説明

配線板の製造方法及び配線板

【課題】設計自由度の向上を図ることが可能な配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】配線板の製造方法は、第1の基板と第2の基板とを接着する接着工程S10と、相互に接着された第1の基板と第2の基板に配線を一括して形成する配線形成工程S20〜S70と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の基板からなる複合基板を備えた配線板の製造方法及び配線板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リジッドプリント配線板と電子部品とをフレキシブルプリント配線板を介して接続する接続構造が知られている(例えば、特許文献1(段落0002及び図3)参照)。
【0003】
この接続構造では、リジッドプリント配線板の第一端子面に、フレキシブル配線基板の一方端子面を対面させて接合することで、リジッドプリント配線板とフレキシブル配線板とを接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−87427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の技術では、フレキシブルプリント配線板及びリジッドプリント配線板に配線をそれぞれ形成した後に、フレキシブルプリント配線板とリジッドプリント配線板とを位置合わせするので、接続部分において端子の幅や端子間のピッチを広めに設定しておく必要がある。そのため、リジッドプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の設計上の自由度が大きく制限されるという問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、設計自由度の向上を図ることが可能な配線板の製造方法及び配線板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る配線板の製造方法は、第1の基板と第2の基板とを接着する接着工程と、相互に接着された前記第1の基板と前記第2の基板に配線を一括して形成する配線形成工程と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記発明において、前記接着工程は、前記第1の基板の一部と前記第2の基板の一部とを、接着層を介して積層することを含み、前記配線形成工程は、前記第1の基板の主面と前記第2の基板の主面に加えて、前記第1の基板と前記第2の基板の間に形成された段差部にも配線を一括して形成することを含んでもよい。
【0009】
上記発明において、前記接着工程は、前記接着層の主面の一部を前記第1の基板と前記第2の基板との間から露出させて、前記段差部を階段状に形成することを含んでもよい。
【0010】
上記発明において、前記配線形成工程は、前記第1の基板及び前記第2の基板に薄膜導電層を形成する工程と、前記薄膜導電層の上にレジストパターンを形成する工程と、前記薄膜導電層において前記レジストパターンから露出した部分の上にめっき層を形成する工程と、前記薄膜導電層から前記レジストパターンを剥離する工程と、前記薄膜導電層において前記めっき層から露出した部分をエッチングする工程と、を含んでもよい。
【0011】
上記発明において、前記配線板の製造方法は、前記配線板における前記第1の基板上の領域に実装された表示デバイスを駆動させる駆動デバイスを、前記配線板における前記第2の基板上の領域に実装する実装工程をさらに備えてもよい。
【0012】
本発明に係る配線板は、第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを接着する接着層と、を有する複合基板と、前記複合基板に形成された配線と、を備えており、前記配線は、前記第1の基板に形成された第1の配線と、前記第2の基板に形成された第2の配線と、を含み、前記第1の配線と前記第2の配線とが一体的に形成されていることを特徴とする。
【0013】
上記発明において、前記第1の基板の一部と前記第2の基板の一部とは、前記接着層を介して相互に積層され、前記第1の基板と前記第2の基板との間に段差部が形成され、前記配線は、前記段差部に形成された第3の配線を含み、前記第1の配線、前記第2の配線、及び前記第3の配線は一体的に形成されていてもよい。
【0014】
上記発明において、前記第1の配線の幅と、前記第2の配線の幅と、前記第3の配線の幅と、が実質的に同一であってもよい。
【0015】
上記発明において、前記接着層の主面の一部は、前記第1の基板と前記第2の基板との間から露出しており、前記段差部は階段状に形成されていてもよい。
【0016】
上記発明において、前記配線板は、前記配線板において前記第1の基板上の領域に実装された表示デバイスと、前記配線板において前記第2の基板上の領域に実装され、前記表示デバイスを駆動させる駆動デバイスと、を備えてもよい。
【0017】
なお、「基板」は、配線が形成される基板(基材)そのものを指すのに対し、「配線板」は、配線が形成された基板全体を指す。また、「基板」には、リジッドな基板のみならずフレキシブルな基板も含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、第1及び第2の基板に配線を一括して形成するので、配線板の設計自由度の向上を図ることができる。
【0019】
また、本発明によれば、複合基板上の第1の配線と第2の配線とが一体的に形成されているので、配線板の設計自由度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の実施形態における配線板の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1のII部の拡大平面図である。
【図3】図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態における配線板の第1変形例を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態における配線板の第2変形例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態における配線板の製造方法を示すフローチャートである。
【図7A】図7Aは、図6のステップS10〜S30を示す断面図である。
【図7B】図7Bは、図6のステップS40〜S70を示す断面図である。
【図8】図8は、図6のステップS10の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1〜図3は本実施形態における配線板を示す図である。
【0023】
本実施形態における配線板1は、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型パソコン等の携帯型情報処理端末装置、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等に組み込まれる液晶モジュールである。この配線板1は、図1に示すように、複合基板10と、当該複合基板10上に形成された配線40と、を備えている。
【0024】
複合基板10は、図1〜図3に示すように、液晶パネル51が実装されるリジッドな第1の基板11と、小型な機器内への複雑な組み込みを可能とするためのフレキシブルな第2の基板12と、を有しており、これらの基板11,12は接着層20を介して相互に接着されている。
【0025】
第1の基板11は、例えば、ガラス基板、セラミック基板、又はシリコン基板等の寸法精度に優れたリジッド基板である。一方、第2の基板12は、例えばポリイミド(PI)、液晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエステル(PE)等の樹脂材料から構成されるフィルム状或いはシート状のフレキシブル基板である。
【0026】
なお、第1の基板をフレキシブルな基板で構成し、第2の基板をリジッドな基板で構成してもよい。或いは、第1及び第2の基板の両方を、フレキシブル基板若しくはリジッド基板で構成してもよい。また、複合基板10を構成する基板の数は特に限定されず、3枚以上の基板で複合基板を構成してもよい。
【0027】
接着層20は、図3に示すように、第1の基板11の下面112の端部と、第2の基板12の上面121の端部との間に介在しており、第1の基板11と第2の基板12とを接着している。この接着層20は、例えば、熱硬化性接着剤や紫外線硬化型接着剤等の接着剤を硬化させることで形成されている。
【0028】
なお、図1〜図3に示す例では、第2の基板12の上に第1の基板11が積層されているが、特にこれに限定されない。例えば、第1の基板11の端部の上に第2の基板12の端部を、接着層20を介して積層してもよい。また、例えば、第1の基板11の端部を2枚の第2の基板12の端部で挟んでもよい。
【0029】
本実施形態では、上記のように2枚の基板11,12の端部を相互に積層して接着しているので、これらの基板11,12の間に段差部30が形成されている。この段差部30では、図3に示すように、第1の基板11の端面113が露出していると共に接着層20の端面201が露出している。
【0030】
また、本実施形態では、2枚の基板11,12から構成される複合基板10の上面の全領域に亘って、配線40が一体的に形成されている。この配線40は、図2及び図3に示すように、第1の配線41、第2の配線42、及び第3の配線43から構成されている。
【0031】
第1の配線41は、例えば銅(Cu)から構成される導体配線パターンであり、図2及び図3に示すように、第1の基板11の上面111に形成されている。なお、図3に示す例では、第1の基板11の上面111のみに第1の配線41が形成されているが、特にこれに限定されず、第1の基板11の下面112に配線を形成してもよい。
【0032】
配線板1において第1の基板11と第1の配線41とから構成される第1の領域70は、配線板1においてリジッド配線板として機能する部分である。図1に示すように、この第1の領域70上には液晶パネル51が実装されており、第1の配線41はこの液晶パネル51に電気的に接続されている。なお、本実施形態における液晶パネル51が、本発明における表示デバイスの一例に相当する。
【0033】
第2の配線42も例えば銅(Cu)から構成される導体配線パターンであり、図2及び図3に示すように、第2の基板12の上面121に形成されている。また、図1に示すように、この第2の配線42の端部には、配線板1を外部の電子回路と接続するための端子44が形成されている。なお、図3に示す例では、第2の基板12の上面121のみに第2の配線42を形成しているが、特にこれに限定されない。例えば、第2の基板12の両面に配線を形成してもよい。
【0034】
配線板1において第2の基板12と第2の配線42とから構成される第2の領域80は、配線板1においてフレキシブル配線板として機能する部分である。図1に示すように、この第2の領域80上には、液晶パネル51を駆動させるためのドライバIC52や、抵抗やコンデンサ等のドライバIC52以外の電子部品53が実装されており、第2の配線42はこうしたドライバIC52や電子部品53に電気的に接続されている。本実施形態におけるドライバIC52が、本発明における駆動デバイスの一例に相当する。なお、従来の液晶モジュールのように、ドライバIC52を第1の領域70上に実装してもよい。
【0035】
第3の配線43も例えば銅(Cu)から構成される導体配線パターンであり、図2及び図3に示すように、第1の基板11と第2の基板12の間の段差部30に形成されており、具体的には第1の基板11の端面113と接着層20の端面201に形成されている。この第3の配線43は、上述の第1の配線41と第2の配線42とを電気的に接続している。
【0036】
本実施形態では、後述するように、第1〜第3の配線41〜43が同一の工程で形成されているので、配線40を構成する第1〜第3の配線41〜43が一体的に形成されている。そのため、本実施形態では、図2に示すように、第1の配線41の幅(w)と、第2の配線42の幅(w)と、第3の配線43の幅(w)とが実質的に同一(w=w=w)となっている。
【0037】
以上のように、本実施形態では、接着層20を介して第1の基板11と第2の基板12を接着することで複合基板10が形成され、当該複合基板10の上に第1〜第3の配線41〜43が一体的に形成されている。このため、リジッド配線板とフレキシブル配線板との位置合わせが不要となり、配線等を広めに設定する必要がなくなるので、配線板1の設計の自由度が向上する。
【0038】
図4は本実施形態における配線板の第1変形例を示す図であり、第1の基板11と第2の基板12の接着部分の拡大断面図である。
【0039】
図4に示すように、接着層20を第1の基板11と第2の基板12の間からはみ出させて、接着層20の端面201のみならず主面202の一部も露出させることで、段差部30Bを階段状に形成してもよい。これにより、段差部30Bにおける個々の段差が低くなるので、第3の配線43の厚さの安定化を図ることができる。
【0040】
図5は本実施形態における配線板の第2変形例を示す図であり、第1の基板11と第2の基板12の接着部分の拡大断面図である。
【0041】
図5に示すように、第3の配線43に代えて、第1の基板11上の第1の配線41と第2の基板12上の第2の配線42とを、スルーホール60を介して電気的に接続してもよい。なお、同図に示すように、本例では、第2の配線42を第2の基板12の両面に形成する。
【0042】
この場合には、第1の基板11と第2の基板12とを接着層20を介して接着した後に、先ず当該接着部分にドリル加工やレーザ加工によって貫通孔を形成する。次いで、スパッタリング、蒸着、或いは無電解めっきによって当該貫通孔の内壁面に薄膜導電層を成膜することで、スルーホール60を形成する。
【0043】
次に、本実施形態における配線板1の製造方法について、図6〜図8を参照しながら説明する。以下に説明するように、本実施形態ではセミアディティブ法によって配線40を形成する。
【0044】
図6は本実施形態における配線板の製造方法を示すフローチャート、図7A及び図7Bは図6の各ステップを示す図、図8は図6のステップS10の変形例を示す図である。なお、本実施形態の製造方法を理解し易くするために、図7Bの(d)〜(g)に示す配線40のパターンは、上述の図3に示した配線40のパターンと相違している。
【0045】
先ず、図6のステップS10において、図7Aの(a)に示すように、第1の基板11の端部と第2の基板12の端部との間に接着層20を挟んで、第1の基板11と第2の基板12とを接着することで、複合基板10を形成する。
【0046】
具体的には、例えば、第2の基板12の端部に熱硬化性接着剤21を塗布し、その上に第1の基板11の端部を重ね合わせた後に、当該接着剤21を加熱して硬化させることで、第1の基板11と第2の基板12とを接着する接着層20を形成する。この際、段差部30をできるだけ低くするために、接着剤21を薄く塗布することが好ましい。なお、液晶パネル51は、第1の基板11に予め実装されていてもよいし、ドライバIC52や電子部品53と共に、配線40を形成した後に実装してもよい。
【0047】
また、このステップS10において、図8に示すように、第1の基板11を構成することとなる大判のガラス板15を加工することで、多数の複合基板10を同時に作ってもよい。
【0048】
具体的には、大判のガラス板15に多数の窓部16を形成し、この窓部16を塞ぐように第2の基板12をガラス板15に貼り付け、同図中の一点鎖線で示される範囲17でそれぞれ切断することで、第1の基板11と第2の基板12とからなる複合基板10を同時に多数得ることができる。
【0049】
図6に戻り、ステップS20において、図7Aの(b)に示すように、スパッタリング、蒸着、或いは無電解めっきによって、複合基板10の表面に薄膜導電層401を成膜する。この際、第1の基板11の上面111や第2の基板12の上面121のみならず、段差部30にも薄膜導電層401が形成される。この薄膜導電層401は、後述のステップS50のめっき工程において給電層(シード層)として機能する。薄膜導電層401としては、例えば、ニッケル(Ni)又はニッケル−クロム(Ni−Cr)からなる層を例示することができる。
【0050】
次いで、図6のステップS30において、第1の基板11の上面111、段差部30、及び第2の基板12の上面121を、感光性のドライフィルムレジストでラミネートして、図7Aの(c)に示すように、ステップS20で形成した薄膜導電層401の上にレジスト層405を形成する。この際、段差部30とレジスト層405との間に気泡が形成されるのを防止するために、減圧雰囲気の下でドライフィルムレジストをラミネートすることが好ましい。
【0051】
次いで、図6のステップS40において、図7Bの(d)に示すように、回路パターニング用のマスクを介して、レジスト層405を紫外線で露光する。レジスト層405を露光したら、現像液を用いて当該レジスト層405を現像することで、配線40の回路パターンに対応したパターンがレジスト層405に形成される。なお、本実施形態において、配線40の回路パターンに対応したパターンが形成されたレジスト層405が、本発明におけるレジストパターンの一例に相当する。
【0052】
次いで、図6のステップS50において、図7Bの(e)に示すように、薄膜導電層401の端部から給電して電解銅めっき処理を行うことで、薄膜導電層401においてレジスト層405から露出している部分に、銅(Cu)めっき層402を形成する。
【0053】
次いで、図6のステップS60において、図7Bの(f)に示すように、レジスト剥離液によってレジスト層405を膨潤させて軟化させた後に、当該レジスト層405を薄膜導電層401から除去する。レジスト剥離液としては、例えば、水酸化アルカリ(水酸化ナトリウムや水酸化カリウム)又はアミン系剥離液等を例示することができる。
【0054】
次いで、図6のステップS70において、図7Bの(g)に示すように、薄膜導電層401において銅めっき層402から露出した部分を、選択エッチングによって化学的に除去する。これにより、薄膜導電層401と銅めっき層402とから構成される配線40が形成される。
【0055】
以上のように、本実施形態では、第1の基板11と第2の基板12とを接着した後に、当該複合基板10において段差部30を含めた全領域に亘って、第1〜第3の配線41〜43を一括して形成する。このため、リジッド配線板とフレキシブル配線板との位置合わせが不要となり、配線等を広めに設定する必要がなくなるので、配線板1の設計の自由度が向上する。
【0056】
また、従来の液晶モジュールでは、ガラス基板上にITO(Indium Tin Oxide)回路を形成し、このITO回路上にフレキシブル配線板をACF(Anisotropic Conductive Film connection)接続する。これに対し、本実施形態では、配線40を構成する第1〜第3の配線41〜43を一括して形成するので、第1の基板11上のITO回路や基板11,12間のACF接続が不要となる。このため、配線板1のコスト低減及び接続信頼性の向上を図ることができる。
【0057】
また、液晶パネル51の解像度向上と機器の小型化に伴って、ドライバIC52の周囲では非常に狭ピッチ(例えば40μm以下)な配線が要求される。これに対し、サブトラクティブ法ではフレキシブル配線板の配線の狭ピッチ化は困難であるが、本実施形態では、上述のようにセミアディティブ法を採用しているため、第2の基板12上の第2の配線42も狭ピッチ化に対応することが可能となっている。特に、本実施形態では、フレキシブル配線板として機能する第2の領域80上にドライバICを実装することさえ可能となっている。
【0058】
また、一般的に、サブトラクティブ法では、配線をエッチングによって形成するので配線の断面形状が台形(いわゆるサイドエッチ)になるのに対し、セミアディティブ法では、配線をめっきによって形成するので配線の断面形状が矩形になる。本実施形態では、セミアディティブ法によって配線40を形成するので、サブトラクティブ法よりも配線40の上面の面積を広く確保することができる。このため、ドライブIC52や電子部品53を第2の基板12上にACF実装する場合に、配線40の微細化を促進しても十分な接続信頼性を確保することができる。
【0059】
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0060】
例えば、上述の実施形態では、第1の基板11と第2の基板12をそれらの端部で接着層20を介して積層することで相互に接着したが、特にこれに限定されない。例えば、第1の基板11の端面と第2の基板12の端面とを接着層20を介して突き合わせることで、第1の基板11と第2の基板12とを接着してもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…配線板
10…複合基板
11…第1の基板
12…第2の基板
20…接着層
30,30B…段差部
40…配線
401…薄膜導電層
402…銅めっき層
405…レジスト層
41…第1の配線
42…第2の配線
43…第3の配線
51…液晶パネル
52…ドライバIC
70…第1の領域
80…第2の領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板と第2の基板とを接着する接着工程と、
相互に接着された前記第1の基板と前記第2の基板に配線を一括して形成する配線形成工程と、を備えたことを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配線板の製造方法であって、
前記接着工程は、前記第1の基板の一部と前記第2の基板の一部とを、接着層を介して積層することを含み、
前記配線形成工程は、前記第1の基板の主面と前記第2の基板の主面に加えて、前記第1の基板と前記第2の基板の間に形成された段差部にも配線を一括して形成することを含むことを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の配線板の製造方法であって、
前記接着工程は、前記接着層の主面の一部を前記第1の基板と前記第2の基板との間から露出させて、前記段差部を階段状に形成することを含むことを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の配線板の製造方法であって、
前記配線形成工程は、
前記第1の基板及び前記第2の基板に薄膜導電層を形成する工程と、
前記薄膜導電層の上にレジストパターンを形成する工程と、
前記薄膜導電層において前記レジストパターンから露出した部分の上にめっき層を形成する工程と、
前記薄膜導電層から前記レジストパターンを剥離する工程と、
前記薄膜導電層において前記めっき層から露出した部分をエッチングする工程と、を含むことを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の配線板の製造方法であって、
前記配線板における前記第1の基板上の領域に実装された表示デバイスを駆動させる駆動デバイスを、前記配線板における前記第2の基板上の領域に実装する実装工程をさらに備えたことを特徴とする配線板の製造方法。
【請求項6】
第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを接着する接着層と、を有する複合基板と、
前記複合基板に形成された配線と、を備えており、
前記配線は、
前記第1の基板に形成された第1の配線と、
前記第2の基板に形成された第2の配線と、を含み、
前記第1の配線と前記第2の配線とが一体的に形成されていることを特徴とする配線板。
【請求項7】
請求項6に記載の配線板であって、
前記第1の基板の一部と前記第2の基板の一部とは、前記接着層を介して相互に積層され、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に段差部が形成され、
前記配線は、前記段差部に形成された第3の配線を含み、
前記第1の配線、前記第2の配線、及び前記第3の配線は一体的に形成されていることを特徴とする配線板。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の配線板であって、
前記第1の配線の幅と、前記第2の配線の幅と、前記第3の配線の幅と、が実質的に同一であることを特徴とする配線板。
【請求項9】
請求項6〜8の何れかに記載の配線板であって、
前記接着層の主面の一部は、前記第1の基板と前記第2の基板との間から露出しており、
前記段差部は階段状に形成されていることを特徴とする配線板。
【請求項10】
請求項6〜9の何れかに記載の配線板であって、
前記配線板において前記第1の基板上の領域に実装された表示デバイスと、
前記配線板において前記第2の基板上の領域に実装され、前記表示デバイスを駆動させる駆動デバイスと、を備えたことを特徴とする配線板。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−59923(P2012−59923A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201808(P2010−201808)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】