説明

電子機器

【課題】電子機器の小型化を図りつつ、ユーザの操作部の操作性を向上させる。
【解決手段】第1の筐体20を回動させて携帯電話100を開くと、第1の筐体20の回動に連動してコンプレッサー部50が加圧される。流路80の液体LQはコンプレッサー部50から操作部40に向かって流れるので、操作部40のキー部41はコンプレッサー部50から供給された液体LQによって伸張する。これにより、キー部41は液体LQによって弾性的に支持される共に、第2の筐体30表面から突出した状態となるので、ユーザがキー部を押し込むとキー部が液体の反発力により元の位置に戻るように動作する。そのため、ユーザはキー部41を押したときにクリック感等の触覚を得ることができ、携帯電話100の操作性の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。詳しくは、筐体の回動に連動して供給調整部の内部を加圧または減圧してキー部への液体の供給量を調整することで、キー部を伸縮可能な構成とするものである。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置にはユーザが装置を操作するための入力装置が設けられている。入力装置としては、複数のキーボタンから構成されるキーボードや操作部と表示部とが一体で構成されたタッチパネル等が用いられている。キーボタンは、操作性の観点から、押したときに十分なクリック感が得られることが望まれる。そこで、一般的な入力装置では、キーボタンを押したときのキーストロークを十分確保することで、ユーザの操作性を向上させている。
【0003】
例えば、ユーザの操作性を向上させた入力装置としては、押しボタンの一方向への付勢を空気圧により行なう手段を備えた押しボタンスイッチが提案されている(特許文献1参照)。この押しボタンスイッチによれば、押しボタンを付勢する空気圧を変えることにより、キーボタンのストロークを調節することができる。
【0004】
また、他の入力装置としては、スイッチに近接した開口部とこれを覆うフィルムとの間に流体を吐出あるいは吸引してフィルムに凹凸形状を作り、平面形状のスイッチを含む所望部分だけを立体的なボタンとして生成したスイッチパネル装置が提案されている(特許文献2参照)。このスイッチパネル装置によれば、目視することなくスイッチの位置を触覚的に確認することができ、優れた操作性及びクリック感を取得することができる。
【0005】
【特許文献1】実開平5−33423号公報(第6頁 第2図)
【特許文献2】特開2002−93271号公報(第3頁 第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年における携帯端末装置は、ユーザが身につけたり、手に持ったりして持ち運んだりすることが前提となっているので、小型で持ち運びが簡単な大きさの装置が要求されている。しかしながら、上記特許文献1では、例えば、シリンダやエアポンプ等を各キー毎に用意して筐体内部に内蔵しなければならないので、シリンダやエアポンプ等の実装面積が大きくなってしまうという問題がある。携帯端末装置と比べてパーソナルコンピュータ等の大きな筐体を有する電子機器であれば実装スペースも十分に確保することが可能であるが、携帯端末装置のような小型化が要求される装置に適用することは困難である。
【0007】
また、上記特許文献2では、バルブコントローラによりボタン毎にバルブを制御して吐出位置または吸引位置を決定しなければならないため、装置の制御が複雑になってしまうという問題がある。さらに、携帯端末装置の小型化の要求に応じてキー部等の薄型化を図った入力装置も提供されているが、このような入力装置ではキー部を押下したときに十分な操作感を得られないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子機器の小型化を図りつつ、ユーザの操作部の操作性を向上させた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するものであり、ヒンジ部に液体が流れる流路を有すると共に、当該ヒンジ部を介して回動可能に連結された第1の筐体および第2の筐体と、第1および第2の筐体の少なくとも一方の回動に連動して内部を加圧または減圧することにより、流路への液体の供給量を調整する供給調整部と、供給調整部に流路を介して接続され、供給調整部により供給量が調整された液体によって伸縮可能に設けられたキー部を有した操作部とを備えるものである。
【0010】
本発明においてユーザが電子機器の使用時に、第1および第2の筐体の少なくとも一方を回動させると、この第1および第2の筐体の回動に連動して供給調整部が加圧または減圧されて流路への液体の供給量が調整される。
【0011】
例えば、供給調整部の内部が加圧された場合には、流路の液体は供給調整部から操作部に向かって流れる(流入する)ので、操作部のキー部は供給調整部から供給された液体によって伸張する。これにより、キー部は液体によって弾性的に支持される共に、第1および第2の筐体表面から突出した状態となるので、ユーザがキー部を押し込むとキー部が液体の反発力により元の位置に戻るように動作する。そのため、ユーザはキー部を押したときにクリック感等の触覚を得ることができ、電子機器の操作性の向上を図ることができる。
【0012】
一方、供給調整部の内部が減圧された場合には、流路の液体が操作部から供給調整部に向かって流れる(流出する)ので、操作部のキー部は収縮して元の位置に戻る。例えば、筐体を折り畳んだときに、供給調整部の内部が減圧するように構成するので、筐体を閉じたときに操作部が邪魔にならいため、電子機器のコンパクト化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、筐体の回動に連動して供給調整部の内部を加圧または減圧し、キー部への液体の供給量を調整してキー部を伸縮可能な構成とすることで、ユーザがキー部を押したときに触覚を与えることができ、より電子機器の操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<携帯電話の構成>
図1は、この発明の一実施形態に係る携帯電話100の構成を示す図である。図2は、図1に示した携帯電話100のA−A線に沿った断面図である。携帯電話100は、電子機器の一例であり、第1の筐体20および第2の筐体30と、コンプレッサー部50と、操作部40と、流路80とを備えている。
【0015】
第1の筐体20と第2の筐体30は、ヒンジ部70を介して互いに回動可能に連結されており、2つ折りが可能ないわゆる折り畳み式の構造を有する。第1の筐体20の内面20aには例えば液晶パネルや有機EL(electroluminescence)パネル等から構成される表示部22が設けられている。表示部22の上方には相手の通話音や音楽等の音声が出力されるスピーカ24が設けられている。第2の筐体30の内面30aには、後述する操作部40と、音声を電気信号に変換するマイクロホン32が設けられている。
【0016】
ヒンジ部70は、第1のヒンジ部の一例である上部ヒンジ部72と第2のヒンジ部の一例である下部ヒンジ部74とから構成される。下部ヒンジ部74は、第2の筐体30の第1の筐体20側の両端部のそれぞれに一体的に形成され、第2の筐体30の端部上面から半円柱状に突出している。この突出した下部ヒンジ部74の内部には後述するコンプレッサー部50が内蔵される。上部ヒンジ部72は、下部ヒンジ部74,74の間に位置するようにして第1の筐体20の第2の筐体30側端部に一体的に形成されている。上部ヒンジ部72は、下部ヒンジ部74に対して相対的に回動可能に取り付けられる。
【0017】
操作部40は、ユーザの操作に基づく操作情報を入力するための入力装置であり、例えば複数の数字キーや十字キー、電源キーおよび決定キー等のキー部41から構成されている。複数のキー部41は、第2の筐体30の内面30aにマトリクス状に配設されている。
【0018】
図3は、図2に示す操作部40のキー部41の構成を示す断面図である。キー部41は、キートップ42と、ベローズ44と、スイッチ部45と、シートキー基板46と、メタルドーム部48とを有している。キートップ42は、その表面に文字や記号が刻印されており、第2の筐体30の内面30aから露出するようにして第2の筐体30に配設されている。
【0019】
ベローズ44は、その上端部がキートップ42の裏面側に取り付けられ、その下端部が後述する流路80によって支持されている。ベローズ44は、伸縮自在な構造を有しており、ベローズ44内部に供給される液体LQの液体量に応じて伸縮するように構成されている。ベローズ44が供給される液体LQにより伸張したときには、その上端部が第2の筐体30の内面30aから突出した状態となり、その上端部に取り付けられたキートップ42も内面30aから浮いた状態となる。すなわち、キートップ42は、ベローズ44によって弾性的に支持されると共に、ベローズ44の伸縮により高さが可変できるように構成されている。
【0020】
スイッチ部45は、ベローズ44の底面部であってキートップ42の直下に設けられている。このスイッチ部45は、キートップ42が押されてベローズ44が縮小したときに下方に付勢される液体LQによって底面部から下方に突出するように設けられ、下方に突出することでメタルドーム部48を押下するように構成される。
【0021】
シートキー基板46は、例えばポリイミド等の樹脂材料からなり、ベローズ44や流路80よりも下方に実装されている。シートキー基板46の主面側にはメタルドーム部48や図示しないメタルドーム部48との接点部、配線パターン等が形成されている。メタルドーム部48は、半球状をなし、シートキー基板46の主面側であって各スイッチ部45と対向した位置に配設されている。メタルドーム部48は、スイッチ部45がオン(底面部から突出)する前の状態では、スイッチ部45と非導通となるようにスイッチ部45と所定の間隔を隔てて配置される。
【0022】
図4(A)はコンプレッサー部50の構成例を示す斜視図であり、図4(B)はそのB−B線に沿った断面図である。コンプレッサー部50は、供給調整部の一例を構成し、操作部40に供給する液体量を調整するものであり、本例では図1に示した右側の上部ヒンジ部72の内部に固定して設けられている。コンプレッサー部50は、シリンダ52と、弁動作軸56と、弁58と、気体用ノズル60と、液体用ノズル62とを有している。
【0023】
シリンダ52は、半円柱状をなす中空体であって、下部ヒンジ部74の内部に収容可能な程度の外径を有する。シリンダ52の内部には、液体LQが充填される液体空間部52aと気体Oが充填される気体空間部52bとが設けられ、液体空間部52aと気体空間部52bとが弁58によって密閉された状態で仕切られている。
【0024】
ここで、液体LQとしては、例えばマシンオイル等の液体が好適に用いられる。液体空間部52aに充填される液体LQは、例えば第1の筐体20を90°以上回動させてベローズ44を最大に伸張させた場合に、各ベローズ44内部および流路80の全体が液体LQで満たされるような容量に設定される。
【0025】
弁動作軸56は、一端部56aが上部ヒンジ部72に固定され、他端部56bが下部ヒンジ部74の内壁面に回動可能に取り付けられる(図5参照)。また弁動作軸56は、空回り機構を備えており、第1の筐体20が第2の筐体30に対して90°の位置にまで回動したときには上部ヒンジ部72に固定され、第1の筐体20が90°以上回動したときには弁動作軸56の固定が解除されて上部ヒンジ部72に対して空回りするように構成される。この空回り機構により、シリンダ52内部が一定圧力以上にならないようにすることができる。この弁動作軸56は、シリンダ52の軸心に設けられた軸受け部64に例えば図示しないOリングを介して回動可能に嵌合される。
【0026】
弁58は、液体空間部52aと気体空間部52bとを密閉して可変可能に仕切る平板部材であって、その基端部が弁動作軸56に取り付けられている。弁58は、弁動作軸56の回動に伴ってシリンダ52内部を円弧状に湾曲した内壁面を円周方向に沿って回動することで、シリンダ52内部の液体空間部52aおよび気体空間部52bを加圧したり、減圧したりする。
【0027】
気体用ノズル60は、円筒状の管体からなり、一端部がコンプレッサー部50の弁動作軸56よりも下部に取り付けられて気体空間部52bに連通し、他端部が外部に連通している。液体用ノズル62は、円筒状の管体からなり、一端部がコンプレッサー部50の弁動作軸56よりも上部に取り付けられてシリンダ52内の液体空間部52aに連通し、他端部が流路80に接続されている(図2参照)。
【0028】
図5は、流路80の構成を示す図である。流路80は、内部に液体LQが流れる管体からなり、一端部がコンプレッサー部50の液体用ノズル62に接続され(図2参照)、他端部が操作部40の各ベローズ44に接続されている(図2参照)。第2の筐体30側に設けられる流路80は、図5に示すように、下部ヒンジ部74内部から延在する1本の流路80が3本に分岐され、さらにマトリクス状に配置されたキー部41(ベローズ44)間を接続するように碁盤の目状に分岐して延在している。これにより、流路80の圧力を短時間で一定にすることができ、各ベローズ44に迅速かつ確実に液体LQを供給できる。
【0029】
<携帯電話の動作>
次に、携帯電話100を使用する場合の動作について説明する。以下の図6〜図9において、第1の筐体20と第2の筐体30とが閉じた0°の状態を第1の位置とし、第1の筐体20を第2の筐体30に対して90°まで回動させたときの位置を第2の位置とし、第1の筐体20を第2の筐体30に対して略180°まで回動させたときの位置を第3の位置とする。
【0030】
(i)携帯電話100を第1の位置から第2の位置まで開く場合
図6(A)および図6(B)は、携帯電話100を閉じた状態から第1の位置まで開いた場合の携帯電話100の動作例を示す図である。
【0031】
ユーザが第1の筐体20を回動させて第1の位置まで開いていくと、上部ヒンジ部72に固定された弁動作軸56とこれに取り付けられた弁58が時計周り(矢印D1方向)に回動する。弁58の回動によってシリンダ52内の液体空間部52aが加圧され、液体空間部52aの液体LQが液体用ノズル62を介して流路80に流出される。一方、シリンダ52内部の気体空間部52bは減圧されるので、外部の気体Oが気体用ノズル60を介して気体空間部52bに流入される。
【0032】
流出された液体LQが碁盤の目状の流路80全体に行き渡ると、液体LQがベローズ44内部に供給される。ベローズ44は、供給される液体LQによって伸張し、ベローズ44の上端部に取り付けられたキートップ42を第2の筐体30の内面30aから突出(浮上)させる。
【0033】
(ii)携帯電話100を第2の位置から第3の位置に開く場合
図7(A)および図7(B)は、携帯電話100を閉じた状態から第1の位置まで開いた場合の携帯電話100の動作例を示す図である。
【0034】
第1の筐体20を第2の位置からさらに第3の位置まで開いていくと、上部ヒンジ部72に固定されていた弁動作軸56が図示しないすべり機構により空回りする。そのため、弁動作軸56が第1の筐体20を第1の位置まで回動させたときの位置で停止するので、シリンダ52内部から液体LQは流出しない。これにより、ベローズ44は伸張した状態で保持され、キートップ42は第2の筐体30の内面30aから突出した位置で保持される。
【0035】
(iii)携帯電話100のキー部41を操作する場合
図8(A)および図8(B)は、携帯電話100を開いた状態でユーザの指200がキー部41を操作する場合の携帯電話100の動作例を示す図である。
【0036】
携帯電話100が開いた状態でユーザの指200によって所定のキートップ42が押されると、キートップ42が下方に付勢されてベローズ44が圧縮される。ベローズ44内の液体LQはベローズ44の圧縮により下方に付勢されてスイッチ部45をオンする。スイッチ部45のオンによりメタルドーム部48が撓んでシートキー基板46に形成された接点部と電気的に接触され、ユーザの操作に基づいた操作信号が生成されて、図示しない制御部により所定の操作が行われる。
【0037】
(iv)携帯電話100を第3の位置から第1の位置に閉じる場合
図9(A)および図9(B)は、携帯電話100を開いた状態から第1の位置まで閉じる場合の携帯電話100の動作例を示す図である。
【0038】
ユーザによる携帯電話100の使用が終了すると、第1の筐体20を第3の位置から第1の位置に回動させて携帯電話100を閉じた状態とする。第3の位置から第2の位置までは、弁動作軸56の空回り機構により第1の筐体20のみが回動する。第2の位置から第1の位置からは、空回り機構が働かないので、第2の筐体30に固定された弁動作軸56とこれに取り付けられた弁58が反時計周り(矢印D2方向)に回動する。
【0039】
弁58の回動により、シリンダ52内の液体空間部52aが減圧されるので、ベローズ44内部および流路80に充填された液体LQが流路80および液体用ノズル62を経由してシリンダ52の液体空間部52aに流入される。これにより、各ベローズ44内部の液体LQが流出するのでベローズ44が収縮し、キートップ42が元の位置に戻る。一方、シリンダ52内部の気体空間部52bは加圧されるので、気体空間部52b内の気体Oが気体用ノズル60を経由して外部に放出される。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態では、携帯電話100を開くと、キー部41が第2の筐体30表面(内面30a)から突出すると共に、ベローズ44内部の液体LQによって弾性を有するため、ユーザがキー部41を押し込むとキー部41が液体LQの反発力により元の位置に戻るように作用する。そのため、ユーザはキー部41を押したときにクリック感等の触覚を得ることができる。また、第1の筐体20および第2の筐体30を折り畳んだときには、コンプレッサー部50の内部が減圧されてキー部41が収縮して、第2の筐体30表面から突出した状態から元の位置に戻るので、第1の筐体20および第2の筐体30を折り畳んだ状態においてキー部41が邪魔にならない。このように、本実施の形態によれば、携帯電話100の小型化を図りつつ、操作性の向上を図ることができる。
【0041】
さらに、本実施の形態では、コンプレッサー部50を下部ヒンジ部74の内部に収容するので、別途コンプレッサー部50を収容するスペースを設ける必要がなく、携帯電話100のコンパクト化を図ることができる。
【0042】
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
【0043】
例えば、上記実施の形態では、電子機器の一例として携帯電話100について説明したが、ヒンジ部を有するパーソナルコンピュータや、携帯ゲーム機等の電子機器であれば本発明の構成を適用することができる。
【0044】
また、上述した携帯電話100の流路80は碁盤の目状に形成したが、これに限定されることはなく、各ベローズ44に液体LQが行き渡るような構成であれば適宜採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯電話の構成例を示す斜視図である。
【図2】携帯電話のA−A線に沿った断面図である。
【図3】操作部のキー部の構成例を示す図である。
【図4】コンプレッサー部の構成例を示す図である。
【図5】流路の構成例を示す図である。
【図6】携帯電話の使用時の動作例(その1)を示す図である。
【図7】携帯電話の使用時の動作例(その2)を示す図である。
【図8】携帯電話の使用時の動作例(その3)を示す図である。
【図9】携帯電話の使用時の動作例(その4)を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
20・・・第1の筐体、30・・・第2の筐体、40・・・操作部、41・・・キー部、42・・・キートップ、44・・・ベローズ、50・・・コンプレッサー部、52・・・シリンダ、52a・・・液体空間部、52b・・・気体空間部、54・・・液体、56・・・弁動作軸、58・・・弁、70・・・ヒンジ部、72・・・上部ヒンジ部、74・・・下部ヒンジ部、80・・・流路 、200・・・携帯電話、LQ・・・液体、O・・・気体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が流れる流路を有すると共に、ヒンジ部を介して回動可能に連結された第1の筐体および第2の筐体と、
前記第1および第2の筐体の少なくとも一方の回動に連動して内部を加圧または減圧することにより、前記流路への前記液体の供給量を調整する供給調整部と、
前記供給調整部に前記流路を介して接続され、前記供給調整部により供給量が調整された前記液体によって伸縮可能に設けられたキー部を有した操作部とを備える電子機器。
【請求項2】
前記ヒンジ部は、
前記第1の筐体に取り付けられた第1のヒンジ部と、
前記第2の筐体に取り付けられた第2のヒンジ部とを有し、
前記供給調整部は、
前記第1のヒンジ部または前記第2のヒンジ部の内部に固定して設けられた請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記供給調整部は、
前記液体が充填される空間部を有するシリンダと、
前記シリンダに回動可能に嵌合され、一端が前記第1のヒンジ部に固定されると共に他端が前記第2のヒンジ部に回動可能に取り付けられた軸部と、
一端が前記軸部に取り付けられ、前記第1のヒンジ部の回動に伴って前記シリンダ内部の前記液体を減圧または加圧する弁とを有し、
前記操作部のキー部は、
ユーザにより押下されるキートップと、
前記キートップを伸縮可能に支持するベローズとを有し、
前記第1および第2の筐体の少なくとも一方が回動して前記筐体が開いたとき、
前記筐体の回動に連動して前記軸部および前記弁が回動し、当該弁の回動により前記空間部が加圧されて前記液体が前記流路を介して前記キー部の前記ベローズ内部に流入することで当該ベローズが伸張し、
前記第1および第2の筐体の少なくとも一方が回動して前記筐体が閉じたとき、
前記筐体の回動に連動して前記軸部および前記弁が回動し、当該弁の回動により前記空間部が減圧されて前記ベローズに供給されていた前記液体が前記流路を介して前記空間部に流出することで前記ベローズが収縮する請求項2に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−284022(P2009−284022A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−131211(P2008−131211)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】