説明

電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造

【課題】電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、ヨー慣性モーメントを低減させるとともに、モータのトルク反力を分散させる。また、全長の長い電気自動車に適用可能にする。
【解決手段】モータ5を、前輪7,9及び後輪65,67の車輪軸FA,RAの間に配置され且つ回転軸5aが車両前後方向に向いた状態で支持するモータ支持部材69と、このモータ支持部材69の車両後方に車幅方向に延びるように配置され、該モータ支持部材69が連結されたクロスフレーム71と、このクロスフレーム71の車両後方に配置され、バッテリ3を支持するバッテリ支持部材81とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電気自動車には、駆動モータ及び駆動ギヤから構成される駆動モータユニットを、前側及び後側モータマウントを介してモータルームの下部に配設されたサスペンションメンバに取り付ける一方、空気コンプレッサを、駆動モータユニットの前方斜め上方で前側モータマウントよりも上方且つ前方に配設しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−161260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ガソリンエンジン車では、大型のエンジン及びトランスミッションを隣接配置するため、駆動系のレイアウトの自由度が低いが、電気自動車では、エンジン及びトランスミッションがなく、これらを隣接配置する必要がないため、バッテリやモータのレイアウトの自由度が高い。
【0005】
そこで、本発明者たちは、バッテリやモータのレイアウトについて鋭意検討をした結果、ヨー慣性モーメントを低減させるとともに、モータのトルク反力を分散させる、全長の長い電気自動車にも適用可能なバッテリ及びモータの搭載構造を開発するに至った。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、バッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、ヨー慣性モーメントを低減させるとともに、モータのトルク反力を分散させることにある。また、全長の長い電気自動車に適用可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、バッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造であって、上記モータを、前輪及び後輪の車輪軸の間に配置され且つ回転軸が車両前後方向に向いた状態で支持するモータ支持部材と、上記モータ支持部材の車両後方に車幅方向に延びるように配置され、該モータ支持部材が連結されたクロスフレームと、上記クロスフレームの車両後方に配置され、上記バッテリを支持するバッテリ支持部材とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】
これによれば、比較的重量のあるモータを前輪及び後輪の車輪軸の間に配置しているので、ヨー慣性モーメントを低減させることができる。
【0009】
また、モータ支持部材をクロスフレームに連結しているので、モータのトルク反力を分散させることができる。
【0010】
以上により、ヨー慣性モーメントを低減させるとともに、モータのトルク反力を分散させることができる。
【0011】
また、モータ支持部材を、該モータ支持部材の車両後方で且つバッテリ支持部材の車両前方に配置されたクロスフレームに連結しているので、全長の長い電気自動車にも適用可能にすることができる。
【0012】
第2の発明は、上記第1の発明において、フロアパネルの車幅方向中央部には、車両前後方向に延び且つ上方に膨出するようにフロアトンネルが形成されており、上記モータは、上記フロアトンネル内に配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
これによれば、モータをフロアトンネル内に配置しているので、フロアトンネル内のスペースを有効利用することができる。
【0014】
第3の発明は、上記第1又は2の発明において、上記バッテリ支持部材は、上記クロスフレームに連結されていることを特徴とするものである。
【0015】
これによれば、バッテリ支持部材をクロスフレームに連結しているので、モータ支持部材がクロスフレームを介してバッテリ支持部材に連結されることになり、モータのトルク反力をより一層分散させることができる。
【0016】
第4の発明は、上記第3の発明において、上記モータ支持部材は、該モータ支持部材が上下方向に振動することを許容するように上記クロスフレームに連結されており、上記バッテリ支持部材は、上記クロスフレームに連結固定されていることを特徴とするものである。
【0017】
ところで、モータは、その回転軸が車両前後方向に向くように配置されているので、モータの回転方向が車幅方向(上下方向)となり、モータ支持部材にモータのトルク反力が伝達されると、モータ支持部材が上下方向に振動しようとする。
【0018】
ここで、本発明によれば、モータ支持部材を、該モータ支持部材が上下方向に振動することを許容するようにクロスフレームに連結しているので、モータ支持部材が上下方向に振動することを許容することができる。
【0019】
特に、後述する第7の発明においては、モータ支持部材にモータのトルク反力に加えて、前輪からの振動が伝達されるので、モータ支持部材が上下方向により一層振動しようとする。
【0020】
ここで、本発明によれば、上述の如く、モータ支持部材が上下方向に振動することを許容することができる。
【0021】
一方、バッテリは、一般に、車体に固定することが望ましい。
【0022】
ここで、本発明によれば、バッテリ支持部材をクロスフレームに連結固定しているので、バッテリを車体に固定することが可能になる。
【0023】
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、上記モータは、その回転軸が上記駆動輪としての前輪にデフを介して連結されており、上記モータ支持部材は、上記モータに加えて、上記デフを支持していることを特徴とするものである。
【0024】
これによれば、モータ支持部材は、モータに加えて、デフを支持しているので、モータ支持部材によって、モータ及びデフを安定支持することができる。
【0025】
第6の発明は、上記第5の発明において、上記モータ支持部材は、上記デフを支持するフロントサスペンションクロスメンバと、上記フロントサスペンションクロスメンバにその後端縁部から車両後方に延びるように設けられ、上記モータを支持する延長部とを有していて、該延長部が上記クロスフレームに連結されていることを特徴とするものである。
【0026】
これによれば、モータ支持部材は、デフを支持するフロントサスペンションクロスメンバと、フロントサスペンションクロスメンバにその後端縁部から車両後方に延びるように設けられ、モータを支持する延長部とを有している。つまり、モータを、車体に長いスパンで取り付けられたフロントサスペンションクロスメンバに支持している。したがって、モータを広い面によって支持することができ、モータのトルク反力をより一層分散させることができる。
【0027】
第7の発明は、上記第1〜6のいずれか1つの発明において、上記クロスフレームは、車両前後方向に延びる左右のサイドフレーム同士を連結するように配置されていることを特徴とするものである。
【0028】
これによれば、クロスフレームを車両前後方向に延びる左右のサイドフレーム同士を連結するように配置しているので、従来既存の車体に大きな変更を加えることなく、クロスフレームを設けることができる。
【0029】
第8の発明は、上記第1〜7のいずれか1つの発明において、上記クロスフレームの車幅方向両外側には、その車幅方向両端に連続してサイドシルまで延びるロードパスフレームがそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
【0030】
これによれば、クロスフレームの車幅方向両外側に、その車幅方向両端に連続して左右のサイドシルまで延びるロードパスフレームをそれぞれ設けているので、車両側突時においてクロスフレームをロードパスフレームから伝達される荷重を受ける部材として機能させることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、比較的重量のあるモータを前輪及び後輪の車輪軸の間に配置しているので、ヨー慣性モーメントを低減させることができ、また、モータ支持部材をクロスフレームに連結しているので、モータのトルク反力を分散させることができ、以上により、ヨー慣性モーメントを低減させるとともに、モータのトルク反力を分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態に係る電気自動車の全体構造を示す概略平面図である。
【図2】電気自動車の全体構造を示す概略側面図である。
【図3】バッテリ及びモータの搭載構造を示す概略平面図である。
【図4】バッテリ及びモータの搭載構造を示す概略斜視図である。
【図5】バッテリ支持部材の取付構造を示す概略斜視図であり、(a)は取付部材を取り付けた状態を示す図であり、(b)は取付部材を取り外した状態を示す図である。
【図6】ステアリングギヤボックスの支持構造を示す概略斜視図である。
【図7】モータ及びディファレンシャルギヤの取付構造を示す概略斜視図である。
【図8】クロスフレームの取付構造を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0034】
−電気自動車の駆動系の構成−
まず、本発明の実施形態に係る電気自動車の駆動系の構成を説明する。この電気自動車(以下、車両とも言う)1は、家庭用電源など外部電源からの外部電力が供給されて充電されたバッテリ3の電力を、モータ5に供給して駆動輪を駆動させる電池式電気自動車である(図1等を参照)。車両1は、従来既存のガソリンエンジン車と車体の多くの部分を共通化した、全長の短いコンパクトカー(例えばコミューターカー)である。
【0035】
バッテリ3は、モータ5にインバータ(不図示)を介して接続されていて、外部電力及びモータ5からの回生電力が供給されて充電される。そして、バッテリ3は、その充電電力をモータ5に供給して駆動させるようになっている。
【0036】
インバータは、交流電力を直流電力に変換するAC−DCコンバータと直流電力を交流電力に変換するDC−ACコンバータとを有していて、バッテリ3及びモータ5間の電力の授受及び変換を行う。具体的には、バッテリ3をモータ5からの回生電力で充電するときには、モータ5からの交流電力をAC−DCコンバータによって直流電力に変換してバッテリ3に供給するようになっている。一方、バッテリ3の電力をモータ5に供給するときには、バッテリ3からの直流電力をDC−ACコンバータによって交流電力に変換してモータ5に供給するようになっている。
【0037】
モータ5は、回転子(不図示)と固定子(不図示)と回転軸(出力軸)5aとを有していて、この回転軸5aが駆動輪としての左右の前輪7,9にディファレンシャルギヤ(以下、デフと言う)11及び左右の駆動軸13,15を介して連結されている。そして、モータ5は、バッテリ3から電力が供給されて前輪7,9を駆動させるようになっている。
【0038】
デフ11は、車両1がカーブを曲がるときに、内輪差(内側と外側の前輪7,9の速度差)を吸収しながら、モータ5の動力を前輪7,9に振り分けて伝達するようになっている。また、デフ11は、モータ5の回転速度を最終的に減速して、モータ5の動力を前輪7,9に伝達する機能も受け持っている。
【0039】
−電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造−
次に、電気自動車1の車体構造を説明する。図1は電気自動車の全体構造を示す概略平面図、図2は電気自動車の全体構造を示す概略側面図、図3はバッテリ及びモータの搭載構造を示す概略平面図、図4はバッテリ及びモータの搭載構造を示す概略斜視図、図5はバッテリ支持部材の取付構造を示す概略斜視図、図6はステアリングギヤボックスの支持構造を示す概略斜視図、図7はモータ及びディファレンシャルギヤの取付構造を示す概略斜視図、図8はクロスフレームの取付構造を示す概略斜視図である。尚、これらの図では、図を見易くするため、部材の図示省略や簡略化などを適宜行っている。
【0040】
車両1前部には、ダッシュパネル17によって車室19と仕切られた、該ダッシュパネル17の車両前方空間としての前室21が設けられている。この前室21の車幅方向両側には、車両前後方向に延びるように左右のフロントサイドフレーム23,25がそれぞれ配置されている。この各フロントサイドフレーム23,25は、ダッシュパネル17の車両前方において車両前後方向に延びる第1水平部23a,25aと、この第1水平部23a,25aの後端からダッシュパネル17の後述する傾斜壁部17aの前面に沿うように斜め下後方に延びる傾斜部23b,25bと、この傾斜部23b,25bの後端から車室19の底面を形成するフロアパネル27の下面に沿うように車両後方に延びる第2水平部23c,25cとを有している。
【0041】
ダッシュパネル17は、フロアパネル27の前端から斜め上前方に延びる傾斜壁部17aと、この傾斜壁部17aの上端から上方に延びる縦壁部17bとを有している。フロアパネル27の前部上には、運転席及び助手席が車幅方向に間隔を開けて並んでなるフロントシート29が設けられている。フロアパネル27の車幅方向両側には、車室19の横(ドアの下)において車両前後方向に延びるように左右のサイドシル31,33がそれぞれ設けられている。この各サイドシル31,33の前端部は、フロントサイドフレーム23,25の第2水平部23c,25cに連結されている。フロアパネル27の下面には、各サイドシル31,33の車幅方向内方において車両前後方向に延びるように断面ハット状の左右のBフレーム35,37(請求項7の「サイドフレーム」に相当)がそれぞれ設けられている。この各Bフレーム35,37は、その前端部がフロントサイドフレーム23,25の第2水平部23c,25cの後端部に連結されている一方、その後端部が後述するNo.3クロスメンバ45に連結されている。フロアパネル27の車幅方向中央部には、上方に膨出するようにフロアトンネル27aが形成されている。このフロアトンネル27aは、両Bフレーム35,37の間においてダッシュパネル17から車室19内を車両後方に延びて後述するキックアップ部27bに達している。
【0042】
フロアパネル27の車両前後方向中央部の車両後方寄りには、上方に立ち上がるようにキックアップ部27bが形成されており、このキックアップ部27bの上端から車両後方に延びるようにリアフロアパネル27cが形成されている。このリアフロアパネル27cの前部上には、ベンチタイプのリアシート39が設けられている。リアフロアパネル27cの車幅方向両端部の下面には、車両前後方向に延びるように左右のリアサイドフレーム41,43がそれぞれ設けられている。この各リアサイドフレーム41,43は、車両後方に行くに従って上方に傾斜する傾斜部41a,43aと、この傾斜部41a,43aの後端から車両後方に延びる水平部41b,43bとを有している。傾斜部41a,43aの前端部は、サイドシル31,33の後端部に連結されている。
【0043】
キックアップ部27bの後面には、リアフロアパネル27cの前端部の下方において車幅方向に延びてリアサイドフレーム41,43の傾斜部41a,43aの各前端部に連結されるNo.3クロスメンバ45が設けられている。リアフロアパネル27cの車両前後方向中央部の下面には、No.3クロスメンバ45の車両後方において車幅方向に延びてリアサイドフレーム41,43の各車両前後方向中央部(リアサイドフレーム41,43における傾斜部41a,43a及び水平部41b,43bの各境界部分)に連結される断面ハット状のNo.4クロスメンバ47が設けられている。このNo.4クロスメンバ47は、No.3クロスメンバ45よりも下面の高さ位置が高い。
【0044】
次いで、電気自動車1のバッテリ3及びモータ5の搭載構造を説明する。フロントサイドフレーム23,25の第1水平部23a,25a後端部及び傾斜部23b,25bの下方には、車幅方向に延びて該傾斜部23b,25bの各後端部に連結固定されるフロントサスペンションクロスメンバ49が設けられている。このフロントサスペンションクロスメンバ49は、車両1の車幅方向中央部に配置された平面視でコ字状の本体部49aと、この本体部49aの車幅方向両側にそれぞれ設けられた左右のロアアーム支持部49b,49cとを有している。この各ロアアーム支持部49b,49cには、前輪7,9に連結される、フロントサスペンションのロアアーム51,53が支持されている。
【0045】
本体部49aは、車両前後方向に延びる左右の側方部49d,49eと、車幅方向に延びて側方部49d,49eの各後部に結合される後方部49fとを有している。この側方部49d,49e及び後方部49fに区画された部分が空間部49gを構成している。
【0046】
後方部49fの上面には、空間部49gよりも幅が狭い第1凹部49hと、この第1凹部49hの車両後方に連続する第2凹部49iとが形成されている。第1凹部49hの内周面は、半円状に形成されている。第2凹部49iの内周面は、モータ5の前端部(詳細には、回転軸5aの外部突出部分を覆うカバー5b)の外周面に対応するように第1凹部49hよりも径が小さい半円状に形成されている。そして、第2凹部49iには、モータ5の前端部が収容支持されている。
【0047】
上述の如く構成されたフロントサスペンションクロスメンバ49は、デフ11を、その下部を空間部49g及び第1凹部49hに収容した状態で支持している。この支持構造の詳細は後述する。
【0048】
デフ11は、車両後方に行くに従って窄まる。デフ11の前面には、その下端縁部から車両前方に突出するように取付突起部11a(図7のみ図示)が2つ形成されている。各側方部49d,49eの前面の車幅方向内方部には、車両側面視で台形状のステアリングギヤボックス支持部49j,49kが設けられている。この両ステアリングギヤボックス支持部49j,49kの前面には、車幅方向に延びるようにステアリングギヤボックス55が略ハット状の取付部材57,57によって取付固定されている。
【0049】
両ステアリングギヤボックス支持部49j,49kの車幅方向内方面の間には、車幅方向に延びるように矩形状のデフ支持部49lが架設されている。デフ支持部49lにおける各取付突起部11aに対応する部分には、挿通孔49mがそれぞれ貫通形成されている。この各挿通孔49mには、取付突起部11aが挿通支持されている。このことにより、デフ11は、デフ支持部49lに取付固定されている。
【0050】
デフ11の後端部の車幅方向両側には、車幅方向外方に突出するように取付部11b,11c(図7のみ図示)がそれぞれ形成されている。そして、左取付部11bは、該左取付部11b及び本体部49aにボルト等の締結部材(不図示。以下、同じ)を貫通することにより、該本体部49aの上面における第1凹部49h及び第2凹部49iの境界部分の、車両左方近傍に締結固定されている。一方、右取付部11cは、該右取付部11c及び本体部49aに締結部材を貫通することにより、該本体部49aの上面における第1凹部49h及び第2凹部49iの境界部分の、車両右方近傍に締結固定されている。これらのことにより、デフ11は、フロントサスペンションクロスメンバ49に取付固定されている。
【0051】
デフ11は、上述の如くフロントサスペンションクロスメンバ49によって支持されることにより、前輪7,9の前端よりも車両後方に位置するようにモータ5の車両前方に近接配置されている。
【0052】
また、本体部49aの車幅方向中央部には、その後端縁部から車両後方に延びるように平面視でコ字状の延長部59が一体に設けられている。この延長部59は、フロアトンネル27aの前端部の下方に配置されていて、車両前後方向に延びる左右の側壁部59a,59bと、車幅方向に延びて側壁部59a,59bの各後端部が結合される後壁部59cとを有している。各側壁部59a,59bの車幅方向内方面は、モータ5の外周面に対応するように円弧状に形成されている。
【0053】
上述の如く構成された延長部59は、その両側壁部59a,59bの車幅方向内方面の円弧部分59dにモータ5を載置することにより、該モータ5をその回転軸5aが車両前後方向に向いた縦置き状態で支持している。
【0054】
モータ5の外周面における車両前後方向両端部の車幅方向両側には、車幅方向外方に突出するように取付部5c〜5f(図7のみ図示)がそれぞれ形成されている。そして、左取付部5c,5dは、該左取付部5c,5d及び延長部59の左側壁部59aに締結部材を貫通することにより、左側壁部59aの上面の車両前後方向両端部にそれぞれ締結固定されている。一方、右取付部5e,5fは、該右取付部5e,5f及び延長部59の右側壁部59bに締結部材を貫通することにより、右側壁部59bの上面の車両前後方向両端部にそれぞれ締結固定されている。これらのことにより、モータ5は、延長部59に取付固定されている。
【0055】
モータ5は、上述の如く延長部59に載置支持されることにより、前輪7,9の中心にある車輪軸FAと後輪65,67の中心にある車輪軸RAとの間に配置されている。詳細には、モータ5は、前端部以外の大部分がダッシュパネル17の車両後方に位置し且つ回転軸5aが前輪7,9及び後輪65,67の車輪軸FA,RAよりも下方に位置するように、フロアトンネル27a内の前端部に配置されている。
【0056】
以上のように、フロントサスペンションクロスメンバ49及び延長部59は、モータ5及びデフ11をマウント支持するモータ支持部材69を構成している。そして、モータ5及びデフ11は、上述の如くモータ支持部材69によって支持されることにより、一体モジュールとして車両1前部に搭載されている。
【0057】
また、モータ支持部材69の車両後方には、車幅方向に延びるようにクロスフレーム71が設けられている。このクロスフレーム71は、フロアパネル27の前端部の下方に配置されていて、車両1の車幅方向中央部に車幅方向に延びるように配置された本体部71aと、この本体部71aの車幅方向両端部に車両前後方向に延びるようにそれぞれ設けられた取付部71b,71cとを有している。
【0058】
本体部71aの前面の車幅方向両端部には、その上端縁部及び下端縁部から車両前方に突出し且つ上下方向に対向配置されるように上連結部71d及び下連結部71e(図8のみ図示)がそれぞれ形成されている。この各上連結部71dの中央部には、挿通孔71fが貫通形成されている。各下連結部71eの中央部には、上連結部71dの挿通孔71fに対応するように挿通孔(不図示)が貫通形成されている。本体部71aの後面の車幅方向両側には、その上端縁部から車両後方に突出するように連結部71h(図8のみ図示)がそれぞれ形成されている。この各連結部71hの中央部には、挿通孔71iが貫通形成されている。各取付部71b,71cの車両前後両端部には、挿通孔71jがそれぞれ貫通形成されている。
【0059】
上述の如く構成されたクロスフレーム71は、両Bフレーム35,37の前端部同士を連結するように配置されている。以下、この連結構造を詳細に説明する。つまり、各Bフレーム35,37の前端部には、その底面及び車幅方向内方面に跨るようにL字状の介在部材73(図8のみ図示)が、該底面及び該介在部材73に締結部材を貫通することにより締結固定されている。この各介在部材73には、車幅方向内方に突出するようにコ字状の取付部材75が取付固定されている。この各取付部材75は、上下方向に対向配置された上部75a及び下部75bと、これらの上部75a及び下部75bの車幅方向外方端部の間に設けられて両者75a,75bを互いに連結する連結部75cとを有している。上部75a及び下部75bの車両前後両端部には、取付部71b,71cの挿通孔71jに対応するように挿通孔75dがそれぞれ貫通形成されている。連結部75cは、介在部材73の車幅方向内方面に溶接固定されている。そして、クロスフレーム71の左取付部71bは、左取付部材75の上部75a及び下部75bの間に挟まれた状態で該上部75a、該左取付部71b及び該下部75bの挿通孔75d,75j,75dに締結部材を貫通することにより、左取付部材75に締結固定されている。一方、右取付部71cは、右取付部材75の上部75a及び下部75bの間に挟まれた状態で該上部75a、該右取付部71c及び該下部75bの挿通孔75d,71j,75dに締結部材を貫通することにより、右取付部材75に締結固定されている。これらのことにより、クロスフレーム71は、Bフレーム35,37に連結固定されている。
【0060】
また、クロスフレーム71の車幅方向両外側には、その車幅方向両端にBフレーム35,37を介して連続してサイドシル31,33まで車幅方向に延びるロードパスフレーム77,79(図1のみ図示)がそれぞれ設けられている。この各ロードパスフレーム77,79は、フロアパネル27の下面に設けられている。
【0061】
また、クロスフレーム71の車両後方には、平面視でT字状のバッテリ支持部材81が設けられている。このバッテリ支持部材81は、車両前後方向に延びるケース状の延長部83と、この延長部83の車両後方に連続して形成されたケース状の本体部85とを有している。
【0062】
延長部83は、フロアトンネル27aの車両前後方向中央部から後端部までの下方に配置されていて、矩形状の底壁部83aと、この底壁部83aの前端縁部から上方に延びる前壁部83bと、底壁部83aの左端縁部から上方に延びる左側壁部83cと、底壁部83aの右端縁部から上方に延びる右側壁部83dとを有している。各側壁部83c,83dの前端部には、その車幅方向外方面から車幅方向外方に突出するように連結部83eが形成されている。この各連結部83eは、クロスフレーム71の連結部71hの下面に重なっている。各連結部83eの中央部には、クロスフレーム71の連結部71hの挿通孔71iに対応するように挿通孔83fが貫通形成されている。各側壁部83c,83dの後端部は、上面の高さ位置が車両後方に行くに従って高くなる。
【0063】
本体部85は、リアフロアパネル27cのリアシート39配置部分の下方に車幅方向に延びるように配置されていて、延長部83よりも幅が広い。本体部85は、矩形状の底壁部85aと、この底壁部85aの前端縁部から上方に延びる前壁部85bと、底壁部85aの後端縁部から上方に延びる後壁部85cと、底壁部85aの左端縁部から上方に延びる左側壁部85dと、底壁部85aの右端縁部から上方に延びる右側壁部85eとを有している。
【0064】
前壁部85bの車幅方向中央部には、延長部83及び本体部85の内側同士が連続するように開口85fが形成されている。このことにより、延長部83及び本体部85の底壁部83a,85aは面一になる。前壁部85bは、延長部83の側壁部83c,83dの後端と上面の高さ位置が同じである。前壁部85bは、No.3クロスメンバ45の後面に取付固定されている。このことにより、バッテリ支持部材81は、No.3クロスメンバ45に取付固定されている。
【0065】
後壁部85cは、前壁部85bよりも上面の高さ位置が高い。後壁部85cの後面の左端部、車幅方向中央部及び右端部には、その上端縁部から車両後方に突出するように取付部85gがそれぞれ形成されている。そして、この各取付部85gは、該取付部85g及びNo.4クロスメンバ47に締結部材を貫通することにより、No.4クロスメンバ47の下面に締結固定されている。このことにより、バッテリ支持部材81は、No.4クロスメンバ47に取付固定されている。
【0066】
各側壁部85d,85eは、前壁部85bと上面の高さ位置が同じである前部85hと、この前部85hの車両後方に連続して形成され、上面の高さ位置が車両後方に行くに従って高くなる後部85iとを有している。この後部85iの後端部は、後壁部85cと上面の高さ位置が同じである。
【0067】
両側壁部85d,85eの前部85hには、その車幅方向外方面から車幅方向外方に突出するように取付部85jがそれぞれ形成されている。この各取付部85jは、前部85hの車幅方向外方面の上縁端部から車幅方向外方に延びる矩形状の支持部85kと、この支持部85kの底面及び前部85hの車幅方向外方面に跨るように車両前後方向に間隔を開けて並ぶ三角板状の3つのリブ85lとを有している。各支持部85kの車両前後方向両端部には、挿通孔85mがそれぞれ貫通形成されている。各支持部85kの上面には、取付部材85nが載置支持されている。この各取付部材85nは、底壁部85oと、この底壁部85oの車幅方向外方部における外周縁部の上面から上方に延びる周壁部85pとを有している。底壁部85oにおける支持部85kの各挿通孔85mに対応する部分には、挿通孔85qがそれぞれ貫通形成されている。各取付部材85nは、その底壁部85o及び支持部85kの挿通孔85q,85mに締結部材を貫通することにより、該支持部85kの上面に締結固定されている。そして、左取付部材85nは、その周壁部85pが左リアサイドフレーム41の傾斜部41aに、締結部材によって締結固定又は溶接固定されている。一方、右取付部材85nは、その周壁部85pが右リアサイドフレーム43の傾斜部43aに、締結部材によって締結固定又は溶接固定されている。これらのことにより、バッテリ支持部材85は、リアサイドフレーム41,43に取付固定されている。
【0068】
上述の如く構成されたバッテリ支持部材81は、その内側にバッテリ3をT字状に載置することにより、該バッテリ3を支持している。バッテリ3は、上述の如くバッテリ支持部材81に載置支持されることにより、モータ5の車両後方に離間配置され且つ車両1の車両前後方向方向中央部から後部まで搭載されている。このことにより、バッテリ3の容量は大きくなる。バッテリ支持部材81の延長部83に載置支持されたバッテリ3は、フロアトンネル27a内の後部に配置されている。
【0069】
また、モータ支持部材69は、該モータ支持部材69が上下方向に振動することを許容するようにクロスフレーム71に連結結合されている。詳細には、モータ支持部材69は、その延長部59が内筒及び外筒をゴム弾性体によって連結してなるラバーブッシュ87を介してクロスフレーム71の車幅方向両側にそれぞれ連結されている。この各ラバーブッシュ87は、その外筒が、延長部59の側壁部59a,59bの車幅方向外方面に車幅方向外方に突出するように設けられた取付突起部59e(図8のみ図示)に取付固定されている。そして、ラバーブッシュ87は、クロスフレーム71の上連結部71d及び下連結部71eの間に挟まれた状態で該上連結部71dの挿通孔71f、内筒、該下連結部71eの挿通孔に締結部材を貫通することにより、該上連結部71d及び該下連結部71eの間に締結固定されている。これらのことにより、モータ支持部材69は、バッテリ支持部材81に対し、ラバーブッシュ87を中心として上下方向に揺動可能に連結されている。このように、モータ支持部材69は、その後端部がクロスフレーム71に取付支持されている。
【0070】
バッテリ支持部材81は、クロスフレーム71に連結固定されている。詳細には、バッテリ支持部材81の連結部83eは、該連結部83e及びクロスフレーム71の連結部71hの挿通孔83f,71iに締結部材を貫通することにより、該連結部71iの上面に締結固定されている。このように、バッテリ支持部材81は、その前端部がクロスフレーム71に取付支持されている。このことにより、従来既存の車体に大きな変更を加えることなく、大容量のバッテリ3を確実に支持することができる。
【0071】
以上のように、モータ支持部材69、クロスフレーム71及びバッテリ支持部材81は、車体に取り付けられている。
【0072】
また、前室21の車両前後方向中央部には、車幅方向に延びるように上方に開口した収納ケース89(収納部)が設けられている。さらに、前室21には、図示省略するが、インバータや充電器なども設けられている。
【0073】
−効果−
以上より、本実施形態によれば、比較的重量のあるモータ5を前輪7,9及び後輪65,67の車輪軸FA,RAの間に配置しているので、ヨー慣性モーメントを低減させることができる。
【0074】
また、モータ支持部材69をクロスフレーム71に連結しているので、剛性を向上させることができるとともに、モータ5のトルク反力を分散させることができる。
【0075】
以上により、ヨー慣性モーメントを低減させるとともに、剛性を向上させ、且つ、モータ5のトルク反力を分散させることができる。
【0076】
また、モータ5をフロアトンネル27a内に配置しているので、フロアトンネル27a内のスペースを有効利用することができる。
【0077】
また、バッテリ支持部材81をクロスフレーム71に連結しているので、モータ支持部材69がクロスフレーム71を介してバッテリ支持部材81に連結されることになり、モータ5のトルク反力をより一層分散させることができる。
【0078】
ところで、モータ5は、その回転軸5aが車両前後方向に向くように配置されているので、モータ5の回転方向が車幅方向(上下方向)となり、モータ支持部材69にモータ5のトルク反力が伝達されると、モータ支持部材69が上下方向に振動しようとする。
【0079】
ここで、本実施形態によれば、モータ支持部材69を、該モータ支持部材69が上下方向に振動することを許容するようにクロスフレーム71にラバーブッシュ87を介して連結しているので、モータ支持部材69が上下方向に振動することを許容することができる。
【0080】
特に、本実施形態においては、モータ支持部材69にモータ5のトルク反力に加えて、前輪7,9からの振動が伝達されるので、モータ支持部材69が上下方向により一層振動しようとする。
【0081】
ここで、本実施形態によれば、上述の如く、モータ支持部材69が上下方向に振動することを許容することができる。
【0082】
一方、バッテリ3は、一般に、車体に固定することが望ましい。
【0083】
ここで、本実施形態によれば、バッテリ支持部材81をクロスフレーム71に連結固定しているので、バッテリ3を車体に固定することが可能になる。
【0084】
また、モータ支持部材69は、モータ5に加えて、デフ11を支持しているので、モータ支持部材69によって、モータ5及びデフ11を安定支持することができる。
【0085】
また、モータ支持部材69は、デフ11を支持するフロントサスペンションクロスメンバ49と、フロントサスペンションクロスメンバ49にその後端縁部から車両後方に延びるように設けられ、モータ5を支持する延長部59とを有している。つまり、モータ5を、車体に長いスパンで取り付けられたフロントサスペンションクロスメンバ49に支持している。したがって、モータ5を広い面によって支持することができ、モータ5のトルク反力をより一層分散させることができる。
【0086】
また、クロスフレーム71を車両前後方向に延びる左右のBフレーム31,33同士を連結するように配置しているので、従来既存の車体に大きな変更を加えることなく、クロスフレーム71を設けることができる。
【0087】
また、クロスフレーム71の車幅方向両外側に、その車幅方向両端に連続して左右のサイドシル31,33まで延びるロードパスフレーム77,79をそれぞれ設けているので、車両側突時においてクロスフレーム71をロードパスフレーム77,79から伝達される荷重を受ける部材として機能させることができる。
【0088】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、本発明をコンパクトカーに適用しているが、モータ支持部材69を、該モータ支持部材69の車両後方で且つバッテリ支持部材81の車両前方に配置されたクロスフレーム71に連結しているので、全長の長い電気自動車にも適用可能である。
【0089】
また、上記実施形態では、モータ5は前輪7,9を駆動させるものであるが、後輪65,67を駆動させるものであってもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、モータ5をフロアトンネル27a内に配置しているが、前輪7,9及び後輪65,67の車輪軸FA,RAの間に配置する限り、これに限定されず、例えば、前室21に配置してもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、モータ支持部材69をクロスフレーム71にラバーブッシュ87を介して連結しているが、該モータ支持部材69が上下方向に振動することを許容することができる限り、その連結構造はこれに限定されず、例えば、モータ支持部材69をクロスフレーム71にラバーブッシュ以外の防振装置(例えばゴムブッシュ)を介して連結してもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、モータ支持部材69をフロントサスペンションクロスメンバ49及び延長部59で構成しているが、これに限らず、例えば、フロントサスペンションクロスメンバ49のみで構成したり、サブフレームで構成したりしてもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、フロントサスペンションクロスメンバ49及び延長部59を一体としているが、これらを別体としてボルト等によって連結してもよい。
【0094】
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
【0095】
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0096】
以上説明したように、本発明に係る電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造は、ヨー慣性モーメントを低減させるとともに、モータのトルク反力を分散させることが必要な用途等に適用することができる。
【符号の説明】
【0097】
1 電気自動車
3 バッテリ
5 モータ
5a 回転軸
7,9 前輪(駆動輪)
11 デフ
27 フロアパネル
27a フロアトンネル
31,33 サイドシル
35,37 Bフレーム(サイドフレーム)
49 フロントサスペンションクロスメンバ
59 延長部
69 モータ支持部材
71 クロスフレーム
81 バッテリ支持部材
FA 前輪の車輪軸
RA 後輪の車輪軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造であって、
上記モータを、前輪及び後輪の車輪軸の間に配置され且つ回転軸が車両前後方向に向いた状態で支持するモータ支持部材と、
上記モータ支持部材の車両後方に車幅方向に延びるように配置され、該モータ支持部材が連結されたクロスフレームと、
上記クロスフレームの車両後方に配置され、上記バッテリを支持するバッテリ支持部材とを備えていることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。
【請求項2】
請求項1記載の電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、
フロアパネルの車幅方向中央部には、車両前後方向に延び且つ上方に膨出するようにフロアトンネルが形成されており、
上記モータは、上記フロアトンネル内に配置されていることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載の電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、
上記バッテリ支持部材は、上記クロスフレームに連結されていることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。
【請求項4】
請求項3記載の電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、
上記モータ支持部材は、該モータ支持部材が上下方向に振動することを許容するように上記クロスフレームに連結されており、
上記バッテリ支持部材は、上記クロスフレームに連結固定されていることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載の電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、
上記モータは、その回転軸が上記駆動輪としての前輪にデフを介して連結されており、
上記モータ支持部材は、上記モータに加えて、上記デフを支持していることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。
【請求項6】
請求項5記載の電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、
上記モータ支持部材は、上記デフを支持するフロントサスペンションクロスメンバと、上記フロントサスペンションクロスメンバにその後端縁部から車両後方に延びるように設けられ、上記モータを支持する延長部とを有していて、該延長部が上記クロスフレームに連結されていることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、
上記クロスフレームは、車両前後方向に延びる左右のサイドフレーム同士を連結するように配置されていることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造において、
上記クロスフレームの車幅方向両外側には、その車幅方向両端に連続してサイドシルまで延びるロードパスフレームがそれぞれ設けられていることを特徴とする電気自動車のバッテリ及びモータの搭載構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−194912(P2011−194912A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−60702(P2010−60702)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】