電気的に作動する医療機器
本発明は、カテーテル、ガイドワイヤ、ステントおよび動脈瘤コイルのような身体内腔への注入または挿入のための医療装置に関する。本発明の装置は、それらの機能を強化または拡張する例えば電気活性ポリマおよび圧電および電歪的な材料のような電気的に作動する材料からなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体への注入または挿入のための医療機器に関し、特に、電気活性ポリマおよびピエゾ電気材料のような電気的に作動する材料がそれらの機能を強化または拡大するために用いられるカテーテル、ガイドワイヤおよび動脈瘤コイルのような医療機器に関する。
【背景技術】
【0002】
処置は、現在脈管閉塞および腫脹の治療を含む様々な脈管状態の治療において周知である。例えば、典型的な経皮的冠動脈形成術(PTCA)処置において、ガイド・カテーテルは患者の心血管系に導入され、カテーテルの末端が指定された冠状動脈の小孔に到達するまで、大動脈を通じて前進される。蛍光透視法を用いて、ガイドワイヤはそれからガイド・カテーテルを通して前進され、冠状動脈において治療される部位を横切る。バルーンカテーテルは、それから治療部位にガイドワイヤを通じて前進され、動脈を再開するためにバルーンが拡大される。動脈の閉止の防止、剥離の修繕、および/または、再狭窄の防止を補助するため、医師は、治療部位で動脈内部に例えばステントのような血管内人工器官を植設することができる。残念なことに、場合によっては、動脈の閉塞は、医師が閉塞を様々な医療機器を通過させるのに前進するのに苦労するほど広範囲である。したがって、一般に、可能な限り小型の断面外形を有する装置を前進させる必要が存在する。さらに、油圧作動させているメカニズムを有するように、現行のバルーンカテーテルは記載されることができる。油圧システムが大きい寸法でより効率的であるので、装置サイズの小型化への現在の傾向は、きわめて小さい直径で効率的に機能するアクチュエータの必要を作り出した。さらに、まれな例で、ステントの端が病変を捕らえるまたはカテーテルを案内する、および、塞栓形成の危険がある時に、医師は動脈において探知されたステント(または他の人工器官)を引っ込めなければならないかもしれない。
【0003】
閉塞を治療することとは対照的に、他の脈管処置は、脈管腫脹を治療するために用いられる。例えば、動脈瘤の治療のための現在周知の方法において、医師は最初にカテーテルを動脈瘤の開口部に入れる。コイルは、それからカテーテルを通じて動脈瘤に挿入される。ググリエルミ・デタッチャブル・コイル(GDC)のようないくつかのコイルにおいて、医師はそのコイルの構成が合わない場合、彼または彼女は、それを除去し、それを別の場所に移すまたは他のサイズのコイルを選ぶことができる。GDCの場合、コイルはステンレススチール送達ワイヤにはんだ付けされる軟性のプラチナ・コイルである。コイルが動脈瘤の範囲内で適切に配置される場合、わずかな電流は送達ワイヤに適用され、電気分解によってプラチナ・コイルに最も近い位置でそれを溶解する。一旦電気分解が発生するならば、送達ワイヤは適所にコイルを残して除去されることができる。それから他のコイルは導入されることができる。動脈瘤が高密度にコイルを詰め込まれ、診断的な対比の注入の間もはや不透明でないようになるまで、プロセスは継続される。一般に、コイルがよりしっかりと巻かれると、動脈瘤はより高密度に詰め込まれる。このようなコイルを提供する材料用の技術の継続的な必要性が存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記のおよび他の挑戦、必要性および従来技術の欠点は、本発明によって言及される。
【0005】
本発明の第1の態様によれば、以下の構成からなる医療機器は提供される:(a)患者の身体内腔への挿入のために延長するように適応する本体(一般的に哺乳類の被験体、より一般的には人間の被験者);および、(b)例えばポリピロールのような伝導性のポリマからなる動作領域。ここにおいて、動作領域は、医療機器が(動作領域の容積の膨張において延長した本体と関連して)少なくとも1つの半径方向の寸法において拡大されるように延長した本体を通じて配置される。
【0006】
実施例によっては、動作領域(または複数の領域)は、直接半径方向において装置を拡大する。他の実施例では、動作領域(複数)は、不動である変形可能な領域を放射状に動作領域の容積的に膨張させることによって間接的に装置を拡大する。
【0007】
装置の動作領域(複数)は、広範囲にわたる構成において提供されることができる。例えば、動作領域は、延長した本体を円周バンドの形で囲むことができる。別の例として、動作領域は、長手方向のストリップの形で提供されることができる。さらにもう1つの例として、動作領域は、例えば、徐々にまたは段階的なやり方で一方が末端から近位に移動すると半径を増加させて提供されることができる。
【0008】
発明のいくつかの実施例において、動作領域は、延長した本体内で形成される、例えば円周の凹部でまたは長手方向の凹部のような凹部で配置される。
【0009】
いくつかの実施例では、動作領域は、カテーテルまたはガイドワイヤの末端で提供され、その場合には、末端は例えば、身体内腔閉塞を切り抜ける装置の能力を向上させるために平らである。実施例によっては、動作領域(複数)は、少なくとも、医療機器の長さの一部は、動作領域(複数)が膨張すると硬化するように構成される。例えば、この特徴は、1つまたはそれ以上の動作領域で延長した本体を環状に囲むことによって提供されることができる。
【0010】
発明のいくつかの実施例において、医療機器は、装置の挿入および動作領域の膨張後、周囲の内腔の組織を係合するように適応する切断ブレードからなる。切断ブレードの例は、金属切断ブレードおよび刃先がダイヤモンドの切断ブレードを含む。切断ブレードは、所望であるならば鞘において提供されることができる。
【0011】
発明の別の態様では、以下の構成からなる医療機器が提供される:(a)身体内腔への挿入のために適応する延長した本体;(b)バルーン;および(c)ポリピロールのような電気活性ポリマからなる動作領域。ここにおいて、動作領域は、バルーンが本質的に膨張されていない状態にある場合、少なくとも放射状にバルーンの一部を前進させるように適応される。
【0012】
本発明の本態様のいくつかの実施例において、動作領域は、少なくともバルーンの近位部分を放射状に前進させるように適応する;他の実施例では、少なくともバルーンの近位および遠位部分が前進させられる;また他の実施例では、バルーンの近位、中央および遠位部分が前進させられる。
【0013】
実施例によっては、少なくともバルーンの一部は、動作領域の直接の容積膨張によって放射状に前進する。他の実施例において、動作領域が容積的に膨張すると放射状に膨張する不動である変形可能な領域によって、少なくともバルーンの一部は、放射状に前進する。
【0014】
実施例によっては、医療機器は曲線の構成部材からなり、動作領域は、放射状に曲線の構成部材を膨張するように適応される。例えば、曲線の部材は、カテーテルの延長部材から生じ、その周りを包む螺旋部材であってもよい。例えば、螺旋部材は、一般的に金属である導電層を通じて配置される活性層から構成されることができる。
【0015】
本発明の別の態様では、以下の構成からなる医療機器(例えば、バルーンカテーテル、大動脈の移植片、大静脈フィルタ、または、冠状脈管ステント、末梢脈管ステント、腎臓ステントまたは胆汁ステントのようなステント、他の多くの装置)が提供される:(a)患者の身体内腔に挿入されるように適応する挿入可能な本体;(b)挿入可能な本体内の内腔装置;および(c)装置内腔の長さの少なくとも一部に沿って配置された1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材。本発明の本態様の1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、挿入可能な本体がより容易に患者の身体内腔に挿入される状態である膨張状態および収縮状態間で、装置内腔の長さの少なくとも一部を変換するように適応する。実施例によっては、1つまたはそれ以上の電気的に作動する構成部材は装置内腔の全体の長さに沿って延長し、一方で他の実施例では、それらは、装置内腔の長さの一部(例えば挿入可能な長さ)だけに沿って延長する。
【0016】
本発明の更に別の態様によれば、以下の構成からなる動脈瘤充填コイルが提供される:(a)(例えば金またはプラチナのような金属の)延長する伝導性の領域;および(b)電気活性ポリマ(例えばポリピロール)からなる動作領域。動作領域および伝導性領域は、装置が電位の供給源から切れるとすぐに、よりきつく巻かれるように互いに関連して一般的に配置される。実施例によっては、動作領域は、延長する伝導性の領域の長さに沿って長手方向に配置される。例えば、動作領域は、伝導性領域の一方に沿って配置される、または、それは伝導性の領域周辺で螺旋を形成することができる。
【0017】
上記の本発明の態様の利点は、総閉塞に近い状態にもかかわらず、身体内腔内で前進させるための強化された特性を有する医療機器が提供されることができるということである。
【0018】
本発明の他の利点は、油圧膨張メカニズムは置き換えられるまたは補充され、このことにより、これらの装置がきわめてわずかな直径で効率的に機能するのを可能にする医療機器が提供されることができるということである。
【0019】
本発明のさらなる利点は、塞栓形成のリスクを減少させ、ステントまたは他の人工器官を身体内腔から取り出す改良された能力を有する医療機器が提供されることができるということである。
【0020】
本発明のさらにもう一つの利点は、動脈瘤内で配置されると即座に、よりきつく巻かれることが可能である動脈瘤コイルが提供されることができるということである。
【0021】
発明の追加的な測面、実施例および利点は、いくつかの実施例が詳細に記載された以下の詳細な説明を見ることにより、従来技術の当業者において直ちに明らかになる。
【実施例】
【0022】
本発明は次に、本発明の特定の実施例が示される添付の図面を参照することにより完全に記載される。本発明は、しかしながら異なる形状において実施される可能性があり、本願明細書において記載される実施例に限定されて解釈されるべきではない。
【0023】
特定の実施例において、本発明の医療機器は、電気活性ポリマ(EAP)アクチュエータを使用して、少なくとも部分的に作動する。電気活性ポリマは、電気的な刺激に応答して形状を変化させるそれらの能力によって特徴づけられるポリマである。
【0024】
本発明と関連して一般的に使われる電気活性ポリマは、イオンのEAPであり、より典型的には接合された骨格を特徴とする伝導性のEAP(例えばそれらは、一連の単一のおよび二重の炭素‐炭素結合からなり、交替した骨格を有する)、および、酸化または還元の下で電気伝導率を増加させる能力を有する。一般に周知のいくつかのEAPは、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ(p‐フェニレン・ビニレン)、ポリスルホンおよびポリアセチレンである。生理的状態においてこれらのポリマで最も安定性のあるものの1つであるポリピロールは、以下に描かれる:
【0025】
これらのEAPは、純粋な形状では一般的に半導体である。しかしながらポリマが酸化または還元されると、電気伝導率は半伝導性の体制から半金属体制まで変えられると理解される。このような酸化および還元は、材料へのまたは材料から出るイオンの流動を交替で生じる電荷アンバランスに導くと考えられる。これらのイオンは、電気活性ポリマと関連しているイオンによる伝導性の電解質媒体を一般的に材料へ入れる/材料から出す。
【0026】
寸法変化が、(一般に「水和シェル」と称される水分子のシェルによって囲まれる)イオンのポリマへのまたはポリマから質量移行によって特定のポリマにおいて達成されることは、周知である。例えば伝導性のいくつかのポリマにおいて、膨張はチェーン間のイオン挿入によるためと考えられ、一方で他の相互チェーン反発は支配的な効果であると考えられる。メカニズムに関係なく、材料へのまたは材料からのイオンの質量移行は、ポリマの膨張または収縮に導き、有意な応力(例えば、およそ1MPa)およびひずみ(例えばおよそ10%)を供給する。これらの特性は、本発明の装置の構造にとって理想的である。ここで使用しているように、装置の動作領域の膨張または収縮は、「作動」と一般に呼ばれる。
【0027】
イオンのEAPもまた、本発明の装置用にそれらを魅力的にする多くの追加的な特性を有し、以下の構成を含む:(a)軽量、可撓性、小さくおよび容易に製造される;(b)容易に制御されるエネルギー源が利用でき、エネルギーはEAPに容易に供給されることができる;(c)小さい電位変化(例えばおよそ1Vの電位変化)がEAPの体積変化を生じるために用いられる;(d)それらは、作動において比較的高速(例えば2、3秒で完全に膨張/収縮する)である;(e)EAP領域は、例えば電着のような様々な技術を使用して作成されることができる;および、例えば、(f) EAP領域は、必要に応じて、フォトリソグラフィを使用してパターン化されることができる。
【0028】
以下の要素は、電気活性ポリマ作動を導くために一般に利用される:(a)電位の供給源、(b)電気活性ポリマからなる動作領域、(c)対電極、および、(d)動作領域および対電極の両方と接触する電解質。
【0029】
少なくとも動作領域の一部の表面と接触している電解質は、イオンの流動を可能にし、したがってイオンの供給源/シンクとして作用する。例えば、イオンの移動ができるようにされる限り、電解質は例えば液体、ゲルまたは固体であってもよい。電解質が液体である場合、それは例えば、NaCl溶液、KCl溶液、ナトリウム・ドデシルベンゼン・スルホン酸塩溶液、リン酸塩緩衝液、生理液その他のような塩を含む水溶液であってもよい。電解質がゲルである場合、それは例えば、塩を含む寒天ゲルまたはポリメチルメタクリレート(PMMA)ゲルであってもよい。電解質が固体である場合、それは例えば、高分子電解質であってもよい。
【0030】
対電極は、伝導ポリマ、伝導ゲルまたは例えばステンレススチール、金または白金などの金属のようないかなる適切な電気的な導体からも形成されてもよい。少なくとも対電極の表面の一部は、戻り経路を電荷に提供するため、一般に電解質と接触している。
【0031】
上記のように、EAPを含有する動作領域は、イオンの外へのまたはイオンの内への流動に応答して収縮または膨張する。本質的に、収縮または拡張可能な特性を呈するいかなる電気活性ポリマも、上記に一覧を示したものを含む発明の様々な動作領域と関連して使われる可能性がある。
【0032】
発明の特定の実施例によれば、動作領域は、ポリピロールを含有する動作領域である。ポリピロールを含有する動作領域は、例えば、押出、鋳造、浸漬コーティング、回転被覆または電子重合/堆積技術などの多くの周知の技術を使用して製造されることができる。例えば、ポリピロールを含有する動作領域はまた、必要に応じて、リソグラフ印刷技術を使用してパターン化されることができる。
【0033】
製造技術の特定の例として、ポリピロールは、D.チョウ他の「蝸牛インプラントのためのアクチュエータ」合成金属135‐136(2003)39‐40に記載される処置を使用して、ピロール・モノマー溶液から白金化された基質に定電流的に沈殿される。ポリピロールはまた、金に沈殿されることができる。実施例によっては、電着するポリピロール層の粘着は、化学的な結合でポリマ層にコポリマ化されることができる分子の化学吸着された層で金のような金属を被覆することによって強化される。チオールは、金属に対する強固な化学吸着のための最上部群の一例である。最後部群はピロール・モノマーに化学的に類似していなければならないので、(例えば、短いアルキル鎖を経て)チオール群に取り付けられたピロール環の使用が自然の選択である。このような分子の具体例は、1‐(2‐チオール)‐ピロールおよび3‐(2‐チオール)‐ピロールである。E.スメラ他の「チオール変性ピロール・モノマー:1.合成、特徴描写および重合1‐(2‐チオエチル)‐ピロールおよび3‐(2‐チオエチル)‐ピロール」、ラングミュア、14(11)、2970‐2975,1998を参照のこと。
【0034】
様々なドーパントは、大きい静止した陰イオンおよび大きい不動性の陽イオンを含むポリピロールを含有する動作領域において使われることができる。1つの特定の実施例によれば、動作領域は、ドデシルベンゼン・スルホン酸塩(DBS)陰イオンでドープされたポリピロール(PPy)からなる。例えばNa+陽イオンのような小さい移動性の陽イオンを含んでいる電解質と接触して配置される場合、あるいは電流がポリピロールを含有する動作領域と対電極との間で通過する場合、陽イオンは、ポリマの還元/酸化により挿入/除去され、ポリマの膨張/収縮に導く。このプロセスは、以下の方程式によって表されることができる:
PPy+(DBS‐)+Na++e‐⇔PPy0(Na+DBS‐)
ここで、Na+がナトリウム・イオンを表し、e‐は電子を表し、PPy+はポリピロールの酸化した状態を表し、PPy0はポリマの還元された状態を表し、括弧において囲まれた種はそれらがポリマに組み込まれたことを示す。この場合、電気活性ポリマ部材と接触している電解質によって、ナトリウム・イオンは供給される。具体的には、EAPが酸化する場合、バックボーン上の正電荷は、ポリマの範囲内で存在するDBS‐陰イオンによって少なくとも部分的に補われる。ポリマが還元されるとしかしながら、不動性のDBS‐イオンは、電荷中性を維持するためにポリマを出ることができないので、より小さくより可動性のNa+イオンは、その容積を膨張するポリマに入る。再酸化されると、Na+イオンはまたポリマを出て、電解質に入りポリマの容積を減らす。本発明と関連した使用への電位の供給源は、例えば、DC電池およびオン/オフ・スイッチから構成されるように非常に単純であることができる。代替的に、より複雑なシステムが利用されることができる。例えば、電気的なリンクは、制御信号の複雑な集合が動作領域(複数)を含むEAP‐に送信されるのを可能にするマイクロプロセッサで確立されることができる。
【0035】
適切な値の印加電圧が、例えばEAP、ドーパントおよび電解質の選択次第で中断される場合、EAPを含有する動作領域は膨張または収縮を提供されることができる。
【0036】
EAPアクチュエータに関する追加的な情報、それらのデザインの考慮すべき問題、および、その中に使われる可能性がある材料および成分は、例えば、E.W.H.イェーガー、E.スメラ、O.インガナスによる「接合されたポリマ・アクチュエータの微細加工」、サイエンス、290、1540‐1545、2000年;E. スメラ、M.カレンバッハおよびJ. ホールデンリードによる「微細機械加工されたシリコン・プレートの移動および位置決めのために電気化学的に駆動されたポリピロール二分子層」、微小電気機械システム誌、8(4)、373‐383、1999年;マサチューセッツ工科大学に割り当てられた米国特許No.6,249,076;および、「高性能な構造および材料 2001:電気活性ポリマおよびアクチュエータ装置」と名称を与えられるSPIEの議事録、Vol.4329(2001)(例えばマッデンその他の「ポリピロール・アクチュエータ:モデル化および性能」のpp. 72‐83参照のこと)において明らかになり、それぞれは、完全に本願明細書に引用したものとする。
【0037】
特定の他の実施例において、本発明の医療機器は、少なくとも部分的に圧電性、電歪的および/またはマクスウェル応力を含む材料を用いて作動する。
【0038】
本発明の一態様によれば、身体内腔への挿入のために適応する延長した本体からなる医療機器が提供される。伝導性ポリマからなる動作領域は、動作領域が容積的に膨張すると医療機器が少なくとも一方の半径方向で膨張するように(すなわち、装置の長手方向の軸に対して直角である少なくとも一方に)延長した本体を通じて配置されている。
【0039】
例えば図1Aは、動脈の閉塞の部位でステント(図示せず)を膨張するために用いることができるバルーンカテーテル100の概略図である。図示した実施例において、近位部分が左にある一方、カテーテル100の末端部分は右にある。カテーテル(それは、カテーテルが挿入される例えば動脈のような身体内腔の軸にも対応する)の軸は、文字「x」によって示される。近位および末端のマーカ115p、115d(例えばX線撮影マーカ)は、身体内腔内の適切な位置でカテーテルを配置するのを助けるため、周知のようにカテーテル内で提供される。
【0040】
バルーンカテーテルは、内腔110(または、場合により軸)およびバルーン130を含む。図示はしていないが周知のように、必要に応じて、バルーン130は切断ブレードを備えることができる。電気活性ポリマを含む活性の領域120は、内側の内腔110およびバルーン130の間で配置されている。動作領域120は、様々な構成において提供されることができる。例えば、図1Aにおいて図示される実施例において、動作領域120は、内腔110周辺でバンドが提供される。しかしながら、様々な構成の多数のアクチュエータ(例えば一連の長手方向のストリップ、一連の周囲のバンド、一連のパッチその他)はまた、類似した結果を達成するために使われることができる。
【0041】
この図示された態様において、動作領域120は、内腔110において形成される凹部において提供される。これは必要ではないが、動作領域120を凹部内で提供することによって、装置の挿入された外形の増加は完全に避けられるというわけではないが、最小化される。
【0042】
所望ならば例えば金(Au)で形成された接触電極(図示せず)は、動作領域120を作動させるため、内腔110および動作領域120の間で提供されることができる。例えば実施例によっては、内腔110は伝導性の材料で形成されず、それゆえに電極として機能することができない。
【0043】
対電極機能は、例えば装置100内で別々の専用の伝導性の部材(図示せず)によって実行されることができる。代替的に、装置100の伝導性の要素がこのために使われることができる。いずれにせよ、対電極とともに動作領域(またはその電極)を電気的にショートさせることを避けるために一般に配慮される。
【0044】
動作領域および対電極も囲む封止された構造内で、例えば電解質(別々に図示せず)は提供されることができる。所望ならば、バルーン130はこの機能に役に立つことができる。他の実施例では、生理液は電解質として役立つことができる。
【0045】
PPyを含有する動作領域120がカテーテル100内で接触する金または白金電極を通じて使われる特定の実施例を一例とすると、装置は、次のように機能する:陽電位が金の電極接点に適用される場合、電子はPPyから除去され、そのニュートラルの状態(PPy°)から、その酸化された状態(PPy+)まで酸化する。これは、反転可能なプロセスである。したがって、PPyは電子を加えることによってその酸化状態からニュートラルの状態まで還元されることができる。この例では、PPyは、DBS‐(ドデシルベンゼンスルホナート)陰イオンでドープされ、装置はNaDBS溶液のような電解溶液で機能するとさらに仮定される。ポリピロールを含む領域の還元の間、(水和シェルを囲んだ)小さい陽イオン、この場合Na+は、動作領域120を含むポリピロールの電荷の中立性を達成するため、動作領域に挿入される。これは、動作領域120を膨張させ、図1Bにて図示したように、放射状に外側へバルーン130を押す。これもまた、内腔110上に矯正および剛性化力を及ぼす。動作領域120の膨張もまた、バルーンを中央に置き、身体内腔において長手方向にそれを固定するために作用する。
【0046】
EAPを含有する動作領域120が完全に圧着された状態から外へ放射状にバルーン(およびいかなる関連するステントのような人工器官)を膨張することに注意する。バルーンの直径が増加すると、バルーンは、より少ない圧力がこのタイプの油圧作動によってもたらされる大きいひずみを生成するために必要とされ、効率的な作動範囲に入る。バルーンは、それから図1Cにて図示されたように膨張される。それゆえに、本実施例において、第1のアクチュエータ(すなわちEAPを含有する動作領域120)は、第2のアクチュエータ(すなわちバルーン130)の効率を改善する。
【0047】
膨張後、バルーンは収縮し、上記のプロセスが反転する(すなわち、PPyが酸化して、動作領域120からNa+イオンを放出し、それを縮小させる)。この状態になると、装置100は身体内腔から引っ込められて、処置が完成する。
【0048】
上記したPPy/DBS動作領域のため、ニュートラルの(膨張された)状態は、V=‐1VVの印加電圧で達成され(対Ag/AgCl参照電極)、酸化(収縮された)状態は、V=0Vで達成される。
【0049】
図25は、発明の他の実施例によるバルーンカテーテル100を図示する。図1Aのそれのように図25のバルーンカテーテル100は、内腔/軸110およびバルーン130を含む。しかしながら、図1Aのそれとは異なり、図25のバルーンカテーテル100は、動作領域とは別である近位および末端のマーカを含まない。その代わりに、図25のバルーンカテーテル100は、その近位および末端の近くにバルーン130の下に配置される動作領域120aおよび120bを含む。これらの動作領域120aおよび120b(例えばポリピロールからなる動作領域)は、上記で検討された技術を使用して(金またはプラチナ・バンドのような)金属領域123aおよび123b上へ堆積する。伝導性であることに加えて、金属領域123aおよび123bはまた、それらが近位および末端のX線撮影マーカとして役立つことを可能にするような放射線不透過性である。
【0050】
図1Aおよび図25の装置において、膨張しているEAPを含有する動作領域は、直接バルーンへの圧力を出す。しかしながら本発明の他の実施例において、膨張しているEAPを含有する動作領域は、交替で放射状にバルーンを膨張する不動材料に圧力を出す。例えば、図2Aは、図1Aのように内腔110、近位および末端のマーカ115p、115d、動作領域120およびバルーン130を含むバルーンカテーテル100を図示する。しかしながら、図2Aの装置は、例えば、ゴムまたはゴムのような弾性体から形成される部材であってもよい固定部材125および弾性的な不動部材150をさらに含む。
【0051】
図2Aを図2Bと比較すると、動作領域120が膨張すると、近位マーカ115p(本実施例において内腔110に沿って摺動可能である)は、右に圧入され、末端マーカ115d(本実施例において固定される)に対して不動部材150を圧縮することが分かる。このやり方で強制されると、不動部材150は、図1A‐1Cと関連して上記で検討された効果を有して、バルーン130と係合するために放射状に膨張する。高い圧力と低い応力を提供する図1A‐1Cの装置とは逆に、図2A‐2Bの実施例は、L1/L2の割合が十分に大きければ反転できる。
【0052】
このタイプの追加的なメカニズムは、固定された近位および末端のマーカ115p、115d、動作領域120および不動部材150を図示する図3Aおよび3Bにおいて示される。図3Aにおいて、動作領域120は装置の末端および近位端部から、不動部材150を圧縮し、不動部材150を放射状に膨張させる。図3Bにおいて、中央の動作領域120は近位および末端の不動部材150を圧縮し、それを放射状に膨張させる。
【0053】
発明の他の実施例は、バルーンカテーテル100の末端の部分の長手方向概略断面図を示す図4A、および、図4A線a‐aの位置でのバルーンカテーテル100の概略半径方向の横断面図を示す図4Bにおいて図示される。バルーンカテーテル100は、内腔110(または軸)およびバルーン130を含む。ステント160は、バルーン130上に配置される。バルーン130の下には2つのEAPを含んでより明確に図4Bに示されるように、平面コイルの形状において提供されるアクチュエータ121がある。EAPを含むアクチュエータ121は、それらの膨張された状態において図示される。例えばEAPを含むアクチュエータ121は、ポリピロールを含む活動層が堆積する金または白金ベースから構成されることができる。電解液および対電極(図示せず)は、例えば、前述のように提供されることができる。活動層がコイルの外側または内側に置かれるかによって、活動層が膨張するとコイルは締まる(したがって放射状に収縮する)または緩み(およびしたがって放射状に膨張する)、その逆も同じである。
【0054】
前述のように、まれな例で、ステントの端が塞栓形成のリスクを有する可能性がある時、医師は動脈において捕らえられたステント(または他の人工器官)を引っ込めなければならない可能性がある。しかしながら、例えば、近端部、末端部でまたはその両方(図示されるように)で、EAPを含むアクチュエータ121を有するカテーテル100を提供することによって、バルーン130は、このリスクを減らすためにステント160の半径を越えて押されることができる。
【0055】
発明のさらにもう1つの実施例は、図5Aにおいて図示される。図1Aのそれのように、図5Aのカテーテル装置100は、内腔110(または軸)、近位および末端のマーカ115p、115dおよびバルーン130を含む。しかしながら、図1Aにおいて図示される実施例とは異なり、動作領域120はバルーン130の下よりも、カテーテル装置100の末端の先で提供される。図5Bは、EAPを含有する動作領域120が膨張した図5Aの装置を図示する。
【0056】
末端の先で動作領域120を提供することによって、この装置100は、例えば脈管閉塞を広げるために用いることができ、閉塞と関連して装置100を適切に配置されるのを可能にする。特定の実施例において、周囲の生理液(図示せず)が、電気活性ポリマの酸化/還元の間、動作領域120を入る/出る小さいイオンのための供給源/シンクとして使われる。対電極(図示せず)はまた、これらの実施例において生理液と一般的に接触され、電流の経路を完成する。例えば、内腔110を通って延びているガイドワイヤ(図示せず)が、上記のように電気的なショートを妨げる配慮がされる限り、このために使われることができる。
【0057】
図6は、切断ブレード170(図示されるもの)が動作領域120の外周に提供されることを除いて本質的に図5Aのもののような発明の他の実施例を図示する。切断ブレードは、ステンレススチール刃およびダイヤモンドが先端にかぶせられたような金属刃を含む様々な材料から形成されることができる(例えばダイヤモンド刃は、「管状の切断プロセスおよびシステム」と名付けられる出願No.10/212,508において検討される)。図示される刃が長手方向に延長するにもかかわらず、分割され、刻み目をつけられ、螺旋構成のような切断バルーン技術において公知の様々な構成を含む様々な構成は可能である。所望ならば、切断ブレードは使用の前に保護用鞘に格納されることができる。代替的に、刃は軟らかい変形可能または流動可能なポリマ内で包まれることができる。動作領域が膨張すると、変形可能または流動可能なポリマは圧縮され、刃が隣接した組織に係合するのを可能にする。
【0058】
単一の動作領域120が図5A、5Bおよび6における内腔110周辺でバンドにおいて提供されるにもかかわらず、一連の長手方向のストリップ、一連のバンド、あるいはその他のような多くの動作領域もまた、類似した結果を達成するために使われることができる。さらに、図7にて図示したように、それがカテーテルの末端の先から近位に進行するように、次第により大きい外側の半径を有する(すなわち、それらは嵌め込み式または段階状に配置されている)一連の動作領域120a、120b、120cを備えて、カテーテル100は提供されることができる。代替的に、類似した効果は、図8にて図示したように、外側の半径を徐々に増加させる動作領域120を利用することによって達成されることができる。図示されていないが、下にある内腔110はまた、このやり方で段または傾斜を付けることができる。
【0059】
さらに他の実施例において、図5A、5B、6,7および8と関連して記載されるもののような装置が提供されるが、バルーンなしで、および/または、内腔よりむしろ中央の中実軸を有する。
【0060】
図6の実施例とは対照的に、20A図および20Bにおいて図示される実施例の切断ブレード170は、動作領域よりも不動領域に取り付けられる。図20Aおよび20Bは、内腔(またはガイドワイヤのような固体の軸)110を通じて摺動可能であるアセンブリ105を図示する。アセンブリ100は、硬い延長された構造部材135(例えば剛性ストリップまたはロッド)によって互いに固定された距離で軸方向に間隔を置かれる近位のリング125pおよび末端のリング125dを含む。動作領域120は、近位のリング125p(および末端のリング125d)からの距離が固定されない近位のリング125pと摺動可能なリング125sとの間で配置される。アセンブリ105は、リング125sに近端部で取り付けられ、末端リング125dに末端で取り付けられる可撓性部材138(例えば可撓性ワイヤ)のような変形可能な部材をさらに含む。切断ブレード170は、可撓性部材138の外面に取り付けられる。(ブレード170が本実施例において可撓性部材138から分離するように例示されるが、所望の場合、可撓性部材138を鋭利な表面を有するように研磨することができることに注意する。)切断ブレード170および可撓性部材138の一部は、ポリマ本体136(例えば、図示されるように部分的に透明であるポリマ・ボール)内で、窪み(例えば、図示されないスリット)に配置される。
【0061】
図20Aを図20Bと比較することによって示されるように、動作領域120が膨張すると、摺動可能なリング125sは近位および末端のリング125p、125dと関連して装置の末端の方へ押される。従って、摺動可能なリング125s および末端リング125dの間で配置された可撓性部材138は、それに取り付けられる切断ブレード170と一緒に、保護用ポリマ・ボール136のスリットを通じて押し出される。アセンブリ105を作動する形状において摺動させることは、例えば動脈壁のような周囲の組織を分割する。
【0062】
発明の他の実施例は、図21Aおよび21Bにおいて図示される。本実施例における切断ナイフ170の係合のメカニズムは、動作領域120が装置の末端の方へ摺動可能なリング125sを押し、可撓性部材138の外側の動きを生じる図20A‐20Bのそれに類似している。しかしながら、図20A‐20Bとは異なり、ポリマ・ボール136において形成されたスリットから出現するよりはむしろ、図21Aおよび21Bの横断面において図示される周囲のカテーテル管134において形成されたスロット134sから、ナイフ170は出現する。さらに、近位のおよび末端のリング125p、125dは、図20A‐20Bの構造部材135によって、離れた軸方向に間隔を置かれる。対照的に、図21Aおよび21Bにおいて、末端および近位のリング125p、125dは、部材110(例えば心線)と関連して移動可能でないが、部材110にむしろ固定され、構造部材135のリング125p、125dを軸方向に間隔を置いて保つ必要性を取り除く。動作部材120が近位のリング125pを経て心線110に固定される一方、可撓性部材138は末端のリング125dを経て中央の心線110に固定される。
【0063】
切断ブレードは、上記に記載されたものに類似した方式を用いて例えば以下に続くように、ガイドワイヤから配置されることができる。
【0064】
図9Aに戻って、動作する被覆220を有するガイドワイヤ・コア210からなる合成ガイドワイヤ200がその中に図示される。ガイドワイヤ・コア210は、公知技術の様々なガイドワイヤ構造のいずれであってもよい。ガイドワイヤ・コア210を通じて提供される動作する被覆220は、上記のようなポリピロール・ポリマのような電気活性ポリマからなる。金または白金層(図示せず)は、この具体例では横たわる動作する被覆220の電極接点として作用するガイドワイヤ・コア210に置かれる。上記のように、電解液は内蔵型の構造の範囲内で提供されることができる、または、周囲の生理液は動作の間、動作する被覆に入る/出るイオンのための供給源/シンクとして使われることができる。
【0065】
ガイドワイヤ・コア210全体の上に(またはその選択された部分のみの上に)動作する被覆220を配置することによって、あるいは適切な電位を適用することによって、合成ガイドワイヤ200の硬さと同様に厚みも変化することができる。ガイドワイヤ200の厚みを増加させることは、前述のように膨張している閉塞のために有用である。ガイドワイヤ200の硬さを増加させることは、閉塞を通じてガイドワイヤを押す実行の能力を向上させる。この種の構造の硬さが外側の寸法の第4の動力で変化が予測されるので、外層の厚みのいかなる変化も、硬さに対する有意な効果を有しなければならない。
【0066】
図9Bは、図9Aの線a‐aによって示される位置で、ガイドワイヤ200全体の概略横断面図であり、均等な厚みの環状の動作している被覆220を有する円柱状のガイドワイヤ・コア210を図示する。しかしながら追加的な実施例において、例えば図10Aおよび10Bの半径方向の横断面にて図示されたように、ガイドワイヤ・コア210は平らにされる。例えば、扁平なチップを有するガイドワイヤは、デ・トレドの米国特許No.4,830,023に記載される。ガイドワイヤ200の少なくとも先端を平らにすることによって、閉塞を貫通する能力は、改良される。さらに、ガイドワイヤ・コア210は、図10Bにて図示したように、動作している被覆220に完全に囲まれている必要はない。
【0067】
追加的な実施例において、閉塞を貫通および膨張する能力は、図7および8と関連して上記されたもののようにガイドワイヤに段階状または段差をつけられた領域を提供することによって、さらに改良される。
【0068】
図9Aおよび9Bにて上記で述べられたような動作する被覆220は、例えばガイドワイヤ・コア210全体の上、ガイドワイヤ・コア210の末端の部分(例えば先端)のみの上、あるいはその他で提供されることができる。さらに、多くの動作している被覆領域220は、例えば、図11Aおよび11Bにて図示されたように、一連の長手方向のストリップ(図示せず)または一連の周囲のバンドとして利用されることができる。これらの動作している被覆領域220a、220b、220cは、グループとして機能されるまたはそれらは互いに独立した電気的な連結を提供することによって個別に機能することができ、このことにより、その長さに沿ってガイドワイヤ200の硬さおよび膨張の度合いが変化するのを可能にする。
【0069】
他の実施例では、下にある部材(例えばガイドワイヤ)の硬さは、半径方向の膨張(またはに加えて)よりも、長手方向の膨張に基づいて変化する。例えば図22Aは、内腔または軸210に沿って間隔を置いた一連の動作部材リング220を図示する。図22Bにて図示されたように、リング間の間隔は内腔/軸210が容易に曲がるのを可能にする。しかしながら、図22Cにて図示されたように、リング220が長手方向に膨張すると、リング220間の隙間は減らされ、(または取り除かれる)、このことにより、内腔/軸210は、リング220が互いに接触することによる抵抗に直面せずに湾曲できる度合いを拘束する。
【0070】
他の実施例では、動作しているリングは、他の材料の領域と係合する(例えば、金属またはハード・プラスチックのような硬い材料)。例えば、図23Aは、動作しているリング220、および、内腔または軸210に沿って間隔を置かれた2つの硬い材料のリング215を図示する。上の図22A‐Cに類似して、動作しているリング220および図23Aの硬い材料リング215間の間隔は、内腔/軸210が容易に曲がるのを可能にする。動作しているリング220が膨張すると、図23Bにて図示されたように、しかしながら屈曲は制限される。
【0071】
別の例として、図24Aは内腔または軸210に沿って間隔を置かれる2つの動作しているリング220a、220bを図示する。硬い材料で形成される3つのピン215は、一方の動作しているリング220aにおいて埋め込まれ、一方でピン215を受容するスロットが他の動作しているリング220bにおいて形成される。動作しているリング220a、220bが図24Aにて図示したように、収縮状態にある場合、内腔/軸210は容易に屈曲可能にされる。しかしながら、図24Bにて図示したように、動作しているリング220a、220bが膨張すると、動作しているリング220aが埋め込まれたピン215は、動作しているリング220bのスロットと係合し、屈曲を制限する。他の実施例では、リング220a、220bのうちの1つだけは動作しているリングであり他のリングは剛性材料から形成される。本発明の他の態様は、拡張可能および収縮可能な内腔を有する医療機器に導かれる。本発明の本態様の実施例は、膨張および収縮状態のバルーンカテーテル400のための軸の横断面図をそれぞれ含む図13Aおよび13Bにおいて図示される。バルーンカテーテル軸400は、この具体例において、ガイドワイヤ内腔425および拡張用内腔420の2つの内腔が提供される延長した本体410を含む。延長した本体410は例えば、押出または公知技術の商業上適切な他のプロセスにより、重合体または他の可撓性材料から製造される。バルーンカテーテル軸400はさらに、本実施例における延長されたストリップの形で延長した本体410の外壁の範囲内で配置されている電気的に作動する部材430を備える。
【0072】
本発明の本態様と連携した使用のための電気的に作動する部材430は、電気活性ポリマ、および、圧電性、電歪的またはマクスウェル応力を含むその他の材料から構成されるものを含む。電気活性ポリマ・アクチュエータは、本願明細書において他の場所で検討される。圧電および電歪的な材料は、外部電場の適用により機械的に変形する材料であり、逆に、それらが機械的に変形する場合、電荷を生成する。このようなアクチュエータは、複合材料、異なる材料の層、(例えば金属‐絶縁物‐金属の構造)および無数の他の組合せの構造である。圧電材の特定の2、3の例は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛PZT‐5、チタン酸鉛PT、チタン酸メタニオブ酸塩PbNb2O6、チタン酸バリウム、および、クォーツ特に金属圧電材;ポリフッ化ビニリデンのようなポリマ材料(PVDF)、トリフルオロエチレンを有するその共重合体、およびテトラフルオロエチレン、炭素の奇数の数を有するナイロン(例えば、PA 7)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニルエチルニトリル(PPEN)およびポリアクリロニトリル (PAN)、それらの組合せと同様にセラミック材料を含む。圧電および電歪的なアクチュエータは印加電圧を必要とし、電流が制限され、患者に重傷の危険のない必要な電圧の適用を可能にする。
【0073】
図13A‐Bの電気的に作動可能な部材430は、(a) 図14Aの概略斜視図にて図示されたようなカールしてない(膨張)状態、および(b)図14Bの概略斜視図にて図示されたようなカールした(収縮)状態の間で変化する。電気的に作動する部材430は、あまりカールしていない状態において完全に平面である必要はない、例えば、電気的に作動する部材430は、三日月形の形状から逆転された三日月形の形状まで、または、三日月形の形状から円形の形状などまで変化することができる。例えば、螺旋形状から直線形状まで、円形のリング形状から卵形線形状、あるいはその他に変化する電気的に作動する部材もまた、使用されることができる。
【0074】
電気的に作動する部材430の形状の変化の結果、拡張用内腔420は図13Bにて図示したような収縮した内腔状態および図13Aにて図示したような膨張した内腔状態の間で変形可能である。例えば、内腔の断面積は、収縮する内腔状態から膨張された内腔状態への移行の間、少なくとも10%、15%、20%、25%、50%、75%、100%、およびそれ以上膨張することができる。装置400は、図13Aの膨張した内腔状態と比較すると、図13Bの収縮する内腔状態にある場合、患者の身体内腔を通じてより容易に挿入される。
【0075】
例えば、収縮状態に内腔420を配置することは、バルーンカテーテル軸400が減少された出口外形をとるのを可能にし、このことにより、血管のような身体内腔を通じてガイドワイヤに軸400を挿入および追跡する能力を強化する。バルーンカテーテル軸400が所望の範囲に挿入されるならば(例えば、バルーンが適所に配置されるならば)、拡張用内腔420の横断面は、軸400内で配置される電気的に作動する部材430の状態を変化させることによって、膨張/拡大される。この変換は、効率的にバルーンを膨らませるのを可能にし、さらにバルーン収縮の間、内腔が一般的に陰圧を受ける位置で拡張用内腔420を開けるように保つ。必要ではないが、印加電圧の非存在下でよりカールされた状態(図13B参照)にある電気的に作動する部材430を選び、したがって、軸のための組込み故障モードとして扁平状態を提供することは望ましい。
【0076】
上記における数多くの変形物は、可能である。例えば、図14Aの電気活性部材430は、例えば、図15Aおよび15Bにおいて図示されるように狭い横断面の1つまたはそれ以上の領域を作成することによって拡張した長手方向の可撓性を備えることができる。長手方向の可撓性はまた、図15Cにて図示されたように、一連の電気活性部材430と図14Aの電気活性部材430を置き換えることによって強化されることができる。これらの電気活性部材430は、例えば金線のような金属導体である伝導性の部材(図示せず)によって、電気的に互いに連結される。
【0077】
さらなる変形物は、それぞれ膨張および収縮する外形のバルーンカテーテル軸400の横断面図を含む図16Aおよび16Bにおいて図示される。これらの図は、内側のガイドワイヤ内腔425を定義している内側の壁414(すなわち内側の筒状部材)、および、内側の壁414と一緒に環状の外側の拡張用内腔420を定義する外壁412(すなわち外側の筒状部材)を図示する。
【0078】
上記の図13Aおよび13Bの装置に類似して、図16Aおよび16Bの電気的に作動する部材430は、外壁412内で配置され、互いに屈曲する度合いから電気的に変形可能である延長されたストリップの形である。電気的に作動する部材430の形状の変化の結果として、拡張用内腔420は、図16Aの膨張した内腔状態および図16Bの収縮した内腔状態の間で変わる。
【0079】
上記のように、内側の壁414および外壁412は、例えば押出または公知技術の他の商業上適切なプロセスを経てポリマまたは他の可撓性材料から有益に製造される。内側と外側の壁414、412が目立たない成分であるという事実は、いくつかの実施例において異なる材料から容易に構成されるのを可能にする。例えば、内側の壁414は、外壁412の材料より硬い材料で製造されることができる。この配置は、動作の間のガイドワイヤ(図示せず)および内側の壁414間の結合を阻止し、一方で同時に、外壁412が容易に電気的に作動する部材430の影響を受けて形状を変化させるのを可能にする。
【0080】
図13A、13B、16Aおよび16Bの実施例と関連して図示される横断面において、単一の電気的に作動する部材430だけが半径方向の横断面に存在する。しかしながら、様々な他の実施例で、1、2、3、4、5、6、7、8、およびそれ以上の電気的に作動する部材は、提供された横断面で装置400内において長手方向に配置される。例えば、図17Aおよび17Bにおいて図示される発明の実施例は、外壁412の外周周辺で配置されている8つの電気的に作動する部材430を採用する。電気的に作動する部材430の形状の変化の結果として、拡張用内腔420は、図17Aの膨張した内腔状態から、図17Bの収縮した(または「縮んだ」)内腔状態まで変えられ、その逆も同じである。
【0081】
発明のいくつかの実施例において、電気的に作動する部材(複数)は、拡張用内腔の長さ全体に沿って配置される。他の実施例では、電気的に作動する部材(複数)は、拡張用内腔の長さの一部だけに沿って配置される。例えば、電気的に作動する部材(複数)は、比較的小さい断面の身体内腔(例えば血管)を通過するために必要とされる拡張用内腔の挿入可能な部分だけに沿って配置されてもよい、または、拡張用内腔の末端の部分だけに沿って配置されてもよい。
【0082】
さらに電気的に作動する部材(複数)は、拡張用内腔420その他の完全な/部分的な長さの周辺で螺旋状に巻かれた拡張用内腔の完全な/部分的な長さの一直線を含む様々な構成の拡張用内腔の完全な/部分的な長さに沿って配置されてもよい。
【0083】
図13A‐B、16A‐Bおよび17A‐Bの実施例の電気的に作動する部材(複数)430は、拡張用内腔および装置の外側の間で装置の外壁内で配置されることに注意するべきである。しかしながら、電気的に作動する部材(複数)は、容易に外壁の内側の表面または外側の表面に配置されることができる。
【0084】
装置は、図13A‐B、16A‐B、17A‐Bおよび17Bにて図示されたように、単一の拡張用内腔を備えず、ガイドワイヤ内腔の有無にかかわらず、2つの拡張用内腔、3つの拡張用内腔、4つの拡張用内腔その他を備えることができることにさらに注意するべきである。
【0085】
上記の概念は、比較的減らされた領域の第1の横断面および比較的膨張された領域の第2の横断面の間で切り替えをすることが望ましい本質的にいずれの装置にでも適用される。例えば、バルーンカテーテルのための軸に加えて、上記の概念は、装置のうちでステント、大動脈移植片および大静脈フィルタを含む多くの追加的な装置に適用可能である。
【0086】
例えば、ステント450は本発明の実施例に従って図18において図示される。4つの電気的に作動する部材430は、ステント450の壁の中で提供される。上記の図13A‐B、16A‐Bおよび17A‐Bの装置と同様に、この装置に用いられる電気的に作動する部材430は、電気活性ポリマおよび圧電材に基づいた部材を含む。また上記のように、図18Aおよび18Bの電気的に作動可能な部材430は、異なる屈曲度合いを有する状態間で電気的に変形可能である。電気的に作動する部材430(および上記の図17Aおよび17Bに類似した)の形状の変化の結果として、ステント450は、膨張状態および収縮状態(図示せず)の間で変形可能である。
【0087】
ステント450は、永久的または着脱可能であってもよい。例えば、発明の特定の実施例によれば、電圧は減少した外形の状態にそれを配置するためにステントに適用される。(電気的に作動する部材は、本実施例において、ステントは、電位が適用されると減少した外形状態、電位が除去された場合は膨張された外形の状態であるように有益に選ばれる)。ある実例では、それを圧縮するように保つために減少した外形の状態にある一方、電圧が除去された場合であっても、送出し鞘(図示せず)はステント上に配置されてもよい。その後、ステントは適切な電気的接点を有するカテーテル‐タイプの送出しシステムを使用して、電圧/電流を電気的に作動する部材に適用するため、患者の身体内腔で前進する。ステントが所望の目的地に達するならば鞘は収縮し、もし存在する場合は、一方で電圧が低い外形状態にステント450を維持するために電気的に作動する部材430に適用される。電圧は、それから身体内腔内でステント450を配置する(膨張する)ために除去され、送出しシステムは患者から収縮する。ステント450はそれから、十分な電圧が電気的に作動する部材に適用されるまで、あるいはされない限り患者のこの膨張された外形の状態のままである(例えば、ステントが患者から引っ込められる場合)。
【0088】
図18において、電気的に作動する部材430は、固体の管状の構造を有しているステント内で配置される。しかしながら、図19にて示される発明のいくつかの実施例において、多くのウインドウ455(番号をつけられたもの)を含むステント450を利用することは、望ましい。図18のステントのように、4つの電気的に作動する部材430は、ステント450の壁の中で提供され、ステント450は、低い外形の状態および膨張された外形の状態の間で電気的に変形可能である。
【0089】
図18および19のステント450が、上記のバルーンカテーテル軸400のように、4つの本質的に矩形の電気的に作動する部材430を含むにもかかわらず、これらの装置は、実際に多くの電気的に作動する部材430を様々な形状において含むことができる。
【0090】
上記したように、上のステントおよびバルーンカテーテル軸の範囲内の電気的に作動する部材は、セラミック材料、金属材料および重合体の材料を含む(本発明による他の装置と同じく)様々な材料から形成されることができる。金属の電気的に作動する部材の1つの利点は、追加的な処理なくステントまたは他の筒状部材を形成するため、部材がポリマ構造内で挿入成形(すなわち注入成形される)されることができるということである。
【0091】
上記したステントおよびバルーンカテーテル軸の利点は、(本発明による他の減少した装置と同様に)それらが、3次元よりむしろ2次元で膨張するために構成されることができることである。従って、それが配置される一方、本質的に装置を短縮させ、それゆえに位置を移動またはシフトさせる固有の傾向はない。
【0092】
さらに他の本発明の態様は、動脈瘤充填コイル装置を目的とする。図12は、動脈瘤充填コイル装置300の長さの一部に沿った概略的な断面図である。装置300は、電気活性ポリマからなる延長するコイル部材310と延長する動作領域320とを備える。図示される実施例のコイル部材310および動作領域320は2つの延長されたストリップの形であり、二分子層装置を形成する。この図示された態様において、動脈瘤へコイル装置300が挿入されると、動作領域320は収縮し、さらにコイル装置300を締め、および動脈瘤の実装密度の増加を可能にする。
【0093】
一方の特定の実施例によれば、図12の装置300のコイル部材310は、現在周知の動脈瘤コイルにおいて見られる類の白金部材である。この場合、白金コイル部材320も、装置300の動作領域320のための電極接点として作用する。動作領域320は、(a)動作領域320が膨張された状態にあって、適切な電位を適用する一方、それが身体内腔に挿入される場合、および、(b)電位が打ち切られ(例えば、コイルが関連カテーテル送給装置から分離される場合)動作領域320が縮小し、このことにより、装置300の巻取り締める場合、選ばれる。必要に応じて、例えば、対電極はカテーテル送給装置と関連して提供されることができ、囲んでいる生理液は、収縮の間、動作領域320を出る小さいイオンのためのシンク(電解液)として使われることができる。
【0094】
もちろん、他の動脈瘤充填コイル構成は、上記したものに加えて可能である。例えば、代替の動脈瘤充填コイル装置は、動作部材で螺旋状に伝導性のコイル部材を覆うことによって形成されることができる。他の実施例では、コイル装置は、収縮よりむしろ膨張により、コイルを締める結果を生じる動作領域を含む。
【0095】
様々な実施例が特に図示されておよび本願明細書において記載されるにもかかわらず、本発明の修正および変更が上記の教示によって適用され、発明の精神のおよび意図された範囲から逸脱することなく添付の請求の範囲に含まれることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1A】本発明の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な(軸から上だけ)長手方向の断面図である。
【図1B】本発明の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な(軸から上だけ)長手方向の断面図である。
【図1C】本発明の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な(軸から上だけ)長手方向の断面図である。
【図2A】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図2B】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図3A】本発明の2つの実施例による、不動部材を経た半径方向の膨張を図示する概略的かつ部分的な断面図である。
【図3B】本発明の2つの実施例による、不動部材を経た半径方向の膨張を図示する概略的かつ部分的な断面図である。
【図4A】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図4B】図4Aにおける線a‐aによって示される位置での図4Aのカテーテルの概略的な半径方向の断面図である。
【図5A】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図5B】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図6】本発明の様々な追加的な実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図7】本発明の様々な追加的な実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図8】本発明の様々な追加的な実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図9A】本発明の実施例によるガイドワイヤの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図9B】図9Aにおいて線a‐aによって示される位置での図9Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図10A】本発明の2つの別の実施例により、図9Aの線a‐aによって示される位置での図9Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図10B】本発明の2つの別の実施例により、図9Aの線a‐aによって示される位置での図9Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図11A】本発明の他の実施例によるガイドワイヤの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図11B】図11Aにおいて線a‐aによって示される位置での図11Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図12】本発明の実施例による動脈瘤コイルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図13A】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれにおけるバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図13B】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれにおけるバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図14A】本発明の実施例によるそれぞれカールしていない状態およびカールされた状態の図13Aおよび13Bの装置の電気的に作動可能な部材の概略斜視図である。
【図14B】本発明の実施例によるそれぞれカールしていない状態およびカールされた状態の図13Aおよび13Bの装置の電気的に作動可能な部材の概略斜視図である。
【図15A】本発明の実施例による電気的に作動可能な部材の概略的な上面図である。
【図15B】本発明の実施例による電気的に作動可能な部材の概略的な上面図である。
【図15C】本発明の実施例による一まとまりの電気的に作動可能な部材の概略的な上面図である。
【図16A】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図16B】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図17A】本発明の他の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図17B】本発明の他の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図18】本発明の2つの実施例によるステントの概略的な斜視図である。
【図19】本発明の2つの実施例によるステントの概略的な斜視図である。
【図20A】本発明の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図20B】本発明の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図21A】本発明の他の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図21B】本発明の他の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図22A】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図22B】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図22C】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図23A】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図23B】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図24A】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図24B】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図25】本発明のさらにもう一つの実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体への注入または挿入のための医療機器に関し、特に、電気活性ポリマおよびピエゾ電気材料のような電気的に作動する材料がそれらの機能を強化または拡大するために用いられるカテーテル、ガイドワイヤおよび動脈瘤コイルのような医療機器に関する。
【背景技術】
【0002】
処置は、現在脈管閉塞および腫脹の治療を含む様々な脈管状態の治療において周知である。例えば、典型的な経皮的冠動脈形成術(PTCA)処置において、ガイド・カテーテルは患者の心血管系に導入され、カテーテルの末端が指定された冠状動脈の小孔に到達するまで、大動脈を通じて前進される。蛍光透視法を用いて、ガイドワイヤはそれからガイド・カテーテルを通して前進され、冠状動脈において治療される部位を横切る。バルーンカテーテルは、それから治療部位にガイドワイヤを通じて前進され、動脈を再開するためにバルーンが拡大される。動脈の閉止の防止、剥離の修繕、および/または、再狭窄の防止を補助するため、医師は、治療部位で動脈内部に例えばステントのような血管内人工器官を植設することができる。残念なことに、場合によっては、動脈の閉塞は、医師が閉塞を様々な医療機器を通過させるのに前進するのに苦労するほど広範囲である。したがって、一般に、可能な限り小型の断面外形を有する装置を前進させる必要が存在する。さらに、油圧作動させているメカニズムを有するように、現行のバルーンカテーテルは記載されることができる。油圧システムが大きい寸法でより効率的であるので、装置サイズの小型化への現在の傾向は、きわめて小さい直径で効率的に機能するアクチュエータの必要を作り出した。さらに、まれな例で、ステントの端が病変を捕らえるまたはカテーテルを案内する、および、塞栓形成の危険がある時に、医師は動脈において探知されたステント(または他の人工器官)を引っ込めなければならないかもしれない。
【0003】
閉塞を治療することとは対照的に、他の脈管処置は、脈管腫脹を治療するために用いられる。例えば、動脈瘤の治療のための現在周知の方法において、医師は最初にカテーテルを動脈瘤の開口部に入れる。コイルは、それからカテーテルを通じて動脈瘤に挿入される。ググリエルミ・デタッチャブル・コイル(GDC)のようないくつかのコイルにおいて、医師はそのコイルの構成が合わない場合、彼または彼女は、それを除去し、それを別の場所に移すまたは他のサイズのコイルを選ぶことができる。GDCの場合、コイルはステンレススチール送達ワイヤにはんだ付けされる軟性のプラチナ・コイルである。コイルが動脈瘤の範囲内で適切に配置される場合、わずかな電流は送達ワイヤに適用され、電気分解によってプラチナ・コイルに最も近い位置でそれを溶解する。一旦電気分解が発生するならば、送達ワイヤは適所にコイルを残して除去されることができる。それから他のコイルは導入されることができる。動脈瘤が高密度にコイルを詰め込まれ、診断的な対比の注入の間もはや不透明でないようになるまで、プロセスは継続される。一般に、コイルがよりしっかりと巻かれると、動脈瘤はより高密度に詰め込まれる。このようなコイルを提供する材料用の技術の継続的な必要性が存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記のおよび他の挑戦、必要性および従来技術の欠点は、本発明によって言及される。
【0005】
本発明の第1の態様によれば、以下の構成からなる医療機器は提供される:(a)患者の身体内腔への挿入のために延長するように適応する本体(一般的に哺乳類の被験体、より一般的には人間の被験者);および、(b)例えばポリピロールのような伝導性のポリマからなる動作領域。ここにおいて、動作領域は、医療機器が(動作領域の容積の膨張において延長した本体と関連して)少なくとも1つの半径方向の寸法において拡大されるように延長した本体を通じて配置される。
【0006】
実施例によっては、動作領域(または複数の領域)は、直接半径方向において装置を拡大する。他の実施例では、動作領域(複数)は、不動である変形可能な領域を放射状に動作領域の容積的に膨張させることによって間接的に装置を拡大する。
【0007】
装置の動作領域(複数)は、広範囲にわたる構成において提供されることができる。例えば、動作領域は、延長した本体を円周バンドの形で囲むことができる。別の例として、動作領域は、長手方向のストリップの形で提供されることができる。さらにもう1つの例として、動作領域は、例えば、徐々にまたは段階的なやり方で一方が末端から近位に移動すると半径を増加させて提供されることができる。
【0008】
発明のいくつかの実施例において、動作領域は、延長した本体内で形成される、例えば円周の凹部でまたは長手方向の凹部のような凹部で配置される。
【0009】
いくつかの実施例では、動作領域は、カテーテルまたはガイドワイヤの末端で提供され、その場合には、末端は例えば、身体内腔閉塞を切り抜ける装置の能力を向上させるために平らである。実施例によっては、動作領域(複数)は、少なくとも、医療機器の長さの一部は、動作領域(複数)が膨張すると硬化するように構成される。例えば、この特徴は、1つまたはそれ以上の動作領域で延長した本体を環状に囲むことによって提供されることができる。
【0010】
発明のいくつかの実施例において、医療機器は、装置の挿入および動作領域の膨張後、周囲の内腔の組織を係合するように適応する切断ブレードからなる。切断ブレードの例は、金属切断ブレードおよび刃先がダイヤモンドの切断ブレードを含む。切断ブレードは、所望であるならば鞘において提供されることができる。
【0011】
発明の別の態様では、以下の構成からなる医療機器が提供される:(a)身体内腔への挿入のために適応する延長した本体;(b)バルーン;および(c)ポリピロールのような電気活性ポリマからなる動作領域。ここにおいて、動作領域は、バルーンが本質的に膨張されていない状態にある場合、少なくとも放射状にバルーンの一部を前進させるように適応される。
【0012】
本発明の本態様のいくつかの実施例において、動作領域は、少なくともバルーンの近位部分を放射状に前進させるように適応する;他の実施例では、少なくともバルーンの近位および遠位部分が前進させられる;また他の実施例では、バルーンの近位、中央および遠位部分が前進させられる。
【0013】
実施例によっては、少なくともバルーンの一部は、動作領域の直接の容積膨張によって放射状に前進する。他の実施例において、動作領域が容積的に膨張すると放射状に膨張する不動である変形可能な領域によって、少なくともバルーンの一部は、放射状に前進する。
【0014】
実施例によっては、医療機器は曲線の構成部材からなり、動作領域は、放射状に曲線の構成部材を膨張するように適応される。例えば、曲線の部材は、カテーテルの延長部材から生じ、その周りを包む螺旋部材であってもよい。例えば、螺旋部材は、一般的に金属である導電層を通じて配置される活性層から構成されることができる。
【0015】
本発明の別の態様では、以下の構成からなる医療機器(例えば、バルーンカテーテル、大動脈の移植片、大静脈フィルタ、または、冠状脈管ステント、末梢脈管ステント、腎臓ステントまたは胆汁ステントのようなステント、他の多くの装置)が提供される:(a)患者の身体内腔に挿入されるように適応する挿入可能な本体;(b)挿入可能な本体内の内腔装置;および(c)装置内腔の長さの少なくとも一部に沿って配置された1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材。本発明の本態様の1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、挿入可能な本体がより容易に患者の身体内腔に挿入される状態である膨張状態および収縮状態間で、装置内腔の長さの少なくとも一部を変換するように適応する。実施例によっては、1つまたはそれ以上の電気的に作動する構成部材は装置内腔の全体の長さに沿って延長し、一方で他の実施例では、それらは、装置内腔の長さの一部(例えば挿入可能な長さ)だけに沿って延長する。
【0016】
本発明の更に別の態様によれば、以下の構成からなる動脈瘤充填コイルが提供される:(a)(例えば金またはプラチナのような金属の)延長する伝導性の領域;および(b)電気活性ポリマ(例えばポリピロール)からなる動作領域。動作領域および伝導性領域は、装置が電位の供給源から切れるとすぐに、よりきつく巻かれるように互いに関連して一般的に配置される。実施例によっては、動作領域は、延長する伝導性の領域の長さに沿って長手方向に配置される。例えば、動作領域は、伝導性領域の一方に沿って配置される、または、それは伝導性の領域周辺で螺旋を形成することができる。
【0017】
上記の本発明の態様の利点は、総閉塞に近い状態にもかかわらず、身体内腔内で前進させるための強化された特性を有する医療機器が提供されることができるということである。
【0018】
本発明の他の利点は、油圧膨張メカニズムは置き換えられるまたは補充され、このことにより、これらの装置がきわめてわずかな直径で効率的に機能するのを可能にする医療機器が提供されることができるということである。
【0019】
本発明のさらなる利点は、塞栓形成のリスクを減少させ、ステントまたは他の人工器官を身体内腔から取り出す改良された能力を有する医療機器が提供されることができるということである。
【0020】
本発明のさらにもう一つの利点は、動脈瘤内で配置されると即座に、よりきつく巻かれることが可能である動脈瘤コイルが提供されることができるということである。
【0021】
発明の追加的な測面、実施例および利点は、いくつかの実施例が詳細に記載された以下の詳細な説明を見ることにより、従来技術の当業者において直ちに明らかになる。
【実施例】
【0022】
本発明は次に、本発明の特定の実施例が示される添付の図面を参照することにより完全に記載される。本発明は、しかしながら異なる形状において実施される可能性があり、本願明細書において記載される実施例に限定されて解釈されるべきではない。
【0023】
特定の実施例において、本発明の医療機器は、電気活性ポリマ(EAP)アクチュエータを使用して、少なくとも部分的に作動する。電気活性ポリマは、電気的な刺激に応答して形状を変化させるそれらの能力によって特徴づけられるポリマである。
【0024】
本発明と関連して一般的に使われる電気活性ポリマは、イオンのEAPであり、より典型的には接合された骨格を特徴とする伝導性のEAP(例えばそれらは、一連の単一のおよび二重の炭素‐炭素結合からなり、交替した骨格を有する)、および、酸化または還元の下で電気伝導率を増加させる能力を有する。一般に周知のいくつかのEAPは、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ(p‐フェニレン・ビニレン)、ポリスルホンおよびポリアセチレンである。生理的状態においてこれらのポリマで最も安定性のあるものの1つであるポリピロールは、以下に描かれる:
【0025】
これらのEAPは、純粋な形状では一般的に半導体である。しかしながらポリマが酸化または還元されると、電気伝導率は半伝導性の体制から半金属体制まで変えられると理解される。このような酸化および還元は、材料へのまたは材料から出るイオンの流動を交替で生じる電荷アンバランスに導くと考えられる。これらのイオンは、電気活性ポリマと関連しているイオンによる伝導性の電解質媒体を一般的に材料へ入れる/材料から出す。
【0026】
寸法変化が、(一般に「水和シェル」と称される水分子のシェルによって囲まれる)イオンのポリマへのまたはポリマから質量移行によって特定のポリマにおいて達成されることは、周知である。例えば伝導性のいくつかのポリマにおいて、膨張はチェーン間のイオン挿入によるためと考えられ、一方で他の相互チェーン反発は支配的な効果であると考えられる。メカニズムに関係なく、材料へのまたは材料からのイオンの質量移行は、ポリマの膨張または収縮に導き、有意な応力(例えば、およそ1MPa)およびひずみ(例えばおよそ10%)を供給する。これらの特性は、本発明の装置の構造にとって理想的である。ここで使用しているように、装置の動作領域の膨張または収縮は、「作動」と一般に呼ばれる。
【0027】
イオンのEAPもまた、本発明の装置用にそれらを魅力的にする多くの追加的な特性を有し、以下の構成を含む:(a)軽量、可撓性、小さくおよび容易に製造される;(b)容易に制御されるエネルギー源が利用でき、エネルギーはEAPに容易に供給されることができる;(c)小さい電位変化(例えばおよそ1Vの電位変化)がEAPの体積変化を生じるために用いられる;(d)それらは、作動において比較的高速(例えば2、3秒で完全に膨張/収縮する)である;(e)EAP領域は、例えば電着のような様々な技術を使用して作成されることができる;および、例えば、(f) EAP領域は、必要に応じて、フォトリソグラフィを使用してパターン化されることができる。
【0028】
以下の要素は、電気活性ポリマ作動を導くために一般に利用される:(a)電位の供給源、(b)電気活性ポリマからなる動作領域、(c)対電極、および、(d)動作領域および対電極の両方と接触する電解質。
【0029】
少なくとも動作領域の一部の表面と接触している電解質は、イオンの流動を可能にし、したがってイオンの供給源/シンクとして作用する。例えば、イオンの移動ができるようにされる限り、電解質は例えば液体、ゲルまたは固体であってもよい。電解質が液体である場合、それは例えば、NaCl溶液、KCl溶液、ナトリウム・ドデシルベンゼン・スルホン酸塩溶液、リン酸塩緩衝液、生理液その他のような塩を含む水溶液であってもよい。電解質がゲルである場合、それは例えば、塩を含む寒天ゲルまたはポリメチルメタクリレート(PMMA)ゲルであってもよい。電解質が固体である場合、それは例えば、高分子電解質であってもよい。
【0030】
対電極は、伝導ポリマ、伝導ゲルまたは例えばステンレススチール、金または白金などの金属のようないかなる適切な電気的な導体からも形成されてもよい。少なくとも対電極の表面の一部は、戻り経路を電荷に提供するため、一般に電解質と接触している。
【0031】
上記のように、EAPを含有する動作領域は、イオンの外へのまたはイオンの内への流動に応答して収縮または膨張する。本質的に、収縮または拡張可能な特性を呈するいかなる電気活性ポリマも、上記に一覧を示したものを含む発明の様々な動作領域と関連して使われる可能性がある。
【0032】
発明の特定の実施例によれば、動作領域は、ポリピロールを含有する動作領域である。ポリピロールを含有する動作領域は、例えば、押出、鋳造、浸漬コーティング、回転被覆または電子重合/堆積技術などの多くの周知の技術を使用して製造されることができる。例えば、ポリピロールを含有する動作領域はまた、必要に応じて、リソグラフ印刷技術を使用してパターン化されることができる。
【0033】
製造技術の特定の例として、ポリピロールは、D.チョウ他の「蝸牛インプラントのためのアクチュエータ」合成金属135‐136(2003)39‐40に記載される処置を使用して、ピロール・モノマー溶液から白金化された基質に定電流的に沈殿される。ポリピロールはまた、金に沈殿されることができる。実施例によっては、電着するポリピロール層の粘着は、化学的な結合でポリマ層にコポリマ化されることができる分子の化学吸着された層で金のような金属を被覆することによって強化される。チオールは、金属に対する強固な化学吸着のための最上部群の一例である。最後部群はピロール・モノマーに化学的に類似していなければならないので、(例えば、短いアルキル鎖を経て)チオール群に取り付けられたピロール環の使用が自然の選択である。このような分子の具体例は、1‐(2‐チオール)‐ピロールおよび3‐(2‐チオール)‐ピロールである。E.スメラ他の「チオール変性ピロール・モノマー:1.合成、特徴描写および重合1‐(2‐チオエチル)‐ピロールおよび3‐(2‐チオエチル)‐ピロール」、ラングミュア、14(11)、2970‐2975,1998を参照のこと。
【0034】
様々なドーパントは、大きい静止した陰イオンおよび大きい不動性の陽イオンを含むポリピロールを含有する動作領域において使われることができる。1つの特定の実施例によれば、動作領域は、ドデシルベンゼン・スルホン酸塩(DBS)陰イオンでドープされたポリピロール(PPy)からなる。例えばNa+陽イオンのような小さい移動性の陽イオンを含んでいる電解質と接触して配置される場合、あるいは電流がポリピロールを含有する動作領域と対電極との間で通過する場合、陽イオンは、ポリマの還元/酸化により挿入/除去され、ポリマの膨張/収縮に導く。このプロセスは、以下の方程式によって表されることができる:
PPy+(DBS‐)+Na++e‐⇔PPy0(Na+DBS‐)
ここで、Na+がナトリウム・イオンを表し、e‐は電子を表し、PPy+はポリピロールの酸化した状態を表し、PPy0はポリマの還元された状態を表し、括弧において囲まれた種はそれらがポリマに組み込まれたことを示す。この場合、電気活性ポリマ部材と接触している電解質によって、ナトリウム・イオンは供給される。具体的には、EAPが酸化する場合、バックボーン上の正電荷は、ポリマの範囲内で存在するDBS‐陰イオンによって少なくとも部分的に補われる。ポリマが還元されるとしかしながら、不動性のDBS‐イオンは、電荷中性を維持するためにポリマを出ることができないので、より小さくより可動性のNa+イオンは、その容積を膨張するポリマに入る。再酸化されると、Na+イオンはまたポリマを出て、電解質に入りポリマの容積を減らす。本発明と関連した使用への電位の供給源は、例えば、DC電池およびオン/オフ・スイッチから構成されるように非常に単純であることができる。代替的に、より複雑なシステムが利用されることができる。例えば、電気的なリンクは、制御信号の複雑な集合が動作領域(複数)を含むEAP‐に送信されるのを可能にするマイクロプロセッサで確立されることができる。
【0035】
適切な値の印加電圧が、例えばEAP、ドーパントおよび電解質の選択次第で中断される場合、EAPを含有する動作領域は膨張または収縮を提供されることができる。
【0036】
EAPアクチュエータに関する追加的な情報、それらのデザインの考慮すべき問題、および、その中に使われる可能性がある材料および成分は、例えば、E.W.H.イェーガー、E.スメラ、O.インガナスによる「接合されたポリマ・アクチュエータの微細加工」、サイエンス、290、1540‐1545、2000年;E. スメラ、M.カレンバッハおよびJ. ホールデンリードによる「微細機械加工されたシリコン・プレートの移動および位置決めのために電気化学的に駆動されたポリピロール二分子層」、微小電気機械システム誌、8(4)、373‐383、1999年;マサチューセッツ工科大学に割り当てられた米国特許No.6,249,076;および、「高性能な構造および材料 2001:電気活性ポリマおよびアクチュエータ装置」と名称を与えられるSPIEの議事録、Vol.4329(2001)(例えばマッデンその他の「ポリピロール・アクチュエータ:モデル化および性能」のpp. 72‐83参照のこと)において明らかになり、それぞれは、完全に本願明細書に引用したものとする。
【0037】
特定の他の実施例において、本発明の医療機器は、少なくとも部分的に圧電性、電歪的および/またはマクスウェル応力を含む材料を用いて作動する。
【0038】
本発明の一態様によれば、身体内腔への挿入のために適応する延長した本体からなる医療機器が提供される。伝導性ポリマからなる動作領域は、動作領域が容積的に膨張すると医療機器が少なくとも一方の半径方向で膨張するように(すなわち、装置の長手方向の軸に対して直角である少なくとも一方に)延長した本体を通じて配置されている。
【0039】
例えば図1Aは、動脈の閉塞の部位でステント(図示せず)を膨張するために用いることができるバルーンカテーテル100の概略図である。図示した実施例において、近位部分が左にある一方、カテーテル100の末端部分は右にある。カテーテル(それは、カテーテルが挿入される例えば動脈のような身体内腔の軸にも対応する)の軸は、文字「x」によって示される。近位および末端のマーカ115p、115d(例えばX線撮影マーカ)は、身体内腔内の適切な位置でカテーテルを配置するのを助けるため、周知のようにカテーテル内で提供される。
【0040】
バルーンカテーテルは、内腔110(または、場合により軸)およびバルーン130を含む。図示はしていないが周知のように、必要に応じて、バルーン130は切断ブレードを備えることができる。電気活性ポリマを含む活性の領域120は、内側の内腔110およびバルーン130の間で配置されている。動作領域120は、様々な構成において提供されることができる。例えば、図1Aにおいて図示される実施例において、動作領域120は、内腔110周辺でバンドが提供される。しかしながら、様々な構成の多数のアクチュエータ(例えば一連の長手方向のストリップ、一連の周囲のバンド、一連のパッチその他)はまた、類似した結果を達成するために使われることができる。
【0041】
この図示された態様において、動作領域120は、内腔110において形成される凹部において提供される。これは必要ではないが、動作領域120を凹部内で提供することによって、装置の挿入された外形の増加は完全に避けられるというわけではないが、最小化される。
【0042】
所望ならば例えば金(Au)で形成された接触電極(図示せず)は、動作領域120を作動させるため、内腔110および動作領域120の間で提供されることができる。例えば実施例によっては、内腔110は伝導性の材料で形成されず、それゆえに電極として機能することができない。
【0043】
対電極機能は、例えば装置100内で別々の専用の伝導性の部材(図示せず)によって実行されることができる。代替的に、装置100の伝導性の要素がこのために使われることができる。いずれにせよ、対電極とともに動作領域(またはその電極)を電気的にショートさせることを避けるために一般に配慮される。
【0044】
動作領域および対電極も囲む封止された構造内で、例えば電解質(別々に図示せず)は提供されることができる。所望ならば、バルーン130はこの機能に役に立つことができる。他の実施例では、生理液は電解質として役立つことができる。
【0045】
PPyを含有する動作領域120がカテーテル100内で接触する金または白金電極を通じて使われる特定の実施例を一例とすると、装置は、次のように機能する:陽電位が金の電極接点に適用される場合、電子はPPyから除去され、そのニュートラルの状態(PPy°)から、その酸化された状態(PPy+)まで酸化する。これは、反転可能なプロセスである。したがって、PPyは電子を加えることによってその酸化状態からニュートラルの状態まで還元されることができる。この例では、PPyは、DBS‐(ドデシルベンゼンスルホナート)陰イオンでドープされ、装置はNaDBS溶液のような電解溶液で機能するとさらに仮定される。ポリピロールを含む領域の還元の間、(水和シェルを囲んだ)小さい陽イオン、この場合Na+は、動作領域120を含むポリピロールの電荷の中立性を達成するため、動作領域に挿入される。これは、動作領域120を膨張させ、図1Bにて図示したように、放射状に外側へバルーン130を押す。これもまた、内腔110上に矯正および剛性化力を及ぼす。動作領域120の膨張もまた、バルーンを中央に置き、身体内腔において長手方向にそれを固定するために作用する。
【0046】
EAPを含有する動作領域120が完全に圧着された状態から外へ放射状にバルーン(およびいかなる関連するステントのような人工器官)を膨張することに注意する。バルーンの直径が増加すると、バルーンは、より少ない圧力がこのタイプの油圧作動によってもたらされる大きいひずみを生成するために必要とされ、効率的な作動範囲に入る。バルーンは、それから図1Cにて図示されたように膨張される。それゆえに、本実施例において、第1のアクチュエータ(すなわちEAPを含有する動作領域120)は、第2のアクチュエータ(すなわちバルーン130)の効率を改善する。
【0047】
膨張後、バルーンは収縮し、上記のプロセスが反転する(すなわち、PPyが酸化して、動作領域120からNa+イオンを放出し、それを縮小させる)。この状態になると、装置100は身体内腔から引っ込められて、処置が完成する。
【0048】
上記したPPy/DBS動作領域のため、ニュートラルの(膨張された)状態は、V=‐1VVの印加電圧で達成され(対Ag/AgCl参照電極)、酸化(収縮された)状態は、V=0Vで達成される。
【0049】
図25は、発明の他の実施例によるバルーンカテーテル100を図示する。図1Aのそれのように図25のバルーンカテーテル100は、内腔/軸110およびバルーン130を含む。しかしながら、図1Aのそれとは異なり、図25のバルーンカテーテル100は、動作領域とは別である近位および末端のマーカを含まない。その代わりに、図25のバルーンカテーテル100は、その近位および末端の近くにバルーン130の下に配置される動作領域120aおよび120bを含む。これらの動作領域120aおよび120b(例えばポリピロールからなる動作領域)は、上記で検討された技術を使用して(金またはプラチナ・バンドのような)金属領域123aおよび123b上へ堆積する。伝導性であることに加えて、金属領域123aおよび123bはまた、それらが近位および末端のX線撮影マーカとして役立つことを可能にするような放射線不透過性である。
【0050】
図1Aおよび図25の装置において、膨張しているEAPを含有する動作領域は、直接バルーンへの圧力を出す。しかしながら本発明の他の実施例において、膨張しているEAPを含有する動作領域は、交替で放射状にバルーンを膨張する不動材料に圧力を出す。例えば、図2Aは、図1Aのように内腔110、近位および末端のマーカ115p、115d、動作領域120およびバルーン130を含むバルーンカテーテル100を図示する。しかしながら、図2Aの装置は、例えば、ゴムまたはゴムのような弾性体から形成される部材であってもよい固定部材125および弾性的な不動部材150をさらに含む。
【0051】
図2Aを図2Bと比較すると、動作領域120が膨張すると、近位マーカ115p(本実施例において内腔110に沿って摺動可能である)は、右に圧入され、末端マーカ115d(本実施例において固定される)に対して不動部材150を圧縮することが分かる。このやり方で強制されると、不動部材150は、図1A‐1Cと関連して上記で検討された効果を有して、バルーン130と係合するために放射状に膨張する。高い圧力と低い応力を提供する図1A‐1Cの装置とは逆に、図2A‐2Bの実施例は、L1/L2の割合が十分に大きければ反転できる。
【0052】
このタイプの追加的なメカニズムは、固定された近位および末端のマーカ115p、115d、動作領域120および不動部材150を図示する図3Aおよび3Bにおいて示される。図3Aにおいて、動作領域120は装置の末端および近位端部から、不動部材150を圧縮し、不動部材150を放射状に膨張させる。図3Bにおいて、中央の動作領域120は近位および末端の不動部材150を圧縮し、それを放射状に膨張させる。
【0053】
発明の他の実施例は、バルーンカテーテル100の末端の部分の長手方向概略断面図を示す図4A、および、図4A線a‐aの位置でのバルーンカテーテル100の概略半径方向の横断面図を示す図4Bにおいて図示される。バルーンカテーテル100は、内腔110(または軸)およびバルーン130を含む。ステント160は、バルーン130上に配置される。バルーン130の下には2つのEAPを含んでより明確に図4Bに示されるように、平面コイルの形状において提供されるアクチュエータ121がある。EAPを含むアクチュエータ121は、それらの膨張された状態において図示される。例えばEAPを含むアクチュエータ121は、ポリピロールを含む活動層が堆積する金または白金ベースから構成されることができる。電解液および対電極(図示せず)は、例えば、前述のように提供されることができる。活動層がコイルの外側または内側に置かれるかによって、活動層が膨張するとコイルは締まる(したがって放射状に収縮する)または緩み(およびしたがって放射状に膨張する)、その逆も同じである。
【0054】
前述のように、まれな例で、ステントの端が塞栓形成のリスクを有する可能性がある時、医師は動脈において捕らえられたステント(または他の人工器官)を引っ込めなければならない可能性がある。しかしながら、例えば、近端部、末端部でまたはその両方(図示されるように)で、EAPを含むアクチュエータ121を有するカテーテル100を提供することによって、バルーン130は、このリスクを減らすためにステント160の半径を越えて押されることができる。
【0055】
発明のさらにもう1つの実施例は、図5Aにおいて図示される。図1Aのそれのように、図5Aのカテーテル装置100は、内腔110(または軸)、近位および末端のマーカ115p、115dおよびバルーン130を含む。しかしながら、図1Aにおいて図示される実施例とは異なり、動作領域120はバルーン130の下よりも、カテーテル装置100の末端の先で提供される。図5Bは、EAPを含有する動作領域120が膨張した図5Aの装置を図示する。
【0056】
末端の先で動作領域120を提供することによって、この装置100は、例えば脈管閉塞を広げるために用いることができ、閉塞と関連して装置100を適切に配置されるのを可能にする。特定の実施例において、周囲の生理液(図示せず)が、電気活性ポリマの酸化/還元の間、動作領域120を入る/出る小さいイオンのための供給源/シンクとして使われる。対電極(図示せず)はまた、これらの実施例において生理液と一般的に接触され、電流の経路を完成する。例えば、内腔110を通って延びているガイドワイヤ(図示せず)が、上記のように電気的なショートを妨げる配慮がされる限り、このために使われることができる。
【0057】
図6は、切断ブレード170(図示されるもの)が動作領域120の外周に提供されることを除いて本質的に図5Aのもののような発明の他の実施例を図示する。切断ブレードは、ステンレススチール刃およびダイヤモンドが先端にかぶせられたような金属刃を含む様々な材料から形成されることができる(例えばダイヤモンド刃は、「管状の切断プロセスおよびシステム」と名付けられる出願No.10/212,508において検討される)。図示される刃が長手方向に延長するにもかかわらず、分割され、刻み目をつけられ、螺旋構成のような切断バルーン技術において公知の様々な構成を含む様々な構成は可能である。所望ならば、切断ブレードは使用の前に保護用鞘に格納されることができる。代替的に、刃は軟らかい変形可能または流動可能なポリマ内で包まれることができる。動作領域が膨張すると、変形可能または流動可能なポリマは圧縮され、刃が隣接した組織に係合するのを可能にする。
【0058】
単一の動作領域120が図5A、5Bおよび6における内腔110周辺でバンドにおいて提供されるにもかかわらず、一連の長手方向のストリップ、一連のバンド、あるいはその他のような多くの動作領域もまた、類似した結果を達成するために使われることができる。さらに、図7にて図示したように、それがカテーテルの末端の先から近位に進行するように、次第により大きい外側の半径を有する(すなわち、それらは嵌め込み式または段階状に配置されている)一連の動作領域120a、120b、120cを備えて、カテーテル100は提供されることができる。代替的に、類似した効果は、図8にて図示したように、外側の半径を徐々に増加させる動作領域120を利用することによって達成されることができる。図示されていないが、下にある内腔110はまた、このやり方で段または傾斜を付けることができる。
【0059】
さらに他の実施例において、図5A、5B、6,7および8と関連して記載されるもののような装置が提供されるが、バルーンなしで、および/または、内腔よりむしろ中央の中実軸を有する。
【0060】
図6の実施例とは対照的に、20A図および20Bにおいて図示される実施例の切断ブレード170は、動作領域よりも不動領域に取り付けられる。図20Aおよび20Bは、内腔(またはガイドワイヤのような固体の軸)110を通じて摺動可能であるアセンブリ105を図示する。アセンブリ100は、硬い延長された構造部材135(例えば剛性ストリップまたはロッド)によって互いに固定された距離で軸方向に間隔を置かれる近位のリング125pおよび末端のリング125dを含む。動作領域120は、近位のリング125p(および末端のリング125d)からの距離が固定されない近位のリング125pと摺動可能なリング125sとの間で配置される。アセンブリ105は、リング125sに近端部で取り付けられ、末端リング125dに末端で取り付けられる可撓性部材138(例えば可撓性ワイヤ)のような変形可能な部材をさらに含む。切断ブレード170は、可撓性部材138の外面に取り付けられる。(ブレード170が本実施例において可撓性部材138から分離するように例示されるが、所望の場合、可撓性部材138を鋭利な表面を有するように研磨することができることに注意する。)切断ブレード170および可撓性部材138の一部は、ポリマ本体136(例えば、図示されるように部分的に透明であるポリマ・ボール)内で、窪み(例えば、図示されないスリット)に配置される。
【0061】
図20Aを図20Bと比較することによって示されるように、動作領域120が膨張すると、摺動可能なリング125sは近位および末端のリング125p、125dと関連して装置の末端の方へ押される。従って、摺動可能なリング125s および末端リング125dの間で配置された可撓性部材138は、それに取り付けられる切断ブレード170と一緒に、保護用ポリマ・ボール136のスリットを通じて押し出される。アセンブリ105を作動する形状において摺動させることは、例えば動脈壁のような周囲の組織を分割する。
【0062】
発明の他の実施例は、図21Aおよび21Bにおいて図示される。本実施例における切断ナイフ170の係合のメカニズムは、動作領域120が装置の末端の方へ摺動可能なリング125sを押し、可撓性部材138の外側の動きを生じる図20A‐20Bのそれに類似している。しかしながら、図20A‐20Bとは異なり、ポリマ・ボール136において形成されたスリットから出現するよりはむしろ、図21Aおよび21Bの横断面において図示される周囲のカテーテル管134において形成されたスロット134sから、ナイフ170は出現する。さらに、近位のおよび末端のリング125p、125dは、図20A‐20Bの構造部材135によって、離れた軸方向に間隔を置かれる。対照的に、図21Aおよび21Bにおいて、末端および近位のリング125p、125dは、部材110(例えば心線)と関連して移動可能でないが、部材110にむしろ固定され、構造部材135のリング125p、125dを軸方向に間隔を置いて保つ必要性を取り除く。動作部材120が近位のリング125pを経て心線110に固定される一方、可撓性部材138は末端のリング125dを経て中央の心線110に固定される。
【0063】
切断ブレードは、上記に記載されたものに類似した方式を用いて例えば以下に続くように、ガイドワイヤから配置されることができる。
【0064】
図9Aに戻って、動作する被覆220を有するガイドワイヤ・コア210からなる合成ガイドワイヤ200がその中に図示される。ガイドワイヤ・コア210は、公知技術の様々なガイドワイヤ構造のいずれであってもよい。ガイドワイヤ・コア210を通じて提供される動作する被覆220は、上記のようなポリピロール・ポリマのような電気活性ポリマからなる。金または白金層(図示せず)は、この具体例では横たわる動作する被覆220の電極接点として作用するガイドワイヤ・コア210に置かれる。上記のように、電解液は内蔵型の構造の範囲内で提供されることができる、または、周囲の生理液は動作の間、動作する被覆に入る/出るイオンのための供給源/シンクとして使われることができる。
【0065】
ガイドワイヤ・コア210全体の上に(またはその選択された部分のみの上に)動作する被覆220を配置することによって、あるいは適切な電位を適用することによって、合成ガイドワイヤ200の硬さと同様に厚みも変化することができる。ガイドワイヤ200の厚みを増加させることは、前述のように膨張している閉塞のために有用である。ガイドワイヤ200の硬さを増加させることは、閉塞を通じてガイドワイヤを押す実行の能力を向上させる。この種の構造の硬さが外側の寸法の第4の動力で変化が予測されるので、外層の厚みのいかなる変化も、硬さに対する有意な効果を有しなければならない。
【0066】
図9Bは、図9Aの線a‐aによって示される位置で、ガイドワイヤ200全体の概略横断面図であり、均等な厚みの環状の動作している被覆220を有する円柱状のガイドワイヤ・コア210を図示する。しかしながら追加的な実施例において、例えば図10Aおよび10Bの半径方向の横断面にて図示されたように、ガイドワイヤ・コア210は平らにされる。例えば、扁平なチップを有するガイドワイヤは、デ・トレドの米国特許No.4,830,023に記載される。ガイドワイヤ200の少なくとも先端を平らにすることによって、閉塞を貫通する能力は、改良される。さらに、ガイドワイヤ・コア210は、図10Bにて図示したように、動作している被覆220に完全に囲まれている必要はない。
【0067】
追加的な実施例において、閉塞を貫通および膨張する能力は、図7および8と関連して上記されたもののようにガイドワイヤに段階状または段差をつけられた領域を提供することによって、さらに改良される。
【0068】
図9Aおよび9Bにて上記で述べられたような動作する被覆220は、例えばガイドワイヤ・コア210全体の上、ガイドワイヤ・コア210の末端の部分(例えば先端)のみの上、あるいはその他で提供されることができる。さらに、多くの動作している被覆領域220は、例えば、図11Aおよび11Bにて図示されたように、一連の長手方向のストリップ(図示せず)または一連の周囲のバンドとして利用されることができる。これらの動作している被覆領域220a、220b、220cは、グループとして機能されるまたはそれらは互いに独立した電気的な連結を提供することによって個別に機能することができ、このことにより、その長さに沿ってガイドワイヤ200の硬さおよび膨張の度合いが変化するのを可能にする。
【0069】
他の実施例では、下にある部材(例えばガイドワイヤ)の硬さは、半径方向の膨張(またはに加えて)よりも、長手方向の膨張に基づいて変化する。例えば図22Aは、内腔または軸210に沿って間隔を置いた一連の動作部材リング220を図示する。図22Bにて図示されたように、リング間の間隔は内腔/軸210が容易に曲がるのを可能にする。しかしながら、図22Cにて図示されたように、リング220が長手方向に膨張すると、リング220間の隙間は減らされ、(または取り除かれる)、このことにより、内腔/軸210は、リング220が互いに接触することによる抵抗に直面せずに湾曲できる度合いを拘束する。
【0070】
他の実施例では、動作しているリングは、他の材料の領域と係合する(例えば、金属またはハード・プラスチックのような硬い材料)。例えば、図23Aは、動作しているリング220、および、内腔または軸210に沿って間隔を置かれた2つの硬い材料のリング215を図示する。上の図22A‐Cに類似して、動作しているリング220および図23Aの硬い材料リング215間の間隔は、内腔/軸210が容易に曲がるのを可能にする。動作しているリング220が膨張すると、図23Bにて図示されたように、しかしながら屈曲は制限される。
【0071】
別の例として、図24Aは内腔または軸210に沿って間隔を置かれる2つの動作しているリング220a、220bを図示する。硬い材料で形成される3つのピン215は、一方の動作しているリング220aにおいて埋め込まれ、一方でピン215を受容するスロットが他の動作しているリング220bにおいて形成される。動作しているリング220a、220bが図24Aにて図示したように、収縮状態にある場合、内腔/軸210は容易に屈曲可能にされる。しかしながら、図24Bにて図示したように、動作しているリング220a、220bが膨張すると、動作しているリング220aが埋め込まれたピン215は、動作しているリング220bのスロットと係合し、屈曲を制限する。他の実施例では、リング220a、220bのうちの1つだけは動作しているリングであり他のリングは剛性材料から形成される。本発明の他の態様は、拡張可能および収縮可能な内腔を有する医療機器に導かれる。本発明の本態様の実施例は、膨張および収縮状態のバルーンカテーテル400のための軸の横断面図をそれぞれ含む図13Aおよび13Bにおいて図示される。バルーンカテーテル軸400は、この具体例において、ガイドワイヤ内腔425および拡張用内腔420の2つの内腔が提供される延長した本体410を含む。延長した本体410は例えば、押出または公知技術の商業上適切な他のプロセスにより、重合体または他の可撓性材料から製造される。バルーンカテーテル軸400はさらに、本実施例における延長されたストリップの形で延長した本体410の外壁の範囲内で配置されている電気的に作動する部材430を備える。
【0072】
本発明の本態様と連携した使用のための電気的に作動する部材430は、電気活性ポリマ、および、圧電性、電歪的またはマクスウェル応力を含むその他の材料から構成されるものを含む。電気活性ポリマ・アクチュエータは、本願明細書において他の場所で検討される。圧電および電歪的な材料は、外部電場の適用により機械的に変形する材料であり、逆に、それらが機械的に変形する場合、電荷を生成する。このようなアクチュエータは、複合材料、異なる材料の層、(例えば金属‐絶縁物‐金属の構造)および無数の他の組合せの構造である。圧電材の特定の2、3の例は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛PZT‐5、チタン酸鉛PT、チタン酸メタニオブ酸塩PbNb2O6、チタン酸バリウム、および、クォーツ特に金属圧電材;ポリフッ化ビニリデンのようなポリマ材料(PVDF)、トリフルオロエチレンを有するその共重合体、およびテトラフルオロエチレン、炭素の奇数の数を有するナイロン(例えば、PA 7)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニルエチルニトリル(PPEN)およびポリアクリロニトリル (PAN)、それらの組合せと同様にセラミック材料を含む。圧電および電歪的なアクチュエータは印加電圧を必要とし、電流が制限され、患者に重傷の危険のない必要な電圧の適用を可能にする。
【0073】
図13A‐Bの電気的に作動可能な部材430は、(a) 図14Aの概略斜視図にて図示されたようなカールしてない(膨張)状態、および(b)図14Bの概略斜視図にて図示されたようなカールした(収縮)状態の間で変化する。電気的に作動する部材430は、あまりカールしていない状態において完全に平面である必要はない、例えば、電気的に作動する部材430は、三日月形の形状から逆転された三日月形の形状まで、または、三日月形の形状から円形の形状などまで変化することができる。例えば、螺旋形状から直線形状まで、円形のリング形状から卵形線形状、あるいはその他に変化する電気的に作動する部材もまた、使用されることができる。
【0074】
電気的に作動する部材430の形状の変化の結果、拡張用内腔420は図13Bにて図示したような収縮した内腔状態および図13Aにて図示したような膨張した内腔状態の間で変形可能である。例えば、内腔の断面積は、収縮する内腔状態から膨張された内腔状態への移行の間、少なくとも10%、15%、20%、25%、50%、75%、100%、およびそれ以上膨張することができる。装置400は、図13Aの膨張した内腔状態と比較すると、図13Bの収縮する内腔状態にある場合、患者の身体内腔を通じてより容易に挿入される。
【0075】
例えば、収縮状態に内腔420を配置することは、バルーンカテーテル軸400が減少された出口外形をとるのを可能にし、このことにより、血管のような身体内腔を通じてガイドワイヤに軸400を挿入および追跡する能力を強化する。バルーンカテーテル軸400が所望の範囲に挿入されるならば(例えば、バルーンが適所に配置されるならば)、拡張用内腔420の横断面は、軸400内で配置される電気的に作動する部材430の状態を変化させることによって、膨張/拡大される。この変換は、効率的にバルーンを膨らませるのを可能にし、さらにバルーン収縮の間、内腔が一般的に陰圧を受ける位置で拡張用内腔420を開けるように保つ。必要ではないが、印加電圧の非存在下でよりカールされた状態(図13B参照)にある電気的に作動する部材430を選び、したがって、軸のための組込み故障モードとして扁平状態を提供することは望ましい。
【0076】
上記における数多くの変形物は、可能である。例えば、図14Aの電気活性部材430は、例えば、図15Aおよび15Bにおいて図示されるように狭い横断面の1つまたはそれ以上の領域を作成することによって拡張した長手方向の可撓性を備えることができる。長手方向の可撓性はまた、図15Cにて図示されたように、一連の電気活性部材430と図14Aの電気活性部材430を置き換えることによって強化されることができる。これらの電気活性部材430は、例えば金線のような金属導体である伝導性の部材(図示せず)によって、電気的に互いに連結される。
【0077】
さらなる変形物は、それぞれ膨張および収縮する外形のバルーンカテーテル軸400の横断面図を含む図16Aおよび16Bにおいて図示される。これらの図は、内側のガイドワイヤ内腔425を定義している内側の壁414(すなわち内側の筒状部材)、および、内側の壁414と一緒に環状の外側の拡張用内腔420を定義する外壁412(すなわち外側の筒状部材)を図示する。
【0078】
上記の図13Aおよび13Bの装置に類似して、図16Aおよび16Bの電気的に作動する部材430は、外壁412内で配置され、互いに屈曲する度合いから電気的に変形可能である延長されたストリップの形である。電気的に作動する部材430の形状の変化の結果として、拡張用内腔420は、図16Aの膨張した内腔状態および図16Bの収縮した内腔状態の間で変わる。
【0079】
上記のように、内側の壁414および外壁412は、例えば押出または公知技術の他の商業上適切なプロセスを経てポリマまたは他の可撓性材料から有益に製造される。内側と外側の壁414、412が目立たない成分であるという事実は、いくつかの実施例において異なる材料から容易に構成されるのを可能にする。例えば、内側の壁414は、外壁412の材料より硬い材料で製造されることができる。この配置は、動作の間のガイドワイヤ(図示せず)および内側の壁414間の結合を阻止し、一方で同時に、外壁412が容易に電気的に作動する部材430の影響を受けて形状を変化させるのを可能にする。
【0080】
図13A、13B、16Aおよび16Bの実施例と関連して図示される横断面において、単一の電気的に作動する部材430だけが半径方向の横断面に存在する。しかしながら、様々な他の実施例で、1、2、3、4、5、6、7、8、およびそれ以上の電気的に作動する部材は、提供された横断面で装置400内において長手方向に配置される。例えば、図17Aおよび17Bにおいて図示される発明の実施例は、外壁412の外周周辺で配置されている8つの電気的に作動する部材430を採用する。電気的に作動する部材430の形状の変化の結果として、拡張用内腔420は、図17Aの膨張した内腔状態から、図17Bの収縮した(または「縮んだ」)内腔状態まで変えられ、その逆も同じである。
【0081】
発明のいくつかの実施例において、電気的に作動する部材(複数)は、拡張用内腔の長さ全体に沿って配置される。他の実施例では、電気的に作動する部材(複数)は、拡張用内腔の長さの一部だけに沿って配置される。例えば、電気的に作動する部材(複数)は、比較的小さい断面の身体内腔(例えば血管)を通過するために必要とされる拡張用内腔の挿入可能な部分だけに沿って配置されてもよい、または、拡張用内腔の末端の部分だけに沿って配置されてもよい。
【0082】
さらに電気的に作動する部材(複数)は、拡張用内腔420その他の完全な/部分的な長さの周辺で螺旋状に巻かれた拡張用内腔の完全な/部分的な長さの一直線を含む様々な構成の拡張用内腔の完全な/部分的な長さに沿って配置されてもよい。
【0083】
図13A‐B、16A‐Bおよび17A‐Bの実施例の電気的に作動する部材(複数)430は、拡張用内腔および装置の外側の間で装置の外壁内で配置されることに注意するべきである。しかしながら、電気的に作動する部材(複数)は、容易に外壁の内側の表面または外側の表面に配置されることができる。
【0084】
装置は、図13A‐B、16A‐B、17A‐Bおよび17Bにて図示されたように、単一の拡張用内腔を備えず、ガイドワイヤ内腔の有無にかかわらず、2つの拡張用内腔、3つの拡張用内腔、4つの拡張用内腔その他を備えることができることにさらに注意するべきである。
【0085】
上記の概念は、比較的減らされた領域の第1の横断面および比較的膨張された領域の第2の横断面の間で切り替えをすることが望ましい本質的にいずれの装置にでも適用される。例えば、バルーンカテーテルのための軸に加えて、上記の概念は、装置のうちでステント、大動脈移植片および大静脈フィルタを含む多くの追加的な装置に適用可能である。
【0086】
例えば、ステント450は本発明の実施例に従って図18において図示される。4つの電気的に作動する部材430は、ステント450の壁の中で提供される。上記の図13A‐B、16A‐Bおよび17A‐Bの装置と同様に、この装置に用いられる電気的に作動する部材430は、電気活性ポリマおよび圧電材に基づいた部材を含む。また上記のように、図18Aおよび18Bの電気的に作動可能な部材430は、異なる屈曲度合いを有する状態間で電気的に変形可能である。電気的に作動する部材430(および上記の図17Aおよび17Bに類似した)の形状の変化の結果として、ステント450は、膨張状態および収縮状態(図示せず)の間で変形可能である。
【0087】
ステント450は、永久的または着脱可能であってもよい。例えば、発明の特定の実施例によれば、電圧は減少した外形の状態にそれを配置するためにステントに適用される。(電気的に作動する部材は、本実施例において、ステントは、電位が適用されると減少した外形状態、電位が除去された場合は膨張された外形の状態であるように有益に選ばれる)。ある実例では、それを圧縮するように保つために減少した外形の状態にある一方、電圧が除去された場合であっても、送出し鞘(図示せず)はステント上に配置されてもよい。その後、ステントは適切な電気的接点を有するカテーテル‐タイプの送出しシステムを使用して、電圧/電流を電気的に作動する部材に適用するため、患者の身体内腔で前進する。ステントが所望の目的地に達するならば鞘は収縮し、もし存在する場合は、一方で電圧が低い外形状態にステント450を維持するために電気的に作動する部材430に適用される。電圧は、それから身体内腔内でステント450を配置する(膨張する)ために除去され、送出しシステムは患者から収縮する。ステント450はそれから、十分な電圧が電気的に作動する部材に適用されるまで、あるいはされない限り患者のこの膨張された外形の状態のままである(例えば、ステントが患者から引っ込められる場合)。
【0088】
図18において、電気的に作動する部材430は、固体の管状の構造を有しているステント内で配置される。しかしながら、図19にて示される発明のいくつかの実施例において、多くのウインドウ455(番号をつけられたもの)を含むステント450を利用することは、望ましい。図18のステントのように、4つの電気的に作動する部材430は、ステント450の壁の中で提供され、ステント450は、低い外形の状態および膨張された外形の状態の間で電気的に変形可能である。
【0089】
図18および19のステント450が、上記のバルーンカテーテル軸400のように、4つの本質的に矩形の電気的に作動する部材430を含むにもかかわらず、これらの装置は、実際に多くの電気的に作動する部材430を様々な形状において含むことができる。
【0090】
上記したように、上のステントおよびバルーンカテーテル軸の範囲内の電気的に作動する部材は、セラミック材料、金属材料および重合体の材料を含む(本発明による他の装置と同じく)様々な材料から形成されることができる。金属の電気的に作動する部材の1つの利点は、追加的な処理なくステントまたは他の筒状部材を形成するため、部材がポリマ構造内で挿入成形(すなわち注入成形される)されることができるということである。
【0091】
上記したステントおよびバルーンカテーテル軸の利点は、(本発明による他の減少した装置と同様に)それらが、3次元よりむしろ2次元で膨張するために構成されることができることである。従って、それが配置される一方、本質的に装置を短縮させ、それゆえに位置を移動またはシフトさせる固有の傾向はない。
【0092】
さらに他の本発明の態様は、動脈瘤充填コイル装置を目的とする。図12は、動脈瘤充填コイル装置300の長さの一部に沿った概略的な断面図である。装置300は、電気活性ポリマからなる延長するコイル部材310と延長する動作領域320とを備える。図示される実施例のコイル部材310および動作領域320は2つの延長されたストリップの形であり、二分子層装置を形成する。この図示された態様において、動脈瘤へコイル装置300が挿入されると、動作領域320は収縮し、さらにコイル装置300を締め、および動脈瘤の実装密度の増加を可能にする。
【0093】
一方の特定の実施例によれば、図12の装置300のコイル部材310は、現在周知の動脈瘤コイルにおいて見られる類の白金部材である。この場合、白金コイル部材320も、装置300の動作領域320のための電極接点として作用する。動作領域320は、(a)動作領域320が膨張された状態にあって、適切な電位を適用する一方、それが身体内腔に挿入される場合、および、(b)電位が打ち切られ(例えば、コイルが関連カテーテル送給装置から分離される場合)動作領域320が縮小し、このことにより、装置300の巻取り締める場合、選ばれる。必要に応じて、例えば、対電極はカテーテル送給装置と関連して提供されることができ、囲んでいる生理液は、収縮の間、動作領域320を出る小さいイオンのためのシンク(電解液)として使われることができる。
【0094】
もちろん、他の動脈瘤充填コイル構成は、上記したものに加えて可能である。例えば、代替の動脈瘤充填コイル装置は、動作部材で螺旋状に伝導性のコイル部材を覆うことによって形成されることができる。他の実施例では、コイル装置は、収縮よりむしろ膨張により、コイルを締める結果を生じる動作領域を含む。
【0095】
様々な実施例が特に図示されておよび本願明細書において記載されるにもかかわらず、本発明の修正および変更が上記の教示によって適用され、発明の精神のおよび意図された範囲から逸脱することなく添付の請求の範囲に含まれることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1A】本発明の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な(軸から上だけ)長手方向の断面図である。
【図1B】本発明の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な(軸から上だけ)長手方向の断面図である。
【図1C】本発明の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な(軸から上だけ)長手方向の断面図である。
【図2A】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図2B】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図3A】本発明の2つの実施例による、不動部材を経た半径方向の膨張を図示する概略的かつ部分的な断面図である。
【図3B】本発明の2つの実施例による、不動部材を経た半径方向の膨張を図示する概略的かつ部分的な断面図である。
【図4A】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図4B】図4Aにおける線a‐aによって示される位置での図4Aのカテーテルの概略的な半径方向の断面図である。
【図5A】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図5B】本発明の他の実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図6】本発明の様々な追加的な実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図7】本発明の様々な追加的な実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図8】本発明の様々な追加的な実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図9A】本発明の実施例によるガイドワイヤの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図9B】図9Aにおいて線a‐aによって示される位置での図9Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図10A】本発明の2つの別の実施例により、図9Aの線a‐aによって示される位置での図9Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図10B】本発明の2つの別の実施例により、図9Aの線a‐aによって示される位置での図9Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図11A】本発明の他の実施例によるガイドワイヤの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図11B】図11Aにおいて線a‐aによって示される位置での図11Aのガイドワイヤの概略的な半径方向の断面図である。
【図12】本発明の実施例による動脈瘤コイルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【図13A】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれにおけるバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図13B】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれにおけるバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図14A】本発明の実施例によるそれぞれカールしていない状態およびカールされた状態の図13Aおよび13Bの装置の電気的に作動可能な部材の概略斜視図である。
【図14B】本発明の実施例によるそれぞれカールしていない状態およびカールされた状態の図13Aおよび13Bの装置の電気的に作動可能な部材の概略斜視図である。
【図15A】本発明の実施例による電気的に作動可能な部材の概略的な上面図である。
【図15B】本発明の実施例による電気的に作動可能な部材の概略的な上面図である。
【図15C】本発明の実施例による一まとまりの電気的に作動可能な部材の概略的な上面図である。
【図16A】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図16B】本発明の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図17A】本発明の他の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図17B】本発明の他の実施例による膨張および収縮状態のそれぞれのバルーンカテーテル軸の概略的な断面図である。
【図18】本発明の2つの実施例によるステントの概略的な斜視図である。
【図19】本発明の2つの実施例によるステントの概略的な斜視図である。
【図20A】本発明の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図20B】本発明の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図21A】本発明の他の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図21B】本発明の他の実施例による放射状に膨張した複数の切断ブレードに適応するアセンブリの概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図22A】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図22B】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図22C】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図23A】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図23B】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図24A】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図24B】本発明の様々な実施例による内腔または軸の概略的かつ部分的な長手方向の図である。
【図25】本発明のさらにもう一つの実施例によるカテーテルの概略的かつ部分的な長手方向の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器であって、(a)身体内腔への挿入に適応する延長した本体であって、前記延長した本体は、末端および近位の端部および軸を有する延長した本体;および(b)前記延長した本体上に、前記医療機器が、前記動作領域の容積膨張による前記軸と関連して少なくとも1つの半径方向において膨張されるように配置された伝導性のポリマからなる動作領域からなる医療機器。
【請求項2】
請求項1の医療機器であって、前記装置が2つまたはそれ以上の動作領域からなる医療機器。
【請求項3】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は少なくとも1つの半径方向において膨張する医療機器。
【請求項4】
請求項1の医療機器であって、変形可能な領域は、前記動作領域の容積膨張により前記少なくとも1つの半径方向において膨張される医療機器。
【請求項5】
請求項1の医療機器であって、前記延長した本体は円周のバンドの形で前記動作領域を囲む医療機器。
【請求項6】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は長手方向のストリップの形で提供される医療機器。
【請求項7】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は前記装置の前記末端の端部で提供され、前記装置の前記末端の先端から距離を増加させると、前記動作領域の厚みが増加する医療機器。
【請求項8】
請求項7の医療機器であって、前記動作領域は前記装置の前記末端の先端から距離が増加すると厚みが増加する一連の周囲のバンドからなる医療機器。
【請求項9】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は前記延長した本体において形成される凹部に配置される医療機器。
【請求項10】
請求項9の医療機器であって、凹部が円周の凹部である医療機器。
【請求項11】
請求項9の医療機器であって、凹部が長手方向の凹部である医療機器。
【請求項12】
請求項1の医療機器であって、前記医療機器がカテーテルである医療機器。
【請求項13】
請求項12の医療機器であって、前記動作領域は前記カテーテルの末端で提供される医療機器。
【請求項14】
請求項13の医療機器であって、前記カテーテルはガイドカテーテルである医療機器。
【請求項15】
請求項12の医療機器であって、前記カテーテルはバルーンカテーテルである医療機器。
【請求項16】
請求項15の医療機器であって、1つまたはそれ以上の動作領域は、前記1つまたはそれ以上の動作領域の膨張により、少なくとも前記バルーンの一部は、第1の位置から放射状に前記第1の位置を越える第2の位置まで膨張するように配置される医療機器。
【請求項17】
請求項1の医療機器であって、前記医療機器はガイドワイヤである医療機器。
【請求項18】
請求項17の医療機器であって、前記動作領域は前記ガイドワイヤの前記末端で提供される医療機器。
【請求項19】
請求項18の医療機器であって、前記ガイドワイヤの末端が平らにされる医療機器。
【請求項20】
請求項1の医療機器であって、前記医療機器は、前記装置の挿入および前記動作領域の膨張により、周囲の内腔の組織を係合するために適応される切断ブレードからなる医療機器。
【請求項21】
請求項20の医療機器であって、前記医療機器は2つまたはそれ以上の切断ブレードからなる医療機器。
【請求項22】
請求項20の医療機器であって、前記切断ブレードは、前記動作領域の膨張の前に覆われる医療機器。
【請求項23】
請求項20の医療機器であって、前記切断ブレードはダイヤモンド刃縁を備える医療機器。
【請求項24】
請求項1の医療機器であって、1つまたはそれ以上の動作領域は、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域の膨張により、少なくとも前記医療機器の長さの一部が剛性化されるように配置される医療機器。
【請求項25】
請求項24の医療機器であって、1つまたはそれ以上の前記動作領域は環状に前記延長した本体を囲む医療機器。
【請求項26】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器はガイドワイヤである医療機器。
【請求項27】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器はガイドカテーテルである医療機器。
【請求項28】
医療機器であって、(a)身体内腔への挿入に適応する延長した本体であって、前記延長した本体は末端および近位の端部および軸を有する延長した本体;
(b)バルーン;
および(c)電気活性ポリマからなる動作領域であって、前記動作領域は、前記バルーンが本質的に膨張していない状態にある場合、少なくとも放射状に一部の前記バルーンを前進させるように適応する動作領域からなる医療機器。
【請求項29】
請求項28の医療機器であって、前記バルーンは前記動作領域の少なくとも一部の上で配置される医療機器。
【請求項30】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は、放射状に前記バルーンの近位部分を前進させるように適応する医療機器。
【請求項31】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は、放射状に前記バルーンの近位および末端の部分を前進させるように適応する医療機器。
【請求項32】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は、放射状に前記バルーンの近位、中央および末端の部分を前進させるように適応する医療機器。
【請求項33】
請求項28の医療機器であって、前記医療機器は、前記バルーンを通じて配置されるステントをさらに備える医療機器。
【請求項34】
請求項28の医療機器であって、少なくとも前記バルーンの一部は、前記動作領域の前記容積膨張により直接放射状に前進する医療機器。
【請求項35】
請求項28の医療機器であって、少なくとも前記バルーンの一部は、不動の変形可能な領域によって放射状に前進し、前記不動の変形可能な領域は、前記動作領域の容積膨張により少なくとも1つの半径方向において膨張している医療機器。
【請求項36】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は円周のバンドの形で前記延長した本体を囲む医療機器。
【請求項37】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は長手方向の部材の形で前記延長した本体上で提供される医療機器。
【請求項38】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は前記延長した本体において形成される凹部に配置される医療機器。
【請求項39】
請求項28の医療機器であって、前記医療機器は曲線の部材からなり、前記動作領域は前記曲線の部材を放射状に膨張および収縮させるように適応する医療機器。
【請求項40】
請求項39の医療機器であって、前記曲線の部材は螺旋形の部材である医療機器。
【請求項41】
請求項40の医療機器であって、前記螺旋形の部材は、前記延長した部材から生じ、それに巻きつく医療機器。
【請求項42】
請求項40の医療機器であって、前記螺旋形の部材は、伝導性の材料に配置されている前記動作領域からなる医療機器。
【請求項43】
(a)身体内腔への請求項28の前記医療装置の挿入、(b)少なくとも前記バルーンの一部が第1の位置に放射状に前進するような、本質的に膨張されない状態での前記動作領域を容積測定に基づいた膨張、および、(c)前記バルーンが前記第1の位置から放射状に前記第1の位置を越える第2の位置へ放射状に前進するような前記バルーンの膨張からなる方法。
【請求項44】
動脈瘤充填コイルであって、延長する伝導性の領域;および電気活性ポリマからなる動作領域であって、前記動作領域および前記伝導性の領域は、前記装置が、電位の供給源からの分離によりきつく巻かれるようになるように配置される動作領域からなる動脈瘤充填コイル。
【請求項45】
請求項44の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域は前記延長する伝導性の領域の長さに沿って配置される動脈瘤充填コイル。
【請求項46】
請求項45の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域は前記伝導性の領域の一方に沿って配置される動脈瘤充填コイル。
【請求項47】
請求項45の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域は前記伝導性の領域周辺で螺旋を形成する動脈瘤充填コイル。
【請求項48】
請求項44の動脈瘤充填コイルであって、前記延長した伝導性の領域は、金または白金からなる動脈瘤充填コイル。
【請求項49】
請求項44の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域はポリピロールからなる動脈瘤充填コイル。
【請求項50】
医療機器であって、(a)患者の身体内腔への挿入のために適応する挿入可能な本体、(b)前記挿入可能な本体内の装置内腔、および(c)前記装置内腔の長さの少なくとも一部で配置される1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、(1)膨張状態、および、(2)前記挿入可能な本体が前記患者の前記身体内腔により容易に挿入されるよう収縮する状態の間で前記装置内腔の長さの少なくとも一部を変換するように適応する電気的に作動する部材からなる医療機器。
【請求項51】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は前記装置内腔の長さ全体に沿って延長する医療機器。
【請求項52】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は前記装置内腔の挿入可能な長さのみに沿って延長する医療機器。
【請求項53】
請求項50の医療機器であって、前記膨張状態の前記内腔の前記断面積は、前記収縮状態の前記内腔の前記断面積より少なくとも25%大きい医療機器。
【請求項54】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上電気的に作動する部材は、電気活性ポリマ・アクチュエータである医療機器。
【請求項55】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は圧電アクチュエータである医療機器。
【請求項56】
請求項50の医療機器であって、前記医療機器は単一の電気的に作動する部材からなる医療機器。
【請求項57】
請求項50の医療機器であって、前記医療機器は複数の電気的に作動する部材からなる医療機器。
【請求項58】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上電気的に作動する部材は、狭い横断面の領域を含み、このことにより前記装置内腔に沿って可撓性を増加させる医療機器。
【請求項59】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は印加電圧に応答して屈曲または伸長されるように適応された医療機器。
【請求項60】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、前記装置内腔および前記装置の外側の間で配置された医療機器。
【請求項61】
請求項60の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は前記挿入可能な本体内に配置された医療機器。
【請求項62】
請求項60の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、前記挿入可能な本体の外側の表面に配置された医療機器。
【請求項63】
請求項50の医療機器であって、前記挿入可能な本体は押出成形された本体である医療機器。
【請求項64】
請求項50の医療機器であって、膨張可能なバルーンをさらに備え、ここにおいて前記バルーンの内部は、前記装置内腔と流体連通している医療機器。
【請求項65】
請求項64の医療機器であって、ガイドワイヤ内腔をさらに備える医療機器。
【請求項66】
請求項64の医療機器であって、前記医療機器は多数の装置内腔からなる医療機器。
【請求項67】
請求項50の医療機器であって、前記医療機器はステントである医療機器。
【請求項68】
請求項50の医療機器であって、前記ステントは複数のステント・ウインドウからなる医療機器。
【請求項69】
請求項22の医療機器であって、前記切断ブレードは、そこから前記切断ブレードが前記動作領域の膨張により出現する窪みからなる保護用本体において包まれる医療機器。
【請求項70】
請求項22の医療機器であって、前記切断ブレードは、そこを通って前記切断ブレードが前記動作領域の膨張により出現する開口からなる内腔において包まれる医療機器。
【請求項71】
請求項4の医療機器であって、前記変形可能な領域は延長された可撓性の材料である医療機器。
【請求項72】
請求項4の医療機器であって、前記変形可能な領域は弾性領域である医療機器。
【請求項73】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器は、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域の半径方向の膨張により剛性化される医療機器。
【請求項74】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器は、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域の長手方向の膨張により剛性化される医療機器。
【請求項75】
請求項74の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域は、長手方向の膨張により互いに係合する医療機器。
【請求項76】
請求項74の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域は、長手方向の膨張により剛性材料の領域を係合する医療機器。
【請求項77】
請求項45の動脈瘤を満たすコイルであって、2つの動作領域は、前記伝導性の領域の対向側に配置された医療機器。
【請求項78】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は印加電圧に応答して巻きつくまたは解かれるように適応した医療機器。
【請求項79】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上電気的に作動する部材は電歪アクチュエータである医療機器。
【請求項80】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器はバルーンカテーテルである医療機器。
【請求項1】
医療機器であって、(a)身体内腔への挿入に適応する延長した本体であって、前記延長した本体は、末端および近位の端部および軸を有する延長した本体;および(b)前記延長した本体上に、前記医療機器が、前記動作領域の容積膨張による前記軸と関連して少なくとも1つの半径方向において膨張されるように配置された伝導性のポリマからなる動作領域からなる医療機器。
【請求項2】
請求項1の医療機器であって、前記装置が2つまたはそれ以上の動作領域からなる医療機器。
【請求項3】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は少なくとも1つの半径方向において膨張する医療機器。
【請求項4】
請求項1の医療機器であって、変形可能な領域は、前記動作領域の容積膨張により前記少なくとも1つの半径方向において膨張される医療機器。
【請求項5】
請求項1の医療機器であって、前記延長した本体は円周のバンドの形で前記動作領域を囲む医療機器。
【請求項6】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は長手方向のストリップの形で提供される医療機器。
【請求項7】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は前記装置の前記末端の端部で提供され、前記装置の前記末端の先端から距離を増加させると、前記動作領域の厚みが増加する医療機器。
【請求項8】
請求項7の医療機器であって、前記動作領域は前記装置の前記末端の先端から距離が増加すると厚みが増加する一連の周囲のバンドからなる医療機器。
【請求項9】
請求項1の医療機器であって、前記動作領域は前記延長した本体において形成される凹部に配置される医療機器。
【請求項10】
請求項9の医療機器であって、凹部が円周の凹部である医療機器。
【請求項11】
請求項9の医療機器であって、凹部が長手方向の凹部である医療機器。
【請求項12】
請求項1の医療機器であって、前記医療機器がカテーテルである医療機器。
【請求項13】
請求項12の医療機器であって、前記動作領域は前記カテーテルの末端で提供される医療機器。
【請求項14】
請求項13の医療機器であって、前記カテーテルはガイドカテーテルである医療機器。
【請求項15】
請求項12の医療機器であって、前記カテーテルはバルーンカテーテルである医療機器。
【請求項16】
請求項15の医療機器であって、1つまたはそれ以上の動作領域は、前記1つまたはそれ以上の動作領域の膨張により、少なくとも前記バルーンの一部は、第1の位置から放射状に前記第1の位置を越える第2の位置まで膨張するように配置される医療機器。
【請求項17】
請求項1の医療機器であって、前記医療機器はガイドワイヤである医療機器。
【請求項18】
請求項17の医療機器であって、前記動作領域は前記ガイドワイヤの前記末端で提供される医療機器。
【請求項19】
請求項18の医療機器であって、前記ガイドワイヤの末端が平らにされる医療機器。
【請求項20】
請求項1の医療機器であって、前記医療機器は、前記装置の挿入および前記動作領域の膨張により、周囲の内腔の組織を係合するために適応される切断ブレードからなる医療機器。
【請求項21】
請求項20の医療機器であって、前記医療機器は2つまたはそれ以上の切断ブレードからなる医療機器。
【請求項22】
請求項20の医療機器であって、前記切断ブレードは、前記動作領域の膨張の前に覆われる医療機器。
【請求項23】
請求項20の医療機器であって、前記切断ブレードはダイヤモンド刃縁を備える医療機器。
【請求項24】
請求項1の医療機器であって、1つまたはそれ以上の動作領域は、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域の膨張により、少なくとも前記医療機器の長さの一部が剛性化されるように配置される医療機器。
【請求項25】
請求項24の医療機器であって、1つまたはそれ以上の前記動作領域は環状に前記延長した本体を囲む医療機器。
【請求項26】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器はガイドワイヤである医療機器。
【請求項27】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器はガイドカテーテルである医療機器。
【請求項28】
医療機器であって、(a)身体内腔への挿入に適応する延長した本体であって、前記延長した本体は末端および近位の端部および軸を有する延長した本体;
(b)バルーン;
および(c)電気活性ポリマからなる動作領域であって、前記動作領域は、前記バルーンが本質的に膨張していない状態にある場合、少なくとも放射状に一部の前記バルーンを前進させるように適応する動作領域からなる医療機器。
【請求項29】
請求項28の医療機器であって、前記バルーンは前記動作領域の少なくとも一部の上で配置される医療機器。
【請求項30】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は、放射状に前記バルーンの近位部分を前進させるように適応する医療機器。
【請求項31】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は、放射状に前記バルーンの近位および末端の部分を前進させるように適応する医療機器。
【請求項32】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は、放射状に前記バルーンの近位、中央および末端の部分を前進させるように適応する医療機器。
【請求項33】
請求項28の医療機器であって、前記医療機器は、前記バルーンを通じて配置されるステントをさらに備える医療機器。
【請求項34】
請求項28の医療機器であって、少なくとも前記バルーンの一部は、前記動作領域の前記容積膨張により直接放射状に前進する医療機器。
【請求項35】
請求項28の医療機器であって、少なくとも前記バルーンの一部は、不動の変形可能な領域によって放射状に前進し、前記不動の変形可能な領域は、前記動作領域の容積膨張により少なくとも1つの半径方向において膨張している医療機器。
【請求項36】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は円周のバンドの形で前記延長した本体を囲む医療機器。
【請求項37】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は長手方向の部材の形で前記延長した本体上で提供される医療機器。
【請求項38】
請求項28の医療機器であって、前記動作領域は前記延長した本体において形成される凹部に配置される医療機器。
【請求項39】
請求項28の医療機器であって、前記医療機器は曲線の部材からなり、前記動作領域は前記曲線の部材を放射状に膨張および収縮させるように適応する医療機器。
【請求項40】
請求項39の医療機器であって、前記曲線の部材は螺旋形の部材である医療機器。
【請求項41】
請求項40の医療機器であって、前記螺旋形の部材は、前記延長した部材から生じ、それに巻きつく医療機器。
【請求項42】
請求項40の医療機器であって、前記螺旋形の部材は、伝導性の材料に配置されている前記動作領域からなる医療機器。
【請求項43】
(a)身体内腔への請求項28の前記医療装置の挿入、(b)少なくとも前記バルーンの一部が第1の位置に放射状に前進するような、本質的に膨張されない状態での前記動作領域を容積測定に基づいた膨張、および、(c)前記バルーンが前記第1の位置から放射状に前記第1の位置を越える第2の位置へ放射状に前進するような前記バルーンの膨張からなる方法。
【請求項44】
動脈瘤充填コイルであって、延長する伝導性の領域;および電気活性ポリマからなる動作領域であって、前記動作領域および前記伝導性の領域は、前記装置が、電位の供給源からの分離によりきつく巻かれるようになるように配置される動作領域からなる動脈瘤充填コイル。
【請求項45】
請求項44の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域は前記延長する伝導性の領域の長さに沿って配置される動脈瘤充填コイル。
【請求項46】
請求項45の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域は前記伝導性の領域の一方に沿って配置される動脈瘤充填コイル。
【請求項47】
請求項45の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域は前記伝導性の領域周辺で螺旋を形成する動脈瘤充填コイル。
【請求項48】
請求項44の動脈瘤充填コイルであって、前記延長した伝導性の領域は、金または白金からなる動脈瘤充填コイル。
【請求項49】
請求項44の動脈瘤充填コイルであって、前記動作領域はポリピロールからなる動脈瘤充填コイル。
【請求項50】
医療機器であって、(a)患者の身体内腔への挿入のために適応する挿入可能な本体、(b)前記挿入可能な本体内の装置内腔、および(c)前記装置内腔の長さの少なくとも一部で配置される1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、(1)膨張状態、および、(2)前記挿入可能な本体が前記患者の前記身体内腔により容易に挿入されるよう収縮する状態の間で前記装置内腔の長さの少なくとも一部を変換するように適応する電気的に作動する部材からなる医療機器。
【請求項51】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は前記装置内腔の長さ全体に沿って延長する医療機器。
【請求項52】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は前記装置内腔の挿入可能な長さのみに沿って延長する医療機器。
【請求項53】
請求項50の医療機器であって、前記膨張状態の前記内腔の前記断面積は、前記収縮状態の前記内腔の前記断面積より少なくとも25%大きい医療機器。
【請求項54】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上電気的に作動する部材は、電気活性ポリマ・アクチュエータである医療機器。
【請求項55】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は圧電アクチュエータである医療機器。
【請求項56】
請求項50の医療機器であって、前記医療機器は単一の電気的に作動する部材からなる医療機器。
【請求項57】
請求項50の医療機器であって、前記医療機器は複数の電気的に作動する部材からなる医療機器。
【請求項58】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上電気的に作動する部材は、狭い横断面の領域を含み、このことにより前記装置内腔に沿って可撓性を増加させる医療機器。
【請求項59】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は印加電圧に応答して屈曲または伸長されるように適応された医療機器。
【請求項60】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、前記装置内腔および前記装置の外側の間で配置された医療機器。
【請求項61】
請求項60の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は前記挿入可能な本体内に配置された医療機器。
【請求項62】
請求項60の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は、前記挿入可能な本体の外側の表面に配置された医療機器。
【請求項63】
請求項50の医療機器であって、前記挿入可能な本体は押出成形された本体である医療機器。
【請求項64】
請求項50の医療機器であって、膨張可能なバルーンをさらに備え、ここにおいて前記バルーンの内部は、前記装置内腔と流体連通している医療機器。
【請求項65】
請求項64の医療機器であって、ガイドワイヤ内腔をさらに備える医療機器。
【請求項66】
請求項64の医療機器であって、前記医療機器は多数の装置内腔からなる医療機器。
【請求項67】
請求項50の医療機器であって、前記医療機器はステントである医療機器。
【請求項68】
請求項50の医療機器であって、前記ステントは複数のステント・ウインドウからなる医療機器。
【請求項69】
請求項22の医療機器であって、前記切断ブレードは、そこから前記切断ブレードが前記動作領域の膨張により出現する窪みからなる保護用本体において包まれる医療機器。
【請求項70】
請求項22の医療機器であって、前記切断ブレードは、そこを通って前記切断ブレードが前記動作領域の膨張により出現する開口からなる内腔において包まれる医療機器。
【請求項71】
請求項4の医療機器であって、前記変形可能な領域は延長された可撓性の材料である医療機器。
【請求項72】
請求項4の医療機器であって、前記変形可能な領域は弾性領域である医療機器。
【請求項73】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器は、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域の半径方向の膨張により剛性化される医療機器。
【請求項74】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器は、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域の長手方向の膨張により剛性化される医療機器。
【請求項75】
請求項74の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域は、長手方向の膨張により互いに係合する医療機器。
【請求項76】
請求項74の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の前記動作領域は、長手方向の膨張により剛性材料の領域を係合する医療機器。
【請求項77】
請求項45の動脈瘤を満たすコイルであって、2つの動作領域は、前記伝導性の領域の対向側に配置された医療機器。
【請求項78】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上の電気的に作動する部材は印加電圧に応答して巻きつくまたは解かれるように適応した医療機器。
【請求項79】
請求項50の医療機器であって、前記1つまたはそれ以上電気的に作動する部材は電歪アクチュエータである医療機器。
【請求項80】
請求項24の医療機器であって、前記医療機器はバルーンカテーテルである医療機器。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【公表番号】特表2007−521871(P2007−521871A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551277(P2006−551277)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/001854
【国際公開番号】WO2005/072809
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(507017004)ボストン サイエンティフィック リミティッド (24)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/001854
【国際公開番号】WO2005/072809
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(507017004)ボストン サイエンティフィック リミティッド (24)
【Fターム(参考)】
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