重量式充填装置
【課題】計量精度が高く、かつ充填時間を短縮できる重量式充填装置を提供する。
【解決手段】一次充填装置2が、目標重量よりも少ない一次充填重量の物品を計量ホッパ10に充填する。計量ホッパ10に供給された物品の実際の重量と目標重量との差を二次充填重量として二次充填装置18が、物品を計量ホッパ10に充填する。二次充填装置18は、計量コンベヤ20の上方から移動中のベルトに、物品を直進フィーダ24が供給する。ベルト上に二次充填重量の物品が貯留されて直進フィーダ24からの物品供給が停止されたとき、ベルトの移動速度を物品供給時の速度よりも高速にする。
【解決手段】一次充填装置2が、目標重量よりも少ない一次充填重量の物品を計量ホッパ10に充填する。計量ホッパ10に供給された物品の実際の重量と目標重量との差を二次充填重量として二次充填装置18が、物品を計量ホッパ10に充填する。二次充填装置18は、計量コンベヤ20の上方から移動中のベルトに、物品を直進フィーダ24が供給する。ベルト上に二次充填重量の物品が貯留されて直進フィーダ24からの物品供給が停止されたとき、ベルトの移動速度を物品供給時の速度よりも高速にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定重量の物品を例えば容器等の物品収容手段に充填する重量式充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
重量式充填装置は、物品を短時間のうちに所定重量だけ容器に充填するために使用されている。一般的な重量式充填装置の第1の例では、溜ホッパと計量ホッパとが使用される。溜ホッパは、その内部に物品が収容され、開口度が調整可能なゲートを備えている。溜ホッパの下方に、計量ホッパが設けられている。当初には溜ホッパのゲートの開口度を大きくして、大きな流量で物品を計量ホッパに充填し、計量ホッパでの計量値が、目標重量より幾分小さく設定した一次充填重量に到達したとき、ゲートの開口度を小さくして、小さな流量で物品を計量ホッパに充填し、落差量を見込んで一次充填重量よりも大きく、目標重量よりも小さく設定した二次充填重量に計量ホッパでの計量値が到達すると、ゲートを閉じる。ゲートを閉じた後に、落差量の物品が計量ホッパに落下するので、計量ホッパ内には目標重量の物品が充填される。その後、計量ホッパの下方にある容器に目標重量の物品が充填される。
【0003】
この第1の例では、計量ホッパに1つの溜ホッパから流量を変化させて物品を供給しているので、充填に時間を要する。この点を改善したものとして、例えば、次のような第2の例もある。物品を体積供給可能な一次充填用ホッパと、小さな流量で物品を供給可能な二次充填用ホッパとが並べて設けられている。一次充填ホッパの下方から二次充填ホッパまでに容器を搬送可能にコンベヤを設け、二次充填ホッパの下方のコンベヤを計量コンベヤとする。一次充填ホッパの下方に通常のコンベヤによって容器を送り込み、一次充填ホッパによって容器に体積供給を行った後、二次充填ホッパの下方に配置された計量コンベヤに容器が送り込まれる。軽量コンベヤでは、一次充填された重量が計量され、この計量値と目標重量値との差及び落差量を見込んで二次充填重量が決定され、二次充填ホッパから物品が容器に充填される。
【0004】
この第2の例では、二次充填が行われている際に、別の容器に対して一次充填を行うことができるので、充填時間を短縮することができる。しかし、計量コンベヤには、一次充填された容器が乗り込むので、計量コンベヤでの計量値に振動が生じ、その収束を待たないと正確な二次充填が行えない。
【0005】
この点を改善したものとして、例えば特開平7−55542号公報には、溜ホッパの下方に計量ホッパを設け、溜ホッパを一次充填用とし、これに加えて、二次充填するために、ロスインウエイト(排出計量)方式の計量装置が設けられている重量式充填装置が開示されている。この充填装置では、ほぼ一次充填重量(目標重量よりも幾分小さい重量)の物品が計量ホッパに溜ホッパから充填される。溜ホッパのゲートを閉じた後に、計量ホッパで計量が行われ、実際の計量値と目標重量との差が求められ、これをロスインウエイト方式の計量装置の二次充填重量とする。計量ホッパとロスインウエイト方式の計量装置とから容器に物品が供給される。この方式は、二次充填装置をロスインウエイト方式の計量装置としているので、落差量を見込む必要が無い上に、落差量のバラツキによる誤差が発生しにくい。しかも、計量ホッパとロスインウエイト方式の計量装置とから同時に容器に物品を充填するので、充填時間を短くすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第1及び第2の例では、溜ホッパはゲート付きのホッパであり、第1の例では計量ホッパが溜ホッパから物品が充填され、第2の例では容器が溜ホッパから物品が充填される。ホッパや容器は、上部から大量の物品を受け取るため、底の浅い構造となっているので、物品が大きな供給量で供給されると、ホッパまたは容器内において、物品の性質に応じた安息角をとって山形となる。しかし、物品が供給されるごとに、必ずしも一定の高さの一定の形状の山形にならないので、溜ホッパのゲートから物品上面までの落差量を一定に保つことができない。また、山の高さも一定しないので、溜ホッパのゲートからホッパまたは容器内の物品の上面までの距離が或る程度大きくなるように、溜ホッパのゲートと下方のホッパまたは容器との距離を大きくとる必要がある。
【0007】
物品が充填されるホッパや容器内の物品の上面の形状や高さが充填の度に異なれば、毎回落差量が異なり、計量精度を高くすることができない。また、溜ホッパのゲートと下方のホッパまたは容器との距離を大きくとると、物品の供給流量を少なくしても、振動外乱が計量値に発生し、誤差が大きくなる。
【0008】
特開平7−55542号においては、これらの問題は生じない。しかし、物品がブリッジしたり、絡んだりしやすい性質のものであれば、ロスインウエイト方式の計量装置に自然落下方式によって物品を充填するものを使用することができないし、物品が粒体で壊れやすいものであれば、スクリュー式の供給装置をロスインウエイト方式の計量装置に使用することができない。
【0009】
二次充填装置がロスインウエイト計量方式の計量装置であっても、二次充填重量だけ供給されたと判断されて、物品の供給が停止されるまで、物品の供給量の変化は極めて大きく、流れ方が不安定となり、その間に補正不可能なバラツキの大きい物品が容器内に加わる可能性がある。またロスインウエイト方式による二次充填装置では、高精度に充填するためには、一次充填による物品の充填重量が確定しなければ、二次充填重量が決定出来ないので、一次充填の計量値が確定した後でなければ、二次充填を開始することができず、充填時間を短くすることができない。一次充填が完了する前に、或いは一次充填の計量値が確定する前に、二次充填を開始させることも可能であるが、一次充填重量が確定した時点で、二次充填中の物品重量と一次充填重量との合計値が目標重量を超えてはならない。従って、この場合には、一次充填重量を比較的少なめに設定する必要があり、その分だけ、二次充填が長くなるので、確実な充填時間の短縮には至らない。
【0010】
本発明は、計量精度の高い重量式充填装置を提供することを目的とする。また、本発明は、計量精度が高く、かつ充填時間を短縮することができる重量式充填装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による重量式充填装置は、目標重量よりも少ない一次充填重量の物品を物品収容手段に供給する一次充填手段と、前記物品収容手段に供給された前記物品の実際の重量と前記目標重量との差を二次充填重量として前記物品を前記物品収容手段に充填する二次充填手段とを、具備している。前記二次充填手段が、物品を貯留可能でかつ移動する物品貯留面を有し、この物品貯留面上の物品を計量する物品貯留計量手段と、前記物品貯留面の上方から、移動中の前記物品貯留面上に前記物品を供給する供給部を有し、この供給部から前記物品貯留面上の異なる位置に前記物品を供給するように、移動している前記物品貯留計量手段に対して固定されている物品供給手段と、前記物品貯留面上に前記二次充填重量の前記物品が貯留されて前記物品供給手段からの物品供給が停止されたとき、前記物品貯留面の移動速度を前記物品供給時の速度よりも高速にして前記物品貯留面上の前記物品を前記物品収容手段に充填させる制御手段とを、具備している。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、物品貯留面に分布するように物品を供給することができるので、物品の落差を小さくすることができ、また衝撃荷重を小さくすることができる。従って、充填用の物品を高精度に測定することができる。更に、二次充填装置として使用した場合、充填に要する時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の第1の参考例の重量式充填装置は、図1に示すように、一次充填手段、例えば一次充填装置2を有している。一次充填装置2は、溜ホッパ4を備えている。溜ホッパ4は、その内部に物品を収容している。物品としては、ブリッジを形成しやすいか、互いに絡みやすい物品を使用することもできる。或いは、壊れやすい物品、例えば粒体を使用することもできる。溜ホッパ4の下部には排出口が形成されている。これを開閉するように物品排出手段、例えば排出ゲート6が取り付けられている。この排出ゲート6は、駆動手段、例えば駆動用モータ8によって開閉制御される。排出ゲート6が開放時には、大流量で物品が、溜ホッパ4の下方に配置されている計量ホッパ10に充填される。
【0014】
計量ホッパ10は、計量手段、例えばロードセル12を有し、これによって計量ホッパ10内に充填された物品の計量値を表すアナログ計量信号を生成する。計量ホッパ10の下部にも排出口が設けられている。この排出口を開閉するように排出手段、例えば排出ゲート14が取り付けられている。この排出ゲート14は、駆動手段、例えば駆動用電磁弁16によって駆動される。排出ゲート14が開かれると、計量ホッパ10の下方に配置された物品収容手段、例えば包装容器(図示せず)に計量ホッパ10内の物品が充填される。
【0015】
この重量式充填装置は、一次充填装置2の他に、二次充填手段、例えば二次充填装置18も有している。この二次充填装置18は、物品貯留計量手段、例えば計量コンベヤ20を有している。この計量コンベヤ20は、コンベヤ20aを有している。このコンベヤ20aは、その物品貯留面、例えば上面で物品を支持して、その搬入側から搬出側に物品を搬送するように、駆動手段、例えばモータ22によって駆動される。このコンベヤ20aの搬出側が、計量ホッパ10の上部の投入口に位置している。コンベヤ20aは、ほぼ水平に配置されている。このコンベヤ20の下部の中央に、計量手段、例えばロードセル20bが設けられており、コンベヤ20aの上面に載置された物品の重量を表すアナログ計量信号を発生する。
【0016】
二次充填装置18は、更に物品供給手段、例えば直進フィーダ24も有している。この直進フィーダ24は、振動源26を有し、この振動源26が振動することによって、その後端部のホッパ28から供給された物品(これは溜ホッパ2に充填されている物品と同一の物品である。)を、直進フィーダ24に沿って前方に進行させ、その先端の供給部24aから排出させるものである。この排出量は、ほぼ一定である。この供給部24aが、計量コンベヤ20aにおける上面の搬入側の所定位置に位置している。この供給部24aとベルトコンベヤ20aの上面とは、非常に接近して配置されている。
【0017】
また、ベルトコンベヤ20aの上面の所定位置の上方には、図2(a)、(b)に拡大して示すように、仕切り手段、例えば仕切りゲート30が配置されている。仕切りゲート30は、ベルトコンベヤ20aの幅寸法以上の幅寸法を有し、図1に示す駆動手段、例えばゲート昇降用電磁弁32によって、ベルトコンベヤ20の上面に接して、仕切りゲート30の前後において物品を遮断する状態と、上面よりも上方の位置にある状態とのいずれかをとる。なお、図2(a)に示すように、仕切りゲート30がベルトコンベヤ30のベルトに接触したときに、ベルトが沈むことを防止するためにベルトコンベヤ20a内には支持板34が設けられている。
【0018】
溜ホッパ2の排出ゲート6、計量ホッパ12の排出ゲート14、計量コンベヤ20のモータ22、直進フィーダ24の振動源26、仕切りゲート30の制御は、制御手段、例えば制御装置36が行う。制御装置36は、中央処理ユニット(CPU)38と記憶手段、例えばメモリ40と入出力装置(I/O)42とを有している。CPU38が制御を行うために、ロードセル12、20bのアナログ計量信号は、増幅器44a、44bによって増幅された後、フィルタ46a、46bによって不要な雑音成分が除去された後、アナログ・デジタル変換器(A/D)変換器48a、48bによってデジタル計量信号に変換される。この変換は、クロック発生器50がサンプリングクロックを発生するごとに行われ、I/O42を介してCPU38に対して割り込みがかけられ、CPU38に取り込まれる。
【0019】
また、制御を行うために、ベルトコンベヤ20aが予め定めた距離ΔLだけ走行するごとにパルス信号を発生するパルス発生器52がモータ22に取り付けられている。このパルス発生器52からのパルス信号も、I/O42を介してCPU38に取り込まれる。さらに、包装容器に充填すべき物品の重量である目標重量や、溜ホッパ2から計量ホッパ10に一次充填すべき物品の重量である一次充填重量W1が、操作子、例えばキー54によって設定され、I/O42を介してCPU38に取り込まれる。また、この重量式充填装置によって包装容器に充填された重量がCPU38によって確認されると、これを表示するため表示装置56にI/O42を介して表示データが供給される。
【0020】
以下、図3に示すシーケンス図を参照しながら、この重量式充填装置の動作を説明する。まず、キー54によって目標重量と一次充填重量W1とを設定する。次に溜ホッパ2の排出ゲート6を開いて、計量ホッパ10に物品の充填を開始する。ロードセル12によって計量されている計量ホッパ10内の物品の重量が一次充填重量W1に到達すると、排出ゲート6が閉じられる。このとき、計量コンベヤ20aは走行を開始しており、その速度は、物品の計量精度、二次充填に必要と目される物品の重量、直進フィーダ24からの物品の供給流量、コンベヤ20aの長さ等を考慮して選択されている。この速度が標準回転速度である。
【0021】
一次充填が終了すると、安定待ち時間の経過を待って、計量ホッパ10内の物品の重量(実際に行われた一次充填重量)Wxを測定する。この後、二次充填重量が(W2−Wx)と演算されて、CPU38に設定される。但し、W2は目標重量である。
【0022】
直進フィーダ24が起動されて、直進フィーダ24の先端の供給部24aから物品がほぼ一定の供給量でベルトコンベヤ20aの上面に供給される。ベルトコンベヤ20aが走行しているので、ベルトコンベヤ20a上での物品の供給位置は、順に変更されていく。このとき、物品は、図2(a)、(b)に示すように帯状となる。ロードセル20bからの計量信号Wnは、ベルトコンベヤ20a上に物品が供給されていくに従って、図4(a)に示すように増加していく。
【0023】
そして、ロードセル20bからの計量信号WnがW2−Wx以上になった時刻tpにおいて、CPU38は、図4(b)に示すように、パルス発生器52からのパルスのカウントをCPU38において開始する。このカウント値をCaとする。同時に、直進フィーダ24を停止させ、物品のコンベヤ20a上への供給を停止する。また、同時にコンベヤ20aの速度を低下させて、低速運転を開始する。
【0024】
時刻tpにおいて、直進フィーダ24の供給部24aの真下にある部分から物品の搬出側の先頭にある部分までが、W2−Wxの重量の物品である。この供給部24aの真下の部分から仕切りゲート30が設置されている位置までの距離をLとし(図2(a)参照)、クロック発生器50が1パルス発生する間にベルトコンベヤ20aが走行する距離をΔLであるとすると、カウント値CaがL/ΔLに等しくなったとき、仕切りゲート30の真下に、W2−Wxの重量の物品の最終端が位置することになる。このとき、CPU38は、コンベヤ20aを停止させる。このようなカウント値Ca及びL/ΔLを用いたW2−Wxの物品の最終端の検出手段を所定領域記憶手段と称する。
【0025】
一方、コンベヤ20aの低速運転の開始から安定時間の経過を待って、計量コンベヤ20a上にある全ての物品の重量Wtを測定する。重量Wtの測定が終了し、かつコンベヤ20aが停止していることを条件として、CPU38は、仕切りゲート30を降下させて、W2−Wxの物品とそれ以後の物品とを仕切る。仕切りゲート30の下降端は、細く尖っていて、コンベヤ20aのベルト上の物品を搬送方向に関して、ゲート30の下降端を境界として、前後に正確に二分する。二分された物品のうち搬出端側にある部分には、直進フィーダ24を停止させたときの供給流量の変化によるバラツキは含まれていない。バラツキは、仕切りゲート30の搬入端側にある。
【0026】
仕切りが終了すると、コンベヤ20aを高速で走行させる。なお、仕切りゲート30を降下させるための時間tgの経過を待った後に、コンベヤ20aを高速走行させる。高速走行によって、仕切りゲート30よりも前方にある物品が計量ホッパ10に充填される。仕切りゲート30よりも後ろ側の物品は仕切りゲート30によってせき止められて、計量ホッパ10内には充填されない。計量ホッパ10内の物品は、Wxの測定が完了した後であって、コンベヤ20aの高速走行による二次充填物の排出完了までの適切なタイミングで、排出ゲート14を開いて、下部の包装容器に排出され、そのまま排出ゲート14を開いたままとして、二次充填物も包装容器に排出する。
【0027】
コンベヤ20aの仕切りゲート30よりも前方の物品が全て計量ホッパ10に排出されると、CPU38は、コンベヤ20aを停止し、仕切りゲート30を上昇させる。この時点で、計量コンベヤ20条にある物品の重量Wsを測定する。先に測定したWtとWsとの差を求めることによって、実際に二次充填された物品の重量が判明する。
【0028】
以下、同様に、2サイクル目の充填が開始されるが、このとき、計量ホッパ10への溜ホッパ2からの物品の供給を行うと同時に、ベルトコンベヤ20aを高速運転させ、ベルトコンベヤ20a上に残留している重量Wsの物品も計量ホッパ10に充填する。この残留物品の排出が完了すると、ベルトコンベヤ20aは再び標準走行を行う。
【0029】
なお、先にWt−Wsの演算を行い、実際の二次充填重量を求めたが、これと先の二次重点目標重量(W2−Wx)との差である補正量Wcを求め、これを利用して、直進フィーダ24の応答遅れやフィルタ46bの応答遅れを補正することができる。即ち、次回の重点に置いて、二次充填重量(W2−Wx)にWcを加算することによって二次充填重量を補正し、この補正値にロードセル20bの計量信号が到達した時刻tpからパルス発生器52からのパルス信号のカウントを開始すればよい。
【0030】
なお、毎回、補正量Wcを変更すると、充填重量が振動的発振をする場合には、複数回の補正量の平均値で補正を行う等の統計的、傾向的に偏差を制御すればよい。
【0031】
或いは、テスト運転を行う際に、二次充填重量を定めて二次充填のみを行い、実際の二次充填重量Wuを測定し、Wuと二次充填重量との偏差Weを求めて、固定の補正値としてWeを用いて、本運転では、Weによって二次充填重量を補正してもよい。
【0032】
この重量式充填装置の二次充填装置18では、物品がベルトコンベヤ20aの一カ所に堆積しないので、直進フィーダ24の供給部24aとベルトコンベヤ20aの上面との距離を小さくとることができる。従って、直進フィーダ24からベルトコンベヤ20aの上面に物品が落下するときの落差量が極めて小さく、落下時の衝撃荷重が小さい。また、落差量も一定である。従って、ロスインウエイト方式の二次充填装置を使用したのと同等の効果が得られ、二次充填計量の誤差を小さくすることができる。
【0033】
ロスインウエイト方式の二次充填装置では、溜ホッパから物品を計量しながら、供給口へ物品を切り出す構造であるので、切り出しのための供給装置の駆動が振動源を用いたものを使用出来ない。従って、自然落下、或いはスクリューによる切り出しを行うことになるが、自然落下方式では、ブリッジを形成しやすい物品や、絡みやすい物品を扱うことは不可能であるし、スクリュー方式であれば、物品がすり潰されやすい粒体を扱うことは不可能である。しかし、この重量式充填装置では、振動源を用いた直進フィーダ24によって物品をコンベヤ20a上に供給するものであるので、上記のような物品であっても扱うことができる。
【0034】
しかも、この重量式充填装置では、仕切りゲート30を設けて、これによってコンベヤ20a上の二次充填用の物品とそれ以外の物品とを仕切るように構成しているので、直進フィーダ24の停止時に物品の供給量が不安定になっても、その影響によって二次充填重量がばらつくことを防止できる。しかも、二次充填重量の物品とそれ以外の物品との境界位置を記憶し、その位置が仕切りゲート30の設置位置に到達したときに、仕切りゲート30によって仕切るように構成しているので、バラツキ成分は完全に除去されている。
【0035】
本発明の1実施形態の重量式充填装置について説明する。この重量式充填装置では、第1の参考例の重量式充填装置から、仕切りゲート30及びそのゲート昇降用電磁弁32を除去したものである。このため、二次充填重量分の物品の末端の検出も不要であるので、パルス発生器52も除去されている。他の構成は、第1の参考例の重量式充填装置と同様である。
【0036】
この場合、二次充填重量(W2−Wx)が設定されて、ロードセル20bからの計量信号Wnが(W2−Wx)以上に到達した時点tpで、振動源26を停止させて、直進フィーダ24からの物品の供給を停止する。同時にコンベヤ20aは低速運転とし、安定時間が経過した時点で、そのときのコンベヤ20a上の物品の重量Wtを測定すると共に、コンベヤ20aを停止させる。この後、コンベヤ20a上の物品を全て二次充填物として、計量ホッパ10に排出するように、コンベヤ20aを高速運転する。
【0037】
この実施の形態では、仕切りゲート30を用いていないので、直進フィーダ24を停止させる際に、直進フィーダ24からの物品の供給流量が変化して、コンベヤ20a上にある二次充填物の重量にバラツキが生じる。従って、第1の参考例の重量式充填装置に比較して、二次充填の精度が低下する。しかし、第1の参考例に関連して述べたように、直進フィーダ24からコンベヤ20a上への物品の落差量が小さく、直進フィーダ24からコンベヤ20a上に物品が供給される際の衝撃荷重が小さいという利点は、有している。また、直進フィーダ24のような、振動式の物品供給手段を使用可能であるので、ブリッジを形成しやすい物品や、絡まりやすい物品に対応することができるし、壊れやすい物品に対しても対応できる。
【0038】
この実施の形態の重量式充填装置においても、テスト運転を行い、コンベヤ20a上に実際に供給された物品の重量Wtと、二次充填重量(W2−Wx)との偏差Wuを求め、本運転において、この偏差Wuによって二次充填重量(W2−Wx)を補正することができる。或いは、本運転において、コンベヤ20a上の二次充填物の実際の重量Wtを測定し、これと二次充填重量(W2−Wx)との偏差を毎回求め、これによって毎回、二次充填重量を補正するか、或いはこれらの平均値を用いた傾向制御を行うこともできる。
【0039】
本発明の第2の参考例の重量式充填装置について説明する。この重量式充填装置は、一次充填の計量値Wxが確定する前に、二次充填を開始し、全体の充填時間を短縮するものである。
【0040】
上述した従来の装置では、二次充填装置で計量される物品は、全て二次充填物として包装容器に充填される構成であるので、一次充填された重量Wxが確定する前に二次充填を開始する二次充填装置であっても、一次充填された重量Wxが確定した時点での二次充填中の重量と重量Wxとの合計値が目標重量を超えないようにする必要がある。そのため、二次充填は、一次充填の確定の直前にしか開始することができず、充填時間の短縮を充分に図ることができなかった。
【0041】
この実施の形態の重量式充填装置では、第1の参考例の重量式充填装置に関連して説明したように、仕切りゲート30を有しているので、一次充填された重量Wxが確定した時点では、コンベヤ20a上に二次充填重量(W2−Wx)を超える量の物品が存在していても、図5に符号dで示すように、(W2−Wx)の物品の末端の位置が仕切りゲート30の位置に達していなければ、仕切りゲート30によって(W2−Wx)分だけ切り分けて、包装容器に物品を充填することができる。従って、実際に一次充填された重量Wxが確定していない間に二次充填を開始させることが可能になり、Wxがまだ未確定な領域での二次充填の充填動作を実現することができる。そのため、実際に一次充填された重量Wxが確定したとき、コンベヤ20上の物品が既に二次充填重量(W2−Wx)に到達していた位置を認識するための充填所定量位置認識手段が設けられている。
【0042】
即ち、この重量式充填装置でも、パルス発生器52は所定距離ΔLだけベルトコンベヤ20aが走行すると、1パルスを発生する。直進フィーダ24の供給口24aと仕切りゲート30との距離はLである。コンベヤ20aがLだけ移動する間に、パルス発生器52が発生するパルス数Caは、Ca=L/ΔLである。
【0043】
コンベヤ20a上に分布する物品の1パルス(ΔL)当たりの重量を正確に求めるため、目標重量から、一次充填重量W1の約1/2の値を減算した値に相当するWrがCPU38に設定されている。
【0044】
充填時間の短縮を図るため、一次充填によって実際に充填された重量Wxが確定する前に、直進フィーダ24の駆動を開始して、二次充填を開始する。図6に示すように、ロードセル20bの計量信号WnがWrに到達した時点から、CPU38はカウンタC1によってパルス発生器52からのパルス信号のカウントを開始する。
【0045】
CPU38は、コンベヤ20a上の物品の重量を表しているロードセル20bの計量信号Wnを読みとりながら、計量ホッパ10に現在充填されている物品の重量を表しているロードセル12の計量信号を監視し、これが一次充填重量W1以上となって、一次充填が停止し、実際の一次充填重量Wxが確定した時点でのロードセル20bからの計量信号Wn(コンベヤ20a上にある物品の全重量を表す)を取得する。
【0046】
そして、Wnが二次充填重量よりも小さい場合、コンベヤ20a上の物品は(W2−Wx)に到達していないので、第1の参考例の重量式充填装置と同様に、Wnが(W2−Wx)以上になるまで直進フィーダ24による物品の供給を継続させ、Wnが(W2−Wx)以上になると、直進フィーダ24の駆動を停止し、物品の供給を停止させる。CPU38は、カウンタC2によってパルス発生器52からのパルス信号のカウントを開始し、コンベヤ20aの速度を低速にする。そして、カウンタC2の値がL/ΔLに等しくなった時点で、コンベヤ20aを停止させ、仕切りゲート30を降下させる。即ち、第1の参考例と同様に動作する。以下の動作も同様である。この場合、カウンタC1の値は、リセットされる。
【0047】
実際の一次充填重量Wxが確定されたとき、Wnが(W2−Wx)以上であると、既に二次充填重量(W2−Wx)以上の物品が計量コンベヤ20a上にある。この状態を図5に示す。図5において、符号aで示すのが仕切りゲート30の位置で、符号dで示すのが二次充填重量(W2−Wx)の末端の位置である。
【0048】
実際に一次充填された重量Wxが確定した時点で、直ちに直進フィーダ24からの物品供給を停止し、カウンタC1のカウント値Crを読みとる。カウンタC1は重量WrからWnになるまで、パルス発生器52が発生したパルス信号の数をカウントしているので、1パルス当たりの重量wpは、
wp={(Wn−Wr)/Cr}
と求められる。また、図5におけるc−d間にある物品の重量は(Wn−(W2−Wx))であるので、c−b間に分布する重量をパルス数Cbに換算すると、
Cb={Wn−(W2−Wx)}/wp
で求めることができる。コンベヤ20b上の符号dで示す位置が仕切りゲート30の真下に来たときに、仕切りゲート30を降下させればよいので、L/ΔLに相当するカウント値CaからCbを減算して、(W2−Wx)の物品の末端の位置が仕切りゲート30の下方に到達するための移動距離に相当するパルス数Ccを求める。そして、Wxが確定した時点でコンベヤ20aの低速運転を開始させ、カウンタC2においてパルス発生器52からのパルス信号をカウントし、そのカウント値がCcに到達したとき、コンベヤ20aを停止させて、仕切りゲート30を降下させれば、仕切りゲート30からコンベヤ20aの搬出端側にある物品が(W2−Wx)の物品となる。このように(W2−Wx)の物品の末端の位置を検出し、その位置が仕切りゲート30の下方に到達したとき、仕切りゲート30を降下させる手段を充填所定量位置認識手段と称する。
【0049】
上記の方法は、1パルス当たりの重量を、Wrから(W2−Wx)まで物品がコンベヤ20a上に供給された期間の平均によって求めている。直進フィーダ24からの物品の供給量が常に均等に分布するとは限らないので、誤差が生じる可能性がある。そこで、より正確に1パルス当たりの重量を求める方法としては、例えば次のようなものもある。
【0050】
コンベヤ20a上に供給される物品が、Wrからqg、例えば10g増加するごとに、そのときのカウンタC1のカウント値をCPU38が記憶する。計量ホッパ10の計量値(実際に一次充填された物品の重量)Wxが確定した時点tpにおいて、カウンタC1のカウント値Crを読みとる。そして、カウンタC2のカウントを開始させると同時に、直進フィーダ24による物品の供給を停止する。また、Wxを読み込み、(W2−Wx)を確定する。
【0051】
(W2−Wx)がWr+mqとWr+(m+1)qとの間にあることをCPU38が演算し、Wr+mqとWr+(m+1)qとに対応するカウンタC1のカウント値の記憶値を補間して、W2−Wxに対応するカウンタC1のカウント値Cxを算出する。
【0052】
図5に示すように、cからbに至るまでのパルス数、即ちコンベヤ20a上の物品が(W2−Wx)に到達してから物品の供給が停止されるまでの間にパルス発生器52が発生したパルス数Cbは、Cr−Cxで求められる。従って、仕切りゲート30から物品の供給が停止された符号cで示す位置までの距離はLであり、これに対応するパルス数はCaであるので、(W2−Wx)の末端の位置が仕切りゲート30の下方に到達するためのパルス数Ccは、Ca−Cbで求められ、直進フィーダ24を停止させたときからカウントを開始しているカウンタC2のカウント値がCcに等しくなったとき、コンベヤ20aを停止させ、かつ仕切りゲート30を降下させる。
【0053】
qgの値を計量精度に合わせて小さくしておけば、Cbの精度、即ち物品の重量に対する(W2−Wx)の末端の位置精度を高めることができる。
【0054】
この実施の形態の重量式充填装置において、二次充填の開始時間をどの程度短縮することができるかを図7を基に説明する。図7(a)乃至(d)は、実際の一次充填重量Wxが確定した時点におけるコンベヤ20a上の物品の分布状況を表している。第1の実施の形態では、Wxが確定してから二次充填を開始しているので、図7(a)に相当する。第3の実施の形態では、図7(a)の他に、同図(b)乃至(d)の状態が考えられる。即ち、同図(b)では、コンベヤ20a上への物品の供給量がWn<W2−Wxであるので、(W2−Wx)の末端に当たる部分はまだコンベヤ20a上には現れていない。同図(c)では、Wxが確定したとき既にWn>(W2−Wx)であって、(W2−Wx)の末端である点bが仕切りゲート30の位置aと供給口24aの位置cとの間にある。同図(d)では、正常に動作可能な限界であって、Wxが確定したとき、W2−Wxの末端の位置bが仕切りゲート30の真下にあり、直ちにコンベヤ20aを停止させて、仕切りゲート30を下降させる必要がある場合である。
【0055】
図7(d)において、(W2−Wx)の重量に相当するコンベヤ20aのベルト上の距離は、1パルス当たりの重量値wpを適用して、(W2−Wx)分だけベルトが移動したときに生じるパルス数Cmは、
Cm=(W2−Wx)/Wp
と求められるので、1パルス当たりのベルト移動距離ΔLから、Cm発のパルス信号が発生する間の移動距離Lyは
Ly=ΔL*Cm
である。ベルト速度をVとすると、充填を速めることのできる最大時間Tmは、図7(d)のようにベルトの上面全てに物品が分布している状態になる時間であるので、仕切りゲート30から物品供給口24aまでの距離Lを考慮して、
Tm=(L+Ly)/V
となる。
【0056】
一次充填によって容器への目標重量を超えるような充填があっては、一次及び二次に分けて充填する意味が無いので、一次充填による充填重量がばらついたとしても、実際の一次充填重量Wxが目標重量Wxを超えることが無いように一次充填重量W1は設定されている。従って、Lyの時間分だけ二次充填を速めるには、一次充填におけるバラツキを見込んで最大充填重量をWoと予測し、(W2−Wo)の値からLyを求め、Tmに代入すればよい。
【0057】
第3の参考例の重量式充填装置を図8に示す。この重量式充填装置では、仕切りゲート30aの構成が相違する以外、第1または第2の参考例と同様に構成されている。即ち、第1及び第2の参考例の重量式充填装置では、仕切りゲート30は、昇降するものであったが、第3の参考例では、仕切りゲート30aは、ベルトコンベヤ20aの幅方向の両側にそれぞれ設けられ、ベルトコンベヤ20aの中央に向かってそれぞれが進退する構成である。符号32aで示すのは、仕切りゲート30a、30bの駆動用の電磁弁である。
【0058】
第4の参考例の重量式充填装置では、図9、図10に示すように、二次充填装置がターンテーブル式に構成されている。即ち、ロードセル60がターンテーブル62を支持する。ターンテーブル62は、駆動手段、例えばモータ64と駆動伝達機構66によって、その中心を回転中心として回転するように構成されている。物品は直進フィーダ24からターンテーブル62上の同心円CC上に供給されながら、計量される。従って、物品は同心円CCに沿って帯状に分布しながら計量される。物品を(W2−Wx)の末端で仕切るための仕切りゲート68は、ターンテーブル62の上方から下降する。直進フィーダ24の供給口24aと仕切りゲート68との角度はAであり、これが、第1及び第3の実施の形態の重量式充填装置におけるLに相当する。物品のターンテーブル62上での移動距離の検出法及び(W2−Wx)の物品の末端の位置を認識し、その位置が仕切りゲート68に対応する位置まで移動したときに、仕切りゲート68で仕切るための構成は、第1及び第2の参考例の重量式充填装置と同様である。
【0059】
ターンテーブル62上の物品は、ターンテーブル62を回転させただけでは一次充填装置や包装容器に排出することができないので、物品掻き取り装置70がターンテーブル62上に設けられている。仕切りゲート68によって(W2−Wx)の物品の末端の位置が仕切られると(このときターンテーブル62は停止している。)、掻き取り装置70がターンテーブル62の外方の待機位置から、同心円CC上の掻き取り位置に、その内部に物品を収容可能に移動する。その後、ターンテーブル62が高速回転し、(W2−Wx)の物品が掻き取り装置70内に集められる。掻き取り装置70が、排出シュート72の位置まで移動し、排出シュート72内に落とす。この排出シュート72は、一次充填装置に通じている。掻き取り装置70は、その後に掻き取り位置に戻り、残った物品を集め、次の一次充填の際に、排出シュート72を介して一次充填装置に供給される。その後、待機位置に掻き取り装置70は戻る。
【0060】
第5の参考例の重量式充填装置において使用する二次充填装置を図11に示す。この二次充填装置では、ロードセル74によって溜容器76を支持して物品貯留計量手段を構成している。この溜容器76に直進フィーダ24によって物品が供給されるが、直進フィーダ24と溜容器76との間に、溜容器76と一体に物品分布手段、例えば物品受け機構78が設けられている。これは、傾斜面を有し、この傾斜面の上部に直進フィーダ24から供給された物品を、この系や面を滑落移動させて、溜容器76の物品収容面、例えば底面の異なる位置に物品を分布させる。なお、符号80で示すのは、溜容器76の底面を兼ねる排出ゲートである。
【0061】
この二次充填装置では、物品受け機構78によって物品が底面の異なる位置に分布するので、物品の堆積を回避することができ、落差量を小さくすることができる。さらに、全く駆動装置を使用していないので、構成を簡略化することができる。
【0062】
上記の各参考例及び実施の形態では、二次充填装置から一次充填装置を介して物品を包装容器に充填したが、直接に包装容器に充填することもできる。
【0063】
また、上記の各参考例では、二次充填装置における物品貯留供給手段を移動させ、物品供給手段を固定したが、逆に、物品供給手段を移動させてもよい。例えば、物品貯留計量手段として、高さ寸法が短く、底面の面積が広く、上部投入口の開口面積が広い溜容器を用い、その溜容器の上部投入口の周りを移動しながら、直進フィーダが物品を供給するように構成してもよい。無論、溜容器には計量手段が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1の参考例の重量式充填装置のブロック図である。
【図2】図1の重量式充填装置において使用する二次充填装置の拡大側面図及び平面図である。
【図3】図1の重量式充填装置のシーケンス図である。
【図4】図1の重量式充填装置の二次充填装置の計量信号とコンベヤの駆動に伴うパルス信号の変化を示す図である。
【図5】本発明の第2の参考例の重量式充填装置の二次充填装置の拡大側面図である。
【図6】図5の二次充填装置における計量信号の変化を示す図である。
【図7】本発明の第2の参考例の重量式充填装置において一次充填が終了した時点における種々の状態の二次充填装置を示す図である。
【図8】本発明の第3の参考例の重量式充填装置の二次充填装置の平面図である。
【図9】本発明の第4の参考例の重量式充填装置において使用する二次充填装置の平面図である。
【図10】図9の二次充填装置の側面図である。
【図11】本発明の第5の参考例の重量式充填装置において使用する二次充填装置の側面図である。
【符号の説明】
【0065】
2 一次充填装置(一次充填手段)
18 二次充填装置
20 計量コンベヤ(物品貯留計量手段)
24 直進フィーダ(物品供給手段)
36 制御装置(制御手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定重量の物品を例えば容器等の物品収容手段に充填する重量式充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
重量式充填装置は、物品を短時間のうちに所定重量だけ容器に充填するために使用されている。一般的な重量式充填装置の第1の例では、溜ホッパと計量ホッパとが使用される。溜ホッパは、その内部に物品が収容され、開口度が調整可能なゲートを備えている。溜ホッパの下方に、計量ホッパが設けられている。当初には溜ホッパのゲートの開口度を大きくして、大きな流量で物品を計量ホッパに充填し、計量ホッパでの計量値が、目標重量より幾分小さく設定した一次充填重量に到達したとき、ゲートの開口度を小さくして、小さな流量で物品を計量ホッパに充填し、落差量を見込んで一次充填重量よりも大きく、目標重量よりも小さく設定した二次充填重量に計量ホッパでの計量値が到達すると、ゲートを閉じる。ゲートを閉じた後に、落差量の物品が計量ホッパに落下するので、計量ホッパ内には目標重量の物品が充填される。その後、計量ホッパの下方にある容器に目標重量の物品が充填される。
【0003】
この第1の例では、計量ホッパに1つの溜ホッパから流量を変化させて物品を供給しているので、充填に時間を要する。この点を改善したものとして、例えば、次のような第2の例もある。物品を体積供給可能な一次充填用ホッパと、小さな流量で物品を供給可能な二次充填用ホッパとが並べて設けられている。一次充填ホッパの下方から二次充填ホッパまでに容器を搬送可能にコンベヤを設け、二次充填ホッパの下方のコンベヤを計量コンベヤとする。一次充填ホッパの下方に通常のコンベヤによって容器を送り込み、一次充填ホッパによって容器に体積供給を行った後、二次充填ホッパの下方に配置された計量コンベヤに容器が送り込まれる。軽量コンベヤでは、一次充填された重量が計量され、この計量値と目標重量値との差及び落差量を見込んで二次充填重量が決定され、二次充填ホッパから物品が容器に充填される。
【0004】
この第2の例では、二次充填が行われている際に、別の容器に対して一次充填を行うことができるので、充填時間を短縮することができる。しかし、計量コンベヤには、一次充填された容器が乗り込むので、計量コンベヤでの計量値に振動が生じ、その収束を待たないと正確な二次充填が行えない。
【0005】
この点を改善したものとして、例えば特開平7−55542号公報には、溜ホッパの下方に計量ホッパを設け、溜ホッパを一次充填用とし、これに加えて、二次充填するために、ロスインウエイト(排出計量)方式の計量装置が設けられている重量式充填装置が開示されている。この充填装置では、ほぼ一次充填重量(目標重量よりも幾分小さい重量)の物品が計量ホッパに溜ホッパから充填される。溜ホッパのゲートを閉じた後に、計量ホッパで計量が行われ、実際の計量値と目標重量との差が求められ、これをロスインウエイト方式の計量装置の二次充填重量とする。計量ホッパとロスインウエイト方式の計量装置とから容器に物品が供給される。この方式は、二次充填装置をロスインウエイト方式の計量装置としているので、落差量を見込む必要が無い上に、落差量のバラツキによる誤差が発生しにくい。しかも、計量ホッパとロスインウエイト方式の計量装置とから同時に容器に物品を充填するので、充填時間を短くすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第1及び第2の例では、溜ホッパはゲート付きのホッパであり、第1の例では計量ホッパが溜ホッパから物品が充填され、第2の例では容器が溜ホッパから物品が充填される。ホッパや容器は、上部から大量の物品を受け取るため、底の浅い構造となっているので、物品が大きな供給量で供給されると、ホッパまたは容器内において、物品の性質に応じた安息角をとって山形となる。しかし、物品が供給されるごとに、必ずしも一定の高さの一定の形状の山形にならないので、溜ホッパのゲートから物品上面までの落差量を一定に保つことができない。また、山の高さも一定しないので、溜ホッパのゲートからホッパまたは容器内の物品の上面までの距離が或る程度大きくなるように、溜ホッパのゲートと下方のホッパまたは容器との距離を大きくとる必要がある。
【0007】
物品が充填されるホッパや容器内の物品の上面の形状や高さが充填の度に異なれば、毎回落差量が異なり、計量精度を高くすることができない。また、溜ホッパのゲートと下方のホッパまたは容器との距離を大きくとると、物品の供給流量を少なくしても、振動外乱が計量値に発生し、誤差が大きくなる。
【0008】
特開平7−55542号においては、これらの問題は生じない。しかし、物品がブリッジしたり、絡んだりしやすい性質のものであれば、ロスインウエイト方式の計量装置に自然落下方式によって物品を充填するものを使用することができないし、物品が粒体で壊れやすいものであれば、スクリュー式の供給装置をロスインウエイト方式の計量装置に使用することができない。
【0009】
二次充填装置がロスインウエイト計量方式の計量装置であっても、二次充填重量だけ供給されたと判断されて、物品の供給が停止されるまで、物品の供給量の変化は極めて大きく、流れ方が不安定となり、その間に補正不可能なバラツキの大きい物品が容器内に加わる可能性がある。またロスインウエイト方式による二次充填装置では、高精度に充填するためには、一次充填による物品の充填重量が確定しなければ、二次充填重量が決定出来ないので、一次充填の計量値が確定した後でなければ、二次充填を開始することができず、充填時間を短くすることができない。一次充填が完了する前に、或いは一次充填の計量値が確定する前に、二次充填を開始させることも可能であるが、一次充填重量が確定した時点で、二次充填中の物品重量と一次充填重量との合計値が目標重量を超えてはならない。従って、この場合には、一次充填重量を比較的少なめに設定する必要があり、その分だけ、二次充填が長くなるので、確実な充填時間の短縮には至らない。
【0010】
本発明は、計量精度の高い重量式充填装置を提供することを目的とする。また、本発明は、計量精度が高く、かつ充填時間を短縮することができる重量式充填装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による重量式充填装置は、目標重量よりも少ない一次充填重量の物品を物品収容手段に供給する一次充填手段と、前記物品収容手段に供給された前記物品の実際の重量と前記目標重量との差を二次充填重量として前記物品を前記物品収容手段に充填する二次充填手段とを、具備している。前記二次充填手段が、物品を貯留可能でかつ移動する物品貯留面を有し、この物品貯留面上の物品を計量する物品貯留計量手段と、前記物品貯留面の上方から、移動中の前記物品貯留面上に前記物品を供給する供給部を有し、この供給部から前記物品貯留面上の異なる位置に前記物品を供給するように、移動している前記物品貯留計量手段に対して固定されている物品供給手段と、前記物品貯留面上に前記二次充填重量の前記物品が貯留されて前記物品供給手段からの物品供給が停止されたとき、前記物品貯留面の移動速度を前記物品供給時の速度よりも高速にして前記物品貯留面上の前記物品を前記物品収容手段に充填させる制御手段とを、具備している。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、物品貯留面に分布するように物品を供給することができるので、物品の落差を小さくすることができ、また衝撃荷重を小さくすることができる。従って、充填用の物品を高精度に測定することができる。更に、二次充填装置として使用した場合、充填に要する時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の第1の参考例の重量式充填装置は、図1に示すように、一次充填手段、例えば一次充填装置2を有している。一次充填装置2は、溜ホッパ4を備えている。溜ホッパ4は、その内部に物品を収容している。物品としては、ブリッジを形成しやすいか、互いに絡みやすい物品を使用することもできる。或いは、壊れやすい物品、例えば粒体を使用することもできる。溜ホッパ4の下部には排出口が形成されている。これを開閉するように物品排出手段、例えば排出ゲート6が取り付けられている。この排出ゲート6は、駆動手段、例えば駆動用モータ8によって開閉制御される。排出ゲート6が開放時には、大流量で物品が、溜ホッパ4の下方に配置されている計量ホッパ10に充填される。
【0014】
計量ホッパ10は、計量手段、例えばロードセル12を有し、これによって計量ホッパ10内に充填された物品の計量値を表すアナログ計量信号を生成する。計量ホッパ10の下部にも排出口が設けられている。この排出口を開閉するように排出手段、例えば排出ゲート14が取り付けられている。この排出ゲート14は、駆動手段、例えば駆動用電磁弁16によって駆動される。排出ゲート14が開かれると、計量ホッパ10の下方に配置された物品収容手段、例えば包装容器(図示せず)に計量ホッパ10内の物品が充填される。
【0015】
この重量式充填装置は、一次充填装置2の他に、二次充填手段、例えば二次充填装置18も有している。この二次充填装置18は、物品貯留計量手段、例えば計量コンベヤ20を有している。この計量コンベヤ20は、コンベヤ20aを有している。このコンベヤ20aは、その物品貯留面、例えば上面で物品を支持して、その搬入側から搬出側に物品を搬送するように、駆動手段、例えばモータ22によって駆動される。このコンベヤ20aの搬出側が、計量ホッパ10の上部の投入口に位置している。コンベヤ20aは、ほぼ水平に配置されている。このコンベヤ20の下部の中央に、計量手段、例えばロードセル20bが設けられており、コンベヤ20aの上面に載置された物品の重量を表すアナログ計量信号を発生する。
【0016】
二次充填装置18は、更に物品供給手段、例えば直進フィーダ24も有している。この直進フィーダ24は、振動源26を有し、この振動源26が振動することによって、その後端部のホッパ28から供給された物品(これは溜ホッパ2に充填されている物品と同一の物品である。)を、直進フィーダ24に沿って前方に進行させ、その先端の供給部24aから排出させるものである。この排出量は、ほぼ一定である。この供給部24aが、計量コンベヤ20aにおける上面の搬入側の所定位置に位置している。この供給部24aとベルトコンベヤ20aの上面とは、非常に接近して配置されている。
【0017】
また、ベルトコンベヤ20aの上面の所定位置の上方には、図2(a)、(b)に拡大して示すように、仕切り手段、例えば仕切りゲート30が配置されている。仕切りゲート30は、ベルトコンベヤ20aの幅寸法以上の幅寸法を有し、図1に示す駆動手段、例えばゲート昇降用電磁弁32によって、ベルトコンベヤ20の上面に接して、仕切りゲート30の前後において物品を遮断する状態と、上面よりも上方の位置にある状態とのいずれかをとる。なお、図2(a)に示すように、仕切りゲート30がベルトコンベヤ30のベルトに接触したときに、ベルトが沈むことを防止するためにベルトコンベヤ20a内には支持板34が設けられている。
【0018】
溜ホッパ2の排出ゲート6、計量ホッパ12の排出ゲート14、計量コンベヤ20のモータ22、直進フィーダ24の振動源26、仕切りゲート30の制御は、制御手段、例えば制御装置36が行う。制御装置36は、中央処理ユニット(CPU)38と記憶手段、例えばメモリ40と入出力装置(I/O)42とを有している。CPU38が制御を行うために、ロードセル12、20bのアナログ計量信号は、増幅器44a、44bによって増幅された後、フィルタ46a、46bによって不要な雑音成分が除去された後、アナログ・デジタル変換器(A/D)変換器48a、48bによってデジタル計量信号に変換される。この変換は、クロック発生器50がサンプリングクロックを発生するごとに行われ、I/O42を介してCPU38に対して割り込みがかけられ、CPU38に取り込まれる。
【0019】
また、制御を行うために、ベルトコンベヤ20aが予め定めた距離ΔLだけ走行するごとにパルス信号を発生するパルス発生器52がモータ22に取り付けられている。このパルス発生器52からのパルス信号も、I/O42を介してCPU38に取り込まれる。さらに、包装容器に充填すべき物品の重量である目標重量や、溜ホッパ2から計量ホッパ10に一次充填すべき物品の重量である一次充填重量W1が、操作子、例えばキー54によって設定され、I/O42を介してCPU38に取り込まれる。また、この重量式充填装置によって包装容器に充填された重量がCPU38によって確認されると、これを表示するため表示装置56にI/O42を介して表示データが供給される。
【0020】
以下、図3に示すシーケンス図を参照しながら、この重量式充填装置の動作を説明する。まず、キー54によって目標重量と一次充填重量W1とを設定する。次に溜ホッパ2の排出ゲート6を開いて、計量ホッパ10に物品の充填を開始する。ロードセル12によって計量されている計量ホッパ10内の物品の重量が一次充填重量W1に到達すると、排出ゲート6が閉じられる。このとき、計量コンベヤ20aは走行を開始しており、その速度は、物品の計量精度、二次充填に必要と目される物品の重量、直進フィーダ24からの物品の供給流量、コンベヤ20aの長さ等を考慮して選択されている。この速度が標準回転速度である。
【0021】
一次充填が終了すると、安定待ち時間の経過を待って、計量ホッパ10内の物品の重量(実際に行われた一次充填重量)Wxを測定する。この後、二次充填重量が(W2−Wx)と演算されて、CPU38に設定される。但し、W2は目標重量である。
【0022】
直進フィーダ24が起動されて、直進フィーダ24の先端の供給部24aから物品がほぼ一定の供給量でベルトコンベヤ20aの上面に供給される。ベルトコンベヤ20aが走行しているので、ベルトコンベヤ20a上での物品の供給位置は、順に変更されていく。このとき、物品は、図2(a)、(b)に示すように帯状となる。ロードセル20bからの計量信号Wnは、ベルトコンベヤ20a上に物品が供給されていくに従って、図4(a)に示すように増加していく。
【0023】
そして、ロードセル20bからの計量信号WnがW2−Wx以上になった時刻tpにおいて、CPU38は、図4(b)に示すように、パルス発生器52からのパルスのカウントをCPU38において開始する。このカウント値をCaとする。同時に、直進フィーダ24を停止させ、物品のコンベヤ20a上への供給を停止する。また、同時にコンベヤ20aの速度を低下させて、低速運転を開始する。
【0024】
時刻tpにおいて、直進フィーダ24の供給部24aの真下にある部分から物品の搬出側の先頭にある部分までが、W2−Wxの重量の物品である。この供給部24aの真下の部分から仕切りゲート30が設置されている位置までの距離をLとし(図2(a)参照)、クロック発生器50が1パルス発生する間にベルトコンベヤ20aが走行する距離をΔLであるとすると、カウント値CaがL/ΔLに等しくなったとき、仕切りゲート30の真下に、W2−Wxの重量の物品の最終端が位置することになる。このとき、CPU38は、コンベヤ20aを停止させる。このようなカウント値Ca及びL/ΔLを用いたW2−Wxの物品の最終端の検出手段を所定領域記憶手段と称する。
【0025】
一方、コンベヤ20aの低速運転の開始から安定時間の経過を待って、計量コンベヤ20a上にある全ての物品の重量Wtを測定する。重量Wtの測定が終了し、かつコンベヤ20aが停止していることを条件として、CPU38は、仕切りゲート30を降下させて、W2−Wxの物品とそれ以後の物品とを仕切る。仕切りゲート30の下降端は、細く尖っていて、コンベヤ20aのベルト上の物品を搬送方向に関して、ゲート30の下降端を境界として、前後に正確に二分する。二分された物品のうち搬出端側にある部分には、直進フィーダ24を停止させたときの供給流量の変化によるバラツキは含まれていない。バラツキは、仕切りゲート30の搬入端側にある。
【0026】
仕切りが終了すると、コンベヤ20aを高速で走行させる。なお、仕切りゲート30を降下させるための時間tgの経過を待った後に、コンベヤ20aを高速走行させる。高速走行によって、仕切りゲート30よりも前方にある物品が計量ホッパ10に充填される。仕切りゲート30よりも後ろ側の物品は仕切りゲート30によってせき止められて、計量ホッパ10内には充填されない。計量ホッパ10内の物品は、Wxの測定が完了した後であって、コンベヤ20aの高速走行による二次充填物の排出完了までの適切なタイミングで、排出ゲート14を開いて、下部の包装容器に排出され、そのまま排出ゲート14を開いたままとして、二次充填物も包装容器に排出する。
【0027】
コンベヤ20aの仕切りゲート30よりも前方の物品が全て計量ホッパ10に排出されると、CPU38は、コンベヤ20aを停止し、仕切りゲート30を上昇させる。この時点で、計量コンベヤ20条にある物品の重量Wsを測定する。先に測定したWtとWsとの差を求めることによって、実際に二次充填された物品の重量が判明する。
【0028】
以下、同様に、2サイクル目の充填が開始されるが、このとき、計量ホッパ10への溜ホッパ2からの物品の供給を行うと同時に、ベルトコンベヤ20aを高速運転させ、ベルトコンベヤ20a上に残留している重量Wsの物品も計量ホッパ10に充填する。この残留物品の排出が完了すると、ベルトコンベヤ20aは再び標準走行を行う。
【0029】
なお、先にWt−Wsの演算を行い、実際の二次充填重量を求めたが、これと先の二次重点目標重量(W2−Wx)との差である補正量Wcを求め、これを利用して、直進フィーダ24の応答遅れやフィルタ46bの応答遅れを補正することができる。即ち、次回の重点に置いて、二次充填重量(W2−Wx)にWcを加算することによって二次充填重量を補正し、この補正値にロードセル20bの計量信号が到達した時刻tpからパルス発生器52からのパルス信号のカウントを開始すればよい。
【0030】
なお、毎回、補正量Wcを変更すると、充填重量が振動的発振をする場合には、複数回の補正量の平均値で補正を行う等の統計的、傾向的に偏差を制御すればよい。
【0031】
或いは、テスト運転を行う際に、二次充填重量を定めて二次充填のみを行い、実際の二次充填重量Wuを測定し、Wuと二次充填重量との偏差Weを求めて、固定の補正値としてWeを用いて、本運転では、Weによって二次充填重量を補正してもよい。
【0032】
この重量式充填装置の二次充填装置18では、物品がベルトコンベヤ20aの一カ所に堆積しないので、直進フィーダ24の供給部24aとベルトコンベヤ20aの上面との距離を小さくとることができる。従って、直進フィーダ24からベルトコンベヤ20aの上面に物品が落下するときの落差量が極めて小さく、落下時の衝撃荷重が小さい。また、落差量も一定である。従って、ロスインウエイト方式の二次充填装置を使用したのと同等の効果が得られ、二次充填計量の誤差を小さくすることができる。
【0033】
ロスインウエイト方式の二次充填装置では、溜ホッパから物品を計量しながら、供給口へ物品を切り出す構造であるので、切り出しのための供給装置の駆動が振動源を用いたものを使用出来ない。従って、自然落下、或いはスクリューによる切り出しを行うことになるが、自然落下方式では、ブリッジを形成しやすい物品や、絡みやすい物品を扱うことは不可能であるし、スクリュー方式であれば、物品がすり潰されやすい粒体を扱うことは不可能である。しかし、この重量式充填装置では、振動源を用いた直進フィーダ24によって物品をコンベヤ20a上に供給するものであるので、上記のような物品であっても扱うことができる。
【0034】
しかも、この重量式充填装置では、仕切りゲート30を設けて、これによってコンベヤ20a上の二次充填用の物品とそれ以外の物品とを仕切るように構成しているので、直進フィーダ24の停止時に物品の供給量が不安定になっても、その影響によって二次充填重量がばらつくことを防止できる。しかも、二次充填重量の物品とそれ以外の物品との境界位置を記憶し、その位置が仕切りゲート30の設置位置に到達したときに、仕切りゲート30によって仕切るように構成しているので、バラツキ成分は完全に除去されている。
【0035】
本発明の1実施形態の重量式充填装置について説明する。この重量式充填装置では、第1の参考例の重量式充填装置から、仕切りゲート30及びそのゲート昇降用電磁弁32を除去したものである。このため、二次充填重量分の物品の末端の検出も不要であるので、パルス発生器52も除去されている。他の構成は、第1の参考例の重量式充填装置と同様である。
【0036】
この場合、二次充填重量(W2−Wx)が設定されて、ロードセル20bからの計量信号Wnが(W2−Wx)以上に到達した時点tpで、振動源26を停止させて、直進フィーダ24からの物品の供給を停止する。同時にコンベヤ20aは低速運転とし、安定時間が経過した時点で、そのときのコンベヤ20a上の物品の重量Wtを測定すると共に、コンベヤ20aを停止させる。この後、コンベヤ20a上の物品を全て二次充填物として、計量ホッパ10に排出するように、コンベヤ20aを高速運転する。
【0037】
この実施の形態では、仕切りゲート30を用いていないので、直進フィーダ24を停止させる際に、直進フィーダ24からの物品の供給流量が変化して、コンベヤ20a上にある二次充填物の重量にバラツキが生じる。従って、第1の参考例の重量式充填装置に比較して、二次充填の精度が低下する。しかし、第1の参考例に関連して述べたように、直進フィーダ24からコンベヤ20a上への物品の落差量が小さく、直進フィーダ24からコンベヤ20a上に物品が供給される際の衝撃荷重が小さいという利点は、有している。また、直進フィーダ24のような、振動式の物品供給手段を使用可能であるので、ブリッジを形成しやすい物品や、絡まりやすい物品に対応することができるし、壊れやすい物品に対しても対応できる。
【0038】
この実施の形態の重量式充填装置においても、テスト運転を行い、コンベヤ20a上に実際に供給された物品の重量Wtと、二次充填重量(W2−Wx)との偏差Wuを求め、本運転において、この偏差Wuによって二次充填重量(W2−Wx)を補正することができる。或いは、本運転において、コンベヤ20a上の二次充填物の実際の重量Wtを測定し、これと二次充填重量(W2−Wx)との偏差を毎回求め、これによって毎回、二次充填重量を補正するか、或いはこれらの平均値を用いた傾向制御を行うこともできる。
【0039】
本発明の第2の参考例の重量式充填装置について説明する。この重量式充填装置は、一次充填の計量値Wxが確定する前に、二次充填を開始し、全体の充填時間を短縮するものである。
【0040】
上述した従来の装置では、二次充填装置で計量される物品は、全て二次充填物として包装容器に充填される構成であるので、一次充填された重量Wxが確定する前に二次充填を開始する二次充填装置であっても、一次充填された重量Wxが確定した時点での二次充填中の重量と重量Wxとの合計値が目標重量を超えないようにする必要がある。そのため、二次充填は、一次充填の確定の直前にしか開始することができず、充填時間の短縮を充分に図ることができなかった。
【0041】
この実施の形態の重量式充填装置では、第1の参考例の重量式充填装置に関連して説明したように、仕切りゲート30を有しているので、一次充填された重量Wxが確定した時点では、コンベヤ20a上に二次充填重量(W2−Wx)を超える量の物品が存在していても、図5に符号dで示すように、(W2−Wx)の物品の末端の位置が仕切りゲート30の位置に達していなければ、仕切りゲート30によって(W2−Wx)分だけ切り分けて、包装容器に物品を充填することができる。従って、実際に一次充填された重量Wxが確定していない間に二次充填を開始させることが可能になり、Wxがまだ未確定な領域での二次充填の充填動作を実現することができる。そのため、実際に一次充填された重量Wxが確定したとき、コンベヤ20上の物品が既に二次充填重量(W2−Wx)に到達していた位置を認識するための充填所定量位置認識手段が設けられている。
【0042】
即ち、この重量式充填装置でも、パルス発生器52は所定距離ΔLだけベルトコンベヤ20aが走行すると、1パルスを発生する。直進フィーダ24の供給口24aと仕切りゲート30との距離はLである。コンベヤ20aがLだけ移動する間に、パルス発生器52が発生するパルス数Caは、Ca=L/ΔLである。
【0043】
コンベヤ20a上に分布する物品の1パルス(ΔL)当たりの重量を正確に求めるため、目標重量から、一次充填重量W1の約1/2の値を減算した値に相当するWrがCPU38に設定されている。
【0044】
充填時間の短縮を図るため、一次充填によって実際に充填された重量Wxが確定する前に、直進フィーダ24の駆動を開始して、二次充填を開始する。図6に示すように、ロードセル20bの計量信号WnがWrに到達した時点から、CPU38はカウンタC1によってパルス発生器52からのパルス信号のカウントを開始する。
【0045】
CPU38は、コンベヤ20a上の物品の重量を表しているロードセル20bの計量信号Wnを読みとりながら、計量ホッパ10に現在充填されている物品の重量を表しているロードセル12の計量信号を監視し、これが一次充填重量W1以上となって、一次充填が停止し、実際の一次充填重量Wxが確定した時点でのロードセル20bからの計量信号Wn(コンベヤ20a上にある物品の全重量を表す)を取得する。
【0046】
そして、Wnが二次充填重量よりも小さい場合、コンベヤ20a上の物品は(W2−Wx)に到達していないので、第1の参考例の重量式充填装置と同様に、Wnが(W2−Wx)以上になるまで直進フィーダ24による物品の供給を継続させ、Wnが(W2−Wx)以上になると、直進フィーダ24の駆動を停止し、物品の供給を停止させる。CPU38は、カウンタC2によってパルス発生器52からのパルス信号のカウントを開始し、コンベヤ20aの速度を低速にする。そして、カウンタC2の値がL/ΔLに等しくなった時点で、コンベヤ20aを停止させ、仕切りゲート30を降下させる。即ち、第1の参考例と同様に動作する。以下の動作も同様である。この場合、カウンタC1の値は、リセットされる。
【0047】
実際の一次充填重量Wxが確定されたとき、Wnが(W2−Wx)以上であると、既に二次充填重量(W2−Wx)以上の物品が計量コンベヤ20a上にある。この状態を図5に示す。図5において、符号aで示すのが仕切りゲート30の位置で、符号dで示すのが二次充填重量(W2−Wx)の末端の位置である。
【0048】
実際に一次充填された重量Wxが確定した時点で、直ちに直進フィーダ24からの物品供給を停止し、カウンタC1のカウント値Crを読みとる。カウンタC1は重量WrからWnになるまで、パルス発生器52が発生したパルス信号の数をカウントしているので、1パルス当たりの重量wpは、
wp={(Wn−Wr)/Cr}
と求められる。また、図5におけるc−d間にある物品の重量は(Wn−(W2−Wx))であるので、c−b間に分布する重量をパルス数Cbに換算すると、
Cb={Wn−(W2−Wx)}/wp
で求めることができる。コンベヤ20b上の符号dで示す位置が仕切りゲート30の真下に来たときに、仕切りゲート30を降下させればよいので、L/ΔLに相当するカウント値CaからCbを減算して、(W2−Wx)の物品の末端の位置が仕切りゲート30の下方に到達するための移動距離に相当するパルス数Ccを求める。そして、Wxが確定した時点でコンベヤ20aの低速運転を開始させ、カウンタC2においてパルス発生器52からのパルス信号をカウントし、そのカウント値がCcに到達したとき、コンベヤ20aを停止させて、仕切りゲート30を降下させれば、仕切りゲート30からコンベヤ20aの搬出端側にある物品が(W2−Wx)の物品となる。このように(W2−Wx)の物品の末端の位置を検出し、その位置が仕切りゲート30の下方に到達したとき、仕切りゲート30を降下させる手段を充填所定量位置認識手段と称する。
【0049】
上記の方法は、1パルス当たりの重量を、Wrから(W2−Wx)まで物品がコンベヤ20a上に供給された期間の平均によって求めている。直進フィーダ24からの物品の供給量が常に均等に分布するとは限らないので、誤差が生じる可能性がある。そこで、より正確に1パルス当たりの重量を求める方法としては、例えば次のようなものもある。
【0050】
コンベヤ20a上に供給される物品が、Wrからqg、例えば10g増加するごとに、そのときのカウンタC1のカウント値をCPU38が記憶する。計量ホッパ10の計量値(実際に一次充填された物品の重量)Wxが確定した時点tpにおいて、カウンタC1のカウント値Crを読みとる。そして、カウンタC2のカウントを開始させると同時に、直進フィーダ24による物品の供給を停止する。また、Wxを読み込み、(W2−Wx)を確定する。
【0051】
(W2−Wx)がWr+mqとWr+(m+1)qとの間にあることをCPU38が演算し、Wr+mqとWr+(m+1)qとに対応するカウンタC1のカウント値の記憶値を補間して、W2−Wxに対応するカウンタC1のカウント値Cxを算出する。
【0052】
図5に示すように、cからbに至るまでのパルス数、即ちコンベヤ20a上の物品が(W2−Wx)に到達してから物品の供給が停止されるまでの間にパルス発生器52が発生したパルス数Cbは、Cr−Cxで求められる。従って、仕切りゲート30から物品の供給が停止された符号cで示す位置までの距離はLであり、これに対応するパルス数はCaであるので、(W2−Wx)の末端の位置が仕切りゲート30の下方に到達するためのパルス数Ccは、Ca−Cbで求められ、直進フィーダ24を停止させたときからカウントを開始しているカウンタC2のカウント値がCcに等しくなったとき、コンベヤ20aを停止させ、かつ仕切りゲート30を降下させる。
【0053】
qgの値を計量精度に合わせて小さくしておけば、Cbの精度、即ち物品の重量に対する(W2−Wx)の末端の位置精度を高めることができる。
【0054】
この実施の形態の重量式充填装置において、二次充填の開始時間をどの程度短縮することができるかを図7を基に説明する。図7(a)乃至(d)は、実際の一次充填重量Wxが確定した時点におけるコンベヤ20a上の物品の分布状況を表している。第1の実施の形態では、Wxが確定してから二次充填を開始しているので、図7(a)に相当する。第3の実施の形態では、図7(a)の他に、同図(b)乃至(d)の状態が考えられる。即ち、同図(b)では、コンベヤ20a上への物品の供給量がWn<W2−Wxであるので、(W2−Wx)の末端に当たる部分はまだコンベヤ20a上には現れていない。同図(c)では、Wxが確定したとき既にWn>(W2−Wx)であって、(W2−Wx)の末端である点bが仕切りゲート30の位置aと供給口24aの位置cとの間にある。同図(d)では、正常に動作可能な限界であって、Wxが確定したとき、W2−Wxの末端の位置bが仕切りゲート30の真下にあり、直ちにコンベヤ20aを停止させて、仕切りゲート30を下降させる必要がある場合である。
【0055】
図7(d)において、(W2−Wx)の重量に相当するコンベヤ20aのベルト上の距離は、1パルス当たりの重量値wpを適用して、(W2−Wx)分だけベルトが移動したときに生じるパルス数Cmは、
Cm=(W2−Wx)/Wp
と求められるので、1パルス当たりのベルト移動距離ΔLから、Cm発のパルス信号が発生する間の移動距離Lyは
Ly=ΔL*Cm
である。ベルト速度をVとすると、充填を速めることのできる最大時間Tmは、図7(d)のようにベルトの上面全てに物品が分布している状態になる時間であるので、仕切りゲート30から物品供給口24aまでの距離Lを考慮して、
Tm=(L+Ly)/V
となる。
【0056】
一次充填によって容器への目標重量を超えるような充填があっては、一次及び二次に分けて充填する意味が無いので、一次充填による充填重量がばらついたとしても、実際の一次充填重量Wxが目標重量Wxを超えることが無いように一次充填重量W1は設定されている。従って、Lyの時間分だけ二次充填を速めるには、一次充填におけるバラツキを見込んで最大充填重量をWoと予測し、(W2−Wo)の値からLyを求め、Tmに代入すればよい。
【0057】
第3の参考例の重量式充填装置を図8に示す。この重量式充填装置では、仕切りゲート30aの構成が相違する以外、第1または第2の参考例と同様に構成されている。即ち、第1及び第2の参考例の重量式充填装置では、仕切りゲート30は、昇降するものであったが、第3の参考例では、仕切りゲート30aは、ベルトコンベヤ20aの幅方向の両側にそれぞれ設けられ、ベルトコンベヤ20aの中央に向かってそれぞれが進退する構成である。符号32aで示すのは、仕切りゲート30a、30bの駆動用の電磁弁である。
【0058】
第4の参考例の重量式充填装置では、図9、図10に示すように、二次充填装置がターンテーブル式に構成されている。即ち、ロードセル60がターンテーブル62を支持する。ターンテーブル62は、駆動手段、例えばモータ64と駆動伝達機構66によって、その中心を回転中心として回転するように構成されている。物品は直進フィーダ24からターンテーブル62上の同心円CC上に供給されながら、計量される。従って、物品は同心円CCに沿って帯状に分布しながら計量される。物品を(W2−Wx)の末端で仕切るための仕切りゲート68は、ターンテーブル62の上方から下降する。直進フィーダ24の供給口24aと仕切りゲート68との角度はAであり、これが、第1及び第3の実施の形態の重量式充填装置におけるLに相当する。物品のターンテーブル62上での移動距離の検出法及び(W2−Wx)の物品の末端の位置を認識し、その位置が仕切りゲート68に対応する位置まで移動したときに、仕切りゲート68で仕切るための構成は、第1及び第2の参考例の重量式充填装置と同様である。
【0059】
ターンテーブル62上の物品は、ターンテーブル62を回転させただけでは一次充填装置や包装容器に排出することができないので、物品掻き取り装置70がターンテーブル62上に設けられている。仕切りゲート68によって(W2−Wx)の物品の末端の位置が仕切られると(このときターンテーブル62は停止している。)、掻き取り装置70がターンテーブル62の外方の待機位置から、同心円CC上の掻き取り位置に、その内部に物品を収容可能に移動する。その後、ターンテーブル62が高速回転し、(W2−Wx)の物品が掻き取り装置70内に集められる。掻き取り装置70が、排出シュート72の位置まで移動し、排出シュート72内に落とす。この排出シュート72は、一次充填装置に通じている。掻き取り装置70は、その後に掻き取り位置に戻り、残った物品を集め、次の一次充填の際に、排出シュート72を介して一次充填装置に供給される。その後、待機位置に掻き取り装置70は戻る。
【0060】
第5の参考例の重量式充填装置において使用する二次充填装置を図11に示す。この二次充填装置では、ロードセル74によって溜容器76を支持して物品貯留計量手段を構成している。この溜容器76に直進フィーダ24によって物品が供給されるが、直進フィーダ24と溜容器76との間に、溜容器76と一体に物品分布手段、例えば物品受け機構78が設けられている。これは、傾斜面を有し、この傾斜面の上部に直進フィーダ24から供給された物品を、この系や面を滑落移動させて、溜容器76の物品収容面、例えば底面の異なる位置に物品を分布させる。なお、符号80で示すのは、溜容器76の底面を兼ねる排出ゲートである。
【0061】
この二次充填装置では、物品受け機構78によって物品が底面の異なる位置に分布するので、物品の堆積を回避することができ、落差量を小さくすることができる。さらに、全く駆動装置を使用していないので、構成を簡略化することができる。
【0062】
上記の各参考例及び実施の形態では、二次充填装置から一次充填装置を介して物品を包装容器に充填したが、直接に包装容器に充填することもできる。
【0063】
また、上記の各参考例では、二次充填装置における物品貯留供給手段を移動させ、物品供給手段を固定したが、逆に、物品供給手段を移動させてもよい。例えば、物品貯留計量手段として、高さ寸法が短く、底面の面積が広く、上部投入口の開口面積が広い溜容器を用い、その溜容器の上部投入口の周りを移動しながら、直進フィーダが物品を供給するように構成してもよい。無論、溜容器には計量手段が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1の参考例の重量式充填装置のブロック図である。
【図2】図1の重量式充填装置において使用する二次充填装置の拡大側面図及び平面図である。
【図3】図1の重量式充填装置のシーケンス図である。
【図4】図1の重量式充填装置の二次充填装置の計量信号とコンベヤの駆動に伴うパルス信号の変化を示す図である。
【図5】本発明の第2の参考例の重量式充填装置の二次充填装置の拡大側面図である。
【図6】図5の二次充填装置における計量信号の変化を示す図である。
【図7】本発明の第2の参考例の重量式充填装置において一次充填が終了した時点における種々の状態の二次充填装置を示す図である。
【図8】本発明の第3の参考例の重量式充填装置の二次充填装置の平面図である。
【図9】本発明の第4の参考例の重量式充填装置において使用する二次充填装置の平面図である。
【図10】図9の二次充填装置の側面図である。
【図11】本発明の第5の参考例の重量式充填装置において使用する二次充填装置の側面図である。
【符号の説明】
【0065】
2 一次充填装置(一次充填手段)
18 二次充填装置
20 計量コンベヤ(物品貯留計量手段)
24 直進フィーダ(物品供給手段)
36 制御装置(制御手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標重量よりも少ない一次充填重量の物品を物品収容手段に供給する一次充填手段と、
前記物品収容手段に供給された前記物品の実際の重量と前記目標重量との差を二次充填重量として前記物品を前記物品収容手段に充填する二次充填手段とを、
具備し、前記二次充填手段が、
物品を貯留可能でかつ移動する物品貯留面を有し、この物品貯留面上の物品を計量する物品貯留計量手段と、
前記物品貯留面の上方から、移動中の前記物品貯留面上に前記物品を供給する供給部を有し、この供給部から移動している前記物品貯留面上の異なる位置に前記物品を供給するように、前記物品貯留計量手段に対して固定されている物品供給手段と、
前記物品貯留面上に前記二次充填重量の前記物品が貯留されて前記物品供給手段からの物品供給が停止されたとき、前記物品貯留面の移動速度を前記物品供給時の速度よりも高速にして前記物品貯留面上の前記物品を前記物品収容手段に充填させる制御手段とを、
具備する重量式充填装置。
【請求項1】
目標重量よりも少ない一次充填重量の物品を物品収容手段に供給する一次充填手段と、
前記物品収容手段に供給された前記物品の実際の重量と前記目標重量との差を二次充填重量として前記物品を前記物品収容手段に充填する二次充填手段とを、
具備し、前記二次充填手段が、
物品を貯留可能でかつ移動する物品貯留面を有し、この物品貯留面上の物品を計量する物品貯留計量手段と、
前記物品貯留面の上方から、移動中の前記物品貯留面上に前記物品を供給する供給部を有し、この供給部から移動している前記物品貯留面上の異なる位置に前記物品を供給するように、前記物品貯留計量手段に対して固定されている物品供給手段と、
前記物品貯留面上に前記二次充填重量の前記物品が貯留されて前記物品供給手段からの物品供給が停止されたとき、前記物品貯留面の移動速度を前記物品供給時の速度よりも高速にして前記物品貯留面上の前記物品を前記物品収容手段に充填させる制御手段とを、
具備する重量式充填装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−29517(P2009−29517A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209576(P2008−209576)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【分割の表示】特願2002−244955(P2002−244955)の分割
【原出願日】平成14年8月26日(2002.8.26)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【分割の表示】特願2002−244955(P2002−244955)の分割
【原出願日】平成14年8月26日(2002.8.26)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
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