説明

電子システム

【課題】便利かつ大型の表示パネル及び複雑な機能を提供できる電子システムを提供する。
【解決手段】電子システムは、プロセッサ、モバイル機器、複数の拡張ポート及び拡張装置を含む。モバイル機器は、スタンドアローンシステムとして用い、モバイル機器は、複数の第1の機能モジュールを含む。拡張装置は、複数の第2の機能モジュールを含み、複数の拡張ポートを介してモバイル機器に接続される。モバイル機器と拡張装置との接続により電子システムが形成されると、第1のプロセッサは、電子システムを制御し、複数の第1の機能モジュール及び第2の機能モジュールの機能を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子システムに関する。特に、本発明は、モバイル機器及び拡張装置を有する電子システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、PDAなどのモバイル機器には、携帯し易い小型化と、ラップトップ型コンピュータ又はパーソナルコンピュータと同等のルック・アンド・フィール(例えば、大型のLCD)及び複雑な機能を得ることができる強力な機能とが求められている。しかし、これら2つの要求は相容れないことは明白である。モバイル機器のサイズを縮小した場合、大型の表示パネル及び複雑な機能を提供する回路基板を配置することは困難となる。現在のところ、手持ち式装置の製造メーカは、満足な形状因子を開示していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのため、便利かつ大型の表示パネル及び複雑な機能を提供するとともに、上述の問題を解決する電子システムが求められていた。本発明は、そのような必要性に合致する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
電子システムを提供する。この電子システムは、プロセッサ、モバイル機器、複数の拡張ポート及び拡張装置を含む。モバイル機器は、スタンドアローンシステムとして用いることができ、複数の第1の機能モジュールを含む。拡張装置は、複数の第2の機能モジュールを含み、複数の拡張ポートを介してモバイル機器に接続される。モバイル機器と拡張装置との接続により電子システムが形成されると、プロセッサは、電子システムを制御し、複数の第1の機能モジュール及び第2の機能モジュールの機能を実行する。
【0005】
上述の概要及び以下の詳細な説明は単なる例であり、以下、本発明を詳細に説明する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の電子システムは、様々な状況下でも彼/彼女が必要なガジェットを持ち運び易い。この問題解決手法は、例えば、携帯電話及びPDAなどの2つの全機能モバイル機器を携帯する場合と比べ、コスト性、携帯性及び柔軟性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】本発明の第1実施例に係る電子システムを示すブロック図である。
【図1B】本発明の第2実施例に係る電子システムを示すブロック図である。
【図2A】本発明に係る表示スクリーンの電子システムを示す他のブロック図である。
【図2B】本発明に係る表示スクリーン及びキーパッドを有する電子システムを示す他のブロック図である。
【図3A】本発明に係るバッテリモジュールを有する電子システムを示す他のブロック図である。
【図3B】本発明に係るバッテリモジュールを有する電子システムを示す他のブロック図である。
【図4】本発明に係るアンテナを有する電子システムを示す他のブロック図である。
【図5】本発明に係るUSBポートを有する電子システムを示すブロック図である。
【図6A】本発明に係る電子システムを示す斜視図である。
【図6B】本発明に係る電子システムを示す他の斜視図である。
【図6C】本発明に係る電子システムを示す他の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、以下の好適な実施例の詳細な説明及び添付した図面を参照すると良く理解することができる。
【0009】
以下、本発明の好適な好ましい実施形態を図面を用いて具体的に説明する。図面及び説明で用いられる共通要素には、可能な限り同じ參照符号が用いられている。
【0010】
図1Aは、本発明の第1実施例に係る電子システム1を示すブロック図である。電子システム1は、プロセッサ10、モバイル機器11、複数の拡張ポート12及び拡張装置13を含む。モバイル機器11は、スタンドアローンシステムとして用いてもよい。モバイル機器11は、自分自身の機能モジュールを処理するために、自分自身のプロセッサ及び自分自身の入力インタフェースを有し、例えば、携帯電話、PDA又はその他モバイル機器でもよい。モバイル機器11は、複数の第1の機能モジュール(図示せず)を含む。拡張装置13は、複数の第2の機能モジュール(図示せず)を含み、複数の拡張ポート12を介してモバイル機器11に接続する。モバイル機器11と拡張装置13とが互いに接続して電子システム1を形成するとき、プロセッサ10は、電子システム1を制御し、複数の第1の機能モジュール及び第2の機能モジュールの機能を実行する。
【0011】
図1Aに示すように、本実施例のプロセッサ10は、モバイル機器11の中に位置する。モバイル機器11は、第2のプロセッサ110をさらに含む。モバイル機器11は、デュアルプロセッサの配置により、データ処理能力が大幅に向上する。しかし、ここで第2のプロセッサ110は、モバイル機器11にとって必ずしも必要な構成要素ではない。
【0012】
図1Bに示すように、第2実施例に係るプロセッサ10は、拡張装置13の中に位置してもよい。プロセッサ10が拡張装置13の中に位置するとき、モバイル機器11の中のプロセッサは、第2のプロセッサ110として用いられる。拡張装置13の中のプロセッサ10は、実質上、電子システム1を制御する。拡張装置13は、パーソナルコンピュータ、ノート型コンピュータなどのスタンドアローンでもよく、モバイル機器11は、パーソナルコンピュータ又はノート型パソコンの無線通信装置でもよい。
【0013】
図2Aは、電子システム1を示す他のブロック図である。モバイル機器11の複数の第1の機能モジュールは、第1の表示スクリーン111と、表示拡張ポート121を含む複数の拡張ポート12と、を含み、拡張装置13の複数の第2の機能モジュールは、表示拡張ポート121を介してモバイル機器11に接続する第2の表示スクリーン131を含む。第2の表示スクリーン131は、第1の表示スクリーン111より大きな表示エリアを有する。モバイル機器11と拡張装置13とが接続されるとき、電子システム1は、第2の表示スクリーン131上に電子システム1の情報を示す。言い換えると、システムがスタンドアローンのモバイル機器11の場合、ユーザが第1の表示スクリーン111を使用して利便性を高めたり、システムが電子システム1の場合、第2の表示スクリーン131を使用して表示スクリーンを大きくしたりしてもよい。さらに、モバイル機器11及び拡張装置13の両方は、少なくとも1つの入力インタフェースを有する。図2Bは、モバイル機器11及び拡張装置13上のキーパッド11’及びキーパッド13’を有する電子システム1の実施例を示す。
【0014】
図3Aは、電子システム1を示す他のブロック図である。モバイル機器11の複数の第1の機能モジュールは、第1のバッテリモジュール112と、バッテリ拡張ポート122を含む複数の拡張ポート12と、を含み、拡張装置13の複数の第2の機能モジュールは、表示拡張ポート122を介してモバイル機器11に接続された第2のバッテリモジュール132を含む。モバイル機器11と拡張装置13とが互いに接続されるとき、第1のバッテリモジュール112及び第2のバッテリモジュール132の両方は、電子システム1へ電源を供給する。本実施例において、複数の第1の機能モジュールは、外部電源(図示せず)及び第1のバッテリモジュール112に接続され、第1のバッテリモジュールを直接充電し、バッテリ拡張ポート122を介して第2のバッテリモジュール132を充電する充電回路112’をさらに含む。図3Bに示すように、他の実施形態において、充電回路132’は、拡張装置13の中にあり、第2のバッテリモジュール132を直接充電し、バッテリ拡張ポート122を介して第1のバッテリモジュール112を充電する。
【0015】
図4は、電子システム1を示す他のブロック図である。モバイル機器11の複数の第1の機能モジュールは、無線通信を行う第1のアンテナ113を含む。複数の拡張ポート12は、アンテナ拡張ポート123をさらに含み、拡張装置13の複数の第2の機能モジュールは、第2のアンテナ133をさらに含んで無線通信を行い、第2のアンテナ133は、第1のアンテナ113と異なる無線通信技術を採用している。モバイル機器11と拡張装置13とが接続されるとき、第1のアンテナ113及び第2のアンテナ133の無線通信技術を使用する。第1のアンテナは、GSM、GPRS、EDGE、WCDMA、HSDPA、HSUPA、HSPA+、LTE、WiMax、WiFi、Bluetooth、GPSなどの無線技術を利用する。第2のアンテナは、GPS、DVB−T、DVB−Hなどの無線技術を利用する。
【0016】
図5は、電子システム1を示す他のブロック図である。モバイル機器11の複数の第1の機能モジュールは、USBポート114を含む。USBポートには大きく2種類のタイプがある:(1)USBポートをクライアントとして用い、データ転送又は充電を行う。(2)USBポートは、On−The−Go技術を支援し、ホストとして用い、データ転送を行う。USBポートの種類及び数は、当業者であれば容易に調整することができる。拡張装置13の複数の第2の機能モジュールは、上述のUSBポート134を含み、拡張装置13上のUSBポートの種類及び数も当業者であれば容易に調整することができる。
【0017】
図6Aは、本発明の電子システム1を示す斜視図である。複数の拡張ポート12は、拡張装置13の側壁60上に形成され、モバイル機器11が拡張装置13と接続する。図6Bは、本発明の電子システム1を示す他の斜視図である。凹部61は、拡張装置13上に形成され、複数の拡張ポート12が凹部に形成され、モバイル機器が凹部61に利用され、拡張装置13に接続される。凹部61は、図6Bに示すように、拡張装置13の1コーナーに形成したり、図6Cに示すように、拡張装置13の中間部分に形成したりしてもよい。
【0018】
本発明の電子システムは、様々な状況下でも彼/彼女が必要なガジェットを持ち運び易い。この問題解決手法は、例えば、携帯電話及びPDAなどの2つの全機能モバイル機器を携帯する場合と比べ、コスト性、携帯性及び柔軟性に優れている。
【0019】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0020】
1 電子システム
10 プロセッサ
11 モバイル機器
11’ キーパッド
12 拡張ポート
13 拡張装置
13’ キーパッド
60 側壁
61 凹部
110 第2のプロセッサ
111 第1の表示スクリーン
112 第1のバッテリモジュール
112’ 充電回路
113 第1のアンテナ
114 USBポート
121 表示拡張ポート
122 バッテリ拡張ポート
123 アンテナ拡張ポート
131 第2の表示スクリーン
132 第2のバッテリモジュール
132’ 充電回路
133 第2のアンテナ
134 USBポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
スタンドアローンシステムとして用い、複数の第1の機能モジュールを含むモバイル機器と、
複数の拡張ポートと、
複数の第2の機能モジュールを有し、複数の拡張ポートを介してモバイル機器に接続する拡張装置と、を備え、
前記モバイル機器と前記拡張装置との接続により電子システムが形成されると、前記プロセッサにより前記電子システムを制御し、前記複数の第1の機能モジュール及び前記第2の機能モジュールの機能を実行するものであることを特徴とする電子システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記モバイル機器の中に位置するものであることを特徴とする請求項1に記載の電子システム。
【請求項3】
前記モバイル機器又は前記拡張装置の中に配置された第2のプロセッサをさらに備え、
前記第2のプロセッサが前記拡張装置の中に位置するとき、前記拡張装置がスタンドアローンのコンピュータシステムであるため、前記モバイル機器と前記コンピュータシステムとが接続されるとき、前記コンピュータシステムの無線通信装置として前記モバイル機器を用いるものであることを特徴とする請求項2に記載の電子システム。
【請求項4】
前記複数の第1の機能モジュールは、第1の表示スクリーンを有し、
前記複数の拡張ポートは、表示拡張ポートを有し、
前記複数の第2の機能モジュールは、前記表示拡張ポートを介して前記モバイル機器に接続する第2の表示スクリーンを有し、
前記第2の表示スクリーンは、前記第1の表示スクリーンより広い表示エリアを有し、
前記モバイル機器と前記拡張装置とが接続されるとき、前記電子システムは、前記第2の表示スクリーン上に前記電子システムの情報を表示するものであることを特徴とする請求項1に記載の電子システム。
【請求項5】
前記複数の第1の機能モジュールは、第1のバッテリモジュールを有し、
前記複数の拡張ポートは、バッテリ拡張ポートを有し、
前記複数の第2の機能モジュールは、前記バッテリ拡張ポートを介して前記モバイル機器に接続した第2のバッテリモジュールを有し、
前記モバイル機器と前記拡張装置とが接続されるとき、前記第1のバッテリモジュール及び前記第2のバッテリモジュールの両方が電子システムの電源を供給するものであることを特徴とする請求項1に記載の電子システム。
【請求項6】
前記複数の第1の機能モジュールは、外部電源及び第1のバッテリモジュールに接続され、前記第1のバッテリモジュールを直接充電し、前記バッテリ拡張ポートを介して前記第2のバッテリモジュールを充電する充電回路をさらに有するものであることを特徴とする請求項7に記載の電子システム。
【請求項7】
前記複数の第1の機能モジュールは、無線通信を行う第1のアンテナをさらに有し、
前記複数の拡張ポートは、アンテナ拡張ポートをさらに有し、
前記複数の第2の機能モジュールは、無線通信を行う第2のアンテナをさらに有し、
前記第2のアンテナは、前記第1のアンテナと異なる無線通信技術を利用し、
前記モバイル装置と前記拡張デバイスとが接続されるとき、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの両方の無線通信技術を用いるものであることを特徴とする請求項1に記載の電子システム。
【請求項8】
データ転送又は充電を行うクライアントとして用いたり、On−The−Go技術によりデータ転送を行うホストとして用いたりする少なくとも1つのUSBポートをさらに備えるものであることを特徴とする請求項1に記載の電子システム。
【請求項9】
前記モバイル機器又は前記拡張装置の中に位置し、前記電子システムの中に情報を入力する少なくとも1つの入力インタフェースをさらに備えるものであることを特徴とする請求項1に記載の電子システム。
【請求項10】
前記複数の拡張ポートは、前記拡張装置の側壁又は凹部上に形成され、前記拡張ポートを介して前記モバイル機器を前記拡張装置に接続するものであることを特徴とする請求項1に記載の電子システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【公開番号】特開2010−152887(P2010−152887A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−278233(P2009−278233)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(508250213)鉅瞻科技股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】