説明

電気光学装置及び電子機器

【課題】 電気光学パネルと発音体とをコンパクトに搭載することのできる電気光学装置の構造を提供する。また、搭載する電子機器の筐体に対して発音体の音響設計を不要とすることのできる電気光学装置を提供する。
【解決手段】 本発明の電気光学装置100は、電気光学パネル111と、電気光学パネルを保持する保持枠113と、保持枠に取り付けられ、保持枠の背後に発音用気室120Xを構成するとともに発音体121を保持する発音枠122と、を具備し、保持枠には、発音用気室の内部に連通するとともに外部に開口する内部導音路113bを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気光学装置及び電子機器に係り、特に、携帯型電子機器に搭載する場合に好適な発音機能を備えた電気光学装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気光学装置は表示体として各種電子機器に搭載されているが、多くの場合、スピーカなどの発音体とともに電子機器の内部に搭載されている。従来の電子機器では、通常、電気光学装置(例えば液晶表示装置)が筐体の内部において発音体とは離反した状態で収容されている。例えば、携帯電話のような携帯型電子機器であっても、筐体の内部に配置された基板に対して電気光学装置と発音体とが別々に実装されていたり(例えば、以下の特許文献1参照)、或いは、筐体の内側の別の部位に直接電気光学装置と発音体とが固定されていたり(例えば、以下の特許文献2参照)していた。
【0003】
また、上記の電気機器に搭載される発音体としては、小型化及び薄型化を図るために、振動板と圧電体とを積層してなる圧電振動体をケースに固定してなる圧電発音体が用いられている(例えば、以下の特許文献2参照)。
【0004】
さらに、液晶パネルと、その背後に配置されるバックライト装置とを機器ケースに収容し、このバックライト装置のバックライトケースの内部にスピーカを配置し、バックライトケースにその内部から上記機器ケースの放音口に音を導く導音路を設けた小型電子機器が提案されている(例えば、以下の特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2001−168963号公報
【特許文献2】特開2002−77346号公報
【特許文献3】特開平8−168037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年、携帯型電子機器の小型化と表示体の大画面化が進んでいるため、上記特許文献1及び2のような構造では、表示部と発音部とを重ねて配置すると筐体の厚肉化が避けられず、逆に筐体の厚肉化を避けようとすると表示部と発音部とが重ならないように配置する必要があるので、機器の大型化が避けられないという問題点がある。
【0006】
また、上記特許文献1及び2の構造では、発音体を電子機器の内部に設置する場合、筐体毎に発音体の周りの音響設計を行う必要があるため、筐体デザインの追及に制約が課せられるとともに、筐体の小型化や薄型化を充分に図ることができないという問題点がある。
【0007】
さらに、上記特許文献3の構成では、バックライトケースの内部にスピーカが配置されるため、スピーカの発音空間がバックライトケースの構造によって制約を受け、最適な音響設計を行うことが困難であり、或いは、バックライトケースの設計時に音響効果を考慮すると、バックライトの光学特性の最適化が困難になるといった問題点がある。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、電気光学パネルと発音体とをコンパクトに搭載することのできる電気光学装置の構造を提供することにある。また、電子機器などへの搭載に際して周囲の状況による音響的影響をなくすことができると同時に、内部の表示体の構成による音響的影響をもほとんど受けないようにすることができるといった構成を有する、すなわち独立して発音体の音響設計を行うことの可能な電気光学装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電気光学装置は、電気光学パネルと、前記電気光学パネルを保持する保持枠と、前記保持枠に取り付けられ、前記保持枠の背後に発音用気室を構成するとともに、発音体を保持する発音枠と、を具備し、前記保持枠には、前記発音用気室の内部に連通するとともに外部に開口する内部導音路を備えていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、電気光学パネルを保持する保持枠と発音体を保持する発音枠とが取り付けられ、上記保持枠に発音用気室の内部に連通するとともに外部に開口する内部導音路が形成されることにより、発音用気室の内部に配置された発音体により生じた音波は、保持枠に設けられた内部導音路を通して外部に放出される。
【0011】
このとき、電気光学パネルの背後において保持枠によって発音体が保持されるので、発音機能を備えた電気光学装置をコンパクトに構成することができる。また、発音体を収容する発音用気室が構成されることにより、周囲の状況から受ける音響的な影響を低減することができるとともに、発音用気室が表示体の背後に配置されているため、電気光学パネルの内部構成から受ける音響的な影響をも低減することができることから、外部の影響や電気光学パネルの内部構造による影響を受けずに独立して発音体の音響設計を行うことが可能になる。したがって、搭載される電子機器などの筐体のデザインや筺体の内部構成による音響的な影響を低減できることから、搭載機器の設計をより自由に行うことができるようになる。また、電気光学パネルの内部構造による音響的な影響を低減できるから、電気光学パネルの内部構造に対する設計上の自由度も大きくなる。
【0012】
本発明において、前記内部導音路は、前記保持枠の前面部若しくは側面部に開口していることが好ましい。これによれば、保持枠に設けられた内部導音路が保持枠の前面部若しくは側面部に開口していることにより、発音用気室で発生した音波が内部導音路を通して保持枠の前方若しくは側方へ放出されるので、電子機器などに搭載した場合、電気光学パネルの表示画面側に音を放出することが可能になるため、音を効率的に利用することができる。
【0013】
本発明において、前記保持枠は前記電気光学パネルの背後に構成された背面壁を有し、該背面壁と前記発音枠との間に前記発音用気室が構成されていることが好ましい。これによれば、電気光学パネルと発音用気室との間に保持枠の背面壁が介在していることにより、電気光学パネルの内部構造による音響的な影響をなくすことができる。
【0014】
本発明において、前記保持枠と前記発音枠との間に介挿された、前記発音用気室を画成するための支持部材を有することが好ましい。これによれば、支持部材を介して保持枠と発音枠との間に発音用気室を構成することができるので、支持部材によって発音用気室の構造及び気密性を確保することができることから、保持枠や発音枠の構造に制約を受けることなく発音用気室の設計ができるなど、音響設計が容易になるとともに、保持枠と発音枠の構造寸法や相互の取付固定構造の設計上の自由度を確保できる。
【0015】
本発明において、前記支持部材及び前記発音体により、前記保持枠と前記発音体との間の気室と、前記発音枠と前記発音体との間の気室とが分離されていることが好ましい。これによれば、保持枠と発音体との間の気室が発音枠と発音体との間の気室と分離されているので、発音体の発生する音を内部導音路を介して効率的に放出できる。
【0016】
また、前記発音体は、前記電気光学パネルに対して平面的に重なっていることが好ましい。これによって、電気光学装置の平面寸法をコンパクトに構成できる。
【0017】
前記内部導音路は、前記発音体と重ならない位置で開口することが好ましい。これによれば、開口位置の自由度が増大し、電気光学パネルとの位置関係も自由になるため、装置のコンパクト性を犠牲にすることなく、構造設計を容易に行うことが可能になる。
【0018】
次に、本発明の電子機器は、上記のいずれかの電気光学装置と、該電気光学装置を支持する支持体とを備えたことを特徴とする。この発明によれば、電気光学装置が支持体に支持された状態で電子機器に搭載される。この支持体としては、電子機器の筐体、筐体に取り付けられたフレーム、筐体やフレームに取り付けられた内部取付部材や緩衝材、或いは、これらが相互に結合された構造体などが挙げられる。このような電子機器としては、特に、小型化が要求される携帯型電子機器であることが特に効果的である。携帯型電子機器としては、携帯電話、携帯型情報端末、電子時計などが挙げられる。また、本発明の電子機器は、通常、上記の電気光学装置を制御する制御手段を備えることが望ましい。
【0019】
本発明において、前記電気光学装置と前記支持体との間に前記内部導音路に連通する外部導音路が設けられ、該外部導音路が前記電気光学パネル側の表面に開口していることが好ましい。これによれば、電気光学装置に設けられた内部導音路に連通する外部導音路が電気光学装置と支持体との間に設けられるので、内部導音路の形成位置の自由度が高められ、これによって電気光学装置のさらなる小型化や音響設計の自由度拡大などを図ることができる。ここで、上記外部導音路は電気光学装置の表示体側に開口していることが好ましい。これによれば、音を電子機器の前面側、すなわち表示体側に導くことができるため、さらに音を聞き取りやすくすることができる。特に、電気光学装置において内部導音路を保持枠の側面に開口させ、この側面上の開口から外部導音路が電子機器の前面側に音を導くように構成することが、電子機器のコンパクト性や音の利用効率を犠牲にしない点で最も望ましい。
【0020】
本発明において、前記外部導音路は、前記電気光学装置と前記支持体との間に配置された導音部材によって構成されていることが好ましい。電子機器の支持体は本来、電気光学装置に対する支持機能に加えて、外観デザイン、剛性、緩衝性能などを満たす必要があることにより、導音性能を高めるために最適な材質や形状を備えているとは限らず、また、そのような材質や形状を備えたものとすることにより製造コストの上昇を招く場合がある。このため、別体の導音部材を電気光学装置と支持体との間に配置して音を導くことによって支持体に対する制約を課すことなく導音性能を向上させることができる。この場合、上記導音部材は、電気光学装置との間に外部導音路を構成するものであってもよく、支持体との間に外部導音路を構成するものであってもよいが、導音部材それ自体の内部に上記内部導音路に連通する導音経路が設けられたものであることが望ましい。
【0021】
なお、上記各発明において、前記発音体は圧電発音体であることが好ましい。このように圧電発音体を用いることで、電気光学装置のさらなる小型化及び薄型化を図ることができる。
【0022】
また、前記保持枠と発音枠とは着脱可能に取付固定されていることが好ましい。これによって表示体を備えた部分と、発音体を備えた部分とを分離することが可能になるので、電気光学装置の組立作業やメンテナンスを容易に行うことが可能になる。この着脱可能な取付固定構造としては、フック係合、圧入固定、ネジ固定などが挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。ここで、以下に説明する各実施形態は本発明の一例に過ぎず、その記述内容は本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0024】
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る電気光学装置100の一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図(a)、他方向(長辺方向)に沿った断面を示す断面図(b)、平面図(c)及び底面図(d)である。この電気光学装置100は、電気光学パネル111を備えた表示部110と、発音振動体121を備えた発音部120とを備えている。
【0025】
電気光学パネル111は、液晶表示パネル、有機エレクトロルミネッセンスパネル、プラズマディスプレイパネル、フィールドエミッションパネルなどの各種の電気光学装置で構成される。ただし、本明細書では、基本的に液晶表示パネルであることを前提として以下説明する。表示部110には、電気光学パネル111を背後から照明するバックライト112が配置されている。なお、電気光学パネル111として液晶表示パネル以外の自己発光型パネルを用いる場合にはバックライトは用いなくても良い。
【0026】
表示部110には保持枠113が設けられ、上記の電気光学パネル111及びバックライト112によって構成される表示体は保持枠113によって保持固定されている。表示部110にはフレキシブル配線基板などで構成される配線部材110Pが接続され、保持枠113の外部に導出されている。配線部材110Pは、上記電気光学パネル111やバックライト112に電力や制御信号を供給するものである。
【0027】
この保持枠113には、後述する発音用気室120Xに連通するとともに外部に開口する内部導音路113bが構成されている。この内部導音路113bは、電気光学パネル111の表示面が露出している前面に開口している。図2(a)は上記内部導音路113bの形成部分の断面(図1(b)に示すA−A断面)を示す概略断面図であり、図2(b)は上記内部導音路113bの形成部分の断面(図1(b)に示すB−B断面)を示す概略断面図であり、図2(c)は上記発音用気室120Xの上部空間120S及び内部導音路113bの空間形状を模式的に示す概略斜視図である。図示例では、内部導音路113bは、表示体(電気光学パネル111及びバックライト112)の背後に配置される発音用気室120X(図1(a)参照)の上部空間120Sに対する連通部分から側方へ進み、途中で屈折して表示部110の前面側に伸びるように構成されている。このとき、内部導音路113bは上部空間120Sの上面に接続されている。そして、表示部110の電気光学パネル111及びバックライト112(表示体)の側方を通過して、表示部110の前面における電気光学パネル111の傍らにて開口している。
【0028】
発音部120には、発音体121と、上記保持枠113に取り付けられ、発音体121が収容される発音用気室120Xを構成する発音枠122とが設けられている。この発音体121は音波を発生させるための音源であり、後述するように圧電発音体で構成されることが好ましい。発音枠122は、発音体121を収容するとともに、表示部110の保持枠113に着脱可能に固定されている。より具体的には、保持枠113の外側面には係合突起113aが設けられ、発音枠122の側壁部には係合開口122aが設けられ、この係合開口122aに係合突起113aが係合(嵌合)することによって、発音枠122が保持枠113に対して着脱可能に取付固定される。また、発音部120には配線部材120Pが接続され、発音枠122の外部に導出されている。この配線部材120Pは、発音体121に駆動信号を供給するものである。
【0029】
発音体121は支持部材123を介して発音枠122に支持されているとともに上記保持枠113にも支持された状態で固定されている。ここで、組立性を確保するために、発音体121は保持枠113にのみ固定されているか、或いは、支持部材123を介して発音枠122にのみ固定されているかのいずれかであることが好ましい。支持部材123は発音体121と発音枠122との間に閉曲線状(図示リング状)に配置され、発音用気室120Xを上部空間120Sと下部空間120Tに分割している。支持部材123は、発音体121と保持枠113及び発音枠122との間にガタが生じないように、合成ゴムや軟質合成樹脂(例えば、発泡ポリウレタン)などの弾性素材若しくは緩衝素材で構成されることが好ましい。なお、本実施形態に限らず、本発明において、発音体121と保持枠113及び発音枠122との間に生ずるガタは、ガタつきにより不要なノイズを発生させるとともに、発音体121の振動エネルギーを無駄に消失させるので、極力低減させることが望ましい。
【0030】
保持枠113と発音枠122との間には支持部材124が介在している。この支持部材124は保持枠113と発音枠122との間に閉曲線状(図示リング状)に配置され、発音体121を収容する発音用気室120Xを構成している。この支持部材124は、保持枠113と発音枠122との間にガタが生じないように、合成ゴムや軟質合成樹脂(例えば、発泡ポリウレタン)などの弾性素材若しくは緩衝素材で構成されることが好ましい。なお、本実施形態に限らず、本発明において、保持枠113と発音枠122とで構成される保持体のガタは、ガタつきにより不要なノイズを発生させるとともに、発音体121の振動エネルギーを無駄に消失させるので、極力低減させることが望ましい。
【0031】
発音体121は、例えば、圧電スピーカの本体を構成する圧電振動体を備えている。圧電振動体は、図8(a)及び(b)に示すように、ステンレス鋼などで構成される振動板121S(シム板)と、圧電体121A,121Bとが積層されてなる。発音体121は、この発音用振動体を、図8(c)に示す支持枠121Dに固定したものである。ここで、図示例では、振動板121Sの表裏両面に圧電体121A,121Bが積層されたバイモルフ型の圧電振動体が構成されているが、ユニモルフ型の圧電振動体であっても構わない。
【0032】
圧電体121A,121Bの表面にはAuその他の金属薄膜などで電極121Ax,121Bxが形成されている。これらの電極121Ax,121Bxにはアルミニウムなどで構成される導電片121Ay,121Byが導電接続され、これらの導電片121Ay,121Byはフレキシブル基板などの配線材121Cに接続されている。また、振動板121Sにも導電片121Syが導電接続され、上記と同様に配線材121Cに接続されている。この配線材121Cは上記配線部材120Pに接続されている。なお、配線材121Cと配線部材120Pを一体の配線部材で構成しても構わない。
【0033】
支持枠121Dは合成樹脂などで一体に構成され、図示例の場合、L字状の断面を有する環状体として構成されている。この支持体121Dでは、内部に構成された開口部121Daの周囲に環状の支持面121Dbが構成され、この支持面121Dbの外側には外枠部121Dcが設けられている。支持面121Db上には上記振動板121Sの外縁部が配置され、適宜の接着剤などによって固定される。支持枠121Dの上記外枠部121Dcの一部には切り欠き部121Ddが形成され、この切り欠き部121Ddに上記導電片121Ay,121By,121Syが挿通され、外部に導出される。このとき、導電片121Ay,121By,121Syは上記切り欠き部121Ddの内部に充填される図示しない絶縁材によって固定されることが望ましい。
【0034】
本明細書において、上記発音用気室120Xとは、上記発音体121が収容され、その振動によって直接に音波が発生する空間を言う。図示例の場合、発音体121の外縁は全周に亘って保持枠113と発音枠122に対して気密に固定されているので、発音用気室120Xは、発音体121と保持枠113の底面との間に存在する上部空間120Sと、発音体121と発音枠122との間に存在する下部空間120Tとに分断されている。
【0035】
発音用気室120Sの上部空間は、保持枠113に設けられた内部導音路113bを通して上方の放音孔113cにつながっている。発音用振動体121の振動によって発生した音は放音孔113cから表示部110の上方へ放出されこの音を利用する。
【0036】
また、対向内面部122yには通気口122bが形成されている。この通気口122bは図示のように一つだけ形成されていてもよく、或いはまた、複数の小孔によって構成されていてもよい。ここで、通気口122bが設けられていない場合は、発音用気室120Xの下部空間が閉じられた空間となるので、その空間の容積が十分大きくない場合、振動板の振幅を大きくしたときに振動により下部空間の空気の圧力が高くなる。するとその圧力のため振動板の振幅が押えられてしまい音が大きくならないという現象が生じる。通気孔122bを下部空間に形成すると、振動板の振幅を大きくしても通気孔122bを通して空気が移動するために振動板の振幅が押えられることは無い。このとき通気孔122bからも音が放出されるがここからの音は利用しない。
【0037】
なお、下部空間に十分な容積があれば通気孔122bが無くても良い。また、発音部120の音響効果は、上記発音用気室120Xの形状や容積、上記上部空間120S、或いは下部空間120Tの形状や容積を調整することによって適宜に設計される。
【0038】
また、本実施形態では、発音体121は電気光学パネル111及びバックライト112で構成される表示体に対して平面的に重なるように配置されている。より具体的には、発音体121の全てが上記表示体と平面的に重なるように構成されている。これによって電気光学装置100の平面寸法を小さくすることができる。ただし、本発明においては、発音体121の少なくとも一部が上記表示体と平面的に重なっていればよい。すなわち、発音体121の一部が上記表示体から平面的にはみ出した状態で配置されていても構わない。
【0039】
本実施形態では、電気光学パネル111を備えた表示部110と発音部120とが一体的に構成されているので、電気光学装置100をコンパクトに構成することができるとともに、従来のように電子機器の内部に電気光学パネルと発音体とを別々に搭載する必要がなくなるので、電気光学装置100を搭載した各種電子機器の小型化や薄型化を図ることが可能になる。特に、発音体121の少なくとも一部は保持枠113によって保持された表示体と平面的に重なるように配置されているので、平面寸法を小さく構成できる。また、保持枠113に対して背後から発音枠122が取付固定され、保持枠113と発音枠122との間に発音用気室120Xが構成されているので、表示部110と発音部120とが重ね合わされた構造であるにも拘らず全体を薄く構成することができる。
【0040】
また、発音部120の音響効果は、電気光学装置100の構造、すなわち、上記発音用気室120Xの構造によって決定されるので、従来のように電子機器内における搭載位置や周囲構造によって音響効果が変化するといったことを防止できることから、音響設計が容易になるとともに、どのような電子機器に搭載されても安定した発音特性を発揮することが可能になる。
【0041】
さらに、発音用気室120Xは、表示体の背後に設けられた保持枠113の背面壁と発音枠122との間に構成されるため、表示体の内部構造による発音部120の音響効果に対する影響をなくすことができることから、表示体の内部構造に対する構造上の制約もなくなり、発音部120の音響設計もさらに容易になる。ただし、本発明では、保持枠113に背面壁を設ける必要はなく、表示体の一部を構成する部材(図示例の場合にはバックライトの導光板や反射板など)が発音用気室120Xに対して前面側から直接臨むように構成されていても構わない。
【0042】
なお、上記実施形態では、発音体121は保持枠113に直接当接した状態で支持されているが、この場合、発音体121と保持枠113との当接部分が閉曲線状(環状)に構成され、発音体121と保持枠113とによって上部空間120Sが画成されていてもよく、或いは、発音体121と保持枠113との間に当接していない部分が設けられ、これによって、上部空間120Sが左記当接していない部分を通してその周囲にも広がり、発音体121、保持枠113及び上記支持部材123により上部空間120Sが画成されるように構成されていてもよい。この場合、発音体121と保持枠113とを直接当接させるのではなく、発音体121と保持枠113との間に例えば柱状の支持部材(図示せず)を介在させても構わない。
【0043】
[第2実施形態]
次に、図3を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。図3(a)は、第2実施形態の電気光学装置200の一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図、図3(b)は発音用気室の上部空間及び内部導音路の空間形状を示す概略斜視図、図3(c)は支持部材の平面形状を示す平面図である。本実施形態において、図示しない他の部分は上記第1実施形態と同様に構成することが可能であるので、それらの説明は省略する。
【0044】
この実施形態の電気光学装置200は、電気光学パネル211を備えた表示部210と、発音用振動体221を備えた発音部220とを有する。ここで、電気光学パネル211、バックライト212、保持枠213、発音体221、及び、発音枠222は、それぞれ上記第1実施形態と基本的に同様であるので、同一部分の説明は省略する。
【0045】
この実施形態では、保持枠213及び発音体221と発音枠222との間に一体の支持部材223が介在している。すなわち、保持枠213と発音枠222との間に支持部材223が介在し、かつ、発音体221と発音枠222との間にも支持部材223が介在している。この支持部材223は、図3(c)に示す一体の平面形状を有し、その平面形状の内部にはその厚さ方向に貫通した開口部223aが設けられている。この開口部223aは、図3(a)に示すように、発音体221の振動面と発音枠222との間に配置され、両者が直接対向するように構成している。そして、この支持部材223を介して対向する保持枠213と発音枠222との間に下部空間220Tが構成される。すなわち、下部空間220Tは上記開口部223aの内側に設けられている。
【0046】
なお、この実施形態においても、保持枠213と発音体221の間に設けられた上部空間220Sと、保持枠213に設けられた内部導音路213bとが連通し、図3(b)に示す空間形状を構成している。ただし、この実施形態においては、第1実施形態とは異なり、内部導音路213bが上部空間220Sの外周縁に接続された形状を有している。
【0047】
[第3実施形態]
次に、図4を参照して、本発明に係る第3実施形態について説明する。図4(a)は、第3実施形態の電気光学装置300の一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図であり、図4(b)は、発音用気室の上部空間及び内部導音路の空間形状を示す概略斜視図である。本実施形態において、図示しない他の部分は上記第2実施形態と同様に構成することが可能であるので、それらの説明は省略する。
【0048】
この実施形態の電気光学装置300は、電気光学パネル311を備えた表示部310と、発音用振動体321を備えた発音部320とを有する。ここで、電気光学パネル311、バックライト312、発音体321、発音枠322、及び、支持部材323は、それぞれ上記第2実施形態とほぼ同様であるので、同様の部分については説明を省略する。
【0049】
この実施形態では、保持枠313と発音体321とが直接当接しておらず、発音体321は、発音枠322の内面上に支持部材323を介して固定されている。支持部材323は、発音体321の外周部分に固定され、発音体321を収容する発音用気室を上部空間320Sと下部空間320Tに分割している。したがって、上部空間320Sは、発音体321の上方だけでなくその周囲にも広がる態様で、保持枠313の背面壁、発音体321及び支持部材323によって画成されている。上部空間320Sは保持枠313に設けられた内部導音路313bに連通し、内部導音路313bは、表示体の側方を通過して表示体の前面側に開口している。一方、下部空間320Tは、発音体321、発音枠322及び支持部材323によって画成され、放音口322bにて外部に開口している。
【0050】
この実施形態では、上部空間120Sを図4(b)に示すように大きく確保できるため、発音体321の内部導音路313b側の気室容積を大きく確保したい場合に好適であり、換言すれば、所要の気室容積を確保しつつ、装置全体をコンパクトに構成できるという利点を備えている。
【0051】
なお、本実施形態において、図4(a)に点線で示すように、発音体321と保持枠313の内面(背面壁)との間に柱状の支持部材を介在させても構わない。
【0052】
[第4実施形態]
次に、図5を参照して、本発明に係る第4実施形態について説明する。この実施形態は、電気光学装置と、これを取り付けた筐体とを有する電子機器(例えば、表示装置)の構成例を示すものである。図5(a)は、第4実施形態の電気光学装置を一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図であり、図5(b)は、第4実施形態の電気光学装置を筐体に取り付けた構造を示す概略断面図であり、図5(c)は、当該構造の概略平面図である。本実施形態において、図示しない電気光学装置の他の部分は上記第2実施形態と同様に構成することが可能であるので、それらの説明は省略する。
【0053】
この実施形態に設けられる電子光学装置は、電気光学パネル411を備えた表示部410と、発音体421を備えた発音部420とを有する。ここで、電気光学パネル411、バックライト412、保持枠413、発音体421、発音枠422、及び、支持部材423は、それぞれ上記第2実施形態とほぼ同様であるので、同様の部分については説明を省略する。
【0054】
この実施形態では、図5(a)に示すように、保持枠413に設けられた内部導音路413bが、発音用気室の上部空間420Sに連通し、外部に開口している点では上記各実施形態と同様であるが、内部導音路413bの開口が保持枠413の前面ではなく、保持枠413の側面に形成されている点(すなわち、内部導音路413bが側方に開口している点)で上記各実施形態とは異なる。
【0055】
また、上記内部導音路413bが保持枠413の側面に開口している構成に合わせて、内部導音路413bの開口を避けるように発音枠422の側壁部422cが設けられている。この側壁部422cは、内部導音路413bの開口を覆わないように構成されていればよく、例えば、内部導音路413bを回避する切り欠きを備えていてもよく、また、側壁部422cの先端が内部導音路413bの開口よりも低い位置に形成されるように構成されていてもよい。
【0056】
一方、図5(b)及び(c)に示すように、電気光学装置を筐体に取り付けた電子機器400では、上記電気光学装置が支持体である筐体430に支持固定されている。この筐体430には、電気光学パネル411の表示面を露出させるための表示窓430aが形成され、この表示窓430aを通して電気光学パネル411の表示画面を外部から視認できるように構成されている。このとき、保持枠413の前面部分が支持部材431を介して筐体430の上記表示窓430aの開口縁内面に当接している。この支持部材431は上記第1実施形態の支持部材123,124と同様の素材で構成できる。この場合、支持部材431を介して電気光学装置が筐体430に固定されていてもよく、或いは、他の部分において電気光学装置が他の部位において筐体430その他の支持体などに支持されることによって、支持部材431を介して電気光学装置が表示窓430aの開口縁内面に押し付けられた状態(すなわち、電気光学装置と表示窓430aの開口縁内面とが離反可能に接触した状態)であってもよい。
【0057】
さらに、筐体430には、電気光学装置の上記内部導音路413bに連通する外部導音路430bが設けられている。この外部導音路430bは、内部導音路413bの開口から表示部410側に設けられた筐体430の開口(放音口)まで伸びるように構成されている。そして、内部導音路413bから放出された音を筐体430の前面部(上記表示窓430aが形成されている面の周囲部分)に導き、ここから外部へ放出するようになっている。
【0058】
本実施形態の場合、筐体430の一部により、上記内部導音路413bの開口の外側にある空間の周囲が保持枠413の外面以外において仕切られるとともに、内部導音路413bの下方に導音部材432が配置されて、上記空間の下方を閉鎖し、これによって上記の外部導音路430bが画成されている。ただし、導音部材432を用いることなく、上記筐体430の一部によって内部導音路413bの開口の外側空間の周囲及び下方が全て仕切られるように構成されていてもよい。また、上記空間の下方が上記発音枠422の側壁部422cによって閉鎖されるように構成されていてもよい。さらには、筐体430以外のフレーム(筐体430の内部に構成されるもの)その他の支持体によって上記外部導音路430bが画成されていてもよい。
【0059】
なお、上記の導音部材432は、上記第1実施形態の支持部材123,124と同様の素材で構成されたものとすることもでき、或いは、上記筐体430と同様に合成樹脂や金属などで構成することもできる。
【0060】
本実施形態のように、電気光学装置において内部導音路413bが外部に開口し、この開口に連通する外部導音路430bが電気光学装置と筐体430との間に構成されることにより、電気光学装置のコンパクト性を維持しつつ、筐体430の構造に合わせて最適な外部導音路430bを構成することができるため、電子機器400の設計上の自由度を確保しつつ、コンパクト化や音の利用効率の向上などを図ることができる。
【0061】
特に、本実施形態では、電気光学装置の側面に内部導音路413bが開口し、これに連通する外部導音路430bが筐体430の前面(表示窓430aが設けられている面)に開口していることによって、コンパクト性の確保と音の利用効率の向上とを高レベルで両立させることができる。
【0062】
[第5実施形態]
次に、図6及び図7を参照して、本発明に係る電子機器の第5実施形態について説明する。図6(a)は、第5実施形態の一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図であり、図6(b)は、本実施形態の平面図である。また、図7は本実施形態の分解斜視図である。本実施形態の電気光学装置において、図示しない他の部分は上記第2実施形態と同様に構成することが可能であるので、それらの説明は省略する。
【0063】
この実施形態の電気光学装置は、電気光学パネル511を備えた表示部510と、発音用振動体521を備えた発音部520とを有する。ここで、電気光学パネル511、バックライト512、保持枠513、発音体521、発音枠522、及び、支持部材523は、それぞれ上記第4実施形態と同様であるので、これらの説明は省略する。
【0064】
この実施形態では、電気光学装置を支持する筐体530が上ハーフ530Aと下ハーフ530Bとによって構成され、上ハーフ530Aと下ハーフ530Bとは相互に固定されている。上ハーフ530Aの前面には、上記電気光学パネル511の表示画面を視認可能とするための表示窓530aが設けられ、また、その側方に放音口530bが形成されている。また、筐体530の内部には支持枠530Cが設けられ、この支持枠530Cによって電気光学装置が支持されている。この支持枠530Cは、筐体530と一体に構成されていてもよく、或いは、筐体530と別体ではあるが筐体530に固定されたものであってもよい。また、支持枠530Cには、電気光学装置の発音枠522に設けられた放音口522bに対応する位置に開口530cが設けられている。
【0065】
なお、筐体530は、図示例のように2分割構造を有するものである必要はなく、3つ以上の分割部分を有するものであってもよく、或いは、電気光学装置の収容や組立作業に支障がなければ一体に構成されていても構わない。
【0066】
本実施形態では、保持枠513の内部導音路513bに連通する外部導音路532aが電気光学装置と筐体530の間に設けられている点では上記第4実施形態と同様であるが、この外部導音路532aは、電気光学装置と筐体530との間に配置された導音部材532の内部に画成されている点で上記第4実施形態とは異なる。この導音部材532は、図示例の場合、電気光学装置を筐体530に取り付けたときに、電気光学装置と筐体530との間に挟持されるようになっている。より具体的には、図7に示すように、発音枠522の側壁部522cに設けられた切り欠き状の開口部522dに導音部材532が嵌合し、位置決めされるようになっている。そして、この導音部材532の開口部522dに対する嵌合状態は、導音部材532に反対側から当接する筐体530の内面によって保持されている。このように導音部材532が電気光学装置と筐体530とに挟持された状態で位置決めされると、上記外部導音路532aの内部導音路513bとは反対の端部が筐体530に設けられた放音口530bに連通するようになっている。
【0067】
上記導音部材532は、上記第1実施形態の支持部材123,124と同様の素材で構成されたものとすることができ、或いは、上記筐体530と同様に合成樹脂や金属などで構成することもできる。
【0068】
[第6実施形態]
最後に、図9及び図10を参照して本発明に係る第6実施形態として上記の電気光学装置を搭載した電子機器について説明する。この実施形態では、上記第1実施形態の電気光学装置100を表示手段として備えた電子機器について説明する。ただし、他の第2実施形態及び第3実施形態の電気光学装置も電気光学装置100と同様に本実施形態の電気光学装置として用いることができ、また、第4実施形態及び第5実施形態の電子機器の構成を本実施形態に適用することもできる。
【0069】
図9は、本実施形態の電子機器における電気光学装置100に対する制御系(表示制御系)の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、表示情報出力源291と、表示情報処理回路292と、電源回路293と、タイミングジェネレータ294と、光源制御回路295とを含む表示制御回路290を有する。
【0070】
また、上記と同様の電気光学装置100には、上述の構成を有する電気光学パネル111を駆動する駆動回路111Dが設けられている。この駆動回路111Dは、電気光学パネル111に直接実装されている電子部品(半導体ICなど)で構成される。ただし、駆動回路111Dは、上記のような態様の他に、パネル表面上に形成された回路パターン、或いは、液晶パネルに導電接続された回路基板に実装された半導体ICチップ若しくは回路パターンなどによっても構成することができる。
【0071】
表示情報出力源291は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ294によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路292に供給するように構成されている。
【0072】
表示情報処理回路292は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路111Dへ供給する。駆動回路111Dは、走査線駆動回路、信号線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路293は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
【0073】
光源制御回路295は、外部から導入される制御信号に基づいて、電源回路293から供給される電力をバックライト112の光源部112aに供給する。光源部112aから放出された光は導光板112bに入射して導光板112bから電気光学パネル111に照射される。この光源制御回路295は、上記制御信号に応じて光源部112aの各光源の点灯/非点灯を制御する。また、各光源の輝度を制御することも可能である。
【0074】
また、本実施形態の電子機器には音声信号出力回路296が設けられている。この音声信号出力回路296は、図示しない制御回路から送られる制御信号に基づいて、音声信号を発音用振動体121に送出する。発音用振動体121では、供給された音声信号に基づいて振動が発生し、この振動に基づいて音声が出力される。
【0075】
図10は、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話の外観を示す。この電子機器2000は、操作部2001と、表示部2002とを有し、表示部2002の筐体内部に回路基板2100が配置されている。回路基板2100上には上記の電気光学装置100が実装されている。そして、表示部2002の表面において上記液晶パネル111を視認できるように構成されている。また、表示部2002には音声出力口2003が設けられ、この音声出力口(放音口)2003には、上記発音体121から出力された音声が上記の内部導音路や外部導音路を通して導かれ、表示部2002の筐体の外部において聴取可能となるように構成されている。
【0076】
尚、本発明の発音体付電気光学装置及び電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記各実施形態では、いずれも発音体として圧電振動体を備えた圧電スピーカを用いているが、本発明は圧電スピーカに限らず、音波を発生することのできるものでさえあれば、電磁型スピーカなど、適宜の発音体を用いることができる。また、上記実施形態では、発音枠に発音体を固定しているが、パネル保持枠(例えば底面)に発音体を固定しても構わない。さらに、上記の電子機器の実施形態では、外部導音路を介して音を外部へ放出するように構成しているが、電子機器において電気光学装置の内部導音路を直接筐体の放音口に連通させたり、内部導音路を直接外部に開口させても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】第1実施形態の断面図(a)及び(b)、平面図(c)並びに底面図(d)。
【図2】第1実施形態の断面図(a)及び(b)並びに発音用気室の上部空間及び内部導音路の空間形状を示す概略斜視図(c)。
【図3】第2実施形態の断面図(a)、発音用気室の上部空間及び内部導音路の空間形状を示す概略斜視図(b)並びに支持部材の平面図(c)。
【図4】第3実施形態の断面図(a)及び発音用気室の上部空間及び内部導音路の空間形状を示す概略斜視図(b)。
【図5】第4実施形態の本体の断面図(a)、第4実施形態の全体の断面図(b)及び平面図(b)。
【図6】第5実施形態の側面図(a)及び平面図(b)。
【図7】第5実施形態の分解斜視図。
【図8】発音体の圧電振動体の構造を示す断面図(a)及び平面図(b)並びに支持枠の形状を示す概略斜視図。
【図9】第6実施形態の概略構成図。
【図10】第6実施形態の概略斜視図。
【符号の説明】
【0078】
100…電気光学装置、110…表示部、111…電気光学パネル、112…バックライト、113…保持枠、113a…係合突起、内部導音路…113b、120…発音部、121…発音体、122…発音枠、122a…係合開口、放音口…122b、123…支持部材、422c,522c…側壁部、430b,531a…外部導音路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学パネルと、
前記電気光学パネルを保持する保持枠と、
前記保持枠に取り付けられ、前記保持枠の背後に発音用気室を構成するとともに、発音体を保持する発音枠と、
を具備し、
前記保持枠には、前記発音用気室の内部に連通するとともに外部に開口する内部導音路が設けられていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記内部導音路は、前記保持枠の前面部若しくは側面部に開口していることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記保持枠は前記電気光学パネルの背後に構成された背面壁を有し、該背面壁と前記発音枠との間に前記発音用気室が構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記保持枠と前記発音枠との間に介挿された、前記発音用気室を画成するための支持部材を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記支持部材及び前記発音体により、前記保持枠と前記発音体との間の気室と、前記発音枠と前記発音体との間の気室とが分離されていることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記発音体は、前記電気光学パネルに対して平面的に重なっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記内部導音路は、前記発音体と重ならない位置で開口することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置と、該電気光学装置を支持する支持体とを備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項9】
前記電気光学装置と前記支持体との間に前記内部導音路に連通する外部導音路が設けられ、該外部導音路が前記電気光学パネル側の表面に開口していることを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記外部導音路は、前記電気光学装置と前記支持体との間に配置された導音部材によって構成されていることを特徴とする請求項9に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−80825(P2006−80825A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−261987(P2004−261987)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】