説明

鍵情報管理システム

【課題】 鍵として機能する携帯端末のICカード部に障害が生じた場合であっても、迅速かつ安全に施錠開錠を行うことが可能な鍵情報管理システムを提供する。
【解決手段】 携帯端末10を錠ユニット20の読み取り部に近づけると、携帯端末10は、内蔵するICカード部に障害が生じていないかどうかの判断を行い、障害を検知すると、その旨を鍵管理サーバ30に送信する。鍵管理サーバ30は、障害通知を受信すると、鍵情報記憶部31から端末IDに対応する錠IDおよび代替鍵IDを抽出し、抽出した錠IDで特定される錠ユニット20に、代替鍵IDを送信する。錠ユニット20は、代替鍵IDを受信すると、自身が管理している鍵IDに代えて、受信した代替鍵IDを新たな鍵IDとして設定する。これによりカード型鍵40が代替鍵として利用可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカード技術を利用して鍵を開錠する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ICカード技術の発展により、ICカードを利用した様々なサービスが行われるようになってきている。特に、最近では、ICカードを利用して入退室の管理を行うことも可能になってきている(特許文献1参照)。また、最近では、携帯電話機にICを内蔵し、ICカード技術を利用して鍵の施錠開錠を行うことも行われるようになってきている。
【特許文献1】特開2006−152584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ICを内蔵した携帯電話機等の携帯端末を鍵として利用する場合、携帯端末が故障した場合には、施錠開錠を行うことができなくなる。また、携帯端末の基本機能が故障していなくても、ICに関する部分が故障している場合には、やはり施錠開錠を行うことができなくなる。携帯端末内の何らかの障害により施錠開錠を行うことができなくなった場合には、スペアキーを用意しなければならないが、それには時間がかかるという問題がある。また、スペアキーが事前に用意されている場合であっても、それを安易に利用されたくないという事情も存在する。
【0004】
そこで、本発明は、鍵として機能する携帯端末のICカード部に障害が生じた場合であっても、迅速かつ安全に施錠開錠を行うことが可能な鍵情報管理システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明では、内蔵するICカード部を利用して施錠開錠を行う携帯端末において、当該ICカード部に障害が生じた場合に、他の媒体を鍵として機能させるシステムであって、ICカードと無線通信を行い、鍵IDを受信した場合に、自身が管理する鍵IDとの照合を行い、受信した鍵IDが正当なものである場合に、開錠または施錠を実行する鍵ユニットと、錠ID、鍵ID、代替鍵IDを対応付けて登録した鍵管理サーバと、ICカード部の障害を検知する障害検知部と、障害を検知した場合に、前記鍵管理サーバに通知を行う障害通知部を有する携帯端末を有し、前記鍵管理サーバは、前記携帯端末から通知を受けた場合に前記鍵ユニットに代替鍵IDを送信し、当該鍵ユニットは、受信した代替鍵IDを鍵IDとして登録するものである鍵情報管理システムを提供する。
【0006】
また、本発明では、内蔵するICカード部を利用して施錠開錠を行う携帯端末において、当該ICカード部に障害が生じた場合に、他の媒体を鍵として機能させるシステムであって、前記他の媒体と無線通信を行い、代替鍵IDを受信した場合に、自身が管理する代替鍵IDとの照合を行い、受信した代替鍵IDが正当なものであり、かつ、代替鍵の使用許可を受信した場合に、開錠または施錠を実行する錠ユニットと、ICカード部の障害を検知する障害検知部と、障害を検知した場合に、前記鍵管理サーバに通知を行う障害通知部を有する携帯端末と、錠ID、鍵ID、代替鍵ID、許可者IDを対応付けて登録するとともに、前記携帯端末から通知を受けた場合に、前記許可者端末への代替鍵の使用許可依頼の送信と前記錠ユニットへの代替鍵IDの送信を実行し、当該許可者端末から使用許可を受信した場合に、当該使用許可を前記錠ユニットに送信する鍵管理サーバを有し、前記錠ユニットは、受信した鍵管理サーバから受信した代替鍵IDを登録するものであることを特徴とする鍵情報管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る鍵情報管理システムによれば、錠ごとに事前に代替鍵を登録しておき、携帯端末のICカード部に障害が生じた場合に、代替鍵が鍵として機能するように設定するので、携帯電話機のICカード部に障害が生じた場合であっても、迅速かつ安全に施錠開錠を行うことが可能となるという効果を奏する。
【0008】
また、本発明に係る鍵情報管理システムによれば、さらに錠ごとに事前に許可者を登録しておき、携帯端末のICカード部に障害が生じた場合に、許可者から許可を得ることを条件として代替鍵が鍵として機能するように設定するので、携帯電話機のICカード部に障害が生じた場合であっても、代替鍵の不正使用を防ぎつつ、迅速かつ安全に施錠開錠を行うことが可能となるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明第1の実施形態に係る鍵情報管理システムの構成を示す図である。図1において、10は携帯端末、20は錠ユニット、30は鍵管理サーバ、31は鍵情報記憶部、40はカード型鍵である。
【0010】
携帯端末10は、ICカードを内蔵し、ICカードに記録された鍵データを用いて、錠ユニットと非接触通信を行う機能を有するとともに、コンピュータネットワーク接続機能を有しており、市販の携帯電話機に専用のプログラムを搭載することにより実現される。ここで、携帯端末10の詳細を図2に示す。図2に示すように、携帯端末10はICカード部11、障害検知部12、障害通知部13を有している。ICカード部11は、ICおよび無線通信用コイルを備え、錠ユニットと通信を行うものであり、最近の携帯電話機には標準で搭載されたものもある。障害検知部12は、ICカード部11が正常に機能しているかどうかを判断し、その障害を検知する機能を有しており、現実には、携帯電話機のメモリに専用のプログラムを記憶させておき、このプログラムをCPUが実行することにより実現される。障害通知部13は、障害検知部12がICカード部11の障害を検知した場合に、その旨を鍵管理サーバ30に送信する機能を有しており、送信のための通信機能としては、携帯電話機のインターネット接続機能が用いられる。
【0011】
錠ユニット20は、ドアに取り付けられた錠および錠を駆動させるための電気的機構を備えるとともに、記憶部および演算処理部を備えたものであり、携帯端末10と非接触通信を行い、自身に適合する鍵データを受信した場合に、錠の開錠施錠を実行する機能を有している。鍵管理サーバ30は、鍵情報記憶部31を有し、各錠についての鍵情報を管理するとともに、携帯端末10、錠ユニット20とコンピュータネットワークを介して通信する機能を有するサーバコンピュータであり、コンピュータに専用のプログラムを搭載することにより実現される。
【0012】
ここで、鍵情報記憶部31に記憶された鍵情報の一例を図2に示す。図2に示すように、鍵情報記憶部31には、各錠を特定するIDである錠IDに対応付けて、鍵ID、代替鍵IDが記憶されている。鍵IDは、錠IDで特定される錠を駆動させるための正規の鍵を示すIDである。図2の例では、鍵IDとして、携帯電話機の電話番号が登録されている。代替鍵IDは、錠IDで特定される錠の代替鍵を示すIDである。カード型鍵40は、ICカード部11と同様の機能を有するカード内のICに代替鍵IDを記録したものであり、携帯端末10内のICカード部11と同様、錠ユニット20と無線通信を行う機能を有している。
【0013】
次に、図1に示したシステムの処理動作について説明する。携帯電話機に全く障害がなく正常である場合、携帯電話機を錠ユニットの読み取り部に近付けると、読み取り部が携帯電話機のICカード部と非接触通信を行う。この非接触通信により、読み取り部は携帯電話機から鍵IDを受信し、この鍵IDが自身が保有する鍵IDと一致する場合には、錠ユニットが錠を駆動させ、開錠または施錠を行う。受信した鍵IDが自身が保有する鍵IDと一致しない場合、錠ユニットは錠を駆動させず、開錠も施錠も行わない。なお、このように、ICカードを内蔵した携帯電話機を翳すことにより、施錠開錠を行う技術は公知のものである。
【0014】
利用者が携帯端末10を錠ユニット20の読み取り部に近づけると、錠ユニット20からの電波を受けて障害検知部12が起動し、ICカード部11に障害が生じていないかどうかの判断を行う。具体的には、障害検知部12が所定の信号をICカード部11に送信し、この信号に対する応答が所定時間内にない場合に、ICカード部11に障害が生じていると判断する。すなわち、これにより障害検知部12はICカード部11の障害を検知することになる。障害検知部12がICカード部11の障害を検知すると、障害通知部13は、ICカード部11に障害が発生したことを示す信号を、自身の端末IDとともに、コンピュータネットワークを介して鍵管理サーバ30に送信する。
【0015】
鍵管理サーバ30は、携帯端末10(障害通知部13)から、ICカード部11に障害が発生したことを示す信号および端末IDを受信すると、受信した端末IDで鍵情報記憶部31を検索し、対応する錠IDおよび代替鍵IDを抽出する。そして、鍵管理サーバ30は、抽出した錠IDで特定される錠ユニット20に、鍵IDを変更すべき命令を示す信号および代替鍵IDをコンピュータネットワークを介して送信する。
【0016】
錠ユニット20は、鍵管理サーバ30から、鍵IDを変更すべき命令を示す信号および代替鍵IDを受信すると、受信した命令に従って、自身が管理している鍵IDに代えて、受信した代替鍵IDを新たな鍵IDとして設定する。
【0017】
上記携帯端末10の保有者には、代替鍵として機能するカード型鍵40が事前に付与されている。携帯端末10が正常な状態では、錠ユニット20は、鍵IDとして、携帯端末の端末IDを設定している。このため、カード型鍵40を錠ユニット20の読み取り部に近づけた場合、錠ユニット20は、カード型鍵40から代替鍵IDを受信するが、この代替鍵IDが設定されている鍵IDと異なるため、錠の施錠開錠は行われない。ところが、携帯端末10のICカード部11に障害が生じた場合には、上述のような処理により、錠ユニット20は、鍵IDとして、代替鍵IDを設定する。この場合、カード型鍵40を錠ユニット20の読み取り部に近づけると、錠ユニット20は、カード型鍵40から代替鍵IDを受信するが、この代替鍵IDが設定されている鍵IDと一致するため、錠の施錠開錠が行われる。すなわち、携帯端末10のICカード部11に障害が生じた場合にのみ、カード型鍵40が鍵として利用できることになる。このため、携帯端末10のICカード部11が正常な状態であり、携帯端末10を鍵として利用できる場合に、代替鍵であるカード型鍵40の乱用を防ぐことができる。特に、賃貸住宅では、貸主は代替鍵が安易に利用され、借主以外のものに利用されるのを好まないが、これにより、代替鍵であるカード型鍵40は、正規の鍵である携帯端末10に障害が生じた緊急の場合にのみ利用できることとなり、貸主にとって好ましいものとなる。
【0018】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、携帯端末10のICカード部11に障害が生じた場合に、無条件にカード型鍵40が鍵として利用できるようにしたが、第2の実施形態では、携帯端末10のICカード部11に障害が生じた場合であっても、さらに他の権限を有する者の許可があった場合にのみカード型鍵が鍵として利用できるようにすることを特徴とする。
【0019】
図4は、本発明第2の実施形態に係る鍵情報管理システムの構成を示す図である。図4において、10aは携帯端末、20aは錠ユニット、30aは鍵管理サーバ、31aは鍵情報記憶部、40aはカード型鍵、50は許可者端末である。図4に示す第2の実施形態においては、許可者端末50を有する点が第1の実施形態とは大きく異なっている。
【0020】
また、鍵情報記憶部31aに記憶された鍵情報も第1の実施形態とは若干異なっている。ここで、鍵情報記憶部31aに記憶された鍵情報の一例を図5に示す。図5に示すように、鍵情報記憶部31aには、各錠を特定するIDである錠IDに対応付けて、鍵ID、代替鍵IDが記憶されているだけでなく、許可者IDも記憶されている。許可者IDは、錠IDで特定される錠の駆動を許可する権限を有する許可者の端末を示すIDである。図5の例では、許可者IDとして、許可者の携帯電話機の電話番号が登録されている。
【0021】
第1の実施形態と同様、利用者が携帯端末10aを錠ユニット20aの読み取り部に近づけると、錠ユニット20aからの電波を受けて障害検知部12が起動し、ICカード部11に障害が生じていないかどうかの判断を行う。障害検知部12がICカード部11の障害を検知すると、障害通知部13は、ICカード部11に障害が発生したことを示す信号を、自身の端末IDとともに、コンピュータネットワークを介して鍵管理サーバ30aに送信する。
【0022】
鍵管理サーバ30aは、携帯端末10a(障害通知部13)から、ICカード部11に障害が発生したことを示す信号および端末IDを受信すると、受信した端末IDで鍵情報記憶部31aを検索し、対応する錠IDおよび代替鍵IDを抽出する。そして、鍵管理サーバ30aは、抽出した錠IDで特定される錠ユニット20aに、代替鍵IDをコンピュータネットワークを介して送信する。錠ユニット20aは、鍵管理サーバ30aから代替鍵IDを受信すると、この代替鍵IDを所定の記憶領域に登録する。
【0023】
携帯端末10aのICカード部11に障害が生じ、上述のような処理により、錠ユニット20aが、鍵IDとして代替鍵IDを設定した場合、カード型鍵40aを錠ユニット20aの読み取り部に近づけると、錠ユニット20aは、カード型鍵40aから代替鍵IDを受信する。錠ユニット20aは、代替鍵IDを受信すると、受信した代替鍵IDと自身に登録されている代替鍵IDとの照合を行う。両者が一致した場合は、その代替鍵IDの使用の可否を鍵管理サーバ30aに問い合わせる。具体的には、錠ユニット20aは、一致した代替鍵IDを鍵管理サーバ30aに送信する。鍵管理サーバ30aでは、錠ユニット20aから代替鍵IDを受信すると、その代替鍵IDで鍵情報記憶部31aを検索し、対応する許可者IDを抽出する。そして、鍵管理サーバ30aは、抽出した許可者IDで特定される許可者端末50に、代替鍵の使用許可を求める旨をコンピュータネットワークを介して送信する。
【0024】
許可者端末50は、鍵管理サーバ30aから代替鍵使用の許可依頼を受信すると、画面にその旨を表示させる。許可者が、許可する旨を指示すると、許可者端末50は、許可する旨の情報を鍵管理サーバ30aに送信する。鍵管理サーバ30aでは、許可者端末50から許可する旨の情報を受信すると、受信した許可者IDで鍵情報記憶部31aを検索し、対応する錠IDおよび代替鍵IDを抽出する。そして、鍵管理サーバ30aは、抽出した錠IDで特定される錠ユニット20aに、代替鍵の使用許可を示す信号をコンピュータネットワークを介して送信する。
【0025】
錠ユニット20aは、鍵管理サーバ30aから、代替鍵の使用許可を示す信号を受信すると、自身が管理している代替鍵IDを新たな鍵IDとして設定する。この状態で、カード型鍵40aを錠ユニット20aの読み取り部に近づけると、錠ユニット20aは、カード型鍵40aから代替鍵IDを受信し、この代替鍵IDが設定されている鍵IDと一致するため、錠の施錠開錠を行う。すなわち、携帯端末10aのICカード部11に障害が生じ、かつ許可者から許可があった場合にのみ、カード型鍵40aが鍵として利用できることになる。このため、携帯端末10aのICカード部11に障害が生じた場合であっても、さらに厳重なチェックを行うことにより、代替鍵であるカード型鍵40aの不正使用を防ぐことができる。
【0026】
(変形例)
さらに、第2の実施形態においては、カード型鍵40aの使用者を確認するため、使用者の画像を許可者が確認するようにすることも可能である。具体的には、錠ユニット20aが設置されたドア付近にカメラを設置するとともに、このカメラを錠ユニット20aおよび許可者端末50と通信可能に接続しておく。そして、携帯端末10aのICカード部11に障害が生じ、錠ユニット20aが、鍵IDとして代替鍵IDを設定した後、カード型鍵40aを錠ユニット20aの読み取り部に近づけると、錠ユニット20aは、カード型鍵40aから代替鍵IDを受信する。
【0027】
錠ユニット20aは、代替鍵IDを受信すると、受信した代替鍵IDと自身に登録されている代替鍵IDとの照合を行う。両者が一致した場合は、錠ユニット20aはカメラから画像を取得し、この画像を、代替鍵IDとともに鍵管理サーバ30aに送信する。鍵管理サーバ30aでは、錠ユニット20aから画像と代替鍵IDを受信すると、その代替鍵IDで鍵情報記憶部31aを検索し、対応する許可者IDを抽出する。そして、鍵管理サーバ30aは、抽出した許可者IDで特定される許可者端末50に、代替鍵の使用許可を求める旨および画像をコンピュータネットワークを介して送信する。
【0028】
許可者端末50は、鍵管理サーバ30aから代替鍵使用の許可依頼および画像を受信すると、画面にその旨および画像を表示させる。この画像を確認して、許可者が、許可する旨を指示すると、許可者端末50は、許可する旨の情報を鍵管理サーバ30aに送信する。
【0029】
第1の実施形態では、利用者の携帯端末10のICカード部を錠ユニット20の読み取り部に近付けると、錠ユニット20から電波を受けて障害検知部12を起動させている。利用者が携帯端末10のICカード部を錠ユニット20の読み取り部に近付けても錠ユニット20が開錠しなければ、利用者が携帯端末10のICカード部に故障があると判断して、携帯端末10の障害検知部12を起動させて、ICカード部に障害がないかチェックを行ってよい。障害検知の方法としては、上記と同様にICカード部にテスト信号を送信してICカード部から返信信号があるかないかで判定し、返信信号がない場合には、管理サーバ30aに代替鍵を要求する。
【0030】
第2の実施形態では、許可者端末50が許可する旨の情報と許可者IDを鍵管理サーバ30aに送信して、鍵情報記録部31aを検索して対応する錠IDおよび代替鍵IDを抽出するようにしている。許可者端末50が複数の錠IDを管理している場合には、錠ユニット20aに自身を特定する錠IDを記憶しておき、鍵管理サーバ30aは、許可端末50に代替鍵の使用許可を求めるときに錠ユニット20aから代替鍵の使用許可を求める旨の情報と錠IDを受信するようにしておく。鍵管理サーバ30aは代替鍵の使用許可を求める情報と錠IDを許可端末50に送信し、許可者端末50から許可する旨の情報と錠IDを鍵管理サーバ30aに返信するようにしてもよい。鍵管理サーバ30aは許可者端末50から受信した錠IDをもとに、一意に錠ユニット20を特定し、許可する旨の情報を錠ユニット20に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明第1の実施形態に係る鍵情報管理システムの構成を示す図である。
【図2】携帯端末10の詳細を示す図である。
【図3】鍵情報記憶部31に記憶された鍵情報の一例を示す図である。
【図4】本発明第2の実施形態に係る鍵情報管理システムの構成を示す図である。
【図5】鍵情報記憶部31aに記憶された鍵情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
10、10a・・・携帯端末
11・・・ICカード部
12・・・障害検知部
13・・・障害通知部
20、20a・・・錠ユニット
30、30a・・・鍵管理サーバ
31、31a・・・鍵情報記憶部
40、40a・・・カード型鍵
50・・・許可者端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内蔵するICカード部を利用して施錠開錠を行う携帯端末において、当該ICカード部に障害が生じた場合に、他の媒体を鍵として機能させるシステムであって、
前記ICカード部と無線通信を行い、鍵IDを受信した場合に、自身が管理する鍵IDとの照合を行い、受信した鍵IDが正当なものである場合に、開錠または施錠を実行する錠ユニットと、
ICカード部の障害を検知する障害検知部と、障害を検知した場合に、前記鍵管理サーバに通知を行う障害通知部を有する携帯端末と、
錠ID、鍵ID、代替鍵IDを対応付けて登録するとともに、前記携帯端末から通知を受けた場合に前記錠ユニットに代替鍵IDを送信する鍵管理サーバを有し、
前記錠ユニットは、受信した代替鍵IDを鍵IDとして登録するものであることを特徴とする鍵情報管理システム。
【請求項2】
内蔵するICカード部を利用して施錠開錠を行う携帯端末において、当該ICカード部に障害が生じた場合に、他の媒体を鍵として機能させるシステムであって、
前記他の媒体と無線通信を行い、代替鍵IDを受信した場合に、自身が管理する代替鍵IDとの照合を行い、受信した代替鍵IDが正当なものであり、かつ、代替鍵の使用許可を受信した場合に、開錠または施錠を実行する錠ユニットと、
ICカード部の障害を検知する障害検知部と、障害を検知した場合に、前記鍵管理サーバに通知を行う障害通知部を有する携帯端末と、
錠ID、鍵ID、代替鍵ID、許可者IDを対応付けて登録するとともに、前記携帯端末から通知を受けた場合に、前記許可者端末への代替鍵の使用許可依頼の送信と前記錠ユニットへの代替鍵IDの送信を実行し、当該許可者端末から使用許可を受信した場合に、当該使用許可を前記錠ユニットに送信する鍵管理サーバを有し、
前記錠ユニットは、受信した鍵管理サーバから受信した代替鍵IDを登録するものであることを特徴とする鍵情報管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−196258(P2008−196258A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−34569(P2007−34569)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】