説明

電子帳票システム

【課題】簡易な構成の端末装置を用いた簡単な操作により、管理用コンピュータが記憶する所望の帳票のデータを印刷することができる電子帳票システムを提供する。
【解決手段】管理用コンピュータ30には帳票が一元的に管理されている。複合機40のタッチパネルには帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面が表示される。メニュー画面や各サブメニュー画面で所定の項目が選択される度に、複合機40は、次に表示すべき一つのサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を管理用コンピュータ30に要求する。メニュー画面及び各種のサブメニュー画面を用いて所望の帳票が選択され、印刷が指示されると、複合機40はその選択された帳票の印刷指令を管理用コンピュータ30に送信し、管理用コンピュータ30から当該帳票の印刷データを取得することにより、当該帳票の印刷処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理用コンピュータが記憶する帳票のデータを、ネットワークを介して端末装置から印刷することができる電子帳票システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本願の出願人は、既に、各種の端末やメインフレームで作成された種々の帳票のデータを一括して記憶し、管理する管理用コンピュータを備える電子帳票システムを提案している(例えば、特許文献1参照)。また、従来から、端末装置としてパーソナルコンピュータやそれと同等の機能を有する複合機を使用して、ネットワーク上に存在するビジネス文書の中から必要なビジネス文書を検索し、そのデータを取得して印刷するプリントサービスシステムがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−158727号公報
【特許文献2】特開2005−267002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のシステムでは、ネットワーク上に存在する種々のビジネス文書等を、端末装置で検索して必要なデータを取得し、印刷する。すなわち、従来のシステムでは、端末装置が必要なデータを検索して取得するための機能を備えており、端末装置にはパーソナルコンピュータ又はパーソナルコンピュータとほぼ同等の機能を有するものを使用している。
【0005】
ところで、例えば本社で作成した出荷伝票などのデータを管理用コンピュータに記憶し、物流倉庫に配置された端末装置を使用してネットワークを介して、管理用コンピュータに記憶されている出荷伝票のデータの中から所望の出荷伝票のデータを検索して印刷し、印刷した出荷伝票に基づいて、担当者が物流倉庫から商品を出庫する場合がある。このような場合、物流倉庫では、出荷伝票を作成することはないので、物流倉庫に配置される端末装置の機能としては、出荷伝票を印刷できる機能を備えていれば十分である。しかしながら、このような場合でも、従来は、物流倉庫に配置される端末装置としては、パーソナルコンピュータ又はそれと同等の機能を有する装置が用いられている。したがって、上述した物流倉庫に配置される端末装置のように、端末装置で印刷するだけの場合には、従来のシステムでは、かかる端末装置の仕様が使用目的に対して高機能なものになり過ぎ、オーバースペックになっているという問題があった。
【0006】
また、端末装置としてパーソナルコンピュータを使用する場合、担当者がコンピュータを操作できないと、管理用コンピュータに記憶されている帳票の中から必要とする帳票を検索して印刷することは難しい。このため、例えば物流倉庫に保管してある商品を出荷伝票に基づいて出荷する担当者も、従来のシステムでは、コンピュータの操作を覚えなければ、その出荷伝票を印刷することができないという問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、簡易な構成の端末装置を用いた簡単な操作により、管理用コンピュータが記憶する帳票のデータの中から必要とする帳票のデータを印刷することができる電子帳票システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本発明は、帳票のデータファイルである帳票データファイルを管理する管理用コンピュータと、管理用コンピュータとネットワークを介して接続された、データ通信機能及びデータを印刷媒体に印刷する印刷機能を備える印刷装置とを有する電子帳票システムであって、
印刷装置は、帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を表示するタッチパネルディスプレイ部と、各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータに送信すると共に、メインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を使用して選択された帳票を印刷する旨の指令を管理用コンピュータに送信し、管理用コンピュータから当該帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データの印刷処理を制御する帳票印刷制御手段とを備え、
管理用コンピュータは、日付に関する情報をファイル名に含む帳票データファイルをフォルダに格納して記憶すると共に、各帳票データファイルが印刷されたか否かを示す情報を記憶する記憶手段と、印刷装置から、各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を受けたときに、記憶手段に記憶されているフォルダのフォルダ名又は帳票データファイルのファイル名に基づいて当該取得要求を受けた一覧データを作成して当該印刷装置に出力する一覧データ作成手段と、印刷装置から、所定の帳票を印刷する旨の指令を受けたときに、記憶手段に記憶されている当該帳票の帳票データファイルに基づいて当該印刷装置で印刷するための当該帳票の印刷データを作成して当該印刷装置に出力する印刷データ作成手段とを備えている。
【0009】
ここで、印刷装置の帳票印刷制御手段は、メインメニュー画面に未印刷帳票一覧の項目を含む複数の項目を表示し、メインメニュー画面に表示された複数の項目のうち未印刷帳票一覧の項目が選択された場合、管理用コンピュータに対して、未だ印刷していない帳票データファイルを格納するフォルダのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいてフォルダ名のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、フォルダ名のサブメニュー画面に表示されたフォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、管理用コンピュータに対して、未だ印刷していない帳票データファイルのうち当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するためのサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて年・月・日・時分秒の各々についてのサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、年・月・日・時分秒の各々についてのサブメニュー画面において一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示された場合、フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、年・月・日・時分秒の各々についてのサブメニュー画面で選択された年・月・日・時分秒から構成される日付と同じ内容の日付に関する情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルを印刷する旨の指令を管理用コンピュータに送信する。
【0010】
上記の構成により、本システムの印刷装置は、メインメニュー画面に表示された未印刷帳票一覧の項目が選択され、未だ印刷されていない帳票データファイルを格納するフォルダのフォルダ名を一覧表示するサブメニュー画面から一つのフォルダ名が選択され、さらに年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するサブメニュー画面から一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示されると、選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日・時分秒の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルの印刷データを取得して、当該帳票データファイルを印刷する。したがって、本システムの印刷装置は、端末装置として機能するが、必要とする帳票データファイルを管理用コンピュータから検索する検索機能を備える必要がないので、本システムの端末装置としてパーソナルコンピュータを用いる場合に比べて、構成が簡易なものとなる。また、ユーザは印刷装置のタッチパネルディスプレイ部に表示されるメニュー画面から必要な項目を選択し、印刷を指示するだけで、必要とする帳票データファイルを選択して印刷することができるので、簡単な操作で管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを印刷することができ、コンピュータの操作を知らないユーザでも必要とする帳票データファイルを容易に印刷することができる。
【0011】
上記の目的を達成するための本発明は、帳票のデータファイルである帳票データファイルを管理する管理用コンピュータと、管理用コンピュータとネットワークを介して接続された、データ通信機能及びデータを印刷媒体に印刷する印刷機能を備える印刷装置とを有する電子帳票システムであって、
印刷装置は、帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を表示するタッチパネルディスプレイ部と、各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータに送信すると共に、メインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を使用して選択された帳票を印刷する旨の指令を管理用コンピュータに送信し、管理用コンピュータから当該帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データの印刷処理を制御する帳票印刷制御手段とを備え、
管理用コンピュータは、日付に関する情報をファイル名に含む帳票データファイルをフォルダに格納して記憶する記憶手段と、印刷装置から、各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を受けたときに、記憶手段に記憶されているフォルダのフォルダ名、帳票データファイルのファイル名又は各種の情報に基づいて当該取得要求を受けた一覧データを作成して当該印刷装置に出力する一覧データ作成手段と、印刷装置から、所定の帳票を印刷する旨の指令を受けたときに、記憶手段に記憶されている当該帳票の帳票データファイルに基づいて当該印刷装置で印刷するための当該帳票の印刷データを作成して当該印刷装置に出力する印刷データ作成手段とを備え、
印刷装置は、管理用コンピュータの記憶手段に記憶されているフォルダの中から所望の一又は複数のフォルダを一つのグループにまとめると共に当該グループのグループ名及びサブメニュー画面の表示順に関する情報を設定するためのグループ設定画面を、タッチパネルディスプレイ部に表示し、グループ設定画面を用いて設定されたユーザ毎のグループ設定情報を管理用コンピュータに送信して記憶手段に登録するグループ設定手段を更に備えている。
【0012】
ここで、印刷装置の帳票印刷制御手段は、メインメニュー画面にグループ一覧の項目を含む複数の項目を表示し、メインメニュー画面に表示された複数の項目のうちグループ一覧の項目が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該ユーザによってグループ設定画面を用いて設定されたグループ名を一覧表示するためのグループ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいてグループ名のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、グループ名のサブメニュー画面に表示されたグループ名のうち、サブメニュー画面の表示順に関する情報としてフォルダ名のサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいてフォルダ名のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、フォルダ名のサブメニュー画面に表示されたフォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するためのサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて年・月・日・時分秒の各々についてのサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、年・月・日・時分秒の各々についてのサブメニュー画面において一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示された場合、フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、年・月・日・時分秒の各々についてのサブメニュー画面で選択された年・月・日・時分秒から構成される日付と同じ内容の日付に関する情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルを印刷する旨の指令を管理用コンピュータに送信する。
【0013】
上記の構成により、本システムの印刷装置は、メインメニュー画面に表示されたグループ一覧の項目が選択され、グループ設定画面を用いて設定されたグループ名を一覧表示するサブメニュー画面から、サブメニュー画面の表示順に関する情報としてフォルダ名のサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択され、当該選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダのフォルダ名を一覧表示するサブメニュー画面から一のフォルダ名が選択され、さらに年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するサブメニュー画面から一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示されると、選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日・時分秒の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルの印刷データを取得して、当該帳票データファイルを印刷する。したがって、本システムの印刷装置は、端末装置として機能するが、必要とする帳票データファイルを管理用コンピュータから検索する検索機能を備える必要がないので、本システムの端末装置としてパーソナルコンピュータを用いる場合に比べて、構成が簡易なものとなる。また、ユーザは印刷装置のタッチパネルディスプレイ部に表示されるメニュー画面から必要な項目を選択し、印刷を指示するだけで、必要とする帳票データファイルを選択して印刷することができるので、簡単な操作で管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを印刷することができ、コンピュータの操作を知らないユーザでも必要とする帳票データファイルを容易に印刷することができる。
【0014】
特に、印刷装置の帳票印刷制御手段は、フォルダ名のサブメニュー画面に表示されたフォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて年情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、年情報のサブメニュー画面に表示された年の情報のうち一つの年の情報が選択された場合、管理用コンピュータに対して、フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、当該選択された年の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる月の情報を一覧表示するための月情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて月情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、月情報のサブメニュー画面に表示された月の情報のうち一つの月の情報が選択された場合、管理用コンピュータに対して、フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、年情報のサブメニュー画面で選択された年の情報及び当該選択された月の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる日の情報を一覧表示するための日情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて日情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、日情報のサブメニュー画面に表示された日の情報のうち一つの日の情報が選択された場合、管理用コンピュータに対して、フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、年情報のサブメニュー画面で選択された年の情報、月情報のサブメニュー画面で選択された月の情報、及び当該選択された日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するための時分秒情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて時分秒情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示することが望ましい。
【0015】
これにより、本システムの印刷装置は、タッチパネルディスプレイ部にフォルダ名を一覧表示するサブメニュー画面から一のフォルダ名が選択され、次に順次階層的に表示される年情報、月情報、日情報、時分秒情報の各々のサブメニュー画面から順次、年・月・日・時分秒の各々の一つが選択され、印刷が指示されると、当該選択された情報を有する帳票データファイルを印刷する。また、フォルダ名情報、年情報、月情報、日情報、時分秒情報の各々のサブメニュー画面を順次階層的に表示して選択させることにより、一つのサブメニュー画面にフォルダ名情報、年情報、月情報、日情報、時分秒情報のうちの複数の項目、或いは全ての項目を表示する場合に比べて、印刷装置で一度に行う処理量を軽減することができる。
【0016】
上記の目的を達成するための本発明は、帳票のデータファイルである帳票データファイルを管理する管理用コンピュータと、管理用コンピュータとネットワークを介して接続された、データ通信機能及びデータを印刷媒体に印刷する印刷機能を備える印刷装置とを有する電子帳票システムであって、
印刷装置は、帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を表示するタッチパネルディスプレイ部と、各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータに送信すると共に、メインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を使用して選択された帳票を印刷する旨の指令を管理用コンピュータに送信し、管理用コンピュータから当該帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データの印刷処理を制御する帳票印刷制御手段とを備え、
管理用コンピュータは、日付に関する情報をファイル名に含む帳票データファイルをフォルダに格納して記憶する記憶手段と、印刷装置から、各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を受けたときに、記憶手段に記憶されているフォルダのフォルダ名、帳票データファイルのファイル名又は各種の情報に基づいて当該取得要求を受けた一覧データを作成して当該印刷装置に出力する一覧データ作成手段と、印刷装置から、所定の帳票を印刷する旨の指令を受けたときに、記憶手段に記憶されている当該帳票の帳票データファイルに基づいて当該印刷装置で印刷するための当該帳票の印刷データを作成して当該印刷装置に出力する印刷データ作成手段とを備え、
印刷装置は、管理用コンピュータの記憶手段に記憶されているフォルダの中から所望の一又は複数のフォルダを一つのグループにまとめると共に当該グループのグループ名及びサブメニュー画面の表示順に関する情報を設定するためのグループ設定画面を、タッチパネルディスプレイ部に表示し、グループ設定画面を用いて設定されたユーザ毎のグループ設定情報を管理用コンピュータに送信して記憶手段に登録するグループ設定手段を更に備えている。
【0017】
ここで、印刷装置の帳票印刷制御手段は、メインメニュー画面にグループ一覧の項目を含む複数の項目を表示し、メインメニュー画面に表示された複数の項目のうちグループ一覧の項目が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該ユーザによってグループ設定画面を用いて設定されたグループ名を一覧表示するためのグループ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいてグループ名のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、グループ名のサブメニュー画面に表示されたグループ名のうち、サブメニュー画面の表示順に関する情報として日付に関するサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダに格納されている帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日の各々を一覧表示するためのサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて年・月・日の各々についてのサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、年・月・日の各々についてのサブメニュー画面において一つの年・一つの月・一つの日が選択された場合、管理用コンピュータに対して、グループ名のサブメニュー画面で選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダであって、当該選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルを格納するフォルダについて、そのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいてフォルダ名のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、フォルダ名のサブメニュー画面に表示されたフォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、年・月・日の各々についてのサブメニュー画面で選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するための時分秒情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて時分秒情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、時分秒情報のサブメニュー画面に表示された時分秒の情報のうち一つの時分秒の情報が選択され、印刷が指示された場合、フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、年・月・日の各々についてのサブメニュー画面で選択された年・月・日の情報及び当該選択された時分秒の情報から構成される日付と同じ日付に関する情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルを印刷する旨の指令を管理用コンピュータに送信する。
【0018】
上記の構成により、本システムの印刷装置は、メインメニュー画面に表示されたグループ一覧の項目が選択され、グループ設定画面を用いて設定されたグループ名を一覧表示するサブメニュー画面から、サブメニュー画面の表示順に関する情報として日付に関するサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択され、当該選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダに格納されている帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日の各々を一覧表示するサブメニュー画面から一つの年・一つの月・一つの日が選択され、選択されたクループ名のグループにまとめられているフォルダであって、選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルを格納するフォルダのフォルダ名を一覧表示するサブメニュー画面から一つのフォルダ名が選択され、さらに選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するサブメニュー画面から一つの時分秒が選択され、印刷が指示されると、選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日・時分秒の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルの印刷データを取得して、当該帳票データファイルを印刷する。したがって、本システムの印刷装置は、端末装置として機能するが、必要とする帳票データファイルを管理用コンピュータから検索する検索機能を備える必要がないので、本システムの端末装置としてパーソナルコンピュータを用いる場合に比べて、構成が簡易なものとなる。また、ユーザは印刷装置のタッチパネルディスプレイ部に表示されるメニュー画面から必要な項目を選択し、印刷を指示するだけで、必要とする帳票データファイルを選択して印刷することができるので、簡単な操作で管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを印刷することができ、コンピュータの操作を知らないユーザでも必要とする帳票データファイルを容易に印刷することができる。
【0019】
特に、印刷装置の帳票印刷制御手段は、グループ名のサブメニュー画面に表示されたグループ名のうち、サブメニュー画面の表示順に関する情報として日付に関するサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択された場合、管理用コンピュータに対して、当該選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダに格納されている帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて年情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、年情報のサブメニュー画面に表示された年の情報のうち一つの年の情報が選択された場合、管理用コンピュータに対して、グループ名のサブメニュー画面で選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、当該選択された年の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる月の情報を一覧表示するための月情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて月情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示し、月情報のサブメニュー画面に表示された月の情報のうち一つの月の情報が選択された場合、管理用コンピュータに対して、グループ名のサブメニュー画面で選択されたグループ名のグループにまとめられているフォルダに格納されている帳票データファイルであって、年情報のサブメニュー画面で選択された年の情報及び当該選択された月の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる日の情報を一覧表示するための日情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求し、管理用コンピュータからその要求した内容の一覧データが送られると、その一覧データに基づいて日情報のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示することが望ましい。
【0020】
これにより、本システムの印刷装置のタッチパネルディスプレイにグループ名を一覧表示するサブメニュー画面から、一のグループ名が選択され、続いて順次階層的に表示される年情報、月情報、日情報、フォルダ名情報、時分秒情報の各々のサブメニュー画面から順次、年・月・日・フォルダ名・時分秒の各々の一つが選択され、印刷が指示されると、当該選択された情報を有する帳票データファイルを印刷する。また、年情報、月情報、日情報、フォルダ名情報、時分秒情報の各々のサブメニュー画面を順次階層的に表示して選択させることにより、印刷装置で一度に行う処理量を軽減することができる。
【0021】
また、印刷装置は、メインメニュー画面を表示するのに必要なデータを記憶しており、帳票印刷制御手段は、その記憶しているデータに基づいてメインメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示するものであることが望ましい。これにより、本システムの印刷装置はメインメニュー画面を表示するのに必要なデータを記憶しており、帳票印刷制御手段はその記憶しているデータに基づいてメインメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示するので、メインメニュー画面を迅速に表示することができる。尚、帳票印刷制御手段は、メインメニュー画面を表示するのに必要なデータの取得を要求する指令を管理用コンピュータに送信し、管理用コンピュータからその要求した内容のデータが送られると、その送られてきたデータに基づいてタッチパネルディスプレイ部にメインメニュー画面を表示するものであってもよい。
【0022】
また、帳票データファイルは、各印刷ページについての、罫線データと印字内容が行毎に記述された印字データとを含むものであり、各フォルダには、当該フォルダ内に格納されている帳票データファイルに共通する、印刷用紙のサイズ及び向きに関する情報が格納されていることが望ましい。これにより、帳票データファイルは、各印刷ページについての、罫線データと印刷内容が行毎に記述された印字データとを含むので、管理用コンピュータは各種の端末装置やメインフレーム等で作成される種々の帳票データファイルを一括して記憶し管理することができる。また、フォルダ内には、そのフォルダ内に格納されている帳票データファイルに共通する印刷用紙のサイズ及び向きに関する情報が格納されているので、個々の帳票データファイルは、かかる印刷用紙のサイズ及び向きに関する情報を有する必要がなくなる。
【0023】
更に、日付に関する情報は、帳票データファイルの管理用コンピュータへの登録時の日付情報であってもよい。これにより、日付に関する情報が、帳票データファイルの管理用コンピュータへの登録時の日付情報であるので、帳票データファイルを選択するときの日付に関する情報として、管理用コンピュータへの登録時の日付情報を用いることができる。
【0024】
また、印刷装置は、管理用コンピュータからデータを取得するときに、使用できるメモリ容量の範囲内でデータを取得することが望ましい。これにより、本システムの印刷装置は管理用コンピュータからデータを取得するときに、使用できるメモリ容量の範囲内でデータを取得するので、印刷装置が内蔵するメモリ容量が小さい場合でも、管理用コンピュータからデータを取得して、タッチパネルディスプレイ部にサブメニュー画面を表示することができる。
【0025】
更に、印刷装置は複合機であり、その複合機の有する記憶手段に記憶するアプリケーションプログラムを実行することができる中央処理装置を備え、帳票印刷制御手段は中央処理装置がアプリケーションプログラムを実行することにより実現される手段であることが望ましい。これにより、本システムの印刷装置としてアプリケーションプログラムを実行することができる複合機を用いるので、既存の複合機を印刷装置として使用することができる。
【0026】
加えて、印刷装置は、管理用コンピュータから帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データを一時的に記憶する磁気ディスク装置を有しており、帳票印刷制御手段は、管理用コンピュータから帳票の印刷データを取得した後、当該印刷データの印刷途中で、或いは当該印刷データの印刷が行われる前に当該印刷装置の電源が切断された場合、次回、当該印刷装置が起動されたときに、磁気ディスク装置に印刷データが残存しているかどうかを判断し、印刷データが残存していると判断すると、その旨をタッチパネルディスプレイ部に表示することが望ましい。これにより、本システムの印刷装置は管理用コンピュータから印刷データを取得した後、当該印刷データの印刷途中で、或いは当該印刷データの印刷が行われる前に、例えば停電等により、電源が切断されたときには、次回に、当該印刷装置が起動されたときに、印刷データが残存している旨をタッチパネルディスプレイ部に表示するので、当該取得した帳票データファイルが印刷されないという事態を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る電子帳票システムによれば、本システムの印刷装置は、管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを選択するためのサブメニュー画面を表示するのに必要な一覧データを管理用コンピュータから取得して、タッチパネルディスプレイ部にそのサブメニュー画面を表示し、ユーザがそのサブメニュー画面に表示される項目を選択し、印刷を指示すると、選択した帳票データファイルを印刷する。したがって、端末装置として検索機能や印刷データ作成手段を有していない印刷装置を使用することができ、端末装置としてコンピュータを使用する場合に比べて、端末装置が簡易な構成のものとなる。また、メニュー画面に表示される項目を選択するだけで、必要とする帳票データファイルを選択することができるので、コンピュータに不慣れなユーザでも、印刷装置を用いて簡単な操作で管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は本発明の一実施形態である電子帳票システムの概略構成図である。
【図2】図2はその電子帳票システムの各端末の概略ブロック図の一例である。
【図3】図3はその電子帳票システムの管理用コンピュータの概略ブロック図の一例である。
【図4】図4はその電子帳票システムの各複合機の概略ブロック図である。
【図5】図5は帳票固有情報入力画面の一例を示す図である。
【図6】図6は印刷用スプールファイルの印刷イメージの一例を示す図である。
【図7】図7はPostScriptファイルの内容の一例を示す図である。
【図8】図8は帳票データファイルの内容の一例を示す図である。
【図9】図9はデータベース内におけるフォルダ階層構造の一例を示す図である。
【図10】図10はメインメニュー画面の一例を示す図である。
【図11】図11は各種のサブメニュー画面の一例を示す図である。
【図12】図12は各種のサブメニュー画面の一例を示す図である。
【図13】図13は各種のサブメニュー画面の一例を示す図である。
【図14】図14は印刷設定画面の一例を示す図である。
【図15】図15は印刷設定画面の一例を示す図である。
【図16】図16はお気に入り設定画面の一例を示す図である。
【図17】図17は残存印刷データ確認画面の一例を示す図である。
【図18】図18は本実施形態の電子帳票システムにおいて各端末で作成された帳票を管理用コンピュータのデータベースに登録する処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図19】図19は各端末の第一ファイル変換手段による変換処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図20】図20は管理用コンピュータの第二ファイル変換手段による変換処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図21】図21は本実施形態の電子帳票システムにおいて各複合機で帳票を選択して出力する処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照して、本願に係る発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態である電子帳票システムの概略構成図、図2はその電子帳票システムの各端末の概略ブロック図の一例、図3はその電子帳票システムの管理用コンピュータの概略ブロック図の一例、図4はその電子帳票システムの各複合機の概略ブロック図である。
【0030】
本実施形態の電子帳票システムは、図1に示すように、メインフレーム10と、複数の端末20,20,・・・と、管理用コンピュータ30と、複数の複合機40,40,・・・とを備える。メインフレーム10、複数の端末20,20,・・・、管理用コンピュータ30、複数の複合機40,40,・・・は、ネットワークを介して接続されている。これにより、例えば、メインフレーム10、複数の端末20,20,・・・及び複数の複合機40,40,・・・と管理用コンピュータ30との間でデータ通信を行うことができる。ここで、ネットワークとしては、例えばLAN、インターネット、イントラネット、エクストラネット等が用いられる。
【0031】
メインフレーム10は、汎用の大型コンピュータであり、帳票を作成する機能を有する。各端末20は、例えばパーソナルコンピュータであり、帳票を作成する機能を有する。各複合機40は、データ通信機能及びデータを印刷媒体に印刷する印刷機能等を有する。管理用コンピュータ30は、メインフレーム10や各端末20で作成された帳票を一元的に管理するものである。特に、管理用コンピュータ30は、各複合機40からの帳票の印刷指令に基づいて当該帳票についての印刷データを当該複合機40に送信する。例えば、管理用コンピュータ30及びメインフレーム10は本システムが導入された企業の本社に設置されており、一方、各端末20及び各複合機40は当該本社内の各部署、当該企業の支社や営業所等に設置されている。尚、複数の端末20,20,・・・はクライアント・サーバの形式になっていてもよい。例えば、複数の端末20,20,・・・は、企業全体の情報を一元管理して業務の効率化を図るというERP(Enterprise Resource Planning)を実現する基幹業務システムを構成するものであってもよい。
【0032】
一般に、メインフレーム10で作成された帳票を管理用コンピュータ30で管理する場合、メインフレーム10は、その帳票の内容を印刷用スプールファイルと罫線データとに分けて、管理用コンピュータ30に出力する。ここで、その印刷用スプールファイルは、各印刷ページについての、印字内容が行毎に記述された印字データを含んで構成されている。管理用コンピュータ30は、このような印刷用スプールファイルと罫線データとを関連付けてデータベースに登録する。ところで、メインフレーム10から出力される印刷用スプールファイルのファイル形式は、各端末20から出力される印刷用スプールファイルのファイル形式とは異なっている。このため、管理用コンピュータ30で帳票を一元的に管理するには、各端末20から出力される印刷用スプールファイルのファイル形式をメインフレーム10から出力される印刷用スプールファイルのファイル形式に類似したファイル形式に変換する必要がある。本実施形態の電子帳票システムにはこのような変換を行う各手段が備えられている。
【0033】
各端末20は、図2に示すように、入力装置21と、表示装置22と、印刷機23と、記憶部24と、中央処理装置25とを備える。ここでは、各端末20のOS(Operating System)として、マイクロソフト社製のWindows(登録商標)を用いている。
【0034】
入力装置21は、各種のデータや命令を入力するものである。この入力装置21としては、キーボードやマウス等が用いられる。また、表示装置22は、例えば、帳票を作成するための画面を表示したり、後述する帳票固有情報を入力するための入力画面を表示したりするものである。この表示装置22としては、CRT表示装置や液晶表示装置等が用いられる。印刷機23は、帳票等、各種のデータを紙等に印刷するものである。記憶部24には、各種のアプリケーションプログラムや各種のデータが記憶される。例えば、各端末20には、帳票を作成するためのアプリケーションプログラムとして、マイクロソフト社製の表計算ソフト「Excel」、或いはERPパッケージ製品等が組み込まれている。一般に、各端末20に組み込む帳票作成用のアプリケーションプログラムは、マイクロソフト社製のWindows上で動作するものであればどのようなものであってもよい。
【0035】
中央処理装置25は、当該端末20の各部を統括して制御するものであり、図2に示すように、帳票作成手段25aと、スプールファイル作成手段25bと、第一ファイル変換手段25cと、通信制御手段25dとを有する。
【0036】
帳票作成手段25aは帳票を作成するものである。この帳票作成手段25aの機能は、中央処理装置25が記憶部24に記憶されている表計算ソフトを読み出して実行することにより実現される。
【0037】
この帳票作成手段25aで作成された帳票を管理用コンピュータ30に登録する場合には、スプールファイル作成手段25b、第一ファイル変換手段25c及び通信制御手段25dの各機能を利用する。これらスプールファイル作成手段25b、第一ファイル変換手段25c及び通信制御手段25dの各機能は、中央処理装置25が記憶部24に記憶されている所定のプログラムを読み出して実行することにより実現される。特に、本実施形態では、第一ファイル変換手段25cを端末20にプリンタドライバとして組み込んでいる。帳票作成手段25aで作成された帳票を印刷する際には、帳票作成手段25aの印刷機能が表示装置22の画面上に所定の印刷画面を表示するが、第一ファイル変換手段25cを端末20にプリンタドライバとして組み込んだことにより、この印刷画面において帳票の出力先として第一ファイル変換手段25cを指定することが可能となっている。すなわち、帳票作成手段25aで作成された帳票を管理用コンピュータ30に登録する処理は、この印刷画面において、帳票の出力先として第一ファイル変換手段25cを指定して、「印刷実行」のボタンを押すことにより開始されることになる。ここで、帳票の印刷画面には、出力先を指定する欄、「印刷実行」のボタンの他、印刷範囲を指定する欄、印刷対象を指定する欄、印刷部数を指定する欄、「プロパティ」のボタン等が設けられている。この印刷画面自体は通常のものと全く同じである。
【0038】
帳票の印刷画面において、帳票の出力先として第一ファイル変換手段25cが指定され、その後に「プロパティ」のボタンが押されると、帳票作成手段25aの印刷機能は、「プロパティ」のボタンが押された旨の指令を第一ファイル変換手段25cに送る。第一ファイル変換手段25cは、かかる指令を受け取ると、所定の帳票固有情報入力画面を表示装置22の画面上に表示する。この帳票固有情報入力画面は、帳票名及び日付に関する情報を含む帳票固有情報を入力するためのものである。図5に帳票固有情報入力画面の一例を示す。この帳票固有情報入力画面には、図5に示すように、帳票名、日付、プリンタ識別子、印刷元アプリケーション、仕分キーの各入力欄が設けられている。
【0039】
帳票名の入力欄には、当該帳票の文書名ではなく、当該帳票の種類等が容易に理解できるような名称が入力される。例えば、「請求書」、「見積書」等が入力される。ここで入力された帳票名は、後述するように、管理用コンピュータ30が当該帳票を登録する際に、当該帳票についての各種ファイルを格納するフォルダのフォルダ名となる。日付の入力欄には、デフォルト情報として現在の日付が表示されている。ユーザは、デフォルト情報の日付に代えて、当該帳票を管理する上で都合のよい日付を入力することができる。また、この日付は、年・月・日だけでなく、時・分・秒まで入力する必要がある。ここで入力された日付は、後述するように、管理用コンピュータ30で管理される当該帳票についての各種ファイルのファイル名に利用される。
【0040】
プリンタ識別子の入力欄には、当該帳票を管理用コンピュータ30に登録すると共に当該帳票の印刷をも行いたい場合に、その印刷を行う印刷機又は複合機の識別子が入力される。具体的に、このプリンタ識別子としては、管理用コンピュータ30が管理している印刷機又は複合機の名称が入力される。このため、プリンタ識別子の入力欄に所望の印刷機又は複合機の名称を入力しておくと、当該帳票を登録した際に、当該帳票の内容をその印刷機又は複合機で自動的に印刷することができる。すなわち、プリンタ識別子の入力欄は、当該帳票についての自動印刷指示を行う欄である。
【0041】
印刷元アプリケーションの入力欄には、当該帳票を作成したアプリケーションプログラムの種別が入力される。この入力欄には、所定のデフォルト情報が表示されている。例えば、当該帳票が特定のアプリケーションプログラムを用いて作成されたものである場合には、デフォルト情報として当該特定のアプリケーションプログラムの名称が表示され、一方、当該帳票がそれ以外のアプリケーションプログラムで作成されたものである場合には、デフォルト情報として「その他」が表示される。上記特定のアプリケーションプログラムとしては、例えばWeb対応ERPパッケージ製品「GRANDIT」が該当する。かかる「GRANDIT」なるアプリケーションプログラムは、それを用いて作成された帳票を印刷する際に文書名を常に同じに設定するという機能を有している。この印刷元アプリケーションの入力欄を設けた意味については後に詳述する。
【0042】
仕分キーの入力欄には、管理用コンピュータ30が当該帳票をさらに細かく分類して管理するためのキーが入力される。例えば、当該帳票の作成者名、当該帳票を作成した部署名等が入力される。この入力欄に仕分キーが入力された場合には、後述するように、例えば、その仕分キーと上記の帳票名とで構成される名称が、管理用コンピュータ30が当該帳票を登録する際に、当該帳票についての各種ファイルを格納するフォルダのフォルダ名となる。
【0043】
こうして、図5に示す帳票固有情報入力画面の各入力欄に入力された、帳票名、日付、プリンタ識別子、印刷元アプリケーション、仕分キーの各データが帳票固有情報となる。尚、帳票を管理用コンピュータ30に登録する際に、帳票固有情報入力画面上で帳票固有情報を全く入力しなければ、日付、印刷元アプリケーションについての各デフォルト情報だけが帳票固有情報となる。帳票固有情報入力画面上で帳票固有情報を入力しなくても、帳票を管理用コンピュータ30に登録することは可能であるが、帳票を体系的に管理するためには、帳票固有情報入力画面上で帳票固有情報を必ず入力することが望ましい。
【0044】
また、帳票の印刷画面において、帳票の出力先として第一ファイル変換手段25cが指定され、その後に「印刷実行」のボタンが押されると、帳票作成手段25aの印刷機能は、当該帳票のデータをスプールファイル作成手段25bに送る。スプールファイル作成手段25bは、当該帳票のデータを受け取ると、当該帳票のデータに基づいて、当該帳票の印刷管理情報と、当該帳票の印刷イメージを表す印刷用スプールファイルとを作成する。本実施形態では、かかるスプールファイル作成手段25bとして、Windowsに標準で備えられているものを用いている。すなわち、このスプールファイル作成手段25bで作成される印刷用スプールファイルはWindowsスプールファイルである。例えば、印刷用スプールファイルとしては、EMF形式或いはEMI形式のイメージデータが作られる。ここで、印刷用スプールファイルの印刷イメージの一例を図6に示す。この図6の例は請求書を表しており、具体的に、その上部には「請求書」というタイトル、「請求書番号」や「請求書日付」等の各管理内容が記載され、その中央部には請求の明細が記載されている。
【0045】
また、スプールファイル作成手段25bで作成される印刷管理情報には、当該帳票の文書名、印刷処理日及び印刷用紙に関する情報が含まれる。これらの情報は当該帳票のデータから取得される。文書名とは、帳票作成手段25aでの作成の際に当該帳票に付けられた文書名である。したがって、この文書名と帳票固有情報に含まれる帳票名とは一般に異なる。印刷処理日としては、例えば、印刷画面で「印刷実行」のボタンが押されたときの日付が用いられる。この印刷処理日に関する情報には、年・月・日の情報だけでなく、時・分・秒の情報も含まれる。また、印刷用紙に関する情報としては、具体的に印刷用紙のサイズや向きに関する情報が該当する。かかる印刷用紙に関する情報は、帳票の種類に応じて共通する内容の情報である。印刷用紙のサイズや向きは請求書や見積書等、帳票の種類によって決まっているのが通例だからである。
【0046】
第一ファイル変換手段25cは、管理用コンピュータ30に登録すべき帳票についての印刷管理情報及び印刷用スプールファイルがスプールファイル作成手段25bから送られたときに、その送られた当該帳票についての印刷管理情報及び印刷用スプールファイルと帳票固有情報入力画面で入力された当該帳票についての帳票固有情報とを、一つのPostScriptファイルに変換するものである。ここで、PostScriptファイルは、PostScriptで記述されたテキスト形式のファイルである。
【0047】
この第一ファイル変換手段25cによる変換処理は、マイクロソフト社製のPostScriptドライバを利用して行われる。このPostScriptドライバは、Windowsに標準で備えられているものであり、イメージデータをPostScriptで記述されたテキストデータに変換する機能を有する。具体的に、第一ファイル変換手段25cは次のようにしてPostScriptファイルへの変換処理を行う。すなわち、第一ファイル変換手段25cは、スプールファイル作成手段25bから当該帳票についての印刷管理情報及び印刷用スプールファイルが送られると、それらを取得すると共に、帳票固有情報入力画面で入力された当該帳票についての帳票固有情報を取得する。次に、第一ファイル変換手段25cは、その取得した印刷管理情報及び帳票固有情報に含まれる各内容を、PostScriptデータに変換する。この変換された各PostScriptデータは所定のファイルにコメント情報として書き込まれる。このとき、コメント情報には、当該内容のタイトルを表すキーワードも一緒に含めている。その後、第一ファイル変換手段25cは、印刷用スプールファイルの内容をPostScriptデータに変換してその変換結果を上記のファイルに書き込む旨の命令と共にその印刷用スプールファイルをPostScriptドライバに送る。こうして、PostScriptドライバがその印刷用スプールファイルの変換・書込処理を行うことにより、一つのPostScriptファイルが得られる。
【0048】
いま、第一ファイル変換手段25cで得られるPostScriptファイルについて詳しく説明する。図7はPostScriptファイルの内容の一例を示す図である。ここで、図7では、図6に示す印刷用スプールファイルを変換して得られるPostScriptファイルの例を示している。
【0049】
PostScriptファイルは、図7に示すように、第一データ部分Aと、第二データ部分Bと、第三データ部分Cとからなる。第一データ部分Aは、帳票固有情報についての複数のコメント情報が記述されている部分である。図7の例では、第一データ部分Aは第1行目から第5行目までの5個のレコードからなる。第1行目のレコードには、タイトル「帳票名」を表すキーワード(TyohyoName)とそのタイトルに対する情報の内容とが含まれている。第2行目のレコードには、タイトル「日付」を表すキーワード(Date)とそのタイトルに対する情報の内容とが含まれ、第3行目のレコードには、タイトル「プリンタ識別子」を表すキーワード(PrinterIdentifier)とそのタイトルに対する情報の内容とが含まれる。そして、第4行目のレコードには、タイトル「印刷元アプリケーション」を表すキーワード(SourceApp)とそのタイトルに対する情報の内容とが含まれ、第5行目のレコードには、タイトル「仕分キー」を表すキーワード(AssortmentKey)とそのタイトルに対する情報の内容とが含まれる。尚、図7では、各レコードに含まれるタイトルに対する情報の内容を省略して示している。また、各レコードにおいて、「%%」は当該レコードがコメント情報であることを示す。
【0050】
第一データ部分Aの下には第二データ部分Bがある。第二データ部分Bは、印刷管理情報についての複数のコメント情報が記述されている部分である。図7の例では、第二データ部分Bは第6行目から第23行目までの18個のレコードからなる。例えば、第6行目のレコードには、タイトル「文書名」を表すキーワード(Title)とそのタイトルに対する情報の内容とが含まれ、第7行目のレコードには、タイトル「印刷処理日」を表すキーワード(CreationDate)とそのタイトルに対する情報の内容とが含まれている。
【0051】
また、第二データ部分Bの下には第三データ部分Cがある。第三データ部分Cは、印刷用スプールファイルを変換して得られた多数のPostScriptデータが記述されている部分である。図7の例では、第三データ部分Cは第24行目から最終行までの複数個のレコードからなる。印刷用スプールファイルは、複数の文字データ、複数の罫線データ、複数のフォントデータ、複数の色データ等を含んで構成されているが、PostScriptドライバは、これらのデータを個々にPostScriptデータに変換し、その変換した個々のPostScriptデータをそれぞれ一つのレコードとして記述している。具体的に、文字データは、当該文字の文字コードと、当該文字の位置を表す位置データ(XY座標データ)とから構成されるPostScriptデータに変換される。例えば、図7における第32行目のレコードには、X=2696,Y=1111という座標位置に所定の文字を描くという文字データの内容が記述されている。罫線データは、当該罫線の種類を表すコードと、その始点の位置及び終点の位置を表す二つの位置データとから構成されるPostScriptデータに変換される。例えば、図7における第31行目のレコードには、X=2383,Y=1049という座標位置(始点)から、X=2383,Y=1123という座標位置(終点)まで所定の罫線を描くという罫線データの内容が記述されている。また、フォントデータは、当該フォントの大きさを表すコードと、当該フォントの名称を表すコードとから構成されるPostScriptデータに変換される。例えば、図7における第30行目のレコードには、9ポイントの大きさの明朝体で描くというフォントデータの内容が記述されている。色データは、当該色の種類を表すコードで構成されるPostScriptデータに変換される。ある行のレコードに記述されているフォントデータ又は色データの内容は、当該行から別のフォントデータ又は色データの内容が記述されたレコードの行までの間に存在する各行のレコードに記述された文字データ又は罫線データに対して有効となる。また、第三データ部分Cには、各印刷ページについてのページ開始を表すレコードとそのページ終了を表すレコードとが含まれている。すなわち、これらページ開始を表すレコードとページ終了を表すレコードとによって挟まれている範囲に存在する複数のレコードに記述された内容が当該印刷ページにおける印刷内容を表す。
【0052】
ところで、従来も、あるデータをPostScriptファイルに変換するということが行われているが、かかる従来のPostScriptファイルと、第一ファイル変換手段25cによって得られるPostScriptファイルとは異なっている。すなわち、従来のPostScriptファイルは、印刷管理情報及び印刷用スプールファイルの内容だけを含んでいる。これに対して、第一ファイル変換手段25cによって得られるPostScriptファイルは、上述したように、印刷管理情報及び印刷用スプールファイルの内容に加えて、帳票固有情報の内容をも含んでいるのである。この点は、本実施形態の電子帳票システムにおける大きな特徴点である。
【0053】
通信制御手段25dは、当該端末20と他の端末20,20,・・・との間、当該端末20と管理用コンピュータ30との間でデータの通信を行うものである。例えば、通信制御手段25dは、第一ファイル変換手段25cで得られたPostScriptファイルを管理用コンピュータ10に送信する。
【0054】
次に、管理用コンピュータ30の構成について説明する。管理用コンピュータ30は、図3に示すように、データベース(記憶手段)31と、記憶部32と、中央処理装置33とを備える。
【0055】
データベース31には、メインフレーム10や各端末20,20,・・・で作成された複数の帳票についての各種ファイルが格納されている。記憶部32には、各種のアプリケーションプログラムや各種のデータが記憶される。ここで、記憶部32に記憶されているデータの中には、所定の帳票テーブルがある。この帳票テーブルについては後に詳述する。
【0056】
中央処理装置33は、管理用コンピュータ30の各部を統括して制御するものであり、図4に示すように、通信制御手段33aと、第二ファイル変換手段33bと、ファイル管理手段33cと、一覧データ作成手段33dと、印刷データ作成手段33eとを有する。これら各手段33a,33b,33c,33d,33eの各機能は、中央処理装置33が記憶部32に記憶されている所定のプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0057】
通信制御手段33aは、当該管理用コンピュータ30と各端末20,20,・・・との間、当該管理用コンピュータ30とメインフレーム10との間、当該管理コンピュータ30と各複合機40,40,・・・との間でデータの通信を行うものである。
【0058】
ここで、管理用コンピュータ30と各端末20,20,・・・との間、管理コンピュータ30と各複合機40,40,・・・との間でデータの通信を行うには、ログインの手続きを行う必要がある。すなわち、ユーザには予めユーザIDとパスワードが設定されており、ユーザは各端末又は複合機から自己のユーザIDとパスワードを入力し、管理用コンピュータ30によって正規のユーザであると確認されると、当該端末又は複合機と管理用コンピュータ30との間でデータの通信が行えるようになる。また、当該端末又は複合機と管理用コンピュータ30との間でデータの通信を終了するときには、当該端末又は複合機と管理用コンピュータ30とではそれぞれ、ログアウト処理が行われる。
【0059】
第二ファイル変換手段33bは、各端末20からPostScriptファイルが送られた場合、当該PostScriptファイルに含まれる帳票固有情報及び印刷管理情報の内容に基づいて帳票管理情報と帳票属性情報とを作成すると共に、当該PostScriptファイルに含まれる印刷用スプールファイルの内容を表す部分のデータを、帳票データファイルに変換するものである。
【0060】
この第二ファイル変換手段33bが作成する帳票管理情報は、当該帳票を管理する上で必要となる管理用名称及び管理日付に関する情報を含むものである。具体的に、第二ファイル変換手段33bは、各端末20からPostScriptファイルが送られた場合、そのPostScriptファイルにおける各レコード中のキーワードを手がかりとして、そのPostScriptファイルに含まれる帳票固有情報及び印刷管理情報の内容を取得する。その後、第二ファイル変換手段33bは、その帳票固有情報に帳票名に関する情報が含まれていれば、当該帳票名を管理用名称として設定し、一方、その帳票固有情報に帳票名に関する情報が含まれていなければ、印刷管理情報に含まれる文書名を管理用名称として設定する。そして、その帳票固有情報に日付に関する情報が含まれていれば、当該日付を管理日付として設定し、一方、その帳票固有情報に日付に関する情報が含まれていなければ、印刷管理情報に含まれる印刷処理日を管理日付として設定する。また、帳票管理情報には、管理用名称及び管理日付に関する情報の他に、帳票固有情報に含まれるプリンタ識別子、印刷元アプリケーション、仕分キーに関する情報も含まれる。
【0061】
また、第二ファイル変換手段33bが作成する帳票属性情報は、帳票の種類に応じて共通する内容の情報である。かかる帳票の種類に応じて共通する内容の情報としては、印刷用紙のサイズ及び向きに関する情報が該当する。具体的に、第二ファイル変換手段33bは、PostScriptファイルに含まれる印刷管理情報の内容を解析し、印刷用紙に関する情報を取得することにより、帳票属性情報を作成する。
【0062】
第二ファイル変換手段33bで得られる帳票データファイルは、各印刷ページについての、罫線データと印字内容が行毎に記述された印字データとを含んで構成される。すなわち、この帳票データファイルは、メインフレーム10から出力される印刷用スプールファイルのファイル形式に類似したファイル形式で作成されている。図8に帳票データファイルの内容の一例を示す。ここで、図8では、図7に示すPostScriptファイルを変換して得られる帳票データファイルの例を示している。
【0063】
実際、第二ファイル変換手段33bは、次のようにして帳票データファイルを作成する。すなわち、まず、第二ファイル変換手段33bは、図7に示すようなPostScriptファイルに含まれる印刷用イメージデータの内容を表す部分(第三データ部分C)において上から順番に各レコードを読み込み、1ページ分のデータを取得する。次に、第二ファイル変換手段33bは、その1ページ分のデータについて上から順番に各レコードの内容を解析する。具体的に、第二ファイル変換手段33bは、当該レコードが文字データの内容を表していれば、その文字データの内容である文字コード及び位置データ(XY座標データ)に基づいて、どのような文字をどの位置に印字するのかを認識する。このとき、その文字の印字位置は、XY座標による表現から、行位置及び列位置による表現に変換される。第二ファイル変換手段33bは、当該レコードが罫線データの内容を表していれば、その罫線データの内容に基づいて、罫線の種類とその始点及び終点を認識する。但し、罫線についての始点と終点の位置はそれぞれ、行位置及び列位置による表現に変換されず、XY座標による表現のままで特定される。そして、第二ファイル変換手段33bは、当該レコードがフォントデータの内容を表していれば、そのフォントデータの内容を認識すると共に、当該レコードの行から別のフォントデータの内容が記述されたレコードの行までの間に存在する各レコードに記述された文字等を、その認識した内容のフォントで印字すべきことを決定する。また、第二ファイル変換手段33bは、当該レコードが色データの内容を表していれば、その色データの内容を認識すると共に、当該レコードの行から別の色データの内容が記述されたレコードの行までの間に存在する各レコードに記述された文字等を、その認識した内容の色で印字すべきことを決定する。更に、第二ファイル変換手段33bは、当該1ページ分のデータに基づいて、当該ページにおける行ピッチデータを作成する。
【0064】
こうして1ページ分のデータの内容を解析した後、第二ファイル変換手段33bは、その解析した結果に基づいて、帳票データファイルの1ページ分のデータを作成する。かかる帳票データファイルの1ページ分のデータは、図8に示すように、行ピッチデータと、罫線データと、行毎の印字データとを含んでいる。罫線データは、当該ページに印字する各罫線についてその種類を表すコードとその始点及び終点を表すXY座標データとを含んで構成されている。また、行毎の印字データは、当該行に印字すべき各文字についてその文字コードとその列位置のデータとを含んで構成されている。ここで、当該行に空白がある場合には、その空白というデータも印字データに含まれる。図8の例では、最初のページにおける1行目の印字データは、文字を印字せずに改行すべきという内容を表しており、その2行目の印字データは、「請求書」という文字を所定の列位置に印字すべきという内容を表している。また、行毎の印字データには、フォントの命令コード、色の命令コードが所定箇所に埋め込まれている。フォントの命令コード・色の命令コードの内容は、その後に他のフォントの命令コード・色の命令コードが現れるまで、有効となる。
【0065】
その後、第二ファイル変換手段33bは、上記の処理を他のページのデータに対して繰り返すことにより、各印刷ページについて、帳票データファイルの1ページ分のデータを作成する。そして、第二ファイル変換手段33bがそれらのデータを一つのファイルにまとめることにより、帳票データファイルが得られる。第二ファイル変換手段33bで得られた帳票管理情報、帳票属性情報、帳票データファイルはファイル管理手段33cに送られる。
【0066】
ファイル管理手段33cは、第二ファイル変換手段33bで得られた各帳票についての帳票管理情報、帳票属性情報及び帳票データファイルに基づいて各種のファイルを作成すると共に、当該帳票管理情報の内容にしたがって、その作成した各種ファイル及び当該帳票データファイルをデータベース31に格納することにより当該帳票を管理するものである。具体的に、ファイル管理手段33cが作成する各種ファイルとしては、帳票設定ファイル、ページインデックスファイル、管理ファイル、行ピッチファイル等がある。ファイル管理手段33cは、帳票属性情報に基づいて帳票設定ファイルを作成する。この帳票設定ファイルは、当該帳票属性情報の内容と同じ内容、すなわち、印刷用紙の大きさ及びサイズに関する情報を含むものである。このため、帳票設定ファイルの内容は、当該帳票の種類と同じ種類の帳票に対しては共通の内容となっている。
【0067】
本実施形態では、帳票データファイルが印刷ページ毎のデータから構成されていることから分かるように、ファイル管理手段33cはページの概念を用いて各帳票を管理する。このような管理を効率よく行うために、ファイル管理手段33cは、ページインデックスファイル、管理ファイル、行ピッチファイルを作成することにしている。ページインデックスファイルは、当該帳票の各印刷ページの開始位置に関する情報を含むものである。管理ファイルは、当該帳票の総ページ数に関する情報を含むものである。行ピッチファイルは、当該帳票の各印刷ページについての行ピッチデータを含むものである。ファイル管理手段33cは、帳票データファイルの内容に基づいて、これらのファイルを作成する。
【0068】
また、ファイル管理手段33cは、第二ファイル変換手段33bで得られた帳票管理情報に含まれる管理日付を利用して、当該帳票についての帳票データファイル、ページインデックスファイル、管理ファイル、行ピッチファイルのファイル名を設定する。実際、これらのファイルにはすべて同じファイル名が付され、ファイルの種類を表す拡張子だけが異なる。尚、以下では、帳票データファイル、ページインデックスファイル、管理ファイル、行ピッチファイルについては、それらをまとめて「帳票ファイル群」と称することにする。
【0069】
更に、ファイル管理手段33cは、帳票ファイル群及び帳票設定ファイルをデータベース31に格納して登録する処理を行う。具体的に、ファイル管理手段33cは、まず、第二ファイル変換手段33bで得られた帳票管理情報に仕分キーに関する情報が含まれているかどうかを判断する。ファイル管理手段33cは、当該帳票管理情報に仕分キーに関する情報が含まれていない場合には、当該帳票管理情報に含まれる管理用名称をフォルダ名とするフォルダがデータベース31に既に存在しているかどうかを判断する。そして、ファイル管理手段33cは、そのフォルダ名を有するフォルダがデータベース31に存在していないと判断すると、そのフォルダ名を有するフォルダをデータベース31に作成し、その作成したフォルダ内に当該帳票についての帳票ファイル群及び帳票設定ファイルを格納する。一方、ファイル管理手段33cは、そのフォルダ名を有するフォルダがデータベース31に既に存在していると判断すると、そのフォルダ名を有するフォルダ内に当該帳票についての帳票ファイル群を格納する。すなわち、かかるフォルダには複数の帳票についての帳票ファイル群が含まれることになる。また、この場合、当該帳票についての帳票設定ファイルはそのフォルダ内に格納しない。帳票設定ファイルは帳票の種類に応じて共通の内容を有するものであるので、そのフォルダ内には以前に格納された同じ内容の帳票設定ファイルが既に存在するからである。
【0070】
また、ファイル管理手段33cは、当該帳票管理情報に仕分キーに関する情報が含まれている場合には、当該帳票管理情報に含まれる管理用名称と仕分キーとで構成される名称をフォルダ名とするフォルダがデータベース31に既に存在しているかどうかを判断する。ここで、管理用名称と仕分キーとで構成される名称としては、例えば「(仕分キー)_(管理用名称)」という名称が用いられる。そして、ファイル管理手段33cは、そのフォルダ名を有するフォルダがデータベース31に存在していないと判断すると、そのフォルダ名を有するフォルダをデータベース31に作成し、その作成したフォルダ内に当該帳票についての帳票ファイル群及び帳票設定ファイルを格納する。一方、ファイル管理手段33cは、そのフォルダ名を有するフォルダがデータベース31に既に存在していると判断すると、そのフォルダ名を有するフォルダ内に当該帳票についての帳票ファイル群を格納する。この場合、かかるフォルダには複数の帳票についての帳票ファイル群が含まれることになる。このように、本実施形態では、ファイル管理手段33cは、仕分キーを利用して、各帳票をより細かく分類して管理することができる。
【0071】
具体的に、ファイル管理手段33cは、データベース31内でフォルダ構成を階層構造にして、各帳票を管理している。図9はデータベース31内におけるフォルダ階層構造の一例を示す図である。かかるフォルダ階層構造における最上位の階層には、図9に示すように、「帳票root」というフォルダ名の最上位フォルダが一つだけ設けられている。その最上位フォルダの一つ下の第二階層には、複数のフォルダが設けられている。これら第二階層のフォルダは、各帳票についての帳票ファイル群及び帳票設定ファイルを格納するフォルダである。図9の例では、第二階層に複数のフォルダが設けられているが、このうち三つのフォルダのフォルダ名はそれぞれ、「請求書」、「見積書」、「AAA_請求書」である。「請求書」のフォルダには、帳票管理情報に仕分キーが含まれていないが、その帳票管理情報に請求書という管理用名称が含まれていた帳票についての帳票ファイル群と帳票設定ファイルとが格納される。「見積書」のフォルダには、帳票管理情報に仕分キーが含まれていないが、その帳票管理情報に見積書という管理用名称が含まれていた帳票についての帳票ファイル群と帳票設定ファイルとが格納される。そして、「AAA_請求書」のフォルダには、帳票管理情報にAAAという仕分キーと請求書という管理用名称が含まれていた帳票についての帳票ファイル群と帳票設定ファイルとが格納される。図9の例では、「請求書」のフォルダには一つの帳票についての帳票ファイル群及び帳票設定ファイルが格納されている。このうち帳票ファイル群における各ファイルの名称はそれぞれ、「20061120130000.データ」、「20061120130000.ページ」、「20061120130000.管理」、「20061120130000.ピッチ」である。ここで、ファイルの名称のうち最初の14桁の数字は、当該帳票の管理日付(日付に関する情報)を表している。すなわち、その管理日付は、2006年11月20日13時00分00秒である。そして、それら14桁の数字の次のドットに続く文字列が拡張子を表している。図9では、拡張子の内容を容易に理解できるように拡張子を日本語で示している。この帳票ファイル群における四つのファイルは、上から順に、帳票データファイル、ページインデックスファイル、管理ファイル、そして、行ピッチファイルである。
【0072】
また、ファイル管理手段33cは、帳票の登録処理が終了したとき、当該帳票についての帳票管理情報にプリンタ識別子が含まれているかどうかを判断する。プリンタ識別子が含まれていると判断すると、ファイル管理手段33cは、そのプリンタ識別子で特定される印刷機又は複合機から当該帳票を印刷する処理を実行する。ファイル管理手段33cは、かかる印刷処理が終了すると、自動印刷指示による印刷が実行されたことを示す情報(印刷ステータス情報)を当該帳票についての管理ファイルに書き込む。更に、ファイル管理手段33cは、後述するように、帳票管理情報にプリンタ識別子が含まれていない帳票についての印刷指令を各複合機40から受け、当該帳票についての印刷データを当該複合機40に送信したときにも、印刷が実行されたことを示す情報(印刷ステータス情報)を当該帳票についての管理ファイルに書き込んでいる。このように、ファイル管理手段33cは、各帳票について当該帳票が印刷されたかどうかを印刷ステータス情報により管理している。
【0073】
ところで、上述したように、帳票作成手段25aの中には、それを用いて作成された帳票を印刷する際に文書名を常に同じに設定するという機能を有するものがある。例えば、Web対応ERPパッケージ製品「GRANDIT」がこれに該当する。このような特定の帳票作成手段25aで作成された帳票を管理用コンピュータ30に登録する場合、帳票固有情報入力画面上で帳票名を入力しなかったとすると、管理用コンピュータ30は、当該帳票の種類がどのようなものであっても同じフォルダを作成し、そのフォルダの中に当該帳票を格納することになる。すなわち、同一のフォルダ内に、請求書や見積書等が一緒に格納されてしまうことになり、各種の帳票を体系的に管理することができなくなる。本実施形態では、このような状況が生じないように、第二ファイル変換手段33bは、帳票が上記の機能を有する特定の帳票作成手段25aで作成されたものであるかどうかを判断し、そのような帳票作成手段25aで作成されたものであると判断したときに、その帳票の管理用名称を適切な名称に自動的に設定する名称自動設定機能を備えている。
【0074】
いま、かかる第二ファイル変換手段33bによる名称自動設定機能について説明する。本実施形態では、上記のような特定の帳票作成手段25aで作成された帳票を管理用コンピュータ30に登録する場合、帳票固有情報入力画面における印刷元アプリケーションの欄には、当該帳票作成手段25aの名称がデフォルトで入力される。このため、ユーザが帳票固有情報入力画面上で何らのデータを入力しなくても、当該帳票の帳票固有情報には少なくとも印刷元アプリケーションに関する情報が含まれている。第二ファイル変換手段33bは、端末20からPostScriptファイルが送られた場合、当該PostScriptファイルに含まれる帳票固有情報を取得するが、このとき、その帳票固有情報に帳票名に関する情報が含まれていなければ、その帳票固有情報に含まれる印刷元アプリケーションとして、上記特定の帳票作成手段25aが指定されているかどうかを判断する。そして、上記特定の帳票作成手段25aが指定されていると判断すると、記憶部32に格納されている帳票テーブルを参照して、当該帳票の管理用名称を決定する。ここで、帳票テーブルには、文字列と管理用名称との対応関係が定められている。例えば、文字列「○□△」に対しては「納品書」、文字列「×◎◇」に対しては「見積書」、・・・というような対応関係が定められている。一般に、帳票のフォーマットはその種類に応じて決まっているので、帳票の種類はその最初の部分の内容から容易に判断することができる。帳票テーブルで定義する各文字列には、帳票の種類毎に決まっているその最初の部分の文字列が用いられている。具体的に、第二ファイル変換手段33bは、当該PostScriptファイルに含まれる印刷用スプールファイルの内容を表す部分のデータについて、その最初の部分にある文字列の内容を認識する。そして、その認識した内容の文字列に一致する帳票テーブル内の文字列を見つけ出し、その見つけ出した文字列に対応する管理用名称を特定する。第二ファイル変換手段33bは、こうして特定した名称を当該帳票の管理用名称として、帳票管理情報を作成する。これにより、本実施形態では、上記特定の帳票作成手段25aで作成されたどんな種類の帳票も、同一のフォルダ内に一緒に格納されてしまうという状況を回避することができる。
【0075】
以上、各端末20で作成された帳票を管理用コンピュータ30に登録する処理について説明したが、ここで、メインフレーム10で作成された帳票を管理用コンピュータ30に登録する処理についても簡単に説明する。一般に、メインフレーム10では、帳票のデータは、罫線データと別個に管理されている。このため、メインフレーム10で作成された帳票を管理用コンピュータ30に登録する場合には、当該帳票のデータと関連付けて登録すべき罫線データを指定する必要がある。この指定は所定の設定画面上で行われる。また、その設定画面上で当該帳票についての帳票管理情報及び帳票属性情報が入力される。その後、メインフレーム10は、当該帳票のデータから作成された印刷用スプールファイルと、当該帳票のデータ(当該印刷用スプールファイル)に関連付けられた罫線データと、上記設定画面上で入力された帳票管理情報及び帳票属性情報とを、管理用コンピュータ30に送信する。ここで、メインフレーム10から送られる印刷用スプールファイルは、罫線データを含まない点を除いて上述した帳票データファイルのファイル形式と同じファイル形式で作成されている。管理用コンピュータ30のファイル管理手段33cは、メインフレーム10から送られた当該帳票についての印刷用スプールファイル、罫線データ、帳票管理情報及び帳票属性情報に対して、各端末20で作成された帳票を登録する場合と同等の処理を行い、当該帳票についての各種ファイルをデータベース31に格納して管理する。但し、罫線データは独立のファイルとして取り扱われ、当該印刷用スプールファイルと関連付けてデータベース31に登録される。
【0076】
このように、本実施形態の電子帳票システムを利用すると、各端末20で作成された帳票もメインフレーム10で作成された帳票も、管理用コンピュータ30のデータベース31で一括して管理することができる。
【0077】
本実施形態では、帳票のセキュリティを確保する観点から、各帳票及び各ユーザに対してセキュリティレベルを設定している。かかるセキュリティレベルの設定は管理用コンピュータ30の管理者権限で行われる。同一のフォルダに格納されている各帳票に対しては、同一のセキュリティレベルが設定される。すなわち、各帳票に対するセキュリティレベルは、帳票を管理するフォルダ階層構造におけるフォルダ単位で設定される。各フォルダには、それに格納されている各帳票に対するセキュリティレベルについての情報を含むセキュリティファイルが格納されている。ここで、図9の例ではセキュリティファイルを省略して示している。一方、各ユーザに対するセキュリティレベルは、ユーザID毎に設定される。かかる各ユーザに対するセキュリティレベルについての情報は、データベース31に格納されている。ファイル管理手段33cは、ユーザから帳票の閲覧又は印刷(以下、単に「閲覧」と称することにする。)の要求があった場合、当該ユーザのセキュリティレベル以下のセキュリティレベルが設定されているフォルダに格納されている帳票のみの閲覧又は印刷を許可することになる。
【0078】
また、各ユーザに対しては、上記のセキュリティレベルとは別に、個別アクセス権を設定することができる。例えば、あるユーザのセキュリティレベルよりも高いセキュリティレベルが設定されているフォルダのうち、特定のフォルダに含まれる帳票については、例外的に当該ユーザに閲覧を許可したいというような場合に、個別アクセス権の設定が行われる。具体的に、この個別アクセス権は、各フォルダに含まれるセキュリティファイルに、当該フォルダに格納されている各帳票の閲覧を許可するユーザのユーザIDを書き込むことにより行われる。かかる個別アクセス権の設定は管理用コンピュータ30の管理者権限で行われる。ファイル管理手段33cは、ユーザから帳票の閲覧の要求があった場合、セキュリティレベルよりも個別アクセス権を優先して、当該帳票の閲覧を許可するかどうかを判断する。すなわち、ユーザは、自己のセキュリティレベル以下のセキュリティレベルが設定されているフォルダに格納されている帳票と、自分に対して個別アクセス権が設定されているフォルダに格納されている帳票とを閲覧することができ、それ以外の帳票については閲覧することはできない。このように、ファイル管理手段33cは、セキュリティレベルや個別アクセス権に基づいて、ユーザから帳票の閲覧の要求があったときに、当該ユーザが閲覧することができる帳票の範囲を制限している。
【0079】
一覧データ作成手段33dは、各複合機40から帳票を選択するためのサブメニュー画面(後に詳述する。)を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を受けたときに、データベース31内のフォルダ階層構造を構成する各フォルダのフォルダ名、各フォルダに格納されている帳票データファイルのファイル名、又はデータベース31に格納されている各種の情報に基づいて、当該取得要求を受けた一覧データを作成するものである。この帳票一覧データ作成手段33dで作成された一覧データは、通信制御手段33aによって当該複合機40に送られる。また、印刷データ作成手段33eは、各複合機40から所定の帳票を印刷する旨の指令を受けたときに、データベース31に格納されている当該帳票についての帳票ファイル群及び帳票設定ファイルに基づいて、当該複合機40で印刷するための当該帳票の印刷データを作成するものである。この印刷データ作成手段33dで作成された印刷データも、通信制御手段33aによって当該複合機40に送られる。
【0080】
次に、各複合機40の構成について説明する。複合機40は、データ通信機能、印刷機能、コピー機能、スキャナー機能、ファクシミリ機能を兼ね備えるものであり、図4に示すように、操作部41と、印刷処理部42と、画像読取処理部43と、FAX制御部44と、記憶部としての磁気ディスク装置45と、中央処理装置47とを備える。
【0081】
印刷処理部42は印刷用紙に画像を形成する処理を行うものであり、画像読取処理部43は原稿から画像を読み取る処理を行うものである。また、FAX制御部44は、公衆電話網を介して遠隔のファクシミリ装置とFAXデータのやり取りを制御するものである。かかる印刷処理部42、画像読取処理部43及びFAX制御部44は公知の技術を用いて実現することができるので、ここでは、これら各部42,43,44についての詳細な説明を省略する。
【0082】
操作部41は、各種の指示を与えるための複数のキー(不図示)と、各種の画面を表示すると共にユーザがその画面上で所望のボタンに触れることにより指示を与えることができるタッチパネルディスプレイ部41aとを備えている。複数のキーとしては、画像の読み取りを開始することを指示するスタートキーや、数値を入力するためのテンキー等がある。また、タッチパネルディスプレイ部41aに表示される画面としては、例えば、管理用コンピュータ30で管理されている複数の帳票の中から印刷しようとする帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面や、その選択された帳票についての印刷条件等を設定するための印刷設定画面等がある。
【0083】
本実施形態では、複合機40においてメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を用いて所望の帳票が選択され、印刷が指示されたときに、複合機40がその選択された帳票についての印刷指令を管理用コンピュータ30に送信し、管理用コンピュータ30から当該帳票の印刷データを取得することにより、パーソナルコンピュータを使用することなく、当該複合機40の印刷処理部42から当該帳票を出力することができる。すなわち、各複合機40は帳票の選択・出力機能を備えており、本システムの端末装置として機能する。これが本実施形態の電子帳票システムの主な特徴点となっている。以下では、主に、かかる特徴点についての説明を行う。
【0084】
各複合機40には、OSが搭載されており、そのOS上で動作するアプリケーションを組み込むことができる。磁気ディスク装置45には、各種のアプリケーションプログラムが記憶される。実際、各複合機40には、かかるアプリケーションプログラムとして、メインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を作成してタッチパネルディスプレイ部41aに表示する機能と、メインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を用いて帳票が選択され、印刷が指示されたときに、その選択された帳票についての印刷指令を管理用コンピュータ30に送信する機能と、管理用コンピュータ30から送られた当該帳票の印刷データを取得して、印刷処理部42から当該帳票を出力する機能とを当該複合機40に実現させるための帳票の選択・出力プログラムが組み込まれている。このプログラムのインストールは、例えばパーソナルコンピュータから通信回線を利用して行うことができる。また、磁気ディスク装置45には、画像読取処理部43から読み取られた画像データや管理用コンピュータ30からネットワークを介して送られた印刷データが一時的に格納される。
【0085】
また、磁気ディスク装置45には、当該複合機40についての型式情報が格納されている。型式情報には、当該複合機40の型式についての情報の他に、当該複合機40が搭載可能な特別な機能の有無についての情報等が含まれる。特別な機能の有無についての情報としては、例えば、パンチ穴作成機能の有無、ステープラ機能の有無を挙げることができる。ところで、この磁気ディスク装置45に格納されている型式情報の管理は管理用コンピュータ30によって行われる。本実施形態の複合機40は自ら、その磁気ディスク装置45の記憶領域のうち型式情報が格納されている記憶領域にアクセスして型式情報を取得することはできないように構成されている。このため、複合機40が磁気ディスク装置45に格納されている型式情報を取得するには、複合機40から管理用コンピュータ30にその型式情報の取得指令を送信する必要がある。管理用コンピュータ30は、その指令を受け取ると、ネットワークを介して磁気ディスク装置45から当該型式情報を取得し、その取得した型式情報を当該複合機40に送信する。
【0086】
中央処理装置47は、当該複合機40の各部を統括して制御するものであり、図4に示すように、メイン制御手段47aと、画面制御手段47bと、印刷データ出力手段47cと、通信制御手段47dとを有する。これら各手段47a,47b,47c,47dの各機能は、中央処理装置47が磁気ディスク装置45に記憶されている所定のプログラムを読み出して実行することにより実現される。ここで、画面制御手段47b及び印刷データ出力手段47cは、本発明の帳票印刷制御手段に該当する。さらにこの帳票印刷制御手段には、メイン制御手段47aの一部機能も含まれる。
【0087】
メイン制御手段47aは、印刷処理部42、画像読取処理部43、FAX制御部44を制御したり、管理用コンピュータ30に対するログイン処理・ログアウト処理等の各種の処理を行ったりするものである。
【0088】
画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30で管理されている複数の帳票の中から印刷しようとする帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面や、その選択された帳票についての印刷条件等を設定するための印刷設定画面等を作成してタッチパネルディスプレイ部41aに表示するものである。また、この画面制御手段47bは、各種のサブメニュー画面や印刷設定画面を作成するのに必要なデータの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送信すると共に、メインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を使用して選択された帳票を印刷する旨の指令を管理要コンピュータ30に送信する。
【0089】
印刷データ出力手段47cは、当該複合機40から所定の帳票を印刷する旨の指令を管理用コンピュータ30に送信し、管理用コンピュータ30から当該帳票の印刷データが送られたときに、当該帳票についての印刷データを印刷処理部42に出力して印刷処理を制御するものである。また、通信制御手段47dは、当該複合機40と管理用コンピュータ30等との間でデータの通信を行うものである。
【0090】
次に、タッチパネルディスプレイ部41aに表示されるメインメニュー画面、各種のサブメニュー画面及び印刷設定画面の内容について説明する。図10はメインメニュー画面の一例を示す図、図11、図12及び図13は各種のサブメニュー画面の一例を示す図、図14及び図15は印刷設定画面の一例を示す図である。
【0091】
メインメニュー画面は、ユーザが印刷しようとする帳票を選択するための画面である。メイン制御手段47aが管理用コンピュータ30に対してログイン要求を行い、管理用コンピュータ30からログイン認証を受けたときに、画面制御手段47bがメインメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部41aに表示する。ここで、磁気ディスク装置45には、メインメニュー画面を表示するのに必要なデータが記憶されており、画面制御手段47bは、そのデータに基づいてメインメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部41aに表示する。メインメニュー画面には、図10に示すように、「未印刷帳票一覧」、「帳票階層順帳票一覧」、「日付階層順帳票一覧」、「お気に入り帳票一覧」の各項目が含まれている。これらの項目は、選択対象となる帳票の範囲、及び、各種のサブメニュー画面の表示順を指定するためのものである。具体的に、「未印刷帳票一覧」の項目が選択されると、当該ユーザが閲覧可能な帳票のうち未印刷のものが選択対象となり、「帳票階層順帳票一覧」又は「日付階層順帳票一覧」の項目が選択されると、当該ユーザが閲覧可能な帳票の全体が選択対象となる。そして、「お気に入り帳票一覧」の項目が選択されると、予めお気に入り登録されているフォルダに含まれている帳票が選択対象となる。お気に入り登録については後に詳述する。
【0092】
また、「未印刷帳票一覧」、「帳票階層順帳票一覧」、「日付階層順帳票一覧」、「お気に入り帳票一覧」の項目のうちいずれかの項目が選択されると、画面制御手段47bは、所定のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部41aに表示する。かかるサブメニュー画面の種類としては、「フォルダ名サブメニュー画面」、「年サブメニュー画面」、「月サブメニュー画面」、「日サブメニュー画面」、「時分秒サブメニュー画面」、「お気に入り名称サブメニュー画面」の六種類がある。「フォルダ名サブメニュー画面」とは、図11(a)に示すように、選択対象となる各帳票について当該帳票の帳票データファイルを格納するフォルダのフォルダ名を一覧表示するためのサブメニュー画面である。「年サブメニュー画面」とは、図11(b)に示すように、選択対象となる各帳票について当該帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる「年」の情報を一覧表示するためのサブメニュー画面である。「月サブメニュー画面」とは、図12(a)に示すように、選択対象となる各帳票について当該帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる「月」の情報を一覧表示するためのサブメニュー画面である。このため、月サブメニュー画面には、最大で1月から12月までの12個の項目が含まれることになる。「日サブメニュー画面」とは、図12(b)に示すように、選択対象となる各帳票について当該帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる「日」の情報を一覧表示するためのサブメニュー画面である。このため、日サブメニュー画面には、最大で1日から31日までの31個の項目が含まれることになる。「時分秒サブメニュー画面」とは、図13(a)に示すように、選択対象となる各帳票について当該帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる「時分秒」の情報を一覧表示するためのサブメニュー画面である。「お気に入り名称サブメニュー画面」とは、図13(b)に示すように、お気に入り登録の際に設定されたお気に入り名称を一覧表示するためのサブメニュー画面である。このお気に入り名称サブメニュー画面は、メインメニュー画面上で「お気に入り帳票一覧」の項目が選択されたときにのみ表示される。
【0093】
本実施形態では、各サブメニュー画面は順次階層的に表示される。すなわち、各サブメニュー画面(時分秒サブメニュー画面を除く。)において一つの項目が選択される度に、画面制御手段47bは、他のサブメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部41aに階層的に表示する。これらサブメニュー画面の表示順は次の通りである。メインメニュー画面上で「未印刷帳票一覧」又は「帳票階層順帳票一覧」の項目が選択された場合には、「フォルダ名サブメニュー画面」、「年サブメニュー画面」、「月サブメニュー画面」、「日サブメニュー画面」、「時分秒サブメニュー画面」の順(帳票階層順)でサブメニュー画面が表示される。メインメニュー画面上で「日付階層順帳票一覧」の項目が選択された場合には、「年サブメニュー画面」、「月サブメニュー画面」、「日サブメニュー画面」、「フォルダ名サブメニュー画面」、「時分秒サブメニュー画面」の順(日付階層順)でサブメニュー画面が表示される。また、メインメニュー画面上で「お気に入り帳票一覧」の項目が選択された場合には、まず、「お気に入り名称サブメニュー画面」が表示され、その後、お気に入り登録の際に設定した表示順で他のサブメニュー画面が表示される。ここで、お気に入り登録の際には、お気に入り名称毎に、帳票階層順と日付階層順とのいずれかが設定される。このように、メインメニュー画面上でいずれの項目が選択された場合であっても、最後に表示されるサブメニュー画面は時分秒サブメニュー画面である。ユーザは、メインメニュー画面から各サブメニュー画面を順に辿ることにより、印刷しようとする帳票を選択することができる。
【0094】
また、メインメニュー画面の右側には、図10に示すように、「終了」、「お気に入り設定」、「環境設定」の各ボタンが設けられている。「終了」ボタンは、メインメニュー画面の表示を終了することを指示するためのものである。「終了」ボタンが押されると、画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からログアウトすることを確認する画面を表示する。ユーザがその確認画面上で「OK」ボタンを押すと、画面制御手段47bはメインメニュー画面の表示を終了すると共に、メイン制御手段47aは管理用コンピュータ30に対してログアウト要求を送信し、管理用コンピュータ30からログアウトする。
【0095】
メインメニュー画面上で「環境設定」ボタンが押されると、画面制御手段47bは、所定の環境設定画面を表示する。この環境設定画面は、管理用コンピュータ30と通信するために必要な情報の設定を行うための画面である。例えば、環境設定画面上では、ユーザID、パスワード、管理用コンピュータ名(IPアドレス)等が入力される。また、この環境設定画面上では管理用コンピュータ30に自動ログインをするかどうかを設定することができる。自動ログインをするという設定がなされると、メイン制御手段47aは次回から当該複合機40の起動時に管理用コンピュータ30に対して自動的にログイン処理を行う。このため、複合機40を起動すれば、直ちにメインメニュー画面がタッチパネルディスプレイ部41a上に表示されることになる。以下では、自動ログインをするという設定がなされている場合を考えることにする。環境設定画面上で設定された情報は、環境設定情報として磁気ディスク装置45に格納される。
【0096】
メインメニュー画面上の「お気に入り設定」ボタンが押されると、画面制御手段47bは、所定のお気に入り設定画面(グループ設定画面)を表示する。このお気に入り設定画面は、管理用コンピュータ30のデータベース31に記憶されているフォルダの中から、当該ユーザにとって利用頻度の高い帳票を格納する一又は複数のフォルダを一つのグループにまとめて登録するための画面である。図16はお気に入り設定画面の一例を示す図である。このお気に入り設定画面は、お気に入り名称設定画面と、お気に入りフォルダ名設定画面とを含んでいる。お気に入り名称設定画面では、図16(a)に示すように、グループのグループ名(お気に入り名称)と、そのお気に入り名称に対するサブメニュー画面の表示順に関する情報とが設定される。ここで、サブメニュー画面の表示順としては、帳票階層順と日付階層順とのうちいずれかが選択されることになる。ユーザがお気に入り名称設定画面で所定の情報を入力し、「OK」ボタンを押すと、画面制御手段47bは、当該ユーザのユーザID及びその入力された情報を管理用コンピュータに送信する。管理用コンピュータ30はそれらの情報を受け取ると、当該ユーザが閲覧可能な帳票を含んでいるフォルダのフォルダ名を一覧表示するためのデータを当該複合機40に送信する。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からそのデータを受け取ると、そのデータを用いて、図16(b)に示すようなお気に入りフォルダ名設定画面をタッチパネルディスプレイ部41aに表示する。このお気に入りフォルダ名設定画面には、当該ユーザが閲覧可能な帳票を含んでいるフォルダのフォルダ名が一覧表示される。当該ユーザは、お気に入りフォルダ名設定画面において、当該グループにまとめようとするフォルダのフォルダ名を選択する。そして、「設定」ボタンが押されると、画面制御手段47bは、このお気に入り設定画面を用いて設定された内容の情報(グループ設定情報)を管理用コンピュータ30に送信する。そして、管理用コンピュータ30のファイル管理手段33cはその設定内容を当該ユーザのユーザIDと関連付けてデータベース31に登録する。このように画面制御手段47bは、本発明のグループ設定手段の役割をも果たしている。尚、かかるグループ設定情報の登録は、管理用コンピュータ30で行うこともできる。
【0097】
ところで、各サブメニュー画面を作成するには、当該サブメニュー画面の種類に応じて、選択対象となる各帳票が含まれているフォルダのフォルダ名についての一覧データ、選択対象となる各帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる年の情報についての一覧データ、選択対象となる各帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる月の情報についての一覧データ、選択対象となる各帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる日の情報についての一覧データ、選択対象となる各帳票の帳票データファイルのファイル名に含まれる時分秒の情報についての一覧データ、又は、当該ユーザによって設定された各お気に入り名称についての一覧データが必要である。このため、画面制御手段47bは、メインメニュー画面や各サブメニュー画面(時分秒サブメニュー画面を除く。)上で一つの項目が選択される度に、次に表示すべきサブメニュー画面の作成に必要な一覧データの取得を要求する指令を作成する。具体的に、この一覧データの取得要求指令には、ユーザID、メインメニュー画面での選択内容を示す情報、フォルダ名サブメニュー画面での選択内容を示す情報、年サブメニュー画面での選択内容を示す情報、月サブメニュー画面での選択内容を示す情報、日サブメニュー画面での選択内容を示す情報が含まれる。ここで、当該指令を送信する際に未だ選択されていない内容の情報としては「0」が指定される。画面制御手段47bによって作成された一覧データの取得要求指令は、通信制御手段47cによって管理用コンピュータ30に送信される。管理用コンピュータ30の一覧データ作成手段33dは、かかる一覧データの取得要求指令を受け取ると、その内容に基づいて、まず、どのサブメニュー画面の作成に必要な一覧データが要求されているのかを認識する。例えば、一覧データの取得要求指令において、メインメニュー画面での選択内容が「帳票階層順帳票一覧」であり、各サブメニュー画面での選択内容が「0」であれば、一覧データ作成手段33dは、フォルダ名サブメニュー画面の作成に必要な一覧データが要求されていることを認識する。一覧データの取得要求指令において、メインメニュー画面での選択内容が「日付階層順帳票一覧」であり、各サブメニュー画面での選択内容が「0」であれば、一覧データ作成手段33dは、年サブメニュー画面の作成に必要な一覧データが要求されていることを認識する。一覧データの取得要求指令において、メインメニュー画面での選択内容が「帳票階層順帳票一覧」であり、フォルダ名サブメニュー画面での選択内容が「AAA_請求書」であり、他の各サブメニュー画面での選択内容が「0」であれば、一覧データ作成手段33dは、年サブメニュー画面の作成に必要な一覧データが要求されていることを認識する。こうして、一覧データ作成手段33dは、要求されている一覧データの種類を認識すると、データベース31に記憶されている各種のデータ等に基づいて、その要求されている一覧データを作成する。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその要求した内容の一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて所定のサブメニュー画面を作成し、タッチパネルディスプレイ部41aに表示する。
【0098】
尚、一般に、複合機40では、使用できるメモリのリソースが限られている。このため、画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30から一覧データを取得するときに、使用できるメモリ容量の範囲内で一覧データを取得している。実際、本実施形態では、画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30から受け取った一覧データに、所定の上限数、例えば一万よりも多い数の情報が含まれていれば、そのうち一万個の情報だけを取得し、その一万個の情報だけを用いてサブメニュー画面を作成することにしている。但し、このとき、画面制御手段47bは、例えば「一覧データの数が多いので、一万個の情報しか表示しません。」というメッセージをタッチパネルディスプレイ部41aに表示する。このように、複合機40では、管理用コンピュータ30から一覧データを取得するときに、使用できるメモリ容量の範囲内で一覧データを取得するので、複合機40が内蔵するメモリ容量が小さい場合でも、管理用コンピュータ30から一覧データを取得して、タッチパネルディスプレイ部41aにサブメニュー画面を表示することができる。
【0099】
こうして、メインメニュー画面から各サブメニュー画面(時分秒サブメニュー画面を除く。)が順次表示されると、最後に時分秒サブメニュー画面が表示されることになる。そして、ユーザがその時分秒サブメニュー画面上で一つの項目を選択することにより、フォルダ名、年、月、日、時分秒がすべて特定されることになる。すなわち、ユーザが印刷しようとする帳票が含まれるフォルダのフォルダ名と当該帳票の帳票データファイルのファイル名が特定される。このとき、画面制御手段47bは、その特定された帳票の総ページ数に関する情報及び自己の複合機40の型式情報の取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。これらの情報は、印刷設定画面を作成するのに必要な情報である。管理用コンピュータ30のファイル管理手段33cは、かかる指令を受け取ると、データベース31からその特定された帳票の総ページ数に関する情報を取得すると共に、ネットワークを介して当該複合機40の磁気ディスク装置45から当該複合機40の型式情報を取得する。そして、ファイル管理手段33cは、これら取得した情報を当該複合機40に送信する。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からこれらの情報を受け取ると、それに基づいて印刷設定画面を作成し、タッチパネルディスプレイ部41aに表示する。
【0100】
この印刷設定画面は、図14及び図15に示すように、印刷条件設定画面と、印刷位置設定画面と、プリンタ設定画面と、拡張印刷設定画面とからなる。印刷条件設定画面は、図14(a)に示すように、印刷開始ページ及び印刷終了ページを設定するためのものである。印刷位置設定画面は、図14(b)に示すように、印刷開始位置等を設定するためのものである。プリンタ設定画面は、図15(a)に示すように、用紙サイズや用紙方向、両面印刷の実行等を設定するための画面である。そして、拡張印刷設定画面は、図15(b)に示すように、パンチ穴を作成するかどうか等を設定するための画面である。ここで、画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30から送られた帳票の総ページ数に関する情報に基づいて、印刷条件設定画面における印刷終了ページの指定欄に表示するデフォルト値を設定している。また、画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30から送られた型式情報に基づいて、当該複合機40がパンチ穴を作成する機能を備えているかどうかを判断し、パンチ穴を作成する機能を備えていれば、拡張印刷設定画面におけるパンチ穴の作成に関する項目を選択可能とし、一方、その機能を備えていなければ、拡張印刷設定画面におけるパンチ穴の作成に関する項目を選択不可能とする。
【0101】
ユーザは印刷設定画面上で所望の設定を行った後に、この印刷設定画面上に設けられた「印刷」ボタンを押すと、画面制御手段47bは、当該特定された帳票を印刷する旨の指令を管理用コンピュータ30に送信する。ここで、この指令は当該帳票の印刷データの取得を要求する内容のものであるが、本実施形態では、印刷データの取得要求を所定のページ数単位、例えば10ページ単位で行うことにしている。これは、一般に、複合機40では、メモリのリソースが制限され、自由に使用できるメモリ容量が少ないからである。管理用コンピュータ30のファイル管理手段33cは、複合機40から印刷指令を受けると、当該特定された帳票の帳票データファイルをデータベース31から取得する。そして、印刷データ作成手段33eは、その取得した帳票データファイルを用いて当該複合機40で印刷を行うための印刷データを作成する。また、印刷データ作成手段33eはその作成された印刷データを圧縮する。その後、通信制御手段33aは、その圧縮された印刷データを当該複合機40に送信する。このように印刷データを圧縮して送信することにより、例えば通信回線の速度が多少遅くても、できるだけ早く印刷データを複合機40に送信することができる。印刷データが管理用コンピュータ30から当該複合機40に送られてくると、メイン制御手段47aはその印刷データを磁気ディスク装置45に一時的に格納する。そして、印刷データ出力手段47cは、磁気ディスク装置45に格納されている印刷データを取り出して解凍した後、印刷処理部42に出力する。これにより、印刷処理部42はその帳票の印刷処理を実行することになる。また、当該帳票の総ページ数が10ページよりも多ければ、当該帳票がすべて印刷されるまで、複合機40と管理用コンピュータ30との間で上記の手続きが繰り返される。こうして、当該帳票の印刷が終了すると、メイン制御手段47aは、磁気ディスク装置45に格納されている当該帳票の印刷データをすべて消去する。
【0102】
上述したように、管理用コンピュータ30から送信された印刷データは磁気ディスク装置45に一時的に格納されている。このため、その印刷データを取得した後、当該印刷データの印刷途中で、或いは当該印刷データの印刷が行われる前に、複合機40の電源が切断されてしまったとしても、その印刷データは磁気ディスク装置45に残ったままになっている。本実施形態では、メイン制御手段47aは、複合機40を起動したときに、磁気ディスク装置45に印刷データが残存しているかどうかを判断し、印刷データが残存している場合には、画面制御手段47bに指令を送り、残存印刷データ確認画面をタッチパネルディスプレイ部41aに表示させる。図17は残存印刷データ確認画面の一例を示す図である。この残存印刷データ確認画面には、「前回印刷していないファイルが残っています。印刷を行いますか? 「いいえ」を選択した場合はファイルを削除します。」というメッセージと、「はい」ボタン及び「いいえ」ボタンとが含まれている。ユーザが「はい」ボタンを押すと、印刷データ出力手段47cは、当該印刷データを磁気ディスク装置45から取得し、印刷処理部42に出力する。一方、ユーザが「いいえ」ボタンを押すと、メイン制御手段47aは、磁気ディスク装置45に残っている印刷データを削除する。このように、本実施形態では、複合機40は管理用コンピュータ30から印刷データを取得した後、その印刷の途中で、或いは印刷が開始する前に、例えば停電等により複合機40の電源が切断されてしまったとしても、次回、複合機40を再起動したときに、印刷データが残存している旨をタッチパネルディスプレイ部に表示するので、当該取得した帳票データファイルが印刷されないという事態を防ぐことができる。
【0103】
ところで、通常、複合機には省電力機能が搭載されている。省電力機能とは、一定時間、操作が行われなかったり、外部からデータが入力されなかったりした場合に、複合機の電力消費を最小限にまで落とす機能のことである。本実施形態の複合機40では、メイン制御手段47aは、省電力機能が働く際に、当該複合機40が管理用コンピュータ30にログインしている状態にあれば、管理用コンピュータ30に対して自動的にログアウト要求を送信し、管理用コンピュータ30からログアウトする。そして、メイン制御手段47aは、省電力機能が解除されたときに、管理用コンピュータ30に対して自動ログインする。このように複合機40に自動ログアウト機能を設けているのは、次の理由による。すなわち、管理用コンピュータ30は、複合機40の省電力機能が働いている間に、一方的に当該複合機40との通信接続を切ってしまうことがある。このような場合、省電力機能が解除された後に当該複合機40から管理用コンピュータ30への通信が正常に行われないおそれがあるからである。
【0104】
次に、本実施形態の電子帳票システムにおいて、各端末20で作成された帳票を管理用コンピュータ30のデータベース31に登録する処理の手順について説明する。図18は本実施形態の電子帳票システムにおいて各端末20で作成された帳票を管理用コンピュータ30のデータベース31に登録する処理の手順の一例を説明するためのフローチャート、図19は各端末20の第一ファイル変換手段25cによる変換処理の手順の一例を説明するためのフローチャート、図20は管理用コンピュータ30の第二ファイル変換手段33bによる変換処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【0105】
まず、ユーザは、帳票作成手段25aの印刷機能を利用して、今回登録しようとする帳票についての印刷画面を表示装置22の画面上に表示させる。次に、ユーザは、その印刷画面において、帳票の出力先として第一ファイル変換手段25cを指定し、「プロパティ」のボタンを押す。すると、帳票作成手段25aの印刷機能は、「プロパティ」のボタンが押された旨の指令を第一ファイル変換手段25cに送る。第一ファイル変換手段25cは、かかる指令を受け取ると、所定の帳票固有情報入力画面を表示装置22の画面上に表示する。ユーザは、この帳票固有情報入力画面上で帳票固有情報を入力する(S1)。ここでは、説明を簡単にするため、ユーザが帳票固有情報として当該帳票の帳票名及び日付に関する情報のみを入力したものとする。
【0106】
帳票固有情報を入力した後、ユーザが印刷画面において「印刷実行」のボタンを押すと、帳票作成手段25aの印刷機能は、当該帳票のデータをスプールファイル作成手段25bに送る。そして、スプールファイル作成手段25bは、当該帳票のデータに基づいて印刷管理情報と印刷用スプールファイルとを作成する(S2)。その作成された印刷管理情報及び印刷スプールファイルは第一ファイル変換手段25cに送られる。
【0107】
第一ファイル変換手段25cは、スプールファイル作成手段25bから当該帳票についての印刷管理情報及び印刷用スプールファイルが送られると、所定の変換処理を行う(S3)。この第一ファイル変換手段25cによる変換処理は、図19に示す処理フローにしたがって行われる。具体的に、第一ファイル変換手段25cは、まず、スプールファイル作成手段25bから送られた当該帳票についての印刷管理情報及び印刷用スプールファイルを取得すると共に、帳票固有情報入力画面で入力された当該帳票についての帳票固有情報を取得する(S11)。次に、第一ファイル変換手段25cは、その取得した印刷管理情報及び帳票固有情報に含まれる各情報を、PostScriptデータに変換する(S12)。この変換された各PostScriptデータは所定のファイルに書き込まれる。その後、第一ファイル変換手段25cは、印刷用スプールファイルの内容をPostScriptデータに変換してその変換結果を上記のファイルに書き込む旨の命令と共にその印刷用スプールファイルをPostScriptドライバに出力する(S13)。こうして、PostScriptドライバがその印刷用スプールファイルの変換・書込処理を行うことにより、当該帳票についての帳票固有情報、印刷管理情報及び印刷用スプールファイルが、一つのPostScriptファイルに変換される(S14)。その後、通信制御手段25dは、第一ファイル変換手段25cで得られたPostScriptファイルを管理用コンピュータ30に送信する(S4)。
【0108】
次に、端末20から管理用コンピュータ30にPostScriptファイルが送られると、管理用コンピュータ30の第二ファイル変換手段33bは、所定の変換処理を行う(S5)。この第二ファイル変換手段33bによる変換処理は、図20に示す処理フローにしたがって行われる。具体的に、第二ファイル変換手段33bは、まず、当該PostScriptファイルに含まれる帳票固有情報及び印刷管理情報の内容に基づいて、帳票管理情報と帳票属性情報とを作成する(S21)。ここでは、帳票固有情報に含まれる帳票名、日付をそれぞれ、管理用名称、管理日付とする帳票管理情報が作成される。次に、第二ファイル変換手段33bは、PostScriptファイルに含まれる印刷用スプールファイルの内容を表す部分のデータのうち、1ページ分のデータを取得する(S22)。そして、第二ファイル変換手段33bは、その取得した1ページ分のデータの内容を解析した後(S23)、その解析結果に基づいて帳票データファイルの1ページ分のデータを作成する(S24)。ここで、帳票データファイルの1ページ分のデータには、行ピッチデータと、罫線データと、行毎の印字データとが含まれている。その後、第二ファイル変換手段33bは、各印刷ページに対して、上記ステップS22、S23、S24の処理を繰り返す(S25)。こうして得られたすべてのデータを一つのファイルにまとめることにより、帳票データファイルが得られる(S26)。
【0109】
次に、ファイル管理手段33cは、第二ファイル変換手段33bで得られた当該帳票についての帳票管理情報、帳票属性情報及び帳票データファイルに基づいて各種ファイルを作成する処理を行う(S6)。具体的に、各種ファイルとしては、帳票設定ファイル、ページインデックスファイル、管理ファイル、行ピッチファイルが作成される。このとき、ファイル管理手段33cは、当該帳票管理情報に含まれる管理日付を利用して、帳票ファイル群における各ファイルのファイル名を設定する。これにより、これらのファイルにはすべて同じファイル名が付され、ファイルの種類を表す拡張子だけが異なることになる。
【0110】
その後、ファイル管理手段33cは、当該帳票管理情報に含まれる管理用名称をフォルダ名とするフォルダが未だデータベース31内に存在していなければ、そのファイル名を有するフォルダをデータベース31内に作成する。そして、ファイル管理手段33cは、当該帳票管理情報に含まれる管理用名称をフォルダ名とするフォルダ内に、当該帳票データファイルとステップS6で作成された各種ファイルとを格納することにより、当該帳票をデータベース31に登録する(S7)。
【0111】
次に、本実施形態の電子帳票システムにおいて、各複合機40で帳票を選択して出力する処理の手順について説明する。図21は本実施形態の電子帳票システムにおいて各複合機40で帳票を選択して出力する処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【0112】
まず、ユーザは、複合機40の電源をオンにして、複合機40を起動する。すると、複合機40のメイン制御手段47aは、所定の初期処理を行う(S51)。例えば、メイン制御手段47aは、磁気ディスク装置45から環境設定情報を読み出す。ここでは、環境設定情報の内容に、自動ログインをするという設定が含まれているものとする。すると、メイン制御手段47aは、その環境設定情報の内容を用いて管理用コンピュータ30に対する自動ログイン処理を行う(S52)。これにより、当該複合機40から管理用コンピュータ30で管理されている帳票へのアクセスが可能となる。
【0113】
次に、メイン制御手段47aは、残存印刷データ確認処理を行う(S53)。具体的に、メイン制御手段47aは、まず、磁気ディスク装置45に印刷データが残存しているかどうかを判断する。印刷データが残存していないと判断すると、この残存印刷データ確認処理は終了する。一方、印刷データが残存していると判断すると、メイン制御手段47aは、画面制御手段47bに指令を送り、図17に示すような残存印刷データ確認画面をタッチパネルディスプレイ部41aに表示させる。ユーザは、その印刷データの印刷を行うときに残存印刷データ確認画面の「はい」ボタンを押し、印刷を行わないときには残存印刷データ確認画面の「いいえ」ボタンを押す。
【0114】
残存印刷データ確認処理が終了すると、画面制御手段47bは、メインメニュー画面の表示処理を行う(S54)。これにより、タッチパネルディスプレイ部41aには、図10に示すようなメインメニュー画面が表示される。このメインメニュー画面には、「未印刷帳票一覧」、「帳票階層順帳票一覧」、「日付階層順帳票一覧」、「お気に入り帳票一覧」の各項目が含まれている。次に、ユーザがメインメニュー画面において所望の項目を選択すると、画面制御手段47bは、各サブメニュー画面の作成・表示処理を行う(S55)。この各サブメニュー画面の作成・表示処理では、画面制御手段47bは、メインメニュー画面又は各サブメニュー画面(時分秒サブメニュー画面を除く。)においてユーザによって選択された項目に対応するサブメニュー画面の作成に必要な一覧データの取得を要求する指令を作成して、管理用コンピュータ30に送信する。そして、画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30から送られた当該要求した内容の一覧データに基づいて当該サブメニュー画面を作成して、タッチパネルディスプレイ部41aに表示する。これにより、タッチパネルディスプレイ部41aには、ユーザがメインメニュー画面又は各サブメニュー画面(時分秒サブメニュー画面を除く。)において項目の選択を行う度に、別のサブメニュー画面が表示されることになる。そして、ユーザは、メインメニュー画面から各サブメニュー画面を順に辿ることにより、印刷しようとする帳票を選択する。
【0115】
いま、サブメニュー画面の遷移を具体的に説明する。最初に、ユーザがメインメニュー画面において「未印刷帳票一覧」の項目を選択した場合におけるサブメニュー画面の遷移を説明する。この場合、画面制御手段47bは、当該ユーザが閲覧可能な帳票のうち未だ印刷していない帳票の帳票データファイルを格納するフォルダについて、そのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(a)に示すようなフォルダ名サブメニュー画面を作成して表示する。次に、ユーザがフォルダ名サブメニュー画面において一つのフォルダ名を選択すると、画面制御手段47bは、未だ印刷していない帳票のうち、その選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(b)に示すような年サブメニュー画面を作成して表示する。その後、ユーザが年サブメニュー画面において一つの年を選択すると、画面制御手段47bは、未だ印刷していない帳票のうち、フォルダ名サブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる月の情報を一覧表示するための月サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図12(a)に示すような月サブメニュー画面を作成して表示する。次に、ユーザが月サブメニュー画面において一つの月を選択すると、画面制御手段47bは、未だ印刷していない帳票のうち、フォルダ名サブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報及び月サブメニュー画面で選択された月の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる日の情報を一覧表示するための日サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図12(b)に示すような日サブメニュー画面を作成して表示する。その後、ユーザが日サブメニュー画面において一つの日を選択すると、画面制御手段47bは、未だ印刷していない帳票のうち、フォルダ名サブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報、月サブメニュー画面で選択された月の情報、及び日サブメニュー画面で選択された日の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するための時分秒サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図13(a)に示すような時分秒サブメニュー画面を作成して表示する。
【0116】
また、ユーザがメインメニュー画面において「帳票階層順帳票一覧」の項目を選択した場合におけるサブメニュー画面の遷移を説明する。この場合、画面制御手段47bは、当該ユーザが閲覧可能な帳票を含んでいるフォルダについて、そのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(a)に示すようなフォルダ名サブメニュー画面を作成して表示する。次に、ユーザがフォルダ名サブメニュー画面において一つのフォルダ名を選択すると、画面制御手段47bは、その選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(b)に示すような年サブメニュー画面を作成して表示する。その後、ユーザが年サブメニュー画面において一つの年を選択すると、画面制御手段47bは、フォルダ名サブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる月の情報を一覧表示するための月サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図12(a)に示すような月サブメニュー画面を作成して表示する。次に、ユーザが月サブメニュー画面において一つの月を選択すると、画面制御手段47bは、フォルダ名サブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報及び月サブメニュー画面で選択された月の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる日の情報を一覧表示するための日サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図12(b)に示すような日サブメニュー画面を作成して表示する。その後、ユーザが日サブメニュー画面において一つの日を選択すると、画面制御手段47bは、フォルダ名サブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報、月サブメニュー画面で選択された月の情報、及び日サブメニュー画面で選択された日の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するための時分秒サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図13(a)に示すような時分秒サブメニュー画面を作成して表示する。
【0117】
更に、ユーザがメインメニュー画面において「日付階層順帳票票一覧」の項目を選択した場合におけるサブメニュー画面の遷移を説明する。この場合、画面制御手段47bは、当該ユーザが閲覧可能な帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(b)に示すような年サブメニュー画面を作成して表示する。次に、ユーザが年サブメニュー画面において一つの年を選択すると、画面制御手段47bは、当該ユーザが閲覧可能な帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる月の情報を一覧表示するための月サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図12(a)に示すような月サブメニュー画面を作成して表示する。その後、ユーザが月サブメニュー画面において一つの月を選択すると、画面制御手段47bは、当該ユーザが閲覧可能な帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報及び月サブメニュー画面で選択された月の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる日の情報を一覧表示するための日サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図12(b)に示すような日サブメニュー画面を作成して表示する。次に、ユーザが日サブメニュー画面において一つの日を選択すると、画面制御手段47bは、当該ユーザが閲覧可能な帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報、月サブメニュー画面で選択された月の情報、及び日サブメニュー画面で選択された日の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルを含んでいるフォルダのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(a)に示すようなフォルダ名サブメニュー画面を作成して表示する。その後、ユーザがフォルダ名サブメニュー画面において一つのフォルダ名を選択すると、画面制御手段47bは、そのフォルダ名サブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票であって年サブメニュー画面で選択された年の情報、月サブメニュー画面で選択された月の情報、及び日サブメニュー画面で選択された日の情報をファイル名に含んでいる帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するための時分秒サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図13(a)に示すような時分秒サブメニュー画面を作成して表示する。
【0118】
また、ユーザがメインメニュー画面において「お気に入り帳票一覧」の項目を選択した場合におけるサブメニュー画面の遷移を説明する。この場合、画面制御手段47bは、予め当該ユーザによってお気に入り設定画面で登録されたお気に入り名称を一覧表示するためのお気に入り名称サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図13(b)に示すようなお気に入り名称サブメニュー画面を作成して表示する。次に、ユーザがお気に入り名称サブメニュー画面において一つのお気に入り名称を選択すると、画面制御手段47bは、当該ユーザが選択したお気に入り名称に応じた内容の一覧データの取得を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。具体的に、当該ユーザが選択したお気に入り名称に対するサブメニュー画面の表示順に関する情報として、「帳票階層順」が設定されていれば、管理用コンピュータ30の一覧データ作成手段33dは、その選択されたお気に入り名称のグループにまとめて登録されているフォルダのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データを作成して、当該複合機40に送信することになる。これにより、当該複合機40の画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(a)に示すようなフォルダ名サブメニュー画面を作成して表示する。その後は、ユーザがメインメニュー画面において「帳票階層順帳票一覧」の項目を選択した場合と同様に、サブメニュー画面の遷移が行われることになる。一方、当該ユーザが選択したお気に入り名称に対するサブメニュー画面の表示順に関する情報として、「日付階層順」が設定されていれば、管理用コンピュータ30の一覧データ作成手段33dは、その選択されたお気に入り名称のグループにまとめて登録されているフォルダに格納されている帳票について、その帳票データファイルのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データを作成して、当該複合機40に送信することになる。これにより、当該複合機40の画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からその一覧データを受け取ると、その一覧データに基づいて、図11(b)に示すような年サブメニュー画面を作成して表示する。その後は、ユーザがメインメニュー画面において「日付階層順帳票一覧」の項目を選択した場合と同様に、サブメニュー画面の遷移が行われることになる。
【0119】
このように、ユーザが選択を行う度に、メインメニュー画面から各サブメニュー画面が順に遷移していき、最後には時分秒サブメニュー画面がタッチパネルディスプレイ部41aに表示される。そして、ユーザが時分秒サブメニュー画面において所望の項目を選択すると、ユーザが印刷しようとする帳票が含まれるフォルダのフォルダ名と当該帳票の帳票データファイルのファイル名が特定される。
【0120】
次に、画面制御手段47bは、印刷設定画面の作成・表示処理を行う(S56)。具体的に、画面制御手段47bは、上記のようにして特定された帳票の総ページ数に関する情報及び自己の複合機40の型式情報の転送を要求する指令を管理用コンピュータ30に送る。画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からこれらの情報を受け取ると、その情報を用いて、図14及び図15に示すような印刷設定画面を作成し、タッチパネルディスプレイ部41aに表示する。
【0121】
次に、ユーザは印刷設定画面上で所望の設定を行う。その後、ユーザが印刷設定画面上に設けられた「印刷」ボタンを押すと、画面制御手段47bは、当該特定された帳票を印刷する旨の指令を管理用コンピュータ30に送信する(S57)。管理用コンピュータ30から当該特定された帳票についての印刷データが送られると、当該複合機のメイン制御手段47aはその印刷データを磁気ディスク装置45に一時的に格納する。そして、印刷データ出力手段47cは、磁気ディスク装置45に格納されている印刷データを取り出して、印刷処理部42に出力する(S58)。こうして、当該特定された帳票が当該複合機において印刷される。印刷が終了すると、メイン制御手段47aは、磁気ディスク装置45に格納されている当該帳票の印刷データをすべて消去する。
【0122】
最後に、ユーザはメインメニュー画面上で「終了」ボタンを押す。すると、画面制御手段47bは、管理用コンピュータ30からログアウトすることを確認する画面を表示する。ユーザがその確認画面上で「OK」ボタンを押すと、画面制御手段47bはメインメニュー画面の表示を終了すると共に、メイン制御手段47aは管理用コンピュータ30に対してログアウト要求を送信し、管理用コンピュータ30からログアウトする。
【0123】
本実施形態の電子帳票システムでは、各複合機は、メインメニュー画面に表示された未印刷帳票一覧の項目が選択され、未だ印刷されていない帳票データファイルを格納するフォルダのフォルダ名を一覧表示するサブメニュー画面から一つのフォルダ名が選択され、さらに年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するサブメニュー画面から一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示されると、選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日・時分秒の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルの印刷データを取得して、当該帳票データファイルを印刷する。また、各複合機は、メインメニュー画面に表示されたお気に入り帳票一覧の項目が選択され、お気に入り設定画面を用いて設定されたお気に入り名称を一覧表示するサブメニュー画面から、サブメニュー画面の表示順に関する情報として「帳票階層順」が設定されている一つのお気に入り名称が選択され、当該選択されたお気に入り名称のグループにまとめられているフォルダのフォルダ名を一覧表示するサブメニュー画面から一のフォルダ名が選択され、さらに年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するサブメニュー画面から一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示されると、選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日・時分秒の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルの印刷データを取得して、当該帳票データファイルを印刷する。更に、各複合機は、メインメニュー画面に表示されたお気に入り帳票一覧の項目が選択され、お気に入り設定画面を用いて設定されたお気に入り名称を一覧表示するサブメニュー画面から、サブメニュー画面の表示順に関する情報として「日付階層順」が設定されている一つのお気に入り名称が選択され、当該選択されたお気に入り名称のグループにまとめられているフォルダに格納されている帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日の各々を一覧表示するサブメニュー画面から一つの年・一つの月・一つの日が選択され、選択されたお気に入り名称のグループにまとめられているフォルダであって、選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルを格納するフォルダのフォルダ名を一覧表示するサブメニュー画面から一つのフォルダ名が選択され、さらに選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するサブメニュー画面から一つの時分秒が選択され、印刷が指示されると、選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている帳票データファイルであって、選択された年・月・日・時分秒の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルの印刷データを取得して、当該帳票データファイルを印刷する。したがって、本システムの複合機は、端末装置として機能するが、必要とする帳票データファイルを管理用コンピュータから検索する検索機能を備える必要がないので、本システムの端末装置としてパーソナルコンピュータを用いる場合に比べて、構成が簡易なものとなる。また、ユーザは複合機のタッチパネルディスプレイ部に表示されるメニュー画面から必要な項目を選択し、印刷を指示するだけで、必要とする帳票データファイルを選択して印刷することができるので、簡単な操作で管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを印刷することができ、コンピュータの操作を知らないユーザでも必要とする帳票データファイルを容易に印刷することができる。
【0124】
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0125】
例えば、上記の実施形態では、複合機のタッチパネルディスプレイ部に表示されたメインメニュー画面や各サブメニュー画面で所定の項目が選択される度に、複合機が、次に表示すべき一つのサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を管理用コンピュータに要求する場合について説明したが、メインメニュー画面や所定のサブメニュー画面で所定の項目が選択されたときに、複合機は、一度に、次回以降に表示すべき複数のサブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を管理用コンピュータに要求するようにしてもよい。また、この場合、一つのサブメニュー画面にフォルダ名情報、年情報、月情報、日情報、時分秒情報のうちの複数の項目、或いは全ての項目を表示するようにしてもよい。但し、フォルダ名情報、年情報、月情報、日情報、時分秒情報の各々のサブメニュー画面を順次階層的に表示して選択させる場合の方が、一つのサブメニュー画面にフォルダ名情報、年情報、月情報、日情報、時分秒情報のうちの複数の項目、或いは全ての項目を表示する場合に比べて、複合機で一度に行う処理量を軽減することができる。
【0126】
また、上記の実施形態では、複合機の磁気ディスク装置にはメインメニュー画面を表示するのに必要なデータが記憶されており、画面制御手段はそのデータに基づいてメインメニュー画面をタッチパネルディスプレイ部に表示する場合について説明したが、画面制御手段は、メインメニュー画面を表示するのに必要なデータの取得を要求する指令を管理用コンピュータに送信し、管理用コンピュータからその要求した内容のデータが送られると、その送られてきたデータに基づいてタッチパネルディスプレイ部にメインメニュー画面を表示するものであってもよい。但し、メインメニュー画面を表示するのに必要なデータを磁気ディスク装置に記憶しておく場合は、メインメニュー画面を迅速に表示することができるという利点がある。
【0127】
更に、上記の実施形態では、複合機において所望の帳票を選択し、印刷を指示したときに、複合機がその選択された帳票についての印刷指令を管理用コンピュータに送信し、管理用コンピュータから当該帳票の印刷データを取得することにより、その複合機から当該帳票を出力する場合について説明したが、複合機の代わりに印刷装置を用いてもよい。但し、この場合、印刷装置としては、印刷機能の他に、帳票を選択するための画面を表示するタッチパネルディスプレイ部と、管理用コンピュータとネットワークを通じてデータ通信することができるデータ通信機能と、記憶手段に記憶する所定のアプリケーションプログラムを実行することができる中央処理装置とを備えているものを用いる必要がある。
【0128】
本発明の目的は、上述した実施形態の装置の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(実行形式を含む)を、その全体あるいは一部を記録した記録媒体により、本実施形態の装置に供給し、その装置のコンピュータ(又はCPU、MPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出して、動作の全部あるいは一部を実行することによっても達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0129】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。さらに、通信回線を介してダウンロードすることによってプログラムコードを供給するようにしてもよいし、JAVA(登録商標)などの技術を利用してプログラムコードを供給して実行するようにしてもよい。
【0130】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、本実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【0131】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータが接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【0132】
加えて、本発明はコンピュータに上記の実施形態の装置の機能を実現させるためのプログラムを含むプログラム・プロダクトであってもよい。ここで、プログラム・プロダクトというのは、コンピュータ・プログラムだけでなく、プログラムを記録した記録媒体あるいはコンピュータを含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0133】
以上説明したように、本発明に係る電子帳票システムによれば、本システムの印刷装置は、管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを選択するためのサブメニュー画面を表示するのに必要な一覧データを管理用コンピュータから取得して、タッチパネルディスプレイ部にそのサブメニュー画面を表示し、ユーザがそのサブメニュー画面に表示される項目を選択し、印刷を指示すると、選択した帳票データファイルを印刷する。したがって、端末装置として検索機能や印刷データ作成手段を有していない印刷装置を使用することができ、端末装置としてコンピュータを使用する場合に比べて、端末装置が簡易な構成のものとなる。また、メニュー画面に表示される項目を選択するだけで、必要とする帳票データファイルを選択することができるので、コンピュータに不慣れなユーザでも、印刷装置を用いて簡単な操作で管理用コンピュータが記憶する帳票データファイルの中から必要とする帳票データファイルを印刷することができる。したがって、本発明は、管理用コンピュータが記憶する帳票のデータを、ネットワークを介して印刷装置から印刷することができる電子帳票システムに用いるのに好適である。
【符号の説明】
【0134】
10 メインフレーム
20 端末
21 入力装置
22 表示装置
23 印刷機
24 記憶部
25 中央処理装置
25a 帳票作成手段
25b スプールファイル作成手段
25c 第一ファイル変換手段
25d 通信制御手段
30 管理用コンピュータ
31 データベース(記憶手段)
32 記憶部
33 中央処理装置
33a 通信制御手段
33b 第二ファイル変換手段
33c ファイル管理手段
33d 一覧データ作成手段
33e 印刷データ作成手段
40 複合機
41 操作部
41a タッチパネルディスプレイ部
42 印刷処理部
43 画像読取処理部
44 FAX制御部
45 磁気ディスク装置
47 中央処理装置
47a メイン制御手段
47b 画面制御手段(帳票印刷制御手段)
47c 印刷データ出力手段(帳票印刷制御手段)
47d 通信制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票のデータファイルである帳票データファイルを管理する管理用コンピュータと、前記管理用コンピュータとネットワークを介して接続された、データ通信機能及びデータを印刷媒体に印刷する印刷機能を備える印刷装置とを有する電子帳票システムであって、
前記印刷装置は、帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を表示するタッチパネルディスプレイ部と、前記各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を前記管理用コンピュータに送信すると共に、前記メインメニュー画面及び前記各種のサブメニュー画面を使用して選択された帳票を印刷する旨の指令を前記管理用コンピュータに送信し、前記管理用コンピュータから当該帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データの印刷処理を制御する帳票印刷制御手段とを備え、
前記管理用コンピュータは、日付に関する情報をファイル名に含む前記帳票データファイルをフォルダに格納して記憶すると共に、前記各帳票データファイルが印刷されたか否かを示す情報を記憶する記憶手段と、前記印刷装置から、前記各サブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求する指令を受けたときに、前記記憶手段に記憶されている前記フォルダのフォルダ名又は前記帳票データファイルのファイル名に基づいて当該取得要求を受けた前記一覧データを作成して当該印刷装置に出力する一覧データ作成手段と、前記印刷装置から、所定の帳票を印刷する旨の指令を受けたときに、前記記憶手段に記憶されている当該帳票の帳票データファイルに基づいて当該印刷装置で印刷するための当該帳票の印刷データを作成して当該印刷装置に出力する印刷データ作成手段とを備え、
前記印刷装置の前記帳票印刷制御手段は、前記メインメニュー画面に未印刷帳票一覧の項目を含む複数の項目を表示し、前記メインメニュー画面に表示された複数の項目のうち前記未印刷帳票一覧の項目が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、未だ印刷していない前記帳票データファイルを格納する前記フォルダのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記フォルダ名のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記フォルダ名のサブメニュー画面に表示された前記フォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、未だ印刷していない前記帳票データファイルのうち当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するための前記サブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記年・月・日・時分秒の各々についての前記サブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記年・月・日・時分秒の各々についての前記サブメニュー画面において一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示された場合、前記フォルダ名のサブメニュー画面で選択された前記フォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、前記年・月・日・時分秒の各々についての前記サブメニュー画面で選択された年・月・日・時分秒から構成される日付と同じ内容の日付に関する情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルを印刷する旨の指令を前記管理用コンピュータに送信することを特徴とする電子帳票システム。
【請求項2】
帳票のデータファイルである帳票データファイルを管理する管理用コンピュータと、前記管理用コンピュータとネットワークを介して接続された、データ通信機能及びデータを印刷媒体に印刷する印刷機能を備える印刷装置とを有する電子帳票システムであって、
前記印刷装置は、帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を表示するタッチパネルディスプレイ部と、前記各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を前記管理用コンピュータに送信すると共に、前記メインメニュー画面及び前記各種のサブメニュー画面を使用して選択された帳票を印刷する旨の指令を前記管理用コンピュータに送信し、前記管理用コンピュータから当該帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データの印刷処理を制御する帳票印刷制御手段とを備え、
前記管理用コンピュータは、日付に関する情報をファイル名に含む前記帳票データファイルをフォルダに格納して記憶する記憶手段と、前記印刷装置から、前記各サブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求する指令を受けたときに、前記記憶手段に記憶されている前記フォルダのフォルダ名、前記帳票データファイルのファイル名又は各種の情報に基づいて当該取得要求を受けた前記一覧データを作成して当該印刷装置に出力する一覧データ作成手段と、前記印刷装置から、所定の帳票を印刷する旨の指令を受けたときに、前記記憶手段に記憶されている当該帳票の帳票データファイルに基づいて当該印刷装置で印刷するための当該帳票の印刷データを作成して当該印刷装置に出力する印刷データ作成手段とを備え、
前記印刷装置は、前記管理用コンピュータの前記記憶手段に記憶されている前記フォルダの中から所望の一又は複数のフォルダを一つのグループにまとめると共に当該グループのグループ名及び前記サブメニュー画面の表示順に関する情報を設定するためのグループ設定画面を、前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記グループ設定画面を用いて設定されたユーザ毎のグループ設定情報を前記管理用コンピュータに送信して前記記憶手段に登録するグループ設定手段を更に備えており、
前記印刷装置の前記帳票印刷制御手段は、前記メインメニュー画面にグループ一覧の項目を含む複数の項目を表示し、前記メインメニュー画面に表示された複数の項目のうち前記グループ一覧の項目が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該ユーザによって前記グループ設定画面を用いて設定された前記グループ名を一覧表示するためのグループ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記グループ名のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記グループ名のサブメニュー画面に表示された前記グループ名のうち、前記サブメニュー画面の表示順に関する情報としてフォルダ名のサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該選択されたグループ名のグループにまとめられている前記フォルダのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記フォルダ名のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記フォルダ名のサブメニュー画面に表示された前記フォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日・時分秒の各々を一覧表示するための前記サブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記年・月・日・時分秒の各々についての前記サブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記年・月・日・時分秒の各々についての前記サブメニュー画面において一つの年・一つの月・一つの日・一つの時分秒が選択され、印刷が指示された場合、前記フォルダ名のサブメニュー画面で選択された前記フォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、前記年・月・日・時分秒の各々についての前記サブメニュー画面で選択された年・月・日・時分秒から構成される日付と同じ内容の日付に関する情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルを印刷する旨の指令を前記管理用コンピュータに送信することを特徴とする電子帳票システム。
【請求項3】
前記印刷装置の前記帳票印刷制御手段は、前記フォルダ名のサブメニュー画面に表示された前記フォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記年情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記年情報のサブメニュー画面に表示された前記年の情報のうち一つの年の情報が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、前記フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、当該選択された年の情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる月の情報を一覧表示するための月情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記月情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記月情報のサブメニュー画面に表示された前記月の情報のうち一つの月の情報が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、前記フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、前記年情報のサブメニュー画面で選択された年の情報及び当該選択された月の情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる日の情報を一覧表示するための日情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記日情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記日情報のサブメニュー画面に表示された前記日の情報のうち一つの日の情報が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、前記フォルダ名のサブメニュー画面で選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、前記年情報のサブメニュー画面で選択された年の情報、前記月情報のサブメニュー画面で選択された月の情報、及び当該選択された日の情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するための時分秒情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記時分秒情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示することを特徴とする請求項1又は2記載の電子帳票システム。
【請求項4】
帳票のデータファイルである帳票データファイルを管理する管理用コンピュータと、前記管理用コンピュータとネットワークを介して接続された、データ通信機能及びデータを印刷媒体に印刷する印刷機能を備える印刷装置とを有する電子帳票システムであって、
前記印刷装置は、帳票を選択するためのメインメニュー画面及び各種のサブメニュー画面を表示するタッチパネルディスプレイ部と、前記各サブメニュー画面を作成するのに必要な一覧データの取得を要求する指令を前記管理用コンピュータに送信すると共に、前記メインメニュー画面及び前記各種のサブメニュー画面を使用して選択された帳票を印刷する旨の指令を前記管理用コンピュータに送信し、前記管理用コンピュータから当該帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データの印刷処理を制御する帳票印刷制御手段とを備え、
前記管理用コンピュータは、日付に関する情報をファイル名に含む前記帳票データファイルをフォルダに格納して記憶する記憶手段と、前記印刷装置から、前記各サブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求する指令を受けたときに、前記記憶手段に記憶されている前記フォルダのフォルダ名、前記帳票データファイルのファイル名又は各種の情報に基づいて当該取得要求を受けた前記一覧データを作成して当該印刷装置に出力する一覧データ作成手段と、前記印刷装置から、所定の帳票を印刷する旨の指令を受けたときに、前記記憶手段に記憶されている当該帳票の帳票データファイルに基づいて当該印刷装置で印刷するための当該帳票の印刷データを作成して当該印刷装置に出力する印刷データ作成手段とを備え、
前記印刷装置は、前記管理用コンピュータの前記記憶手段に記憶されている前記フォルダの中から所望の一又は複数のフォルダを一つのグループにまとめると共に当該グループのグループ名及び前記サブメニュー画面の表示順に関する情報を設定するためのグループ設定画面を、前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記グループ設定画面を用いて設定されたユーザ毎のグループ設定情報を前記管理用コンピュータに送信して前記記憶手段に登録するグループ設定手段を更に備えており、
前記印刷装置の前記帳票印刷制御手段は、前記メインメニュー画面にグループ一覧の項目を含む複数の項目を表示し、前記メインメニュー画面に表示された複数の項目のうち前記グループ一覧の項目が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該ユーザによって前記グループ設定画面を用いて設定された前記グループ名を一覧表示するためのグループ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記グループ名のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記グループ名のサブメニュー画面に表示された前記グループ名のうち、前記サブメニュー画面の表示順に関する情報として日付に関するサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該選択されたグループ名のグループにまとめられている前記フォルダに格納されている前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年・月・日の各々を一覧表示するための前記サブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記年・月・日の各々についての前記サブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記年・月・日の各々についての前記サブメニュー画面において一つの年・一つの月・一つの日が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、前記グループ名のサブメニュー画面で選択されたグループ名のグループにまとめられている前記フォルダであって、当該選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる帳票データファイルを格納する前記フォルダについて、そのフォルダ名を一覧表示するためのフォルダ名のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記フォルダ名のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記フォルダ名のサブメニュー画面に表示された前記フォルダ名のうち一つのフォルダ名が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該選択されたフォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、前記年・月・日の各々についての前記サブメニュー画面で選択された年・月・日の情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる時分秒の情報を一覧表示するための時分秒情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記時分秒情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記時分秒情報のサブメニュー画面に表示された前記時分秒の情報のうち一つの時分秒の情報が選択され、印刷が指示された場合、前記フォルダ名のサブメニュー画面で選択された前記フォルダ名のフォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、前記年・月・日の各々についての前記サブメニュー画面で選択された年・月・日の情報及び当該選択された時分秒の情報から構成される日付と同じ日付に関する情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルを印刷する旨の指令を前記管理用コンピュータに送信することを特徴とする電子帳票システム。
【請求項5】
前記印刷装置の前記帳票印刷制御手段は、前記グループ名のサブメニュー画面に表示された前記グループ名のうち、前記サブメニュー画面の表示順に関する情報として日付に関するサブメニュー画面を最初に表示するという内容の情報が設定されている一つのグループ名が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、当該選択されたグループ名のグループにまとめられている前記フォルダに格納されている前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる年の情報を一覧表示するための年情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記年情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記年情報のサブメニュー画面に表示された前記年の情報のうち一つの年の情報が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、前記グループ名のサブメニュー画面で選択されたグループ名のグループにまとめられている前記フォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、当該選択された年の情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる月の情報を一覧表示するための月情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記月情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示し、前記月情報のサブメニュー画面に表示された前記月の情報のうち一つの月の情報が選択された場合、前記管理用コンピュータに対して、前記グループ名のサブメニュー画面で選択されたグループ名のグループにまとめられている前記フォルダに格納されている前記帳票データファイルであって、前記年情報のサブメニュー画面で選択された年の情報及び当該選択された月の情報をファイル名に含んでいる前記帳票データファイルについて、そのファイル名に含まれる日の情報を一覧表示するための日情報のサブメニュー画面を作成するのに必要な前記一覧データの取得を要求し、前記管理用コンピュータからその要求した内容の前記一覧データが送られると、その一覧データに基づいて前記日情報のサブメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示することを特徴とする請求項4記載の電子帳票システム。
【請求項6】
前記印刷装置は、前記メインメニュー画面を表示するのに必要なデータを記憶しており、前記帳票印刷制御手段は、前記記憶しているデータに基づいて前記メインメニュー画面を前記タッチパネルディスプレイ部に表示するものであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の電子帳票システム。
【請求項7】
前記帳票データファイルは、各印刷ページについての、罫線データと印字内容が行毎に記述された印字データとを含むものであり、
前記各フォルダには、当該フォルダ内に格納されている前記帳票データファイルに共通する、印刷用紙のサイズ及び向きに関する情報が格納されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の電子帳票システム。
【請求項8】
前記日付に関する情報は、前記帳票データファイルの前記管理用コンピュータへの登録時の日付情報であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の電子帳票システム。
【請求項9】
前記印刷装置は、前記管理用コンピュータからデータを取得するときに、使用できるメモリ容量の範囲内でデータを取得することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の電子帳票システム。
【請求項10】
前記印刷装置は複合機であり、その複合機の有する記憶手段に記憶するアプリケーションプログラムを実行することができる中央処理装置を備え、前記帳票印刷制御手段は前記中央処理装置が前記アプリケーションプログラムを実行することにより実現される手段であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の電子帳票システム。
【請求項11】
前記印刷装置は、前記管理用コンピュータから前記帳票の印刷データが送られたときに当該印刷データを一時的に記憶する磁気ディスク装置を有しており、
前記帳票印刷制御手段は、前記管理用コンピュータから前記帳票の印刷データを取得した後、当該印刷データの印刷途中で、或いは当該印刷データの印刷が行われる前に当該印刷装置の電源が切断された場合、次回、当該印刷装置が起動されたときに、前記磁気ディスク装置に前記印刷データが残存しているかどうかを判断し、前記印刷データが残存していると判断すると、その旨を前記タッチパネルディスプレイ部に表示することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の電子帳票システム。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか1項に記載の電子帳票システムの各手段の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
請求項1乃至11の何れか1項に記載の電子帳票システムの各手段の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−213206(P2010−213206A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−59745(P2009−59745)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(500427095)日鉄日立システムエンジニアリング株式会社 (4)
【Fターム(参考)】