説明

電気二重層、非水電解質二次電池、およびコンデンサ

【課題】正極集電部材を有する正極電極板と負極集電部材を有する負極電極板とが渦巻状に巻回された電気二重層において、磁界の強さを低減させる技術を提供する。
【解決手段】電気二重層10は、正極集電タブ3が接続された正極電極板と、負極集電タブ4が接続された負極電極板とを備え、これらの電極板が中間部材を挟んで渦巻状に巻回された構造を有する。正極集電タブ3および負極集電タブ4は、各電極板における集電タブの接続領域同士が重なる方向から見て、隙間Pc1,Pc2が形成されるように隣接して延在するとともに互いに交わる交差部Pbを有する。交差部Pbを挟んで隣り合う第1集電タブ対Pa1と第2集電タブ対Pa2とは、各集電タブ対における、隙間Pc1,Pc2に対して同じ側に延在する集電タブにおいて、電流の流れる方向が互いに逆方向である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気二重層と、この電気二重層を備えた非水電解質二次電池およびコンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、正極集電タブ(正極集電部材)を有する正極電極板と負極集電タブ(負極集電部材)を有する負極電極板とがセパレータなどの中間部材を挟んで積層され、この積層体が渦巻き状に巻回された電気二重層が知られている。例えば特許文献1には、このような構造を有する電気二重層を搭載した非水電解質二次電池が開示されている。
【0003】
非水電解質二次電池は、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯機器の電源として実用化され、広く普及している。近年、これらの携帯機器のさらなる小型化、高機能化にともなって非水電解質二次電池への負荷が大きくなっており、非水電解質二次電池の高エネルギー密度化への要求は高まっている。電池の高エネルギー密度化を達成する1つの方法としては、決められた大きさの電池容器内で、できる限り多くの正極活物質および負極活物質を詰め込むことが挙げられる。具体的には、上述のように正極電極板と負極電極板とを渦巻き状に巻回して扁平型や円筒型に成形した電気二重層を、角型や円筒型の容器内に収納することにより、高エネルギー密度化を達成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−93109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に上述の構造を有する電気二重層では、電極板が巻回された状態で、正極集電タブと負極集電タブとが互いに隣接して平行に延在している。正極集電タブと負極集電タブのそれぞれにおける電流の流れは、互いに逆方向である。そのため、各集電タブの電流の周りに磁界が発生したときに、正極集電タブと負極集電タブとで挟まれた領域では各集電タブの磁界同士が互いに強め合うように作用する。
【0006】
ところで、周期的な負荷変動に応じて各集電タブにおける電流量が変化すると、磁界は周期的に変化する。上述のように互いに強め合った磁界が周期的に変化すると、この磁界の周期的変化によってノイズが発生するおそれがあった。
【0007】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、正極集電部材を有する正極電極板と負極集電部材を有する負極電極板とが渦巻状に巻回された電気二重層において、磁界の強さを低減させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様は、電気二重層である。当該電気二重層は、正極集電部材が接続された正極電極板と、負極集電部材が接続された負極電極板とを備え、これらの電極板が中間部材を挟んで渦巻状に巻回された電気二重層であって、正極集電部材および負極集電部材は、各電極板における集電部材の接続領域同士が重なる方向から見て、隙間が形成されるように隣接して延在するとともに互いに交わる交差部を少なくとも1つ有し、交差部を挟んで隣り合う第1集電部材対と第2集電部材対とは、各集電部材対における、隙間に対して同じ側に延在する集電部材において、電流の流れる方向が互いに逆方向であることを特徴とする。
【0009】
この態様によれば、正極集電部材を有する正極電極板と負極集電部材を有する負極電極板とが渦巻状に巻回された電気二重層において、磁界の強さを低減させることができる。
【0010】
上記態様において、交差部は、各電極板における集電部材の接続領域同士が重なる方向から見て、正極電極板または負極電極板と重なる位置にあってもよい。
【0011】
上記いずれかの態様において、正極集電部材および負極集電部材は、各電極板における集電部材の接続領域同士が重なる方向から見て、一端が電極板から突出し、他端の近傍が電極板に固定されてもよい。
【0012】
上記いずれかの態様において、正極集電部材および負極集電部材の少なくとも一方は、電極板の短手方向に略平行に延びるとともに互いに電極板の長手方向にずれた複数の平行部と、隣り合う平行部の一方の端部と他方の端部とを接続するとともに他方の集電部材と重なって交差部を形成する連結部とを有してもよい。
【0013】
上記態様において、正極集電部材および前記負極集電部材は、扁平材料が打ち抜かれてなってもよい。また、正極集電部材および負極集電部材は、第1平行部と連結部の一端とが第1折り曲げ部で接続され、第2平行部と連結部の他端とが第2折り曲げ部で接続された形状を有し、展開されたときに短冊形状であってもよい。
【0014】
上記いずれかの態様において、正極集電部材および負極集電部材は、一方が電極板の渦巻きの中心側に配置され、他方が電極板の渦巻きの外側に配置されてもよい。また、正極集電部材および負極集電部材は、ともに電極板の渦巻きの中心側または外側に配置されてもよい。
【0015】
本発明の他の態様は、非水電解質二次電池である。当該非水電解質二次電池は、上記いずれかの態様の電気二重層を備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明のさらに他の態様は、コンデンサである。当該コンデンサは、上記いずれかの態様の電気二重層を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、正極集電部材を有する正極電極板と負極集電部材を有する負極電極板とが渦巻状に巻回された電気二重層において、磁界の強さを低減させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1(A)は、実施形態1に係る電気二重層を備えた非水電解質二次電池の概略構造を示す正面図である。図1(B)は、図1(A)のA−A線に沿った断面図である。
【図2】図2(A)は、実施形態1に係る電気二重層の概略構造を示す斜視図である。図2(B)は、図2(A)における領域Bの拡大断面図である。
【図3】図3(A)は、展開された状態の正極電極板の平面模式図である。図3(B)は、展開された状態の負極電極板の平面模式図である。
【図4】各電極板における集電タブの接続領域同士が重なる方向から見たときの正極集電タブと負極集電タブの位置関係を説明するための模式図である。
【図5】図5(A)は、従来の電気二重層において発生する磁界の分布をシミュレーションにより算出した結果を示す模式図である。図5(B)は、実施形態1に係る電気二重層において発生する磁界の分布をシミュレーションにより算出した結果を示す模式図である。
【図6】変形例1に係る電気二重層における集電タブの概略構造を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0020】
(実施形態1)
図1(A)は、実施形態1に係る電気二重層を備えた非水電解質二次電池の概略構造を示す正面図である。図1(B)は、図1(A)のA−A線に沿った断面図である。図2(A)は、実施形態1に係る電気二重層の概略構造を示す斜視図である。図2(B)は、図2(A)における領域Bの拡大断面図である。図1(A)では、集電タブと外部端子との接続をわかりやすくするため電池外装体2の一部を切り欠いてある。
【0021】
本実施形態に係る非水電解質二次電池1は、主な構成として電池外装体2と、正極集電タブ3(正極集電部材)と、負極集電タブ4(負極集電部材)と、電気二重層10とを備える。非水電解質二次電池1は、例えばリチウムイオン二次電池である。
【0022】
電池外装体2は、例えば厚さが約4.5mm、幅が35mm、高さが約49mmであるアルミニウム製の角形電池缶である。電池外装体2の内部には、電気二重層10が収容され、非水電解質が含浸されている。負極集電タブ4は、一端が電気二重層10に接続され、他端が電池外装体2の蓋部2aに接続されている。したがって、蓋部2aを含む電池外装体2は負極外部端子を兼ねている。負極集電タブ4は、先端部が折り返されて、蓋部2aの表面に面接触している。
【0023】
蓋部2aには開口部2bが形成されており、開口部2bには絶縁ガスケット5を介して正極外部端子6が挿通されている。正極集電タブ3は、一端が電気二重層10に接続され、他端が接続電極7を介して正極外部端子6に接続されている。正極集電タブ3は、先端部が折り返されて、接続電極7と面接触している。正極集電タブ3は、例えばアルミニウム製であり、負極集電タブ4は、例えばニッケル製である。蓋部2aと電気二重層10との間には、両者間のショートを防ぐために、絶縁スペーサ8が設けられている。
【0024】
電気二重層10は、正極電極板12と、負極電極板14とがセパレータ16(中間部材)を挟んで渦巻状に巻回された形状を有する。正極電極板12、負極電極板14、およびセパレータ16で構成される積層体の一方の主表面、ここでは負極電極板14と反対側の正極電極板12の主表面には、さらにセパレータ16が積層されている。これにより、積層体が渦巻き状に巻回されたときに、内側に位置する積層体の一方の電極板と外側に位置する積層体の他方の電極板との接触を防ぐことができる。
【0025】
電気二重層10の2つの端部のうち、電極板の渦巻きの外側の端部では、正極電極板12のみが延在しており、この正極電極板12の延在部が正極集電タブ3の接続領域を形成している。また、電極板の渦巻きの中心側の端部では、負極電極板14のみが延在しており、この負極電極板14の延在部が負極集電タブ4の接続領域を形成している。
【0026】
正極集電タブ3は、正極電極板12の短手方向に延在しており、各電極板における集電部材の接続領域同士が重なる方向(図1(B)の矢印X1方向)から見て、一端が正極電極板12から突出している。正極電極板12から突出した正極集電タブ3の先端部は、接続電極7に接続されている。また、正極集電タブ3の他端の近傍は、スポット溶接、リベット等により正極電極板12に固定されている。
【0027】
負極集電タブ4は、負極電極板14の短手方向に延在しており、各電極板における集電タブの接続領域同士が重なる方向(図1(B)の矢印X1方向)から見て、一端が負極電極板14から突出している。負極電極板14から突出した負極集電タブ4の先端部は、蓋部2aに接続されている。また、負極集電タブ4の他端の近傍は、スポット溶接、リベット等により負極電極板14に固定されている。
【0028】
正極電極板12は、正極芯体12aと、正極芯体12aの両側の主表面に設けられた正極活物質層12bとを有する。また、正極電極板12は、正極芯体12aの主表面に正極活物質層12bが設けられていない芯体露出領域12a1を有する。この芯体露出領域12a1において、正極集電タブ3が正極芯体12aに接続されている(図3(A)参照)。したがって、芯体露出領域12a1が正極集電タブ3の接続領域を形成している。正極芯体12aは、例えば導電性金属箔で構成された帯状の部材である。この導電性金属箔としては、充放電時に正極電極板12に加わる電位において、非水電解質に溶解せず安定に存在するものであれば制限なく用いることができ、例えばアルミニウム箔を用いることができる。
【0029】
正極活物質層12bは、正極活物質粒子と正極バインダーとを含む。正極活物質粒子としては、例えばLiCoO、LiNiO、LiMn、LiMnO、LiCo0.5Ni0.5、LiNi0.7Co0.2Mn0.1などのリチウム含有遷移金属酸化物を用いることができる。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入脱離する物質であれば制限なく用いることができる。正極バインダーとしては、公知の様々なバインダーにおいて非水電解質の溶媒に溶解しないものであれば制限なく用いることができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアクリロニトリルなどを用いることができる。
【0030】
正極活物質層12bは、正極導電剤を含んでいてもよい。正極導電剤としては、公知の様々な導電剤を用いることができ、例えば、導電性の炭素材料、特にはアセチレンブラックやケッチェンブラックを用いることができる。
【0031】
正極電極板12の長手方向長さ、短手方向長さ、および厚さは、それぞれ例えば約700mm、約43.5mm、約100μmである。正極芯体12aおよび正極活物質層12bの厚さは、それぞれ例えば約10μm〜約20μm、約40μmである。正極電極板12の短手方向は、正極電極板12の巻回し方向に対して垂直な方向である。
【0032】
負極電極板14は、負極芯体14aと、負極芯体14aの両側の主表面に設けられた負極活物質層14bとを有する。また、負極電極板14は、負極芯体14aの主表面に負極活物質層14bが設けられていない芯体露出領域14a1を有する。この芯体露出領域14a1において、負極集電タブ4が負極芯体14aに接続されている(図3(B)参照)。したがって、芯体露出領域14a1が負極集電タブ4の接続領域を形成している。負極芯体14aは、例えば導電性金属箔で構成された帯状の部材である。この導電性金属箔としては、例えば銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、ゲルマニウム、インジウム等の金属、およびこれらの組み合わせからなる合金の箔を用いることができる。
【0033】
負極活物質層14bは、負極活物質粒子と負極バインダーとを含む。負極活物質粒子は、リチウムを吸蔵、放出することができる粒子であり、例えば黒鉛を用いることができる。また、リチウムと合金化する材料であってもよい。リチウムと合金化する材料としては、シリコン(ケイ素)、ゲルマニウム、スズ、鉛、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウム、ガリウム、インジウムおよびこれらの合金などが挙げられる。充放電容量が大きいという観点からは、シリコン粒子が特に好ましい。ここで、シリコン粒子はシリコンを主成分として含む粒子であり、このような粒子としては、シリコン単体粒子、シリコン合金粒子、シリコン酸化物粒子などが挙げられる。シリコン合金粒子としては、シリコンを50原子%以上含む合金粒子などが好ましく用いられる。シリコン合金としては、Si−Co合金、Si−Fe合金、Si−Zn合金、Si−Zr合金、Si−Ti合金、Si−Ni合金、Si−W合金、Si−Cr合金などが挙げられる。また、負極活物質層14bの材料としては、グラファイトも適用可能である。負極活物質粒子は、その表面が金属等で被覆されていてもよい。被覆方法としては、無電解めっき法、電解めっき法、化学還元法、蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法などが挙げられる。
【0034】
負極バインダーとしては、公知の様々なバインダーにおいて非水電解質の溶媒に溶解しないものであれば制限なく用いることができるが、優れた機械的強度と弾性を有するバインダーを好ましく用いることができる。負極バインダーが優れた機械的強度と弾性を有することで、リチウムの吸蔵、放出時における負極活物質粒子の体積変化によって負極バインダーが破損することを回避でき、負極活物質粒子の体積変化に追随した負極活物質層14bの変形が可能となる。これにより、非水電解質二次電池1の優れた充放電サイクル特性を得ることができる。高い機械的強度を有するバインダーとしては、例えばポリイミド樹脂を挙げることができる。
【0035】
負極電極板14の長手方向長さ、短手方向長さ、および厚さは、それぞれ例えば約750mm、約44.5mm、約75μmである。負極芯体14aおよび負極活物質層14bの厚さは、それぞれ例えば約10μm〜約20μm、約30μmである。
【0036】
セパレータ16は、例えばポリエチレン微多孔膜である。セパレータ16の厚さは、例えば約20μmである。
【0037】
電池外装体2の内部に含浸される非水電解質の溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートや、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,2−ジオキサン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類などを、単独でまたは複数組み合わせて使用することができる。
【0038】
非水電解質の溶質としては、例えば、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li12Cl12など、およびそれらの混合物を用いることができる。特に、LiXF(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがB、Bi、Al、Ga、またはInのときyは4である)で表されるものや、リチウムペルフルオロアルキルスルホン酸イミドLiN(C2m+1SO)(C2n+1SO)(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜4の整数である)、リチウムペルフルオロアルキルスルホン酸メチドLiC(C2p+1SO)(C2q+1SO)(C2r+1SO)(式中、p、q及びrはそれぞれ独立して1〜4の整数である)などの溶質が好ましく用いられる。これらの中でも、LiPFが特に好ましく用いられる。
【0039】
さらに非水電解質としては、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、LiNなどの無機固体電解質を用いることができる。
【0040】
非水電解質二次電池1は、例えば次のようにして作製される。まず、正極活物質粒子、正極バインダー、および正極導電剤が所定の質量比で溶媒に投入、混練されて正極活物質スラリーが調製される。この正極活物質スラリーが正極芯体12aの両面に塗布された後、乾燥されて、正極芯体12aの両面に正極活物質層12bが形成される。その後、得られた正極芯体12aと正極活物質層12bの積層体が圧縮ローラで圧縮されて正極電極板12が作製される。
【0041】
また、負極活物質粒子および負極バインダーが溶媒に分散され、さらに必要に応じて増粘剤が添加されて負極活物質スラリーが調製される。この負極活物質スラリーが負極芯体14aの両面に塗布された後、乾燥されて、負極芯体14aの両面に負極活物質層14bが形成される。その後、得られた負極芯体14aと負極活物質層14bの積層体が圧縮ローラで圧縮されて負極電極板14が作製される。
【0042】
正極電極板12には、正極集電タブ3の端部の近傍がスポット溶接(図示せず)により接続される。また、負極電極板14には、負極集電タブ4の端部の近傍がスポット溶接(図示せず)により接続される。そして、正極電極板12と負極電極板14とが、セパレータ16を挟んで互いに絶縁した状態で重ね合わせられ、正極電極板12、負極電極板14、およびセパレータ16の積層体が形成される。このとき、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、電極板の短手方向において同じ側に突出し、電極板の長手方向において互いに反対側に配置される(図3(A)および図3(B)参照)。また、積層体の一方の主表面にセパレータ16が積層される。
【0043】
この積層体が所定の折り曲げ位置で折り曲げられて渦巻き状に巻回される。積層体は、例えば正極集電タブ3が積層体の巻き終わり側に位置し、負極集電タブ4が積層体の巻き始め側に位置するようにして巻回される。積層体が渦巻状に巻回された後、巻回された状態が維持されるように積層体の最外周部が絶縁テープ(図示せず)によって止められる。このようにして、渦巻状に巻回された扁平状の電気二重層10が作製される。
【0044】
その後、巻回された電気二重層10と非水電解質が電池外装体2へ挿入され、負極集電タブ4が蓋部2aに接続され、正極集電タブ3が接続電極7を介して正極外部端子6に接続されて、非水電解質二次電池1が作製される。
【0045】
続いて、正極集電タブ3および負極集電タブ4の構造について詳細に説明する。図3(A)は、展開された状態の正極電極板の平面模式図である。図3(B)は、展開された状態の負極電極板の平面模式図である。図4は、各電極板における集電タブの接続領域同士が重なる方向から見たときの正極集電タブと負極集電タブの位置関係を説明するための模式図である。
【0046】
なお、図3(A)、図3(B)および図4は模式図であり、電極板および集電タブの縮尺は実際のものと必ずしも一致していない。図3(A)に示された正極電極板12と図3(B)に示された負極電極板14の上下左右方向は、積層体となった状態でのそれぞれの上下左右方向と一致している。すなわち、正極電極板12および負極電極板14は、それぞれの上下左右方向が各図に示された状態のままで重ね合わされて互いに対向する。図4では、正極集電タブ3および負極集電タブ4を覆う積層体を透視した状態を示している。
【0047】
正極集電タブ3と負極集電タブ4とは、電極板の長手方向(図3(A)および図3(B)の矢印X2方向)にずれて配置される。また、正極集電タブ3は、正極電極板12および負極電極板14が巻回された際に、渦巻きの外側に配置されるように設けられている。負極集電タブ4は、正極電極板12および負極電極板14が巻回された際に、渦巻きの中心側に配置されるように設けられている。なお、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、正極集電タブ3が渦巻きの中心側に配置され、負極集電タブ4が渦巻きの外側に配置されるように設けられてもよい。さらに、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、ともに渦巻きの中心側または外側に配置されるように設けられてもよい。
【0048】
正極集電タブ3は、第1平行部3a1および第2平行部3a2と、連結部3bとを有する。第1平行部3a1および第2平行部3a2は、正極電極板12の短手方向(図3(A)の矢印X2に垂直な方向)に略平行に延びるとともに互いに正極電極板12の長手方向にずれている。連結部3bは、隣り合う第1平行部3a1の端部と第2平行部3a2の端部とを接続するとともに負極集電タブ4と重なって後述する交差部を形成する。正極集電タブ3は、第2平行部3a2が正極電極板12の芯体露出領域12a1に接続されている。
【0049】
負極集電タブ4も同様に、第1平行部4a1および第2平行部と、連結部4bとを有する。第1平行部4a1および第2平行部4a2は、負極電極板14の短手方向に略平行に延びるとともに互いに負極電極板14の長手方向にずれている。連結部4bは、隣り合う第1平行部4a1の端部と第2平行部4a2の端部とを接続するとともに正極集電タブ3と重なって後述する交差部を形成する。負極集電タブ4は、第2平行部4a2が負極電極板14の芯体露出領域14a1に接続されている。
【0050】
なお、正極集電タブ3は、第2平行部3a2において芯体露出領域12a1に電気的に接続されていればよく、第1平行部3a1および連結部3bにおいては芯体露出領域12a1に電気的に接続されていなくてもよい。また、負極集電タブ4についても同様に、第2平行部4a2において芯体露出領域14a1に電気的に接続されていればよく、第1平行部4a1および連結部4bにおいては芯体露出領域14a1に電気的に接続されていなくてもよい。
【0051】
本実施形態では、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、電極板の短手方向に延在する対称線に対して互いに線対称となるように、正極電極板12および負極電極板14に接続されている。なお、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、積層体が巻回された状態で電極板の短手方向に対して互いに線対称となっていればよく(図4参照)、その限りにおいて正極電極板12および負極電極板14が展開された状態での正極集電タブ3および負極集電タブ4の位置関係は限定されない。
【0052】
正極集電タブ3は、アルミニウム板あるいはアルミニウム箔などの扁平材料が打ち抜かれて形成される。また、負極集電タブ4は、ニッケル板あるいはニッケル箔などの扁平材料が打ち抜かれて形成される。扁平材料の打ち抜き加工によって正極集電タブ3および負極集電タブ4を形成することで、正極集電タブ3および負極集電タブ4を簡単に製作することができる。なお、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、扁平材料の切削によって形成されてもよい。
【0053】
正極電極板12では、正極集電タブ3が電流の流れの終点となる。したがって、電流は、正極電極板12の芯体露出領域12a1とは反対側の端部から芯体露出領域12a1に向けて流れる。そして、正極集電タブ3に到達した電流は、第2平行部3a2、連結部3b、第1平行部3a1の順に通過して第1平行部3a1から接続電極7(図1参照)に流れる。正極集電タブ3は、第2平行部3a2が正極電極板12に接続されているため、正極電極板12を流れる電流の大部分が第2平行部3a2から正極集電タブ3内に進入する。
【0054】
負極電極板14では、負極集電タブ4が電流の流れの始点となる。したがって、電流は、第1平行部4a1、連結部4b、第2平行部4a2の順に通過して第2平行部4a2から負極電極板14に流れる。そして、負極電極板14に到達した電流は、芯体露出領域14a1から負極電極板14の芯体露出領域14a1とは反対側の端部に向けて流れる。負極集電タブ4は、第2平行部4a2が負極電極板14に接続されているため、負極集電タブ4を流れる電流の大部分が第2平行部4a2から負極電極板14内に進入する。
【0055】
図4に示すように、積層体が巻回された状態において、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、各電極板における集電タブの接続領域同士が重なる方向から見て、隙間が形成されるように離間しかつ隣接して延在する。この状態で、正極集電タブ3の第1平行部3a1と負極集電タブ4の第1平行部4a1とが隙間Pc1を挟んで互いに平行に延在して、第1集電タブ対Pa1(第1集電部材対)を形成している。また、正極集電タブ3の第2平行部3a2と負極集電タブ4の第2平行部4a2とが隙間Pc2を挟んで互いに平行に延在して、第2集電タブ対Pa2(第2集電部材対)を形成している。
【0056】
正極集電タブ3の連結部3bと負極集電タブ4の連結部4bとは、互いに交わって交差部Pbを形成している。第1集電タブ対Pa1と第2集電タブ対Pa2とは、交差部Pbを挟んで隣り合っている。交差部Pbは、各電極板における集電タブの接続領域同士が重なる方向から見て、正極電極板12および負極電極板14と重なる位置に設けられている。これにより、交差部Pbが両電極板の延在領域から外れる位置に設けられた場合に起こり得る、交差部Pbでの電極間のショートを防ぐことができる。なお、交差部Pbは、正極電極板12または負極電極板14と重なる位置に設けられていればよい。
【0057】
正極集電タブ3および負極集電タブ4が上述のように配置されることで、各集電タブ対における、隙間Pc1,Pc2に対して同じ側に延在する集電タブにおいて、電流の流れる方向が互いに逆方向となる。すなわち、第1集電タブ対Pa1および第2集電タブ対Pa2において、それぞれの隙間Pc1,Pc2に対して同じ側にある第1平行部4a1および第2平行部3a2での電流の流れる方向が互いに逆方向となっている。同様に、隙間Pc1,Pc2に対して同じ側にある第1平行部3a1および第2平行部4a2での電流の流れる方向が互いに逆方向となっている。
【0058】
言い換えれば、各集電タブ対における、集電タブの延在方向と交わる方向で同じ側に延在する集電タブにおいて、電流の流れる方向が互いに逆方向となる。すなわち、集電タブの延在方向(すなわち電極板の短手方向)と交わる方向(すなわち電極板の長手方向)で同じ側に延在する第1集電タブ対Pa1の第1平行部4a1と第2集電タブ対Pa2の第2平行部3a2において、電流の流れる方向が互いに逆方向となっている。同様に、当該方向で同じ側に延在する第1集電タブ対Pa1の第1平行部3a1と第2集電タブ対Pa2の第2平行部4a2において、電流の流れる方向が互いに逆方向となっている。
【0059】
非水電解質二次電池1の正極外部端子6を上に向けた姿勢で、第1集電タブ対Pa1では、正極集電タブ3の第1平行部3a1内を電流が上方向に流れる。そのため、第1平行部3a1の周りに発生する磁界は、第1平行部3a1と第1平行部4a1に挟まれた領域では紙面奥側から手前側を向く。また、負極集電タブ4の第1平行部4a1内を電流が下方向に流れる。そのため、第1平行部4a1の周りに発生する磁界は、第1平行部3a1と第1平行部4a1に挟まれた領域では紙面奥側から手前側を向く。したがって、この領域において、第1平行部3a1の周りに発生する磁界と第1平行部4a1の周りに発生する磁界とは互いに強め合う。その結果、第1平行部3a1と第1平行部4a1に挟まれた領域には、紙面奥側から手前側を向く磁界M1が発生する。
【0060】
一方、第2集電タブ対Pa2では、正極集電タブ3の第2平行部3a2内を電流が上方向に流れる。そのため、第2平行部3a2の周りに発生する磁界は、第2平行部3a2と第2平行部4a2に挟まれた領域では紙面手前側から奥側を向く。また、負極集電タブ4の第2平行部4a2内を電流が下方向に流れる。そのため、第2平行部4a2の周りに発生する磁界は、第2平行部3a2と第2平行部4a2に挟まれた領域では紙面手前側から奥側を向く。したがって、この領域において、第2平行部3a2の周りに発生する磁界と第2平行部4a2の周りに発生する磁界とは互いに強め合う。その結果、第2平行部3a2と第2平行部4a2に挟まれた領域には、紙面手前側から奥側を向く磁界M2が発生する。
【0061】
このように、連結部3bを挟んで隣り合う第1集電タブ対Pa1および第2集電タブ対Pa2において、第1集電タブ対Pa1では紙面奥側から手前側を向く磁界M1が発生し、第2集電タブ対Pa2では磁界M1と逆方向を向く磁界M2が発生する。そのため、第1集電タブ対Pa1に発生する磁界M1と第2集電タブ対Pa2に発生する磁界M2とが互いに打ち消し合う。その結果、巻回された状態の電気二重層10において発生する磁界の強さが低減される。
【0062】
なお、本実施形態では、各集電タブが2つの平行部と1つの連結部とを有するが、各集電タブが有する平行部および連結部の数は限定されない。すなわち、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、2以上の交差部Pbを有していてもよい。
【0063】
図5(A)は、従来の電気二重層において発生する磁界の分布をシミュレーションにより算出した結果を示す模式図である。図5(B)は、実施形態1に係る電気二重層において発生する磁界の分布をシミュレーションにより算出した結果を示す模式図である。図5(A)および図5(B)は、電池上方10mmの位置における磁界の分布を示している。
【0064】
図5(A)と図5(B)との比較から分かるように、本実施形態に係る電気二重層10では、従来の電気二重層に比べて発生する磁界を弱めることができる。従来の電気二重層は、図5(A)に示すように、各集電タブがそれぞれ短冊形状の金属箔からなり、互いに平行に配列されている。正極集電タブ3および負極集電タブ4には互いに逆方向に電流が流れるため、正極集電タブ3の周りに発生した磁界と負極集電タブ4の周りに発生した磁界とは、正極集電タブ3と負極集電タブ4に挟まれた領域において互いに強め合う。そのため、従来の電気二重層では、本実施形態に係る電気二重層10に比べて強い磁界が発生する。
【0065】
一方、本実施形態に係る電気二重層10では、上述のように第1集電タブ対Pa1に発生する磁界M1と第2集電タブ対Pa2に発生する磁界M2とが互いに打ち消し合うため、発生する磁界の強さを従来の電気二重層に比べて小さくすることができる。
【0066】
以上説明したように、本実施形態に係る電気二重層10では、正極集電タブ3および負極集電タブ4は、各電極板における集電タブの接続領域同士が重なる方向から見て、隣接して延在するとともに互いに交わる交差部Pbを有する。そのため、交差部Pbを挟んで隣り合う第1集電タブ対Pa1と第2集電タブ対Pa2では、各集電タブ対における集電タブの延在方向と交わる方向で同じ側に延在する集電タブにおいて、電流の流れる方向が互いに逆方向となる。これにより、第1集電タブ対Pa1と第2集電タブ対Pa2とで逆方向の磁界を発生させて、これらの磁界を互いに打ち消し合わせることができる。その結果、周期的な負荷変動があった場合でも、低周波の磁界に起因したノイズの発生を抑えることができる。
【0067】
また、このように磁界の強さが低減され、それによりノイズの発生が抑えられた電気二重層10が非水電解質二次電池1に用いられることで、非水電解質二次電池1が搭載される携帯機器の動作信頼性を向上させることができる。
【0068】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
【0069】
(変形例1)
上述した実施形態1に係る電気二重層10では、扁平材料の打ち抜きによって集電タブが形成されているが、集電タブは次のように形成されてもよい。図6は、変形例1に係る電気二重層における集電タブの概略構造を示す平面図である。なお、図6では、集電タブの例として正極集電タブ3を示している。負極集電タブ4は、正極集電タブ3と同様の構造を有する。
【0070】
図6に示すように、本変形例に係る電気二重層10では、正極集電タブ3は、第1平行部3a1と連結部3bの一端とが第1折り曲げ部3c1で接続され、第2平行部3a2と連結部3bの他端とが第2折り曲げ部3c2で接続された形状を有する。また、正極集電タブ3は、展開されたときに短冊形状である。すなわち、正極集電タブ3は、短冊形状の集電タブ材が2箇所で折り曲げられて形成される。
【0071】
このように、短冊形状の集電タブ材を折り曲げて集電タブを形成する場合には、扁平材料を打ち抜き加工する場合に比べて材料の無駄を減らすことができる。
【0072】
(変形例2)
上述した実施形態1では、正極集電タブ3および負極集電タブ4がそれぞれ連結部3b,4bを有しているが、正極電極板12および負極電極板14の少なくとも一方が平行部および連結部を有し、他方が直線状(短冊形状)であってもよい。
【0073】
(変形例3)
上述した実施形態1において、電気二重層10は非水電解質二次電池1に用いられているが、特にこれに限定されず、電気二重層10はコンデンサに用いられてもよい。コンデンサは従来公知の一般的な構造を有する。また、電気二重層10は、正極集電タブ3が接続された正極電極板12と負極集電タブ4が接続された負極電極板14とが誘電体層(中間部材)を挟んで対向する構造を有する。
【0074】
実施形態1に係る電気二重層10をコンデンサに用いた場合には、電気二重層10に発生する磁界の強さを低減させることができるため、コンデンサ内部のインダクタ成分を低減することができる。
【0075】
なお、上述の実施形態1および変形例1〜3は、相互に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0076】
1 非水電解質二次電池、 3 正極集電タブ、 3a1 第1平行部、 3a2 第2平行部、 3b 連結部、 4 負極集電タブ、 4a1 第1平行部、 4a2 第2平行部、 4b 連結部、 10 電気二重層、 12 正極電極板、 14 負極電極板、 Pa1 第1集電タブ対、 Pa2 第2集電タブ対、 Pb 交差部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極集電部材が接続された正極電極板と、負極集電部材が接続された負極電極板とを備え、これらの電極板が中間部材を挟んで渦巻状に巻回された電気二重層であって、
前記正極集電部材および前記負極集電部材は、前記各電極板における集電部材の接続領域同士が重なる方向から見て、隙間が形成されるように隣接して延在するとともに互いに交わる交差部を少なくとも1つ有し、
前記交差部を挟んで隣り合う第1集電部材対と第2集電部材対とは、前記各集電部材対における、前記隙間に対して同じ側に延在する集電部材において、電流の流れる方向が互いに逆方向であることを特徴とする電気二重層。
【請求項2】
前記交差部は、前記各電極板における集電部材の接続領域同士が重なる方向から見て、前記正極電極板または前記負極電極板と重なる位置にある請求項1に記載の電気二重層。
【請求項3】
前記正極集電部材および前記負極集電部材は、前記各電極板における集電部材の接続領域同士が重なる方向から見て、一端が電極板から突出し、他端の近傍が電極板に固定されている請求項1または2に記載の電気二重層。
【請求項4】
前記正極集電部材および前記負極集電部材の少なくとも一方は、電極板の短手方向に略平行に延びるとともに互いに電極板の長手方向にずれた複数の平行部と、隣り合う平行部の一方の端部と他方の端部とを接続するとともに他方の集電部材と重なって前記交差部を形成する連結部とを有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電気二重層。
【請求項5】
前記正極集電部材および前記負極集電部材は、扁平材料が打ち抜かれてなる請求項4に記載の電気二重層。
【請求項6】
前記正極集電部材および前記負極集電部材は、第1平行部と前記連結部の一端とが第1折り曲げ部で接続され、第2平行部と前記連結部の他端とが第2折り曲げ部で接続された形状を有し、展開されたときに短冊形状である請求項4に記載の電気二重層。
【請求項7】
前記正極集電部材および前記負極集電部材は、一方が電極板の渦巻きの中心側に配置され、他方が電極板の渦巻きの外側に配置されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電気二重層。
【請求項8】
前記正極集電部材および前記負極集電部材は、ともに電極板の渦巻きの中心側または外側に配置されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電気二重層。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電気二重層を備えたことを特徴とする非水電解質二次電池。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電気二重層を備えたことを特徴とするコンデンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−216329(P2012−216329A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79461(P2011−79461)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】