説明

配線回路基板およびその製造方法

【課題】接続端子部の特性インピーダンスを任意に調整可能な配線回路基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】導電性の支持基板10上に絶縁層41が形成される。絶縁層41上に書込用配線パターンおよび読取用配線パターンならびに電極パッド31〜34が形成される。電極パッド31,32は書込用配線パターンに接続される。電極パッド33,34は読取用配線パターンに接続される。電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域内の一部が除去されている。これにより、電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域に、開口部10hが形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線回路基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ装置等のドライブ装置にはアクチュエータが用いられる。このようなアクチュエータは、回転軸に回転可能に設けられるアームと、アームに取り付けられる磁気ヘッド用のサスペンション基板とを備える。サスペンション基板は、磁気ディスクの所望のトラックに磁気ヘッドを位置決めするための配線回路基板である。
【0003】
特許文献1記載の回路付サスペンション基板は、磁気ヘッド側端子、配線および中継側端子からなる導体パターンを備える。回路付サスペンション基板の磁気ヘッド側端子は磁気ヘッドに接続される。回路付サスペンション基板の中継側端子は中継フレキシブル配線回路基板に接続される。中継フレキシブル配線回路基板と磁気ヘッドとの間では、回路付サスペンション基板の導体パターンを介して電気信号が伝送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−165268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
配線回路基板においては、配線のみでなく端子の特性インピーダンスを所望の値に調整することが望ましい。端子の特性インピーダンスは、端子の面積を変えることにより調整することができる。しかしながら、回路付サスペンション基板においては、端子の寸法上の制約等により特性インピーダンスを任意に調整することは困難である。
【0006】
本発明の目的は、接続端子部の特性インピーダンスを任意に調整可能な配線回路基板およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)第1の発明に係る配線回路基板は、外部回路と電気的に接続可能な配線回路基板であって、導電性材料により形成される支持基板と、支持基板上に形成された第1の絶縁層と、第1の絶縁層上に形成される複数の配線パターンと、第1の絶縁層上で複数の配線パターンの一部にそれぞれ形成され、外部回路と電気的に接続可能な複数の接続端子部とを備え、複数の接続端子部のうちの1または複数の接続端子部と少なくとも部分的に重なるように支持基板に1または複数の開口部が形成されたものである。
【0008】
この配線回路基板においては、支持基板上の第1の絶縁層上に複数の配線パターンが形成されるとともに複数の配線パターンの一部にそれぞれ外部回路と電気的に接続可能な複数の接続端子部が形成される。複数の接続端子部のうちの1または複数の接続端子部に少なくとも部分的に重なるように支持基板に1または複数の開口部が形成される。
【0009】
この場合、開口部が形成された接続端子部の容量成分が選択的に低減される。開口部と重なる接続端子部の特性インピーダンスは、開口部と重ならない接続端子部に比べて特性インピーダンスが高くなる。また、接続端子部と重なる開口部の面積に応じて接続端子部の特性インピーダンスが異なる。したがって、接続端子部と重なる開口部の面積を調整することにより、接続端子部の特性インピーダンスを任意に調整することができる。
【0010】
(2)複数の接続端子部は、第1および第2の接続端子部を含み、1または複数の開口部は、第1の接続端子部に少なくとも部分的に重なる1または複数の第1の開口部と、第2の接続端子部に少なくとも部分的に重なる1または複数の第2の開口部とを含んでもよい。
【0011】
この場合、第1の接続端子部に重なる第1の開口部の数または面積を調整することにより、第1の接続端子部の特性インピーダンスを任意に調整することができる。また、第2の接続端子部に重なる第2の開口部の数または面積を調整することにより、第2の接続端子部の特性インピーダンスを任意に調整することができる。
【0012】
(3)第1の接続端子部に重なる1または複数の第1の開口部の面積の合計と第2の接続端子部に重なる1または複数の第2の開口部の面積の合計とが異なってもよい。
【0013】
この場合、第1および第2の接続端子部の特性インピーダンスが異なる。それにより、第1および第2の接続端子部に外部回路の異なる特性インピーダンスを有する端子または配線を接続する場合でも、インピーダンス整合をとることが可能となる。
【0014】
(4)各接続端子部に重なる開口部の面積と当該接続端子部の面積との比率を開口率と定義した場合、1または複数の第1の開口部についての開口率と1または複数の第2の開口部についての開口率とが異なってもよい。
【0015】
この場合、第1および第2の接続端子部の特性インピーダンスが異なる。それにより、第1および第2の接続端子部に外部回路の異なる特性インピーダンスを有する端子または配線を接続する場合でも、インピーダンス整合をとることが可能となる。
【0016】
(5)複数の接続端子部のうちの一の接続端子部の特性インピーダンスが他の接続端子部の特性インピーダンスよりも小さくなるように1または複数の開口部が形成されてもよい。
【0017】
この場合、一の接続端子部の特性インピーダンスを他の接続端子部の特性インピーダンスよりも小さくすることができる。それにより、外部回路の一の端子または配線が他の端子または配線よりも小さい特性インピーダンスを有する場合に、一の接続端子部に外部回路の一の端子または配線を接続しかつ他の接続端子部に外部回路の他の端子または配線を接続することにより、一の端子または配線とインピーダンス整合をとるとともに他の端子または配線とインピーダンス整合をとることが可能となる。
【0018】
(6)配線回路基板は、複数の配線パターンを覆うとともに複数の接続端子部の表面が露出すように第1の絶縁層上に形成される第2の絶縁層をさらに備えてもよい。
【0019】
この場合、配線パターンの耐食性を確保しつつ、外部回路を複数の接続端子部に容易に接続することができる。
【0020】
(7)第2の発明に係る配線回路基板の製造方法は、外部回路と電気的に接続可能な配線回路基板の製造方法であって、導電性の支持基板と絶縁層との積層構造を用意するステップと、絶縁層上に複数の配線パターンを形成するとともに複数の配線パターンの一部にそれぞれ外部回路と電気的に接続可能な複数の接続端子部を形成するステップと、複数の接続端子部のうちの1または複数の接続端子部に少なくとも部分的に重なるように支持基板に1または複数の開口部を形成するステップとを備えるものである。
【0021】
この配線回路基板の製造方法においては、導電性の支持基板上の絶縁層上に複数の配線パターンが形成されるとともに複数の配線パターンの一部にそれぞれ外部回路と電気的に接続可能な複数の接続端子部が形成される。複数の接続端子部のうちの1または複数の接続端子部に少なくとも部分的に重なるように支持基板に1または複数の開口部が形成される。
【0022】
この場合、開口部が形成された接続端子部の容量成分が選択的に低減される。開口部と重なる接続端子部の特性インピーダンスは、開口部と重ならない接続端子部に比べて特性インピーダンスが高くなる。また、接続端子部と重なる開口部の面積に応じて接続端子部の特性インピーダンスが異なる。したがって、接続端子部と重なる開口部の面積を調整することにより、接続端子部の特性インピーダンスを任意に調整することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、接続端子部の特性インピーダンスを任意に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施の形態に係るサスペンション基板の上面図である。
【図2】図1のサスペンション基板のA−A線断面図である。
【図3】電極パッドの下方における開口部の第1の形成例を示すサスペンション基板の断面図である。
【図4】図3のサスペンション基板の底面図である。
【図5】電極パッドの下方における開口部の第2の形成例を示すサスペンション基板の断面図である。
【図6】図5のサスペンション基板の底面図である。
【図7】電極パッドの下方における開口部の第3の形成例を示すサスペンション基板の断面図である。
【図8】図7のサスペンション基板の底面図である。
【図9】電極パッドの下方における開口部の第4の形成例を示すサスペンション基板の断面図である。
【図10】図9のサスペンション基板の底面図である。
【図11】電極パッドの下方における開口部の第5の形成例を示すサスペンション基板の断面図である。
【図12】図11のサスペンション基板の底面図である。
【図13】図1のサスペンション基板の製造工程を示す模式的工程断面図である。
【図14】図1のサスペンション基板の製造工程を示す模式的工程断面図である。
【図15】図1のサスペンション基板の製造工程を示す模式的工程断面図である。
【図16】図1のサスペンション基板の製造工程を示す模式的工程断面図である。
【図17】図1のサスペンション基板の製造工程を示す模式的工程断面図である。
【図18】図1のサスペンション基板の製造工程を示す模式的工程断面図である。
【図19】実施例1〜14および比較例1におけるサスペンション基板の斜視図である。
【図20】サスペンション基板とFPC基板との接続部の拡大図である。
【図21】サスペンション基板とFPC基板との接続部の拡大図である。
【図22】サスペンション基板とFPC基板との接続部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態に係る配線回路基板およびその製造方法について図面を参照しながら説明する。以下、本発明の実施の形態に係る配線回路基板の例として、ハードディスクドライブ装置のアクチュエータに用いられる回路付きサスペンション基板(以下、サスペンション基板と略記する。)の構成およびその製造方法について説明する。
【0026】
(1)サスペンション基板の構成
図1は、本発明の一実施の形態に係るサスペンション基板の上面図である。図1に示すように、サスペンション基板1は、例えばステンレス等の導電性材料により形成される支持基板10を備える。支持基板10上には、一対の線状の書込用配線パターンW1,W2および一対の線状の読取用配線パターンR1,R2が形成されている。図1では、一対の書込用配線パターンW1,W2および一対の読取用配線パターンR1,R2が太い点線で示される。
【0027】
支持基板10の一端部(先端部)には、U字状の開口部11を形成することにより磁気ヘッド搭載部(以下、タング部と呼ぶ)12が設けられている。タング部12は、支持基板10に対して所定の角度をなすように破線Rの箇所で折り曲げ加工される。タング部12の端部には、複数の端子部として4つの電極パッド21,22,23,24が形成されている。読取用配線パターンR1,R2および書込用配線パターンW1,W2の幅方向において、各電極パッド21〜24の幅は読取用配線パターンR1,R2および書込用配線パターンW1,W2の各々の幅より大きい。
【0028】
支持基板10の他端部には、複数の端子部として4つの電極パッド31,32,33,34が形成されている。読取用配線パターンR1,R2および書込用配線パターンW1,W2の幅方向において、各電極パッド31〜34の幅は読取用配線パターンR1,R2および書込用配線パターンW1,W2の各々の幅より大きい。
【0029】
タング部12上の電極パッド21,22と支持基板10の他端部の電極パッド31,32とは、それぞれ書込用配線パターンW1,W2により電気的に接続されている。また、タング部12上の電極パッド23,24と支持基板10の他端部の電極パッド33,34とは、それぞれ読取用配線パターンR1,R2により電気的に接続されている。さらに、支持基板10には複数の孔部Hが形成されている。
【0030】
サスペンション基板1を備える図示しないハードディスク装置においては、磁気ディスクに対する情報の書込み時に一対の書込用配線パターンW1,W2に電流が流れる。また、磁気ディスクからの情報の読取り時に一対の読取用配線パターンR1,R2に電流が流れる。
【0031】
次に、サスペンション基板1の書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2ならびにその周辺部分について詳細に説明する。図2は、図1のサスペンション基板1のA−A線断面図である。
【0032】
図2に示すように、支持基板10上に例えばポリイミドからなる絶縁層41が形成されている。絶縁層41上に書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2が間隔をおいて平行に形成されている。
【0033】
本実施の形態では、書込用配線パターンW1と書込用配線パターンW2とが一対の信号線路対を構成する。また、読取用配線パターンR1と読取用配線パターンR2とが一対の信号線路対を構成する。書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2を覆うように、絶縁層41上に例えばポリイミドからなる被覆層43が形成されている。
【0034】
以下に説明するように、図1の電極パッド21〜24,31〜34の下方における支持基板10の領域には、それぞれ開口部が形成される。
【0035】
(2)電極パッドの下方における開口部の第1の形成例
図3は、電極パッド31〜34の下方における開口部の第1の形成例を示すサスペンション基板1の断面図である。図4は、図3のサスペンション基板1の底面図である。図3は、図1のサスペンション基板1のB−B線断面図を示す。
【0036】
図3に示すように、支持基板10上に絶縁層41が形成されている。絶縁層41上に矩形状の電極パッド31〜34が等間隔に形成されている。電極パッド31〜34は、図2の書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2にそれぞれ接続される。電極パッド31〜34の上面が露出するように絶縁層41に被覆層43が形成されている。
【0037】
複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域内の一部が除去されている。これにより、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域には、複数の開口部10hが形成される。それにより、開口部10h内で絶縁層41の一部が露出する。
【0038】
図4の例では、各開口部10hは矩形状を有する。サスペンション基板1の幅方向における各開口部10hの幅L3は、対応する電極パッド31〜34の幅L1よりも小さい。サスペンション基板1の長手方向における各開口部10hの幅L4は、対応する電極パッド31〜34の幅L2よりも小さい。
【0039】
各電極パッド31〜34の幅L1は、例えば50μm以上500μm以下である。各電極パッド31〜34の幅L2は、例えば50μm以上500μm以下である。隣り合う電極パッド31,32間の間隔、隣り合う電極パッド32,33間の間隔および隣り合う電極パッド33,34間の間隔Sは、例えば50μm以上500μm以下である。各開口部10hの幅L3は、例えば20μm以上200μm以下である。各開口部10hの幅L4は、例えば20μm以上200μm以下である。
【0040】
(3)電極パッドの下方における開口部の第2の形成例
図5は、電極パッド31〜34の下方における開口部10hの第2の形成例を示すサスペンション基板1の断面図である。図6は、図5のサスペンション基板1の底面図である。
【0041】
図5および図6に示すように、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域は除去されない。これにより、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域には、開口部10hが形成されない。一方、電極パッド33,34に重なる支持基板10の領域の一部が除去されている。これにより、電極パッド33,34に重なる支持基板10の領域には、それぞれ同一面積の1つの開口部10hが形成される。
【0042】
以下、各電極パッド31〜34に重なる開口部10hの面積を各電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域の面積(各電極パッド31〜34の面積)で除算した値を開口部10hの開口率と呼ぶ。
【0043】
図5および図6のサスペンション基板1においては、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域に開口部10hが形成されず、電極パッド33,34に重なる支持基板10の領域に開口部10hが形成される。この場合、各電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率は0である。したがって、各電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率は、各電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きい。それにより、読取用配線パターンR1,R2に接続される電極パッド33,34の特性インピーダンスを書込用配線パターンW1,W2に接続される電極パッド31,32の特性インピーダンスよりも高くすることができる。
【0044】
(4)電極パッドの下方における開口部の第3の形成例
図7は、電極パッド31〜34の下方における開口部10hの第3の形成例を示すサスペンション基板1の断面図である。図8は、図7のサスペンション基板1の底面図である。
【0045】
図7および図8に示すように、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域の一部が除去されている。本例では、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域には、それぞれ1つの開口部10hが形成される。本例においては、電極パッド33,34に対応する開口部10hの幅L5は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの幅L3よりも大きく、電極パッド33,34の幅L1よりも小さい。また、電極パッド33,34に対応する開口部10hの幅L6は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの幅L4よりも大きく、電極パッド33,34の幅L2よりも小さい。この場合、電極パッド33,34に対応する開口部10hの面積は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの面積よりも大きい。したがって、各電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率は、各電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きい。
【0046】
このように、図7および図8のサスペンション基板1においては、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域に開口部10hが形成される。それにより、開口部10hが形成されない場合に比べて、複数の電極パッド31〜34の特性インピーダンスを高くすることができる。また、電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きい。それにより、読取用配線パターンR1,R2に接続される電極パッド33,34の特性インピーダンスを書込用配線パターンW1,W2に接続される電極パッド31,32の特性インピーダンスよりも高くすることができる。
【0047】
(5)電極パッドの下方における開口部の第4の形成例
図9は、電極パッド31〜34の下方における開口部10hの第4の形成例を示すサスペンション基板1の断面図である。図10は、図9のサスペンション基板1の底面図である。
【0048】
図9および図10に示すように、電極パッド31,32の各々に重なる支持基板10の領域には、同一面積の1つの開口部10hが形成される。一方、電極パッド33,34の各々に重なる支持基板10の領域には、同一面積の複数の開口部10hが形成される。また、電極パッド33,34に重なる支持基板10の領域に形成される複数の開口部10hの各々の面積は、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域に形成される1つの開口部10hの面積と等しい。電極パッド33,34に対応する開口部10hの数(図10の例では9個)は電極パッド33,34に対応する開口部10hの数(図10の例では1個)よりも多い。
【0049】
本例では、複数の開口部10hの一部が、電極パッド33,34に重なる支持基板10の領域の外側に位置するように配置されている。電極パッド33に対応する9個の開口部10hのうち、中心の開口部10hを除く8個の開口部10hは、電極パッド33に部分的に重なる。同様に、電極パッド34に対応する9個の開口部10hのうち、中心の開口部10hを除く8個の開口部10hは、電極パッド34に部分的に重なる。
【0050】
この場合、電極パッド33に対応する開口部10hの開口率は、電極パッド33に対応する複数の開口部10hのうち電極パッド33に重なる部分の面積の合計を電極パッド33の面積で除算することにより得られる。同様に、電極パッド34に対応する開口部10hの開口率は、電極パッド34に対応する複数の開口部10hのうち電極パッド34に重なる部分の面積の合計を電極パッド34の面積で除算することにより得られる。本例では、電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きい。
【0051】
このように、図9および図10のサスペンション基板1においては、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域に開口部10hが形成される。それにより、開口部10hが形成されない場合に比べて、複数の電極パッド31〜34の特性インピーダンスを高くすることができる。また、電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きい。それにより、読取用配線パターンR1,R2に接続される電極パッド33,34の特性インピーダンスを書込用配線パターンW1,W2に接続される電極パッド31,32の特性インピーダンスよりも高くすることができる。
【0052】
(6)電極パッドの下方における開口部の第5の形成例
図11は、電極パッド31〜34の下方における開口部10hの第5の形成例を示すサスペンション基板1の断面図である。図12は、図11のサスペンション基板1の底面図である。
【0053】
図11および図12に示すように、複数の電極パッド31〜34の各々に重なる支持基板10の領域には、同一面積の複数の開口部10hが形成される。電極パッド33,34に重なる支持基板10の領域に形成される開口部10hの数(図12の例では9個)は、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域に形成される開口部10hの数(図12の例では4個)よりも多い。
【0054】
電極パッド31,32の各々に対応する4個の開口部10hは、全体的に電極パッド31,32の各々に重なる。複数の開口部10hの一部が、電極パッド33,34に重なる支持基板10の領域の外側に位置するように配置されている。電極パッド33,34の各々に対応する9個の開口部10hのうち、中心の開口部10hを除く8個の開口部10hは、電極パッド33,34の各々に部分的に重なる。本例では、電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きい。
【0055】
このように、図11および図12のサスペンション基板1においては、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域に開口部10hが形成される。それにより、開口部10hが形成されない場合に比べて、複数の電極パッド31〜34の特性インピーダンスを高くすることができる。また、電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率は、電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きい。それにより、読取用配線パターンR1,R2に接続される電極パッド33,34の特性インピーダンスを書込用配線パターンW1,W2に接続される電極パッド31,32の特性インピーダンスよりも高くすることができる。
【0056】
(7)サスペンション基板の製造方法
図1のサスペンション基板1の製造工程について説明する。図13〜図19は、図1のサスペンション基板1の製造工程を示す模式的工程断面図である。図13(a)〜図17(b)の上段および図18の上段に、図1のサスペンション基板1のA−A線断面図を示す。図13(a)〜図17(b)の下段および図18の下段に、図1のサスペンション基板1のB−B線断面図を示す。本例においては、開口部10hの第1の形成例についてのサスペンション基板1の製造工程について説明するが、開口部10hの第2〜第5の形成例についてのサスペンション基板1の製造工程も開口部10hの第1の形成例についてのサスペンション基板1の製造工程と同様である。
【0057】
まず、図13(a)に示すように、ステンレス鋼からなる支持基板10上に、感光性ポリイミド樹脂前駆体41pを塗布する。支持基板10の厚さは例えば10μm以上50μm以下である。次に、図13(b)に示すように、露光機において所定のマスクを介して支持基板10上の感光性ポリイミド樹脂前駆体41pに200mJ/cm以上700mJ/cm以下の紫外線を照射する。これにより、ポリイミドからなる絶縁層41が形成される。絶縁層41の厚さは例えば8μm以上15μm以下である。
【0058】
その後、図14(a)に示すように、支持基板10上および絶縁層41上に、クロムおよび銅の連続的なスパッタリングにより、例えば厚さ100Å以上600Å以下のクロム膜17および例えば厚さ500Å以上2000Å以下で0.6Ω/□以下のシート抵抗を有する銅めっきベース13を順に形成する。また、図14(b)に示すように、銅めっきベース13上に、所定のパターンを有するめっき用のレジスト14を形成する。
【0059】
次に、図15(a)に示すように、銅めっきベース13上に、銅の電解めっきにより銅めっき層15を形成する。続いて、図15(b)に示すように、レジスト14を除去した後、アルカリ性処理液により銅めっきベース13の露出したおよびその下のクロム膜17の部分をエッチングにより除去する。ここで、上段の断面図においては、絶縁層41上に残存するクロム膜17、銅めっきベース13および銅めっき層15により書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2が形成される。
【0060】
書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2の厚さは例えば6μm以上18μm以下である。また、書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2の幅は例えば8μm以上50μm以下である。さらに、書込用配線パターンW1,W2間の間隔および読取用配線パターンR1,R2間の間隔は例えばそれぞれ8μm以上20μm以下である。
【0061】
次に、ニッケルの無電解めっきにより支持基板10上および銅めっき層15上に、例えば厚さ0.05μm以上0.1μm以下の図示しないニッケル膜を形成する。このニッケル膜は、銅めっき層15と後の工程で形成される被覆層43との密着性を向上させるためおよび銅のマイグレーションを防止するために設けられる。
【0062】
続いて、ニッケル膜上および絶縁層41上に感光性ポリイミド樹脂前駆体を塗布し、露光処理、加熱処理、現像処理および加熱硬化処理を順に行うことにより、図16(a)に示すように、絶縁層41上およびニッケル膜上にポリイミドからなる被覆層43を形成する。被覆層43の厚さは例えば2μm以上10μm以下である。被覆層43は、図1の電極パッド21〜24および電極パッド31〜34の形成位置に対応する箇所に開口部43hを有する。
【0063】
次に、被覆層43の開口部43h内で露出する銅めっき層15上の図示しないニッケル膜を剥離した後、図16(b)に示すように、被覆層43の開口部43h内に、電解めっきにより例えば厚さ1〜5μmのニッケル膜16および例えば厚さ1〜5μmの金めっき層19を形成する。それにより、下段の断面図に示すように、クロム膜17、銅めっきベース13、銅めっき層15、ニッケル膜16および金めっき層19により電極パッド31〜34が形成される。
【0064】
次に、図17(a)に示すように、電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域の一部に開口を有するエッチングレジスト18を形成する。続いて、図17(b)に示すように、塩化第二鉄溶液および塩化第二銅溶液を用いて支持基板10をエッチングすることにより、支持基板10に開口部10hを形成する。その後、図18に示すように、エッチングレジスト18を除去することにより、サスペンション基板1が完成する。
【0065】
(8)効果
上記実施の形態に係るサスペンション基板1においては、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域に選択的に1または複数の開口部10hが形成されている。この場合、複数の電極パッド31〜34の容量成分が選択的に低減される。それにより、開口部10hが形成されない場合に比べて、複数の電極パッド31〜34の特性インピーダンスを高くすることができる。また、支持基板10の開口部10hの開口率を調整することにより、複数の電極パッド31〜34の各々の特性インピーダンスを任意に調整することができる。特に、電極パッド33,34に対応する開口部10hの開口率を電極パッド31,32に対応する開口部10hの開口率よりも大きくすることにより、読取用配線パターンR1,R2に接続される電極パッド33,34の特性インピーダンスを書込用配線パターンW1,W2に接続される電極パッド31,32の特性インピーダンスよりも高くすることができる。
【0066】
(9)他の実施の形態
(9−1)上記実施の形態において、複数の電極パッド31〜34に重なる支持基板10の領域が除去されることにより、複数の電極パッド31〜34の特性インピーダンスが調整されるが、これに限定されない。複数の電極パッド21〜24に重なる支持基板10の領域を除去することにより、図3〜図12と同様の方法で、電極パッド21〜24に重なる支持基板10の領域に開口部10hを形成してもよい。それにより、複数の電極パッド21〜24の特性インピーダンスを任意に調整することができる。
【0067】
(9−2)上記実施の形態において、開口部10hは矩形状を有するが、これに限定されない。開口部10は、円形状、楕円形状、ひし形状、多角形状またはその他の形状を有してもよい。
【0068】
(10)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0069】
上記実施の形態においては、サスペンション基板1が配線回路基板の例であり、支持基板10が支持基板の例であり、絶縁層41が第1の絶縁層の例であり、被覆層43が第2の絶縁層の例である。書込用配線パターンW1,W2および読取用配線パターンR1,R2が配線パターンの例であり、電極パッド31,32が接続端子部または第1の接続端子部の例であり、電極パッド33,34が接続端子部または第2の接続端子部の例であり、開口部10hが開口部または第1もしくは第2の開口部の例である。
【0070】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【0071】
(11)実施例
(11−1)サスペンション基板
以下の実施例1〜14および比較例1では、支持基板10の開口部10hの開口率が異なる複数のサスペンション基板1について、電極パッド31,32の特性インピーダンスを評価した。
【0072】
図19は、実施例1〜14および比較例1におけるサスペンション基板1の斜視図である。図19に示すように、実施例1〜14および比較例1におけるサスペンション基板1は、フレキシブル配線回路基板(以下、FPC基板と呼ぶ。)5に接続される。
【0073】
なお、図19および後述する図20〜図22では、FPC基板5が垂直にサスペンション基板1に接続される状態が示されるが、FPC基板5は、水平にサスペンション基板1に接続されてもよいし、他の角度でサスペンション基板1に接続されてもよい。
【0074】
実施例1〜14および比較例1におけるサスペンション基板1は、長尺状の支持基板10、絶縁層41、電極パッド31,32および書込用配線パターンW1,W2、を備える。電極パッド31,32および書込用配線パターンW1,W2は、支持基板10上に絶縁層41を介して形成される。電極パッド31,32は、支持基板10の長手方向の一端部に間隔をおいて配置される。書込用配線パターンW1,W2は、支持基板10の長手方向に沿って延びるように平行に配置される。電極パッド31,32は、それぞれ書込用配線パターンW1,W2の端部に一体的に形成されている。
【0075】
FPC基板5は、長尺状の絶縁層50、電極パッド51,52および配線パターン53,54を備える。電極パッド51,52および配線パターン53,54は、絶縁層50上に形成される。電極パッド51,52は、絶縁層50の長手方向の一端部に間隔をおいて配置される。配線パターン53,54は、絶縁層50の長手方向に沿って延びるように平行に配置される。電極パッド51,52は、それぞれ配線パターン53,54の端部に一体的に形成されている。
【0076】
サスペンション基板1の電極パッド31,32とFPC基板5の電極パッド51,52とは、それぞれはんだにより電気的に接続される。図20、図21および図22は、サスペンション基板1とFPC基板5との接続部の拡大図である。図20に示すように、サスペンション基板1の幅方向における各電極パッド31,32の幅L1は300μmである。サスペンション基板1の長手方向における各電極パッド31,32の幅L2は700μmである。電極パッド31,32間の間隔Sは250μmである。
【0077】
サスペンション基板1の幅方向における各書込用配線パターンW1,W2の幅は120μmである。書込用配線パターンW1,W2間の間隔は15μmである。各書込用配線パターンW1,W2の特性インピーダンスは43Ωである。FPC基板5の幅方向における各配線パターン53,54の幅は235μmである。配線パターン53,54間の間隔は40μmである。各配線パターン53,54の特性インピーダンスは42Ωである。
【0078】
実施例1〜7のサスペンション基板1においては、図21に示すように、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域にそれぞれ1つの開口部10hを形成した。支持基板10に形成される開口部10hの面積を調整することにより、開口部10hの開口率を調整した。実施例1〜7のサスペンション基板1の開口部10hの開口率は、それぞれ18.67%、32.33%、56.14%、79.48%、91.86%、99.00%および100.00%である。
【0079】
実施例8〜14のサスペンション基板1においては、図22に示すように、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域にそれぞれ同一面積の複数の開口部10hを形成した。支持基板10に形成される開口部10hの数を調整することにより、開口部10hの開口率を調整した。実施例8〜14のサスペンション基板1の開口部10hの開口率は、それぞれ18.67%、32.33%、56.14%、79.48%、91.86%、99.00%および100.00%である。
【0080】
比較例1のサスペンション基板1においては、支持基板10に開口部10hを形成しなかった。すなわち、比較例1のサスペンション基板1の開口部10hの開口率は0%である。
【0081】
(11−2)特性インピーダンス
実施例1〜14および比較例1のサスペンション基板1について、電極パッド31,32の特性インピーダンスをシミュレーションにより求めた。その結果を表1に示す。
【0082】
【表1】

【0083】
表1に示すように、実施例1〜7における電極パッド31,32の特性インピーダンスは、それぞれ31.96Ω、32.80Ω、35.39Ω、40.08Ω、48.43Ω、53.06Ωおよび64.07Ωとなった。実施例8〜14における電極パッド31,32の特性インピーダンスは、それぞれ31.96Ω、32.80Ω、35.39Ω、40.08Ω、48.43Ω、53.06Ωおよび64.07Ωとなった。比較例1における電極パッド31,32の特性インピーダンスは30.50Ωとなった。
【0084】
実施例1〜14および比較例1の結果から、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域に開口部10hを形成することにより、電極パッド31,32の特性インピーダンスを増加させることができることが確認された。また、実施例1〜14の結果から、開口部10hの開口率の増加に伴って特性インピーダンスが増加することが確認された。さらに、実施例1〜7および実施例8〜14の結果から、電極パッド31,32に重なる支持基板10の領域に形成される開口部10hの面積または数が異なっても、開口部10hの開口率が等しければ電極パッド31,32の特性インピーダンスは等しくなることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、配線回路基板を備えた種々の電気機器に有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 サスペンション基板
5 FPC基板
10 支持基板
10h,11,43h 開口部
12 タング部
13 銅めっきベース
14 レジスト
15 銅めっき層
16 ニッケル膜
17 クロム膜
18 エッチングレジスト
19 金めっき層
21〜24,31〜34,51,52 電極パッド
41,50 絶縁層
41p 感光性ポリイミド樹脂前駆体
43 被覆層
53,54 配線パターン
H 孔部
R 破線
R1,R2 読取用配線パターン
W1,W2 書込用配線パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部回路と電気的に接続可能な配線回路基板であって、
導電性材料により形成される支持基板と、
前記支持基板上に形成された第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層上に形成される複数の配線パターンと、
前記第1の絶縁層上で前記複数の配線パターンの一部にそれぞれ形成され、前記外部回路と電気的に接続可能な複数の接続端子部とを備え、
前記複数の接続端子部のうちの1または複数の接続端子部と少なくとも部分的に重なるように前記支持基板に1または複数の開口部が形成されたことを特徴とする配線回路基板。
【請求項2】
前記複数の接続端子部は、第1および第2の接続端子部を含み、
前記1または複数の開口部は、前記第1の接続端子部に少なくとも部分的に重なる1または複数の第1の開口部と、前記第2の接続端子部に少なくとも部分的に重なる1または複数の第2の開口部とを含むことを特徴とする請求項1記載の配線回路基板。
【請求項3】
前記第1の接続端子部に重なる前記1または複数の第1の開口部の面積の合計と前記第2の接続端子部に重なる前記1または複数の第2の開口部の面積の合計とが異なることを特徴とする請求項2記載の配線回路基板。
【請求項4】
各接続端子部に重なる開口部の面積と当該接続端子部の面積との比率を開口率と定義した場合、前記1または複数の第1の開口部についての開口率と前記1または複数の第2の開口部についての開口率とが異なることを特徴とする請求項2または3記載の配線回路基板。
【請求項5】
前記複数の接続端子部のうちの一の接続端子部の特性インピーダンスが他の接続端子部の特性インピーダンスよりも小さくなるように前記1または複数の開口部が形成されたことを特徴とする1〜4のいずれかに記載の配線回路基板。
【請求項6】
前記複数の配線パターンを覆うとともに前記複数の接続端子部の表面が露出すように前記第1の絶縁層上に形成される第2の絶縁層をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配線回路基板。
【請求項7】
外部回路と電気的に接続可能な配線回路基板の製造方法であって、
導電性の支持基板と絶縁層との積層構造を用意するステップと、
前記絶縁層上に複数の配線パターンを形成するとともに前記複数の配線パターンの一部にそれぞれ前記外部回路と電気的に接続可能な複数の接続端子部を形成するステップと、
前記複数の接続端子部のうちの1または複数の接続端子部に少なくとも部分的に重なるように前記支持基板に1または複数の開口部を形成するステップとを備えたことを特徴とする配線回路基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−235013(P2012−235013A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103608(P2011−103608)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】