説明

電気光学装置及び電子機器

【課題】電気光学装置において、画素に対する画像信号の書き込み時間を確保しつつ、解像度の向上を図る。
【解決手段】電気光学装置は、基板(10)上に、下層側データ線(6b)と、下層側データ線に重なって配置された上層側データ線(6a)と、第1及び第2の走査線(11)と、下層側データ線及び第1の走査線の交差に対応して配置され、下層側データ線に接続された第1ソース領域及び第1ドレイン領域を有する第1半導体層と、第1の走査線に接続された第1ゲート電極とからなる第1トランジスタ(30)と、第1ドレイン領域に接続された第1画素電極(9)と、上層側データ線及び第2の走査線の交差に対応して配置され、上層側データ線に接続された第2ソース領域及び第2ドレイン領域を有する第2半導体層と、第2の走査線に接続された第2ゲート電極とからなる第2トランジスタ(30)と、第2ドレイン領域に接続された第2画素電極(9)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電気光学装置では、基板上に、画素電極と、該画素電極の選択的な駆動を行うための走査線、データ線、及び画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)を備えることにより、アクティブマトリクス駆動可能に構成されている。アクティブマトリクス駆動では、走査線から走査信号を供給することで画素スイッチング用のTFTの動作を制御すると共に、該TFTがON(オン)駆動されるタイミングでデータ線に画像信号を供給することによって、画像表示を実現することができる。
【0003】
例えば特許文献1には、液晶表示装置の内部に二つの表示パネルを組み込むことによって、表示される画像の解像度を向上させる技術が開示されている。また、特許文献2には、走査線の奇数行と偶数行とに対応する夫々の画素に、互いに異なる画像信号を供給することによって、解像度の高い画像を表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−156574号公報
【特許文献2】特開平7−311387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、二つの表示パネルを組み込む必要があるので、装置内部の構造が複雑化したり、装置のサイズが大きくなるという問題点がある。また、上記特許文献2に開示された技術では、奇数行と偶数行との走査線を夫々独立に制御しているものの、瞬間的に見ると、単一の走査線上の画素に対してのみ書き込みが行われる。そのため、解像度を高めるために画素数を増やすと共に走査スピード(言い換えれば、駆動周波数)を増加させると、夫々の画素に対する画像信号の書き込み時間を短縮せざるを得ないという問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、画素に対する画像信号の書き込み時間を確保しつつ、高い解像度を有する画像を表示可能な電気光学装置及びそのような電気光学装置を備える電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、第1方向に沿って延在する下層側データ線と、前記下層側データ線より上層側に前記第1方向に沿って延在すると共に、前記基板上で平面的に見て、前記下層側データ線に少なくとも部分的に重なるように配置された上層側データ線と、前記第1方向に交差する第2方向に沿ってそれぞれ延在する第1及び第2の走査線と、前記下層側データ線及び前記第1の走査線の交差に対応して設けられ、前記下層側データ線に電気的に接続された第1ソース領域、第1チャネル領域及び第1ドレイン領域を有する第1半導体層と、前記第1チャネル領域に対向するように配置され前記第1の走査線に電気的に接続された第1ゲート電極からなる第1トランジスタと、前記第1ドレイン領域に電気的に接続された第1画素電極と、前記上層側データ線及び前記第2の走査線の交差に対応して設けられ、前記上層側データ線に電気的に接続された第2ソース領域、第2チャネル領域及び第2ドレイン領域を有する第2半導体層と、前記第2チャネル領域に対向するように配置され前記第2の走査線に電気的に接続された第2ゲート電極からなる第2トランジスタと、前記第2ドレイン領域に電気的に接続された第2画素電極とを備える。
【0008】
本発明の電気光学装置では、基板上に、例えば、走査線、データ線等の配線や画素スイッチング用のトランジスタ等の電子素子が、絶縁膜を介して相互に絶縁されつつ必要に応じて積層されることで画素電極を駆動するための回路が構成され、その上層側に画像電極が配置されている。電気光学装置の動作時には、例えば、走査線を通じて、画素電極に電気的に接続された画素スイッチング用のTFTのスイッチング動作が制御されると共に、データ線を通じて画像信号が供給されることで、該TFTを介して画素電極に対し、画像信号に応じた電圧を印加する。これにより、複数の画素電極が配列された表示領域(又は「画像表示領域」とも呼ぶ)における画像表示が可能となる。なお表示領域は「画素領域」若しくは「画素アレイ領域」と呼ばれることもある。
【0009】
本発明では特に画素に画像信号を供給するためのデータ線は、下層側データ線及び上層側データ線を含んでなる。ここで、下層側データ線及び上層側データ線は共に第1方向に沿って延在しており、上層側データ線は基板上で平面的に見た場合に、下層側データ線に少なくとも部分的に重なるように配置される。これらのデータ線は相互に完全に重なっていてもよいし、多少ズレていてもよい。或いは、一方のデータ線の輪郭が他方のデータ線の輪郭よりも少なくとも部分的に大きくてもよいし小さくてもよい。データ線等の導電層はアルミニウム等の非透明な材料によって形成されることが多いため、表示光が透過又は反射しない非開口領域を部分的に構成する場合が多い。本発明では、このように下層側データ線及び上層側データ線を重ねて配置することによって、画像表示領域における非開口領域の占める割合を減少させ、開口率(即ち、画像表示領域における開口領域(即ち画像表示領域のうち表示光が透過可能な領域)が占める割合)を向上させることができる。その結果、明るく鮮明な画像を表示することができる。
【0010】
本発明に係る第1トランジスタは、下層側データ線及び第1の走査線の交差に対応して配置されており、第1半導体層及び第1ゲート電極を備えてなる。ここで、第1半導体層は、第1ソース領域、第1チャネル領域及び第1ドレイン領域からなり、第1ゲート電極は第1チャネル領域に対向するように配置されている。尚、第1トランジスタはダブルゲート構造を有してもよい。
【0011】
本発明では特に、第1ソース領域は、下層側データ線に電気的に接続されている。従って、第1トランジスタには、下層側データ線に印加される画像信号が供給される。尚、第1トランジスタには上層側データ線は電気的に接続されていない。
【0012】
第1ゲート電極には第1の走査線が電気的に接続されており、走査信号の供給タイミングに応じて適宜第1トランジスタのオン/オフをスイッチング制御することができる。具体的には、ハイレベルの走査信号が供給されるタイミングで第1トランジスタはオン駆動され、下層側データ線から第1ソース領域に印加された画像信号が第1ドレイン領域から出力される。
【0013】
第1ドレイン領域は第1画素電極に電気的に接続されている。第1画素電極には、第1ゲート電極に走査信号が供給されるタイミングで第1トランジスタがオン駆動されることにより、第1ドレイン領域から出力された画像信号が印加される。
【0014】
本発明に係る第2トランジスタは、上層側データ線及び第2の走査線の交差に対応して配置されており、第2半導体層及び第2ゲート電極を備えてなる。ここで、第2半導体層は、第2ソース領域、第2チャネル領域及び第2ドレイン領域からなり、第2ゲート電極は第2チャネル領域に対向するように配置されている。尚、第2トランジスタはダブルゲート構造を有してもよい。
【0015】
本発明では特に、第2ソース領域は、上層側データ線に電気的に接続されている。従って、第2トランジスタには、上層側データ線に印加される画像信号が供給される。尚、第2トランジスタには下層側データ線は電気的に接続されていない。
【0016】
第2ゲート電極には第2の走査線が電気的に接続されており、走査信号の供給タイミングに応じて適宜第2トランジスタのオン/オフをスイッチング制御することができる。具体的には、ハイレベルの走査信号が供給されるタイミングで第2トランジスタはオン駆動され、上層側から第2ソース領域に印加された画像信号が第2ドレイン領域から出力される。
【0017】
第2ドレイン領域は第2画素電極に電気的に接続されている。第2画素電極には、第2ゲート電極に走査信号が供給されるタイミングで第2トランジスタがオン駆動されることにより、第2ドレイン領域から出力された画像信号が印加される。
【0018】
尚、第1ゲート電極及び第2ゲート電極は、夫々、第1の走査線及び第2の走査線に電気的に接続されているが、特に第1ゲート電極及び第2ゲート電極が、夫々、一の第1の走査線及び第2の走査線に電気的に接続されている場合、画像表示領域に配置された複数の第1トランジスタ及び第2トランジスタのオンオフは、夫々同時に切り替え可能となる。この場合、一つの画素列を構成する画素に対して、同時に異なる画像信号を書き込むことが可能となる。
【0019】
このように、共に第2方向に延在する第1及び第2の走査線が夫々のゲート電極に電気的に接続された第1及び第2トランジスタが配列されることによって、画像表示領域には複数の画素が構成されている。このように構成された一連の画素には、二つのデータ線(即ち上側及び下側データ線)を介して画像信号が供給されることにより駆動される。
【0020】
以上説明したように、第1ソース領域及び第2ソース領域には、夫々、下層側データ線及び上層側データ線が電気的に接続されるので、互いに異なる画像信号を同時に供給することができる。従って、第1トランジスタ及び第2トランジスタに対応する画素は、同時に異なる画像信号に基づいた画像を表示することができる。その結果、画像表示領域における画素数を増加させても、同時に複数の画素に対して異なる画像信号を供給することが可能となるため、1画素あたりの書き込み時間を短縮することなく、或いは短縮量を少なく抑えることができる。その結果、解像度の高い画像を表示可能な電気光学装置を実現することができる。
【0021】
本発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記第1及び第2の走査線は互いに隣り合う走査線である。
【0022】
この態様によれば、第2トランジスタは、前記基板上で平面的に見て、第1トランジスタに対応する画素である第1画素に対し、第1方向又は第2方向に沿って隣り合う第2画素に対応して配置される。その結果、同時に隣り合う複数の画素に対して異なる画像信号を供給することが可能となるため、表示画像における解像度の向上を図ることができる。
【0023】
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記複数の下層側データ線及び前記複数の上層側データ線間に配置され、所定の電位に保持されたシールド層を備える。
【0024】
下層側データ線及び上層側第2データ線は互いに独立して形成されているため、基本的に互いに異なる画像信号が印加される。そのため、仮にシールド層がない場合、下層側データ線及び上層側データ線間の電位差に基づいて生じる電界によって、カップリングが生じ、下層側データ線及び上層側データ線に印加されている画像信号が互いに影響を受け、乱されてしまう。本態様では、下層側データ線及び上層側データ線間に、所定の電位に保持されたシールド層を形成することによって、下層側データ線及び上層側データ線間に生ずる電界を遮断し、カップリングが生じることを効果的に抑制することができる。なお、所定の電位は、接地電位、定電位電源の電位等の固定電位でもよいし、対向電極電位等の矩形波状の電位であってもよい。その結果、下層側データ線及び上層側データ線間のカップリングを抑制し、高品位な画像表示が可能な電気光学装置を実現することができる。
【0025】
上述のシールド層を備える態様では、前記シールド層は、前記基板上で平面的に見て、前記複数の下層側データ線及び前記複数の上層側データ線に比べて少なくとも部分的に幅広に形成されているとよい。
【0026】
この態様では、シールド層を幅広に形成することによって、下層側データ線及び上層側データ線間のカップリングをより効果的に防止することができる。下層側データ線及び上層側データ線間に生じる電界は、特に、下層側データ線及び上層側データ線の端部付近において、横方向の成分を生じやすい。このような横方向の電界成分は、シールド層が十分に幅広に形成されていない場合、シールド層の外側を回りこむようにして生じるため、下層側データ線及び上層側データ線間のカップリングを十分に抑制できない場合がある。本態様では、シールド層の外側を回りこむ電界が十分に小さくなるように、シールド層を下層側データ線及び上層側データ線より幅広になるように形成している。その結果、下層側データ線及び上層側データ線間に生じ得るカップリングをより確実に抑制することができ、表示画像の高品位化をより一層図ることが可能となる。
【0027】
但し、シールド層による効果が十分に得られるようであれば、シールド層は逆に幅狭に形成されていてもよい。この場合、シールド層により画素の開口領域を狭めてしまう懸念がなくて済み、設計自由度を高めることができる。
【0028】
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記下層側データ線より上層側に配置された導電層を備え、当該導電層は、前記第1ソース領域と第1コンタクトホールを介して電気的に接続されると共に、前記下層側データ線と第2コンタクトホールを介して電気的に接続されることにより、前記第1ソース領域を前記下層側データ線に電気的に接続する。
【0029】
この態様では、第1ソース領域が下層側データ線に電気的に接続される際に、下層側データ線より上層側に形成された導電層を中継する。その際、導電層と第1ソース領域とは第1コンタクトホールを介して電気的に接続されると共に、導電層と下層側データ線とは第2コンタクトホールを介して電気的に接続される。
【0030】
ここで、上層側データ線は下層側データ線より上層側に形成されているため、上層側データ線及び第2ソース領域間の距離は、下層側データ線及び第1ソース領域間の距離に比べて長くなりやすい。即ち、上層側データ線及び第2ソース領域間の電気抵抗値は、下層側データ線及び第1ソース領域間の電気抵抗値に比べて大きくなりやすい。このように、画像信号が印加される経路の電気抵抗値が異なると、第1トランジスタと第2トランジスタとの間で、画像信号の供給タイミングや振幅に差が生じることなる。
【0031】
本態様では、第1ソース領域及び下層側データ線間を、導電層を経由して電気的に接続することにより(即ち、第1ソース領域及び下層側データ線間の距離を意図的に大きく設定することにより)、第1ソース領域及び下層側データ線間の電気抵抗値を、第2ソース領域及び上層側データ線間の電気抵抗値に近づけることができる。その結果、第1トランジスタと第2トランジスタにおける夫々の画像信号の供給タイミングや振幅の差を減少させることができ、第1画素と第2画素における画像の表示特性を揃えることができる。
【0032】
上述の中継層を備える態様では、前記第1コンタクトホールは複数のコンタクトホールを含んでなり、当該複数のコンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、少なくとも部分的に互いに重なっているとよい。
【0033】
この態様では、下層側データ線を第1ソース領域に電気的に接続する際に形成される第1コンタクトホールは、複数のコンタクトホールからなり、これらの複数のコンタクトホールは少なくとも部分的に互いに重なるように配置されている。ここで、コンタクトホールは導電性の物質で埋められるが、当該導電性の物質は、例えばアルミニウムのような非透明な金属であることが多い。この場合、非透明な物質で満たされたコンタクトホールは光を透過しないので、画像表示領域のうち表示光を透過しない非開口領域を部分的に構成することとなる。そのため、仮に複数のコンタクトホールが互いに重ならずに形成されていると、非開口領域の面積が増大し、画像表示領域における開口率が低下してしまう。このような場合に、形成される複数のコンタクトホールを互いに重なるように配置することによって、非開口領域の面積を極力少なく抑え、画像表示領域における開口率を向上させることができる。その結果、明るく鮮明な画像を表示可能な電気光学装置を実現することができる。
【0034】
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記上層側データ線及び前記第2ソース領域間は、複数のコンタクトホールを介して電気的に接続されており、当該複数のコンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0035】
この態様では、上層側データ線を第2ソース領域に電気的に接続する際に形成される複数のコンタクトホールが少なくとも部分的に互いに重なるように配置される。このようにコンタクトホールを形成することにより、上述の態様と同様に、非開口領域の面積を極力少なく抑え、画像表示領域における開口率を向上させることができる。その結果、明るく鮮明な画像を表示可能な電気光学装置を実現することができる。
【0036】
尚、上層側データ線及び第2ソース領域間を単一のコンタクトホールを介して接続する場合も考え得るが、実践的には上層側データ線及び第2ソース領域間に他の構成要素を形成する必要があったり、当該層間に形成された絶縁層の膜厚が厚く単一のコンタクトホールでは良好な伝導性を確保することが困難である等の理由により、複数のコンタクトホールを形成する必要がある場合が多い。
【0037】
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記第1画素電極及び前記第1ドレイン領域間、並びに前記第2画素電極及び前記第2ドレイン領域間は、複数のコンタクトホールを介して電気的に接続されており、当該複数のコンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、少なくとも部分的に互いに重なるように配置されている。
【0038】
この態様では、第1画素電極及び第1ドレイン領域間、並びに第2画素電極及び第2ドレイン領域間を電気的に接続する際に形成される複数のコンタクトホールが少なくとも部分的に互いに重なるように配置される。このようにコンタクトホールを形成することにより、上述の態様と同様に、非開口領域の面積を極力少なく抑え、画像表示領域における開口率を向上させることができる。その結果、明るく鮮明な画像を表示可能な電気光学装置を実現することができる。
【0039】
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記第1画素電極より下層側に第1容量絶縁膜を介して形成された第1容量電極と、前記第2画素電極より下層側に第2容量絶縁膜を介して形成された第2容量電極とを備える。
【0040】
この態様によれば、第1トランジスタ及び第2トランジスタは、夫々、蓄積容量を備えることにより、保持特性(即ち画素電極が供給された画像信号を保持する特性)を向上させることができる。ここで、蓄積容量は2つの容量電極の間に容量絶縁膜が挟持されることにより形成されるが、本態様では特に、一方の容量電極が画素電極になるように構成されている。即ち、第1画素電極及び第2画素電極は、夫々、第1容量電極及び第2容量電極との間に第1容量絶縁膜及び第2容量絶縁膜を挟持することにより、蓄積容量を形成する。このように画素電極を、蓄積容量を形成する電極の一方として利用することにより、基板上の積層構造の複雑化を抑制しつつ、効率的なレイアウトで蓄積容量を設けることができる。
【0041】
この場合、前記第1容量絶縁膜及び前記第2容量絶縁膜は同一の絶縁膜から同一機会に形成されると共に、前記第1容量電極及び前記第2容量電極は同一の導電膜から同一機会に形成されるとよい。
【0042】
この態様によれば、第1トランジスタ及び第2トランジスタにおいて形成される蓄積容量の構成要素のうち、容量絶縁膜と容量電極が夫々同一膜から形成されているため、基板上の積層構造をシンプルにすることができる。その結果、当該電気光学装置の製造工程の簡易化、或いは高精細化を図ることが容易に可能となる。
【0043】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
【0044】
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を備えてなるので、高品質な画像表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた表示装置を実現することも可能である。
【0045】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】図1のH−H´断面図である。
【図3】第1実施形態に係る液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
【図4】第1実施形態に係る液晶装置の内部において入出力される各種制御信号の入出力タイミングを示すタイミングチャート図である。
【図5】第1実施形態に係る液晶装置の画像表示領域における、電気光学動作を行うために配置された電極及び配線等の位置関係を透過的に示した模式図である。
【図6】図5のA−A´線における断面図である。
【図7】図5のB−B´線における断面図である。
【図8】第1実施形態に係る液晶装置のTFTアレイ基板上において、容量電極が配置された領域をデータ線及び走査線と共に示した平面模式図である。
【図9】第2実施形態に係る液晶装置において図6に対応する画像表示領域の断面図である。
【図10】第3実施形態に係る液晶装置において図6に対応する画像表示領域の断面図である。
【図11】第3実施形態に係る液晶装置において図7に対応する画像表示領域の断面図である。
【図12】電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
【0048】
<液晶装置>
<第1実施形態>
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0049】
図1は、TFTアレイ基板10を、その上に形成された各構成要素と共に、対向基板20の側から見た液晶装置の構成を示す概略的な平面図であり、図2は、図1のH−H´断面図である。
【0050】
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置は、対向配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板である。対向基板20も例えばTFTアレイ基板10と同様の材料からなる基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、電気光学動作の行われる画像表示領域10aの周囲に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0051】
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、例えばシール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材56が散布されている。
【0052】
シール材52の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【0053】
TFTアレイ基板10上における、画像表示領域10aの周辺には、デマルチプレクサ7、走査線駆動回路104及び外部回路接続端子102等が夫々形成されている。
【0054】
TFTアレイ基板10上で平面的に見てシール領域材52より内側には、TFTアレイ基板10の一辺に沿う画像表示領域10aの一辺に沿って且つ額縁遮光膜53に覆われるようにしてデマルチプレクサ7が配置されている。
【0055】
また、走査線駆動回路104は、TFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間を電気的に接続するため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
【0056】
また、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、上下導通端子106が配置されると共に、このTFTアレイ基板10及び対向基板20間には上下導通材が上下導通端子106に対応して該端子106に電気的に接続されて設けられている。
【0057】
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層側に画素電極9がマトリクス状に設けられている。本実施形態では特に、画素電極9は、ITO膜からなる透明電極として形成されている。画素電極9上には、配向膜16が形成されている。
【0058】
他方、対向基板20において、TFTアレイ基板10の対向面上には、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性を有する金属膜或いは樹脂等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上(図2において遮光膜23より下側)に、ITO膜からなる対向電極21が複数の画素電極9と対向して例えばベタ状に形成され、更に対向電極21上(図2において対向電極21より下側)には配向膜22が形成されている。
【0059】
液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜(即ち配向膜16及び22)間で、所定の配向状態をとる。そして、液晶装置の駆動時、夫々に電圧が印加されることで、画素電極9と対向電極21との間には液晶保持容量が形成される。
【0060】
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には他に、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等が形成されていてもよい。
【0061】
次に、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
【0062】
図3において、電気光学装置100は、TFTアレイ基板10上に、デマルチプレクサ7、走査線駆動回路104及び駆動信号線171を備えている。TFTアレイ基板10上の外部回路接続端子102のうち画像信号端子102vには、外部回路としての画像信号供給回路500が電気的に接続されている。
【0063】
走査線駆動回路104は、シフトレジスタを有しており、走査線11aに、走査信号走査信号Gi(i=1、…、m)を供給する。詳細には、走査線駆動回路104は以下に説明する所定の順番でm本の走査線11を選択するとともに、当該選択した走査線11への走査信号を選択電圧に相当するHレベルとし、それ以外の走査線への走査信号を非選択電圧に相当するLレベルとする。
【0064】
画像信号供給回路500は、TFTアレイ基板10とは別体構成であり、表示動作の際には、画像信号端子102vを介してTFTアレイ基板10と電気的に接続される。画像信号供給回路500は、走査線駆動回路104によって選択された走査線11と、デマルチプレクサ7によって選ばれるデータ線6とに対応する画素電極9に対し、当該画素電極9が含まれる画素の階調に応じた電圧の画像信号を出力する。
【0065】
画像表示領域10aにおいてデータ線6は、Y方向に沿って延在して形成されている。ここでデータ線6は、n(nは2以上の自然数である)本の上層側データ線6a及び下層側データ線6bを含んでなる。上層側データ線6aは、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、下層側データ線6bに重なるように配置されている。尚、以下の説明において単に「データ線6」と言及する場合には、上層側データ線6a及び下層側データ線6bの双方を意味することとする。
【0066】
データ線6には、画像信号供給回路500からデマルチプレクサ7を介して画像データ信号Sijが供給される。ここで、デマルチプレクサ7は、複数のトランジスタ77を含んで構成されている。トランジスタ77は、上層側データ線6aに対応する上層側トランジスタ77aと、下層側データ線6bに対応する下層側トランジスタ77bとを含んでなる。
【0067】
トランジスタ77のゲート電極には、駆動信号線171が接続されており、当該駆動信号線171から供給される駆動信号DRVに基づくタイミングでトランジスタ77を駆動することができる。
【0068】
TFTアレイ基板10上で平面的に見た場合に互いに重なる一対のデータ線6(即ち、上層側データ線6a及び下層側データ線6b)に接続された、一対のトランジスタ77のゲート電極は、共通の一の駆動信号線171に電気的に接続されている。そのため、この一対のトランジスタは同じタイミングで駆動されることとなる。
【0069】
6本の駆動信号線171は、6対のトランジスタ77のゲート電極に夫々接続されている。例えば、6本の駆動信号線171の上方側から順に駆動信号を供給することによって、これら6対のトランジスタ77を一対ずつ順次駆動することができる。
【0070】
このようにトランジスタ77が駆動されるタイミングに同期させて、画像信号供給回路500からは、上層側データ線6a及び下層側データ線6bに対して、夫々対応する画像データ信号Sijが供給される。具体的には、画像信号供給回路500からは、互いに異なる、上層側データ線6aに対応する画像データ信号Si1と、下層側データ線6bに対応する画像データ信号Si2とを、夫々上層側データ線6a及び下層側データ線6bが接続されている画素に対して夫々供給される。
【0071】
走査線駆動回路104からは、X方向に沿ってm(mは2以上の自然数である)本の走査線11が延在している。走査線11の各々は、TFT30のゲート電極に電気的に接続されており、走査信号の供給タイミングに基づいて、当該走査線11上に配置されたTFT30を駆動させることができる。奇数行目の走査線11上にゲート電極が接続されたTFT30のソース領域は、上層側データ線6aに電気的に接続されている。一方、偶数行目の走査線11上にゲート電極が接続されたTFT30のソース領域は、下層側データ線6bに電気的に接続されている。
【0072】
画像表示領域10aにおいて、画素は、データ線6及び走査線11の交差に対応してマトリクス状に配列されている。一の画素は、対向電極20と液晶50を挟持することによって液晶素子を形成する画素電極9(図2参照)、画素スイッチング用のTFT30、及び蓄積容量70を備えている。
【0073】
TFT30のゲート電極は走査線11に電気的に接続されることによって、走査信号に応じてTFT30はスイッチング制御される。TFT30がオン駆動されている場合、データ線6に電気的に接続されたソース領域に供給される画像データ信号Sijは、TFT30のドレイン領域から画素電極9に供給される。
【0074】
蓄積容量70を構成する一方の電極は、共通電位線91に電気的に接続されている。共通電位線91は、周辺領域にまで延在しており、接続端子102cに接続されている。尚、接続端子102cは、外部接続端子102の一部である(図1参照)。そして、外部接続端子102に接続される外部装置に内蔵されており、LCCOM電圧を出力する電源回路によって、接続端子102cはLCCOM電圧に保持される。
【0075】
尚、本実施形態では画像信号供給回路500を外部回路として外部接続端子102の一部である102vに接続することによって画像データ信号を取り込んでいるが、画像データ信号を出力するデータ信号供給回路を、TFTアレイ基板10上に併せて形成してもよい。即ち、画像信号供給回路500は、液晶装置内部にデータ信号供給回路として組み込まれていてもよい。
【0076】
ここで、図3に加えて図4を参照して、本実施形態に係る液晶装置の内部において入出力される各種制御信号について具体的に説明する。図4は、本実施形態に係る液晶装置の内部において入出力される各種制御信号の入出力タイミングを示すタイミングチャート図である。
【0077】
まず、図4(a)を参照して、走査線駆動回路104から走査線11を介して各画素に供給される走査信号Gmの供給タイミングについて説明する。
【0078】
m本の走査線11のうち、互いに隣り合う2本の走査線11には、同じタイミングで走査信号Gmが供給される。つまり、連続する2本の走査線11上に配置された画素は、夫々同じタイミングで駆動される。具体的には、走査線11から所定のタイミングで、パルス的に走査信号G1及びG2、G3及びG4、…、Gm−1及びGmの順で印加される。
【0079】
次に、図4(b)及び(c)を参照して、駆動信号線171からデマルチプレクサ7のトランジスタ77に駆動信号DRVが供給されるタイミング、及び画像表示領域に配列された画素に書き込まれる電位について説明する。
【0080】
走査線11に走査信号G1及びG2が供給されている間(図4における期間1を参照)、6本の駆動信号線171には駆動信号DRV1、DRV2、…、DRV6の順に供給される。
【0081】
図3に示すように、駆動信号DRV1が供給されると、画素100(11)及び100(21)に対応するトランジスタ77が駆動され、当該画素100(11)及び100(21)が書き込み可能な状態になる。また、同時に駆動信号DRV1は、画素100(17)及び100(27)などの、他のデータ線グループに属する画素に対応するトランジスタ77にも供給されるため、これらの画素もまた書き込み可能な状態になる。
【0082】
続いて駆動信号DRV2が供給されると、画素100(12)及び100(22)に対応するトランジスタ77が駆動され、当該画素100(12)及び100(22)が書き込み可能な状態になる。また、同時に駆動信号DRV1は、画素100(18)及び100(28)などの、他のデータ線グループに属する画素に対応するトランジスタ77にも供給されるため、これらの画素もまた書き込み可能な状態になる。書き込み可能な状態にある画素には、データ線駆動回路から供給された画像データ信号Sijが印加される。このようにして、画像表示領域10aにおける全ての画素に対して書き込みが終了すると、再び上記動作を繰り返すことにより、フィールド毎に表示画像を更新する。尚、画素に書き込まれた画像データ信号Sijは、次のフィールドにおいて再び書き込みが行われるまで保持される。
【0083】
次に、図5から図7を参照して、本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域10aにおいて、TFTアレイ基板10上に形成された積層構造について詳細に説明する。
【0084】
図5は、本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域10aにおける、電気光学動作を行うために配置された電極及び配線等の位置関係を透過的に示した模式図である。図6及び図7は、夫々、図5のA−A´線及びB−B´における断面図である。尚、図5から図7では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。尚、図示された内容の理解を容易にするために、図5から図7に表された構造の一部を部分的に省略している。
【0085】
ここで、補足して説明すると、図6は、図3において、m本の走査線11のうち奇数行の走査線11に対応する画素(即ち、TFT30が下層側データ線6bに接続されている画素)の積層構造を示す断面図である。また、図7に示す断面図は、図3において、m本の走査線11のうち偶数行の走査線11に対応する画素(即ち、TFT30が上層側データ線6aに接続されている画素)の積層構造を示す断面図である。
【0086】
まず、図5及び図6を参照して、m本の走査線11のうち奇数行の走査線11に対応する画素の積層構造について説明する。
【0087】
TFTアレイ基板10上には、走査線11が形成されている。ここで、走査線11は、TFTアレイ基板10上で平面的に見てX方向に延在するように形成されている。走査線11は、遮光性の導電材料、例えば、W(タングステン)、Ti(チタン)、TiN(窒化チタン)等から形成されており、TFTアレイ基板10の裏側(即ち図5において下方側から)から入射しようとする光を遮光することにより、走査線11より上層側に形成された配線、素子等が光に曝されることを防止する。本実施形態では特に、TFT30の半導体層が光に曝されることにより、リーク電流が発生し、TFTの保持特性が低下することを抑制するために、走査線11はTFTアレイ基板10上で平面的に見て、TFT30が形成されている領域よりも幅広に形成されている。このように走査線11を幅広に形成することにより、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などの、戻り光に対してTFTの半導体層を殆ど或いは完全に遮光できる。その結果、液晶装置の動作時に、発生する光リーク電流は低減され、表示画像のコントラスト比を向上させることによって、高品位の画像表示が可能となる。
【0088】
走査線11の上層側には、第1層間絶縁膜12を介して、TFT30が形成されている。TFT30は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、X方向に延在するように形成された走査線11と、Y方向に延在するように形成されたデータ線6との交差に対応するように、画素毎に配置されている。
【0089】
TFT30は、半導体層30aと、その上層側にゲート絶縁膜13を介して配置されたゲート電極30bとを含んで構成されている。ここで、半導体層30aは、ソース領域30a1、チャネル領域30a2及びドレイン領域30a3から構成されている(図6参照)。尚、チャネル領域30a2とソース領域30a1、又は、チャネル領域30a2とドレイン領域30a3との界面にはLDD(LightlY Doped Drain)領域が形成されていてもよい。
【0090】
ゲート電極30bは、ゲート絶縁膜13を介して半導体層30aの上層側に、チャネル領域30a2に対向するように形成されている。そして、ゲート電極30bは、層間絶縁膜12及びゲート絶縁膜13に開孔されたコンタクトホール51を介して、走査線11に電気的に接続されている(図5参照)。
【0091】
ソース領域30a1は、ゲート絶縁膜13及び第2層間絶縁膜14に開孔されたコンタクトホール32を介して、ソース領域30aより上層側に形成された下層側データ線6aに電気的に接続されている。下層側データ線6aは、遮光性の導電材料、例えば、Al(アルミニウム)等から形成されており、TFTアレイ基板10の表側(即ち図5において上方側から)から入射しようとする光を遮光することにより、下層側データ線6aより下層側に形成された配線、素子等が光に曝されることを防止することができる。その結果、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などの、戻り光に対してTFT30を殆ど或いは完全に遮光でき、高品位の画像表示が可能となる。
【0092】
ドレイン領域30a3は、ゲート絶縁膜13及び第2層間絶縁膜14に開孔されたコンタクトホール35を介して、第1中継層41に電気的に接続されている。ここで第1中継層41は、下層側データ線6aと同層に形成されている。第1中継層41は下層側データ線6aと同種の材料から形成されており、例えば第2層間絶縁膜14上にベタ状に形成された導電層をパターニングすることにより、下層側データ線6aと同時且つ同層に形成されている。
【0093】
第2中継層42は、第1中継層7より上層側に形成されており、第3層間絶縁膜15に開孔されたコンタクトホール36を介して第1中継層41に電気的に接続されている。
【0094】
第3中継層43は、第2中継層42より更に上層側に形成されており、第4層間絶縁膜16に開孔されたコンタクトホール37を介して第2中継層42に電気的に接続されている。
【0095】
画素電極9は、第3中継層43より上層側に形成されており、第5層間絶縁膜17及び第6層間絶縁膜18に開孔されたコンタクトホール38を介して第3中継層43に電気的に接続されている。このように、画素電極9は、第1中継層41、第2中継層42及び第3中継層43を介して、TFT30のドレイン領域30a3に電気的に接続されている。その結果、TFT30がオン駆動されるタイミングで、画素電極9には、画像信号が供給される。
【0096】
画素電極9より容量絶縁膜72を介して下層側には容量電極71が形成されている。即ち、画素電極9及び容量電極71が容量絶縁膜72を挟持することにより、蓄積容量70が形成されている。
【0097】
本実施形態では特に、画素電極9及び容量電極71は共にITO(Indium Tin Oxide)から形成されている。ITOは透明な導電性材料であるため、容量電極を開口領域に広く形成することができ、大きな容量値を有する蓄積容量70を形成することができる。
【0098】
ここで、図8はTFTアレイ基板10上における、容量電極71が配置された領域をデータ線6及び走査線11と共に示した模式図である。図8では、説明の便宜上、容量電極71の下層側に形成されているデータ線6及び走査線11を透過的に示しており、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
【0099】
データ線6及び走査線11は夫々、Y方向及びX方向に延在している。各画素は、データ線6及び走査線11によって区分けされている。容量電極71は画素毎に開口領域5aを有しており、当該開口領域5aは、その内側にコンタクトホール38が位置するように形成されている。開口領域5aは、コンタクトホール38に比べて広く形成されているので、画素電極9及び第3中継層43をコンタクトホール38を介して電気的に接続しても、画素電極9及び第3中継層43間を、容量電極71に短絡することなく安全に接続することができる。
【0100】
また、上述したように容量電極71は透明な導電性材料であるITOから形成されているため、図8に示すように画像表示領域の広い範囲に渡って形成することができる。その結果、大きな容量値を有する蓄積容量70を形成することができ、画素の保持特性を高めることが可能となる。
【0101】
また本実施形態では、データ線6が二重に渡って形成されているため、TFTアレイ基板10付近の積層構造が複雑になる傾向にある。このような場合に、比較的積層構造がシンプルな画素電極側に蓄積容量70を形成することで、容易に蓄積容量70を付加することができる。特に画素電極を、蓄積容量を構成する一方の電極として利用することによって、積層構造が複雑化することを効果的に抑制することができる。
【0102】
下層側データ線6bの上層側には、第3層間絶縁膜15を介してシールド層8が形成されている。シールド層8は、下層側データ線6bが、シールド層8より更に上層側に第4層間絶縁膜16を介して形成された上層側データ線6aとの間でカップリングが生じること(即ち、上層側データ線6a及び下層側データ線6b間の電位差に起因して生じる電界によって、夫々印加されている画像信号が乱れてしまうこと)を抑制又は防止するために形成されている。
【0103】
ここで、図5に示すようにシールド層8は、データ線6及び走査線11が交差する交差領域を除く非開口領域において、データ線6より幅広に形成されている。上層側データ線6a及び下層側データ線6bとの間に生じる電界は、TFTアレイ基板10に平行な面方向の成分を多かれ少なかれ有するため、その一部はシールド層8の端部を回りこむこととなる。このような場合であっても、シールド層8を上層側データ線6a及び下層側データ線6bに比べて十分大きく形成することによって、端部の外側を回りこむ電界を効果的に減少させることができる。
【0104】
尚、m本の走査線11のうち奇数行の走査線11に対応する画素において、上層側データ線6aは、何ら電気的に接続されていない。
【0105】
続いて、図5及び図7を参照して、m本の走査線11のうち偶数行の走査線11に対応する画素の積層構造について説明する。尚、m本の走査線11のうち奇数行の走査線11に対応する画素の積層構造と共通する配線及び素子等に関しては、その説明を適宜省略し、共通の符号を付すこととする。
【0106】
ソース領域30a1は、ゲート絶縁膜13及び第2層間絶縁膜14に開孔されたコンタクトホール32を介して、ソース領域30aより上層側に形成された第4中継層44に電気的に接続されている。第4中継層44は、第3層間絶縁膜15を介して更に上層側に形成された第5中継層45にコンタクトホール33を介して電気的に接続されている。そして、第5中継層45は、第4層間絶縁膜16を介して更に上層側に形成された上層側データ線6aにコンタクトホール34を介して電気的に接続されている。
【0107】
ここで、上層側データ線6aは、下層側データ線6bと同様に、遮光性の導電材料、例えば、Al(アルミニウム)等から形成されている。また上層側データ線もまた、TFTアレイ基板10の表側(即ち図7において上方側から)から入射しようとする光を遮光することにより、上層側データ線6aより下層側に形成された配線、素子等が光に曝されることを防止することができる。その結果、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などの、戻り光に対してTFT30を殆ど或いは完全に遮光でき、高品位の画像表示が可能となる。本実施形態では特に、上述の上層側データ線6aと併せてTFT30の半導体層30aを二重に遮光することができるため、優れた遮光性を得ることができる。
【0108】
図6と同様に、上層側データ線6aの下層側には、シールド層8が形成されている。シールド層8は、上層側データ線6aが、シールド層8より更に下層側に第3層間絶縁膜15を介して形成された下層側データ線6bとの間でカップリングが生じること(即ち、上層側データ線6a及び下層側データ線6b間の電位差に起因して生じる電界によって、夫々印加されている画像信号が乱れてしまうこと)を抑制又は防止するために形成されている。
【0109】
尚、m本の走査線11のうち偶数行の走査線11に対応する画素において、下層側データ線6bは、何ら電気的に接続されていない。
【0110】
m本の走査線11のうち偶数行の走査線11に対応する画素におけるその他の積層構造は、m本の走査線11のうち奇数行の走査線11に対応する画素における積層構造(図6を参照)と同様である(図5及び図6を参照)。
【0111】
以上説明したように本実施形態に係る電気光学装置によれば、データ線を二重に重ねて形成することによって、画素への書き込み効率を格段に向上させ、表示画像の高品位化を図ることができる。
【0112】
<第2実施形態>
次に、図9を参照して第2実施形態に係る液晶装置の構造について説明する。尚、第2実施形態に係る液晶装置において、図1から図4に示す概略的な平面図、断面図及び回路図に関しては、第1実施形態と共通するため、ここでは説明を省略し、主にTFTアレイ基板10上の平面構造及び積層構造について説明する。
【0113】
図9は、本実施形態において、上述の第1実施形態における図6に対応するTFTアレイ基板上の断面図である。尚、図9では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。尚、図示された内容の理解を容易にするために、図9及び図10に表された構造の一部を部分的に省略している。
【0114】
ソース領域30a1は、ゲート絶縁膜13、第2層間絶縁膜14及び第3層間絶縁膜15に開孔されたコンタクトホール39を介して上層側に形成された第6中継層46に電気的に接続されている。また、第6中継層46は第3層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホール40を介して下層側に形成された下層側データ線6bに電気的に接続されている。即ち、本実施形態では、ソース領域30a1が下層側データ線6bに電気的に接続される際に、第6中継層46を経由している点において、上述の第1実施形態と異なる。
【0115】
上層側データ線6aは下層側データ線6bよりソース領域30a1から遠い位置に配置されているため、仮に単一のコンタクトホールを介して電気的に接続すると、上層側データ線6a及びソース領域30a1間の電気抵抗値は、下層側データ線6b及びソース領域30b間の電気抵抗値に比べて大きくなりやすい。このように、電気抵抗値に差が存在すると、ソース領域30aにどちらのデータ線6が接続されているかによって(即ち、ソース領域30aに接続されているデータ線が、上層側データ線6aか下層側データ線6bかによって)、画像信号の供給タイミングや振幅に差が生じることなる。
【0116】
本実施形態に係る液晶装置では、TFT30に近い位置に配置されている下層側データ線6bをソース領域30a1に接続する際に、意図的に第6中継層46を経由することにより、下層側データ線6b及びソース領域30a1間の電気抵抗値を増加させている。その結果、上層側データ線6a及びソース領域30a1間の電気抵抗値と、下層側データ線6b及びソース領域30a1間の電気抵抗値との差を少なく或いは解消することができる。
【0117】
<第3実施形態>
次に、図10及び図11を参照して第3実施形態に係る液晶装置の構造について説明する。図10及び図11は、本実施形態において、上述の第1実施形態における図6及び図7に対応するTFTアレイ基板上の断面図である。尚、第3実施形態に係る液晶装置は、図1から図4に示す概略的な平面図、断面図及び回路図に関しては、第1実施形態と共通するため、ここでは説明を省略し、主にTFTアレイ基板10上の積層構造について説明する。
【0118】
まず、図10を参照して、m本の走査線11のうち奇数行の走査線11に対応する画素の積層構造について説明する。
【0119】
ソース領域30a1は、ゲート絶縁膜13及び第2層間絶縁膜14に開孔されたコンタクトホール39´を介して上層側に形成された第7中継層19´に電気的に接続されている。そして、第7中継層19´は、第3層間絶縁膜15に開孔されたコンタクトホール39´´を介して上層側に形成された第8中継層19´´に電気的に接続されている。また、第8中継層19´´は、第3層間絶縁膜15に開孔されたコンタクトホール40を介して下層側に形成された下層側データ線6bに電気的に接続されている。即ち、本実施形態では、ソース領域30a1を下層側データ線6bに電気的に接続するための中継層が2段階に分かれている点において、上述の第2実施形態と異なる。
【0120】
ここで、仮に画素電極9及びドレイン領域30a3間を直接接続しようとすると、両者の層間に存在する絶縁膜(即ち、ゲート絶縁膜13、第2層間絶縁膜14及び第3層間絶縁膜)の膜厚が大きいために、良好な電気的接続を行うことが困難になる場合が考えられる。つまり、画素電極9及びドレイン領域30a3が夫々離れた層に形成されているため、深い一つのコンタクトホールを介して直接接続しようとすると、本来良好な導電性を有すべきコンタクトホールにその製造過程において欠陥等が生じ、コンタクトホールの導電性が低下してしまう。その点、本実施形態のように、2つの中継層(即ち、第7中継層19´及び第8中継層19´´)を設けることによって、深さの浅いコンタクトホール(即ち、コンタクトホール39´及び39´´)を用いて電気的な接続を良好な状態に形成することができる。
【0121】
本実施形態では特に、コンタクトホール39´及び39´´、並びにコンタクトホール35及び36は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、互いに重なるように形成されている(即ち、所謂スタックコンタクト構造を形成している)。このようにコンタクトホールが形成される位置を配置することにより、非開口領域の面積を少なく抑えることが可能となり、画像表示領域における開口率を向上させることができる。その結果、明るく鮮明な画像を表示可能な液晶装置を実現することができる。
【0122】
次に、図11を参照して、m本の走査線11のうち偶数行の走査線11に対応する画素の積層構造について説明する。
【0123】
図11に示す積層構造は、第1実施形態(図7参照)における同部位の積層構造に比べて、コンタクトホール32及び33、並びにコンタクトホール35及び36が、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、互いに重なるように形成されている(即ち、所謂スタックコンタクト構造を形成している)。その結果、図10において説明したように、非開口領域の面積を少なく抑えることが可能となり、画像表示領域における開口率を向上させることができる。
【0124】
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。
【0125】
図12は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
【0126】
図12に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
【0127】
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
【0128】
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
【0129】
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【0130】
尚、図12を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【0131】
また、本発明は上述の各実施形態で説明した液晶装置以外にも反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
【0132】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0133】
6a 上層側データ線、6b 下層側データ線、 9 画素電極、 10 TFTアレイ基板、 10a 画像表示領域、 11 走査線、 30 TFT、 30a 半導体層、 30b ゲート電極、 50 液晶、 70 蓄積容量、 71 容量電極、 72 容量絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に、
第1方向に沿って延在する下層側データ線と、
前記下層側データ線より上層側に前記第1方向に沿って延在すると共に、前記基板上で平面的に見て、前記下層側データ線に少なくとも部分的に重なるように配置された上層側データ線と、
前記第1方向に交差する第2方向に沿ってそれぞれ延在する第1及び第2の走査線と、
前記下層側データ線及び前記第1の走査線の交差に対応して設けられ、前記下層側データ線に電気的に接続された第1ソース領域、第1チャネル領域及び第1ドレイン領域を有する第1半導体層と、前記第1チャネル領域に対向するように配置され前記第1の走査線に電気的に接続された第1ゲート電極からなる第1トランジスタと、
前記第1ドレイン領域に電気的に接続された第1画素電極と、
前記上層側データ線及び前記第2の走査線の交差に対応して設けられ、前記上層側データ線に電気的に接続された第2ソース領域、第2チャネル領域及び第2ドレイン領域を有する第2半導体層と、前記第2チャネル領域に対向するように配置され前記第2の走査線に電気的に接続された第2ゲート電極からなる第2トランジスタと、
前記第2ドレイン領域に電気的に接続された第2画素電極と
を備えることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記第1及び第2の走査線は互いに隣り合う走査線であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記複数の下層側データ線及び前記複数の上層側データ線間に配置され、所定の電位に保持されたシールド層を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記シールド層は、前記基板上で平面的に見て、前記複数の下層側データ線及び前記複数の上層側データ線に比べて少なくとも部分的に幅広に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記下層側データ線より上層側に配置された導電層を備え、
当該導電層は、前記第1ソース領域と第1コンタクトホールを介して電気的に接続されると共に、前記下層側データ線と第2コンタクトホールを介して電気的に接続されることにより、前記第1ソース領域を前記下層側データ線に電気的に接続することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記第1コンタクトホールは複数のコンタクトホールを含んでなり、
当該複数のコンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、少なくとも部分的に互いに重なっていることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記上層側データ線及び前記第2ソース領域間は、複数のコンタクトホールを介して電気的に接続されており、
当該複数のコンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、少なくとも部分的に互いに重なっていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記第1画素電極及び前記第1ドレイン領域間、並びに前記第2画素電極及び前記第2ドレイン領域間は、複数のコンタクトホールを介して電気的に接続されており、
当該複数のコンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、少なくとも部分的に互いに重なるように配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項9】
前記第1画素電極より下層側に第1容量絶縁膜を介して形成された第1容量電極と、
前記第2画素電極より下層側に第2容量絶縁膜を介して形成された第2容量電極と
を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項10】
前記第1容量絶縁膜及び前記第2容量絶縁膜は同一の絶縁膜から同一機会に形成されると共に、
前記第1容量電極及び前記第2容量電極は同一の導電膜から同一機会に形成されることを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−75695(P2011−75695A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225301(P2009−225301)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】