鞍乗り型電動車両およびその充電装置
【課題】車両側電極と固定側電極との接続を容易に行うことができると同時に,車両側電極をまとめるコネクタも不要とすることができる鞍乗り型電動車両およびその充電装置を提供する。
【解決手段】鞍乗り型電動車両1は,鞍乗り型電動車両1に搭載されたバッテリ40に充電するための車両側電極20を一対のフロントフォーク30の下部に振り分けて設ける。充電装置100は,充電装置100に向かって移動してくる鞍乗り型電動車両1の前輪WFを受け入れる前輪受け入れ部110と,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられ,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において一対のフロントフォーク30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極120とを備えている。
【解決手段】鞍乗り型電動車両1は,鞍乗り型電動車両1に搭載されたバッテリ40に充電するための車両側電極20を一対のフロントフォーク30の下部に振り分けて設ける。充電装置100は,充電装置100に向かって移動してくる鞍乗り型電動車両1の前輪WFを受け入れる前輪受け入れ部110と,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられ,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において一対のフロントフォーク30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極120とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,鞍乗り型電動車両およびその充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来,鞍乗り型電動車両として,例えば特許文献1の図1〜図4に見られるようなものが知られている。同文献の符号を借りて説明すると,この鞍乗り型電動車両は,車両に搭載されたバッテリ(14)と,このバッテリ(14)に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極をなすピン(8)(8)と,前記バッテリ(14)の電力で駆動されるアシスト用のモータ(図示せず)と,当該車両の前輪(6)の軸(7)の両端を支持する一対のフロントフォーク(10)(10)とを備え,前記一対の車両側電極(8)(8)が前記一対のフロントフォーク(10)(10)のうちの一方のフロントフォーク(10)の下部に設けられている。
この鞍乗り型電動車両によれば,前記車両側電極(8)(8)を,充電装置(1)が備える充電コネクタ(4)のジャック(5)に差し込むことによって,バッテリ(14)に充電することが可能である。
【0003】
また,特許文献2には,車両に搭載されたバッテリ(15)と,このバッテリ(15)に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極を備えたコネクタ(70)と,前記バッテリ(15)の電力で駆動されるアシスト用のモータ(図示せず)と,当該車両の前輪(11)の軸の両端を支持する一対のフロントフォーク(12)(12)とを備え,前記一対の車両側電極を備えたコネクタ(70)が前記一対のフロントフォーク(12)(12)のうちの一方のフロントフォーク(12)の上下方向中間部分に設けられている鞍乗り型電動車両(10)が記載されている。
【0004】
また,この特許文献2には,上記鞍乗り型電動車両(10)におけるバッテリ(15)に充電可能な充電装置をなす駐輪装置(20)であって,当該充電装置(駐輪装置)に向かって移動してくる前記鞍乗り型電動車両の前記前輪(11)を受け入れる前輪受け入れ部と,前記鞍乗り型電動車両の移動方向に関して左側に設けられ,前記前輪受け入れ部に前記前輪が受け入れられた状態において前記一方ののフロントフォーク(12)に設けられたコネクタ(70)に接触して導通する固定側電極を備えた充電用コネクタ(50)とを備えた充電装置が記載されている。
【0005】
この特許文献2の鞍乗り型電動車両(10)および充電装置(駐輪装置)(20)によれば,車両側コネクタ(70)を,充電装置(20)が備える充電用コネクタ(50)に結合させることによって,バッテリ(15)に充電することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−075535号公報
【特許文献2】特開2003−118671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1,2の鞍乗り型電動車両は,いずれも,車両側電極(車両側コネクタ)が一方のフロントフォークに設けられている。そのため,車両側電極は車両の中心に対し,片側(図示のものは左側)に偏倚して設けられていることとなる。
このため,車両を前進させて車両側電極(コネクタ)を固定側電極(コネクタ)に差し込んで導通させる際,接続部が一箇所でかつ車両の片側に偏倚しているため,ハンドルを動かすと,接続部をこじりやすい傾向にあり,充電作業がやりにくいという課題がある。
また,一対の車両側電極を片側のフロントフォークに設けるために,それら電極をまとめた大型のコネクタが必要であるという課題もある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は,車両側電極と固定側電極との接続を容易に行うことができると同時に,車両側電極が大型化し難い鞍乗り型電動車両およびその充電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明の鞍乗り型電動車両は,車両に搭載されたバッテリと,このバッテリに充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極と,前記バッテリの電力で駆動され,車両を走行させる動力源となるモータと,当該車両の前輪を両側から支持する一対のフロントフォークとを備え,前記一対の車両側電極を前記一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けたことを特徴とする。
この鞍乗り型電動車両によれば,車両に搭載されたバッテリの電力で駆動されるモータの動力で走行でき,充電時には,外部電源の端子と車両側電極とを接続することでバッテリに充電することができる。
充電時には,車両側電極を外部電源の端子である固定側電極に接続することで充電作業を行うことが可能である。
そして,一対の車両側電極は,車両の前輪を両側から支持する一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けられているので,車両側電極を固定側電極に接続する際,2箇所で接続するため,接続部をこじり難くでき,充電作業をやりやすくすることができる。
また,一対のフロントフォークの下部を一対の電極として活用できるので,従来技術とは異なり,大型のコネクタを別途設ける必要がなくなる。
望ましくは,前記一対のフロントフォークの下部には,導電性を有する球体を回転可能かつ上下方向へ移動可能に支持する球体支持穴を設け,この球体支持穴の上部に,前記車両側電極を前記球体と接触可能に設ける。
このように構成すると,導電性を有する球体が回転可能かつ上下方向移動可能であることにより,相手方電極である固定側電極との円滑で良好な接触状態を得ることが可能となる。
この場合,さらに望ましくは,前記車両側電極を保持するホルダーを設け,このホルダー内に前記車両側電極の温度を測るための温度センサーを設ける。
このように構成すると,温度センサーで前記車両側電極の過加熱を検出することで,充電異常を検知することが可能になる。
また,上記課題を解決するために本発明の充電装置は,本発明に係る鞍乗り型電動車両におけるバッテリに充電可能な充電装置であって,当該充電装置に向かって移動してくる前記鞍乗り型電動車両の前記前輪を受け入れる前輪受け入れ部と,前記鞍乗り型電動車両の移動方向に関して左右両側に設けられ,前記前輪受け入れ部に前記前輪が受け入れられた状態において前記一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けられた車両側電極にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極とを備えたことを特徴とする。
この充電装置によれば,鞍乗り型電動車両を充電装置に向けて移動させ,前輪を前輪受け入れ部に入れるだけで充電することができる。
一対の固定側電極は,鞍乗り型電動車両の移動方向に関して左右両側に設けられ,鞍乗り型電動車両の一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けられた車両側電極にそれぞれ接触して導通するので,鞍乗り型電動車両のハンドル回りのモーメントの発生を防止でき,充電作業をやりやすくすることができる。また,従来技術とは異なり,コネクタを別途設ける必要もなくなる。
望ましくは,前記一対の固定側電極は,前記前輪の受け入れ方向に関し,該前輪の受け入れが進むにつれて電極上面が上方に移動する一対のレール状電極となっており,
前記前輪受け入れ部による前記鞍乗り型電動車両の前輪への当接,および/または,前記一対の固定側電極による前記一対の車両側電極への当接により,前記鞍乗り型電動車両を起立状態に維持することを特徴とする。
このように構成すると,鞍乗り型電動車両を充電装置に向けて移動させ,前輪を前輪受け入れ部に入れるだけで,鞍乗り型電動車両を起立状態に維持した状態で充電できる。しかも,一対の固定側電極は,前記前輪の受け入れ方向に関し,該前輪の受け入れが進むにつれて電極上面が上方に移動する一対のレール状電極となっているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。
望ましくは,前記一対のレール状電極の上面にはそれぞれ,前記鞍乗り型電動車両における球体の半径よりも大きな曲率半径の凹状の半球面電極部がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられている構成とする。
このように構成すると,導電性を有する球体を介して固定側電極と車両側電極との良好な接触状態を得ることが可能となる。しかも,固定側電極である半球面電極部がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。
望ましくは,前記前輪受け入れ部は,前記一対のレール状電極の間に構成されており,当該一対のレール状電極の対向部の少なくとも一方には,前記前輪と当接し,前記前輪受け入れ部への前輪の受け入れが進むにつれて前記一対のレール状電極間を広げるカムが設けられていることを特徴とする。
このように構成すると,前輪幅(厚)の異なる鞍乗り型電動車両に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る鞍乗り型電動車両の一実施の形態を示す正面図。
【図2】本発明に係る鞍乗り型電動車両および充電装置の一実施の形態を示す側面図。
【図3】同じく平面図。
【図4】充電装置の背面図。
【図5】充電状態を示す正面図。
【図6】同じく側面図。
【図7】同じく平面図。
【図8】充電装置100の変形例を示す側面図。
【図9】球体21を用いた車両側電極20の一例を示す部分断面図。
【図10】固定側電極120の変形例を示す部分側面図。
【図11】カバーの一例を示す部分断面図。
【図12】同じく部分正面図。
【図13】充電装置100の変形例を示す正面図。
【図14】図13に示す充電装置100の平面図。
【図15】作用説明平面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下,本発明に係る鞍乗り型電動車両およびその充電装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように,この実施の形態の鞍乗り型電動車両1は,スクータ型の鞍乗り型電動車両である。
この鞍乗り型電動車両1は,車両1に搭載されたバッテリ40と,このバッテリ40に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極20,20と,前記バッテリ40の電力で駆動され,車両を走行させる動力源となるモータMと,当該車両1の前輪WFの軸2の両端を支持することで前輪WFを両側から支持する一対のフロントフォーク30,30とを備え,前記一対の車両側電極20,20が前記一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられている。
【0012】
この鞍乗り型電動車両1の車体フレーム10は,ヘッドパイプ11と,該ヘッドパイプ11から後下がりに延びるダウンフレーム13と,該ダウンフレーム13の下部に連結されて後方に延びる左右一対のアンダーフレーム14と,それらアンダーフレーム14の後部から一体に連なって後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム14rとを備えている。リヤフレーム14rの上部には運転者が座るシートSが設けられている。
【0013】
アンダーフレーム14の後部には,左右一対のブラケット14bが一体に設けられ,このブラケット14b,14bに架設して設けられたピボット軸15によって,スイングアーム16が揺動自在に支持されている。スイングアーム16の後部にモータMが内蔵されており,このモータMによって,スイングアーム16の後部に支持された後輪WRが回転駆動される。
【0014】
両アンダーフレーム14,14間には,モータMに電力を供給するための,前記バッテリ40を内蔵したバッテリケース40Cが両アンダーフレーム14,14で支持されるようにして配置されている。バッテリ40としては,例えば72Vの高電圧バッテリを用いることができる。
【0015】
ヘッドパイプ11には,ステアリングシャフト12が回動可能に支持されている。ステアリングシャフト12の下部にはボトムプレート12bを介して前記左右一対のフロントフォーク30が設けられ,これらフロントフォーク30,30の下部に前輪WFが軸2で回転可能に支持されている。
フロントフォーク30は,軸2の支持部31を有しており,この支持部31の下方に,前記車両側電極20が設けられている。
【0016】
ステアリングシャフト12の上部には左右一対のハンドルバー12hが設けられ,それらハンドルバー12hにはハンドルグリップ12gが設けられている。
したがって,運転者はシートSに座り,ハンドルグリップ12gを握って車両1を運転することができる。
【0017】
車体フレーム10は,該車体フレーム10とともに車体を構成する合成樹脂製の車体カバー10Cで覆われている。
【0018】
この鞍乗り型電動車両1によれば,該車両1に搭載されたバッテリ40の電力で駆動されるモータMの動力で走行でき,充電時には,外部電源の端子と車両側電極20とを接続することでバッテリ40に充電することができる。
充電時には,車両側電極20を外部電源の端子である固定側電極(例えば後述する充電装置100における固定側電極120)に接続することで充電作業を行うことが可能である。
【0019】
そして,一対の車両側電極20は,車両1の前輪WFを両側から支持する一対のフロントフォーク30の下部に振り分けて設けられているので,車両側電極20を固定側電極に接続する際,2箇所で接続するため,接続部をこじり難くでき,充電作業をやりやすくすることができる。
また,一対のフロントフォーク30の下部を一対の電極20として活用できるので,従来技術とは異なり,大型のコネクタを別途設ける必要がなくなる。
【0020】
図2〜図4に示すように,この実施の形態の充電装置100は,例えば上記のような鞍乗り型電動車両1におけるバッテリ40に充電可能な充電装置であって,当該充電装置100に向かって移動してくる鞍乗り型電動車両1の前輪WFを受け入れる前輪受け入れ部110と,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられ,図5〜図7に示すように,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20,20にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極120,120とを備えている。
充電装置100は,鞍乗り型電動車両1の駐車場や充電スタンド等のフロアFL上に設置することができる。
【0021】
この充電装置100によれば,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられた一対の固定側電極120,120が,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20,20にそれぞれ接触して導通するので,鞍乗り型電動車両1を充電装置100に向けて移動させ,前輪WFを前輪受け入れ部110に入れるだけでバッテリ40に充電することができる。
【0022】
一対の固定側電極120,120は,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられ,鞍乗り型電動車両1の一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20,20にそれぞれ接触して導通するので,鞍乗り型電動車両1のハンドル回りのモーメントの発生を防止でき,充電作業をやりやすくすることができる。また,従来技術とは異なり,コネクタを別途設ける必要もなくなる。
【0023】
車両側電極20および固定側電極120は,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において,良好な接触状態が得られる形状,構造であれば,任意の形状,構造を採用することができる。
図1〜図7に示す車両側電極20はフロントフォーク30の下端に設けた半球状の電極とし,固定側電極120は板状の電極としてある。固定側電極120,120は,電線141(図3参照)で充電器140に接続され,充電器140は図示しない電源に接続されている。車両側電極20はコード41(図2,図3参照)でバッテリ40に接続されている。
【0024】
図示の前輪受け入れ部110は,左右一対のガイドブロック130,130と,これらガイドブロック130,130の前部(車両進行方向に関して前方)を連結している前輪止めブロック150とで囲まれる空間として構成されている。前輪止めブロック150は必ずしも設ける必要はないが,設けることが望ましい。
【0025】
図示のガイドブロック130,130はそれぞれ,前輪受け入れ部110に向かって移動してくる鞍乗り型電動車両1の前輪WFの両側面と当接して前輪WFを案内する車輪案内面131と,フロントフォーク30の先端(車両側電極20)と当接して,フロントフォーク30の先端を案内するフォーク案内面135とを有している。
【0026】
車輪案内面131は,前輪WFを前輪受け入れ部110へ案内しやすくするための先広がりのテーパ面132と,このテーパ面132に連なる互いに平行な平行面133とを有している。
【0027】
フォーク案内面135は,前方に向かうにつれて上方に向かう傾斜面となっている。このフォーク案内面135は,固定側電極120の上面121で構成されている。すなわち,固定側電極120は,前輪WFの受け入れ方向Frに関し,前輪WFの受け入れが進むにつれて上面121が上方に移動するレール状電極となっている。
【0028】
充電を行う際には,鞍乗り型電動車両1を充電装置100に向けて移動させ,図5〜図7に示すように,前輪WFを前輪受け入れ部110へ入れる。この際,前輪WFはガイドブロック130のテーパ面132で案内された後,平行面133,133間に入り,平行面133,133間に保持される。また,前輪WFを前輪受け入れ部110へ入れる過程で,車両側電極20がフォーク案内面135(固定側電極120の上面121)に当接する。車両側電極20は,初めフォーク案内面135に軽く当接するが,フロントフォーク30は,その軸線方向(図1,図5における矢印Z方向)に伸縮可能であるから,車両側電極20がフォーク案内面135に軽く当接した後もさらに車両1を押し続けると,フロントフォーク30が縮みながらその反力で車両側電極20が固定側電極120に対して確実に押し付けられることとなる。固定側電極120の上面121が傾斜していることにより,鞍乗り型電動車両1に対しては,これを後方へ押し戻そうとする力が作用するが,固定側電極120と車両側電極20との間には摩擦があるから,車両側電極20が固定側電極120と当接しなくなるほどに鞍乗り型電動車両1が押し戻されてしまうということはない。また,ガイドブロック130,130の前部には前輪止めブロック150が設けられているので,必要以上に鞍乗り型電動車両1が進んでしまうということもない。
【0029】
このような状態においては,前輪受け入れ部110による鞍乗り型電動車両1の前輪WFへの当接,および,一対の固定側電極120,120による一対の車両側電極20,20すなわちフロントフォーク30,30への当接(上方へ向けて支持する力)により,鞍乗り型電動車両1が起立状態に維持され,図示しない電源から充電器140,電線141,固定側電極120,車両側電極20,およびコード41を介してバッテリ40に充電される。なお,一対の固定側電極120,120による一対の車両側電極20,20すなわちフロントフォーク30,30に対する支持が十分に安定した状態でなされる場合には,前輪受け入れ部110による前輪WFへの当接による支持は必ずしも必要ではない。
【0030】
以上のように,この実施の形態によれば,鞍乗り型電動車両1を充電装置100に向けて移動させ,前輪WFを前輪受け入れ部110に入れるだけで,鞍乗り型電動車両1を起立状態に維持した状態で充電できる。しかも,一対の固定側電極120,120は,前輪WFの受け入れ方向に関し,前輪WFの受け入れが進むにつれて電極上面121が上方に移動する一対のレール状電極となっているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。
【0031】
なお,充電装置100を前輪径の同一な鞍乗り型電動車両にのみ利用する場合には,固定側電極120の上面121は傾斜状にする必要はなく,例えば,図8に示すように,ガイドブロック130のフォーク案内面135に連なる水平面136を設け,この水平面136に平板上の固定側電極120を設けてもよい。この場合,車両側電極20がフォーク案内面135を乗り越えて水平面136に達するように鞍乗り型電動車両1を移動させることにより,充電状態とすることができる。フォーク案内面135を乗り越える過程でフロントフォーク30が縮み,車両側電極20が水平面136に達した状態では,フロントフォーク30の反力で車両側電極20が固定側電極120に押し付けられる。
【0032】
図9に示すように,一対のフロントフォーク30(図9において一方のみ図示)は,そのの下部に,導電性を有する球体21を回転可能かつ上下方向へ移動可能に支持する球体支持穴32を設け,この球体支持穴32の上部に,車両側電極20を球体21と接触可能に設けた構成とすることができる。
【0033】
このように構成すると,導電性を有する球体21が回転可能かつ上下方向移動可能であることにより,相手方電極である固定側電極120との円滑で良好な接触状態を得ることが可能となる。
車両側電極20は,ホルダー22で保持されている。ホルダー22内には,車両側電極20の温度を測るための温度センサー22sが設けられている。
このように構成すると,温度センサー22sで車両側電極20の過加熱を検出することで,充電異常を検知することが可能になる。
ホルダー22は,絶縁性部材で構成する。ホルダー22には導電性の端子台23を埋め込み,この端子台23に車両側電極20をビス24で固定する。
端子台23を前述したコード41に接続する配線25を設け,この配線25にヒューズ26を介装する。ヒューズ26はホルダー22に埋め込むことができる。
ホルダー22はゴム等の弾性部材で構成し,車両側電極20を弾性的に保持することができる。このようにすると,球体21からの衝撃を緩衝することができる。
【0034】
図10に示すように,一対のレール状電極である固定側電極120は,その上面121にそれぞれ,鞍乗り型電動車両1における球体21の半径r1よりも大きな曲率半径r2の凹状の半球面電極部122がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられている構成とすることができる。
【0035】
このように構成すると,導電性を有する球体21を介して固定側電極120と車両側電極20との良好な接触状態を得ることが可能となる。しかも,固定側電極である半球面電極部122がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。球体21はフロントフォーク30の下端に回転可能に支持されているので,レール状電極(固定側電極)120上に複数の半球面電極部122が設けられているにもかかわらず,フロントフォーク30をレール状電極120に沿わせて容易に移動させることができる。
図10に示すように,半球面電極部122は,フロントフォーク30の軸線30sよりも後側にのみ設け,その半球面電極部122の下方に荷重センサ(例えば歪みゲージ)123を設けることができる。半球面電極部122にはそれぞれ独立した給電線124を接続する。
このように構成すると,フロントフォーク30を載せられることによる荷重を荷重センサ123で検知した半球面電極部122のみにその給電線124で通電することが可能になる。
また,半球面電極部122の近くには,半球面電極部122の温度を検出するための温度センサ125を設けることができる。
このように構成すると,この温度センサ125と,フロントフォーク30に設けた温度センサー22sとでフェイルチェックを行ない,充電状態を管理することが可能になる,
【0036】
図11,図12に示すように,球体21にはカバー33を設けることができる。
このカバー33は,浅いお椀形状とし,左右一対のアーム部33a,33aで,フロントフォーク30に軸34で回動可能に取り付ける。軸34回り,またはアーム部33aとフロントフォーク30との間には図示しない捩りバネ等の付勢手段を設け,カバー33を常時閉じ方向(実線で示す位置)へ付勢する。フロントフォーク30の下端部とカバー33との間にはリング状のシール部材37を設ける。シール部材37はフロントフォーク30の下端部とカバー33とのどちら側に固定してもよい。
【0037】
このように構成すると,球体支持穴32内への塵埃の侵入を防止(または抑制)することができる。
このカバー33は,鞍乗り型電動車両1の前輪WFを前輪受け入れ部110へ入れる過程で,固定側電極120の上面121に当接することで図11に仮想線で示すように開き,鞍乗り型電動車両1の前輪WFを前輪受け入れ部110から後退させる過程で,上記付勢手段により閉じるように構成することができる。
カバー33の下面には,固定側電極120の上面121と当接してカバー33が開きやすくするための突片カバー35を設けることができる。また,水抜き孔36を設けることが望ましい。
【0038】
図13〜図15に示すように,充電装置100は,ガイドブロック130を車幅方向(図13〜図15において左右方向)にスライド可能に構成し,両ガイドブロック130間の幅Wを狭める方向に付勢する圧縮バネ160を設けた構成とすることができる。
このように構成すると,ガイドブロック130はカムとしての役割を果たし,テーパ面132はカム面としての役割を果たす。すなわち,ガイドブロック130は,図15に示すように,前輪WFと当接し,前輪受け入れ部110への前輪WFの受け入れが進むにつれて一対のレール状電極120,120間を広げるカムを構成する。
このように構成すると,充電装置100は前輪幅(厚)の異なる鞍乗り型電動車両に利用できるようになる。
【0039】
図13〜図15において,151は,前輪止めブロック150に設けられていて,ガイドブロック130を案内するためのガイド溝,FL1は,フロアFLに設けられていて,ガイドブロック130を案内するためのガイド溝である。これらガイド溝はいずれか一方のみ設けてもよい。また,一対のガイドブロック130は,一方のみスライド可能とすることもできる。
161は,前輪止めブロック150またはフロアFLに固定されていて圧縮バネ160を支持するための支持ブロックである。
【0040】
以上,本発明の実施の形態について説明したが,本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく,本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【符号の説明】
【0041】
1:鞍乗り型電動車両1, 2:軸, WF:前輪, 20:車両側電極, 21:球体21, 22:ホルダー, 22s:温度センサー, 30:フロントフォーク, 32:球体支持穴, 40:バッテリ, M:モータ, 100:充電装置, 110:前輪受け入れ部, 120:固定側電極, 121:上面, 122:半球面電極部, 130:ガイドブロック(カム)。
【技術分野】
【0001】
本発明は,鞍乗り型電動車両およびその充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来,鞍乗り型電動車両として,例えば特許文献1の図1〜図4に見られるようなものが知られている。同文献の符号を借りて説明すると,この鞍乗り型電動車両は,車両に搭載されたバッテリ(14)と,このバッテリ(14)に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極をなすピン(8)(8)と,前記バッテリ(14)の電力で駆動されるアシスト用のモータ(図示せず)と,当該車両の前輪(6)の軸(7)の両端を支持する一対のフロントフォーク(10)(10)とを備え,前記一対の車両側電極(8)(8)が前記一対のフロントフォーク(10)(10)のうちの一方のフロントフォーク(10)の下部に設けられている。
この鞍乗り型電動車両によれば,前記車両側電極(8)(8)を,充電装置(1)が備える充電コネクタ(4)のジャック(5)に差し込むことによって,バッテリ(14)に充電することが可能である。
【0003】
また,特許文献2には,車両に搭載されたバッテリ(15)と,このバッテリ(15)に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極を備えたコネクタ(70)と,前記バッテリ(15)の電力で駆動されるアシスト用のモータ(図示せず)と,当該車両の前輪(11)の軸の両端を支持する一対のフロントフォーク(12)(12)とを備え,前記一対の車両側電極を備えたコネクタ(70)が前記一対のフロントフォーク(12)(12)のうちの一方のフロントフォーク(12)の上下方向中間部分に設けられている鞍乗り型電動車両(10)が記載されている。
【0004】
また,この特許文献2には,上記鞍乗り型電動車両(10)におけるバッテリ(15)に充電可能な充電装置をなす駐輪装置(20)であって,当該充電装置(駐輪装置)に向かって移動してくる前記鞍乗り型電動車両の前記前輪(11)を受け入れる前輪受け入れ部と,前記鞍乗り型電動車両の移動方向に関して左側に設けられ,前記前輪受け入れ部に前記前輪が受け入れられた状態において前記一方ののフロントフォーク(12)に設けられたコネクタ(70)に接触して導通する固定側電極を備えた充電用コネクタ(50)とを備えた充電装置が記載されている。
【0005】
この特許文献2の鞍乗り型電動車両(10)および充電装置(駐輪装置)(20)によれば,車両側コネクタ(70)を,充電装置(20)が備える充電用コネクタ(50)に結合させることによって,バッテリ(15)に充電することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−075535号公報
【特許文献2】特開2003−118671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1,2の鞍乗り型電動車両は,いずれも,車両側電極(車両側コネクタ)が一方のフロントフォークに設けられている。そのため,車両側電極は車両の中心に対し,片側(図示のものは左側)に偏倚して設けられていることとなる。
このため,車両を前進させて車両側電極(コネクタ)を固定側電極(コネクタ)に差し込んで導通させる際,接続部が一箇所でかつ車両の片側に偏倚しているため,ハンドルを動かすと,接続部をこじりやすい傾向にあり,充電作業がやりにくいという課題がある。
また,一対の車両側電極を片側のフロントフォークに設けるために,それら電極をまとめた大型のコネクタが必要であるという課題もある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は,車両側電極と固定側電極との接続を容易に行うことができると同時に,車両側電極が大型化し難い鞍乗り型電動車両およびその充電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明の鞍乗り型電動車両は,車両に搭載されたバッテリと,このバッテリに充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極と,前記バッテリの電力で駆動され,車両を走行させる動力源となるモータと,当該車両の前輪を両側から支持する一対のフロントフォークとを備え,前記一対の車両側電極を前記一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けたことを特徴とする。
この鞍乗り型電動車両によれば,車両に搭載されたバッテリの電力で駆動されるモータの動力で走行でき,充電時には,外部電源の端子と車両側電極とを接続することでバッテリに充電することができる。
充電時には,車両側電極を外部電源の端子である固定側電極に接続することで充電作業を行うことが可能である。
そして,一対の車両側電極は,車両の前輪を両側から支持する一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けられているので,車両側電極を固定側電極に接続する際,2箇所で接続するため,接続部をこじり難くでき,充電作業をやりやすくすることができる。
また,一対のフロントフォークの下部を一対の電極として活用できるので,従来技術とは異なり,大型のコネクタを別途設ける必要がなくなる。
望ましくは,前記一対のフロントフォークの下部には,導電性を有する球体を回転可能かつ上下方向へ移動可能に支持する球体支持穴を設け,この球体支持穴の上部に,前記車両側電極を前記球体と接触可能に設ける。
このように構成すると,導電性を有する球体が回転可能かつ上下方向移動可能であることにより,相手方電極である固定側電極との円滑で良好な接触状態を得ることが可能となる。
この場合,さらに望ましくは,前記車両側電極を保持するホルダーを設け,このホルダー内に前記車両側電極の温度を測るための温度センサーを設ける。
このように構成すると,温度センサーで前記車両側電極の過加熱を検出することで,充電異常を検知することが可能になる。
また,上記課題を解決するために本発明の充電装置は,本発明に係る鞍乗り型電動車両におけるバッテリに充電可能な充電装置であって,当該充電装置に向かって移動してくる前記鞍乗り型電動車両の前記前輪を受け入れる前輪受け入れ部と,前記鞍乗り型電動車両の移動方向に関して左右両側に設けられ,前記前輪受け入れ部に前記前輪が受け入れられた状態において前記一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けられた車両側電極にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極とを備えたことを特徴とする。
この充電装置によれば,鞍乗り型電動車両を充電装置に向けて移動させ,前輪を前輪受け入れ部に入れるだけで充電することができる。
一対の固定側電極は,鞍乗り型電動車両の移動方向に関して左右両側に設けられ,鞍乗り型電動車両の一対のフロントフォークの下部に振り分けて設けられた車両側電極にそれぞれ接触して導通するので,鞍乗り型電動車両のハンドル回りのモーメントの発生を防止でき,充電作業をやりやすくすることができる。また,従来技術とは異なり,コネクタを別途設ける必要もなくなる。
望ましくは,前記一対の固定側電極は,前記前輪の受け入れ方向に関し,該前輪の受け入れが進むにつれて電極上面が上方に移動する一対のレール状電極となっており,
前記前輪受け入れ部による前記鞍乗り型電動車両の前輪への当接,および/または,前記一対の固定側電極による前記一対の車両側電極への当接により,前記鞍乗り型電動車両を起立状態に維持することを特徴とする。
このように構成すると,鞍乗り型電動車両を充電装置に向けて移動させ,前輪を前輪受け入れ部に入れるだけで,鞍乗り型電動車両を起立状態に維持した状態で充電できる。しかも,一対の固定側電極は,前記前輪の受け入れ方向に関し,該前輪の受け入れが進むにつれて電極上面が上方に移動する一対のレール状電極となっているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。
望ましくは,前記一対のレール状電極の上面にはそれぞれ,前記鞍乗り型電動車両における球体の半径よりも大きな曲率半径の凹状の半球面電極部がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられている構成とする。
このように構成すると,導電性を有する球体を介して固定側電極と車両側電極との良好な接触状態を得ることが可能となる。しかも,固定側電極である半球面電極部がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。
望ましくは,前記前輪受け入れ部は,前記一対のレール状電極の間に構成されており,当該一対のレール状電極の対向部の少なくとも一方には,前記前輪と当接し,前記前輪受け入れ部への前輪の受け入れが進むにつれて前記一対のレール状電極間を広げるカムが設けられていることを特徴とする。
このように構成すると,前輪幅(厚)の異なる鞍乗り型電動車両に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る鞍乗り型電動車両の一実施の形態を示す正面図。
【図2】本発明に係る鞍乗り型電動車両および充電装置の一実施の形態を示す側面図。
【図3】同じく平面図。
【図4】充電装置の背面図。
【図5】充電状態を示す正面図。
【図6】同じく側面図。
【図7】同じく平面図。
【図8】充電装置100の変形例を示す側面図。
【図9】球体21を用いた車両側電極20の一例を示す部分断面図。
【図10】固定側電極120の変形例を示す部分側面図。
【図11】カバーの一例を示す部分断面図。
【図12】同じく部分正面図。
【図13】充電装置100の変形例を示す正面図。
【図14】図13に示す充電装置100の平面図。
【図15】作用説明平面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下,本発明に係る鞍乗り型電動車両およびその充電装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように,この実施の形態の鞍乗り型電動車両1は,スクータ型の鞍乗り型電動車両である。
この鞍乗り型電動車両1は,車両1に搭載されたバッテリ40と,このバッテリ40に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極20,20と,前記バッテリ40の電力で駆動され,車両を走行させる動力源となるモータMと,当該車両1の前輪WFの軸2の両端を支持することで前輪WFを両側から支持する一対のフロントフォーク30,30とを備え,前記一対の車両側電極20,20が前記一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられている。
【0012】
この鞍乗り型電動車両1の車体フレーム10は,ヘッドパイプ11と,該ヘッドパイプ11から後下がりに延びるダウンフレーム13と,該ダウンフレーム13の下部に連結されて後方に延びる左右一対のアンダーフレーム14と,それらアンダーフレーム14の後部から一体に連なって後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム14rとを備えている。リヤフレーム14rの上部には運転者が座るシートSが設けられている。
【0013】
アンダーフレーム14の後部には,左右一対のブラケット14bが一体に設けられ,このブラケット14b,14bに架設して設けられたピボット軸15によって,スイングアーム16が揺動自在に支持されている。スイングアーム16の後部にモータMが内蔵されており,このモータMによって,スイングアーム16の後部に支持された後輪WRが回転駆動される。
【0014】
両アンダーフレーム14,14間には,モータMに電力を供給するための,前記バッテリ40を内蔵したバッテリケース40Cが両アンダーフレーム14,14で支持されるようにして配置されている。バッテリ40としては,例えば72Vの高電圧バッテリを用いることができる。
【0015】
ヘッドパイプ11には,ステアリングシャフト12が回動可能に支持されている。ステアリングシャフト12の下部にはボトムプレート12bを介して前記左右一対のフロントフォーク30が設けられ,これらフロントフォーク30,30の下部に前輪WFが軸2で回転可能に支持されている。
フロントフォーク30は,軸2の支持部31を有しており,この支持部31の下方に,前記車両側電極20が設けられている。
【0016】
ステアリングシャフト12の上部には左右一対のハンドルバー12hが設けられ,それらハンドルバー12hにはハンドルグリップ12gが設けられている。
したがって,運転者はシートSに座り,ハンドルグリップ12gを握って車両1を運転することができる。
【0017】
車体フレーム10は,該車体フレーム10とともに車体を構成する合成樹脂製の車体カバー10Cで覆われている。
【0018】
この鞍乗り型電動車両1によれば,該車両1に搭載されたバッテリ40の電力で駆動されるモータMの動力で走行でき,充電時には,外部電源の端子と車両側電極20とを接続することでバッテリ40に充電することができる。
充電時には,車両側電極20を外部電源の端子である固定側電極(例えば後述する充電装置100における固定側電極120)に接続することで充電作業を行うことが可能である。
【0019】
そして,一対の車両側電極20は,車両1の前輪WFを両側から支持する一対のフロントフォーク30の下部に振り分けて設けられているので,車両側電極20を固定側電極に接続する際,2箇所で接続するため,接続部をこじり難くでき,充電作業をやりやすくすることができる。
また,一対のフロントフォーク30の下部を一対の電極20として活用できるので,従来技術とは異なり,大型のコネクタを別途設ける必要がなくなる。
【0020】
図2〜図4に示すように,この実施の形態の充電装置100は,例えば上記のような鞍乗り型電動車両1におけるバッテリ40に充電可能な充電装置であって,当該充電装置100に向かって移動してくる鞍乗り型電動車両1の前輪WFを受け入れる前輪受け入れ部110と,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられ,図5〜図7に示すように,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20,20にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極120,120とを備えている。
充電装置100は,鞍乗り型電動車両1の駐車場や充電スタンド等のフロアFL上に設置することができる。
【0021】
この充電装置100によれば,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられた一対の固定側電極120,120が,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20,20にそれぞれ接触して導通するので,鞍乗り型電動車両1を充電装置100に向けて移動させ,前輪WFを前輪受け入れ部110に入れるだけでバッテリ40に充電することができる。
【0022】
一対の固定側電極120,120は,鞍乗り型電動車両1の移動方向Frに関して左右両側に設けられ,鞍乗り型電動車両1の一対のフロントフォーク30,30の下部に振り分けて設けられた車両側電極20,20にそれぞれ接触して導通するので,鞍乗り型電動車両1のハンドル回りのモーメントの発生を防止でき,充電作業をやりやすくすることができる。また,従来技術とは異なり,コネクタを別途設ける必要もなくなる。
【0023】
車両側電極20および固定側電極120は,前輪受け入れ部110に前輪WFが受け入れられた状態において,良好な接触状態が得られる形状,構造であれば,任意の形状,構造を採用することができる。
図1〜図7に示す車両側電極20はフロントフォーク30の下端に設けた半球状の電極とし,固定側電極120は板状の電極としてある。固定側電極120,120は,電線141(図3参照)で充電器140に接続され,充電器140は図示しない電源に接続されている。車両側電極20はコード41(図2,図3参照)でバッテリ40に接続されている。
【0024】
図示の前輪受け入れ部110は,左右一対のガイドブロック130,130と,これらガイドブロック130,130の前部(車両進行方向に関して前方)を連結している前輪止めブロック150とで囲まれる空間として構成されている。前輪止めブロック150は必ずしも設ける必要はないが,設けることが望ましい。
【0025】
図示のガイドブロック130,130はそれぞれ,前輪受け入れ部110に向かって移動してくる鞍乗り型電動車両1の前輪WFの両側面と当接して前輪WFを案内する車輪案内面131と,フロントフォーク30の先端(車両側電極20)と当接して,フロントフォーク30の先端を案内するフォーク案内面135とを有している。
【0026】
車輪案内面131は,前輪WFを前輪受け入れ部110へ案内しやすくするための先広がりのテーパ面132と,このテーパ面132に連なる互いに平行な平行面133とを有している。
【0027】
フォーク案内面135は,前方に向かうにつれて上方に向かう傾斜面となっている。このフォーク案内面135は,固定側電極120の上面121で構成されている。すなわち,固定側電極120は,前輪WFの受け入れ方向Frに関し,前輪WFの受け入れが進むにつれて上面121が上方に移動するレール状電極となっている。
【0028】
充電を行う際には,鞍乗り型電動車両1を充電装置100に向けて移動させ,図5〜図7に示すように,前輪WFを前輪受け入れ部110へ入れる。この際,前輪WFはガイドブロック130のテーパ面132で案内された後,平行面133,133間に入り,平行面133,133間に保持される。また,前輪WFを前輪受け入れ部110へ入れる過程で,車両側電極20がフォーク案内面135(固定側電極120の上面121)に当接する。車両側電極20は,初めフォーク案内面135に軽く当接するが,フロントフォーク30は,その軸線方向(図1,図5における矢印Z方向)に伸縮可能であるから,車両側電極20がフォーク案内面135に軽く当接した後もさらに車両1を押し続けると,フロントフォーク30が縮みながらその反力で車両側電極20が固定側電極120に対して確実に押し付けられることとなる。固定側電極120の上面121が傾斜していることにより,鞍乗り型電動車両1に対しては,これを後方へ押し戻そうとする力が作用するが,固定側電極120と車両側電極20との間には摩擦があるから,車両側電極20が固定側電極120と当接しなくなるほどに鞍乗り型電動車両1が押し戻されてしまうということはない。また,ガイドブロック130,130の前部には前輪止めブロック150が設けられているので,必要以上に鞍乗り型電動車両1が進んでしまうということもない。
【0029】
このような状態においては,前輪受け入れ部110による鞍乗り型電動車両1の前輪WFへの当接,および,一対の固定側電極120,120による一対の車両側電極20,20すなわちフロントフォーク30,30への当接(上方へ向けて支持する力)により,鞍乗り型電動車両1が起立状態に維持され,図示しない電源から充電器140,電線141,固定側電極120,車両側電極20,およびコード41を介してバッテリ40に充電される。なお,一対の固定側電極120,120による一対の車両側電極20,20すなわちフロントフォーク30,30に対する支持が十分に安定した状態でなされる場合には,前輪受け入れ部110による前輪WFへの当接による支持は必ずしも必要ではない。
【0030】
以上のように,この実施の形態によれば,鞍乗り型電動車両1を充電装置100に向けて移動させ,前輪WFを前輪受け入れ部110に入れるだけで,鞍乗り型電動車両1を起立状態に維持した状態で充電できる。しかも,一対の固定側電極120,120は,前輪WFの受け入れ方向に関し,前輪WFの受け入れが進むにつれて電極上面121が上方に移動する一対のレール状電極となっているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。
【0031】
なお,充電装置100を前輪径の同一な鞍乗り型電動車両にのみ利用する場合には,固定側電極120の上面121は傾斜状にする必要はなく,例えば,図8に示すように,ガイドブロック130のフォーク案内面135に連なる水平面136を設け,この水平面136に平板上の固定側電極120を設けてもよい。この場合,車両側電極20がフォーク案内面135を乗り越えて水平面136に達するように鞍乗り型電動車両1を移動させることにより,充電状態とすることができる。フォーク案内面135を乗り越える過程でフロントフォーク30が縮み,車両側電極20が水平面136に達した状態では,フロントフォーク30の反力で車両側電極20が固定側電極120に押し付けられる。
【0032】
図9に示すように,一対のフロントフォーク30(図9において一方のみ図示)は,そのの下部に,導電性を有する球体21を回転可能かつ上下方向へ移動可能に支持する球体支持穴32を設け,この球体支持穴32の上部に,車両側電極20を球体21と接触可能に設けた構成とすることができる。
【0033】
このように構成すると,導電性を有する球体21が回転可能かつ上下方向移動可能であることにより,相手方電極である固定側電極120との円滑で良好な接触状態を得ることが可能となる。
車両側電極20は,ホルダー22で保持されている。ホルダー22内には,車両側電極20の温度を測るための温度センサー22sが設けられている。
このように構成すると,温度センサー22sで車両側電極20の過加熱を検出することで,充電異常を検知することが可能になる。
ホルダー22は,絶縁性部材で構成する。ホルダー22には導電性の端子台23を埋め込み,この端子台23に車両側電極20をビス24で固定する。
端子台23を前述したコード41に接続する配線25を設け,この配線25にヒューズ26を介装する。ヒューズ26はホルダー22に埋め込むことができる。
ホルダー22はゴム等の弾性部材で構成し,車両側電極20を弾性的に保持することができる。このようにすると,球体21からの衝撃を緩衝することができる。
【0034】
図10に示すように,一対のレール状電極である固定側電極120は,その上面121にそれぞれ,鞍乗り型電動車両1における球体21の半径r1よりも大きな曲率半径r2の凹状の半球面電極部122がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられている構成とすることができる。
【0035】
このように構成すると,導電性を有する球体21を介して固定側電極120と車両側電極20との良好な接触状態を得ることが可能となる。しかも,固定側電極である半球面電極部122がレール状電極の長手方向に沿って複数設けられているので,前輪径の異なる鞍乗り型電動車両に利用することができる。球体21はフロントフォーク30の下端に回転可能に支持されているので,レール状電極(固定側電極)120上に複数の半球面電極部122が設けられているにもかかわらず,フロントフォーク30をレール状電極120に沿わせて容易に移動させることができる。
図10に示すように,半球面電極部122は,フロントフォーク30の軸線30sよりも後側にのみ設け,その半球面電極部122の下方に荷重センサ(例えば歪みゲージ)123を設けることができる。半球面電極部122にはそれぞれ独立した給電線124を接続する。
このように構成すると,フロントフォーク30を載せられることによる荷重を荷重センサ123で検知した半球面電極部122のみにその給電線124で通電することが可能になる。
また,半球面電極部122の近くには,半球面電極部122の温度を検出するための温度センサ125を設けることができる。
このように構成すると,この温度センサ125と,フロントフォーク30に設けた温度センサー22sとでフェイルチェックを行ない,充電状態を管理することが可能になる,
【0036】
図11,図12に示すように,球体21にはカバー33を設けることができる。
このカバー33は,浅いお椀形状とし,左右一対のアーム部33a,33aで,フロントフォーク30に軸34で回動可能に取り付ける。軸34回り,またはアーム部33aとフロントフォーク30との間には図示しない捩りバネ等の付勢手段を設け,カバー33を常時閉じ方向(実線で示す位置)へ付勢する。フロントフォーク30の下端部とカバー33との間にはリング状のシール部材37を設ける。シール部材37はフロントフォーク30の下端部とカバー33とのどちら側に固定してもよい。
【0037】
このように構成すると,球体支持穴32内への塵埃の侵入を防止(または抑制)することができる。
このカバー33は,鞍乗り型電動車両1の前輪WFを前輪受け入れ部110へ入れる過程で,固定側電極120の上面121に当接することで図11に仮想線で示すように開き,鞍乗り型電動車両1の前輪WFを前輪受け入れ部110から後退させる過程で,上記付勢手段により閉じるように構成することができる。
カバー33の下面には,固定側電極120の上面121と当接してカバー33が開きやすくするための突片カバー35を設けることができる。また,水抜き孔36を設けることが望ましい。
【0038】
図13〜図15に示すように,充電装置100は,ガイドブロック130を車幅方向(図13〜図15において左右方向)にスライド可能に構成し,両ガイドブロック130間の幅Wを狭める方向に付勢する圧縮バネ160を設けた構成とすることができる。
このように構成すると,ガイドブロック130はカムとしての役割を果たし,テーパ面132はカム面としての役割を果たす。すなわち,ガイドブロック130は,図15に示すように,前輪WFと当接し,前輪受け入れ部110への前輪WFの受け入れが進むにつれて一対のレール状電極120,120間を広げるカムを構成する。
このように構成すると,充電装置100は前輪幅(厚)の異なる鞍乗り型電動車両に利用できるようになる。
【0039】
図13〜図15において,151は,前輪止めブロック150に設けられていて,ガイドブロック130を案内するためのガイド溝,FL1は,フロアFLに設けられていて,ガイドブロック130を案内するためのガイド溝である。これらガイド溝はいずれか一方のみ設けてもよい。また,一対のガイドブロック130は,一方のみスライド可能とすることもできる。
161は,前輪止めブロック150またはフロアFLに固定されていて圧縮バネ160を支持するための支持ブロックである。
【0040】
以上,本発明の実施の形態について説明したが,本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく,本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【符号の説明】
【0041】
1:鞍乗り型電動車両1, 2:軸, WF:前輪, 20:車両側電極, 21:球体21, 22:ホルダー, 22s:温度センサー, 30:フロントフォーク, 32:球体支持穴, 40:バッテリ, M:モータ, 100:充電装置, 110:前輪受け入れ部, 120:固定側電極, 121:上面, 122:半球面電極部, 130:ガイドブロック(カム)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)に搭載されたバッテリ(40)と,このバッテリ(40)に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極(20)と,前記バッテリ(40)の電力で駆動され,車両を走行させる動力源となるモータ(M)と,当該車両の前輪(WF)を両側から支持する一対のフロントフォーク(30)とを備え,前記一対の車両側電極(20)を前記一対のフロントフォーク(30)の下部に振り分けて設けたことを特徴とする鞍乗り型電動車両。
【請求項2】
前記一対のフロントフォーク(30)の下部には,導電性を有する球体(21)を回転可能かつ上下方向へ移動可能に支持する球体支持穴(32)を設け,この球体支持穴(32)の上部に,前記車両側電極(20)を前記球体(21)と接触可能に設けたことを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型電動車両。
【請求項3】
前記車両側電極(20)を保持するホルダー(22)を設け,このホルダー(22)内に前記車両側電極(20)の温度を測るための温度センサー(22s)を設けたことを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型電動車両。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の鞍乗り型電動車両(1)におけるバッテリ(40)に充電可能な充電装置であって,当該充電装置に向かって移動してくる前記鞍乗り型電動車両(1)の前記前輪(WF)を受け入れる前輪受け入れ部(110)と,前記鞍乗り型電動車両(1)の移動方向に関して左右両側に設けられ,前記前輪受け入れ部(110)に前記前輪(WF)が受け入れられた状態において前記一対のフロントフォーク(30)の下部に振り分けて設けられた車両側電極(20)にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極(120)とを備えたことを特徴とする鞍乗り型電動車両の充電装置。
【請求項5】
前記一対の固定側電極(120)は,前記前輪(WF)の受け入れ方向に関し,該前輪(WF)の受け入れが進むにつれて電極上面(121)が上方に移動する一対のレール状電極となっており,
前記前輪受け入れ部(110)による前記鞍乗り型電動車両の前輪(WF)への当接,および/または,前記一対の固定側電極(120)による前記一対の車両側電極(20)への当接により,前記鞍乗り型電動車両(1)を起立状態に維持することを特徴とする請求項4記載の鞍乗り型電動車両の充電装置。
【請求項6】
前記一対のレール状電極(120)の上面(121)にはそれぞれ,前記球体(21)の半径よりも大きな曲率半径の凹状の半球面電極部(122)がレール状電極(120)の長手方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項5記載の鞍乗り型電動車両の充電装置。
【請求項7】
前記前輪受け入れ部(110)は,前記一対のレール状電極(120)の間に構成されており,当該一対のレール状電極(120)の対向部の少なくとも一方には,前記前輪(WF)と当接し,前記前輪受け入れ部(110)への前輪(WF)の受け入れが進むにつれて前記一対のレール状電極(120)間を広げるカム(130)が設けられていることを特徴とする請求項5または6記載の鞍乗り型電動車両の充電装置。
【請求項1】
車両(1)に搭載されたバッテリ(40)と,このバッテリ(40)に充電するために車両側に設けられた一対の車両側電極(20)と,前記バッテリ(40)の電力で駆動され,車両を走行させる動力源となるモータ(M)と,当該車両の前輪(WF)を両側から支持する一対のフロントフォーク(30)とを備え,前記一対の車両側電極(20)を前記一対のフロントフォーク(30)の下部に振り分けて設けたことを特徴とする鞍乗り型電動車両。
【請求項2】
前記一対のフロントフォーク(30)の下部には,導電性を有する球体(21)を回転可能かつ上下方向へ移動可能に支持する球体支持穴(32)を設け,この球体支持穴(32)の上部に,前記車両側電極(20)を前記球体(21)と接触可能に設けたことを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型電動車両。
【請求項3】
前記車両側電極(20)を保持するホルダー(22)を設け,このホルダー(22)内に前記車両側電極(20)の温度を測るための温度センサー(22s)を設けたことを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型電動車両。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の鞍乗り型電動車両(1)におけるバッテリ(40)に充電可能な充電装置であって,当該充電装置に向かって移動してくる前記鞍乗り型電動車両(1)の前記前輪(WF)を受け入れる前輪受け入れ部(110)と,前記鞍乗り型電動車両(1)の移動方向に関して左右両側に設けられ,前記前輪受け入れ部(110)に前記前輪(WF)が受け入れられた状態において前記一対のフロントフォーク(30)の下部に振り分けて設けられた車両側電極(20)にそれぞれ接触して導通する一対の固定側電極(120)とを備えたことを特徴とする鞍乗り型電動車両の充電装置。
【請求項5】
前記一対の固定側電極(120)は,前記前輪(WF)の受け入れ方向に関し,該前輪(WF)の受け入れが進むにつれて電極上面(121)が上方に移動する一対のレール状電極となっており,
前記前輪受け入れ部(110)による前記鞍乗り型電動車両の前輪(WF)への当接,および/または,前記一対の固定側電極(120)による前記一対の車両側電極(20)への当接により,前記鞍乗り型電動車両(1)を起立状態に維持することを特徴とする請求項4記載の鞍乗り型電動車両の充電装置。
【請求項6】
前記一対のレール状電極(120)の上面(121)にはそれぞれ,前記球体(21)の半径よりも大きな曲率半径の凹状の半球面電極部(122)がレール状電極(120)の長手方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項5記載の鞍乗り型電動車両の充電装置。
【請求項7】
前記前輪受け入れ部(110)は,前記一対のレール状電極(120)の間に構成されており,当該一対のレール状電極(120)の対向部の少なくとも一方には,前記前輪(WF)と当接し,前記前輪受け入れ部(110)への前輪(WF)の受け入れが進むにつれて前記一対のレール状電極(120)間を広げるカム(130)が設けられていることを特徴とする請求項5または6記載の鞍乗り型電動車両の充電装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−176644(P2012−176644A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39437(P2011−39437)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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