説明

飲料ディスペンサ

【課題】スイッチを新たに設けることなく、BIB容器の交換を検知できる飲料ディスペンサを提供すること。
【解決手段】飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したBIB容器に接続されたチューブをガイドとの間に挟持するローラ組立体と、ローラ組立体を回転させるモータ42と、ローラ組立体の回転を検知する停止位置スイッチ45とを備え、モータ42を駆動することにより、チューブ内の飲料を押し出して吐出させるチューブポンプ4を備えた飲料ディスペンサにおいて、モータ42を駆動することなく、停止位置スイッチ45がローラ組立体の回転を検知した場合にBIB容器が交換されたと判定する交換判定手段を備えたので、スイッチを新たに設けることなく、BIB容器の交換を検知できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックスから飲料を注出する飲料ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックス(以下、「BIB」という)から飲料を注出する飲料ディスペンサの中には、BIBに封入された飲料の残量を算出し、算出した残量があらかじめ設定された残量よりも少なくなった場合に警告するものが知られている。この飲料ディスペンサは、BIBセット信号を出力するBIBセットスイッチと、ポンプセット信号を出力するポンプセットスイッチとを備えており、BIBセットスイッチ、ポンプセットスイッチの少なくとも一つから信号が出力された場合にBIBが交換されたものとして、飲料の残量をBIBの満杯時の容量にリセットしている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−269443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した飲料ディスペンサは、BIBの交換を検出するために、BIBセットスイッチやポンプセットスイッチを新たに設ける必要があり、コストアップの要因になっていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、BIBセットスイッチやポンプスイッチなどのスイッチを新たに設けることなく、BIBの交換を検知できる飲料ディスペンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックスに接続されたチューブをガイドとの間に挟持するローラ組立体と、前記ローラ組立体を回転させるモータと、前記ローラ組立体の回転を検知する検知センサとを備え、前記モータを駆動することにより、前記チューブ内の飲料を押し出して吐出させるチューブポンプを備えた飲料ディスペンサにおいて、前記モータを駆動することなく、前記検知センサが前記ローラ組立体の回転を検知した場合に前記バッグ・イン・ボックスが交換されたと判定する交換判定手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックスに接続されたチューブをガイドとの間に挟持するローラ組立体と、前記ガイドと前記ローラ組立体との間に前記チューブを通す場合に開放され、その後、閉鎖されるチューブポンプカバーと、閉鎖したチューブカバーを検知する検知センサとを備えた飲料ディスペンサにおいて、前記検知センサが前記チューブポンプカバーの開放後の閉鎖を検知した場合に前記バッグ・イン・ボックスが交換されたと判定する交換判定手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックスに接続されたチューブをガイドとの間に挟持するローラ組立体と、前記ガイドを前記ローラ組立体から離反させるときに操作され、その後、前記ガイドと前記ローラ組立体との間に前記チューブを挟持させたときに元の位置に復帰するレバーと、元の位置に復帰したレバーを検知する検知センサとを備えた飲料ディスペンサにおいて、前記検知センサが元の位置に復帰したレバーを検知した場合に前記バッグ・イン・ボックスが交換されたと判定する交換判定手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記交換判定手段がバッグ・イン・ボックスが交換されたと判定した日時を記憶する交換日時記憶手段と、前記交換日時記憶手段に記憶した日時からあらかじめ定めた有効期間が経過した場合にその旨を報知する報知手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる飲料ディスペンサは、モータを駆動することなく、検知センサがローラ組立体の回転を検知した場合にバッグ・イン・ボックスが交換されたと判定するので、BIBセットスイッチやポンプスイッチなどのスイッチを新たに設けることなく、バッグ・イン・ボックスの交換を検知できる。
【0011】
また、本発明にかかる飲料ディスペンサは、検知センサがチューブポンプカバーの開放後の閉鎖を検知した場合にバッグ・イン・ボックスが交換されたと判定するので、BIBセットスイッチやポンプスイッチなどのスイッチを新たに設けることなく、バッグ・イン・ボックスの交換を検知できる。
【0012】
また、本発明にかかる飲料ディスペンサは、検知センサが元の位置に復帰したレバーを検知した場合にバッグ・イン・ボックスが交換されたと判定するので、BIBセットスイッチやポンプスイッチなどのスイッチを新たに設けることなく、バッグ・イン・ボックスの交換を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の実施の形態である飲料ディスペンサを示す外観斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した飲料ディスペンサの操作パネルを取り外した状態を示す図である。
【図3】図3は、図2に示したチューブポンプのチューブポンプカバーを開放した状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、図2に示したチューブポンプの構造を示す側断面図である。
【図5】図5は、図1に示した飲料ディスペンサの制御構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明にかかる飲料ディスペンサの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態である飲料ディスペンサを示す外観斜視図であり、図2は、図1に示した飲料ディスペンサの操作パネルを取り外した状態を示す正面図である。
【0016】
図1に示すように、飲料ディスペンサ1は、ディスペンサ本体2と操作パネル3とを備えている。図2に示すように、ディスペンサ本体2は、前面が開口した箱体であり、その底部には、高さ調整をするための調整脚21が設けてある。また、ディスペンサ本体2の内部にはバッグ・イン・ボックス(液体容器)(以下「BIB容器」という)Bを収容する収容庫22が設けてある。BIB容器Bは、濃縮飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したもので、たとえば、濃縮飲料を封入したプラスチック製の袋容器をさらに段ボール製の箱容器に収容することにより構成してある。そして、BIB容器Bに封入された濃縮飲料を注出した場合に、箱容器の内部で袋容器が収縮することにより、袋容器の内部に空気が入る事態を回避し、濃縮飲料の酸化を防止する。
【0017】
ディスペンサ本体2の内部であって、収容庫の下方域となる部位には、チューブポンプ4が設けてある。チューブポンプ4は、BIB容器Bに封入された濃縮飲料を汲み出すためのもので、BIB容器Bごとに設けてある。たとえば、図2に示すように、図1に示す飲料ディスペンサ1の収容庫22には、二つのBIB容器Bが収容可能であり、収容庫22の下方域となる部位には、二つのチューブポンプ4が設けてある。
【0018】
図3は、図2に示したチューブポンプのチューブポンプカバーを開放した状態を示す斜視図である。また、図4は、図2に示したチューブポンプの構造を示す側断面図である。
【0019】
図3に示すように、チューブポンプ4は、BIB容器Bに封入した飲料を吐出させるためのもので、ローラ組立体41とローラ組立体41を回転させるモータ42(図4参照)とを有している。ローラ組立体41は、回転板41a(図4参照)と、回転板41aに取り付けられた一対のローラ41bとを備えており、ローラ41bと後述するガイド43との間にBIB容器Bに接続されたチューブTを押し潰すように挟持する。回転板41aは、略ひし形に形成してあり、モータ42の駆動軸42aに取り付けられ、モータ42を駆動すると駆動軸42aとともに回転する。一対のローラ41bは、駆動軸42aを中心に対称となる位置に回転可能に設けてあり、モータ42の駆動軸42aとは関係なく回転する。
【0020】
また、BIB容器Bに接続されたチューブTの開放端Taはチューブガイド50に保持されて濃縮飲料が吐出する吐出口Taを構成する。そして、モータ42を駆動するとローラ組立体41が回転し、ローラ41bとガイド43との間で押し潰すように挟持されたチューブTの位置が移動することにより、チューブ内部の濃縮飲料が押し出され、吐出口Taから吐出する。一方、押し潰すように挟持されたチューブTは、その復元力により元の形状に戻り、その際にチューブTの内部が真空となり、BIB容器Bからチューブ内部に濃縮飲料を吸引する。
【0021】
また、図4に示すように、モータ42の駆動軸42aには、遮光円板44が取り付けてある。遮光円板44は、停止位置スイッチ(検知センサ)45と協働してローラ組立体41の停止位置と回転数とを検出するためのもので、その外周部には一対の切り欠き(図示せず)が設けてある。切り欠きの位置は、ローラ41bの取付位置と対応しており、停止位置スイッチ45が透光状態から遮光状態に移行した位置で停止する。また、ローラ組立体41の回転数と濃縮飲料の注出量とは比例関係を有しており、あらかじめ定められた信号(パルス信号)の数だけローラ組立体41を回転させることにより、あらかじめ定められた注出量の濃縮飲料が吐出する。
【0022】
また、図3に示すように、ローラ組立体41の左側方域には、上述したガイド43が設けてある。ガイド43は、上述したように、ローラ41bとの間にBIB容器Bに接続されたチューブTを押し潰すように挟持するもので、円弧状に形成された内壁面を有しており、この内壁面に沿うようにBIB容器Bに接続されたチューブTが配設される。ガイド43は、下端部を軸にして開閉可能であって、その上端部にはレバー43aが配設してある。レバー43aは、引き操作可能に設けられ、ガイド43を開放するときに操作される。そして、レバー43aを引き操作すると、ガイド43が開閉可能となり、ガイド43を閉鎖し、ガイド43とローラ組立体41との間にチューブTを挟持させたときにレバー43aは元の位置に復帰する。
【0023】
また、レバー43aの奥方には、レバー検知センサ46(図5参照)が設けてある。レバー検知センサ46は、元の位置に復帰したレバー43aを検知するためのもので、レバー検知センサ46がレバー43aを検知している場合にモータ42の駆動を可能とし、レバー検知センサ46がレバー43aを検知していない場合にモータ42の駆動を不能とする。このように、レバー検知センサ46がレバー43aを検知している場合にモータ42の駆動を可能とし、レバー検知センサ46aがレバー43aを検知していない場合にモータ42の駆動を不能とするのは、オペレータ(店員)がローラ組立体41とガイド43との間に指を挟んで怪我をすることがないようにするためで、これにより、オペレータの安全が確保される。
【0024】
図3に示すように、ローラ組立体41の右側方域には、チューブポンプカバー47が開閉可能に支承してある。チューブポンプカバー47は、ローラ組立体41、ガイド43とローラ組立体41との間に押し潰すように挟持されたチューブTを覆うカバーであり、ガイド43とローラ組立体41との間にチューブTを通す場合に開放され、濃縮飲料を注出する場合に閉鎖される。
【0025】
また、チューブポンプカバー47の支承側下端部には、突起47aが設けてある。この突起47aは、突起の奥方に内蔵されたカバー検知センサ48(図5参照)がチューブポンプカバー47の閉鎖を検知するためのもので、チューブポンプカバー47を閉鎖した場合にカバー検知センサ48が突起47aを検知する。そして、カバー検知センサ48がチューブポンプカバー47の突起47aを検知している場合にモータ42の駆動を可能とし、カバー検知センサ48がチューブポンプカバー47の突起47aを検知していない場合にモータ42の駆動を不能とする。このように、カバー検知センサ48がチューブポンプカバー47の突起47aを検知している場合にモータ42の駆動を可能とし、カバー検知センサ48がチューブポンプカバーの突起47aを検知していない場合にモータ42の駆動を不能とするのは、オペレータ(店員)がローラ組立体41とガイド43との間に指を挟んで怪我をすることがないようにするためで、これにより、オペレータの安全が確保される。
【0026】
また、チューブTの開放端(吐出口)Taの左側方域には、希釈液の吐出口49が設けてある。希釈液の吐出口49は、濃縮飲料を希釈する希釈液を吐出するための吐出口49であり、希釈液の吐出口49から吐出された希釈液は濃縮飲料と混合され、濃縮飲料を希釈する。希釈液は、飲料水、炭酸水などであり、注出する飲料が無炭酸飲料の場合には吐出口49から飲料水を吐出し、注出する飲料が炭酸飲料の場合には吐出口49から炭酸水を吐出する。また、注出する飲料が微炭酸飲料の場合には吐出口49から飲料水と炭酸水とを交互に吐出する。
【0027】
また、チューブポンプ4の右側方域には、飲料ノズル5が設けてある。飲料ノズル5は、シロップなどの原液を吐出する原液ノズルと、飲料水、炭酸水などの希釈液を吐出する希釈液ノズルとを別々に有しており、原液ノズルから吐出した原液と希釈液ノズルから吐出した希釈液とを混合することにより、原液を希釈した飲料を注出する。
【0028】
図1に示すように、チューブポンプ4および飲料ノズル5の下方域となるディスペンサ本体2の下端部には、ドリップトレイ23を備えている。ドリップトレイ23は、飛び散った飲料や飲料カップからあふれた飲料を受け止めるためのもので、その上には、飲料カップを置くためのカップレスト24が載置してある。カップレスト24は、鋼線などの線材を桟状に構成したもので、飛び散った飲料や飲料カップからあふれた飲料はカップレスト24を通り、ドリップトレイ23に受け止められる。
【0029】
操作パネル3は、ディスペンサ本体2の前面開口を覆うためのもので、ディスペンサ本体2の一側縁部(図1に示す飲料ディスペンサ1は左側縁部)に開閉可能に支承されている。操作パネル3の前面には、飲料選択ボタン31を備えている。
【0030】
飲料選択ボタン31は、チューブポンプ4および飲料ノズル5に対応して配置されている。具体的には、飲料選択ボタン31の配置位置とチューブポンプ4および飲料ノズル5の配置位置とが対応するように配置され、飲料選択ボタン31で選択された飲料を当該飲料選択ボタン31の下方域に置かれた飲料カップに注出する。
【0031】
たとえば、チューブポンプ4から吐出する濃縮飲料を原料とする飲料は通常一種類に限られるので、図1に示すように、一つのチューブポンプ4に対して一つの飲料選択ボタン31が配置されている。一方、飲料ノズル5からは通常複数種類の飲料が注出されるので、図1に示すように、一つの飲料ノズル5に対して複数の飲料選択ボタン31が配置されている。
【0032】
図5は、飲料ディスペンサの制御構成を示すブロック図である。図5に示すように、上述した飲料選択ボタン31、チューブポンプ4は、制御部6に接続してあり、これらは統括的に制御される。
【0033】
そして、BIB容器Bを交換する場合には、操作パネル3を開放した後、チューブポンプカバー47を開放し、その後、レバー43aを操作することにより、ガイド43を開放する。そして、ガイド43とローラ組立体41との間からBIB容器Bに接続されたチューブTを取り出して、収容庫22から空になったBIB容器Bを取り除く。
【0034】
その後、収容庫22に新たなBIB容器Bを収容し、ガイド43とローラ組立体41との間にBIB容器Bに接続されたチューブTを通す。このとき、ローラ組立体41を回転させるので、モータ42を駆動することなく、停止位置スイッチ45がローラ組立体41の回転を検知する。このとき、制御部6は、BIB容器Bが交換されたと判定する(交換判定手段)。
【0035】
そして、BIB容器Bに接続されたチューブTをチューブガイド50に保持した後、アルコールスプレーで消毒されたハサミでチューブTの先端を水平にカットする。このように、チューブTのカットされた開放端Taは、上述したように、チューブガイド50に保持されて濃縮飲料が吐出する吐出口Taを構成する。
【0036】
その後、ガイド43を閉鎖した場合にレバー43aが元の位置に復帰し、元の位置に復帰したレバー43aをレバー検知センサ46が検知する。このとき、制御部6は、BIB容器Bが交換されたと判定してもよい。
【0037】
その後、チューブポンプカバー47を閉鎖した場合に、カバー検知センサ48がチューブポンプカバー47の突起47aを検知する。このとき、制御部6は、BIB容器Bが交換されたと判定してもよい。
【0038】
その後、操作パネル3を閉鎖すると、飲料注出の準備のために、モータ22が駆動され、ローラ組立体41が回転し、停止位置で停止する。この場合に停止位置スイッチ45は、ローラ組立体41の回転を検出するが、飲料選択ボタン31の押下に伴う飲料の注出ではないので、制御部6はこのときにBIB容器Bが交換されたと判定してもよい。
【0039】
そして、BIB容器Bの交換作業が終了すると、BIB容器Bが交換されたと判定した日時を記憶し、その日時からあらかじめ定めた期間が経過した場合にはその旨を報知する(交換日時記憶手段および報知手段)。これは、BIB容器Bの開封後、あらかじめ定めた期間が経過すると、濃縮飲料の品質が劣化することを考慮したものである。そして、報知手段から出力された報知信号は、液晶表示器などの表示手段やブザーなどの警告手段に入力される。そして、表示手段に入力された報知信号は、その内容が表示手段に表示出力される。また、警告手段に入力された報知信号は、警告手段から音声出力される。
【0040】
また、濃縮飲料の残量を算出して表示する場合には、BIB容器Bが交換されたと判定したときに残量をBIB容器Bの容量にリセットすることもできる。
【0041】
上述した本発明の実施の形態である飲料ディスペンサ1は、モータ42を駆動することなく、停止位置スイッチ45がローラ組立体41の回転を検知した場合にBIB容器Bが交換されたと判定するので、スイッチを新たに設けることなく、BIB容器Bの交換を検知できる。
【0042】
また、レバー検知センサ46が元の位置に復帰したレバー43aを検知した場合にBIB容器Bが交換されたと判定すれば、スイッチを新たに設けることなく、BIB容器Bの交換を検知できる。
【0043】
また、カバー検知センサ48がチューブポンプカバー47の突起を検知した場合にBIB容器Bが交換されたと判定すれば、スイッチを新たに設けることなく、BIB容器Bの交換を検知できる。
【0044】
また、BIB容器Bが交換されたと判定した日時を記憶して、その日時からあらかじめ定めた期間が経過した場合にその旨を報知するので、濃縮飲料の品質が劣化した飲料の注出を防止できる。具体的には、液晶表示器などの表示手段にあらかじめ定めた期間が経過した旨が表示され、ブザーなどの警告手段から音声が出力される。これにより、飲料ディスペンサ1を操作するオペレータ(店員)に報知され、濃縮飲料の品質が劣化した飲料の注出が防止される。
【0045】
また、濃縮飲料の残量を算出して表示する場合において、BIB容器Bが交換されたと判定したときに残量をBIB容器Bの容量にリセットすれば、濃縮飲料の残量を正確に表示できる。
【符号の説明】
【0046】
1 飲料ディスペンサ
2 ディスペンサ本体
22 収容庫
3 操作パネル
31 飲料選択ボタン
4 チューブポンプ
41 ローラ組立体
41a 回転板
41b ローラ
42 モータ
42a 駆動軸
43 ガイド
43a レバー
44 遮光円板
45 停止位置スイッチ
46 レバー検知センサ
47 チューブポンプカバー
47a 突起
48 カバー検知センサ
49 吐出口
50 チューブガイド
5 飲料ノズル
6 制御部
B バッグ・イン・ボックス
T チューブ
Ta 吐出口(開放端)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックスに接続されたチューブをガイドとの間に挟持するローラ組立体と、前記ローラ組立体を回転させるモータと、前記ローラ組立体の回転を検知する検知センサとを備え、前記モータを駆動することにより、前記チューブ内の飲料を押し出して吐出させるチューブポンプを備えた飲料ディスペンサにおいて、
前記モータを駆動することなく、前記検知センサが前記ローラ組立体の回転を検知した場合に前記バッグ・イン・ボックスが交換されたと判定する交換判定手段を備えたことを特徴とする飲料ディスペンサ。
【請求項2】
飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックスに接続されたチューブをガイドとの間に挟持するローラ組立体と、前記ガイドと前記ローラ組立体との間に前記チューブを通す場合に開放され、その後、閉鎖されるチューブポンプカバーと、閉鎖したチューブカバーを検知する検知センサとを備えた飲料ディスペンサにおいて、
前記検知センサが前記チューブポンプカバーの開放後の閉鎖を検知した場合に前記バッグ・イン・ボックスが交換されたと判定する交換判定手段を備えたことを特徴とする飲料ディスペンサ。
【請求項3】
飲料を封入した袋状の容器をさらに箱状の容器に収容したバッグ・イン・ボックスに接続されたチューブをガイドとの間に挟持するローラ組立体と、前記ガイドを前記ローラ組立体から離反させるときに操作され、その後、前記ガイドと前記ローラ組立体との間に前記チューブを挟持させたときに元の位置に復帰するレバーと、元の位置に復帰したレバーを検知する検知センサとを備えた飲料ディスペンサにおいて、
前記検知センサが元の位置に復帰したレバーを検知した場合に前記バッグ・イン・ボックスが交換されたと判定する交換判定手段を備えたことを特徴とする飲料ディスペンサ。
【請求項4】
前記交換判定手段がバッグ・イン・ボックスが交換されたと判定した日時を記憶する交換日時記憶手段と、
前記交換日時記憶手段に記憶した日時からあらかじめ定めた有効期間が経過した場合にその旨を報知する報知手段と
を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の飲料ディスペンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−146086(P2012−146086A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3342(P2011−3342)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】