説明

防振レンズとこれを具備する光学装置

【課題】固体撮像素子等を用いた小型の光学装置に好適な、超小型で、手ぶれ補正機能を有する防振レンズとこれを具備する光学装置を提供すること。
【解決手段】光軸に沿って物体側より順に、光路を略90度折り曲げるための第1光路折り曲げ部材P1を有する第1折り曲げレンズ群G1と、光路を略90度折り曲げるための第2光路折り曲げ部材P2を有する第2折り曲げレンズ群G3とを有し、前記第2折り曲げレンズ群G3の一部G2Fを光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正する防振レンズ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振レンズとこれを有する光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光学系内部に光路を折り曲げるための直角プリズムを配置し、5〜10倍程度の変倍比を有し、固体撮像素子等を用いたカメラに適した屈曲式のズームレンズ(以後、本明細書中では単にズームレンズと記す)が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004―170707号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなズームレンズでは、撮影時に発生する微小なカメラのぶれ、たとえば撮影者がシャッターボタンを押す際に発生するカメラのぶれ等により像ぶれが発生し、画質が低下してしまうと言う問題があり、ズームレンズの光学系の一部を、カメラのぶれを検出する検出系により出力された値にしたがって、光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、像面上の像ぶれを補正する手ぶれ補正機能を有する防振レンズや防振機能を有するズームレンズ(以後、両者をまとめて防振レンズと記す)が望まれている。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、固体撮像素子等を用いた小型の光学装置に好適な、超小型で、手ぶれ補正機能を有する防振レンズを提供することを目的としている。また、この防振レンズを具備する光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、光軸に沿って物体側より順に、光路を略90度折り曲げるための第1光路折り曲げ部材を有する第1折り曲げレンズ群と、光路を略90度折り曲げるための第2光路折り曲げ部材を有する第2折り曲げレンズ群とを有し、前記第2折り曲げレンズ群の一部を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正することを特徴とする防振レンズを提供する。
【0006】
また、本発明は、前記防振レンズを搭載することを特徴とする光学装置を提供する。
【0007】
また、本発明は、光軸に沿って物体側より順に、光路を略90度折り曲げるための第1光路折り曲げ部材を有する第1折り曲げレンズ群と、光路を略90度折り曲げるための第2光路折り曲げ部材を有する第2折り曲げレンズ群とを有し、前記第2折り曲げレンズ群の一部を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正することを特徴とする手ぶれ補正方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、固体撮像素子等を用いた小型の光学装置に好適な、超小型で、手ぶれ補正機能を有する防振レンズとこれを具備する光学装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に関し説明する。
【0010】
図1は、後述する本発明の実施の形態にかかる防振レンズを搭載する光学装置である電子スチルカメラを示し、(a)は正面図を、(b)は背面図を、(c)は背面の部分断面図であり、後述する本発明の実施の形態にかかる防振レンズの配置の概要をそれぞれ示している。
【0011】
図1(a)、(b)、および(c)において、本発明にかかる電子スチルカメラ1は、不図示の電源釦を押すと撮影レンズ2の不図示のシャッタが開放され、撮影レンズ2で不図示の被写体からの光が集光され、像面Iに配置された撮像素子Cに結像される。撮像装置Cに結像された被写体像は、電子スチルカメラ1の背後に配置された液晶モニター3に表示される。撮影者は、液晶モニター3を見ながら被写体象の構図を決めた後、レリーズ釦4を押し下げ被写体像を撮像素子Cで撮影し、不図示のメモリーに記録保存する。
【0012】
撮影レンズ2は、後述する本発明の実施の形態にかかる防振レンズ2で構成されており、電子スチルカメラ1の正面から入射した光は、後述する防振レンズ2内の直角プリズムP1で略90度下方(図1(c)の紙面下方)に偏向され、直角プリズムP2で略90度右方向(図1(c)の紙面右方向)に偏向されるため、電子スチルカメラ1を小型化および薄型化することが可能になる。
【0013】
また、電子スチルカメラ1には、被写体が暗い場合に補助光を発光する補助光発光部5、防振ズームレンズレンズである撮影レンズ2を広角端状態(W)から望遠端状態(T)にズーミングする際のワイド(W)ーテレ(T)釦6、および電子スチルカメラ1の種々の条件設定等に使用するファンクション釦7等が配置されている。
【0014】
このようにして、後述する本発明の実施の形態にかかる防振レンズ2を内蔵する光学装置である電子スチルカメラ1が構成されている。
【0015】
次に、本発明の実施の形態にかかる防振レンズに関し説明する。以降の説明では、防振レンズが防振機能を有するズームレンズの場合について説明するが、ズームレンズに限らず固定焦点の防振レンズにも適用可能であることは言うまでもない。
【0016】
本発明の実施の形態にかかるズームレンズは、光軸に沿って物体側より順に、光路を略90度折り曲げるための第1光路折り曲げ部材を有する第1折り曲げレンズ群と、光路を略90度折り曲げるための第2光路折り曲げ部材を有する第2折り曲げレンズ群とを有し、前記第2折り曲げレンズ群の一部を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれ補正を行う構成である。
【0017】
このような構成により、固体撮像素子等を用いた小型の光学装置に好適な、超小型で、手ぶれ補正機能を有するズームレンズを提供することが可能になる。
【0018】
本発明の実施の形態にかかるズームレンズは、ズームレンズ中に、光路を略90度折り曲げるための光路折り曲げ部材を2箇所有することにより、光学系の全長が長くなってしまう高変倍ズームレンズを効率よくカメラ本体内に配置することが可能となる。また、光路を略90度折り曲げることを目的とした光路折り曲げ部材が1つの場合は、カメラ内に配置させる為に光学系全体の全長を縮める必要があったが、光路を略90度折り曲げることを目的とした光路折り曲げ部材を2箇所配置することにより、光学系全体の全長を必要以上に縮める必要がなくなり、各レンズの製造誤差を緩めることが可能となる。
【0019】
また、光路を2回目に折り曲げる第2折り曲げレンズ群の一部を用いて、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正することにより、光軸に沿って物体から離れた位置で光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることになる為、シフト量を小さくすることが可能となる。また、光軸に沿って物体から離れた位置で像ブレを補正することにより、シフトするレンズ群への光線の入射角度が緩くなる為、補正後の収差変動を少なくすることが可能となる。
【0020】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズでは、第2折り曲げレンズ群は、光軸に沿って物体側より、前群と、第2光路折り曲げ部材と、後群とから構成されていることが望ましい。このように前群と後群とで光路折り曲げ部材を挟む構成にすることで、光路折り曲げ部材により発生する軸上色収差や倍率色収差を良好に補正することが可能になる。
【0021】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズでは、前群を光軸に対して直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正する構成が望ましい。この構成を用いることにより、像ブレを補正した際の倍率色収差の発生と、光路を略90度折り曲げることを目的とした第2光路折り曲げ部材により発生する倍率色収差を、像面側に配置した、後群により良好に補正することが可能となる。
【0022】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズはで、前群は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとの接合レンズのみからなることが望ましい。第2折り曲げレンズ群に配置されている第2光路折り曲げ部材の前に、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとの接合レンズを配置することにより、第2光路度折り曲げ部材により発生する軸上色収差、倍率色収差を良好に補正することが可能となる。
【0023】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズでは、後群は、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとの接合レンズのみからなることが望ましい。これにより、第2折り曲げレンズ群の一部(例えば、前群)を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正した際の倍率色収差を良好に補正することが可能となる。
【0024】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズでは、第1折り曲げレンズ群は、光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を持つレンズと、第1光路折り曲げ部材と、正の屈折力を持つレンズと、正の屈折力を持つレンズから構成されていることが望ましい。この構成を用いることにより、第1折り曲げレンズ群で発生する軸上色収差、倍率色収差を良好に補正することが可能となる為、第2折り曲げレンズ群で手ぶれによる像面上の像ぶれを補正させた場合の収差変動を抑えることが可能となる。
【0025】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズでは、第1折り曲げレンズ群、および第2折り曲げレンズ群は、正の屈折力を有することが望ましい。この構成を用いることにより、ズーミングによる収差変動を良好に補正することが可能となる。また、広角端状態から望遠端状態までのF値の変動を少なくすることが可能となり、ズーム全域で撮影時に早いシャッター速度を使用することが可能となる。これにより、像ぶれ、被写体ぶれを低減することが可能となる。
【0026】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズでは、開口絞りは、第2折り曲げレンズ群の最も物体側のレンズ面の近傍に配置されていることが望ましい。この構成を用いることにより、第2折り曲げレンズ群の一部(例えば、前群)を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正した際の移動量を小さくすることが可能となる。また、シフトさせるレンズ群が開口絞りの近傍に配置されることにより、レンズ外径を小さくすることが可能となる。
【0027】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、第1光路折り曲げレンズ群と、負レンズ群と、第2折り曲げレンズ群と、正レンズから構成され、広角端状態から望遠端状態への販売に際し、負レンズ群と正レンズ群を光軸に沿って移動させる構成が望ましい。この構成を用いることにより、第1折り曲げレンズ群、および第2折り曲げレンズ群をズーミング中固定とし、負レンズ群、および正レンズ群を稼動群として配置することが可能となる。これにより第1折り曲げレンズ群および第2折り曲げレンズ群を移動させる必要がなくなり、また手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正する為にシフトするレンズ群もズーミング中固定となり、構造的に簡素に構成することが可能になる。
【0028】
また、本発明の実施の形態にかかるズームレンズでは、第1光路折り曲げ部材、および第2光路折り曲げ部材は、直角プリズムであることが望ましい。直角プリズムは全反射で光路を偏向でき光量ロスを低減することができると共に、光学系をコンパクトな構成にする事ができる。なお、光路折り曲げ部材には、直角プリズム以外にもミラーや光ファイバー等を用いることも可能である。
【0029】
また、本発明の実施の形態にかかる防振レンズの手ぶれ補正方法は、光軸に沿って物体側より順に、光路を略90度折り曲げるための第1光路折り曲げ部材を有する第1折り曲げレンズ群と、光路を略90度折り曲げるための第2光路折り曲げ部材を有する第2折り曲げレンズ群とを有し、第2折り曲げレンズ群の一部を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより行うことが望ましい。このような手ぶれ補正方法によって手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正することにより、光軸に沿って物体から離れた位置で光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることになる為、シフト量を小さくする手ぶれ補正方法が可能となる。また、光軸に沿って物体から離れた位置で像ブレを補正することにより、シフトするレンズ群への光線の入射角度が緩くなる為、補正後の収差変動を少なくする手ぶれ補正方法が可能となる。
【0030】
(実施例)
以下、本発明の実施の形態にかかる防振レンズの各実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0031】
(第1実施例)
図2は、本発明の第1実施例にかかるズームレンズを光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【0032】
図2において、本第1実施例にかかるズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、光路を略90度折り曲げるための第1折り曲げレンズ群G1と、負レンズ群G2と、光路を略90度折り曲げるための第2折り曲げレンズ群G3と、正レンズ群G4とから構成され、
広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1折り曲げレンズ群G1と第2折り曲げレンズ群G3は像面Iに対して固定され、第1折り曲げレンズ群G1と負レンズ群G2との間隔が増大し、第2折り曲げレンズ群G3と正レンズ群G4との間隔が減少するように、負レンズ群G2と正レンズ群G4が光軸に沿って移動する構成である。
【0033】
第1折り曲げレンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP1と、両凸形状の正レンズL12と、両凸形状の正レンズL13から構成されている。
【0034】
負レンズG2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と両凸形状の正レンズL23との接合レンズから構成されている。
【0035】
第2折り曲げレンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31と像面I側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる前群G3Fと、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33と像面I側に凹面を向けた負メニスカスレンズL34との接合レンズからなる後群G3Rから構成され、前群G3Fを光軸に対して略直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像I面上の像ぶれを補正する構成である。
【0036】
正レンズ群G4は、両凸形状の正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と両凹形状の負レンズL43との接合レンズと、両凸形状の正レンズL44から構成されている。
【0037】
正レンズ群G4と像面Iとの間に、像面Iに配設されるCCD等の固体撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタLFと、固体撮像素子を保護するカバーガラスCGとを有する。
【0038】
また、無限遠物体から近距離物体への合焦は、負レンズ群G2と正レンズ群G4の少なくとも一方を光軸に沿って移動させることで行う構成である。
【0039】
また、開口絞りSは、負レンズ群G2と第2折り曲げレンズ群G3の間の第2折り曲げレンズ群G3の最も物体側のレンズ面の近傍に配置されている。
【0040】
以下の表1に、本第1実施例にかかるズームレンズの諸元の値を示す。表1において、[全体諸元]中、fは焦点距離、Bfはバックフォーカス、FNoはFナンバー、ωは半画角(単位:度)をそれぞれ表している。[レンズ諸元]中、面番号は物体側からのレンズ面の番号、rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面間隔、νdはd線(波長λ=587.56nm)に対するアッベ数、ndはd線(波長λ=587.56nm)に対する屈折率をそれぞれ表わしている。なお、r=∞は平面を表している。[非球面データ]には、次式で非球面を表現した時の円錐定数kとi次の非球面係数Ciをそれぞれ示している。
X(y)=y/[r×{1+(1−k×y/r1/2}]
+C4×y +C6×y+C8×y+C10×y10
ここで、X(y)は非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸方向に沿った距離、rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)、kは円錐定数、Ciは第i次の非球面係数をそれぞれ示している。[ズーミングデータ]には、広角端状態、中間焦点距離状態、および望遠端状態の各状態における焦点距離、可変間隔の値をそれぞれ示す。
【0041】
なお、以下の全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔dその他の長さ等は、特記の無い場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されること無く他の適当な単位を用いることもできる。さらに、これらの記号の説明は、以降の他の実施例においても同様とし説明を省略する。
【0042】
(表1)
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f= 6.51000 〜 18.75001 〜 30.71660
Bf= 0.69981 〜 0.69992 〜 0.70036
FNo= 3.78177 〜 4.54609 〜 4.83189
ω= 31.56860 〜 11.13382 〜 6.83611

[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
1) 43.6614 0.8000 23.78 1.846660
2) 12.4679 2.3000 1.000000
3) ∞ 10.0000 46.57 1.804000
4) ∞ 0.2000 1.000000
5) 1769.9193 1.9500 45.46 1.801390
6) -27.1916 0.2000 1.000000 (非球面)
7) 17.7471 2.5000 82.56 1.497820
8) -63.4604 (D1) 1.000000

9) -37.6615 0.8000 40.76 1.882997
10) 10.6028 1.2000 1.000000
11) -10.8488 0.8000 54.68 1.729157
12) 10.1732 1.9500 23.78 1.846660
13) -25.6018 (D2) 1.000000

14> ∞ 0.2000 1.000000 (開口絞り)
15) 21.1844 1.9000 61.14 1.589130
16) -8.0729 1.0000 37.16 1.834000
17) -16.6958 1.0000 1.000000
18) ∞ 7.6000 64.14 1.516330
19) ∞ 0.1000 1.000000
20) 7.3474 2.3000 29.52 1.717362
21) 48.8281 0.8000 23.78 1.846660
22) 6.3604 (D3) 1.000000

23) 7.2536 3.4000 64.06 1.516330 (非球面)
24) -68.5808 0.2000 1.000000
25) 12.1338 3.8000 82.56 1.497820
26) -6.0145 0.8000 40.76 1.882997
27) 7.7825 0.7000 1.000000
28) 8.9832 1.7000 45.79 1.548141
29) -85.4342 (D4) 1.000000

30) ∞ 1.6500 70.51 1.544370
31) ∞ 0.5000 1.000000
32) ∞ 0.5000 64.14 1.516330
33) ∞ (Bf) 1.000000

[非球面データ]
6面
k= +5.8981
c4= +1.54680E-05
c6= +3.95060E-08
c8= +9.72100E-10
c10=-1.36330E-12

23面
k= +1.4217
c4= -1.63790E-04
c6= -4.26110E-06
c8= +1.08970E-07
c10=-5.88880E-09

[ズーミングデータ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 6.51000 18.75001 30.71660
D1 1.19956 10.61677 14.27143
D2 14.27194 4.85483 1.19997
D3 10.24881 4.28013 2.89987
D4 2.55189 8.52050 9.90092
【0043】
図3から図5は、本第1実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示している。図3(a)は、広角端状態における諸収差図を、図3(b)は、広角端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。図4(a)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、図4(b)は、中間焦点距離状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。図5(a)は、望遠端状態における諸収差図を、図5(b)は、望遠端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【0044】
各収差図において、FNOはFナンバー、Aは半画角をそれぞれ示す。dはd線(波長λ=587.6nm)、gはg線(波長λ=435.6nm)、CはC線(波長λ=656.3nm)、およびFはF線(波長λ=486.1nm)をそれぞれ示す。非点収差図において、実線はサジタル像面を、破線はメリジオナル像面をそれぞれ示す。また、これらの記号の説明は、以降の他の実施例においても同様とし説明を省略する。
【0045】
各収差図から、本第1実施例にかかるズームレンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0046】
(第2実施例)
図6は、本発明の第2実施例にかかるズームレンズを光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【0047】
図6において、本第2実施例にかかるズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、光路を略90度折り曲げるための第1折り曲げレンズ群G1と、負レンズ群G2と、光路を略90度折り曲げるための第2折り曲げレンズ群G3と、正レンズ群G4とから構成され、
広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1折り曲げレンズ群G1と第2折り曲げレンズ群G3は像面Iに対して固定され、第1折り曲げレンズ群G1と負レンズ群G2との間隔が増大し、第2折り曲げレンズ群G3と正レンズ群G4との間隔が減少するように、負レンズ群G2と正レンズ群G4が光軸に沿って移動する構成である。
【0048】
第1折り曲げレンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP1と、両凸形状の正レンズL12と、両凸形状の正レンズL13から構成されている。
【0049】
負レンズG2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と両凸形状の正レンズL23との接合レンズから構成されている。
【0050】
第2折り曲げレンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31と像面I側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる前群G3Fと、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33と像面I側に凹面を向けた負メニスカスレンズL34との接合レンズからなる後群G3Rから構成され、前群G3Fを光軸に対して略直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面I上の像ぶれを補正する構成である。
【0051】
正レンズ群G4は、両凸形状の正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と両凹形状の負レンズL43との接合レンズと、両凸形状の正レンズL44から構成されている。
【0052】
正レンズ群G4と像面Iとの間に、像面Iに配設されるCCD等の固体撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタLFと、固体撮像素子を保護するカバーガラスCGとを有する。
【0053】
また、無限遠物体から近距離物体への合焦は、負レンズ群G2と正レンズ群G4の少なくとも一方を光軸に沿って移動させることで行う構成である。
【0054】
また、開口絞りSは、負レンズ群G2と第2折り曲げレンズ群G3の間の第2折り曲げレンズ群G3の最も物体側のレンズ面の近傍に配置されている。
【0055】
表2は、本第2実施例にかかるズームレンズの諸元の値を示す。
【0056】
(表2)
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f= 6.51000 〜 18.75001 〜 30.71660
Bf= 0.69993 〜 0.69983 〜 0.69998
FNo= 3.77642 〜 4.53745 〜 4.82241
ω= 31.56968 〜 11.13388 〜 6.83609

[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
1) 44.8237 0.8000 23.78 1.846660
2) 12.4003 2.2500 1.000000
3) ∞ 10.0000 46.57 1.804000
4) ∞ 0.2000 1.000000
5) 175.0800 1.9500 45.46 1.801390
6) -29.2346 0.2000 1.000000 (非球面)
7) 18.7839 2.5000 82.56 1.497820
8) -61.3747 (D1) 1.000000

9) -38.2832 0.8000 40.76 1.882997
10) 10.6133 1.1600 1.000000
11) -10.7546 0.8000 54.68 1.729157
12) 10.2922 1.9500 23.78 1.846660
13) -25.4694 (D2) 1.000000

14> ∞ 0.2000 1.000000 (開口絞り)
15) 22.9053 1.9000 61.25 1.589130
16) -7.9435 1.0000 37.16 1.834000
17) -16.0366 0.8000 1.000000
18) 0.0000 7.6000 64.17 1.516800
19) 0.0000 0.1000 1.000000
20) 7.3474 2.4000 29.52 1.717362
21) 56.6760 0.8000 23.78 1.846660
22) 6.3660 (D3) 1.000000

23) 7.1885 3.4000 64.06 1.516330 (非球面)
24) -61.1546 0.5000 1.000000
25) 12.3135 3.5000 82.56 1.497820
26) -6.0993 0.8000 40.76 1.882997
27) 7.6878 0.8000 1.000000
28) 9.1455 1.6000 46.42 1.582673
29) -155.9048 (D4) 8 1.000000

30) ∞ 1.6500 70.51 1.544370
31) ∞ 0.5000 1.000000
32) ∞ 0.5000 64.14 1.516330
33) ∞ 0.7005 1.000000

[非球面データ]
6面
k= +7.6528
c4= +1.70960E-05
c6= +7.97500E-08
c8= +8.41270E-10
c10=+6.65650E-12

23面
k= +1.3499
c4= -1.60470E-04
c6= -3.71980E-06
c8= +7.28320E-08
c10=-4.40160E-09

[ズーミングデータ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 6.51000 18.75001 30.71660
D1 1.19954 10.61675 14.27141
D2 14.27205 4.85494 1.20008
D3 10.24880 4.28012 2.89986
D4 2.51347 8.48208 9.86250
【0057】
図7から図9は、本第2実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示している。図7(a)は、広角端状態における諸収差図を、図7(b)は、広角端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。図8(a)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、図8(b)は、中間焦点距離状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。図9(a)は、望遠端状態における諸収差図を、図9(b)は、望遠端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【0058】
各収差図から、本第2実施例にかかるズームレンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0059】
(第3実施例)
図10は、本発明の第3実施例にかかるズームレンズを光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【0060】
図10において、本第3実施例にかかるズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、光路を略90度折り曲げるための第1折り曲げレンズ群G1と、負レンズ群G2と、光路を略90度折り曲げるための第2折り曲げレンズ群G3と、正レンズ群G4とから構成され、
広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1折り曲げレンズ群G1と第2折り曲げレンズ群G3は像面Iに対して固定され、第1折り曲げレンズ群G1と負レンズ群G2との間隔が増大し、第2折り曲げレンズ群G3と正レンズ群G4との間隔が減少するように、負レンズ群G2と正レンズ群G4が光軸に沿って移動する構成である。
【0061】
第1折り曲げレンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP1と、両凸形状の正レンズL12と、両凸形状の正レンズL13から構成されている。
【0062】
負レンズG2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と両凸形状の正レンズL23との接合レンズから構成されている。
【0063】
第2折り曲げレンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31と像面I側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる前群G3Fと、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33と像面I側に凹面を向けた負メニスカスレンズL34との接合レンズからなる後群G3Rから構成され、前群G3Fを光軸に対して略直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面I上の像ぶれを補正する構成である。
【0064】
正レンズ群G4は、両凸形状の正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と両凹形状の負レンズL43との接合レンズと、両凸形状の正レンズL44から構成されている。
【0065】
正レンズ群G4と像面Iとの間に、像面Iに配設されるCCD等の固体撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタLFと、固体撮像素子を保護するカバーガラスCGとを有する。
【0066】
また、無限遠物体から近距離物体への合焦は、負レンズ群G2と正レンズ群G4の少なくとも一方を光軸に沿って移動させることで行う構成である。
【0067】
また、開口絞りSは、負レンズ群G2と第2折り曲げレンズ群G3の間の第2折り曲げレンズ群G3の最も物体側のレンズ面の近傍に配置されている。
【0068】
以下の表3に、本第3実施例にかかるズームレンズの諸元の値を示す。
【0069】
(表3)
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f= 6.51000 〜 18.75001 〜 30.71660
Bf= 0.69993 〜 0.69981 〜 0.69993
FNo= 3.76432 〜 4.52439 〜 4.81918
ω= 31.57220 〜 11.13563 〜 6.83681

[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
1) 51.1845 0.9000 23.78 1.846660
2) 12.9262 2.2386 1.000000
3) ∞ 10.0000 46.57 1.804000
4) ∞ 0.2000 1.000000
5) 345.4627 1.9222 45.46 1.801390
6) -28.5546 0.2000 1.000000 (非球面)
7) 17.7161 2.5170 82.56 1.497820
8) -63.6814 (D1) 1.000000

9) -37.8983 0.8000 40.76 1.882997
10) 10.4251 1.1533 1.000000
11) -11.6647 0.8000 54.68 1.729157
12) 9.6151 1.9315 23.78 1.846660
13) -28.4696 (D2) 1.000000

14> ∞ 0.2000 1.000000 (開口絞り)
15) 30.7342 1.8654 61.25 1.589130 (非球面)
16) -7.2577 0.8000 37.16 1.834000
17) -13.5929 0.8000 1.000000
18) 0.0000 7.6000 64.17 1.516800
19) 0.0000 0.2000 1.000000
20) 7.3474 2.4801 31.16 1.688930 (非球面)
21) -500.0000 0.8000 25.42 1.805181
22) 6.3958 (D3) 1.000000

23) 7.9668 3.5000 64.06 1.516330
24) -59.1355 0.5072 1.000000 (非球面)
25) 10.2767 3.4974 82.56 1.497820
26) -6.8291 0.8013 40.76 1.882997
27) 8.0223 0.8000 1.000000
28) 9.8029 1.6267 46.42 1.582673
29) 223.0568 (D4) 1.000000

30) ∞ 1.6500 70.51 1.544370
31) ∞ 0.5000 1.000000
32) ∞ 0.5000 64.14 1.516330
33) ∞ (Bf) 1.000000

[非球面データ]
6面
k= +8.8248
c4= +2.72530E-05
c6= +2.90130E-07
c8= -2.18850E-09
c10=+6.10780E-11

15面
k= +2.6695
c4= -3.48040E-04
c6= +2.44880E-06
c8= -3.62430E-07
c10=+2.24430E-08

20面
k= +0.2443
c4= +2.749100-04
c6= +3.06980E-06
c8= -7.35360E-08
c10=+5.60020E-09

24面
k=+110.9140
c4= +8.02380E-05
c6= +1.67770E-06
c8= -1.57380E-07
c10= +3.91310E-09

[ズーミングデータ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 6.51000 18.75001 30.71660
D1 1.13170 10.54891 14.20357
D2 14.24055 4.82344 1.16858
D3 10.25990 4.29122 2.91096
D4 2.60516 8.57377 9.95419
【0070】
図11から図13は、本第3実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示している。図11(a)は、広角端状態における諸収差図を、図11(b)は、広角端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。図12(a)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、図12(b)は、中間焦点距離状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。図13(a)は、望遠端状態における諸収差図を、図13(b)は、望遠端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【0071】
各収差図から、本第3実施例にかかるズームレンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0072】
(第4実施例)
図14は、本発明の第4実施例にかかる防振レンズ(固定焦点距離レンズ)を光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【0073】
図14において、本第1実施例にかかる防振レンズは、光軸に沿って物体側から順に、光路を略90度折り曲げるための第1折り曲げレンズ群G1と、負レンズ群G2と、光路を略90度折り曲げるための第2折り曲げレンズ群G3と、正レンズ群G4とから構成されている。
【0074】
第1折り曲げレンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP1と、両凸形状の正レンズL12と、両凸形状の正レンズL13から構成されている。
【0075】
負レンズG2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と両凸形状の正レンズL23との接合レンズから構成されている。
【0076】
第2折り曲げレンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31と像面I側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる前群G3Fと、光路を略90度折り曲げるための直角プリズムP2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33と像面I側に凹面を向けた負メニスカスレンズL34との接合レンズからなる後群G3Rから構成され、前群G3Fを光軸に対して略直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面I上の像ぶれを補正する構成である。
【0077】
正レンズ群G4は、両凸形状の正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と両凹形状の負レンズL43との接合レンズと、両凸形状の正レンズL44から構成されている。
【0078】
正レンズ群G4と像面Iとの間に、像面Iに配設されるCCD等の固体撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタLFと、固体撮像素子を保護するカバーガラスCGとを有する。
【0079】
また、無限遠物体から近距離物体への合焦は、負レンズ群G2と正レンズ群G4の少なくとも一方を光軸に沿って移動させることで行う構成である。
【0080】
また、開口絞りSは、負レンズ群G2と第2折り曲げレンズ群G3の間の第2折り曲げレンズ群G3の最も物体側のレンズ面の近傍に配置されている。
【0081】
以下の表4に、本第4実施例にかかる防振レンズの諸元の値を示す。
【0082】
(表4)
[全体諸元]
f= 6.51000
Bf= 0.69981
FNo= 3.78177
ω= 31.56860

[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
1) 43.6614 0.8000 23.78 1.846660
2) 12.4679 2.3000 1.000000
3) ∞ 10.0000 46.57 1.804000
4) ∞ 0.2000 1.000000
5) 1769.9193 1.9500 45.46 1.801390
6) -27.1916 0.2000 1.000000 (非球面)
7) 17.7471 2.5000 82.56 1.497820
8) -63.4604 1.19956 1.000000

9) -37.6615 0.8000 40.76 1.882997
10) 10.6028 1.2000 1.000000
11) -10.8488 0.8000 54.68 1.729157
12) 10.1732 1.9500 23.78 1.846660
13) -25.6018 14.27194 1.000000

14> ∞ 0.2000 1.000000 (開口絞り)
15) 21.1844 1.9000 61.14 1.589130
16) -8.0729 1.0000 37.16 1.834000
17) -16.6958 1.0000 1.000000
18) ∞ 7.6000 64.14 1.516330
19) ∞ 0.1000 1.000000
20) 7.3474 2.3000 29.52 1.717362
21) 48.8281 0.8000 23.78 1.846660
22) 6.3604 10.24881 1.000000

23) 7.2536 3.4000 64.06 1.516330 (非球面)
24) -68.5808 0.2000 1.000000
25) 12.1338 3.8000 82.56 1.497820
26) -6.0145 0.8000 40.76 1.882997
27) 7.7825 0.7000 1.000000
28) 8.9832 1.7000 45.79 1.548141
29) -85.4342 2.55189 1.000000

30) ∞ 1.6500 70.51 1.544370
31) ∞ 0.5000 1.000000
32) ∞ 0.5000 64.14 1.516330
33) ∞ (Bf) 1.000000

[非球面データ]
6面
k= +5.8981
c4= +1.54680E-05
c6= +3.95060E-08
c8= +9.72100E-10
c10=-1.36330E-12

23面
k= +1.4217
c4= -1.63790E-04
c6= -4.26110E-06
c8= +1.08970E-07
c10=-5.88880E-09
【0083】
図15は、本第4施例にかかる防振レンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示している。図15(a)は、広角端状態における諸収差図を、図15(b)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、図15(c)は、望遠端状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【0084】
各収差図から、本第4実施例にかかる防振レンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0085】
なお、本第4実施例では、4群構成の場合について説明したが、第1折り曲げレンズ群G1と負レンズ群G2とを一つのレンズ群とし、第2折り曲げレンズ群G3と正レンズ群G4とを一つのレンズ群とする2群構成としても良い。また、第1折り曲げレンズ群G1と負レンズ群G2、第2折り曲げレンズ群G3と正レンズ群G4のどちらか一方を一つのレンズ群とした3群構成としても良い。また、第1折り曲げレンズ群G1から正レンズ群G4までを一つのレンズ群としても良い。
【0086】
以上説明したように、本発明によれば、防振レンズを配置する場所が限られた際に使用することを考慮した、固体撮像素子等を用いたビデオカメラ、電子スチルカメラ等のに好適な防振レンズであって、超小型、高画質な防振レンズを提供することが可能になる。また、ズーム比が4.5倍程度以上の超小型、高画質な防振ズームレンズを提供することが可能になる。また、手ぶれ発生時に、光路が2回、屈曲している光学系の一部を、カメラのブレを検出する検出系により出力された値にしたがって、光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、像面上の像ぶれを補正する機能を有する、防振レンズを提供することが可能となる。
【0087】
なお、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
【0088】
上記第1から第3実施例では、4群構成を示したが、3群或いは5群等の他の群構成にも適用可能である。
【0089】
また、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としても良い。また、前記合焦レンズ群はオートフォーカスにも適用出来、オートフォーカス用の(超音波モーター等の)モーター駆動にも適している。特にレンズ群G2とレンズ群G4の少なくとも一方を合焦レンズ群とするのが好ましい。
【0090】
また、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向に振動させて、手ぶれによって生じる像ぶれを補正する防振レンズ群としても良い。特にレンズ群G3を防振レンズ群とするのが好ましい。
【0091】
また、レンズ面を非球面としても構わない。また、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。
【0092】
また、各レンズ面には、広い波長城で高い透過率を有する反射防止膜が施され、フレアやゴーストを軽減し高いコントラストの高い光学性能を達成できる。
【0093】
また、任意のレンズ群において、任意の面を回折面としてもよい。また、任意のレンズ群において、任意のレンズ面を屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
【0094】
なお、上述の実施の形態は例に過ぎず、上述の構成や形状に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の実施の形態にかかる防振レンズを搭載した光学装置の一例を示す図。
【図2】本発明の第1実施例にかかるズームレンズを光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【図3】本第1実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、広角端状態における諸収差図を、(b)は、広角端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図4】本第1実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、(b)は、中間焦点距離状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図5】本第1実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、望遠端状態における諸収差図を、(b)は、望遠端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図6】本発明の第2実施例にかかるズームレンズを光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【図7】本第2実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、広角端状態における諸収差図を、(b)は、広角端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図8】本第2実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、(b)は、中間焦点距離状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図9】本第2実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、望遠端状態における諸収差図を、(b)は、望遠端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図10】本発明の第3実施例にかかるズームレンズを光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【図11】本第3実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、広角端状態における諸収差図を、(b)は、広角端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図12】本第3実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、(b)は、中間焦点距離状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図13】本第3実施例にかかるズームレンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、望遠端状態における諸収差図を、(b)は、望遠端状態でレンズシフト状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【図14】本発明の第4実施例にかかる防振レンズ(固定焦点距離レンズ)を光軸に沿って展開したレンズ構成図を示す。
【図15】本第4施例にかかる防振レンズの無限遠合焦状態における諸収差図を示しており、(a)は、広角端状態における諸収差図を、(b)は、中間焦点距離状態における諸収差図を、(c)は、望遠端状態における諸収差図をそれぞれ示す。
【符号の説明】
【0096】
G1 第1折り曲げレンズ群
G2 負レンズ群
G3 第2折り曲げレンズ群
G4 正レンズ群
P1 第1光路折り曲げ部材(直角プリズム)
P2 第2光路折り曲げ部材(直角プリズム)
S 開口絞り
FL ローパスフィルタ
CG カバーガラス
I 像面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸に沿って物体側より順に、光路を略90度折り曲げるための第1光路折り曲げ部材を有する第1折り曲げレンズ群と、光路を略90度折り曲げるための第2光路折り曲げ部材を有する第2折り曲げレンズ群とを有し、
前記第2折り曲げレンズ群の一部を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正することを特徴とする防振レンズ。
【請求項2】
前記第2折り曲げレンズ群は、光軸に沿って物体側より順に、前群と、前記第2光路折り曲げ部材と、後群とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振レンズ。
【請求項3】
前記前群を光軸に対して前記直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正することを特徴とする請求項1または2に記載の防振レンズ。
【請求項4】
前記前群は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとの接合レンズのみからなることを特徴とする請求項2または3に記載の防振レンズ。
【請求項5】
前記後群は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとの接合レンズのみからなることを特徴とする請求項2に記載の防振レンズ。
【請求項6】
前記第1折り曲げレンズ群は、光軸に沿って物体側より順に、負の屈折力を持つレンズと、前記第1光路折り曲げ部材と、正の屈折力を持つレンズと、正の屈折力を持つレンズから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振レンズ。
【請求項7】
前記第1折り曲げレンズ群、および前記第2折り曲げレンズ群は、正の屈折力を有することを特徴とする請求項1または2または6に記載の防振レンズ。
【請求項8】
開口絞りは、前記第2折り曲げレンズ群の最も物体側のレンズ面の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1または2または7に記載の防振レンズ。
【請求項9】
光軸に沿って物体側から順に、前記第1折り曲げレンズ群と、負レンズ群と、前記第2折り曲げレンズ群と、正レンズ群から構成され、
広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記負レンズ群と前記正レンズ群を光軸に沿って移動させることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の防振レンズ。
【請求項10】
前記第1光路折り曲げ部材、および前記第2光路折り曲げ部材は、直角プリズムであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の防振レンズ。
【請求項11】
請求項1から10にいずれか1項に記載の防振レンズを搭載することを特徴とする光学装置。
【請求項12】
光軸に沿って物体側より順に、光路を略90度折り曲げるための第1光路折り曲げ部材を有する第1折り曲げレンズ群と、光路を略90度折り曲げるための第2光路折り曲げ部材を有する第2折り曲げレンズ群とを有し、
前記第2折り曲げレンズ群の一部を光軸に対してほぼ直交方向にシフトさせることにより、手ぶれ発生時の像面上の像ぶれを補正することを特徴とする手ぶれ補正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−292795(P2007−292795A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−117100(P2006−117100)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】