説明

配線基板および半導体装置

【課題】半導体素子搭載領域の端部に配置された突起電極から導体配線を素子搭載領域外に引き出すための配線の自由度を向上させる。
【解決手段】可撓性絶縁性の基材3と、基材上に設けられた複数本の導体配線4と、各導体配線上に各々形成された複数個の突起電極5とを備え、電極パッド2を有する半導体素子1を突起電極上に搭載して電極パッドと各突起電極とを接合することにより半導体素子が実装されるように構成され、突起電極は、半導体素子が搭載されるべき素子搭載領域の少なくとも2辺の端部において各導体配線上に配置される。2辺の端部に配置された少なくとも1個の突起電極に対応する導体配線が、素子搭載領域を通過し、当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して素子搭載領域外に引き出されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープキャリア基板のように、柔軟な絶縁性の基材上に導体配線を設けて構成された配線基板、およびそれを用いた半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テープキャリア基板を使用したパッケージモジュールの一種として、COF(Chip On Film)が知られている。COFは、柔軟な絶縁性のテープキャリア基板の上に半導体素子が搭載され、樹脂で封止することにより搭載部が保護された構造を有する。テープキャリア基板は、主たる要素として、絶縁性のフィルム基材とその面上に形成された多数本の導体配線を含む。フィルム基材としては一般的にポリイミドが、導体配線としては銅が使用される。必要に応じて導体配線上には、金属めっき被膜および絶縁樹脂であるソルダーレジストの層が形成される。
【0003】
COFの主要な用途は、液晶パネル等の表示パネル駆動用ドライバーの実装である。その場合、テープキャリア基板上の導体配線は、出力信号用外部端子を形成する第1群と、入力信号用外部端子を形成する第2群に分けて配置され、両群の導体配線間に半導体素子が実装される。テープキャリア基板上の導体配線と半導体素子上の電極パッドは、突起電極を介して接続される。出力信号用外部端子を形成する一方の群の導体配線は、表示パネルの周縁部に形成された電極に接続され、入力信号用外部端子を形成する他方の群の導体配線は、マザー基板の端子に接続される。
【0004】
上述のようなテープキャリア基板を使用したパッケージモジュールの一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された半導体装置について、図7を参照して説明する。図7において、1は半導体素子であり、半導体素子1の上面には、図における上下の辺の端部に、それぞれ複数の電極パッド2が形成されている。可撓性絶縁性の基材3、導体配線4、および突起電極5により配線基板が形成され、この配線基板上に半導体素子1が実装されている。この図では、半導体素子1の上に配線基板が載置された状態に示されており、従って、基材3の下側に導体配線4および突起電極5が位置している。但し、表示の煩雑さを避けるため、基材3を一点鎖線により描き、他の要素が透視された状態に示されている。
【0005】
半導体素子1が載置された素子搭載領域の内部に、インナーリード14による配線が設けられている。インナーリード14により、半導体素子1の一部の電極パッド2どうしが電気的に接続されている。すなわち、半導体素子1と対向した領域にインナーリード14が形成され、半導体素子1の電極パッド2どうしがこのインナーリード14によって、突起電極5を介して電気的に接続される。これにより、半導体素子1の電極どうしを接続するために半導体素子1内に形成される配線数の増加を抑制することができる。
【特許文献1】特開2002−270649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
テープキャリア基板を使用したパッケージモジュールは、例えば液晶表示パネルに用いられる場合、上述のように、図7の素子搭載領域における上下の一方の辺の端部に配置された突起電極5を入力信号用とし、他方の端部に配置された突起電極5を出力信号用として、各導体配線4が、表示パネルおよびマザー基板にそれぞれ接続される。従って、半導体素子1内での電極の配置も、配線基板上でのそのような導体配線4の引き出しの向きに対応する。
【0007】
ところが、半導体素子1内での配線密度は、入力側と出力側で大きく相違する。そのため、半導体素子1の電極パッド2からの引き出し配線のための突起電極5の配置は、半導体素子1内の電極密度に応じて、素子搭載領域の辺によって異ならせることが望ましい。しかし、上述のような導体配線4の引き出しの向きとの対応、および突起電極5の効率的な配置分布を考慮すると、半導体素子1内での電極配置に適合した自由な配線を施すことは困難であった。
【0008】
本発明は、素子搭載領域の端部に配置された突起電極から導体配線を素子搭載領域外に引き出すための、配線の自由度を向上させることが可能な配線基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の配線基板は、可撓性絶縁性の基材と、前記基材上に設けられた複数本の導体配線と、前記各導体配線上に各々形成された複数個の突起電極とを備え、電極パッドを有する半導体素子を前記突起電極上に搭載して前記電極パッドと前記各突起電極とを接合することにより前記半導体素子が実装されるように構成され、前記突起電極は、前記半導体素子が搭載されるべき素子搭載領域の少なくとも2辺の端部において前記各導体配線上に配置される。上記課題を解決するために、前記2辺の端部に配置された少なくとも1個の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し、当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の半導体装置は、可撓性絶縁性の基材、前記基材上に設けられた複数本の導体配線、および前記各導体配線上に各々形成された複数個の突起電極を有する配線基板と、前記配線基板上に搭載され前記各突起電極に電極パッドを接合することにより実装された半導体素子とを備える。前記突起電極は、前記半導体素子が搭載された素子搭載領域の少なくとも2辺の端部において前記各導体配線上に配置される。前記2辺の端部に配置された少なくとも1個の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し、当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の構成によれば、素子搭載領域の2辺の端部に配置された突起電極から、導体配線が素子搭載領域を通過し、当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して素子搭載領域外に引き出されることにより、半導体素子内での電極分布の粗密に起因する導体配線の配置密度のアンバランスが緩和され、効率的な配線を高い自由度をもって構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の配線基板は、前記導体配線が前記素子搭載領域を通過した後に経由する辺の端部において、前記導体配線上に補助突起電極が形成されていることが好ましい。
【0013】
また、前記素子搭載領域の対向する第1および第2の辺の端部に各々複数の前記突起電極が配置され、前記第1および第2の辺に配置された前記突起電極のうちの少なくとも1個に対応する前記導体配線は、前記素子搭載領域を通過し、前記第1および第2の辺とは異なる第3の辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されている構成とすることができる。
【0014】
また、前記素子搭載領域の対向する2辺の端部に各々複数の前記突起電極が配置され、前記2辺に配置された前記突起電極のうちの少なくとも1個に対応する前記導体配線は、前記素子搭載領域を通過し、当該突起電極の配置された辺に対向する他方の辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されている構成とすることができる。
【0015】
また、好ましくは、前記素子搭載領域の4辺の端部以外の内部領域において、前記素子搭載領域を通過する前記導体配線上に内部突起電極が配置される。
【0016】
また、好ましくは、前記素子搭載領域の中央線に対して、前記突起電極が形成された前記導体配線と対称になるように配置されたダミーの導体配線を有する。
【0017】
2個以上の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し、前記素子搭載領域における当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されている構成とすることができる。
【0018】
好ましくは、前記素子搭載領域において前記導体配線が占有する面積比率が30%以上である。
【0019】
また、好ましくは、前記素子搭載領域を通過して前記素子搭載領域外に引き出される前記導体配線以外の前記導体配線における前記素子搭載領域内の端部が、前記突起電極から突出するように、前記突起電極が配置されている。
【0020】
本発明の半導体装置は、前記導体配線が前記素子搭載領域を通過した後に経由する辺の端部において、前記導体配線上に補助突起電極が形成されていることが好ましい。
【0021】
本発明の半導体装置において、前記補助突起電極は、前記電極パッドと電気的に接続されていない構成とすることができる。
【0022】
また、前記半導体素子は、前記補助突起電極と対向する位置に電極バッドを有し、少なくとも一部の前記電極パッドの表面の全面を覆うように絶縁層が形成されている構成とすることができる。
【0023】
あるいは、前記半導体素子は、前記補助突起電極と対向する位置に電極バッドを有さない構成とすることができる。
【0024】
あるいは、前記素子搭載領域の対向する第1および第2の辺の端部に各々複数の前記突起電極が配置され、前記第1の辺の端部に配置された一部の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し前記第2の辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されており、前記第1の辺から前記第2の辺を経由して引き出される前記導体配線、および当該導体配線に隣接し前記第2の辺の端部の前記突起電極から同辺を経由して引き出される前記導体配線にそれぞれ対応する前記電極パッドには、前記半導体素子による信号処理に関わる電気信号が順番に並ぶように割り当てられている構成とすることができる。
【0025】
好ましくは、前記素子搭載領域の4辺の端部以外の内部領域において、前記素子搭載領域を通過する前記導体配線上に内部突起電極が配置される。
【0026】
あるいは、前記素子搭載領域の中央線に対して、前記突起電極が形成された前記導体配線と対称になるように配置されたダミーの導体配線を有する構成とする。
【0027】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体装置を示す平面図である。この図において、1は半導体素子であり、半導体素子1の上面には、図における上下の辺の端部に、それぞれ複数の電極パッド2が形成されている。可撓性絶縁性の基材3、導体配線4、および突起電極5により配線基板が形成され、この配線基板上に半導体素子1が実装されている。この図では、半導体素子1の上に配線基板が載置された状態に示されており、従って、基材3の下側に導体配線4および突起電極5が位置している。但し、表示の煩雑さを避けるため、基材3を一点鎖線により描き、他の要素が透視された状態に示されている。他の実施の形態の図も同様である。
【0029】
配線基板の基材3上に、複数本の導体配線4が整列して設けられている。この実施の形態では、複数の導体配線4は、図の上側の群と、下側の群に分割され、間隔を設けて配置されている。上側および下側の群の導体配線4の内側端部に、それぞれ突起電極5が設けられている。基材3としては、例えばポリイミドを用い、導体配線4および突起電極5としては、例えば銅を用いることができる。ポリイミドからなる基材3の厚さは、例えば40μm程度、導体配線4の厚さは、例えば8μm程度である。導体配線4における素子搭載領域内の端部は、突起電極5から突出している。このように突起電極5を配置することにより、導体配線4の端部に対する位置あわせが容易で、安定した接合状態を得ることができる。
【0030】
半導体素子1の電極パッド2と、配線基板の突起電極5とは、互いに対向するように配置されている。すなわち突起電極5は、半導体素子1が搭載されるべき素子搭載領域の2辺の端部において各導体配線3上に配置されている。配線基板上に半導体素子1を搭載し、各突起電極5と電極パッド2を接合することにより半導体素子1が実装されている。なお、図示は省略されているが、半導体素子1と基材3との間には封止樹脂が充填される。
【0031】
さらに、素子搭載領域の2辺の端部に配置された突起電極5の群のうち、上側の端部に配置された3個の突起電極5aに対応する導体配線4aは、1本の導体配線6に結合されて素子搭載領域を通過し、突起電極5aが配置された辺とは異なる右辺を経由して、素子搭載領域外に引き出されている。この様にして素子搭載領域外に導体配線4を引き出す構成は、1個の突起電極5に対して適用しても、複数の突起電極5に対して適用してもよい。導体配線6が素子搭載領域を通過した後に経由する右辺の端部においては、導体配線6上に補助突起電極7が形成されている。補助突起電極7は、後述する3種の態様のいずれかにより、半導体素子と接合されている。
【0032】
以上のように突起電極5からの導体配線4を素子搭載領域外に導出する配線構造を用いることにより、半導体素子内での電極分布の粗密に起因する導体配線の配置密度のアンバランスを緩和して、効率的な配線を自由に構成することが可能となる。
【0033】
また、導体配線6が素子搭載領域を通過した後に経由する辺の端部において、導体配線6上に補助突起電極7が配置されることにより、基材3に対する半導体素子1の接合強度が均一になる。さらに、半導体素子1を導体配線6から離間させた状態を確実に維持する効果が得られる。
【0034】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における半導体装置を示す平面図である。この実施の形態においても図1の場合と同様に、素子搭載領域の端部に配置された突起電極5bに対応する導体配線4bが、素子搭載領域を通過し右辺を経由して、素子搭載領域外に引き出されている。また、導体配線4bが素子搭載領域を通過した後に経由する右辺の端部において、導体配線4b上には、補助突起電極7が形成されている。但し、本実施の形態においては、1本の導体配線4bが、突起電極5bおよび補助突起電極7と1対1に対応している。
【0035】
また、突起電極5cに対応する導体配線4cには、素子搭載領域の4辺の端部以外の内部領域において、内部突起電極8が配置されている。内部突起電極8は、補助突起電極7と同様に、半導体素子1の接合強度を増大させ、内部領域において導体配線4cから半導体素子1の対向面を離間させた状態を確実に維持するために設けられる。
【0036】
左辺に示されるように、補助突起電極が形成されていない導体配線4dが引き出される構成とすることもできる。
【0037】
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における半導体装置の一例を示す平面図である。本実施の形態においては、素子搭載領域の対向する2辺の端部に各々、複数の突起電極5が配置されている。2辺に配置された一群の突起電極5のうち、上辺に配置された突起電極5dに対応する導体配線4eは、素子搭載領域を通過し、当該突起電極5dの配置された辺の他方の辺である下辺を経由して、素子搭載領域外に引き出されている。
【0038】
このように配線することにより、例えば液晶パネルの駆動に用いる半導体素子を実装した半導体装置の場合には、半導体素子1内の電極分布密度の粗密による影響を緩和して、導体配線4の配置密度のアンバランスを緩和する効果が大きい。また、補助突起電極7の配置により半導体素子1の接合強度を向上させる効果も大きい。
【0039】
図4は、本実施の形態の他の適用例を示す平面図である。図3の例と同様、素子搭載領域の対向する上下の辺の端部に各々複数の突起電極5が配置され、上辺の端部に配置された一部の突起電極5eに対応する導体配線4fが、素子搭載領域を通過し下辺を経由して素子搭載領域外に引き出されている。上辺から下辺を経由して引き出される導体配線4fと、導体配線4fに隣接し下辺の端部に配置された突起電極5に対応する導体配線4については、それぞれ対応する電極パッド2に対して、半導体素子1による信号処理に関わる電気信号が、図中のa〜iのように順番に並べて割当てられる。
【0040】
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4における半導体装置を示す平面図である。図5において、導体配線4gおよび補助突起電極7は、上述の実施の形態と同様、下辺の群の突起電極5fから、右辺を経由して素子搭載領域外へ引き出され、配線の自由度を高める要素として用いられている。また、導体配線4hも、補助突起電極は形成されていないが同様である。
【0041】
一方、突起電極5が全く形成されていないダミー導体配線9a〜9fが、素子搭載領域の左辺および中央部に配置されている。ダミー導体配線9a〜9fは、素子搭載領域の中央線Cv、Chに対して、突起電極5が形成された導体配線4と対称になるように配置されている。
【0042】
ダミー導体配線9a〜9fは、次のような機能を有する。すなわち、図示は省略されているが、半導体素子1と基材3の間に封止樹脂が充填される際の熱履歴に起因する、封止樹脂による封止時の熱応力を分散させることである。ポリイミドからなる基材3の厚さが40μm程度と薄いので、熱応力に対して歪みを発生し易い。従って、基材3上の導体配線4の分布が不均一であると、不均一な歪みを発生し、突起電極5との接合や、表示パネルやマザー基板との接続に問題を生じる。従って、ダミー導体配線9a〜9fにより、基材3上の配線分布を均一化してストレスのバランスをとり、不均一な歪みを緩和することにより、そのような問題を解消する作用を得ている。
【0043】
配線基板の剛性を十分に確保して熱応力によるストレスを緩和するために、素子搭載領域において導体配線4及びダミー導体配線9が占有する面積比率が30%以上になるように導体配線4及びダミー導体配線9を配置することが望ましい。
【0044】
(実施の形態5)
図6は、本発明の実施の形態5における半導体装置の要部を示す断面図である。図6において、10は、絶縁層である。この図には、半導体素子1の電極パッド2と補助突起電極7との接合関係について、3種類の状態11〜13が示されている。
【0045】
状態11においては、補助突起電極7に対向する位置に電極パッド2が設けられているが、電極パッド2は絶縁層10で覆われている。従って、補助突起電極7は半導体素子1における電気信号の送受には寄与しない。状態12においては、補助突起電極7と電極パッド2が接続されている。従って、補助突起電極7は半導体素子1における電気信号の送受には寄与する。状態13においては、補助突起電極7に対向する位置に電極パッドが設けられていない。
【0046】
以上のとおり、状態11,13においては、補助突起電極7が電極パッドと電気的に接続されていないので、電気信号の送受には関係がないが、補助突起電極7を配置することは、隣接した突起電極のピッチの間隔を等ピッチにするなどの調整を容易にして一つの突起電極にかかる接合時のストレスを軽減することができ、また、半導体素子1を導体配線4から離間させた状態を安定して保持するために効果的である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明によれば、配線基板上の導体配線を、搭載される半導体素子に適合させて、効率的な配線を高い自由度をもって配置することができ、表示パネル駆動用ドライバー用のパッケージモジュール等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態1における配線基板の構造を示す平面図
【図2】本発明の実施の形態2における配線基板の構造を示す平面図
【図3】本発明の実施の形態3における配線基板の構造を示す平面図
【図4】同実施の形態における配線基板の別の構造を示す平面図
【図5】本発明の実施の形態4における配線基板の構造を示す平面図
【図6】本発明の実施の形態における半導体装置の構造を示す断面図
【図7】従来例の配線基板の構造を示す平面図
【符号の説明】
【0049】
1 半導体素子
2 電極パッド
3 絶縁性基材
4、4a〜4h、6 導体配線
5、5a〜5f 突起電極
7 補助突起電極
8 内部突起電極
9 ダミー導体配線
10 絶縁層
11〜13 状態
14 インナーリード


【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性絶縁性の基材と、前記基材上に設けられた複数本の導体配線と、前記各導体配線上に各々形成された複数個の突起電極とを備え、電極パッドを有する半導体素子を前記突起電極上に搭載して前記電極パッドと前記各突起電極とを接合することにより前記半導体素子が実装されるように構成され、前記突起電極は、前記半導体素子が搭載されるべき素子搭載領域の少なくとも2辺の端部において前記各導体配線上に配置された配線基板において、
前記2辺の端部に配置された少なくとも1個の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し、当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されていることを特徴とする配線基板。
【請求項2】
前記導体配線が前記素子搭載領域を通過した後に経由する辺の端部において、前記導体配線上に補助突起電極が形成されている請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
前記素子搭載領域の対向する第1および第2の辺の端部に各々複数の前記突起電極が配置され、前記第1および第2の辺に配置された前記突起電極のうちの少なくとも1個に対応する前記導体配線は、前記素子搭載領域を通過し、前記第1および第2の辺とは異なる第3の辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されている請求項1または2に記載の配線基板。
【請求項4】
前記素子搭載領域の対向する2辺の端部に各々複数の前記突起電極が配置され、前記2辺に配置された前記突起電極のうちの少なくとも1個に対応する前記導体配線は、前記素子搭載領域を通過し、当該突起電極の配置された辺に対向する他方の辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されている請求項1または2に記載の配線基板。
【請求項5】
前記素子搭載領域の4辺の端部以外の内部領域において、前記素子搭載領域を通過する前記導体配線上に内部突起電極が配置された請求項1〜4のいずれか1項に記載の配線基板。
【請求項6】
前記素子搭載領域の中央線に対して、前記突起電極が形成された前記導体配線と対称になるように配置されたダミーの導体配線を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の配線基板。
【請求項7】
2個以上の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し、前記素子搭載領域における当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の配線基板。
【請求項8】
前記素子搭載領域において前記導体配線が占有する面積比率が30%以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の配線基板。
【請求項9】
前記素子搭載領域を通過して前記素子搭載領域外に引き出される前記導体配線以外の前記導体配線における前記素子搭載領域内の端部が、前記突起電極から突出するように、前記突起電極が配置されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の配線基板。
【請求項10】
可撓性絶縁性の基材、前記基材上に設けられた複数本の導体配線、および前記各導体配線上に各々形成された複数個の突起電極を有する配線基板と、
前記配線基板上に搭載され前記各突起電極に電極パッドを接合することにより実装された半導体素子とを備え、
前記突起電極は、前記半導体素子が搭載された素子搭載領域の少なくとも2辺の端部において前記各導体配線上に配置された半導体装置において、
前記2辺の端部に配置された少なくとも1個の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し、当該突起電極が配置された辺とは異なる辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
前記導体配線が前記素子搭載領域を通過した後に経由する辺の端部において、前記導体配線上に補助突起電極が形成されている請求項10に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記補助突起電極は、前記電極パッドと電気的に接続されていない請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記半導体素子は、前記補助突起電極と対向する位置に電極バッドを有し、少なくとも一部の前記電極パッドの表面の全面を覆うように絶縁層が形成されている請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記半導体素子は、前記補助突起電極と対向する位置に電極バッドを有さない請求項12に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記素子搭載領域の対向する第1および第2の辺の端部に各々複数の前記突起電極が配置され、前記第1の辺の端部に配置された一部の前記突起電極に対応する前記導体配線が、前記素子搭載領域を通過し前記第2の辺を経由して前記素子搭載領域外に引き出されており、
前記第1の辺から前記第2の辺を経由して引き出される前記導体配線、および当該導体配線に隣接し前記第2の辺の端部の前記突起電極から同辺を経由して引き出される前記導体配線にそれぞれ対応する前記電極パッドには、前記半導体素子による信号処理に関わる電気信号が順番に並ぶように割り当てられている請求項10に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記素子搭載領域の4辺の端部以外の内部領域において、前記素子搭載領域を通過する前記導体配線上に内部突起電極が配置された請求項10〜15のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記素子搭載領域の中央線に対して、前記突起電極が形成された前記導体配線と対称になるように配置されたダミーの導体配線を有する請求項10〜16のいずれか1項に記載の半導体装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−332544(P2006−332544A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−157737(P2005−157737)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】