説明

電池モジュールおよび電池の接続構造

【課題】互いに接続される両電極間の距離の公差を吸収する。
【解決手段】本発明は、一端に正の電極13が設けられ、他端に負の電極14が設けられ、正の電極13が一列に並ぶとともに負の電極14が一列に並ぶように設けられた複数の単電池11と、隣り合う両単電池11間における一方の正極13と他方の負極14とを導通可能に接続することにより隣り合う両単電池11が対向する方向に対して斜め方向に配置された複数の圧着電線20と、複数の圧着電線20を一括して収容する電線収容部材30とを備え、この電線収容部材30に収容された各圧着電線20をその圧着電線20と対応する両電極13,14間に一括して配置し、各圧着電線20を各電極13,14にそれぞれ接続することにより複数の単電池11が直列に接続されている構成としたところに特徴を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールおよび電池の接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、正の電極と負の電極を有するバッテリを交互に逆向きに並べたバッテリ集合体の接続構造として、下記特許文献1に記載のものが知られている。このものは、隣接する両バッテリ間で正の電極と負の電極とが並んで配置されており、隣り合う両電極を一枚のバスバーで接続する構成とされている。各バスバーは、対応するバスバー収容部内に配置されており、バスバー収容部とこれに収容されたバスバーとによってバッテリに対する接続部が構成されている。さらに、所定の数の接続部毎に、電極とバスバーとの位置ずれを調整するためのピッチ調整手段が設けられており、このピッチ調整手段によって所定の数の接続部間における位置ずれを調整可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3707595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の構成では、ピッチ調整手段が所定の数の接続部毎にしか設けられておらず、隣り合う両電極が一枚のバスバーで接続される構成とされているため、互いに接続される両電極間ピッチの公差を吸収することができない。また、バッテリの膨張、収縮の程度によっては、複数のバスバーを複数のバッテリに対して一括して組み付けることができなくなり、バスバーと電極の接続作業が困難になる。加えて、バッテリ集合体が車両に搭載された際、温度変化に伴うバッテリの膨張、収縮によってバスバーと電極の接点部が摺動摩耗し、接触抵抗が増大するなどのおそれがあった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、互いに接続される両電極間の距離の公差を吸収することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一端に正の電極が設けられ、他端に負の電極が設けられ、正の電極が一列に並ぶとともに負の電極が一列に並ぶように設けられた複数のバッテリと、隣り合う両バッテリ間における一方の電極と他方の電極とを導通可能に接続することにより隣り合う両バッテリが対向する方向に対して斜め方向に配置された複数の電線と、複数の電線を一括して収容するケースとを備え、このケースに収容された各電線をその電線と対応する両電極間に一括して配置し、各電線を各電極にそれぞれ接続することにより複数のバッテリが直列に接続されている構成としたところに特徴を有する。
【0007】
また、本発明は、一端に正の電極、他端に負の電極を設けたバッテリを同じ向きに重ね合わせてなるバッテリ集合体におけるバッテリが直列に接続された電池の接続構造であって、隣り合う両バッテリ間における一方の電極と他方の電極とを導通可能に接続することにより隣り合う両バッテリが対向する方向に対して斜め方向に配置された複数の電線と、複数の電線を一括して収容するケースとを備えた構成としたところに特徴を有する。
【0008】
このような構成によると、隣り合う両バッテリ間において両電極を電線で接続するようにしたから、電線を撓み変形させることにより両電極間の距離の公差を吸収することができる。したがって、ケースに収容された各電線をその電線と対応する両電極間に一括して配置し、各電線を電極に対して円滑に接続することができる。さらに、バッテリ集合体が車両に搭載された際にも、電線を撓み変形させることによって温度変化に伴う両電極間の距離の公差を吸収できるため、電線と電極の接点部が摺動摩耗することはなく、接触抵抗を安定化させることができる。
【0009】
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
電線は、芯線が絶縁被覆で覆われた構成であって、電線の一部には、絶縁被覆が除去されることで芯線が露出されており、この露出された芯線に端子を予め圧着接続し、各端子を両電極にそれぞれ接続することにより両電極が電線を介して接続されている構成としてもよい。
このような構成によると、電線を電極に直接接続するのではなく、端子を電極に接続することによって電線を電極に接続することができる。
【0010】
ケースは、複数の端子を個別に保持する複数の端子保持部と、隣り合う両端子保持部を連結する連結部とを備えて構成され、連結部は、隣り合う両端子保持部間の距離を調整可能に設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、連結部によって隣り合う両端子保持部間の距離を調整できるようにしたため、電線の両端子がそれぞれ端子保持部に保持された状態であっても電線の自由な撓み変形動作を担保することができる。
【0011】
連結部は、薄肉のヒンジとされている構成としてもよい。
このような構成によると、ヒンジによって隣り合う両端子保持部間の距離を調整できるため、簡易な構成で連結部を構成できる。
【0012】
複数のバッテリは同一の形状とされ、正の電極の並び方向と隣り合う両バッテリが対向する方向とは同一とされている構成としてもよい。
このような構成によると、正の電極の並び方向におけるバッテリ集合体の寸法を小型化することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、互いに接続される両電極間の距離の公差を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態における電池モジュールを示す平面図
【図2】図1の一部を拡大して示した図
【図3】箱部の内部構造を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
本発明の実施形態を図1ないし図3の図面を参照しながら説明する。本実施形態における電池モジュールは、例えば、電気自動車またはハイブリッド自動車等の駆動源として使用されるものである。具体的には図1に示すように、電池モジュールは、複数の単電池(本発明の「バッテリ」の一例)11を並べて配置してなるバッテリ集合体10と、隣り合う両単電池11を導通可能に接続する複数の圧着電線20と、これらの圧着電線20を一括して収容する電線収容部材(本発明の「ケース」の一例)30とを備えて構成されている。なお、以下の説明における上下方向は図3を基準とする。
【0016】
単電池11は小型の角形バッテリであって、リチウムイオン電池として周知の構造を有している。この単電池11は、内部に発電要素(図示せず)が収容された本体部12と、正の電極(以下「正極」という)13と、負の電極(以下「負極」という)14とを備えて構成されている。両電極13,14は、本体部12の上面における長手方向の両端部にそれぞれ配置されている。各電極13,14は、図3に示すように、本体部12の上面に突設された台座部13A,14Aの締結面からスタッドボルト13B,14Bが上方に突出して形成された構成とされている。
【0017】
複数の単電池11は、いずれも同一の形状とされており、隣り合う両単電池11の対向面同士が所定の間隔を空けて対向するように配置されている。また、各正極13が一列に並ぶ配置とされている一方、各負極14も一列に並ぶ配置とされている。さらに、隣り合う両単電池11が対向する方向と各正極13の並び方向と各負極14の並び方向とは、いずれも同一とされている。
【0018】
圧着電線20は、導電性金属からなる金属素線を複数本撚り合わせた芯線21と、絶縁性樹脂からなる絶縁被覆22とからなる。絶縁被覆22は、芯線21を覆う形態とされており、圧着電線20の端末部において絶縁被覆22を除去することで芯線21の端末部が露出されている。この露出された芯線21には、丸端子23が圧着接続されている。
【0019】
この丸端子23は導電性の金属平板をプレス加工することで形成されており、丸孔25を有する平板状の接続部24と、この接続部24と一体に形成された圧着部26とからなる。すなわち、圧着部26には、露出された芯線21をかしめ付ける一対のワイヤバレル片と、露出された芯線21に隣り合う絶縁被覆22の端末部をかしめ付ける一対のインシュレーションバレル片とが設けられている。
【0020】
丸端子23の丸孔25は、図3に示すように、負極14のスタッドボルト14Bを挿通可能な大きさとされている。したがって、スタッドボルト14Bに丸孔25を挿通し、ナットNを締結することで、丸端子23の接続部24が台座部14Aの上面とナットNの下面との間に挟持され、丸端子23が負極14に対して導通可能に接続されるようになっている。なお、図示しないものの、正極13についても負極14と同様であるため、その説明を省略する。
【0021】
さて、本実施形態における圧着電線20は、図1に示すように、単電池11の正極13と、この単電池11に隣り合う単電池11の負極14との間に配置されているため、隣り合う両単電池11が対向する方向に対して斜め方向に配置されている。このように圧着電線20を斜め方向に配置している理由は、一列に並んだ各正極13(各負極14)のピッチが、2つの丸端子23を直列に配置した長さ寸法よりも小さいためである。この対策として、2つの丸端子23を並列に設置してこれらの丸端子23を圧着電線20によって接続することも考えられる。しかしながら、その場合には圧着電線20を曲げる必要があり、この曲げ弾性によって両電極13,14に過大な負荷がかかることになり、得策とは言えない。したがって、隣り合う両単電池11を圧着電線20によって接続する方法としては、隣り合う両単電池11が対向する方向に対して圧着電線20を斜め方向に配置することで、圧着電線20を曲げることなく配置する方法が最も適切かつ有効であると言える。
【0022】
ところで、本実施形態においては、複数の圧着電線20が電線収容部材30によって一括して収容されている。これは、圧着電線20によって両電極13,14を接続する際に、各圧着電線20をバッテリ集合体10の上面に個別に配置して位置決めしていたのでは手間がかかり、作業性が低下するためである。また、ナットNをスタッドボルト13B,14Bに締結する際に、丸端子23が連れ回りするおそれがあり、丸端子23が連れ回りしないように圧着電線20を手で持ちながら作業をする必要があるところ、圧着電線20を電線収容部材30に収容しておけば、圧着電線20を手で持つ必要がなく、締結作業が容易になる。
【0023】
電線収容部材30は、複数の丸端子23を個別に収容する複数の箱部31と、隣り合う両箱部31を連結するヒンジ32とからなる。箱部31は、上面開口で有底の箱形をなし、丸端子23の圧着部26に圧着された圧着電線20の軸方向に長い長方形状の開口を有している。正極13に位置する箱部31は、正極13の並び方向に並んで配置されており、負極14に位置する箱部31は、負極14の並び方向に並んで配置されている。箱部31は、圧着電線20と同様に、隣り合う両単電池11が対向する方向に対して斜め方向に配置されており、箱部31の傾き角度と圧着電線20の傾き角度とは、同一とされている。
【0024】
箱部31の側壁部において圧着電線20と対応する位置には、切り欠き34が形成されており、この切り欠き34に圧着電線20が挿通されている。切り欠き34は、箱部31をその開口縁33から下方に切り欠くことで形成されている。切り欠き34とこれに挿通された圧着電線20との間には、所定のクリアランスが設定されている。このクリアランスは、前記した丸端子23の連れ回りを防ぐことができるように小さめに設定されている。また、切り欠き34は、圧着電線20を電線収容部材30に収容する際に、圧着電線20の案内および位置決めを行うことができるようになっている。
【0025】
複数のヒンジ32は、正極13の並び方向に隣り合う両箱部31の両開口縁33を連結するヒンジ32と、負極14の並び方向に隣り合う両箱部31の両開口縁33を連結するヒンジ32と、圧着電線20の軸方向に隣り合う両箱部31を連結するヒンジ32とから構成されている。これらのうち圧着電線20の軸方向に隣り合う両箱部31を連結するヒンジ32については、圧着電線20の下方に配置されており、他の2つのヒンジ32よりも長め(圧着電線20の長さの1/3程度)に形成されている。
【0026】
箱部31の内部には、図2に示すように、丸端子23の接続部24の周縁部を下から受ける2つの受け部35と、この受け部35に支持された同接続部24の周縁部に対して上から接触する3つのロック部36とが設けられている。受け部35は、丸端子23の接続部24の周方向において隣り合う両ロック部36の間に配置されている。すなわち、受け部35とロック部36は、丸端子23の接続部24の周方向において交互に配置され、上下方向において互い違いに配置されている。また、箱部31の底壁部には、図3に示すように、台座部13A,14Aを挿通させる挿通孔37が貫通して形成されている。挿通孔37は、台座部13A,14Aよりも一回り大きい形状とされている。このため、箱部31は、台座部13A,14Aに対してその締結面に沿って自由に移動できるようになっている。
【0027】
ロック部36は、箱部31の側壁部から弧状をなして内部に膨出する形態とされている。このため、受け部35によって支持された丸端子23は、ロック部36に対してセミロック状態で上下方向に係止することになる。したがって、圧着電線20を上方に持ち上げると、圧着電線20の両側に接続された両丸端子23が互いに接近する方向に移動し、丸端子23がロック部36に乗り上げるようにして上方に移動することで、ロック部36と丸端子23の係止状態が解除され、箱部31から丸端子23を容易に取り外すことができるようになっている。
【0028】
ここで、単電池11自体の寸法の公差が大きいことに加えて、温度変化に伴う単電池11の膨張、収縮によって電極13,14の位置が変動しやすいことから、電線収容部材30に収容された複数の圧着電線20を一括してバッテリ集合体10に取り付けるにあたっては、圧着電線20が接続される両電極13,14間の距離の公差を吸収する必要がある。
【0029】
そこで、本実施形態によると、圧着電線20を撓み変形させることによって両電極13,14間の距離の公差を吸収しており、電極13,14の位置が変動した場合であっても圧着電線20を撓み変形させることによって丸端子23の丸孔25をスタッドボルト13B,14Bに挿通させることができるようになっている。これに伴って、丸端子23を保持している箱部31についても電極13,14の位置に合わせて自由に移動できるようにしておく必要があり、箱部31の自由な移動を確保できるようにヒンジ32の弾性が設定されている。
【0030】
本発明は以上のような構成であって、続いて電池モジュールの組み立て方法について説明する。まず、圧着電線20の端末部において絶縁被覆22を皮剥きすることで芯線21を露出させ、この芯線21に丸端子23の圧着部26を圧着する。圧着電線20の両側に丸端子23をそれぞれ接続し、この圧着電線20を電線収容部材30に収容する。すると、丸端子23の接続部24の周縁部が受け部35とロック部36との間で上下方向から挟まれ、丸端子23が箱部31に保持される一方、圧着電線20が箱部31の切り欠き34に挿通される。全ての圧着電線20を電線収容部材30に収容すると、この電線収容部材30をバッテリ集合体10の上面に載置して組み付ける。ここで、各電極13,14が正規の位置にあるときには、各スタッドボルト13B,14Bに各丸孔25をそのまま挿通させることができるものの、温度変化などによって各電極13,14が正規の位置からずれた位置にあるときには、圧着電線20およびヒンジ32をともに撓み変形させながら各スタッドボルト13B,14Bに各丸孔25を挿通させることができる。これに引き続き、各挿通孔37に各台座部13A,14Aを挿通させる。
【0031】
次に、各スタッドボルト13B,14Bに対して各ナットNを締結していく。ナットNを締結すると、丸端子23の接続部24が台座部13AとナットNとの間で挟持され、各丸端子23と各電極13,14が導通可能に接続される。こうして、全ての単電池11が圧着電線20および丸端子23によって直列に接続されると、電池モジュールが完成する。
【0032】
以上のように本実施形態では、圧着電線20と丸端子23を電線収容部材30に収容し、この電線収容部材30をバッテリ集合体10に組み付けるようにしているから、圧着電線20と丸端子23を一括してバッテリ集合体10に取り付けることができる。このとき、両電極13,14間に圧着電線20を配置しているから、圧着電線20を撓み変形させることによって両電極13,14間の距離の公差を吸収することができる。
【0033】
また、隣り合う両箱部31を薄肉のヒンジ32によって連結しているから、丸端子23を箱部31に保持した場合であっても、圧着電線20の自由な撓み変形動作を担保することができる。さらに、複数の単電池11を正極13の並び方向に並べて配置したから、正極13の並び方向におけるバッテリ集合体10の寸法を小型化できる。
【0034】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ケースとして箱部31とヒンジ32とから構成される電線収容部材30を例示しているものの、本発明によると、ケースは平板状をなすベースによって構成してもよい。この場合、ベースにおいて電極13,14と対応する位置に、電極13,14よりも大きめの孔を形成しておき、圧着電線20を適当な位置決め手段によってベースに位置決め状態で配置しておけばよい。
【0035】
(2)上記実施形態では、各単電池11が対向する方向を正極13の並び方向に一致させているものの、本発明によると、各単電池11が対向する方向を正極13の並び方向に対して斜め方向にしてもよい。すなわち、上記実施形態における各圧着電線20の配置で各単電池11を配置してもよい。この場合、各圧着電線20をその軸方向が正極13の並び方向と直交するように配置してもよい。
【0036】
(3)上記実施形態では、正極13の並び方向と負極14の並び方向とが同一となるようにしているものの、本発明によると、正極の並び方向と負極の並び方向とは厳密に同一でなくてもよい。例えば、一番目の単電池11を上記実施形態と同様に、正極の並び方向と直交する配置としておき、二番目以降の単電池11については上記実施形態の圧着電線20と同様に、正極の並び方向に対して斜め方向に配置し、さらに、その傾斜角度が徐々に大きくなるようにしてもよい。
【0037】
(4)上記実施形態では、丸端子23を介して圧着電線20と電極13,14とを接続しているものの、本発明によると、圧着電線20を電極13,14に直接接続してもよい。
【0038】
(5)上記実施形態では、薄肉のヒンジ32によって連結部を構成しているものの、本発明によると、例えば蛇腹状の連結部を設けてもよい。
【0039】
(6)上記実施形態では、同一の形状をなす単電池11によってバッテリ集合体10を構成しているものの、本発明によると、異なる形状のバッテリによってバッテリ集合体を構成してもよい。
【符号の説明】
【0040】
10…バッテリ集合体
11…単電池(バッテリ)
13…正の電極
14…負の電極
20…圧着電線
21…芯線
22…絶縁被覆
23…丸端子
30…電線収容部材(ケース)
31…箱部(端子保持部)
32…ヒンジ(連結部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に正の電極が設けられ、他端に負の電極が設けられ、前記正の電極が一列に並ぶとともに前記負の電極が一列に並ぶように設けられた複数のバッテリと、
隣り合う両バッテリ間における一方の前記電極と他方の前記電極とを導通可能に接続することにより前記隣り合う両バッテリが対向する方向に対して斜め方向に配置された複数の電線と、
前記複数の電線を一括して収容するケースとを備え、
このケースに収容された各電線をその電線と対応する両電極間に一括して配置し、前記各電線を前記各電極にそれぞれ接続することにより前記複数のバッテリが直列に接続されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項2】
前記電線は、芯線が絶縁被覆で覆われた構成であって、前記電線の一部には、前記絶縁被覆が除去されることで前記芯線が露出されており、この露出された芯線に端子を予め圧着接続し、各端子を前記両電極にそれぞれ接続することにより前記両電極が前記電線を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記ケースは、複数の前記端子を個別に保持する複数の端子保持部と、隣り合う両端子保持部を連結する連結部とを備えて構成され、前記連結部は、前記隣り合う両端子保持部間の距離を調整可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記連結部は、薄肉のヒンジとされていることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記複数のバッテリは同一の形状とされ、前記正の電極の並び方向と前記隣り合う両バッテリが対向する方向とは同一とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項6】
一端に正の電極、他端に負の電極を設けたバッテリを同じ向きに重ね合わせてなるバッテリ集合体における前記バッテリが直列に接続された電池の接続構造であって、
隣り合う両バッテリ間における一方の前記電極と他方の前記電極とを導通可能に接続することにより前記隣り合う両バッテリが対向する方向に対して斜め方向に配置された複数の電線と、
前記複数の電線を一括して収容するケースとを備えた電池の接続構造。
【請求項7】
前記電線は、芯線が絶縁被覆で覆われた構成であって、前記電線の一部には、前記絶縁被覆が除去されることで前記芯線が露出されており、この露出された芯線に端子を予め圧着接続し、各端子を前記両電極にそれぞれ接続することにより前記両電極が前記電線を介して接続されることを特徴とする請求項6に記載の電池の接続構造。
【請求項8】
前記ケースは、前記各端子を個別に保持する複数の端子保持部と、隣り合う両端子保持部を連結する連結部とを備えて構成され、前記連結部は、前記隣り合う両端子保持部間の距離を調整可能に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の電池の接続構造。
【請求項9】
前記連結部は、薄肉のヒンジとされていることを特徴とする請求項8に記載の電池の接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−99355(P2012−99355A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246464(P2010−246464)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】