説明

遠心分離脱水脱油機

【課題】 回転かごを駆動モーターによって回転させ、中に入れた揚げ物から油成分を、豆腐などから水分を分離する脱水脱油機を提供する。
【解決手段】 油受容器の中に回転かごを設け、油受容器の下部に容器側結合機構を設けた容器部とモーター収納ケースの内部に駆動モーターを設け、モーター収納ケースの側面に回転制御スイッチを設け、モーター収納ケースの上部に駆動側結合機構を設けた駆動部によって構成されることを特徴とし、駆動部の上に容器部をのせた状態で回転かごを回転させる遠心分離脱水脱油機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回転かごを駆動モーターによって回転させ、中に入れた揚げ物から油成分を、豆腐などから水分を分離する脱水脱油機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、料理に使う野菜の水切りに使う手動の水切り器がある。また工作機械による切削加工の際に出る切削切粉から機械油を抜く大型の脱油機があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(イ)従来の野菜水切り器では野菜の表面についた水を飛ばせばよいので手動の遠心分離式脱水機で充分にその目的を果たしていたが、揚げ物の中に含まれる油分を抽出するにはその目的を果たすには手動ではその目的が充分満たせない。
(ロ)また、切削切粉の脱油機では大きすぎて食卓上で使えるようなものはない。
本発明はこれら従来の脱水機、脱油機と異なる卓上型の簡便な脱水脱油機を提供するためになされたものである。
【問題を解決するための手段】
【0004】
油受容器の中に回転かごを設け、油受容器の下部に容器側結合機構を設けた容器部と、モーター収納ケースの内部に駆動モーターを設け、モーター収納ケースの側面に回転制御スイッチを設け、モーター収納ケースの上部に駆動側結合機構を設けた駆動部によって構成されることを特徴とし、駆動部の上に容器部をのせた状態で回転かごを回転させる遠心分離脱水脱油機である。
【発明の効果】
【0005】
(イ)小形で使用方法が簡単であるので台所の調理台あるいは食卓の上に置くことが出来、揚げたての揚げ物を熱いうちに脱油出来るので脱油効果が大きい。
(ロ)脱油が入る容器部と駆動モーターの入る駆動部が分離されているので、脱油の廃却、容器部の洗浄が容易であり清潔である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)容器側結合機構(15)と油受容器(12)は脱油した油が漏れないようパッキン(16)を挟んでネジ込みで組み立てる。回転かご(13)は全体を油受容器(12)の中に入れ低部を容器側結合機構(15)の中心の回転軸に取り付け固定し容器部(1)が組み立てられる。
(ロ)駆動部(2)はモーター収納ケース(21)とその上に設けられた駆動側結合機構(23)から構成されている。モーター収納ケース(21)の内部に駆動モーターがあり、モーターの回転軸は駆動側結合機構(23)の回転軸と連結されている。駆動部(2)の側面には回転制御スイッチ(22)が設けられており駆動モーターの回転を制御する。駆動部(2)の上部に設けられた駆動側結合機構(23)の上に容器部(1)の下部に設けられた容器側結合機構(15)を重ねて置くと駆動部(2)内の駆動モーターの回転は容器部(1)の中にある回転かご(13)に伝えられる。安全のため容器部(1)の上部にはフタ(11)が準備されている。
本発明は以上のような構成で、次にこの使い方について説明する。
(ハ)揚げ物の油を脱油する場合は先ず使う前に容器部(1)は熱いお湯を入れるなどして充分温めてから駆動部(2)の上に置く。肉類、野菜類にころもをつけて食用油で揚げたいわゆる「てんぷら」や「串揚げ」などの揚げ物は揚げたての瞬間は多くの油を含んでいる。この揚げたての揚げ物を温めてある容器部(1)の中の回転かご(13)の中へ入れる。容器部(1)の油受容器(12)にフタ(11)をし、駆動部(2)の回転制御スイッチ(22)を数秒間ONにする駆動モーターの性能、負荷(かごに入れる揚げ物の量)によっても効果は左右されるが、回転数が毎分1000〜2000回転の場合回転時間は数秒で充分脱油効果が得られる。
(ニ)脱油したてんぷらはフタ(11)をとって冷めない内に食卓へ出す。脱油は油受容器(12)の底に溜まるので回転かごの底面まで溜まる前に容器部(1)の取手(14)を持って駆動部(2)から取り外し、中の油を所定の廃油容器に移す。油受容器(12)が冷えてきた場合には温めなおす。
(ホ)豆腐の水分を抜く場合は複数のコーナー容器(31)、バインダー(32)からなる豆腐ホルダー(3)で豆腐(30)を挟んでから容器部(1)の回転かご(13)の中へ入れる。揚げ物同様数秒間で適度の脱水が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の斜視図
【図2】本発明の一部品を取り外した斜視図
【図3】本発明の一構成品の斜視図
【図4】本発明の一使用例を示す斜視図
【符号の説明】
【0008】
1 容器部
11 フタ
12 油受容器
13 回転かご
14 取手
15 容器側結合機構
16 パッキン
2 駆動部
21 モーター収納ケース
22 回転制御スイッチ
23 駆動側結合機構
3 豆腐ホルダー
30 豆腐
31 コーナー容器
32 バインダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油受容器の中に回転かごを設け、油受容器の下部に容器側結合機構を設けた容器部とモーター収納ケースの内部に駆動モーターを設け、モーター収納ケースの側面に回転制御スイッチを設け、モーター収納ケースの上部に駆動側結合機構を設けた駆動部によって構成されることを特徴とし、駆動部の上に容器部をのせた状態で回転かごを回転させる遠心分離脱水脱油機。
【請求項2】
一組の多数の穴のあいたコーナー容器、このコーナー容器で豆腐など崩れやすいものを中に挟んで適度な圧力をかけるバインダーからなる豆腐ホルダーを請求項1項の遠心分離脱水脱油機の回転かごの中に入れたことを特徴とする遠心分離脱水脱油機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−93369(P2008−93369A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−299621(P2006−299621)
【出願日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(505143879)
【Fターム(参考)】