説明

金属とゴムとの剥離方法

【課題】金属等の種類に応じた溶剤を用いて、接着剤で接着された金属とゴムとの複合体を品質良く、金属とゴムとに分離して、特に金属の再生を可能とする金属とゴムとの分離方法を提供すること。
【解決手段】ステンレスとゴムとの複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めた溶剤2中に浸漬することにより、ステンレスとゴムとを剥離して両者を分離する。即ち、金属部分がステンレス材料で、ゴム部分が合成ゴムである塩化ゴム材料で構成され、両者を加硫接着剤で接着した複合体をステンレスと塩化ゴムに分離するが、このときの溶剤2は、メタクレンと蟻酸との重量配合比が、2:8から8:2との範囲内での好ましい5:5とし、溶剤2の温度を10℃以上38℃以下の範囲として、前記溶剤2中に前記複合体を浸漬する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤で接着され又はゴムを加硫することにより接着された金属とゴムとの複合体を溶剤中に浸漬して、前記溶剤の剥離作用により前記金属とゴムとを剥離する金属とゴムとの剥離方法に関する。詳述すれば、農業機械等に用いられるゴムクローラー、コピー機等に用いられるゴムローラー、その他産業の種々の分野で用いられている金属とゴムとの複合体を金属とゴムとに剥離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、金属とゴムの複合体は、分離が難しく、市場において使用済みの商品を廃棄処理するには、焼却炉によって焼き尽くす方法や、炭化装置によってゴム部分を炭化させる等の方法があるが、多くの熱量が必要であり、また装置の価格も高価となるため、そのまま埋め立て処理するのが最もコストが安いと言う現実があった。また、この埋め立ても困難になってきた今日、実際には処理されずに野積みされたまま放置されていたり、不法投棄されたものが多いのが現状である。更には、金属とゴムの複合体製品は生産段階における歩留まりが悪く、生産ラインではねられた不適合品は、金属部分の品質を劣化させずにゴムを剥離する適当な修理方法が無いか、求められていた。
【0003】
このため、本出願人は、これらの問題点を解決すべく、金属とゴムの複合体を金属とゴムの状態に剥離する装置を提案した(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−52533号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、金属としてステンレス、アルミニウムなどの場合には、溶剤がエチレングリコールでは十分な剥離がなされない事態が発生する。
【0005】
そこで、金属等の種類に応じた溶剤を用いて、接着剤で接着された金属とゴムとの複合体を品質良く、金属とゴムとに剥離及び分離して、特に金属の再生を可能とする金属とゴムとの剥離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため第1の発明は、接着剤で接着され又はゴムを加硫することにより接着された金属とゴムとの複合体を溶剤中に浸漬して、前記溶剤の剥離作用により前記金属とゴムとを剥離する金属とゴムとの剥離方法であって、ステンレスとゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めて配合すると共に気化しない温度の前記溶剤中に浸漬することにより、前記ステンレスとゴムとを剥離することを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、接着剤で接着され又はゴムを加硫することにより接着された金属とゴムとの複合体を溶剤中に浸漬して、前記溶剤の剥離作用により前記金属とゴムとを剥離する金属とゴムとの剥離方法であって、アルミニウムとゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めて配合すると共に気化しない温度の前記溶剤中に浸漬することにより、前記アルミニウムとゴムとを剥離することを特徴とする。
【0008】
第3の発明は、接着剤で接着され又はゴムを加硫することにより接着された金属とゴムとの複合体を溶剤中に浸漬して、前記溶剤の剥離作用により前記金属とゴムとを剥離する金属とゴムとの剥離方法であって、鉄とゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにエチレングリコールとブレーキオイルを含めて配合すると共に前記ゴムが膨潤しない温度の前記溶剤中に浸漬することにより、前記鉄とゴムとを剥離することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、金属等の種類に応じた溶剤を用いて、接着剤で接着された金属とゴムとの複合体を品質良く、金属とゴムとに剥離及び分離して、特に金属の再生を可能とする金属とゴムとの剥離方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下図面に基づき、本発明の実施の形態を説明する。図1に示す金属とゴムとの分離装置において、1は容器で、金属とゴムの複合体の構造や組成に適合させて配合された溶剤2を収容する。前記容器1は受レンガ3上に設置されている。なお、前記溶剤2については、後述する。
【0011】
そして、前記容器1内の前記溶剤2中に剥離するために適当な形状に処理し、又は処理しないでそのまま接着剤で接着された金属とゴムの複合体であるゴムクローラーやゴムローラーなどの複合体を投入して浸漬し、前記容器1を加熱用バーナーや電熱器等の熱源5によって加熱する。
【0012】
前記容器1には温度検出センサー6が取り付けられ、その検出結果は信号線7によりマイクロコンピュータなどから成る制御装置8に伝達される。前記制御装置8は前記容器1内の溶剤2の温度を設定可能であり、前記熱源5の火力を信号線9を介して調整することにより、当該配合された溶剤2の温度を所定温度に保つように構成される。この温度については、後述する。
【0013】
なお、前記容器1の上端周縁部には釜がえし1Aが取り付けられ、前記熱源5の火が容器1内に入り込んで溶剤2に引火することを防いでいる。
【0014】
更に、前記容器1の上部には、逆ロート状の集気装置10が前記釜がえし1Aの面に合わせて載置可能であり、前記容器1と集気装置10とを離した状態(図1参照)で複数の前記複合体を載置した載置網(図示せず)を容器1内に収納した後、前記釜がえし1A上に集気装置10を載置して密閉状態とすることにより、加熱により気化した前記溶剤2を前記集気装置10が捕集する。そして、当該気化された溶剤2は、前記集気装置10に接続されたパイプ11を経由する間に冷却されて液化し、集積タンク12に蓄積され、再利用されることとなる。この集気装置10を取り付けることにより、前記容器1は密閉構造となり、外部からの引火を防いでいる。
【0015】
なお、容器1の底は補強剤(図示せず)によって補強され、前記溶剤2と複合体4の重量に耐えられるような構造となっている。そして、金属とゴムとが剥離した後は、前記集気装置10を上昇させて前記容器1と集気装置10とを離して口を開け、前記載置網を取出し、作業台上に移載する。そして、作業者は、工具を用いて、金属とゴムとを分離することとなる。
【0016】
次に、このような金属とゴムとの分離装置において、初めに、ステンレスとゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めて配合した溶剤2中に浸漬することにより、前記ステンレスとゴムとを剥離して両者を分離する第1実施例について、説明する。
【0017】
即ち、金属部分がステンレス材料で、ゴム部分が合成ゴムである塩化ゴム材料で構成され、両者を加硫接着剤(例えば、株式会社東洋化学研究所製のケムロック205)で接着した複合体をステンレスと塩化ゴムに分離する第1実施例について説明する。この第1実施例の溶剤2は、メタクレンと蟻酸との重量配合比が、2:8から8:2の範囲内で、好ましくは5:5とし、溶剤2の温度を10℃以上38℃以下の範囲として、前記溶剤2中に前記複合体を浸漬する。この場合、溶剤温度が38℃を超えると剥離時間が短いが溶剤2が気化し易く、10℃未満であると剥離時間が掛かり過ぎ、夏場の外気温度が30℃〜40℃の場合には60時間程度、冬場の外気温度が0℃〜10℃の場合には108時間程度であり、36℃以上から38℃以下が望ましい。従って、夏場では常温でも問題ないが、冬場では加熱する必要がある。
【0018】
このように処理すると、溶剤2が複合体のステンレスと塩化ゴムとの隙間に入りこんで、前記加硫接着剤を溶解することにより、両者が剥離される。この場合、温度が低ければ、浸漬時間が長く掛かり、外気温度が高ければ、必ずしも加熱しなくともよく、熱源の電力の消費も少ない。
【0019】
この第1実施例で、メタクレンと蟻酸との重量配合比を2:8から8:2の範囲内としたのは、この範囲よりメタクレンを多く配合すると、剥離しにくく、同じくこの範囲より蟻酸を多くすると、剥離時間は短いがステンレスが侵食し易いからである。
【0020】
次に、上述したような図1に示す金属とゴムとの分離装置において、ステンレスとゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めて配合した溶剤2中に浸漬することにより、前記ステンレスとゴムとを剥離して両者を分離する第2実施例について、説明する。
【0021】
即ち、金属部分がステンレス材料で、ゴム部分がエチレン・プロピレンゴムであるEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン系モノマー)で構成され、両者を加硫接着剤(例えば、株式会社東洋化学研究所製のケムロック205)で接着した複合体をステンレスとEPDMに分離する第2実施例について説明する。この第2実施例の溶剤2は、メタクレンと蟻酸との重量配合比が、2:8から8:2の範囲内、好ましくは5:5とし、溶剤2の温度を10℃以上38℃以下の範囲として、前記溶剤2中に前記複合体を浸漬する。この場合、溶剤温度が38℃を超えると剥離時間が短いが溶剤2が気化し易く、10℃未満であると剥離時間が掛かり過ぎ、夏場の外気温度が30℃〜40℃の場合には12時間程度、冬場の外気温度が0℃〜10℃の場合には48時間程度であり、36℃以上から38℃以下が望ましい。従って、夏場では常温でも問題ないが、冬場では加熱する必要がある。
【0022】
このように処理すると、溶剤2が複合体のステンレスとEPDMとの隙間に入りこんで、前記加硫接着剤を溶解することにより、両者が剥離される。この場合、温度が低ければ、浸漬時間が長く掛かり、外気温度が高ければ、必ずしも加熱しなくともよく、熱源の電力の消費も少ない。
【0023】
この第2実施例で、メタクレンと蟻酸との重量配合比を2:8から8:2の範囲内としたのは、この範囲よりメタクレンを多く配合すると、剥離しにくく、同じくこの範囲より蟻酸を多くすると、剥離時間は短いがステンレスが侵食し易いからである。
【0024】
次に、上述したような図1に示す金属とゴムとの分離装置において、アルミニウムとゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めて配合した溶剤2中に浸漬することにより、前記アルミニウムとゴムとを剥離して両者を分離する第3実施例について、説明する。
【0025】
即ち、金属部分がアルミニウム材料で、ゴム部分が塩化ゴムで構成され、両者を加硫接着剤(例えば、株式会社東洋化学研究所製のケムロック205)で接着した複合体をアルミニウムと塩化ゴムに分離する第3実施例について説明する。この第3実施例の溶剤2は、メタクレンと蟻酸との重量配合比が、99:1から90:10の範囲内、好ましくは98:2とし、溶剤2の温度を10℃以上38℃以下の範囲として、前記溶剤2中に前記複合体を浸漬する。この場合、溶剤温度が38℃を超えると剥離時間が短いが溶剤2が気化し易く、10℃未満であると剥離時間が掛かり過ぎ、夏場の外気温度が30℃〜40℃の場合には60時間程度、冬場の外気温度が0℃〜10℃の場合には108時間程度であり、36℃以上から38℃以下が望ましい。従って、夏場では常温でも問題ないが、冬場では加熱する必要がある。
【0026】
このように処理すると、溶剤2が複合体のアルミニウムと塩化ゴムとの隙間に入りこんで、前記加硫接着剤を溶解することにより、両者が剥離される。この場合、温度が低ければ、浸漬時間が長く掛かり、外気温度が高ければ、必ずしも加熱しなくともよく、熱源の電力の消費も少ない。なお、塩化ゴムに代えて、天然ゴム、環化ゴムでも同様である。
【0027】
この第3実施例で、メタクレンと蟻酸との重量配合比を99:1から90:10の範囲内としたのは、この範囲よりメタクレンを多く配合すると、剥離しにくく、同じくこの範囲より蟻酸を多くすると、剥離時間は短いがアルミニウムが侵食し易いからである。
【0028】
次に、上述したような図1に示す金属とゴムとの分離装置において、鉄とゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにエチレングリコールとブレーキオイルとを含めて配合した溶剤2中に浸漬して、加熱することにより、前記鉄とゴムとを剥離して両者を分離する第4実施例について、説明する。
【0029】
即ち、金属部分が鉄材料で、ゴム部分が天然ゴムで構成され、両者をフッ素系ゴム接着剤(例えば、旭硝子株式会社製のAFLAS)で接着した複合体を鉄と天然ゴムに分離する第4実施例について説明する。この第4実施例の溶剤2は、エチレングリコールとブレーキオイルとの重量配合比が、1:9から9:1の範囲内、好ましくは3:7とし、前記溶剤2中に前記複合体を浸漬した状態で、熱源5により前記溶剤2を加熱温度を200℃で、4、5時間程度加熱する。
【0030】
すると、溶剤2が複合体の鉄と天然ゴムとの隙間に入りこんで、前記フッ素ゴム系接着剤を溶解することにより、両者が剥離される。この場合、天然ゴムに代えて、エボナイト、硬質ゴムでも同様であるが、天然ゴムの場合には最高加熱温度は250℃程度で最低加熱温度は200℃程度、エボナイトの場合には最高加熱温度は230℃程度で最低加熱温度は180℃であり、この最高温度より高いとゴムが膨潤して溶け始めるので、また最低温度より低いと前記剥離が不十分であるため、好ましくない。
【0031】
なお、前記ブレーキオイルは、例えば自動車用の非鉱油系ブレーキ液で、ポリグリコールエーテル類、ポリグリコール硼酸エステル類、防錆剤を成分としているもので、以下に記すブレーキオイルはこのものを指すものとする。このブレーキオイルは、ゴム厚が厚い場合は粘度の高いものが良く、薄い場合は粘度が低いものがよい。
【0032】
なお、この第4実施例で、エチレングリコールとブレーキオイルとの重量配合比を1:9から9:1の範囲内としたのは、この範囲よりエチレングリコールを多く配合すると、剥離しにくく、同じくこの範囲よりブレーキオイルを多くすると、剥離し易くなるがコスト高となり、より耐熱性の問題が起こり、より引火し易くなる。
【0033】
次に、上述したような図1に示す金属とゴムとの分離装置において、鉄とゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにエチレングリコールとブレーキオイルとを含めて配合した溶剤2中に浸漬して、加熱することにより、前記鉄とゴムとを剥離して両者を分離する第5実施例について、説明する。
【0034】
即ち、金属部分が鉄材料で、ゴム部分がエチレン・プロピレンゴム(EPDM)で構成され、両者を加硫接着剤(例えば、株式会社東洋化学研究所製のケムロック205)で接着した複合体を鉄とエチレン・プロピレンゴムに分離する第5実施例について説明する。この第5実施例の溶剤2は、エチレングリコールとブレーキオイルとの重量配合比が、1:9から9:1の範囲内とし、好ましくは2:8とし、前記溶剤2中に前記複合体を浸漬した状態で、熱源5により前記溶剤2を加熱温度を230℃で、4〜6時間程度加熱する。
【0035】
すると、溶剤2が複合体の鉄とエチレン・プロピレンゴムとの隙間に入りこんで、前記加硫接着剤を溶解することにより、両者が剥離される。
【0036】
なお、この第5実施例で、エチレングリコールとブレーキオイルとの重量配合比を1:9から9:1の範囲内としたのは、この範囲よりエチレングリコールを多く配合すると、この範囲よりエチレングリコールを多く配合すると、剥離しにくく、同じくこの範囲よりブレーキオイルを多くすると、剥離し易くなるがコスト高となり、より耐熱性の問題が起こり、より引火し易くなる。
【0037】
なお、この第5実施例のゴム部分のエチレン・プロピレンゴム(EPDM)の代わりに、汎用合成ゴムであるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)でも同様であるが、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)の場合には最高加熱温度は270℃程度で最低加熱温度は250℃程度、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)の場合には最高加熱温度は240℃程度で最低加熱温度は200℃程度であって、エチレングリコールとブレーキオイルとの重量配合比は1:9から9:1の範囲内、好ましくは5:5である。いずれの場合も、最高温度より高いとゴムが膨潤して溶け始めるので、最低温度より低いと前記剥離が不十分であるため、好ましくない。
【0038】
ここで、図2及び図3に基づいて、金属とゴムとの複合体について説明する。この複合体4は、例えば、コピー機等に用いられるゴムローラーであり、図2はこの複合体4の軸棒4Aのみを示す斜視図で、図3は前記軸棒4Aの最大径部分(最小径及び中径部分を除く)に、接着剤を介してゴム4Bが被覆された複合体4の斜視図を示す。
【0039】
従って、以上各実施例において、説明したように、図3に示すような複合体4を、金属からゴムを剥離し、次いで分離すると、図2に示すような仕上がり品質の良好な金属の軸棒4Aだけの状態とすることができ、特に金属の再利用が可能となる。
【0040】
第1〜第3実施例及び第5実施例の加硫接着剤は、株式会社東洋化学研究所製のケムロック205であったが、これに限らず、他の加硫接着剤として、NBR(二トリル)系、BR(ブチル)系、EPDM(エチレン−プロピレン)系のものでもよい。また、ゴム系接着剤として、NBR(二トリル)系、CR(クロロプレン)系のものでもよい。
【0041】
なお、複合体4を一体加硫成形によって製造するにあっても、本発明を適用できることは勿論である。
【0042】
以上本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】金属とゴムとの分離装置の概略図である。
【図2】複合体の軸棒のみを示す斜視図である。
【図3】軸棒の最大径部分にゴムが被覆された複合体の斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
1 容器
2 溶剤
4 複合体
5 熱源
10 集気装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接着剤で接着され又はゴムを加硫することにより接着された金属とゴムとの複合体を溶剤中に浸漬して、前記溶剤の剥離作用により前記金属とゴムとを剥離する金属とゴムとの剥離方法であって、ステンレスとゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めて配合すると共に気化しない温度の前記溶剤中に浸漬することにより、前記ステンレスとゴムとを剥離することを特徴とする金属とゴムとの剥離方法。
【請求項2】
接着剤で接着され又はゴムを加硫することにより接着された金属とゴムとの複合体を溶剤中に浸漬して、前記溶剤の剥離作用により前記金属とゴムとを剥離する金属とゴムとの剥離方法であって、アルミニウムとゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにメタクレンと蟻酸とを含めて配合すると共に気化しない温度の前記溶剤中に浸漬することにより、前記アルミニウムとゴムとを剥離することを特徴とする金属とゴムとの剥離方法。
【請求項3】
接着剤で接着され又はゴムを加硫することにより接着された金属とゴムとの複合体を溶剤中に浸漬して、前記溶剤の剥離作用により前記金属とゴムとを剥離する金属とゴムとの剥離方法であって、鉄とゴムとの前記複合体を剥離するのに適するようにエチレングリコールとブレーキオイルを含めて配合すると共に前記ゴムが膨潤しない温度の前記溶剤中に浸漬することにより、前記鉄とゴムとを剥離することを特徴とする金属とゴムとの剥離方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−221150(P2008−221150A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−64300(P2007−64300)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(500418255)
【Fターム(参考)】