説明

開閉体自動閉鎖システム及び防災用開閉体装置

【課題】電気式手動閉装置を備えた防災シャッター装置の作動の確実性を向上させたるようにする。
【解決手段】ボタンなどの操作信号の入力に応じて閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力する第1閉鎖信号出力手段と、操作信号とは異なる防災信号や非常閉鎖信号の入力に応じて閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力する第2閉鎖信号出力手段とを別々に設けたり、操作信号や防災信号、非常閉鎖信号の入力に応じて閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力する閉鎖信号出力手段を2個並列的に設け、これら2個の閉鎖信号出力手段にそれぞれ別系統で操作信号や防災信号や非常閉鎖信号を供給する。電気回路系統等に不具合が発生し、防災信号や非常閉鎖信号が閉鎖信号出力手段のいずれか一方に入力しなかった場合でも、他方の閉鎖信号出力手段が正常に動作するので、確実に開閉体手段を閉鎖することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災発生時などの災害発生時にシート状又はスラット状のカーテンなどの開閉体を用いて建物内部の通路やホール空間などを自動的に閉鎖する開閉体自動閉鎖システム及び防災用開閉体装置に係り、特に手動で閉鎖できるように構成された開閉体自動閉鎖システム及び防災用開閉体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、床面積の大きいビル等の構築・構造物内部の通路やホール空間などには、火災発生時の延焼や煙の拡散を防止するために火災発生と同時に自動的に閉じるシート状又はシャッター状の防火カーテンなどの遮蔽部材を用いて、柱、壁、床などと共に3次元的に囲まれた空間、すなわち防火区画や防煙機能を形成するように動作する防火シャッター装置が備え付けられている。このようなシャッター装置には、火災以外の災害発生時や閉店時などに防火・防煙・防水・防風・防犯などのために開口部を仕切るために繰り出されるものもある。
【0003】
図1は、このような防火区画を形成する従来の防火シャッター装置の概略構成を示す図である。防火シャッター装置10等の防災用開閉体装置は、火災時に発生する煙や熱を感知する防災盤から防災信号BS(例えば直流24V信号)が出力されることを受けて、開閉機1に連結されたブレーキ2を解放させる自動閉鎖装置4を有している。自動閉鎖装置4は、中継器3を介して供給される商用電源9又は予備電源(蓄電池)からの電力によって動作する。
【0004】
中継器3に内蔵される予備電源によって、火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源の供給がなくとも、入力される防災信号BSに基づきブレーキ2を解放でき、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン5を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。また、非常時には、非常用シャッター閉鎖ボタン8を操作することによって、シャッターカーテン5を自重で降下させることもできる。
【0005】
図2は、図1の中継器3の概略構成を示す図である。図2に示すように、中継器3は、電源回路31、充電装置32、予備電源(蓄電池)33、電源切り替え装置34及び制御回路35から構成される。電源回路31は、商用電源9を直流24V信号に変換し、電源切り替え装置34を介して制御回路35に直流電圧を供給すると共に充電装置32に電力を供給する。充電装置32は、電源回路31からの電力を用いて予備電源(蓄電池)33を充電する。予備電源(蓄電池)33は、バッテリーやリチウム電池などから構成され、電源切り替え装置34を介して直流電圧を制御回路35に供給する。電源切り替え装置34は、電源回路31又は予備電源33のいずれか一方の電源を選択的に切り替えて制御回路35に接続するものである。通常は商用電源9からの電力が供給されているので、電源回路31からの直流電圧を制御回路35に供給しているが、火災発生時などの非常時に商用電源9からの電力供給が停止した場合などには、予備電源33からの直流電圧を制御回路35に供給するように動作する。復帰スイッチ36は、制御回路35の動作をリセットするためのスイッチである。
【0006】
このように、中継器3に内蔵される予備電源33によって、火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源の供給がなくとも、感知器10から制御回路35に入力される防災信号BSに基づき作動信号(直流24V信号)を出力し、ブレーキ2を解放することによって、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン5を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。また、非常時には、電気式手動閉鎖装置である非常用シャッター閉鎖ボタン8を操作することによって、同じく制御回路35から作動信号(直流24V信号)を出力し、シャッターカーテン5を自重で降下させることができる。
【0007】
この防火シャッター装置10には、開閉中に障害物への接触を検出する障害物感知装置が設けられている。障害物物感知装置は、図示のようにシャッターカーテン5の下端の座板上に設けられた送信機6と、シャッターカーテン5の収納ボックス内に設けられた障害物制御回路7とによって構成される。送信機6は、座板に対する障害物の接触で座板スイッチ(マイクロスイッチ)が作動した場合に、その感知信号を障害物制御回路7に有線又は無線方式で送信する。このとき、自動閉鎖装置4はこの感知信号の入力に応じてシャッターカーテン5の閉動作を停止制御するようになっている。従って、火災発生時にシャッターカーテン5が自重下降している際に座板が障害物に接触した場合に、シャッターカーテン5の自重下降が停止するようになっている。このような防火シャッター装置に関するものとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
【特許文献1】特開2002−81281号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の防火シャッター装置において、手動閉鎖装置を設ける主旨は、万一防災信号経路に不具合があった場合でも、手動操作によって防火シャッターを操作できるようにしたことにある。ところが、図2に示すような電気式手動閉鎖装置8では、中継器3を構成する制御回路35自体に万一不具合があった場合、電気式手動閉鎖装置8も作動しなくなってしまうというおそれがあった。
【0009】
本発明の目的は、作動の確実性を向上させた電気式手動閉装置を備えた開閉体自動閉鎖システム及び防災用開閉体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の開閉体自動閉鎖システムの第1の特徴は、開口部の周縁部に設けられた開閉体手段と、人為的操作に応じた操作信号を出力する操作信号出力手段と、前記操作信号の入力に応じて第1の閉鎖信号を出力する第1の閉鎖信号出力手段と、前記操作信号とは異なる信号を別系統で入力し、その入力に応じて第2の閉鎖信号を出力する第2の閉鎖信号出力手段と、前記第1又は第2の閉鎖信号の入力に応じて前記開閉体手段を閉動作させる自動閉鎖手段とを備えたことにある。
開閉体手段は、ビル、住宅、工場、倉庫等の建物などの構造物における、出入口や窓部、あるいは内部の通路や空間などの開口部などを開閉移動するシャッターカーテンなどの開閉部材で構成され、災害発生時や閉店時などに防火・防煙・防水・防風・防犯などのために開口部を仕切るために繰り出される。開閉体手段が、例えば防火・防煙区画形成用の防火・防煙シャッターカーテンの場合には、建物などの開口部の周縁部の一つである上部に収納され、まぐさなどを通過して防災シャッターカーテンが下降し、開口部を閉鎖する。これ以外にも開閉体手段が開口部の側部に収納され横引き方式で開閉移動したり、開口部の下部に収納され上昇方式で開閉移動したりすることもある。閉鎖信号出力手段は、例えば非常用シャッター閉鎖ボタンなどのような操作ボタンであり、人為的に操作されることによって操作信号を出力するものである。また、火災時などに発生される防災信号又は非常閉鎖信号などのような操作信号とは異なる信号に応じて、防災シャッターカーテンを下降させ、開口部を閉鎖する必要がある。そこで、この発明では、第1の閉鎖信号出力手段は、操作ボタンなどの操作信号の入力に応じて第1の閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力し、第2の閉鎖信号出力手段は、操作信号とは異なる信号を別系統で入力し、その入力に応じて第2の閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力するようにした。自動閉鎖手段は、この第1又は第2の閉鎖信号を入力することによって、シャッターカーテンなどの開閉体手段を移動させて開口部を閉鎖する。このように、操作信号の入力に応じて閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力する第1の閉鎖信号出力手段と、操作信号とは異なる防災信号又は非常閉鎖信号の入力に応じて閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力する第2の閉鎖信号出力手段とを別々に設けるようにしたので、電気回路系統等に不具合が発生し、防災信号又は非常閉鎖信号が第2の閉鎖信号出力手段に入力しなかった場合でも、人為的操作にて発生する操作信号を用いて確実に開閉体手段を閉鎖することができる。
【0011】
本発明の開閉体自動閉鎖システムの第2の特徴は、開口部の周縁部に設けられた開閉体手段と、人為的操作に応じた操作信号を出力する操作信号出力手段と、前記操作信号又は前記操作信号とは異なる信号の入力に応じて第1の閉鎖信号を出力する第1の閉鎖信号出力手段と、前記操作信号又は前記操作信号とは異なる信号を別系統で入力し、その入力に応じて第2の閉鎖信号を出力する第2の閉鎖信号出力手段と、前記第1又は第2の閉鎖信号の入力に応じて前記開閉体手段を閉動作させる自動閉鎖手段とを備えたことにある。
これは、操作信号又はこれとは異なる防災信号や非常閉鎖信号の入力に応じて閉鎖信号を自動閉鎖手段に出力する2個の閉鎖信号出力手段を並列的に設け、これら2個の閉鎖信号出力手段にそれぞれ別系統で操作信号又は操作信号とは異なる信号を供給するようにしたものである。これによって、電気回路系統等に不具合が発生し、操作信号又は防災信号や非常閉鎖信号が第1及び第2の閉鎖信号出力手段のいずれか一方に入力しなかった場合でも、他方の第1及び第2の閉鎖信号出力手段が正常に動作するので、確実に開閉体手段を閉鎖することができる。
【0012】
本発明の開閉体自動閉鎖システムの第3の特徴は、前記第1又は2の特徴に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、前記自動閉鎖手段は、前記第1又は第2の閉鎖信号を別々の信号系統として入力することにある。
これは、第1及び第2の閉鎖信号出力手段から自動閉鎖手段へ出力される第1及び第2の閉鎖信号の系統を別々とすることによって、いずれかの系統に不具合や障害があった場合でも確実に信号を伝送できるようにし、より安全性を高めるようにしたものである。
【0013】
本発明の開閉体自動閉鎖システムの第4の特徴は、前記第1、2又は3の特徴に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、前記開閉体手段の動作経路上で障害物を感知した場合に障害物感知信号を出力する障害物感知手段と、前記障害物感知信号の入力に応じて閉動作中の前記開閉体手段を停止させる閉動作停止手段とを備えたことにある。
これは、開閉体手段が障害物感知手段を備えている場合の開閉体自動閉鎖システムに関するものである。障害物感知手段は、開閉体手段の動作中の動作経路上に障害物が存在することを検出するものであり、例えば開閉体手段の移動部先端部に設けられた座板スイッチなどで構成される。閉動作停止手段は、障害物感知手段が障害物を検出すると、それに応じて開閉体手段の閉動作を停止させる。
【0014】
本発明の開閉体自動閉鎖システムの第5の特徴は、前記第1、2、3又は4の特徴に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、前記第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給する商用電源手段と、前記商用電源手段からの電力供給が困難な場合に前記第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給する予備電源手段とを備えたことにある。
第1及び第2の閉鎖信号出力手段は、商用電源手段又は予備電源手段(バッテリ電源)からの電力の供給を受けて動作するので、通常は商用電源から電力を供給するが、これが困難な場合には予備電源手段から第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給するようにした。
【0015】
本発明の開閉体自動閉鎖システムの第6の特徴は、前記第5の特徴に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、前記予備電源を少なくとも2個備え、2個の予備電源がそれぞれ別系統で前記第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給するように構成されたことにある。
これは、予備電源手段を2個設け、それぞれ別系統で第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給するようにしたものである。このように予備電源手段を少なくとも2個設けることによって、一方の予備電源手段が寿命で使えなくなったり、何らかの不具合で使えなくなった場合でも、他方の予備電源手段から電力を供給することができるので、予備電源手段による動作の安全性を高めることができる。また、2個の予備電源手段をその寿命の約半分で交互に交換することによって、予備電源手段の寿命切れ状態の発生を少なくすることができる。
【0016】
本発明の防災用開閉体装置の第1の特徴は、前記第1から6までのいずれか1の特徴に記載された開閉体自動閉鎖システムを備え、前記操作信号とは異なる信号として防災信号を入力することによって動作することにある。
これは、開閉体手段が、例えば災害発生時や閉店時などに防火・防煙・防水・防風・防犯などのために開口部を仕切るために繰り出されるものであり、人為的に操作されることによって出力される操作信号とは異なる信号として、災害時などに発生される防災信号を入力することによって自動的に閉動作を開始させることのできる自動閉鎖手段を備えた防災用開閉体装置に関するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の開閉体自動閉鎖システムや防災用開閉体装置によれば、作動の確実性を向上させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面に従って本発明に係る防火シャッター装置について説明する。図3は、本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の概略構成を示す図である。この防火シャッター装置は、通常はシャッター開閉機50が基本的にシャッターカーテン5を巻き取った開放状態にある。この開放状態はブレーキで機械的に保持されていることによって維持されている。そして、自動開閉装置4は、火災発生時には、中継機3を介して入力される防災信号BSや非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号に応じて、ブレーキによる開放状態の保持を解除し、シャッターカーテン5を自重で自然降下させることによって、開口部を閉鎖し、所定の防火区画を形成するようになっている。この実施の形態では、中継器30内に、防災信号BSの入力に応じて動作する制御回路35aと、非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号の入力に応じて動作する制御回路36aがそれぞれ独立して設けてある。非常用シャッター閉鎖ボタン8は、樹脂製のパネルに覆われており、非常時に樹脂製のパネルを押し込むことによって、操作される赤色の非常操作ボタンである。
【0019】
防火シャッター装置10のような防災用開閉体装置は、火災時に発生する煙や熱を感知する感知器11からの信号に応じて防災用連動制御器12から防災信号BS(例えば直流24V信号)が出力されることを受けて、シャッター開閉機50に連結されたブレーキ(図示せず)を解放させる自動閉鎖装置4を有している。自動閉鎖装置4は、中継器30の制御回路35a,35bから別々の系統を経て供給される商用電源9又は予備電源(バッテリ電源)などの電源手段からの電力によってそれぞれ別々に動作する。なお、電源手段としては、中継器30に内蔵される予備電源33の他に防災用の連動制御器12に内蔵される予備電源が使用される場合がある。
【0020】
火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源の供給が困難な場合でも、中継器30に内蔵される予備電源又は防災用の連動制御器12に内蔵される予備電源によって、入力される防災信号BSに基づきブレーキ2を解放でき、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン5を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができる。また、非常時には、非常用シャッター閉鎖ボタン(手動閉鎖装置)8を操作することによって、制御回路35bが作動してシャッターカーテン5を自重で降下させることができる。
【0021】
この防火シャッター装置10には、開閉中に障害物への接触を検出する障害物感知装置が設けられている。障害物物感知装置は、図示のようにシャッターカーテン5の下端の座板上に設けられた送信機6と、シャッターカーテン5の収納ボックス内に設けられた障害物制御回路13とによって構成される。送信機6は、座板に対する障害物の接触で座板スイッチ(マイクロスイッチ)61が作動した場合に、その感知信号を障害物制御回路13に有線又は無線方式で送信するものである。このとき、自動閉鎖装置4は、障害物制御回路13からの障害物感知信号の入力に応じてシャッターカーテン5の閉動作を停止してその回避動作を行うようになっている。従って、火災発生時にシャッターカーテン5が自重下降している際に座板が障害物に接触した場合に、シャッターカーテン5の自重下降が停止してその回避動作を行うようになっている。
【0022】
この防火シャッター装置10の自重下降の制御は、中継器30と自動閉鎖装置4によって構成される開閉体制御システムによって行われる。中継器30は、自動閉鎖装置4への電力供給を制御するものであり、自動閉鎖装置4は、中継器30からの電力供給に応じて動作し、ブレーキによる開放状態の保持を解除し、シャッターカーテン5を自重で自然降下させるものである。
【0023】
図4は、図3の防火シャッター装置に採用される中継器の概略構成を示す図である。中継器30は、外部からの商用交流電源(AC100[V]又はAC200[V])9の供給を受けると共にこの商用交流電源9とは別系統の電力供給源となるバッテリなどの予備電源を内蔵している。従って、中継器30は、非常時に商用交流電源9の供給を受けることができなくても予備電源33又は連動制御器12の予備電源によって自動閉鎖装置4を動作させることができる。
【0024】
図4に示すように、中継器30は、電源回路31、充電装置32、予備電源(蓄電池)33、電源切り替え装置34及び制御回路35a,35bから構成される。電源回路31は、商用電源9を直流24V信号に変換し、電源切り替え装置34を介して制御回路35a,35bに直流電圧を供給すると共に充電装置32に電力を供給する。充電装置32は、電源回路31からの電力を用いて予備電源(蓄電池)33を充電する。予備電源(蓄電池)33は、バッテリーやリチウム電池などから構成され、電源切り替え装置34を介して直流電圧を制御回路35a,35bに供給する。電源切り替え装置34は、電源回路31又は予備電源33のいずれか一方の電源を選択的に切り替えて制御回路35a,35bに接続するものである。
【0025】
通常は商用電源9からの電力が供給されているので、電源回路31からの直流電圧を制御回路35a,35bに供給しているが、火災発生時などの非常時に商用電源9からの電力供給が停止した場合などには、予備電源33からの直流電圧を制御回路35a,35bに供給するように動作する。すなわち、中継器30に内蔵される予備電源33は、火災発生時に防火シャッター装置10に対して何らかの不具合や障害によって商用電源の供給が行われない場合でも、制御回路35a,35bに電力を供給することができるものである。
【0026】
制御回路35aは、感知器11から入力される防災信号BSに基づき作動信号(直流24V信号)を出力し、ブレーキ2を解放するものである。制御回路35bは、電気式手動閉鎖装置である非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号の入力に基づき作動信号(直流24V信号)を出力し、ブレーキ2を解放するものである。復帰スイッチ36a,36bは、自動閉鎖装置4への電力の供給を強制的に停止させるものである。
【0027】
上述のように、制御回路35aは、商用電源又は予備電源から電力の供給を受けることができるので、感知器11から制御回路35aに入力される防災信号BSに基づき作動信号(直流24V信号)を出力し、ブレーキ2を解放することによって、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン5を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖する。このときに、万一防災信号経路に不具合があったり、制御回路35aに不具合が生じた場合であっても、電気式手動閉鎖装置である非常用シャッター閉鎖ボタン8が操作されることによって、別の回路構成である制御回路35bから作動信号(直流24V信号)が出力されるので、シャッターカーテン5を手動操作で緊急に降下させることができる。なお、電気式手動閉鎖装置を用いるものの他に電気を用いることなく機械的動作のみでブレーキを解放し、シャッターカーテンを下降させるように構成されたものもある。
【0028】
まず、感知器11が火災を感知する。すると、防災用連動制御器12へ感知器11から火災信号が入力される。防災用連動制御器12は、中継器30に防災信号BSを出力する。この防災信号BSは、約10秒程度の単発信号の場合が多い。中継器30の制御回路35aからは、連続的な作動信号(直流24V信号)が自動閉鎖装置4に出力されるので、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン5が自重で下降し、自動的に開口部を閉鎖する。
【0029】
一方、電気式手動閉鎖装置である非常用シャッター閉鎖ボタン8が操作され、無電圧のA接点オン信号が中継器30の制御回路35bに出力されると、中継器30の制御回路35bから連続的に作動信号(直流24V信号)が自動閉鎖装置4に出力され、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン5が自重で下降し、自動的に開口部を閉鎖するようになる。このとき電気式手動閉鎖装置である非常用シャッター閉鎖ボタン8が予備電源33から電力の供給を受けて動作している場合には、予備電源33の電気容量の残量が少なかったり、なくなっていると、非常用シャッター閉鎖ボタン8を操作してもシャッターカーテン5を自重で下降させることができなくなるので、後述のように予備電源33の電気容量の残量を表示し、その残量を容易に確認することができるようにすることは有用である。
【0030】
感知器11から火災信号が発生した場合又は非常用シャッター閉鎖ボタンが操作された場合によって、シャッターカーテン5が閉鎖動作中、すなわち、シャッターカーテン5が降下中に、障害物物感知装置が障害物を感知すると、座板スイッチ6から自動閉鎖装置4に対して無電圧のA接点オン信号が入力するので、自動閉鎖装置4は自動的に復帰してブレーキがかかってシャッターカーテン5の降下を停止する。障害物が取り除かれると、今度は座板スイッチ6から自動閉鎖装置4に対して無電圧のA接点オフ信号が入力するので、自動閉鎖装置は再度動作し、ブレーキが解放されてシャッターカーテン5は自重で下降を開始するようになり、シャッターカーテン5によって開口部が全閉されることによって自重降下は停止する。このとき、ブレーキの動作及び解除は予備電源33からの電力の供給を受けて行われる場合がある。
【0031】
図5は、図3及び図4の防災用開閉体装置の動作の一例を示すフローチャート図である。まず、ステップS51では、感知器11からの感知器信号を受信したか否か、又は非常用シャッター閉鎖ボタン8が押圧(オン)されたか否かの判定を行い、受信したり又は押圧(オン)された(yes)場合は次のステップS52に進み、受信していなかったり、押圧されない(no)場合は、その信号を受信するまで又は押圧されるまで、ステップS51の判定処理を繰り返す。
【0032】
ステップS52では、感知器信号を受信したり、又は非常用シャッター閉鎖ボタン8が押圧(オン)されたので、自動閉鎖装置4がブレーキを解放する。これによってステップS53では、ブレーキの解放によってシャッターカーテン5がその自重によって降下を開始する。
【0033】
ステップS54では、シャッターカーテン5の下端の座板に何らかの障害物が接触し、それが座板内に内蔵されたマイクロスイッチ61で感知されたか否かを判定し、感知された(yes)場合はステップS56に進み、感知されない(no)場合はステップS55に進む。
【0034】
ステップS55では、シャッターカーテン5の降下動作を継続させ、ステップS54にリターンする。なお、シャッターカーテン5が降下して床面等に接触し、全閉状態になると、さらなる閉鎖はできないので、この場合には処理を停止する。一方、マイクロスイッチから障害物検出信号が出力され、ステップS54でyesと判定された場合にはステップS55に進む。
【0035】
ステップS54でyesと判定されたということは、シャッターカーテン5の下降動作途中で、座板が何らかの障害物に接触したことを意味するので、ステップS56では、シャッターカーテン5の降下を停止させる。ここでの停止はブレーキングをかけることであり、ステップS52のブレーキ解放が行なわれるまでその停止状態(回避動作)を維持することになる。
【0036】
ステップS57では、座板内に内蔵されたマイクロスイッチ61から障害物検出信号が継続的に感知されなくなるまで、このステップS57の判定を繰り返し、感知されなくなった時点で、ステップS52にリターンし、ブレーキを解放し、自重降下を再開させる。この実施の形態では、障害物検出信号が継続的に感知されている限りは、このステップS57を抜けることができないようなフローについて示してある。
【0037】
なお、上述の実施の形態では、障害物検出信号が感知されなくなった時点で、ステップS52にリターンするようにしているが、降下を優先させる利用態様の場合には、感知状態のままでも、所定時間経過によってステップS52にリターンし、降下を再開させるようにしてもよいし、場合によっては所定距離だけ降下させたり、所定時間だけ降下させるようにしてもよい。
【0038】
図6は、本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の変形例を示す図であり、図7は、図3の防火シャッター装置に採用される中継器の変形例の概略構成を示す図である。図3及び図4に示す防火シャッター装置は、中継器30内に、防災信号BSの入力に応じて動作する制御回路35aと、非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号の入力に応じて動作する制御回路36aをそれぞれ独立に備えている。この場合、制御開路35bに関する信号経路に不具合があったり、制御回路35bに不具合が生じた場合には、非常用シャッター閉鎖ボタン(手動閉鎖装置)8を操作しても制御回路35bが作動しないという状態が起こり得る。
【0039】
そこで、図6及び図7の変形例では、同じ構成の制御回路351,352を2系列設けて、それぞれの制御回路351,352に、それぞれ別系統で防災信号BS及び非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号を入力するようにした。これによって、制御開路351に関する信号経路に不具合があったり、制御回路351に不具合が生じた場合には、別の制御回路352が防災信号BS及び非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号の入力に応じて作動させることができる。逆に、制御開路352に関する信号経路に不具合があったり、制御回路352に不具合が生じた場合には、別の制御回路351が防災信号BS及び非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号の入力に応じて作動させることができる。これによって、電気式手動開閉装置を備えた防火シャッター装置の電気回路等に不具合が発生した場合でも防火シャッターを手動にて閉鎖することができる。
【0040】
図8は、本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の第2の実施の形態を示す図である。上述の実施の形態では、中継器30に内蔵される予備電源33によって、火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源9の供給がなくとも、防災信号BSや非常用シャッター閉鎖ボタン8の操作信号に基づきブレーキ2を解放でき、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン5を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。ところが、この予備電源は、バッテリーやリチウム電池などから構成されており、長期間の使用による寿命を有する。従って、この実施の形態では、予備電源33の電気容量の残量表示手段14を非常用シャッター閉鎖ボタン8の近傍に設けてある。これは、点検時などにこの非常用シャッター閉鎖ボタン8付近を点検するので、その残量を容易に確認することができるようになるからである。この実施の形態の残量表示手段14は、電池の形状をした複数の表示部を備え、電気容量に応じて表示部の表示を変化させるようにしたものである。この場合、残量表示手段14を動作させるための電源は商用電源9及び/又は予備電源を用いることで、商用電源9及び/又は予備電源から電力が供給されているかどうかの判断を行うことが可能となる。
【0041】
図9は、本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の第3の実施の形態を示す図である。図8の実施の形態では、予備電源の電気容量の残量を残量表示手段14に表示しているが、これだと残量表示手段14を確認するという作業が必要となる。そこで、この実施の形態では、予備電源33の電力を用いて、シャッターカーテン5の一部、例えば、図8の点線に示すように、シャッターカーテン5の座板部分を若干まぐさよりも下方に突出(露出)するようにした。例えば、予備電源33の電力により、座板をまぐさやこの近傍のガイドレール等に設けられたラッチ等にて保持しておき、予備電源の電気容量が少なくなると、このラッチの保持力が維持することができなくなり、ラッチがはずれ、座板が下方に移動するように構成することによって実現可能である。これによって、表示のために別途電源を用いることなく機構的に予備電源の電気容量の残量が少ないことを表示することができる。また、残量表示手段14を確認するまでもなく、一目瞭然で認識することが可能となる。
【0042】
図10は、図9の変形例を示す図である。図9ではシャッターカーテン5の座板部分をまぐさよりも下方に突出する場合を例に説明したが、予備電源の電気容量の残量が少なくなった場合に、図10に示すように、シャッターカーテン5の出入口を塞ぐ天井塞ぎパネルが天井から垂下させるようにしてもよい。図10は、シャッターカーテン5の出入口を塞ぐ天井塞ぎパネルが天井から垂下した状態を示す斜視図である。図10では、説明の便宜上、シャッターカーテン5などは省略して、天井塞ぎパネル61a,61bのみを示してある。天井塞ぎパネル61a,61bは、蝶番などにによって、片側のまぐさ261に取り付けられる。
【0043】
この天井塞ぎパネル61a,61bは、開口部を閉鎖した状態で、ガイドレール17Bに設けられたまぐさ塞ぎ板171の下面と共に天井面を形成する。天井塞ぎパネル61a,61bは、まぐさ261の開口部を塞ぐために、天井塞ぎパネル61a,61bの先端部に、金属製のマグネットキャッチ64a〜67a,64b〜67bが設けられ、まぐさ261の対向する側のまぐさ262に電磁石からなるマグネットキャッチ受けが設けられており、このマグネットキャッチ64a〜67a,64b〜67bがそれぞれ対応するマグネットキャッチ受けに吸着接続されるようになっている。電磁石からなるマグネットキャッチ受けは、予備電源の電力によって動作するものであり、予備電源の電気容量が残り少なくなったり寿命で電力が不足すると、マグネットキャッチ受けからマグネットキャッチ64a〜67a,64b〜67bが離れ、図10に示すように、天井塞ぎパネルが天井から垂下した状態となるようになっている。同じようなしくみを用いて、残量が少なくなったことを示す垂れ幕などの所定の部材を開口部の周縁部から露出させるようにしてもよい。
【0044】
図11は、本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の第4の実施の形態を示す図である。上述の実施の形態では、予備電源が一個の場合を示したが、制御回路351,352と同様に2つの独立した予備電源331,332を設け、それぞれが制御回路351,352に電力を供給するようにしてもよい。この場合、2つの予備電源331,332は互いに異なる電源方式(乾電池などのように使い切るタイプの電源や充電式のバッテリーやリチウム電池などの電源)のものを別々に採用してもよい。また、予備電源331,332の電力は、シャッター開閉機50や残量表示手段14にも供給される。なお、図では、残量表示手段14は、1個の予備電源の残量を表示するようになっているが、2つの予備電源331,332の合計残量や個々の残量を表示するようにしてもよい。また、予備電源331,332を交換する場合、予備電源の寿命の約半分で交互に交換するようにすればよい。すなわち、予備電源331,332の寿命が2年の場合、最初の1年で予備電源331だけを交換し、次の1年で予備電源332だけを交換するというように、交互に交換することによって、寿命2年の予備電源を1年毎に交換することと同じ効果を得ることができる。
【0045】
上述の実施の形態では、自動閉鎖装置4が制御回路35a,35b又は制御回路351,352からそれぞれ別々の電気系統を経て電力供給を受ける場合について説明したが、中継器30から共通の電気系統を経て供給するようにしてもよい。すなわち、図4及び図7では、制御回路35a,35b又は制御回路351,352から物理的に別々に構成された信号線を介して、自動閉鎖装置4に作動信号(直流24V信号)が別々に供給される場合、すなわち、自動閉鎖装置4の入力端子等の入力部が2以上の別々の場合について説明したが、制御回路35a,35b又は制御回路351,352から出力される作動信号を中継器30側で接続して、一本の信号線を介して自動閉鎖装置4に供給するようにしてもよいし、制御回路35a,35b又は制御回路351,352からは別々の信号線を介して伝達し、自動閉鎖装置4側で一つ(すなわち、自動閉鎖装置4側の入力端子等の入力部が一つの場合のその一つ)にまとめて入力するようにしてもよい。
【0046】
また、上述の実施の形態では、開閉部材であるシャッターカーテンが下降しながら繰り出されて閉鎖する防火シャッター装置を例に説明したが、これ以外にも開閉部材が横引き方式で繰り出されたり、上昇方式で繰り出されたり、あるいは水平方式で繰り出されたりするものであっても同様に適用することができる。また、火災には適さないものもあるが、開閉体としては、例えば、シャッター装置、ブラインド装置、ロールスクリーン装置、垂れ幕装置などでも防災の種類に応じて適切な装置を選択すればよい。開閉体装置をシャッター装置とした場合、開閉体手段である開閉部材は、シャッターカーテンであり、その構成は、多数の短冊状のスラット材からなるスラットカーテン、多数のパイプ材をリンク材などで連結させてなるパイプグリルカーテン、一枚状あるいは多数連結されたパネル材からなるパネルカーテン、ネット材からなるネットカーテン、合成樹脂あるいは布繊維製のシート材からなるシートカーテン、あるいはこれらの複合部材などからなる複合カーテンなどによるものである。また、開閉体手段である開閉部材の材質は、使用目的に応じたものであれば、どのようなものでもよい。具体的には、金属製、木製、プラスチック製、布製、これらの複合されたものなどで構成することができる。なお、防火目的で設置される開閉体装置の場合、少なくとも開閉体手段である開閉部材の材質は、耐火性を有しているものが好ましい。
【0047】
上述の実施の形態では、座板スイッチのように障害物に当接することによって障害物を検出するものを例に説明したが、これ以外にテープスイッチや非当接にて障害物を検出可能なものでもよい。例えば、非当接にて障害物を検出するものとして、開閉部材の両側に赤外光の発光素子と受光素子を設け、赤外光が遮断された場合に障害物を検出するようなものなどがある。また、障害物検出手段は、開口部周辺を含む開口部に存在する障害物を検出するものである。
なお、上述の実施の形態では、電気式手動閉鎖装置である非常用シャッター閉鎖ボタン8は予備電源33から出力の供給を受けて動作する場合について説明したが、非常用シャッター閉鎖ボタン8を動作させるための専用の予備電源を予備電源33とは別途に設け、この場合にも上述の実施の形態で説明したものと同様の構成により、その残量を表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】防火区画を形成する従来の防火シャッター装置の概略構成を示す図
【図2】図1の中継器の概略構成を示す図
【図3】本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の概略構成を示す図
【図4】図3の防火シャッター装置に採用される中継器の概略構成を示す図
【図5】図3及び図4の防災用開閉体装置の動作の一例を示すフローチャート図
【図6】本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の変形例を示す図
【図7】図3の防火シャッター装置に採用される中継器の変形例の概略構成を示す図
【図8】本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の第2の実施の形態を示す図
【図9】本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の第3の実施の形態を示す図
【図10】図9の変形例を示す図
【図11】本発明に係る防災用開閉体装置である防火シャッター装置の第4の実施の形態を示す図
【符号の説明】
【0049】
10…防火シャッター装置
1…開閉機
2…ブレーキ
4…自動閉鎖装置
3…中継器
5…シャッターカーテン
8…非常用シャッター閉鎖ボタン
31…電源回路
32…充電装置
33…予備電源(蓄電池)
34…電源切り替え装置
35…制御回路
9…商用電源
6…送信機
7…受信機
50…シャッター開閉機
35a,35b…制御回路
11…感知器
12…防災用連動制御器
13…障害物制御回路
36a,36b…復帰スイッチ
351,352…制御回路
14…残量表示手段
61a,61b…天井塞ぎパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の周縁部に設けられた開閉体手段と、
人為的操作に応じた操作信号を出力する操作信号出力手段と、
前記操作信号の入力に応じて第1の閉鎖信号を出力する第1の閉鎖信号出力手段と、
前記操作信号とは異なる信号を別系統で入力し、その入力に応じて第2の閉鎖信号を出力する第2の閉鎖信号出力手段と、
前記第1又は第2の閉鎖信号の入力に応じて前記開閉体手段を閉動作させる自動閉鎖手段と
を備えたことを特徴とする開閉体自動閉鎖システム。
【請求項2】
開口部の周縁部に設けられた開閉体手段と、
人為的操作に応じた操作信号を出力する操作信号出力手段と、
前記操作信号又は前記操作信号とは異なる信号の入力に応じて第1の閉鎖信号を出力する第1の閉鎖信号出力手段と、
前記操作信号又は前記操作信号とは異なる信号を別系統で入力し、その入力に応じて第2の閉鎖信号を出力する第2の閉鎖信号出力手段と、
前記第1又は第2の閉鎖信号の入力に応じて前記開閉体手段を閉動作させる自動閉鎖手段と
を備えたことを特徴とする開閉体自動閉鎖システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、
前記自動閉鎖手段は、前記第1又は第2の閉鎖信号を別々の信号系統として入力することを特徴とする開閉体自動閉鎖システム。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、
前記開閉体手段の動作経路上で障害物を感知した場合に障害物感知信号を出力する障害物感知手段と、
前記障害物感知信号の入力に応じて閉動作中の前記開閉体手段を停止させる閉動作停止手段とを備えたことを特徴とする開閉体自動閉鎖システム。
【請求項5】
請求項1、2、3又は4に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、
前記第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給する商用電源手段と、
前記商用電源手段からの電力供給が困難な場合に前記第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給する予備電源手段とを備えたことを特徴とする開閉体自動閉鎖システム。
【請求項6】
請求項5に記載された開閉体自動閉鎖システムにおいて、
前記予備電源を少なくとも2個備え、2個の予備電源がそれぞれ別系統で前記第1及び第2の閉鎖信号出力手段に電力を供給するように構成されたことを特徴とする開閉体自動閉鎖システム。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1に記載された開閉体自動閉鎖システムを備え、前記操作信号とは異なる信号として防災信号を入力することによって動作することを特徴とする防災用開閉体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−70971(P2007−70971A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−261849(P2005−261849)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)
【Fターム(参考)】