説明

電子部品冷却構造

【課題】小型化が可能な電子部品冷却構造を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の電子部品冷却構造(100)は、特定の部分が他の部分よりも高温になる電子部品(10)を収納するケース(2)と、ケース(2)に蓋をするカバー(3)と、の間に挟持されるとともに、電子部品(10)の特定の部分に当接するアーム(51)を備えるガスケット(5)を備える。そしてケース(2)に設けられ、アーム(51)を介してケース(2)に伝達してきた電子部品(10)の熱を冷却する冷却部(4)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子部品冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体素子など、流される電流量に応じて発熱する発熱体を冷却するために、発熱体の周囲を電気絶縁性の高い絶縁性樹脂部材で覆って、その樹脂部材を冷却器に固定する電子部品冷却構造が知られている。特許文献1では、電極間の接続に用いられる導体を絶縁性樹脂からなる絶縁体でモールドしたバスバーを冷却器に取り付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−31959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述した従来の電子部品冷却構造は、絶縁体をボルト締結で冷却器に取り付けるため、ボルト締結に必要な絶縁体の肉厚及び締結面の面積が要求される。このため、電子部品冷却構造が大型化するという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、小型化が可能な電子部品冷却構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。
【0007】
本発明の電子部品冷却構造は、特定の部分が他の部分よりも高温になる電子部品を収納するケースと、前記ケースに蓋をするカバーと、の間に挟持されるとともに、前記電子部品の特定の部分に当接するアームを備えるガスケットを備える。そして前記ケースに設けられ、前記アームを介して前記ケースに伝達してきた前記電子部品の熱を冷却する冷却部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電子部品の高温部分を囲む絶縁体を冷却部にボルトで固定することなく、電子部品からケースの冷却部に熱伝達することができる。ボルト締結に必要な絶縁体の肉厚及びボルト締結面の確保が不要になり、電子部品の高温部分をケースに直に配置する必要もないので、ケースを小型化することができる。すなわち電子部品冷却構造の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に適用される電子部品冷却構造の一例の分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態におけるボルト締結前のガスケット形状を示すA−A断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では図面等を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、本発明に適用される電子部品冷却構造の一例の分解斜視図である。
【0012】
電子部品冷却構造100は、電子部品10を含む内部部品1と、ケース2と、カバー3と、冷却部4と、ガスケット5と、ボルト6と、を備える。電子部品冷却構造100は、主に車両に搭載されるインバーターに適用されるもので、エンジンルーム又はモータールームに配置される。
【0013】
内部部品1は、ケース2の底に配置される。内部部品1は、バスバー11、電子回路基板12及び平滑コンデンサ13などの電子部品10と、他の非電子部品14と、からなる。本実施形態では、冷却する発熱体をバスバー11とする。発熱体は、他に電子回路基板12や平滑コンデンサ13が挙げられる。
【0014】
ケース2は、内部部品1を収納する。ケース2は、底部に冷却部4を有する。ケース2は、アルミ等の熱伝導率の高い金属部材で構成される。
【0015】
カバー3は、ケース2の開口面を覆って蓋をする。カバー3は、ケース2のフランジ部とガスケット5を介してボルト6で締結される。カバー3はケース2と同じ金属部材で構成される。
【0016】
冷却部4は、ケース2の底部に設けられる。冷却部4の内部には冷却液が流れる流路が形成されている。冷却液には、水やエチレングリコール水溶液などが用いられる。
【0017】
ガスケット5は、ケース2とカバー3との間に挟持される。ガスケット5は、ケース2とカバー3との間を密閉して防水機能及び防塵機能を有するとともに、バスバー11の熱を冷却部4に伝達する。詳細は後述する。
【0018】
ボルト6は、ガスケット5を介してケース2とカバー3とを締結する。
【0019】
続いて図2を参照して、本実施形態のガスケット5及びバスバー11について説明する。図2は、本実施形態における組み付け前のガスケット形状を示すA−A断面図である。
【0020】
ガスケット5の部材構成は、金属板5bと、金属板5bの表面に設けられるゴム層5aと、からなる。金属板5bは、鋼板である。ゴム層5aは、絶縁性の高い部材である。ガスケット5は、プレス加工により成形される。
【0021】
ガスケット5は、ケース2とカバー3とに挟持される挟持部50と、ケース2に収納される電子部品10のバスバー11の上面まで延ばされたアーム51と、を備える。
【0022】
挟持部50は、ケース2とカバー3との間を密封して、ケース内部に水や塵が入るのを防止する。挟持部50は、ビード50aを有する。ビード50aは、挟持部50をケース2の締結面に載せたときに挟持部50のアーム側が浮くように設けられた段差である。
【0023】
アーム51は、挟持部50からケース内部に向かって延びて、接触部51bでバスバー11の上面と当接する。アーム51は、挟持部50がボルト締結される前の時点でバスバー11に当接するように段差51aを有する。
【0024】
バスバー11は、平滑コンデンサ13の上に配置される。平滑コンデンサ13は、ケース2の底に接する非電子部品14の上に配置される。本実施形態のバスバー11は、平滑コンデンサ13に電力を供給する。その他、信号を伝達するバスバーもある。バスバー11は導体なので、絶縁する場合は樹脂でモールドされる。本実施形態では、バスバー11と当接するガスケット5の表面に絶縁性のゴム層5aが設けられているので、バスバー11は、ガスケット5と接触する面を樹脂で覆う必要がない。バスバー11は、樹脂を介さず直接ガスケット5に接触する。
【0025】
次に図3を参照して、本実施形態の作用と効果について説明する。図3は、本実施形態の図1におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【0026】
本実施形態では、ガスケット5を介してケース2とカバー3とがボルト6によって締結される。このときボルト軸力によってガスケット5の挟持部50は、ビード50aが押し潰されてボルト軸方向に変形する。そしてガスケット5の挟持部50にはボルト軸力に対する反力が生じて、ケース2及びカバー3に働く。これによりガスケット5はケース2とカバー3との間を密に塞ぐことができる。
【0027】
またガスケット5の挟持部50には、ビード50aがボルト位置に対してアーム側に設けられていて、ビード50aがボルト軸方向に押し潰されて変形する。具体的には、ケース2の上にガスケット5が載せられ、上からカバー3が被さる。このときボルト位置を支点としてガスケット5のアーム側は下方向に変形する。ガスケット5のアーム51は、接触部51bでバスバー11に押し当たることになるので、ガスケット5とバスバー11とを確実に接触させることができる。
【0028】
上述したようにガスケット5は挟持部50でケース2及びカバー3と接触して、アーム51でバスバー11に接触する。これによりバスバー11からガスケット5を介してケース2を伝って冷却部4に熱が伝達される伝熱経路ができる。
【0029】
バスバー11で発熱した熱は、バスバー11と接触するガスケット5に伝熱する。このときガスケット5の表面はゴム層で絶縁されているので、バスバー11を流れる電気がガスケット5に流れることはない。熱は、ガスケット5の内部の金属板に伝わる。そして熱は、ガスケット5のアーム51から挟持部50を伝って金属製のケース2及びカバー3に到達する。そして熱は、ケース2の冷却部4へと伝熱して、冷却部4で冷却される。また熱は、伝熱の過程でガスケット5、ケース2及びカバー3から放熱される。
【0030】
本実施形態によれば、電子部品10のバスバー11は、ケース2に接していない状態であってもガスケット5を通してケース2の冷却部4に熱伝達することができる。バスバー11を直接ケース2の冷却部4に近い底面にボルトで取り付ける場合には、バスバー11をモールドする樹脂部分にボルト締結に必要な樹脂肉厚及び締結面の面積が要求されるが、これらを考慮する必要がない。このためケース2の底面を小さくすることができる。すなわち電子部品冷却構造100の小型化が可能である。
【0031】
さらにバスバー11は、直接ケース2に配置されないので、バスバー11の導体を必ず樹脂でモールドする必要がない。このためコスト低減が可能である。本実施形態では、バスバー11は、ガスケット5との接触面以外の面を樹脂で覆っているが、隣接する平滑コンデンサ13やケース2の壁面との関係によっては樹脂モールドしなくてもよい。本発明においてバスバー11を樹脂モールドすることは必須ではなく、選択可能である。
【0032】
また、バスバー11からケース2への伝熱経路は、従来からケース2とカバー3との締結部に用いているガスケット5により形成されるので、別部材を設ける必要がない。このため、別部材をバスバー11とケース2とに接続するスペースが不要である。したがって電子部品冷却構造100の小型化が可能である。
【0033】
本実施形態の伝熱経路は、バスバー11からガスケット5を介してケース2とカバー3との締結部を通って、ケース2の冷却部4へと伝熱する。そして熱は、伝熱の過程でガスケット5、ケース2及びカバー3から放熱される。本実施形態の伝熱経路は、バスバー11がケース2の冷却部4に近い底面に取り付けられるよりも距離が長くなるので、放熱性能が向上する。
【0034】
また本実施形態のケース2は、アルミ等の熱伝導率の高い金属部材で構成される。このためケース2そのものがバスバー11の熱を吸収して、バスバー11を冷却することができる。カバー3についても同様である。この場合はケース2に冷却液を含む冷却部4を設けなくても、ケース2そのものを冷却部とすることができる。熱伝導性の高い金属製のケースであれば、十分にバスバー11の冷却効果が得られる。よって冷却部4を設ける手間やコストを省くことができる。
【0035】
またガスケット5のアーム51は、挟持部50とプレス加工により一体成形される。ガスケット5のアーム51には、従来では廃材となっていた部分が用いられる。このように本実施形態の伝熱経路は、新たな部品を追加することがなく、さらに材料コストをかけずに設けることができる。
【0036】
またガスケット5のアーム51は、密封性を高めるために挟持部50に設けられるビード50aの弾性特性を利用して、バスバー11と確実に接触する。本実施形態の伝熱経路は、ボルト締結等の追加作業が不要であるので、生産効率が高い。
【0037】
またガスケット5の表面はゴム層5aで構成される。ゴム層5aには絶縁性の高い部材を用いるので、ゴム層5aはバスバー11の導体と直接接触することができる。バスバー11の導体を樹脂でモールドする場合は、樹脂の流動性を考慮した樹脂厚さが必要となり、絶縁に必要な厚さよりも厚くなる。これに対しガスケット5のゴム層5aは、絶縁性が確保される厚さであればよいので、バスバー11をモールドする樹脂厚さに比べて、薄い。このためバスバー11とガスケット5との間の熱抵抗が小さくすることができる。バスバー11の熱はガスケット5に伝熱されやすくなるので、バスバー11に熱がこもりにくい。よってバスバー11の温度上昇を抑制することができる。
【0038】
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【0039】
なお以下では前述した内容と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。第2実施形態は、第1実施形態からカバー3及びガスケット5の形状が変更される。
【0040】
カバー3には、内壁に凸部3aが設けられる。凸部3aは、バスバー11の上方に位置する。凸部3aの凸面は、カバー3とケース2とがボルト締結される前にガスケット5と接触して、ボルト締結によりガスケット5に押し当たるよう設けられる。
【0041】
ガスケット5には、接触部51bからさらに延ばされ、上方に折り返されてカバー3の凸部3aの凸面と接触する折り返し接触部51cが設けられる。ガスケット5は、接触部51bと折り返し接触部51cとが平行に向かい合ってコの字型となっている。
【0042】
本実施形態では、ガスケット5を介してケース2とカバー3とをボルト6で締結したときに、カバー3の凸部3aがガスケット5の折り返し部51cに押し当たる。このときガスケット5が折り返し接触部51cで受けた押力は、接触部51bからバスバー11への押力になる。そしてガスケット5の接触部51bとバスバー11とは確実に接触する。
【0043】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、ガスケット5とバスバー11とをより確実に接触させることができる。各部品間において上下方向に多少のばらつきが生じてもガスケット5の折り返し接触部51cで受ける押力によってガスケット5とバスバー11とを接触させることができる。
【0044】
また各部品の上下方向の寸法公差や組み付け公差を緩めることができるので、生産性が向上する。
【0045】
さらにガスケット5は折り返し接触部51cでケース2と同材のカバー3と接触するので、挟持部50からだけでなく折り返し接触部51cからカバー3への伝熱経路も確保できる。このためバスバー11の温度上昇をさらに抑制することができる。
【0046】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【0047】
第3実施形態は、第2実施形態からカバー3の凸部3a及びガスケット5の折り返し接触部51cの形状が変更される。カバー3とガスケット5との接触面は、バスバー11とガスケット5との接触面までの距離がガスケット5のアーム51の根元に近いほど小さくなるように傾斜が設けられる。
【0048】
本実施形態では、ガスケット5の挟持部50がボルト締結されるときに、ビード50aが潰れてアーム側に押し出される。そしてガスケット5のアーム51には図中の矢印A方向の力が作用する。このときカバー3の凸部3aがガスケット5の折り返し接触部51cに接触している状態であっても、ガスケット5のアーム51は図中の矢印Bの方向に可動する。
【0049】
本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果が得られるとともに、ガスケット5のアーム51の接触部51bの固定による挟持部50への影響を抑えることができる。
【0050】
特に、ガスケット5の挟持部50がボルト固定される前にカバー3の凸部3aがガスケット5の折り返し接触部51cに押し当たる場合は、ガスケット5の挟持部50のビード50aが変形して平らになる前に、接触部51bはバスバー11に圧接されて固定されている。これではガスケット5の挟持部50が変形するときにアーム51が突っ張るため、挟持部50にはアーム51の接触部51bが固定されたことによる余計な力が掛かる。そしてガスケット5の挟持部50のボルト締結に必要な軸力が不足する事態となる。
【0051】
本願実施形態では、ガスケット5の挟持部50の変形に伴い、アーム51は接触部51b及び折り返し接触部51cの接触面に沿ってケース内部方向に可動する。これによりガスケット5の挟持部50は、軸力が不足することなくボルト締結される。よってボルト締結の信頼性、そしてガスケット5による防水機能及び防塵機能の低下を防ぐことができる。
【0052】
またガスケット5の折り返し接触部51cとカバー3の凸部3aとの接触面は傾斜面となっているので、第2実施形態よりも接触面積が大きい。これによりガスケット5の折り返し接触部51cからカバー3への伝熱効果が向上する。
【0053】
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態におけるボルト締結後のA−A断面図である。
【0054】
第4実施形態は、第2実施形態からガスケット5のアーム51の接触部51bと挟持部50との間のアーム形状が変更される。ガスケット5のアーム51は、根元から接触部51bの間に、アーム方向の断面形状が波形である波形部51dを有する。
【0055】
本実施形態では、ガスケット5の挟持部50がボルト締結されるときにビード50aが潰れてアーム側に押し出される。このときガスケット5のアーム51には図中の矢印A方向の力が作用する。そしてガスケット5の波形部51dが矢印A方向に潰れるように変形する。またカバー3の凸部3aがガスケット5の折り返し接触部51cに押し当たって、接触部51bがバスバー11に押し当てられている状態では、アーム51には図中の矢印C方向の力が作用する。そしてガスケット5の波形部51dが矢印C方向に潰れるように変形する。このようにガスケット5の波形部51dは、挟持部50及び接触部51dで生じる力を変形することで吸収する。
【0056】
本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果が得られるとともに、ガスケット5のアーム51の接触部51bの固定による挟持部50への影響を抑えることができる。
【0057】
ガスケット5の両端である挟持部50及び接触部51bがそれぞれボルト6及びカバー3によって固定されても、互いがアーム内向きに作用する力を波形部51dが変形することで吸収する。ガスケット5の挟持部50及び接触部51bは独立して作用することになるので、挟持部50の密閉性及び接触部51bの伝熱性の信頼性が向上する。またボルト締結に必要な軸力が不足する事態が生じることがなく、ボルト締結の信頼性が向上する。
【0058】
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。
【0059】
例えば、実施形態では電子部品のうちバスバーの熱を、ガスケットを介して冷却部に伝達する形態を示したが、バスバーに限らず電子回路基板や平滑コンデンサにガスケットを接触させてもよい。同様にガスケットが冷却部に熱伝達して電子部品の温度上昇を抑える。
【0060】
また実施形態では図1に示すようにガスケット内周の一辺の一部にアームを設けたが、これに限らず、ガスケット内周の四辺全てにアームを設けてもよい。また実施形態では、ガスケットがバスバーの上面全体に接触するように設けたが、これに限らず一部であってもよい。さらに実施形態のガスケットは、挟持部から電子部品の上面に向かって略真っ直ぐにアームを延ばしているが、アームを挟持部から電子部品の側面に向かって曲げて設けてもよい。ガスケットを発熱体である電子部品の一部に接触させれば本発明の効果は得られる。
【0061】
また第4実施形態におけるガスケットの波形部は、第3実施形態のガスケットに適用してもよい。第3実施形態においてガスケットのアームを接触面に沿って可動させるには、部品間の摩擦など考慮すべき因子が多い。ガスケットに波形部を構成することで、部品を設計しやすい。
【符号の説明】
【0062】
1 内部部品
10 電子部品
11 バスバー(高温になる特定の部分)
2 ケース
3 カバー
3a 凸部
4 冷却部
5 ガスケット
50 挟持部
51 アーム
51a 段差
51b 接触部
51c 折り返し接触部
51d 波形部
6 ボルト
100 電子部品冷却構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の部分が他の部分よりも高温になる電子部品を収納するケースと、
前記ケースに蓋をするカバーと、
前記カバーと前記ケースとの間に挟持されるとともに、前記電子部品の特定の部分に当接するアームを備えるガスケットと、
前記ケースに設けられ、前記アームを介して前記ケースに伝達してきた前記電子部品の熱を冷却する冷却部と、
を有する電子部品冷却構造。
【請求項2】
請求項1に記載の電子部品冷却構造において、
前記ガスケットは、前記電子部品との接触面に絶縁性の高い部材を使用する、
ことを特徴とする電子部品冷却構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電子部品冷却構造において、
前記ガスケットのアームは、前記電子部品との接触部からさらに延長され、折り返されて前記カバーの内壁に押圧される折り返し接触部を備える、
ことを特徴とする電子部品冷却構造。
【請求項4】
請求項3に記載の電子部品冷却構造において、
前記折り返し接触部と前記カバーの内壁との接触面は、前記ガスケットと前記電子部品との接触面まで距離が前記ガスケットのアームの根元に近いほど小さくなるように傾斜する、
ことを特徴とする電子部品冷却構造。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の電子部品冷却構造において、
前記ガスケットのアームは、根元から前記電子部品との接触部までの間の断面形状が波形である、
ことを特徴とする電子部品冷却構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−222845(P2011−222845A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−92053(P2010−92053)
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】