説明

電子伝導性の評価治具

【課題】特に薄膜の電子伝導体に対し、断面方向における電子伝導性を正確に測定することができる評価治具を提供することにある。
【解決手段】電子伝導体の上部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子、電子伝導体の下部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子を具備し、上部及び下部において各々の電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が、測定する電子伝導体厚さの200%以下であり、電流測定子間に電流を流して電圧測定子間の電圧を測定することを特徴とする電子伝導性の評価治具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子伝導体における電子伝導性の評価に有効な評価治具であり、特に薄膜電子伝導体の断面方向における電気伝導度解析が必要となる電気、化学分野を始めとする多岐の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子伝導体における電子伝導性を評価する方法について説明する。表面方向の電子伝導性については、例えば非特許文献1に記載されているように導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験法に記載されている様に、長さ80mm幅50mm厚さ20mm以下の直方体試験片の上部より4本のプローブを間隔5mmで接触させて外側のプローブ間に電流を流し内側のプローブ間の電圧を測定する4端子方式((1)の方法)がよく用いられている。
【0003】
一方、断面方向の電子伝導性については、例えば上部及び下部より円筒状のプローブを接触させて、上部及び下部プローブ間に電流を流しながら同じ上下部のプローブ間の電圧を測定する2端子方式((2)の方法)などがよく用いられている。
【非特許文献1】日本工業規格、JIS K7194‐1995:導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験法
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、断面方向の電子伝導性を評価する場合に、前記(1)の方法では表面方向の電子伝導性測定方法であり、断面方向と表面方向に異方性が大きい材料については断面方向の特性が正確につかめないという課題を残していた。又、断面方向の電子伝導性を評価する場合、前記(2)の方法では、上下部のプローブが電子伝導体に接触している部分の接触抵抗による電圧降下が測定電圧に上乗せされ、特に電子伝導性の高い材料を評価する場合において実際より低い電子伝導性として評価されてしまう点に課題があった。
【0005】
又、例えばリチウムイオン電池等に用いられる金属集電体上に電極層を塗布して形成された電極では、集電体層とその表面に電極層が塗布された二層で構成される薄膜電極についての断面方向の電子伝導性評価において、その二層間の界面における電子伝導性(界面抵抗)の評価も重要である。集電体層と電極層の各々のバルク電子伝導性については、異方性が無い場合には、表面方向を測定する前記(1)の方法で個別に測定が可能である。集電体層と電極層による二層の断面方向の電子伝導性が正確に測定出来れば、その電子伝導性より各々のバルク電子伝導性を解析することにより、その二層間の界面における電子伝導性まで評価できると考える。しかし、前記の通り、従来の方法では、薄膜の断面方向における電子電伝導性を正確に測定することが難しく、二層間の界面における電子伝導性の解析が不十分であるという課題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記の様な従来技術の問題点に留意しつつ、研究を進めた結果、薄膜の電子伝導体における断面方向の電子伝導性を正確に測定可能な評価治具を見出し、本発明に至った。
【0007】
請求項1に記載の方法は、電子伝導体の上部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子、電子伝導体の下部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子を具備し、上部及び下部において各々の電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が、測定する電子伝導体厚さの200%以下であり、電流測定子間に電流を流し、電圧測定子間の電圧を測定することを特徴とする電子伝導性の評価治具である。
【0008】
請求項2に記載の方法は、前記電子伝導性の評価治具において、上部及び下部に具備した合計4本の電流測定子と電圧測定子において、少なくとも上部の電流測定子あるいは電圧測定子の一方と少なくとも下部の電流測定子あるいは電圧測定子の一方が、弾性機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の電子伝導性の評価治具である。
【発明の効果】
【0009】
電子伝導体の上部及び下部に接触する各々の電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が、測定する電子伝導体厚さの200%以下であり、電流測定子間に電流を流し、電圧測定子間の電圧を測定することを特徴とする評価治具を用いることにより、従来困難であった、薄膜の電子伝導体における断面方向の電子伝導性を正確に評価することができる。更に、これら測定子に弾性機構を具備させることにより、4本の測定子全てを確実に接触させることでより正確な断面方向の電子伝導性を測定することも可能となる。
【0010】
また、本発明の評価治具により薄膜の電子伝導体における断面方向の電子伝導性をより正確に測定し、複数層試験片については表面方向の測定値と組み合せることにより層間界面の電子伝導性を解析することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の評価治具は、電子伝導体における断面方向の電子伝導性を評価する際に、電子伝導体の上部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子、電子伝導体の下部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子を具備し、上部及び下部において各々の電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が測定する電子伝導体厚さの200%以下であり、電流測定子間に電流を流し、電圧測定子間の電圧を測定することを特徴とする電子伝導性の評価治具である。電子伝導体の上部及び下部とも電流測定子と電圧測定子の2本を用いる目的は、上部あるいは下部のどちらか一方でも電流測定子と電圧測定子を兼ねた電圧電流測定子とした場合に、その測定子と電子伝導体表面との接触抵抗が必ず電圧測定値に加算されることとなり、電子伝導体自身が持つバルク電子伝導性よりも低い値が測定され正確な値が得られない。又、測定するサンプルの電子伝導性が高い程、その影響は大きく無視できなくなる。
【0012】
本発明において、上部及び下部に具備した電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が、測定する電子伝導体厚さの200%以下である。これは、上下の電流測定子間に電流を流し発生させている電界内の電圧を電圧測定子で測定する場合、電流測定子と電圧測定子との最短距離が重要であり、特に薄膜ではこの影響が大きい。この距離が長いと電流測定子間で発生させている電界内の電圧を精度良く測定できないからである。より精度の高い測定を行うためには、この最短距離は電流測定子と電圧測定子が電気的に絶縁されている限り小さい方が好ましく、測定する電子伝導体厚さの120%以下で0%より大であることがより望ましい。電流測定子と電圧測定子の絶縁方法は、一般的には片側の側面へ絶縁表面処理を施すこととなるため、1μm以上の場合が多いが、技術の進歩によって表面処理層の厚さがより薄くナノメートルレベルとなる可能性もある。
【0013】
又、前記電子伝導性の評価治具において、上部及び下部に具備した合計4本の電流測定子と電圧測定子について、少なくとも上部の電流測定子あるいは電圧測定子の一方と少なくとも下部の電流測定子あるいは電圧測定子の一方が弾性機構を備えていることにより、計4本の測定子全てを確実に測定サンプルに接触させることが可能となり、正確な断面方向の電子伝導性を測定することが期待できる。なぜなら、上下より2本ずつプローブを接触させる際に、例えば上部あるいは下部の2本の測定子が固定されていた場合、2本の先端をサンプルに接触させる時にサンプルと2本の先端との距離がたとえ数μmの差であっても測定サンプルが硬い材料の場合は近い方の測定子しか接触しないこととなり測定できないからである。すなわち計4本の測定子を上下より2本ずつ確実に接触させるためには、例えば上下の電流測定子を接触させ、弾性機構を備えた上下の電圧測定子を用いる方法が考えられる。又、この弾性機構を設けることで、測定サンプルの表面平滑性が悪い材料についても4本の測定子が確実に接触することで測定可能となる。尚、弾性機構としては、例えば測定子が治具の上板や下板にバネやゴム等の弾性体を介して固定されている等の構造が考えられるが特に限定されない。
【0014】
本発明の一実施形態について、導電性シートの電子伝導性評価を例にとり、図面を参照に説明すれば以下の通りである。図1は、本実施形態の一例である電子伝導性の評価治具を示す図である。
図1(a)はその電子伝導性の評価治具を示す斜視図であり、図1(b)はその電子伝導性の評価治具の断面図と電源、電圧測定器を接続した電子伝導性の測定を説明する図である。評価治具は、上板1、底板2、上部電圧測定子3、上部電流測定子5、下部電圧測定子4、下部電流測定子6から構成される。図1(b)に示す通り、円板上に成形した導電性シートサンプル7に対し、上下より電圧測定子、電流測定子を接触させ、電源8のプラス極9を上部電流測定子5へマイナス極10を下部電流測定子6へ接続させて電流を流し、電圧測定器11のプラス極12を上部電圧測定子3へマイナス極13を下部電圧測定子4へ接続させて電圧を測定することにより電子伝導性が評価できる。例えば、電子伝導性を表す伝導度は、以下の式へ、電流を流している面積、サンプルの厚さ、前記の流した電流値と測定電圧値より求めた抵抗値を代入することで算出される。

伝導度(S/cm)=サンプル厚さ(cm)/(電流を流している面積(cm)/抵抗値(Ω)

【0015】
電圧測定子、電流測定子は、電子伝導性がある材料であれば、特に限定されるものでは無い。本実施例の場合、電流測定子はリング状、電圧測定子は電流測定子の内径内中心に配置した円形のタイプで示しているが、それぞれ長方形である等形状も特に限定されない。電流測定子のサンプルと接触する先端形状はフラット面であることが、電流を流している面積の計算が簡便となるため望ましい。本実施例の場合、電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離は、電圧端子の内径より電圧端子の外径を引いた値の1/2値となるが、その値が電子伝導体サンプル厚さの200%以下であることが望ましい。例えばサンプル厚さが100μmの場合、前記最短距離は200μm以下が望ましく、120%以下、120μm以下であることが更に望ましい。なぜなら電流端子間で発生している電界内の電圧を電流端子の外側より可能な限り近傍で捉えるためである。前記電流測定子と電圧測定子との最短距離が短い程、2本の測定子が電気的に接触する可能性が高まるため、電流測定子あるいは電圧測定子の互いに向かい合った側面については絶縁処理を施しておくことが望ましい。又、電流測定子及び電圧測定子の先端がサンプルの表面に対する距離を同一にしておく必要がある。なぜなら、図1(b)に示す通りサンプルを本評価治具で上部及び下部より4本の測定子で挟んだ場合に、一本でも接触していない測定子があれば正確な測定が出来ないからである。
【0016】
次に、前記電子伝導体の電子伝導性評価において、より信頼性の高い値を測定可能な評価治具について説明する。請求項2に記載した本発明における本実施形態の一例である電子伝導性の評価治具を図2に示す。図2(a)はその電子伝導性の評価治具を示す斜視図であり、図2(b)はその電子伝導性の評価治具の断面図と電源、電圧測定器を接続し電子伝導性の測定を説明する図である。評価治具は、上板1、底板2、バネ弾性機構を備えた上部電圧測定子3、上部電流測定子5、バネ弾性機構を備えた下部電圧測定子4、下部電流測定子6から構成される。図2(b)に示す通り、上下の電流測定子は上板、底板で押されて導電性シートサンプル7に接触し、その中心側でバネによる弾性機構を備えた電圧測定子が上下から電流測定子とは独立し導電性シートサンプル7に接触される仕組みとなっている。円板上に成形した導電性シートサンプル7に対し、上下より電圧測定子、電流測定子を接触させ、電源8のプラス極9を上部電流測定子5へマイナス極10を下部電流測定子6へ接続させて電流を流し、電圧測定器11のプラス極12を上部電圧測定子3へマイナス極13を下部電圧測定子4へ接続させて電圧を測定することにより電子伝導性が評価できる。この弾性機構を設けることで、測定サンプルが硬い、厚さに偏りがある、表面平滑性が悪い場合においても4本の測定子が確実に接触することで測定可能となり、常に信頼性の高いデータを得られ、特に薄膜の電子伝導性を評価する際大変有効な手段であると考える。
【0017】
以下、本発明の実施例を挙げてさらに具体的に説明する。
【実施例1】
【0018】
(1)黒鉛化メソカーボンマイクロビーズMCMB93重量部、導電材のアセチレンブラック2重量部、バインダーのポリフッ化ビニリデン(PVDF)5重量部を、希釈剤であるN−メチルピロリドン(NMP)と混合し合材スラリーを得た。該スラリーを基材となる厚さ40μmのポリエステルフィルムの片面に塗布、乾燥した後、プレスを行い、厚さ90μmのリチウムイオン電池用の負極電極層を作製した。次に、前記負極電極層を、ポリエステルフィルム基材より剥離し、直径11mmの円板状に打ち抜き電子伝導性を評価するための導電性シートサンプルとした。このサンプルは、断面方向と表面方向に大きな異方性は無いタイプである。
【0019】
(2)前記導電性シートサンプルの電子伝導性評価について、図2に示す。評価治具は、絶縁性プラスチックの上板1、底板2、バネによる弾性機構を備え先端が直径0.6mmの円形フラット形状である上部電圧測定子3及び下部電圧測定子4、直径11mm円形の中心側より直径0.8mm円形を取り除いたリング状で表面がフラット形状である上部電流測定子5及び下部電流測定子6から構成される。上下部とも電流測定端子の中心に電圧測定子が配置され、電流測定子と電圧測定子との間隔は0.1mmである。よって電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が測定する電子伝導体厚さ90μmの111%である。
【0020】
(3)図2(b)に示す通り、前記導電性シートサンプル7に対し、上下より電流測定子及び電圧端子を接触させ、電源8のプラス極9を上部電流測定子5へマイナス極10を下部電流測定子6へ接続させて電流100mAを流し、電圧測定器11のプラス極12を上部電圧測定子3へマイナス極13を下部電圧測定子4へ接続させて電圧を測定し電子伝導度を算出したところ4×10(S/cm)であった。一方、図4に示す一般的な表面方向の電子伝導性を評価する治具を用い、前記導電性シートを幅10mm×長さ20mmの短冊状に裁断した導電性シートサンプル15の上部より、4本の測定子が5mm間隔で、直径3mmの円形フラット形状である電圧測定子17及び18と直径3mmの円形フラット形状である電流測定子16及び19を接触させて電流測定子間に電流1mAを流し、電圧測定子間の電圧を測定し電子伝導度を算出したところ5×10(S/cm)であった。よって、本評価治具で測定した断面方向の電子伝導度と表面方向の電子伝導度が同等の値を示した。
(比較例1)
【0021】
以下、前記導電性シートサンプルと同じサンプルを用い、評価治具のみ異なる場合の比較例について説明する。
【0022】
図2に示す評価治具で、実施例1に対し、電流測定子の寸法のみ変更した設計治具を作製した。
評価治具は、絶縁性プラスチックの上板1、底板2、バネによる弾性機構を備え先端直径0.6mmの円形フラット形状である上部電圧測定子3及び下部電圧測定子4、直径11mm円形の中心側より直径1.4mm円形を取り除いたリング状で表面がフラット形状である上部電流測定子5及び下部電流測定子6から構成される。上下部とも電流測定端子の中心に電圧測定子が配置され、電流測定子と電圧測定子との間隔は0.4mmである。よって電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が測定する電子伝導体厚さ90μmの444%である。実施例1同様に、上下より電流測定子及び電圧端子を接触させ、電流100mAを流し、電圧測定子間の電圧を測定し電子伝導度を算出したところ2×10(S/cm)となり、電圧端子まで電界が強く発生しないためか、前記導電性シートサンプルは表面方向と断面方向に異方性が無いにもかかわらず、実施例1で示した表面方向の電子伝導度に対し一桁以上高い値が算出され、測定値は疑わしい結果となった。この結果は電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が444%と200%を超えているためである。
(比較例2)
【0023】
以下、前記導電性シートサンプルと同じサンプルを用い、比較例1同様、評価治具のみ異なる場合のもう一つの比較例について説明する。
【0024】
図3に示す評価治具で、前記導電性シートサンプルと同じサンプルを用いて電子伝導性を評価した。同評価治具による測定では、サンプルの上下部より、直径11mm円筒型で先端がフラット形状の電流電圧測定子14を接触させ、電流100mAを流し、電流電圧測定子間の電圧を測定して電子伝導度を算出したところ4×10−1(S/cm)となり、実施例1で示した表面方向の電子伝導度に対し一桁低い値となった。この電子伝導度が低い値となった原因は、上下部の電流電圧測定子が電子伝導体に接触している部分の接触抵抗による電圧降下が測定電圧に上乗せされ、結果として実際より低い電子伝導が算出されたためであると考えた。
【0025】
以上の通り、比較例1(電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が200%を超える場合)及び比較例2(電流測定用と電圧測定用の2本の測定子を具備していない場合)では、異方性が無い導電性シートサンプルの電子伝導度が表面方向と断面方向で大きく異なる値が測定されたが、実施例(本発明の評価治具)では両方向で同等の値が得られ本発明による評価治具の有効性が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の評価治具を用いることにより、特に薄膜の電子伝導体における断面方向の電子伝導性をより正確に測定することが可能となり、薄膜の断面方向における特性解析が必要となる電気、化学分野を始めとする多岐の技術分野において大変有効な手段である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施形態の一例である電子伝導性の評価治具を示す図である。(a)電子伝導性の評価治具を示す斜視図である。(b)電子伝導性の評価治具の断面図と電子伝導性の測定を説明する図である。
【図2】本実施形態の一例である電子伝導性の評価治具を示す図である。(a)電子伝導性の評価治具を示す斜視図である。(b)電子伝導性の評価治具の断面図と電子伝導性の測定を説明する図である。
【図3】比較例である電子伝導性の評価治具を示す図である。
【図4】一般的な表面方向における電子伝導性の評価治具を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1 上板
2 底板
3 上部電圧測定子
4 下部電圧測定子
5 上部電流測定子
6 下部電流測定子
7 導電性シートサンプル(電子伝導体)
8 電源
9 電源のプラス極
10 電源のマイナス極
11 電圧測定器
12 電圧測定器のプラス極
13 電圧測定器のマイナス極
14 電流電圧測定子
15 導電性シートサンプル(電子伝導体)
16 電流測定子
17 電圧測定子
18 電圧測定子
19 電流測定子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子伝導体の上部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子、電子伝導体の下部に接触する電流測定用と電圧測定用の2本の測定子を具備し、上部及び下部において各々の電流測定子と電圧測定子との電子伝導体との接触面における最短距離が、測定する電子伝導体厚さの200%以下であり、電流測定子間に電流を流し、電圧測定子間の電圧を測定することを特徴とする電子伝導性の評価治具。
【請求項2】
前記電子伝導性の評価治具において、上部及び下部に具備した合計4本の電流測定子と電圧測定子において、少なくとも上部の電流測定子あるいは電圧測定子の一方と少なくとも下部の電流測定子あるいは電圧測定子の一方が、弾性機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の電子伝導性の評価治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−229373(P2009−229373A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−77576(P2008−77576)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(591167430)株式会社KRI (211)
【Fターム(参考)】