説明

顕微鏡配列

本発明は顕微鏡配列に関連し、顕微鏡配列が具備するのは、照明源(1)と、照明ビームの経路を生成する光学部品と、対物レンズ(21)と、カメラ(22)の受光面上へ向けられたイメージングビームの経路を生成する光学部品と、であり、照明ビームの経路が対物レンズ(21)を通ってサンプル(20)上へと方向づけられており、サンプル(20)が対物レンズ(21)の対象面又はその近傍にある。本発明に従って、前述したタイプの顕微鏡配列が、検査されるサンプルセクションに入射する照明光を均質化する均質化の装置(5)を備え付けられている。均質化の装置(5)が、顕微鏡配列の対象面を照明することを可能にするので、サンプル(20)のサブセクションが均質になるように対象面又はその近傍に置かれ、これにより、前記サンプルセクションの再現の質が改善され、測定精度が高くなるので再現性も高くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は顕微鏡配列に関連し、顕微鏡配列が具備するのは、照明源と、照明ビームの経路を生成する光学部品と、レンズと、該レンズを通って照明ビームの経路がサンプル上へ向かい、該サンプルはレンズの対象面又はその近傍にあることと、イメージングビームの経路をカメラの受光面上へと方向づける光学部品と、である。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡配列、特に、バイオチップの表面の放射年代測定に関連した反射光顕微鏡の顕微鏡配列が当該分野で既知である。この配列は本質的に2つの異なる動作原理に基づいている。
【0003】
例えばレーザ走査顕微鏡が知られており、この場合にはサンプルの数μmの狭い面積が照明されるので、照明の瞬間に分析可能なのは同一の狭い面積のみである。評価中に偽光を抑制し画質を高める為に、開口が顕微鏡ビームの経路に置かれる「共焦点」走査法が用いられている。
【0004】
レーザ走査顕微鏡法の、特にバイオチップ分析における不利点は、狭い面に集束させられたレーザービームの高強度の結果、サンプルが漂白される危険性である。なおまた、照明光の波長の選択が非常に制限されている。更に、レーザスキャナが、直流電気の走査装置などの機械的に動く部品を必要とし、これにより相対的に機械的摩耗が激しくなり、調整のコストが高くなる。別の不利点は検出器の量子効率の低さであり、一般に光電子増倍管として設計されると、特に600nmを上回る波長の照明光に影響が及ぶ。
【0005】
別の原理が広視野検出に基づいている。ここでは、サンプル中の広い表面積の視野が照明され、レンズと、必要ならば付加的なレンズとを用いて、サンプルの対応するセグメントが、CCDカメラなどの局所的に分解する受信器に再現される。
【0006】
問題になっている分析が蛍光顕微鏡分析の場合、それぞれの波長の光を透過可能なスペクトルフィルタが、照明及び/又は励起のビームの経路及び検出及び/又は蛍光のビームの経路に置かれている。
【0007】
不利なことに、当該分野で既知の、カメラを使う顕微鏡配列の1つを用いて記録されたサンプル表面の連続像の、像から像への質が十分に均一でない為に、幾つかのカメラの像がつなぎ合わされて像全体がタイル状の構造になる。しかし、この像のつなぎ合わせは特にバイオチップの読み取りには避けられないが、タイル状の構造では精密な評価が阻害されることも確実である。
【0008】
別の不利点は、結像される対象視野及び/又はサンプルセグメントの照明の均一性が、非常に精密な分析には不十分なことであり、なおまた、照明源の制限された使用可能期間及び/又はそのメンテナンスと、調整を繰り返す必要性とによって、変化するサンプルの連続的な評価が、例えば、代謝回転の高いバイオチップの測定中に、阻害される。
【0009】
別の干渉源は、照明とイメージのビームの経路の望ましくない反射である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述に基づき、本発明の目標は、先行技術で可能な精度よりも高い精度で測定結果が達
成されるよう、広視野検出の原理に従って動作する顕微鏡配列を更に改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に従って、前述したタイプの顕微鏡配列には、検査されるサンプルセクションに入射する照明光の強度を均質化するための均質化装置が備え付けられている。
均質化装置の使用によって、有利に顕微鏡配列のレンズ面をもたらし、それによりレンズ面又はそれに近接して設置されたサンプルのセクションが均質に照明され、この結果、このサンプルセクションの像の品質が改善され、最終的に、決定される強度の値の定量的測定精度が向上する。
【0012】
実行可能な照明源は、ハロゲンランプ、アークランプ、LED、レーザであり、可視、UV、及び/又は、IRのスペクトルレンジの光を放出する。
有利なことに、均質化装置が光ファイバ導波路として形成されており、照明源に面した受光面とレンズから逸れた発光面とを具備している。ここでは、光ファイバ導波路が、内部で反射する中空の棒として、又は内部で全反射する透過性の固体の棒として、又は液体の光ファイバ導波路として、又はガラス繊維の束の形で、設計されている。
【0013】
光ファイバ導波路がガラス繊維の束から成る場合に推奨されるのは、発光面自体が光分散盤として設計されること、又は、光分散盤が発光面の下流に配置され、光分散盤が対象面に不明瞭に結像され、それによって照明を均質化することである。
【0014】
光ファイバ導波路の光学活性断面は、円形、又は正方形、又は長方形になるよう形成される。なおまた、光ファイバ導波路が、受光面、又は発光面、又はこれらの面の両方に微小レンズ構造を備えて形成されてもよく、複数の、丸い、又は正方形、又はハニカム形状、又は円筒形の微小レンズが、それぞれの表面に互いに隣接して配置されており、これらのレンズの各々が、約100μm〜約1000μmの線の半径を有し、照明ビームの経路の光軸に垂直である。
【0015】
反射性の高い内壁で個々のビーム要素が何度も反射することにより光が混合されるよう、反射によって光ファイバ導波路の内側の光を伝導することで、ビーム強度の均質化が達成される。これにより、光ファイバ導波路の光の経路全体に沿ったビームの断面に相対的なビーム強度の均質化がもたらされる。
【0016】
受光面及び/又は発光面が微小レンズ構造を装備している場合は更に、この構造を通過する照明光が、複数の微小レンズに対応して多数の部分的なビームへと分割され、その結果、更に良好な強度分布の混合及び/又は均質化がもたらされる。
【0017】
ここでは、例に示されているように微細構造を受光面及び/又は発光面に配置する必要はなく、代わりに考えられるのは、微小レンズ構造を別個の光学素子に配置して該素子を受光面の上流に及び/又は発光面の下流に配列することであり、同等に好都合な結果をもたらす。
【0018】
更に本発明の範囲内にあるのは交差した微小円柱レンズを用いて均質化を達成することであり、照明ビームの経路に順次配置された2つの光学素子が微小円柱レンズで構造化されており、これらの長手方向が照明ビームの経路の光軸に垂直になるよう向けられており、ただし、一方の素子の微小円柱レンズの長手方向ともう一方の素子の微小円柱レンズの長手方向とが角度90°を成している。
【0019】
均質化された照明ビームをサンプルの結像に使用できるようにする為に、均質化配列の
発光面を顕微鏡配列の視野絞り面で結像する手段と、視野絞り面をレンズ面で結像する手段とが提供されている。この結果、発光面の均質化された照明光が均質化された強度分布でレンズ面に入る。
【0020】
簡略化された実施形態では、均質化装置の発光面が視野絞り面で結像されるのではなく、視野絞り面で直接的に及び/又はそのすぐ近くで結像される。この結果、光学部品の数を減らすことが可能である。
【0021】
本発明の別の好適な実施形態で提供されるのは、視野絞り面に配置された視野絞りの光学活性面が帯状又はチェス盤状になるように構造化されていることであり、構造において透過性の部分の面と非透過性の部分の面とが交互になっている。この場合は、光を部分的に遮断するシャッタが視野絞りの前方に直接的に配置されている。シャッタは好ましくは制御可能であり、視野絞りの選択された表面セクションを暗くする為に使用される。これにより、励起光が分散していても、中でも特にオートフォーカスのセンサが、照射されずに済む。
【0022】
このやり方で構造化された視野絞りの作製は、例えば、最初に所望の帯状又はチェス盤状の構造がガラス板に真空メタル蒸着され、次に第2のガラス板がこの構造に貼り付けられるようになされる。外部と空気とに向けられたガラス板の2つの境界面が好ましく反映される。
【0023】
本発明に係る顕微鏡配列の別の好適な実施形態では、第1の、部分的に透過可能な転換ミラーが照明ビームの経路において視野絞りの下流に配置され、部分的に透過可能な転換ミラーから照明光の支配的な部分が導かれて、照明ビームの経路を平行にする照明チューブを通り、その次に、用途に依存して、ダイクロイックミラー(dichroic mirror)などのカラースプリッタ上への励起を意図されたスペクトル部分を選択する為のスペクトルフィルタを通るか、部分的に透過可能なミラーに接触し、そのスプリッタ面により、レンズを通りサンプルへと導かれる。
【0024】
照明チューブに配置された部分的に透過性の転換ミラーを通って方向転換された照明ビームの経路の小さいセクションを、例えば、照明光の強度を監視するのに役立つ監視検出器上へと方向づけることができる。そして監視検出器の出力信号を、次の強度の規制や規格化に用いることができる。
【0025】
サンプルからの、反射された光、蛍光顕微鏡法の場合について言えば放出された光が、再びレンズを通過し、次にカラースプリッタ及び/又は部分的に透過可能なミラーと、下流に配置され発光及び/又は反射の光を透過可能な第2のスペクトルフィルタとを通過し、次に、イメージングチューブを通ってカメラに到達する。
【0026】
照明チューブ及びイメージングチューブが好ましくは同一の光学部品から形成され、それによって生産コストが最小になる。顕微鏡配列に、レンズを照明並びにイメージングチューブに結合する定義された光学のインタフェースを備え付けることも可能である。これにより、調整の労力をさほど費やすことなくたやすく別のレンズと交換することができ、選択肢に依存して、1μm未満の高い光学解像度を可能にする又は直径が数センチメートルまでの広い対象視野を照明するレンズが使用できるので有利である。
【0027】
この目的の為に、光学特性に関して異なる少なくとも2つのレンズが、交換の装置、好ましくはレンズ回転装置に配置されている。
更に提供されるのは、脱着可能な等化ガラスが単一のレンズ及び/又は複数のレンズの前方に配置されることであり、その結果として、サンプルの測定が、レンズに面した空気
/固体の境界面上の等化ガラスによりなされる、又は、等化ガラスなしで、透過性のサンプル運搬器を通ってなされる。
【0028】
更に有利に提供されるのは、照明及び/又は発光ビームの経路のスペクトルフィルタの面の法線と、それぞれのビームの経路の光軸とが、1°〜20°の範囲の角度、好ましくは5°を成していることである。それぞれの光軸に対するこの傾斜により、正しくない光が分析されなくなり、照明ビームの経路のスペクトルフィルタの傾斜が、詳細に以下に説明されるように、オートフォーカス式装置に関して特に重大である。
【0029】
有利に提供されるのは、照明ビームの経路のスペクトルフィルタ及び発光ビームの経路のスペクトルフィルタが、カラースプリッタと共に、フィルタキューブとして構造化されることである。補足の実施形態では、このフィルタキューブが、例えば交換歯車として構造化された交換の装置の上に配置されてよく、フィルタの波長に関して、又は蛍光顕微鏡法では、例えば、励起波長及び発光波長に関して、第1のフィルタキューブとは異なる少なくとも1つの付加的なフィルタキューブを備えている。
【0030】
更に本発明の範囲内にあるのは、グレースケールフィルタが照明ビームの経路で照明ビームの経路の光軸に対して旋回できることであり、グレースケールフィルタの面の法線照明ビームの経路の光軸とが5°〜15°の範囲の角度を成している。このグレースケールフィルタはビームを弱めるのに役立ち、光軸に対するフィルタの傾斜により、過剰な照明光がグレースケールフィルタの受光面により反射して照明源に戻らなくなり、よって、認容できない照明源の加熱が回避される。
【0031】
特に有利な実施形態では、照明源が顕微鏡配列の残りの部品に着脱可能の機械的な接続により接続されている。照明源が、均質化装置のおかげで、照明ビームの経路を生産する残りの光学部品から切り離されており、照明源が変わった際にも、均質化装置によって達成された、照明ビームの経路の均一の強度分布が、なお保たれるので、調整の要らない別の照明源と交換する為の技術的な基盤が提供される。
【0032】
ここでは、交換された照明源が、技術的な構成(ハロゲンランプ、アークランプ、LED等)及び照射された光(VIS、UV、IR)の波長の両方に関して異なる。
別の随意選択の実施形態が、レンズを、レンズの光軸の方向に移動可能なように、かつ、この目的の為に、レンズをモータ駆動の調整装置に結合するよう、スライドバーに配列することにある。レンズを光軸の方向に移動させる能力を用いてサンプルとレンズとの間の距離を変えられ、従って、焦点を合わせられる。
【0033】
随意選択で、オートフォーカスセンサと、オートフォーカスの作用メカニズムと、照明ビームの経路のオートフォーカスのレーザービームを束ねる手段とを包含するオートフォーカス式装置が設けられる。
【0034】
カメラが任意にCCD又はCMOSカメラとして構成できる。
本発明に係る顕微鏡配列の特に好適な実施形態では、レンズの光軸が重力の方向に垂直になるよう向けられている。この結果、カートリッジ様のサンプルのガラス/流体インタフェースにしばしば付着する気泡が流体の水位より上に蓄積するので、気泡が像を誤って伝えることはなく、よって測定精度が高くなる。
【0035】
レンズの光軸に垂直な座標方向X及び/又はYで調整可能なサンプルテーブルが、サンプルを支持する為に設けられている。サンプルテーブルが有利にピエゾドライブ及び/又はスピンドルドライブに結合されてよい。ピエゾドライブが好ましくはサンプルテーブルの座標方向Xの調整の為に設けられ、スピンドルドライブがサンプルテーブルの座標方向
Yの調整の為に設けられ、座標方向Yが好ましくは重力の方向に対応している。
【0036】
サンプルテーブルには更に水準装置を備え付けることもでき、水準装置を用いて、レンズの光軸に相対的なサンプル表面の傾斜が調整される。サンプルが、サンプルテーブルにサンプルホルダを用いて配列されており、サンプルホルダとサンプルテーブルとが互いに着脱可能に接続されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明は、模範的な実施形態に基づいて更に詳しく以下に記載される。以下、対応する図面である。
図1は、蛍光顕微鏡法の顕微鏡配列に基づく本発明の基本的な原理を示す。
【0038】
ここでは、可視、UV、及び/又は、IRなどのスペクトルレンジの光を放出する照明源が設けられている。特別な実施形態では、照明源1が、異なる波長帯の光を放出する複数の別々に制御可能なビーム源を具備する。
【0039】
照明ビームの経路を光軸2に沿って形成する為に、照明源1の下流に、グレースケールフィルタ3と、第1の光学部品4と、均質化装置5と、第2の光学部品6とが配列されている。
【0040】
図面に示されているように、グレースケールフィルタの入射光面7の法線と照明ビームの経路の光軸2とが、5°〜15°の範囲の角度、好ましくは5°を成しており、これによって、入射光面7により反射された照明光の部分が、再反射されない、又は少しだけ照明光へと及び/又は照明源1に再反射され、それによって照明源1が過熱されずに済む。
【0041】
グレースケールフィルタ3そのものは、照明ビームを弱めるのに役立ち、有利なことに、要望に応じてグレースケールフィルタ3を照明ビームの経路へと又は照明ビームの経路から旋回させられる旋回装置上に配列されている。旋回装置は図面には図示されていない。
【0042】
随意選択で、更に提供されるのは、幾つかのグレースケールフィルタ3が交換歯車上に置かれることであり、これらは、透過性が異なるので、照明光をある程度弱める能力があり、よって、所望の弱める程度に依存して、これらのフィルタの1つを照明ビームの経路に置くことが可能になる。交換装置は図面には図示されていないが、その構築の様式は当該分野で既知である。
【0043】
図1に示す模範的な実施形態では、均質化装置5が、断面が長方形の、全反射する透過性の固体のガラス棒として実施されている。
均質化装置5は受光面8と発光面9とを有する。受光面8を通って均質化装置5に入る光は、均質化装置5を通過する際に、内側に数回全体反射され、これが個々のビーム要素の混合につながり、その結果、発光面9から出現する照明光の強度が本質的に均一に分配される。
【0044】
固体の棒の代わりに、内部で反射する中空の棒が設けられてもよく、この場合には、全反射の代わりに、鏡面化された内面で通常の反射が生ずる。
第1の光学部品4の目的は、損失を可能な限り少なくしながら照明源1から生じる光の焦点を受光面8に合わせることである。第2の光学部品6の目的は、均質的に照明する発光面9を顕微鏡配列の視野絞り面10で再現することである。
【0045】
視野絞り面10には、視野絞り11があり、これは、透過性の表面セグメント及び非透
過性の表面セグメントの助けを借りて、高コントラストでの対象視野の照明に対処する。視野絞り11の選択されたセクションを暗くするのに役立つシャッタ12が、ドライブに依存して、視野絞り11の前方に直接的に配列されている。これにより、サンプル20により反射された過剰な励起光によるオートフォーカスのセンサ32の過飽和が防止される。
【0046】
シャッタ12は回転モータ13により駆動され、回転モータ13は、種々のシャッタ調節を照明ビームの経路に導入することを可能にし、よって、サンプル20により反射された過剰な励起光によるオートフォーカスのセンサ32の過飽和を効果的に防止することを可能にする。
【0047】
視野絞り11の下流には、部分的に透過性の転換ミラー14があり、この転換ミラー14を通って、照明ビームの経路のビームの支配的な部分2.1が照明チューブ15の方向に導かれる。照明ビームの経路のビームの少ない方の部分2.2が、部分的に透過性の転換ミラー15を通過し、照明光の強度を監視する監視検出器16に接触する。
【0048】
監視検出器16は、ビーム強度の表示装置に、及び/又は、ビーム強度を修正する再調節装置に評価のスイッチを介して接続でき、照明源1により放出された光のビーム強度は、例えば作業電圧を用いて操作できる。監視検出器16の信号出力の照明源1へのフィードバックは、図面には図示されていないが、制御工学で既知のやり方で行うことができる。
【0049】
照明チューブ15を通過する間、ビームの一部分2.1は平行にされており、よって下流のフィルタキューブ17に接触する。フィルタキューブ17は、その入力側に第1のスペクトルフィルタ18を備えた状態で設けられており、第1のスペクトルフィルタ18は、確実に、サンプル20の励起を意図された波長の照明光のみがフィルタキューブ17のビームスプリッタ19に到達するようにする。
【0050】
選択された励起光は、好ましくは部分的に透過可能な板として実施されたビームスプリッタ19によりサンプル20の方向に方向転換され、レンズ21を通過し、レンズ21は励起光の焦点をサンプル20に合わせる。
【0051】
サンプル20は励起され蛍光を発する。サンプル20から生じる蛍光性の光はレンズ21により束ねられ、レンズ21を通過した後、フィルタキューブ17のビームスプリッタ19を通過する。
【0052】
カメラ22の方向を指すフィルタキューブ17の受光面には、第2のスペクトルフィルタ23が備え付けられており、第2のスペクトルフィルタ23は、サンプル20から生じる蛍光性の光のみを通す。フィルタキューブ17とカメラ22との間にはイメージングチューブ24が配置されており、イメージングチューブ24はサンプル表面をカメラ22の局所的に分解する受光面に結像する。通常はカメラ22の上流に開口25が設置されている。
【0053】
本明細書で選択された模範的な実施形態は、蛍光顕微鏡法について記載されている。そういったわけで、フィルタキューブ17は、その全体的な機能において、カラースプリッタとして実施されている。スペクトルフィルタ18又は23の少なくとも1つが取り外されビームスプリッタ19がダイクロイックでないスプリッタとして実施されると、この顕微鏡配列は、反射するサンプルの結像及び測定にも適している。
【0054】
サンプル20がサンプルテーブル38上に位置付けられており、サンプルテーブル38
は、レンズ21の光軸に垂直な座標方向X及びYにおいて調整可能である。ここでは、レンズ21の光軸が重力の方向に垂直になるよう向けられており、座標方向Yは重力の方向と平行になるよう向けられている。
【0055】
この顕微鏡配列によって、検査されるサンプルセクションが可能な限り均質的に照明されるので、特にバイオチップについての、非常に正確な測定の為の条件が確立される。
本発明に従って、例えば、均質化装置5の受光面8及び/又は発光面9が、既にこれまでに説明されたように、マイクロレンズを具備する構造を備え付けられた場合には、照明光の均質性がよりいっそう改善される。
【0056】
均質化装置5を、図1に示されているように、内部で全反射する透過性の固体の棒として又は内部で反射する中空の棒としての実施の選択は、模範的な目的の為になされた。別の実施形態では、図2に示されているように、均質化装置5はガラス繊維の束26として柔軟に実施されてもよい。
【0057】
この場合は、受光面8及び発光面9をガラス繊維の束26に付与することができ、前述したようにマイクロレンズで構造化されてもよい。
発光面9に加えて、又はその代わりに、光分散盤(図面には図示せず)があってもよく、これにより、ビーム強度の均質化に更に影響を与える。
【0058】
理解しやすいように、図1及び図では同一の参照記号が同一の各構成要素に用いられている。
このことは図3にも適用され、図3は本質的に、図1及び図2に示されているものと同一の顕微鏡配列の構造を描写し、差異は、この場合は均質化装置5が2つの光学素子27及び28から成ることであり、これら両方が、照明源1に面したこれらの光受光面上のマイクロレンズから成る構造を特徴としている。いずれにしても、微小円柱レンズの長手方向が照明ビームの経路の光軸2に垂直になるよう向けられており、なおかつ、光学素子27上の微小円柱レンズの長手方向が、光学素子28上の微小円柱レンズの長手方向に相対的に90°回転されている。
【0059】
前に述べたように、このことも、照明光の強度の均質化をもたらし、それによって本発明の基礎を成す目標が解決される。
図1、図2、図3から得られるのは、本発明に係る顕微鏡配列がオートフォーカス式装置を備え付けられていることであり、オートフォーカス式装置は本質的に、オートフォーカスのレーザ29と、照明ビームの経路上の、オートレーザ29により放出されたレーザービーム31をまとめるガラス板30と、図5に基づいて以下に記載されるオートフォーカスのアクチュエータと、オートフォーカスのセンサ32とを具備する。
【0060】
図4に基づいてオートフォーカスの装置の動作原理が更に詳しく記載される。図4で明確に示されるように、ガラス板30はフィルタキューブ17とレンズ21との間に配置されており、このガラス板30により、焦点を合わせる為に用いられるレーザービーム31がレンズ21を通ってサンプル20上へと導かれる。ガラス板30は、好ましくは、オートフォーカスのレーザ29から逸れた側で反映する。ガラス板30のガラスのパスは、総合的なレンズ設計の点で計算上の考慮がなされている。
【0061】
レーザービーム31は、サンプル20の表面により反射され、レンズ21を反対方向に再び通過し、ガラス板30を通過してフィルタキューブ17のビームスプリッタ19で照明チューブ15の方向に方向転換され、照明チューブ15と部分的に透過性の転換ミラー14とを通過し、通常は開口33の下流にあるオートフォーカスのセンサ32に接触する。
【0062】
レーザービーム31は、フィルタキューブ17のビームスプリッタ19により、少なくとも大部分が反射される波長を備えている。部分的に透過性の転換ミラー14は、十分な放射の一部分がオートフォーカスのセンサ32に到達するよう、レーザービーム31の波長に対し十分に透過性である。オートフォーカスのセンサ32には、例えば、局所的に分解する受光面(正敏感型検出器(Positive Sensitive Detector))、4クワドラントフォトダイオード、CCD受信線、二次元CCD受信器がある。
【0063】
レンズ21が表示された方向Rに示されている場合、サンプル表面により反射されたレーザービームの空間分布がオートフォーカスのセンサ32の受光面上で変化する。これは、レンズ21に相対的な、サンプル20の現在の焦点位置の判断基準である。
【0064】
方向Rの移動の目的で、レンズ21は、照明ビームの経路の光軸2に平行に向けられたスライドバー34と接続されており、前記スライドバーは、位置の精度で制御可能なドライブ37を有している(図5参照)。ここでは、ドライブの信号入力が評価及び制御の装置(ドライブと同じように、図面には図示されていない)を通ってオートフォーカスのセンサ32の信号出力と接続されている。この目的の為に作成される制御回路は制御工学の分野では十分に既知である為、この点のこれ以上の説明は不要である。
【0065】
完全性の為に、注目すべきは、焦点位置を決定すべくまとめられたレーザービーム31の代わりに、オートフォーカスする目的で、照明ビームの経路が、原則的には用いられてもよいことである。
【0066】
オートフォーカスのアクチュエータの原理が図5に描写されている。前記アクチュエータの目的は、レンズ21を調節コマンドのファクターとして、照明ビームの経路の光軸2の方向Rにシフトさせ、それによって、レンズ21の焦点をサンプル20に相対的な所望の位置に持ってくるべくサンプル20とレンズ21との間の距離を変えることである。スライドバー34は図5に象徴的に描写されている。
【0067】
ここでは、レンズがスライドバー34の可動部と恒久的に接続されている。レンズ21がドライブ37と接続され、本明細書ではリニアドライブとして、例えば、ロッカー35を介して実施され、ロッカー35はヒンジ36で旋回する。好適なドライブのメカニズム、例えば、電動スピンドルドライブ、ピエゾアクチュエータ、磁心/磁気コイル調整装置などがリニアドライブとして使用できる。
【0068】
以上により深く記載されたように、図4のオートフォーカスのセンサ32の信号出力が、図面には図示されていない評価及び制御のユニットと接続されており、評価及び制御のユニットは、現在決定する焦点位置のファクターとしてのドライブ37への制御コマンドを生成する。この結果、オートフォーカスのセンサ32とドライブ37との間の相互作用により最良焦点位置の自動調節がもたらされ、その結果、サンプル20が精密に対象面に設置され、カメラ22の受光面上にくっきりと再現される。
【0069】
図6は、オートフォーカスについては特に有利な、本発明に係る顕微鏡配列の実施形態の変形を示す。図面は、スペクトルフィルタ18の面の法線が照明チューブ15の光軸と平行に向けられておらず、代わりに、この光軸に対して、例えば5°の角度αをなしていることを示す。
【0070】
この結果、受光面で反射された照明光はオートフォーカスのセンサ32に到達せず、それによって、オートフォーカスに関しては正しくないこの光によるオートフォーカスのセ
ンサ32の過飽和が回避される。
【0071】
図面には図示されていないが特に好適な実施形態では、第1のスペクトルフィルタ18が取付台上に配置されており、取付台は、その面の法線の傾斜の修正に対処し、従って、第1のスペクトルフィルタ18で反射された光の扱いに対処する。顕微鏡配列の操作中、傾斜の方向及び角度αが、オートフォーカスのセンサ32の干渉する反射の妨害が最小になるように設定され、よって現在の焦点位置を最も良く決定することができる。
【0072】
図7に示すように、提供されるのは、同じように、第2のスペクトルフィルタ23の面の法線及びイメージビームの経路の光軸42が、1°〜20°の範囲内の角度、好ましくは5°を成すことである。第2のスペクトルフィルタ23を傾ける目的は、カメラ22の受光面により反射された結像光の一部分が第2のスペクトルフィルタ23に再び到達しないようにし、前記フィルタから再反射された部分が受光面に再び到達しないようにすることである、前記フィルタから再反射された部分は、二次的な像及び/又は正しくない像をもたらす恐れがある。
【0073】
図6に既に説明されたように、第1のスペクトルフィルタ18を基準に、第2のスペクトルフィルタ23が、傾斜の角度及び傾斜の方向の調整に対処する傾斜装置の上に配置されてもよく、これにより、この場合に、傾斜の角度の調節がなされるのは、干渉する反射がカメラ22の受信信号を誤って伝えない又は最小量のみ誤って伝える顕微鏡配列の操作中である。
【0074】
本発明に係る顕微鏡配列を更に特徴づける特に有利なドライブメカニズムには、サンプルテーブル38が接続されている。このことは象徴的に図8に描写されている。
図8Aでは、レンズ21の光軸に垂直な座標方向X及びYに調整可能なサンプルテーブル38が、例えば、レンズ21に隣接して配置され、レンズ21の光軸は重力の方向に垂直になるよう向けられている。ここでは、座標方向Yが重力の方向に対応している。
【0075】
図8Bが、サンプル20の方向A(図8A参照)の、即ち、光軸の方向の視界を示し、サンプル20を、例えば、図には図示していないサンプル運搬器に取り付けることができる。
【0076】
図8Bでは、座標Y及びXの調整方向が図示されており、調整装置を用いて、サンプルテーブル38の、従って、レンズ21の光軸に垂直なサンプルの定義された位置変化がなされる。
【0077】
ここで証明されたのは、サンプルテーブル38の座標方向Yの位置を変えるスピンドルドライブと、サンプルテーブル38の座標方向Xの位置を変えるピエゾドライブとを調整装置が有すると効果的なことである。スピンドルドライブは、ステップモータに接続されているので、有利であり、ステップモータは、ピエゾドライブと同じように、定義された電子制御を可能にする。
【0078】
座標Yの調整が重力の方向に生ずるので、サンプルテーブル38に作用する重力の力がオフセットされなくてはならず、その為にスピンドルドライブが有利に合わされている。対照的に、座標Xの調整の為に選択されたピエゾドライブが相対的に急速な直線運動を可能にし、ピエゾドライブは、選択された模範的な実施形態では、サンプルがX方向ではY方向より大きい伸びを呈示するということにも応じる。圧電セラミック振動棒を基準に動作する直線的なピエゾドライブは、当該分野で既知であるので、本明細書ではこれ以上の説明は不要である。
【0079】
スピンドルドライブ及びピエゾドライブは、方向X及びYの移動が、レンズ21の対象視野のサイズに対応する工程ごとに生ずるように制御されている。このやり方では、サンプル表面のたくさんの個々の像が得られ、これらの像は評価の電子機器に保管され全体像を形成する為に組み立てられ、全体像はそれぞれ個々の像の後で続けて形成されてもよい。
【0080】
図9が図示するのは、流体溜め39を含むカートリッジ様のサンプル20がどのように本発明に係る顕微鏡配列で測定されるかである。ここでは、蛍光標識されたDNA又はたんぱく質などの蛍光性の物質が、ガラス/流体インタフェースに設置されている。レンズ21の焦点が、オートフォーカス式装置を用いてこのインタフェース上に精密に設定されている。
【0081】
レンズ21の水平軸の為に、つまり、レンズの軸が重力の方向に垂直に向けられている為に、ガラス/流体インタフェースにしばしばできる気泡が蓄積するのは、流体の水位より上の位置40になる。
【0082】
カートリッジ様のサンプル20が多くの場合に不正確に製造されたプラスチック部品から成るので、本発明に従って、ガラス/流体インタフェースをレンズ21の光軸に対し厳密に垂直に向けることを可能にする水準装置41が設けられ、サンプル表面がサンプルテーブル38の支持面に対して傾けられているので、サンプル20の検査されるインタフェースの面の法線がレンズ21の光軸と平行に向けられる。
【0083】
本発明は特に、蛍光顕微鏡による応用に適切である。これまでに説明されたように、反射する表面の試験にもたやすく用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】均質化装置が固体のガラス管として形成された状態の、蛍光顕微鏡法の顕微鏡配列に基づく本発明の基本的な原理。
【図2】均質化装置がガラス繊維の束として柔軟に形成された状態の、本発明に係る顕微鏡配列の基本的な原理。
【図3】均質化装置が2つの光学素子を具備した状態の、本発明に係る顕微鏡配列の基本的な原理。
【図4】本発明に係る顕微鏡配列と一体化されたオートフォーカス式装置。
【図5】本発明に係る顕微鏡配列でのオートフォーカスのアクチュエータの原理。
【図6】オートフォーカスについては特に有利な本発明に係る顕微鏡配列の実施形態の変形。
【図7】発光ビームの経路の光軸に対するスペクトルフィルタの面の法線の傾斜。
【図8】サンプルテーブルのドライブ装置との結合。
【図8A】レンズの光軸が重力の方向に垂直に向けられた状態の、レンズの光軸に垂直な座標方向X及びYに調整可能なサンプルテーブルのドライブ装置。
【図8B】図8Aの方向Aのサンプルの正面図。
【図9】本発明に係る顕微鏡配列での、流体溜めを有するカートリッジ様のサンプルの正面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡配列であって、照明源(1)と、照明ビームの経路を生成する光学部品と、レンズ(21)と、カメラ(22)の受光面上へ向かうイメージングビームの経路を生成する光学部品と、を具備し、前記照明ビームの経路がレンズ(21)を通ってサンプル(20)上へと方向づけられており、サンプル(20)がレンズ(21)の対象面又はその近傍にある、顕微鏡配列であって、検査されるサンプルセクションに入射する照明光の強度を均質化する均質化装置(5)があることを特徴とする顕微鏡配列。
【請求項2】
前記均質化装置(5)が光ファイバ導波路として形成されており、前記照明源(1)に面した受光面(8)と、照明光が前記レンズ(21)から逸れた発光面(9)とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡配列。
【請求項3】
前記光ファイバ導波路の設計が、内部で反射する中空の棒として、又は内部で全反射する透過性の固体の棒として、又は液体の光ファイバ導波路として、又はガラス繊維の束(26)の形でなされたことを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡配列。
【請求項4】
前記光ファイバ導波路の光学活性断面が、円形、又は正方形、又は長方形になるよう形成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の顕微鏡配列。
【請求項5】
前記均質化装置(5)の前記受信面及び/又は発光面(8、9)が、マイクロレンズ構造を備えており、複数の、丸い、又は正方形、又はハニカム形状、又は円筒形の微小レンズが、各々、約100μm〜約1000μmの線の半径を有し、互いに隣接して配置されていることを特徴とする請求項2〜4の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項6】
請求項1に記載の顕微鏡配列であって、
前記均質化装置(5)として、前記照明ビームの経路に順に配列されマイクロ円柱レンズで構成された2つの光学部品(27、28)が設けられており、
光学部品(27、28)の両方の前記微小円柱レンズの長手方向が前記照明ビームの経路の光軸(2)に垂直になるよう向けられており、
一方の部品(27)の前記微小円柱レンズの長手方向ともう一方の部品(28)の前記微小円柱レンズの長手方向とが角度90°を成していることを特徴とする顕微鏡配列。
【請求項7】
前記発光面(9)を前記視野絞り面(10)で結像する手段と、前記視野絞り面(10)を前記レンズ面で結像する手段とが設けられたことを特徴とする請求項1〜6の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項8】
前記視野絞り面(10)に配置された視野絞り(11)の光学活性面が帯状又はチェス盤状になるよう構成されており、前記構成において透過性の部分の面と非透過性の部分の面とが交互になっていることを特徴とする請求項1〜7の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項9】
前記視野絞り(11)の前方に、前記視野絞り(11)の選択された表面セクションを暗くする為の制御可能なシャッタ(12)が配置されたことを特徴とする請求項8に記載の顕微鏡配列。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の顕微鏡配列であって、
前記照明ビームの経路において前記視野絞り(11)の下流に部分的に透過可能な転換ミラー(14)が配置され、同部分的に透過可能な転換ミラー(14)から照明光の支配的な部分が導かれて、前記照明ビームの経路を平行にする照明チューブ(15)を通り、好ましくはダイクロイックミラー(dichroic mirror)又は部分的に透過
性のあるミラーであるカラースプリッタの上への励起を意図された照明光の一部分を選択する為の第1のスペクトルフィルタ(18)を通り、カラースプリッタのスプリッタ面(19)により、前記レンズ(21)を通り前記サンプル(20)へと導かれることを特徴とする顕微鏡配列。
【請求項11】
請求項10に記載の顕微鏡配列であって、
前記サンプル(20)により放出された前記蛍光性の光が、レンズ(21)を通過して戻り、前記カラースプリッタ又は部分的に透過性のあるミラーの前記スプリッタ面(19)を通過し、その次に、前記発光の光を透過可能な第2のスペクトルフィルタ(23)を通り、イメージングチューブ(24)を通って前記カメラ(22)に到達することを特徴とする顕微鏡配列。
【請求項12】
前記照明チューブ(15)及び前記イメージングチューブ(24)が同一の光学部品から形成されたことを特徴とする請求項10又は11に記載の顕微鏡配列。
【請求項13】
請求項1〜12の1項に記載の顕微鏡配列であって、脱着可能な等化ガラスが前記レンズ(21)の前方に配置され、その結果として、前記サンプル(20)の測定が、レンズ(21)に面したサンプル(20)の空気/固体の境界面上の前記等化ガラスによりなされる、又は、前記等化ガラスなしで、透過性のサンプル運搬器を通ってなされることを特徴とする顕微鏡配列。
【請求項14】
前記部分的に透過性の転換ミラー(14)を通過する前記照明光の一部分が、前記照明光の強度を監視するのに役立つ監視検出器(16)上へと方向づけられたことを特徴とする請求項1〜13の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項15】
前記スペクトルフィルタ(18、23)の面の法線と、前記照明ビームの経路の前記光軸(2)及び/又は前記イメージングビームの経路の光軸(42)とが、1°〜20°の範囲の角度、好ましくは5°を成していることを特徴とする請求項10〜14の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項16】
前記照明ビームの経路のスペクトルフィルタ(18)及び前記発光ビームの経路のスペクトルフィルタ(23)が、前記カラースプリッタ及び/又は前記部分的に透過可能なミラーと共に、フィルタキューブ(17)として構成されたことを特徴とする請求項10〜15の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項17】
前記フィルタキューブ(17)が、交換装置、好ましくは交換歯車の上に、照明光の励起波長及び発光波長についての構成に関して第1のフィルタキューブ(17)とは異なる少なくとも1つの付加的なフィルタキューブを備えて配置されたことを特徴とする請求項16に記載の顕微鏡配列。
【請求項18】
グレースケールフィルタ(3)が前記照明ビームの経路で前記照明ビームの経路の前記光軸(2)に対して旋回し、前記グレースケールフィルタ(3)の入射光面(7)の面の法線と前記照明ビームの経路の前記光軸(2)とが5°〜15°の範囲の角度を成していることを特徴とする請求項1〜17の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項19】
前記照明源(1)が前記顕微鏡配列の残りの部品に着脱可能の機械的な接続により接続されたことを特徴とする請求項1〜18の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項20】
前記レンズ(21)が、前記レンズ(21)の光軸と平行に移動可能なようスライドバー(34)に配列されており、この目的の為に、モータ駆動の調整装置と結合されたことを
特徴とする請求項1〜19の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項21】
交換の装置、好ましくはレンズ回転装置上に、前記レンズ(21)と、光学特性に関して第1のレンズ(21)と異なる少なくとも1つの他のレンズとが配置されたことを特徴とする請求項1〜20の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項22】
請求項1〜21の1項に記載の顕微鏡配列であって、
オートフォーカスのレーザ(29)と、オートフォーカスのセンサ(32)と、オートフォーカスの作用メカニズムと、前記照明ビームの経路のオートフォーカスのレーザービーム(31)を束ねる手段と、を具備するオートフォーカス式装置が設けられたことを特徴とする顕微鏡配列。
【請求項23】
前記カメラ(22)としてCCD又はCMOSカメラが設けられたことを特徴とする請求項1〜22の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項24】
前記レンズ(21)の前記光軸が重力の方向に垂直になるよう向けられたことを特徴とする請求項1〜23の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項25】
前記レンズ(21)の前記光軸に垂直な座標方向X及び/又はYで調整可能なサンプルテーブル(38)が、前記サンプル(20)を支持する為に設けられており、座標方向Yが重力の方向と平行になっていることを特徴とする請求項1〜24の1項に記載の顕微鏡配列。
【請求項26】
前記サンプルテーブル(38)がピエゾドライブ及び/又はスピンドルドライブに結合されており、前記ピエゾドライブが好ましくは座標方向Xの調整の為に設けられており、前記スピンドルドライブが座標方向Yの調整の為に設けられたことを特徴とする請求項25に記載の顕微鏡配列。
【請求項27】
前記サンプルテーブル(38)が水準装置(41)に接続されており、前記水準装置(41)を用いて、前記レンズ(21)の前記光軸に相対的な前記サンプル表面の傾斜が調整されることを特徴とする請求項25又は26に記載の顕微鏡配列。
【請求項28】
前記サンプル(20)が前記サンプルテーブル(38)にサンプルホルダを用いて配列されており、前記サンプルホルダと前記サンプルテーブル(38)とが互いに着脱可能に接続されたことを特徴とする請求項25〜27の1項に記載の顕微鏡配列。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−522948(P2006−522948A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504859(P2006−504859)
【出願日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003156
【国際公開番号】WO2004/090604
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(597141922)カール ツァイス イェナ ゲーエムベーハー (12)
【Fターム(参考)】