説明

食品安全性インジケータ

製品に配置されるための食品安全性装置が開示される。食品安全性装置は、製品、及び/又は、その周囲の少なくとも1つの状態を測定するように構成される1又は複数のセンサーと、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を示すように構成される1又は複数の視覚的インジケータと、製品の少なくとも1つの測定された状態、並びに、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータを送受信するように構成されるアンテナと、製品の少なくとも1つの測定された状態から、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を決定し、決定した新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を1又は複数の視覚的インジケータに表示させ、かつ、製品の少なくとも1つの測定された状態、並びに、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータをアンテナ経由で送受信するためのプログラマブルロジックを実行するように構成されるロジックモジュールと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年12月11日に出願された米国仮特許出願第61/285,622号の利益を主張する。これらの全内容は、参照によって本明細書に盛り込まれる。
【0002】
本発明の技術分野
本発明は、製品が食用として安全であるかどうかを示す装置、及び、方法に関する。より詳細には、本発明は、製品が食用として安全であるかどうかを識別するだけではなく、これらの製品の出所、場所、及び、行き先を追跡するため、これらが食用として安全でない場合は、効率的に、かつ、効果的にこれらを特定・回収することができる装置、及び、方法に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の背景
用語「腐りやすい物」は腐敗または腐食しやすい製品に言及するために使用される。このような製品は、測定可能なシェルフライフを有し、それを経過した後においては、この製品は、使用したり食したりするにはもはや安全でない。腐りやすい製品は、冷蔵され最小限に加工された食品及び飲料、調合薬、化学薬品、フィルム、バッテリー、軍需品、並びに、血液でさえも含むが、これらに制限されない。これらの各々は、自身固有のシェルフライフを有する。したがって、これらの製品を製造、及び/または、販売する企業は、シェルフライフを超過した製品を特定するという問題を継続的に提示される。そして、その結果、これらの企業は、シェルフライフを超過した腐りやすい製品の販売を防ぐのに苦労するだけではなく、これらが販売された後、これらの製品を回収するのに著しく苦労する。シェルフライフを超過していないが、さもなければ、例えば、製造、輸送、又は、貯蔵条件の悪さによって、汚染された、あるいは、混入された食物を特定する場合も、同様の困難が生じる。
【0004】
効率的に、かつ、効果的に、腐った、又は、混入した製品を特定・回収できないことは、これらの製品を製造、及び//又は、販売する企業にとって深刻な問題であるだけでなく、これらの製品のエンドユーザ(すなわち、これらの製品を食する人々)の生死にかかわる可能性のある問題である。2010年には、例えば、卵、ピーナッツ、及び、ホウレンソウといった多様な製品が関与する食中毒の発生により、何千もの人々が病気になり、また、十数人の人々が死亡した。2008年には、不衛生な条件下で製造された、混入されたピーナッツバターからサルモネラ菌が発生したことにより、何百もの人々が病気になり、8人も死亡している。また、2004年には、ある関節炎薬が、少なくとも18ヶ月間、薬を服用した人々において、心臓発作及び脳卒中の危険性を増加させることが発見された。結局、結果として生じた27,000件の訴訟を解決するために、薬の製造業者は、これら人々に対して48億5000万ドルを払った。
【0005】
これらの例が示すように、効率的に、かつ、効果的に、腐った、又は、混入した製品を特定・回収できないことは、これらの製品で大金を稼ぐ企業に損失を与えるだけでなく、これらの製品のエンドユーザを害する場合がある。その結果、製品が食用として安全であるかどうかを識別するだけではなく、これらの製品の出所、場所、及び、行き先を追跡することで、これらが食用として安全でない場合は、効率的に、かつ、効果的にこれらを特定・回収する装置、及び、方法に対する要求がある。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本発明は、製品が食用として安全であるかどうかを識別するだけではなく、これらの製品の出所、場所、及び、行き先を追跡するため、これらが食用として安全でない場合は、効率的に、かつ、効果的にこれらを特定・回収する食品安全性装置を提供することを目的とする。食品安全性装置は、製品、及び/又は、その周囲の少なくとも1つの状態を測定するように構成される1又は複数のセンサーと、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を示すように構成される1又は複数の視覚的インジケータと、製品の少なくとも1つの測定された状態、並びに、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータを送受信するように構成されるアンテナと、製品の少なくとも1つの測定された状態から、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を決定し、決定した新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を1又は複数の視覚的インジケータに表示させ、かつ、製品の少なくとも1つの測定された状態、並びに、製品の新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータをアンテナ経由で送受信するためのプログラマブルロジックを実行するように構成されるロジックモジュールと、を備える。本発明のこれら、並びに、その他の目的、利点、及び、特徴は、添付の図面、及び、クレームと合わせて、以下に書かれた記載によってより容易に明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の多数の態様が、添付の図面を参照することでより理解される。ここで、これは、明細書の一部であり、本発明の例示的な実施形態を表わす。図面中の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。そして、図面において、参照数字は、いくつかの図を通じて対応する部分を指定する。
【0008】
【図1A】図1Aは、本発明による食品安全性装置の内部コンポーネントの非限定的な実施形態を示す平面図である。
【0009】
【図1B】図1Bは、本発明による食品安全性装置の裏面の非限定的な実施形態を示す平面図である。
【0010】
【図1C】図1C〜1Eは、本発明による食品安全性装置の表面の異なる非限定的な実施形態を示す平面図である。
【図1D】図1C〜1Eは、本発明による食品安全性装置の表面の異なる非限定的な実施形態を示す平面図である。
【図1E】図1C〜1Eは、本発明による食品安全性装置の表面の異なる非限定的な実施形態を示す平面図である。
【0011】
【図2A】図2A及び図2Bは、製品又は製品の包装にそれぞれ置かれた図1A〜図1Eの食品安全性装置の非限定的な実施形態を示す正面図である。
【図2B】図2A及び図2Bは、製品又は製品の包装にそれぞれ置かれた図1A〜図1Eの食品安全性装置の非限定的な実施形態を示す正面図である。
【0012】
【図3A】図3A及び図3Bは、製品のライフサイクルを通じて本発明を使用する非限定的な実施形態を示す概略図である。
【図3B】図3A及び図3Bは、製品のライフサイクルを通じて本発明を使用する非限定的な実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図中に示された本発明の好ましい実施形態を記載する際、明瞭さのために、特定の用語が用いられるだろう。しかしながら、本発明は、選択された特定の用語に制限されるようには意図されない。また、各特定の用語は、同様の目的を達成するために、同様の方法で働く、技術的な均等物をすべて含むと理解される。
【0014】
本発明は、製品が食用として安全であるかどうかを識別するための安価な装置、及び、方法を提供する。例えば、本発明は、腐りやすい製品が、そのシェルフライフを超過しているかどうかを、製品の腐敗/崩壊を測定する製品での化学反応に基づいて決定することができる。例えば、イートンら(Eaton et al.)の米国特許第4,003,709号(”‘709特許”)を参照。本発明は、腐りやすい製品が、そのシェルフライフを超過しているかどうかを、製品の包装、又は、製品の開封のような、あらかじめ定められた条件によって開始される、時間及び/又は温度依存の化学反応に基づいて決定することができる。例えば、ゲノサール(Genosar)の米国特許第7,643,378号(”‘378特許”)、ライト(Wright)の米国特許第6,737,274号(”‘274特許”)、パテール(Patel)の米国特許第5,053,339号(”‘339特許”)、パテール(Patel)の米国特許第5,045,283号(”‘283特許”)、及び、ブラッドリーら(Bradley et al.)米国特許第4,292,916号(”‘916特許”)を参照。あるいは、本発明は、腐りやすい製品が、そのシェルフライフを超過しているかどうかを、時間及び/又は温度の差を測定するように構成される、時間及び/又は温度依存の回路に基づいて決定することができる。例えば、ドゥボールら(Debord et al.)の米国特許第7,675,425号(”‘425特許”)、バーチェルら(Burchell et al.)の米国特許第7,764,183号(”‘183特許”)を参照。‘709特許、‘378特許、‘274特許、‘339特許、‘283特許、‘916特許、‘425特許、及び、‘183特許の内容は、あたかも本明細書で十分に説明されるかのように、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0015】
本発明は、また腐りやすい製品が、そのシェルフライフを超過しているかどうかは、湿気、日光、放射線、又は、腐敗に寄与して、腐りやすい製品のシェルフライフを減少させ得る他の周囲の要因への曝露を化学的にかつ/又は電気的に測定することにより決定することができる。同様の方法で、本発明は、製品中に存在し得て、かつ、使用及び/又は食用として安全でなくさせる有害化学物質、毒素、食品由来病原菌、及び、他の混入物質の量を化学的に又は電子的に測定することができる。本発明は、製品がそのシェルフライフを超過した場合、もしくは、危険レベルの混入物質を含む場合を特定するための視覚的、触覚的、及び、聴覚的なインジケータのうち少なくとも1つを含む。
【0016】
さらに、本発明は、ライフサイクル(例えば、製造、流通、販売等)中の様々な点で製品の出所、場所、及び、行き先を追跡するための機能性を含む。シェルフライフの超過及び/又は混入物質を特定するための機能性と併せて使用された場合、これらが食用として安全でないとして特定された場合に、効率的に、かつ、効果的に製品を特定・回収することが可能となる。さらに、これにより、製品のライフサイクルにおける何らかの問題が生じた点を特定・改善することができる。したがって、本発明は、これが食用として安全でない場合に、効率的に、かつ、効果的に製品を特定・回収するだけでなく、何らかの寄与する要因の起源を迅速に特定・改善することができる。
【0017】
図について検討すると、図1A〜図1Eは、本発明による食品安全性装置100の例示的な実施形態を示す。図1Aは、食品安全性装置100の内部の仕組みを示す。図1Bは、食品安全性装置100の裏面を示す。そして、図1C〜図1Eは、食品安全性装置100の表面の異なる実施形態を示す。食品安全性装置100は、サイズ的に好適に小さく、実質的に水平であるため、製品の取り扱い、包装、使用を妨げることなく、製品に接着する、固定する、さもなければ、取り付けることができる。例えば、食品安全性装置は、製品用の通常のラベル(例えば、ジャー、薬のボトル、フィルムの箱の上の、又は、製品の上に直接のラベル)のサイズである、かつ/もしくは、これに組み込まれ得る。
【0018】
図1Aが示すように、食品安全性装置100は、ロジックモジュール102、バッテリー104、及び、アンテナ106を含む。ロジックモジュール102は、製品及び/又は製品の容器と同様、製品のライフサイクルを通じた製品の周囲についてのデータを保存するように構成されるデータ記憶装置と、製品のシェルフライフ及び/又は混入物と同様、製品のライフサイクルを通じた製品の周囲をモニターするように構成されるプログラマブルロジックと、また本明細書で開示された方法で食品安全性装置100を使用することができるようにプログラマブルロジックを実行するよう構成されたプロセッサ及び/又は集積回路と、を含む。バッテリー104は、本明細書で開示された方法でこれらを操作することができるようロジックモジュール102、及び、アンテナ106に電力を提供する。また、アンテナ104により、ロジックモジュール102は、本明細書で開示された方法で外部装置とデータを無線で通信することを可能となる。好ましくは、ロジックモジュール102、バッテリー104、及び、アンテナ106は、ラベルを設けた製品及び/又は製品容器の取り扱い、包装、使用を妨げることなく、製品ラベル内に実質的に水平に個々に組み立ててられるようマイクロテクノロジー又はナノテクノロジーを利用する。
【0019】
例えば、バッテリー104は、フラウンホーファー研究機構のエレクトロ・ナノシステム研究所ENAS(the Fraunhofer Research Institution for Electronic Nano Systems ENAS)によって開発されたプリント薄膜バッテリーのようなプリントバッテリーでもよい。例えば、「フラウンホーファーENAS、東京のナノテク総合展においてプリントバッテリーを発表。」(“Fraunhofer ENAS presents a printed battery at the nano tech exhibition in Tokyo”),プレス・リリース,www.enas.fraunhofer.de(2009年1月15日)を参照。また、アンテナ106は、ノースカロライナ州立大学の研究者によって開発されたアンテナのような、薄い(例えば、数ミリメートル)曲げ可能自己回復アンテナでもよい。例えば、ブリナー,ジーナ(Bryner, Jeanna)、「曲げ可能アンテナは、エレクトロニクスを作り変えることができ得る」(“Bendable Antennas Could Reshape Electronics”),LIVESCIENCE,http://www.livescience.com/technology(2009年11月30日)を参照。このようなプリントバッテリー及びフレキシブルなアンテナは、製品ラベルのような、小さく、薄く、かつ、フレキシブルなアプリケーション対して特に適している。
【0020】
ロジックモジュール102、バッテリー104、及び、アンテナ106は、フレキシブルな背面シート108の表面にプリントされる、接着される、さもなければ、取り付けられる。これらの構成要素は、銅配線(図示せず)のような一連の導体によって、様々なセンサー110(図1B)、112(図1C及び図1E)、及び、114(図1D)、並びに、視覚的インジケータ116〜120(図1C及び図1E)、122(図1D)、及び、124(図1E)と同様に、互いに電気的に接続されて、フレキシブルな背面シート108の表面にプリントされる、接着される、また、さもなければ、取り付けられる。フレキシブルなシート108の裏面は、食品安全性装置100を製品及び/又は製品容器に取り付けるための接着剤、あるいは、他の適切な取付機構を含む。また、図1Bが示すように、フレキシブルなシート108の裏面は、1又は複数のセンサー110を含んでもよい。
【0021】
食品安全性装置100が置かれている製品及び/又は製品容器の1又は複数の状態をモニターするために、1又は複数のセンサー110は、フレキシブルな背面シート108の裏面、したがって、食品安全性装置100の裏面で提供されてもよい。これらのセンサー110は、製品及び/又は製品容器に、より近くに接近して、製品及び/又は製品容器の状態のより正確な測定を得るように、好ましくは、食品安全性装置100の裏面に位置する。食品安全性装置100が製品に直接置かれる場合、裏面のセンサー110の少なくとも1つは、製品に突き出す、あるいは、製品の外側表面と同一平面上に位置するように構成されてもよい。また、食品安全性装置100が製品容器に置かれる場合、センサー110の少なくとも1つは、製品容器を通じて製品に突き出す、あるいは、製品容器の外側表面と同一平面上に位置するように構成されてもよい。センサー110は、腐敗を示す条件(例えば、核心温度、PHレベル等)、及び/又は、混入を示す条件(例えば、一定の化学薬品又はバクテリアの存在、容器の圧力変化等)を測定するために、製品に突き出してもよい。また、センサー110は、内部では得る必要のない類似の条件(例えば、表面温度、容器の破損等)を測定するために、製品又は製品容器の外側表面と同一平面上にあるように位置してもよい。センサー110は、測定されている条件に対する化学的及び/又は電気的反応に基づいて働くことができる。さらに、複数の条件を測定することにより、食品安全性装置100は、より正確に製品の残りのシェルフライフを決定し、かつ/又は、混入物質を特定することができる。
【0022】
例えば、製品がその容器に存在している時間だけでなく、製品の温度を測定することにより、食品安全性装置100のロジックモジュール102は、積極的に製品の残りのシェルフライフを決定することができる。製品のライフサイクル中、温度が上昇するにつれて、製品のシェルフライフは減少し得る。また、製品のシェルフライフが減少するにつれて、製品が容器に置かれた時から、食用として安全である時まで時間が減少する。したがって、ロジックモジュール102は、計時回路をスピードアップする、あるいは、温度変動に基づいた製品の推定シェルフライフから時間を差し引くことができる。このように、食品安全性装置100は、製品が、同じ温度増加を起こさなかった製品よりも早く、そのシェルフライフを超過することを示すだろう。また、ロジックモジュール102は、このような温度増加の時間、日付、及び、量を特定するデータを保存できるため、製品のライフサイクルを通じた製品の状態の継続的なログを作り出すことができる。
【0023】
アンテナ106も、センサーとして使用することができる。例えば、食品安全性装置100が、製品及び/又は製品容器に接着する場合、食品安全性装置100は、温度変化又は圧力変化中に、これが取り付けられている製品及び/又は製品容器と共に膨張又は収縮するだろう。また、上記で開示されるように、アンテナ106がフレキシブルなアンテナである場合、食品安全性装置100が膨張及び収縮するにつれて、これも膨張及び収縮するだろう。このような伸縮により、アンテナの周波数はわずかに変化するだろう。また、これらの周波数変動は、温度変化、及び/又は、圧力変化に直接関連づけることができる。したがって、アンテナ106は、歪みゲージと同じ方法で、温度及び/又は圧力変動を測定するために使用することができる。
【0024】
また、図1C及び図1Dが示すように、1又は複数のセンサー112及び114は、食品安全性装置100の裏面のセンサー110と同様の機能を果たすように、食品安全性装置100の表面に置かれてもよい。しかしながら、食品安全性装置の表面のセンサー112及び114は、製品及び/又は製品容器の1又は複数の状態よりはむしろ、1又は複数の周囲の状態を測定するように好適に構成される。例えば、食品安全性装置100の表面のセンサー112(図1C及び図1E)は、製品及び/又は製品容器が、そのライフサイクル中で存在する様々な周囲(例えば、組立てライン、倉庫、保存棚等)の温度、気圧、露光量、及び、湿度を測定するために使用されてもよい。また、表面のセンサー112、又は、もう1つのセンサー(図示せず)は、製品、及び/又は、容器がそのライフサイクル中の曝露される任意の振動、衝撃、加速度、放射線、有害化学物質、毒素、又は、食品由来病原菌を測定してもよい。ロジックモジュール102は、各々の状態が生じた時間、日付、及び、量を特定するデータを保存して、製品のライフサイクルを通じた周囲の継続的なログを作り出す。
【0025】
また、ロジックモジュール102は、これらの周囲の測定を使用して、食品安全性装置の裏面のセンサー110に関して上記に開示されたのと同様の方法で、製品のシェルフライフを決定、かつ/又は、混入を特定する。さらに、食品安全性装置100の表面で得られた周囲の測定を、食品安全性装置100の裏面で測定された製品の状態と併用して使用することにより、製品のシェルフライフ、及び/又は、製品の混入が、より正確に、かつ、より多くの方法で決定することができる。例えば、温度及び/又は圧力の急激な変化が製品及び/又は製品容器で測定されたが、製品及び/又は製品容器が存在する周囲では測定されない場合、ロジックモジュール102は、製品容器は開けられ、かつ/又は、手を加えていると決定してもよい。この結果、製品容器の圧力損失、及び/又は、温度変化(例えば、圧力密封容器の開封)をもたらしたかもしれない。さらに、周囲の測定、及び、製品の状態の測定の両方を記録することにより、これらの測定を互いと比較して、何らかの誤りの可能性のある読み出しを特定することができる。
【0026】
また、製品及び/又は製品容器が曝露される日光の量を測定するために、太陽光電池のような光センサー114(図1D)が、食品安全性装置100の表面で提供されてもよい。また、温度と同様に、日光への曝露が増加すれば、製品のシェルフライフが減少し得る。また、日光は、製品容器を経時的に劣化させ得る。したがって、ロジックモジュール102は、光センサー114を用いて測定された日光の曝露量を、時間及び温度の測定と併用して使用して、製品及び/又は製品容器のシェルフライフをより正確に計算することができる。また、光センサー114は、バッテリー104を充電するために、あるいは、食品安全性装置100の他の構成要素のための電源としてこれに代えて、使用されてもよい。
【0027】
また、図1C〜図1Eが示すように、製品の新鮮さ、又は、安全性を示すために、一連の視覚的インジケータ116〜120、又は、単一のスライディングスケール視覚的インジケータ122を食品安全性装置100の表面に配置することもできる。これらの視覚的インジケータ116〜124は、化学ストリップの形(例えば、‘274特許、‘339特許、‘283特許を参照)、発光ダイオード(LED)又は液晶ディスプレイ(LCD)(例えば、‘424特許、‘183特許を参照)、あるいは、他の適切な視覚的インジケータで提供することができる。一連の視覚的インジケータ116〜120は、各色で異なるレベルの製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を表わすよう異なる色になりえる。また、スライディングスケール視覚的インジケータ122は、異なるレベルの製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を表わすために、次第に光る、又は、色を変えることができる。例えば、製品が、新鮮で、かつ/又は、混入されない場合、第1の視覚的インジケータ116は緑色を示す。製品が、腐敗又は混入に寄与し得るある条件(例えば、時間の経過、温度変化等)が起こった場合、第2の視覚的インジケータ118は、黄色を示す。また、製品が、腐敗して、かつ/又は、混入している場合、第3の視覚的インジケータ120は、赤色を示す。また、他のものでは、これらの条件の各々が生じるにつれて、スライディングスケール視覚的インジケータ122は、徐々に緑色から赤色に変わる。
【0028】
視覚的インジケータ116〜124が化学ストリップである場合、これらは、製品の状態の変化、及び/又は、製品の周囲の変化に対してリトマス紙のように反応することができる。例えば、徐放性の化学反応が、製品の残りのシェルフライフを示すために使用することができる。すなわち、特定の毒素、放射線、及び/又は、病原体(例えば、肉の中のサルモネラ菌)と反応する化学物質は、製品が混入しているどうか、及び、いつ混入したか示すために使用することができる。同様に、視覚的インジケータが、LED又はLCDである場合、センサー110〜114によって得られた測定は、製品の残りのシェルフライフを決定する、かつ/又は、製品が混入しているどうか、及び、いつ混入したかを特定するために、計時回路と併せてロジックモジュール102によって使用され得る。また、化学ストリップで生じる反応は、製品の残りのシェルフライフを決定する、かつ/又は、製品が混入しているどうか、及び、いつ混入したかを特定するために、ロジックモジュール102によって検出され使用されてもよい。また、ロジックモジュール102は、記録された時間及び日付と同様に、これらすべてのデータを保存して、製品のライフサイクルを通じた製品の状態及び周囲の継続的なログを作成することができる。
【0029】
バッテリー104で起こる化学反応も、シェルフライフのインジケータとして使用することができる。例えば、バッテリー104は、食品安全性装置100が取り付けられている製品のシェルフライフに対応するように、その可使時間を合わせることができる。また、バッテリー104が電力を失うにつれて、異なる視覚的インジケータ116〜122は、製品の新鮮さを示すために、光る、かつ/又は、消えることができる。したがって、バッテリー104は、徐放性の化学反応を有する化学ストリップと同じ方法で使用することができる。
【0030】
好ましくは、一連の視覚的インジケータ116〜120が使用された場合、1つの視覚的インジケータは、もう1つの視覚的インジケータがその各色を表示し始める時に、その各色を表示するのを止める。このように、エンドユーザの注意は、より明確に製品の現在の状況に引き付けられるだろう。また、もう1つの他のものとして、図1Eで示されるように、視覚的インジケータ124は、異なるレベルの製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を決定するために、スキャンすることができるバーコードを表示してもよい。さらに、異なる色を表示する代わりに、視覚的インジケータ116〜124は、異なるレベルの製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を示す単語又はシンボルを表示してもよい。このように、化学ストリップの化学反応によって、あるいは、LED又はLCDを光らせることによって、情報を表示することができる。
【0031】
また、視覚的インジケータ116〜124に加えて、食品安全性装置100は、異なるレベルの製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を示すために、触覚的インジケータ(例えば、振動装置)、聴覚的インジケータ(例えば、スピーカー)、及び/又は、その組み合わせ(例えば、ブザー)を含んでもよい。このようなインジケータは、さらに潜在的なエンドユーザの注目を得る役目をするだろう。しかし、もしこのようなインジケータが、長期間にわたって起動中であれば、煩わしいかもしれないので、製品がそのシェルフライフを超過した時、かつ/又は、混入した時を示すためにのみ好適に使用される。さらに、このようなインジケータが他の時に使用された場合には、より急速にバッテリー104の電力を消耗するため、より長いライフサイクルを有する製品にとっては不適当である。
【0032】
また、視覚的インジケータ116〜124、触覚的インジケータ、及び、聴覚的インジケータに加えて、ロジックモジュール102は、異なるレベルの製品の新鮮さ、及び/又は、安全性を示す信号を無線で送信するために、アンテナ106を使用してもよい。これらの信号は、食品安全性装置100が置かれる製品を追跡するコンピュータによって受け取られるため、問題が検出された際に、その製品を容易に特定することができ、かつ、食される前にそのライフサイクルから除去することができる。例えば、卸売店又は小売店の棚に位置している間に、製品がそのシェルフライフを超過し、かつ/あるいは、混入した場合、信号が在庫システムに自動的に送られ、棚から即時に除去するためにその製品を特定するだろう。このように、安全でない製品がエンドユーザに到達し、害を及ぼす可能性が生じる前に、効果的に、かつ、効率的に特定・回収することができる。
【0033】
図1C〜図1Eにも示すように、食品安全性装置100の様々なセンサー112及び114、並びに、様々な視覚的インジケータ116〜124は、フレキシブルなカバーシート126に配置される。センサー112および114は、フレキシブルなカバーシート126の表面又は裏面に配置することができる。しかし、光センサー114は、光に曝露される必要があるため、好ましくは、フレキシブルなカバーシート126の表面に配置される。これは、食品安全性装置100が製品又は製品容器に配置される場合には、周囲に曝露される。また、他のセンサー112がフレキシブルなカバーシート126の裏面に配置される場合、フレキシブルなカバーシート126は、図1Eで示されるように、これらのセンサー112に隣接する領域において多孔性であることが好適である。このため、分子は、フレキシブルなカバーシート126を経由して、それらのセンサー112まで通過することができる。
【0034】
視覚的インジケータ116〜124は、ユーザにはっきりと見えるように、フレキシブルなカバーシート126の表面に配置される。各インジケータ116〜120、又は、各インジケータ122の各位置が何を意味するか(例えば、「新鮮」、「安全」、「警告」、「腐敗」、「混入」等)を特定するテキストは、各々対応する視覚的インジケータ116〜122に隣接するフレキシブルなカバーシート126に印刷することができる。また、食品安全性装置100は、通常の製品ラベルを兼ねてもよいので、通常の製品情報も、フレキシブルなカバーシート126の表面に印刷されてもよい。
【0035】
図2A及び図2Bが示すように、フレキシブルなカバーシート126の裏面は、ロジックモジュール102、バッテリー104、及び、アンテナ106を間に配置した状態で、フレキシブルな背面シート108の表面に接着される、また、さもなければ、取り付けられる。このように、ロジックモジュール102、バッテリー104、及び、アンテナ106は、フレキシブルな背面シート108、及び、フレキシブルなカバーシート126によって周囲から保護される。他のものでは、フレキシブルな背面層は省略され、ロジックモジュール102、バッテリー104、アンテナ106、及び、これらの対応する導体をフレキシブルなカバーシート126の裏面に配置することができる。その他の実施形態では、ロジックモジュール102、バッテリー104、アンテナ106、及び、これらの対応する導体は、フレキシブルなカバーシート126の裏面上でこれらを接着剤の層で覆うことにより、周囲から保護することができる。
【0036】
フレキシブルなカバーシート126が、フレキシブルな背面シート108に置かれる場合、様々なセンサー112及び114、並びに、様々な視覚的インジケータ116〜124は、ロジックモジュール102、バッテリー104、及び、アンテナ106と電気的に連通して配置される。フレキシブルな背面シート108の表面で形成されたコンタクトによって、センサー112及び114、並びに、視覚的インジケータ116〜124のコンタクトに対応する位置に電気接触を提供することができる。フレキシブルな背面シート108の裏面に配置されたセンサー110は、同様の方法で、ロジックモジュール102、バッテリー104、及び、アンテナ106と電気的に連通して配置される。このように、ロジックモジュール102、バッテリー104、アンテナ106、センサー110〜114、及び、視覚的インジケータ116〜124は、食品安全性装置100内で、単一の集積回路を形成する。
【0037】
上記に議論されるように、食品安全性装置100は、製品200に直接(図2A)、あるいは、製品容器202に(図2B)に配置することができる。食品安全性装置100が製品200に直接配置される場合、製品200、及び、食品安全性装置100の両方は、製品容器202中に配置されてもよい。製品容器202が形成される材料によっては、多孔性で、かつ、これを通じて少なくともいくつかの小さい分子が、周囲から、及び、製品容器202へ通過できることで、食品安全性装置100の表面のセンサー112が、周囲の状態を測定できてもよい。しかしながら、製品容器202の材料は、周囲からの混入物質が製品容器202に入って、製品200を腐敗させる、かつ/又は、混入し得るほど多孔性ではない。むしろ、これは、ちょうどヘリウムが、風船の材料を通じて非常にゆっくりと逃げるように、非常に小さい分子が製品容器202に入れるくらいの多孔性であり得る。したがって、同様の方法で、製品容器202の外部に配置された、食品安全性装置100の裏面のセンサー110も、また、製品200から、製品容器202を通じて、食品安全性装置100へ通過する分子から、一定の製品の状態を測定することができてもよい。
【0038】
また上記に議論されるように、食品安全性装置100の様々な構成要素は、マイクロテクノロジー、及び/又は、ナノテクノロジーを使用して、好適に製造されるため、製品200の製造、取り扱い、及び/又は、使用を妨げることなく、製品200及び/又は製品容器202に取り付けることができるように、薄く、フレキシブルで、小さく製造することができる。また、食品安全性装置100がいくつかのアプリケーションにおいて厚すぎる場合、製品容器202は、食品安全性装置100をそこに収容するように構成される、対応するノッチ、又は、開口を有して形成することができる。このようなノッチ、又は、開口は、食品安全性装置100が、製品200の製造、取り扱い、及び/又は、使用を妨げないことを保証するように構成することができる。
【0039】
操作の際、本発明の食品安全性装置100は、製品のライフサイクル(すなわち、製造から消費まで)を通じて製品200のシェルフライフ、及び/又は、混入可能性をモニターする。ロジックモジュール102は、製品200及び/又は製品容器202についてのデータを交換するために、様々な外部システム(例えば、在庫システム、包装機等)と通信することができる。データ交換により、本発明の食品安全性装置100は、一定の製品200が食用として安全であるかどうかを正確に識別し、これらの製品の出所、場所、及び、行き先を追跡するため、これらが食用として安全でない場合は、効果的にこれらを特定し、取り除くことができる。さらに、食品安全性装置100によって記録されたデータは、製品200のライフサイクル中の生じる、異なる出来事に基づいて、製品200の予想シェルフライフを推定し、決定するために、使用することができる。これは、在庫管理の目的として非常に有用である(すなわち、他の製品より早くシェルフライフが超過する製品を他の製品より前にエンドユーザに流通させることができる)。
【0040】
様々な外部システムとデータを交換するために、食品安全性装置のアンテナ106は、(RFIDリーダとのような)電波による個体識別(RFID)、あるいは、BLUE TOOTH(登録商標)ワイヤレス技術のような他のワイヤレス技術を介してデータを送受信するように構成することができる。また、ロジックモジュール102、及び、アンテナ106は、食品安全性装置100、ひいては、これが取り付けられている製品200の地理的位置を特定する信号を発信・受信するように構成されてもよい。このような位置は、内部の、及び/又は、外部の全地球測位システム(GPS)で得られた地理座標を送信及び/又は受信することにより決定することができる。あるいは、他の方法(例えば、棚、及び/又は、通路数)で製品200の位置を特定する、送信及び/又は受信データを保存することにより決定することができる。時間及び日付情報に沿って、食品安全性装置100は、この位置データを使用して、ライフサイクルを通じての製品の200の位置の継続的なログを作成することができる。さらに、このデータにより、製品のライフサイクル(出所からエンドユーザまで)を通じた任意の点において、リアルタイムに製品200の位置を突き止め、かつ、追跡することができる。この特徴は、製品200が食用として安全でないものとして特定されており、かつ、回収するために位置を突き止める必要がある場合に、特に有用である。
【0041】
食品安全性装置100は、例えば、ロジックモジュール102にインストールされた、プリプログラムされたマイクロプロセッサチップによって、あるいは、ロジックモジュール102をオンサイトでフラッシュプログラミングすることによって、のような多くの方法でプログラムすることができる。各食品安全性装置100のプログラミングは、製品200の予想シェルフライフ、及び/又は、製品200を食用として安全でなくさせる任意のタイプの混入の可能性に基づいて、取り付けられる特定の製品200に適合させる。すなわち、各食品安全性装置100は、食品安全性装置100が起動される際に、ロジックモジュール102が選択されることによって、特定のプログラムが実行されるように、複数の異なるタイプの製品200のためのプログラミングを含むことができる。さらに、バッテリー104は、プログラムすることができるので、個別のロジックモジュール102を提供する必要がない(すなわち、ロジックモジュールはバッテリーと一体化していてもよい)。
【0042】
例として、食品安全性装置100をパンに使用する場合、6日間とプログラム、又は、プリプログラムすることができる。パンが包装されると、ロジックモジュール102のカウントダウンタイマーが起動される。食品安全性装置100は、パンが包装の日付から最初の24時間新鮮であることを示す。2〜3日では、食品安全性装置100は、パンがまだ使用可能であるが新鮮ではないことを示す。4〜6日では、食品安全性装置100は、パンが古くなり始めていることを示す。7日後では、食品安全性装置100は、パンが古くなっている可能性があることを示す。さらに、包装の内部の湿度が高ければ、食品安全性装置100は、パンが5日又は6日後に、かびている可能性があることを示す。
【0043】
さらに、食品安全性装置100は、多数の用途のために構成することができる。また、製品容器202に、又は、この一部として、配送の簡易化のための多数の異なる包装方法に組み込むことができる。例えば、これは、包装中の接着ストリップ、タグ、収縮包装、あるいは、包装資材自体の一部として、取り付けられてもよい。さらに、食品安全性装置100は、製品容器202上に直接プリントすることができ、プリントされると、自動的に残余期間のカウントをスタートすることができる。したがって、各製品200は、食品安全性装置100を自身で好適に有するため、個別の製品200の新鮮さが容易に決定される。食品安全性装置100は、不正開封防止が好適になされているため、これを取り除くと必ず、エンドユーザによって容易に認識し得る方法で、製品200及び/又は製品容器202が損傷する。
【0044】
また、食品安全性装置100は、多数の方法で起動され得る。製品メーカー/包装業者は、製造又は包装の時点で、バッテリー起動、光起動、無線起動、熱起動、圧力起動、液体起動、磁気起動、あるいは、他の起動技術を介して、食品安全性装置100を起動してもよい。例えば、食品安全性装置100は、プルストリップを取り除くことでバッテリーをロジックモジュール102と電気的に連通して配置すること(すなわち、バッテリー起動)により、光に曝露して、センサー114から粘着紙を除去すること(すなわち、光起動)により、アンテナ106経由でロジックモジュール102にRFID又は無線信号を送ること(すなわち、無線起動)により、食品安全性装置100に対して、センサー110又は112によって検出される温度又は圧力の急激な変化を与えること(すなわち、熱又は圧力起動)により、センサー110又は112によって検出される、特定のタイプの液体に食品安全性装置100を曝露すること(すなわち、液体起動)により、あるいは、食品安全性装置100に対して、アンテナ106、あるいは、センサー110又は112によって検出される磁界を与えること(すなわち、磁気起動)により、起動することができる。この起動は、製品200の期待ライフサイクルによるが、数日、数ヶ月、あるいは、数年の期間であり得る。したがって、バッテリー104が食品安全性装置100に電力を供給するために使用される場合、これに従ったサイズでなければならない。
【0045】
図3A及び図3Bは、製品200(例えば、牛乳)のライフサイクル通じて実行されている本発明の例示的な実施形態を示す。ステップAにおいて、食品安全性装置100(例えば、接着タグ又はラベル)は、製品容器202(例えば、ボトル)に配置され、札付容器300を提供する。容器202の出所(例えば、ボトルメーカーの身元、製造時間及び日付、製造場所等)、並びに、容器202に食品安全性装置100を配置する人又は機械(例えば、機械のシリアル番号、配置の時間及び日付、機械の場所等)(図示せず)についてのデータは、食品安全性装置100に保存される。このように、問題がこの出所からの、あるいは、この機械を用いた製品容器202で続いて発見される場合、食品安全性装置100に保存されたデータを用いて、この出所からの、あるいは、この機械によって処理された容器を容易に特定することができる。同様に、容器202、及び/又は、容器202への食品安全性装置100の貼布での問題は、食品安全性装置100で保存されたデータを使用して、容器202、及び/又は、容器202に食品安全性装置100を貼布した機械の出所をたどることができる。
【0046】
ステップBにおいて、製品200は、包装機302(例えば、ボトル充填機)によって札付容器300に配置される。ステップCにおいて、札付容器300、及び/又は、製品200を、処理機304(例えば、パスツール殺菌器)によって処理して、例えば、他の成分を加え、混合し、かつ/又は、そのシェルフライフを増加させるような方法で処理することにより、食用として製品を調合する。また、ステップDにおいて、札付容器300及び製品200は、札付容器300及び/又は製品200での任意の問題を特定するために、検査ステーション306(例えば、漏水検知システム)で検査される。
【0047】
札付容器300及び製品200は、コンベヤーシステム308により、包装機302から処理機304へ、また、処理機304から検査ステーション306に自動的に運ばれる。また、図1Aでは、たった1つの包装ステップ(ステップB)、1つの処理ステップ(ステップC)、及び、1つの検査ステップ(ステップD)が説明されるが、これらの各ステップは、札付容器300及び製品200を包装、処理、及び、検査するのに必要な任意の数、任意の順番で提供されてもよい。例えば、製品200は、包装機302により札付容器300に配置される前に、第2の処理機304(例えば、セパレーター)により処理されてもよい。また、対応する検査ステーション306は、各機械302及び304の後に配置することができる(例えば、ボトル充填機の後の充填レベル検知ステーション)。
【0048】
ステップB〜Dでは、札付容器300及び製品200が通過する、各機械302及び304、並びに、各検査ステーション306についてのデータが、食品安全性装置100に保存される。このデータは、札付容器300及び製品200が通過する、具体的な機械302及び304、並びに、具体的な検査ステーション306を特定する。また、このデータは、札付容器300及び製品200が、機械302及び304、並びに、検査ステーション306を通過する時間及び日付、機械302及び304、並びに、検査ステーション306が位置する施設、及び/又は、機械302及び304、並びに、検査ステーション306が位置する組立てラインを特定してもよい。
【0049】
製品200及び/又は製品容器202での問題はステップA〜Dの間のどの時点であるかが、特定されれば、ロジックモジュール102は、その問題を特定して、食品安全性装置100の視覚的インジケータ(例えば、視覚的インジケータ120)の1つを表示させて(例えば、赤色LEDを光らせて)、その結果、万が一製品がエンドユーザに何らかの形でたどりついた場合に、この製品200及び/又は製品容器202で問題が生じているという視覚的な表示を提供する。また、ロジックモジュール102は、問題が生じた日付、時間、及び、場所を特定し、そのデータを保存するため、これを使用して、この問題に関連付けられ得る任意の機械302又は304を特定することができる。また、このデータは、アンテナ106経由で、製造/包装プロセスを制御、及び/又は、モニターしている外部コンピュータに送信して、直ちに、その問題に対してメーカー/包装業者の注意を喚起することができ、その結果として、その問題を迅速に改善することができる。さらに、製品200及び/又は製品容器202で問題があるという事実は、外部コンピュータ、又は、食品安全性装置100によって、製造/包装プロセスから製品を除去する機械(図示せず)に送信することができる。このため、問題のある製品200及び/又は製品容器202は、エンドユーザに絶対にたどり着かないだろう。このように、製造/包装プロセスのためのダウンタイムの量を減らすように、問題を迅速に改善するだけでなく、安全でない製品200及び/又は製品容器202を迅速に特定して、製造プロセスから除去することができるため、安全でない製品がエンドユーザによって食されない。
【0050】
ステップEでは、ステップA〜Dを通じて問題が特定されることなくたどり着いた製品200及び製品容器202は、流通のために包装される。例えば、それらの製品200及び製品容器202は、箱310に配置される。第2の食品安全性装置100’は、箱310、及び、その内容物の両方を追跡することができるように、各箱310に配置される。したがって、箱310、及び、その内容物が位置する周囲をモニターすることができる。箱310の外部にさらなる食品安全性装置100’を配置することは、周囲をモニターするのに特に有用である。なぜならば、箱で囲まれた食品安全性装置100は、箱310の内部からでは正確な読み取り値を得ることができない可能性があるためである。さらに、さらなる食品安全性装置100’は、各箱310の内の製品200及び/又は製品容器202の食品安全性装置100に保存されたデータを確認するために使用することができるさらなるデータソースを提供する。
【0051】
箱310に配置された食品安全性装置100’は、そこに配置された各製品200及び/又は製品容器200を特定するデータ(すなわち、各製品200及び/又は製品容器202の量、並びに、固有の識別)だけでなく、これらの製品200及び/又は製品容器202の各々の全データ(すなわち、各製品200及び/又は製品容器202の各食品安全性装置100に保存されたデータ)を保存する。このように、箱310の外部の食品安全性装置100’は、箱310の内容だけでなく、それらの内容物の状態を特定するために使用することができる。また、食品安全性装置100及び100’の両方は、包装プロセスについてのデータ(例えば、機械のシリアル番号、包装の時間及び日付、機械の場所等)、及び、包装物の行き先(例えば、卸売店の住所、小売店の住所等)を保存する。
【0052】
ステップF又はF’では、箱310は、その行き先へ製品200を輸送するトラック312又は312’に配置される。このステップは、製造/包装プロセスを完了して、流通プロセスを開始する。ステップF又はF’の後は、製品200及び/又は製品容器202は、もはやメーカー/包装業者の管理下ではないが、食品安全性装置100及び100’の無線データ伝送の機能性により、メーカー/包装業者が、流通プロセスを通じて、製品200を追跡し続けられるだけでなく、それは、メーカー/包装業者が、流通プロセスを通じて、製品200及び/又は製品容器202の状態をモニターし続けられる。このように、メーカー/包装業者は、自身の管理を離れた後に、製品200が食用として安全であることを確かめることができる。メーカー/包装業者の管理を離れた後、製品200が食用として安全でなくなっている場合、その製品200の場所(例えば、GPS座標)を迅速に特定して、これを回収する、交換する、また、さもなければ、そのライフサイクルから除去する。したがって、本発明の食品安全性装置100及び100’により、メーカー/包装業者は、エンドユーザに届く製品200の品質を保証することができるように、製品200に対する十分な管理を維持することができる。
【0053】
この管理レベルを提供するために、食品安全性装置100及び100’は、製品200が、次の行き先へ輸送される最中の製品200及び/又は製品容器202の状態、並びに、周囲をモニターし続ける。食品安全性装置100及び100’のセンサー110〜114は、製品200が、次の行き先へ輸送される最中の製品200及び/又は製品容器202の状態、並びに、周囲をモニターするだけでなく、輸送の方法も特定することができる。例えば、センサー112の1つは、加速度を測定する加速度計を含んでもよい。また、ロジックモジュール102は、その加速度を、特定モードの輸送(例えば、大きい加速度値を飛行機に、中程度の加速度値をトラックに、また、小さい加速度値を列車に相関させる)、あるいは、特定の現象(例えば、加速度における急停止を容器が落ちたことと相関させる)と相関させることができる。
【0054】
製品200及び/又は製品容器202が、輸送で損傷を受けた場合、損傷が生じた方法(例えば、箱310を落とす、箱310が倒れる等)、及び、損傷を引き起こした当事者を、食品安全性装置100及び100’によって測定・保存されたデータで特定することができる。このように、損傷を受けた製品200及び/又は製品容器202の修理又は交換に関する任意のコストを適切に割り当てることができる。さらに、損傷を受けた製品200及び/又は製品容器202は、エンドユーザに届く前に、そのライフサイクルから除去することができる。
【0055】
ステップGにおいて、トラック312は、卸売店314に製品200を配送する。ステップHにおいて、箱310がそこで荷降ろしされ、棚316に保存される。卸売店314は、製品200及び/又は製品容器202、並びに、箱310の食品安全性装置100及び100’と無線で通信するために、メーカー/包装業者が使用するのと同様に、コンピュータシステムを利用することができる。このデータは、製品200の場所だけでなく、その状態を特定して、非常に簡単に製品の在庫を調べるのに使用することができる。また、製品200及び/又は製品容器202がこれらのステップの間のある時点で損傷を受けた場合、メーカー/包装業者、及び/又は、卸売店314は、その製品200及び/又は製品容器202を迅速に特定し、そのライフサイクルからこれを除去することができる。このため、安全でない可能性のある製品200は、エンドユーザにたどりつかない。
【0056】
ステップIにおいて、製品200は、別のトラック318に配置され、卸売店314から小売店320へ輸送される。卸売店314、及び、メーカー/包装業者の両方は、食品安全性装置100及び100’を使用して、製品を追跡し、製品200が次の行き先へ輸送される最中の製品200及び/又は製品容器202の状態、並びに、周囲をモニターすることができる。また、製品200及び/又は製品容器202が輸送中に損傷を受けた場合、メーカー/包装業者、及び/又は、卸売店314は、損傷を受けた製品200及び/又は製品容器202を迅速に特定し、どのように損傷が生じたかを特定し、損傷の責任を負う当事者を特定し、かつ、損傷を受けた製品200及び/又は製品容器202を回収、又は、修理することができる。
【0057】
ステップFにおいて、トラック312が、製品200を卸売店314に持って行った後、ステップIにおいて、別のトラックが小売店320に持って行く代わりに、トラック312’が、ステップF’において、製品200を小売店320に直接持って行くことができる。
【0058】
ステップJにおいて、製品200は、解包され、小売店320の棚322に配置される。ステップKにおいて、エンドユーザは、ここでこれを購入することができる。小売店320は、製品200及び/又は製品容器202の食品安全性装置100及び100’と無線で通信するために、メーカー/包装業者、及び/又は、卸売店314が使用するのと同様に、コンピュータシステムを利用することができる。このデータは、製品200の場所だけでなく、その状態を特定して、非常に簡単に製品の在庫を調べるのに使用することができる。また、製品200及び/又は製品容器202がこのステップの間のある時点で損傷を受けた場合、メーカー/包装業者、卸売店314、及び/又は、小売店320は、その製品200及び/又は製品容器202を迅速に特定し、そのライフサイクルからこれを除去することができる。このため、安全でない可能性のある製品200は、エンドユーザにたどりつかない。
【0059】
ステップLにおいて、製品200は、札付容器300でエンドユーザにたどりつく。食品安全性装置100、メーカー/包装業者、卸売店314、及び/又は、小売店320の無線データ伝送技術を使用すれば、任意の時点で、製品200が食用として安全でないことが発見された場合に、製品200の位置を突き止め、これを回収する、あるいは、これを交換する、これを処分するようにエンドユーザに命じることができる。また、メーカー/包装業者、卸売店314、及び/又は、小売店320は、安全でない可能性があるとエンドユーザに警告するために、ライフサイクルの任意の時点で、インジケータ(例えば、視覚的インジケータ116〜124、触覚的インジケータ、及び/又は、聴覚的インジケータ)のいずれか1つを動作させる信号を食品安全性装置100へ送ることができる。
【0060】
本発明の機能性を使用することで、食料生産者、卸売店、小売店、及び、食品医薬品局(the Food and Drug Administration,FDA)は、製品を追跡し、古びた製品を回転させて、製品を捨てなければならないことを回避し、健康問題がある製品の卑劣な販売を防ぐことができる。これらのすべては、経費を削減する。さらに、本発明の無線データ交換の機能性は、エンドユーザが小売店320で立って、その製品200を手に取っている間に、携帯電話で製品固有の情報にアクセスするために使用することができる。また、メーカー/包装業者、卸売店314、及び/又は、小売店320は、データを使用して、エンドユーザが製品200を食する正確な場所(例えば、エンドユーザが住んでいる場所)を特定することができる。これは、マーケティング目的のために有利に使用することができる。
【0061】
さらに、食品安全性装置100は、記憶されたデータに基づいて、様々な所定の報告書、又は、カスタム報告書を生成することができる。例えば、ライフサイクル中の製品200の最高、最低、平均温度だけではなく、その温度が生じた日付、及び、時間を示す報告書を作成することができる。この報告書は、食品安全性装置100のLCDに表示される、あるいは、アンテナ106経由でプリンタに送信することができる。また、このデータは、個別の製品200、又は、様々な製品200のための報告書を作成することができる、現場の、又は、中央の場所のプロセッサ、又は、コンピュータにアンテナ106経由で送信することができる。
【0062】
また、食品安全性装置100に保存されたデータは、製品が製造/包装されてから、小売店320、あるいは、個別のメーカー/包装業者、卸売店314、又は、小売店320のためのエンドユーザにまで行くのにかかる時間を決定するために使用することができる。あるいは、このデータは、一定のタイプの製品200が所定温度より下である時間を決定するために、与えられた製品200が、(例えば、出所からエンドユーザに、ある卸売店314から別の卸売店に、卸売店314から小売店320に、小売店320からエンドユーザに、等)移動した距離を決定するために、又は、製品が、食品安全近代化法のような政府規制に従って扱われていることを保証し、確認するために、使用することができる。
【0063】
本発明は、腐りやすい製品での用途のために記載されたが、他の適切な用途があるであろうことは明らかである。例えば、食品安全性装置100は、野生生物を追跡するためのタグとして使用することができ、その結果として、非常に貴重な環境データを提供することができる。キャッチアンドリリースによって、野生のマグロ又はサケのような動物を追跡することが達成できるかもしれない。また、養魚場において、安全な食糧供給を維持するためにふさわしい環境で魚が育てられることを保証するべく、これを使用することができるかもしれない。
【0064】
前述の記載及び図面は、本発明の原理のただの例示であるとして考えられるべきである。本発明は、様々な形状及びサイズで構成され得る。また、好ましい実施形態によって制限されるようには意図されない。この分野の知識を有する者であれば、本発明の多数の応用が容易に思い浮かぶだろう。例えば、アンテナ106経由で外部システムにデータを無線で送信する代わりに、視覚的インジケータ126の1つによって表示されたバーコードからこのデータを読み出すことができる。したがって、開示した具体的な実施例、あるいは、示され、又は、記述されたた正確な構造及び操作に本発明を限定することは望ましくない。むしろ、本発明の範囲内にある限りにおいて、すべての適切な変形及び均等物が用いられてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品に配置される食品安全性装置であって、
該製品、及び/又は、その周囲の少なくとも1つの状態を測定するように構成される1又は複数のセンサーと、
該製品の新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を示すように構成される1又は複数の視覚的インジケータと、
該製品の該少なくとも1つの測定された状態、並びに、該製品の該新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータを送受信するように構成されるアンテナと、
該製品の該少なくとも1つの測定された状態から、該製品の該新鮮さ、及び/又は、安全性を決定し、決定した該新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を該1又は複数の視覚的インジケータに表示させ、かつ、該製品の該少なくとも1つの測定された状態、並びに、該製品の該新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータをアンテナ経由で送受信するためのプログラマブルロジックを実行するように構成されるロジックモジュールと、
を備えることを特徴とする食品安全性装置。
【請求項2】
該食品安全性装置にプリントされ、該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールに電力を供給するように構成されるバッテリーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項3】
該製品が曝露される光の量を測定し、該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールに電力を供給するように構成される太陽光電池をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項4】
該1又は複数のセンサーは、
該製品の周囲を測定するように構成された少なくとも1つの第1のセンサーと、
該製品の状態を測定するように構成された少なくとも1つの第2のセンサーと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項5】
該少なくとも1つの第1のセンサーは、該製品の周囲の温度、圧力、露光量、湿度、振動、衝撃、加速度、放射線、有害化学物質、毒素、及び、食品由来病原菌の少なくとも1つの量を測定し、
該少なくとも1つの第2のセンサーは、該製品の温度、圧力、露光量、湿度、放射線、有害化学物質、毒素、及び、食品由来病原菌の少なくとも1つの量を測定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項6】
該ロジックモジュールは、該食品安全性装置が配置される該製品の現在の場所を特定して、該アンテナ経由で別の装置にその場所を送信するためにプログラマブルロジックを実行するように、さらに構成されることを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項7】
該ロジックモジュールは、該食品安全性装置が配置される該製品の現在の場所を特定して、該アンテナ経由で別の装置にその場所を送信するためにプログラマブルロジックを実行するように、さらに構成されることを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項8】
該ロジックモジュールは、該製品を包装する少なくとも1つの機械、該製品を処理する機械、及び、該製品が検査される検査ステーションについてのデータを受け取り保存するためにプログラマブルロジックを実行するように、さらに構成されることを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項9】
該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールは、該製品、及び/又は、該製品が配置される包装に取り付けられるように構成される、実質的に平らなラベルで提供されることを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項10】
該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールは、該製品が配置される包装の一部として提供されることを特徴とする請求項1に記載の食品安全性装置。
【請求項11】
食品安全性装置を作るための方法であって、
該製品、及び/又は、その周囲の少なくとも1つの状態を測定するように構成される1又は複数のセンサーを提供するステップと、
該製品の新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を示すように構成される1又は複数の視覚的インジケータを提供するステップと、
該製品の該少なくとも1つの測定された状態、並びに、該製品の該新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータを送受信するように構成されるアンテナを提供するステップと、
該製品の該少なくとも1つの測定された状態から、該製品の該新鮮さ、及び/又は、安全性を決定し、決定した該新鮮さ、及び/又は、安全性の視覚的な表示を該1又は複数の視覚的インジケータに表示させ、かつ、該製品の該少なくとも1つの測定された状態、並びに、該製品の該新鮮さ、及び/又は、安全性に関するデータをアンテナ経由で送受信するためのプログラマブルロジックを実行するように構成されるロジックモジュールを提供するステップと、
を備える食品安全性装置を作るための方法。
【請求項12】
該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールに電力を供給するように構成されるバッテリーを該食品安全性装置にプリントするステップをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項13】
該製品が曝露される光の量を測定し、該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールに電力を供給するように構成される太陽光電池を提供するステップをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項14】
該1又は複数のセンサーは、
該製品の周囲を測定するように構成された少なくとも1つの第1のセンサーと、
該製品の状態を測定するように構成された少なくとも1つの第2のセンサーと、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項15】
該少なくとも1つの第1のセンサーは、該製品の周囲の温度、圧力、露光量、湿度、振動、衝撃、加速度、放射線、有害化学物質、毒素、及び、食品由来病原菌の少なくとも1つの量を測定し、
該少なくとも1つの第2のセンサーは、該製品の温度、圧力、露光量、湿度、放射線、有害化学物質、毒素、及び、食品由来病原菌の少なくとも1つの量を測定する、
ことを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項16】
該ロジックモジュールは、該食品安全性装置が配置される該製品の現在の場所を特定して、該アンテナ経由で別の装置にその場所を送信するためにプログラマブルロジックを実行するように、さらに構成されることを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項17】
該ロジックモジュールは、該食品安全性装置が配置される該製品の現在の場所を特定して、該アンテナ経由で別の装置にその場所を送信するためにプログラマブルロジックを実行するように、さらに構成されることを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項18】
該ロジックモジュールは、該製品を包装する少なくとも1つの機械、該製品を処理する機械、及び、該製品が検査される検査ステーションについてのデータを受け取り保存するためにプログラマブルロジックを実行するように、さらに構成されることを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項19】
該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールは、該製品、及び/又は、該製品が配置される包装に取り付けられるように構成される、実質的に平らなラベルで提供されることを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。
【請求項20】
該1又は複数のセンサー、該1又は複数の視覚的インジケータ、該アンテナ、及び、該ロジックモジュールは、該製品が配置される包装の一部として提供されることを特徴とする請求項11に記載の食品安全性装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2013−513805(P2013−513805A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543332(P2012−543332)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/060116
【国際公開番号】WO2011/072296
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(512148562)
【Fターム(参考)】