説明

電線接続装置

【課題】複数本の導電線同士を容易に導通接続させることができるとともに、また、再利用可能に取り外してその導通接続を容易に解消することのできる電線接続構造を実現することにより、例えば、主電線に複数本の電線を適宜導通接続して分岐させる一方、その主電線を切断などすることなく、再利用可能にその分岐接続を解消することのできる電線接続装置を提供すること。
【解決手段】引下電線107と引込電線108の導電線107a、108aを導通接続する電線接続装置10であって、ボルトとナットを螺合させて接続部11の3枚一組の接続端子12〜14の両端側を締め付けることにより導電線毎に挟み込む状態にした接続端子をそれぞれ直接圧接接続させることにより引下電線と引込電線を導通接続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線接続装置に関し、詳しくは、複数本の導電線同士を容易に導通接続させ、また、その導通接続を容易に解消するとともに再利用することのできるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電線同士を接続する場合には、被覆を剥いだ導電線に圧縮スリーブを被せて圧着結合させることにより電気的に導通接続することが行われており、例えば、既設の電線に別個の電線を導通接続して分岐させる場合には、既設電線の分岐箇所の被覆を剥ぐと共に分岐電線の先端部の被覆を剥いでその導電線同士を断面O形状の圧縮スリーブ(圧縮端子)内で一緒に圧着結合させることにより導通接続させている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、他の接続構造としては、既設電線と分岐電線の導電線をそれぞれ収装可能に断面8字形状に形成されている圧縮端子も提案されており、この圧縮端子では、既設電線と分岐電線の導電線を断面8字形状のそれぞれ異なる収装穴内に収装させて別個に圧着結合させることにより導通接続させている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、主電線に分岐電線を複数本接続して分岐させる場合、例えば、図8に示すように、電柱101の変圧器103の低圧側に接続した引下電線107に各家庭などに電気を配電する引込電線を分岐接続する場合には、図9および図10に示すように、複数の端子T1〜T5を内装する分岐ボックス110をその電柱101の腕金105に取り付けて、その端子T5に引下電線107をネジ止めして導通接続すると共に端子T1〜T4に引込電線をネジ止めして導通接続させることにより、引下電線107に引込電線を分岐接続することができる(例えば、特許文献3参照)。なお、図8や図9中における106は電柱101の腕金105に分岐ボックス110を取り付ける取付金具であり、また、112はその引込分岐ボックス110内の端子T1〜T5を露出させてネジ止め作業を行う際に開閉するカバーである。
【特許文献1】特開平9−284971号公報
【特許文献2】特開2000−85414号公報
【特許文献3】特開2006−100001号公報(図8〜図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の電線接続装置にあっては、主電線に複数本の電線を分岐させる場合には、文献3に記載の分岐ボックス110を用いればよいが、例えば、電気の配電先の増加に伴って、分岐する引込電線の接続数がその分岐ボックス110内に準備されている端子Tを超える場合には、主電線の引下電線107を別途準備すると共に分岐ボックス110自体を増設しなければならない。
【0006】
また、この分岐ボックス110は、全ての種別の電線を端子Tに接続可能に準備されておらず、そのような場合には、文献1や文献2に記載の圧縮端子を用いて引下電線107に引込電線を導通接続させるしかない。このような圧縮端子は、専用工具が必要であり、作業が煩雑であるとともに、一旦結合させてしまうと外すことができないために、再利用することができず、また、不要になった場合には、引下電線107を切断したり、交換しなければならない。
【0007】
そこで、本発明は、複数本の導電線同士を容易に導通接続させることができるとともに、また、再利用可能に取り外してその導通接続を容易に解消することのできる電線接続構造を実現することにより、例えば、主電線に複数本の電線を適宜導通接続して分岐させる一方、その主電線を切断などすることなく、再利用可能にその分岐接続を解消することのできる電線接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する電線接続装置の第1の発明は、雄ネジ部材と雌ネジ部材を螺合させて相対回転させることにより互いの間隔を接離させる一対の接続端子が同一径または異径の複数本の導電線毎に準備されて、該導電線のそれぞれに直接圧接接続する接続端子を介して当該導電線を電気的に導通接続させる電線接続装置であって、雄ネジ部材の軸心に対して同一の略直交方向に延在するように取り付けられて該雄ネジ部材と雌ネジ部材の螺合回転方向に応じて接離する3枚以上で一組の接続端子を備えており、挟まれている状態の共通接続端子や外面側の外側接続端子の接続端子間で導電線のそれぞれに直接圧接接続することを特徴とするものである。
【0009】
この発明では、被覆電線あるいは裸電線の複数本の導電線毎に、共通接続端子と外側接続端子の間や共通接続端子間に挟み込むようにそれぞれの接続端子を雄ネジ部材と雌ネジ部材により接近させることができ、その導電線のそれぞれを圧接接続する接続端子を介して導通接続させることができる。したがって、接続端子の間に導電線を位置させて雄ネジ部材と雌ネジ部材を締め付ける方向に螺合回転させるだけで複数本の導電線を導通接続することができ、反対に、その雄ネジ部材と雌ネジ部材を緩める方向に螺合回転させるだけでその接続端子の間から導電線を離脱させて外すことができる。
【0010】
上記課題を解決する電線接続装置の第2の発明は、上記第1の発明の特定事項に加え、前記接続端子は、延在方向の両端部側に雄ネジ部材と雌ネジ部材が配設されて外側接続端子をそれぞれ共通接続端子に対して接離させることを特徴とするものである。
【0011】
この発明では、外側接続端子の両端部側が雄ネジ部材と雌ネジ部材により接離されて共通接続端子と外側接続端子の間や共通接続端子間で導電線を両側から均等に挟み込んで圧接させることができる。したがって、接続端子を導電線に安定して圧接させて導通接続させることができる。
【0012】
上記課題を解決する電線接続装置の第3の発明は、上記第1または第2の発明の特定事項に加え、前記接続端子は、延在方向に対して交差する方向に開口する湾曲形状に形成されて該湾曲形状内に導電線を収装して圧接することを特徴とするものである。
【0013】
この発明では、接続端子に対する交差方向に導電線を延長させてその接続端子に湾曲形状内で圧接させて導通接続させることができる。したがって、接続端子に対する交差方向に導電線を並列させて導通接続させることができる。
【0014】
上記課題を解決する電線接続装置の第4の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明の特定事項に加え、前記接続端子の複数組の収容空間を絶縁材料よりなるケース部材の端辺同士を接離させることにより開閉するケースを備えており、ケース部材の端辺には、接続端子が圧接して導通接続する電線に圧接して保持する保持手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0015】
この発明では、複数本の導電線毎に圧接させて導通接続させた1組または2組以上の接続端子をケース内に収容するとともに、そのケース部材の端辺間にその複数本の導電線を圧接させて位置決め保持させることができる。したがって、導電線や接続端子の導通部分をケース内に収容して絶縁性を確保することができるとともに、その接続端子の近傍で導電線が揺動して応力集中により断線等を生じさせてしまうことを未然に防止することができる。
【0016】
上記課題を解決する電線接続装置の第5の発明は、上記第4の発明の特定事項に加え、前記保持手段として、ケース部材の端辺の一方または双方に、互いに接離する方向に延長されてケース部材の端辺間の空間を概略閉止するヒダ状部材、あるいは、互いに圧接して弾性変形する弾性部材が配設されていることを特徴とするものである。
【0017】
この発明では、ケース部材を開閉するだけで複数本の導電線をそれぞれヒダ状部材間に進入させて、あるいは、弾性変形する弾性部材間に圧接させて位置決め保持することができる。したがって、接続する導電線の本数を制限することなく、ケース内に導電線を位置決め保持しつつ収容して絶縁性を確保することができる。
【発明の効果】
【0018】
このように本発明によれば、複数本の導電線のそれぞれを共通接続端子や外側接続端子の間に挟み込むように雄ネジ部材と雌ネジ部材により容易に圧接させて導通接続させることができ、また、その雄ネジ部材と雌ネジ部材による締付を緩めるだけで導電線から接続端子を外すことができる。したがって、複数本の導電線同士の導通接続とその解消を容易に行うことができ、その導電線を切断する必要はなく、また、その接続端子も再利用することができる。また、複数組の接続端子を用いることにより、1本の導電線に2本以上の導電線を分岐接続することもでき、電線分岐装置を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図7は本発明に係る電線接続装置の一実施形態を示す図である。
【0020】
図1において、電線接続装置10は、引下電線107や引込電線108の導電線107a、108aに圧接接続する各電線毎の接続部11と、この接続部11と共に接続した引下電線107や引込電線108を収容するケース21と、を備えており、電気を配電する各家庭などの戸数に応じた数の引込電線108を、図8に示す電柱101の変圧器103の低圧側に接続する引下電線107に接続部11を介して分岐接続してケース21内に収容することによりその電柱101の腕金105に取り付けて支持させることができる。
【0021】
接続部11は、図2に示すように、長尺な導電性板材料を接続対象の引下電線107や引込電線108の線径サイズに応じて加工されている3枚一組の接続端子12〜14を備えており、この接続端子12〜14は、図3に示すように、その両端側に連結穴12a〜14aが開口する概略長方形に形成されて、それぞれの連結穴12a〜14aにナット(雌ネジ部材)Nの螺合するボルト(雄ネジ部材)Bを貫通させることにより互いの対向面を接離させることのできる両端支持構造に設計されている。ここで、本実施形態では、接続端子12〜14の両端部をネジ止めする両端支持構造の場合を一例に説明するが、これに限るものではなく、例えば、連結穴12a〜14aを一端側のみにして片持ち構造にしてもよいことは言うまでもない。
【0022】
接続端子12〜14は、両端側の連結穴12a〜14aにボルトBが貫通することによりそのボルトB間でその軸心に対して略直交方向に延在する姿勢になるように組み立てられており、その外側の接続端子12、14の間に位置する接続端子13を共通にして互いの対向面を接離させている。
【0023】
この共通接続端子13は、その連結穴13a間を含めて平板形状に形成されているのに対して、外側接続端子12、14は、その連結穴12a、14aから離隔するに従って互いの対向面同士を離隔させた後に接近するように湾曲しており、この接続端子12〜14は、その延在方向に対する直交方向に延長されている引下電線107や引込電線108の導電線107a、108aを収装して圧接可能に開口する湾曲形状を互いの対向面間に形成する端子形状に形成されている。
【0024】
これにより、接続部11は、図4に示すように、ボルトBをワッシャWに続けて接続端子12〜14の連結穴12a〜14a内に順次に貫通させて互いに対面させつつそのボルトBにナットNを螺合回転させることにより、接続端子12〜14の互いの対向面間の間隔を短くして接近させ、その対向面内の湾曲形状の内面12b、13bと内面13c、14cのそれぞれの間に外被を剥いだ引下電線107や引込電線108の導電線107a、108aを並列させた状態で収装して両端側から均等に圧接させることができ、その引下電線107と引込電線108を接続端子12〜14やボルトBを介して安定した状態で確実に導通接続することができる。このとき、接続端子12〜14は、ボルトBとナットNにより締め付けて変形させることによって連結穴12a〜14aの開口する両端部側の外面同士を圧接させる構造に設計しても良く、これにより、その引下電線107と引込電線108を接続端子12〜14を介して導通接続させるように作製することもできる。
【0025】
よって、電線接続装置10は、図5に示すように、引下電線107に接続する引込電線108の本数に応じて、その外被を剥いで接続部11により適宜導通接続させることができる。
【0026】
ここで、この接続部11は、外側接続端子12、14の異なる湾曲形状の内面12b、14cを引下電線107と引込電線108の導電線107a、108aに圧接させて導通接続するが、これに限るものではなく、その導電線107a、108aの線径が大きく異なることなく一方で圧接接続させることができる場合には、その湾曲形状が共通になるように形成しても良く、また、さらに大径あるいは小径の導電線を圧接接続させることができるように、別個の接続端子を準備してもよいことはいうまでもない。
【0027】
ケース21は、図6に示すように、例えば、絶縁性を有する樹脂材料を2つ割り可能な概略直方体に成形することにより作製されており、その2つ割りしたケース部材22の端辺22a同士を突き合わせることにより、1本の引下電線107に複数本の引込電線108を接続する複数組の接続端子12〜14(接続部11)をその引下電線107や引込電線108と共に収容する空間を形成するように設計されている。
【0028】
ケース部材22は、内装する引下電線107や複数本の引込電線108の並列面の概略延長面で2つ割り可能に形成されており、その長尺な一辺側には、その端辺22a同士を薄肉に連結して開閉可能にするヒンジ部23が成形されている。
【0029】
このケース部材22は、図7に示すように、ヒンジ部23以外の三辺側には、その端辺22aの一方側から他方側に向かって延長されているヒダ状部材24が並列するように一体成形されており、このヒダ状部材24の間に引下電線107や引込電線108を進入させて挟み込ませることにより保持可能に作製されている。ここで、本実施形態では、ケース部材22の端辺22aにヒダ状部材24を並列させて引下電線107や引込電線108を位置決め保持する構造を採用するが、これに限るものではなく、例えば、その端辺22aに弾性変形するゴム材料(弾性部材)を連設して引下電線107や引込電線108をその間に挟み込んでその弾性力により保持させるようにしてもよい。
【0030】
また、このケース部材22は、端辺22aの一方側から延長されている延長片25の端部の係合穴25aに、その端辺22aの他方側に立設されている係合突起26を引っ掛けることにより、その端辺22a同士を突き合わせて接続端子12〜14(接続部11)を引下電線107や引込電線108と共に内部に収容する状態で閉止することができるようになっている。
【0031】
したがって、電線接続装置10は、引下電線107に複数本の引込電線108を複数の接続部11により適宜導通接続させた後に、ケース21を被せてそのケース部材22の端辺22a同士を付き合わせるように閉じることにより、その引下電線107や引込電線108をヒダ状部材24間に進入させて位置決め保持する状態にすることができる。この後に、例えば、その引下電線107やケース21を腕金105にバインド線などにより巻き付けて固定することにより、引下電線107や引込電線108が接続部11の近傍で揺動して応力集中による断線等を発生させてしまうことなく、電柱101の変圧器103の低圧側からの引下電線107に複数本の引込電線108を導通接続させる作業を完了することができる。
【0032】
そして、その引込電線108を増設する必要がある場合には、引込電線108の容量が許す限り、同一の引下電線107の外被を剥いで接続部11により引込電線108を適宜導通接続することができ、ケース21内が接続部11で一杯になった場合には、別のケース21を準備して同様に取り付けることができる。
【0033】
一方、引下電線107に導通接続した引込電線108が不要になった場合には、その接続部11のボルトBとナットNを逆方向に相対回転させて接続端子12〜14間を互いに離隔させることにより外して外被を剥いだ箇所に絶縁処理を施すだけで容易に回収作業を完了することができ、その接続部11も再利用することができる。
【0034】
このように本実施形態においては、引下電線107や引込電線108の導電線107a、108a毎に接続部11の接続端子12〜14をボルトBとナットNにより締め付けて圧接させるだけで導通接続させることができ、また、その締め付けを緩めるだけで導電線107a、108aから接続部11を外すことができる。したがって、引下電線107に複数本の引込電線108を容易に導通接続させる電線分岐装置として利用することができ、その導通接続の解消も容易に行うことができるとともに、その導通接続の解消時には電線を切断する必要はなく、また、その接続端子12〜14も再利用することができる。
【0035】
ここで、本実施形態では、3枚一組の接続端子12〜14の間に引込電線108や引込電線108の導電線107a、108aを収装させて圧接させることにより導通接続する構造に設計した場合を一例に説明するが、これに限るものではなく、4枚以上の接続端子を重ねて導電線にそれぞれの間で圧接接続させるようにしてもよく、この場合には、外側の接続端子だけでなく、その間の共通の接続端子も安定した状態で導電線を収装させた状態にすることができるように変形させても良いことは言うまでもない。この場合には、例えば、1本の引下電線107に対して別個の引込電線108を1箇所の接続部で導通接続させることもでき、ケース21内が接続部11で見掛け上一杯になった場合でも、別のケース21を増設することなく、さらに引込電線108の増設が発生するまで、一時的な応急処置的に分岐接続するなど柔軟に対応することができる。
【0036】
また、本実施形態においては、2個のナットNをボルトBに螺合させるダブルナットにして外れることを制限するようにしているが、これに限るものではなく、例えば、外れ防止のキャップをボルトBの先端に取り付けるようにしてもよいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る電線接続装置の一実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す透視立面図である。
【図2】その接続部の構成を示す電線の延長方向から見た立面図である。
【図3】その接続部の一部品を示す平面図である。
【図4】その接続部の電線との接続状態を示すその電線の延長方向から見た立面図である。
【図5】その接続部の電線との接続状態を示すその電線の直交方向から見た立面図である。
【図6】そのケースの構成を示す図であり、(a)はその閉じた状態を示す立面図、(b)はその内部を開放した状態を示す立面図である。
【図7】そのケースの要部構成を示す一部拡大底面図である。
【図8】本発明の適用箇所を説明する立面図である。
【図9】従来技術を示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその一部切欠側面図である。
【図10】その内装部品を示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
【符号の説明】
【0039】
10……電線接続装置 11……接続部 12、14……外側接続端子 13……共通接続端子 12a〜14a……連結穴 12b、13b、13c……内面 21……ケース 22……ケース部材 22a……端辺 23……ヒンジ部 24……ヒダ状部材 25……延長片 25a……係合穴 26……係合突起 105……腕金 107……引下電線 107a、108a……導電線 108……引込電線 B……ボルト N……ナット W……ワッシャ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄ネジ部材と雌ネジ部材を螺合させて相対回転させることにより互いの間隔を接離させる一対の接続端子が同一径または異径の複数本の導電線毎に準備されて、該導電線のそれぞれに直接圧接接続する接続端子を介して当該導電線を電気的に導通接続させる電線接続装置であって、
雄ネジ部材の軸心に対して同一の略直交方向に延在するように取り付けられて該雄ネジ部材と雌ネジ部材の螺合回転方向に応じて接離する3枚以上で一組の接続端子を備えており、
挟まれている状態の共通接続端子や外面側の外側接続端子の接続端子間で導電線のそれぞれに直接圧接接続することを特徴とする電線接続装置。
【請求項2】
前記接続端子は、延在方向の両端部側に雄ネジ部材と雌ネジ部材が配設されて外側接続端子をそれぞれ共通接続端子に対して接離させることを特徴とする請求項1に記載の電線接続装置。
【請求項3】
前記接続端子は、延在方向に対して交差する方向に開口する湾曲形状に形成されて該湾曲形状内に導電線を収装して圧接することを特徴とする請求項1または2に記載の電線接続装置。
【請求項4】
前記接続端子の複数組の収容空間を絶縁材料よりなるケース部材の端辺同士を接離させることにより開閉するケースを備えており、
ケース部材の端辺には、接続端子が圧接して導通接続する電線に圧接して保持する保持手段が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電線接続装置。
【請求項5】
前記保持手段として、ケース部材の端辺の一方または双方に、互いに接離する方向に延長されてケース部材の端辺間の空間を概略閉止するヒダ状部材、あるいは、互いに圧接して弾性変形する弾性部材が配設されていることを特徴とする請求項4に記載の電線接続装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−9748(P2009−9748A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−167927(P2007−167927)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】