説明

集積回路装置及びマイクロコンピュータ

【課題】撮像手段により撮影された画像に生じた変化を低コスト、低消費電力かつ少ないストレージ容量で検出すること
【解決手段】集積回路装置10は、撮像手段110で撮影された画像データ12を時系列に受け取り、画像の変化を検出して変化検出信号を生成する画像変化検出回路20を含む。記画像変化検出回路20は、画像を1又複数のエリアに分割し、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについて前記1又複数のエリア単位で各エリアに属する画素の画素値を積算して積算レジスタ50,60に保持する積算回路30と、積算レジスタ50,60に保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、変化有りと判断した場合には変化検出信号14を生成する変化検出信号生成回路40と含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路装置及びマイクロコンピュータに関する。
【背景技術】
【0002】
防犯システムに用いる監視カメラシステムにおいては、監視カメラで監視すべき場所の画像を取り込み、画像処理によりフレーム間の変化を検出して、あるレベルで変化があった場合に画像の保存を行っていた。
【特許文献1】特開2000−196934号公報
【特許文献2】特開2001−69526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
常時設置されたカメラ等で連続画像で変化のあったときだけ画像を取得したい場合、変化のあったことをCPUや接続されたPC、又は接続されたアナログ温度センサ等を使って検出する必要があった。
【0004】
CPUやPCで検出する場合、一旦フレームバッファにいれた後処理をするので、CPUやメモリの負荷は大きくなり、消費電力も大きくなる。
【0005】
またアナログ人体センサー等を使う場合は部品が高価となりコストが上昇する。
【0006】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、撮像手段により撮影された画像に生じた変化を低コスト、低消費電力かつ少ないストレージ容量で検出することが出来る集積回路装置及びマイクロコンピュータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、
撮像手段で撮影された画素単位の画像データを時系列に受け取り、画像の変化を検出して変化検出信号を生成する画像変化検出回路を含む集積回路装置であって、
前記画像変化検出回路は、
画像を1又複数のエリアに分割し、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについて前記1又複数のエリア単位で各エリアに属する画素の画素値を積算して積算レジスタに保持する積算回路と、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、変化有りと判断した場合には変化検出信号を生成する変化検出信号生成回路と、
を含む事を特徴とする。
【0008】
ここにおいて画素値とは例えばYUVフォーマットで受け取る場合でもよいし、RGBフォーマットで受け取る場合でもよいし、YCbCrフォーマットで受け取る場合でもよい、その他の形式(輝度や色差)の受け取る場合でもよい。なお積算対象は上記各画素値のいずれか1つの成分の値(例えば輝度成分や色差成分)でもよい。またいずれか1つの成分の値の上位の所定ビットでもよい。
【0009】
ここで比較対照となる第1の画像と第2の画像は例えばCCDカメラ等の撮像手段で撮影された動画像等を時系列に受け取ったものである。受け取ったすべての画像について画素値を積算して変化の有無を検出するようにしてもよいし、所定の積算周期で(例えばmフレーム毎に)画素値を積算して変化の有無を検出するようにしてもよい。
【0010】
変化検出信号は例えばCPUやその他のモジュールへの変化検出の割り込み信号として使用することで、変化の有無をCPUやその他のモジュールに通知するようにしてもよい。
【0011】
本発明では画像変化検出回路が撮像手段からの画像データをリアルタイムに受け取り変化を検出できるので、一旦フレームバッファに格納した後CPUやPCがフレームバッファから読み出して変化検出処理を行う場合にくらべてメモリ容量やメモリ負荷も少なくて済み消費電力も削減することができる。
【0012】
本発明によれば、撮像手段により撮影された画像に生じた変化を低コスト、低消費電力かつ少ないストレージ容量で検出することが出来る。
【0013】
(2)本発明の集積回路装置は、
前記積算回路は、
画像を複数のエリアに分割し、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについて前記複数のエリア単位で各エリアに属する画素の画素値を積算して積算レジスタに保持し、
前記変化検出信号生成回路は、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応する各エリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、変化有りと判断した場合には変化検出信号を生成する事を特徴とする。
【0014】
本発明では各エリア毎に変化(例えばコントラストの変化)を検出することができる。従ってどのエリアで検出されたかを時系列に読み出すことで、どの方向に変化が移動したか判別できるので、簡易的な動きの検出もできる。
【0015】
また本発明によればエリア単位で変化を検出できるので、部分的な動きの検出にも対応することが可能である。
【0016】
またエリアの分割数を変更する(1エリアの面積を変更する)ことで変化検出の感度を変更することができる。たとえばエリアの分割数を上げる(1エリアを小さくする)ことで変化検出の感度を上げることができる。
【0017】
(3)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
変化エリア特定レジスタを含み、
前記変化検出信号生成回路は、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応する各エリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、各エリア毎の変化の有無を変化エリア特定レジスタに保持する事を特徴とする。
【0018】
変化エリア特定レジスタは、各エリア毎に変化の有無の検出結果を格納するためのレジスタであり、例えば各ビットの位置とエリアを対応付けて、ビットのON、OFF(1,0の値)により変化の有無を特定できるような構成にしてもよい。
【0019】
このようにするとCPUやその他のモジュールが変化エリア特定レジスタを参照することにより、どのエリアに変化が生じたかを検出することができる。
【0020】
(4)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
画像を複数の矩形エリアに分割して、矩形エリア単位で変化を検出することを特徴とする。
【0021】
矩形のエリアに分割することで画素の属するエリアの特定処理や変化の位置検出が容易になる。
【0022】
なおエリアの分割数を増やすほど感度や位置検出の精度があがるので、目的に応じてエリア分割の設定をすることが好ましい。
【0023】
(5)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
積算周期に関する条件を設定するための積算周期設定レジスタを含み、
前記積算回路は、
積算周期設定レジスタの値に基づき積算周期を特定し、受け取った画像データが特定された積算周期に合致するか否か判断し、積算周期に合致する画像データについて、画素値を積算して積算レジスタに保持する事を特徴とする。
【0024】
本発明によれば積算周期設定レジスタの値を変更することで、変化検出のための画像をピックアップする周期を変更することができる。積算周期を短くすると速い変化の検出が可能となり、積算周期を長くすると遅い変化の検出が可能になり、目的に応じてエリア分割の設定をすることが好ましい。
【0025】
なお実際に積算周期設定レジスタに格納する値は、積算周期そのものでもよいし、積算周期を特定可能な値(例えば所定の積算周期に一義的に対応付けが可能な値)でもよい。
【0026】
本発明によれば積算周期設定レジスタの値を変更することで速い/遅いいずれの変化の検出にも対応可能である。
【0027】
(6)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
変化を検出する際の基準となる基準変化率に関する条件を設定するための基準変化率設定レジスタを含み、
前記変化検出信号生成回路は、
前記基準変化率設定レジスタの値に基づき基準変化率を特定し、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して前記基準変化率に基づき変化の有無を検出する事を特徴とする。
【0028】
本発明によれば基準変化率設定レジスタの値を変更することで、変化対象となる変化の度合いを変更することができる。基準変化率は前回積算値に対する変化量の割合等、例えば(今回積算値−前回積算値)/前回積算値等で表すことができる。基準変化率の値を小さく設定すると、大きい場合に比べ変化検出の感度が上昇するので目的に応じてエリア分割の設定をすることが好ましい。
【0029】
なお実際に基準変化率設定レジスタに格納する値は、基準変化率そのものでもよいし、基準変化率を特定可能な値(例えば所定の基準変化率に一義的に対応付けが可能な値)でもよい。
【0030】
(7)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
変化検出の対象となるエリアを特定するための条件であるエリア特定情報を設定するためのエリア特定情報設定レジスタを含み、
前記変化検出信号生成回路は、
前記エリア特定情報設定レジスタの値に基づき当該エリアが検出対象エリアであるか否か判断し、検出対象エリアでない場合には、変化検出信号の生成を省略することを特徴とする。
【0031】
本発明によれば、検出対象エリアに変化が行った場合のみCPU等に変化を通知することが可能になる。撮影する状況によっては常に画像が変化していて変化を検出すること自体が無意味なエリア等もある。本発明によればかかるエリアの変化検出をマスクすることができるので、必要なエリアのみから効率良く変化を検出することができる。
【0032】
(8)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
画素値のうち積算対象となる成分を特定するため条件である積算成分特定情報を設定するための積算成分特定情報設定レジスタを含み、
前記積算回路は、
積算成分特定情報設定レジスタの値に基づき画素成分を選択し、画像データのうち選択した画素成分を積算することを特徴とする。
【0033】
一般に画素値は複数の成分により構成されている場合がおおい。例えばYUV形式の画素値の場合には画素値はY成分、U成分、V成分から構成されている。
【0034】
本発明によれば、これらの各成分のいずれを使用するかを積算成分特定情報設定レジスタによって設定/変更することが可能である。
【0035】
従って画像撮影の状況や環境や対象被写体に応じて、変化検出に最も適した成分を設定することがこのましい。
【0036】
なお実際に積算成分特定情報設定レジスタに格納する値は、積算成分特定情報そのものでもよいし、積算成分特定情報を特定可能な値(例えば所定の積算成分特定情報に一義的に対応付けが可能な値)でもよい。
【0037】
(9)本発明の集積回路装置は、
前記積算回路は、
水平同期信号及び垂直同期信号を受け取り、受け取った水平同期信号及び垂直同期信号と水平分割数及び垂直分割数に基づき各画素がどのエリアに属するか特定し、特定したエリアに対応した積算レジスタに積算することを特徴とする。
【0038】
(10)本発明の集積回路装置は、
前記積算回路は、
各画素値の画像データの上位数ビットの値を積算することを特徴とする。
【0039】
このようにすることにより積算回路や積算レジスタのハード上規模を小さくすることができる。
【0040】
(11)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
画像を水平方向にm分割、垂直方向にn分割してn×m個のエリアに分割し、
n×m個のエリアに対応したm×n個の今回積算レジスタ及びm×n個の前回積算レジスタを含み、
前記積算回路が、第1の画像の画像データの後に受け取った第2の画像の画像データの積算値を今回レジスタに格納した後に、
比較回路は、今回積算レジスタの積算値と、第1の画像の画像データの積算値が保持されている前回積算レジスタの対応する積算値とを比較して変化の有無を検出し、比較後に今回積算レジスタの積算値を前回積算レジスタに移すことを特徴とする。
【0041】
(12)本発明の集積回路装置は、
前記画像変化検出回路は、
画像を水平方向にm分割、垂直方向にn分割してn×mの個のエリアに分割し、
水平方向のm個のエリアに対応したm個の今回積算レジスタ及びn×m個のエリアに対応したm×n個の前回積算レジスタを含み、
前記積算回路が、第1の画像の画像データの後に受け取った第2の画像の水平方向にn個分のエリアの積算値を今回レジスタに格納した後に、
比較回路は、今回積算レジスタの積算値と、第1の画像の画像データの積算値が保持されている前回積算レジスタの対応する積算値とを比較して変化の有無を検出し、比較後に今回積算レジスタの積算値を前回積算レジスタに移すことを特徴とする。
【0042】
このようにすることで、第2のレジスタの個数を水平方向の分割数まで削減することができるため、ハードウエア規模を削減することが可能となる。
【0043】
(13)本発明は、上記のいずれかの集積回路装置を含むことを特徴とするマイクロコンピュータである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0045】
図1に、本実施形態の集積回路装置のブロック図を示す。
【0046】
本実施形態の集積回路装置10は、カメラ110等の撮像手段で撮影された画素単位の画像データ12を時系列に受け取り、画像の変化を検出して変化検出信号14を生成する画像変化検出回路20を含む集積回路装置である。
【0047】
画像変化検出回路20は、画像を1又複数のエリアに分割し、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについて前記1又複数のエリア単位で各エリアに属する画素の(又は輝度に関する)画素値を積算して積算レジスタ50、60に保持する積算回路30を含む。
【0048】
また画像変化検出回路20は、積算レジスタ50、60に保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、変化有りと判断した場合には変化検出信号を生成する変化検出信号生成回路40を含む。
【0049】
また画像変化検出回路20は、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについてエリア単位の積算値を保持する積算レジスタ50、60を含む。例えば第1の画像データのエリア単位の画素値の積算値を積算レジスタ50に保持し、その後に積算レジスタ50に保持された積算値を第2の積算レジスタ60に移動するようにしても良い。そして第1の画像よりあとに受け取った第2の画像の画像データについてエリア単位の積算値を再び積算レジスタ50に保持し、積算レジスタ50、60に保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して変化の有無を検出するようにしても良い。
【0050】
また積算回路30は、画像を複数のエリアに分割し、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについて前記複数のエリア単位で各エリアに属する画素の(又は輝度に関する)画素値を積算して積算レジスタ50、60に保持し、変化検出信号生成回路40は、積算レジスタ50、60に保持された第1の画像及び第2の画像の対応する各エリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、変化有りと判断した場合には変化検出信号14を生成するようにしてもよい。
【0051】
また画像変化検出回路20は、変化エリア特定レジスタ70を含むように構成してもよい。そして変化検出信号生成回路40は、積算レジスタ50、60に保持された第1の画像及び第2の画像の対応する各エリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、各エリア毎の変化の有無を変化エリア特定レジスタ70に保持するようにしてもよい。
【0052】
また画像変化検出回路20は、積算周期を設定するための積算周期設定レジスタ82を含むようにしてもよい。そして積算回路30は、積算周期設定レジスタ82の値に基づき積算周期を特定し、受け取った画像データ12が特定された積算周期に合致するか否か判断する画像選択部34を含み、積算周期に合致する画像データ12について、変化前記1又複数のエリア単位で各エリアに属する画素の(又は輝度に関する)画素値を積算して積算レジスタ50、60に保持するように構成してもよい。
【0053】
画像変化検出回路20は、変化を検出する際の基準となる基準変化率を設定するための基準変化率設定レジスタ84を含むようにしてもよい。そして変化検出信号生成回路40は、基準変化率設定レジスタ84の値に基づき基準変化率を特定し、積算レジスタ50、60に保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して前記基準変化率に基づき変化の有無を検出するようにしてもよい。
【0054】
また画像変化検出回路20は、変化検出の対象となるエリアを特定するためのエリア特定情報を設定するためのエリア特定情報設定レジスタ86を含むようにしてもよい。そして変化検出信号生成回路40は、エリア特定情報設定レジスタ86の値に基づき当該エリアが検出対象エリアであるか否か判断し、検出対象エリアでない場合には、変化検出信号の生成を省略する変化マスク処理部42を含むようにしてもよい。
【0055】
また画像変化検出回路20は、画素値のうち積算対象となる成分を特定するための積算成分特定情報を設定するための積算成分特定情報設定レジスタ88を含むようにしてもよい。そして積算回路30は、積算成分特定情報設定レジスタ88の値に基づき画素成分を選択し、画像データのうち選択した画素成分を積算するようにしてもよい。
【0056】
積算回路30は、水平同期信号90及び垂直同期信号92を受け取り、受け取った水平同期信号90及び垂直同期信号92と水平分割数及び垂直分割数に基づき各画素がどのエリアに属するか判断して積算するエリア検出部32を含むようにしてもよい。
【0057】
また画像を水平方向にm分割、垂直方向にn分割してn×mの分割エリアを設けるようにしてもよい。そして画像変化検出回路20は、m×n個の積算値を保持するための今回積算レジスタ50及びm×n個の積算値を保持するための前回積算レジスタ60を含み、前記積算回路30が、第2の画像の画像データの積算値を今回レジスタ50に格納した後に、変化信号生成回路40が、今回積算レジスタの積算値と、第1の画像の画像データの積算値が保持されている前回積算レジスタの対応する積算値とを比較して変化の有無を検出し、比較後に今回積算レジスタの積算値を前回積算レジスタに移すようにしてもよい。
【0058】
また画像を水平方向にm分割、垂直方向にn分割してn×mの分割エリアを設けるようにしてもよい。そして画像変化検出回路40は、
m個の積算値を保持するための今回積算レジスタ及びm×n個の積算値を保持するための前回積算レジスタを含み、積算回路30が、第2の画像の水平方向にn個分のエリアの積算値を今回積算レジスタ50に格納した後に、変化信号生成回路40が、今回積算レジスタ50の積算値と、第1の画像の画像データの積算値が保持されている前回積算レジスタ60の対応する積算値とを比較して変化の有無を検出し、比較後に今回積算レジスタの積算値を前回積算レジスタに移すようにしてもよい。
【0059】
図2は本実施の形態におけるエリア単位の画素値の積算について説明するための図である。
【0060】
210、212は時系列に入力される第1の画像及び第2の画像である。本実施の形態では、第1の画像210と第2の画像212を同一の分割パターンでパターンで複数のエリアに分割する。例えば同図では各画像を、水平方向に3等分、垂直方向に3等分して3×3=9個のエリアに分割している。
【0061】
第1の画像のエリアの所与220が例えばm1×m2=nの画素P1、P2・・・Pnで構成されており、各画素P1、P2・・・Pnの画素値の値がa1,a2・・・anであるとする。ここにおいてa1,a2・・・anは、例えばYUV成分やRGB成分のいずれか成分の値でもよい。
【0062】
この場合に、第1の画像のエリアA1の画素値の積算値をAs1とすると、As1は例えば以下の式で表すことが出来る。
【0063】
As1=a1+a2+・・・+an
なおa1、a2、・・・anの上位数ビットの値であるa1’、a2’、・・・an’を積算して積算値Ad1’を求めるようにしてもよい。
【0064】
同様にして第2の画像の所与のエリア222が例えばm1×m2=nの画素P1、P2・・・Pnで構成されており、各画素P1、P2・・・Pnの画素値の値がb1,b2・・・bnであるとする。ここにおいてb1,b2・・・bnは、YUV成分やRGB成分のいずれかの成分の値でもよい(ただしa1,a2・・・anと同じ成分の値である)。
【0065】
この場合に、第2の画像のエリアB1の画素値の積算値をBs1とすると、Bs1は例えば以下の式で表すことが出来る。
【0066】
Bs1=b1+b2+・・・+bn
なおb1、b2、・・・bnの上位数ビットの値であるb1’、b2’、・・・bn’を積算して積算値Bs1’を求めるようにしてもよい。
【0067】
本実施の形態では各エリア毎に積算値(例えばAs1とBs1)を比較して変化の有無を検出する。ここで基準変化率設定レジスタに変化を検出する際の基準となる基準変化率に関する条件を設定し、当該基準変化率に基づき積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して変化の有無を検出するようにしてもよい。基準変化率は全体に対する変化の割合等で設定することが可能で、例えば基準変化率がh%と設定されている場合には(Bs1−As1)/As1の値(変化率)がh%以上である場合に変化有りと判断する(変化を検出する)。ここでh1<h2の基準変化率が与えられた場合にはh1を採用したほうがh2を採用した場合に場合に比べ変化検出の感度があがることになる。従って監視カメラ等の用途や撮影場所の状況等によって基準変化率を設定することがこのましい。
【0068】
例えば複数の基準変化率を用意しておいて(1の基準変化率を3%〜6%、第2の変化率を3%、第3の変化率を25%)切り替えて設定するようにしてもよい。
【0069】
また第1の画像の各エリアA1からA9の積算値As1〜As9を保持するための積算レジスタを9個設け、第2の画像の各エリアB1からB9の積算値Bs1〜Bs9を保持するための積算レジスタを9個設けるようにしてもよい。
【0070】
なお積算する値は各画素値の例えば上位数ビットでもよい。例えば画素値の上位5ビットを積算し、積算レジスタは24ビットの構成としてもよい。積算する値を各画素値の上位数ビットとすることでハードウエア規模を削減することができる。
【0071】
図3は本実施の形態の画像の変化を検出する処理の一例について説明するためのフローチャート図である。
【0072】
まず積算条件(積算周期、変化率、YUV選択、エリア選択等)を特定するための値を積算条件設定レジスタに設定する(ステップS10)。
【0073】
次に第1の画像及び第2の画像の入力画像データの各画素のYUV各成分を積算レジスタ(今回積算レジスタ、前回積算レジスタ)に仮積算する(ステップS20)。
【0074】
次にYUV選択を切り替えて今回積算レジスタと対応する前回積算レジスタを比較し、よりダイナミックレンジの取れる成分を選択する(ステップS30)。
【0075】
次に入力データの受け取りを開始する(ステップS40)。
【0076】
次に入力画像データが積算周期の画像データであるか否か判断し、積算周期の画像データであれば各画素の選択された成分(その上位数ビットでもよい)についてエリア毎に積算して積算レジスタ(今回積算レジスタ)に保持する(ステップS50)。
【0077】
そして1画像分の画像データについて積算処理を終了したかいなか判断し(ステップS60)、終了していない場合にはステップS50にもどり、終了している場合には以下の処理を行う。
【0078】
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応する各エリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、各エリア毎の変化の有無を変化エリア特定レジスタに保持する(ステップS70)。
【0079】
そしていずれかのエリアに変化ありの場合には(ステップS80)、エリアセンサ割り込みを発生させ、変化検出信号を生成出力して、CPUその他のモジュールを起動する(ステップS90)。
【0080】
そしてCPUその他のモジュールがエリア検出レジスタを読み出したのちエリア検出レジスタをクリアする(ステップS100)。
【0081】
処理終了でなければステップS50にもどる(ステップS110)。
【0082】
図4(A)〜(C)は、本実施の形態の画像のエリア分割パターンについて説明するための図である。
【0083】
図4(A)は画像を水平方向に2分割、垂直方向に2分割して4個のエリア(長方形(大)エリア)に分割する第1の分割パターンであり、図4(B)は画像を水平方向に3分割垂直方向に3分割して9個のエリア(長方形(中)エリア)に分割する第2の分割パターンであり、図4(C)は画像を水平方向に6分割垂直方向に6分割して36個のエリア(長方形(小)エリア)に分割する第3の分割パターンである。
【0084】
分割パターンを外部入力によって設定、変更出来るようにしても良い。
【0085】
各エリアの積算値の変化を検出して画像が変化したかいなか調べる場合には、よりこまかなエリアに分割した方が精度良く変化を検出することが出来るといえる。すなわち第1の分割パターン<第2の分割パターン<第3の分割パターンの順で精度良く変化を検出することが出来る。
【0086】
このようにエリアの分割数を変更する(1エリアの面積を変更する)ことで変化検出の感度を変更することができる。たとえばエリアの分割数を上げる(1エリアを小さくする)ことで変化検出の感度を上げることができる。
【0087】
ただしよりこまかなエリアに分割すると、回路規模が増大するため監視カメラ等の目的や設定状況等に応じてエリアの分割数を設定することが望ましい。
【0088】
図5(A)(B)は本実施の形態の積算周期について説明するための図である。
【0089】
図5(A)は積算周期が1/20秒の場合に積算対象となる画像を示している。310−1、310−2、・・・は例えば監視カメラ等の撮像手段から送られてくる時系列の画像g1,画像g11、・・である。画像g1は1フレーム目の画像、画像g11は11フレーム目の画像、・・・、画像gnはnフレーム目の画像であるとする。例えば1/60秒毎に画像が撮影される場合、積算周期が1/20秒の場合、20フレーム毎に画像の積算が行われる。図5(A)では画像g1(310−1)、画像g21(310−3)、・・の画像について積算比較対照となり、その間に受け取った他の画像については積算、比較対象としない。
【0090】
図5(B)は積算周期が1/60秒の場合に積算対象となる画像を示している。310−1、310−2、・・・は例えば監視カメラ等の撮像手段から送られてくる時系列の画像g1,画像g11、・・である。画像g1は1フレーム目の画像、画像g11は11フレーム目の画像、・・・、画像gnはnフレーム目の画像であるとする。例えば1/60秒毎に画像が撮影される場合、積算周期が1/60秒の場合、60フレーム毎に画像の積算が行われる。図5(B)では画像g1(310−1)、画像g61(310−3)、・・の画像について積算比較対照となり、その間に受け取った他の画像については積算、比較対象としない。
【0091】
本実施の形態によれば積算周期設定レジスタの値を変更することで、変化検出のための画像をピックアップする周期を変更することができる。積算周期を短くすることで速い変化の検出が可能となり、積算周期を長くすると遅い動きの検出が可能になるので、目的に応じてエリア分割の設定をすることが好ましい。
【0092】
図6(A)(B)は変化検出の対象となるエリアについて説明するための図である。
【0093】
図6(A)の320は、画像がA1からA9の9個のエリアに分割されてA1、A3、A7、A9が変化検出対象となっていることを示している。320はこのときのエリア特定情報設定レジスタの内容に示している。例えば画像を9分割した場合には少なくとも9ビットを有するエリア特定情報設定レジスタを設け、エリア特定情報設定レジスタの各ビットと各エリアを対応付けし(ここではエリア特定情報設定レジスタのビット0〜8が各エリアA1〜A9に対応している)、各ビットのON、OFFで対応するエリアが検出対象であるか否かを設定する。
【0094】
図6(A)では、A1、A3、A7、A9が変化検出対象となっているので、エリア特定情報設定レジスタの対応するビット0,2,6,8が1となり、それ以外が0となっている。
【0095】
このようにすると変化対象となっているA1、A3、A7、A9に変化が生じた場合のみ割り込み等を発生してCPU等に通知することができる。
【0096】
例えばA2、A4、A5、A6、A8のエリアは常に変化が生じている場合等は変化を検出しても意味がない場合等にこれらのエリアに生じた変化をマスクすることが可能となる。
【0097】
図6(B)の322は、画像がA1からA9の9個のエリアに分割されてA5が変化検出対象となっていることを示している。322はこのときのエリア特定情報設定レジスタの内容に示している。
【0098】
図6(B)では、A5が変化検出対象となっているので、エリア特定情報設定レジスタの対応するビット4が1となり、それ以外が0となっている。
【0099】
このようにすると変化対象となっているA5に変化が生じた場合のみ割り込み等を発生してCPU等に通知することができる。
【0100】
例えばA5のエリアにドアや窓等がありドアや窓付近に生じた変化のみを検出すれば事足りるような場合にはA1以外のエリアに生じた変化をマスクすることが可能となる。
【0101】
このように本実施の形態によれば、検出対象エリアに変化が行った場合のみCPU等に変化を通知することが可能になる。撮影する状況によっては常に画像が変化していて変化を検出すること自体が無意味なエリア等もある。本発明によればかかるエリアの変化検出をマスクすることができるので、必要なエリアのみから効率良く変化を検出することができる。
【0102】
図7(A)(B)は本実施の形態における位置検出について説明するための図である。
【0103】
図7(A)は、画像がA1からA9の9個のエリアに分割されて変化が検出されたエリアがA4→A5→A6と変化している様子を示している。このような場合画像の中央付近を左から右方向に何かが移動したと考えられる。
【0104】
また図7(B)は、画像がA1からA9の9個のエリアに分割されて変化が検出されたエリアがA2→A5→A8と変化している様子を示している。このような場合画像の中央付近を上から下方向に何かが移動したと考えられる。
【0105】
このように本実施の形態によればどのエリアで検出されたかを時系列に読み出すことで、どの方向に変化が移動したかが判別可能なので、簡易的な動きの検出もできる。
【0106】
図8は本実施の形態で使用する画素値について説明するための図である。
【0107】
画素の画素値情報とし例えばYUVデータを使用する場合には、各画素のY成分のデータを用いることが出来る。
【0108】
ここでは、撮像手段から受け取る画像データがRGBフォーマットであるものとして説明するが、これに限定されるものではない。RGBフォーマットの画像データは、各画素がRGBの原色信号により表される。
【0109】
RGBフォーマットの取得画像データは、Y成分(輝度成分)、Cb成分及びCr成分からなる画像データに変換される。そして、画像変化検出部は、取得画像データのY成分を積算して変化検出処理を行う。
【0110】
このように、輝度成分のみ抽出して輝度成分に基づき変化検出処理を行うことで、データ量の削減と処理負荷の軽減を図ることができる。
【0111】
図9は、本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例について説明するための図である。
【0112】
本実施の形態の画像処理装置は、CPU910,DMAC920,カメラモジュール930,メモリ(フレームメモリ等)940、画像変化検出回路950,インタラプトコントローラ(INTC)960,周辺モジュール(システムとして必要な周辺モジュール等)970等を含み、これらがバス980で接続されている。
【0113】
ここで画像変化検出回路950は、専用の回路によりハードウエア的に実現される。
【0114】
カメラモジュールによって周期的に撮影された画像の画像データはDMAC(Direct Memory Access Controller)920等によってバス980又は専用バス942を使用して画像変化検出回路950に入力される。
【0115】
画像変化検出回路950は、画像の変化を検出した場合には、インタラプトコントローラ(INTC)960にむけ変化検出の割り込み信号952を出力し、インタラプトコントローラ(INTC)960は、CPU910にむけ割り込み信号を出力し変化検出をCPU910に通知するようにしてもよい。
【0116】
本実施の形態では画像変化検出回路950が撮像手段(カメラモジュール)940からの画像データをリアルタイムに受け取り変化を検出できるので、一旦フレームバッファ940等に格納した後CPU910やPCがフレームバッファ940から読み出して変化検出処理を行う場合にくらべてメモリ容量やメモリ負荷も少なくて済み消費電力も削減することができる。
【0117】
本実施の形態によれば監視カメラ等でカメラセンサーとエリアセンサーだけを動作させ、変化検出後にCPUに割り込みが係り必要な動作を行うことが可能になる。従って変化のない状態ではネットワーク部分やJPEG部分をスリープの状態にできるので消費電力を削減することができる。
【0118】
また変化のあった時だけ画像をストレージに保存するようにできるの最小限のストレージ容量で済む。
【0119】
2.マイクロコンピュータ
図7は、本実施の形態のマイクロコンピュータのハードウエアブロック図の一例である。
【0120】
本マイクロコンピュータ700は、CPU510、キャッシュメモリ520、RAM710,ROM720、MMU730、LCDコントローラ530、リセット回路540、プログラマブルタイマ550、リアルタイムクロック(RTC)560、DRAMコントローラ570、割り込みコントローラ580、通信制御装置590、バスコントローラ600、A/D変換器610、D/A変換器620、入力ポート630、出力ポート640、I/Oポート650、クロック発生装置660、プリスケーラ670、コミュニケーションモジュール740及びそれらを接続する汎用バス680、専用バス750等、各種ピン690等を含む。
【0121】
画像変化検出回路740は例えば図1で説明した構成を有する。
【0122】
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本実施形態の集積回路装置のブロック図を示す。
【図2】本実施の形態におけるエリア単位の画素値の積算について説明するための図である。
【図3】本実施の形態の画像の変化を検出する処理の一例について説明するためのフローチャート図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、本実施の形態の画像のエリア分割パターンについて説明するための図である。
【図5】図5(A)(B)は本実施の形態の積算周期について説明するための図である。
【図6】図6(A)(B)は変化検出の対象となるエリアについて説明するための図である。
【図7】図7(A)(B)は本実施の形態における位置検出について説明するための図である。
【図8】本実施の形態で使用する画素値について説明するための図である。
【図9】本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例について説明するための図である。
【図10】本実施の形態のマイクロコンピュータのハードウエアブロック図の一例である。
【符号の説明】
【0124】
10 集積回路装置(IC)、12 画像データ、14 変化検出信号、20 変化検出回路、30 積算回路、32 エリア検出部、34 画像選択部、36 画素成分選択部36、40 変化信号検出回路、42 変化マスク処理部、50 今回積算レジスタ、60 前回積算レジスタ、70 変化エリア特定レジスタ、80 積算条件設定レジスタ、82 積算周期設定レジスタ、84 基準変化率設定レジスタ、86 エリア特定情報設定レジスタ、88 積算成分特定情報設定レジスタ、90 水平同期信号、92 垂直同期信号、110 カメラ(撮像手段)、120 CPU又はその他のモジュール、CPU、120 メモリ、510 CPU、520 キャッシュメモリ530 LCDコントローラ、540 リセット回路、550 プログラマブルタイマ、560 リアルタイムクロック(RTC)、570 DMAコントローラ兼バスI/F、580 割り込みコントローラ、590 通信制御回路(シリアルインターフェース)、600 バスコントローラ、610 A/D変換器、620 D/A変換器、630 入力ポート、640 出力ポート、650 I/Oポート、660 クロック発生装置(PLL)、670 プリスケーラ、680 汎用バス、690 各種ピン、700 マイクロコンピュータ、710 ROM、720 RAM、730 MMU、740 コミュニケーションモジュールモジュール、750 専用バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段で撮影された画素単位の画像データを時系列に受け取り、画像の変化を検出して変化検出信号を生成する画像変化検出回路を含む集積回路装置であって、
前記画像変化検出回路は、
画像を1又複数のエリアに分割し、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについて前記1又複数のエリア単位で各エリアに属する画素の画素値を積算して積算レジスタに保持する積算回路と、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、変化有りと判断した場合には変化検出信号を生成する変化検出信号生成回路と、
を含む事を特徴とする集積回路装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記積算回路は、
画像を複数のエリアに分割し、時系列に受け取った第1の画像及び第2の画像の画像データについて前記複数のエリア単位で各エリアに属する画素の画素値を積算して積算レジスタに保持し、
前記変化検出信号生成回路は、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応する各エリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、変化有りと判断した場合には変化検出信号を生成する事を特徴とする集積回路装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記画像変化検出回路は、
変化エリア特定レジスタを含み、
前記変化検出信号生成回路は、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応する各エリアの積算値を比較して変化の有無を検出し、各エリア毎の変化の有無を変化エリア特定レジスタに保持する事を特徴とする集積回路装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記画像変化検出回路は、
画像を複数の矩形エリアに分割して、矩形エリア単位で変化を検出することを特徴とする集積回路装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記画像変化検出回路は、
積算周期に関する条件を設定するための積算周期設定レジスタを含み、
前記積算回路は、
積算周期設定レジスタの値に基づき積算周期を特定し、受け取った画像データが特定された積算周期に合致するか否か判断し、積算周期に合致する画像データについて、画素値を積算して積算レジスタに保持する事を特徴とする集積回路装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記画像変化検出回路は、
変化を検出する際の基準となる基準変化率に関する条件を設定するための基準変化率設定レジスタを含み、
前記変化検出信号生成回路は、
前記基準変化率設定レジスタの値に基づき基準変化率を特定し、
積算レジスタに保持された第1の画像及び第2の画像の対応するエリアの積算値を比較して前記基準変化率に基づき変化の有無を検出する事を特徴とする集積回路装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記画像変化検出回路は、
変化検出の対象となるエリアを特定するための条件であるエリア特定情報を設定するためのエリア特定情報設定レジスタを含み、
前記変化検出信号生成回路は、
前記エリア特定情報設定レジスタの値に基づき当該エリアが検出対象エリアであるか否か判断し、検出対象エリアでない場合には、変化検出信号の生成を省略することを特徴とする集積回路装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記画像変化検出回路は、
画素値のうち積算対象となる成分を特定するため条件である積算成分特定情報を設定するための積算成分特定情報設定レジスタを含み、
前記積算回路は、
積算成分特定情報設定レジスタの値に基づき画素成分を選択し、画像データのうち選択した画素成分を積算することを特徴とする集積回路装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記積算回路は、
水平同期信号及び垂直同期信号を受け取り、受け取った水平同期信号及び垂直同期信号と水平分割数及び垂直分割数に基づき各画素がどのエリアに属するか特定し、特定したエリアに対応した積算レジスタに積算することを特徴とする集積回路装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記積算回路は、
各画素値の画像データの上位数ビットの値を積算することを特徴とする集積回路装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記画像変化検出回路は、
画像を水平方向にm分割、垂直方向にn分割してn×m個のエリアに分割し、
n×m個のエリアに対応したm×n個の今回積算レジスタ及びm×n個の前回積算レジスタを含み、
前記積算回路が、第1の画像の画像データの後に受け取った第2の画像の画像データの積算値を今回レジスタに格納した後に、
比較回路は、今回積算レジスタの積算値と、第1の画像の画像データの積算値が保持されている前回積算レジスタの対応する積算値とを比較して変化の有無を検出し、比較後に今回積算レジスタの積算値を前回積算レジスタに移すことを特徴とする集積回路装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかにおいて、
前記画像変化検出回路は、
画像を水平方向にm分割、垂直方向にn分割してn×mの個のエリアに分割し、
水平方向のm個のエリアに対応したm個の今回積算レジスタ及びn×m個のエリアに対応したm×n個の前回積算レジスタを含み、
前記積算回路が、第1の画像の画像データの後に受け取った第2の画像の水平方向にn個分のエリアの積算値を今回レジスタに格納した後に、
比較回路は、今回積算レジスタの積算値と、第1の画像の画像データの積算値が保持されている前回積算レジスタの対応する積算値とを比較して変化の有無を検出し、比較後に今回積算レジスタの積算値を前回積算レジスタに移すことを特徴とする集積回路装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の集積回路装置を含むマイクロコンピュータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−79387(P2006−79387A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−263248(P2004−263248)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】