者に振動による刺激を与える振動刺激手段を備えており、
前記振動刺激手段は、前記車両情報検出手段により検出された車両の現状に関する情報に基づいて、運転者に注意を喚起する必要があると判断した時に、運転者に振動を与えることを特徴とする請求項3乃至5いずれかに記載の運転支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−24753(P2013−24753A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160376(P2011−160376)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(509093026)公立大学法人高知工科大学 (95)
【Fターム(参考)】