電磁駆動弁
【課題】駆動弁がスムーズに駆動することが可能な電磁駆動弁を提供する。
【解決手段】電磁駆動弁1は、弁軸としてのステム12を有し、ステム12が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁14と、駆動弁14と連動する一方端32から他方端33へ延び、他方端33で延びる中心軸35を中心に揺動する揺動部材としてのディスク30と、駆動弁14とディスク30との間に回転可能な状態で介在し、駆動弁14と揺動部材としてのディスク30の一方に回転しながら当接する回転面213を有するカムフォロア212とを備える。
【解決手段】電磁駆動弁1は、弁軸としてのステム12を有し、ステム12が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁14と、駆動弁14と連動する一方端32から他方端33へ延び、他方端33で延びる中心軸35を中心に揺動する揺動部材としてのディスク30と、駆動弁14とディスク30との間に回転可能な状態で介在し、駆動弁14と揺動部材としてのディスク30の一方に回転しながら当接する回転面213を有するカムフォロア212とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には電磁駆動弁に関し、より特定的には、内燃機関に用いられる電磁駆動弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁駆動弁は、たとえば米国特許第6467441号明細書(特許文献1)に開示されている。
【特許文献1】米国特許第6467441号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では、ディスク(アーマチャ)の一端に始点を持ち、他方端にて内燃機関の吸排気弁のステムエンドを押圧する押し部を備える回転駆動式の電磁駆動弁で、ステムエンドと、ディスクのステムエンド押し部は互いにR形状で接触する技術が開示されている。
【0004】
上述の従来の技術では押圧時にステムがその長手方向だけでなく長手方向と交差する左右方向に往復運動するためスムーズな動作が困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであり、駆動弁の円滑な往復運動を可能とする電磁駆動弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従った電磁駆動弁は、弁軸を有し、弁軸が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁と、駆動弁と連動する一方端から他方端へ延び、他方端で延びる中心軸を中心に揺動する揺動部材と、駆動弁と揺動部材との間に回転可能な状態で介在し、駆動弁と揺動部材の一方に回転しながら当接する回転面を有する回転部材とを備える。
【0007】
このように構成された電磁駆動弁では、駆動弁と揺動部材との回転可能な状態で介在し、駆動弁と揺動部材の一方に回転しながら当接する回転面を有する回転部材を備えるため、揺動部材が揺動し、この揺動運動が駆動弁に伝わるときに摩擦の発生を抑制することができる。そのため、駆動弁に対して往復運動方向以外の力を加えることがなくなり、スムーズに駆動弁を駆動させることができる。
【0008】
好ましくは、駆動弁が弁軸周りに回転することを防止する回転防止部をさらに備える。この場合、駆動弁の軸周りの回転を防止することができる。
【0009】
好ましくは、回転防止部は、駆動弁の端部の外面に設けられた二面幅部と、二面幅部に平行で駆動弁と別の部材に設けられた突起とを有する。この場合、駆動弁の軸周りの回転を防止することができる。
【0010】
好ましくは、回転防止部は、揺動部材のうち、回転部材を押圧する部分の二面幅部と、二面幅部に平行で駆動弁の端部に設けられた内面とを有する。この場合、駆動弁の軸周りの回転を防止することができる。
【0011】
好ましくは、二面幅部に潤滑油を供給する給油部をさらに備える。
【発明の効果】
【0012】
この発明に従えば、駆動弁がスムーズに動作することが可能な電磁駆動弁を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では同一または相当する部分については同一の参照符号を付し、その説明については繰返さない。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁の断面図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁1では、シリンダヘッド170上に本体51が位置決めされている。本体51は、シリンダヘッド170と接触するロアプレート512と、ロアプレート512に取付けられたサイドプレート511とを有する。サイドプレート511が上側電磁石60および下側電磁石160を保持しており、上側電磁石60と下側電磁石160との間にディスク30が位置決めされている。ディスク30の端部にはチップ260が取付けられ、チップ260がカムフォロア212と当接する。カムフォロア212はカムフォロアベース210によって回転可能に保持されている。カムフォロアベース210はステム12により保持されており、ステム12とともに軸方向に往復運動する。ステム12の先端には傘部13が取付けられて駆動弁14を構成している。駆動弁14は吸気ポート17から燃焼室へ流れる空気または混合気の流れを遮断することが可能である。カムフォロアベース210は下側電磁石160の突起163により案内される。突起163とカムフォロアベース210との摺動面を潤滑するための給油路1613が下側電磁石160に設けられている。オイルプレッシャポートを構成する給油路1613から潤滑油が供給される。
【0015】
図2は、図1中のII−II線に沿った断面図である。図2を参照して、この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁1は、電磁力と弾性力との協働により作動する電磁駆動弁であって、弁軸としてのステム12を有し、ステム12が延びる方向(矢印10)で示す方向に沿って往復運動する駆動弁14と、駆動弁14と距離を隔てた位置に設けられた支持部材としての本体51と、ステム12に連結された一方端32と、本体51に揺動自在に支持された他方端33とを有し、他方端33で延びる中心軸35を中心に揺動する揺動部材としてのディスク30と、中心軸35上に延びるように設けられ、他方端33に固定されたトーションバー36とを有する。
【0016】
本実施の形態における電磁駆動弁は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関の機関バルブ(吸気弁または排気弁)を構成している。なお、本発明に従った電磁駆動弁を用いる内燃機関は、直列型、V型、W型、水平対向型などのさまざまな内燃機関を構成している。図2で示す電磁駆動弁1は回転駆動式の電磁駆動弁であり、その運動機構としてディスク30を用いている。本体51はシリンダヘッド170上に設けられる。本体51では、下側に下側電磁石160、上側に上側電磁石60が配置される。下側電磁石160は、鉄製のコア161と、コア161に巻かれたコイル162とを有する。コイル162に電流を流すことによりコイル162で囲まれた領域に磁界が発生し、この磁界によりディスク30を引寄せることが可能である。
【0017】
上側電磁石60は鉄製のコア61と、コア61に巻付けられたコイル62とを有する。コイル62に電流を流すことによってコイル62で囲まれた領域に磁力が発生し、この磁力によりディスク30を引寄せることが可能である。
【0018】
上側電磁石60のコイル62と下側電磁石160のコイル162とは接続されていてもよく、分離されていてもよい。コア61,161に巻付けられるコイル62,162のターン数は特に限定されるものではない。
【0019】
ディスク30はアーム部31と軸受部38とを有し、アーム部31が一方端32から他方端33へ延びている。アーム部31は上側電磁石60および下側電磁石160により吸引されて矢印30aで示す方向に揺動(回動)する部材である。アーム部31の端部に軸受部38が取付けられ、アーム部31は軸受部38を中心として回動する。アーム部31の上側表面131は上側電磁石60と当接可能であり、下側表面231は下側電磁石160と当接可能である。
【0020】
軸受部38は円筒形状であり、その内部にはトーションバー36が収納されている。駆動弁14は棒状のステム12と、ステム12の先端に取付けられた傘部13とを有し、傘部13は矢印10で示す方向に往復運動して開閉する。これにより、吸気ポート17と燃焼室との連通を制御して空気の流れを調整する。
【0021】
アーム部31の先端にはチップ260が嵌合している。チップ260に形成された円筒状の曲面261はステム12に力を加える部分である。なお、曲面261は円筒状だけでなく球面状であってもよい。また、曲面261が平面に置き換えられていてもよい。
【0022】
ステム12の端部にはカムフォロアベース210が取付けられ、カムフォロアベース210は、シャフト211によりカムフォロア212を回転可能に保持している。カムフォロア212は円筒形状(コロ形状)である。なお、回転体としてのカムフォロア212はボール形状であり、カムフォロアベース210がこのボールを保持していてもよい。
【0023】
図3は、図2中のIIIで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。図3の(A)は中立状態の断面図であり、図3の(B)は駆動時の断面図である。図3の(A)および(B)を参照して、往復運動軸120上をステム12が往復運動をする。すなわち、ディスク30が上下方向に揺動すると、この揺動運動がチップ260、カムフォロア212、カムフォロアベース210を介してステム12へ伝わり、ステム12が往復運動する。このとき、ディスク30の長手方向の運動の成分(一方端32から他方端33へ向かう方向の運動)はカムフォロア212により吸収される。このため、ステム12が往復運動軸120方向以外の力を受けることが少なくなり、ステム12は運動軸上で確実に往復運動をすることができる。図3で示すように、ステム12が上昇した位置であっても、ステム12は往復運動軸120上を往復運動することが可能である。なお、このとき突起163によりカムフォロアベース210が案内されている。運動中にはカムフォロア212が円筒面である曲面261に沿って回転運動し、ディスク30の横方向の運動成分を逃がすことが可能となる。
【0024】
図4は、図1中のIVで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。図4を参照して、突起163の内面1631によりカムフォロアベース210が案内されている。カムフォロアベース210の回転を防止するための回転防止部1633が突起163により構成されている。カムフォロアベース210の回転を防止するために突起163の二面幅部1632にカムフォロアベース210が嵌り合う。なお、二面幅部1632の幅はW1である。二面幅部1632内をカムフォロアベース210が摩擦摺動する。
【0025】
「コ」の字型のカムフォロアベース210を貫通するようにシャフト211が取付けられ、シャフト211により筒状のカムフォロア212が保持されている。カムフォロアベース210の内面2101とカムフォロア212とが接触している。内面2101にチップ260が嵌り合っている。カムフォロアベース210がチップ260に対して回転するのを防ぐために回転防止部2103が設けられる。回転防止部2103はカムフォロアベース210の二面幅部2602によって構成されており、二面幅部2602にチップ260が嵌り合うことでカムフォロアベース210の回転を防止している。二面幅部2602の幅はW2であり、幅W1よりも小さい。
【0026】
図5は、図4中の矢印Vで示す方向から見たカムフォロアベースの側面図である。図5を参照して、カムフォロアベース210は突起163の奥側に配置されている。摺動部分を潤滑するための潤滑油を供給する給油路1613が設けられており、給油路1613の先は給油口1611,1612となっている。カムフォロアベース210近傍に給油口を1611,1612からオイルが供給され、摩擦摺動部分がこのオイルにより潤滑される。
【0027】
図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。図6を参照して、コア161から1対の突起163が突出するように延びており、突起163の間の領域に給油口1612が設けられる。さらに、奥側に別の給油口1611が設けられる。給油口は図6で示すように各々2つずつ設けられていてもよく、さらに少ない、または多い給油口が設けられていてもよい。また、給油口1611,1612は円形状だけでなく、長孔形状であってもよい。
【0028】
図7は、下側電磁石の斜視図である。図7を参照して、矩形状の下側電磁石160は電磁鋼板のコア161により構成される。コア161にはコイル162が巻かれている。コア161の端面に2つの突起163が一方向に延びるように互いに平行に設けられる。2つの突起163の内面1631は互いに平行に向かい合うように配置され、2つの内面1631の間の幅はW1とされる。内面1631の間の領域が二面幅部1632であり、二面幅部1632により回転防止部1633が構成される。
【0029】
一方向に延びる二面幅部1632内をカムフォロアベース210が運動することが可能である。カムフォロアベース210の外面2102が突起163の内面1631と摺動する。カムフォロアベース210は「オウ」形状であり、その内部においてシャフト211を用いてカムフォロア212を保持している。
【0030】
図8は、チップの斜視図である。図8を参照して、チップ260はカムフォロア212の延びる方向に長く形成されており、上部に突起が設けられ、下部に曲面261が形成されている。曲面261に沿ってカムフォロア212が作動する。カムフォロアベース210の内面2101間が二面幅部2602であり、二面幅部2602にチップ260が嵌り合うことによりカムフォロアベース210のチップ260に対する回転を防止する。これにより回転防止部2103が形成されている。
【0031】
図9および図10は給油口を説明するために示すコアの斜視図である。図9および図10を参照して、給油口1611,1612が、摩擦摺動が起こる部分の近傍に設けられる。図9では、給油口1611がコア161の上面に設けられ、給油口1612がコア161の側面に設けられる。これに対して、図10では、給油口1611,1612がコア161の側面に設けられる。この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁1は弁軸としてのステム12を有し、ステム12が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁14と、駆動弁14と連動する一方端32から他方端33へ延び、他方端33で延びる中心軸35を中心に揺動する揺動部材としてのディスク30と、ディスク30と駆動弁14との間に回転可能な状態で介在し、駆動弁14とディスク30の一方に回転しながら当接する回転面213を有する回転部材としてのカムフォロア212とを備える。電磁駆動弁1は、駆動弁14が回転することを防止する回転防止部1633,2103をさらに備える。回転防止部1633は駆動弁14の端部の外面2102に設けられた二面幅部1632と、二面幅部1632に平行で駆動弁14と別の部材の設けられた突起163とを有する。回転防止部2103は、ディスク30のうち、カムフォロア212を押圧する部分の二面幅部2602と、二面幅部2602に平行で駆動弁14の端部のカムフォロアベース210に設けられた内面2101である。二面幅部1632,2602に潤滑油を供給する給油部としての給油口1611,1612をさらに備える。
【0032】
本発明では、電磁駆動弁1において、ディスク30にチップ260が軸方向に回転できないように圧入されている。また、このチップ260とステム12との間にはカムフォロア212およびカムフォロアベース210が介在されている。ステム12が分割構造とされ、傘部13に直結するステム12とは別に中間ステムが設けられ、この中間ステムにカムフォロアベース210が取付けられていてもよい。ステム12上端のカムフォロア212およびカムフォロアベース210がチップ260に対して回転することを防止するために回転防止部2103が設けられてチップ260がカムフォロアベース210に嵌合することで回転が防止可能となる。さらに、突起163の二面幅部1632にカムフォロアベース210が嵌り合うことで回転を防止できる。また、この回り止めへの給油は給油路1613からのオイルを、サイドプレート511およびコア161を通して行なう。
【0033】
このような構成の下で電磁駆動弁1が駆動された場合、ディスク30が上下に揺動して、駆動弁14が上下動する。この場合、チップ260とカムフォロア212との回転方向の位置がずれるとバルブの開閉精度に悪影響を及ぼすことの他、極端な場合にはバルブの開閉が不能となる。しかしながら、本発明では二面幅部2602ではチップ260が摺動部材となる。二面幅部1632ではカムフォロアベース210が摺動部材となる。このためチップ260とカムフォロア212の回転方向の位置がずれることなくステム12は上下動しても駆動弁14が正確に開閉する。また、この回転防止部1633,2103は必ずしも両方設ける必要はなく、いずれか一方であってもよい。
【0034】
回転防止部1633,2103の潤滑はエンジンオイルによりなされるため、途切れることなく十分に潤滑が可能となる。
【0035】
図11は、回転防止部の効果を説明するための図である。図11の(A)はカムフォロアの断面図、図11の(B)は図11の(A)の矢印XIBで示す方向から見たカムフォロアの平面図、図11の(C)は回転防止部材が設けられないカムフォロアの平面図である。図11の(A)から(C)を参照して、回転防止部2103,1633が設けられているとカムフォロア212が往復運動軸120を中心として回転しないため、往復運動軸120からカムフォロア212とチップ260との接点までの距離はH1である。これに対して、回転防止部が設けられていない場合には、カムフォロア212が往復運動軸120を中心として回転する。この場合、カムフォロア212とチップ260との接点が移動し、往復運動軸120から接点までの距離はH2となる。その結果、ストロークに差Aが生じる。この差Aが大きくなると、駆動弁14のストロークに変化が生じる。差Aが小さければ、駆動弁の動作に特に問題は生じない。
【0036】
(実施の形態2)
図12は、この発明の実施の形態2に従ったカムフォロアおよびディスクの側面図である。図12を参照して、この発明の実施の形態2に従ったカムフォロア212は、ディスク30のアーム部31に取付けられている点で、実施の形態1に従った電磁駆動弁1と異なる。カムフォロア212は円筒形状であり、シャフト211により回転可能に保持されており、ステム12には回転面213が当接する。ステム12をカムフォロア212が押圧しながら回転することにより、アーム部31の延びる方向に沿った運動成分をカムフォロア212が吸収することができる。これにより駆動時の摩擦力を低減させることができる。
【0037】
カムフォロア212はコロ形状に限られず、針状またはボール状(球状)であってもよく、これらのカムフォロアは回転可能にアーム部31に保持される。
【0038】
図13は、カムフォロアの動作を説明するための断面図である。図13を参照して、カムフォロア212はステム12と接触しながら2点鎖線で示す位置に移動することが可能である。このとき、ステム12の往復運動軸120と直交する方向にカムフォロア212が移動するが、この移動の際に摩擦を発生することが少なく、スムーズに移動が可能となる。その結果、アーム部31がステム12に対して往復運動軸120と交差する方向の力を加えることが少なくなり、ステム12の往復運動がスムーズとなる。
【0039】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明は、内燃機関に搭載される電磁駆動弁の分野で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁の断面図である。
【図2】図1中のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図2中のIIIで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。
【図4】図1中のIVで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。
【図5】図4中の矢印Vで示す方向から見たカムフォロアベースの側面図である。
【図6】図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】下側電磁石の斜視図である。
【図8】チップの斜視図である。
【図9】給油口を説明するために示すコアの斜視図である。
【図10】給油口を説明するために示すコアの斜視図である。
【図11】回転防止部の効果を説明するための図である。
【図12】この発明の実施の形態2に従ったカムフォロアおよびディスクの側面図である。
【図13】カムフォロアの動作を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 電磁駆動弁、12 ステム、13 傘部、14 駆動弁、30 ディスク、31 アーム部、38 ボス部、51 本体、60 上側電磁石、61,161 コア、62,162 コイル、160 下側電磁石、163 突出部、210 カムフォロアベース、211 シャフト、212 カムフォロア、213 回転面、260 凹部、1631 内面、1632,2632 二面幅部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には電磁駆動弁に関し、より特定的には、内燃機関に用いられる電磁駆動弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁駆動弁は、たとえば米国特許第6467441号明細書(特許文献1)に開示されている。
【特許文献1】米国特許第6467441号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では、ディスク(アーマチャ)の一端に始点を持ち、他方端にて内燃機関の吸排気弁のステムエンドを押圧する押し部を備える回転駆動式の電磁駆動弁で、ステムエンドと、ディスクのステムエンド押し部は互いにR形状で接触する技術が開示されている。
【0004】
上述の従来の技術では押圧時にステムがその長手方向だけでなく長手方向と交差する左右方向に往復運動するためスムーズな動作が困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであり、駆動弁の円滑な往復運動を可能とする電磁駆動弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従った電磁駆動弁は、弁軸を有し、弁軸が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁と、駆動弁と連動する一方端から他方端へ延び、他方端で延びる中心軸を中心に揺動する揺動部材と、駆動弁と揺動部材との間に回転可能な状態で介在し、駆動弁と揺動部材の一方に回転しながら当接する回転面を有する回転部材とを備える。
【0007】
このように構成された電磁駆動弁では、駆動弁と揺動部材との回転可能な状態で介在し、駆動弁と揺動部材の一方に回転しながら当接する回転面を有する回転部材を備えるため、揺動部材が揺動し、この揺動運動が駆動弁に伝わるときに摩擦の発生を抑制することができる。そのため、駆動弁に対して往復運動方向以外の力を加えることがなくなり、スムーズに駆動弁を駆動させることができる。
【0008】
好ましくは、駆動弁が弁軸周りに回転することを防止する回転防止部をさらに備える。この場合、駆動弁の軸周りの回転を防止することができる。
【0009】
好ましくは、回転防止部は、駆動弁の端部の外面に設けられた二面幅部と、二面幅部に平行で駆動弁と別の部材に設けられた突起とを有する。この場合、駆動弁の軸周りの回転を防止することができる。
【0010】
好ましくは、回転防止部は、揺動部材のうち、回転部材を押圧する部分の二面幅部と、二面幅部に平行で駆動弁の端部に設けられた内面とを有する。この場合、駆動弁の軸周りの回転を防止することができる。
【0011】
好ましくは、二面幅部に潤滑油を供給する給油部をさらに備える。
【発明の効果】
【0012】
この発明に従えば、駆動弁がスムーズに動作することが可能な電磁駆動弁を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では同一または相当する部分については同一の参照符号を付し、その説明については繰返さない。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁の断面図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁1では、シリンダヘッド170上に本体51が位置決めされている。本体51は、シリンダヘッド170と接触するロアプレート512と、ロアプレート512に取付けられたサイドプレート511とを有する。サイドプレート511が上側電磁石60および下側電磁石160を保持しており、上側電磁石60と下側電磁石160との間にディスク30が位置決めされている。ディスク30の端部にはチップ260が取付けられ、チップ260がカムフォロア212と当接する。カムフォロア212はカムフォロアベース210によって回転可能に保持されている。カムフォロアベース210はステム12により保持されており、ステム12とともに軸方向に往復運動する。ステム12の先端には傘部13が取付けられて駆動弁14を構成している。駆動弁14は吸気ポート17から燃焼室へ流れる空気または混合気の流れを遮断することが可能である。カムフォロアベース210は下側電磁石160の突起163により案内される。突起163とカムフォロアベース210との摺動面を潤滑するための給油路1613が下側電磁石160に設けられている。オイルプレッシャポートを構成する給油路1613から潤滑油が供給される。
【0015】
図2は、図1中のII−II線に沿った断面図である。図2を参照して、この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁1は、電磁力と弾性力との協働により作動する電磁駆動弁であって、弁軸としてのステム12を有し、ステム12が延びる方向(矢印10)で示す方向に沿って往復運動する駆動弁14と、駆動弁14と距離を隔てた位置に設けられた支持部材としての本体51と、ステム12に連結された一方端32と、本体51に揺動自在に支持された他方端33とを有し、他方端33で延びる中心軸35を中心に揺動する揺動部材としてのディスク30と、中心軸35上に延びるように設けられ、他方端33に固定されたトーションバー36とを有する。
【0016】
本実施の形態における電磁駆動弁は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関の機関バルブ(吸気弁または排気弁)を構成している。なお、本発明に従った電磁駆動弁を用いる内燃機関は、直列型、V型、W型、水平対向型などのさまざまな内燃機関を構成している。図2で示す電磁駆動弁1は回転駆動式の電磁駆動弁であり、その運動機構としてディスク30を用いている。本体51はシリンダヘッド170上に設けられる。本体51では、下側に下側電磁石160、上側に上側電磁石60が配置される。下側電磁石160は、鉄製のコア161と、コア161に巻かれたコイル162とを有する。コイル162に電流を流すことによりコイル162で囲まれた領域に磁界が発生し、この磁界によりディスク30を引寄せることが可能である。
【0017】
上側電磁石60は鉄製のコア61と、コア61に巻付けられたコイル62とを有する。コイル62に電流を流すことによってコイル62で囲まれた領域に磁力が発生し、この磁力によりディスク30を引寄せることが可能である。
【0018】
上側電磁石60のコイル62と下側電磁石160のコイル162とは接続されていてもよく、分離されていてもよい。コア61,161に巻付けられるコイル62,162のターン数は特に限定されるものではない。
【0019】
ディスク30はアーム部31と軸受部38とを有し、アーム部31が一方端32から他方端33へ延びている。アーム部31は上側電磁石60および下側電磁石160により吸引されて矢印30aで示す方向に揺動(回動)する部材である。アーム部31の端部に軸受部38が取付けられ、アーム部31は軸受部38を中心として回動する。アーム部31の上側表面131は上側電磁石60と当接可能であり、下側表面231は下側電磁石160と当接可能である。
【0020】
軸受部38は円筒形状であり、その内部にはトーションバー36が収納されている。駆動弁14は棒状のステム12と、ステム12の先端に取付けられた傘部13とを有し、傘部13は矢印10で示す方向に往復運動して開閉する。これにより、吸気ポート17と燃焼室との連通を制御して空気の流れを調整する。
【0021】
アーム部31の先端にはチップ260が嵌合している。チップ260に形成された円筒状の曲面261はステム12に力を加える部分である。なお、曲面261は円筒状だけでなく球面状であってもよい。また、曲面261が平面に置き換えられていてもよい。
【0022】
ステム12の端部にはカムフォロアベース210が取付けられ、カムフォロアベース210は、シャフト211によりカムフォロア212を回転可能に保持している。カムフォロア212は円筒形状(コロ形状)である。なお、回転体としてのカムフォロア212はボール形状であり、カムフォロアベース210がこのボールを保持していてもよい。
【0023】
図3は、図2中のIIIで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。図3の(A)は中立状態の断面図であり、図3の(B)は駆動時の断面図である。図3の(A)および(B)を参照して、往復運動軸120上をステム12が往復運動をする。すなわち、ディスク30が上下方向に揺動すると、この揺動運動がチップ260、カムフォロア212、カムフォロアベース210を介してステム12へ伝わり、ステム12が往復運動する。このとき、ディスク30の長手方向の運動の成分(一方端32から他方端33へ向かう方向の運動)はカムフォロア212により吸収される。このため、ステム12が往復運動軸120方向以外の力を受けることが少なくなり、ステム12は運動軸上で確実に往復運動をすることができる。図3で示すように、ステム12が上昇した位置であっても、ステム12は往復運動軸120上を往復運動することが可能である。なお、このとき突起163によりカムフォロアベース210が案内されている。運動中にはカムフォロア212が円筒面である曲面261に沿って回転運動し、ディスク30の横方向の運動成分を逃がすことが可能となる。
【0024】
図4は、図1中のIVで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。図4を参照して、突起163の内面1631によりカムフォロアベース210が案内されている。カムフォロアベース210の回転を防止するための回転防止部1633が突起163により構成されている。カムフォロアベース210の回転を防止するために突起163の二面幅部1632にカムフォロアベース210が嵌り合う。なお、二面幅部1632の幅はW1である。二面幅部1632内をカムフォロアベース210が摩擦摺動する。
【0025】
「コ」の字型のカムフォロアベース210を貫通するようにシャフト211が取付けられ、シャフト211により筒状のカムフォロア212が保持されている。カムフォロアベース210の内面2101とカムフォロア212とが接触している。内面2101にチップ260が嵌り合っている。カムフォロアベース210がチップ260に対して回転するのを防ぐために回転防止部2103が設けられる。回転防止部2103はカムフォロアベース210の二面幅部2602によって構成されており、二面幅部2602にチップ260が嵌り合うことでカムフォロアベース210の回転を防止している。二面幅部2602の幅はW2であり、幅W1よりも小さい。
【0026】
図5は、図4中の矢印Vで示す方向から見たカムフォロアベースの側面図である。図5を参照して、カムフォロアベース210は突起163の奥側に配置されている。摺動部分を潤滑するための潤滑油を供給する給油路1613が設けられており、給油路1613の先は給油口1611,1612となっている。カムフォロアベース210近傍に給油口を1611,1612からオイルが供給され、摩擦摺動部分がこのオイルにより潤滑される。
【0027】
図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。図6を参照して、コア161から1対の突起163が突出するように延びており、突起163の間の領域に給油口1612が設けられる。さらに、奥側に別の給油口1611が設けられる。給油口は図6で示すように各々2つずつ設けられていてもよく、さらに少ない、または多い給油口が設けられていてもよい。また、給油口1611,1612は円形状だけでなく、長孔形状であってもよい。
【0028】
図7は、下側電磁石の斜視図である。図7を参照して、矩形状の下側電磁石160は電磁鋼板のコア161により構成される。コア161にはコイル162が巻かれている。コア161の端面に2つの突起163が一方向に延びるように互いに平行に設けられる。2つの突起163の内面1631は互いに平行に向かい合うように配置され、2つの内面1631の間の幅はW1とされる。内面1631の間の領域が二面幅部1632であり、二面幅部1632により回転防止部1633が構成される。
【0029】
一方向に延びる二面幅部1632内をカムフォロアベース210が運動することが可能である。カムフォロアベース210の外面2102が突起163の内面1631と摺動する。カムフォロアベース210は「オウ」形状であり、その内部においてシャフト211を用いてカムフォロア212を保持している。
【0030】
図8は、チップの斜視図である。図8を参照して、チップ260はカムフォロア212の延びる方向に長く形成されており、上部に突起が設けられ、下部に曲面261が形成されている。曲面261に沿ってカムフォロア212が作動する。カムフォロアベース210の内面2101間が二面幅部2602であり、二面幅部2602にチップ260が嵌り合うことによりカムフォロアベース210のチップ260に対する回転を防止する。これにより回転防止部2103が形成されている。
【0031】
図9および図10は給油口を説明するために示すコアの斜視図である。図9および図10を参照して、給油口1611,1612が、摩擦摺動が起こる部分の近傍に設けられる。図9では、給油口1611がコア161の上面に設けられ、給油口1612がコア161の側面に設けられる。これに対して、図10では、給油口1611,1612がコア161の側面に設けられる。この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁1は弁軸としてのステム12を有し、ステム12が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁14と、駆動弁14と連動する一方端32から他方端33へ延び、他方端33で延びる中心軸35を中心に揺動する揺動部材としてのディスク30と、ディスク30と駆動弁14との間に回転可能な状態で介在し、駆動弁14とディスク30の一方に回転しながら当接する回転面213を有する回転部材としてのカムフォロア212とを備える。電磁駆動弁1は、駆動弁14が回転することを防止する回転防止部1633,2103をさらに備える。回転防止部1633は駆動弁14の端部の外面2102に設けられた二面幅部1632と、二面幅部1632に平行で駆動弁14と別の部材の設けられた突起163とを有する。回転防止部2103は、ディスク30のうち、カムフォロア212を押圧する部分の二面幅部2602と、二面幅部2602に平行で駆動弁14の端部のカムフォロアベース210に設けられた内面2101である。二面幅部1632,2602に潤滑油を供給する給油部としての給油口1611,1612をさらに備える。
【0032】
本発明では、電磁駆動弁1において、ディスク30にチップ260が軸方向に回転できないように圧入されている。また、このチップ260とステム12との間にはカムフォロア212およびカムフォロアベース210が介在されている。ステム12が分割構造とされ、傘部13に直結するステム12とは別に中間ステムが設けられ、この中間ステムにカムフォロアベース210が取付けられていてもよい。ステム12上端のカムフォロア212およびカムフォロアベース210がチップ260に対して回転することを防止するために回転防止部2103が設けられてチップ260がカムフォロアベース210に嵌合することで回転が防止可能となる。さらに、突起163の二面幅部1632にカムフォロアベース210が嵌り合うことで回転を防止できる。また、この回り止めへの給油は給油路1613からのオイルを、サイドプレート511およびコア161を通して行なう。
【0033】
このような構成の下で電磁駆動弁1が駆動された場合、ディスク30が上下に揺動して、駆動弁14が上下動する。この場合、チップ260とカムフォロア212との回転方向の位置がずれるとバルブの開閉精度に悪影響を及ぼすことの他、極端な場合にはバルブの開閉が不能となる。しかしながら、本発明では二面幅部2602ではチップ260が摺動部材となる。二面幅部1632ではカムフォロアベース210が摺動部材となる。このためチップ260とカムフォロア212の回転方向の位置がずれることなくステム12は上下動しても駆動弁14が正確に開閉する。また、この回転防止部1633,2103は必ずしも両方設ける必要はなく、いずれか一方であってもよい。
【0034】
回転防止部1633,2103の潤滑はエンジンオイルによりなされるため、途切れることなく十分に潤滑が可能となる。
【0035】
図11は、回転防止部の効果を説明するための図である。図11の(A)はカムフォロアの断面図、図11の(B)は図11の(A)の矢印XIBで示す方向から見たカムフォロアの平面図、図11の(C)は回転防止部材が設けられないカムフォロアの平面図である。図11の(A)から(C)を参照して、回転防止部2103,1633が設けられているとカムフォロア212が往復運動軸120を中心として回転しないため、往復運動軸120からカムフォロア212とチップ260との接点までの距離はH1である。これに対して、回転防止部が設けられていない場合には、カムフォロア212が往復運動軸120を中心として回転する。この場合、カムフォロア212とチップ260との接点が移動し、往復運動軸120から接点までの距離はH2となる。その結果、ストロークに差Aが生じる。この差Aが大きくなると、駆動弁14のストロークに変化が生じる。差Aが小さければ、駆動弁の動作に特に問題は生じない。
【0036】
(実施の形態2)
図12は、この発明の実施の形態2に従ったカムフォロアおよびディスクの側面図である。図12を参照して、この発明の実施の形態2に従ったカムフォロア212は、ディスク30のアーム部31に取付けられている点で、実施の形態1に従った電磁駆動弁1と異なる。カムフォロア212は円筒形状であり、シャフト211により回転可能に保持されており、ステム12には回転面213が当接する。ステム12をカムフォロア212が押圧しながら回転することにより、アーム部31の延びる方向に沿った運動成分をカムフォロア212が吸収することができる。これにより駆動時の摩擦力を低減させることができる。
【0037】
カムフォロア212はコロ形状に限られず、針状またはボール状(球状)であってもよく、これらのカムフォロアは回転可能にアーム部31に保持される。
【0038】
図13は、カムフォロアの動作を説明するための断面図である。図13を参照して、カムフォロア212はステム12と接触しながら2点鎖線で示す位置に移動することが可能である。このとき、ステム12の往復運動軸120と直交する方向にカムフォロア212が移動するが、この移動の際に摩擦を発生することが少なく、スムーズに移動が可能となる。その結果、アーム部31がステム12に対して往復運動軸120と交差する方向の力を加えることが少なくなり、ステム12の往復運動がスムーズとなる。
【0039】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明は、内燃機関に搭載される電磁駆動弁の分野で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の実施の形態1に従った電磁駆動弁の断面図である。
【図2】図1中のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図2中のIIIで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。
【図4】図1中のIVで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。
【図5】図4中の矢印Vで示す方向から見たカムフォロアベースの側面図である。
【図6】図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】下側電磁石の斜視図である。
【図8】チップの斜視図である。
【図9】給油口を説明するために示すコアの斜視図である。
【図10】給油口を説明するために示すコアの斜視図である。
【図11】回転防止部の効果を説明するための図である。
【図12】この発明の実施の形態2に従ったカムフォロアおよびディスクの側面図である。
【図13】カムフォロアの動作を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 電磁駆動弁、12 ステム、13 傘部、14 駆動弁、30 ディスク、31 アーム部、38 ボス部、51 本体、60 上側電磁石、61,161 コア、62,162 コイル、160 下側電磁石、163 突出部、210 カムフォロアベース、211 シャフト、212 カムフォロア、213 回転面、260 凹部、1631 内面、1632,2632 二面幅部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁軸を有し、弁軸が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁と、
前記駆動弁と連動する一方端から他方端へ延び、前記他方端で延びる中心軸を中心に揺動する揺動部材と、
前記駆動弁と前記揺動部材との間に回転可能な状態で介在し、前記駆動弁と前記揺動部材の一方に回転しながら当接する回転面を有する回転部材とを備えた、電磁駆動弁。
【請求項2】
前記駆動弁が前記弁軸周りに回転することを防止する回転防止部をさらに備えた、電磁駆動弁。
【請求項3】
前記回転防止部は、前記駆動弁の端部の外面に設けられた二面幅部と、前記二面幅部に平行で前記駆動弁と別の部材に設けられた突起である、請求項2に記載の電磁駆動弁。
【請求項4】
前記回転防止部は、前記揺動部材のうち前記回転部材を押圧する部分の二面幅部と、前記二面幅部に平行で前記駆動弁の端部に設けられた内面である、請求項2に記載の電磁駆動弁。
【請求項5】
前記二面幅部に潤滑油を供給する給油部をさらに備えた、請求項3または4に記載の電磁駆動弁。
【請求項1】
弁軸を有し、弁軸が延びる方向に沿って往復運動する駆動弁と、
前記駆動弁と連動する一方端から他方端へ延び、前記他方端で延びる中心軸を中心に揺動する揺動部材と、
前記駆動弁と前記揺動部材との間に回転可能な状態で介在し、前記駆動弁と前記揺動部材の一方に回転しながら当接する回転面を有する回転部材とを備えた、電磁駆動弁。
【請求項2】
前記駆動弁が前記弁軸周りに回転することを防止する回転防止部をさらに備えた、電磁駆動弁。
【請求項3】
前記回転防止部は、前記駆動弁の端部の外面に設けられた二面幅部と、前記二面幅部に平行で前記駆動弁と別の部材に設けられた突起である、請求項2に記載の電磁駆動弁。
【請求項4】
前記回転防止部は、前記揺動部材のうち前記回転部材を押圧する部分の二面幅部と、前記二面幅部に平行で前記駆動弁の端部に設けられた内面である、請求項2に記載の電磁駆動弁。
【請求項5】
前記二面幅部に潤滑油を供給する給油部をさらに備えた、請求項3または4に記載の電磁駆動弁。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−170625(P2007−170625A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−372474(P2005−372474)
【出願日】平成17年12月26日(2005.12.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月26日(2005.12.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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