説明

電子部品内蔵ユニット

【課題】ネジ締め付けトルクによる変形を防止することが可能な電子部品内蔵ユニットを提供する。
【解決手段】車両ボディの座面に形成されたクランプ穴にクランプ11を差し込んで電子部品内蔵ユニット2の仮固定を行う。次に、座面に形成されたネジ穴にアース端子10のネジ止め用の貫通孔48を位置合わせし、そして、ネジで締め付けてアース端子10のアース部49を座面に固定する。この時、ネジ締め付け時に生じる回転トルクは、アース端子10に直接固定されたクランプ11によって受け止められる。クランプ11は、アース端子10に直接固定されることから、ケース7等に応力が伝わることなく回転を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース内に電子部品を内蔵して電線の中間に取り付く電子部品内蔵ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車等に装備される各種センサ等では、ホーンやワイパモータのような高周波成分を持った雑音源からの伝導ノイズや、ネオンサイン等からの外来ノイズや、誘導ノイズ等が電線を伝わって入力されることがあり、これによって誤作動を引き起こしてしまうという問題が生じている。従来、上記のノイズを除去するためとして、下記特許文献1に開示されるような電子部品内蔵ユニット(ノイズ防止具)についての技術が知られている。
【特許文献1】特開2006−109587号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の電子部品内蔵ユニットにあっては、車両への取り付けの際に応力が集中して変形が生じる可能性があるという問題点を有している。
【0004】
具体的に説明すると、ケース内に電子部品を内蔵して電線の中間に取り付く電子部品内蔵ユニットは、車両への取り付けの際に、先ず樹脂係止部を取付相手先の金属製の座面に挿入して仮固定をし、次にアース端子のアース部をネジで締め付けて接続することにより全体の取り付け固定が完了するようになっている。アース端子のアース部をネジで締め付けると、この時、インパクトレンチのトルクによってアース端子自体が回ろうとするが、これは樹脂係止部で受け止められて阻止されるようになっている。樹脂係止部は、上記の仮固定の他に回り止めとしての機能も有している。樹脂係止部は、ケースに嵌合するカバーに対して一体に成形されている。しかしながら、ネジ締め付け時の力が必要以上に大きい場合には、この力がカバー及びケースを連結する係止部に作用してしまうことになる。このような弱い部分に応力が集中すると変形が生じる可能性を有している。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、ネジ締め付けトルクによる変形を防止することが可能な電子部品内蔵ユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の電子部品内蔵ユニットは、ケース内に電子部品を内蔵して電線の中間に取り付けられるとともに、前記電線の中間に取り付いた状態で係止部を取付相手先に係止させ更に金属製のアース端子のアース部を接続させる構造を有する電子部品内蔵ユニットにおいて、前記係止部を前記アース端子の基部に固定することを特徴としている。
【0007】
このような特徴を有する本発明によれば、係止部をアース端子に結合することで、ネジ締め付け時に生じる回転トルクを係止部で受け止めてもケース等に応力が伝わることなく回転を抑えることができるため、変形発生を回避することが可能になる。また、本発明によれば、係止部をアース端子に結合することで、取付相手先の座面を小さくすることが可能になる。
【0008】
請求項2記載の本発明の電子部品内蔵ユニットは、請求項1に記載の電子部品内蔵ユニットにおいて、前記アース端子の前記基部を前記ケースに内蔵された前記電子部品に対するカバーとして機能する形状に形成することを特徴としている。
【0009】
このような特徴を有する本発明によれば、アース端子は金属製であり、このアース端子の基部によって電子部品を内蔵したケースが覆われることから、変形に強い構造にすることが可能になる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載された本発明によれば、ネジ締め付けトルクによる変形を防止することができるという効果を奏する。また、取付相手先の座面を小さくすることができるという効果を奏する。
【0011】
請求項2に記載された本発明によれば、電子部品内蔵ユニットの剛性を高めて変形に強い構造にすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の電子部品内蔵ユニットの一実施の形態を示す斜視図である。また、図2は電子部品内蔵ユニットの構成を示す分解斜視図、図3は電線貫通部の平面図、図4は電線貫通部の断面図、図5は溶接部分の拡大断面図である。
【0013】
図1及び図2において、引用符号1は既知の電線を示している。また、引用符号2は電線1の中間3に接続される電子部品内蔵ユニットを示している。電子部品内蔵ユニット2は、予め電線1の中間3に取り付けられた端子に組付けられカバー組付電線4を構成するカバー部材5と、カバー組付電線4の嵌合により電気的な接続がなされるユニット本体6とを備えて構成されている。ユニット本体6は、ケース7と、電子部品8と、中継端子9と、アース端子10と、クランプ11とを備えて構成されている。以下、図1ないし図11を参照しながら各構成について説明する(構成の説明の後に組み付けについて説明する)。
【0014】
本形態の説明において、特に限定するものではないが、電線1は自動車等の車両に配索されるようになっている(車両以外にも適用可能であるものとする)。また、素子内蔵ユニット2は、車両ボディの所定の座面に対して係止・固定されるようになっている。
【0015】
図1及び図2において、電線1は、ワイヤハーネスを構成する複数の電線のうちの一本、又は単独の電線であって、導体と、この導体を被覆する絶縁性の被覆部とを備えて構成されている。このような電線1の中間3には、電線側端子12が電気的に接続されている。
【0016】
図2及び図3において、電線側端子12は、導電性を有する金属からなり、上記導体に直接接続される電線接続部13と、この電線接続部13に連続する基板部14と、基板部14の側部に起立連成されて電子部品内蔵ユニット2の後述する第一接続部15に接続される一対の電気接触部16と、同じく基板部14の側部に起立連成されてカバー部材5に係止される被係止部17と、この被係止部17に対向する弾性保持部18と、基板部14の側部に連成されて加締めにより上記被覆部を保持する一対の電線保持部19とを有している。
【0017】
一対の電気接触部16は、タブ状の部分であって、電線1の電線軸直交方向両側で平行となるように配置されている。一対の電気接触部16は、電線接続部13と一対の電線保持部19との間に配置形成されている。被係止部17には、係止用の矩形状の貫通孔(符号省略)が形成されている。弾性保持部18は、カバー部材5の内面を押圧することができるように形成されている。
【0018】
図1及び図2において、カバー部材5は、絶縁性を有する合成樹脂製の部材であって、電線側端子12に取り付くように形成されており、天井壁20と、この天井壁20に連成される側壁とを有している。側壁に関しては、この側壁の内側が電線収納部21となるように形成されている。また、側壁に関しこの外側は(側壁自体は)、ケース7に差し込まれる際にガイドとして機能するケース挿入ガイド部22となるように形成されている。
【0019】
この他、側壁には、一対の切り欠き23(一方のみ図示)が形成されている。切り欠き23は、電線側端子12の一対の電気接触部16に対応する位置に形成されている。また、側壁には、可撓性を有するアーム状の係止突起24が形成されている。さらに、側壁には、略突起状のカバー側嵌合部25が複数形成されている。カバー側嵌合部25は、ケース7に嵌合するように形成されている。
【0020】
側壁のうち電線側端子12を挟む電線軸方向両側となる位置に電線支持部26が配置形成されている。電線支持部26は、U字状に切り欠かれるように形成されるとともに、電線1を圧入状態で支持することができるように形成されている(電線1の支持は圧入状態が好ましいが、カバー部材5を取り付けた時に、電線1の水平状態を保つことができるのであれば、これ以外の構造であってもよいものとする。電線1の曲がりや斜め挿入等の防止に寄与することができれば良好であるものとする)。
【0021】
図1及び図2において、ユニット本体6のケース7は、絶縁性を有する合成樹脂製の部材であって、電子部品収納凹部27と、この電子部品収納凹部27の隣となる嵌合接続凹部28とを有している。電子部品収納凹部27及び嵌合接続凹部28は、底壁29と、この底壁29の縁部に形成される側壁30と、隔壁31とにより囲まれて形成されている。電子部品収納凹部27は、電子部品8を収納するための凹状の部分として形成されている。嵌合接続凹部28は、カバー組付電線4が嵌合し、電気的な接続が行われる部分として形成されている。電子部品収納凹部27及び嵌合接続凹部28は、隔壁31によって隔てられている。
【0022】
嵌合接続凹部28やこれに嵌合するカバー組付電線4は、電子部品内蔵ユニット2の全体で見た場合、電線貫通部32を構成するようになっている。
【0023】
側壁30には、係止突起33や突起係止部34が形成されている。また、側壁30には、電線支持部35が形成されている。突起係止部34は、カバー組付電線4を嵌合させるための部分として形成されている。尚、突起係止部34は、図1と、これ以外の図とで構造が異なっているが、いずれの構造を採用しても良いものとする。
【0024】
電線支持部35は、嵌合接続凹部28の部分にU字状に切り欠かれて形成されている。電線支持部35は、カバー組付電線4の嵌合の際に電線1が差し込まれてこれを支持することができるように形成されている。
【0025】
隔壁31には、突起係止部36と、リード支持部37a、37bとが形成されている。突起係止部36は、カバー組付電線4を嵌合させるための部分として形成されている。リード支持部37a、37bは、電子部品収納凹部27に収納される電子部品8の、嵌合接続凹部28にまでのびるリード38a、38bを支持するために形成されている。リード支持部37a、37bは、スリット状に形成されている。
【0026】
嵌合接続凹部28の底(底壁29)には、この嵌合接続凹部28にまでのびる電子部品8のリード38a、38bが差し入れられるリード逃がし溝39a、39bが形成されている(図4参照)。電子部品8のリード38a、38bは、リード逃がし溝39a、39bに差し入れられて正規の位置決めがなされるようになっている。尚、組み付けの際に、リード38a、38bがリード逃がし溝39a、39bに差し入れられない状態で次の作業に進んでしまうと、後述する第一接続部15や第二接続部40の構成部分がリード38a、38bに乗り上げてしまうことになる。このようにすれば、不完全な組付を検知することができ、溶接に係る設備の破損や不良品の流出等を回避することができるようになる。この他、特に図示しないが、一対のリブ(リード38b位置決めリブ兼中継端子9位置決めリブとなるもの)をリード逃がし溝39bの両側に突出形成しても良いものとする。一対のリブの具体的な位置は、図3の引用符号38bの引き出し位置の両側であるものとする。この一対のリブを上記底に形成することにより、リード38bの位置決めと中継端子9の位置決めとを同時に行うことができるようになる。
【0027】
嵌合接続凹部28の底(底壁29)には、第一接続部15を構成する中継端子9に対する固定部分41が形成されている。第一接続部15は、中継端子9と、これに溶接されて導通する一方のリード38bとにより構成されている。また、第二接続部40は、アース端子10の接続脚部42と、これに溶接されて導通する他方のリード38aとにより構成されている。
【0028】
図2において、第一接続部15を構成する中継端子9は、導電性を有する金属からなり、バスバー状の固定基板部43と、この固定基板部43の側部に起立連成されて電線側端子12の電気接触部16に接触する一対のバネ接点44と、バネ接点44を各々囲むような門形の形状の嵌合規制部45とを有している。
【0029】
固定基板部43は、嵌合接続凹部28の底(底壁29)に載置固定されるように形成されている。固定基板部43には、嵌合接続凹部28の底(底壁29)に引掛かり中継端子9の脱落を防止する固定爪46が複数形成されている。また、固定基板部43には、リード逃がし溝39bに差し入れられたリード38bに接触する凸形状の溶接部47が形成されている。
【0030】
バネ接点44は、電線側端子12に対し弾性的に接触するように形成されている。バネ接点44は、本形態において、互いに近づく方向に凸となる「く」字状のアームとして形成されている。嵌合規制部45は、カバー部材5の向きに応じてカバー組付電線4の嵌合を規制するとともに、バネ接点44の保護部としても機能するように形成されている。この嵌合規制部45の先端部は、嵌合接続凹部28の開口縁部に対して引っ掛かるような屈曲した形状に形成されている。
【0031】
図1及び図2において、アース端子10は、導電性を有する金属からなり、ネジ止め用の貫通孔48を有するアース部49と、このアース部49に連続するととももに、電子部品収納凹部27の開口部を覆うようなカバーとしての形状に形成される基部50と、基部50に連続して第二接続部40を構成する接続脚部42とを有している。アース部49は、本形態において、電線貫通部32(図1参照)から離れた位置に配置形成されている。
【0032】
基部50は、上記の如くカバーの機能を有しており、ケース7の係止突起33に引っ掛かるような嵌合部51が形成されている。また、基部50には、車両ボディの上記座面に差し込まれて係止されるクランプ11を取り付けるためのクランプ着脱部52が形成されている。基部50は、電子部品収納凹部27に収納された後の電子部品8を押さえつけることができるような形状に形成されている。
【0033】
嵌合部51は、略枠状であって、基部50の側部から垂れ下がるように形成されており、ケース7の係止突起33を乗り越えるために必要十分な可撓性を有している。クランプ着脱部52は、基部50を貫通するように形成されている。クランプ着脱部52は、クランプ11の図示しないスライド固定部を差し込んだ後、クランプ11を所定の方向へスライドさせて、このクランプ11を固定する。
【0034】
接続脚部42は、嵌合接続凹部28に差し込まれて第二接続部40を構成する部分であって、帯片をL字状に折り曲げるようにして形成されている。接続脚部42のL字状に折り曲がる部分には、電子部品8のリード38aを逃がすようなスリット53が形成されている。また、嵌合接続凹部28の底(底壁29)に対応する部分には、リード逃がし溝39aに差し入れられたリード38aに接触する凸形状の溶接部54が形成されている。
【0035】
図1及び図2において、クランプ11は、合成樹脂製の部材であって、アース端子10に対して着脱自在となる構造であるとともに、車両ボディの上記座面に差し込まれてこの部分に係止される構造になっている。クランプ11は、特許請求の範囲に記載した係止部に相当する部材として備えられている。クランプ11は、アース端子10の基部50に載るような基板55と、この基板55の裏面に設けられてアース端子10のクランプ着脱部52に固定される図示しないスライド固定部と、基板55の表面に設けられる支柱56と、可撓性を有し支柱56に連成される一対の係止羽根57と、可撓性を有し基板55に連成される一対の座面押圧部58とを有している。
【0036】
クランプ11は、車両ボディの上記座面に形成されたクランプ穴に一対の係止羽根57を差し込んでこの係止羽根57の各端部を上記クランプ穴の開口縁に引掛け、そして、一対の座面押圧部58で座面を押圧することにより係止状態が形成される。尚、引用符号59は差し込み量を規制するストッパを示している。
【0037】
図2において、電子部品8は、本体60と、一対のリード38a、38bとを有している。電子部品8は、本形態においてはノイズフィルタのために既知のコンデンサが用いられているが、この他の用途に応じてダイオードや抵抗を用いてもよいものとする。
【0038】
次に、上記構成に基づいて、カバー組付電線4の組み付け、ユニット本体6の組み付け、電子部品内蔵ユニット2の組み付け、及び電子部品内蔵ユニット2の取り付けについて説明する。
【0039】
カバー組付電線4に関しては、先ず、所望の位置となる電線1の中間3において、電線1の被覆部を所定の範囲で除去し導体を露出させ、この露出させた導体に電線側端子12を接続する。次に、電線側端子12の部分を覆うようにしてカバー部材5を電線1に取り付けるとカバー組付電線4に関しての組み付けが完了する。カバー組付電線4は、予め組み付けがなされたものとなる。
【0040】
カバー組付電線4の組み付けが完了すると、電線側端子12の電気接触部16は、カバー部材5の切り欠き23を介して露出する。また、電線側端子12の被係止部17は、カバー部材5の係止突起24に係止され、位置決めがなされる。電線側端子12は、カバー部材5の電線収納部21に収納されるとともに、カバー部材5により保護される。電線1は、カバー部材5の電線支持部26に支持される。カバー組付電線4は、電線1の水平状態を保った形状で組み付けが完了する。
【0041】
ユニット本体6に関しては、先ず、ケース7の電子部品収納凹部27に電子部品8の本体60を収納するとともに、電子部品8のリード38a、38bの中間をリード支持部37a、37bに差し込みつつ、リード38a、38bの各先端側を嵌合接続凹部28のリード逃がし溝39a、39bに差し込んで位置決めをする。次に、嵌合接続凹部28の所定位置に中継端子9とアース端子10の接続脚部42とをそれぞれ取り付ける(図3参照)。この時、アース端子10の基部50は電子部品8の本体60を収納した電子部品収納凹部27を覆いつつケース7に嵌合する。続いて、中継端子9及び接続脚部42にそれぞれ溶接を施し、凸形状の各溶接部47、54とリード38a、38bとを固定する。これにより、第一接続部15及び第二接続部40が形成される(図4及び図5参照)。また、ユニット本体6に関しての組み付けが完了する。
【0042】
電子部品内蔵ユニット2の組み付けに関しては、カバー組付電線4の組み付け及びユニット本体6の組み付けの完了後に行われる。電子部品内蔵ユニット2は、カバー組付電線4をユニット本体6の嵌合接続凹部28に嵌合させ、これと同時に電気的な接続状態を形成することにより組み付けが完了する(電線貫通部32が形成される)。
【0043】
電子部品内蔵ユニット2は、予めカバー組付電線4の形成がなされることから、このカバー組付電線4を本体6の嵌合接続凹部26に嵌合させることにより簡単に組み立てられる。嵌合接続凹部28への嵌合に関しては、ケース挿入ガイド部22の存在によりカバー部材5がスムーズに嵌合接続凹部28に案内されて嵌合が完了する。嵌合接続凹部28への嵌合が完了すると、電線1はケース7の電線支持部35にも支持される。
【0044】
電子部品内蔵ユニット2の取り付けに関しては、先ず、車両ボディの上記座面に形成されたクランプ穴にクランプ11を差し込んで電子部品内蔵ユニット2の仮固定を行う。次に、上記座面に形成されたネジ穴にアース端子10のネジ止め用の貫通孔48を位置合わせし、そして、ネジで締め付けてアース端子10のアース部49を座面に固定する。尚、この時、ネジ締め付け時に生じる回転トルクは、アース端子10に直接固定されたクランプ11によって受け止められる。アース端子10のアース部49の固定が完了すると電子部品内蔵ユニット2の取り付けが完了する。
【0045】
以上、図1ないし図5を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、クランプ11がアース端子10に対して直接固定されていることから、ケース7等に応力が伝わることなく回転を抑えることができる。従って、本発明によれば、従来の問題点である変形発生を回避することができるという効果を奏する。
【0046】
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の電子部品内蔵ユニットの一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】電子部品内蔵ユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図3】電線貫通部の平面図である。
【図4】電線貫通部の断面図である。
【図5】溶接部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 電線
2 電子部品内蔵ユニット
3 中間
4 カバー組付電線
5 カバー部材
6 ユニット本体
7 ケース
8 電子部品
9 中継端子
10 アース端子
11 クランプ(係止部)
12 電線側端子
15 第一接続部
27 電子部品収納凹部
28 嵌合接続凹部
29 底壁
30 側壁
31 隔壁
32 電線貫通部
37a、37b リード支持部
38a、38b リード
39a、39b リード逃がし溝
40 第二接続部
42 接続脚部
47 溶接部
48 貫通孔
49 アース部
50 基部
51 嵌合部
52 クランプ着脱部
53 スリット
54 溶接部
55 基板
56 支柱
57 係止羽根
58 座面押圧部
59 ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース内に電子部品を内蔵して電線の中間に取り付けられるとともに、前記電線の中間に取り付いた状態で係止部を取付相手先に係止させ更に金属製のアース端子のアース部を接続させる構造を有する電子部品内蔵ユニットにおいて、
前記係止部を前記アース端子の基部に固定する
ことを特徴とする電子部品内蔵ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の電子部品内蔵ユニットにおいて、
前記アース端子の前記基部を前記ケースに内蔵された前記電子部品に対するカバーとして機能する形状に形成する
ことを特徴とする電子部品内蔵ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−306839(P2008−306839A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151446(P2007−151446)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】