説明

部品間隙間自動検証方法及び装置

【課題】所定の軌跡に沿って移動する部材と前記軌跡周辺の部材との隙間が前記軌跡の始点から終点に亘って所定間隔以上確保されているか否かを正確かつ効率的に検証する。
【解決手段】移動側部材40及び固定側部材45の立体形状データと、軌跡Tの位置データと、軌跡上の検証位置のデータと、所定間隔のデータとを準備し、該データに基づいてシミュレーションする。該シミュレーションでは、仮想空間100上で、仮想固定側部材に仮想軌跡T’を重ね合わせ、仮想空間100において、仮想移動側部材50を仮想軌跡T’の始点から終点に向かって該仮想軌跡に沿って移動させ、仮想移動側部材50が仮想軌跡上の検証位置Pnに達したとき、該検証位置における仮想軌跡に対する直交面Knにおいて該検証位置から複数の所定方向へ前記所定間隔ずれた各位置へ仮想移動側部材を配置し、仮想移動側部材50が仮想固定側部材と干渉したか否かを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の軌跡に沿って移動側部材を移動させる際に、前記軌跡の始点から終点に亘って、該軌跡上の前記移動側部材と、該軌跡の周辺に配設された固定側部材との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを自動的に検証する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車等の製造現場において、種々の装置や部品が取り付けられたエンジンルームにエンジンを挿入して所定位置に設置する場合や、シート又はインストルメントパネル等の内装部材をドア開口部から車室内に挿入して所定位置に設置する場合などには、エンジンや内装部材等の組付け部材の移動経路(以下、「組付け軌跡」ともいう。)の始点から終点に亘って、エンジンルーム又はドア開口部の周縁を構成する部材や、組付け部材に先行してエンジンルーム又は車室内に設置された各種部材などといった組付け軌跡周辺の部材に対して、組付け部材が干渉することを回避する必要がある。
【0003】
そのため、組付け軌跡の設定や、組付け部材および組付け軌跡周辺部材の製品形状の設計等は、組付け軌跡の始点から終点に亘って組付け部材と組付け軌跡周辺部材との干渉が回避されるように行われる必要がある。
【0004】
組付け部材と組付け軌跡周辺部材との干渉の有無を予め確認するための技術は種々知られており、その一例が特許文献1に開示されている。
【0005】
具体的に、特許文献1の技術は、車両のドア開口部と、該開口部を通して車室内に挿入されて所定位置に組み付けられる組付け部材とについて、それぞれの側面視の画像データを表示させることで、組付け部材が車室内に挿入される際にドア開口部の周縁部に干渉するか否かを確認するものである。
【0006】
この特許文献1の技術のような2次元の画像データに基づく判定は、組付け部材がドア開口部を通過可能か否かについて判定する場合には有効である。
【0007】
しかしながら、ドア開口部を通過した後の組付け部材が車室内の各種部材に干渉するか否かを判定しようとする場合や、ラジエータ、クーリングファン、補機類およびハーネス等が搭載されたエンジンルームにエンジンを挿入する際におけるエンジンと周辺部材との干渉の有無を判定しようとする場合など、組付け部材及び組付け軌跡周辺部材の立体形状や3次元的な位置関係を考慮しなければ干渉の有無を正確に判定できないことがある。
【0008】
この問題に対処するため、組付け部材と周辺部材との干渉の有無を、3次元のCADデータを用いてコンピュータにより検証することは従来から行われている。なお、特許文献2には、3次元のCADデータを用いて、車両用ハーネスの干渉の有無を確認する技術が開示されている。
【0009】
ところが、仮に部材同士が干渉しないことが確認された場合でも、部材間の間隔が極めて小さい箇所においては、僅かな寸法誤差や組付け軌跡のずれにより干渉が生じる懸念がある。
【0010】
そのため、3次元のCADデータを用いて、組付け軌跡上の組付け部材と周辺部材との隙間の間隔を算出して、この算出値が所定間隔以上であるか否かを確認することが考えられ、この場合、部材同士の干渉をより確実に回避することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2010−79368号公報
【特許文献2】特開2009−86864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、種々の部品や装置が取り付けられた状態のエンジンルームにエンジンを搭載する場合など、組付け軌跡周辺に多数の部材が配設されている場合、組付け軌跡上の組付け部材と周辺部材との位置関係の組み合わせが無数に存在する。この場合、あらゆる組み合わせについて組付け部材と周辺部材との間隔を算出しようとすると、極めて膨大な演算処理を強いられることとなり、そのための入力作業に多大な労力を要してしまう。
【0013】
そこで、本発明は、所定の軌跡に沿って移動する部材と前記軌跡周辺の部材との隙間が前記軌跡の始点から終点に亘って所定間隔以上確保されているか否かを、正確かつ効率的に検証する方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するため、本発明に係る部品間隙間自動検証方法及び装置は、次のように構成したことを特徴とする。
【0015】
まず、本願の請求項1に記載の発明は、所定の軌跡に沿って移動側部材を移動させる際に、前記軌跡の始点から終点に亘って、該軌跡上の前記移動側部材と、該軌跡の周辺に配設された固定側部材との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを自動的に検証する方法であって、
前記移動側部材の立体形状データを準備するステップと、
前記固定側部材の立体形状データを準備するステップと、
前記軌跡の前記固定側部材に対する位置データを準備するステップと、
前記軌跡上における複数の検証位置のデータを準備するステップと、
前記所定間隔のデータを準備するステップと、
前記の各ステップで準備されたデータに基づいてシミュレーションを実行するシミュレーションステップと、を備え、
該シミュレーションステップは、
仮想空間上で、前記固定側部材の立体形状データから得られる仮想固定側部材に、前記軌跡の位置データから得られる仮想軌跡を重ね合わせる仮想軌跡配置ステップと、
前記仮想空間において、前記移動側部材の立体形状データから得られる仮想移動側部材を、前記仮想軌跡の始点から終点に向かって該仮想軌跡に沿って移動させる軌跡進行ステップと、
該軌跡進行ステップにおいて前記仮想移動側部材が前記仮想軌跡上の前記検証位置に達したとき、該検証位置における前記仮想軌跡に対する直交面において該検証位置から複数の所定方向へ前記所定間隔ずれた各位置へ前記仮想移動側部材を配置する検証用配置ステップと、
該検証用配置ステップにおいて前記仮想移動側部材が前記仮想固定側部材と干渉したか否かを判定する判定ステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記検証用配置ステップでは、前記所定間隔ずれた各位置を通る無端状ルートに沿って前記仮想移動側部材を移動させることを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、
前記検証位置毎に、該検証位置を原点とする仮想座標系を前記直交面上に設定するステップを更に備え、
前記所定間隔のデータを準備するステップでは、該所定間隔のデータを前記仮想座標系の座標軸方向毎に設定することを特徴とする。
【0018】
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
前記検証位置毎に、前記仮想移動側部材の姿勢を決定するデータを準備するステップを更に備え、
前記検証用配置ステップでは、前記検証位置毎に決定された姿勢で前記仮想移動側部材を前記各位置に配置することを特徴とする。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、
前記シミュレーションステップは、
前記判定ステップにおいて干渉したと判定された場合に、該干渉判定時の前記検証位置を特定するデータと、干渉部位を特定するデータとを記憶する記憶ステップと、
該記憶ステップで記憶されたデータをユーザに提示する提示ステップと、を更に備えることを特徴とする。
【0020】
さらに、請求項6に記載の発明は、所定の軌跡に沿って移動側部材を移動させる際に、前記軌跡の始点から終点に亘って、該軌跡上の前記移動側部材と、該軌跡の周辺に配設された固定側部材との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを自動的に検証する装置であって、
前記移動側部材の立体形状データと、前記固定側部材の立体形状データと、前記軌跡の前記固定側部材に対する位置データと、前記軌跡上における複数の検証位置のデータと、前記所定間隔のデータと、を取得する取得手段と、
該取得手段により取得された前記の各データに基づいてシミュレーションを実行する制御手段と、を備え、
該制御手段は、
仮想空間上で、前記固定側部材の立体形状データから得られる仮想固定側部材に、前記軌跡の位置データから得られる仮想軌跡を重ね合わせる仮想軌跡配置手段と、
前記仮想空間において、前記移動側部材の立体形状データから得られる仮想移動側部材を、前記仮想軌跡の始点から終点に向かって該仮想軌跡に沿って移動させる軌跡進行手段と、
該軌跡進行手段により前記軌跡上を移動される前記仮想移動側部材が前記検証位置に達したとき、前記仮想軌跡に対する直交面において該検証位置から複数の所定方向へ前記所定間隔ずれた各位置へ前記仮想移動側部材を配置する検証用配置手段と、
該検証用配置手段により前記各位置へ配置された前記仮想移動側部材が前記仮想固定側部材と干渉したか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本願の請求項1の発明によれば、シミュレーションにより、仮想空間上で、仮想軌跡に沿って仮想移動側部材を移動させ、該仮想移動側部材が仮想軌跡上の検証位置に達する度に、仮想軌跡に対する直交面において該検証位置から複数の所定方向へ所定間隔ずれた各位置へ仮想移動側部材を配置して、仮想固定側部材との干渉の有無を判定することで、所定の軌跡に沿って移動する移動側部材と、該軌跡周辺に配設された固定側部材との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを正確かつ効率的に検証することができる。
【0022】
本願の請求項2の発明によれば、前記シミュレーションにおいて、仮想移動側部材が仮想軌跡上の検証位置に達する度に、前記所定間隔ずれた各位置を通る無端状ルートに沿って仮想移動側部材を移動させることで、移動側部材が移動する軌跡の周囲の全周に亘って、効率的な検証を行うことができる。
【0023】
本願の請求項3の発明によれば、前記検証位置毎に仮想座標系を設定し、該仮想座標系の座標軸方向毎に前記所定間隔のデータを設定した上で、前記シミュレーションを実行することで、請求項1または請求項2に記載の発明を効果的に実現することができる。
【0024】
本願の請求項4の発明によれば、検証位置毎に仮想移動側部材の姿勢を決定した上で、前記シミュレーションにおいて、前記決定された姿勢で検証位置毎の判定を行うことで、移動側部材の実際の移動態様に準じた正確な検証を行うことができる。
【0025】
本願の請求項5の発明によれば、シミュレーションで干渉したと判定された場合に、干渉判定時の検証位置と、干渉部位とをユーザに提示することで、シミュレーションにおける干渉の具体的態様をユーザに知らせることができる。
【0026】
本願の請求項6の発明によれば、シミュレーションにおいて、仮想空間上で、仮想軌跡に沿って仮想移動側部材が移動され、該仮想移動側部材は、仮想軌跡上の検証位置に達する度に、仮想軌跡に対する直交面において該検証位置から複数の所定方向へ所定間隔ずれた各位置へ配置され、仮想固定側部材との干渉の有無が判定されるため、所定の軌跡上の移動側部材と、該軌跡周辺に配設された固定側部材との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを正確かつ効率的に検証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る部品間隙間自動検証装置を構成するコンピュータの構成図である。
【図2】図1に示すコンピュータの記憶装置に記憶されている情報の説明図である。
【図3】検証動作の全体的な流れを示すフローチャートである。
【図4】移動側の検証対象の設定に関する一態様を示す図である。
【図5】固定側の検証対象の設定に関する一態様を示す図である。
【図6】軌跡上で変化する移動側部材の姿勢の一例を示す模式図である。
【図7】軌跡上で変化する移動側部材の姿勢の別の例を示す模式図である。
【図8】仮想軌跡上における検証位置および検証面上の仮想のxy座標系の設定に関する一態様を示す図である。
【図9】シミュレーションの各処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】検証面上に作成される無端状ルートの一例を示す図である。
【図11】検証面上に作成される無端状ルートの別の例を示す図である。
【図12】検証面上に作成される無端状ルートの別の例を示す図である。
【図13】検証面上に作成される無端状ルートの別の例を示す図である。
【図14】シミュレーション結果として表示される情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
本実施形態に係る部品間隙間自動検証方法及び装置は、車両の製造現場において所定の軌跡Tに沿って移動側部材40を移動させて所定箇所に組み付ける際に、軌跡Tの始点Psから終点Pgに亘って、軌跡T上の移動側部材40と、軌跡Tの周辺に固定して配設された固定側部材45との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを自動的に検証する方法及び装置であって、該自動検証装置は、図1に示すコンピュータ10と、該コンピュータ10で稼動するプログラムによって構成されている。
【0030】
図1に示すように、前記コンピュータ10は、中央処理装置11を中心として、各種データの入力や制御命令の入力等に用いられる入力装置12と、該入力装置12を用いるデータ入力用の画面や処理結果の画面等を表示する表示装置13と、処理結果等を出力する出力装置14と、前記プログラムや各種のデータを記憶する記憶装置15とを備えた構成とされている。
【0031】
図2に示すように、前記記憶装置15は、各種プログラムを記憶するプログラム記憶部15aと、各種データを記憶するデータ記憶部15bとを有する。
【0032】
プログラム記憶部15aには、前記軌跡Tの始点Psから終点Pgに至る前記移動側部材40の移動をシミュレートするためのシミュレーションプログラム、該シミュレーションプログラムの実行に必要な各種設定を行うためのシミュレーション用設定プログラム、移動側部材40及び固定側部材45等の3D形状データを作成するための3次元CADソフトなどが記憶されている。
【0033】
一方、データ記憶部15bには、移動側部材40の3D形状データ、固定側部材45の3D形状データ、軌跡Tの3Dデータ(軌跡データ)、軌跡T上の複数の検証位置Pn(P1,P2,・・・)を特定するデータ(検証位置データ)、該検証位置Pn毎に移動側部材40の姿勢を特定するデータ(姿勢データ)、検証位置Pn毎に軌跡Tに直交する検証面Kn上の仮想のxy座標系を特定するデータ(xy座標系データ)、検証位置Pn毎に移動側部材40と周辺部材との間に必要な最低限の間隔(以下、「隙条件」ともいう。)を特定するデータ(隙条件データ)などが記憶されている。
【0034】
[検証動作全体の流れ]
図3のフローチャートを参照しながら、上記装置による検証動作の全体的な流れについて説明する。また、この説明は、適宜、図4〜図8を併せて参照しながら行う。
【0035】
先ず、図3のステップS1では、検証対象となる移動側部材40の3D形状データが準備される。具体的に説明すると、図4に示すように、複数の移動側部材A、B、C、・・・の3D形状データからなる移動側部材データ群20aと、各移動側部材A、B、C、・・・を構成する複数の移動側構成部材a、b、c、・・・の3D形状データからなる移動側構成部材データ群20bとを有する移動側データ群20が、予め前記データ記憶部15bに記憶されており、該移動側データ群20の中から、検証対象となる移動側部材40又は/及び移動側構成部材の3D形状データ22が選択されて設定される。この設定は、例えば、ユーザによるドラッグアンドドロップ等の入力操作に基づいて、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなし得る。
【0036】
なお、以下においては、説明の便宜上、「移動側構成部材」も「移動側部材40」の一種であるものとする。また、移動側部材40の3D形状データは、移動側部材40の形状を規定するデータのみならず、該移動側部材40に固定された基準位置Qの位置データと、該基準位置Qを原点として移動側部材40に固定された図示しないローカル座標系(xyz座標系)のデータとを含むものとする。
【0037】
続くステップS2では、検証対象となる固定側部材の3D形状データが準備される。具体的に説明すると、図5に示すように、複数の固定側部材H、I、J、・・・の3D形状データからなる固定側部材データ群30aと、該固定側部材H、I、J、・・・を構成する複数の固定側構成部材h、i、j、・・・の3D形状データからなる固定側構成部材データ群30bとを有する固定側データ群30が、予め前記データ記憶部15bに記憶されており、該固定側データ群30の中から、検証対象となる固定側部材45又は/及び固定側構成部材の3D形状データ32が選択されて設定される。このステップS2の設定は、ステップS1と同様、例えば、ユーザによるドラッグアンドドロップ等の入力操作に基づいて、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなし得る。
【0038】
なお、以下においては、説明の便宜上、「固定側構成部材」も「固定側部材45」の一種であるものとする。また、固定側部材45の3D形状データは、固定側部材45の形状を規定するデータのみならず、後述の仮想空間100に固定された図示しないワールド座標系(xyz座標系)における座標データを含むものとする。
【0039】
ステップS3では、ステップS1で検証対象に設定された移動側部材40に対応する軌跡Tの3Dデータ(軌跡データ)が準備される。該軌跡データは、軌跡Tの形状を規定するデータと、上記ワールド座標系における座標データ(固定側部材45に対する位置データ)とを含み、移動側部材40毎に用意された1つ又は複数の軌跡データが前記データ記憶部15bに予め記憶されている。ステップS3の処理を具体的に説明すると、データ記憶部15bに記憶された複数の軌跡データの中から、ステップS1で検証対象に設定された移動側部材40の3D形状データ22に対応する軌跡データが選択されて設定される。この設定は、例えば、ユーザの入力操作に基づいて又は自動的に、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなされる。
【0040】
また、ステップS3では、このようにして軌跡データが設定された後、必要に応じて、軌跡Tが修正されるように軌跡データが補正されるようにしてもよい。この軌跡データの補正は、例えば、ユーザの入力操作に基づいて又は自動的に、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなされ得る。
【0041】
ステップS4では、ステップS3で設定された軌跡Tにおける複数の検証位置Pn(P1,P2,・・・)を特定するデータ(検証位置データ)が準備される。
【0042】
具体的には、例えば、予め前記軌跡データ毎に対応する1つ又は複数の検証位置データがデータ記憶部15bに記憶されている場合、該データ記憶部15bに記憶された複数の検証位置データの中から、ステップS3で設定された軌跡データに対応する検証位置データが選択されて設定される。この設定は、例えば、ユーザの入力操作に基づいて又は自動的に、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなされる。
【0043】
一方、例えば、予めデータ記憶部15bに検証位置データが記憶されていない場合、ステップS4では、検証位置データが新たに作成される。具体的には、例えば、軌跡T上において検証位置Pnが一定のピッチで設けられる場合は、ユーザにより入力される検証位置のピッチ(間隔)のデータに基づいて、前記シミュレーション用設定プログラムの動作により検証位置データが作成され、一方、軌跡T上で各検証位置Pnが任意に設定される場合は、ユーザにより入力される個々の検証位置Pnの位置データに基づいて、前記シミュレーション用設定プログラムの動作により検証位置データが作成される。
【0044】
また、ステップS4において、上記のようにして設定された検証位置データは、必要に応じて検証位置Pnが修正されるように補正されてもよい。この検証位置データの補正は、例えば、ユーザの入力操作に基づいて又は自動的に、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなされ得る。
【0045】
ステップS5では、ステップS4で設定された検証位置Pn毎に移動側部材40の姿勢を特定するデータ(姿勢データ)が準備される。具体的に説明すると、図6及び図7に示すように、移動側部材40は軌跡T上の位置によって種々の姿勢を取り得る。よって、正確なシミュレーションを行うためには、軌跡T上の検証位置Pn毎に移動側部材40の姿勢を特定しておくための姿勢データが必要となるため、ステップS5において姿勢データの準備がなされる。移動側部材40の姿勢は、ステップS1で移動側部材40の3D形状データに固定して設定されたローカル座標系の方向により特定され得るため、姿勢データにおいて、移動側部材40の姿勢の設定は、例えば、ローカル座標系の方向が検証位置Pn毎に設定されることによりなされる。このような移動側部材40の姿勢の設定は、例えば、ユーザの入力操作に基づいて又は自動的に、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなされる。
【0046】
ステップS6では、ステップS4で設定された検証位置Pn毎に軌跡Tに直交する検証面Kn(K1,K2,・・・)上の仮想のxy座標系を特定するデータ(xy座標系データ)が準備される。具体的には、例えば、各検証位置Pnの検証面Kn上において、x軸方向およびy軸方向が設定される(図8参照)。この設定は、例えば、ユーザの入力操作に基づいて又は自動的に、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなされる。
【0047】
ステップS7では、移動側部材40と周辺部材との間の隙条件を特定するデータ(隙条件データ)が準備される。具体的には、例えば、ステップS6で設定されたx軸方向およびy軸方向にそれぞれ必要な隙間幅(x1,y1)の数値と、必要に応じてその他の数値とが隙条件として設定される。この設定は、例えば、ユーザの入力操作に基づいて又は自動的に、前記シミュレーション用設定プログラムの動作によりなされる。
【0048】
なお、本実施形態では、全ての検証位置Pnに前記隙条件データが一律に適用されるが、本発明は、検証位置Pn毎に隙条件を設定することを妨げるものでない。
【0049】
最後に、ステップS8では、ステップS1〜ステップS7で準備された各種データに基づいて、前記シミュレーションプログラムが実行される。
【0050】
[シミュレーションの流れ]
図9のフローチャートを参照しながら、前記シミュレーションプログラムの各処理の流れについて説明する。また、この説明は、適宜、図10〜図14を併せて参照しながら行う。
【0051】
先ず、図9のステップS11では、図3のステップS1〜ステップS7で準備された各種データが読み込まれる。
【0052】
続くステップS12では、前記ワールド座標系(xyz座標系)が設定された仮想空間100上で、ステップS11で読み込まれた固定側部材45の3D形状データ32から得られる仮想固定側部材が所定座標に配置されるとともに、該仮想固定側部材に、ステップS11で読み込まれた軌跡データから得られる仮想軌跡T’が重ね合わせて配置される。
【0053】
次のステップS13では、仮想空間100上の仮想軌跡T’の始点Psに、ステップS11で読み込まれた移動側部材40の3D形状データ22から得られる仮想移動側部材50が配置される。具体的に、仮想移動側部材50は、該仮想移動側部材50に固定された前記基準位置Qが始点Psに合致するように配置される。
【0054】
ステップS13の後、仮想移動側部材50は、始点Psから終点Pgに向かって仮想軌跡T’に沿って進行するように移動され、仮想軌跡T’上の検証位置Pn毎に所定の検証処理が実行される(ステップS14〜ステップS20)。
【0055】
本実施形態では、仮想軌跡T’の始点Psと終点Pgは検証位置Pnとして設定されていないため、始点Psに配置された仮想移動側部材50は、検証処理が実行されることなく、仮想軌跡T’上の最初の検証位置P1へ移動される(ステップS14)。ただし、本発明では、始点Ps又は終点Pgにおいても、後述の検証処理(ステップS15〜ステップS19)が実行されるようにしてもよい。
【0056】
ステップS14の処理は、仮想移動側部材50を、基準位置Qが仮想軌跡T’上の次の検証位置Pnに合致するように該検証位置Pnへ移動させるものである。該ステップS14において、仮想移動側部材50は、ステップS11で読み込まれた姿勢データに基づいて、移動先の検証位置Pnに対応する姿勢で該検証位置Pnに配置される。これにより、該検証位置Pnにおいて、正確な検証を行うことができる。
【0057】
続くステップS15では、例えば図10〜図13に示すように、仮想移動側部材50が位置する検証位置Pnを含む検証面Kn上に、ステップS11で読み込まれたxy座標系データに基づいて仮想のxy座標系が設定されるとともに、該仮想xy座標系と、ステップS11で読み込まれた隙条件データとに基づいて、仮想の無端状ルートRとが作成される。この仮想無端状ルートRの作成処理の具体例が図10〜図13に示されている。なお、ステップS12では、前記ワールド座標系(xyz座標系)が設定された仮想空間100上で、ステップS11で読み込まれた固定側部材45の3D形状データ32から得られる仮想固定側部材が所定座標に配置されるとともに、該仮想固定側部材に、ステップS11で読み込まれた軌跡データから得られる仮想軌跡T’が重ね合わせて配置されるとしているが、図10〜図13は仮想移動側部材50の動きを拡大した図としており、仮想固定側部材の配置図は省略した。また、図10〜図13は、表示装置13によって表示される画面の一部を拡大して示す模式図であり、ユーザは、該表示画面を見ることによりシミュレーションにおける干渉の有無や干渉部位を視覚的に確認しやすくなっている。
【0058】
先ず、図10に示す例では、x軸方向にx1、y軸方向にy1という隙条件が設定されている場合において、座標(x1,0)、座標(−x1,0)をそれぞれ通る一対の長辺と、座標(0,y1)、座標(0,−y1)をそれぞれ通る一対の短辺とを備えた長方形状の仮想無端状ルートRが作成される。なお、x1及びy1の具体的な設定値は特に限定されるものでないが、例えば、x1=15mm、y1=21mmに設定される。
【0059】
図11に示す例では、x軸方向にx1、y軸方向にy1、コーナー半径rという隙条件が設定されている場合において、図11に示す仮想無端状ルートRの形状と同じ長方形のコーナー部に半径rの丸みを付けてなる形状の仮想無端状ルートRが作成される。なお、図11に示す例では、x1=rとなっているため、仮想無端状ルートRは全体として長円状となっている。また、x1、y1及びrの具体的な設定値は特に限定されるものでないが、例えば、x1=15mm、y1=21mm、r=15mmに設定される。この場合、仮想無端状ルートRにおいて、座標(15,0)の点からy軸正方向及びy軸負方向にそれぞれ延びる直線部分は6mmとなる。
【0060】
図12に示す例は、図11に示す例と同様、隙条件としてx1、y1及びrの各値が設定されているが、これらの値がx1=y1=rとなるように設定された例である。この場合、図11に示すように円形の仮想無端状ルートRが作成される。なお、この場合も、x1、y1及びrの具体的な設定値は特に限定されるものでないが、例えば、x1=y1=r=15mmに設定される。
【0061】
図13示す例では、x軸方向にx1、y軸方向にy1、面取り寸法cという隙条件が設定されている場合において、図11に示す仮想無端状ルートRの形状と同じ長方形のコーナー部を面取りしてなる形状の仮想無端状ルートRが作成される。なお、この場合も、x1、y1及びcの具体的な設定値は特に限定されるものでないが、例えば、x1=15mm、y1=21mm、c=5mmに設定される。
【0062】
ただし、ステップS15において、仮想無端状ルートRは、図10〜図13に示す形状以外にも、隙条件データに基づいた種々の形状に作成することができる。
【0063】
次のステップS16では、ステップS15で作成された仮想無端状ルートRに沿って所定のピッチで仮想移動側部材50が移動される。この移動中において、仮想移動側部材50の基準位置Qは仮想無端状ルートR上に配置される。
【0064】
ステップS17では、仮想無端状ルートRに沿って移動する仮想移動側部材50が仮想固定側部材に干渉するか否かが判定される。具体的に、このステップS17の判定は、例えば、前記ワールド座標系において、仮想移動側部材50の表面および内部に位置する全座標と、仮想固定側部材の表面および内部に位置する全座標とを比較して、重複する座標が存在するか否かによって判定される。
【0065】
該ステップS17の判定の結果、仮想移動側部材50と仮想固定側部材との干渉が無かった場合はステップS19に進み、干渉が有った場合は、このときの検証位置Pnのデータと、干渉部位のデータとが前記データ記憶部15bに記憶された後(ステップS18)、ステップS19に進む。
【0066】
具体的に、ステップS18で記憶される干渉部位のデータは、例えば、干渉し合った部材を特定するデータであってもよいし、干渉し合った各部材における具体的な干渉部分を特定するデータであってもよい。また、ステップS18では、干渉が生じたときの仮想無端状ルートR上の位置データがさらに記憶されるようにしてもよく、これにより、より詳細な干渉位置を特定することができる。
【0067】
ステップS19では、仮想移動側部材50が仮想無端状ルートR上を全周に亘って移動したか否かが判定され、全周移動が完了するまで、干渉の有無の判定(ステップS17)と、干渉が有った場合は所定データの記憶(ステップS18)とが繰り返される。
【0068】
ステップS19の判定の結果、仮想移動側部材50が仮想無端状ルートRを全周移動し終えた場合、ステップS20において、現在の検証位置Pnが仮想軌跡T’上の最後の検証位置Pnであるか否かが判定される。
【0069】
ステップS20の判定の結果、仮想軌跡T’上において最後の検証位置Pnに達していなければ、仮想移動側部材50は次の検証位置Pnへ移動されて(ステップS14)、上記の検証処理(ステップS15〜ステップS19)が繰り返される。
【0070】
ステップS20の判定の結果、最後の検証位置Pnまで検証処理(ステップS15〜ステップS19)が完了していれば、ステップS21において、ステップS18で記憶されるデータに基づいて得られるシミュレーション結果が、例えば前記表示装置13による画面表示によりユーザに提示されて、プログラム動作が終了する。
【0071】
ステップS21で提示される画面表示は特に限定されるものでないが、例えば、図14(a)に示すように、検証対象に設定された移動側部材40と固定側部材45との組み合わせのうち、上記シミュレーションにおいて干渉しなかった部材同士の組み合わせの一覧が表示されるとともに、図14(b)に示すように、上記シミュレーションにおいて干渉し合った部材同士の組み合わせの一覧と、各組み合わせに係る干渉が生じたときの検証位置Pnとが表示される。また、これらの一覧表に加えて、上記シミュレーションで干渉が生じたときの移動側部材40及び固定側部材45の3次元画像が表示されてもよく、この場合、該3次元画像において、例えば着色及び/又は点滅により干渉部位を表すように表示されてもよい。
【0072】
以上の検証動作によれば、軌跡Tに沿った実際の移動側部材40の移動がシミュレートされ、このシミュレーションにおいて、仮想軌跡T’上の検証位置Pn毎に、隙条件に対応する無端状ルートRに沿った仮想移動側部材50の移動がなされて、仮想固定側部材との干渉の有無が判定されるため、実際の移動側部材40の移動が隙条件を満たすか否かを正確かつ効率的に検証することができる。
【0073】
また、ユーザは、提示されたシミュレーション結果を参照しながら、移動側部材40または固定側部材45の製品形状や、軌跡T等の設計変更を行うことで、実際の組付け工程における干渉を確実に回避することができる。
【0074】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0075】
例えば、上述の実施形態では、仮想空間100の検証面Kn上で、仮想無端状ルートRを作成した上で、該仮想無端状ルートRに沿って仮想移動側部材50を移動させて干渉の有無を判定する構成について説明したが、本発明において、検証面Kn上で干渉の有無を判定する構成はこれに限定されるものでなく、例えば、仮想無端状ルートRを作成することなく、検証位置Pnから複数の所定方向へ隙条件として設定された間隔だけずれた各位置へ順次仮想移動側部材50を配置して、仮想移動側部材50と仮想固定側部材との干渉の有無を判定するようにしてもよい。
【0076】
また、上述の実施形態では、車両用部材として組み付けられる移動側部材と周辺部材(固定側部材)との隙間について検証する方法及び装置について説明したが、本発明は、車両用部材以外の移動側部材と周辺部材(固定側部材)との隙間の検証についても同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
以上のように、本発明によれば、所定の軌跡に沿って移動する移動側部材と軌跡周辺の部材との隙間が軌跡の始点から終点に亘って所定間隔以上確保されているか否かを正確かつ効率的に検証することが可能となるから、組付け工程における部材同士の干渉回避が要求される製品全般の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
【符号の説明】
【0078】
10:コンピュータ、11:中央処理装置、12:入力装置、13:表示装置、14:出力装置、15:記憶装置、15a:プログラム記憶部、15b:データ記憶部、40:移動側部材、45:固定側部材、50:仮想移動側部材、100:仮想空間、Pg:軌跡の終点、Pn:検証位置、Ps:軌跡の始点、R:仮想無端状ルート、Q:基準位置、Kn:検証面、T:軌跡、T’:仮想軌跡。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の軌跡に沿って移動側部材を移動させる際に、前記軌跡の始点から終点に亘って、該軌跡上の前記移動側部材と、該軌跡の周辺に配設された固定側部材との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを自動的に検証する方法であって、
前記移動側部材の立体形状データを準備するステップと、
前記固定側部材の立体形状データを準備するステップと、
前記軌跡の前記固定側部材に対する位置データを準備するステップと、
前記軌跡上における複数の検証位置のデータを準備するステップと、
前記所定間隔のデータを準備するステップと、
前記の各ステップで準備されたデータに基づいてシミュレーションを実行するシミュレーションステップと、を備え、
該シミュレーションステップは、
仮想空間上で、前記固定側部材の立体形状データから得られる仮想固定側部材に、前記軌跡の位置データから得られる仮想軌跡を重ね合わせる仮想軌跡配置ステップと、
前記仮想空間において、前記移動側部材の立体形状データから得られる仮想移動側部材を、前記仮想軌跡の始点から終点に向かって該仮想軌跡に沿って移動させる軌跡進行ステップと、
該軌跡進行ステップにおいて前記仮想移動側部材が前記仮想軌跡上の前記検証位置に達したとき、該検証位置における前記仮想軌跡に対する直交面において該検証位置から複数の所定方向へ前記所定間隔ずれた各位置へ前記仮想移動側部材を配置する検証用配置ステップと、
該検証用配置ステップにおいて前記仮想移動側部材が前記仮想固定側部材と干渉したか否かを判定する判定ステップと、を有することを特徴とする部品間隙間自動検証方法。
【請求項2】
前記検証用配置ステップでは、前記所定間隔ずれた各位置を通る無端状ルートに沿って前記仮想移動側部材を移動させることを特徴とする請求項1に記載の部品間隙間自動検証方法。
【請求項3】
前記検証位置毎に、該検証位置を原点とする仮想座標系を前記直交面上に設定するステップを更に備え、
前記所定間隔のデータを準備するステップでは、該所定間隔のデータを前記仮想座標系の座標軸方向毎に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部品間隙間自動検証方法。
【請求項4】
前記検証位置毎に、前記仮想移動側部材の姿勢を決定するデータを準備するステップを更に備え、
前記検証用配置ステップでは、前記検証位置毎に決定された姿勢で前記仮想移動側部材を前記各位置に配置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の部品間隙間自動検証方法。
【請求項5】
前記シミュレーションステップは、
前記判定ステップにおいて干渉したと判定された場合に、該干渉判定時の前記検証位置を特定するデータと、干渉部位を特定するデータとを記憶する記憶ステップと、
該記憶ステップで記憶されたデータをユーザに提示する提示ステップと、を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の部品間隙間自動検証方法。
【請求項6】
所定の軌跡に沿って移動側部材を移動させる際に、前記軌跡の始点から終点に亘って、該軌跡上の前記移動側部材と、該軌跡の周辺に配設された固定側部材との隙間が所定間隔以上確保されているか否かを自動的に検証する装置であって、
前記移動側部材の立体形状データと、前記固定側部材の立体形状データと、前記軌跡の前記固定側部材に対する位置データと、前記軌跡上における複数の検証位置のデータと、前記所定間隔のデータと、を取得する取得手段と、
該取得手段により取得された前記の各データに基づいてシミュレーションを実行する制御手段と、を備え、
該制御手段は、
仮想空間上で、前記固定側部材の立体形状データから得られる仮想固定側部材に、前記軌跡の位置データから得られる仮想軌跡を重ね合わせる仮想軌跡配置手段と、
前記仮想空間において、前記移動側部材の立体形状データから得られる仮想移動側部材を、前記仮想軌跡の始点から終点に向かって該仮想軌跡に沿って移動させる軌跡進行手段と、
該軌跡進行手段により前記軌跡上を移動される前記仮想移動側部材が前記検証位置に達したとき、前記仮想軌跡に対する直交面において該検証位置から複数の所定方向へ前記所定間隔ずれた各位置へ前記仮想移動側部材を配置する検証用配置手段と、
該検証用配置手段により前記各位置へ配置された前記仮想移動側部材が前記仮想固定側部材と干渉したか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする部品間隙間自動検証装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−29931(P2013−29931A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164468(P2011−164468)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】