説明

金属リチウム電極の界面抵抗を改変する方法

この発明は、電解液に浸漬したリチウム金属電極の界面抵抗を改変する方法であって、金属酸化物粒子のフィルムをこの電極の表面に付着させることを特徴とする当該方法に関するものである。
この発明は又、リチウム金属電極であって、その表面が金属酸化物粒子のフィルムで覆われている当該リチウム金属電極及びリチウム金属型の電池にも関係する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、リチウム金属電極の界面抵抗を改変する方法に関するものであり、リチウム金属電極及びかかる電極を含むLi−金属電池にも関係する。
【背景技術】
【0002】
リチウム金属の、電池の陰極としての利用は、数十年前に構想された。これは、リチウム金属が、その低い密度の故に高いエネルギー密度を有するという利点を有しているからであり、それが高度に電気陽性であるからである。しかしながら、液体媒質中でのリチウム金属の利用は、リチウムとの接触による電解液の分解へと導き、又、金属表面における、電池の爆発を引き起こす短絡へと導きうる樹枝状結晶の形成による安全性の問題も有している。
【0003】
この電解液の分解の問題を回避するために、幾つかのアプローチが、考えられてきた。
【0004】
一つのアプローチは、リチウム電極を例えば黒鉛電極で置き換えることにある(Liイオン電池)。しかしながら、この置き換えは、電池の比容量を損なうこととなる。
【0005】
他のアプローチは、液体電解液を、分解を一層受けにくい固体ポリマーで置き換えることにある(「オール・ソリッド・ステート」電池と呼ばれる電池)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この型の装置では、電池は、80℃ほどの高温でのみ運転可能となり、それにより、応用分野が限られている。これらの「オール・ソリッド・ステート」システムを改良する試みが、POE(ポリオキシエチレン)ベースの電解質に鉱物フィルターを添加することにより為されてきている(F. Croce等、Nature, vol. 394, 1998, 456-458,及び L. Persi等、Journal of the Electrochemical Society, 149(2), A212-A216, 2002)。鉱物フィルターを添加する目的は、Li+イオンの輸送速度を改善するようにPOEの結晶化度を低下させることである。しかしながら、かかるシステムでは、鉱物フィルターが、電解質を形成するポリマー材料中にブロックされ、その結果、電極の表面での電解質の分解の決定において鍵となる因子であるリチウム電極の界面抵抗に対して僅かの効果しか得られない。これは、伝統的に、界面抵抗が、電気化学的過程においてプラトーに達するまで漸進的に増大するからであり、フィルターの固体電解質への添加は、単に、プラトーに達した界面抵抗値の低減に効果を有するだけである。
【0007】
界面抵抗を減じる試みにおいて、文献US5 503 946は、炭素又はマグネシウム粒子よりなるフィルムでカバーされたリチウムセル用のアノードを、提案している。しかしながら、この系は、達成すべき界面抵抗の中位の減少だけができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、電解液に浸漬したリチウム電極の界面抵抗を改変する方法を開発したが、それは、驚くべきことに、リチウム金属と接触している電解質の分解を実質的に制限する。結果として、この方法は、リチウム金属電極の液体電解液中での利用を構想することを可能にし、それ故、高性能電池の製造のための周囲温度を、構想することを可能にする。
【0009】
第一の面によって、この目的のために、この発明は、電解液に浸漬したリチウム金属電極の界面抵抗を改変する方法を提供し、これは、金属酸化物粒子のフィルムを前記の電極の表面に付着させる事にある。
【発明の効果】
【0010】
付着した粒子のフィルムは、リチウム金属電極の表面を保護し、それにより、リチウムと電解液との間の界面抵抗の実質的な減少を生じる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1a】試料のインピーダンス測定の結果を示した図である。
【図1b】試料のインピーダンス測定の結果を示した図である。
【図1c】試料のインピーダンス測定の結果を示した図である。
【図2】ガラス転移温度Tgを、リチウム塩濃度Cの関数として示している図である。
【図3】界面抵抗Riを、時間の平方根Rtの関数としてプロットしてある図である。
【図4】電解液/リチウム電極表面の安定性を、ガルバノスタット分極により、電流密度j=0.3mA/cm2で調べた結果を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明の好適具体例によれば、これらの粒子は、それらを電解液中に分散させ、その後、それらを電極表面上に沈降させることにより付着される。かかる付着方法は、特に単純であるという点において有利である。何故なら、フィルムの形成は、電解液中に分散された所望の粒子の時間のコースにわたって沈降により起こるからである。
これらの粒子を構成する金属酸化物は、例えば、Al23、SiO2、TiO2、ZrO2、BaTiO3、MgO及びLiAlO2から選択される。これらの粒子は、容易に市販品を入手でき且つ低コストである。
【0013】
その上、付着前に、これらの金属酸化物粒子を、それらの表面に酸性特性を有する基をグラフトすることにより改変することができる。
【0014】
特に、これらの金属酸化物粒子は、SO42-基により改変されたAl23粒子であってよい。
【0015】
これらの金属酸化物粒子は、それらの粒子を、グラフトされるべき酸基を含む水溶液と接触させ、その後、乾燥させて焼成することによって改変することができる。一般に触媒化学において用いられる、この種の処理は、実行するのが簡単であるという利点を有している。
【0016】
この電解液は、典型的には、リチウム塩と溶媒又は極性の非プロトン性の溶媒の混合物よりなる。例えば、直鎖状エーテル及び環状エーテル、エステル、ニトリル、ニトロ誘導体、アミド、スルホン、スルホラン、アルキルスルファミド及び特にハロゲン化炭化水素を挙げることができる。特に好適な溶媒は、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジメトキシエタン、グリム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルテトラヒドロフラン、メチル又はエチルホルメート、プロピレン又はエチレンカーボネート、アルキルカーボネート(特に、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート及びメチルプロピルカーボネート)、ブチロラクトン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、5〜10炭素原子を有するテトラアルキルスルホンアミド、低分子量のポリエチレングリコールである。特定の一例として、ポリエチレングリコールジメチルエーテルを挙げることができる。
【0017】
電解質のリチウム塩は、Li+-イオン性化合物であってよく、式中、Y-は、非局在化電子電荷を有するアニオン例えばBr-、ClO4-、PF6-、AsF6-、RFSO3-、(RFSO2)2-、(RFSO2)3-、C6(6-x)(CO(CF3SO2)2-)x又はC6(6-x)(SO2(CF3SO2)2-)x、(式中、RFは、パーフルオロアルキル又はパーフルオロアリール基を表し、1≦x≦4である)を表す。好適なイオン性化合物は、リチウム塩であり、特に、(CF3SO2)2-Li+、CF3SO3-Li+、化合物C6(6-x)-[CO(CF3SO2)2C−Li+]x(式中、xは、1〜4であり、好ましくは、x=1又は2である)、化合物C6(6-x)−[SO2(CF3SO2)2-Li+]x(式中、xは、1〜4であり、好ましくは、x=1又は2である)である。これらの塩同士の又は他の塩との混合物も利用することができる。
【0018】
一具体例により、電解液の溶媒は、ポリエチレングリコールジメチルエーテル(PEGDME)よりなり、リチウム塩は、過塩素酸リチウム(LiClO4)である。
【0019】
これらの金属酸化物粒子は、該電極により形成されたアノード、及びカソードを含む電気化学的セルの運転中に、電極の表面に付着させることができ、このアノードとカソードは、電解液により分離されている。もし、電気化学的セルを電池として使用するならば、この付着は、その電池の運転開始前又は最初の運転サイクル中に起こりうる。これは、これらの粒子が、好ましくは、電解液中に分散されるので、電池の運転前にそれらをアノード表面に沈降させ又はその電池をその配置が完了するや否や運転することが可能であり、次いで、この沈降は、最初のサイクリング運転中に自然に起きる。
【0020】
第二の面により、この発明の主題は、電池のためのリチウム金属電極である。該電極の表面は、金属酸化物粒子のフィルムによりカバーされている。
【0021】
この電極において、これらのフィルムを構成する粒子粒子は、その表面上で、SO42-基により改変されたAl23粒子である。
【0022】
第三の面により、この発明は、電解液により分離されているアノードとカソードを含むリチウム金属型の電池であって、下記の特徴を有する当該電池を提供する:
・このアノードとカソードは、平行なシートの形態であって、カソードはアノードより上にあり;そして
・このアノードは、リチウムのシートよりなり、この電解液に面するその表面は、上で規定した金属酸化物粒子のフィルムでカバーされている。
【0023】
好ましくは、これらのアノードとカソードを構成するシートは、水平であり、又はほぼ水平である。
【0024】
この発明による電池では、カソードは、リチウムに可逆的に挿入して取り出すことのできる少なくとも一種の遷移金属酸化物例えばLiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiV38、V25、V613、LiFePO4及びLixMnO2(0<x<0.5)よりなる群から選択するもの、並びに電子伝導体(例えば、カーボンブラック)及びポリマー型の結合剤を含みうる。このカソードは又、一般に、例えばアルミニウムでできた集電装置をも含む。
【0025】
この電解液は、リチウム塩と単一溶媒又は混合溶媒とよりなり、この溶媒は、上で規定したものである。
【0026】
本発明は、下記の具体例により説明されるが、この発明は、それらに限定されるものではない。
【0027】
この発明による方法は、SO42-基のグラフトにより表面改変されたAl23粒子の、PEGDME中のLiClO4電解液中の懸濁液を用いて実行された。種々の程度のグラフトを、様々な実施例について用いた。
【実施例】
【0028】
Al23/SO42-粒子の製造
用いたAl23粒子は、ABCR Karlsruche社から購入した。この粒子の大きさは、1.02〜1.20mmで変化した。表面改変を、下記の工程を連続的にを実行することにより行なった:
− これらの粒子をH2SO4水溶液に浸すこと;
− これらの粒子を、それぞれ、60℃と100℃の、2つの連続する工程で24時間乾燥させ;その後
− これらの粒子の焼成を、乾燥空気流中で、500℃の温度で24時間行なう。
【0029】
次いで、これらの粒子を、4時間にわたって、300回転/分で粉砕し、その後、微細な均一な粉末を得るようにふるいにかけ、それらの粒子の平均サイズは、10μm未満である。
【0030】
この方法を様々なH2SO4水溶液を用いて実施した(それぞれの濃度を、幾つかの種類の粒子を得るように計算し、そのグラフトの程度は、下記の表1に示してある)。
【0031】
【表1】

【0032】
粒子を含む電解液の調製
これらの電解液を、PEGDME(分子質量:500g/モル-1)及びLiClO4(Aldrich製)化合物から調製した。これらの化合物を、使用前に、それぞれ60℃及び120℃で、3日間、真空乾燥した。このポリマーに関して10-3〜3モル/kgのリチウム塩を含む溶液を調製した。
【0033】
150℃で、3日間にわたって、真空乾燥した後に、上記のように調製した粒子を、この電解液に、PEGDMEに対して10重量%に等しい割合で導入した。
【0034】
次いで、これらの溶液を、これらの粒子が適当に分散されることを確実にするために、1週間攪拌した。
【0035】
電解液の特性決定
調製した様々な電解液を、イオン伝導率の測定及びDSC(示差走査熱分析)によって特性決定した。
【0036】
これらの測定は、4つの異なる電解液において、即ち、P1〜P3粒子を含む3つの電解液と鉱物粒子を含まない一の参照用電解液(図において、文字Aにより示してある)において行なわれた。
【0037】
イオン伝導率
イオン伝導率を、複素インピーダンス法により、−20℃から70℃までの様々な温度で測定した。試料を、ステンレス鋼の電極の間に置き、次いで、サーモスタットで調温された槽に入れた。これらのインピーダンス測定は、Solartron-Schlumberger 1255 基準の装置上で、200000Hz〜1Hzの周波数範囲で行なった。
【0038】
これらの測定の結果を、図1a〜1cに与えるが、これらは、ポリマー1kg当たり3モル(図1a)、1モル(図1b)及び0.01モル(図1c)のリチウム塩濃度について、センチメートル当たりのジーメンス(S.cm-1)で表された伝導率の対数を、温度(ケルビン度で表示)の逆数に係数1000を乗じたものの関数として示している。
【0039】
これらの図から、鉱物粒子の添加が、酸基のグラフトがどの程度であっても、電解液の伝導率を評価しうるほどには改変せず、従って、その如何なる分解をも引き起こさないということは明らかである。
【0040】
DSC測定
これらのDSC測定を、Perkin-Elmer Pyris 1基準の装置にて実施した。これらの試料を、先ず、−120℃まで冷却した後、毎分20℃で加熱して150℃にすることによって安定化させた。ガラス転移温度(Tg)測定における誤差は、±2℃であると見積もった。
【0041】
これらの測定は、ポリマー鎖の動きに関しての、鉱物フィルターの効果についての情報を、ガラス転移温度の進展を測定することにより与える。
【0042】
結果を図2に与えてあるが、これは、ガラス転移温度Tg(ケルビン度で表示)を、リチウム塩濃度C(モル/kgで表示)の関数として示している。
【0043】
得られた結果は、鉱物粒子の存在が、それらを含む電解液の固有の特性に影響を有しないことを確認するものである。それ故、これらの鉱物粒子は、電解液を分解しがちな溶液中のこの塩又はポリマーと相互作用を有しない。
【0044】
リチウム−リチウムセルへの応用
4つの電気化学的セルを製造した。これらのセルを、アルゴン大気下で、グローブボックス内に組み立てた。各セルを、リチウム電極が水平な円盤の形態を維持するように垂直に置いた。各セルについて、第一のリチウム電極を、ガラス製セル内に位置されたステンレス鋼ピストン上に位置させた。次いで、環状ポリエチレンスペーサーを、2つの電極間で一定の距離を規定するように加えた。このスペーサーの中央に電解液を満たし、その後、第二のリチウム電極及び第二のステンレス鋼ピストンを追加した。その後、このセルを密閉した。
【0045】
下記の表2は、4つのセルの各々に導入された電解液の組成を示しており、すべての電解液について、リチウム塩濃度は、ポリマー1kg当たり1モルに等しい。
【0046】
【表2】

【0047】
これらのセルの界面抵抗の変化を、周囲温度で、20日間にわたってモニターした(毎日、インピーダンススペクトルを、EQバージョン4.55ソフトウェアを用いて記録する)。
【0048】
これらの4つのセルについて得られた結果を、図3に示してあるが、そこにおいては、界面抵抗Ri(オーム・cm2)を、時間の平方根Rtの関数としてプロットしてある(時間は日数で表示してある)。
【0049】
この図は、セルCrefについて、界面抵抗が、最初の数日にわたって強く増大した後、プラトーに達することを示している。この現象は、リチウム電極表面における電解液の分解により造られる不動態化層の形成に帰せられるものである。これらの抵抗値は、リチウム金属の電池の負極としての利用を妨げる。
【0050】
対照的に、他の3つのセルC1〜C3に関して、図3は、界面抵抗の値が、最初の数日間増大するが、その後、実質的に、初期値を下回るまで減少することを示している。この現象は、これらの粒子の沈降及びリチウムの表面上でのフィルムの形成から生じる。
【0051】
この電解液/リチウム電極表面の安定性を、ガルバノスタット分極により、電流密度j=0.3mA/cm2で調べた。図4は、セルCrefについて、セルC1〜C3について及びセルC0(基準鉱物粒子P0を導入した電解液を含む)(即ち、酸官能基をグラフトされてない)について得られた曲線を示している。図4においては、電位P(ボルト)を、時間t(分)の関数としてプロットしてある。
【0052】
これらの曲線の分析から、セルCrefの場合に分極により誘導された電位が、電解液が鉱物粒子を含むセルより7倍高いということがわかる。このパラメーターは、界面抵抗に直接比例しており、図3に与えた結果を確認するものである。その上、これらのセルC0〜C3の場合に得られた曲線の滑らかな様相は、リチウム電極表面に付着した鉱物粒子の安定性を非常に明らかに示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解液に浸漬されたリチウム金属電極の界面抵抗を改変する方法であって、金属酸化物粒子のフィルムを該電極の表面に付着させることを特徴とする当該方法。
【請求項2】
粒子を、電解液に分散させた後に、それらの電極表面への沈降によって付着させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
金属酸化物を、Al23、SiO2、TiO2、ZrO2、BaTiO3、MgO及びLiAlO2から選択する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
付着前に、前記の金属酸化物粒子を、それらの表面に酸性の基をグラフトするによって改変する、請求項1〜3の何れか一つに記載の方法。
【請求項5】
金属酸化物粒子が、SO42-基により改変されたAl23粒子である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
金属酸化物粒子を、グラフトすべき酸基を含む水溶液と接触させた後、それらの粒子を乾燥して焼成することによって改変する、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
電解液が、リチウム塩と単一溶媒又は混合溶媒とからなる、前記の請求項の何れか一つに記載の方法。
【請求項8】
溶媒が、極性の非プロトン性のものである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
溶媒がポリエチレングリコールジメチルエーテル(PEGDME)よりなり且つリチウム塩が過塩素酸リチウム(LiClO4)である、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
金属酸化物粒子のフィルムが、前記の電極の表面に、該電極により形成されたアノード及びカソードを含む電気化学的セルの運転中に付着され、該アノード及びカソードが電解液により分離されている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記の電気化学的セルを電池として利用し、金属酸化物粒子の付着が、電池の運転を開始する前に起きる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の電気化学的セルを電池として利用し、金属酸化物粒子の付着が、電池の最初の運転サイクル中に起きる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
電池のためのリチウム金属電極であって、該電極の表面が、金属酸化物粒子のフィルムで覆われており、
これらの粒子が、その表面をSO42-基により改変されたAl23粒子である当該リチウム金属電極。
【請求項14】
電解液により分離されたアノードとカソードを含むリチウム金属型の電池であって、下記を特徴とする当該電池:
・このアノードとカソードは、平行なシートの形態であって、カソードはアノードより上にあり;そして
・このアノードは、リチウムのシートよりなり、電解液に面する表面は、金属酸化物粒子のフィルムでカバーされている。
【請求項15】
アノード及びカソードを構成するシートが、水平であり、又は略水平である、請求項14に記載の電池。
【請求項16】
金属酸化物を、Al23、SiO2、TiO2、ZrO2、BaTiO3、MgO及びLiAlO2から選択する、請求項14又は15に記載の電池。
【請求項17】
金属酸化物粒子が、SO42-基によりその表面が改変されたAl23粒子である 、請求項16に記載の電池。
【請求項18】
電解液が、リチウム塩と単一溶媒又は極性の非プロトン性溶媒の混合物とからなる、請求項14〜17の何れか一つに記載の電池。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−540518(P2009−540518A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514837(P2009−514837)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【国際出願番号】PCT/FR2007/000948
【国際公開番号】WO2007/144488
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(508369847)ユニベルシテ・ド・テクノロジー・ド・ヴァルソヴィ (2)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE DE TECHNOLOGIE DE VARSOVIE
【住所又は居所原語表記】Noakowskiego 3,PL−00664 Varsovie,POLOGNE
【Fターム(参考)】