説明

金属化加工およびそれにより製造された製品

(a)硬化した離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップ;(b)基板を準備するステップ;(c)電子線硬化性転写用接着剤を基板の一部に塗布するステップ;(d)転写用接着剤が金属層と基板との間に配置され中間製品を形成させるように、転写フィルムを基板に固定するステップ;(e)中間製品を電子線硬化装置に通して転写用接着剤を硬化させるステップ;(f)転写フィルムを取り外すステップを含む、基板を金属化することにより製造された積層構造物。金属化された製品において、硬化した離脱被膜は金属のみと結合している。硬化した離脱層は、引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満であるのが好ましい。正確な金属化されたエッジが製造され、例えば、エッジの変動が約±0.010インチまたはそれよりも優れている。本方法は、全体的または選択的な金属転写を利用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2004年3月5日出願の米国特許出願第10/794,482号の出願日の利益を主張し、その開示は、引用する本明細書に組み入れられ本発明の一部をなす。
【0002】
本発明は、一般に、選択的な、または非選択的な金属化加工のいずれかにおいて転写フィルムを用いる基板の金属化に関する。より詳細には、本発明は別個の処置としてよりもむしろ、金属化の段階中に金属化された基板に保護被覆することを含む金属化加工に関する。また本発明の態様は、転写工程で用いられる転写フィルム、被膜、例えば硬化被膜、および金属層から形成される中間製品に主眼を置く。さらに本発明は、結果として生じる金属化された基板に関する。
【背景技術】
【0003】
種々の基板の金属化のための方法はかねてより知られている。これらの方法は一般に2段階工程である。最初の段階は、転写機構を創出する段階である。転写機構は、一般に、転写フィルム、またはラッカー剥離層で被覆された担体を含む。次に金属粒子を真空蒸着などの従来法によりラッカー剥離層に蒸着させる。第2の段階では、接着材料を、接着剤被膜に隣接する金属層とともに転写機構が付着している基板上に塗布する。種々の成分を加熱した後、担体層を取り外すと、ラッカー塗装された保護層を有する金属被覆された基板が表面に現れる。従来の用語では、この工程は「ホットスタンピング法」として当分野で既知である。ホットスタンピング法はいくつかの用途に有益であるが、その適用範囲はごく限られている。
【0004】
ホットスタンピングは、加熱工程によって破壊されやすいため、全ての基板に用いることはできない。また、ホットスタンプ箔は、正常な使用条件下でなく、活動的な条件下では基板から分離する可能性があることが見出されている。このような分離は、最終製品の完全性を損なうため望ましくない。また、ホットスタンプ金属箔は印刷可能でない。
【0005】
米国特許第4,473,422号(H.Parker et al.,1984年9月25日発行)は、その後に開発されて当分野で一般に既知である基板を金属化するためのより進んだ技術を開示している。このような方法の一つは、ホットスタンピング加工のものとよく似た、被膜層および金属層をそのフィルム上に有する転写フィルムを供給することである。次にこの3部に分かれる転写フィルムを、感圧接着剤を用いて基板へ接着させることができる。いったん接着剤が硬化すれば、フィルムを取り外すと基板/接着剤/金属/被膜の製品が表面に現れる。本発明の目的のため、a/b/c/d(「a」が基層であり、「b」、「c」、「d」などが連続する材料の層である)などの記号表示を用いて、種々の製品、構造または構成を説明する。この種類の技術は、100%固体含有である、電子線(EB)硬化性接着剤の使用を開示していない。したがって、基板は硬化していない接着剤中に含まれる水分または希釈液を逃がす手段を可能にするため多孔性でなければならない。さらに、この技術は、基板の選択的な金属化または基板の不連続領域での金属化を可能としない。それどころか、金属化工程を連続するシートで実施しなければならない。
【0006】
非選択的に基板を金属化するための別の方法も公知である。そのうちの1つの方法、米国特許第4,490,409号(S.Nablo、1984年12月25日発行)では、フィルムを、剥離被膜接着剤および下塗り保護被膜で被膜している。金属層は、接着剤で電子線照射に感受性のある基板、例えば紙と接着されている。種々の接着剤および被膜層はEB硬化性であってよい。剥離被膜接着剤、下塗り保護被膜、および金属層接着剤の硬化後にフィルムを取り外すと、剥離被膜接着剤はフィルムと接着したまま残り、下塗り保護被膜が金属の上の層として残る。最終的に基板/接着剤/金属層/保護被膜系が得られる。
【0007】
基板の選択的な金属化のための方法も既知である。このような方法の1つである、米国特許第6,544,369号(Y.Kitamura et al.,2003年4月8日発行)では、最初の段階で2枚組の転写フィルムを利用する。2枚組の転写フィルムは、従来法を用いてプラスチックフィルム上に直接蒸着された金属を含む。被膜層も下塗りも、金属とプラスチックフィルムとの間の転写フィルムに接着されていない。次に基板を導入する。転写フィルムの基板側かまたは金属側のいずれかが、EB硬化性接着剤で選択的に被覆される。次に、基板および転写フィルムを一つにして、接着剤をEB硬化させる。次にプラスチックフィルムを取り外す。最終製品は基板/接着剤/金属の製品である。注目すべきは、この種の技術から得られる構造物の金属層は空気に触れ、個々の被膜によって保護されていないことである。この結果を改良するための方法が同じ引用文献中に開示されている。
【0008】
そのような方法の一つが、完全に分かれた第2の工程において金属を被覆することである。この工程では、溶媒型、水性型、および水溶性型の硬化性樹脂が記載され、これを転写フィルムへ塗布してもよい。次にこの2枚組のフィルムを、先行技術の基板/接着剤/金属の製品の上に被せる。いったん樹脂が硬化すれば、フィルムを取り外すと、保護された、選択的に金属化された基板が表面に現れる。選択的に金属化された基板を保護するとはいえ、保護は基板全体に及んでいるので単に選択的に金属化された部分のみを保護しているのではない。このため、金属化されていないが保護されている領域が、望まない効果、その中でもシャープさの低下または色の鮮やかさの低下などを被る可能性があるため、この方法は限界を示す。
【0009】
これらの教示にもかかわらず、最終製品が、特に接着剤を硬化させる前に転写フィルム機構が硬化されているような1段階の方法で基板/接着剤/金属/被膜系を含む場合には、基板の選択的な金属化を提供することは有利である。さらに、全体的であれ選択的であれ、金属化された部分が、金属化されていない部分から明確に、例えばシャープにまたは正確に分離している金属化された構造物を製造することが望ましい。
【発明の開示】
【0010】
本発明の実施形態は、(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層中の前記金属と前記基板層とを接着する接着剤含有層と;(d)上面および底面を有する離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物を提供し、前記離脱層の前記底面は実質的に前記金属含有層の前記金属のみを実質的に被覆する。さらなる実施形態は、選択的に金属化された領域を有する金属化された構造物を提供する。本発明の一実施形態に従って、(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層中の前記金属と前記基板層とを接着する接着剤含有層と;(d)上面および底面を有する離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物が開示され、前記離脱層の前記底面は実質的に前記金属含有層の前記金属のみを被覆する。別の実施形態では、離脱層の引張試験における破断時硬化伸びは約20%未満である。
【0011】
さらに、別の実施形態では、(a)硬化した離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップと;(b)基板を準備するステップと;(c)電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の少なくとも一部に塗布するステップと;(d)前記転写用接着剤が前記金属層と前記基板との間に配置されて中間製品を形成するように、前記転写フィルムを、前記転写用接着剤を含む前記基板に固定するステップと;(e)前記転写用接着剤を硬化させるために、前記中間製品を電子線硬化装置に通すステップと;(f)前記転写用接着剤部分で前記金属層と接着した硬化した離脱層を有する金属化された基板製品を得るために、前記転写フィルムを前記中間製品から取り外すステップと;を含む、基板を金属化する方法が提供される。さらなる実施形態では、離脱層の硬化時引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である基板を金属化する方法が開示される。
【0012】
他の実施形態では、構造物は全体的に、または選択的いずれかに金属化されている。本発明は、正確な、またはシャープな金属化されたエッジを有する構造物、例えば、金属化されたエッジは、エッジに沿って描かれたラインから約±0.010インチ以下の変動を有する構造物を提供する。
【0013】
本発明に関する主題は、本明細書の請求項の部分で特に指摘され、明確に主張される。しかし、本発明は、構成および実施方法の双方に関して、その特徴、目的および利点とともに、以下の添付図面に目を通して詳細な説明を参照することにより、最もよく理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図面で示され、また図面に関して記載される本主題の好ましい実施形態を表現する際には、明確さを期すために特定の技術用語が用いられる。しかしながら、本発明は、そのようにして選択された特定の用語に限定されるものではなく、当然のことながら、各々の特定の用語は、類似の目的を達成するために類似の方法で機能する全ての技術的同等物を含む。
【0015】
この点に関して、用語「フィルム」または「担体」は、概して薄い柔軟なシートとして当然解釈される。使用されるフィルムは、本発明の所望の離脱被膜または離脱層がフィルムと接着するような特性を有していなければならないが、フィルムに対する被膜の親和性は、離脱被膜に蒸着した金属に対する離脱被膜の親和性よりも低い。フィルムまたは担体に適した材料としては、アセテート;セロファン;ポリプロピレン;ポリエチレン;ポリエステル;ポリスチレン;ホログラフィフィルムまたは回折フィルム;透明フィルム、染色フィルム、充填フィルムまたはコートフィルム;マット仕上げフィルム;金属化された、全面フィルムまたは模様入りのフィルム;マイクロ波および感受性フィルム;ならびにコロナ処理などの処理フィルムまたは化学処理フィルムが挙げられる。フィルム形成特性を有するポリマーの混合物も使用できる。今述べたように、適した接着および剥離特性以外の担体フィルムの特性は、最終的な構成または構造に重要でない。担体フィルムはその欠くことのできない部分とはならないためである。
【0016】
有用なフィルムは、一般に厚さが約0.18ミル〜約4.0ミル、例えば約0.25ミル〜約2.5ミル、あるいは、約0.5ミル〜約1.5ミルである。所望であれば、フィルムを適した材料で染色または着色してよい。また、フィルムをエンボス加工するかまたは模様をつけて最終製品にさらなる表面効果をもたらしてもよい。
【0017】
本明細書において、用語「被膜」または「離脱被膜」は、(担体)フィルムと金属層との間にある少なくとも1つの層として定義される。離脱被膜は、保護層として、また印刷可能な層としての機能を果たすことを含め、本明細書に記載される他の特性および特徴とは別に、金属層と接着し、また少なくとも一時的に担体フィルム層と接着するという点で接着層の役割を果たす。金属化された構造を形成するために用いられる本発明の加工の結果として、金属層中に存在する金属は、連続する金属含有領域または金属化されていない領域で隔てられた領域の形状であり得、いずれの場合にも、離脱被膜は金属含有層の金属化された部分のみに存在する。さらに、当然のことながら離脱被膜層は、単一の材料層か複数の材料層かのいずれかの形状を成し得る。このような多層は同一の組成物であってもよいし、組成物が互いに異なってもよい。別の実施形態では、被膜層は少なくとも2つの層を含む。2番目の、かつ次の層を塗工することによって、小さい孔を、または最初の層の塗工範囲が不適当であると考えられる局部的な領域を、被覆することができる。本発明で用いられる離脱被膜層の組成物は、一般にアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、アクリレートアクリル(acrylate acrylics)ならびに本明細書においてさらに定義されるような、適した特性を有する他のオリゴマーおよびポリマーを含む。本発明の目的の上で、用語「オリゴマー」および「ポリマー」は、その標準的な意味または当分野で一般に認められた意味を有する。例えば、オリゴマーは、ごく僅かのモノマー単位、例えば、二量体、三量体、四量体などを含むポリマー分子であると理解されるが、明確な上限が定められていないので10、20またはそれ以上の単位を含むことができる。
【0018】
本発明の目的のため、離脱被膜は、担体フィルムから剥離され、金属含有層の金属が転写用接着剤を介して最終の製品基板と接着している領域中の金属含有層に存在する金属と接着されなければならない。担体フィルムからの剥離は、例えば、離脱被膜の層が塗工されている担体フィルムの長さ6インチ×幅1インチのテストストリップを用いてインストロン(Instron)(登録商標)試験機を用いて測定することができる。3M社製スコッチブランドテープ600番の一片を被膜層へしっかりと接着し、そのテープのあいている端を試験機の一つの顎部に設置し、同時に被膜フィルムをもう一方の顎部に設置する。2つの顎部を1フィート/分の速度で引き離す時に、被膜層をフィルムから引き離すために必要な力が測定される。一般に、離脱被膜は、最大剥離強度が約30グラム/インチ未満を示し、好ましくは約2.0〜約25.0グラム/インチ、より好ましくは約3.0〜約15.0グラム/インチ、最も好ましくは約3.5〜約10.0グラム/インチ、例えば、約3.5〜約8.0グラム/インチを示す。
【0019】
本発明の特に好ましい実施形態では、離脱被膜は張力に圧力がかかった場合に低いレベルの伸びを示す。従って、離脱被膜は、有意な伸びを示すというよりむしろ、比較的硬く、応力を受けると破損しやすいと特徴づけられる。下に詳細にさらに説明するが、金属化された領域と製品基板との転写用接着剤による高い接着性のため、このような破損は、結果として、金属化された領域と金属化されていない領域間の細く、正確またはシャープな望ましい境界線となる。離脱被膜の伸び特性は、離脱被膜の硬化したサンプルを用いて、厚さ約1.0mm(0.04インチ)未満の材料には以下のASTM D882の試験法、および厚さ約14mm(0.55インチ)以下の任意の材料にはASTM D638−02aの試験法に従って、測定することができる。適した試験条件は以下の通りである。
インストロン引張試験機などの試験機器を、垂直方向に取り付けた試験サンプルを用いて使用する。温度、湿度、サンプルの長さ、幅および厚さは、優良な検査室の試験手順に従って選択され一定に保つ。同様に、サンプル伸張速度も、試験法に従って一定に保つべきであり、例えば、適した伸張速度は約0.1〜約1mm/分である。特定の離脱組成物の特徴に基づいて便宜な伸張速度を選択することができる。試験グリップ間の間隔は約100mmであり、サンプルサイズは用いられたグリップ間隔よりも少なくとも50mm長い。サンプルの幅は約5mm〜約25mmの間で変動するが、サンプルの厚さの少なくとも8倍であるべきである。サンプルの準備は、試験の前に被膜がゆがむかまたは破損することのないように接着力は低いが、離脱被膜が完全に硬化する前に離脱被膜の十分な流れを可能とする滑らかな基板を用いて便宜に行うことができる。適した基板または表面としては、滑らかな、磨き上げられた軟鋼およびシリコーン剥離紙などの剥離紙が挙げられる。被膜の化学成分に適した条件に従って離脱サンプルが完全に硬化した後、試験サンプルをダイカットする、または硬化した組成物から、例えば、鋭いナイフまたは外科用メスと直定規、例えば、金属定規を用いて切り取ることができる。
【0020】
本発明において離脱被膜としての使用に適した組成物は、引張試験における破断時硬化伸びが以下の通りのものである。(1)選択的に金属化された構造での使用には、破断点伸びが一般に約0〜約20%未満、好ましくは約0.5%〜約15%、より好ましくは約0.75%〜約10%、例えば約1%〜約8%または0〜約8%である。本発明の目的の上で、当然のことながら「0%」の伸びとは、この特性を測定するために用いる試験装置の測定能力を考慮して、ごく僅かに0よりも大きな値および0の実験誤差の値を含む。従って、多目的試験に一般に用いられるものでない、高度な、高感度の機器であれば、約0.4%〜約0.1%以下、例えば0.01%以下の伸び値を測定することが可能であり、このような値は、便宜上、本明細書において「0」という。あるいは、このような材料は、エラストマー組成物またはプラスチック組成物の引張破断点伸びが、例えば、約100%、150%、200%またはそれ以上であり得るエラストマー材料またはプラスチック材料とは対照的に、脆弱であると特徴付けられる。(2)金属含有層中に存在する金属が実質的に完全に転写されている金属化された構造において有用な離脱層の組成物は、破断点伸びが一般に約100%〜約300%未満、好ましくは約100%〜約200%、より好ましくは約105%〜約175%、例えば約120%である。
【0021】
本発明の離脱被膜または離脱層のための有用なオリゴマー組成物およびポリマー組成物は、ウレタンアクリレート樹脂;脂肪族ポリウレタンおよび芳香族ポリウレタンならびに混合物をはじめとするポリウレタン;ポリエステル;酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロースおよびニトロセルロースをはじめとするセルロース誘導体;アクリル;ならびにその混合物からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む。この組成物はウレタンアクリレート樹脂であるのが好ましい。例えばウレタンアクリレート樹脂における各成分の比率は、上記の有効であると同時に好ましい伸び特性および剥離特性を達成するため、限られた実験で選択することができる。例えば、アクリル酸含量が高いほど接着特性はより高い傾向があるが、高すぎると許容されない程度まで担体フィルムに接着することもある。逆に、高レベルのウレタンはポリエステル担体フィルムからより簡単にはがれるが、ウレタン量が多いと、選択されるウレタンの特徴および所望の金属転写の種類、すなわち選択的転写であるか全面転写であるかに応じて、過剰な伸びをもたらす可能性がある。上の特性指針を前提として、担体フィルムならびに後述の転写用接着剤層および基板と組み合わせて用いるための多様なオリゴマーおよびポリマーを選択することができる。
【0022】
離脱フィルム、離脱被膜または離脱層は通常、液体または流体として塗布される。本発明の代表的な組成物は、水または溶媒含有組成物として塗布することができる。有用な溶媒としては、メチルエチルケトン、酢酸エチルおよびイソプロピル酢酸などのエステルが挙げられる。ヘキサンまたはヘプタンなどの脂肪族溶媒およびベンゼンまたはトルエンなどの芳香族化合物は一般的に用いられない。離脱被膜は、上記のように完全に硬化させて、例えば実質的に完全に硬化させて硬直な材料または脆弱な材料にするために、例えば加熱してまたは加熱せずに硬化を受ける。本発明の離脱被膜は、一般にオーブン乾燥されて硬化を達成する。有用な硬化温度は約100°F〜約500°F、好ましくは約200°F〜約400°F、最も好ましくは約250°F〜約350°Fである。本発明の目的のための有用な市販材料としては、Grancoat(登録商標)571、1012および8520(Grant Industries,Inc.)ならびに脂肪族ポリウレタン水性分散体である、Solucote(登録商標)1091(Soluol Chemical Co.,Inc.)が挙げられる。また、上記の適した伸び特性および担体剥離特性が得られるならば、例えば、電子線(EB)照射硬化を用いる放射線硬化に感受性のあるウレタンアクリレートまたは他のオリゴマー/反応性希釈液樹脂組成物を用いることも適している。さらに、所望の特性および得られる構造物の美的特徴に応じて、充填剤、染料および顔料をはじめとするさらなる材料を離脱層に組み込むこともできる。
【0023】
離脱被膜が下層の金属含有金属層に塗布される時、また、基板および転写用接着剤を含む最終製品の構造物が製造される時には、本発明の離脱層の上面は、本明細書中で教示される材料を用い、特性を得た結果として、所望の表面仕上げがなされている。鏡面仕上げ、マット仕上げ、ヘアライン仕上げ、エンボス仕上げ、ホログラム仕上げおよび混合体またはこれらの仕上げの組合せをはじめとする、種々の表面仕上げを実現することができる。
【0024】
本明細書において、用語「転写用接着剤」とは、基板と金属層とを相互に固定または結合させるために、基板と金属含有金属層との間の層として塗布される成分、組成物または材料を意味する。典型的な転写用接着剤は、ウレタンアクリル樹脂;エポキシアクリル樹脂;ポリエステルアクリル樹脂;モノ−、ジ−、トリ−またはテトラ−ヘキサアクリル樹脂;およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む。転写用接着剤は、ウレタンアクリル樹脂を含むことが好ましく、ウレタンアクリル樹脂を含む転写用接着剤が、好ましくは電子線(EB)照射の利用によって、放射線硬化性であることがより好ましい。本発明において有用な電子線照射ユニットは、容易に入手することができ、一般に、ライン間電圧を必要なレベルまで増加させることが可能な変圧器と電子加速器からなる。EB照射はラジカルまたはカチオンの形成を開始させるが、当分野で既知の開始剤や他の添加剤を使用することによってそれらの生成を促進する場合もある。その結果として、放射線硬化を受けやすいオリゴマーまたはポリマーが硬化する。本発明の目的の上で、用語「硬化」とは、熱によって硬化させることのできる、本発明において有用なオリゴマー、ポリマー、樹脂、接着剤などに関して、ならびにEB法によって硬化させることのできる前記のものに関して用いられる。さらに、本発明の目的の上で、「硬化」とは、上述または後述のようなオリゴマー、ポリマーおよび/または他の材料が、用いられる材料に適するように、凝固し、乾燥し、定着し、硬化し、重合しおよび/または架橋することを意味する。用語「完全な硬化」または「完全に硬化した」とは、例えば、オリゴマー、ポリマーまたは樹脂が、これ以上の硬化反応が起こり得ない程度に硬化する必要はないが、単に実用的といえる程度に硬化することが求められる。すなわち、オリゴマー、ポリマーまたは樹脂の物理的性質が、本明細書において意図される目的の上で有用である状態に達していることが必要である。また、乾燥、一般に、熱を使った乾燥によって硬化または定着する材料に関しては、所望の強度および/または脆性の増加を達成するため、硬化処理によって組成物中に存在する希釈液または溶媒が除去される。架橋により硬化させることが可能なポリマーに関しては、一般に、硬化処理を続けることが許される場合そのようなポリマーが達成すると思われる最大弾性率または引張強さの約90%に達した時に、それらは完全に硬化していると考えられる。EB硬化の反応時間は非常に速く、例えば、わずか約0.1秒〜約10秒であるが、他の作業変数により特定の硬化時間の使用が決定される場合がある。さらに、転写用接着剤には、充填剤、染料および顔料からなる群から選択される少なくとも1種類の添加剤をさらに含めることができる。このような添加剤により、接着用組成物の加工特性または最終的な特性、および積層構造物におけるその性能を変更するための有用性を見つけることができる。
【0025】
有用なEB硬化型樹脂としては、Akzo Nobel Resinsより商標名Actilane(登録商標)で製造されるものが挙げられ、種々の程度の官能価を有する(例えば、二官能性、三官能性などの)芳香族ウレタンアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートおよびポリエステルアクリレートが含まれる。また、放射線硬化型エポキシアクリレートおよび放射線硬化型ウレタンアクリレートは、Sartomer Company,Inc.より種々の「SR」グレード名で入手できる。有用な刊行物で多様な組成物の性能特性が公表されており、それらの組成物から適切な材料を選択することができる(Urethane Acrylates:Expansion of Radiation Curable Epoxy Acrylate Coatings,H.C.Miller,presented at Radtech `89− Europe,Oct.9−11,1989参照)。伸び値が約5%〜約50%の組成物が例示されている。Sun Chemical Co.,により製造されるEB硬化型接着剤も有用であり、それらとしては、例えば、Sun Chemical(登録商標)7573、ウレタンとアクリレートが50/50重量比の芳香族ウレタンアクリレート共重合体(Sun Chemical Corporation)が挙げられる。
【0026】
一般に箔状の金属層は、蒸着または真空金属化などの従来の方法により蒸着される。本発明の目的の上で用語「金属層」とは、金属が金属層全体に存在する必要はないことから、金属を含有する構造の層を意味する。従って、この層は、金属が層全体に存在するか、または結果として得られる構造物の所望の外観に応じて選択された部分にのみ存在することから、さらに正確には「金属含有」層と定義される。金属含有層の全体または選択部分を金属化する方法については、以下で詳細に説明している。用語「金属」とは、通常、電気および熱の良導体である、可融性で延性のある、一般に光沢のある、種々の不透明物質と定義される。典型的な金属は、非金属と塩を形成し、酸素と塩基性酸化物を形成し、そして相互に合金を形成する。本発明の目的の上で用語「金属」とは、それらの種々の合金も含む。従って、2種類以上の金属を含むか、または通常、溶融したときに融合され、相互に溶解し合うか、もしくは分散し合うことによって密に結合された1種類の金属と1種類の非金属からなる物質も金属の定義に含まれるものとする。本発明の金属層は少なくとも1種の金属を含む。本発明において使用され得る金属のいくつかの例が、アルミニウム、銀、金、白金、亜鉛、銅、ニッケル、錫、珪素および合金、ならびにそれらの混合物である。金属層の蒸着は、例えば、真空蒸着、スパッタリングなどを含む当分野で周知の方法によって実施される。
【0027】
金属層の厚さは、所望の視覚上の効果によって異なる。例えば、厚さは、一般に、約20オングストローム(Å)〜約1000Åと様々である。あるいは、厚さは、約30Å〜約800Å、約40Å〜約600Å、約50Å〜約400Å、約55Å〜約300Å、約60Å〜約200Å、および約25Å〜約150Åからなる群から選択され得る。また、有用な金属被膜は、厚さ約100Å〜約600Åで得られ、あるいは、約150Å〜約500Å、例えば、約125Å〜約450Åでも得られる。さらに、金属層に存在する金属の有用な厚さは、蒸着金属の光学密度によっても定義することができる。一般に、光学密度は、約1.5〜約1.8より高く、例えば約2.0以上、例えば3.0以上である。金属層の光学密度が上昇するにつれて、その金属層の光透過率は低下する。例えば、デジタルビデオまたは汎用ディスク、DVD(一般に、金属被膜で被覆されたポリカーボネートから作られる、DVD 10として知られているもの)、に関する業界標準は、一般に、光学密度2〜3の間であり、透過率わずか0.1〜0.3%に等しい。1.5より高い光学密度を有する材料では、例えば紫外線硬化を利用した、光硬化が問題となり得ると認識されている。米国出願公開特許第2002/0066528号参照(引用によりその全文を本明細書に組み入れ、本発明の開示の一部とする)。一般に、金属層の厚さは、例えば、電子顕微鏡を使用するか、または表面抵抗率を測定することにより決定することができる。文献では、金属フィルムの光学密度とその厚さの関係、例えば、アルミニウムフィルムに関する関係の推定値が提供されている。表面抵抗0.80〜1.80オーム/スクエアを示すアルミニウム層に関するデータと、フィルム厚と表面抵抗率の関係に基づいて、光学密度2で蒸着された上記のような層の厚さは、147Å〜331Åの範囲であると推定される。E.Mount,Converting Magazine,Sept.2002;およびSection 2:「Electrical,Optical and Metal Thickness Relationships」 Metallizing Technical Reference,3rd Ed.,E.M.Mount III Editor,Assn.of Industrial Metallizers,Coaters and Laminators,2001参照(各参考文献は参照によりその全文を本明細書に組み入れ、本発明の開示の一部とする)。離脱層および接着剤含有層の硬化は、下で詳細に説明するように、例えば、乾燥法、熱硬化法および電子線硬化法によって達成されることが好ましいため、本発明は、例外的に薄い金属層の厚さに限定されない。その一方で、例えば、離脱層および/または接着剤含有層において有用な組成物を硬化させるために紫外線硬化を用いるには、十分な量の紫外線が金属層を通過し、硬化をもたらすことを可能にするために、非常に薄い金属層が必要とされる。従って、本発明は紫外線硬化の利用およびその特有の制限を除外する一方で、本発明は、有利にEB硬化を利用することができ、さらに、特定の用途に求められる適切な金属および離脱層の厚さを用いることができる。
【0028】
本発明の目的の上で用語「基板」とは、上記のいくつかの層を含む最終製品、最終構造物または最終構築物を形成する下位層を意味する。一般に、この下位層が最終製品の基層となる。しかし、他の処理が望まれる場合には、それに限らない。基板は、ボード、シート、フィルム、織布および不織布からなる群から選択される形状で製造することができる。本発明において使用される代表的な基板としては、限定されるものではないが、天然パルプ、合成パルプまたはそれらの混合物から作られたコート紙および非コート紙ならびにコートボードおよび非コートボード;天然繊維または合成繊維、合成紙またはプラスチック紙(例えば、ポリプロピレンまたはポリエチレン製のもの)、ポリマー繊維を含む紙;樹脂またはポリマーフィルム、あるいはポリマー(例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、セロファン、ポリエチレンテレフタレート、エチレンビニルアルコラート、ポリアクリロニトリル、酢酸酪酸セルロース、ナイロンまたはポリアミド、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ乳酸およびポリカプロラクトン)に基づく他の構造物、例えば、カード材料;ラテックス含浸紙;パルプ合成樹脂、生分解性プラスチック樹脂などから作られた不織布;脂肪族ポリエステル樹脂、デンプンなどから作られた生分解性プラスチックフィルム;ならびに天然繊維または合成繊維から作られた織布が挙げられる。さらに代表的な基板としては、市販製品のケブラー(Kevlar)(登録商標)、ノーメックス(Nomex)(登録商標)、テドラー(Tedlar)(登録商標)、テフロン(Teflon)(登録商標)およびタイベック(Tyvek)(登録商標)(E.I.DuPontの商品および商標)が挙げられる。
【0029】
フィルムまたは担体フィルム、被膜または離脱被膜、および金属層は、まとめて転写機構または転写フィルムと呼ぶことがある。
【0030】
本明細書において、「非選択的金属化」、「非選択的に金属化された」などの表現(金属化層の基板への転写に関連した「完全転写」という表現の使用を含む)は、フィルムの金属面全体または実質的に全体が基板へと転写されるように、転写機構、例えば転写フィルムを利用して、金属(およびその関連被膜)を連続してフィルムから基板へと転写する方法およびその結果として得られる構造物を含むと解釈される。こうした状況では、当然のことながら、金属面全体は転写されてよいが、基板全体が転写された金属層と被膜によって被覆される必要はない。本発明の目的の上で性質、特徴または変量などの基準に用いられる用語「実質的に」とは、達成すべき利益または所望の条件に合うことが当業者に分かるような尺度により定められた基準を満たしていることを意味する。同様に、本明細書において使用される、「選択的金属化」、「選択的に金属化された」などの表現は、担体フィルムの金属面全体に満たない部分が基板へと転写されるように、転写機構を利用して、金属をフィルムから基板へと不連続に転写する方法を意味するものとする。選択的転写工程およびそこから得られる構造では、少なくとも1つの金属化領域が非金属化領域によって少なくとも1つの別の金属化領域と隔てられていることが多い。あるいは、金属の実質的に連続する領域を基板に転写することができ、転写された金属は担体フィルム上で利用可能な総金属面積の一部に相当する。選択的転写では、金属含有層からの金属の転写後、担体フィルムに転写されなかった僅かならぬ量の金属が含まれることがある。対照的に、完全転写が起こると、一般に、担体フィルム上に存在する全てまたは実質的に全ての金属、多くの場合では全ての金属が転写される。所与の基板における金属被覆量は、その基板が非選択的に金属化されていると考えられるか、選択的に金属化されていると考えられるかとは当然何の関係もない。例えば、幅2インチの転写機構が2インチより広い幅の基板上に幅2インチの連続する縞を転写する場合の塗工は、転写機構の金属面全体が転写されるため、非選択的金属化である。一般に、選択的金属化とは、画像、文章、デザイン、ロゴなどを転写機構または担体フィルムから基板へと転写する方法をいう。
【0031】
図面を参照すると、図1は、本発明の好ましい実施形態によれば、完全に被覆された転写フィルム10を示す。転写フィルム10は、担体フィルム12および金属層16と、それらの間に配置された離脱被膜14を含む。
【0032】
この転写フィルム10を作製する工程は、第1の要素である担体フィルム12を準備することから始まる。既に論じたように、このフィルムは当分野で既知の材料の薄い柔軟なシートを含む。このフィルム12に、当業界で公知の方法に従って、UVオフセット印刷、従来のオフセット印刷、グラビア印刷およびフレキソ印刷、オフセットグラビア印刷、シルクスクリーン印刷、エアーナイフ、メータリングロッドおよびロールコーティングなどの方法を用いて、未硬化の離脱被膜14が塗布される。被膜を少なくとも1つの層または単一層として説明するが、当然のことながら、被膜14は、同じ材料のいくつかの層か、または単一のもしくは統合された被膜層を一体となって形成する異なる材料のいくつかの層、例えば、混合体などのいずれかで構成されていてもよく、あるいは連続的に適用された多層で構成されていてもよい。次に、被膜14が硬化される。被膜の硬化は、オーブン乾燥および、例えば、赤外線加熱、高速および低速熱風などを用いる化学的架橋をはじめとする、一般に当分野で既知の方法に従って実施される。もう1つの方法として、被膜がその化学組成ゆえに放射線硬化の影響を受けやすい場合には、先に記載したEB硬化法を用い、そのような方法に関して当分野で既知の装置および条件を使用して、その被膜を硬化させることができる。好ましい実施形態では、離脱被膜の引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である。
【0033】
金属16は、好ましくは硬化した被膜14上に、真空金属化または蒸着などの既知の方法を用いて、所望の用途に適した厚さに蒸着される。この段階で、転写フィルム10は比較的安定した製品であり、この転写フィルムは、後の使用のために、大直径のロールに巻いておいてもよい(図示せず)。所望であれば、転写フィルム10を一施設内で作製し、それを第2の施設または同じ施設内の第2の場所に移して、本発明の加工の残りを続けてもよい。言い換えれば、本発明の方法の段階は、単一オペレーションの一環として連続的に実施する必要はない。
【0034】
この方法の第2の段階では、図2を参照すると、基板18が転写用接着剤20で被覆される。この被覆工程は、1以上の所定の、例えば模様などの不連続領域を含む装飾面を作り出すために、選択的に行ってよい。転写用接着剤20は、被膜14に関して既に記載された、グラビア印刷およびフレキソ印刷などの技術を利用して基板18に塗布してよい。
【0035】
紙またはボードなどの多孔質基板に使用する場合、転写用接着剤は水性であってよい。このような接着剤は、当分野で周知である。種々の生分解性プラスチックおよび非生分解性プラスチックなどの無孔質基板の場合、好ましい転写用接着剤は、100%固体の組成物(揮発性有機化合物などの不活性希釈液または溶媒は用いられないことを意味する)であり、放射線硬化性、例えば、EB硬化性である。また、100%固体の接着剤は、例えば、特に基板を選択的に金属化する場合に、多孔質基板にも利用してよい。一般に、粘度の高い接着剤は、多孔質基板に関して使用される。選択的金属化では、金属化領域から非金属化領域へ推移する線が、水性接着剤または希釈液含有接着剤を用いて達成され得る推移線よりも明瞭、正確またはシャープに現れるため、100%固体の接着剤が好ましい。
【0036】
転写用接着剤20の塗布後、転写フィルム10の金属層16が転写用接着剤20と隣り合う状態で、転写フィルム10を基板/転写用接着剤成分と接触させて設置すると、図2に示されるように、基板/接着剤/金属/被膜/フィルムを含む構造を有する中間製品22が形成される。従って、「転写フィルム」は、転写用接着剤により、さらに、好ましくは加圧することにより基板に固定される。
【0037】
次に、中間製品22を、例えばEB硬化装置中に入れるかまたはEB硬化装置に通すことによって放射線硬化に曝して、転写用接着剤20を急速に硬化させる。上述のように、EB照射では、中温での非常に急速な硬化が可能であり、一般に、約0.8秒〜約10秒、好ましくは約1秒〜約4.8秒、より好ましくは約1.2秒〜約3.2秒である。次に、中間製品22からフィルム12を取り外すと、図3に示される最終製品24が表面に現れる。
【0038】
当然のことながら、転写用接着剤20が適用されている領域では、金属16と被膜14が基板18に接着し、フィルム12から剥がされる。非接着域23では、被膜14と金属16がフィルム12に付着したままであるが、それらはその後の処理により、廃棄されるか、または再利用される。このような構造では、離脱被膜、金属化領域および選択的に塗布された接着剤は実質的に位置が合っている。すなわち、1以上のシャープなまたは正確なエッジを作り出すために互いに位置が調整されている。また、所望であれば、選択的な金属化というよりむしろ全体として金属化されるように、基板18の表面の実質的に全体が転写用接着剤20で被覆されていてもよい。表面全体が被覆される場合には、非接着域23はなくなる。
【0039】
図4は、基板18を選択的に金属化するための好ましい工程の概略図を示す。この好ましい工程では、転写フィルム10は、その被膜14がすでに硬化され、金属16に付着した状態で転写フィルムロール11から供給される。転写フィルム10は、モーター32によって、転写フィルムロール11から矢印Aに示される方向に展開される。
【0040】
同時に、基板18は、モーター32によって、基板ロール19から矢印Bに示される方向に展開される。基板18が展開されるにつれ、電子線硬化型転写用接着剤20が、例えばアプリケーター21により選択的に塗布されて、非接着域23の介在する硬化型転写用接着剤の領域が形成される。
【0041】
転写フィルム10と、転写用接着剤20が選択的に塗布された基板18は、それらが圧力室またはアプリケーター28内で1つになるまで、一連の方向転換プーリーまたはローラー26を通過する。圧力室は、転写フィルム10と、転写用接着剤20が選択的に塗布された基板18を隣り合う、互いに接触する位置に配置するのに十分な力を作用させて、中間製品22を形成するのが好ましい。
【0042】
次に、中間製品22を、EB照射に曝すことにより、例えば、電子線硬化装置30に通すことにより、転写用接着剤20を硬化させる。一般に、電子線硬化装置30に続いて、中間製品22の残りからフィルム12を離脱させる機構も存在し得る。転写用接着剤20が塗布され、それが硬化している領域では、フィルム12に被膜14が付着していない状態でフィルム12が剥がされる。非接着域23では、被膜14と金属層12がまだ付着している状態でフィルム12が剥がされる。このようにして、基板18は選択的に金属化される。この基板は、その後、所望であれば、最終製品ロールに巻いておいてもよい(図示せず)し、またはシートに分けておいてもよい(図示せず)。
【0043】
別の実施形態では、中間製品22を形成するために、転写用接着剤20は、アプリケーター21によって転写フィルム10の金属層16に直接塗布され得る。
【0044】
本発明の好ましい実施形態および別の実施形態で使用される被膜および接着剤は、実質的に100%活性な液体(すなわち、溶媒または希釈液が実質的に存在しない)を含む。このような材料は、硬化後、固体材料の量が最初の液体材料の量と実質的に同じであることから、一般に100%固体と称される。転写用接着剤がEB硬化性であるのが好ましく、また、離脱被膜もEB硬化性であり得る。EB硬化などの放射線硬化法は、例えば、速度および揮発性材料を避けるという利点を有している。
【0045】
EB硬化型接着剤に関して具体的に言えば、硬化中および硬化後にガス放出のないおかげで、そうでなければ利用できないか、または非EB硬化型接着剤を用いる加工がより困難である基板の使用が可能になる。例えば、非EB硬化型接着剤が使用される基板は、溶媒および/または希釈液を脱ガスさせるために多孔質であるのが好ましい。EB硬化型接着剤に関しては、プラスチックなどの無孔質基板を使用してよい。
【0046】
被膜に関しては、EBを用いる際に脱ガスのないことが、硬化による被膜の孔食を低減させ得る。このような孔食は、表面や被膜内に小さな欠陥を作り出し、いくつかある特徴の中で特に最終製品の平滑性、明度および耐擦傷性に影響を及ぼす可能性があるため望ましくない。さらに、被膜の内部領域の欠陥は、フィルムを剥がす際に意図される場所以外の場所で破損しやすくなり、従って、特に選択的に金属化された構造において金属化領域でのエッジの精度を低下させる。
【0047】
EB硬化型接着剤が非EB硬化型接着剤に優るもう1つの利点は、非EB硬化型接着剤には、一般に硬化させるために加熱する必要があるということである。熱硬化には、一般に約100°F〜約500°Fの範囲、あるいは、約250°F〜約350°Fの範囲の温度が求められる。対照的に、EB硬化型接着剤は、周囲温度で、一般に約60°F〜約90°F、あるいは、約65°F〜約80Fで熱源の導入を必要とせずに硬化させることができる。EB硬化型接着剤は硬化させるために高温を必要としないため、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)などのゲージの薄いプラスチックの使用など、高温を必要とする方法での使用には適さなかった、軟化またはさらに溶解によるなど熱に起因する損傷を受けやすい基板を本方法において利用することができる。また、EB硬化を用いることにより、例えば、より高速でより均一な硬化、被膜重量の軽量化などに関した、別の費用節減の機会がもたらされる。
【0048】
EB硬化は周囲温度で開始してよいが、当然のことながら、硬化に関連する化学反応およびEB装置に利用されるエネルギー入力により緩やかな温度の上昇が生じ得る。この温度上昇は、一般におよそ華氏で数度であるが、接着剤層の厚さ、硬化している表面積ならびに積層構造物全体の組成および厚さによって10度以上に達することもある。また、当然のことながら、特定の接着用組成物のEB硬化に必要なEBエネルギーのレベルは異なる。放射線量の有用なレベルは、一般に約1〜約6メガラドであり、また、約3〜約6メガラドも用いてもよい。線量レベルは一般に、使用されている特定の接着剤、ならびにその厚さおよび被覆されている表面積、さらにフィルムの厚さおよび金属蒸着厚さによって異なり、それに合わせた調整の方法は既知である。
【0049】
さらに、EB硬化性被膜および接着剤をより薄い層に塗布することが可能であり得る。本発明において、離脱被膜層の厚さは、一般に約0.5ミクロン〜約10ミクロン、好ましくは約1.0ミクロン〜約7ミクロンである。同様に、転写用接着剤の厚さは、一般に約2ミクロン〜約20ミクロン、好ましくは約4ミクロン〜約14ミクロンである。さらなる材料または層が最終製品の少なくとも1つの接着剤層上に設置されるが、接着剤層の薄く均一な断面は最終製品の比較的平滑な表面仕上げおよび/または所望の表面仕上げに寄与し、例えば、表面には、隆線、ホログラフィーパターンなどを意図的に含む。当然のことながら、この関連で、本発明の他の特徴と同様に、その後に設置された表面は、それらが塗布されている面に一部基づく特性を発現する。従って、薄い平滑な接着剤層面は、これもまた平滑である金属層表面に寄与する。
【0050】
被膜および接着剤層の薄さは、最終製品の柔軟性にも寄与することがある。例えば、非EB硬化型接着剤を用いて金属化された紙基板では縦スジに亀裂が生じることがあるが、EB硬化型接着剤と、場合によって被膜を使用すると、このような亀裂を回避する助けとなり得る。結果として、最終製品を曲げること、折り曲げること、あるいは構造物の外観、強度または他の状態をほとんど劣化させることなく他の処理を行うことができる。
【0051】
EB硬化型接着剤と、場合によってEB硬化性被膜を使用することを含む、本発明の方法および製品のもう1つの利点は、最終製品の表面が硬く、耐擦傷性であることである。スオード硬度計による製品の硬度レベルは、一般に約25〜約75、好ましくは約35〜約65、例えば約50である。また、コーニック式硬度計(Koniq Hardness scale)では約50〜約105、例えば約100である。耐擦傷性は、種々の試験法により測定することができる。例えば、本発明の製品を、サザーランド型摩擦試験機を使用して耐擦傷性を試験した場合、一般に約50〜約150回(直接摩擦)、例えば4ポンドの加重を用いて約100回(直接摩擦)という結果が得られる。また、テーバー型磨耗試験機を使用した試験では、一般にサンプルの総重量に対して約0.1%〜約2.0%の重量減という結果が得られる。
【0052】
薄層を塗工することができると、生産ラインの塗工速度または作業速度に関するメリットも得られる。ロールで提供される基板を使用して非EB硬化型接着剤および/または被膜を用いる典型的な方法では、最大約600フィート/分の塗工速度は実現されるかもしれない。EB硬化型接着剤および被膜の性質から、約800〜約1500フィート/分の塗工速度が達成される可能性がある。さらに、層をより薄くすることで、中間製品および/または最終製品の標準的なサイズのロールに、基準に合った外径、例えば名目上72インチをもたらすこと、または既存の装置で工程の中断が少ないという利点の付随する、より大きな直径のロール製品の使用を提供することが可能である。
【0053】
基板が、従来法または先行技術の方法を用いて選択的に金属化された場合、選択的金属化処理の後のロールにリップリングが起こる可能性がある。このようなリップリングは、非積層領域に隣接する、直径の大きなロールの幅方向の金属化されていない局在領域が原因で起こることがあり、より薄い層では、このような作用が緩和されることがある。
【0054】
中間製品または最終製品がロールではなく、スキッド上にシートの状態で積み重ねられる場合にも同様の利点が得られることがある。従来の方法では、シートの金属化領域が厚いほど、積み重ねが不安定になる程度まで不均一になることがあり、または積み重ねるシートの数を減らす必要があることがある。本発明に従って金属化されたシートでは、金属化された部分に加わる厚さは、積み重ねが一般に均一で安定した状態を保つことができるような非金属化部分に比べればほんのわずかであり、商業的許容範囲(金属化前のシートまたは基板に関して当業界で用いられている高さ)を含む厚さまでである。
【0055】
転写用接着剤層、特に、好ましいEB硬化型転写用接着剤の薄さと均一性、および上上述した好ましい性質を有する離脱被膜層を用いることにより、選択的金属化が可能になり、金属化領域と隣接する非金属化領域との間、非金属化領域を間に有する2つの隣り合う金属化領域の間、または実質的に完全に金属化された構造または金属の完全転写が行われているような場所の周辺部に、特に真直ぐな、正確なまたはシャープなエッジが得られる。非EB硬化型接着剤、および、細いラインまたは正確なエッジを作り出すために破損しない、それどころか伸長する被膜を使用する選択的金属化では、金属化領域と非金属化領域とを分けるラインまたはエッジは、本発明の場合ほどシャープでなく、正確でなく、または明確ではない。例えば、本発明の方法を適用すると、選択的に金属化された領域の隣り合うエッジ間の間隔(インチ)が、一般に約±0.010以下、好ましくは約±0.008以下、より好ましくは約±0.006以下、さらに好ましくは約±0.004以下、最も好ましくは約±0.002以下、例えば、±0.001以下の異なる隣り合うエッジ間を作り出すことができる。実質的に完全に金属化された構造または金属の完全転写が行われた場所では、この同じ値は、金属化領域のエッジの真直度、シャープさまたは正確さにも当てはまる。言い換えれば、本発明の方法を用いて作り出されたエッジは、エッジに沿って描かれた確固としたラインとは異なり、上記の量の変動のおよそ中間である。高品質で、正確もしくはシャープな、明確な線または領域が関心事となる用途には、EB硬化型接着剤と本発明の離脱被膜が特に有利である。また、それらは選択的に金属化された領域を印刷する工程においても有利である。このような場合では、金属化された部分を含む印刷の正確な位置合わせが不可欠である。金属化された領域と金属化されていない領域との間の明確な、正確なまたはシャープな線、ならびに上記定義のようにシャープにまたは正確に限定された境界を有する金属化領域では、このような位置合わせはより容易に実現することができる。さらに、金属層の金属含有部分と離脱被膜の位置合わせも本発明により大幅に改善されている。金属化された構造物の表面を印刷するためには種々の方法が適しており、それらの方法としては、オフセット印刷、輪転グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷およびシルクスクリーン印刷からなる群から選択される方法によって印刷物が施される方法を含む。
【0056】
さらに、印刷に関して、EB硬化性離脱層が用いられる場合には、下にある金属層の透明度および明度は、硬化処理による分解や硬化を受けた層の厚さによる劣化の影響を受けにくい。さらに、溶媒または希釈液がないので、離脱層の性質および均一性に干渉したり、光の回折に凸凹を導入する異物は少ない。
【0057】
本発明の方法によって作り出される構造物の他の特性は測定されており、好ましい製品を示す。例えば、金属化構造物の表面が、容器を作る際などに印刷されるかまたは接着される場合には、一表面の表面エネルギーは最終製品の表面に塗布される接着剤やインクなどの液体の表面張力に適したものでなければならない。これは特に離脱被膜の露出面においてそうである。この特徴を測定するための試験法であるASTM D 2578で使用される用語は「濡れ張力」であるが、この特徴は、表面の「ダインレベル」と呼ばれることが多い。この用語は、インク、被膜および接着剤の添加に対するフィルム表面の相対的受容性を表すために使用される。濡れ張力は、フィルム表面上で玉にならずに広がる最大液体表面張力とされている。この濡れ張力は、フィルム表面の表面エネルギーを推算する測定可能な性質である。ASTM D 2578は、漸増する表面張力値をもつ異なる試験溶液を、フィルム表面に広がるかまたは濡らす試験溶液が見出されるまで適用することによって濡れ張力を決定するための方法を提供し、値はダイン/cmで表される。ASTM法は、ポリエチレンおよびポリプロピレンフィルムを対象としているが、その試験アプローチを、別のフィルムまたは被覆されるフィルムの対象となる表面に用いることができる。例えば、代替法であるFINAT FTM 15は、同様の試験アプローチであるが、供試材料に適した試験液を用いて、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルおよびポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルムに用いられる。(試験法ASTM D 2578およびFTM 15;ASTM International,West Conshohocken,Pennsylvania,USA;およびFINAT,The Hague,The Netherlands、引用により本明細書に組み入れ、本発明の開示の一部とする)。本発明の目的の上で、ダインレベルは、一般に約32ダイン/cm〜約58ダイン/cmの範囲であり、好ましくは約34ダイン/cm〜約58ダイン/cmの範囲であり、より好ましくは約36ダイン/cm〜約58ダイン/cmの範囲であり、最も好ましくは約36ダイン/cm〜約56ダイン/cmの範囲である。
【0058】
本発明に従って作製され、アトラス褪色計試験(Atlas Fadeometer test)で試験された最終製品は、一般に約40時間〜約60時間後に許容レベルの褪色を示し、曝露の48時間後、目で識別できる色の変化がないことが好ましい。同様に、特定の製品の使用に適した標準的な試験法に従ってウェザロメーターで、例えば約80〜約100時間、試験した本発明の最終製品は、関連のある特性の機能の約10%未満の損失を示す。例えば、用途により関連があると考えられ得る特性としては、光沢、接着性、引張強度などが挙げられる。
【0059】
層間に実現される接着剤の付着強度も本発明の利点である。観測された典型的な故障モードは、金属層とその下の転写用接着剤層との間にある。また、頻度は低いものの、転写用接着剤とその下にある基板との間の接着不良も起こり得る。接着強度は、ハンド試験(hand test)で、600番の3Mブランドのスコッチテープを使用して、そのテープをサンプル表面に貼付し、それを約1フィート/分の速度で引き離して測定される。金属と転写用接着剤との間に接着不良が起こる場所では、引き離された材料に、金属と離脱層、さらに、用いられていれば、金属と離脱層との間に用いられる下塗りが含まれる。転写用接着剤と基板との間にあまり見られない接着不良が起こるならば、引き離された材料には、剥れた転写用接着剤の重量も含まれる。本発明の製品は、一般に材料の約2重量%未満の減少を示し、好ましくは約1重量%未満の減少を示し、より好ましくは約0.5重量%未満の減少を示し、例えば、減少のないことを示す。このような性能は、屈曲を含め、繰り返し使用した後でも層間剥離がほとんど生じないので、特に重要である。
【0060】
完成構造物の安定性、特にその構造が層間剥離に耐える能力、および最終製品の薄さは、この技術がクレジットカードの製造に使用される場合に、特に有利である。本発明の目的の上で用語「クレジットカード」とは、一般的な意味で使用され、クレジットカード、デビットカード、現金自動預払機(ATM)用カード、身分証明書、運転免許証、セキュリティーパスカードなどといったカード類を含む。このようなカードは、一般に横約5.4cm、縦約8.6cmである。クレジットカードは、商業ベースで利用されている種々のスライド機構または磁気カード読み取り装置、例えば、購買時点情報管理装置、ATM機などにおいて同様の操作を行うために、一般に厚さ約30mm以下とされる。従来の金属化法では、クレジットカードに望ましくない厚みを加えることがあり、業界最大となる30mmを超えないように、より薄いカード材料を使用する必要性が生じる。本発明の金属化法を利用することで、これまでに実現可能であったものよりも厚い材料を使用してクレジットカードを作成することができ、従ってそれらの強度および耐久性が増大する。加えて、構造物全体の種々の層間での高水準の接着力が開発された上、より厚いカード材料または基板が使用できることは、異なる特性、例えば熱膨張率を有する層の存在に起因する巻き上がりの問題を回避することにも役立つ。
【0061】
さらに、種々の層間で高水準の接着を有する構造物を作製できることから、得られる製品を、層間剥離が重大な問題である軟包装に使用することが可能になる。例えば、本発明に基づく製品は、練り歯磨き粉のチューブまたは容器に利用できる可能性がある。現在、練り歯磨き粉の製造業者は、一般には金属化されていないスクイーズチューブ入りの練り歯磨き粉を市場に出しているが、練り歯磨き粉入りのスクイーズチューブを包装する、販売用のボックスは金属化されていることが多い。チューブやボックスを同じ様に金属化することができれば、販売上での利点がもたらされる可能性がある。
【0062】
本発明では、先行技術の典型的な製品よりも高い光沢と、より優れた耐擦傷性とより優れた接着力を有する上記構造物を作製することが可能である。概して、それらの製品は、たとえ先行技術の製品が、何らかの試験おいて基準を満たす特性を有しているとしても、先行技術のものと比べてより芸術的に美しく、特性が好ましく組み合わされている。
【0063】
本発明の製品は、幅広い種類の用途に使用することができる。その構造を利用して、クレジットカード、バンクカード、テレホンカード、免許証を製造することができる。あるいは、容器、包装材料、ディスプレイおよび看板などの製品の下処理をすることができる。容器は、食品、化粧品、医薬品、喫煙製品、玩具、電子機器、台所用品、ガラス製品、金属製品、スポーツ用品、衣類および瓶詰め品といった幅広い種類の製品に使用するために作製することができる。
【実施例】
【0064】
例えば、図2に例示されるような方法に従って作られた本発明の金属化構造物は、以下のようにして製造される。0.5ミルの透明ポリエステル製転写フィルムの片面を、180 quad 彫刻されたシリンダーを使用するグラビア印刷用アプリケーターにより、ウレタンとアクリレート成分が重量比70/30の芳香族ウレタンアクリレート共重合体(Grancoat(登録商標)571)で厚さ3ミクロンに被覆する。離脱被膜を、ガス燃焼による熱風低速オーブンにより250°Fにてオーブン乾燥させる。乾燥させた被膜層は、引張試験における破断時硬化伸びが0.7%である。被覆されたフィルムの被覆面を従来の真空金属化装置でフィルムの被覆面の光学密度が2.0になるように金属化する。被覆され、金属化されたフィルムを、Energy Sciences Incorporated EZ Cure(登録商標)ブランドの電子線(EB)ユニットを装備したIntraroto(登録商標)ブランドのラミネーターに移す。被覆されたフィルムの被覆金属化面を、6ミルの白色ポリスチレンプラスチック基板と貼り合わせ、フィルムと基板の双方を巻き取り紙もしくはロールの形状にする。EB硬化型接着剤(Sun Chemical 7573番)を、ラミネーターにおいて、接着剤を塗布しない幅2インチの縞部分に隔てられた幅4インチの縞部分を印刷するように彫刻された、200 analox ロール(彫刻されたシリンダー)を用いるフレキソ印刷用ヘッドを使用して、ポリスチレン基板の片面に塗布する。転写用被覆ポリエステルフィルムとポリスチレン基板は双方とも全体で幅40インチであり、製品全体に幅4インチの被覆された縞7本と幅2インチの被覆されていない縞6本を有する製品となる。EB接着剤が塗布されて、4ミクロン厚の層が得られる。
【0065】
EB硬化サイクルは、125KVおよび4.5メガラドに設定する。積層形成処理は、400フィート/分にて行い、硬化時間は1.2秒である。EB硬化後およそ10秒以内に、ポリエステルフィルムを、ポリスチレン基板を含む複合材料から剥がす。このフィルムはきれいに剥がれ、EB接着剤が塗布されている幅4インチの縞部分のみがしっかりと接着されているウレタンアクリレート被膜と金属が残される。EB接着剤が塗布されていない幅2インチの縞部分に相当するポリエステル担体フィルムの金属化された領域は、外されたポリエステルフィルムに付着して残る。金属層が基板と強く結合されているこれらの領域では、層の配置が、ウレタンアクリレート離脱層/金属層/硬化したEB接着剤層/ポリスチレン基板である。複合構造の種々の層間の接着強度は、種々の最終用途での大部分の商業的製作技術に耐えることができる。金属の縞の入った最終製品は、箱、ディスプレイ、トレーディングカードなどといった種々の最終用途で使える状態であるか、またはさらなる加工もしくは製作に対応する準備ができている。
【0066】
本発明の種々の態様を記載する、例えば、特定の一連の特性、測定単位、条件、物理的状態または割合を表す、本明細書、以下の段落または特許請求の範囲において列挙される任意の数値範囲、あるいは、そのような範囲に含まれる任意の数値(そのように列挙された任意の範囲内に包含される数値または範囲の任意のサブセットを含む)は、参照により明示的に本明細書に組み入れることを文字通りに目的としている。さらに、用語「約」とは、変数の修飾語として、すなわち、変数と組み合わせて使用される場合には、本明細書において開示される値および範囲が可変であること、ならびに、当業者により、記載された範囲を超えているかまたは単一値とは異なる、例えば、温度、濃度、量、含量、炭素数、特性(例えば伸び、硬度、表面張力、粘度、粒度、表面積、溶解度など)を用いる本発明の実施は所望の結果を達成する、すなわち、金属化された部分の外観が改良された、積層構造物を含む金属化された基板の調製、そのような金属化された基板を形成する方法、およびその方法によって製造された金属化された商品が得られることを伝達することを目的としている。
【0067】
本明細書では本発明を特定の実施形態に関して記載してきたが、当然のことながら、これらの実施形態は、本発明の原理および用途を単に例示するものである。従って、当然のことながら、この例示的実施形態に対して多数の改変を行い得、さらに添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく他の構成を考案し得る。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の好ましい実施形態に従う、転写フィルムの断面図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態に従う、中間製品の断面図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態に従う、選択的に金属化された基板の断面図である。
【図4】本発明の好ましい実施形態に従う、基板を選択的に金属化する方法の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層中の金属と前記基板層を接着する接着剤含有層と;(d)上面と底面を有する離脱層であって、前記離脱層の前記底面は実質的に前記金属含有層の前記金属のみを被覆し、前記離脱層の引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である前記離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物。
【請求項2】
前記金属含有層が、金、白金、銀、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、錫、珪素、ならびにそれらの合金および混合物からなる群から選択される金属を含む請求項1に記載の構造物。
【請求項3】
前記金属含有層中の金属の厚さが約20Å〜約1000Å、約30Å〜約800Å、約40Å〜約600Å、約50Å〜約400Å、約55Å〜約300Å、および約60Å〜約200Åからなる群から選択される請求項1に記載の構造物。
【請求項4】
前記金属含有層中の金属の厚さが約25Å〜約150Åである請求項1に記載の構造物。
【請求項5】
前記基板層が、天然パルプ、合成パルプまたはその混合物から作られた紙;ポリプロピレン;ポリエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート;アクリル;ポリイミド;ポリ塩化ビニル;ポリスチレン;セロファン;ポリエチレンテレフタレート;エチレン酢酸ビニル共重合体;エチレンビニルアルコール;ポリアクリロニトリル;酢酸酪酸セルロース;ポリアミド;ポリビニルアルコール;ポリアラニド(polyalanide);ポリイミド;ポリウレタン;ポリメタクリル酸メチル;ポリ乳酸;ポリカプロラクトン;ケブラー;ノーメックス;テドラー;テフロン;タイベック;およびそれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含む請求項1に記載の構造物。
【請求項6】
前記基板層が、ボード、シート、フィルム、織布および不織布からなる群から選択される形態である請求項5に記載の構造物。
【請求項7】
前記基板層が、充填剤、染料および顔料からなる群から選択される少なくとも1種類の添加物をさらに含む請求項5に記載の構造物。
【請求項8】
前記接着剤が、ウレタンアクリレート樹脂;エポキシアクリレート樹脂;ポリエステルアクリレート樹脂;モノ−、ジ−、トリ−、またはテトラ−ヘキサアクリレート樹脂;およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の成分を含む請求項1に記載の構造物。
【請求項9】
前記接着剤が、充填剤、染料および顔料からなる群から選択される少なくとも1種類の添加物をさらに含む請求項8に記載の構造物。
【請求項10】
前記接着剤含有層が電子線照射により硬化する請求項1に記載の構造物。
【請求項11】
前記離脱層が、アクリレート;ウレタンアクリレート;エポキシアクリレート;ポリエステルアクリレート;モノ−、ジ−、トリ−、またはテトラ−ヘキサアクリレート;アクリレートアクリル脂肪族ポリウレタン(acrylate acrylics aliphatic polyurethanes);芳香族ポリウレタン;ポリエステル;セルロース誘導体;酢酸セルロース;酢酸酪酸セルロース;ニトロセルロース;アクリル;およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の硬化したオリゴマーまたはポリマー成分を含む請求項1に記載の構造物。
【請求項12】
前記離脱層が、充填剤、染料および顔料からなる群から選択される少なくとも1種類の添加物をさらに含む請求項11に記載の構造物。
【請求項13】
前記離脱層の前記上面が、鏡面仕上げ、マット仕上げ、ヘアライン仕上げ、エンボス仕上げ、ホログラム仕上げ、およびその混合からなる群から選択される表面仕上げを備える請求項1に記載の構造物。
【請求項14】
前記離脱層の前記上面に配置された印刷物を含む請求項1に記載の構造物。
【請求項15】
前記印刷物にオフセット印刷、輪転グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷およびシルクスクリーン印刷からなる群から選択される方法が施される請求項14に記載の構造物。
【請求項16】
(a)硬化した離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムであって、前記離脱層の引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である前記転写フィルムを準備するステップと;
(b)基板を準備するステップと;
(c)電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の少なくとも一部に塗布するステップと;
(d)前記転写用接着剤が前記金属層と前記基板との間に配置されて中間製品を形成するように、前記転写フィルムを、前記転写用接着剤を含む前記基板に固定するステップと;
(e)前記転写用接着剤を硬化させるために、前記中間製品を電子線硬化装置に通すステップと;
(f)金属化された基板製品を得るために、前記転写フィルムを前記中間製品から取り外すステップと;
を含む基板を金属化する方法。
【請求項17】
前記転写用接着剤を前記基板の一部のみに選択的に塗布することを含む方法であって、それにより前記金属化された基板製品が、前記基板の前記一部のみに前記金属層中の金属含有部分と該金属含有部分に接着している前記離脱被膜層とを備える請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記基板が、天然パルプ、合成パルプまたはその混合物から作られた紙;ポリプロピレン;ポリエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート;アクリル;ポリイミド;ポリ塩化ビニル;ポリスチレン;セロファン;ポリエチレンテレフタレート;エチレン酢酸ビニル共重合体;エチレンビニルアルコール;ポリアクリロニトリル;酢酸酪酸セルロース;ポリアミド;ポリビニルアルコール;ポリアラニド;ポリイミド;ポリウレタン;ポリメタクリル酸メチル;ポリ乳酸;ポリカプロラクトン;ケブラー;ノーメックス;テドラー;テフロン;タイベック;およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記基板がクレジットカード材料を含む請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記金属化された基板製品を用いて、クレジットカード、銀行カード、電話カード、トレーディングカード、免許証、容器、包装材料、ディスプレイ、および看板からなる群から選択される製品を製造することを含む請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記金属化された基板製品を用いて、食品、化粧品、医薬品、喫煙製品、玩具、電子機器、台所用品、ガラス製品、金属製品、スポーツ用品、衣類、および瓶詰め品からなる群から選択される製品に使用するための前記容器を製造することを含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
水または非硬化性の揮発性有機溶媒もしくは希釈液を実質的に含まない前記電子線硬化性接着剤を塗布することを含む請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記基板の選択的な領域に前記転写用接着剤を塗布することを含む請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記離脱被膜を、放射線または熱エネルギーからなる群から選択される方法によって硬化させる請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記離脱被膜を電子線照射により硬化させることを含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記離脱被膜を熱エネルギーにより硬化させることを含む請求項24に記載の方法。
【請求項27】
金属層の光学密度が約1.5よりも高い転写フィルムを得ることを含む請求項16に記載の方法。
【請求項28】
サザーランド型摩擦試験機を使用して4ポンドの加重で測定した耐擦傷性が、直接摩擦で約50〜約150回である請求項1に記載の構造物。
【請求項29】
テーバー型磨耗試験機を用いる耐擦傷性が、サンプルの総重量に対して約0.1%〜約2.0%重量減である請求項1に記載の構造物。
【請求項30】
スオード硬度計での硬度が約25〜約75である請求項1に記載の構造物。
【請求項31】
コーニック式硬度計での硬度が約50〜約105である請求項1に記載の構造物。
【請求項32】
伸張速度約1フィート/分で、3M社製スコッチブランドの600番の粘着テープを用いて付着接触させた後、前記最終製品の上面の約2質量%未満しか剥がれないような接着強度を有する請求項1に記載の構造物。
【請求項33】
前記離脱被膜の前記上面のダインレベルが約32〜約58ダイン/cmである請求項1に記載の構造物。
【請求項34】
アトラス褪色計試験において約40〜約60時間の曝露後に許容される褪色を示す請求項1に記載の構造物。
【請求項35】
ウェザロメーター試験において約80時間の曝露後に機能性の低下が約10%未満を示す請求項1に記載の構造物。
【請求項36】
(a)引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップと;
(b)基板を準備するステップと;
(c)選択的な接着層を形成するために、電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の選択的な領域に塗布するステップと;
(d)前記転写用接着剤が前記金属層と前記基板との間に配置され、その結果中間製品を形成するように、前記転写フィルムを前記基板に固定するステップと;
(e)前記転写用接着剤を実質的に硬化させるために、前記中間製品を電子線照射に曝すステップと;
(f)選択的に金属化された基板製品を得るために、前記金属およびそれに接着した前記離脱層ならびに前記選択的に塗布された転写用接着剤層は実質的に位置が合っている前記中間製品から前記フィルム層を取り外すステップと、
を含む基板を選択的に金属化する方法。
【請求項37】
放射線または熱エネルギーからなる群から選択される方法によって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項36に記載の方法。
【請求項38】
電子線照射によって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項37に記載の方法。
【請求項39】
熱エネルギーによって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項37に記載の方法。
【請求項40】
金属層の光学密度が約1.5よりも高い転写フィルムを得ることを含む請求項36に記載の方法。
【請求項41】
(a)引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップと;
(b)基板を準備するステップと;
(c)電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の少なくとも一部に塗布するステップであって、前記一部は少なくとも1つのエッジを含むステップと;
(d)前記転写用接着剤が前記金属層と前記基板との間に配置されて中間製品を形成するように、前記転写フィルムを、前記転写用接着剤を含む前記基板に固定するステップと;
(e)前記転写用接着剤を実質的に硬化させるために、前記中間製品を電子線照射に曝すステップと;
(f)少なくとも1つの金属化されたエッジを有する金属化された製品を得るために、前記転写フィルムを前記中間製品から取り外すステップであって、前記金属化されたエッジは前記エッジに沿って描かれたラインから約±0.010インチ以下の変動を有するステップと;
を含む基板を金属化して正確に金属化されたエッジを得る方法。
【請求項42】
前記変動が約±0.0010インチ以下である請求項41に記載の方法。
【請求項43】
(a)引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップと;
(b)基板を準備するステップと;
(c)選択的な接着層を形成するために、電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の少なくとも2ヶ所の領域に選択的に塗布するステップと;
(d)前記転写用接着剤が前記金属層と前記基板との間に配置されて、その結果、中間製品を形成するように、前記転写フィルムを前記基板に固定するステップと;
(e)前記転写用接着剤を実質的に硬化させるために、前記中間製品を電子線照射に曝すステップと;
(f)少なくとも2ヶ所の選択的に金属化された領域を有する金属化された製品を得るために、前記フィルム層を前記中間製品から取り外すステップであって、前記領域はそれぞれ少なくとも1つの金属化されたエッジを含み、前記エッジは金属化されていない領域によって互いに隔てられ、前記選択的に金属化された領域の隣り合うエッジ間の距離は約±0.010インチ以下で相違するステップと;
を含む基板を選択的に金属化してシャープにまたは正確に金属化されたエッジを得る方法。
【請求項44】
前記相違が約±0.0010インチ以下である請求項43に記載の方法。
【請求項45】
(a)転写フィルムロールから、引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である離脱被膜層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップと;
(b)ポリマーを含有する基板を準備するステップと;
(c)前記基板上に選択的な接着層を形成するために、電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の部分に選択的に塗布するステップと;
(d)中間製品を形成するために、前記転写フィルムの前記金属層と前記基板の前記選択的接着層を接触させるステップと;
(e)前記選択的に塗布された転写用接着剤を実質的に硬化させるために、前記中間製品を電子線照射に曝すステップと;
(f)前記選択的に塗布された転写用接着剤と実質的に位置の合っている前記金属層を含む選択的に金属化された製品を得るために、前記フィルム層を前記中間製品から取り外すステップと;
を含むポリマーを含有する基板を選択的に金属化するための方法。
【請求項46】
放射線または熱エネルギーからなる群から選択される方法によって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項45に記載の方法。
【請求項47】
電子線照射によって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
熱エネルギーによって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項46に記載の方法。
【請求項49】
金属層の光学密度が約1.5よりも高い転写フィルムを得ることを含む請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記転写フィルムと接触している上面と金属層に接触している底面とを有する硬化した前記離脱被膜層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を備える転写フィルムであって、前記離脱被膜層の引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である転写フィルム。
【請求項51】
前記フィルム層がポリマーフィルムを含む請求項50に記載の転写フィルム。
【請求項52】
前記金属層の厚さが約30Å〜約800Åであり、金、白金、銀、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、錫、珪素、および合金ならびにそれらの混合物からなる群から選択される金属を含む請求項51に記載の転写フィルム。
【請求項53】
前記離脱層が、アクリレート;ウレタンアクリレート;エポキシアクリレート;ポリエステルアクリレート;モノ−、ジ−、トリ−、またはテトラ−ヘキサアクリレート;アクリレートアクリル脂肪族ポリウレタン;芳香族ポリウレタン;ポリエステル;セルロース誘導体;酢酸セルロース;酢酸酪酸セルロース;ニトロセルロース;アクリル;およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の硬化したオリゴマーまたはポリマー成分を含む請求項50に記載の転写フィルム。
【請求項54】
電子線照射によって前記離脱被膜が硬化されている請求項50に記載の転写フィルム。
【請求項55】
熱エネルギーによって前記離脱被膜が硬化されている請求項50に記載の転写フィルム。
【請求項56】
前記離脱被膜の上面のダインレベルが約32〜約58ダイン/cmである請求項50に記載の転写フィルム。
【請求項57】
前記金属層の光学密度が約1.5よりも高い請求項50に記載の転写フィルム。
【請求項58】
(a)基板層と;(b)選択的に金属化された部分を含む金属含有層と;(c)前記金属含有層の前記選択的に金属化された部分と前記基板層を接着する接着層と;(d)上面および底面を有する離脱層であって、前記離脱層の前記底面は前記金属含有層の前記選択的に金属化された部分を被覆し、前記離脱層の引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である前記離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える選択的に金属化された積層構造物。
【請求項59】
少なくとも2ヶ所の選択的に金属化された領域を有し、前記領域がそれぞれ少なくとも1つの金属化されたエッジを有し、前記エッジは金属化されていない領域によって相互に隔てられ、隣り合う金属化されたエッジを提供する請求項58に記載の選択的に金属化された積層構造物。
【請求項60】
前記隣り合う金属化されたエッジ間の距離が約±0.010インチ以下で変動する請求項59に記載の選択的に金属化された積層構造物。
【請求項61】
前記距離が約±0.0010インチ以下で変動する請求項60に記載の選択的に金属化された積層構造物。
【請求項62】
(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層の前記金属と前記基板層を接着する放射線硬化性接着層と;(d)上面および底面を有する放射線硬化性離脱層であって、前記離脱層の前記底面は前記金属含有層の前記金属を被覆し、前記離脱層の前記上面のダインレベルは約34〜約58ダイン/cmである前記離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物。
【請求項63】
(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層の前記金属と前記基板層を接着する放射線硬化性接着層と;(d)上面および底面を有する放射線硬化性離脱層であって、前記離脱層の前記底面は前記金属含有層の前記金属を被覆し、前記離脱層の引張試験での破断時硬化伸びが約100%〜約300%である前記離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物。
【請求項64】
前記離脱層が約32〜約58ダイン/cmである請求項63に記載の積層構造物。
【請求項65】
前記硬化伸びが約100%〜約200%である請求項63に記載の積層構造物。
【請求項66】
前記硬化伸びが約105%〜約175%である請求項65に記載の積層構造物。
【請求項67】
(a)放射線硬化した離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップであって、前記離脱層は上面および底面を有し、前記上面は前記フィルム層と接触しているステップと;
(b)上面および底面を有する基板を準備するステップと;
(c)電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の上面の実質的に全体に塗布するステップと;
(d)前記転写用接着剤が前記金属層に存在する前記金属と前記基板との間に配置されて中間製品を形成するように、前記転写フィルムを、前記転写用接着剤を含む前記基板上面に固定するステップと;
(e)前記転写用接着剤を硬化させるために、前記中間製品を電子線硬化装置に通すステップと;
(f)転写フィルムに存在する前記金属の実質的に全体を転写するために前記転写フィルムを前記中間製品から取り外して金属化された製品を得るステップと;
を含む、基板を金属化する方法。
【請求項68】
電子線照射を用いて前記離脱層が硬化されている請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記金属層の光学密度が約1.5よりも高い請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記金属層が約60Å〜約200Åである請求項67に記載の方法。
【請求項71】
前記離脱層のダインレベルが約34〜約58ダイン/cmを示す請求項67に記載の方法。
【請求項72】
(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層中の前記金属と前記基板層とを接着する接着剤含有層と;(d)上面および底面を有する離脱層であって、前記離脱層の前記底面は実質的に前記金属含有層の前記金属のみを被覆する離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物。
【請求項73】
前記金属含有層が、金、白金、銀、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、錫、珪素、ならびにそれらの合金および混合物からなる群から選択される金属を含む請求項72に記載の構造物。
【請求項74】
前記金属含有層中の金属の厚さが約30Å〜約800Åである請求項72に記載の構造物。
【請求項75】
前記金属含有層中の金属の厚さが約25Å〜約150Åである請求項72に記載の構造物。
【請求項76】
前記基板層が、天然パルプ、合成パルプまたはその混合物から作られた紙;ポリプロピレン;ポリエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート;アクリル;ポリイミド;ポリ塩化ビニル;ポリスチレン;セロファン;ポリエチレンテレフタレート;エチレン酢酸ビニル共重合体;エチレンビニルアルコール;ポリアクリロニトリル;酢酸酪酸セルロース;ポリアミド;ポリビニルアルコール;ポリアラニド;ポリイミド;ポリウレタン;ポリメタクリル酸メチル;ポリ乳酸;ポリカプロラクトン;ケブラー;ノーメックス;テドラー;テフロン;タイベック;およびそれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含む請求項72に記載の構造物。
【請求項77】
前記基板層が、ボード、シート、フィルム、織布および不織布からなる群から選択される形態である請求項76に記載の構造物。
【請求項78】
前記基板層が、充填剤、染料および顔料からなる群から選択される少なくとも1種類の添加物をさらに含む請求項76に記載の構造物。
【請求項79】
前記接着剤が、ウレタンアクリレート樹脂;エポキシアクリレート樹脂;ポリエステルアクリレート樹脂;モノ−、ジ−、トリ−、またはテトラ−ヘキサアクリレート樹脂;およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の成分を含む請求項72に記載の構造物。
【請求項80】
前記接着剤が、充填剤、染料および顔料からなる群から選択される少なくとも1種類の添加物をさらに含む請求項79に記載の構造物。
【請求項81】
前記接着剤含有層が電子線照射により硬化する請求項72に記載の構造物。
【請求項82】
前記離脱層が、アクリレート;ウレタンアクリレート;エポキシアクリレート;ポリエステルアクリレート;モノ−、ジ−、トリ−、またはテトラ−ヘキサアクリレート;アクリレートアクリル脂肪族ポリウレタン;芳香族ポリウレタン;ポリエステル;セルロース誘導体;酢酸セルロース;酢酸酪酸セルロース;ニトロセルロース;アクリル;およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の硬化したオリゴマーまたはポリマー成分を含む請求項72に記載の構造物。
【請求項83】
前記離脱層が、充填剤、染料および顔料からなる群から選択される少なくとも1種類の添加物をさらに含む請求項82に記載の構造物。
【請求項84】
前記離脱層の前記上面が、鏡面仕上げ、マット仕上げ、ヘアライン仕上げ、エンボス仕上げ、ホログラム仕上げ、およびそれらの混合からなる群から選択される表面仕上げを含む請求項72に記載の構造物。
【請求項85】
前記離脱層の前記上面に配置された印刷物を含む請求項72に記載の構造物。
【請求項86】
前記印刷物にオフセット印刷、輪転グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷およびシルクスクリーン印刷からなる群から選択される方法が施される請求項85に記載の構造物。
【請求項87】
サザーランド型摩擦試験機を使用して4ポンドの加重で測定した耐擦傷性が、直接摩擦で約50〜約150回である請求項72に記載の構造物。
【請求項88】
テーバー型磨耗試験機を用いる耐擦傷性が、サンプル重量の合計に基づいて約0.1%〜約2.0%質量減である請求項72に記載の構造物。
【請求項89】
スオード硬度計での硬度が約25〜約75である請求項72に記載の構造物。
【請求項90】
コーニック式硬度計での硬度が約50〜約105である請求項72に記載の構造物。
【請求項91】
伸張速度約1フィート/分で、3M社製スコッチブランドの600番の粘着テープを用いて付着接触させた後、前記最終製品の上面の約2重量%未満しか剥がれないような接着強度を有する請求項72に記載の構造物。
【請求項92】
前記離脱被膜の前記上面のダインレベルが約32〜約58ダイン/cmである請求項72に記載の構造物。
【請求項93】
アトラス褪色計試験において約40〜約60時間の曝露後に許容される褪色を示す請求項72に記載の構造物。
【請求項94】
ウェザロメーター試験において約80時間の曝露後に機能性の低下が約10%未満を示す請求項72に記載の構造物。
【請求項95】
(a)基板層と;(b)選択的に金属化された部分を含む金属含有層と;(c)前記金属含有層の前記選択的に金属化された部分と前記基板層とを接着する接着層と;(d)上面および底面を有する離脱層であって、前記離脱層の前記底面は前記金属含有層の前記選択的に金属化された部分を被覆する前記離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える選択的に金属化された積層構造物。
【請求項96】
少なくとも2ヶ所の選択的に金属化された部分を有し、前記部分がそれぞれ少なくとも1つの金属化されたエッジを有し、前記エッジは金属化されていない部分によって相互に隔てられ、隣り合う金属化されたエッジを提供する請求項95に記載の選択的に金属化された積層構造物。
【請求項97】
前記隣り合う金属化されたエッジ間の距離が約±0.010インチ以下で変動する請求項96に記載の選択的に金属化された積層構造物。
【請求項98】
前記間隔が約±0.0010インチ以下で変動する請求項97に記載の選択的に金属化された積層構造物。
【請求項99】
(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層の前記金属と前記基板層とを接着する放射線硬化性接着層と;(d)上面および底面を有する放射線硬化性離脱層であって、前記離脱層の前記底面は前記金属含有層の前記金属を被覆し、前記離脱層の前記上面のダインレベルは約34〜約58ダイン/cmを示す前記離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物。
【請求項100】
(a)基板層と;(b)金属含有層と;(c)前記金属含有層の前記金属と前記基板層を接着する放射線硬化性接着層と;(d)上面および底面を有する放射線硬化性離脱層であって、前記離脱層の前記底面は前記金属含有層の前記金属を被覆し、前記離脱層の引張試験における破断時硬化伸びが約100%〜約300%である前記離脱層と;をそれぞれ少なくとも1つずつ備える積層構造物。
【請求項101】
前記離脱層のダインレベルが約34〜約58ダイン/cmである請求項100に記載の構造物。
【請求項102】
前記硬化時の伸びが約100%〜約200%である請求項100に記載の構造物。
【請求項103】
前記硬化時の伸びが約105%〜約175%である請求項102に記載の構造物。
【請求項104】
前記金属含有層中の金属の光学密度が約1.5よりも高い請求項100に記載の構造物。
【請求項105】
(a)硬化した離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップと;
(b)基板を準備するステップと;
(c)電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の少なくとも一部に塗布するステップと;
(d)前記転写用接着剤が前記金属層と前記基板との間に配置されて中間製品を形成するように、前記転写フィルムを、前記転写用接着剤を含む前記基板に固定するステップと;
(e)前記中間製品を電子線硬化装置に通して前記転写用接着剤を硬化させるステップと;
(f)前記転写用接着剤部分で前記金属層と接着した硬化した離脱層を有する金属化された基板製品を得るために、前記中間製品から前記転写フィルムを取り外すステップと;
を含む基板を金属化する方法。
【請求項106】
前記転写用接着剤を選択的に前記基板へ塗布することを含む請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記基板が、天然パルプ、合成パルプまたはその混合物から作られた紙;ポリプロピレン;ポリエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート;アクリル;ポリイミド;ポリ塩化ビニル;ポリスチレン;セロファン;ポリエチレンテレフタレート;エチレン酢酸ビニル共重合体;エチレンビニルアルコール;ポリアクリロニトリル;酢酸酪酸セルロース;ポリアミド;ポリビニルアルコール;ポリアラニド;ポリイミド;ポリウレタン;ポリメタクリル酸メチル;ポリ乳酸;ポリカプロラクトン;ケブラー;ノーメックス;テドラー;テフロン;タイベック;およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項105に記載の方法。
【請求項108】
前記基板がクレジットカード材料を含む請求項105に記載の方法。
【請求項109】
前記金属化された基板製品を用いて、クレジットカード、銀行カード、電話カード、トレーディングカード、免許証、容器、包装材料、ディスプレイ、および看板からなる群から選択される製品を製造することを含む請求項105に記載の方法。
【請求項110】
前記金属化された基板製品を用いて、食品、化粧品、医薬品、喫煙製品、玩具、電子機器、台所用品、ガラス製品、金属製品、スポーツ用品、衣類、および瓶詰め品からなる群から選択される製品に使用するための前記容器を製造することを含む請求項109に記載の方法。
【請求項111】
水または非硬化性の揮発性有機溶媒もしくは希釈液を実質的に含まない前記電子線硬化性接着剤を塗布することを含む請求項105に記載の方法。
【請求項112】
前記離脱被膜を、放射線または熱エネルギーからなる群から選択される方法によって硬化させる請求項105に記載の方法。
【請求項113】
前記離脱被膜を電子線照射により硬化させることを含む請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記離脱被膜を熱エネルギーにより硬化させることを含む請求項112に記載の方法。
【請求項115】
金属層の光学密度が約1.5よりも高い転写フィルムを得ることを含む請求項105に記載の方法。
【請求項116】
引張試験における破断時硬化伸びが約20%未満である離脱層を得ることを含む請求項105に記載の方法。
【請求項117】
前記金属化された基板製品が少なくとも1つの金属化されたエッジを有し、前記金属化されたエッジが前記エッジに沿って描かれたラインから約±0.010インチ以下の変動を有する請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記変動が約±0.0010インチ以下である請求項117に記載の方法。
【請求項119】
(a)離脱層によって互いに接着されたフィルム層および金属層を含む転写フィルムを準備するステップと;
(b)基板を準備するステップと;
(c)選択的な接着層を形成するために、電子線硬化性転写用接着剤を前記基板の選択的な領域に塗布するステップと;
(d)前記転写用接着剤が前記金属層と前記基板との間に配置されてその結果中間製品を形成するように、前記転写フィルムを前記基板に固定するステップと;
(e)前記転写用接着剤を実質的に硬化させるために、前記中間製品を電子線照射に曝すステップと;
(f)選択的に金属化された基板製品を得るために、前記中間製品から前記フィルム層を取り外すステップであって、前記金属およびそれと接着された前記離脱層、ならびに前記選択的に塗布された硬化した転写用接着剤層は実質的に位置が合っているステップと;
を含む、選択的に基板を金属化する方法。
【請求項120】
放射線または熱エネルギーからなる群から選択される方法によって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項119に記載の方法。
【請求項121】
電子線照射によって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項120に記載の方法。
【請求項122】
熱エネルギーによって前記離脱被膜を硬化させることを含む請求項120に記載の方法。
【請求項123】
金属層の光学密度が約1.5よりも高い転写フィルムを得ることを含む請求項119に記載の方法。
【請求項124】
前記転写用接着剤を前記基板層の少なくとも2ヶ所に塗布することを含む請求項119に記載の方法。
【請求項125】
少なくとも2ヶ所の選択的に金属化された領域を有し、前記領域がそれぞれ少なくとも1つの金属化されたエッジを含み、前記エッジは金属化されていない領域によって相互に隔てられ、前記選択的に金属化された領域の隣り合うエッジ間の距離が約±0.010インチ以下で相違する金属化された製品を得るための請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記相違が約±0.0010インチ以下である請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記基板が、天然パルプ、合成パルプまたはその混合物から作られた紙;ポリプロピレン;ポリエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート;アクリル;ポリイミド;ポリ塩化ビニル;ポリスチレン;セロファン;ポリエチレンテレフタレート;エチレン酢酸ビニル共重合体;エチレンビニルアルコール;ポリアクリロニトリル;酢酸酪酸セルロース;ポリアミド;ポリビニルアルコール;ポリアラニド;ポリイミド;ポリウレタン;ポリメタクリル酸メチル;ポリ乳酸;ポリカプロラクトン;ケブラー;ノーメックス;テドラー;テフロン;およびタイベック;それらの混合物からなる群から選択される請求項119に記載の方法。
【請求項128】
前記基板がクレジットカード材料を含む請求項119に記載の方法。
【請求項129】
前記金属化された基板製品を用いて、クレジットカード、銀行カード、電話カード、トレーディングカード、免許証、容器、包装材料、ディスプレイ、および看板からなる群から選択される製品を製造することを含む請求項119に記載の方法。
【請求項130】
前記金属化された基板製品を用いて、食品、化粧品、医薬品、喫煙製品、玩具、電子機器、台所用品、ガラス製品、金属製品、スポーツ用品、衣類、および瓶詰め品からなる群から選択される製品に使用するための前記容器を製造することを含む請求項129に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−527338(P2007−527338A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501975(P2007−501975)
【出願日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/006902
【国際公開番号】WO2005/091949
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(506299881)ユニフォイル・コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】