説明

電気コネクタ

【課題】絶縁ハウジングの後方で露出するターミナルの脚部を、電気的及び機械的に保護する電気コネクタを提供する。
【解決手段】絶縁ハウジングの側面に鉛直方向の嵌合突条を形成し、シールドケースに、嵌合突条と嵌合する嵌合スリットを隔てた側面遮蔽部の後方で、側面遮蔽部と同一面上に起立する一対の位置決め片を一体に形成する。一対の位置決め片は、絶縁ハウジングの後方に突出する複数のターミナルの脚部の両側に起立し、脚部を電気的、機械的に保護する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のターミナルを互いに絶縁して絶縁ハウジングに収容する電気コネクタに関し、更に詳しくは、プリント配線基板のパターンへ接続するために絶縁ハウジングから突出するターミナルの脚部を保護する電気コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、絶縁ハウジングから突出するターミナルに不用意に外力が加わり、破損しないように、絶縁ハウジングから突出する複数のターミナルの両側に、絶縁ハウジングから保護突起を一体に突設させた電気コネクタが知られている(特許文献1)。
【0003】
図8は、この従来の電気コネクタ100を示すもので、絶縁ハウジング101から相手側コネクタとの接続方向(図中左下方向)に向かって水平に突設された多数のホルダ102にそれぞれターミナルに相当するケーブル導体103が露出して支持され、その両側に一対のホールドピン104が絶縁ハウジング101に一体に突出して取り付けられている。
【0004】
一対のホールドピン104は、ケーブル導体103が絶縁ハウジング101から突出する長さより長く、また、その上下方向の厚みがホルダ102に支持されるケーブル導体103の厚さより厚く形成されている。このようにホールドピン104を形成することにより、電気コネクタ100を相手側コネクタへ接続する際に、案内部材として作用するとともに、相手側コネクタに接続しない状態では、露出するケーブル導体103に不用意に異物がぶつかり破損しないように、ケーブル導体103を保護している。
【0005】
また、複数のターミナルを互いに絶縁して収容する直方体状の絶縁ハウジングの周囲を金属板を角筒状に折り曲げたシールドケースで覆い、絶縁ハウジングから突出するターミナルもシールドケースで囲って電気的、機械的に保護する電気コネクタも知られている(特許文献2)。
【0006】
このような電気コネクタは、絶縁ハウジングの周囲を覆うシールドケースに、プリント配線基板の位置決め孔へ挿入する位置決め片が垂設され、位置決め孔に挿入した位置決め片を半田付けして絶縁ハウジングとともにプリント配線基板上の所定位置へ位置決め固定する。この工程と同時に、絶縁ハウジングの後方に突出する各ターミナルの脚部をプリント配線基板のパターンへそれぞれ半田接続し、電気コネクタをプリント配線基板へ実装する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−231836号公報(明細書の項目0012、図2)
【特許文献2】特開2010−40215号公報(明細書の項目0018から0021、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の電気コネクタ100は、絶縁ハウジング101と一体のホールドピン104でケーブル導体103を保護するので、物理的な外力に対して保護できるが、静電気などが帯電した導電性異物がケーブル導体103に接近する場合には、先にホールドピン104に接触しても静電気を逃がすことができず、電気的な保護はできない。
【0009】
特許文献2に記載の電気コネクタのように、導電性金属板からなるシールドケースで絶縁ハウジングから突出するターミナルの全体を囲えば、物理的にも電気的にもターミナルを保護できるが、相手側コネクタとの接続方向と逆側の後方側で絶縁ハウジングから突出するターミナルの脚部は、シールドケースで囲うことができず、保護することができなかった。これは、各ターミナルの脚部をプリント配線基板上のパターンに半田接続する半田接続作業を容易にするため、また、リフロー処理など自動半田付け工程を含め半田接続工程後に半田接続状態を目視確認するため、脚部の上方を開放しておく必要があるためである。
【0010】
従って、絶縁ハウジングの後方に突出するターミナルの脚部については、プリント配線基板への実装前に、異物が当たって変形したり、プリント配線基板への実装後であっても、導電性の異物が露出するターミナルの脚部に接触し、ターミナル間がショートしたり、静電気が侵入し、ターミナルに電気接続する電子回路や回路素子を破壊する恐れがあった。
【0011】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、絶縁ハウジングの後方で露出するターミナルの脚部を、電気的及び機械的に保護する電気コネクタを提供することを目的とする。
【0012】
また、絶縁ハウジングとシールドケースを強固にプリント配線基板へ固定し、いわゆる「こじり」によって相手側コネクタから挿抜方向以外の外力を受けても、ターミナルの脚部の半田付け部が影響を受けない電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の電気コネクタは、相手側コネクタに接続する前方が接触部に、後方がプリント配線基板のパターンに半田接続する脚部となった複数のターミナルを互いに絶縁して収容する絶縁ハウジングと、前後方向に沿った絶縁ハウジングの少なくとも平面と両側面を覆い、絶縁ハウジングの底面より下方に突出する位置決め片を一体に有するシールドケースとを備え、前記位置決め片をプリント配線基板の位置決め孔に挿入してプリント配線基板に半田付けし、絶縁ハウジングとシールドケースをプリント配線基板上に位置決め固定する電気コネクタであって、絶縁ハウジングの両側面にそれぞれ鉛直方向に沿った嵌合突条が形成され、シールドケースは、絶縁ハウジングの各側面を覆う一対の側面遮蔽部を有するシールドケース本体と、前記各側面遮蔽部と前記嵌合突条が嵌合する嵌合スリットを隔て、前記各側面遮蔽部と同一面上の後方で起立する一対の位置決め片とが一体に形成され、絶縁ハウジングの後方で起立する一対の位置決め片が、絶縁ハウジングの後端から突出する複数のターミナルの脚部の両側でプリント配線基板に半田付けされることを特徴とする。
【0014】
シールドケースの一対の位置決め片は、側面遮蔽部と同一面上でプリント配線基板の平面に直交するので、絶縁ハウジングの後端から突出する複数のターミナルの脚部の両側に起立支持され、外方から異物の接近に対して脚部が保護される。
【0015】
また、絶縁ハウジングの両側面において、絶縁ハウジングの嵌合突条とシールドケースの嵌合スリットが鉛直方向で嵌合するので、絶縁ハウジングとシールドケースは強固に一体化され、絶縁ハウジングが相手側コネクタから接続方向以外の方向の力を受けても、嵌合突条を介して位置決め片がその平面方向の沿った力として受け、変形することなく絶縁ハウジングを固定する。
【0016】
また、請求項2に記載の電気コネクタは、シールドケースは、絶縁ハウジングの平面と底面と両側面の全周を覆う筒状に折り曲げ形成され、位置決め片の前方で絶縁ハウジングの底面より下方に突出するシールドケースの固定片若しくはシールドケースを貫通し、絶縁ハウジングの底面から垂設された固定片を、プリント配線基板の固定孔に挿入してプリント配線基板に半田付けすることを特徴とする。
【0017】
シールドケースが筒状に折り曲げ形成され、絶縁ハウジングに一体に組み立てられるので、プリント配線基板への実装前の状態であっても、一対の位置決め片がターミナルの脚部の両側に配置され、ターミナルの脚部が外力から保護される。
【0018】
また、実装後は、シールドケース若しくは絶縁ハウジングの固定片が、位置決め片から離れた前方でプリント配線基板に半田付けされるので、互いに離れた位置に半田付けされる一対の位置決め片と協働して、絶縁ハウジングが種々の方向の外力を受けてもプリント配線基板へ強固に固定でき、脚部の半田接続部に外力が伝わらない。
【0019】
また、請求項3に記載の電気コネクタは、複数のターミナルの脚部が半田接続する複数のパターンを挟むプリント配線基板の両側に位置決め孔を穿設し、位置決め片の下端を挿入することを特徴とする。
【0020】
一対の位置決め片と複数のターミナルの脚部との相対位置は、絶縁ハウジングを介して一定であるので、位置決め孔を所定位置に穿設することにより、位置決め片を位置決め孔に挿入した際に、複数のターミナルの脚部を半田付けするパターンへ正確に対向させることができ、半田接続作業前に相対的な位置決めを行う必要がない。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の発明によれば、絶縁ハウジングを覆いプリント配線基板へ固定するシールドケースの一部の位置決め片を利用して、ターミナルの脚部を電気的、機械的に保護できる。
【0022】
また、絶縁ハウジングの嵌合突条とシールドケースの嵌合スリットが嵌合して互いに強固に一体化され、絶縁ハウジングから離れた後方でシールドケースの一対の位置決め片がプリント配線基板に半田付けされるので、相手側コネクタから絶縁ハウジングが予期しない方向の外力を受けても、絶縁ハウジングに収容されるターミナルの脚部の半田接続部に外力が伝達されない。
【0023】
請求項2の発明によれば、プリント配線基板への実装前の状態で、ターミナルの脚部を機械的な外力から保護できる。
【0024】
また、実装後は、絶縁ハウジングを更に強固にプリント配線基板へ固定でき、脚部の半田接続部に外力が伝わらず、半田剥離などを原因とする接続不良が発生しない。
【0025】
請求項3の発明によれば、複数のターミナルの脚部を対応するプリント配線基板のパターンに対抗するように正確に位置決めできるので、自動実装の際に位置ずれによる接続不良が発生しない。。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電気コネクタ1の斜め後方からの斜視図である。
【図2】電気コネクタ1の斜め前方からの斜視図である。
【図3】シールドケース2を絶縁ハウジング5に組み付ける行程を斜め前方からみた斜視図である。
【図4】図3の行程を斜め後方からみた斜視図である。
【図5】プリント配線基板10に実装された電気コネクタ1の位置決め片3に沿った縦断面図である。
【図6】電気コネクタ1の平面図である。
【図7】図6のA−A線で切断した縦断面図である。
【図8】従来の電気コネクタ100を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施の形態に係る電気コネクタ1とその成形方法を、図1乃至図7で説明する。電気コネクタ1は、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格に準拠するHDMIコネクタであり、複数のターミナル11、12を互いに絶縁して収容する絶縁ハウジング5と、直方体状の絶縁ハウジング5の外周を覆う角筒状に折り曲げ形成されたシールドケース2とから構成される。
【0028】
絶縁ハウジング5は、絶縁性合成樹脂によりほぼ直方体状に形成されたもので、相手側コネクタとの接続方向(図7において左方で、以下前方という)に向けて舌板状の支持プレート6が突設され、また、両側面からそれぞれフランジ板が張り出すことにより、一対の嵌合突条7、7が鉛直方向に沿って一体に突出している。また、絶縁ハウジング5の平面後端に表れている突起は、前方から組み付けられるシールドケース2の後端に当接し、シールドケース2を後方へ抜け止めするストッパー突起8である。
【0029】
複数のターミナル11、12は、導電性の薄肉金属板を細長帯状に打ち抜き折り曲げ形成したもので、図3、図4に示すように、支持プレート6の表面側に相手側コネクタと電気接続する接触部11aをが露出する複数の平面側ターミナル11、11と、図7に示すように、支持プレート6の底面側に相手側コネクタと電気接続する接触部12aが露出する複数の底面側ターミナル12、12とからなっている。複数の平面側ターミナル11と底面側ターミナル12は、絶縁ハウジング5を成型する際にインサート成形されて絶縁ハウジング5に一体に取り付けられ、図6,図7に示すように、一体に取り付けられた状態で、平面側ターミナル11の脚部11bと底面側ターミナル12の脚部12bが、絶縁ハウジング5の後方に突出する。平面側ターミナル11の脚部11bと底面側ターミナル12の脚部12bは、交互に千鳥状に絶縁ハウジング5の底面と同一面上に突出し、各脚部12bは前方の絶縁ハウジング5よりに一列に、各脚部11bは後方よりに一列に、それぞれ整列して突出している。
【0030】
シールドケース2は、図3に示すように、直方体状の絶縁ハウジング5の平面、底面及び両側面を覆うように、導電性金属板を折り曲げて角筒状に形成したもので、嵌合突条7より前方の絶縁ハウジング5の輪郭を囲う内周面の輪郭に形成された筒状本体2aと、嵌合突条7の前後方向幅に相当する幅の嵌合スリット4を隔てて筒状本体2aの後端に連設された一対の位置決め片3、3とから構成される。
【0031】
一対の位置決め片3、3は、その基部3aが筒状本体2aの平面後端に一体に連結し、図3、図4に示すように、絶縁ハウジング5との組み立て前の状態では、両側に水平に張り出したウイング状に連結している。各位置決め片3は、基部3aから先端に向かって幅広となる三角形状の保護片部3bと、保護片部3bの先端側で、プリント配線基板10の後述する位置決め孔13に挿入される固定脚部3cとからなっている。また、一対の位置決め片3の基部3aが連結するシールドケース2の後端の中央には、前述のストッパー突起8に係合する凹溝2bが後方へ開口させて凹設されている。
【0032】
筒状本体2aは、帯状に打ち抜かれた金属板を筒状に折り曲げて底面側を帯状両端の合わせ目として連結したもので、また、その平面には、相手側コネクタのシールド部分に弾性接触する4枚のシールド接触片2cが周囲を切り欠いて形成され、また、底面側には、2枚の固定片14、14が、それぞれ側面から底面にかけてコの字状に切り欠かかれてなる舌片を下方に折り起こして形成されている。
【0033】
図3に示すように、上述構成のシールドケース2を、ターミナル11,12が一体に取り付けられた絶縁ハウジング5を覆うように前方から取り付ける。絶縁ハウジング5に対して後方へ移動させるシールドケース2は、凹部2bがストッパー突起8に当接し、その移動が規制される。この状態で筒状本体2aの側面後端は、嵌合突条7の前面に当接若しくは近接し、嵌合スリット4を隔てた位置決め片3を下方に折り曲げると、図1、図2に示すように、嵌合突条7が嵌合スリット4に嵌合した状態で、シールドケース2と絶縁ハウジング5が一体に組み立てられる。これにより、絶縁ハウジング5は、両側面に突出する嵌合突条7がシールドケース2の筒状本体2aと位置決め片3とに挟まれて前後方向に対して位置決めされるとともに、前後方向の軸周りの周囲全体が筒状本体2aによって覆われるので、前後方向以外の方向に対しても位置決めされる。
【0034】
このようにして組み立てたられた状態では、絶縁ハウジング5の後方から突出するターミナル11、12の脚部11b、12bの両側を、3角形状となった位置決め片3、3の保護片部3cが囲うので、外部から異物が接近しても直接脚部11b、12bに衝突することがなく、プリント配線基板10への実装前に、絶縁ハウジング5から突出する脚部11b、12bが変形したり破損することがない。
【0035】
この電気コネクタ1を実装するプリント配線基板10には、シールドケース2の一対の位置決め片3、3の各固定脚部3c、3cと一対の固定片14が対向する部位にそれぞれ位置決め孔13、13と固定孔16、16が穿設され、電気コネクタ1をプリント配線基板10上へ実装する工程では、図1に示すように、一対の固定脚部3c、3cと固定片14、14を対向する位置決め孔13、13及び固定孔16、16へ挿入する。この状態で、絶縁ハウジング5の後方に整列して突出する各ターミナル11、12の脚部11b、12bはそれぞれ電気接続するランドパターン15、15・・に対向するように、位置決め孔13、13間にランドパターン15、15・・が形成される。各ランドパターン15、15・・は、図示しないリードパターンを介して外部に引き出される。
【0036】
位置決め孔13、13及び固定孔16、16の周囲のプリント配線基板10の表面には、設置されたグランドパターンが印刷形成され、各ターミナル11、12の脚部11b、12bを対応するランドパターン15、15・・へ半田付けする工程で、同時に位置決め片3、3と固定片14、14もグランドパターンへ半田付けし、プリント配線基板10へ位置決め固定する。この半田付け工程は、上述のように一対の固定脚部3c、3cを対向する位置決め孔13、13へ挿入するだけで、各ターミナル11、12の脚部11b、12bがランドパターン15、15・・へ対向するので、リフロー処理による自動半田付け工程が可能となる。
【0037】
プリント配線基板10上に実装した電気コネクタ1は、各ターミナル11、12の脚部11b、12bの上方が開放されているので、ランドパターン15、15・・への半田付けを目視で確認できる。一方、上方が開口する各脚部11b、12bの両側には、各脚部11b、12bを囲うように位置決め片3の三角形状の保護片部3cが起立するので、意図しない異物が接近しても各脚部11b、12bに衝突する前に保護片部3cに当接し、機械的な変形から保護される。更に、静電気などに帯電した異物が脚部11b、12bに接近しても、導電性の保護片部3cがプリント配線基板10のグランドパターンを介して接地されているので、保護片部3cに触れて放電され、脚部11b、12bは電気的にも保護される。
【0038】
また、図6に示すように、電気コネクタ1に接続する相手側コネクタから挿抜方向(図中上下方向)以外の例えば、図中Pで示す水平方向の意図しない外力を受けても、外力Pは位置決め片3に対して、その中立軸周りの断面二次モーメントが極めて大きくなる位置決め片3の面に沿ったP´の方向に主として作用するので、位置決め片3は弾性変形しない。従って、シールドケース2に固定された絶縁ハウジング5もプリント配線基板10に対して移動することがなく、外力Pは各脚部11b、12bの半田接続部に伝達されず、半田剥離などを防止できる。
【0039】
また、絶縁ハウジング5が鉛直方向の外力を受けても、シールドケース2が前後に離れた位置決め片3、3と固定片14、14でプリント配線基板10に固定されるとともに、位置決め片3、3は、図5に示すように、前後方向に幅広の保護片部3cでプリント配線基板10の表面に当接するので、絶縁ハウジング5はプリント配線基板10と平行な軸周りのモーメントを受けても固定支持され、鉛直方向の外力は、同様に各脚部11b、12bの半田接続部に伝達されない。
【0040】
上述の実施の形態では、シールドケース2が絶縁ハウジング5の底面を含めてその外周面を覆っているが、少なくとも平面と両側面を覆うシールドケースであれば、本発明を適用できる。
【0041】
また、シールドケース2から下方に切り起こされる固定片14に換えて、若しくはこの固定片14に加え、絶縁ハウジング5の底面から固定孔16に挿入する突起を突設してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
相手側コネクタと電気接続するターミナルが、絶縁ハウジングの接続方向と逆側から突出する電気コネクタに適している。
【符号の説明】
【0043】
1 電気コネクタ
2 シールドケース
3 位置決め片
4 嵌合スリット
5 絶縁ハウジング
7 嵌合突条
10 プリント配線基板
11 平面側ターミナル
12 底面側ターミナル
13 位置決め孔
14 固定片
15 ランドパターン
16 固定孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手側コネクタに接続する前方が接触部に、後方がプリント配線基板のパターンに半田接続する脚部となった複数のターミナルを互いに絶縁して収容する絶縁ハウジングと、
前後方向に沿った絶縁ハウジングの少なくとも平面と両側面を覆い、絶縁ハウジングの底面より下方に突出する位置決め片を一体に有するシールドケースとを備え、
前記位置決め片をプリント配線基板の位置決め孔に挿入してプリント配線基板に半田付けし、絶縁ハウジングとシールドケースをプリント配線基板上に位置決め固定する電気コネクタであって、
絶縁ハウジングの両側面にそれぞれ鉛直方向に沿った嵌合突条が形成され、
シールドケースは、絶縁ハウジングの各側面を覆う一対の側面遮蔽部を有するシールドケース本体と、前記各側面遮蔽部と前記嵌合突条が嵌合する嵌合スリットを隔て、前記各側面遮蔽部と同一面上の後方で起立する一対の位置決め片とが一体に形成され、
絶縁ハウジングの後方で起立する一対の位置決め片が、絶縁ハウジングの後端から突出する複数のターミナルの脚部の両側でプリント配線基板に半田付けされることを特徴とする電気コネクタ。
【請求項2】
シールドケースは、絶縁ハウジングの平面と底面と両側面の全周を覆う筒状に折り曲げ形成され、
位置決め片の前方で絶縁ハウジングの底面より下方に突出するシールドケースの固定片若しくはシールドケースを貫通し、絶縁ハウジングの底面から垂設された固定片を、プリント配線基板の固定孔に挿入してプリント配線基板に半田付けすることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
複数のターミナルの脚部が半田接続する複数のパターンを挟むプリント配線基板の両側に位置決め孔を穿設し、位置決め片の下端を挿入することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の電気コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−192409(P2011−192409A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−55130(P2010−55130)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【Fターム(参考)】