電子レンジ調理用容器
【課題】調理後、食材と調理液の中から調理液放出後の袋を取出す作業を必要とせず、且つ、調理液を食材全体に滴下して斑の無い味付けが可能な電子レンジ調理用容器を提供すること。
【解決手段】食材Mを収納する底容器20と底容器20と嵌合する上蓋30と上蓋30と嵌合するフランジF付きキャップ40を具え、底容器20と上蓋30の嵌合部に抜止め22S,37Sをそれぞれ設けるとともに、上蓋30とキャップ40との嵌合部に抜止め33S,42Sをそれぞれ設け、上蓋30は上蓋底部31と上面35を含み、キャップ40はキャップ底部41とキャップ筒状部42を含むようにプラスチック成形され、上蓋30の上面35とキャップ40のフランジFはフランジFの弾性により密着するようになっている電子レンジ調理用容器10において、上蓋底部31とキャップ底部41との間に調理液が封入された袋50を収納する空間を形成し、上蓋底部31に調理液の滴下孔Hを設けた。
【解決手段】食材Mを収納する底容器20と底容器20と嵌合する上蓋30と上蓋30と嵌合するフランジF付きキャップ40を具え、底容器20と上蓋30の嵌合部に抜止め22S,37Sをそれぞれ設けるとともに、上蓋30とキャップ40との嵌合部に抜止め33S,42Sをそれぞれ設け、上蓋30は上蓋底部31と上面35を含み、キャップ40はキャップ底部41とキャップ筒状部42を含むようにプラスチック成形され、上蓋30の上面35とキャップ40のフランジFはフランジFの弾性により密着するようになっている電子レンジ調理用容器10において、上蓋底部31とキャップ底部41との間に調理液が封入された袋50を収納する空間を形成し、上蓋底部31に調理液の滴下孔Hを設けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レンジ調理用容器のうち、特に、調理液(例えば、水やスープや調味液等。)を自動的に食品に供給する機能を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、電子レンジによる本格的な調理も可能となっており、調理時間が短くて済む等の利便性から、様々な電子レンジ用の調理容器が幅広く利用されている。しかしながら、美味しさの決め手となる食材への味付け用の調理液の配合は、難しく、手間も掛かる。また、電子レンジでの加熱調理後の処理(例えば、食材を混ぜ合わせたり、容器を取出したりする。)に要する時間も短くしたいという要望も多い。
【0003】
電子レンジによる加熱調理の際に、自動的に調理液を食品に添加できる機能を具えた電子レンジ調理用の容器として、特許文献1は、可撓性容器とシート状圧力調整機構からなる自動調理用パッケージの中に、さらに、圧力調整機構を具えた調理液用パッケージを他の食品とともに入れ、電子レンジで加熱することで調理液と食品が混ざるようにした電子レンジ調理用容器を開示する。
また、特許文献2は、容器本体と蓋体とからなる容器内に、食品素材と、食品素材上に載置した、食品素材を味付けするための調味料パックが収納されている電子レンジ用の食品調理容器を開示する。
【特許文献1】特開平6−329179号公報
【特許文献2】国際公開WO03/082704号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2の容器では、調理用容器内に、食材、及び、調理液を封入した調理液用パッケージが一緒に収納されているため、調理後、食材と調理液の中から袋を取出す作業が必要となるが、調理が済んだ食材の中から袋を取出すという作業は、食欲を削ぐものである。
【0005】
また、袋の中には調理液が残りがちであり、容器の洗浄・廃棄の点でも問題がある。さらに、袋内での調理液の対流が少ないので、食材の味付けにムラが発生する傾向がある。例えば、水と調味液というように、複数の袋に分ける必要がある場合は、互いが良く混ざらず、一層不味い仕上がりになることがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、食材を収納する底容器と該底容器と嵌合する上蓋と該上蓋と嵌合するフランジ付きキャップを具え、前記底容器と上蓋の嵌合部に抜止めをそれぞれ設けるとともに、前記上蓋とキャップとの嵌合部に抜止めをそれぞれ設け、前記上蓋は上蓋底部と上面を含み、前記キャップはキャップ底部とキャップ筒状部を含むようにプラスチック成形され、前記上蓋の上面と前記キャップのフランジは該フランジの弾性により密着するようになっている電子レンジ調理用容器において、
前記上蓋底部とキャップ底部との間に調理液が封入された袋を収納する空間が形成され、
前記上蓋底部に前記調理液の滴下孔を設けたことを特徴とする電子レンジ調理用容器によって前記課題を解決した。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、上蓋とキャップとの間に調理液が封入された袋がセットされるので、加熱調理後、上蓋を底容器から取外して調理済みの食材を取出す際に、上蓋と一緒に袋も取除かれる。そのため、調理液を放出した袋が調理済みの食材や調理液と一緒に残ることがなく、袋処理の手間を省くことができると同時に、使用者の食欲を削ぐこともない。
加えて、袋内の調理液は上蓋に形成された滴下孔から重力に従って滴下され、また、底容器に収納された食材から発生し蒸気孔を兼ねる滴下孔から昇って来る蒸気や、調理液自体から発生する蒸気によって、洗浄が必要ない程度に取除かれる。
さらに、フランジの弾性を利用して蒸気圧を調節しながら調理を行うことにより十分な蒸気圧を容器内にかけることができ、生の食材でも、短時間で、且つ、美味しく調理することが可能である。
【0008】
請求項2の本発明によれば、袋によって調理液滴下孔が塞がれ、調理液の滴下や食材から発生する蒸気の排出ができなくなることを防止できる。また、袋に対して、蒸気が良く回り、効率良く加熱することができる。
【0009】
請求項3の本発明によれば、調理液袋を上蓋底部全面で支持して、蒸気と調理液の通路を確保し、且つ、径方向外側に調理液滴下孔の数を比較的多く形成する等して、径方向外側の蒸気孔兼滴下孔の総面積が大きくなるようにしているので、袋から排出された調理液を底容器全体に滴下して、食材全体を斑無く味付けすることができる。
【0010】
請求項4の本発明によれば、袋の調理液放出口の位置が上下いずれの場合でも、調理液は底容器内全体に斑無く滴下される。また、袋から放出された後の調理液の混ぜ合わせが促進される。
袋の圧力調整機構が上面にある場合は、径方向外側に排出された調理液は、上蓋底部に形成された滴下孔のうち、径方向最外部の滴下孔より内側に形成された滴下孔から滴下される部分もあれば、上蓋底部の外周に位置する環状面から中央へ向けて下方向に傾斜する第1斜面を経て、中央の滴下孔から滴下される部分もある。
また、圧力調整機構が下面にある場合は、調理液は、中央の滴下孔から滴下されたり、径方向外側へ向けて下方向に傾斜する第2斜面を通って環状面に至る中で、径方向中間又は外側の滴下孔から滴下されたりすることで、底容器全体に、調理液が滴下される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
図1乃至3は、本発明の基本構造である第1実施形態の電子レンジ調理用容器10(以下、「容器10」と略す。)を示す。図1は容器10の正面断面図、図2は容器10の上面図、図3は加熱調理時の容器10の正面断面図である。
図に示すように、容器10は、食材Mを収納するための底容器20と、底容器20と嵌合される上蓋30と、上蓋30と嵌合されるキャップ40を具える。
【0012】
底容器20は、食材の収納部、上蓋30との嵌合部22、及び、把手からなる。食材の収納部は全体として円筒形状を有する。前記嵌合部22は円筒状収納部の上方端に位置し、この上方端部を折曲げて容器内側に向う凸部を形成し、抜止め22Sとする。把手は、嵌合部22からさらに容器外側に向けて延びる。
【0013】
上蓋30は、中央部から順に上蓋底部31、上蓋内周部32、上蓋内周部に形成されたキャップ40との上部嵌合部33、凹部34、上面35、上蓋外周部36、底容器20との下部嵌合部37、及び、把手からなる。上蓋30は全体としてドーナツ型である。上蓋内周部32は、環状の上面35から凹部34を経て容器内側に向けて円筒状に延び、この円筒形の軸方向中程に位置する上部嵌合部33には、径方向外側に向けて突出する上部抜止め33Sが、全円周上に形成されている。前記上蓋内周部32の下端に位置する、すなわち、円筒形の底面に相当するほぼ円形の上蓋底部31には、調理液を滴下するための複数の滴下孔Hが形成されている。なお、滴下孔Hは、食材等から発生する蒸気の排出孔を兼ねる。
【0014】
凹部34は、上面35から容器内側に向けて数ミリ程下方に凹んだ環状部分であり、加熱調理時の蒸気の排出通路となる。上蓋30の前記底容器20との嵌合部である下部嵌合部37は、環状の上面35の外周部分を容器下方に向けて拡げるように延ばした上蓋外周部36の周縁を、上向きに折返すことで形成され、折返した周縁を容器内側にさらに折って容器外側に向かう凸部を形成し、下部抜止め37Sとする。上蓋の把手は、底容器20と同様に前記下部嵌合部37から容器外側に向けて延び、底容器20の把手と密着する。
【0015】
キャップ40は、キャップ底部41、キャップ筒状部42、及びフランジFからなる。キャップ筒状部42は、上蓋30の上面35と密着する環状フランジFから容器内側に向けて筒状に延び、キャップ円弧面422及び当該キャップ円弧面422の間を繋ぐ平面状のキャップ側面424からなる。キャップ底部41はキャップ筒状部42の下端にあり筒形の底面に相当し、上蓋底部31と対向する。キャップ底部41は容器上方へ向けて若干膨らんだ形状に成形されている。
キャップ円弧面422には、上蓋30の上部嵌合部33に形成された抜止め33Sに対応する抜止め42Sが、径方向外側に向けて突出するように形成されている。上蓋30の上部抜止め33Sが上蓋内周部32の全円周上に形成されているのに対し、キャップ40ではキャップ筒状部42を円筒形にせず、キャップ円弧面422のみに抜止め42Sを形成し、このキャップ円弧面のみを上蓋30と嵌合させている。
底容器20、上蓋30、キャップ40は全て、弾性及び耐熱性を有する薄いプラスチックシートで成形されている。
【0016】
図4乃至8は、調理液が封入された袋を示す。図4乃至7は圧力調整機構付きの調理液放出口を具える基本形態の袋50、図8は別形態の袋50’を示す。図4は袋50の正面断面図、図5は下面図(上面図でもある。)、図6は調理液放出時の袋50の正面断面図、図7は調理液放出時の袋50の下面図(上面図でもある。)、図8(a)は別構造の調理液放出口を有する袋50’の正面断面図、図8(b)は調理液放出口付近の拡大断面図である。
【0017】
図に示すように、基本形態の袋50は全体として長方形状で、高強度に接着された四方の接着部52、開口孔54、上面又は下面に設けられた圧力調整機構56、袋内に封入された調理液Gを具える。圧力調整機構56は袋50本体とは別体で構成された小片であり、通常は袋50本体に開いた開口孔54全体を覆う形で袋50本体に接着され、調理液Gの流出を阻止する。この圧力調整機構56と袋50本体との接着方法は、一部を高強度接着剤による高強度接着部562、残部は低強度接着剤を用いた低強度接着部564とする方法による。なお、接着剤としては、人体に無害なものを用いる。
【0018】
次に図8を参照して、別形態である袋50’について説明する。袋50’は、基本形態の開口孔に相当する調理液放出口58部分が、他の部分よりさらに薄く成形されており、別体の圧力調整機構を具えず、従って接着剤を用いない点以外は、基本形態の袋50と同様の構造を有する。この実施形態は、接着剤を使用しないことで、使用者の違和感や嫌悪感をなくするように配慮したものである。
なお、接着剤を使用しない別の圧力調整機構としては、特開2005‐126092号公報に開示のように、袋の厚み方向に貫通しない切込みを入れるか、又は、厚み方向に貫通する切込みを入れたフィルムと切込みを入れないフィルムを積層一体化する構成も考えられる。
その他に、ヒートシール方法によることも考えられる。
袋50及び50’は、前記プラスチックシートより薄い耐熱性プラスチックフィルムで成形されており、図1に示すように、上蓋30の上蓋底部31上に設置され、キャップ40のキャップ底部41との間に挟まれている。
【0019】
次に、図3、6及び7を参照しながら、加熱調理時の容器10及び袋50について説明する。以下、袋50及び50’については説明が重複するため、特別に説明を必要とする場合以外は、符号は50のみを引くこととする。
調理液が封入された袋50は、上蓋底部31とキャップ底部41との間に形成された空間に収納されている。
電子レンジ加熱に伴い容器10内の食材Mや袋50内の調理液Gが温められ、蒸気が発生し、容器10内及び袋50内の蒸気圧が高まる。
キャップ40は、蒸気圧が或る値を超えると、その蒸気圧に比例する比率で自動的にフランジFが持上がる方向に弾性変形する。前述したように、キャップ筒状部42の抜止め42Sはキャップ円弧面422に形成されているのみであり、また、キャップ底部41は容器上方に向けて若干膨らむ形状を有するので、蒸気圧の上昇により弾性変形しやすい。
【0020】
図3中の上向きの矢印で示すように、食材から発生した底容器20内の蒸気は、上蓋底部31に形成された複数の滴下孔Hから出て、上蓋30の上蓋内周部32とキャップ40のキャップ側面424の間の空間を通り、キャップ40の弾性変形によって拡がった上蓋30の凹部34とキャップ40のフランジFとの間隙を経て、容器10の外へと排出される。
さらに容器10内の蒸気圧が高まると、キャップ筒状部42に形成された抜止め42Sが上蓋30の上部抜止め33Sを超えてキャップ全体が持ち上がり、さらに多くの蒸気が排出されることで容器10内の蒸気圧を適切に保ち、加熱に伴って底容器20と上蓋30との嵌合が外れたり、中の食材が飛び出たりするのを防止する。
【0021】
袋50内の調理液Gが加熱されて生じた内圧が限度を超えると、圧力調整機構56の低強度接着部564が袋本体から剥れ、温められた調理液Gが、開口孔54から剥れた低強度接着部564部分を経て、袋50の外へと放出される。調理液Gの放出のされ方は、図3、6及び7中、下向きの矢印で示した。圧力調整機構56の高強度接着部562は、蒸気圧によっても剥離しない程度の強度を有するものにしてある。
一方、別形態の袋50’では、袋内の内圧が限度を超えると他の部分よりさらに薄く成形された調理液放出口58又は切込み部分が破け、中の調理液が放出されるようになっている。
【0022】
図9及び10は、請求項2及び3の本発明に係る第2実施形態を示す。図9は第2実施形態の容器10’の正面断面図、図10は上蓋60の上蓋底部61の上面図である。図を参照しながら、第1実施形態と異なる部分について説明する。 第2実施形態の上蓋60は、上蓋内周部62の直径が第1実施形態のそれより大きいため、収納する調理液Gの量を増やしたり、又は、異なる調理液Gを封入した2種以上の袋50A及び50B等を収納したりすることが可能である。
【0023】
上蓋60の上蓋底部61には、容器上方へ突出する複数の凸部Pが放射状に形成されている。これは、袋50が、自身の重みで滴下孔Hを塞いでしまい、調理液Gの適切な滴下や蒸気の排出ができなくなることを防止するためである。また、凸部Pにより袋50と上蓋底部61との間に間隙ができることで、袋50の蒸気による加熱が促進される。
【0024】
上蓋底部61の滴下孔Hは、径方向外側のものほど全体としての孔面積が大きくなるように形成するのが好ましい。これは、袋50の中央部に位置する開口孔54から放出された調理液Gのうち、大部分が中央滴下孔から滴下されてしまって周辺部分に行渡らないことを防止し、容器10内の食材に斑無く味付けできるようにするためである。
【0025】
図11及び12は、請求項4の本発明に係る第3実施形態を示す。図11は上蓋70の正面断面図、図12は上蓋底部71の上面図である。図を参照しながら、第1及び第2実施形態と異なる部分について説明する。
第3実施形態の上蓋底部71には、径方向最外部に位置する、底容器底面と平行な環状面Qと、第2実施形態同様に放射状に形成された複数の凸部P、放射状に延びる第1斜面R1と第2斜面R2が含まれる。第1斜面R1は環状面Qから中央へ向けて下方に傾斜する斜面であり、第2斜面R2は前記第1斜面R1とは反対方向、すなわち、環状面Qから中央へ向けて上方に傾斜する斜面である。
上蓋底部71には、さらに、中央から径方向外側の順に、第1滴下孔H1、第2滴下孔H2、第3滴下孔H3が形成されている。
【0026】
以下、調理液の滴下のされ方を説明する。
まず、袋50の圧力調整機構56が袋の下面に設けられている場合、電子レンジ加熱により袋50内から放出された調理液Gは、第1斜面R1を下り中央の第1滴下孔H1から滴下される部分もあれば、第2斜面R2を経て、第2滴下孔H2、及び、環状面Q上に形成された第3滴下孔H3から滴下される部分もある。 一方、袋50の圧力調整機構56が袋50の上面に設けられている場合、調理液Gは袋50の上面を通って環状面Qに至り、第3滴下孔H3から滴下されたり、第1斜面R1を通って中央の第1滴下孔H1から滴下されたりする。
【0027】
このように、第3実施形態では、調理液の通路を複数設けることで、滴下される場所が集中せず、食材全体に調理液を行渡らせることができ、斑の無い味付けが可能である。
なお、全実施形態について容器全体及び各部材がほぼ円形のものについて中心的に説明及び図示をしたのは、円形が調理液を斑無く滴下するのに最も優れているからであるが、中に入れる食材によって四角形状やその他の形状の方が好ましい場合は適宜変更すればよい。また、袋50の形状も四角形状が成形や外周部分の接着の便宜を考える際には最も優れているが、それに限定されることはない。
【0028】
以上のように、本発明によれば、電子レンジによる加熱調理後、調味料を混合・添加する等の手間を省け、且つ、従来技術のように、調理液が封入された袋を取出す手間も必要なくなる。また、調理液を食材全体に行渡らせ、味付けの斑をなくすことが可能となり、電子レンジ調理の手軽さと味についての満足度を、より一層向上させることができる。
なお、本発明の代表的利用例としては、煮魚や、炊込みご飯等を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1実施形態の容器の正面断面図。
【図2】第1実施形態の容器の上面図。
【図3】第1実施形態の容器の加熱調理時の正面断面図。
【図4】袋の正面断面図。
【図5】袋の下面又は上面図。
【図6】袋の加熱調理時の正面断面図。
【図7】袋の加熱調理時の下面又は上面図。
【図8】(a)は袋の別形態の正面断面図、(b)は調理液放出口部分の拡大断面図。
【図9】第2実施形態の容器の正面断面図。
【図10】第2実施形態の上蓋底部の上面図。
【図11】第3実施形態の上蓋の正面断面図。
【図12】第3実施形態の上蓋底部の上面図。
【符号の説明】
【0030】
10:電子レンジ調理用容器
20:底容器
30,60,70:上蓋
31,61,71:上蓋底部
35:上面
40:キャップ
41:キャップ底部
42:キャップ筒状部
F:フランジ
50:袋
56:圧力調整機構
G:調理液
H:滴下孔
P:凸部
R1:第1斜面
R2:第2斜面
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レンジ調理用容器のうち、特に、調理液(例えば、水やスープや調味液等。)を自動的に食品に供給する機能を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、電子レンジによる本格的な調理も可能となっており、調理時間が短くて済む等の利便性から、様々な電子レンジ用の調理容器が幅広く利用されている。しかしながら、美味しさの決め手となる食材への味付け用の調理液の配合は、難しく、手間も掛かる。また、電子レンジでの加熱調理後の処理(例えば、食材を混ぜ合わせたり、容器を取出したりする。)に要する時間も短くしたいという要望も多い。
【0003】
電子レンジによる加熱調理の際に、自動的に調理液を食品に添加できる機能を具えた電子レンジ調理用の容器として、特許文献1は、可撓性容器とシート状圧力調整機構からなる自動調理用パッケージの中に、さらに、圧力調整機構を具えた調理液用パッケージを他の食品とともに入れ、電子レンジで加熱することで調理液と食品が混ざるようにした電子レンジ調理用容器を開示する。
また、特許文献2は、容器本体と蓋体とからなる容器内に、食品素材と、食品素材上に載置した、食品素材を味付けするための調味料パックが収納されている電子レンジ用の食品調理容器を開示する。
【特許文献1】特開平6−329179号公報
【特許文献2】国際公開WO03/082704号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2の容器では、調理用容器内に、食材、及び、調理液を封入した調理液用パッケージが一緒に収納されているため、調理後、食材と調理液の中から袋を取出す作業が必要となるが、調理が済んだ食材の中から袋を取出すという作業は、食欲を削ぐものである。
【0005】
また、袋の中には調理液が残りがちであり、容器の洗浄・廃棄の点でも問題がある。さらに、袋内での調理液の対流が少ないので、食材の味付けにムラが発生する傾向がある。例えば、水と調味液というように、複数の袋に分ける必要がある場合は、互いが良く混ざらず、一層不味い仕上がりになることがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、食材を収納する底容器と該底容器と嵌合する上蓋と該上蓋と嵌合するフランジ付きキャップを具え、前記底容器と上蓋の嵌合部に抜止めをそれぞれ設けるとともに、前記上蓋とキャップとの嵌合部に抜止めをそれぞれ設け、前記上蓋は上蓋底部と上面を含み、前記キャップはキャップ底部とキャップ筒状部を含むようにプラスチック成形され、前記上蓋の上面と前記キャップのフランジは該フランジの弾性により密着するようになっている電子レンジ調理用容器において、
前記上蓋底部とキャップ底部との間に調理液が封入された袋を収納する空間が形成され、
前記上蓋底部に前記調理液の滴下孔を設けたことを特徴とする電子レンジ調理用容器によって前記課題を解決した。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、上蓋とキャップとの間に調理液が封入された袋がセットされるので、加熱調理後、上蓋を底容器から取外して調理済みの食材を取出す際に、上蓋と一緒に袋も取除かれる。そのため、調理液を放出した袋が調理済みの食材や調理液と一緒に残ることがなく、袋処理の手間を省くことができると同時に、使用者の食欲を削ぐこともない。
加えて、袋内の調理液は上蓋に形成された滴下孔から重力に従って滴下され、また、底容器に収納された食材から発生し蒸気孔を兼ねる滴下孔から昇って来る蒸気や、調理液自体から発生する蒸気によって、洗浄が必要ない程度に取除かれる。
さらに、フランジの弾性を利用して蒸気圧を調節しながら調理を行うことにより十分な蒸気圧を容器内にかけることができ、生の食材でも、短時間で、且つ、美味しく調理することが可能である。
【0008】
請求項2の本発明によれば、袋によって調理液滴下孔が塞がれ、調理液の滴下や食材から発生する蒸気の排出ができなくなることを防止できる。また、袋に対して、蒸気が良く回り、効率良く加熱することができる。
【0009】
請求項3の本発明によれば、調理液袋を上蓋底部全面で支持して、蒸気と調理液の通路を確保し、且つ、径方向外側に調理液滴下孔の数を比較的多く形成する等して、径方向外側の蒸気孔兼滴下孔の総面積が大きくなるようにしているので、袋から排出された調理液を底容器全体に滴下して、食材全体を斑無く味付けすることができる。
【0010】
請求項4の本発明によれば、袋の調理液放出口の位置が上下いずれの場合でも、調理液は底容器内全体に斑無く滴下される。また、袋から放出された後の調理液の混ぜ合わせが促進される。
袋の圧力調整機構が上面にある場合は、径方向外側に排出された調理液は、上蓋底部に形成された滴下孔のうち、径方向最外部の滴下孔より内側に形成された滴下孔から滴下される部分もあれば、上蓋底部の外周に位置する環状面から中央へ向けて下方向に傾斜する第1斜面を経て、中央の滴下孔から滴下される部分もある。
また、圧力調整機構が下面にある場合は、調理液は、中央の滴下孔から滴下されたり、径方向外側へ向けて下方向に傾斜する第2斜面を通って環状面に至る中で、径方向中間又は外側の滴下孔から滴下されたりすることで、底容器全体に、調理液が滴下される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
図1乃至3は、本発明の基本構造である第1実施形態の電子レンジ調理用容器10(以下、「容器10」と略す。)を示す。図1は容器10の正面断面図、図2は容器10の上面図、図3は加熱調理時の容器10の正面断面図である。
図に示すように、容器10は、食材Mを収納するための底容器20と、底容器20と嵌合される上蓋30と、上蓋30と嵌合されるキャップ40を具える。
【0012】
底容器20は、食材の収納部、上蓋30との嵌合部22、及び、把手からなる。食材の収納部は全体として円筒形状を有する。前記嵌合部22は円筒状収納部の上方端に位置し、この上方端部を折曲げて容器内側に向う凸部を形成し、抜止め22Sとする。把手は、嵌合部22からさらに容器外側に向けて延びる。
【0013】
上蓋30は、中央部から順に上蓋底部31、上蓋内周部32、上蓋内周部に形成されたキャップ40との上部嵌合部33、凹部34、上面35、上蓋外周部36、底容器20との下部嵌合部37、及び、把手からなる。上蓋30は全体としてドーナツ型である。上蓋内周部32は、環状の上面35から凹部34を経て容器内側に向けて円筒状に延び、この円筒形の軸方向中程に位置する上部嵌合部33には、径方向外側に向けて突出する上部抜止め33Sが、全円周上に形成されている。前記上蓋内周部32の下端に位置する、すなわち、円筒形の底面に相当するほぼ円形の上蓋底部31には、調理液を滴下するための複数の滴下孔Hが形成されている。なお、滴下孔Hは、食材等から発生する蒸気の排出孔を兼ねる。
【0014】
凹部34は、上面35から容器内側に向けて数ミリ程下方に凹んだ環状部分であり、加熱調理時の蒸気の排出通路となる。上蓋30の前記底容器20との嵌合部である下部嵌合部37は、環状の上面35の外周部分を容器下方に向けて拡げるように延ばした上蓋外周部36の周縁を、上向きに折返すことで形成され、折返した周縁を容器内側にさらに折って容器外側に向かう凸部を形成し、下部抜止め37Sとする。上蓋の把手は、底容器20と同様に前記下部嵌合部37から容器外側に向けて延び、底容器20の把手と密着する。
【0015】
キャップ40は、キャップ底部41、キャップ筒状部42、及びフランジFからなる。キャップ筒状部42は、上蓋30の上面35と密着する環状フランジFから容器内側に向けて筒状に延び、キャップ円弧面422及び当該キャップ円弧面422の間を繋ぐ平面状のキャップ側面424からなる。キャップ底部41はキャップ筒状部42の下端にあり筒形の底面に相当し、上蓋底部31と対向する。キャップ底部41は容器上方へ向けて若干膨らんだ形状に成形されている。
キャップ円弧面422には、上蓋30の上部嵌合部33に形成された抜止め33Sに対応する抜止め42Sが、径方向外側に向けて突出するように形成されている。上蓋30の上部抜止め33Sが上蓋内周部32の全円周上に形成されているのに対し、キャップ40ではキャップ筒状部42を円筒形にせず、キャップ円弧面422のみに抜止め42Sを形成し、このキャップ円弧面のみを上蓋30と嵌合させている。
底容器20、上蓋30、キャップ40は全て、弾性及び耐熱性を有する薄いプラスチックシートで成形されている。
【0016】
図4乃至8は、調理液が封入された袋を示す。図4乃至7は圧力調整機構付きの調理液放出口を具える基本形態の袋50、図8は別形態の袋50’を示す。図4は袋50の正面断面図、図5は下面図(上面図でもある。)、図6は調理液放出時の袋50の正面断面図、図7は調理液放出時の袋50の下面図(上面図でもある。)、図8(a)は別構造の調理液放出口を有する袋50’の正面断面図、図8(b)は調理液放出口付近の拡大断面図である。
【0017】
図に示すように、基本形態の袋50は全体として長方形状で、高強度に接着された四方の接着部52、開口孔54、上面又は下面に設けられた圧力調整機構56、袋内に封入された調理液Gを具える。圧力調整機構56は袋50本体とは別体で構成された小片であり、通常は袋50本体に開いた開口孔54全体を覆う形で袋50本体に接着され、調理液Gの流出を阻止する。この圧力調整機構56と袋50本体との接着方法は、一部を高強度接着剤による高強度接着部562、残部は低強度接着剤を用いた低強度接着部564とする方法による。なお、接着剤としては、人体に無害なものを用いる。
【0018】
次に図8を参照して、別形態である袋50’について説明する。袋50’は、基本形態の開口孔に相当する調理液放出口58部分が、他の部分よりさらに薄く成形されており、別体の圧力調整機構を具えず、従って接着剤を用いない点以外は、基本形態の袋50と同様の構造を有する。この実施形態は、接着剤を使用しないことで、使用者の違和感や嫌悪感をなくするように配慮したものである。
なお、接着剤を使用しない別の圧力調整機構としては、特開2005‐126092号公報に開示のように、袋の厚み方向に貫通しない切込みを入れるか、又は、厚み方向に貫通する切込みを入れたフィルムと切込みを入れないフィルムを積層一体化する構成も考えられる。
その他に、ヒートシール方法によることも考えられる。
袋50及び50’は、前記プラスチックシートより薄い耐熱性プラスチックフィルムで成形されており、図1に示すように、上蓋30の上蓋底部31上に設置され、キャップ40のキャップ底部41との間に挟まれている。
【0019】
次に、図3、6及び7を参照しながら、加熱調理時の容器10及び袋50について説明する。以下、袋50及び50’については説明が重複するため、特別に説明を必要とする場合以外は、符号は50のみを引くこととする。
調理液が封入された袋50は、上蓋底部31とキャップ底部41との間に形成された空間に収納されている。
電子レンジ加熱に伴い容器10内の食材Mや袋50内の調理液Gが温められ、蒸気が発生し、容器10内及び袋50内の蒸気圧が高まる。
キャップ40は、蒸気圧が或る値を超えると、その蒸気圧に比例する比率で自動的にフランジFが持上がる方向に弾性変形する。前述したように、キャップ筒状部42の抜止め42Sはキャップ円弧面422に形成されているのみであり、また、キャップ底部41は容器上方に向けて若干膨らむ形状を有するので、蒸気圧の上昇により弾性変形しやすい。
【0020】
図3中の上向きの矢印で示すように、食材から発生した底容器20内の蒸気は、上蓋底部31に形成された複数の滴下孔Hから出て、上蓋30の上蓋内周部32とキャップ40のキャップ側面424の間の空間を通り、キャップ40の弾性変形によって拡がった上蓋30の凹部34とキャップ40のフランジFとの間隙を経て、容器10の外へと排出される。
さらに容器10内の蒸気圧が高まると、キャップ筒状部42に形成された抜止め42Sが上蓋30の上部抜止め33Sを超えてキャップ全体が持ち上がり、さらに多くの蒸気が排出されることで容器10内の蒸気圧を適切に保ち、加熱に伴って底容器20と上蓋30との嵌合が外れたり、中の食材が飛び出たりするのを防止する。
【0021】
袋50内の調理液Gが加熱されて生じた内圧が限度を超えると、圧力調整機構56の低強度接着部564が袋本体から剥れ、温められた調理液Gが、開口孔54から剥れた低強度接着部564部分を経て、袋50の外へと放出される。調理液Gの放出のされ方は、図3、6及び7中、下向きの矢印で示した。圧力調整機構56の高強度接着部562は、蒸気圧によっても剥離しない程度の強度を有するものにしてある。
一方、別形態の袋50’では、袋内の内圧が限度を超えると他の部分よりさらに薄く成形された調理液放出口58又は切込み部分が破け、中の調理液が放出されるようになっている。
【0022】
図9及び10は、請求項2及び3の本発明に係る第2実施形態を示す。図9は第2実施形態の容器10’の正面断面図、図10は上蓋60の上蓋底部61の上面図である。図を参照しながら、第1実施形態と異なる部分について説明する。 第2実施形態の上蓋60は、上蓋内周部62の直径が第1実施形態のそれより大きいため、収納する調理液Gの量を増やしたり、又は、異なる調理液Gを封入した2種以上の袋50A及び50B等を収納したりすることが可能である。
【0023】
上蓋60の上蓋底部61には、容器上方へ突出する複数の凸部Pが放射状に形成されている。これは、袋50が、自身の重みで滴下孔Hを塞いでしまい、調理液Gの適切な滴下や蒸気の排出ができなくなることを防止するためである。また、凸部Pにより袋50と上蓋底部61との間に間隙ができることで、袋50の蒸気による加熱が促進される。
【0024】
上蓋底部61の滴下孔Hは、径方向外側のものほど全体としての孔面積が大きくなるように形成するのが好ましい。これは、袋50の中央部に位置する開口孔54から放出された調理液Gのうち、大部分が中央滴下孔から滴下されてしまって周辺部分に行渡らないことを防止し、容器10内の食材に斑無く味付けできるようにするためである。
【0025】
図11及び12は、請求項4の本発明に係る第3実施形態を示す。図11は上蓋70の正面断面図、図12は上蓋底部71の上面図である。図を参照しながら、第1及び第2実施形態と異なる部分について説明する。
第3実施形態の上蓋底部71には、径方向最外部に位置する、底容器底面と平行な環状面Qと、第2実施形態同様に放射状に形成された複数の凸部P、放射状に延びる第1斜面R1と第2斜面R2が含まれる。第1斜面R1は環状面Qから中央へ向けて下方に傾斜する斜面であり、第2斜面R2は前記第1斜面R1とは反対方向、すなわち、環状面Qから中央へ向けて上方に傾斜する斜面である。
上蓋底部71には、さらに、中央から径方向外側の順に、第1滴下孔H1、第2滴下孔H2、第3滴下孔H3が形成されている。
【0026】
以下、調理液の滴下のされ方を説明する。
まず、袋50の圧力調整機構56が袋の下面に設けられている場合、電子レンジ加熱により袋50内から放出された調理液Gは、第1斜面R1を下り中央の第1滴下孔H1から滴下される部分もあれば、第2斜面R2を経て、第2滴下孔H2、及び、環状面Q上に形成された第3滴下孔H3から滴下される部分もある。 一方、袋50の圧力調整機構56が袋50の上面に設けられている場合、調理液Gは袋50の上面を通って環状面Qに至り、第3滴下孔H3から滴下されたり、第1斜面R1を通って中央の第1滴下孔H1から滴下されたりする。
【0027】
このように、第3実施形態では、調理液の通路を複数設けることで、滴下される場所が集中せず、食材全体に調理液を行渡らせることができ、斑の無い味付けが可能である。
なお、全実施形態について容器全体及び各部材がほぼ円形のものについて中心的に説明及び図示をしたのは、円形が調理液を斑無く滴下するのに最も優れているからであるが、中に入れる食材によって四角形状やその他の形状の方が好ましい場合は適宜変更すればよい。また、袋50の形状も四角形状が成形や外周部分の接着の便宜を考える際には最も優れているが、それに限定されることはない。
【0028】
以上のように、本発明によれば、電子レンジによる加熱調理後、調味料を混合・添加する等の手間を省け、且つ、従来技術のように、調理液が封入された袋を取出す手間も必要なくなる。また、調理液を食材全体に行渡らせ、味付けの斑をなくすことが可能となり、電子レンジ調理の手軽さと味についての満足度を、より一層向上させることができる。
なお、本発明の代表的利用例としては、煮魚や、炊込みご飯等を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1実施形態の容器の正面断面図。
【図2】第1実施形態の容器の上面図。
【図3】第1実施形態の容器の加熱調理時の正面断面図。
【図4】袋の正面断面図。
【図5】袋の下面又は上面図。
【図6】袋の加熱調理時の正面断面図。
【図7】袋の加熱調理時の下面又は上面図。
【図8】(a)は袋の別形態の正面断面図、(b)は調理液放出口部分の拡大断面図。
【図9】第2実施形態の容器の正面断面図。
【図10】第2実施形態の上蓋底部の上面図。
【図11】第3実施形態の上蓋の正面断面図。
【図12】第3実施形態の上蓋底部の上面図。
【符号の説明】
【0030】
10:電子レンジ調理用容器
20:底容器
30,60,70:上蓋
31,61,71:上蓋底部
35:上面
40:キャップ
41:キャップ底部
42:キャップ筒状部
F:フランジ
50:袋
56:圧力調整機構
G:調理液
H:滴下孔
P:凸部
R1:第1斜面
R2:第2斜面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材を収納する底容器と該底容器と嵌合する上蓋と該上蓋と嵌合するフランジ付きキャップを具え、前記底容器と上蓋の嵌合部に抜止めをそれぞれ設けるとともに、前記上蓋とキャップとの嵌合部に抜止めをそれぞれ設け、前記上蓋は上蓋底部と上面を含み、前記キャップはキャップ底部とキャップ筒状部を含むようにプラスチック成形され、前記上蓋の上面と前記キャップのフランジは該フランジの弾性により密着するようになっている電子レンジ調理用容器において、
前記上蓋底部とキャップ底部との間に調理液が封入された袋を収納する空間が形成され、
前記上蓋底部に前記調理液の滴下孔を設けたことを特徴とする、
電子レンジ調理用容器。
【請求項2】
前記上蓋底部に前記キャップ底部方向に突出する複数の凸部を設けた、請求項1の電子レンジ調理用容器。
【請求項3】
前記凸部が前記上蓋底部中央から放射状に延び、及び/又は、径方向外側に向けて前記滴下孔の面積が大きくなるようにした、請求項2の電子レンジ調理用容器。
【請求項4】
前記上蓋底部に、該上蓋底部の外周から中央に向かって容器下方に傾斜する第1斜面と、該第1斜面とは反対方向に傾斜する第2斜面が形成された、請求項2又は3の電子レンジ調理用容器。
【請求項1】
食材を収納する底容器と該底容器と嵌合する上蓋と該上蓋と嵌合するフランジ付きキャップを具え、前記底容器と上蓋の嵌合部に抜止めをそれぞれ設けるとともに、前記上蓋とキャップとの嵌合部に抜止めをそれぞれ設け、前記上蓋は上蓋底部と上面を含み、前記キャップはキャップ底部とキャップ筒状部を含むようにプラスチック成形され、前記上蓋の上面と前記キャップのフランジは該フランジの弾性により密着するようになっている電子レンジ調理用容器において、
前記上蓋底部とキャップ底部との間に調理液が封入された袋を収納する空間が形成され、
前記上蓋底部に前記調理液の滴下孔を設けたことを特徴とする、
電子レンジ調理用容器。
【請求項2】
前記上蓋底部に前記キャップ底部方向に突出する複数の凸部を設けた、請求項1の電子レンジ調理用容器。
【請求項3】
前記凸部が前記上蓋底部中央から放射状に延び、及び/又は、径方向外側に向けて前記滴下孔の面積が大きくなるようにした、請求項2の電子レンジ調理用容器。
【請求項4】
前記上蓋底部に、該上蓋底部の外周から中央に向かって容器下方に傾斜する第1斜面と、該第1斜面とは反対方向に傾斜する第2斜面が形成された、請求項2又は3の電子レンジ調理用容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−62081(P2009−62081A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−232498(P2007−232498)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(306012846)NEWS CHEF株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(306012846)NEWS CHEF株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]