説明

金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体およびプラズモン導波路

【課題】化学合成方法を用いて、固体化したマトリックス中に均一かつ高密度に分散された、微細な金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体およびこの金属ナノ粒子無機複合体を用いたプラズモン導波路を提供する。
【解決手段】HCl/金属アルコキシド(モル比)が0.2以上1.0以下の前駆体溶液を作製し、基板上に、前駆体溶液を塗布した後、前駆体溶液を加水分解して微細孔を有する酸化物膜を形成し、酸化物膜を酸性の塩化スズ水溶液と接触させ、微細孔にSn2+イオンを析出させ、微細孔から余剰なSn2+イオンを除去し、酸化物膜を金属キレート水溶液と接触させ、微細孔中に金属ナノ粒子を析出させ、微細孔から余剰な金属イオンを除去することを特徴とする金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、この製造方法による金属ナノ粒子無機複合体およびこれを用いたプラズモン導波路。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明な酸化物をマトリックスとし、金属ナノ粒子を高密度に分散させた金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体およびこの金属ナノ粒子無機複合体を用いたプラズモン導波路に関する。
【背景技術】
【0002】
表面プラズモンは電界局在と電界増強の特性を持つ電磁波モードであり、近年ナノテクノロジーやバイオテクノロジー分野において応用研究が多角的に展開されている。研究の一分野として、局在表面プラズモンの応用がある。そして局在表面プラズモンの応用のひとつに、ナノオーダーサイズの金属ナノ粒子を使って光を伝送するプラズモンポラリトンがある。このような応用に向けて、さまざまな、金属ナノ粒子の製造方法が検討されている。また信号強度を大きくするために、構造体を一次元から二次元あるいは三次元構造に製造する検討も行われている。
【0003】
この分野において、もっとも一般的に行われる金属ナノ粒子構造体の製造方法は、電子ビームリソグラフィである。この技術には、高度なCMOS技術や高価な装置が必須となる。また三次元構造を製造することは基本的に難しい。
【0004】
上記電子ビームリソグラフィ技術を用いた製造方法に対して、より安価に金属ナノ粒子を製造するために、化学合成をベースとした金属ナノ粒子製造の検討も精力的に行われている。還元法の一種であるZsigmoddy法において、還元過程において溶液のpHを急速に変化させることで、シリカ微粒子(80〜180nm)表面に均一に10〜20nmのAg膜を作製し、Agナノシェルを作製した報告や、銀粒子を塩化金水溶液に入れ、これを還元剤として銀ナノ粒子表面にAuシェルを作製した報告、塩化スズを還元剤として銀ナノ粒子を表面に均一に分散したシリカ球の報告等が、この例として挙げられる。
【0005】
しかしながらこれら化学的な手法では、金属ナノ粒子が作製出来るものの、試料はもっぱらコロイド溶液として得られる。デバイスとして使用する場合には固体化が必要だが、ナノ粒子を凝集させることなく、透明なマトリックス内部に分散させる方法までは検討していない研究が殆どである。
【0006】
上述した安価な化学合成法と、精度の高い電子ビームリソグラフィの中間の技術として、Au等金属とSiOの共スパッタ等による、Auナノ粒子分散SiO膜製造技術が存在する。この技術は三次元的にAuナノ粒子分散組織を製造することが可能である。一般にAu等の局在表面プラズモンを使った非線形光学材料を目指した研究が多い。透明なSiO膜中に三次元的に多量のAuナノ粒子を含有させることが出来るが、スパッタしただけではAuナノ粒子の結晶性が悪く、かつ球状では無いため、成膜後の500℃以上の加熱処理が必要となる場合が多い(非特許文献1)。また、熱処理があるために、粒径の均一性を得ることが難しい。そして、加熱時の凝集による粒径増加は避けることが出来ないため、直径20nm以下への金属ナノ粒子の微細化も困難であった。
【非特許文献1】B.Zhang,H.Masumoto,Y.Someno and T.Goto,“Optical Properties of Au/SiO2 Nano−Composite Films Prepared by Induction−Coil−Coupled Plasma Sputtring,”Mater.Trans.,44[2],(2003),pp215−219
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のように、電子ビームリソグラフィを用いた製造方法では製造コストが大きくなるという問題があった。また、従来の化学合成方法では金属ナノ粒子が固体化する方法が得られていなかった。そして、共スパッタ法では、金属ナノ粒子の微細化とマトリックス中の均一かつ高密度な分布実現が困難であった。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、化学合成方法を用いて、固体化したマトリックス中に均一かつ高密度に分散された、微細な金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体およびこの金属ナノ粒子無機複合体を用いたプラズモン導波路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法は、HCl/金属アルコキシド(モル比)が0.2以上1.0以下の前駆体溶液を作製し、基板上に、前記前駆体溶液を塗布した後、前記前駆体溶液を加水分解して微細孔を有する酸化物膜を形成し、前記酸化物膜を酸性の塩化スズ水溶液と接触させ、前記微細孔にSn2+イオンを析出させ、前記微細孔から余剰なSn2+イオンを除去し、前記酸化物膜を金属キレート水溶液と接触させ、前記微細孔中に金属ナノ粒子を析出させ、前記微細孔から余剰な金属イオンを除去することを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様の金属ナノ粒子無機複合体は、SiO,B,Al,TiO,ZrO,NaO,CaO,SrOからなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物を含む可視光に対して透明な酸化物膜と、前記酸化物膜中に分散されたAu,Ag,Cu,Pt,Pb,Ph,Cd,In,Pdからなる群の中の少なくとも1つの金属を含む金属ナノ粒子とを含み、前記酸化物膜中の酸化物/Cl(モル比)が200以上500以下である金属ナノ粒子無機複合体を導波路として用いることを特徴とする。
【0011】
本発明の一態様のプラズモン導波路は、SiO,B,Al,TiO,ZrO,NaO,CaO,SrOからなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物を含む可視光に対して透明な酸化物膜と、前記酸化物膜中に分散されたAu,Ag,Cu,Pt,Pb,Ph,Cd,In,Pdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属を含む金属ナノ粒子とを含み、前記酸化物膜中の酸化物/Cl(モル比)が200以上500以下である金属ナノ粒子無機複合体を導波路として用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、化学合成方法を用いて、固体化したマトリックス中に均一かつ高密度に分散された、微細な金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体およびこの金属ナノ粒子無機複合体を用いたプラズモン導波路を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法は、HCl/金属アルコキシド(モル比)が0.2以上1.0以下の前駆体溶液を作製し、基板上に、作製した体溶液を塗布した後、前駆体溶液を加水分解して微細孔を有する酸化物膜を形成し、形成した酸化物膜を酸性の塩化スズ水溶液と接触させて、これらの微細孔にSn2+イオンを析出させ、その後、微細孔から余剰なSn2+イオンを除去し、酸化物膜を金属キレート水溶液と接触させ、微細孔中に金属ナノ粒子を析出させ、微細孔から余剰な金属イオンを除去することを特徴とする。
【0014】
以下、本実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法について、金属アルコキシドがオルガノシランであるTEOS(Tetraethoxysilane)であり、酸化膜がSiO膜であり、金属がAgである場合を例に説明する。なお、本明細書中、金属ナノ粒子無機複合体とは、酸化物等の無機物中に、金属ナノ粒子が分散された複合材料を意味するものとする。
【0015】
まず、HCl/TEOS(モル比)が0.2以上1.0以下の前駆体溶液を作製する。前駆体溶液は、酸化物となる金属アルコキシドと加水分解を起こすための水、加水分解と縮重合反応を調整するための触媒、および均一な溶液を作るための溶媒となるアルコール等有機溶剤からなる。
【0016】
この前駆体溶液を調製するにおいて、金属ナノ粒子を酸化物に安定して高濃度に析出させうる多孔質マトリックスを作製するために必要な、塩酸と金属アルコキシドとのモル比、すなわち、HCl/TEOS(モル比)は0.2以上1.0以下である。0.2未満では、安定して金属ナノ粒子の析出が起こらない確率が高くなる。また、1.0より大きいと、反応が激しく進行し、容易に前駆体溶液のゲル化が起こってしまい、基板上に成膜することが出来ない。
【0017】
チップ内光配線−プラズモンポラリトン導波路−として、この金属ナノ粒子無機複合体を適用することを考えた場合、酸化物膜としては、ここで例示するように、周囲の材料・プロセスと適合性の良いSiO膜であることが望ましい。また、同様にプラズモン発生効率から、金属ナノ粒子としては、ここで例示するように、発生効率が最大であるAgナノ粒子が好ましい。
【0018】
このようにして作製した前駆体溶液を、石英ガラスやSi等の基板の上に、ディップコートやスピンコート等の手法で、塗布し成膜する。成膜した後は、室温で12〜48時間保持して、緩やかに加水分解および縮重合を進行させることが望ましい。これによって、微細孔を有するSiO膜が基板上に形成される。本実施の形態は、ゾルゲル法で作製することにより、必然的に発生する多孔質組織を積極的に活用するものであり、この微細孔内部にAg金属ナノ粒子を析出させる。
【0019】
そのためには、基板上に形成されるSiO膜が緻密化し、析出面積を減少させないよう、緩やかに加水分解および縮重合を進行させることが好ましい。短時間でSiO膜を作製する場合には、オーブン等を使用しても良いが、上記の理由により、熱処理温度を80℃以下とすることが望ましい。またクラックの発生を抑制するためには、加湿雰囲気を用いることが望ましい。
【0020】
このようにして作製したSiO膜中には、HCl触媒に起因する残留物が存在する。この膜中のCl濃度がSiO/Cl(モル比)が200以上500以下であることが、金属ナノ粒子を酸化物に安定して高濃度に析出させうる多孔質マトリクスの条件として必要である。500より大きいと、余分な反応が起こり、Ag等の析出量が減少する可能性がある。また200未満では、ゲル化が進行し過ぎているため、膜の細孔容量が減少し、高密度に金属ナノ粒子を析出させることが出来ないマトリクスとなっている可能性が高いためである。なお、SiO/Cl(モル比)は、最終的に製造される金属ナノ粒子無機複合体のマトリックスとなるSiO膜中でもそのまま維持されることになる。
【0021】
そして、形成されたSiO膜中の微細孔の孔径が20nm以下、望ましくは5nm以下であり、かつ、この微細孔が3次元ネットワーク状に発達していることが望ましい。このような微細孔を有することにより、より微細な金属ナノ粒子を、マトリックス中に均一に多数分散させることが可能だからである。
【0022】
SiO膜をゾルゲル法で形成した後、還元剤となるSn2+イオンをSiO膜の微細孔内壁に析出させる。スズは、塩化スズや塩化スズ・2水和物等を出発原料とした水溶液で供する。ここで、塩化スズがSiO膜内部に化学吸着し易く、強く還元力を有するようトリフルオロ酢酸や塩酸等を十分に加えてpH3以下、望ましくはpH2以下とすることが好ましい。これ以上pHが高い条件ではSn2+イオンの生成効率が低下する為である。
【0023】
次に、塩化スズを含む水溶液にSiO膜を含浸することで接触させる。必要であれば真空含浸等の強制含浸を行う。この接触によりSn2+イオンを化学吸着させる。
【0024】
その後、余剰なSn2+イオン等をSiO膜中の微細孔から除去するために蒸留水等で試料を洗浄する。ここで、余剰なSn2+イオンとは、SiO膜に化学吸着しなかったSn2+イオンを意味する。
【0025】
Sn2+イオン除去の後、酸化膜を金属キレート水溶液と接触させ、微細孔中に金属ナノ粒子を析出させる金属ナノ粒子析出工程を行う。金属塩を水溶液に溶解した後、アンモニア等を用いてキレート化する。ここでは、硝酸銀を水溶液に溶解させた後、アンモニア水を滴下してAgキレートを作製する。
【0026】
そして、このAgキレートを含む水溶液に、Sn2+イオンの析出を終えた試料を含浸させる。化学吸着したSn2+イオンが還元剤となり、AgキレートのAgイオンを還元する。還元されたAgはSiO膜の微細孔内部に20nm以下のAgナノ粒子として析出する。
【0027】
Agナノ粒子を析出させた後に、微細孔から余剰なAg等の金属イオンを除去する。例えば、余分な処理液を蒸留水等で洗浄し、乾燥させる。ここで、余剰な金属イオンとは、SiO膜の微細孔内部に金属ナノ粒子として析出しなかった金属イオンを意味する。
【0028】
上記本実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法によれば、可視光に対して透明な酸化物膜であるSiO膜と、この酸化物膜中に分散されたAgナノ粒子と、SiO中に分散されたスズ酸化物(SnO)とを含み、SiO膜中のSiO/Cl(モル比)が200以上500以下であるAgナノ粒子無機複合体を製造することが出来る。
【0029】
図1は、本実施の形態の製造方法で製造されたAgナノ粒子無機複合体の断面TEM観察像である。Agナノ粒子無機複合体10には、直径20nm以下のAgナノ粒子12がSiOマトリックス相14中に高密度に存在していることが確認できる
【0030】
このように、Agナノ粒子/SiOマトリックス系において、SiO膜中のSiO/Cl(モル比)が200以上500以下であるAgナノ粒子無機複合体は、Agナノ粒子が極めて微細であり、かつ、充填量の多いAgナノ粒子高充填組織を有している。
【0031】
そして、このようなAgナノ粒子無機複合体は、光学特性測定により、410〜460nm付近で明瞭なプラズモン吸収を確認することが出来る。また、本実施の形態のAgナノ粒子無機複合体をプリズム上に作製し、ATR法で測定すると、プラズモンポラリトン発生に起因する、入射角の増加と共に短波長側にシフトする偏光依存性のあるギャップが観察される。すなわち、プラズモン導波路や非線形光学材料等の光デバイスに好適に用いることが出来る。
【0032】
なお、本実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法においては、製造される金属ナノ粒子無機複合体の光学特性、金属ナノ粒子の微細化および均一化の観点からは金属アルコキシドがオルガノシランであるTEOSであるが望ましい。しかしながら、TEOSに限らず、その他の金属アルコキシドを適用することも可能である。また、製造される金属ナノ粒子無機複合体の光学特性、金属ナノ粒子の微細化および均一化の観点から金属ナノ粒子の金属はAgであることが望ましいが、Agのみならず、例えば、Au,Cu,Pt,Pb,Ph,Cd,In,Pd等の金属を適用することも可能である。
【0033】
また、本実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体においては、酸化物膜を形成する酸化物はSiOであることが望ましいが、SiOに限らず、Al,TiO,ZrO,NaO,CaO、あるいはこれらを含む複合酸化物等の酸化物を、可視光に対して透明なマトリックスとして適用できる。
【0034】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態のプラズモン導波路は、第1の実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体を導波路として用いることを特徴とする。したがって、第1の実施の形態と重複する内容については記載を省略する。
【0035】
図2は、本実施の形態のプラズモン導波路を用いたプラズモン導波路接合装置の平面図である。このプラズモン導波路接合装置20は、伝播光導波路22と、プラズモン導波路24と、接合部(カップリング部)26を有している。伝播光導波路22から接合部(カップリング部)26を介してプラズモン導波路24に光が伝播される。
【0036】
プラズモン導波路24の材料として、第1の実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体、例えば、Agナノ粒子がSiOマトリックス中に分散した金属ナノ粒子無機複合体が用いられている。
【0037】
第1の実施の形態の金属ナノ粒子無機複合体は、それ自体が優れたプラズモン導波特性を有することから、本実施の形態のプラズモン導波路24においても優れたプラズモン導波特性が実現される。また、このプラズモン導波路24を用いたプラズモン導波路接合装置20は、伝播光からプラズモンへの変換効率を可及的に高くすることが可能となる。
【0038】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。実施の形態の説明においては、金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体、プラズモン導波路等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体、プラズモン導波路等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
【0039】
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての金属ナノ粒子無機複合体の製造方法、金属ナノ粒子無機複合体、プラズモン導波路は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲によって定義されるものである。
【実施例】
【0040】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0041】
(実施例1)
酸化物膜としてSiO膜を作製した。SiOの原料としてTEOSを、溶媒としてエタノールを選択し、1M溶液となるよう、TEOSを0.05mol、エタノールを1.37mol準備した。ついで蒸留水を0.5mol準備した。酸触媒として、HClを用い、HCl/TEOS=0.4の組成を準備出来るよう、36%塩酸水溶液を2.02g準備した。
【0042】
ビーカーに、蒸留水を入れた後、エタノール、HClを攪拌しながら順次添加し、最後にTEOSを加え、4時間混合した。最初、反応に起因する発熱と水蒸気の発生が認められたが、混合終了時には、常温となっていた。
【0043】
このようにして作製したHCl/TEOS=0.4(モル比)の前駆体溶液を用いて、20mm×50mmの石英ガラス基板の上に、スピナーを使って塗布し、酸化物膜を成膜した。この成膜した試料を、室温で20h保持し、加水分解及び縮重合反応を起こさせ微細孔を有するSiO膜を形成した。
【0044】
次に、スズ処理液を作製した。塩化スズ0.1gを水20mlに溶解させた後、トリフルオロ酢酸を0.1ml添加し、5min.程混合した。この溶液0.1mlをイオン交換水9.9mlに添加した。作製した処理液に試料である先のSiO膜を1h程度浸積し微細孔にSn2+イオンを析出させた。その後処理液より取りだし、イオン交換水で洗浄し余剰なSn2+イオンを除去した。
【0045】
次に、Ag処理液を作製した。硝酸銀0.12gをイオン交換水20mlに溶解させた後、溶液が透明になるまで25%アンモニア水を滴下して加えた。この溶液0.1mlをイオン交換水9.9mlに添加した。作製した処理液であるAg(NHキレート水溶液に、先のSiO膜を1h程度浸積し、微細孔中にAgナノ粒子を析出させた。その後処理液より取りだし、イオン交換水で洗浄し、微細孔から余剰な金属イオンを除去した後、室温で24h程度乾燥させた。
【0046】
以上のようにして、SiO膜の微細孔内にAgナノ粒子が析出したAgナノ粒子分散SiO膜を作製した。
【0047】
作製した試料を、吸光光度計(島津製作所製UV−2500(PC)SGLP)を用いて吸光度測定をおこなった。測定結果を図3に示す。また、作製した試料の外観観察を行った。結果を図4に示す。
【0048】
また、同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を、プリズム上に作製し、いわゆるATR法で測定を行った。結果は図5に示す。
【0049】
(実施例2)
HCl/TEOS=0.2の組成を準備出来るよう、36%塩酸水溶液を1.01g準備し、HCl/TEOS=0.2(モル比)の前駆体溶液を用いる以外は実施例1と同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を作製し、同様の評価を行った。吸光度測定結果を図3、外観観察結果を図4に示し、ATR法の評価結果は後述する。
【0050】
(実施例3)
HCl/TEOS=0.7(モル比)の前駆体溶液を用いる以外は実施例1と同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を作製し、同様の吸光度測定を行った。吸光度測定結果を図6に示す。
【0051】
(実施例4)
HCl/TEOS=1.0(モル比)の前駆体溶液を用いる以外は実施例1と同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を作製し同様の吸光度測定を行った。吸光度測定結果を図6に示す。
【0052】
(比較例1)
HCl/TEOS=0.01の組成を準備出来るよう、1規定塩酸水溶液を0.5ml準備し、HCl/TEOS=0.01(モル比)の前駆体溶液を用いる以外は実施例1と同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を作製し、同様の評価を行った。吸光度測定結果を図3、外観観察結果を図4に示し、ATR法の評価結果は後述する。
【0053】
(比較例2)
HCl/TEOS=0.1の組成を準備出来るよう、1規定塩酸水溶液を5ml準備し、HCl/TEOS=0.01(モル比)の前駆体溶液を用いる以外は実施例1と同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を作製し、同様の評価を行った。吸光度測定結果を図3、外観観察結果を図4に示し、ATR法の評価結果は後述する。
【0054】
吸光度測定において、Agナノ粒子のプラズモン吸収ピークは、その直径に依存して410〜460nm近傍に現れる。図3に示すように比較例1および比較例2のHCl/TEOS=0.01および0.1試料では、Agナノ粒子に起因するプラズモン吸収ピークが認められるが、他2試料と比べて強度が低い。また380nm近傍に、Agナノ粒子に起因するプラズモン吸収ピークと同等の強度で、ピークが存在している。このように、プラズモン吸収ピークが主たるピークとはなっていない。
【0055】
これに対して、実施例2のHCl/TEOS=0.2試料においては、明瞭にAgナノ粒子に起因するプラズモン吸収ピークが認められ、その強度は比較例1、比較例2のHCl/TEOS=0.01および0.1試料と比べて明らかに高い。また、380nm近傍のピークもほとんど認められない。したがって、プラズモン吸収ピークが主たるピークとなっている。
【0056】
さらに、実施例1のHCl/TEOS=0.4試料においては、明瞭にAgナノ粒子に起因するプラズモン吸収ピークのみが認められ、その強度は、実施例1、実施例2、比較例1、および比較例2の4試料のなかで最も高い。また380nm付近にピークらしいものは、全く認められない。
【0057】
また、実施例3のHCl/TEOS=0.7、実施例4のHCl/TEOS=1.0試料においても、図6に示すように明瞭にAgナノ粒子に起因するプラズモン吸収ピークのみが認められる。また、380nm付近にピークらしいものは、全く認められない。
【0058】
図4は、作製した実施例1、実施例2、比較例1、および比較例4の4試料の外観を示す図である。HCl組成が高くなるに従って、試料の着色は濃化していく傾向が明瞭に認められる。したがって、HCl組成が高いほどプラズモン吸収が顕著であることがわかる。
【0059】
実施例1、実施例2、比較例1、および比較例2について、ATR法で測定を行った結果は以下の通りである。比較例1および比較例2のHCl/TEOS=0.01および0.1試料では、プラズモンポラリトン発生に起因する入射光角度依存および偏光依存性のあるギャップの発生を確認することが出来なかった。一方、実施例2、および実施例1のHCl/TEOS=0.2および0.4試料では、プラズモンポラリトン発生に起因する入射光角度依存性および偏光依存性のあるギャップの発生を確認することが出来た。
【0060】
実施例1のHCl/TEOS=0.4試料における測定結果を図5に示す。p偏光で測定した結果を図5(a)に示す。プラズモンポラリトン発生に起因するギャップ(白矢印位置)の発生を確認することが出来た。このギャップは、入射角度を変えるとピーク位置がシフトする、プラズモンポラリトン発生に特有の入射角度依存性を示した。s偏光で測定した結果を図5(b)に示す。ギャップ(白矢印位置)は観察されず、図5(a)で見られるギャップがプラズモンポラリトン発生に起因する偏光依存性のあるギャップであることが確認された。
【0061】
(実施例5)
酸化物膜としてSiO膜を作製した。SiOの原料としてTEOSを、溶媒としてエタノールを選択し、1M溶液となるよう、TEOSを0.1mol、エタノールを2.74mol準備した。ついで蒸留水を1.0mol準備した。酸触媒として、HClを用い、HCl/TEOS=0.2の組成を準備出来るよう、36%塩酸水溶液を2.02g準備した。
【0062】
ビーカーに、蒸留水を入れた後、エタノール、HClを攪拌しながら順次添加し、最後にTEOSを加え、7時間混合した。実施例1と同様に最初、反応に起因する発熱と水蒸気の発生が認められたが、混合終了時には、常温となっていた。
【0063】
このようにして作製したHCl/TEOS=0.2(モル比)の前駆体溶液を用いて、20mm×50mmの石英ガラス基板の上に、スピナーを使って酸化物膜を成膜した。試料は2枚作製し、1枚は組成分析用、もう1枚はAg析出処理用とした。
【0064】
この成膜した試料を、室温で20h保持した後、実施例1と同様の手法で、Agの金属ナノ粒子を該微細孔内部に析出させ、Agナノ粒子分散SiO膜を作製した。
【0065】
作製した試料について、吸光光度計を用いて吸光度測定をおこなった。
【0066】
組成分析用SiO膜に対して、蛍光X線による組成分析を行った。
【0067】
(実施例6)
HCl/TEOS=0.4の組成を準備出来るよう、36%塩酸水溶液を4.05(2:削除)g準備し、HCl/TEOS=0.4(モル比)の前駆体溶液を用いる以外は実施例5と同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を作製し、同様の評価を行った。
【0068】
実施例5、実施例6の試料とも、実施例1と同様に、Agナノ粒子のプラズモン吸収に起因る吸収ピークが430〜460nm近傍に主たるピークとして観察された。また、蛍光X線によるSiO膜組成分析の結果、実施例5では、SiO膜中のSiO/Cl(モル比)が440であった。実施例6では、SiO膜中のSiO/Cl(モル比)が360であった。
【0069】
(実施例7)
酸化物膜としてTiO膜を作製した。TiOの原料としてTi(iso−OC3H7)4を、溶媒としてエタノールを選択し、1M溶液となるよう、Ti(iso−OC3H7)4を0.05mol、エタノールを1.37mol準備した。ついで蒸留水を0.5mol準備した。酸触媒として、HClを選択し、HCl/TEOS=0.4となるよう36%塩酸水溶液を2.02g準備した。
【0070】
ビーカーに、蒸留水を入れた後、エタノール、HClを攪拌しながら順次添加し、最後にTi(iso−OC3H7)4を加え、6時間混合した。最初、反応に起因する発熱と水蒸気の発生が認められたが、混合終了時には、常温となっていた。
【0071】
このようにして作製したHCl/TEOS=0.4の前駆体溶液を用いて、20mm×50mmの石英ガラス基板の上に、スピナーを使って酸化物膜を成膜した。
【0072】
この成膜した試料を、室温で20h保持した後、実施例1と同様の手法で、Agの金属ナノ粒子を該微細孔内部に析出させ、TiO膜内にAgナノ粒子が析出した、Agナノ粒子分散TiO膜を作製した。作製した試料を、吸光光度計を用いて吸光度測定をおこなったところ、Agナノ粒子のプラズモン吸収に起因するピーク約440nmを主たるピークとして確認することが出来た。
【0073】
(実施例8)
酸化物膜として表1に示す5種類の複合酸化物を作製した。各複合酸化物の出発原料も併せて表1に示す。酸触媒として、HClを用い、HCl/合計の金属アルコキシド=0.3前後となるように36%塩酸水溶液をそれぞれ準備した。
【表1】

【0074】
ビーカーに、蒸留水、エタノール等有機溶剤、HClおよび各出発原料を攪拌しながら6〜12時間混合した。混合終了時には、どの前駆体溶液も常温となっていることを確認した。
【0075】
このようにして作製した前駆体溶液を用いて、20mm×50mmの石英ガラス基板の上に、スピナーを使って酸化物膜を成膜した。
【0076】
この成膜した試料を、室温で20h保持した後、実施例1と同様の手法で、Agの金属ナノ粒子を該微細孔内部に析出させ、Agナノ粒子複合酸化物膜を作製した。
【0077】
作製した試料を、吸光光度計を用いて吸光度測定をおこなったところ、表1に示すように、どの試料に関してもAgナノ粒子のプラズモン吸収に起因するピークを主たるピークとして確認することが出来た。
【0078】
(比較例3)
酸化物膜としてSiO膜を作製した。SiOの原料としてTEOSを、溶媒としてエタノールを選択し、1M溶液となるよう、TEOSを0.025mol、エタノールを25ml準備した。ついで蒸留水を0.25mol準備した。酸触媒として、HClを用い、HCl/TEOS=0.1となるよう36%塩酸水溶液を0.253g準備した。このセットを3試料準備した。
【0079】
ビーカーに、蒸留水を入れた後、エタノール、HClを攪拌しながら順次添加し、最後にTEOSを加え、5時間混合した。このようにして作製したHCl/TEOS=0.1の前駆体溶液を用いて、20mm×50mmの石英ガラス基板の上に、スピナーを使って酸化物膜を成膜した。
【0080】
この成膜した試料を、室温で20h保持した後、実施例1と同様の手法で、Agの金属ナノ粒子を該微細孔内部に析出させ、Agナノ粒子分散SiO膜を作製した。
【0081】
作製したこれら3試料を、吸光光度計を用いて吸光度測定をおこなった。測定結果を図7に示す。1試料では、Agナノ粒子に起因するプラズモン吸収ピークのみが認められた。しかし他の2試料では、Agナノ粒子に起因するプラズモン吸収ピークと共に、380nm近傍に本発明の意図しない反応に起因するピークが存在した。Agナノ粒子が高密度に分散したAgナノ粒子分散SiO膜が得られる確率は、1/3であった。
【0082】
(実施例9)
図2に示すプラズモン導波路接合装置20のプラズモン導波路24の材料として、実施例1の金属ナノ粒子無機複合体を用いた。光の波長は1μm、伝播光導波路22の幅は1μm、プラズモン導波路24の幅は100nmとした。プラズモン導波路24を微分干渉近接場光学顕微鏡で測定したところ、伝播光導波路22と接合させた結果、10−2台のカップリング効率でプラズモン導波路24へのプラズモン導波を確認した。
【0083】
(比較例4)
図2に示すプラズモン導波路接合装置20のプラズモン導波路24の材料として、比較例1の金属ナノ粒子無機複合体を用いた。プラズモン導波路24を微分干渉近接場光学顕微鏡で測定した結果、プラズモンの導波を確認することが出来なかった。
【0084】
(実施例10)
HCl/TEOS=0.7、1.0の組成を準備出来るよう、36%塩酸水溶液を7.072gおよび10.1g準備し、HCl/TEOS=0.7および1.0(モル比)の前駆体溶液を用いる以外は実施例5と同様の方法でAgナノ粒子分散SiO膜を作製し、同様の評価を行った。
【0085】
両試料とも、実施例1と同様に、Agナノ粒子のプラズモン吸収に起因る吸収ピークが430〜460nm近傍に主たるピークとして観察された。また、蛍光X線によるSiO膜組成分析の結果、HCl/TEOS=0.7では、SiO膜中のSiO/Cl(モル比)が340であった。HCl/TEOS=1.0では、SiO膜中のSiO/Cl(モル比)が280であった。
【0086】
以上、実施例および比較例により、本発明を用いることで、金属ナノ粒子を凝集させることなく、透明セラミックスからなる膜内部に高密度に分散した組織を作製することができることが明らかになった。また、このような組織を有する金属ナノ粒子無機複合体はプラズモン吸収特性を示し、プラズモン光導波路等の光デバイスとして使用するのに適した構造体であることが明らかになった。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第1の実施の形態のAgナノ粒子無機複合体の断面TEM観察像。
【図2】第2の実施の形態のプラズモン導波路接合装置の平面図。
【図3】実施例1、2および比較例1、2の吸光度測定の結果を示す図。
【図4】実施例1、2および比較例1、2の試料の外観図。
【図5】実施例1のATR法測定結果を示す図。
【図6】実施例3、4の吸光度測定の結果を示す図。
【図7】比較例3の吸光度測定の結果を示す図。
【符号の説明】
【0088】
10 Agナノ粒子無機複合体
12 Agナノ粒子
14 SiOマトリックス相
20 プラズモン導波路接合装置
22 伝播光導波路
24 プラズモン導波路
26 接合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
HCl/金属アルコキシド(モル比)が0.2以上1.0以下の前駆体溶液を作製し、
基板上に、前記前駆体溶液を塗布した後、前記前駆体溶液を加水分解して微細孔を有する酸化物膜を形成し、
前記酸化物膜を酸性の塩化スズ水溶液と接触させ、前記微細孔にSn2+イオンを析出させ、
前記微細孔から余剰なSn2+イオンを除去し、
前記酸化物膜を金属キレート水溶液と接触させ、前記微細孔中に金属ナノ粒子を析出させ、
前記微細孔から余剰な金属イオンを除去することを特徴とする金属ナノ粒子無機複合体の製造方法。
【請求項2】
前記酸化物膜を形成する酸化物が、SiO、Al、TiO、ZrO、NaO、CaOからなる群から選ばれる少なくとも一つの酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法。
【請求項3】
前記酸化物を形成する酸化物がSiOであり、前記金属ナノ粒子がAgナノ粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法。
【請求項4】
前記金属アルコキシドがオルガノシランであることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法。
【請求項5】
前記金属キレート水溶液が、銀塩およびアンモニアを含む水溶液によって調製されたAg(NHキレート水溶液であることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか一項に記載の金属ナノ粒子無機複合体の製造方法。
【請求項6】
SiO,B,Al,TiO,ZrO,NaO,CaO,SrOからなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物を含む可視光に対して透明な酸化物膜と、
前記酸化物膜中に分散されたAu,Ag,Cu,Pt,Pb,Ph,Cd,In,Pdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属を含む金属ナノ粒子とを含み、
前記酸化物膜中の酸化物/Cl(モル比)が200以上500以下であることを特徴とする金属ナノ粒子無機複合体。
【請求項7】
前記酸化物膜がSiO膜であり、前記金属ナノ粒子がAgナノ粒子であることを特徴とする請求項6記載の金属ナノ粒子無機複合体。
【請求項8】
前記酸化物膜中に分散されたスズ酸化物を含むことを特徴とする請求項6または請求項7記載の金属ナノ粒子無機複合体。
【請求項9】
SiO,B,Al,TiO,ZrO,NaO,CaO,SrOからなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物を含む可視光に対して透明な酸化物膜と、
前記酸化物膜中に分散されたAu,Ag,Cu,Pt,Pb,Ph,Cd,In,Pdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属を含む金属ナノ粒子とを含み、
前記酸化物膜中の酸化物/Cl(モル比)が200以上500以下である金属ナノ粒子無機複合体を導波路として用いることを特徴とするプラズモン導波路。
【請求項10】
前記酸化物膜がSiO膜であり、前記金属ナノ粒子がAgナノ粒子であることを特徴とする請求項9記載のプラズモン導波路。

【請求項11】
前記酸化物膜中に分散されたスズ酸化物を含むことを特徴とする請求項9または請求項10記載のプラズモン導波路。




















【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−76014(P2010−76014A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244659(P2008−244659)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成20年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「低損失オプティカル新機能部材技術開発」産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】