説明

金属検出システム作動方法及び金属検出システム

【課題】2つ以上の送信周波数を使用する金属検出システムを提供する。
【解決手段】少なくとも2つの送信周波数グループから選択される送信周波数を有する送信信号を生成する送信装置3と接続される送信コイル4と、受信装置5に含まれる少なくとも1つの増幅装置14,15の信号入力へ出力信号を提供し、出力信号が、システムが平衡状態にあるように相互に相殺する第1及び第2の受信コイル6,7とを備えた、平衡コイルシステムを含む金属検出システム1を作動させる。制御装置16が、少なくとも1つの増幅装置14,15の信号入力と接続される少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置12,13の制御入力に提供される制御信号を送信装置3の送信周波数に従って生成し、送信周波数が増減されるとき、インピーダンス値が増減されるような方法で制御信号が、制御可能インピーダンス装置12,13のインピーダンス値を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属検出システムを作動するための方法に関し、この方法によって作動する金属検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
機械が商品生産に関与する産業においては、ネジ又はボルトなど金属片が機械から剥離し、最終的な加工品に行き着く確率が常にある。故に、金属が混入している製品を検出するための金属検出システムが、様々な生産プロセスの段階で使用される。完成製品を点検するための金属検出システムも消費者の安全及び品質の規格を保証するために、しばしば利用される。
【0003】
現代の金属検出システムのほとんどは、1つの送信コイル及び並列に整列される2つの受信コイルのコイル3つを含む「平衡コイルシステム」を含む検索ヘッドを利用している。点検処理中、典型的にコンベヤーベルト上に運ばれる製品が「平衡コイルシステム」のコイルの中に通される。受信コイルの間に配置される送信コイル内に、2つの受信コイルの中に電気的信号を誘導する交流磁界を生成する電流を流す。受信コイルは、送信コイルと対称に位置付けられ、製品が「平衡コイルシステム」内に存在しないとき、同一の信号が、双方の受信コイルの中に誘導される。加えて受信コイルは、そこで誘導される信号が、相互から差し引かれるような方式で接続される。その方法によって製品が、平衡コイルシステム内に存在しないとき、受信コイルの出力には信号が存在しない。しかしながら、平衡コイルシステムの中を通る磁気的及び又電気的導電体の一部が、磁界を乱し、受信コイルに誘導される電気的信号の変化をもたらす。これらの摂動は、最初、第1の受信コイルに生じ、その後、製品がそれに近づいたとき、第2の受信コイルに生じる。その結果、特定の位相及び振幅を有する電気的信号が、製品が「平衡コイルシステム」の中を通るとき、受信コイルの出力に現れる。金属検出システムの中を通る磁気物質及び/又は導電物質それぞれは、その伝導率、その透磁率、その形、そのサイズ、及び受信コイルに対するその方向性に従って異なる信号を生成する。
【0004】
製品内の金属の存在を検出するために受信コイルに誘導される信号は、典型的に入力増幅器を含む受信段において処理される。更なる段において、処理された信号が、金属混入物を検出するために、位相及び振幅の分析が実行される。最終的に結果が、ユーザーインターフェースに表示され及び/又は制御システムへ信号送信される。
【0005】
機械装置の中で使用される鉄類(鉄)、非鉄類(例えば、銅、アルミニウム、真鍮)、及び様々なタイプのステンレス鋼を含む様々なタイプの金属が、加工品の中に混入物として出現し得る。そのような金属がフェライトのような高透磁率を有する場合、それが主として反応し、その信号位相は0に近くなることを意味するが一方、低透磁率を有する金属は、主として抵抗があり、送信信号位相に対し90度に近い信号位相を有することを意味している。鉄類は、送信信号とのそれらとの小さな位相差のために、容易に検出可能である。高伝導を有する混入物は、点検製品が乾燥している場合、容易に検出され得る。他方、非鉄類及び特にステンレス鋼は、それらの位相が製品位相と同様なので、濡れた製品において検出することが困難である。
【0006】
しかしながら、製品包装の一部であり得るので、金属検出システムの中を通る金属すべてが混入物であるとは限らない。点検中、製品は多くの場合、最終状態であって、既に包装されている。それは、金属フィルム、典型的にアルミニウムで表面を覆れたプラスチックフィルムの中に包まれ得る。製品包装のこの電気的導電金属が、金属混入物によってもたらされる信号と混同されてはならない信号を、金属検出システムにおいて生成する。従って混入物がある製品を検出するためには、金属検出システムが、包装材料から発する信号と金属混入物から発する信号との間を区別可能なことが要求される。
【0007】
更に、受信コイルの磁界の乱れすべてが、「平衡コイルシステム」を介し移動する製品及び金属混入物によってもたらされるわけではない。平衡コイルシステム近くの導電物質の振動も混入された製品によってもたらされる信号から区別される必要がある信号変化を受信コイルに生じる。振動によってもたらされる信号は、送信信号と主に同相である。
【0008】
チーズ、鮮肉、暖かいパン、ジャム、及びピクルスのような食品は、それらが水、塩、又は酸を含んでいる場合、通常、電気的導伝性である。故に、平衡コイルシステムを介し移動するそのような製品も磁界を乱し、かくして受信コイルの出力に信号をもたらす。本物の製品を拒否することを回避するために、製品信号が相殺又は排除される必要がある。
【0009】
従って信頼できる製品検査のためには、金属混入物によってもたらされる信号だけが考慮されるように、振動、製品、及び包装によってもたらされる信号が除外される必要がある。しかしながら、製品及び金属混入物によってもたらされる信号位相及び大きさは、適用される送信周波数によって決まることが分かっている。
【0010】
故に既知のシステムにおいて、送信周波数は、金属混入物の信号成分の位相が、製品信号成分を有する位相から取り出せるような方法で選択可能である。
US5994897Aは、例えば、製品内の任意の金属粒子が異なる周波数精査を受けられるように、少なくとも2つの異なる送信周波数の間で切替え可能な装置を開示している。コンベヤーベルト上を通過する任意の金属粒子が異なる2つ以上の周波数で精査されるように、動作周波数が速やかに変更される。第1の送信周波数に関して、金属粒子によってもたらされる信号成分が、製品の信号位相成分に近くにあり、従って、隠されている場合、第2の周波数に関しては、金属粒子によってもたらされる信号位相成分が製品の信号位相成分と異なっていて、この信号成分が区別され得るように仮定されている。多くの周波数間の切り替えによって、一周波数が、ある特定の金属タイプ、サイズ、及び方向性に対し、適切な感度を提供することが期待される。
【0011】
しかしながら、異なる周波数において作動する金属検出システムは、典型的に、単一周波数に同調されるシステムよりも、より低い感度を有する。
したがって、金属混入物の信号が望ましい位相で取得され得るが、これらの信号検出は、金属検出システムの低感度性のため、依然として機能し得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許5994897A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
故に本発明は、2つ以上の送信周波数を使用する金属検出システムを作動するための改良された方法を提供する目的と、この方法に従って作動する金属検出システムを提供する目的と、に基づく。
【0014】
具体的には、本発明は、高感度で金属の混入、特にステンレス鋼混入を検出可能な方法を提供すると同時に、製品、包装、振動又は別の潜在的な外乱によってもたらされる信号が、抑制又は排除される目的に基づく。
【0015】
より具体的には、本発明は望ましくは、数kHzから1MHzの範囲にある小さいステップを用いて多くの送信周波数選択を可能にするか、又は多くの高調波を含む方形波信号を生成しそのため、金属混入物に対し所望され得る位相を有する信号が取得され得る、金属検出システムに関する改良された方法を提供する目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記本発明の目的及び別の目的は、請求項1に定義される金属検出システムを作動するための改良された方法と、この方法によって作動する請求項8に定義される金属検出システムと、を用いて達成される。
【0017】
本金属検出システムは、送信コイル並びに第1及び第2の受信コイルを有する平衡コイルシステムを含む。送信コイルは少なくとも2つの送信周波数グループから選択される送信周波数を有する送信信号を生成する送信装置と接続される。相互に接続される第1及び第2の受信コイルは、出力信号を、受信装置に提供される少なくとも1つの増幅装置の信号入力へ提供する。送信コイルに対する受信コイルの対称配置によって、かつ、巻線の逆感知性によって、受信コイルに誘導される信号は、混入物を有する製品、混入部のない製品、又は振動などその他の乱れ、のような外部の影響が存在しないときは相互に相殺する。この平衡状態において、受信コイルの結合出力信号は0である。
【0018】
本発明による制御装置は、送信装置の送信周波数によって決まる制御信号を少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置の制御入力に提供する。この制御可能インピーダンス装置は少なくとも1つの増幅装置の信号入力と接続され、制御信号が、インピーダンス値が、選択された送信周波数に従って増減されるような方法で、制御可能インピーダンス装置のインピーダンス値を制御している。
【0019】
選択された送信周波数に従って、増幅装置の入力に適用される入力インピーダンスを適切に変えることによって金属検出システムの混入金属に対する感度が大幅に改善される。同時に、包装材料の金属フィルムから発する信号の位相角は、常に90度近くに維持される。
【0020】
本発明の好適実施例において、受信コイルは、制御可能インピーダンス装置を介し増幅装置の入力と直接接続される。別の実施形態において、受信コイルが、入力トランスの一次巻線と接続され、その二次巻線が、制御可能インピーダンス装置を介し増幅装置の入力と接続される。入力トランスは、受信コイルから増幅装置を直流的に絶縁するために使用される。更に固定又は可変伝達率を用いて、入力信号の望ましい電圧水準が設定され得る。
【0021】
好適実施例において、受信コイルは、一方のテールが相互に接続され、他方のテールが平衡トランスの同一の2つの中央タップ付一次巻線のテールそれぞれと接続される。平衡入力トランスは、同一の2つの中央タップ付二次巻線を有していて、その反対側のテールが制御可能インピーダンス装置を介し増幅器の入力と接続される。
【0022】
本発明の更なる実施形態において、制御可能インピーダンス装置はトランジスター又はリレーを含む。トランジスターは、増幅回路の入力インピーダンス増幅回路へ又は増幅回路から、抵抗器を接続又は切断するためのスイッチとして使用され得る。代替実施形態において、リレーが、制御可能インピーダンス装置の抵抗値を変えるために抵抗器と並列か又は直列に接続され得る。
【0023】
望ましくは、低入力インピーダンス値が、低送信周波数用に選択され、より高いインピーダンス値が、より高い送信周波数用に選択される。1kHz〜300kHzの範囲の送信周波数に対しては、10オームと100オームの間の範囲の、最も望ましくは22オームのような20オームに近い入力インピーダンスが、包装材料の金属フィルムから発する信号位相を約90度に設定可能にする。300kHzより高い送信周波数に対しては、低入力インピーダンスが金属混入物の信号の感度に好ましくない影響を及ぼす。故に、入力インピーダンス値を大きくすることにより、ヘッドコイル及び制御可能インピーダンス装置によって形成される低域通過フィルターの遮断周波数も大きくされ、要求周波数における利得が維持される。これは、330オームのような最も望ましくは300オーム近くの100オームを超える入力インピーダンスの選択を用いて実現され得る。
【0024】
本発明の第2の基本的態様において、受信コイルの出力信号が増幅され、その後、少なくとも1つのフィルターを含む可変フィルター装置によってフィルター処理され、その中心周波数及びフィルター帯域幅は、製品信号及び金属混入物によって変調された搬送波信号を示している選択された送信周波数に適合されている。
【0025】
選択された送信周波数、すなわち搬送波周波数にフィルター処理を適用することによって、金属検出システムの感度の大幅な更なる改善をもたらす。
既知の金属検出システムが典型的にパッケージ金属フィルムからの誘導信号に応答する乏しい感度及び好ましくない位相を有する、特に300kHz未満の周波数において、本発明の解決策は、重要な利点を提供する。適切な帯域通過フィルターが、都合良く、包装材料の金属化フィルムから誘導される信号位相を90度の元の状態に戻すことを可能にする。特に、100kHzの送信信号周波数を用いるとき、200kHzの遮断周波数を有するフィルターと、200kHz及び300kHzの送信信号周波数に対し400kHzの遮断周波数を有するフィルターとが、最も好ましい結果を達成し、それが包装材料の金属化フィルムから取得される信号位相をほとんど90度近くにすることを意味している。
【0026】
帯域通過フィルター、好適には低域通過フィルターを用いると、受信信号の高調波周波数が除外され得、帯域幅内の信号が増幅され、パッケージの金属化フィルムから得られる信号位相が90度近くに修正され得る。その結果、この信号は容易に抑制され得る。適用される帯域通過フィルターは、周波数すべてにおいて包装の金属化フィルムから得られる信号位相性能を改善するが、しかし帯域通過フィルターと、制御可能インピーダンス装置の低インピーダンス値との組み合わせが、300kHz未満の周波数において更に良い結果を提供する。
【0027】
好適実施例において、送信信号位相の位相に関連する信号位相によって決まる異なる利得で信号それぞれを増幅するための専用回路が使用される。この手段によって、特にステンレス鋼に対する金属検出システムの感度改善及び振動外乱に対する感度縮小が達成され得る。
【0028】
有利に使用され得る上記の方法を独立に又は組み合わせて用いると、包装材料の金属化フィルムから発する信号が減らされ得ると同時に、金属混入物から発する信号が、より高い感度で検出され得る。
【0029】
本発明の手段によって、受信された信号の選択されている送信周波数が、位相検出器に渡ることを可能にすると同時に、高調波歪みからもたらされる信号が抑制される。
より正確な位相修正のため、入力増幅装置は、2より大きい選択可能なインピーダンス値を含む。フィルターは、バターワースフィルター、チェビシェフフィルター、ベッセルフィルター、カウアーフィルター、又はその他の低域通過フィルターを用いて実現され得、1次又はより高次のものであり得る。それぞれフィルターは、異なる遮断周波数を有していて、それは望ましくは、切替え装置、例えば選択された送信周波数に従って制御されるマルチプレクサーによって適用され、適用されたフィルターが受信信号から高調波成分を除く。300kHzよりも大きな送信周波数を用いると、金属化フィルム包装の信号が、90度に近い位相で取得され得、それが容易に抑制され得ることを意味する。
【0030】
金属化フィルム包装から得られる信号位相を修正するために、低域通過フィルターが、受信コイルからの入力信号を受信する増幅装置と位相検出器との間の信号経路に適用される。適用されたフィルターが、すべての送信周波数において、金属化フィルム包装から引き出される信号位相を改善し、300kHz未満の送信周波数における高調波周波数を減少させる。
【0031】
低域通過フィルターは、好適には、極限までフラットな振幅応答を有する第5次バターワースフィルターである。第5次フィルターの選択によって、通過帯域と阻止帯域との間の、よりはっきりした過渡特性が取得可能になる。
【0032】
本発明の別の態様による入力増幅器は、差動増幅器と接続されるバイポーラカスケード増幅回路を含む。カスケード増幅器は安定していて、更に、現在の周波数と独立した、高い線形利得を有する。望ましくは、増幅器は、入力トランスの二次巻線の反対側の2つのテールにおいて現在の信号を増幅する2つの増幅装置を含む差動増幅器である。
【0033】
制御装置は、望ましくは本発明の方法に従って制御可能インピーダンス装置の設定及び/又は可変フィルターの設定を選択するように設計される計算機プログラムを有する処理装置を含む。この設定は、少なくとも送信周波数セット、並びに少なくとも1つの可変インピーダンス装置に対応する設定及び/又は可変フィルター装置に対応する設定を含む、制御装置に提供されるテーブルから選択され得る。
【0034】
本発明の目的及び利点は、はっきりと述べられているものも以下の説明を添付図面と一緒に考慮したとき見えるものもある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】好適実施例における本発明の金属検出システムの基本ブロック図を示している。
【図2】金属検出システム、具体的には受信装置のより詳細なブロック図を示している。
【図3】制御可能インピーダンス装置の回路図を示している。
【図4】バイポーラカスケード増幅器の回路図を示している。
【図5】差動増幅器の回路図を示している。
【図6】可変フィルター装置のブロック図を示している。
【図7】フィルター装置の回路図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、送信装置(3)、平衡コイルシステム(4)、(6)、(7)、受信装置(5)、及び信号処理装置を基本的に含む本発明の金属検出システム(1)のブロック図を示している。
【0037】
平衡コイルシステムは、別のものとそれぞれ厳密に平行で非金属のフレーム上に巻かれる送信コイル(4)及び2つの受信コイル(6)、(7)を含む。中心コイルは、送信コイル(4)であって、同一の受信コイル(6)、(7)から距離が正確に等しく配置される。送信装置(3)が、送信コイル(4)を介し循環する高周波電流を生成する。送信コイル(4)を介する電流の流れが、隣接する受信コイル(6)、(7)に同一電流を誘導する磁界を生成する。受信コイル(6)、(7)が反対に接続され、すなわち、受信コイル(6)、(7)に誘導される電流が、反対方向に流れるように双方の巻線が逆方向に巻き付けられ、かくして導電性物体も磁気物体も平衡コイルシステムの中を移動しないとき、相互を相殺する。
【0038】
点検される製品(2)は次々に、平衡コイルシステムを介し、例えば、コンベヤーベルト上で送られる。金属混入物を含む製品(2)が、平衡コイルシステムの中を移動する場合、この金属混入物は、まず、第1の受信コイル(6)の近くの磁場を乱し、その後、第2の受信コイル(7)の近くの磁界を乱し、かくして、第1及び第2の受信コイル(6)、(7)に誘導される信号を個別に変化させる。受信コイル(6)、(7)に誘導される信号において、非対称の変化はナノボルトの大きさである。したがって金属の混入を検出するためには、高い感度が必要である。本発明において受信装置(5)が、従って様々な種類の小さなサイズの金属混入物でも検出するために、そのような信号の増幅及び処理に専念する。
【0039】
図2に示される金属検出システムは、送信信号を平衡コイルシステムの送信コイル(4)に提供する送信装置(3)を含む。平衡コイルシステムの第1及び第2の受信コイル(6)、(7)は、平衡入力トランス(11)の一次巻線と接続される。平衡入力トランス(11)の二次巻線は、制御可能インピーダンス装置(12)を介し増幅装置(14)の入力と接続される。増幅装置(14)の出力は、選択された送信周波数、すなわち、変調される搬送波周波数に適合され得る可変フィルター装置(17)と接続される。フィルター処理された搬送波信号が、復調されたベースバンド信号をフィルター装置(19)を介し利得装置(20)に提供する位相検出器(18)へ転送される。結果として得られた信号が、デジタル信号を信号処理装置に提供するアナログ−デジタルコンバータ(21)へ転送される。説明されたプロセスを制御するために、かつ、本システムを作動するために、金属検出システムは更に、計算機端末(22)に接続される制御装置(16)を含む。
【0040】
送信装置(3)は、望ましくは数kHzから1MHzの範囲で選択可能な送信周波数を有する送信信号を平衡コイルシステムの送信コイル(4)に提供している。更に、送信装置(3)は、復調するために、送信周波数と一緒に基準信号を受信装置(18)に提供する。
【0041】
受信コイル(6)、(7)が、受信コイル(6)、(7)を正確に映し出す平衡入力トランス(11)の中央タップ付一次巻線と接続される。更に、平衡入力トランス(11)は、制御可能インピーダンス装置(12)と接続される同一の2つの中央タップ付二次巻線を含む。
【0042】
制御可能インピーダンス装置(12)が、増幅装置(14)の入力に可変インピーダンス値を適用する。制御可能インピーダンス装置(12)のインピーダンス値は、増幅装置(14)の入力抵抗を示していて、増幅装置(14)の利得をそのように定義する。制御可能インピーダンス装置の設定に従って増幅装置(14)によって増幅された受信信号が、増幅された受信信号の高調波内容を除く可変フィルター装置(17)に提供される。
【0043】
制御装置(16)は、送信周波数を選択するための送信装置(3)への第1の制御信号と、選択された送信周波数に従ってインピーダンス値を選択するための制御可能インピーダンス装置(12)への第2の制御信号と、選択された送信周波数又は搬送波周波数に従ってフィルター特性を選択するためのフィルター装置(17)への第3の制御信号と、を提供する。
【0044】
従って、選択された送信周波数によって、制御可能インピーダンス装置(12)に対する適切なインピーダンス値が選択される。可変フィルター装置(17)は様々な方法で設計され得る。望ましくは、可変フィルター装置(17)は、選択可能な送信周波数に専念する多くのフィルター処理エンティティを含む(図6を参照)。フィルター装置は、望ましくは信号処理装置チェーンの次のモジュールへ搬送波信号を通過させる帯域通過フィルター又は低域通過フィルターとして設計される。従って、可変フィルター装置(17)のフィルター処理エンティティが、制御装置(16)から受信される制御信号を有する送信周波数に対応し選択される。
【0045】
可変フィルター装置(17)の出力信号が、送信信号及び増幅されフィルター処理された受信信号を復調する位相検出器(18)へ提供される。それが出力するときそれは、復調された送信作動信号に対し、復調された受信信号の同相成分及び直角位相成分を提供する。
【0046】
位相検出器(18)の出力信号は更なるフィルター装置(19)へ転送され、処理された信号振幅を所望の値に設定可能にする利得装置(20)へ所望の信号を通過させる。次に、フィルター処理され、較正された信号が、アナログ−デジタルコンバーター(21)によってアナログ形式からデジタル形式へ変換される。アナログ−デジタルコンバーター(21)の出力信号が、制御装置(16)の中に位置付けられ得る信号処理装置へ転送される。信号処理装置が、望まれない信号を抑制し、金属混入物から発する信号を検出するために受信される信号が、処理され、解析され、評価されるような方法でプログラムされる。結果としてデータが、その後、信号処理装置及び制御装置(16)からそれに装着される計算機端末(22)へ転送される。
【0047】
図3は、好適実施例の受信機の入力段の回路図を示していて、2つの制御可能インピーダンス装置(12)、(13)を含む装置それぞれが、平衡入力トランス(11)の中央タップ付二次巻線の端末への入力側と、関連する入力増幅器(14)、(15)への出力側と、に接続される。二次巻線の中央タップはアース端子と接続される。
【0048】
制御可能インピーダンス装置(12)、(13)それぞれは、固定した第1の抵抗器(R1)、(R2)を含んでいて、1つの端子が、関連する二次巻線の端子と、関連する増幅器(14)、(15)の入力と、に接続され、他方の端子が、アース端子と接続されている。制御可能インピーダンス装置(12)、(13)それぞれは更に、第2の抵抗器(R3)、(R4)を含んでいて、一方の側が関連する二次巻線の端子と、他方の側がスイッチ(S1)、望ましくは、それが作動した場合、第2の抵抗器(R3)、(R4)をアース端子と接続するリレー又はトランジスターに接続されている。
【0049】
リレー(S1)は、選択された送信周波数に従って制御装置(16)によって生成される第2の制御信号によって制御される。リレー(S1)を切換えることによって、第1及び第2の抵抗器(R1)、(R2)、(R3)、(R4)が並列に接続され得るか又は切断され得、それに従って制御可能インピーダンス装置(12)、(13)のインピーダンス値が変化する。その結果、入力インピーダンス及び関連する増幅装置(14)又は(15)の利得も変化する。より正確な設定のための制御可能インピーダンス装置(12)、(13)は、2つより大きな選択が可能なインピーダンス値を含み得る。インピーダンス装置(12)、(13)それぞれは、制御可能インピーダンス装置(12)、(13)のインピーダンス値を正確に調整するために、個別又は組み合わせて選択され得る適切な数の抵抗器を有する抵抗器バンクを含み得る。
【0050】
図4は、増幅装置(14)、(15)の好適実施例を用いて第2段に提供される演算増幅器を有さない図3の受信装置を示している。
この好適実施例に示される差動入力カスケードバイポーラ増幅器は、第1段の増幅装置(14)、(15)である。この概略のトランジスターすべてがpnp−トランジスターである。図3に記載されている制御可能インピーダンス装置(12)それぞれの出力は、関連するトランジスター(T3)、(T4)それぞれのベースと接続され、抵抗器(R5)、(R6)それぞれを介しエミッターが定電流源と接続される。
【0051】
定電流源は、電源電圧(+Vcc)とそのエミッターの間に抵抗器(R15)を有するトランジスター(T5)と、電源電圧(+Vcc)とそのベースの間に2つのダイオード(D1)及び(D2)と、抵抗器(R5)、(R6)それぞれを介しトランジスター(T3)、(T4)それぞれと接続されるそのコレクターを有する、ベースの間に接続される抵抗器(R16)と、を含む。
【0052】
抵抗器(R5)、(R6)それぞれを有するトランジスター(T3)、(T4)それぞれが、そのエミッターにおける共通エミッターフォロワーとして構成される。トランジスター(T3)、(T4)それぞれのコレクターが、抵抗器(R7)、(R8)それぞれを介し共通の基本増幅器のように構成されるトランジスター(T1)、(T2)それぞれのエミッターと接続される。トランジスター(R11)及び(R13)、(R12)及び(R14)それぞれは、一方がトランジスター(T1)、(T2)それぞれのベースと接続され、他方の終端同士がそれぞれ、負電源電圧(−Vcc)とアース端子に接続される。トランジスター(T1)、(T2)それぞれのコレクターは、一方の腕が、抵抗器(R9)を介し負電源電圧(−Vcc)と、他方の腕が、増幅器(14)(15)それぞれの第2段、すなわち関連する演算増幅器の増幅器(14)又は(15)の差動オペアンプ1、差動オペアンプ2それぞれの入力と接続される。
【0053】
カスケード増幅器それぞれが差動増幅器を形成する。差動増幅器は、2つの入力及び2つの出力を有する対称増幅器であって、制御可能インピーダンス装置の出力電位差を増幅する。カスケード増幅器双方は、トランジスター(T5)、ダイオード(D1)及び(D2)によって形成される共通の電流源と接続され、それらの電流合計は一定を維持する。差動増幅器は、トランジスター(T5)によって形成される電流源との接続時に利用可能な電圧と無関係に2つの入力間の差動ポテンシャルを増幅する能力を有する。その入力から電気的かつ物理的に切り離されたその出力により、カスケード増幅器の出力は安定し、帯域幅を制限する影響もなく、更に高い利得を有する。
【0054】
図5は、図4に示される第1段の出力と接続される増幅装置(14)及び(15)の第2段と接続される、好適実施例を用いた図3の受信装置を示している。
第2段の第1の入力が、演算増幅器(Op.a3)の非反転入力と接続され、抵抗器(R24)を介しアース端子と接続される。演算増幅器の反転入力が、抵抗器(R25)を介しその出力と接続され、抵抗器(R23)を介しアース端子と接続される。
【0055】
第2段の第2の入力が、演算増幅器(Op.a4)の非反転入力と接続され、抵抗器(R30)を介しアース端子と接続される。演算増幅器の反転入力が、抵抗器(R31)を介しその出力と接続され、抵抗器(R29)を介しアース端子と接続される。
【0056】
(Op.a5)の非反転入力が、抵抗器(R34)を介しアース端子と接続され、反転入力が、抵抗器(R28)を介し演算増幅器(Op.a5)の出力と接続される。
演算増幅器(Op.a3)及び(Op.a4)は、非反転増幅器として構成される。それらの出力が、抵抗器(R33)を介し演算増幅器(Op.a5)の非反転入力と接続され、抵抗器(R27)を介し演算増幅器(Op.a5)の反転入力と接続される。それらは、(R23)、(R24)、及び(R25)、(R29)、(R30)、及び(R31)それぞれによって決定される一定係数によって増幅されたそれらの入力信号を(Op.a5)に提供する。
【0057】
演算増幅器(Op.a5)は、差動増幅器として構成される。その出力は、入力差動演算増幅器(オペアンプ)1と差動オペアンプ2の間において、抵抗器(R27)、(R28)、(R33)、及び(R34)の値によって決定された一定係数によって乗じられる電圧差を提供する。
【0058】
図6は、好適実施例における可変フィルター装置(16)のブロック図を示している。それは6つの低域通過フィルター(23〜28)を含む。それらのそれぞれが異なる遮断周波数を有する。増幅された受信信号が、それらの出力信号をマルチプレクサー(29)に提供する6つの低域通過フィルター(23〜28)すべての入力へ転送される。マルチプレクサーは、選択された送信周波数に従って、制御装置(16)によって生成される第3の制御信号によって制御される。適切な遮断周波数を有する低域通過フィルター(23〜28)のうち1つが適用される送信周波数に従って、制御装置(16)によって選択される。フィルター処理される信号が、その後、マルチプレクサー(29)の出力から位相検出器(18)の入力へ転送される。
【0059】
図7は、望ましくは電圧制御電圧源(VCVS)フィルター又はその変形として設計されるセイレンキーフィルターのようなフィルター装置(23〜28)の回路図を示している。セイレンキートポロジーが、第2次アクティブフィルターを実装するために使用される。セイレンキーフィルターの実装は、しばしば電圧フォロワーとして構成される演算増幅器を利用するが、しかし、エミッター又はソースフォロワーはバッファ増幅器に関する別の一般的選択である。セイレンキーフィルターは、統合利得増幅器(すなわち0dBの利得を有する純粋なバッファ増幅器)を利用するVCVSフィルターの変形である。
【0060】
図7に示されるフィルター装置は、抵抗器(R17)、(R18)、及びコンデンサー(C1)によって形成される1つのRC−セルを使って作成される第5次バターワース低域通過フィルターから成り、その後に2つの第2次セイレンキー回路が続く。
【0061】
第1のセイレンキー回路は、第1の抵抗器(R19)を含んでいて、演算増幅器(Op.a1)の非反転入力が第1のコンデンサー(C2)及び第2の抵抗器(R20)を介し演算増幅器(Op.a1)の出力と接続され、それが第2のコンデンサー(C3)を介しアース端子と接続される。演算増幅器(Op.a1)の出力が更に、演算増幅器(Op.a1)の反転入力と接続される。
【0062】
第2のセイレンキー回路は第1の抵抗器(R21)を含んでいて、第1のコンデンサー(C4)を介し演算増幅器(Op.a2)の出力と接続され、第2の抵抗器(R22)を介し演算増幅器(Op.a2)の非反転入力と接続され、それが第2のコンデンサー(C5)を介しアース端子と接続される。演算増幅器(Op.a2)の出力が更に、演算増幅器(Op.a2)の反転入力と接続される。
【0063】
第1次フィルター、すなわちRC−セル(R17)、(R18)、(C1)、及び2つの第2次セイレンキーフィルターは、要求される第5次フィルターを組み合わせて提供する。
【符号の説明】
【0064】
1 金属検出システム
2 製品
3 送信装置
4 送信コイル
5 受信装置
6 第1の受信コイル
7 第2の受信コイル
11 トランス
12 第1の制御可能インピーダンス装置
13 第2の制御可能インピーダンス装置
14 第1の増幅装置
15 第2の増幅装置
16 制御装置
17 可変フィルター装置
18 位相検出器
19 第2のフィルター装置
20 利得装置
21 デジタル−アナログ変換機
22 計算機端末
23 第1のフィルター
24 第2のフィルター
25 第3のフィルター
26 第4のフィルター
27 第5のフィルター
28 第6のフィルター
29 第2の切替え装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの送信周波数グループから選択される送信周波数を有する送信信号を生成する送信装置(3)と接続される送信コイル(4)と、受信装置(5)に含まれる少なくとも1つの増幅装置(14,15)の信号入力へ出力信号を提供し、当該出力信号が、システムが平衡状態にあるように相互に相殺する第1及び第2の受信コイル(6,7)とを備えた、平衡コイルシステムを含む金属検出システム(1)を作動させるための方法であって、
制御装置(16)が、前記少なくとも1つの増幅装置(14,15)の前記信号入力と接続される少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置(12,13)の制御入力に提供される制御信号を前記送信装置(3)の前記送信周波数に従って生成し、前記送信周波数が増減されるとき、前記インピーダンス値が増減されるような方法で前記制御信号が、前記制御可能インピーダンス装置(12,13)のインピーダンス値を制御すること、を特徴とする方法。
【請求項2】
前記受信コイル(6,7)が、一方のテールが相互に接続され、他方のテールが同一の2つの中央タップ付二次巻線を有する平衡トランス(11)の同一の2つの中央タップ付一次巻線のテールそれぞれと接続され、前記2次巻線のテールが少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置(12,13)を介し少なくとも1つの増幅装置(14,15)と接続されていること、を特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置(12,13)が、前記制御信号によって制御されるトランジスターのような少なくとも1つの可変抵抗器を含むこと、又は前記少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置(12,13)が、前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の出力端子と、少なくとも2つの抵抗器グループ又はその組み合わせのうち少なくとも1つの抵抗器と接続する、前記制御信号によって制御されるリレーのような少なくとも1つの切替え装置を含むこと、を特徴とする請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
a.前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の前記インピーダンス値が、1kHzと300kHzの間の送信周波数に対し20オームと100オームの間で選択されること、及び/又は
b.前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の前記インピーダンス値が、300kHzと1MHzの間の送信周波数に対し200と400オームの間で選択されること、を特徴とする請求項1〜3記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの増幅装置(14,15)の前記出力信号が、選択可能な帯域幅を有する可変フィルター装置(17)によってフィルター処理され、望ましくは第2の切替え装置によって前記信号パスと接続され得る少なくとも1つのフィルター装置を含んでいて、前記帯域幅が、前記選択された送信周波数に従って選択されることを特徴とする請求項1〜4記載の方法。
【請求項6】
前記増幅装置(14,15)が、バイポーラトランジスターカスケード増幅器を含んでいて、その出力が、差動増幅器に接続されることを特徴とする請求項1〜5記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの可変インピーダンス装置に対する設定及び/又は前記可変フィルター装置(17)の対応する設定が、前記制御装置(16)に提供されるテーブルから選択され、そのテーブルが、少なくとも送信周波数セット、及び前記少なくとも1つの可変インピーダンス装置の対応する設定、及び/又は前記可変フィルター装置(17)の対応する設定を含むことを特徴とする請求項1〜6記載の方法。
【請求項8】
少なくとも2つの送信周波数グループから選択される送信周波数を有する送信信号を生成する送信装置(3)と接続される送信コイル(4)と、受信装置(5)に含まれる少なくとも1つの増幅装置(14,15)の信号入力へ出力信号を提供し、当該出力信号が、システムが平衡状態にあるように相互に相殺する第1及び第2の受信コイル(6,7)とを備えた、平衡コイルシステムを含む金属検出システム(1)であって、
前記少なくとも1つの増幅装置(14,15)の前記信号入力と接続され、前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の制御入力へ前記送信装置(3)の前記送信周波数に従って選択可能な制御信号を提供している制御装置(16)によって制御される、少なくとも1つの前記制御可能インピーダンス装置(12,13)が提供され、前記送信周波数が増減されたとき、前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の前記インピーダンス値が増減されること、を特徴とするシステム。
【請求項9】
前記受信コイル(6,7)が、一方のテールが相互に接続され、他方のテールが同一の2つの中央タップ付二次巻線を有する平衡トランス(11)の同一の2つの中央タップ付一次巻線のテールそれぞれと接続され、前記2次巻線のテールが、少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置(12,13)を介し少なくとも1つの増幅装置(14,15)と接続されることを特徴とする請求項8記載の金属検出システム(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置(12,13)が、前記制御信号によって制御可能なバリスターのような少なくとも1つの可変抵抗器を含むこと、又は前記少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置(12,13)が、少なくとも2つの抵抗器グループ及びリレーのような少なくとも1つの切替え装置を含み、少なくとも2つの抵抗器グループ又はその組み合わせのうち前記少なくとも1つの抵抗器が、前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の前記出力端子と接続可能であるように前記制御信号によって制御可能なことと、を特徴とする請求項8又は9記載の金属検出システム(1)。
【請求項11】
a.前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の前記インピーダンス値が、1kHzと300kHzの間の送信周波数に対し、20オームと100オームの間の範囲で選択可能であること、及び/又は
b.前記制御可能インピーダンス装置(12,13)の前記インピーダンス値が、300kHzと1MHzの間の送信周波数に対し、200オームと400オームの範囲で選択可能であること、を特徴とする請求項8〜10記載の1つの金属検出システム(1)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの増幅装置(14,15)の前記信号出力が、選択可能な帯域幅を有していて、望ましくは第2の切替え装置によって信号パスと接続され得る少なくとも1つのフィルター装置を含む可変フィルター装置(17)の信号入力と接続され、前記制御装置(16)が、前記制御信号を前記可変フィルター装置(17)の制御入力へ提供し、前記帯域幅が、前記選択された送信周波数に従って選択されることを特徴とする請求項8〜11記載のうち1つの金属検出システム(1)。
【請求項13】
前記増幅装置(14,15)が、バイポーラトランジスターカスケード増幅器を含んでいて、その出力が、差動増幅器に接続されることを特徴とする請求項8〜12記載のうち1つの金属検出システム(1)。
【請求項14】
前記制御装置(16)が、送信周波数テーブル並びに前記少なくとも1つの制御可能インピーダンス装置の対応する設定テーブル及び/又は前記可変フィルター装置(17)の対応する設定テーブル、を提供されることを特徴とする請求項8〜13記載の1つの金属検出システム(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−83345(P2012−83345A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−221181(P2011−221181)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(511241516)メトラー−トレド・セーフライン・リミテッド (4)
【Fターム(参考)】