説明

電気的接続構造

【課題】 構造全体の小型化を図る。
【解決手段】 部品本体24と該部品本体に接合されたリード端子25、25とを有する電子部品18と、金属材料によって形成されリード端子が接続される配線板19と、樹脂材料によって形成され配線板の一部を除いた部分に被着され配線板に接する接合面20bと電子部品が搭載される部品搭載面20aとを有する基板20とを設け、配線板に、部品搭載面に対して略直交し部品搭載面より接合面の反対側へ突出された突出部22を設け、突出部に部品搭載面に対して略直交する取付面22aと部品搭載面に略平行とされた先端面22bとを形成し、先端面と部品搭載面との距離を部品本体における部品搭載面から最も遠方に位置する面と部品搭載面との距離と略同じか又は該距離以上とされ、先端面の近傍においてリード端子を配線板の突出部に溶接した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気的接続構造に関する。詳しくは、電子部品のリード端子を配線板の所定の部分に溶接して小型化を図る技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車輌用前照灯等の車輌用灯具においては、電子部品が配線板に溶接によって接続された電気的接続構造を有する部分が設けられている。
【0003】
このような電気的接続構造は、例えば、光源として用いられた放電灯の点灯制御装置に設けられている。点灯制御装置は、ケース体の内部に点灯回路部等の所要の各部、例えば、スイッチング素子を有し電力を放電灯へ供給する電力供給部、放電灯に供給する電力を制御する制御部及び放電灯に高電圧を発生させ放電灯を点灯させるスターターと称される高電圧発生部等が配置されて成る。
【0004】
従来の電気的接続構造としては、例えば、電子部品の部品本体に接続された一対のリード端子が部品本体から外方へ突出され、リード端子が配線板に設けられた突出部に、例えば、レーザー溶接等によって溶接された構造がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−6547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1に記載された電気的接続構造にあっては、溶接を行うためのスペースa、aが電子部品bの部品本体cの側方に存在するため、図5に示すように、例えば、レーザー光dを照射してリード端子e、eの配線板f、fへの溶接を行う場合に、レーザー光dが部品本体cの端部(図5に示す端部g)に照射されるおそれがある。従って、このようなレーザー光dの部品本体cへの照射と言う不具合の発生を防止するために、リード端子e、eの突部h、hの外方への突出量を大きくすることが考えられるが、突部h、hの外方への突出量を大きくしてしまうと、その分、溶接を行うためのスペースa、aが大きくなり、構造全体が大きくなって小型化を阻害すると言う問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明電気的接続構造は、構造全体の小型化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段としての電気的接続構造は、上記した課題を解決するために、部品本体と該部品本体に接合されたリード端子とを有する電子部品と、金属材料によって形成され前記電子部品のリード端子が接続される配線板と、樹脂材料によって形成され前記配線板の一部を除いた部分に被着されると共に前記配線板に接する接合面と前記電子部品が搭載される部品搭載面とを有する基板とを備え、前記電子部品のリード端子と前記配線板とが電気的に接続され、前記配線板に、前記基板の部品搭載面に対して略直交し前記部品搭載面より前記接合面の反対側へ突出された突出部が設けられ、前記突出部は前記部品搭載面に対して略直交する平面状の取付面と前記部品搭載面に略平行とされた先端面とを有し、前記電子部品のリード端子は前記突出部の取付面と少なくとも先端面に沿った状態で接し、前記突出部の先端面と前記配線板の部品搭載面との距離が、前記電子部品の部品本体における前記部品搭載面から最も遠方に位置する面と前記部品搭載面との距離と略同じか又は該距離以上とされ、前記突出部の先端面の近傍において前記電子部品のリード端子を前記配線板の突出部に溶接したものである。
【0009】
第2の手段としての電気的接続構造は、上記した課題を解決するために、部品本体と該部品本体に接合されたリード端子とを有する電子部品と、金属材料によって形成され前記電子部品のリード端子が接続される配線板と、樹脂材料によって形成され前記配線板の一部を除いた部分に被着されると共に前記配線板に接する接合面と前記電子部品が搭載される部品搭載面とを有する基板とを備え、前記電子部品のリード端子と前記配線板とが電気的に接続され、前記配線板に、前記基板の部品搭載面に対して略直交し前記部品搭載面より前記接合面の反対側へ突出された突出部が設けられ、前記突出部は前記部品搭載面に対して略直交する平面状の取付面と前記部品搭載面に略平行とされた先端面とを有し、前記配線板と前記基板にそれぞれ前記突出部の近傍に位置する溶接用孔が形成され、前記溶接用孔を介して前記電子部品のリード端子を前記突出部の先端面の反対側の端部に溶接したものである。
【0010】
従って、第1の手段としての電気的接続構造及び第2の手段としての電気的接続構造にあっては、溶接を行うためのスペースが電子部品の部品本体の側方に存在しない。
【発明の効果】
【0011】
本発明電気的接続構造は、部品本体と該部品本体に接合されたリード端子とを有する電子部品と、金属材料によって形成され前記電子部品のリード端子が接続される配線板と、樹脂材料によって形成され前記配線板の一部を除いた部分に被着されると共に前記配線板に接する接合面と前記電子部品が搭載される部品搭載面とを有する基板とを備えた電気的接続構造であって、前記配線板に、前記基板の部品搭載面に対して略直交し前記部品搭載面より前記接合面の反対側へ突出された突出部が設けられ、前記突出部は前記部品搭載面に対して略直交する平面状の取付面と前記部品搭載面に略平行とされた先端面とを有し、前記電子部品のリード端子は前記突出部の取付面と少なくとも先端面に沿った状態で接し、前記突出部の先端面と前記配線板の部品搭載面との距離が、前記電子部品の部品本体における前記部品搭載面から最も遠方に位置する面と前記部品搭載面との距離と略同じか又は該距離以上とされ、前記突出部の先端面の近傍において前記電子部品のリード端子を前記配線板の突出部に溶接したことを特徴とする。
【0012】
従って、電子部品においてリード端子の部品本体からの外方への突出量が小さくて済み、その分、電子部品、配線板及び基板を小さくすることができ、電気的接続構造の小型化を図ることができる。
【0013】
請求項2に記載した発明にあっては、前記配線板と前記基板にそれぞれ前記突出部の近傍に位置する溶接用孔が形成され、前記溶接用孔を介して前記電子部品のリード端子を前記突出部の先端面の反対側の端部に溶接したので、突出部の先端面の近傍に加えて突出部の先端面の反対側の端部にもリード端子が溶接されるため、電子部品の配線板に対する接合強度の向上を図ることができる。
【0014】
別の本発明電気的接続構造は、部品本体と該部品本体に接合されたリード端子とを有する電子部品と、金属材料によって形成され前記電子部品のリード端子が接続される配線板と、樹脂材料によって形成され前記配線板の一部を除いた部分に被着されると共に前記配線板に接する接合面と前記電子部品が搭載される部品搭載面とを有する基板とを備えた電気的接続構造であって、前記配線板に、前記基板の部品搭載面に対して略直交し前記部品搭載面より前記接合面の反対側へ突出された突出部が設けられ、前記突出部は前記部品搭載面に対して略直交する平面状の取付面と前記部品搭載面に略平行とされた先端面とを有し、前記配線板と前記基板にそれぞれ前記突出部の近傍に位置する溶接用孔が形成され、前記溶接用孔を介して前記電子部品のリード端子を前記突出部の先端面の反対側の端部に溶接したことを特徴とする。
【0015】
従って、電子部品においてリード端子の部品本体からの外方への突出量が小さくて済み、その分、電子部品、配線板及び基板を小さくすることができ、電気的接続構造の小型化を図ることができる。
【0016】
請求項4に記載した発明にあっては、前記突出部の先端面と前記配線板の部品搭載面との距離が、前記電子部品の部品本体における前記部品搭載面から最も遠方に位置する面と前記部品搭載面との距離と略同じか又は該距離以上とされ、前記電子部品のリード端子は前記突出部の取付面と少なくとも先端面に沿った状態で接し、前記突出部の先端面の近傍において前記電子部品のリード端子を前記配線板の突出部に溶接したので、突出部の先端面の反対側の端部に加えて突出部の先端面の近傍にもリード端子が溶接されるため、電子部品の配線板に対する接合強度の向上を図ることができる。
【0017】
請求項5に記載した発明にあっては、前記突出部における前記溶接用孔の近傍に位置する部分に作業用孔を形成し、前記作業用孔の開口部に前記先端面の反対方向を向く作業面を形成したので、溶接部位となる作業面とリード端子の一端面を同じ向きにして溶接作業を行うことができ、溶接作業を確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明電気的接続構造を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
【0019】
以下に示す最良の形態は、本発明電気的接続構造を車輌用灯具のうち車輌用前照灯に備えられた放電灯の点灯制御を行う点灯制御装置に配置された構造に適用したものである。尚、本発明の適用範囲は車輌用前照灯の点灯制御装置に配置された構造に限られることはなく、例えば、車輌用灯具の各部分に配置された電気的接続構造や車輌に設けられる他の各部分に配置された電気的接続構造に広く適用することができる。
【0020】
車輌用前照灯1、1は、車体の前端部における左右両端部に取り付けられて配置されている。
【0021】
車輌用前照灯1は、図1に示すように、前方に開口された凹部を有するランプボデイ2と該ランプボデイ2の前面開口を閉塞する前面カバー3とを備え、ランプボデイ2と前面カバー3によって画成された内部空間が灯室4として形成されている。
【0022】
ランプボデイ2の後端部には前後に貫通された取付用開口2aが形成されている。
【0023】
灯室4にはランプユニット5が配置されている。ランプユニット5は図示しない支持機構によって左右方向及び上下方向へランプボデイ2に対して傾動自在に支持されている。
【0024】
ランプユニット5はリフレクター6と該リフレクター6の後端部に保持されたソケット7と該ソケット7に接続された放電灯8とリフレクター6の前端部に取り付けられたシェード9と放電灯8の前方に配置されたレンズ10と該レンズ10を保持しリフレクター6に取り付けられたレンズホルダー11とを有している。
【0025】
ソケット7はリフレクター6の後端部に保持され、ソケット7の前面には放電灯8が接続されている。
【0026】
灯室4にはランプユニット5の一部を閉塞するためのエクステンション12が配置されている。
【0027】
ランプボデイ2の後端部には取付用開口2aを閉塞するバックカバー13が取り付けられている。
【0028】
ソケット7の後端部は放電灯8を点灯制御する点灯制御装置14に取り付けられている。点灯制御装置14はケース体15の内部に放電灯8を点灯させる点灯回路部16が配置されて成る。
【0029】
点灯回路部16は、図2に示すように、ベース体17上に各種の電子部品18、18、・・・が搭載されて成る(図2には一つの電子部品18のみ示す。)。
【0030】
尚、点灯回路部16の以下の説明にあっては、ベース体17が向く方向を上下方向とするが、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
【0031】
ベース体17は金属材料によって形成された配線板19と該配線板19の一部を除いた部分に被着された基板20とから成る。
【0032】
配線板19は図示しない回路パターンを介して図示しない電源供給部に接続されている。配線板19は上下方向を向く基面部21と該基面部21に対して上方へ略90°折り曲げられて設けられた突出部22、22とを有している。基面部21には突出部22、22が折り曲げられた後の部分にそれぞれ溶接用孔21a、21aが形成されている。
【0033】
突出部22は、例えば、縦長の矩形状に形成され、図3に示すように、後方を向く面が取付面22aとして形成され、上端面が先端面22bとして形成されている。
【0034】
突出部22の下端部には作業用孔23が形成されている(図3及び図4参照)。突出部22には作業用孔23の上側開口部に、下方を向く作業面23aが形成されている(図4参照)。
【0035】
基板20は樹脂材料によって形成され、上面が部品搭載面20aとして形成され、配線板19の基面部21に接する面が接合面20bとして形成されている。部品搭載面20aは、配線板19の突出部22、22における取付面22a、22aに直交し、突出部22、22の先端面22b、22b及び作業面23a、23aに平行とされている。
【0036】
基板20には、配線板19の溶接用孔21a、21aに対応してそれぞれ溶接用孔20c、20cが形成されている。従って、配線板19の溶接用孔21a、21aと基板20の溶接用孔20c、20cとによってベース体17が上下に貫通されている。
【0037】
電子部品18は部品本体24と該部品本体24に接続されたリード端子25、25とから成る(図2参照)。
【0038】
部品本体24は、例えば、コンデンサーであり、例えば、直方体状に形成されている。
【0039】
リード端子25、25はそれぞれ部品本体24の左右両側面に接続されている。リード端子25は、例えば、金属板によって形成され、部品本体24の側面に接続された接続面部26と該接続面部26の前縁から外方(側方)へ突出された被取付面部27とが一体に形成されて成る。被取付面部27の上下両端縁はそれぞれ上側溶接部27a、下側溶接部27bとして形成されている。
【0040】
以下に、電子部品18の配線板19への溶接による接続作業について説明する。
【0041】
先ず、電子部品18をリード端子25、25が左右に位置する向きで基板20の部品搭載面20aに載置する(図2及び図4参照)。このとき電子部品18を溶接用孔20c、20c間に載置し、リード端子25、25の被取付面部27、27をそれぞれ突出部22、22の取付面22a、22aに押し付けて面接触させる(図4参照)。
【0042】
リード端子25、25の被取付面部27、27がそれぞれ突出部22、22の取付面22a、22aに面接触された状態においては、被取付面部27、27の上側溶接部27a、27aがそれぞれ突出部22、22の先端面22b、22bに略一致され、被取付面部27、27の下側溶接部27b、27bがそれぞれ突出部22、22の作業面23a、23aに略一致されている。
【0043】
電子部品18を部品搭載面20aに上記のように載置した状態において、突出部22、22の先端面22b、22bと配線板19の部品搭載面20aとの距離L1が、電子部品18の部品本体24における部品搭載面20aから最も遠方に位置する面、即ち、部品本体24の上面24aと部品搭載面20aとの距離L2以上とされている(図4参照)。
【0044】
次に、被取付面部27、27の上側溶接部27a、27aと突出部22、22の先端面22b、22bとに向けてそれぞれ上方からレーザー光R1、R1を照射してリード端子25、25を配線板19に溶接する。
【0045】
また、被取付面部27、27の下側溶接部27b、27bと突出部22、22の作業面23a、23aとに向けて下方からそれぞれレーザー光R2、R2を溶接用孔21a、21a及び溶接用孔20c、20cを介して照射してリード端子25、25を配線板19に溶接する。
【0046】
以上に記載した通り、被取付面部27、27の上側溶接部27a、27aと突出部22、22の先端面22b、22bとに向けてそれぞれ上方からレーザー光R1、R1が照射されてリード端子25、25が配線板19に溶接されるため、レーザー光R1、R1が先端面22b、22bの下方へ照射されず、レーザー光R1、R1が電子部品18の部品本体24に照射されることがない。
【0047】
従って、被取付面部27、27の接続面部26、26からの外方への突出量が小さくて済み、その分、電子部品18及びベース体17を小さくすることができ、放電灯点灯装置14の小型化を図ることができる。
【0048】
また、被取付面部27、27の下側溶接部27b、27bと突出部22、22の作業面23a、23aとに向けて下方からそれぞれレーザー光R2、R2が照射されてリード端子25、25が配線板19に溶接されるため、レーザー光R2、R2が作業面23a、23aの上方へ照射されず、レーザー光R2、R2が電子部品18の部品本体24に照射されることがない。
【0049】
従って、被取付面部27、27の接続面部26、26からの外方への突出量が小さくて済み、その分、電子部品18及びベース体17を小さくすることができ、放電灯点灯装置14の小型化を図ることができる。
【0050】
また、上記したように、リード端子25を上側溶接部27aと下側溶接部27bの2箇所で突出部22に溶接することにより、電子部品18の突出部22に対する接合強度の向上を図ることができる。
【0051】
さらに、レーザー光R1、R1とレーザー光R2、R2の照射方向が上下方向であるため、レーザー光R1、R1とレーザー光R2、R2が基板20の部品搭載面20aに載置される他の電子部品18、18、・・・に干渉することがなく、溶接作業における作業性の向上による製造コストの低減を図ることができる。
【0052】
加えて、突出部22、22にそれぞれ作業用孔23、23を形成して下方を向く作業面23a、23aを有するように構成しているため、溶接部位となる作業面23a、23aとリード端子25、25の下側溶接部27b、27bが何れも下方を向く向きでレーザー光R2、R2による溶接作業を行うことができ、溶接作業を確実に行うことができる。
【0053】
尚、上記には、溶接手段としてレーザー溶接の例を説明したが、溶接手段はレーザー溶接に限られることはなく、例えば、溶接手段としてアーク放電によるアーク溶接や電極を溶接部位に押し当てて電流を流して行うスポット溶接等を用いることが可能である。
【0054】
また、上記には、金属板によって形成されたリード端子25を例として示したが、リード端子は金属板に限られることはなく、突出部22の取付面22aと先端面22b又は作業面23aに沿った状態で接するものであれば、例えば、ワイヤー状又は舌片状の端子であってもよい。
【0055】
尚、上記には、先端面22b、22bと部品搭載面20aとの距離L1が、部品本体24の上面24aと部品搭載面20aとの距離L2以上とされた場合を示したが、距離L1は距離L2と略同じであってもよい。即ち、部品本体24の上面24aと部品搭載面20aとの距離L2が、先端面22b、22bと部品搭載面20aとの距離L1より僅かに長くされていてもよい。
【0056】
このように距離L2が距離L1より僅かに長くされている場合においても、レーザー光R1、R1、R2、R2が部品本体24に照射されないため、リード端子25、25における被取付面部27、27の接続面部26、26からの外方への突出量が小さくて済み、その分、電子部品18及びベース体17を小さくすることができ、放電灯点灯装置14の小型化を図ることができる。
【0057】
上記した最良の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図2乃至図4と共に本発明電気的接続構造の最良の形態を示すものであり、本図は、電気的接続構造を有する放電灯点灯装置を備えた車輌用灯具の概略縦断面図である。
【図2】電子部品のリード端子が溶接されている状態を示す斜視図である。
【図3】ベース体の斜視図である。
【図4】電子部品のリード端子が溶接されている状態を示す断面図である。
【図5】従来の問題点を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0059】
18…電子部品、19…配線板、20…基板、20a…部品搭載面、20b…接合面、20c…溶接用孔、21a…溶接用孔、22…突出部、22a…取付面、22b…先端面、23…作業用孔、23a…作業面、24…部品本体、25…リード端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品本体と該部品本体に接合されたリード端子とを有する電子部品と、金属材料によって形成され前記電子部品のリード端子が接続される配線板と、樹脂材料によって形成され前記配線板の一部を除いた部分に被着されると共に前記配線板に接する接合面と前記電子部品が搭載される部品搭載面とを有する基板とを備えた電気的接続構造であって、
前記配線板に、前記基板の部品搭載面に対して略直交し前記部品搭載面より前記接合面の反対側へ突出された突出部が設けられ、
前記突出部は前記部品搭載面に対して略直交する平面状の取付面と前記部品搭載面に略平行とされた先端面とを有し、
前記電子部品のリード端子は前記突出部の取付面と少なくとも先端面に沿った状態で接し、
前記突出部の先端面と前記配線板の部品搭載面との距離が、前記電子部品の部品本体における前記部品搭載面から最も遠方に位置する面と前記部品搭載面との距離と略同じか又は該距離以上とされ、
前記突出部の先端面の近傍において前記電子部品のリード端子を前記配線板の突出部に溶接した
ことを特徴とする電気的接続構造。
【請求項2】
前記配線板と前記基板にそれぞれ前記突出部の近傍に位置する溶接用孔が形成され、
前記溶接用孔を介して前記電子部品のリード端子を前記突出部の先端面の反対側の端部に溶接した
ことを特徴とする請求項1に記載の電気的接続構造。
【請求項3】
部品本体と該部品本体に接合されたリード端子とを有する電子部品と、金属材料によって形成され前記電子部品のリード端子が接続される配線板と、樹脂材料によって形成され前記配線板の一部を除いた部分に被着されると共に前記配線板に接する接合面と前記電子部品が搭載される部品搭載面とを有する基板とを備えた電気的接続構造であって、
前記配線板に、前記基板の部品搭載面に対して略直交し前記部品搭載面より前記接合面の反対側へ突出された突出部が設けられ、
前記突出部は前記部品搭載面に対して略直交する平面状の取付面と前記部品搭載面に略平行とされた先端面とを有し、
前記配線板と前記基板にそれぞれ前記突出部の近傍に位置する溶接用孔が形成され、
前記溶接用孔を介して前記電子部品のリード端子を前記突出部の先端面の反対側の端部に溶接した
ことを特徴とする電気的接続構造。
【請求項4】
前記突出部の先端面と前記配線板の部品搭載面との距離が、前記電子部品の部品本体における前記部品搭載面から最も遠方に位置する面と前記部品搭載面との距離と略同じか又は該距離以上とされ、
前記電子部品のリード端子は前記突出部の取付面と少なくとも先端面に沿った状態で接し、
前記突出部の先端面の近傍において前記電子部品のリード端子を前記配線板の突出部に溶接した
ことを特徴とする請求項3に記載の電気的接続構造。
【請求項5】
前記突出部における前記溶接用孔の近傍に位置する部分に作業用孔を形成し、
前記作業用孔の開口部に前記先端面の反対方向を向く作業面を形成した
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電気的接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−224367(P2009−224367A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64034(P2008−64034)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】