説明

静電荷現像用トナー及び評価方法

【課題】 流動性の精度の高い、個人差のない評価法を用いることにより、クリーニング性の良い高画質が安定して得られるトナーを作製し、安定した生産を実現すること。
【解決手段】 粉体の流動性を、試料粉体相中に長い円柱状部材を設け、該粉体相または円柱状部材を移動させ、そのときに円柱状部材に発生する力を測定することにより少なくとも該粉体の流動性を評価することを特徴とする粉体の評価方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1成分現像または2成分現像装置に用いるトナーおよび評価手段に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真関連として、磁場が印加されたロートの狭部を通過して落下するのに要する時間を測定することにより、現像機内の現像剤の流動性を正確に評価する方法(特許文献1参照)が開示されている。また、傾斜可能な板の上にトナーを載せ、板を徐々に傾けていき、流れ始めるときと流れ終えたときの角度を測定するもの(特許文献2参照)や、篩を何段かに重ねて、その上にトナーを投入して、篩部分に水平方向と垂直方向の振動を与え、一定時間後の各篩部に残ったトナー量に予め設定された係数を乗算して算出する方法(特許文献3参照)等が開示されている。しかし、これらの方式は、データのバラツキが大きく、測定者による差があり、細かいトナー間の流動性の違いを評価することはできなかった。
【0003】
本発明では、トナーの流動性をトナー粉体相中に円柱状部材を埋没させ、円柱状部材がトナー粉体相中を移動するときに発生する力を測定することにより、定量的に、精度良く、個人差がなく評価できるようにし、細かいトナー間の流動性の違いを正確に評価できるようにした。また、本方式ではトナーの圧密状態を変化して、力を測定するため、トナー間の違いを正確に評価できる。
本方式は、短時間でトナー相をそのまま測定できるので、製造ラインの中にも導入でき、高画質が得られるトナーを安定して生産できる。
【0004】
【特許文献1】特開平1−203941号公報
【特許文献2】特開平4−116449号公報
【特許文献3】特開2000−292967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複写機やプリンタなどの画質は、高画質化が進んでおり、最近ではその高画質を維持することが重要になってきている。この高画質を維持するためには、現像剤や感光体が劣化しないことも重要であるが、感光体や転写ベルト上などのクリーニング工程が非常に重要になってきている。このクリーニング工程は、トナーの帯電量などの他に流動性に非常に影響され、ブレードなどのクリーニング部材によりトナー粒子がきれいに剥ぎ取られる流動特性をもつことが必要になってくる。トナー粒子の流動性が良すぎるとトナー粒子はブレードを通過しやすくなりクリーニング不良を生じる。逆にトナー粒子の流動性が悪い場合には、感光体等への固着などが生じクリーニング不良が生じてしまう。そのため、トナー粒子の流動性の最適化が必要になる。
【0006】
また、高画質化が進むにつれて、それに用いられるトナーにおいては、小粒径化、高機能化が進んでいる。そのため、トナーの構造が複雑になってきており、従来より細かい作製時の制御が必要となってきている。特に、トナーの流動性はクリーニング性やドット再現性の他に種々の画像品質に影響を与えるため、評価の面では個人差のない、精度の高い評価法が必要とされている。
また、トナーの作製法が粉砕方式から重合法等の他の方式に変化したとき、製造条件に対しての流動特性の変化が大きく、粉砕方式の場合に比較して、細かい作製時のコントロールおよび評価が必要となっている。
【0007】
本発明は、流動性の精度の高い、個人差のない評価法を用いることにより、クリーニング性の良い高画質が安定して得られるトナーを作製し、安定した生産を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、相互に密接な関係にある第1群の本発明、第2群の本発明及び第3群の本発明により解決される。第1群の本発明には、(1)「粉体の流動性を、試料粉体相中に長い円柱状部材を設け、該粉体相または円柱状部材を移動させ、そのときに円柱状部材に発生する力を測定することにより少なくとも該粉体の流動性を評価することを特徴とする粉体の評価方法」、(2)「前記円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で粉体相を予め圧密手段により圧密状態にした後、粉体相または円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させ、円柱状部材に発生する力を測定することを特徴する前記第(1)項に記載の粉体評価方法」が包含され、また(34)「粉体の少なくとも流動性を評価する装置であって、試料粉体相中に設けられる長い円柱状部材と、該円柱状部材が該粉体相中に設けられた状態で該粉体相または円柱状部材を移動させる移動手段と、該粉体相または円柱状部材の移動中に円柱状部材に発生する力を測定する手段とを有することを特徴とする粉体評価装置」、(35)「前記粉体相中に前記円柱状部材が設けられた状態で粉体相を予め圧密状態にするための圧密手段を有し、前記移動手段が前記粉体相または円柱状部材を前記粉体相の圧密方向に対して垂直方向に移動させるものであることを特徴する前記第(34)項に記載の粉体の評価装置」が包含される。
【0009】
第2群の本発明には、(3)「試料粉体相中に長い円柱状部材を設け、粉体相または円柱状部材を移動させ、そのときに円柱状部材に発生する力を測定する粉体の評価方法であって、粉体相を攪拌する段階を含むことを特徴とする粉体の評価方法」、(4)「予め攪拌手段により前記粉体相を攪拌し、粉体相を圧密手段により圧密状態にし、円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を前記圧密の方向に対して垂直方向に移動させ、前記円柱状部材に発生する力を測定することを特徴する前記第(3)項に記載の粉体評価方法」、(5)「前記粉体相の攪拌が回転式攪拌手段により行なわれ、該回転式攪拌手段の回転数が1〜50rpmであることを特徴とする前記第(3)項に記載の粉体評価方法」、(6)「前記粉体相の攪拌が回転式攪拌手段により行なわれ、該回転式攪拌手段その粉体相中への侵入速度が1〜50mm/minであることを特徴とする前記第(3)項に記載の粉体評価方法」、(7)「前記攪拌手段により試料粉体相の空間率が0.5〜0.8になることを特徴とする前記第(4)項乃至第(6)項のいずれかに記載の粉体評価方法」が包含され、また(36)「粉体相を攪拌する攪拌手段と、円柱状部材を試料粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を移動させる移動手段と、そのときに該円柱状部材に発生する力を測定する手段とを備えていることを特徴とする粉体評価装置」、(37)「前記移動手段は、圧密された前記粉体相中に前記円柱状部材が設けられた状態で、該粉体相または円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させるものであることを特徴する前記第(36)項に記載の粉体評価装置」、(38)「前記攪拌手段は、回転数が少なくとも1〜50rpmに調節可能な回転式攪拌手段であることを特徴とする前記第(36)項に記載の粉体評価装置」、(39)「前記攪拌手段は、前記試料粉体中へ侵入速度が1〜50mm/minの回転式攪拌手段であることを特徴とする前記第(36)項に記載の粉体評価装置」、(40)「前記攪拌手段は、前記粉体相の空間率を0.5〜0.8にすることができるものであることを特徴とする前記第(36)項に記載の粉体評価装置」が包含される。
【0010】
第3群の本発明には、(8)「ピストンを粉体を入れた試料容器中に押込んで、粉体相を圧密したときの粉体相の厚みdが試料容器の直径Dに対して次式を満足するように該粉体相を圧密し、圧密された試料粉体相中に長い円柱状部材を設け、該円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を移動させ、円柱状部材に発生する力を測定する各段階を有することを特徴とする粉体評価方法;D/10≦d≦D/3」、(9)「前記試料粉体相を前記ピストンによる圧密状態を保持したまま該粉体相中に前記円柱状部材を設けた状態で、該粉体相または該円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させ、該円柱状部材に発生する力を測定することを特徴とする前記第(8)項に記載の粉体評価方法」、(10)「前記粉体相を前記ピストンにより圧密した後の粉体相厚みdpが2〜30mmになるように圧密することを特徴とする前記第(8)項に記載の粉体評価方法」、(11)「前記ピストンにより圧密した後の粉体相厚みdpに対して次式を満足する位置P(試料容器の底からの高さ方向位置)に円柱状部材があるように圧密することを特徴する前記第(8)項に記載の粉体評価方法;dp/4≦P≦3dp/4」が包含され、また(41)「粉体を入れた試料容器中に押込まれて粉体相を、その厚みdが試料容器の直径Dに対して次式を満足するように圧密するピストンと、圧密された状態の試料粉体相中に設けられる長い円柱状部材と、該円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を移動させる移動手段と、該円柱状部材に発生する力を測定する測定手段を有することを特徴とする粉体評価装置;D/10≦d≦D/3」、(42)「前記移動手段は、試料粉体相をピストンによる圧密状態を保持したまま該粉体相中に前記円柱状部材を設けた状態で、該粉体相または該円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させるものであることを特徴とする前記第(41)項に記載の粉体評価装置」、(43)「前記ピストンは、前記粉体相を圧密した後の該粉体相厚みdpが2〜30mmになるように該粉体相を圧密できるものであることを特徴とする前記第(41)項に記載の粉体評価装置」、(44)「前記ピストンは、圧密した後の粉体相厚みdpに対して次式を満足する位置P(試料容器の底からの高さ方向位置)に前記円柱状部材が位置するように前記粉体相を圧密可能なものであることを特徴する前記第(41)項に記載の粉体評価装置;dp/4≦P≦3dp/4」が包含される。
【0011】
また、これら第1群の本発明、第2群の本発明及び第3群の本発明には、(12)「前記粉体が、少なくとも樹脂、顔料からなる静電荷現像用トナーであることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(11)項のいずれかに記載の粉体評価方法」及び(45)「前記粉体が、少なくとも樹脂、顔料からなる静電荷現像用トナーであることを特徴とする前記第(34)項乃至第(44)項のいずれかに記載の粉体評価装置」が包含される。
【0012】
さらに、上記課題は本発明の(13)「円柱状部材の表面が規則的な凹凸形状をもつことを特徴する前記第(1)項乃至第(12)項のいずれかに記載の粉体評価方法」、(14)「円柱状部材が溝を設けた棒または凹凸形状をもつ線からなることを特徴する前記第(13)項に記載の粉体評価方法」、(15)「円柱状部材の直径が0.1〜10mmφであることを特徴とする前記第(13)項に記載の粉体評価方法」、(16)「円柱状部材の相対移動速度が0.1〜10mm/secであることを特徴とする前記第(13)項に記載の粉体評価方法」、(17)「円柱状部材の相対移動量が5〜50mmであることを特徴とする前記第(13)項に記載の粉体評価方法」、(18)「トナー粉体相に対して円柱状部材を相対的に1〜10回往復移動させることを特徴とする前記第(13)項に記載の粉体評価方法」、(19)「円柱状部材の相対加速度が0.001〜1mm/secであることを特徴とする前記第(13)項に記載の粉体評価方法」、(20)「トナー粉体相の空間率が0.40〜0.70であるようにして測定することを特徴とする前記第(13)項に記載の粉体評価方法」、(21)「前記第(12)項に記載の評価方法を用いて、添加剤を混合する混合工程以降のトナーの円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力の値が0.03〜0.5Nになるようにしたことを特徴とする静電荷現像用トナー」、(22)「少なくとも樹脂、顔料からなるトナーの中に電荷制御剤および/または離型剤を含んでいることを特徴とする前記第(21)項に記載の静電荷現像用トナー」、(23)「トナー粉体の表面に添加剤が付着または固着していることを特徴とする前記第(21)項又は第(22)項に記載の静電荷現像用トナー」、(24)「トナーの平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする前記第(21)項乃至第(23)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(25)「トナーが重合法またはスプレードライ法で製造されたことを特徴とする前記第(21)項乃至第(24)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(26)「トナーの平均円形度が0.9〜0.99であることを特徴とする前記第(21)項乃至第(25)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(27)「前記第(21)項乃至第(26)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナーを用いて、接触または非接触現像を行なうことを特徴とする1成分現像方法」、(28)「ドクターローラおよび/または供給ローラを用いることを特徴とする前記第(27)項に記載の1成分現像方法」、(29)「前記第(21)項乃至第(26)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナーと粒径20〜70μmのキャリアを用いて現像することを特徴とする2成分現像方法」、(30)「ACバイアス電圧成分を印加して現像することを特徴とする前記第(27)項乃至第(29)項のいずれかに記載の現像方法」、(31)「前記第(21)項乃至第(26)項のいずれかに記載のトナーが収容されていることを特徴とするトナーカートリッジまたはプロセスカートリッジ」、(32)「前記第(12)項に記載の粉体の流動性評価方法を用いて、トナー製造過程で評価を行ない、その評価に基づいてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法」、(33)「前記第(12)項に記載の評価法を用いて、トナーの流動性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置」により達成される。
【0013】
さらにまた、上記課題は本発明の(46)「前記円柱状部材の表面が規則的な凹凸形状をもつことを特徴する前記第(34)項乃至第(45)項のいずれかに記載の粉体評価装置」、(48)「前記円柱状部材が溝を設けた棒または凹凸形状をもつ線からなることを特徴する前記第(46)項に記載の粉体評価装置」、(48)「円柱状部材の直径が0.1〜10mmφであることを特徴とする前記第(46)項に記載の粉体評価装置」、(49)「前記円柱状部材の相対移動速度が0.1〜10mm/secであることを特徴とする前記第(46)項に記載の粉体評価装置」、(50)「円柱状部材の相対移動量が5〜50mmであることを特徴とする前記第(46)項に記載の粉体評価装置」、(51)「トナー粉体相に対して円柱状部材を相対的に1〜10回往復移動させることを特徴とする前記第(46)項に記載の粉体評価装置」、(52)「円柱状部材の相対加速度が0.001〜1mm/secであることを特徴とする前記第(46)項に記載の粉体評価装置」、(53)「トナー粉体相の空間率が0.40〜0.70であるようにして測定することを特徴とする前記第(46)項に記載の粉体評価装置」、(54)「前記第(46)項に記載の評価装置を用いて、添加剤を混合する混合工程以降のトナーの円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力の値が0.03〜0.5Nになるようにしたことを特徴とする静電荷現像用トナー」、(55)「少なくとも樹脂、顔料からなるトナーの中に電荷制御剤および/または離型剤を含んでいることを特徴とする前記第(54)項に記載の静電荷現像用トナー」、(56)「トナー粉体の表面に添加剤が付着または固着していることを特徴とする前記第(54)項又は第(55)項に記載の静電荷現像用トナー」、(57)「トナーの平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする前記第(54)項乃至第(56)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(58)「重合法またはスプレードライ法で製造されたことを特徴とする前記第(54)項乃至第(57)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(59)「トナーの平均円形度が0.9〜0.99であることを特徴とする前記第(54)項乃至第(58)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(60)「前記第(54)項乃至第(59)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナーを用いて、接触または非接触現像を行なうことを特徴とする1成分現像方法」、(61)「ドクターローラおよび/または供給ローラを用いることを特徴とする前記第(60)項に記載の1成分現像方法」、(62)「前記第(54)項乃至第(59)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナーと粒径20〜70μmのキャリアを用いて現像することを特徴とする2成分現像方法」、(63)「ACバイアス電圧成分を印加して現像することを特徴とする前記第(60)項乃至第(62)項のいずれかに記載の現像方法」、(64)「前記第(54)項乃至第(59)項のいずれかに記載のトナーが収容されていることを特徴とするトナーカートリッジまたはプロセスカートリッジ」、(65)「前記第(45)項に記載の粉体の流動性評価装置を用いて、トナー製造過程で評価を行ない、その評価に基づいてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法」、(66)「前記第(45)項に記載の評価装置を用いて、トナーの流動性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法」により達成される。
【発明の効果】
【0014】
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、第1群の本発明により、トナーの流動性を、トナー粉体相中に長い円柱状部材を設け、トナー粉体相または円柱状部材を移動させ、そのときに円柱状部材に発生する力を測定することにより、トナーの流動性が精度良く、個人差の無い測定ができるようになり、高画質の得られるトナーの条件を精度良く規定し、高画質の得られるトナーを安定して生産できるようになるという極めて優れた効果が奏される。
また、第2群の本発明により、粉体相中に長い円柱状部材を設け、粉体相または円柱状部材を移動させ、そのときに円柱状部材に発生する力を測定する装置において、圧密前に粉体相を攪拌する手段を備えることにより、粉体の流動性が精度良く、個人差の無い測定ができるようになり、クリーニング性が良く、高画質の得られるトナーの条件を精度良く規定し、良質なトナーを安定して生産できるという極めて優れた効果が発揮される。
さらに、第3群の本発明により、粉体相中に長い円柱状部材を設け、その円柱状部材が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力を測定する粉体評価装置において、粉体量を制御して圧密した後、その圧密した粉体相中を相対的に円柱状部材を移動させ、力を測定することにより、粉体の流動性が精度良く、個人差の無い測定ができるようになり、高画質の得られるトナーの条件を精度良く規定し、高画質の得られるトナーを安定して生産できるという極めて優れた効果が発揮される。
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
第1群の本発明は、少なくとも樹脂、顔料からなるトナー粉体のような粉体の流動性を、粉体相中に長い円柱状部材を設け、その円柱状部材が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力を測定することにより評価する評価方法およびそれを用いて評価した粉体に関し、例えばクリーニング性の良い高画質の得られる静電荷現像用トナーに関するものである。
また、第2群の本発明は、粉体相中に長い円柱状部材を設け、その円柱状部材が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力を測定することにより評価する評価装置、およびそれを用いて評価した粉体に関し、例えばクリーニング性の良い高画質の得られる静電荷現像用トナーに関するものである。
さらに、第3群の本発明は、粉体相中に長い円柱状部材を設け、その円柱状部材が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力を測定することにより評価する評価装置、およびそれを用いて評価した粉体、例えばクリーニング性の良い高画質の得られる静電荷現像用トナーに関するものである。
【0016】
これら本発明の評価法は、粉体相中に長い円柱状部材を設け、粉体トナーのような粉体相または円柱状部材を長手方向に移動させ、そのときに円柱状部材にかかる力を測定し、その力の値により流動性を評価するものである。
本発明によれば、長い円柱状部材は粉体相中に初めは停止させておき、動きはじめる際の条件も含めて駆動中の速度や加速度を変化させて測定を行なう。静的摩擦係数に匹敵する力、動的摩擦係数に匹敵する力とも測定することができる。
第2群の本発明に係る評価装置には、特に、攪拌手段が備付けられており、この装置を用いた粉体の評価においては装置圧密前の粉体相を攪拌した後、圧密し、その圧密した粉体相中を相対的に円柱状部材を移動させ、力を測定するものである。
また、第3群の本発明に係る評価装置には、特に、均一な圧密を実現するための粉体量を規制する手段が備え付けられており、この装置を用いた粉体の評価においては圧密条件を最適化して圧密した後、その圧密した粉体相中を相対的に円柱状部材を移動させ、力を測定するものである。
本発明における円柱状部材の表面形状はどんなものでも良く、表面に凹凸のあるものでも表面に凹凸のないものでも良い。但し、表面に凹凸のある円柱状部材の場合には、円柱状部材の移動方向による依存性が生じないように規則的な凹凸形状をもつようにする必要がある。
円柱状部材の材質は硬いものでも柔らかいものでも良い。例えば、溝の切ってある棒、Cu,Fe,SUSなどからできた線、これらのCu線などの周りを樹脂などで被覆したもの、ギターの金属弦のようにメタル線の周りに密にメタル線を巻き付けたもの、テグスやギター弦のように全てナイロンのような樹脂でできた線などがある。
円柱状部材の直径は0.1〜10mmのものが適している。円柱状部材の直径が0.1mmより小さいと粉体相との接触面積が小さいため、円柱状部材にかかる力が小さく、細かい流動性の違いを評価できない。逆に、円柱状部材の直径が10mmより大きい場合には、場所による粉体粒子と円柱状部材との間に働く力の分布が大きくなり、円柱状部材に働く力の正確な測定ができにくくなり、粉体流動性、例えばトナー流動性の評価には適していない。
円柱状部材の長さは、粉体相または円柱状部材が移動しても粉体相の中に円柱状部材が連続的に存在するような、充分な長さが必要である。
また、円柱状部材表面に溝が切ってある場合には、円柱状部材の材質面と粉体粒子、例えばトナー粒子との摩擦成分を測定するのではなく、トナー粒子とトナー粒子との摩擦成分を測定することが可能になる。そのためには、円柱状部材が相対的に粉体相の中を移動するとき、円柱状部材表面に切ってある溝の中に粉体粒子が入り込んできて、その入り込んだ粉体粒子例えばトナー粒子と周りの粉体粒子例えばトナー粒子との摩擦状態を測定するようにする必要がある。この溝の形状は問わないが、円柱状部材の材質面と粉体粒子との接触が小さくなるように工夫する必要がある。
一例を図3に示す。これは、円柱状部材の円周表面上に溝を切ったもので、その溝の断面が三角形の凹凸からなるのこぎり歯形状をしている。この場合、円柱状部材材質面とトナー粒子のような粉体粒子との接触は、三角溝の山の先端部分のみとなる。ほとんどが溝に入り込んだ粉体粒子とその周辺の粉体粒子との接触となる。円柱状部材の材質は何でも良いが、加工しやすくて、表面が固く、変質しない材質が良い。また、帯電性を帯びない材質が適している。この一例としては、SUS,Al,Cu,Au,Ag,黄銅等がある。
【0017】
トナー粉体のような粉体粒子の力特性は、円柱状部材の相対移動速度や円柱状部材の相対移動加速度により変化する。本測定では測定の精度を上げるために、粉体粒子同士例えばトナー粒子同士の微妙な接触状態が測定できるように、円柱状部材の移動速度や移動加速度を下げて測定するようにした。そのため、測定条件は以下のようになった。
・円柱状部材の相対移動速度:0.1〜10mm/sec
・円柱状部材の相対移動加速度:0.001〜1mm/sec
円柱状部材の相対移動速度が0.1mm/secより遅い場合は粉体相の微妙な状態の影響を受けやすいため、力測定バラツキの問題が生じ、測定には適していない。10mm/secより速い場合はトナーのような粉体の飛び散り、噴出し等が生じて、安定に測定できないので適していない。
円柱状部材の相対移動加速度が0.001mm/secより遅い場合は粉体相の微妙な状態の影響を受けやすく、測定バラツキの問題が生じるため測定には適していない。1mm/secより速い場合はトナーのような粉体粒子の飛び散り、噴出し等が生じて、粉体粒子と円柱状部材との接触状態が変化してしまい、流動性評価には適していない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
〔第1群の本発明〕
図1及び2に第1群の本発明の装置構成を示す。
円柱状の検出部材を粉体相としての例えばトナー相中に設け、その先端を力検出器であるロードセルに接続する。具体的には円柱状検出部材が線状のものである場合と棒状のものである場合で異なる。円柱状検出部材が線状のものの場合には、図1のようにガイドプーリーを用いてその端部にオモリ(分銅等)をつけて、円柱状検出部材をロードセルとの間でピーンと張った状態にする。そのとき、円柱状検出部材は粉体相の中央部を通過するように設定する。一方、円柱状検出部材が棒状のものの場合には図2のようになり、試料容器を挟んで両側にガイドプーリーを設け、その上に検出棒を載せる。このときも、円柱状検出部材(検出棒)はトナー粉体相の中央部を通過するように設定する。当然、円柱状検出部材は、試料容器側面の両側の適切な位置に開けてある孔を通して、位置の適正化を行なう。
オモリは検出部材をピーンと張るために必要となり、10〜500gが適している。検出部材が延性のものだと重い荷重の場合には検出部材が変化し安定した測定ができない場合がある。従来の図4、図7の場合も同様である。
試料容器側面の孔は、粉体漏れのないように円柱状検出部材の大きさに合せた孔である必要がある。しかし、その孔の大きさの許容度が小さい場合には、円柱状検出部部材と孔との間に接触状態が生じやすくなり、それが摩擦成分として力特性に反映されるので良くない。そのため、円柱状検出部材と孔との間に適切なギャップが必要である。
試料容器は試料ステージの上に載せて、その試料ステージを駆動ユニットにより、円柱状検出部材の配置方向と平行に駆動する。そのときの円柱状検出部材に働く力をロードセルにより検出する。試料ステージの移動量は位置検出器で測定し、移動量と力との関係を測定データとしてPC等で入手する。例えばトナーのような粉体の測定時には粉体を試料容器に入れ、ピストンを用いて粉体相に荷重を加えて粉体相を予め圧密した状態にして、試料ステージを駆動させ測定を行なう。そのとき、粉体相の圧密方向に対して試料ステージを垂直方向に移動させる。
試料容器の径は、10〜100mmが適しており、10mmより小さい場合には測定感度が充分に得られず、100mmを超えるとトナー量が多く必要となると共に圧密の均一化等に問題が生じ易い。従来の図4、図7の場合も同様である。
この構成は一例であり、粉体の入った試料容器を固定し、円柱状検出部材自身を移動させて、円柱状検出部材にかかる力を測定するなど他の構成でも良い。つまり、トナーのような粉体相と円柱状部材との間に発生する摩擦成分を測定する方法であるので、円柱状部材を固定して粉体相を移動させても良いし、逆に粉体相を固定して円柱状部材を移動させても良い。
【0019】
円柱状部材の形は、前述したように表面に凹凸のあるものでも表面に凹凸のないものでも良く、直径が0.1〜10mmのものが適している。円柱状部材の長さは、円柱状部材が移動しても粉体相の中に円柱状部材が連続的に存在するような、充分な長さが必要である。溝の形状は、どのような形状でも良いが、円柱状部材の移動方向による依存性が生じないように規則的な凹凸形状をもつようにする必要がある。
また、円柱状部材の溝形状は同じ円柱状部材が何度でも造れるように、単純な凹凸形状をもつ方が良い。その一例を図3に示すが、三角形の凹凸からなるのこぎり歯形状のもの(a)や、コイルを芯線の周りに巻き付けた凹凸形状のもの(b)、凹凸のない表面をもつもの(c)などがある。
容器の材質については問わないが、粉体との帯電による影響が出ないように導電性の材質が適している。また、粉体を入れ替えながら測定するため、汚れを少なくするために表面が鏡面に近いものが良い。容器のサイズは重要であり、トナーのような粉体相を圧密したときの圧密の均一性を増すために、粉体容器の直径を粉体相の厚みに対して大きくなるサイズを選択する必要がある。
【0020】
ロードセルは荷重レンジが広く、分解能の高いものが適している。位置検出器はリニアスケール、光を用いた変位センサ等があるが、精度的に誤差0.01mm以下の仕様のものが適している。
【0021】
駆動ユニットは、サーボモータやステッピングモータを用いて、精度良く駆動できるものが良い。また、円柱状部材と平行に試料ステージを動かすために、ガイドレールを設けて、試料ステージをガイドレールに沿って動かすようにする。試料ステージは一定方向の動きだけではなく、往ったり来たりの往復駆動も行なうので、試料ステージの水平度などの位置だしは水準器などを用いて精度良く行なえるようにしておく必要がある。
【0022】
粉体相を圧密するピストンは、Cu,Al,SUS,黄銅などからなり、表面や側面は表面に凹凸のない、鏡面に近いスムーズな面をもっている必要がある。何度も粉体を圧密するため、傷の入りにくい硬い材質が適している。
【0023】
試料容器も変形しにくい硬い材質のものが適しているが、加工性などの点からCu,Al,SUS,黄銅などが使用されている。何度も試料を交換して使用するため、特に容器の内面は傷の入らないように硬くなるような表面処理をしておけば良い。
【0024】
測定は、試料容器を予め試料ステージに載せ、円柱状検出部材を試料容器側面の孔を通してセットする。この試料容器に粉体を一定量投入し、粉体相をピストンにより圧密を行なう。その後、ピストンを載せ、圧密したままの状態で試料ステージを予め決められた駆動条件で動かし、円柱状部材を相対的に粉体相の中を移動させる。そのときに円柱状部材に働く力をロードセルにより測定する。
【0025】
力測定は、決められた速度、加速度条件で行なう。試料ステージの駆動方向や往復回数なども決めておく必要がある。勿論、一定方向のみの測定でも良いが、移動方向の依存性などをみる場合には往復測定をした方が良い。その場合、往復回数は1〜10回が良い。10回より多く往復測定しても変化が殆んどなく、測定の意味がない。移動距離は基本的には任意であり、データが安定する位置まで移動させるのが良い。しかし、測定時間等の関係から5〜50mmの移動量が適している。5mmより小さい場合には力特性が大きく変化している領域でデータが安定しないという問題が発生する。50mmより大きくなると力特性は安定するが、測定時間が長くなるという問題が発生する。測定モードは、どのような条件でも可能であるが、例として以下のような測定モードがある。
(1)容器を試料ステージに載せる。
(2)円柱状部材を試料容器側面の孔を通してセットする。
(3)試料容器に一定量トナーを入れる。
(4)粉体相をピストンにより加圧して、圧密状態を作り出す。
(5)圧密させた状態で試料ステージを駆動させ、そのときの力を測定する。
(6)予め設定した距離迄移動したところで、移動動作を止める。
(7)試料ステージをスタート位置(最初のホームポジション)に戻す動作を行なう。
以上の(1)〜(7)の操作を繰返して、測定を行なう。試料ステージの移動を止めないで、一定の距離を往復駆動させて、力の変化を測定しても良い。
【0026】
また、別の測定法としては、トナー相のような粉体相をピストンにより圧密した後、一定距離試料ステージを移動させて止め、さらに一定距離を移動させて止めるという動作を繰返し行ない(1回の動作でも良い)、そのときの力変化を測定する。
これら基本的事項は、第2の群の本発明及び第3の群の本発明にも適用できる。
【0027】
本測定法では、トナー相のような粉体相の空間率が重要になるが、発明者の実験結果では空間率は0.40以上のとき安定して測定が可能であった。0.40未満では圧密状態の微妙な条件の違いが力特性に影響を及ぼし、安定した測定が困難であった。トナー粉体相の空間率の範囲としては、種々な測定法の場合を含めて、0.40〜0.70であった。0.70より大きい場合にはトナー粉体相と円柱状部材との接触状態が一定化せず、安定した測定には適していなかった。しかし、測定系、測定条件等に関してはこの限りではない。また、本評価法はトナー以外の粉体の評価にも勿論使用できる。
【0028】
〔第2群の本発明〕
図4に第2群の本発明の装置構成を示すが、第1群の本発明と同一の部分については重複説明するのを省略する。
第2群の本発明の装置は、攪拌ゾーン、圧密及び測定ゾーンから成る。攪拌ゾーンは、粉体を入れる容器、その容器を上下させる昇降ステージ、回転体としての攪拌羽根、攪拌羽根を回転する手段等から構成される。なお、本構成は一例であり、本発明を限定するものではない。本構成では、粉体を入れた試料容器を上昇させ、粉体相中に攪拌羽根を回転させながら侵入させ、粉体相を攪拌する。攪拌羽根はどんな形状でも良いが、図5に示すような粉体相を切るような形状が適している。攪拌羽根は、どんな材質でも良いが、粉体を切る攪拌羽根の表面性がスムーズである必要がある。そのため、加工しやすくて、表面が固く、変質しない材質が良い。また、帯電による粉体付着がないようにする必要があり、導電性の材質が適している。この材質の一例としては、SUS,Al,Cu,Au,Ag,黄銅等がある。また、試料容器の下部に加振器を設けて、攪拌前および/または後に粉体相を振動させ粉体相を均一化するようにしても良い。
圧密および測定ゾーンは、円柱状の検出部材を粉体相中に設け、その先端を力検出器であるロードセルに接続する。具体的には円柱状検出部材が線状のものである場合と棒状のものである場合で異なる。円柱状検出部材が線状のものの場合には、図1のようにガイドプーリーを用いてその端部にオモリ(分銅等)をつけて、円柱状検出部材をロードセルとの間でピーンと張った状態にする。そのとき、円柱状検出部材は粉体相の中央部を通過するように設定する。一方、円柱状検出部材が棒状のものの場合には図6のようになり、試料容器を挟んで両側にガイドプーリーを設け、その上に検出棒を載せる。このときも、円柱状検出部材(検出棒)は粉体相の中央部を通過するように設定する。当然、円柱状検出部材は、試料容器側面の両側の適切な位置に開けてある孔を通して、位置の適正化を行なう。
【0029】
第2群の本発明の粉体の測定時には粉体を試料容器に入れ、本装置にセットする。その後、攪拌ゾーンにて昇降ステージを上昇させ、粉体相中に回転体として攪拌羽根を侵入させ、粉体相を攪拌し、粉体相を一定の状態に初期化する。この攪拌操作により、粉体相の初期状態を個人差のないようにし、精度の高い測定が実現できる。攪拌条件は、攪拌羽根の回転数と攪拌羽根の侵入速度により決まる。攪拌羽根の回転数は1〜50rpmが適している。1rpmより回転数が低いと攪拌の効果が小さく、50rpmより回転数が高いと粉体の飛散が生じ、飛散した粉体が容器の側面に付着し、ピストンによる圧密時にピストンが下りないという問題が生じる。攪拌羽根の侵入速度は1〜50mm/minが適している。1mm/minより攪拌速度が遅くなると攪拌時間がかかり測定に適しておらず、50mm/minより攪拌速度が速くなると粗い攪拌になり安定した攪拌状態を得ることができない。粉体相を攪拌した後(且つ圧密前)の粉体相の空間率は、0.5〜0.8になるようにし、出来るだけ粉体の粒子間に隙間が存在するような状態にする。その後、粉体の入った容器を0.4〜0.7の空間率の粉体相とするように圧密および測定ゾーンの昇降ステージに設置する。この動作は、昇降ステージを回転させることにより、攪拌ゾーンから圧密および測定ゾーンに移動させても良い。粉体相に円柱状部材を設けた後、ピストンを用いて粉体相に荷重を加えて粉体相を予め圧密した状態にして、試料ステージを駆動させ測定を行なう。そのとき、粉体相の圧密方向に対して試料ステージを垂直方向に移動させる。
この構成は一例であり、粉体の入った試料容器を固定し、円柱状検出部材自身を移動させて、円柱状検出部材にかかる力を測定するなど他の構成でも良い。つまり、粉体相と円柱状部材との間に発生する摩擦成分を測定する方法であるので、円柱状部材を固定して粉体相を移動させても良いし、逆に粉体相を固定して円柱状部材を移動させても良い。
【0030】
第2群の本発明における測定は、前述の撹拌処理を行なった粉体の入った試料容器を予め試料ステージに載せ、円柱状検出部材を試料容器側面の孔を通してセットする。この粉体相をピストンにより圧密を行なう。その後、ピストンを載せ、圧密したままの状態で試料ステージを予め決められた駆動条件で動かし、円柱状部材を相対的に粉体相の中を移動させる。そのときに円柱状部材に働く力をロードセルにより測定する。
第2群の本発明における測定モードは、どのような条件でも可能であるが、例として以下のような測定モードがある。
(1)容器に粉体を充填する。
(2)粉体相を攪拌し、粉体相を初期化する。
(3)円柱状部材を試料容器側面の孔を通してセットする。
(4)粉体相をピストンにより加圧して、圧密状態を作り出す。
(5)圧密させた状態で試料ステージを駆動させ、そのときの力を測定する。
(6)予め設定した距離迄移動したところで、移動動作を止める。
(7)試料ステージをスタート位置(最初のホームポジション)に戻す動作を行なう。
以上の(1)〜(7)の操作を繰返して、測定を行なう。試料ステージの移動を止めないで、一定の距離を往復駆動させて、力の変化を測定しても良い。
【0031】
〔第3群の本発明〕
図7に第3群の本発明の装置構成を示すが、第1群の本発明、第2群の本発明と同一の部分については重複説明するのを省略する。
第3群の本発明の装置は、攪拌ゾーン、圧密及び測定ゾーンから成る。規制ゾーン、圧密ゾーン及び測定ゾーンから成る。本構成では規制ゾーンと圧密ゾーンは回転させて正面にくるようにして、作動させる。本図面では規制ゾーンが正面に、圧密ゾーンが背面に位置している。規制ゾーンは、粉体を入れる容器、規制部材を上下させる昇降ステージ、規制部材、規制部材を回転する手段等から構成される。なお、本構成は一例であり、本発明を限定するものではない。本構成では、規制部材を下降させ、粉体相表面に規制部材を回転させながら接触させ、粉体相の量を規制する。規制量は粉体相の圧密状態が均一になるようにするために、圧密前の粉体相の厚みdが試料容器の直径Dに対して次式を満足する条件にする。
D/10≦d≦D/3
圧密前の粉体相の厚みdがD/10より小さい場合には、粉体と検出部材との接触状態に壁(試料容器の底やピストンの表面)の影響が測定に現れ、正確な測定ができなくなり、dがD/3より大きい場合には圧密状態が不均一(特に粉体相の上層部と下層部で圧密状態が異なる)になり、測定の再現性に問題が生じた。規制部材はどんな形状でも良いが、図8に示すような余分な粉体相を除去できるような平面的な面をもつ形状が適している。平面上の奥に除去した粉体がこぼれないようについ立等を設けるようにしても良い。規制部材は、どんな材質でも良いが、粉体を規制する部材の表面はスムーズである必要がある。そのため、加工しやすくて、表面が固く、変質しない材質が良い。また、帯電による粉体付着が無いようにする必要があり、導電性の材質が適している。この材質の一例としては、SUS,Al,Cu,Au,Ag,黄銅等がある。
圧密ゾーンは、容器の中の粉体を圧密するピストン、そのピストンに荷重を加えるおもり、そのピストンとおもりを上下させる昇降ステージ等から構成される。なお、本構成は一例であり、本発明を限定するものではない。勿論、ピストンやおもりを固定して、粉体の入った試料容器を上下させるようにしても良い。図9の構成では、粉体を入れた試料容器を固定し、ピストンとおもりを下降させ、圧密用のピストンを粉体に接触させ、さらに下降させてピストンにおもりの荷重が全てかかるようにおもりが支持板より浮いた状態になるようにし、一定時間放置する。そのときに、粉体相をピストンにより圧密した後の粉体相厚みdpが2〜30mmになるように圧密する。dpが2mmより小さい場合には粉体と検出部材との接触状態に壁(試料容器の底やピストンの表面)の影響が測定に現れ、正確な測定が出来なくなり、dpが30mmより大きい場合には試料容器を大きくして粉体量が多く必要となり、粉体と検出部材との接触状態のバラツキが大きくなる問題が生じた。その後、圧密したままの状態で粉体相中にある円柱状部材または粉体相を動かして、円柱状部材に発生する力を測定する。
【0032】
測定ゾーンは、円柱状の検出部材を粉体相中に設け、その先端を力検出器であるロードセルに接続する。具体的には円柱状検出部材が線状のものである場合と棒状のものである場合で異なる。円柱状検出部材が線状のものの場合には、図7のようにガイドプーリーを用いてその端部にオモリ(分銅等)をつけて、円柱状検出部材をロードセルとの間でピーンと張った状態にする。そのとき、円柱状検出部材は粉体相の中央部を通過するように設定する。
具体的には、ピストンにより圧密した後の粉体相厚みdpに対して次式を満足する位置P(試料容器の底からの高さ方向位置)に円柱状部材があるように設定することが必要である。
dp/4≦P≦3dp/4
検出部材の高さ方向の位置Pがdp/4より低い場合には、検出部材または試料容器が動いたとき検出部材より下の粉体相が試料容器の底の影響を受け、正確な測定ができなくなる。検出部材の高さ方向の位置Pが3dp/4より高い場合には、検出部材または試料容器が動いたとき検出部材より上の粉体相がピストンの表面の影響を受け、正確な測定ができなくなる。また、円柱状検出部材が棒状のものの場合には図9のようになり、試料容器を挟んで両側にガイドプーリーを設け、その上に検出棒を載せる。このときも、円柱状検出部材(検出棒)は粉体相の中央部を通過するように設定する。この場合も、ピストンにより圧密した後の粉体相厚みdpに対して次式を満足する位置P(試料容器の底からの高さ方向位置)に円柱状部材があるように設定することが必要である。
dp/4≦P≦3dp/4
当然、円柱状検出部材は、試料容器側面の両側の適切な位置に開けてある孔を通して、位置の適正化を行なう。
試料容器側面の孔は、粉体漏れのないように円柱状検出部材の大きさに合せた孔である必要がある。しかし、その孔の大きさの許容度が小さい場合には、円柱状検出部部材と孔との間に接触状態が生じやすくなり、それが摩擦成分として力特性に反映されるので良くない。そのため、円柱状検出部材と孔との間に適切なギャップが必要である。
試料容器は試料ステージの上に載せて、その試料ステージを駆動ユニットにより、円柱状検出部材の配置方向と平行に駆動する。そのときの円柱状検出部材に働く力をロードセルにより検出する。試料ステージの移動量は位置検出器で測定し、移動量と力との関係を測定データとしてPC等で入手する。
【0033】
第3の群の本発明における粉体の測定時には粉体を試料容器に入れ、本装置にセットする。最初に、規制ゾーンにて規制部材を下降させ、粉体相表面で規制部材を回転させて、粉体量を適正な量にする。その後、圧密ゾーンにて制御された速度で昇降ステージを下降させ、粉体相中にピストンを接触させ、粉体相を圧密し、粉体相を一定の圧密状態に初期化する。この規制および圧密操作により、粉体相の圧密状態を均一になるようにし、精度の高い測定が実現できる。粉体相を圧密した後の粉体相の空間率は、0.4〜0.7になるようにし、できるだけ粉体の粒子間の隙間の変化が大きくなるような状態にする。その後、試料ステージを駆動させ測定を行なう。そのとき、粉体相の圧密方向に対して試料ステージを垂直方向に移動させる。
この構成は一例であり、粉体の入った試料容器を固定し、円柱状検出部材自身を移動させて、円柱状検出部材にかかる力を測定するなど他の構成でも良い。つまり、粉体相と円柱状部材との間に発生する摩擦成分を測定する方法であるので、円柱状部材を固定して粉体相を移動させても良いし、逆に粉体相を固定して円柱状部材を移動させても良い。
【0034】
測定は、前述の円柱状検出部材を試料容器側面の孔を通して試料容器を試料ステージに載せ、その容器の中に粉体を入れる。この粉体相を規制部材により適正な粉体量にした後、ピストンにより圧密を行なう。その後、ピストンを載せ、圧密したままの状態で試料ステージを予め決められた駆動条件で動かし、円柱状部材を相対的に粉体相の中を移動させる。そのときに円柱状部材に働く力をロードセルにより測定する点は第1群の本発明、第2群の本発明の場合と同様である。第3群の本発明における測定モードは、どのような条件でも可能であるが、例として以下のような測定モードがある。
(1)円柱状部材を試料容器側面の孔を通してセットする。
(2)容器に粉体を充填する。
(3)粉体相を規制部材により、適正な量にする。
(4)粉体相をピストンにより加圧して、圧密状態を作り出す。
(5)圧密させた状態で試料ステージを駆動させ、そのときの力を測定する。
(6)予め設定した距離迄移動したところで、移動動作を止める。
(7)試料ステージをスタート位置(最初のホームポジション)に戻す動作を行なう。
以上の(1)〜(7)の操作を繰返して、測定を行なう。試料ステージの移動を止めないで、一定の距離を往復駆動させて、力の変化を測定しても良い。
また、第3群の本発明の場合も、別の測定法としては、粉体相をピストンにより圧密した後、一定距離試料ステージを移動させて止め、さらに一定距離を移動させて止めるという動作を繰返し行ない(1回の動作でも良い)、そのときの力変化を測定する。
図1、図4、図7の場合と図2、図6、図9の場合とは検出部材が違うので、測定結果は異なるが、しかし、ガイドプーリーと検出部材との摩擦は非常に小さくする必要がある。その部分での摩擦が大きくなると、トナー粉体相と検出部材との間の摩擦の測定ができなくなる。
【0035】
〔本発明のトナー〕
本評価法に用いるトナーは、高画質画像を実現するために、トナーの平均粒径が4〜8μmであることが必要である。本トナーの重量平均粒径は4〜8μmであり、さらに好ましくは5〜7μmである。重量平均粒径4μm未満では長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすく、人体への影響も懸念される。また重量平均粒径が8μmを超える場合では100μm以下の微小スポットの解像度が充分でなく非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣る傾向となる。
【0036】
本トナーを用いる現像剤は、高画質画像を実現するために、キャリアの平均粒径が20〜70μmであることが必要である。キャリアの平均粒径が20〜70μmの範囲にあると、現像機内部のトナー濃度が2〜10重量%の範囲内において、トナーの帯電量をより均一にすることができる。20μmより小さくなるとキャリア粒子の感光体上への付着等が生じやすく、さらにトナーとの撹拌効率が悪くなりトナーの均一な帯電量が得られにくくなる。逆に、キャリアの平均粒径が70μmを超える場合では、細かい画像再現性が悪くなり、高画質は得られない。
【0037】
トナーおよび現像剤の詳細を以下に示す。
樹脂としては、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。
【0038】
ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
【0039】
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えてもよい。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。
【0040】
ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
【0041】
本発明で用いる顔料としては以下のものが用いられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。
これらは1種または2種以上を使用することができる。
【0042】
特にカラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境等の問題があり、本発明では水を使用して分散させた。水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
【0043】
本発明のトナーには電荷制御剤をトナー粒子内部に配合(内添)している。しかし、トナー粒子と混合(外添)して用いても良い。電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となり、特に本発明では、粒度分布と電荷量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。
【0044】
トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシンおよび四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。また、トナーを負電荷性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられる。
【0045】
また、本発明におけるトナーには定着時のオフセット防止のために離型剤を内添することが可能である。離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックスおよびその誘導体、パラフィンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
【0046】
離型剤等の分散性を向上させるなどの目的のために、添加剤を加えても良い。添加剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等があり、それぞれの樹脂を2種以上混合したものでも良い。
【0047】
本発明に係るトナーを作製する方法としては、粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等があるが、これらの作製法に限るものではない。
粉砕法の一例としては、まず、前述した樹脂、着色剤としての顔料または染料、電荷制御剤、離型剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、連続式の1軸混練機等の熱混練機を用いて構成材料をよく混練し、圧延冷却後、切断を行なう。切断後のトナー混練物は破砕を行ない、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、混合機により無機粒子などからなる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させる。この混合工程後のトナー粒子の流動性を本評価法を用いて評価する。この場合、抜取り検査で、試料を試料容器に入れ、その試料容器を直接図1に示す評価装置の試料台に載せ測定を行なう。円柱状部材の相対移動速度は0.1〜10mm/secとし、円柱状部材の相対移動加速度を0.001〜1mm/secとした。測定は、円柱状部材を固定し、試料ステージを5mm以上の予め設定した移動距離を駆動し、その後元の初期位置に戻す。このときの円柱状部材にかかる力を測定し、トナーの流動性を評価する。
【0048】
本評価法でトナー流動性を評価した場合には、測定値(力)とトナー流動性が以下のような関係になる。
力が小さい場合、流動性は良い。
力が大きい場合、流動性は悪い。
【0049】
円柱状部材を用いた本評価法の特徴は、以下のようになり、抜取り試料をそのまま迅速に、簡単に測定できるため、個人差のない、精度の高い測定ができることにある。
(1)非破壊検査である。
(2)試料をそのまま測定できる。
(3)短時間で測定できる。
(4)誰にでも簡単に測定できる。
そのため、製造ラインでの計測も可能であり、製造工程の中での各工程間に設置して、工程途中での品質評価ができる。例えば、混合工程を経た後、次工程へ粉体試料を搬送する途中に、試料抜取り・測定ゾーンを設けておき、あるタイミングでバルブを開閉して、一定量の試料を測定部へ搬送する。その測定部の先端部はSUS等でできた容器になっており、そのまま本評価方法にて測定する。または、その容器を近くの別の場所にある本評価装置へ持っていき、試料ステージへのせて本評価方法にて測定する。測定し終わったトナーは、元の試料の中に戻す。評価の結果、その数値が予め定めた設定範囲を外れていた場合、試料を充填工程へは回さず、トナーの再処理工程へ回す。これらの仕組みは、混合工程前の工程である粉砕・分級工程後の検査、混合工程の後にある風篩工程後の検査、充填前の検査等に適用できる(第1群の本発明の1例を示す図10、第2群の本発明の1例を示す図11、および第3群の本発明の1例を示す図12参照)。
【0050】
また、これらの機能をもったトナー評価装置を単独に開発段階の評価装置として使うことも可能である。
トナーの場合、前述の通り本評価法での力の測定値は流動性を示しており、定量的な評価が可能となる。今までの従来の評価法では、トナー間の違いは評価できるが、トナーの種類が違うと同じ土俵では評価できないという問題があった。しかし、本評価法で測定した値は、粉体特性としての力の値であり、トナーの種類が変わっても粒径が変わっても同じ土俵で評価できる値であり、非常に汎用的な評価値になる。
【0051】
トナー粉体相中での円柱状部材の移動時の力特性は、粉体の流動性と密接な関係があり、粉体の流動性が良い場合には1個1個の粉体粒子間の付着力が小さいために動きやすく、その粉体相内で円柱状部材を動かしても力は小さい。しかし、逆に粉体の流動性が悪い場合には、1個1個の粉体粒子間の付着力が大きいために動きにくく、その粉体相内で円柱状部材を移動した場合には円柱状部材にかかる力は大きくなる。
そのため、本発明の評価法では、以下のような関係で流動性を評価できる。
流動性が良い場合→粉体相内を移動したときの力が小さい。
流動性が悪い場合→粉体相内を移動したときの力が大きい。
【0052】
トナーの流動性は、トナー作製工程の中の混合工程によりほとんど決まる。つまり、無機粒子などからなる添加剤をトナー粒子表面に付着もしくは固着させる状態によって、トナー粒子の流動性は大きく変化する。
トナーの混合状態は、混合工程での混合条件(仕込み量、回転数、混合時間等)によって変化する。そのため、流動性には混合条件が重要な役割を果たし、混合工程後の流動性の評価が重要となる。
【0053】
プリンタや複写機において、高画質化を実現するためには、非常に微小なドット再現性を高める必要がある。それを実現するためには、非常に微小な潜像に対して忠実なトナー現像が必要となる。この忠実な現像を可能にするためには、現像域に均一なトナーブラシを供給する必要がある。そのためには、トナー帯電量が適度な条件であることが必要であるが、常に安定して現像域に均一なトナーブラシが供給できるようなトナーの動き易さ、搬送のし易さが非常に重要となる。つまり、微小なドット再現性を上げるためには、トナーの流動性を上げることが必要になる。
【0054】
また、高画質を実現するためには、何度も違う画像を作成しても過去の画像の影響がないようにクリーニング性を高める必要がある。そのためには、ブレードなどのクリーニング部材によりトナー粒子がきれいに剥ぎ取られる流動性をもつことが必要になってくる。トナー粒子の流動性が良すぎるとトナー粒子はブレードを通過しやすくなりクリーニング不良を生じる。逆にトナー粒子の流動性が悪い場合には、感光体等への固着などが生じクリーニング不良が生じてしまう。そのため、トナー粒子の流動性の最適化が必要になる。
【0055】
そこで、トナーの流動性を円柱状部材を用いた本方式により評価し、ドット再現性やクリーニング性との関係を調べた結果、非常に強い相関関係が存在し、以下のような力特性を示すときにドット再現性やクリーニング性が良くなることが分かった。
円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的にトナー粉体相中を移動するときに、円柱状部材に発生する力の最大値が0.03〜0.5Nである。
混合工程後、250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去し本発明のトナーを得る。
このようなトナーは、ドット再現性に優れている。
【0056】
本発明に係るトナーを作製する方法としては、粉砕法以外の方法が考えられ、重合法の一例としては、モノマーに着色剤及び電荷制御剤等を添加したモノマー組成物を水系の媒体中で懸濁し重合させることでトナー粒子を得る。造粒法は特に限定されない。
例えば本発明のトナーは、有機溶媒中に少なくとも、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーが溶解し、顔料系着色剤が分散し、離型剤が溶解ないし分散している油性分散液を水系媒体中に無機微粒子及び/又はポリマー微粒子の存在下で分散させるとともに、この分散液中で該プレポリマーをポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するモノアミンと反応させてウレア基を有するウレア変性ポリエステル系樹脂を形成させ、このウレア変性ポリエステル系樹脂を含む分散液からそれに含まれる液状媒体を除去することにより得られる。
ウレア変性ポリエステル系樹脂において、そのTgは40〜65℃、好ましくは45〜60℃である。その数平均分子量Mnは2500〜50000、好ましくは2500〜30000である。その重量平均分子量Mwは1万〜50万、好ましくは3万〜10万である。
【0057】
このトナーは、該プレポリマーと該アミンとの反応によって高分子量化されたウレア結合を有するウレア変性ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として含む。そして、そのバインダー樹脂中には着色剤が高分散している。
これらの方式の場合にも、造粒後の検査、電荷制御剤の処理後の検査、添加剤の混合
工程後の検査、混合工程の後にある風篩工程後の検査、充填前の検査等に適用できる。
【0058】
また、流動性はトナー形状によって影響されるが、トナーの平均円形度が0.9〜0.99である非常に球形に近いトナーの場合には流動性に優れ、ドット再現性やクリーニング性に優れた高画質化を実現できる。
さらに二成分現像剤として使用する場合は、後述する磁性キャリアと所定の混合比率で混合することによって二成分現像剤とする。
【0059】
本トナーは、接触または非接触現像方式に使用する1成分現像剤として用いる。接触または非接触現像方式は色々な公知のものが使用される。例えば、アルミスリーブを用いた接触現像法、導電性ゴムベルトを用いた接触現像法、アルミ素管の表面にカーボンブラック等を含む導電性樹脂層を形成した現像スリーブを用いる非接触現像法等がある。また、本トナーを用いた現像時にACバイアス電圧成分を印加すると、現像効率が向上し、画像特性が向上する。
【0060】
また、1成分現像方式において、トナー供給部の出口にトナー層を均一にするためのローラ状のブレードやトナーを供給するための供給ローラを設けた現像方式に、本トナーを用いることを特徴とする。このような方式の場合には、感光体へのフィルミングだけではなく、ドクターローラや供給ローラへのフィルミングが発生する。このため、トナー層が均一に形成できないばかりかトナー帯電が不均一になり、トナー電荷量も小さくなる。このため現像不良が生じる。
しかし本発明のトナーを用いると、ドクターローラや供給ローラへのフィルミングは発生せず、安定した現像が行なわれ、耐久特性に優れた方式となる。(図16参照。)
【0061】
本トナーは流動性に優れているため、カートリッジ容器に入れて保管することが充分可能であり、カートリッジ容器から現像部へトナー搬送するような構成の装置にも適している。また、本トナーは、現像部手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるようにしたプロセスカートリッジ等にも使用可能である。
また、磁性トナーとする場合には、トナー粒子の中に磁性体の微粒子を内添すれば良い。磁性体としては、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバルト、それらの合金などの強磁性体等が考えられる。磁性体の平均粒径は0.1〜1μmが好ましい。磁性体の含有量はトナー100重量部に対して、10から70重量部であることが好ましい。
【0062】
二成分現像剤に使用されるキャリアとしては公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉の如き磁性粒子あるいはこれら磁性粒子の表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂等で処理したもの、あるいは磁性粒子が樹脂中に分散されている磁性粒子分散樹脂粒子等が挙げられる。これら磁性キャリアの平均粒径は20〜70μmが良い。
【0063】
また、前述したように本発明の一成分または二成分現像剤は流動性向上剤として無機微粉体をトナーに添加して用いることが可能である。
本発明の無機微粉体としてはSi、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物が挙げられる。これらのうち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アルミナの微粒子が好適に用いられる。
さらに、疎水化処理剤等により表面改質処理することが有効である。疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。
ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。
無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用されるのが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
【0064】
また、本発明の現像剤には、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン(登録商標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【実施例】
【0065】
〔第1群の本発明〕
以下、第1群の本発明実施例を説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
なお、今回は混合条件を変化したトナーを作製し、トナー流動性を本評価法を用いて評価し、クリーニング性をブレード通過後の感光体上の画像濃度で評価し、ドット再現性を画像のザラツキ感として5段階評価した。トナーの流動性は、以下の条件で測定し、円柱状部材がトナー粉体相を相対的に移動しているときの力を測定した。
・円柱状部材:ナイロン繊維(直径:0.16mmφ)
・円柱状部材の相対移動速度:0.7mm/sec
・円柱状部材の相対移動加速度:0.14mm/sec
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
【0066】
実施例1
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
3.5部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0067】
実施例2
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0068】
実施例3
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0069】
実施例4
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0070】
比較例1
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0071】
実施例5
<トナーバインダーの合成>
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ない、イソシアネート含有プレポリマーIを得た。次いでプレポリマーI267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステルIを得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステルAを得た。ウレア変性ポリエステルIを200部と変性されていないポリエステルA800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダーIの酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダーIを単離した。分析の結果Tgは62℃であった。
【0072】
<トナーの作製>
トナーバインダーIの酢酸エチル/MEK溶液 240部
ペンタエリスリトールテトラベヘネート(溶融粘度25cps) 20部
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
5部

上記原材料をビーカー内で、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を作製した。
イオン交換水 706部
ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)
294部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
ビーカー内に上記原材料を入れ均一に溶解した。その後60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。体積平均粒径は6.2μmであった。このトナー粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを得た。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0073】
実施例6
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1100rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0074】
実施例7
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0075】
実施例8
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 2.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0076】
比較例2
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 800rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0077】
実施例9
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
離型剤 ライスワックス 5部
添加剤 スチレンアクリル樹脂 3部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0078】
実施例10
実施例9と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1100rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0079】
実施例11
実施例9と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0080】
比較例3
実施例9と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 800rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
以上の実施例1〜11、比較例1〜3の測定結果を表1に示す。また、表1のデータをグラフ化して、図13に示す。
【0081】
【表1】

【0082】
以上の結果から分かるように、トナー粉体相の本評価法による流動性評価値とクリーニング性との間には強い相関関係が存在し、本評価法によりクリーニング性を評価できることが分かる。
また、表1から、本評価法による流動性評価値とドット再現性との間にも強い相関関係が存在し、本評価法によりドット再現性を評価できることが分かる。
図13および表1の結果から、ドット再現性およびクリーニング性の良い高画質を得るために必要な、流動性の良いトナーを得るためには、以下の条件を満足することが必要である。
円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力(引抜力)の値が0.03〜0.5Nである。
力の値が0.03N未満では、トナーの流動性が良すぎるためにブレードの下をトナーが通過することが可能になり、クリーニング不良になり、画質低下が生じた。0.5Nより大きくなれば流動性が低下し、ドット再現性およびクリーニング性とも悪くなり、画質低下が生じた。
【0083】
〔第2群の本発明〕
以下、第2群の本発明実施例を説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
なお、今回は混合条件を変化したトナーを作製し、トナー流動性を本評価法を用いて評価し、クリーニング性をブレード通過後の感光体上の画像濃度で評価し、ドット再現性を画像のザラツキ感として5段階評価した。トナーの流動性は、以下の条件で測定し、円柱状部材がトナー粉体相を相対的に移動しているときの力を測定した。
・円柱状部材:ナイロン繊維(直径:0.16mmφ)
・円柱状部材の相対移動速度:0.7mm/sec
・円柱状部材の相対移動加速度:0.14mm/sec
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
【0084】
実施例12
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0085】
実施例13
実施例12と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0086】
実施例14
実施例12と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0087】
実施例15
実施例12と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0088】
比較例4
実施例12と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0089】
実施例16
<トナーバインダーの合成>
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ない、イソシアネート含有プレポリマーIIを得た。次いでプレポリマーIIの267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステルIIを得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステルBを得た。ウレア変性ポリエステルIIを200部と変性されていないポリエステルB800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダーIIの酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダーIIを単離した。分析の結果Tgは62℃であった。
【0090】
<トナーの作製>
トナーバインダーIIの酢酸エチル/MEK溶液 240部
ペンタエリスリトールテトラベヘネート(溶融粘度25cps) 20部
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
5部
上記原材料をビーカー内で、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を作製した。
イオン交換水 706部
ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)
294部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
ビーカー内に上記原材料を入れ均一に溶解した。その後60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。体積平均粒径は6.5μmであった。このトナー粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを得た。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0091】
実施例17
実施例16と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1100rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0092】
実施例18
実施例16と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0093】
実施例19
実施例16と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0094】
比較例5
実施例16と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 800rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0095】
実施例20
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
3.5部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
離型剤 ライスワックス 5部
添加剤 スチレンアクリル樹脂 3部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0096】
実施例21
実施例20と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1100rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0097】
実施例22
実施例9と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
【0098】
比較例6
実施例20と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 800rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により流動性を測定した結果、表2のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表2に示す。
以上の実施例12〜22、比較例4〜6の測定結果を表2に示す。また、表2のデータをグラフ化して、図14に示す。
【0099】
【表2】

【0100】
以上の結果から分かるように、トナー粉体相の本評価装置による流動性評価値とクリーニング性との間には強い相関関係が存在し、本評価装置によりクリーニング性を評価できることが分かる。
また、表2から、本評価装置による流動性評価値とドット再現性との間にも強い相関関係が存在し、本評価装置によりドット再現性を評価できることが分かる。
図14および表2の結果から、ドット再現性およびクリーニング性の良い高画質を得るために必要な、流動性の良いトナーを得るためには、以下の条件を満足することが必要である。
円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力(引抜力)の値が0.03〜0.5Nである。
【0101】
〔第3群の本発明〕
以下、第3群の本発明実施例を説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
なお、今回は混合条件を変化したトナーを作製し、トナー流動性を本評価法を用いて評価し、クリーニング性をブレード通過後の感光体上の画像濃度で評価し、ドット再現性を画像のザラツキ感として5段階評価した。トナーの流動性は予め最適な規制および圧密条件(圧密前トナー相厚d=D/4、圧密後のトナー相厚dp=9〜10mm、検出部材の位置P=dp/2、D=45mm)で均一な圧密状態にし、トナー漏れおよび空間率を測定した後、以下の条件で測定し、円柱状部材がトナー粉体相を相対的に移動しているときの力を測定した。圧密時のトナー漏れは、トナー漏れの有無で評価した。
・円柱状部材:ナイロン繊維(直径:0.16mmφ)
・円柱状部材の相対移動速度:0.7mm/sec
・円柱状部材の相対移動加速度:0.14mm/sec
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
【0102】
実施例23
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
5部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃混練機回転数100rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0103】
実施例24
実施例23と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0104】
実施例25
実施例23と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1100rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0105】
実施例26
実施例23と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1100rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0106】
比較例7
実施例23と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0107】
実施例27
<トナーバインダーの合成>
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ない、イソシアネート含有プレポリマーIIIを得た。次いでプレポリマーIIIの267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステルIIIを得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステルCを得た。ウレア変性ポリエステルIIIを200部と変性されていないポリエステルCの800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダーIIIの酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダーIIIを単離した。分析の結果Tgは62℃であった。
【0108】
<トナーの作製>
トナーバインダーIIIの酢酸エチル/MEK溶液 240部
ペンタエリスリトールテトラベヘネート(溶融粘度25cps) 20部
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
5部
上記原材料をビーカー内で、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を作製した。
イオン交換水 706部
ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)
294部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
ビーカー内に上記原材料を入れ均一に溶解した。その後60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。体積平均粒径は6.3μmであった。このトナー粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを得た。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0109】
実施例28
実施例27と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.3μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1100rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0110】
実施例29
実施例27と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.3μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0111】
実施例30
実施例27と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.3μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0112】
比較例8
実施例27と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.3μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0113】
実施例31
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
着色剤 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
離型剤 ライスワックス 5部
添加剤 スチレンアクリル樹脂 3部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃回転数100rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1000rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0114】
実施例32
実施例31と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0115】
実施例33
実施例31と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.8部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
【0116】
比較例9
実施例31と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
本トナーを作製した後、本評価装置により規制および圧密し、圧密状態(トナー漏れ、空間率)および流動性を測定した結果、表3のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表3に示す。
以上の実施例23〜33、比較例7〜9の測定結果を表3に示す。また、表3のデータをグラフ化して、図15に示す。
【0117】
【表3】

【0118】
以上の結果から分かるように、トナー粉体相の本評価装置による流動性評価値とクリーニング性との間には強い相関関係が存在し、本評価装置によりクリーニング性を評価できることが分かる。
また、表3から、本評価装置による流動性評価値とドット再現性との間にも強い相関関係が存在し、本評価装置によりドット再現性を評価できることが分かる。
図15および表3の結果から、ドット再現性およびクリーニング性の良い高画質を得るために必要な、流動性の良いトナーを得るためには、以下の条件を満足することが必要である。
円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力(引抜力)の値が0.03〜0.5Nである。
また、以上の条件のとき、2万枚のランニングをしたとき現像部でのブロッキング等のトナー搬送性の不具合点は生じなかった。また、表3から分かるように本装置では、圧密時のトナー漏れはなく安定した空間率を示した。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】第1群の本発明の評価装置の概要の1例を示す図である。
【図2】第1群の本発明の評価装置の概要の他の1例を示す図である。
【図3】本発明における円柱状部材の形の1例(円柱状部材の表面形状の変化)を示す図である。
【図4】第2群の本発明の評価装置の概要の1例を示す図である。
【図5】図4,6の装置例における撹拌羽根の1例を示す図である。
【図6】第2群の本発明の評価装置の概要の他の1例を示す図である。
【図7】第3群の本発明の評価装置の概要の1例を示す図である。
【図8】図7,9の装置例における規制部材の1例を示す図である。
【図9】第3群の本発明の評価装置の概要の他の1例を示す図である。
【図10】本評価装置を用いたトナー製造装置の1例を示す。
【図11】本評価装置を用いたトナー製造装置の他の1例を示す。
【図12】本評価装置を用いたトナー製造装置のさらに他の1例を示す。
【図13】第1群の本発明における円柱状部材の相対駆動時の力(引抜力)とクリーニング性との1関係例を示す図である。
【図14】第2群の本発明における円柱状部材の相対駆動時の力(引抜力)とクリーニング性との1関係例を示す図である。
【図15】第3群の本発明における円柱状部材の相対駆動時の力(引抜力)とクリーニング性との関係との関係を示す図である。
【図16】本評価法を用いて作製したトナーを使用した現像装置の例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体の流動性を、試料粉体相中に長い円柱状部材を設け、該粉体相または円柱状部材を移動させ、そのときに円柱状部材に発生する力を測定することにより少なくとも該粉体の流動性を評価することを特徴とする粉体の評価方法。
【請求項2】
前記円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で粉体相を予め圧密手段により圧密状態にした後、粉体相または円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させ、円柱状部材に発生する力を測定することを特徴する請求項1に記載の粉体評価方法。
【請求項3】
試料粉体相中に長い円柱状部材を設け、粉体相または円柱状部材を移動させ、そのときに円柱状部材に発生する力を測定する粉体の評価方法であって、粉体相を攪拌する段階を含むことを特徴とする粉体の評価方法。
【請求項4】
予め攪拌手段により前記粉体相を攪拌し、粉体相を圧密手段により圧密状態にし、円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を前記圧密の方向に対して垂直方向に移動させ、前記円柱状部材に発生する力を測定することを特徴する請求項3に記載の粉体評価方法。
【請求項5】
前記粉体相の攪拌が回転式攪拌手段により行なわれ、該回転式攪拌手段の回転数が1〜50rpmであることを特徴とする請求項3に記載の粉体評価方法。
【請求項6】
前記粉体相の攪拌が回転式攪拌手段により行なわれ、該回転式攪拌手段その粉体相中への侵入速度が1〜50mm/minであることを特徴とする請求項3に記載の粉体評価方法。
【請求項7】
前記攪拌手段により試料粉体相の空間率が0.5〜0.8になることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の粉体評価方法。
【請求項8】
ピストンを粉体を入れた試料容器中に押込んで、粉体相を圧密したときの粉体相の厚みdが試料容器の直径Dに対して次式を満足するように該粉体相を圧密し、圧密された試料粉体相中に長い円柱状部材を設け、該円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を移動させ、円柱状部材に発生する力を測定する各段階を有することを特徴とする粉体評価方法。
D/10≦d≦D/3
【請求項9】
前記試料粉体相を前記ピストンによる圧密状態を保持したまま該粉体相中に前記円柱状部材を設けた状態で、該粉体相または該円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させ、該円柱状部材に発生する力を測定することを特徴とする請求項8に記載の粉体評価方法。
【請求項10】
前記粉体相を前記ピストンにより圧密した後の粉体相厚みdpが2〜30mmになるように圧密することを特徴とする請求項8に記載の粉体評価方法。
【請求項11】
前記ピストンにより圧密した後の粉体相厚みdpに対して次式を満足する位置P(試料容器の底からの高さ方向位置)に円柱状部材があるように圧密することを特徴する請求項8に記載の粉体評価方法。
dp/4≦P≦3dp/4
【請求項12】
前記粉体が、少なくとも樹脂、顔料からなる静電荷現像用トナーであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の粉体評価方法。
【請求項13】
円柱状部材の表面が規則的な凹凸形状をもつことを特徴する請求項1乃至12のいずれかに記載の粉体評価方法。
【請求項14】
円柱状部材が溝を設けた棒または凹凸形状をもつ線からなることを特徴する請求項13に記載の粉体評価方法。
【請求項15】
円柱状部材の直径が0.1〜10mmφであることを特徴とする請求項13に記載の粉体評価方法。
【請求項16】
円柱状部材の相対移動速度が0.1〜10mm/secであることを特徴とする請求項13に記載の粉体評価方法。
【請求項17】
円柱状部材の相対移動量が5〜50mmであることを特徴とする請求項13に記載の粉体評価方法。
【請求項18】
トナー粉体相に対して円柱状部材を相対的に1〜10回往復移動させることを特徴とする請求項13に記載の粉体評価方法。
【請求項19】
円柱状部材の相対加速度が0.001〜1mm/secであることを特徴とする請求項13に記載の粉体評価方法。
【請求項20】
トナー粉体相の圧密化後の空間率が0.40〜0.70であるようにして測定することを特徴とする請求項14に記載の粉体評価方法。
【請求項21】
請求項12に記載の評価方法を用いて、添加剤を混合する混合工程以降のトナーの円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力の値が0.03〜0.5Nになるようにしたことを特徴とする静電荷現像用トナー。
【請求項22】
少なくとも樹脂、顔料からなるトナーの中に電荷制御剤および/または離型剤を含んでいることを特徴とする請求項21に記載の静電荷現像用トナー。
【請求項23】
トナー粉体の表面に添加剤が付着または固着していることを特徴とする請求項21又は22に記載の静電荷現像用トナー。
【請求項24】
トナーの平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする請求項21乃至23のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項25】
トナーが重合法またはスプレードライ法で製造されたことを特徴とする請求項21乃至24のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項26】
トナーの平均円形度が0.9〜0.99であることを特徴とする請求項21乃至25のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項27】
請求項21乃至26のいずれかに記載の静電荷現像用トナーを用いて、接触または非接触現像を行なうことを特徴とする1成分現像方法。
【請求項28】
ドクターローラおよび/または供給ローラを用いることを特徴とする請求項27に記載の1成分現像方法。
【請求項29】
請求項21乃至26のいずれかに記載の静電荷現像用トナーと粒径20〜70μmのキャリアを用いて現像することを特徴とする2成分現像方法。
【請求項30】
ACバイアス電圧成分を印加して現像することを特徴とする請求項27乃至29のいずれかに記載の現像方法。
【請求項31】
請求項21乃至26のいずれかに記載のトナーが収容されていることを特徴とするトナーカートリッジまたはプロセスカートリッジ。
【請求項32】
請求項12に記載の粉体の流動性評価方法を用いて、トナー製造過程で評価を行ない、その評価に基づいてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
【請求項33】
請求項12に記載の評価法を用いて、トナーの流動性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置。
【請求項34】
粉体の少なくとも流動性を評価する装置であって、試料粉体相中に設けられる長い円柱状部材と、該円柱状部材が該粉体相中に設けられた状態で該粉体相または円柱状部材を移動させる移動手段と、該粉体相または円柱状部材の移動中に円柱状部材に発生する力を測定する手段とを有することを特徴とする粉体評価装置。
【請求項35】
前記粉体相中に前記円柱状部材が設けられた状態で粉体相を予め圧密状態にするための圧密手段を有し、前記移動手段が前記粉体相または円柱状部材を前記粉体相の圧密方向に対して垂直方向に移動させるものであることを特徴する請求項34に記載の粉体の評価装置。
【請求項36】
粉体相を攪拌する攪拌手段と、円柱状部材を試料粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を移動させる移動手段と、そのときに該円柱状部材に発生する力を測定する手段とを備えていることを特徴とする粉体評価装置。
【請求項37】
前記移動手段は、圧密された前記粉体相中に前記円柱状部材が設けられた状態で、該粉体相または円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させるものであることを特徴する請求項36に記載の粉体評価装置。
【請求項38】
前記攪拌手段は、回転数が少なくとも1〜50rpmに調節可能な回転式攪拌手段であることを特徴とする請求項36に記載の粉体評価装置。
【請求項39】
前記攪拌手段は、前記試料粉体中へ侵入速度が1〜50mm/minの回転式攪拌手段であることを特徴とする請求項36に記載の粉体評価装置。
【請求項40】
前記攪拌手段は、前記粉体相の空間率を0.5〜0.8にすることができるものであることを特徴とする請求項36に記載の粉体評価装置。
【請求項41】
粉体を入れた試料容器中に押込まれて粉体相を、その厚みdが試料容器の直径Dに対して次式を満足するように圧密するピストンと、圧密された状態の試料粉体相中に設けられる長い円柱状部材と、該円柱状部材を前記粉体相中に設けた状態で該粉体相または該円柱状部材を移動させる移動手段と、該円柱状部材に発生する力を測定する測定手段を有することを特徴とする粉体評価装置。
D/10≦d≦D/3
【請求項42】
前記移動手段は、試料粉体相をピストンによる圧密状態を保持したまま該粉体相中に前記円柱状部材を設けた状態で、該粉体相または該円柱状部材を圧密方向に対して垂直方向に移動させるものであることを特徴とする請求項41に記載の粉体評価装置。
【請求項43】
前記ピストンは、前記粉体相を圧密した後の該粉体相厚みdpが2〜30mmになるように該粉体相を圧密できるものであることを特徴とする請求項41に記載の粉体評価装置。
【請求項44】
前記ピストンは、圧密した後の粉体相厚みdpに対して次式を満足する位置P(試料容器の底からの高さ方向位置)に前記円柱状部材が位置するように前記粉体相を圧密可能なものであることを特徴する請求項41に記載の粉体評価装置。
dp/4≦P≦3dp/4
【請求項45】
前記粉体が、少なくとも樹脂、顔料からなる静電荷現像用トナーであることを特徴とする請求項34乃至44のいずれかに記載の粉体評価装置。
【請求項46】
前記円柱状部材の表面が規則的な凹凸形状をもつことを特徴する請求項34乃至45のいずれかに記載の粉体評価装置。
【請求項47】
前記円柱状部材が溝を設けた棒または凹凸形状をもつ線からなることを特徴する請求項46に記載の粉体評価装置。
【請求項48】
円柱状部材の直径が0.1〜10mmφであることを特徴とする請求項46に記載の粉体評価装置。
【請求項49】
前記円柱状部材の相対移動速度が0.1〜10mm/secであることを特徴とする請求項46に記載の粉体評価装置。
【請求項50】
円柱状部材の相対移動量が5〜50mmであることを特徴とする請求項46に記載の粉体評価装置。
【請求項51】
トナー粉体相に対して円柱状部材を相対的に1〜10回往復移動させることを特徴とする請求項46に記載の粉体評価装置。
【請求項52】
円柱状部材の相対加速度が0.001〜1mm/secであることを特徴とする請求項46に記載の粉体評価装置。
【請求項53】
トナー粉体相の空間率が0.40〜0.70であるようにして測定することを特徴とする請求項46に記載の粉体評価装置。
【請求項54】
請求項46に記載の評価装置を用いて、添加剤を混合する混合工程以降のトナーの円柱状部材(直径:0.16mmφ,ナイロン繊維)が相対的に粉体相中を移動するときに発生する力の値が0.03〜0.5Nになるようにしたことを特徴とする静電荷現像用トナー。
【請求項55】
少なくとも樹脂、顔料からなるトナーの中に電荷制御剤および/または離型剤を含んでいることを特徴とする請求項54に記載の静電荷現像用トナー。
【請求項56】
トナー粉体の表面に添加剤が付着または固着していることを特徴とする請求項54又は55のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項57】
トナーの平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする請求項54乃至56のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項58】
重合法またはスプレードライ法で製造されたことを特徴とする請求項54乃至57のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項59】
トナーの平均円形度が0.9〜0.99であることを特徴とする請求項54乃至58のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項60】
請求項54乃至59のいずれかに記載の静電荷現像用トナーを用いて、接触または非接触現像を行なうことを特徴とする1成分現像方法。
【請求項61】
ドクターローラおよび/または供給ローラを用いることを特徴とする請求項60に記載の1成分現像方法。
【請求項62】
請求項54乃至59のいずれかに記載の静電荷現像用トナーと粒径20〜70μmのキャリアを用いて現像することを特徴とする2成分現像方法。
【請求項63】
ACバイアス電圧成分を印加して現像することを特徴とする請求項60乃至62のいずれかに記載の現像方法。
【請求項64】
請求項54乃至59のいずれかに記載のトナーが収容されていることを特徴とするトナーカートリッジまたはプロセスカートリッジ。
【請求項65】
請求項45に記載の粉体の流動性評価装置を用いて、トナー製造過程で評価を行ない、その評価に基づいてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
【請求項66】
請求項45に記載の評価装置を用いて、トナーの流動性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−17491(P2006−17491A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193336(P2004−193336)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】